JP2539912Y2 - 便 器 - Google Patents

便 器

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JP2539912Y2
JP2539912Y2 JP516692U JP516692U JP2539912Y2 JP 2539912 Y2 JP2539912 Y2 JP 2539912Y2 JP 516692 U JP516692 U JP 516692U JP 516692 U JP516692 U JP 516692U JP 2539912 Y2 JP2539912 Y2 JP 2539912Y2
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toilet
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drainage
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toilet body
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千明 北折
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株式会社イナックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、排水路のうち一部(排
水路下降部)を縦方向に分割することができるようにし
た便器に関するものである。なお、本考案は、実願平2
−90592号(実開平4−50478号公報)の「排
水路が縦分割可能な便器」の背面被着盤の取付部におけ
る取付強度及び水密性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】第5図は、従来の洋風便器を示す側断面
図である。該便器は、便鉢1の背面側に設けられた排水
路3内でサイホン作用を発生させ、便鉢1の底部に設け
られた排出口部2から便鉢1内の汚物や洗浄水を強制的
に吸引排出するようになっていた。なお、前記排水路3
は、サイホン作用を生起させるにあたり、前記排出口部
2から便鉢1の背面側外周面に沿って立ち上がる排水路
上昇部3aと、該排水路昇部3aの最上部から下向き
延在した排水路下降部3bとにより形成されているも
のであった。
【0003】ところで、この種便器を製造するには、成
形材料として泥漿を用いる排泥鋳込み法が採られるのが
普通であった。該排泥鋳込み法では、吸水性に優れた石
膏や樹脂材を素材とした鋳込み型(図示省略)を必要と
する。該鋳込み型は、複数の分割型が合型されること
で、便器の所要箇所に対応する如き成形空間を形成する
ものであった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】便器には、前記した如
く複雑な曲がり形状を呈した排水路3が設けられていた
ため、前記鋳込み型についても、その成形空間をどのよ
うに分割するかなどの点で設計及び製作上の困難性を有
するものとなっていた。また、鋳込み型の構造が複雑に
なればなる程、その鋳込み作業(着肉状況の均一化な
ど)も困難となる傾向にあった。
【0005】一方、前記排水路3には、サイホン作用の
早期発生を意図して排水路下降部3b内へ段部4を設け
たり、内径を部分的に異ならせたり、或いは曲がり形状
に工夫を凝らしたりすることが考えられていたが、これ
らは、鋳込み型の構造を一層複雑なものとし、且つ鋳込
み作業を困難にするものであった。
【0006】そのうえ、便器には、排水路3の排水路下
降部3bを便器後方の建物壁面へ向けて折曲して接続用
路端とするタイプ(第5図に示したもの)の他に、排水
路下降部3bを便器の据置床面側へ向けて垂下して接続
用路端とするタイプ(図示省略)があった。これらのタ
イプは、便鉢1などについては全く同じ外形状を有する
ものであるにも拘わらず、鋳込み型については別々のも
のが必要となるなどの不具合があった。
【0007】本考案は、上記の如き事情に鑑みてなされ
たものであって、鋳込み型の構造を簡略化することがで
きると共に、鋳込み作業をも容易化し、更に便器本体に
関して用いられる鋳込み型は排水路における曲がり形状
の如何を問わず共用できるようにした便器を提供するこ
とを目的とする。
【0008】また、本考案は、実願平2−90592号
において背面被着盤の取付強度と水密性を高めることを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の便器は、便鉢
と、該便鉢の底部の排出口部から便器後方に向って立ち
上がる排水路上昇部と、該排水路上部に連なっている
排水路下降部と、該排水路下降部の下端部に設けられた
排水管接続部とを有する便器において、該便器は、便鉢
を備える便器本体と、該便器本体の背面へ取り付けられ
る合成樹脂製の背面被着盤とより成り、該便器本体に
は、便鉢底部の排出口部から該便鉢の背面側外周面に沿
って立ち上がる排水路上昇部が形成されており、該便器
本体と前記背面被着盤との合わせ面には、前記便器本体
の排水路上昇部の最上部に連通しており、且つ該最上部
から下方に延在している排水路下降部が形成されてお
り、前記背面被着盤の周縁部には、前記便器本体の背面
にパッキンを介して当接されたフランジ部が設けられて
おり、該フランジ部の上に剛性枠体が重ね合わされ、該
剛性枠体、該フランジ部及び該パッキンを貫通するボル
トによって該背面被着盤が便器本体に固定されているこ
とを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明の便器の便器本体では、便鉢底部の排出
口部に続く排水路のうち、その排水路下降部が縦方向に
二分された状態となって形成されている。便器本体の背
面端部側においては排水路下降部の約半が縦割り
状態で開放された形状に形成されている。そのため、該
便器本体用の鋳込み型において、その背面側へ対応され
る分割型は、鋳込み作業終了時の脱型が至極容易に行え
るものとなる。
【0011】一方、該便器本体の背面端部へ取り付けら
れる背面被着盤では、前記排水路における排水路下降部
の残り約半が形成されている。従って、前記排水路の
接続用路端を便器後方の建物壁面へ向けて折曲させるタ
イプとするか又は便器の据置床面側へ垂下させるタイプ
とするかは、背面被着盤の構造を変更するだけで足りる
ものである。
【0012】すなわち、便器本体に関しては、その構造
を変更する必要は全くないので、該便器本体を製造する
ための鋳込み型は、排水路における上記いずれのタイプ
にも共用させることができる。
【0013】本考案では、枠体によって背面被着盤のフ
ランジ部を押えつけるようにして背面被着盤を便器本体
に固定しており、この固定部の強度及び水密性が高い。
【0014】
【実施例】以下、本考案を、その実施例を示す図面に基
づいて説明する。第1図は、本考案の実施例に係る便器
の縦断面図、第2図は背面被着盤の取付部を示す水平断
面図、第3図は便器本体の製造例を示す断面図である。
【0015】本実施例の便器は、便器本体5の背面端部
に対して合成樹脂製の背面被着盤6がボルトにより取り
付けられて成る。
【0016】便器本体5の便鉢7の上周縁部にはリム通
水路11が設けられており、該リム通水路11の後方寄
り(図面左方側)には給水部12が設けられている。ま
た、該便器本体5には、前記便鉢7の底部に設けられた
排出口部8から該便鉢7の背面側外周面に沿って立ち上
がる排水路上昇部9が設けられている。該排水路上昇部
9は、後述する排水路下降部10と共に排水路13を成
すものである。
【0017】該排水路上昇部9は、排水路13の最上位
置で湾曲され、便器本体5の背面へ向けて開放されてい
る。そして該便器背面では、排水路上昇部9の最上部に
連なり、且つそれから下方側へ向って樋を縦にした如き
凹部14が形成されている。
【0018】前記背面被着盤6には、この便器本体5の
背面に設けられた凹部14と相対応する位置に、該凹部
14よりも凹設深さが大きい縦樋状凹部16が形成され
ている。従って、便器本体5の背面端部へ背面被着盤6
を取り付けた状態では、第2図に平面断面して示す如
く、便器本体5の凹部14と背面被着盤6の縦樋状凹部
16とが両者の合わせ面上で円形状通路を形成る。該
通路が、前記した排水路13の排水路下降部10とな
る。
【0019】なお、便器本体5と背面被着盤6の周縁部
のフランジ部6fとの合わせ面にはパッキン15を介設
するようにし、両者間での漏水を防止できるようにして
ある。このフランジ部6fに対し便器後方からステンレ
ス等の金属製の枠体30が重ね合わされている。そし
て、ボルト31が該枠体30、フランジ部6f、パッキ
ン15を貫通しており、ナット32が該ボルト31に締
め込まれることにより、背面被着盤6が便器本体5に固
着されている。なお、このボルトを反転ナットで固定し
ても良い。
【0020】背面被着盤6には、前記縦樋状凹部16の
下端寄りから、前記便器本体5の後方に位置する建物壁
面(図示省略)へ向けて円筒状に突出する排水管接続部
17が形成されている。なお、この接続部17の直径
は、市販の塩ビ管の直径と同一とし、両者の接続を容易
にするのが好ましい。
【0021】上記の如く便器本体5の背面端部へ背面被
着盤6を取り付けることにより、その両者の合わせ面上
で排水路下降部10が形成され、排水路13が完成す
る。
【0022】この場合、背面被着盤6のフランジ部6f
が剛性を有した枠体30で押えつけられているため、フ
ランジ部6fの全体が均一に便器本体5の背面に押し付
けられる。このため、該フランジ部6fと便器本体5の
背面との間の水密性がきわめて高い。また、ボルト孔周
囲にのみ応力が集中することがなく、背面被着盤6の取
付強度が高く、耐久性も良い。
【0023】なお、便器本体5の背面端部から背面被着
盤6を分離させれば、上記排水路下降部10は縦方向に
沿って二分されるものとなる。この場合にあって、便器
本体5をその背面端部側から見れば、排水路下降部10
用の凹部14が開放された状態となっているから、便器
本体5を鋳込み成形するための成形型のうち、該背面端
対応る分割型は、鋳込み作業終了時の脱型が至極
簡単に行えるものであり、結果としてその構造を簡潔な
ものとすることができる。
【0024】また、前記排水路下降部10用の凹部1
内周面に、サイホン作用の早期発生に供する段部21
を形成ることなども容易に行えるものとなる。
【0025】参考までに説明すると、第3図に示す如
く、便器本体5を鋳込み成形する場合は、便鉢7の上周
縁部に設けられるリム通水路11や給水部12は別体の
ものとして鋳込み成形し、その後乾燥前に両者を接着す
るのが普通である。また、場合によっては、便鉢7の背
面部分と排水路上昇部9の正面部分とを区画する板状部
材(矢符A参照)についても、同様に別体扱いすること
がある。
【0026】前記第1図に示した背面被着盤6は、排水
路13の排水管接続部17が便器本体5の後方に位置す
る建物壁面へ向けて突設されたタイプのものとなってい
るが、第4図の如く、この接続部17は、便器本体5の
据置床面側へ垂下したタイプのものであっても良い。第
4図に示す背面被着盤18では、便器本体5の後方側建
物壁面(図示省略)へ向けて突出する円筒状の部分19
を更に下向きに折曲させることで、該下向き先端部分を
排水管接続部としてある。このようにすれば、便器本体
5についてはその構造上に全く変更を要しないものであ
り、該便器本体5用の鋳込み型は共用できるものとな
る。
【0027】また、第4図に示した背面被着盤6Aを用
いれば、第1図に示した背面被着盤6に対して、その接
続用路端となる接続部17へ蛇腹管やエルボ管(いずれ
も図示省略)を接続するのとは異なり、配管作業の煩わ
しさがなく外観上もすっきりする。
【0028】本考案においては、第6図の如く、背面被
着盤6,6Aの凹部16の幅を便器本体5の凹部14の
幅よりも若干大きくするのが好ましい。即ち、もしこの
凹部14の幅の方が大きいと、背面被着盤6,6Aのフ
ランジ部6fの内縁が該凹部14にせり出す構造とな
る。このようになると、凹部14内の水が該内縁に当っ
てはね返り、サイホン機能に悪影響が出るおそれがあ
る。
【0029】凹部14,16の幅を正確に合致させてお
けばこのような問題は生じないのであるが、陶器製の便
器本体5は、成形寸法精度が粗いため、凹部14の幅を
正確に設計値通りにすることは困難である。
【0030】そこで、本考案では、この陶器の成形誤差
を予め見込んでおき、凹部16を凹部14よりも幅広に
しておくのが好ましいのである。なお、背面被着盤は合
成樹脂製であり、その成形精度はきわめて高い。
【0031】なお、便器本体5の排水形式は、図示のも
のに限定されるものでもなく、サイホン式,サイホンゼ
ット式,サイホンボルテックス式,洗い落とし式,洗い
出し式などに対して実施可能である。またその排水形式
によっては、和風タイプの便器にも実施できる場合があ
る。
【0032】
【考案の効果】以上の説明で明らかなように、本考案に
係る排水路の縦分割可能な便器によれば、便器本体では
排水路において複雑な曲がり形状を形成させる必要がな
くなったので、鋳込み型の構造を簡潔化でき、その鋳込
み作業も容易化することができる。また、便器本体は、
背面被着盤の分だけ従来のものより小型化するものであ
るから、鋳込み作業に一層の容易化が図られるものとな
る。一方、背面被着盤において数種のものを準備してお
けば、便器本体は、その排水路における折曲状況の如何
に拘わらず共通のものとして製造できるものである。そ
のため、鋳込み型においても、使用種類を減らすことが
できる。このことは、製造コストを低廉化させることに
も繋がる。更に、背面被着盤は、便器本体を使用状態に
設置した後にも取り外しできるものであるから、排水路
内で詰りが生じた場合などのメンテナンスに便利となる
等、幾多の優れた利点を有している。
【0033】本考案では背面被着盤と便器本体との取付
部の強度及び水密性がきわめて良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る便器を示す側断面図であ
る。
【図2】排水路下降部を示す平面断面図である。
【図3】便器本体の鋳込み例を示す側断面図である。
【図4】背面被着盤の別態様を具備した本案便器を示す
側断面図である。
【図5】従来の洋風便器を示す側断面図である。
【図6】別の実施例を示す背面被着盤の部分の水平断面
図である。
【符号の説明】
5 便器本体 6,6A 背面被着盤 7 便鉢 8 排出口部 9 排水路上昇部 10 排水路下降部 13 排水路 30 枠体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便鉢と、該便鉢の底部の排出口部から便
    器後方に向って立ち上がる排水路上昇部と、該排水路上
    部に連なっている排水路下降部と、該排水路下降部の
    下端部に設けられた排水管接続部とを有する便器におい
    て、 該便器は、便鉢を備える便器本体と、該便器本体の背面
    へ取り付けられる合成樹脂製の背面被着盤とより成り、 該便器本体には、便鉢底部の排出口部から該便鉢の背面
    側外周面に沿って立ち上がる排水路上昇部が形成されて
    おり、 該便器本体と前記背面被着盤との合わせ面には、前記便
    器本体の排水路上昇部の最上部に連通しており、且つ該
    最上部から下方に延在している排水路下降部が形成され
    ており、 前記背面被着盤の周縁部には、前記便器本体の背面にパ
    ッキンを介して当接されたフランジ部が設けられてお
    り、 該フランジ部の上に剛性枠体が重ね合わされ、 該剛性枠体、該フランジ部及び該パッキンを貫通するボ
    ルトによって該背面被着盤が便器本体に固定されている
    ことを特徴とする便器。
JP516692U 1992-02-12 1992-02-12 便 器 Expired - Lifetime JP2539912Y2 (ja)

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