JP2537036Y2 - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2537036Y2
JP2537036Y2 JP3520191U JP3520191U JP2537036Y2 JP 2537036 Y2 JP2537036 Y2 JP 2537036Y2 JP 3520191 U JP3520191 U JP 3520191U JP 3520191 U JP3520191 U JP 3520191U JP 2537036 Y2 JP2537036 Y2 JP 2537036Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、端子を収容した雌コ
ネクタハウジングと雄コネクタハウジングを連結するコ
ネクタに関し、特に、端子の数が多く、両コネクタハウ
ジングの結合に大きな力を要する場合に好適に採用され
るコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】近時のコネクタは、例えば自動車の電気
回路の接続に使用されるコネクタに見られるように、電
装品の増加や電気回路の高度化に伴って多極化が進んで
いる。このように多数の端子群を収容した多極コネクタ
を相互接続する場合、端子群の接触部間の接続抵抗が大
きくなるため、その結合にはきわめて大きな力が必要に
なる。
【0003】こうした多極コネクタの結合に要する力を
低減するものとして、実開昭63−99788号公報に
開示された多極コネクタがある。
【0004】ここに開示される多極コネクタは、相互結
合する雌コネクタハウジングと雄コネクタハウジングの
うちのいずれか一方に、支点部外周にピニオン部を設け
た回転レバーを取り付けるとともに、他方のコネクタハ
ウジングに、前記ピニオン部と噛み合うラック部を設
け、その回転レバーをコネクタハウジングの結合方向と
異なる方向に回すことによって、結合に要する挿入力を
増幅し、小さい挿入力で雌雄コネクタハウジングの結合
をなす構造になっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上述した公知の多極コ
ネクタは、槓杆体の回転レバーによって挿入力が増幅さ
れることにより、比較的低挿入力で雄コネクタハウジン
グと雌コネクタハウジングを結合することができるもの
である。しかしながら、この多極コネクタは、その回転
レバーの回転方向が、コネクタハウジングの挿入方向と
異なる方向になる上、一対のコネクタハウジングを仮嵌
合させた状態に保持して、その回転レバーを結合方向と
異なる方向に回転操作して挿入操作する結合作業を必要
とするものであるため、作業中に持ち替え動作が必要と
なることが多く、結合のための作業性が甚だ劣る不具合
点がある。
【0006】さらに、上記公知の多極コネクタは、その
結合操作のとき、回転レバーの回転空間がコネクタ周辺
に必要となるものであるため、自動車の電気配線用とし
て用いる場合のように周辺空間の大きさに制約がある場
合には、使用適性が欠けるという難点がある。
【0007】この考案は、上記の課題を解決するため
に、結合作業性が良く且つ作業スペースの制約が少ない
コネクタを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のコネクタは、
それぞれが端子を保持した雌コネクタハウジングと雄コ
ネクタハウジングを結合してなるコネクタにおいて、一
方のコネクタハウジングにそれぞれ回転自在に支承さ
れ、それぞれが両コネクタハウジングの前記結合方向と
直交する回転軸を持ち、且つ前記結合方向と交差する方
向に所定間隔をおいて配置された一対のピニオンと、前
記一方のコネクタハウジングに対し前記結合方向に挿抜
可能であるとともに、それぞれが前記一対のピニオンに
噛み合う2列のラックが形成されたスライド部材と、他
方のコネクタハウジングに設けられ、両コネクタの結合
に伴って前記一対のピニオンとそれぞれ噛み合う一対の
ラックと、を備えることを特徴としている。
【0009】請求項2のコネクタは、請求項1のコネク
タにおいて、前記一対のピニオンが、それぞれ大径ピニ
オン部と小径ピニオン部と備えており、各大径ピニオン
部がスライド部材の2列のラックにそれぞれ噛み合うと
ともに、各小径ピニオン部が他方のコネクタハウジング
に設けられた一対のラックにそれぞれ噛み合うこと、を
特徴としている。
【0010】請求項3のコネクタは、請求項1または2
のコネクタにおいて、前記ピニオンの外周に、スライド
部材のラックがピニオンに作用しない後死点位置にある
スライド部材の先端が当接する位置決め部を設けたこ
と、を特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1のコネクタでは、両コネクタハウジン
グを対向させた状態で、一方のコネクタハウジングに挿
入されたスライド部材に結合方向と一致する方向の挿入
力を加えることで両コネクタハウジングが結合される。
すなわち、スライド部材に前記挿入力を加えると、この
スライド部材に形成されたラックと噛み合うことにより
ピニオンが回転し、この回転するピニオンが他方のコネ
クタハウジングに設けられたラックと噛み合ってこのラ
ック上を転動する。このピニオンの転動に伴って、一方
のコネクタハウジングが他方のコネクタハウジングに結
合する方向に移動する。スライド部材に対して与えられ
た挿入力はピニオンの転動を介して増幅され、両コネク
タハウジングには前記挿入力よりも大きな結合力が与え
られる。また、スライド部材の両側に位置する一対のピ
ニオンが推進力となって両コネクタハウジングを結合す
るため、両コネクタハウジングは互いの間にこじれが発
生することなく結合される。
【0012】請求項2のコネクタによると、スライド部
材のラックに噛み合う部分と他方のコネクタハウジング
に噛み合う部分が同径であるピニオンを設けた場合に比
べ、スライド部材に与える挿入力に対してより大きな前
進力(結合力)を得ることができる。
【0013】請求項3のコネクタによると、スライド部
材の先端が位置決め部に当接してからスライド部材のラ
ックとピニオンが噛み合う。
【0014】
【実施例】以下、この考案によるコネクタを図示した実
施例を参照しながら説明する。
【0015】図1に示すように、このコネクタは、雌コ
ネクタハウジング1、雄コネクタハウジング2およびス
ライド部材3を備えている。雌コネクタハウジング1に
は多数の端子収納室1aが形成されており、これらの端
子収納室1aのそれぞれに端子(不図示)が保持されて
いる。一方、雄コネクタハウジング2にも多数の端子収
納室2aが形成されており、これらの端子収納室2a
に、雄コネクタハウジング2と前記雌コネクタハウジン
グ1を結合したときに雌コネクタハウジング1側の多数
の端子と接触する端子(不図示)がそれぞれ保持されて
いる。雌コネクタハウジング1側の端子と雄コネクタハ
ウジング2側の端子は、例えば、雌コネクタハウジング
1側の端子の接点部が前記端子収納室1a内に収納さ
れ、一方、雄コネクタハウジング2側の端子の接点部が
端子収納室2aから突出した状態で保持されている。そ
して、雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジング
2を結合すると、雄コネクタハウジング2側の端子の接
点部が雌コネクタハウジング2の接点保持部1a内に侵
入し、両端子の接点部は端子収納室1a内において所定
以上の接触圧で接触する。したがって、両コネクタハウ
ジング1,2の結合は、端子数に応じて増加する接触圧
に抗して行う必要がある。
【0016】雌コネクタハウジング1には、雄コネクタ
ハウジング2との対向面である前面に、この雌コネクタ
ハウジング1を上下に貫通する切欠溝1bが形成されて
いる。前記多数の端子収納室1aはこの切欠溝1bの両
側にそれぞれ形成されている。この切欠溝1b中には、
上下方向に所定の間隔をおいて配置される一対のピニオ
ン4A,4Bが回転自在に枢着されている。これらピニ
オン4A,4Bの回転軸の軸方向は、この雌コネクタハ
ウジング1と雄コネクタハウジング2の結合方向と直交
している。また、前記雌コネクタハウジング1には、前
記ピニオン4A,4Bの中間部に、この雌コネクタハウ
ジング1を結合方向に貫通し且つ前記切欠溝1bを通過
する通路1cが形成されている。この通路1cは前記切
欠溝1bよりも幅広に形成されている。また、図2に示
すように、この通路1cの側壁には、この通路1cの後
端開口に接する位置に仮係止用の係止突起1dが形成さ
れている。また、この係止突起1dの前方に、通路1c
の長手方向に所定間隔をおいて設けられた係止突起1e
が形成されている。係止突起1d,1eの間隔は、この
間に後述するスライド部材3の係合部3dが位置するこ
とが可能な間隔に設定されている。さらに、このハウジ
ング1には、その上下面の所定位置に本係止用の小突起
1fが形成されている。
【0017】雄コネクタハウジング2は、雌コネクタハ
ウジング1との対向面である背面の周縁に、上下左右を
囲んで後方へ突出するフード体2bを備えている。この
フード体2bの上下壁の内周面には互いの歯が対向する
同一モジュールの一対のラック2cA,2cBが設けら
れている。これらのラック2cA,2cBは、雌コネク
タハウジング1と雄コネクタハウジング2を互いに結合
させるべく接近させることで、雌コネクタハウジング1
に枢着された前記ピニオン4A,4Bと噛み合う。ま
た、前記フード体2bには、図3に示すように、ラック
2cA,2cB両側の所定位置に、前記本係止用小突起
1fと係合する係合凹部2dが形成されている。さら
に、この雄コネクタハウジング2内には、その背面に開
口する通路2eが形成されている。この通路2eは、こ
の雄コネクタハウジング2を前記雌コネクタハウジング
1と結合した状態で、雌コネクタハウジング1に形成し
た前記通路1cと連通する。
【0018】スライド部材3は、断面十字状の挿通部3
aとこの挿通部3aの後端に一体形成された操作部3b
により、側面視T字状に形成されている。挿通部3aの
上下面には、前記ラック2cA,2cBと同一ピッチの
ラック3aA,3aBが形成されている。また、挿通部
3aの両側面にはガイド溝3cが形成されており、この
ガイド溝3cの長手方向の中間部には堰状の係止部3d
が形成されている。このスライド部材2の挿入部3a
は、前記雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジン
グ2にそれぞれ形成した通路1c,2eに挿入してスラ
イドさせることができる。
【0019】次に、上記雌コネクタハウジング1、雄コ
ネクタハウジング2、およびスライド部材3を備えるコ
ネクタの組み立て手順を説明する。
【0020】まず、スライド部材3の挿入部3aを雌コ
ネクタハウジング1の通路1cに挿入した状態でスライ
ドさせると、上下のラック3aA,3aBは雌コネクタ
ハウジング1の切欠溝1b内を通過し、前記ピニオン4
A,4Bと噛み合う。また、この時、このスライド部材
3のガイド溝3cに、雌コネクタハウジング1の通路1
cの側面に形成した係止突起1dが嵌入する。
【0021】スライド部材3をさらに雌コネクタハウジ
ング1中にスライドさせると、図4に示すように、通路
1cの側面に形成された係止突起1dにガイド溝3cの
中間部に形成された係止部3dが当接する。
【0022】この図4の状態からさらにスライド部材3
を雌コネクタハウジング1内へスライドさせると、図5
に示すように、係止部3dが係止突起1dを乗り越え、
この係止突起1dともう一方の係止突起1eの間に嵌入
する。これによって、以後、係止突起1dと係止部3d
の係合により、スライド部材3が雌コネクタハウジング
1から抜け出すことが防止される。また、係止突起1e
と係止部3dの係合により、スライド部材3の前方への
抜け出しが防止される。スライド部材3の挿入部3a
は、この図5のように係止突起1dが係止部3dを乗り
越えた状態で、雌コネクタハウジング1後端から距離x
だけ突出している。スライド部材3は、前記距離xが、
この後、雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウジン
グ2が結合するまでのスライド部材3のストローク量よ
りも大きくなるように形成されている。また、ピニオン
4A,4Bは、この図5の状態においてスライド部材3
に形成したラック3aA,3aBの先頭歯が噛み合う位
置に設けられている。
【0023】上記図5の状態でスライド部材3を装着し
た雌コネクタハウジング1を前記雄コネクタハウジング
2に接近させ、雌コネクタハウジング1の前部を雄コネ
クタハウジング2のフード体2b内に挿入すると、図6
に示すように、雄コネクタハウジング2に形成したラッ
ク2cA,2cBの先頭歯が前記ピニオン4A,4Bの
歯に当接する。
【0024】この図6の状態から、スライド部材3に結
合方向に向かう挿入力を加えると、係止部3dが係止突
起1eを乗り越え、このスライド部材3に形成されたラ
ック3aA,3aBが結合方向に移動し、ラック3a
A,3aBと噛み合っているピニオン4A,4Bが自転
する。そして、自転するピニオン4A,4Bは、雄コネ
クタハウジング2に形成されたラック2cA,2cB上
を転動しながら結合方向に移動し、両コネクタハウジン
グ1,2に保持された多数の端子間に生じる接続抵抗に
抗して、図7に示すように、雌コネクタハウジング1と
雄コネクタハウジング2が結合される。雌コネクタハウ
ジング1と雄コネクタハウジング2が完全に結合される
と、スライド部材3の挿入部3aが雄コネクタハウジン
グ2の通路2eに侵入するとともに、本係止用の小突起
1fと係合凹部2dが係合する。
【0025】ところで、上述の結合に際して、ピニオン
4A,4Bは、てこの作用により、スライド部材3のス
トローク長さに比べその移動量は小さいが、スライド部
材3に与えられた挿入力よりも大きな前進力(理論上は
2倍の前進力)で結合方向に移動する。すなわち、雌コ
ネクタハウジング1と雄コネクタハウジング2は挿入力
の2倍の前進力で結合される。したがって、多数の端子
を備えることによりその結合にきわめて大きな力を要す
る場合でも、スライド部材3に与える挿入力は小さくて
良く、操作性がきわめてよい。しかも、一対のピニオン
4A,4Bがスライド部材3の両側で並行して前進力を
与えるから、雌コネクタハウジング1と雄コネクタハウ
ジング2の間にこじりが発生するようなこともない。
【0026】ところで、上記実施例では、スライド部材
に形成したラックと雄コネクタハウジングに形成したラ
ックにピニオンにおける同一径のピニオン部を噛み合せ
るようにしているが、ピニオンに径が異なる2種類のピ
ニオン部を設けておき、スライド部材に形成したラック
は径大のピニオン部と噛み合うようにすると共に、雄コ
ネクタハウジングに形成したラックは径小のピニオン部
と噛み合うようにしてもよい。このようにすれば、スラ
イド部材に与える挿入力に比べ、より大きな前進力(結
合力)を得ることが可能である。図8に示す考案による
他のコネクタは、このようにピニオンが径の異なる二つ
のピニオン部を備えるものである。以下に、この図8の
コネクタについて説明する。なお、図1のコネクタを構
成する部位と同等の部位には、各符号の前に「1」を付
加した符号を付し、その一部の説明を省略している。
【0027】この図8のコネクタは、雌コネクタハウジ
ング11、雄コネクタハウジング12およびスライド部
材13を備えている。
【0028】雌コネクタハウジング11は、実質上、ピ
ニオン14A,14Bのみが先の実施例における雌コネ
クタハウジング1と異なる。図9〜図12にも明確に示
されるように、ピニオン14Aは、半周部分に先の実施
例のピニオン4Aと同径の小径ピニオン部14Aaを備
えると共に、残りの半周部分にピニオン4Aの約2倍の
径である大径ピニオン部14Abを備えている。また、
小径ピニオン部14Aaと大径ピニオン部14Abの境
界部に径方向において外側へ突出する位置決め突起14
Acが形成されている。ピニオン14Bは、上記ピニオ
ン14Aと上下対称に形成されており、小径ピニオン部
14Ba、大径ピニオン部14Bbおよび位置決め突起
14Bcを備えている。
【0029】雄コネクタハウジング12の構成は、先の
実施例における雄コネクタハウジング2の構成とほぼ同
様であるのでここでは説明を省略する。この雄コネクタ
ハウジング12に形成されたラック12cA,12cB
は、前記ピニオン14A,14Bの小径ピニオン部14
Aa,14Baと噛み合う。
【0030】スライド部材13は先の実施例のスライド
部材3と同一の構成である。但し、このスライド部材1
3の挿通部13aは、前記スライド部材3の挿通部3a
に比べ上下の寸法が小さい。これは、この挿通部3aに
形成されたラック13aA,13aBが前記ピニオン1
4A,14Bの大径ピニオン部14Ab,14Bbと噛
み合うためである。
【0031】以上のような雌コネクタハウジング11、
雄コネクタハウジング12、およびスライド部材13に
よりなるコネクタの組み立て手順は以下の通りである。
なお、この組み立て手順の説明においても、先の実施例
の場合と重複する部分について説明の一部を省略してい
る。
【0032】まず、先の実施例の場合と同様、スライド
部材13の挿入部13aを、その先端部を雌コネクタハ
ウジング11の通路11cに挿入した状態でスライドさ
せると、上下のラック13aA,13aBが雌コネクタ
ハウジング11の切欠溝11b内を通過する。しかし、
この実施例では、図9に示すように、ラック13aA,
13aBがピニオン14A,14Bの大径ピニオン部1
4Ab,14Bbと噛み合う直前の後死点位置におい
て、まずスライド部材13の先端がピニオン14A,1
4Bに形成した位置決め突起14Ac,14Bcに当接
する。この当接により、ラック13aA,13aBとピ
ニオン14A,14Bとの位置関係が所定の位置関係に
確定される。したがって、図10に示すようにスライド
部材13をさらにスライドさせた時に、ラック13a
A,13aBとピニオン14A,14Bの大径ピニオン
部14Ab,14Bbとが的確に噛み合うことができ
る。
【0033】図10は先の実施例における図5に相当す
る。すなわち、雌コネクタハウジング11側の係止突起
11d,11eの間にスライド部材13側の係合部13
dが位置しており、ラック13aA,13aBの先頭歯
が大径ピニオン部14Ab,14Bbに噛み合ってい
る。すなわち、スライド部材13が雌コネクタハウジン
グ11に仮係止されている。
【0034】図11は先の実施例における図6に相当
し、図10に示すようにしてスライド部材13が仮係止
された雌コネクタハウジング11の前部を、雄コネクタ
ハウング12のフード体12b内に挿入した状態を示し
ている。この実施例では、雄コネクタハウジング12の
端面がピニオン14A,14Bに当接し、それと同時に
ラック12cA,12cBに先頭歯が小径ピニオン部1
4Aa,14Baと対峙している。
【0035】この図11の状態からスライド部材13に
雌コネクタハウジグ11と雄コネクタハウジング12の
結合方向に向かう挿入力を加えることにより、係止部1
3dが係止突起11eを乗り越え、このスライド部材1
3に形成されたラック13aA,13aBが結合方向に
移動する。大径ピニオン部14Ab,14Bbがラック
13aA,13aBと噛み合っていることにより、この
ラック13aA,13aBの移動に伴ってピニオン14
A,14Bが自転する。ピニオン14A,14Bが自転
すると、このピニオン14A,14Bに形成された小径
ピニオン部14Aa,14Baが雄コネクタハウジング
2に形成されたラック2cA,2cBと噛み合う。した
がって、両コネクタハウジング1,2に保持された多数
の端子間に生じる接続抵抗に抗して、ピニオン14A,
14Bが転動しながら結合方向に移動し、図12に示す
ように、雌コネクタハウジング11と雄コネクタハウジ
ング12が結合される。図7の場合と同様、雌コネクタ
ハウジング11と雄コネクタハウジング12が完全に結
合されると、スライド部材13の挿入部13aが雄コネ
クタハウジング12の通路12eに侵入する。また、小
突起11fと係合凹部12dが係合して、雌コネクタハ
ウジング11と雄コネクタハウジング12が互いに外れ
ることがないように本係止される。
【0036】以上のような図8〜12に示すコネクタに
おいても、ピニオン14A,14Bは、てこの作用によ
り、スライド部材13に与えられた挿入力よりも大きな
前進力で結合方向に移動する。同時に、この実施例のコ
ネクタでは、大径ピニオン部14Ab,14Bbと小径
ピニオン部14Aa,14Baの径差も、ピニオン14
A,14Bをスライド部材13に与えられた挿入力より
も大きな前進力で結合方向に移動させることに寄与して
いる。すなわち、大径ピニオン部14Ab,14Bbが
ラック13aA,13aBと噛み合うとともに小径ピニ
オン部14Aa,14Baがラック12cA,12cB
と噛み合うようにしていることによっても、ピニオン1
4A,14Bはスライド部材13に与えられた挿入力よ
りも大きな前進力で結合方向に移動する。前述したよう
に、大径ピニオン部14Ab,14Bbが小径ピニオン
部14Aa,14Baの2倍の径を持つ場合、雌コネク
タハウジング1と雄コネクタハウジング2は挿入力の3
倍の前進力で結合される。このように、この実施例のコ
ネクタによると、雌コネクタハウジング11と雄コネク
タハウジング12の結合に要する挿入力を先の実施例の
場合よりをさらに小さくすることができ、より良好な作
業性の実現を期待できる。
【0037】なお、図8〜図12のコネクタのピニオン
14A,14Bに設けた位置決め突起14Ac,14B
cは、図1のコネクタのピニオン4A,4Bにも設ける
ことができ、このようすることによって、図1のコネク
タの組み立て時にも図8のコネクタの組み立て時と同
様、ピニオン4A,4Bとラック3aA,3aBの噛み
合わせをよりスムース行うようにすることができる。
【0038】また、各実施例では、雌コネクタハウジン
グにピニオンを設けるとともに、雄コネクタハウジング
にラックを設ける構成としたが、雌コネクタハウジング
側にラックを設けると共に雄コネクタハウジング側にピ
ニオンを設ける構成としてもよい。この場合、スライド
部材は雄コネクタハウジングの背面側から挿入されるこ
とになる。
【0039】
【考案の効果】請求項1によると、必要な結合力に比し
てはるかに小さな挿入力でコネクタの結合を行うことが
できるようになるという効果を奏する。また、スライド
部材の押圧方向がコネクタの結合方向と同じであるた
め、結合作業に際して持ち替え動作を必要とせず作業性
が良い。さらに、スライド部材の両側で同時に結合力を
得ることができるから、結合するコネクタ間のこじりの
発生を未然に防止することが可能となる。さらにまた、
両ハウジングの周囲に突出する操作部がないから、小さ
な作業スペースにも容易に対応することができるという
効果も奏する。
【0040】請求項2によると、必要な結合力に対する
挿入力の大きさをより小さなものとすることができると
いう効果を奏する。
【0041】請求項3によると、スライド部材のラック
とピニオンの噛み合わせをスムースに行うことができ、
結合作業の作業性をさらに向上させることができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】考案によるコネクタの分解斜視図である。
【図2】図1のコネクタの雌コネクタハウジングの断面
説明図である。
【図3】図1のコネクタの雄コネクタハウジングの断面
説明図である。
【図4】図2の雌コネクタハウジングにスライド部材を
挿入した状態を示す断面説明図である。
【図5】スライド部材を雌コネクタハウジングからの抜
け止め位置まで挿入した状態を示す断面説明図である。
【図6】図2の雌コネクタハウジングを図3の雄コネク
タハウジングに結合させる過程を示す断面説明図であ
る。
【図7】図1のコネクタの断面説明図である。
【図8】考案による他のコネクタの分解斜視図である。
【図9】図8のコネクタの組み立て過程を示す断面説明
図である。
【図10】図8のコネクタの組み立て過程を示す断面説
明図である。
【図11】図8のコネクタの組み立て過程を示す断面説
明図である。
【図12】図8のコネクタの断面説明図である。
【符号の説明】
1,11 雌コネクタハウジング 2,12 雄コネクタハウジング 3,13 スライド部材 4A,4B,14A,14B ピニオン 14Aa,14Ba 小径ピニオン部 14Ab,14Bb 大径ピニオン部 2cA,2cB ラック 3aA,3aB ラック

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが端子を保持した雌コネクタハ
    ウジングと雄コネクタハウジングを結合してなるコネク
    タにおいて、一方のコネクタハウジングにそれぞれ回転
    自在に支承され、それぞれが両コネクタハウジングの前
    記結合方向と直交する回転軸を持ち、且つ前記結合方向
    と交差する方向に所定間隔をおいて配置された一対のピ
    ニオンと、前記一方のコネクタハウジングに対し前記結
    合方向に挿抜可能であるとともに、それぞれが前記一対
    のピニオンに噛み合う2列のラックが形成されたスライ
    ド部材と、他方のコネクタハウジングに設けられ、両コ
    ネクタの結合に伴って前記一対のピニオンとそれぞれ噛
    み合う一対のラックと、を備えることを特徴とするコネ
    クタ。
  2. 【請求項2】 請求項1のコネクタにおいて、前記一対
    のピニオンが、それぞれ大径ピニオン部と小径ピニオン
    部と備えており、各大径ピニオン部がスライド部材の2
    列のラックにそれぞれ噛み合うとともに、各小径ピニオ
    ン部が他方のコネクタハウジングに設けられた一対のラ
    ックにそれぞれ噛み合うこと、を特徴とするコネクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のコネクタにおいて、
    前記ピニオンの外周に、スライド部材のラックがピニオ
    ンに作用しない後死点位置にあるスライド部材の先端が
    当接する位置決め部を設けたこと、を特徴とするコネク
    タ。
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