JP2542376B2 - ポリアルキレンテレフタレ−ト系樹脂の製造法 - Google Patents

ポリアルキレンテレフタレ−ト系樹脂の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリアルキレンテレフタレート系樹脂の製造
法に関し更に詳しくは、耐加水分解性に優れるポリアル
キレンテレフタレート系樹脂の製造法に関する。
〔従来の技術〕
ポリアルキレンテレフタレート系樹脂は機械的物性等
で優れた性能を有する樹脂であり、その性能をいかして
各種工業分野への活発な展開がなされている。しかしな
がら、エステル結合を基本骨格とする所から加水分解傾
向をさけ得ないというマイナス面もあり、とりわけ、工
業用途においては湿熱雰囲気での耐加水分解性を問題視
する向きが多い。
これに対し、製造面からも、改良の試みがなされてい
るが、重合速度の低下、プロセスの煩雑化等、生産面で
のマイナスな面が大きく、根本的な解決に到っていない
のが実情となっている。
〔発明の目的〕
本発明は以上の欠点を解消し耐加水分解性に優れるポ
リアルキレンテレフタレート系樹脂を製造することを目
的とするもので、特定の添加剤を特定量添加して、ポリ
アルキレンテレフタレート系樹脂を製造することによっ
て達成されることを見い出し本発明を得るに至ったもの
である。
即ち本発明の要旨とする所は、 (A)二価フェノールとエピハロヒドリンとから誘導さ
れるエポキシ樹脂、および (B) アルカリ金属水酸化物 次亜リン酸のアルカリ金属潮塩 ポリアルキレンテレフタレート系樹脂を構成するジ
オール成分に可溶な芳香族酸のアルカリ金属塩 の群から選ばれる少なくとも1種を添加して重
合しポリアルキレンテレフタレート系樹脂を製造するこ
とにある。
〔発明の構成〕
ポリアルキレンテレフタレートの耐加水分解性を高め
る処法として、重合時に形成される末端カルボキシル基
を少なくすることは、従来より公知である。その為重合
面より多くの試みがなされているが、いづれも重合速度
の低下、工程の煩雑化を招き当初の目的を達成していな
い。本発明の目的とする所は工程上なんらの支障をきた
す事なく、耐加水分解性に優れるポリアルキレンテレフ
タレート系樹脂を得ることにあるが、この目的は特定の
エポキシ樹脂、および前記(B)の化合物を特定量、重
合時に添加することにより達成される。
本発明において用いられるエポキシ樹脂は二価のフェ
ノールとエピハロヒドリンとから誘導されるエポキシ樹
脂である。
かかる化合物としてはハイドロキノン、レゾルシン等
の単核二価フェノール類、ビスフェノールA、ビスフェ
ノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビス
フェノールS等の二核二価フェノール類とエピクロロヒ
ドリンの様なエピハロヒドリンから誘導されるエポキシ
樹脂の一種以上を挙げる事が出来る。又、添加量はジカ
ルボン酸成分に対し0.1〜1モル%が好ましい。即ち0.1
モル%に満たざると末端カルボキシル基の低減に効果が
なく、又1モル%を超えると重合終了以降での溶融粘度
の増加等工程上好ましくない現象を伴なう。
又、前記(B)のアルカリ金属水酸化物としては、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ストロチウムといっ
たアルカリ金属水酸化物を挙げることが出来る。その添
加量はジカルボン酸成分に対し金属換算で1〜100ppm、
好ましくは20〜50ppmの範囲である。即ち1ppmに満たざ
ると末端カルボキシル基の低減に効果がなく、又100ppm
を超えると重合速度の著しい低下の原因となる為好まし
くない。
また、(B)の次亜リン酸のアルカリ金属塩として
は、例えば次亜リン酸リチウム、次亜リン酸ナトリウ
ム、次亜リン酸カリウム等を挙げることが出来る。その
添加量は、ジカルボン酸成分に対し金属換算で1〜100p
pm、好ましくは20〜50ppmの範囲にある。即ち1ppmに満
たざると末端カルボキシル基の低減に効果がなく、又10
0ppmを超えると集合速度の著しい低下の原因となる為好
ましくない。
又、前記(B)のポリアルキレンテレフタレート系
樹脂を構成するジオール成分に可溶な芳香族酸のアルカ
リ金属塩とは、安息香酸ないしはオルソクロロ安息香
酸、オルソニトロ安息香酸、メタヒドロキシ安息香酸等
の核置換安息香酸、フェノール、クレゾール、ヒスフェ
ノールA、フェノールスルホン酸等のフェノール類より
選ばれる一種以上の酸化合物とリチウム、ナトリウム、
カリウム、ストロンチウムといったアルカリ金属との塩
を挙げることが出来る。添加量はジカルボン酸成分に対
し金属換算で1〜500ppm、好ましくは20〜50ppmの範囲
である。即ち1ppmに満たさると末端カルボキシル基の低
減に効果がなく、又500ppmを超えると重合速度の著しい
低下の原因となる為好ましくない。
これら(B)の化合物としてはのうち単独、も
しくは併用しても使用される。
化合物(A)、および(B)の添加時期は重合開始よ
り終了に到るいづれの時期においてもさしつかえない
が、重合初期に入れるのが、均一分散、反応効率の上で
最も好ましい。
なお、本発明におけるポリアルキレンテレフタレート
系樹脂とは、公知の重縮合法で製造される、ジカルボン
酸成分としてのテレフタル酸又はその低級アルキルエス
テルとジオール成分としてのエチレングリコール、1,4
ブタンジオール等のアルキレンジオールとの縮合重合物
を指す。代表的例としてポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレートを挙げることが出来るが、
とりわけ、末端カルボキシル基形成傾向の強いポリブチ
レンテレフタレートにおいて本発明は有効である。又そ
の際結晶化特性等のこれらポリアルキレンテレフタレー
トの基本物性を支える構造因子を損なわない範囲で少量
の他のジカルボン酸ないしは他のジオール成分を共縮合
させても構わない。又これらの樹脂の固有粘度〔η〕は
0.45〜1.3dl/gの範囲にあることが好ましい。尚、ここ
に云う〔η〕とはフェノール/テトラクロロエタン=50
/50(重量比)の溶媒中30℃で測定される溶液の粘度よ
り求められる。〔η〕がこの範囲の外にある場合、得ら
れる樹脂の機械的物性の大巾な低下ないしは流動加工性
の低下から成形加工法を妨たげることとなり好ましくな
い。
〔実施例〕
以下、実施例に従い本発明をより具体的に説明する。
尚、実施例中末端カルボキシル基はウイレー式粉砕機で
樹脂を粉砕后、140℃×15分熱風乾燥させた粉末試料を
ベンジルアルコールに溶解させ、0.1N苛性ソーダベンジ
ルアルコール溶液で滴定して求められる。
参考例A ポリアルキレンテレフタレート系樹脂製造例撹拌機及
び減圧系に導びかれる溜出管のついたガラス重合装置を
オイルバス内に設置し、ジメチルテレフタレート132.4
重量部(以下「部」と略称)、1,4ブタンジオール73.8
部(1,4ブタンジオール/ジメチルテレフタレート;モ
ル比=1.2)を仕込む。
エステル交換反応(以下「EI反応」と略称)、重合反
応(以下「PN反応」と略称)とも触媒としてテトラブチ
ルチタネート(以下「TBT」と略称)を用いる。
EI反応は浴温を150℃に設定し30分同温度に固定し1.5
時間かけ210℃迄定速昇温させ、更に30分同温度に固定
する。その間反応は常圧で行なわれ、所定のメタノール
が溜出される。次に所定の添加剤を加えてPN反応を開始
し、1.5時間かけて1.5mmHg迄反応系内を減圧しその間1
時間かけて245℃迄定速昇温させる。撹拌機に附設され
るトルクメーターより出来上がりの樹脂の〔η〕を判定
し常圧へ復圧する。ただちにオイルバスよりガラス重合
装置をとりだし底部を破り溶融樹脂を抜き出す。
参考例B 熱安定性試験例 参考例Aに従って得られた樹脂を技つきガラス試験管
に入れ、N2シール下245℃のオイルバスに浸漬する。所
定時間処理した后〔η〕及び末端カルボキシル基を測定
する。
比較例1〜3 参考例Aの処法に従い表−1に示される添加剤を加え
て(比較例1,2の場合は加えず)ポリブチレンテレフタ
レートを重合し参考例Bの処法に従い熱安定性を評価し
た。その結果は表−1に示される。なお表中の略号の内
容は次の通りである。
t〔η〕1.1:〔η〕=1.1dl/gに到達する重合時間 ▲〔η〕 245.1hr▼/〔η〕0:245℃1時間熱処理后と
重合直后の〔η〕の比 〔COOH〕0:重合直后の末端カルボキシル量(μeq/g) ▲〔COOH〕 245.1hr▼:245℃1時間熱処理后の末端カ
ルボキシル量(μeq/g) 実施例1〜10、比較例4〜6 参考例Aの処法に従いポリブチレンテレフタレートを
合成し、後記表−2に示す化合物を所定量添加し、参考
例Bの処法に従い熱安定性を評価した。その結果を表−
2に示す。なお表中の略号は前記と同様である。また触
媒としてTBTをEI反応時に80ppm、PN反応時に40ppm(Ti
換算でジメチルテレフタレート当たりの量)それぞれ添
加し、添加剤(A)、(B)はすべて重合開始時に添加
された。
〔発明の効果〕 以上のように本発明によると重合時に形成される末端
カルボキシル基の少ないポリアルキレンテレフタレート
が得られるため、耐加水分解性に優れたポリマーが得ら
れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生原 功 横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成 工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−215962(JP,A) 特開 昭61−55119(JP,A) 特開 昭59−217768(JP,A) 特開 昭48−58090(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアルキレンテレフタレート系樹脂を製
    造するにあたり (A)二価フェノールとエピハロヒドリンとから誘導さ
    れるエポキシ樹脂、および (B) アルカリ金属水酸化物 次亜リン酸のアルカリ金属塩 ポリアルキレンテレフタレート系樹脂を構成するジ
    オール成分に可溶な芳香族酸のアルカリ金属塩 の群から選ばれる少なくとも1種 を添加して重合することを特徴とするポリアルキレンテ
    レフタレート系樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】エポキシ樹脂をジカルボン酸成分に対し0.
    1〜1モル%添加する事を特徴とする、特許請求の範囲
    第1項記載のポリアルキレンテレフタレート系樹脂の製
    造法。
  3. 【請求項3】(B)としてのアルカリ金属水酸化物を
    添加する際、これを金属換算でジカルボン酸成分に対し
    1〜100ppm用いることを特徴とする、特許請求の範囲第
    1項記載のポリアルキレンテレフタレート系樹脂の製造
    法。
  4. 【請求項4】(B)としての次亜リン酸のアルカリ金
    属塩を添加する際、これを金属換算でジカルボン酸成分
    に対し1〜100ppm用いることを特徴とする、特許請求の
    範囲第1項記載のポリアルキレンテレフタレート系樹脂
    の製造法。
  5. 【請求項5】(B)としての芳香族酸のアルカリ金属
    塩を添加する際、これを金属換算でジカルボン酸成分に
    対し1〜500ppm用いることを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項記載のポリアルキレンテレフタレート系樹脂の
    製造法。
  6. 【請求項6】ポリアルキレンテレフタレート系樹脂がポ
    リブチレンテレフタレートである特許請求の範囲第1項
    記載のポリアルキレンテレフタレート系樹脂の製造法。
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