JP2534194B2 - 水系美爪料 - Google Patents

水系美爪料

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JP2534194B2
JP2534194B2 JP5218274A JP21827493A JP2534194B2 JP 2534194 B2 JP2534194 B2 JP 2534194B2 JP 5218274 A JP5218274 A JP 5218274A JP 21827493 A JP21827493 A JP 21827493A JP 2534194 B2 JP2534194 B2 JP 2534194B2
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享 菅原
均 細川
浩一 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水系美爪料に関し、更に
詳細には、従来美爪料に用いられていた有機溶剤に代え
て水を主体とする、光沢、密着性、耐水性、塗膜強度に
優れるとともに、引火性や溶剤臭が無い水系美爪料に関
する。
【0002】尚、本発明において美爪料とは、ネイルエ
ナメル、ネイルエナメルベースコート、ネイルエナメル
オーバーコート等を含むものである。
【0003】
【従来の技術】ネイルエナメル、ネイルエナメルベース
コート、ネイルエナメルオーバーコート等の美爪料は、
爪を着色あるいは装飾したり、爪の傷の発生を防止する
目的で広く使用されている。
【0004】従来の美爪料は、被膜形成剤としてのニト
ロセルロース、アルキッド樹脂等の樹脂、更に可塑剤、
有機溶剤を主基剤としたものがその主流を占めている。
しかしながら、これらの有機溶剤系美爪料は、塗膜形成
剤としての諸性能は優れてはいるものの、有機溶剤を使
用しているため、それによる引火性、溶剤臭、人体への
悪影響等の問題があり、特に爪そのものへの悪影響にお
いて重大な欠点を有している。
【0005】これらの欠点を解決するため、近年、有機
溶剤を使用しない水系の美爪料が開発、提案されてい
る。例えば、特開昭54−28836号公報や特公昭5
5−43445号公報には、アクリル系ポリマーエマル
ジョンからなる美爪料が開示されているが、本発明者ら
が追試した限りではこれらは筆さばき性、成膜性(特に
低温成膜性)、塗膜の光沢などの点で劣るものである。
【0006】また、特開昭56−131513号公報や
特開昭57−56410号公報には、アクリル系ポリマ
ーマイクロエマルジョンからなる美爪料が開示されてい
るが、これらの美爪料により得られる塗膜は機械的摩擦
に対して全くもろいという欠点を有している。
【0007】更に、特開昭56−131513号公報や
特開昭62−63507号公報には、剥離型の水系美爪
料が開示されているが、これらも日常の使用状態ですぐ
に剥がれてしまうという欠点があり、実用的とはいえな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、水を主体と
し、塗膜に光沢を有し、密着性と耐水性に優れ、高い塗
膜強度を有する水系美爪料の開発が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる実状に鑑み、本発
明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、
重量平均分子量40,000以下のポリマーと重量平均
分子量50,000以上のポリマーとを組み合わせて、
水性ポリマーエマルジョンとして配合すれば、光沢、密
着性、耐水性、塗膜強度に優れ、しかも引火性、溶剤臭
がない等の長所を備えた水系美爪料が得られることを見
出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は重量平均分子量40,
000以下のポリマー(以下、「低分子量ポリマー」と
略称することがある)及び重量平均分子量50,000
以上のポリマー(以下、「高分子量ポリマー」と略称す
ることがある)を固形分換算の合計量が5〜60重量%
となるように、水性ポリマーエマルジョンとして含有す
ることを特徴とする水系美爪料を提供するものである。
【0011】本発明において「水性ポリマーエマルジョ
ン」とは、水を主とする溶剤にポリマーを分散させてな
るエマルジョンをいう。
【0012】かかる水性ポリマーエマルジョンは、重合
可能な二重結合を有する単量体の1種又は2種以上を公
知の重合法により重合して得られた低分子量ポリマーと
高分子量ポリマーとを水に分散させる方法、当該単量体
を乳化重合することなどによって得られた低分子量ポリ
マーの水性エマルジョンと高分子量ポリマーの水性エマ
ルジョンとを混合する方法、低分子量ポリマーの水性エ
マルジョン中に高分子量ポリマーを分散させる方法、あ
るいは高分子量ポリマーの水性エマルジョン中に低分子
量ポリマーを分散させる方法のいずれの方法によっても
得ることができる。
【0013】ここで使用される重合可能な二重結合を有
する単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸
等のエチレン性不飽和カルボン酸;スチレン、メチルス
チレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニル
ベンゼン等の芳香族モノ及びジビニル化合物;メチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プ
ロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、エチレン
グリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、ターシャリーブチルアクリレート、ターシ
ャリーブチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート等のアクリル酸エ
ステル及びメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−メチロールメタクリルアミド等のエチレン
性アミド;酢酸ビニル等のビニルエステル;塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル;アミノエチ
ルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート等のエチレン性アミ
ン;トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,
3,3,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレー
ト、パーフルオロオクチルメタクリレート、パーフルオ
ロオクチルアクリレート等のフッ素系単量体;下記の一
般式(1)〜(5)で表わされるようなシリコーンマク
ロモノマーなどが挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】〔上記式中、R1 は水素原子又はメチル基
を示し、R2 〜R10はそれぞれ低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基又はフェニル基を示し、Xは下記式;
【0016】
【化2】
【0017】で表わされる基を示し、nは1〜500の
数を示す〕 これらの単量体は1種のみを使用しても、また2種以上
を組み合わせて使用してもよい。
【0018】重合は乳化重合、無乳化重合等の公知の重
合法により行うことができるが、操作の簡便性の点から
可塑剤又は成膜助剤を併存させて行う乳化重合によっ
て、直接低分子量ポリマーの水性エマルジョン又は高分
子量ポリマーの水性エマルジョンとを調製するのが好ま
しい。
【0019】かかる重合に際して使用される可塑剤又は
成膜助剤の具体例としては、セロソルブ、メチルセロソ
ルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;カルビトー
ル、ジメチルカルビトール、ジエチルカルビトール、ブ
チルカルビトール、ジブチルカルビトール等のカルビト
ール類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト等のカーボネート類;セロソルブアセテート、ブチル
セロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテー
ト、スクロースアセテート等のアセテート類;ヘキサノ
ール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等の
アルコール類;ヘキシレングリコール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のジオール類;フタル酸
ジエステル類、アジピン酸ジエステル類、コハク酸ジエ
ステル類、セバシン酸ジエステル類、アビエチン酸エス
テル類、カプリル酸エステル類、カプロン酸エステル
類、酢酸エステル類、エナント酸エステル類、ミリスチ
ン酸エステル類、クエン酸エステル類等のエステル類;
スクロースベンゾエート等の安息香酸エステル;ジエチ
ルベンゼンなどが挙げられる。
【0020】可塑剤の添加量は、重合安定性、貯蔵安定
性及び塗膜の耐水性、耐久性などの点で、上記単量体1
00重量部に対し1〜50重量部が好ましく、5〜30
重量部が更に好ましい。また、必要に応じて得られた水
性ポリマーエマルジョンに、更に可塑剤又は成膜助剤を
添加してもよい。
【0021】重合反応において使用される重合開始剤と
しては、特に限定されないが、例えばクメンハイドロパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの
ハイドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド等のパーオキサイド類及
びアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物類などの
有機系重合開始剤、並びに過硫酸カリウム、過硫酸ナト
リウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩などの無機系
重合開始剤などが挙げられる。また、重亜硫酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸及びその塩等の還元剤を重合開始剤
と組み合わせて用いる、いわゆるレドックス系重合開始
剤も使用することができる。
【0022】更に、重合反応に際して重合連鎖移動剤を
添加してもよい。使用される重合連鎖移動剤の具体例と
しては、例えば、オクチルメルカプタン、n−ドデシル
メルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサ
デシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、
t−テトラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類;
ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサント
ゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスル
フィドなどのキサントゲンジスルフィド類;テトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスル
フィド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどのチウ
ラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレンなどの
ハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニルエタンなどの炭
化水素類;及びアクロレイン、メタクロレイン、アリル
アルコール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、タ
ービノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペ
ンテン、α−メチルスチレンダイマー(2−4−ジフェ
ニル−4−メチル−1−ペンテンが30重量部以上のも
のが好ましい)、更に9,10−ジヒドロアントラセ
ン、1,4−ジヒドロナフタレン、インデン、1,4−
シクロヘキサジエン等の不飽和環状炭化水素化合物;キ
サンテン、2,5−ジヒドロフラン等の不飽和ヘテロ環
状化合物等が挙げられる。これらは、単独でも2種以上
を組み合わせて使用してもよい。
【0023】また、上記重合時には、分散安定化のため
界面活性剤を添加することが好ましい。使用される界面
活性剤には特に制限はなく、一般のアニオン系、カチオ
ン系又はノニオン系界面活性剤が挙げられる。また、ア
ニオン系とノニオン系の組み合わせ、カチオン系とノニ
オン系の組み合わせ等のように2種以上を併用してもよ
い。
【0024】ノニオン系界面活性剤としては、例えばポ
リエチレンオキサイドアルキルエーテル、ポリエチレン
オキサイドアルキルフェニルエーテル、ポリエチレンオ
キサイド−ポリプロピレンオキサイドブロックコポリマ
ー等、アニオン系界面活性剤としては、例えばアルキル
ベンゼンスルホネート、アルキルナフタレン−スルホネ
ート、ポリエチレンオキサイドアルキルエーテルサルフ
ェート等が挙げられる。またカチオン系界面活性剤とし
ては、脂肪族炭化水素基を有する第1級、第2級、第3
級アミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0025】界面活性剤の添加量は、上記単量体100
重量部に対し5重量部以下が好ましく、3重量部以下が
更に好ましい。5重量部を超えると被膜物性及び密着性
が劣化する。
【0026】重合により得られる低分子量ポリマーの重
量平均分子量は40,000以下であり、5,000〜
30,000が更に好ましい。また、高分子量ポリマー
の重量平均分子量は50,000以上であり、70,0
00〜300,000が更に好ましい。重量平均分子量
が本発明の範囲以外のポリマーを用いても、本発明の効
果を得ることはできない。尚、本発明において重量平均
分子量はゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)の測定
により求められる値である。
【0027】本発明の水系美爪料において、上記低分子
量ポリマーと高分子量ポリマーは塗膜形成基剤として用
いられ、それぞれ1種ずつ配合してもよいが、2種以上
を混合して配合してもよい。また、これらは本発明の水
系美爪料中に双方の合計として、固形分換算で5〜60
重量%(以下単に%という)となるように水性ポリマー
エマルジョンとして配合される。含有量が5%未満では
実用上必要な塗膜を得るのに数度の重ね塗りが必要とな
り、60%を超えると美爪料の粘度が高くなりすぎ、筆
さばき性等の塗布性の低下がみられる。
【0028】更に、高分子量ポリマーと低分子量ポリマ
ーの混合比率は使用される各ポリマーの種類と配合量に
よっても異なるが、好ましくは混合後の固形分換算重量
比で低分子量ポリマー:高分子量ポリマー=99.5:
0.5〜50:50であり、特に好ましくは90:10
〜70:30である。
【0029】本発明の水系美爪料には、本発明の効果を
損わない範囲で、上記成分の他に水系美爪料成分として
一般に使用されている成分、例えば油分、保湿剤、紫外
線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、染
料、顔料、香料等を適宜配合することができる。
【0030】ここで、顔料としては、特にR−221、
R−226、B−404、Y−401等公知の有機顔料
や、二酸化チタン、褐色酸化鉄、ベンガラ、雲母チタ
ン、オキシ塩化ビスマスといった無機顔料を使用するこ
とができるが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。
【0031】更に、増粘剤としては公知のものが使用で
き、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース等の有機系増粘剤や、無機系のベ
ントナイト系増粘剤、ベーマイト等の含水酸化物等が使
用できる。
【0032】本発明の水系美爪料は、それぞれの用途に
応じて常法に従い製造することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明で用いられる水性ポリマーエマル
ジョンは、水系美爪料の被膜形成成分として用いた場
合、特に耐水性に優れた被膜を与えることができる。従
って、この水性ポリマーエマルジョンを用いた本発明の
水系美爪料は、光沢、密着性、耐水性、塗膜強度等に優
れ、しかも引火性、溶剤臭がない等の優れた性質を備え
たものであり、従来の有機溶剤系の美爪料にかわる新し
い水系美爪料として利用することができる。
【0034】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
以下において「部」、「%」はそれぞれ「重量部」、
「重量%」を示す。
【0035】合成例1 ポリマーエマルジョンAの合成:攪拌機、還流冷却器、
滴下ロート、温度計、窒素導入管のついた反応器に、メ
チルエチルケトン50部を仕込み、窒素ガスを流し、溶
存酸素を除去した。一方、滴下ロートにメチルエチルケ
トン35部、メチルメタクリレート71.7部、n−ブ
チルアクリレート20.1部、N,N−ジメチルアミノ
エチルメタクリレート8.2部、アゾビスイソブチロニ
トリル0.2部及びn−ドデシルメルカプタン0.5部
を仕込んだ。攪拌下に反応器内を80℃まで昇温し、滴
下ロートより上記モノマー及びラジカル開始剤のメチル
エチルケトン溶液を2.5時間かけて滴下した。滴下終
了2時間後、アゾビスイソブチロニトリル0.2部、n
−ドデシルメルカプタン0.5部をメチルエチルケトン
10部に溶解した溶液を加えた。3時間同じ温度で熟成
後、再びアゾビスイソブチロニトリル0.1部、n−ド
デシルメルカプタン0.3部をメチルエチルケトン5部
に溶解したものを加え、更に5時間反応を続け、共重合
体を得た。得られた共重合体の一部を単離し、分子量を
ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)によって測定し
たところ、その重量平均分子量(Mw)は30,000で
あった。尚、ゲル濾過クロマトグラフィーの検量線はポ
リスチレンを標準物質として作成した(溶媒:テトラヒ
ドロフラン)。反応終了後の共重合体溶液を室温まで冷
却し、乳酸4.5部を加えて中和し、更に300rpm
で、攪拌下、イオン交換水300部を加えた後、減圧下
40℃でメチルエチルケトンを留去し、更に50℃で水
の一部を留去することによりポリマーエマルジョンA
(固形分35%)を得た。
【0036】合成例2 ポリマーエマルジョンBの合成:合成例1と同様な方法
で、モノマーとしてメチルメタクリレート71.7部、
n−ブチルアクリレート20.1部、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート8.2部及びアゾビスイソ
ブチロニトリル0.2部を用い、メチルエチルケトン中
で共重合させた。次にこの共重合体に乳酸4.5部を加
えて中和し、合成例1と同様な方法で水に転相し、固形
分35%のエマルジョンを得た。得られたエマルジョン
中の共重合体の重量平均分子量(Mw)は75,000で
あった。
【0037】合成例3 ポリマーエマルジョンCの合成:攪拌機、還流冷却器、
滴下ロート、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に水
150部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、過硫酸カリウ
ム0.5部を仕込み、窒素ガスを流し、溶存酸素を除去
した。一方、滴下ロートにスチレン78部、アクリル酸
−2−エチルヘキシル22部、フタル酸ジブチル10
部、n−ドデシルメルカプタン8.9部を仕込んだ。攪
拌下に反応容器を70℃まで昇温し、滴下ロートより上
記モノマーを3時間かけて滴下した。滴下終了後、3時
間かけて熟成を行い、若干の凝集物を除去し、固形分4
5%のエマルジョンを得た。得られたエマルジョン中の
共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCを用いた測
定(ポリスチレン標準)により11,000であった。
上記エマルジョン100部にブチルカルビトール4部を
加え、ホモディスパーを用いて30分間攪拌し、ポリマ
ーエマルジョンC(固形分43%)を得た。
【0038】合成例4 ポリマーエマルジョンDの合成:攪拌機、還流冷却器、
滴下ロート、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に水
150部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、過硫酸カリウ
ム0.5部を仕込み、窒素ガスを流し、溶存酸素を除去
した。一方、滴下ロートにスチレン78部、アクリル酸
−2−エチルヘキシル22部、フタル酸ジブチル10
部、n−ドデシルメルカプタン2.5部を仕込んだ。攪
拌下に反応容器を70℃まで昇温し、滴下ロートより上
記モノマーを3時間かけて滴下した。滴下終了後、3時
間かけて熟成を行い、若干の凝集物を除去し、固形分4
5%のエマルジョンを得た。得られたエマルジョン中の
共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCを用いた測
定(ポリスチレン標準)により28,000であった。
上記エマルジョン100部にブチルカルビトール4部を
加え、ホモディスパーを用いて30分間攪拌し、ポリマ
ーエマルジョンD(固形分43%)を得た。
【0039】合成例5 ポリマーエマルジョンEの合成:攪拌機、還流冷却器、
滴下ロート、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に水
150部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、過硫酸カリウ
ム0.5部を仕込み、窒素ガスを流し、溶存酸素を除去
した。一方、滴下ロートにスチレン78部、アクリル酸
−2−エチルヘキシル22部、フタル酸ジブチル10
部、n−ドデシルメルカプタン1.2部を仕込んだ。攪
拌下に反応容器を70℃まで昇温し、滴下ロートより上
記モノマーを3時間かけて滴下した。滴下終了後、3時
間かけて熟成を行い、若干の凝集物を除去し、固形分4
5%のエマルジョンを得た。得られたエマルジョン中の
共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCを用いた測
定(ポリスチレン標準)により58,000であった。
上記エマルジョン100部にブチルカルビトール4部を
加え、ホモディスパー用いて30分間攪拌し、ポリマー
エマルジョンE(固形分43%)を得た。
【0040】合成例6 ポリマーエマルジョンFの合成:攪拌機、還流冷却器、
滴下ロート、温度計、窒素導入管を備えた反応容器に水
150部、ラウリル硫酸ナトリウム3部、過硫酸カリウ
ム0.5部を仕込み、窒素ガスを流し、溶存酸素を除去
した。一方、滴下ロートにスチレン78部、アクリル酸
−2−エチルヘキシル22部、フタル酸ジブチル10
部、n−ドデシルメルカプタン0.03部を仕込んだ。
攪拌下に反応容器を70℃まで昇温し、滴下ロートより
上記モノマーを3時間かけて滴下した。滴下終了後、3
時間かけて熟成を行い、若干の凝集物を除去し、固形分
45%のエマルジョンを得た。得られたエマルジョン中
の共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCを用いた
測定(ポリスチレン標準)により200,000であっ
た。上記エマルジョン100部にブチルカルビトール4
部を加え、ホモディスパーを用いて30分間攪拌し、ポ
リマーエマルジョンF(固形分43%)を得た。
【0041】実施例1 下記に示す処方の水系ネイルエナメルを調製した。
【0042】
【表1】 (処方) ポリマーエマルジョンA(Mw=30,000) 80部 ポリマーエマルジョンB(Mw=75,000) 20部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 ヒドロキシエチルセルロース 0.5部 香料 0.1部 防腐剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0043】(製法)サンドグラインダーで粉砕を行っ
た顔料スラリー、ポリマーエマルジョン、増粘剤、その
他成分を添加し、均一に攪拌混合を行い、最後に脱気
し、水系ネイルエナメルを調製した。
【0044】実施例2 下記に示す処方の水系ネイルエナメルを実施例1と同様
の製法で調製した。
【0045】
【表2】 (処方) ポリマーエマルジョンD(Mw=28,000) 90部 ポリマーエマルジョンF(Mw=200,000) 10部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 ベントナイト 0.5部 香料 0.1部 防腐剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0046】比較例1 下記に示す処方の水系ネイルエナメルを実施例1と同様
の製法で調製した。
【0047】
【表3】 (処方) ポリマーエマルジョンF(Mw=200,000) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 ベントナイト 0.5部 香料 0.1部 防腐剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0048】比較例2 下記に示す処方の水系ネイルエナメルを実施例1と同様
の製法で調製した。
【0049】
【表4】 (処方) ポリマーエマルジョンC(Mw=11,000) 90部 ポリマーエマルジョンD(Mw=28,000) 10部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 ベントナイト 0.5部 香料 0.1部 防腐剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0050】比較例3 下記に示す処方の水系ネイルエナメルを実施例1と同様
の製法で調製した。
【0051】
【表5】 (処方) ポリマーエマルジョンE(Mw=58,000) 90部 ポリマーエマルジョンF(Mw=200,000) 10部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 ベントナイト 0.5部 香料 0.1部 防腐剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0052】試験例1 実施例1〜2及び比較例1〜3の各水系ネイルエナメル
について、下記評価方法に従って、乾燥性、光沢、接着
性、耐水性、耐摩耗性及び臭いの評価を行った。その結
果を表6に示す。
【0053】(評価方法) (1)乾燥性 温度25℃、相対湿度60%の条件下で爪に試料をネイ
ルエナメル筆にて塗布し、指触、乾燥時間を測定する。 ○:3分未満 △:3分以上6分未満 ×:6分以上
【0054】(2)光沢 乾燥性評価時において、30分後の乾燥塗膜の光沢を肉
眼評価する。
【0055】(3)接着性 乾燥性評価時において、30分後の爪への接着性をミク
ロスパチュラにて、被膜を表面より削り取り評価する。
【0056】(4)耐水性 0.5×15×40mmの大きさのナイロン板に試料をネ
イルエナメル筆にて均一に塗布し、温度25℃、相対湿
度60%の条件下で1時間乾燥後35℃の水に1時間浸
漬して塗膜の劣化の有無(白濁、膨潤、柔軟化、剥離
等)を評価する。
【0057】(5)耐摩耗性 乾燥性評価時において、30分後の乾燥塗膜を木綿布で
50回摩擦した後の状態を観察する。
【0058】(6)臭い ネイルエナメルビンの口元で臭いを官能評価する。尚、
上記評価項目(2)〜(6)については次のように判定
した。 ◎:極めて良好 ○:良好 △:普通 ×:不良
【0059】
【表6】
【0060】この結果から明らかなように、本発明の水
系美爪料は従来のものに比べ、接着性、耐水性、耐摩耗
性等の点において優れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤 武弘 和歌山県和歌山市金龍丁4−1 花王紀 和寮 (56)参考文献 特開 平2−221214(JP,A) 特開 平4−103513(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量40,000以下のポリ
    マー及び重量平均分子量50,000以上のポリマーを
    固形分換算の合計量が5〜60重量%となるように、水
    性ポリマーエマルジョンとして含有することを特徴とす
    る水系美爪料。
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