JP2535306Y2 - シャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装置 - Google Patents

シャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装置

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JP2535306Y2
JP2535306Y2 JP265492U JP265492U JP2535306Y2 JP 2535306 Y2 JP2535306 Y2 JP 2535306Y2 JP 265492 U JP265492 U JP 265492U JP 265492 U JP265492 U JP 265492U JP 2535306 Y2 JP2535306 Y2 JP 2535306Y2
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吉久 後藤
利明 小林
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Fuj Hensokuki Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、天井に設置されたシャ
ッター等の開閉機の巻き掛け伝動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より電動モータにて開閉させるシャ
ッターにおいては、停電等の非通電時には人力でも開閉
できるようにシャッターの駆動軸に該軸と一体的に回動
するスプロケットを嵌着し、同スプロケットの周囲に非
接触状態でチェーンホイールを設置し、該チェーンホイ
ールにチェーンを巻き回すようにしていた。そして、停
電時にチェーンホイールに隣接するレバーを操作して非
接触状態を解除し、スプロケットとチェーンホイールの
内歯車と噛み合うようにして人力によりチェーンを操作
してシャッターを開放するようにしていた。
【0003】また、再び現状に復帰させる場合も同様に
レバーを操作してからスプロケットとチェーンホイール
との噛み合いを解除して再び電動操作に変換しなければ
ならず、特に高い天井付近に設置されたシャッター等の
開閉機を停電等の度毎に操作をするのは面倒であり危険
でもあった。更に、チェーンホイールの周辺機構も複雑
化し、不具合も生じ易くなり高コスト化を招来してい
た。
【0004】そこで、本考案者はこれら問題点を解決す
るために先に実願平3−43562号においてシャッタ
ー等の開閉機の巻き掛け伝動装置を出願し、機構的に簡
単でかつ容易にシャッター等の開閉を可能とした開閉機
を提供した。
【0005】この実願平3−43562号において開示
したシャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装置の一実施
例を図6(a)(b)に基づいて説明する。この巻き掛
け伝動装置65は、例えば部屋を仕切る開放口の上部天
井寄りに取着され使用されるものである。通常の電動操
作によるシャッター開閉時には開閉スイッチを操作して
駆動軸60を回動させ、図6(a)に示すようにチェー
ンSを操作しない状態で駆動軸60に取着された円板5
1はチェーンホイール52と接触することなく駆動軸6
0と一体回動するようになっている。
【0006】そして、停電時においては駆動軸60の回
動が停止するため電動でのシャッター開閉が不能にな
り、それと共に電磁ソレノイドが非励磁状態となって図
示しないブレーキライニングが閉じ駆動軸60の回動に
対してブレーキがかかるようになる。
【0007】この状態でローラ53を介して垂下してい
る図上右側のチェーンSを手動にて下方に引っ張るよう
にする。すると、図6(b)においてまずローラ53は
チェーンSに押されて右方向へ移動し、それに伴いロー
ラ53が取着されているレバー54の山型の膨出部55
を押動してレバー54を下方へ回動させる。するとその
回動に従ってブレーキライニング開閉ワイヤ56も下方
に引き下げられるため、ブレーキライニングを開放する
ため停電状態で電磁ソレノイドが非励磁状態となってい
ても駆動軸60の駆動規制は解除されることとなる。
【0008】そして同時に支持部材57を中心としてチ
ェーンホイール52が取着された傾斜板58が右方向に
傾斜し、その結果チェーンホイール52は円板51に対
し相対的に偏心してチェーンホイール52の内周面52
aが円板51に押圧され、両者51,52間で回転トル
クが伝達される状態となる。そして、そのままチェーン
Sを回し続けると円板2から逆に駆動軸60にトルクが
伝達されてシャッターが開放がされるようになってい
る。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】この方式によればシャ
ッター等の開閉機の巻き掛け伝動装置において確かにチ
ェーンSを引き下げるだけで簡単に停電時にシャッター
の開放ができる。
【0010】しかし、必ずしも開閉ワイヤ56の引き下
げのタイミングとチェーンホイール52の内周面52a
が円板51に押圧されるタイミングとは一致せず両者の
動作開始タイミングにわずかなズレが生ずる場合があっ
た。
【0011】この結果、先に開閉ワイヤ56が引き下げ
られブレーキライニングが開放された場合にはシャッタ
ーが自重で降りてきてしまい、その後にチェーンホイー
ル52の内周面52aと円板51とが接触状態となるた
め、急制動がかかり部材に大きな衝撃が加わり不具合が
生じるおそれがあった。また、摩擦が大きいため内周面
52a及び円板51の接触面が早く減ってしまうことと
なる。
【0012】逆に、先にチェーンホイール52の内周面
52aと円板51とが接触状態となった場合には、制動
がかかったまま駆動軸60を回動させることとなり手動
で操作するには重すぎ、かつ部材に過大な荷重をかける
こととなってしまう。
【0013】そこで、開閉ワイヤ56の引き下げのタイ
ミングとチェーンホイール52の内周面52aが円板5
1に押圧されるタイミングとを確実に一致させる技術が
求められていた。
【0014】本考案は巻き掛け部材を人力で操作した場
合のブレーキライニングの開放タイミングと巻き掛け部
材の駆動軸への回動力伝達タイミングとのズレをなくし
速やかにシャッター等を開閉できる巻き掛け伝動装置を
提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本考案者は、シャッター等の開閉機の駆動軸に嵌着
し該駆動軸の回動運動に従動して回動する回動力伝達部
材と、該回動力伝達部材をその外周方向から包囲する一
方、自身の外周に巻き掛け伝動部材を巻回して該巻き掛
け伝動部材による伝達駆動力にて回動するホイールと、
該ホイールを回動可能に取着し、支持部材にて釣止し該
支持部材を回動中心として左右に揺動可能とした傾斜板
と、該傾斜板に取着して前記ホイールを介した巻き掛け
伝動部材を掛け回して前記巻き掛け伝動部材の駆動伝達
力の作用時には前記傾斜板を揺動して前記回動力伝達部
材とホイールとを圧力下に係合状態とし、不作用時には
非係合状態とする方向に揺動する巻き掛け伝動部材誘導
体と、該巻き掛け伝動部材誘導体の揺動に連動し、駆動
軸の回動運動の許容及び阻止の制御をするブレーキ制御
部材と、前記回動力伝達部材とホイールとが係合状態と
なった後にブレーキ制御部材の駆動軸への制動力を解除
するように調整する係合調整手段を設けることとした。
【0016】
【作用】上記の構成によれば、非通電時に外部駆動力が
なくなりシャッター等の開閉機が開閉しなくなった場合
に巻き掛け伝動部材を引っ張ると、係合調整手段により
調整されて巻き掛け伝動部材誘導体が作動されてホイー
ルと回動力伝達部材とがまず係合する。更に、巻き掛け
伝動部材を引き続けると改めてブレーキ制御部材が作動
されて駆動軸への制動力が解除され巻き掛け伝動部材の
回動力が駆動軸に伝達される。
【0017】
【実施例】以下、本考案の一実施例について図面に基づ
いて詳細に説明する。図1〜図3において、シャッター
開閉機のチェーン装置本体10は平面断面形状略凵状の
合金性の前面固定板11と側面断面形状略凵状のやはり
合金性の背部板12より構成され、前面固定板11にて
背部板12を被せるように覆い前面固定板11の前面上
下左右四隅から背部板12のリブ13へ挿通孔が穿設さ
れ小ねじ14にて螺着されている。
【0018】このチェーン装置本体10の内部には図示
しない電磁ソレノイドが装着され、常時は励磁状態で前
記背部板12裏面に配設されたやはり図示しないシャッ
ター開閉機のブレーキ機構のブレーキライニングを開放
しておりシャッターの開閉操作においてブレーキがかか
らないようにしている。そして、緊急停止スイッチの入
力時あるいは停電時には非励磁状態となってブレーキラ
イニングが閉じブレーキがかかるようになっている。
【0019】このチェーン装置本体10の背部、すなわ
ち背部板12の中央面の略中央には孔12aが穿設さ
れ、シャッター開閉用の駆動軸1の末端が挿入されてい
る。また、チェーン装置本体10の前部、すなわち前面
固定板11の中央面の略中央にも孔18が穿設され、か
つチェーン装置本体10内側に孔18に沿って筒部19
がチェーン装置本体10の前面に対して略直角に形成さ
れている。そして、チェーン装置本体10内において駆
動軸1と入力軸1aとはボルト17にて締着された軸継
ぎ手16部を介して連結されて一体回動可能となってお
り、この入力軸1aは筒部19に取着された転がり軸受
け20にて受けられてその先端部がチェーン装置本体1
0の孔18から突出されている。
【0020】チェーン装置本体10の前面には正面鍵穴
形状に成形された合金製の傾斜板5が配置されている。
傾斜板5は上方寄りに横方向に延びる長孔15が透設さ
れており、この長孔15に前面固定板11に締着された
段付ボルト4が挿通されている。従って、傾斜板5は前
面固定板11に対して揺動可能に掛止されており、段付
ボルト4に対して長孔15の長さ分だけ左右にスライド
移動可能とされている。
【0021】傾斜板5の上端には立設部5aが形成され
ており、この立設部5aにはコイルスプリング48の一
端が取着されている。コイルスプリング48の他端は前
面固定板11の上方右側寄りに固着されたコイルスプリ
ング固定ボルト61に付勢状態で取着されている。その
結果、傾斜板5は常時はコイルスプリング48により右
方に付勢されることとなり、段付ボルト4は相対的に長
孔15の左端に位置させられている。
【0022】傾斜板5には前記前面固定板11の前部孔
18の同心軸線上に対応する位置にその孔18より大き
な孔21が穿設され、図2に示されるようにこの孔21
に沿ってチェーン装置本体10の前面に対して略直角に
前方側に延出する筒部22が形成され更にその先端縁2
2aは略直角に内側に屈設されている。
【0023】この筒部22の下方にわずかに湾曲した長
孔44が穿設され、ここにチェーン装置本体10の前面
に螺着したねじ45が挿通され必要以上に傾斜板5が傾
斜しないようになっている。
【0024】更に、この長孔44の下方には固定板43
が固定され後述するコイルスプリング41,42のそれ
ぞれ一端が取着されている。傾斜板5とチェーン装置本
体10の前面の間にはスペーサ23を介して転がり軸受
け24が配置され、前記筒部22内に嵌挿されている。
そして、この傾斜板5の筒部22の前方向よりラッパ型
のフレーム26が小径部26aにて該筒部22内に嵌挿
され、この小径部26a、小径部周縁に外嵌されたリン
グ27、筒部22、筒部先端縁22a、スペーサ23、
との間で転がり軸受け24が固定されている。
【0025】このフレーム26の大径部周縁にはチェー
ンホイール3がボルト28にて該フレーム26に締着さ
れている。このチェーンホイール3は一対の対称形の合
金製円板がボルト28にて固着されて構成されたもので
あって、チェーンホイール3の組付状態で外周に溝部2
9を形成するようになっており、これにショートリング
チェーンSを巻回し、溝部29内に所定間隔で突出形成
された凸部30にリング部を係合して手動にてチェーン
Sを駆動するようになっている。
【0026】このチェーンホイール3内に対応して入力
軸1aには回動力伝達部材たる円板2が固定されてい
る。そして、前記円板2の外周とチェーンホイール3と
の間には両者の非接触状態を維持できるスペース31が
形成され、円板2の軸線上と前記傾斜板5の孔21の軸
線とが一致する限り、すなわち傾斜板5が傾斜していな
い状態、あるいはわずかに傾斜するにすぎない状態では
非接触状態となっている。尚、前記のように傾斜板5は
常時はコイルスプリング48により右方に付勢されて、
段付ボルト4は相対的に長孔15の左端に位置させられ
ている。従って、図1に示すように段付ボルト4が長孔
15の左端に位置している状態が円板2の軸線上と前記
傾斜板5の孔21の軸線とが一致する場合である。
【0027】円板2はその外周縁にテーパ面34が形成
され、上記チェーンホイール3と円板2との間で相対的
に偏心した場合にこのテーパ面34がチェーンホイール
3の内周面35に摺接するようになっており、更にチェ
ーンSを引っ張った場合押圧下で両面34,35との間
でチェーンホイール3の軸トルクが伝達されるようにな
っている。
【0028】尚、この円板2は入力軸1aの先端でスプ
ラインにて固定されるがもちろんキー等を利用すること
も自由である。傾斜板5の前面下方左側寄りにはボルト
を内装した合成樹脂製のローラ6がチェーンホイール3
との位置合わせ用のスペーサ32を介してナット33締
めして取着され、図1においてチェーンホイール3に掛
け回され右方から垂下されるチェーンSを左方に導いて
掛け回すようになっている。
【0029】チェーン装置本体10の前面下方左側寄り
には図1でチェーンホイール3に掛け回され左方から垂
下されるチェーンSをそのまま下方へ導く誘導リング8
がナット8aを介して固着されている。
【0030】チェーン装置本体10の下方でかつ下縁に
沿ってローラ6と連動して回動する連動部材たるレバー
7が配置されている。このレバー7はその基部が略L字
状に形成されチェーン装置本体10の前面下方右側寄り
で固定部材36を介してボルト39にて取着されてい
る。
【0031】レバー7の先端側には掛止部38が形成さ
れ、図示しないブレーキライニングの開閉機構を作動さ
せるブレーキライニング開閉ワイヤ40の下部取付けリ
ングが掛止されている。このレバー7の上部にはチェー
ン装置本体10の中央付近において山型の膨出部37が
形成されており、傾斜板5が図1において右方へ傾いた
時に傾斜板5と一体となって移動するスペーサ32にて
押動されるようになっている。
【0032】レバー7の膨出部37にはコイルスプリン
グ41が係止され、レバー7を常に上方へ付勢してい
る。またチェーン装置本体10の側面に固定された固定
板47にはボルト46a及びナット46bにてコイルス
プリング42の一端が取着されている。このコイルスプ
リング41及び42との合成された付勢力は前記立設部
5aとコイルスプリング固定ボルト61との間に介在さ
れたコイルスプリング48と比較してより強い付勢力を
有するものとされている。
【0033】このチェーン装置においてはチェーンSは
図1において左側に垂下するように部材を取り付けてい
るがシャッターへの本装置の取付け事情に応じてチェー
ンSを右側に垂下させることも可能なようにローラ6や
誘導リング8の取付け孔49,50が前面固定板11及
び傾斜板5の前面において左右対称位置に穿設され、固
定板47もチェーン装置本体10の両側面に固定されて
いる。
【0034】つぎにこのチェーン装置の作用について図
4(a)〜(c)基づいて説明する。駆動軸1は部屋を
仕切る開放口の上部天井寄りに取着され、シャッター開
閉操作時にはシャッターに隣接する開閉スイッチを操作
して図示しない電動モータを駆動して駆動軸1を回動さ
せる。この状態では入力軸1aに取着された円板2はチ
ェーンホイール3と接触することなく駆動軸1と一体回
動する(図4(a))。
【0035】そして、停電時においては駆動軸1及びこ
れに接続された入力軸1aの回動が停止して電動でのシ
ャッター開閉が不能になり、それと共に電磁ソレノイド
が非励磁状態となってブレーキライニングが閉じ駆動軸
1の回動に対してブレーキがかかるようになる。
【0036】この状態でローラ6を介して垂下している
図上右側のチェーンSを手動にて下方に引っ張るように
する。すると、図4においてまずローラ6はコイルスプ
リング41及び42に抗してチェーンSに押されスペー
サ32が前記レバー7の山型の膨出部37に当接するま
で右方向へ移動する。ローラ6の移動に従動してローラ
6が取着されている傾斜板5も段付ボルト4を支点に反
時計方向に回動する。そして、チェーンホイール3の内
周面35と円板2のテーパ面34とが接触するようにな
る。(図4(b))。
【0037】更にチェーンSを引っ張ると、傾斜板5は
コイルスプリング48の付勢力に抗してチェーンホイー
ル3の内周面35と円板2のテーパ面34との接触点を
中心として反時計回り方向に自転するようになる。そし
て、傾斜板5が自転することで段付ボルト4に対して傾
斜板5の長孔15は相対的に左端から右端へと移動して
いくようになる。
【0038】更にチェーンSを引いていくと、長孔15
の右端が段付ボルト4に当接するため、チェーンSの引
っ張り力がレバー7に対して働き始め、レバー7をコイ
ルスプリング41及び42に抗してボルト39を中心に
下方へ回動させるようになる。
【0039】するとその回動に従ってブレーキライニン
グ開閉ワイヤ40が下方に引き下げられ(図4
(c))、ブレーキライニングが開放される。この段階
でチェーンSを更に引き下げるとブレーキライニングが
開放されているため、駆動軸1には制動がかかっておら
ず駆動トルクはチェーンホイール3、円板2、入力軸1
a及び駆動軸1へとスムーズに伝達されシャッターが開
放される。
【0040】次いで、チェーンSの引っ張り力がなくな
った場合は、まずローラ6への押圧力がなくなるためコ
イルスプリング41及び42の付勢力によりレバー7は
上方へ回動して復帰するようになる。同時に開閉ワイヤ
40も図示しない復帰用の付勢手段により上方へ復帰
し、ブレーキライニングが制動状態とされる。更に、コ
イルスプリング48の付勢力にて傾斜板5は時計回り方
向に回動し円板2とチェーンホイール3とは非接触状態
となる。この段階で再び傾斜板5の長孔15の左端が段
付ボルト4に当接するようになり、更にコイルスプリン
グ42の付勢力により傾斜板5は原位置に復帰する。
【0041】尚、ボルト46aの装着位置を調節するこ
とでコイルスプリング42の付勢力の変更は容易であ
る。このようなシャッター開閉機のチェーン装置におい
ては、チェーンホイール3の内周面35と円板2のテー
パ面34とが接触した後に始めてブレーキライニング開
閉ワイヤ40が下方に引き下げられブレーキライニング
が開放されるため、先にブレーキライニングが開放され
てしまってシャッターが下降し始めてからようやくチェ
ーンホイール3の内周面35と円板2のテーパ面34と
が接触するようなことがなく急激な制動力がかかること
がないため各部材に不具合が生じることがない。また、
過大な摩擦による接触面の磨耗もなくなる。更に、操作
する者もチェーンSに急激にシャッターの荷重がかかる
ことがないため安全である。
【0042】また、長孔15とコイルスプリング48に
よる調整手段によりチェーンホイール3の内周面35と
円板2のテーパ面34とが接触した後、すぐには円板2
に駆動力は伝達されず、チェーンSを引き続けるとまず
ブレーキライニング開閉ワイヤ40が下方に引き下げら
れブレーキライニングが開放されその後に始めて円板2
にチェーンホイール3の回動トルクが伝達されるように
なっているため、ブレーキライニングが制動状態にある
ときに無理に駆動軸1を回動させるということがない。
【0043】また、停止スイッチでシャッターを途中で
止めた場合等にさらに僅かに開放するときにわざわざモ
ータで駆動させなくともチェーンSを引っ張って行うこ
とも可能であり無駄な電力を消費せず経済的である。
【0044】更に従来通り電磁ソレノイドの非励磁状態
ではブレーキライニングが閉じるという停電時のシャッ
ター停止安全機能を有しつつ本装置が設置でき、傾斜板
5の揺動に従動して一旦ブレーキライニングの開放がで
きるため無駄な操作がいらず作業能率を向上できる。
【0045】また、機構的にも基本的に傾斜板5と円板
2とチェーンホイール3及びローラ6にて構成している
にすぎないためまた、構造が簡単で不具合も生じにくく
低コスト化が図れる。
【0046】更に、チェーンホイール3の内周面35と
円板2のテーパ面34とを圧接しての摩擦抵抗を利用し
て回動するため万一駆動軸1が回転状態にあったときに
円板2とチェーンホイール3とが接触してもチェーンS
を巻き込む危険性が非常に少ないものとなる。
【0047】以上本考案の一実施例について詳述したが
この考案は上記実施例に限定されるものではなく他の態
様で実施することも可能である。例えば、本実施例では
係合調整手段として傾斜板5をコイルスプリング48で
付勢していたがこれを図5a及び図5bで示すようにロ
ーラ6の基部にローラ押圧部材66を形成し、この内部
に配設したコイルスプリング67を係合調整手段とする
ことも可能である。コイルスプリング67はコイルスプ
リング41及び42の合成された付勢力と比較してより
弱い付勢力とされ、ローラ6はチェーンホイール3の内
周面35と円板2のテーパ面34とが接触した後にチェ
ーンSを引き続けた場合まず、コイルスプリング67を
押し返すように長孔66aを右方に移動するようになっ
ている。そして、ローラ6の移動につれ膨出部37が押
動されレバー7は下方に回動され、ブレーキライニング
開閉ワイヤ40が引き下げられてブレーキライニングは
開放され、その後更にチェーンSを引き続けると、始め
て円板2に駆動トルクが伝達されるようになっている。
【0048】また、同様に円板2のテーパ面34自体が
所定の押圧力を受けることで撓むような可撓性部材で構
成することも可能である。この場合でもまずチェーンホ
イール3の内周面35と円板2のテーパ面34とが接触
した後にテーパ面34を撓ませローラ6が移動するよう
になっている。
【0049】また、この実施例ではチェーンホイール3
にショートリングチェーンを巻回したがこれをスプロケ
ットにローラチェーンを巻回して行うことも可能であ
る。また、円板2とチェーンホイール3との係合はテー
パ面34と内周面35との押圧力であったが円板2の外
周面を圧接することも自由であれば、もちろん歯車の係
合関係で行うことも自由である。
【0050】更にこの実施例ではチェーンSは図1、図
4(a)〜図4(c)上左側に垂下されるように構成さ
れているがこれを部材の取着位置を変更して右側に垂下
するようにするのも自由であるし、駆動軸1への取着位
置もどの位置に取着することも自由である。
【0051】またこの実施例ではシャッターに応用した
が勿論鉄格子等であっても駆動軸を回動して昇降させる
ものであればこれに応用することも自由である。また駆
動軸に複数併設して開閉自在とすることも可能である等
本考案はその主旨を逸脱しない範囲において変更して実
施することは自由である。
【0052】
【考案の効果】以上詳述したように、この考案は駆動軸
と従動して回動する回動力伝達部材と、該回動力伝達部
材の外周方向を包囲して自身は外周に巻き掛け伝動部材
を巻回して巻き掛け伝動部材で回動するホイールを設け
る一方、傾斜板には同ホイールとホイールに駆動力を伝
達する巻き掛け伝動部材誘導体を装着し、伝動部材誘導
体の揺動に連動するブレーキ制御部材を併設し、回動力
伝達部材とホイールが係合状態になった後にブレーキ制
御部材の駆動軸への制動力を解除するように係合調整手
段を設けたことにより、まず回動力伝達部材とホイール
とが係合し、少なくともその後にブレーキ制御部材が作
動するため、巻き掛け伝動部材を駆動すると部材に衝撃
や過大な荷重がかかることなくタイミングよく確実に人
力により駆動軸に回動力が伝達される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるシャッター等の開閉機
の巻き掛け伝動装置を示す正面図である。
【図2】同じくシャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装
置を示す部分断面側面である。
【図3】同じくシャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装
置を示す分解斜視図である。
【図4】同じくシャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装
置の作動状態を説明する説明図であって、(a)は巻き
掛け伝動部材を引っ張っていない状態であり、(b)は
巻き掛け伝動部材を引っ張って傾斜板が傾動した状態で
あり、(c)は巻き掛け伝動部材を引っ張ってレバーが
回動した状態である。
【図5】他の実施例における係合調整手段を説明する部
分拡大図であり、aは正面図、bは平面図である。
【図6】従来のシャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装
置を説明する説明図である。
【符号の説明】
1,1a…駆動軸、2…回動力伝達部材たる円板、3…
ホイール、4…支持部材たるボルト、5…傾斜板、6…
伝動部材誘導体たるローラ、15…係合調整手段たる長
孔、48…係合調整手段たるコイルスプリング、40…
ブレーキ制御部材たるブレーキライニング開閉ワイヤ、
66…係合調整手段たるローラ押圧部材、67…係合調
整手段たるコイルスプリング、S…巻き掛け伝動部材た
るチェーン。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッター等の開閉機の駆動軸(1,1
    a)に嵌着し該駆動軸(1,1a)の回動運動に従動し
    て回動する回動力伝達部材(2)と、 該回動力伝達部材(2)をその外周方向から包囲する一
    方、自身の外周に巻き掛け伝動部材(S)を巻回して該
    巻き掛け伝動部材(S)による伝達駆動力にて回動する
    ホイール(3)と、 該ホイール(3)を回動可能に取着し、支持部材(4)
    にて釣止し該支持部材(4)を回動中心として左右に揺
    動可能とした傾斜板(5)と、 該傾斜板(5)に取着して前記ホイール(3)を介した
    巻き掛け伝動部材(S)を掛け回して前記巻き掛け伝動
    部材(S)の駆動伝達力の作用時には前記傾斜板(5)
    を揺動して前記回動力伝達部材(2)とホイール(3)
    とを圧力下に係合状態とし、不作用時には非係合状態と
    する方向に揺動する巻き掛け伝動部材誘導体(6)と、 該巻き掛け伝動部材誘導体(6)の揺動に連動し、駆動
    軸(1,1a)の回動運動の許容及び阻止の制御をする
    ブレーキ制御部材(40)と、 前記回動力伝達部材(2)とホイール(3)とが係合状
    態となった後にブレーキ制御部材(40)の駆動軸
    (1,1a)への制動力を解除するように調整する係合
    調整手段(15,48,66,67)と、 を設けたシャッター等の開閉機の巻き掛け伝動装置。
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