JP2535178B2 - 高セタン価燃料及びその製造方法 - Google Patents
高セタン価燃料及びその製造方法Info
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- JP2535178B2 JP2535178B2 JP62189016A JP18901687A JP2535178B2 JP 2535178 B2 JP2535178 B2 JP 2535178B2 JP 62189016 A JP62189016 A JP 62189016A JP 18901687 A JP18901687 A JP 18901687A JP 2535178 B2 JP2535178 B2 JP 2535178B2
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- oil
- cetane number
- tetralin
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- high cetane
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C10—PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
- C10L—FUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
- C10L1/00—Liquid carbonaceous fuels
- C10L1/10—Liquid carbonaceous fuels containing additives
- C10L1/14—Organic compounds
- C10L1/18—Organic compounds containing oxygen
- C10L1/1811—Organic compounds containing oxygen peroxides; ozonides
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B3/00—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
- F02B3/06—Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B47/00—Methods of operating engines involving adding non-fuel substances or anti-knock agents to combustion air, fuel, or fuel-air mixtures of engines
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- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、重油を流動接触分解してガソリンを生産す
る際に副生する芳香族成分に富んだ軽質サイクル油(LC
Oと略記される)或は、石炭液化油からの軽油乃至重油
留分を原料油として用いて、主としてデイーゼルエンジ
ン用燃料製造用基材として利用し得る高セタン価燃料と
その製造方法に関する。
る際に副生する芳香族成分に富んだ軽質サイクル油(LC
Oと略記される)或は、石炭液化油からの軽油乃至重油
留分を原料油として用いて、主としてデイーゼルエンジ
ン用燃料製造用基材として利用し得る高セタン価燃料と
その製造方法に関する。
従来技術 デイーゼルエンジン用燃料、すなわち、軽油又は重油
は、そのセタン価が適切に高くないと、いわゆるデイー
ゼルノツク現象を起こし、エンジンの騒音が高くなり、
かつ燃焼効率も低下し、更にはセタン価が低くなるとエ
ンジンの始動不良をきたすに至る。
は、そのセタン価が適切に高くないと、いわゆるデイー
ゼルノツク現象を起こし、エンジンの騒音が高くなり、
かつ燃焼効率も低下し、更にはセタン価が低くなるとエ
ンジンの始動不良をきたすに至る。
従来、デイーゼルエンジン用燃料のセタン価を向上さ
せるために、数多くの添加材が提案されており、また、
市販されているものもある。
せるために、数多くの添加材が提案されており、また、
市販されているものもある。
しかし、これらのセタン価向上のための添加剤は、例
えば主として報告されているナイトレート系化合物(テ
トラヒドロ−2,5−フランジメタノールナイトレート、
アルキル及びアルコキシナイトレート、シクロドデシル
ナイトレート、ポリサツカライドナイトレートエステル
等)では1000〜3000ppmの多量を添加しないと所望の効
果が得られず、経済的効果にも難点がある。
えば主として報告されているナイトレート系化合物(テ
トラヒドロ−2,5−フランジメタノールナイトレート、
アルキル及びアルコキシナイトレート、シクロドデシル
ナイトレート、ポリサツカライドナイトレートエステル
等)では1000〜3000ppmの多量を添加しないと所望の効
果が得られず、経済的効果にも難点がある。
また、近年、重油の流動接触分解により生成する留
分、すなわち流動接触分解軽質サイクルオイル(FCC−L
COと略記される)或は、石炭液化油のうちの軽油乃至重
油留分を水素化精製し、デイーゼルエンジン用燃料製造
基材として有効に利用しようとする試みもされている
が、FCC−LCO自体は、セタン価が15〜25程度で低く、か
つ多環芳香族成分(すなわち、ナフタレン又はその誘導
体を主成分とする)を多量に含有しており、加うるに色
相も不安定であるため、他の直留系素材に多くの割合で
混合使用できず、一方、その水素化精製条件の好適な選
択が困難なことから、FCC−LCO或は石炭液化油のセタン
価を上記燃料として好適な値に向上させることは未だ実
用化されていない。
分、すなわち流動接触分解軽質サイクルオイル(FCC−L
COと略記される)或は、石炭液化油のうちの軽油乃至重
油留分を水素化精製し、デイーゼルエンジン用燃料製造
基材として有効に利用しようとする試みもされている
が、FCC−LCO自体は、セタン価が15〜25程度で低く、か
つ多環芳香族成分(すなわち、ナフタレン又はその誘導
体を主成分とする)を多量に含有しており、加うるに色
相も不安定であるため、他の直留系素材に多くの割合で
混合使用できず、一方、その水素化精製条件の好適な選
択が困難なことから、FCC−LCO或は石炭液化油のセタン
価を上記燃料として好適な値に向上させることは未だ実
用化されていない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、重油の流動接触分解により生成する軽質サ
イクル油或は石炭液化油からデイーゼルエンジン用燃料
である軽油又は重油基材に混合して該燃料のセタン価を
向上するための高セタン価燃料及びそれを製造するため
の方法を提供することを課題とする。
イクル油或は石炭液化油からデイーゼルエンジン用燃料
である軽油又は重油基材に混合して該燃料のセタン価を
向上するための高セタン価燃料及びそれを製造するため
の方法を提供することを課題とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、上記軽質サイクル油及び/又は石炭
液化油を水素化処理して得られるテトラリン又はそのア
ルキル誘導体の含有量を少くとも1.0重量%以上となし
た組成油を部分酸化して該油中のパーオキサイド価を少
くとも500以上となして成るセタン価向上剤としての高
セタン価燃料にある。
液化油を水素化処理して得られるテトラリン又はそのア
ルキル誘導体の含有量を少くとも1.0重量%以上となし
た組成油を部分酸化して該油中のパーオキサイド価を少
くとも500以上となして成るセタン価向上剤としての高
セタン価燃料にある。
さらに、本発明は、上記軽質サイクル油及び/又は石
炭液化油を水素化触媒の存在下で水素と接触させて水素
化処理し、次いで得られた油を部分酸化してパーオキサ
イド価を500以上に高めることにより、上記高セタン価
燃料を製造すること、さらには、該燃料を通常の他基材
と混合して高セタン価燃料を製造することにある。
炭液化油を水素化触媒の存在下で水素と接触させて水素
化処理し、次いで得られた油を部分酸化してパーオキサ
イド価を500以上に高めることにより、上記高セタン価
燃料を製造すること、さらには、該燃料を通常の他基材
と混合して高セタン価燃料を製造することにある。
課題を解決するための手段 本発明では、重油を流動接触分解する際に生成する軽
質サイクル油及び/又は石炭液化油を原料油とし、該油
を水素化触媒、例えばNi−W系金属触媒の存在下で水素
と接触させて水素化処理を行つて、テトラリンを少くと
も1.0重量%を含有し、かつデカリンもしくはデカリン
誘導体を2重量%以下含有する油を得る。
質サイクル油及び/又は石炭液化油を原料油とし、該油
を水素化触媒、例えばNi−W系金属触媒の存在下で水素
と接触させて水素化処理を行つて、テトラリンを少くと
も1.0重量%を含有し、かつデカリンもしくはデカリン
誘導体を2重量%以下含有する油を得る。
原料としてのFCC−LCOは、沸点範囲約130〜350℃、n
−d−M環分析値CA%45〜65、CN%0.5〜5、CP%35〜5
0、アニリン点20〜30、セタン価10〜20程度のものであ
る。
−d−M環分析値CA%45〜65、CN%0.5〜5、CP%35〜5
0、アニリン点20〜30、セタン価10〜20程度のものであ
る。
又、原料としての石炭液化油は、石炭液化装置で採取
された沸点約150〜450℃の軽油〜A重油留分であつて、
セタン価15〜20、芳香族留分約60wt%を有する。これら
は、多環芳香族炭化水素を多量含有し、デイーゼルエン
ジンにおける圧縮点火が良好でない。本発明において
は、これら原料油を温和に水素化処理と酸化を行うもの
である。
された沸点約150〜450℃の軽油〜A重油留分であつて、
セタン価15〜20、芳香族留分約60wt%を有する。これら
は、多環芳香族炭化水素を多量含有し、デイーゼルエン
ジンにおける圧縮点火が良好でない。本発明において
は、これら原料油を温和に水素化処理と酸化を行うもの
である。
水素化処理には、触媒として、アルミナ、シリカ、シ
リカアルミナ等の担体に、Ni、Co、Mo、W、V、Fe等の
1種又は2種以上を担持したものが使用される。とくに
ナフタレン又はナフタレン誘導体の部分核水添反応、即
ち、テトラリン及び/又はテトラリンアルキル誘導体へ
の変換を行う機能の触媒及び反応条件が望ましく、W/Ni
系は好適である。
リカアルミナ等の担体に、Ni、Co、Mo、W、V、Fe等の
1種又は2種以上を担持したものが使用される。とくに
ナフタレン又はナフタレン誘導体の部分核水添反応、即
ち、テトラリン及び/又はテトラリンアルキル誘導体へ
の変換を行う機能の触媒及び反応条件が望ましく、W/Ni
系は好適である。
FCC−LCOの水添においては、W−Ni系触媒を用い、反
応圧力(水素圧)40〜120kg/cm2、温度250〜350℃、好
ましくは300〜340℃、LHSV0.4〜4.0hr-1、好ましくは1.
5〜2.0hr-1、水素供給量300〜1000/の条件が望ま
しい。
応圧力(水素圧)40〜120kg/cm2、温度250〜350℃、好
ましくは300〜340℃、LHSV0.4〜4.0hr-1、好ましくは1.
5〜2.0hr-1、水素供給量300〜1000/の条件が望ま
しい。
該条件は、原料油中のナフタレン又はナフタレンアル
キル誘導体を部分核水添して、テトラリン及び/又はテ
トラリンアルキル誘導体に変換する反応を起すよう選択
される。該反応条件は、触媒の種類により変化するが、
条件選択の目安として生成油中のテトラリン及び/又は
テトラリンアルキル誘導体が出来るだけ多量、即ち、1.
0%以上、好ましくは1.3%以上、更に好ましくは2%以
上生成させる。該テトラリン又はテトラリンアルキル誘
導体は、ナフタレン系化合物の部分核水添で生成する。
したがつて、油中の上限には特に制限はなく、多量の方
が効果的であるが、約15wt%以内で十分である。
キル誘導体を部分核水添して、テトラリン及び/又はテ
トラリンアルキル誘導体に変換する反応を起すよう選択
される。該反応条件は、触媒の種類により変化するが、
条件選択の目安として生成油中のテトラリン及び/又は
テトラリンアルキル誘導体が出来るだけ多量、即ち、1.
0%以上、好ましくは1.3%以上、更に好ましくは2%以
上生成させる。該テトラリン又はテトラリンアルキル誘
導体は、ナフタレン系化合物の部分核水添で生成する。
したがつて、油中の上限には特に制限はなく、多量の方
が効果的であるが、約15wt%以内で十分である。
なお、テトラリンアルキル誘導体は炭素数1〜5のア
ルキル置換体であり、1〜3個の側鎖を有するものであ
る。更にインダンの生成も本発明の効果上、有効であ
る。一方、デカリン又はデカリン誘導体の生成量を抑制
する、即ち、5.0%以下、好ましくは2.0%以下、とくに
好ましくは1.0%以下の条件を選択するのが望ましい。
デカリンの生成は以後行う部分酸化上好ましくない。
又、水素化処理での他の指標としては、生成油のn−d
−M環分析値であり、CA%20〜35、好ましくは25〜35、
CN%30〜45、好ましくは30〜40、CP%30〜35とする。
ルキル置換体であり、1〜3個の側鎖を有するものであ
る。更にインダンの生成も本発明の効果上、有効であ
る。一方、デカリン又はデカリン誘導体の生成量を抑制
する、即ち、5.0%以下、好ましくは2.0%以下、とくに
好ましくは1.0%以下の条件を選択するのが望ましい。
デカリンの生成は以後行う部分酸化上好ましくない。
又、水素化処理での他の指標としては、生成油のn−d
−M環分析値であり、CA%20〜35、好ましくは25〜35、
CN%30〜45、好ましくは30〜40、CP%30〜35とする。
石炭液化油の水素化処理においては、FCC−LCOと同様
の条件が利用出来る。石炭液化油にはナフタレン系炭化
水素が多量含有される。したがつて、これをテトラリン
系炭化水素に変換し、デカリンへの変換を抑制すべきで
ある。水素化処理条件を苛酷にするにつれ、セタン価は
向上するが、LHSV0.2hr-1にしても、45程度までの上昇
にとどまる。FCC−LCOにおいても同様である。
の条件が利用出来る。石炭液化油にはナフタレン系炭化
水素が多量含有される。したがつて、これをテトラリン
系炭化水素に変換し、デカリンへの変換を抑制すべきで
ある。水素化処理条件を苛酷にするにつれ、セタン価は
向上するが、LHSV0.2hr-1にしても、45程度までの上昇
にとどまる。FCC−LCOにおいても同様である。
水素化処理により得た油は、部分酸化に供する。部分
酸化とは、油中のパーオキサイド価を500以上に高める
ことを意味する。酸化条件として、酸素圧3〜8kg/c
m2、温度60〜100℃で、3〜10時間放置するか、更に、
銅又はNi系触媒を存在させ、より緩和な条件のもと、撹
拌すれば良い。部分酸化の条件はとくに制限されるもの
ではない。これにより、油中のパーオキサイド価は500
以上、好ましくは1000以上、更に好ましくは1500以上と
することが出来る。該パーオキサイド価は、高い方がセ
タン価が高くなる。とくに、テトラリンを多く含有する
原料を用いることにより、パーオキサイド価1500以上と
することが出来、これにより、より高いセタン価の燃料
が得られる。部分酸化により、油の色相は、褐色に変色
することがあるが、白土等により接触させることで、色
相改善が可能である。したがつて、部分酸化する際、テ
トラリンを水素化精製油に少量添加して原油中のテトラ
リンを2〜15wt%に増大させることは、部分酸化後のセ
タン価を一層高め得る。
酸化とは、油中のパーオキサイド価を500以上に高める
ことを意味する。酸化条件として、酸素圧3〜8kg/c
m2、温度60〜100℃で、3〜10時間放置するか、更に、
銅又はNi系触媒を存在させ、より緩和な条件のもと、撹
拌すれば良い。部分酸化の条件はとくに制限されるもの
ではない。これにより、油中のパーオキサイド価は500
以上、好ましくは1000以上、更に好ましくは1500以上と
することが出来る。該パーオキサイド価は、高い方がセ
タン価が高くなる。とくに、テトラリンを多く含有する
原料を用いることにより、パーオキサイド価1500以上と
することが出来、これにより、より高いセタン価の燃料
が得られる。部分酸化により、油の色相は、褐色に変色
することがあるが、白土等により接触させることで、色
相改善が可能である。したがつて、部分酸化する際、テ
トラリンを水素化精製油に少量添加して原油中のテトラ
リンを2〜15wt%に増大させることは、部分酸化後のセ
タン価を一層高め得る。
以上の処理により、得られる燃料のセタン価は出発原
料のそれに比べ30〜60高くなる。例えば、FCC−LCOは、
セタン価14に対し、水素化処理と部分酸化処理により、
セタン価50〜75の燃料に変換できる。以下実施例にもと
づき本発明及びその効果を説明する。
料のそれに比べ30〜60高くなる。例えば、FCC−LCOは、
セタン価14に対し、水素化処理と部分酸化処理により、
セタン価50〜75の燃料に変換できる。以下実施例にもと
づき本発明及びその効果を説明する。
実施例 第1表に掲げるFCC−LCOを原料とし、水素化処理と部
分酸化処理を行つた。
分酸化処理を行つた。
水素化処理条件として、W−Ni系触媒を用い、反応圧
力(水素圧)100kg/cm2、温度及び液空間速度LHSVは第
1表に示した条件を採用した。
力(水素圧)100kg/cm2、温度及び液空間速度LHSVは第
1表に示した条件を採用した。
水素化処理により、第1表に示す精製油H−1、H−
2、H−3を得た。
2、H−3を得た。
次いで該油を高圧容器内に設置したガラス容器に50cc
を充填し、純酸素を7.0kg/cm2充填し、100℃の恒温槽に
入れ、8時間放置した後、放冷しとり出した。この操作
で、部分酸化油を、100cc得た。各々の水素化処理油か
ら部分酸化して得た油のパーオキサイド価とセタン価の
測定結果を第2表に示す。なお、セタン価の測定は以下
のとおり行つた。
を充填し、純酸素を7.0kg/cm2充填し、100℃の恒温槽に
入れ、8時間放置した後、放冷しとり出した。この操作
で、部分酸化油を、100cc得た。各々の水素化処理油か
ら部分酸化して得た油のパーオキサイド価とセタン価の
測定結果を第2表に示す。なお、セタン価の測定は以下
のとおり行つた。
市販の軽油(セタン価48.4)900ccと前記の部分酸化
して得た油100ccを混合し、この混合油について、JIS規
定にもとづきCFRエンジンにより測定した。
して得た油100ccを混合し、この混合油について、JIS規
定にもとづきCFRエンジンにより測定した。
なお、混合油のセタン価を第2表の上段に、この値か
ら100%に換算した値を下段に示した。
ら100%に換算した値を下段に示した。
第2表から明らかなように、原料油FCC−LCOのセタン
価が第1表のとおり14であつたものが、適当な水素化処
理と部分酸化を行うことにより、60〜70に向上している
ことが分る。苛酷な水素化処理を行つて得られたH−3
油を部分酸化しても、セタン価の向上はほとんど見られ
ない。水素化処理において、テトラリンを増加させ、一
方デカリンの生成を抑制することが、その後の部分酸化
によるセタン価向上の効果を増大させるのである。
価が第1表のとおり14であつたものが、適当な水素化処
理と部分酸化を行うことにより、60〜70に向上している
ことが分る。苛酷な水素化処理を行つて得られたH−3
油を部分酸化しても、セタン価の向上はほとんど見られ
ない。水素化処理において、テトラリンを増加させ、一
方デカリンの生成を抑制することが、その後の部分酸化
によるセタン価向上の効果を増大させるのである。
本発明の効果 以上述べたとおり、本発明の燃料油は、原料として芳
香族炭化水素が多く、燃焼性が劣るものから、簡単な手
段で著しく改良されたものであり、従来デイーゼル燃料
として好ましくなかつた原料の用途範囲を広げることが
出来る。
香族炭化水素が多く、燃焼性が劣るものから、簡単な手
段で著しく改良されたものであり、従来デイーゼル燃料
として好ましくなかつた原料の用途範囲を広げることが
出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 秀雄 埼玉県戸田市新曽南3丁目17番35号 日 本鉱業株式会社内 (72)発明者 赤田 卓己 岡山県倉敷市潮通2丁目1番 日本鉱業 株式会社水島製油所内 (72)発明者 玉之内 光男 埼玉県戸田市新曽南3丁目17番35号 株 式会社共石製品技術研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】重油の流動接触分解により生成する軽質サ
イクル油及び/又は石炭液化油を水素化処理してテトラ
リン及び/又はそのアルキル誘導体の含有量を少くとも
1.0重量%以上となした組成油を、部分酸化により該油
中のパーオキサイド価を少くとも500以上として成る高
セタン価燃料。 - 【請求項2】上記組成油は、テトラリン及び/又はその
アルキル誘導体の含有量が2重量%以上である特許請求
の範囲第(1)項記載の高セタン価燃料。 - 【請求項3】重油を流動接触分解して生成する軽質サイ
クル油及び/又は石炭液化油を、水素化触媒の存在下で
水素と接触させて水素化処理し、次いで得られた油を部
分酸化してパーオキサイド価を500以上に高めることを
特徴とする高セタン価燃料の製造方法。 - 【請求項4】水素化処理により、得られる油中のテトラ
リン又はそのアルキル誘導体含有量を少くとも1.0重量
%以上となし、かつデカリン又はその誘導体含有量を5
重量%以下にする特許請求の範囲第(3)項記載の製造
方法。 - 【請求項5】重油の流動接触分解により生成する軽質サ
イクル油及び/又は石炭液化油を水素化処理してテトラ
リン及び/又はそのアルキル誘導体の含有量を少くとも
1.0重量%以上かつデカリン又はその誘導体含有量を5
重量%以下の水素化精製油を得、該水素化精製油を部分
酸化して油中のパーオキサイド価を500以上とし、次い
で該部分酸化油を他の軽油又は重油基材と混合すること
を特徴とする高セタン価燃料の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62189016A JP2535178B2 (ja) | 1987-05-28 | 1987-07-30 | 高セタン価燃料及びその製造方法 |
EP19880302532 EP0293069B1 (en) | 1987-05-28 | 1988-03-23 | Improvement of the cetane number of diesel engine fuels |
DE8888302532T DE3863393D1 (de) | 1987-05-28 | 1988-03-23 | Verbesserung der cetanzahl von dieselkraftstoffen. |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13266587 | 1987-05-28 | ||
JP62-132665 | 1987-05-28 | ||
JP62189016A JP2535178B2 (ja) | 1987-05-28 | 1987-07-30 | 高セタン価燃料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6454094A JPS6454094A (en) | 1989-03-01 |
JP2535178B2 true JP2535178B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=26467181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62189016A Expired - Lifetime JP2535178B2 (ja) | 1987-05-28 | 1987-07-30 | 高セタン価燃料及びその製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0293069B1 (ja) |
JP (1) | JP2535178B2 (ja) |
DE (1) | DE3863393D1 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5482518A (en) * | 1994-11-18 | 1996-01-09 | Exxon Research And Engineering Company | Synergistic cetane improver composition comprising mixture of alkyl-nitrate and hydroperoxide quinone |
US5454842A (en) * | 1994-12-02 | 1995-10-03 | Exxon Research & Engineering Co. | Cetane improver compositions comprising nitrated fatty acid derivatives |
US7300568B2 (en) | 2003-11-21 | 2007-11-27 | Bp Corporation North America Inc. | Method of manufacturing oxygenated fuel |
US9447350B2 (en) | 2010-10-29 | 2016-09-20 | Inaeris Technologies, Llc | Production of renewable bio-distillate |
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