JP2535248B2

JP2535248B2 - 二つ折り電子機器の配線カバ―機構

Info

Publication number: JP2535248B2
Application number: JP2193370A
Authority: JP
Inventors: 利人伊藤
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1990-07-20
Filing date: 1990-07-20
Publication date: 1996-09-18
Anticipated expiration: 2011-09-18
Also published as: JPH0479296A; US5177672A

Description

【発明の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞本発明は、電子手帳のような二つ折り電子機器におけ
るシート状配線のカバー機構に関する。

＜従来の技術＞電子手帳は通常、第３図に示すように、本体21と、こ
の本体21の一側に蝶着された蓋体22とからなり、喋番の
ように開閉しうる構造である。このような電子機器で
は、ヒンジ部23にキーシートのようなシート状配線が設
けられ、このシート状配線により、本体21の内部回路と
蓋体22の内部回路とが接続される。

ここで、シート状配線は、その一部が、ヒンジ部23に
できる隙間から外部に露出するので、ヒンジ部には、シ
ート状配線をカバーして保護するカバー機構24が設けら
れる。

従来のこの種のカバー機構の構造を第４図（Ａ）
（Ｂ）および第５図に示す。第４図は断面図で、同図
（Ａ）は蓋体の閉止状態を、また同図（Ｂ）は蓋体の開
放状態をそれぞれ示している。第５図はその要部を抽出
して示した平面図である。

第４図（Ａ），（Ｂ）に示すように、シート状配線25
は、蓋体22のガイド縁22aの内側から本体21の窓孔26を
通って本体21内部に導入されており、従来のカバー機構
24は、シート状配線25の外側を覆うスライド可能なカバ
ー板27と、その復帰ばね28とからなる。

カバー板27は、内外方向スライド自在に本体21に支持
されている。復帰ばね28は、カバー板27の内端と、この
内端に対向するシャーシ29との間に介装されている。

上記の構成において、第４図（Ａ）に示すように、蓋
体22を閉じた状態では、蓋体22のガイド縁22aは本体21
の窓孔26から離間した位置にあり、そのままでは、シー
ト状配線25が本体21とガイド縁22aとの間の隙間から露
出することになるが、カバー板27が復帰ばね28の付勢弾
力によりスライドして窓孔26から突出し、シート状配線
25の外側を覆う。

次に、蓋体22を開放すると、第４図（Ｂ）に示すよう
に、ガイド縁22aは180゜回転して本体21に接近し、ほぼ
窓孔26を閉じるようになり、シート状配線25はほとんど
露出しなくなる。この場合、ガイド縁22aが本体21に近
付くことで、カバー板27は押し込まれて、窓孔26内に退
入する。

＜発明が解決しようとする課題＞ところで、従来のカバー機構は、カバー板27が本体21
の内部へスライドするようになっているから、本体21の
内部にカバー板27がスライド退入しうるスペースを確保
する必要があり、また、カバー板27の内端に復帰ばね28
を設けるスペースも必要となる。そのため、機構の奥行
き寸法がかさばり、本体21内部での組み込みスペースが
大きい。

また、カバー板27は、本体21の支持部と擦れ合ってス
ライドする構造であるため、各部の寸法誤差や、組立バ
ランスの違いにより、異音を発生することがあり、使用
感が悪い。

さらに、カバー板27と復帰ばね28とが互いに別体で、
これらを結合しながら本体21内に組み込まなければなら
ないので、組み込み作業が面倒で、この組み込みが適正
に行われないと、前記した異音が発生することになる。

本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、本体内の小さなスペースに組み込むことができて、
しかもその組み込み作業を容易に行うことができ、さら
に、蓋体の開閉の際に異音を発生しないカバー機構を提
供することを課題とする。

＜課題を解決するための手段＞本発明は、上記の課題を達成するために、本体と、こ
の本体に喋着された蓋体とからなる電子機器において、
本体から蓋体にヒンジ部を通じて設けられたシート状配
線をカバーして保護する機構であって、カバーユニット
を備え、カバーユニットは、ベース板と、カバー板と、
復帰ばねとからなり、ベース板は、本体の内底面に取り
付けられるものであり、カバー板は、ベース板に揺動自
在に蝶着されて、シート状配線より外側で本体の窓孔か
ら突出しうるものであり、復帰ばねは、ベース板とカバ
ー板との間に介装されて、カバー板に窓孔から突出する
方向に弾力を付勢するものである構成とした。

＜作用＞上記の構成において、カバー板とベース板と復帰ばね
とは、互いに結合されてユニット化されているから、組
み込みに当たっては、そのカバーユニットを構成する各
部材のうち、ベース板を本体の内底面に固定すればよ
い。

蓋体を閉じた状態では、蓋体のガイド縁が本体から離
間しているので、カバー板が復帰ばねの付勢弾力により
揺動して本体の窓孔から外側へ突出し、ガイド縁との隙
間を遮蔽する。

蓋体を開放すると、ガイド縁が本体に接近するので、
カバー板は、このガイド縁に押されて窓孔の内側に退入
する。

これらの動作時、カバー板はベース板との枢着部を中
心に揺動するから、摩擦音等の異音はほとんど発生しな
い。

＜実施例＞以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説
明する。

第１図および第２図は本発明の一実施例に係り、第１
図はカバー機構の断面図で、同図（Ａ）は蓋体の閉止状
態を、また同図（Ｂ）は蓋体の開放状態をそれぞれ示し
ている。第２図はカバー板を含むユニットの斜視図であ
る。

第１図（Ａ）（Ｂ）において、符号１は本体、２はこ
の本体１の一側に喋着された蓋体であり、本体１の中部
回路と蓋体２の内部回路とは、キーシートのようなシー
ト状配線３により接続されている。シート状配線３は、
蓋体２のガイド縁2aの内側から本体１の窓孔４を通って
本体１内部に導入されている。

この実施例のカバー機構は、カバーユニット５を備え
るものであり、該カバーユニット５は、ベース板６と、
カバー板７と、復帰ばね８とからなる。

ベース板６は、本体１の内底面と本体シャーシ９との
間の偏平なスペースに挿入されて、ねじ10等の固定手段
により本体１の内底面に貼り付けるように取り付けられ
る。11はベース板６との間に設けられる取次用座金であ
る。

カバー板７は、ベース板６の一側に枢軸12により揺動
自在に喋着されており、その遊端部がシート状配線３よ
り外側（図では下側）で窓孔４からガイド縁2aの側へ突
出するようになっている。1aはカバー板７を一定の突出
姿勢に受け止める受け止め部である。

復帰ばね８は、つる巻き状のトーションばねであっ
て、枢軸12に巻き付けた状態でベース板６とカバー板７
との間に介装され、カバー板７に窓孔４から突出する方
向（第１図で時計方向）に弾力を付勢している。

したがって、ベース板６とカバー板７と復帰ばね８と
は、互いに結合されて、第２図に示すような喋番形状の
カバーユニット５を構成している。

上記の構成において、ベース板６とカバー板７と復帰
ばね８とは、互いに結合されてカバーユニット５となっ
ているから、組み込みに当たっては、カバーユニット５
の各部材のうち、ベース板６を本体１の内底面に固定す
ることで、カバー板７は窓孔４に臨む所定位置に取り付
けられる。

蓋体２を閉じた状態では、第１図（Ａ）に示すよう
に、蓋体２のガイド縁2aが本体１から離間しているの
で、窓孔４とガイド縁2aとの間に隙間ができるが、この
場合は、カバー板７が復帰ばね８の付勢弾力により時計
方向に揺動して窓孔４から外側へ突出し、ガイド縁2aと
の隙間を遮蔽するから、シート状配線３は外部に露出せ
ず、保護される。

蓋体２を開放すると、第１図（Ｂ）に示すように、ガ
イド縁2aが180゜回転して本体１に接近し、窓孔４とガ
イド縁2aとの隙間はなくなり、シート状配線３はほとん
ど外部に露出しなくなる。この状態では、カバー板７
は、ガイド縁2aに押されて反時計方向に揺動し、窓孔４
の内側に退入する。

このように、蓋体２の開閉の際、カバー板７はベース
板６との枢着部を中心に回転するから、摩擦音はほとん
ど発生しない。

＜発明の効果＞以上述べたように、本発明によれば、カバー板が揺動
して、折り畳まれるように窓孔内に退入するから、カバ
ー板を退入させるために本体内に大きな奥行きスペース
を確保する必要がなく、また、復帰ばねをカバー板の内
端に設ける必要もないから、機構の奥行き寸法が縮小
し、本体内の小さなスペースに組み込むことができる。

さらに、ベース板とカバー板と復帰ばねとはユニット
化されているから、組み込みに当たっては、そのカバー
ユニットのうち、ベース板のみを本体に取り付ければよ
く、組み込み作業が容易であり、しかも、その組み込み
状態が一定するから、製品毎に組み込み状態が異なるよ
うな不都合が生じない。

また、蓋体の開閉の際、カバー板はベース板との枢着
部を中心に揺動するから、摩擦音等の異音はほとんど発
生せず、使用感が良好である。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例に係り、第１図
はカバー機構の断面図で、同図（Ａ）は蓋体の閉止状態
を、また同図（Ｂ）は蓋体の開放状態をそれぞれ示して
いる。第２図はカバー板を含むユニットの斜視図であ
る。第３図ないし第５図は従来例に係り、第３図は機器全体
の底面側からの斜視図、第４図はカバー機構の断面図
で、同図（Ａ）は蓋体の閉止状態を、また同図（Ｂ）は
蓋体の開放状態をそれぞれ示している。第５図はその要
部を抽出して示した平面図である。１……本体、２……蓋体、３……シート状配線、４……
窓孔、５……カバーユニット、６……ベース板、７……
カバー板、８……復帰ばね。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】本体（１）と、この本体（１）に蝶着され
た蓋体（２）とからなる電子機器において、本体（１）
から蓋体（２）にヒンジ部を通じて設けられたシート状
配線（３）をカバーして保護する機構であって、カバーユニット（５）を備え、カバーユニット（５）は、ベース板（６）と、カバー板
（７）と、復帰ばね（８）とからなり、ベース板（６）は、本体（１）の内底面に取り付けられ
るものであり、カバー板（７）は、ベース板（６）に揺動自在に蝶着さ
れて、シート状配線（３）より外側で本体（１）の窓孔
（４）から突出しうるものであり、復帰ばね（８）は、ベース板（６）とカバー板（７）と
の間に介装されて、カバー板（７）に窓孔（４）から突
出する方向に弾力を付勢するものである、ことを特徴とする二つ折り電子機器の配線カバー機構。