JP2536845B2 - 変速用クラッチの制御方法 - Google Patents

変速用クラッチの制御方法

Info

Publication number
JP2536845B2
JP2536845B2 JP61109935A JP10993586A JP2536845B2 JP 2536845 B2 JP2536845 B2 JP 2536845B2 JP 61109935 A JP61109935 A JP 61109935A JP 10993586 A JP10993586 A JP 10993586A JP 2536845 B2 JP2536845 B2 JP 2536845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
side shift
engaged
drive
hydraulic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61109935A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62266256A (ja
Inventor
芳夫 浅山
槙雄 坪田
幸隆 滝谷
泰則 大蔵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP61109935A priority Critical patent/JP2536845B2/ja
Publication of JPS62266256A publication Critical patent/JPS62266256A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2536845B2 publication Critical patent/JP2536845B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラ
ッチとをそれぞれ複数備えた歯車式変速機に適用される
変速用クラッチの制御方法に関する。
〔従来の技術〕
第9図は、ダンプトラック等の建設機械に使用されて
いる歯車式変速機1の構成例を示し、この変速機では、
図示されていないエンジンの出力が加えられる入力軸2
側に駆動側変速用クラッチ1A,1Bが、また出力軸3側に
負荷側変速用クラッチ1C,1Dが各々配設されている。
第10図は、この変速機1に適用されているクラッチ駆
動油圧供給装置を示す。この油圧供給装置に用いられて
いるモジュレーションバルブ4は、鈍機械的機構によっ
て、あるいはコントローラ9からの電気信号に基づいて
漸増油圧を発生する機能を持ち、その入力端にはポンプ
5が接続され、またその出力端にはクラッチ1A,1Bを選
択する電磁切換バルブ6およびクラッチ1C,1Dを選択す
る電磁切換バルブ7,8が各々接続されている。
上記切換バルブ6,7および8は、それぞれソレノイドS
OL1,SOL2およびSOL3を付勢することにより切換作動され
る。そして、上記ソレノイドSOL1,SOL2およびSOL3は、
コントローラ9の出力信号によって付勢され、たとえば
下表1に示す如く、ソレノイドSOL2のみが付勢された場
合にはクラッチ1A,1Cが係合されて1速が選択され、ソ
レノイドSOL1,SOL2が付勢された場合にはクラッチ1B,1C
が係合されて2速が選択される。またソレノイドSOL3が
付勢された場合にはクラッチ1A,1Dが係合されて3速が
選択され、ソレノイドSOL1,SOL3が付勢された場合には
クラッチ1B,1Dが係合されて4速が選択される。
〔発明が解決しようとする問題点〕 ここで、変速機1の速度段を3速から2速に変化させ
る場合を考える。速度段が3速である場合、上表から明
らかなとおりソレノイドSOL3のみが付勢されてクラッチ
1Aおよび1Dが係合された状態にあるので、第11図(a)
および(b)に示す如く、それらのクラッチにそれぞれ
規定のクラッチ油圧が作用している。
この状態において、第11図に示す時点t1でソレノイド
SOL3を消勢させると同時にソレノイドSOL1,SOL2を付勢
させると、クラッチ1Aのクラッチパック内の油がバルブ
6を介して、またクラッチ1Dのクラッチパック内の油が
バルブ8を介して各々ドレンされ、これによって同図
(a)および(b)に示す如くクラッチ1Aおよび1Dに作
用していた油圧がそれぞれ降下してそれらのクラッチの
係合が解除される。
一方、バルブ6およびバルブ7を介して各々クラッチ
1Bおよび1Cがモジュレーションバルブ4に接続され、こ
れによってそれらのクラッチへの油の供給が開始され
る。上記時点t1において、上記クラッチ1B,1Cのクラッ
チパック内は零の状態にあるので、該時点t1からそれら
のクラッチパックに油が充たされるまでの間は、つまり
いわゆるフィリングの要する時間(フィリングタイム)
が終了する間は、これらのクラッチの油圧がほぼ零の状
態におかれる。
上記第3図(c)および(d)に示す如く、上記フィ
リングタイムの終了後、上記モジュレーションバルブ4
でモジュレーションされた漸増油圧がクラッチ1Bおよび
1Cにそれぞれ作用され、これによってそれらのクラッチ
が係合される。なお、このようにクラッチ1B,1Cに漸増
油圧を作用させることにより変速ショックが低減され
る。
ところで、駆動側変速用クラッチ1Bと負荷側変速用ク
ラッチ1Cは、係合前のクラッチディスク相対回転数およ
びディスク回転方向が相違し、しかもクラッチの係合特
性そのものにもバラツキがあるので、1つのモジュレー
ションバルブ4を用いて2つのクラッチ1B,1Cを同時に
係合させる従来の油圧供給装置においては、第11図
(e)に変速機1の出力軸トルク変化を示すようにクラ
ッチ1Bの係合に基づく変速ショックAと、クラッチ1Cの
係合に基づく変速ショックBの双方が表われるという不
都合を生じていた。
なお、従来装置では、1つのクラッチのみを切換える
場合においてもやはり上記する問題を生じる。
すなわち、上記表から明らかなように例えば3速から
4速へと速度段を変更する場合には、ソレノイドSOL3の
付勢状態を保持させたままソレノイドSOL1を付勢するこ
とになるが、つまり駆動側変速用クラッチのみをクラッ
チ1Aからクラッチ1Bに切換えることになるが、そのさ
い、このクラッチ1Bについてのフィリングのために、そ
れぞれクラッチ1Dに作用していた油圧が零近くまで降下
して該クラッチ1Dの係合が解かれる。したがって、上記
のような場合にも、結果的にはバルブ4より供給される
漸増油圧でクラッチ1B,1Dの双方が係合作動されること
になる。
このように、従来装置では1つのクラッチを切換える
場合でも、駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッ
チの双方が係合作動されることになるので、前記した2
つのピークをもつ変速ショックが発生する。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
第1発明は、入力軸と中間軸との間に並列に配設さ
れ、それぞれ駆動側変速用クラッチが介在された複数の
動力伝達経路と、前記中間軸と出力軸との間に並列に配
設され、それぞれ負荷側変速用クラッチが介在された複
数の動力伝達経路とを備え、前記各駆動側変速用クラッ
チの内の1つ、および、前記各負荷側変速用クラッチの
内の1つに漸増油圧をそれぞれ作用させることによって
所望の速度段を設定するように構成された歯車式変速機
に適用され、 前記漸増油圧を発生する手段として、第1および第2
のモジュレーションバルブを用い、 前記駆動側変速用クラッチのみを切換え係合する場合
には、係合中の駆動側変速用クラッチに作用していた油
圧を消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動側変速用
クラッチに対して前記第1のモジュレーションバルブの
発生油圧を作用させる工程とを実施し、 前記負荷側変速用クラッチのみを切換え係合する場合
には、係合中の負荷側変速用クラッチに作用していた油
圧を消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動側変速用
クラッチに対して前記第2のモジュレーションバルブの
発生油圧を作用させる工程とを実施し、 前記駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッチの
双方を切換え係合する場合には、係合中の駆動側変速用
クラッチおよび負荷側変速用クラッチに作用していた油
圧をそれぞれ消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動
側変速用クラッチに対して前記第1のモジュレーション
バルブの発生油圧を作用させる工程と、前記次ぎに係合
すべき駆動側変速用クラッチの係合完了を検出する工程
と、この係合完了の検出後に次ぎに係合すべき負荷動側
変速用クラッチに対して前記第2のモジュレーションバ
ルブの発生油圧を作用させる工程とを実施する ことを特徴としている。
また、第2発明は、前記漸増油圧を発生する手段とし
て、前記各駆動側変速用クラッチのそれぞれおよび各負
荷側変速用クラッチのそれぞれに対して個別に設けられ
たモジュレーションバルブを用い、 前記駆動側変速用クラッチのみを切換え係合する場合
には、係合中の駆動側変速用クラッチに作用していた油
圧を消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動側変速用
クラッチに対して該クラッチに対応して設けられた前記
モジュレーションバルブの発生油圧を作用させる工程と
を実施し、 前記負荷側変速用クラッチのみを切換え係合する場合
には、係合中の負荷側変速用クラッチに作用していた油
圧を消失させる工程と、次ぎに係合すべき負荷側変速用
クラッチに対して該クラッチに対応して設けられた前記
モジュレーションバルブの発生油圧を作用させる工程と
を実施し、 前記駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッチの
双方を切換え係合する場合には、係合中の駆動側変速用
クラッチおよび負荷側変速用クラッチに作用していた油
圧をそれぞれ消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動
側変速用クラッチに対して該クラッチに対応して設けら
れた前記モジュレーションバルブの発生油圧を作用させ
る工程と、前記次ぎに係合すべき駆動側変速用クラッチ
の係合完了を検出する工程と、この係合完了の検出後に
次ぎに係合すべき負荷動側変速用クラッチに対して該ク
ラッチに対応して設けられた前記モジュレーションバル
ブの発生油圧を作用させる工程とを実施することを特徴
としている。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は、本発明が適用される自動変速装置を示して
いる。
同図において、エンジン10の出力はトルクコンバータ
11、前記歯車式の変速機1および終減速機12を介して駆
動輪13に伝達される。なお、トルクコンバータ11の入出
力軸間にはそれらの軸を直結させるロックアップクラッ
チ14が介在され、このクラッチは変速時にロックアップ
を解除するように作動する。
エンジン10にはその回転数に対応した数のパルス信号
を出力するエンジン回転センサ15が、また変速機1には
その入力軸2、中間軸2aおよび出力軸3の回転数に対応
した数のパルス信号を出力する回転センサ16,17および1
8が各々設けられている。
コントローラ19は、センサ15〜18の出力信号、変速レ
ンジ指令器20より出力されるレンジ指令信号、スロット
ルペダル21に連動するスロットル量センサ21aの出力信
号が各々加えられる。
変速機1は、入力軸2と中間軸2aとの間に並列に配設
された2つの動力伝達経路と、中間軸2aと出力軸3との
間に並列に配設された2つの動力伝達経路を備えてい
る。前記駆動側変速用クラッチ1A,1Bは、それぞれ前者
の各動力伝達経路に介在され、また前記負荷側変速用ク
ラッチ1C,1Dは、それぞれ後者の各動力伝達経路に介在
されている。そして、個々のクラッチ1A〜1Dは、後述の
クラッチ駆動油圧供給装置22によってそれぞれ供給油圧
が制御される。
第2図は、上記クラッチ駆動油圧供給装置22の構成を
示し、同図において、第10図に示した要素と共通な要素
には同一の符号が付されている。このクラッチ駆動油圧
供給装置22には、2つの電子制御式モジュレーションバ
ルブ23,24が設けられており、第3図はこれらのバルブ
の構成を例示している。
同図に示す如くこのモジュレーションバルブ23,24
は、第1ピストン部241、第2ピストン部242および第3
ピストン部243を備えたスプール244を有し、このスプー
ル244の左端は比例ソレノイド245のプランジャ246に、
また該スプールの右端はバネ247で左方に付勢されたリ
テーナ248に各々当接されている。
上記第1ピストン部241と第2ピストン部242は油室24
9を画成し、第2ピストン部242と第3ピストン部243は
油室250を画成している。そして油室249および油室250
には、各々入力ポート251およびタンクポート252が開口
されている。
バネ247およびリテーナ248が配設された油室253は、
通路254を介して出力ポート255に連通されている。また
出力ポート255のスプール244側の開口端には、上記第2
ピストン部242が位置しており、図示する状態において
上記開口端はこの第2ピストン部242によって閉塞され
ている。
上記比例ソレノイド245は、上記スプール244を移動さ
せるアクチュエータとして設けたものであり、そのプラ
ジャ246はスプール244の左端面に当接している。この比
例ソレノイド245は、周知のようにそのプランジャ246の
推力Fが入力電流i比例する特性をもち、第4図はこの
関係を示している。
このような構造を有するモジュレーションバルブ23,2
4の入力ポート251には、第2図に示したポンプ5より吐
出される油が供給される。なお、このポンプ5の吐出圧
はリリーフ弁30の作用によって一定(例えば35kg/cm2
に保持される。
いま、比例ソレノイド245が作動されてスプール244が
右行すると、入力ポート251に供給されている油が出力
ポート255に流れ込み、その際この出力ポート255を通過
する油の一部が前記通路254を介して油室253内に流入す
る。
そこで、第3図ピストン部243の受圧面積をA、出力
ポート255における油圧つまり油室253内の油圧をPaとす
ると、A・Paなる力がスプール244を左行させる方向に
作用し、この結果油室253内の油圧の上昇に伴なってス
プール244が左行される。そして、スプール244が左行さ
れると、出力ポート255への油の流入が断たれるととも
に、出力ポート255側よりタンクポート252側に油がドレ
ンされる。
かくして、スプール244はプランジャの推力Fと上記
力A・Paとがつり合うように、つまり下式に示すつり合
い関係が満たされるように作動する。
F=A・Pa …(1) なお、前記バネ247はスプール244を左方向に付勢させ
る作用をなすが、このバネ247としてバネ常数の小さな
ものが使用されることから、以上の説明ではこのバネの
作用を無視している。
前述したように、プランジャ246の推力Fとソレノイ
ド245の駆動電流iとの間には F=K・i …(2) 但し、K:比例定数 なる関係があるので、(1),(2)式から K・i=A・Pa …(3) という関係が得られ、これより出力ポート255の油圧Pa
は Pa=K・(i/A) …(4) と表わされる。この(4)式から明らかなように、出力
ポートの油圧Paはソレノイド245の駆動電流iに比例
し、第5図にはこの関係が示されている。
第6図は、上記コントローラ19の処理手順を示し、以
下、同図を参照しながらこの実施例の作用を説明する。
このコントローラ19では、エンジン回転センサ15の出
力信号、変速レンジ指令器20より出力される変速レンジ
指令信号およびスロットル量センサ21aの出力信号に基
づいて変速を行なうか否かの判断が実行される(ステッ
プ100)。なお、この変速の判断は公知であるので、こ
こではその説明を省略する。
ステップ100の判断結果がYESの場合には、駆動側変速
用クラッチと負荷側変速用クラッチの双方を切換えるよ
うな変速であるか否かが判断される(ステップ101)。
ステップ101の判断結果がYESの場合には、現在係合中
の変速用クラッチを非係合にさせ、かつ係合すべき駆動
側変速用クラッチをモジュレーションバルブ23に接続さ
せる処理が実行される(ステップ102)。
すなわち、前記表の関係において速度段が例えば3速
(このときクラッチ1A,1Dが係合している)から2速へ
と変更される場合を考えると、この場合、切換バルブ8
のソレノイドSOL3の消勢と、切換バルブ6および7のソ
レノイドSOL1およびSOL2の付勢が行なわれる。
ソレノイドSOL3が消勢されると、切換バルブ8が第2
図に示す位置に戻されるので、クラッチ1D内の油が該バ
ルブ8を介してドレンされる。したがって第7図(b)
に示す如く、それまで該クラッチ1Dに作用していた油圧
が降下して、その係合が解除される。
またソレノイドSOL1が付勢されると、切換バルブ6が
第2図に示す位置から切換えられるので、クラッチ1A内
の油がドレンされる。この結果、第7図(a)に示す如
くそれまでクラッチ1Aに作用していた油圧が降下して、
このクラッチ1Aの係合が解除される。そして、このバル
ブ6の切換動作に伴ってクラッチ1Bがモジュレーション
バルブ23に接続される。
一方、ソレノイドSOL2が付勢されると、切換バルブ7
が切換えられるので、クラッチ1Cがモジュレーションバ
ルブ24に接続される。
つぎにコントローラ19ではクラッチ1Bおよび1Cにフィ
リング用の油を供給するべくモジュレーションバルブ23
および24にそれぞれフィリング用指令電流を加える処理
が実行され(ステップ103)、これによってクラッチ1B,
1Cのフィリングが開始される。なお、上記指令電流に基
づくフィリング油圧は低圧に設定される。
コントローラ19では、次のステップ104で係合すべき
駆動側変速用クラッチ1Bについてのフィリング終了を判
断しているが、この判断は例えば次ぎのようにして行な
われる。
すなわち、クラッチ1Bのフィリングが終了する時間は
予測されるのでフィリング開始時にタイマを起動させて
このタイマがフィリングに要する予設定時間を計時した
時点でフィリングが終了したと判断することができる。
また、フィリングの終了時点においては上記クラッチ1B
への油の流入がほぼ停止するので、この現象をとらえる
センサを該クラッチの油圧供給路に配設して該フィリン
グの終了を検出することができる。
ステップ104で駆動側変速用クラッチ1Bについてのフ
ィリング終了が判断されると、クラッチ1Bのクラッチ油
圧を大きな増加率で増大させる指令電流がコントローラ
19よりモジュレーションバルブ23に加えられ(ステップ
105)、これによってクラッチ1Bの油圧が第7図(c)
に示す如く前記リリーフバルブ30の設定圧まで速やかに
増大される。
なお、このとき負荷側変速用クラッチ1C,1Dは共に非
係合の状態にあるので、上記クラッチ1Bの係合に起因す
る変速ショックは全く生じない。
コントローラ19は、次のステップ106でクラッチ1Bの
係合完了を検出しているが、この係合完了は以下のよう
にして行なわれる。
すなわち、クラッチ1Bの係合が完了すると、このクラ
ッチのディスク相対回転数が零となるので、第1図に示
した入力軸回転センサ16と中間軸回転センサ17の出力に
基づいて上記ディスク相対回転数が零となる状態を検出
し、これによって係合完了を判断している。
ステップ106でクラッチ1Bの係合完了が判断される
と、その時点(第7図t2で示す)で係合すべき負荷側変
速用クラッチ1Cのクラッチ油圧を漸増させる指令電流が
コントローラ19よりモジュレーションバルブ24に加えら
れる。時点t2において、クラッチ1Cのフィリングはすで
に終了しており、したがって上記指令電流によって同ク
ラッチ1Cの油圧が第7図(d)に示す如く漸増され(ス
テップ107)、これによりこのクラッチ1Cが係合され
る。
かくして、3速を選択していたクラッチ1A,1Dの係合
が解除され、代わりに2速を選択するクラッチ1B,1Cが
係合される。
なお、第7図(c)および(d)に示す油圧増加パタ
ーンは、つまりモジュレーションバルブ23および24に加
えられる指令電流の増加パターンはコントローラ19に内
蔵された図示されていないメモリに予め格納されてい
る。
上記実施例によれば、駆動側変速用クラッチの係合後
に負荷側変速用クラッチが係合されるので、第7図
(e)に変速機1の出力軸トルク変化を示す如く、負荷
側変速用クラッチの係合に基づく変速ショックBのみし
か発生しない。
以上は、駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッ
チの双方が切換えられる場合について説明したが、つぎ
にそれらのクラッチのうちの一方のみが切換えられる場
合、つまり前記ステップ101の判断結果がNOである場合
について説明する。
この場合には、前記と同様に係合を解除すべきクラッ
チの油圧を降下させ、係合すべきクラッチをモジュレー
ションバルブに接続する処理が実行される(ステップ10
8)。すなわち、たとえば速度段が3速から4速へと切
換えられる場合を考えると、前記第1表に示す如く、こ
の場合には駆動側変速用クラッチのクラッチ1Aの係合を
解除させて、クラッチ1Bを係合させることになるので、
ソレノイドSOL1を付勢して切換バルブ6を切換作動させ
る処理が実行される。かくすれば、クラッチ1A内の油が
ドレンされるとともに、クラッチ1Bがモジュレーション
バルブ23に接続されるからである。
つぎにコントローラ19では、モジュレーションバルブ
にフィリング用指令電流を出力する処理が実行される
(ステップ109)。すなわち、上記の例ではモジュレー
ションバルブ23にフィリング用の指令電流が出力され、
これによってクラッチ1Bのフィリングが行なわれる。
そしてコントローラ19では、上記フィリングが完了し
たか否かが前記したタイマ等の手段で判断され(ステッ
プ110)、フィリング完了が確認されるとモジュレーシ
ョンバルブ、つまり上記の例ではモジュレーションバル
ブ23に油圧漸増用の指令電流を出力する処理が実行され
る(ステップ111)。
なお、負荷側の変速用クラッチのみが切換えられる場
合、たとえば前記第1表の関係では1速から3速に速度
段が変更される場合には、当該クラッチを係合させるた
めに上記に準じた手順が実行される。
第8図は、クラッチ駆動油圧供給装置22の他の構成例
を示す。このクラッチ駆動油圧供給装置22では、前記駆
動側変速用クラッチ1A,1Bおよび負荷側変速用クラッチ1
C,1Dに対して個別のモジュレーションバルブ25,26,27お
よび28が設けられており、第2図に示した切換バルブ6,
7および8は省略されている。
上記各モジュレーションバルブ25,26,27および28は、
第2図に示したモジュレーションバルブ23,24と同様な
構成と作用をもち、それらの入力ポート(第3図に符号
251で示す)はポンプ5に共通接続され、それらの出力
ポート(第3図に符号255で示す)はそれぞれクラッチ1
A,1B,1Cおよび1Dに接続されている。
下記表2に示す如く、上記バルブ25〜28のうち、バル
ブ25,27を作動させた場合にはクラッチ1A,1Cが係合され
て1速が選択され、バルブ26,27を作動させた場合には
クラッチ1B,1Cが係合されて2速が選択される。
また、バルブ25,28を作動させた場合にはクラッチ1A,
1Dが係合されて3速が選択され、バルブ26,28を作動さ
せた場合にはクラッチ1B,1Dが係合されて4速が選択さ
れる。
なお、上記モジュレーションバルブ25〜28は第6図に
示した手順に準じた態様で制御される。
つまり、駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッ
チの双方が切換えられる場合には、まず係合すべき駆動
側変速用クラッチが作動され、このクラッチの係合完了
後に係合すべき負荷側変速用クラッチが係合される。
第2図、第8図に示した実施例では、モジュレーショ
ンバルブ23,24,25〜28として指令電流に比例した油圧を
発生する電子制御式の圧力制御弁を適用しているが、電
気信号に基づいて所定の増加勾配の油圧を発生する特願
昭60−311098号に示すようなバルブを適用してもよい。
また第2図の実施例において、モジュレーションバル
ブ23,24に鈍機械式のモジュレーションバルブを使用す
ることも可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、駆動側変速用クラッチと負荷側変速
用クラッチの双方が切換えられる場合に、駆動側変速用
クラッチの係合完了後に負荷側変速用クラッチが係合さ
れるので、双方のクラッチが同時に係合される従来の装
置に比して変速ショックを低減することができる。
また、駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッチ
のうちのいずれか一方を切換える場合に、係合すべきク
ラッチのクラッチ油圧の影響が係合中のクラッチの油圧
に影響を与えないので、つまり従来のように係合すべき
クラッチのフィリング時に係合中のクラッチの油圧が降
下して結果的にそれらのクラッチが同時に係合作動する
という状態を生じないので、この場合も変速ショックの
低減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法が適用される自動変速装置の一構
成例を概念的に示したブロック図、第2図はクラッチ駆
動油圧供給装置の構成および該装置と変速用クラッチと
の接続態様を示した油圧回路図、第3図はモジュレーシ
ョンバルブの構成を例示した断面図、第4図は比例ソレ
ノイドの電流−推力特性を示したグラフ、第5図はソレ
ノイド電流と圧力制御弁の出力圧との関係を例示したグ
ラフ、第6図は第1図に示したコントローラの処理手順
を示したフローチャート、第7図は、第2図に示すクラ
ッチ駆動油圧供給装置を用いた場合の変速用クラッチの
油圧変化および変速機の出力トルク変化を例示したグラ
フ、第8図は、全段モジュレーション方式を採用した本
発明の実施例を示す油圧回路図、第9図は変速用クラッ
チを備えた歯車式変速機の一構成例を示した概念図、第
10図は従来のクラッチ駆動油圧供給装置の構成を示した
油圧回路図、第11図は第10図に示したクラッチ駆動油圧
供給装置を用いた場合の変速用クラッチの油圧変化およ
び変速機の出力トルク変化を示したグラフである。 1……変速機、1A,1B……駆動側変速用クラッチ、1C,1D
……負荷側変速用クラッチ、5……ポンプ、6,7,8……
電磁切換バルブ、10……エンジン、15……エンジン回転
センサ、16……入力軸回転センサ、17……中間軸回転セ
ンサ、18……出力軸回転センサ、19……コントローラ、
20……変速レンジ指令器、21a……スロットル量セン
サ、22……クラッチ駆動油圧供給装置、23〜28……モジ
ュレーションバルブ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力軸と中間軸との間に並列に配設され、
    それぞれ駆動側変速用クラッチが介在された複数の動力
    伝達経路と、前記中間軸と出力軸との間に並列に配設さ
    れ、それぞれ負荷側変速用クラッチが介在された複数の
    動力伝達経路とを備え、前記各駆動側変速用クラッチの
    内の1つ、および、前記各負荷側変速用クラッチの内の
    1つに漸増油圧をそれぞれ作用させることによって所望
    の速度段を設定するように構成された歯車式変速機に適
    用され、 前記漸増油圧を発生する手段として、第1および第2の
    モジュレーションバルブを用い、 前記駆動側変速用クラッチのみを切換え係合する場合に
    は、係合中の駆動側変速用クラッチに作用していた油圧
    を消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動側変速用ク
    ラッチに対して前記第1のモジュレーションバルブの発
    生油圧を作用させる工程とを実施し、 前記負荷側変速用クラッチのみを切換え係合する場合に
    は、係合中の負荷側変速用クラッチに作用していた油圧
    を消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動側変速用ク
    ラッチに対して前記第2のモジュレーションバルブの発
    生油圧を作用させる工程とを実施し、 前記駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッチの双
    方を切換え係合する場合には、係合中の駆動側変速用ク
    ラッチおよび負荷側変速用クラッチに作用していた油圧
    をそれぞれ消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動側
    変速用クラッチに対して前記第1のモジュレーションバ
    ルブの発生油圧を作用させる工程と、前記次ぎに係合す
    べき駆動側変速用クラッチの係合完了を検出する工程
    と、この係合完了の検出後に次ぎに係合すべき負荷動側
    変速用クラッチに対して前記第2のモジュレーションバ
    ルブの発生油圧を作用させる工程とを実施する ことを特徴とする変速用クラッチの制御方法。
  2. 【請求項2】入力軸と中間軸との間に並列に配設され、
    それぞれ駆動側変速用クラッチが介在された複数の動力
    伝達経路と、前記中間軸と出力軸との間に並列に配設さ
    れ、それぞれ負荷側変速用クラッチが介在された複数の
    動力伝達経路とを備え、前記各駆動側変速用クラッチの
    内の1つ、および、前記各負荷側変速用クラッチの内の
    1つに漸増油圧をそれぞれ作用させることによって所望
    の速度段を設定するように構成された歯車式変速機に適
    用され、 前記漸増油圧を発生する手段として、前記各駆動側変速
    用クラッチのそれぞれおよび各負荷側変速用クラッチの
    それぞれに対して個別に設けられたモジュレーションバ
    ルブを用い、 前記駆動側変速用クラッチのみを切換え係合する場合に
    は、係合中の駆動側変速用クラッチに作用していた油圧
    を消失させる工程と、、次ぎに係合すべき駆動側変速用
    クラッチに対して該クラッチに対応して設けられた前記
    モジュレーションバルブの発生油圧を作用させる工程と
    を実施し、 前記負荷側変速用クラッチのみを切換え係合する場合に
    は、係合中の負荷側変速用クラッチに作用していた油圧
    を消失させる工程と、次ぎに係合すべき負荷側変速用ク
    ラッチに対して該クラッチに対応して設けられた前記モ
    ジュレーションバルブの発生油圧を作用させる工程とを
    実施し、 前記駆動側変速用クラッチと負荷側変速用クラッチの双
    方を切換え係合する場合には、係合中の駆動側変速用ク
    ラッチおよび負荷側変速用クラッチに作用していた油圧
    をそれぞれ消失させる工程と、次ぎに係合すべき駆動側
    変速用クラッチに対して該クラッチに対応して設けられ
    た前記モジュレーションバルブの発生油圧を作用させる
    工程と、前記次ぎに係合すべき駆動変速用クラッチの係
    合完了を検出する工程と、この係合完了の検出後に次ぎ
    に係合すべき負荷動側変速用クラッチに対して該クラッ
    チに対応して設けられた前記モジュレーションバルブの
    発生油圧を作用させる工程とを実施する ことを特徴とする変速用クラッチの制御方法。
JP61109935A 1986-05-14 1986-05-14 変速用クラッチの制御方法 Expired - Lifetime JP2536845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61109935A JP2536845B2 (ja) 1986-05-14 1986-05-14 変速用クラッチの制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61109935A JP2536845B2 (ja) 1986-05-14 1986-05-14 変速用クラッチの制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62266256A JPS62266256A (ja) 1987-11-19
JP2536845B2 true JP2536845B2 (ja) 1996-09-25

Family

ID=14522837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61109935A Expired - Lifetime JP2536845B2 (ja) 1986-05-14 1986-05-14 変速用クラッチの制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2536845B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3623862B2 (ja) * 1996-08-09 2005-02-23 日野自動車株式会社 変速クラッチ付きトルク・コンバータを組み合わせるディレクト・ドライブ・トランスミッションに使用される油空圧操作装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5877959A (ja) * 1981-10-31 1983-05-11 Mitsubishi Motors Corp 前進4段自動変速機の油圧制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62266256A (ja) 1987-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5417622A (en) Apparatus for controlling lock-up clutch
JP2752060B2 (ja) 自動車の操作方法
KR100568048B1 (ko) 자동차용 자동 변속기의 변속 제어 장치
JPS6363786B2 (ja)
US4993285A (en) Method and apparatus for controlling speed changing unit
JP2536845B2 (ja) 変速用クラッチの制御方法
JP2738202B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法
US5092200A (en) Method and apparatus for controlling speed changing unit
AU605695B2 (en) Method of controlling speed change clutches in a transmission
JP3308069B2 (ja) 変速機の制御方法
JPH07103905B2 (ja) 油圧駆動式クラツチのクラツチ油圧制御装置
JPH05312249A (ja) 変速機の制御方法
JPH07101059B2 (ja) 油圧駆動式クラツチのクラツチ油圧制御装置
JPS628666B2 (ja)
JP3219103B2 (ja) 変速機の制御方法
JPS6158695B2 (ja)
JP2649347B2 (ja) クラツチ油圧制御装置
JPS62132060A (ja) 変速機の制御方法
JP2684692B2 (ja) 直結クラッチの制御装置
JP2519705B2 (ja) 変速機の制御装置
JP2007064399A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JPH07109248B2 (ja) 変速機の制御方法
JP2003004131A (ja) 自動変速機の制御装置および制御方法
JP2960523B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPS63297860A (ja) ロックアップクラッチ油圧制御装置