JP2533694Y2 - 簡易魚道装置 - Google Patents

簡易魚道装置

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JP2533694Y2
JP2533694Y2 JP7929392U JP7929392U JP2533694Y2 JP 2533694 Y2 JP2533694 Y2 JP 2533694Y2 JP 7929392 U JP7929392 U JP 7929392U JP 7929392 U JP7929392 U JP 7929392U JP 2533694 Y2 JP2533694 Y2 JP 2533694Y2
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JP
Japan
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gate
fishway
hydraulic cylinder
river
weir
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JP7929392U
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JPH0646034U (ja
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勝二 寺薗
康行 三家本
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財団法人ダム水源地環境整備センター
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、魚道のない既存の堰等
に簡単に設けることのできる簡易魚道装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、河川に設けられたダム、堰は、貯
水、水害防止等に利用されている。近年、設計され構築
されたダム、堰においては、魚の生態系を維持するため
に魚道を併設したものがある。魚道には、ダム、堰を迂
回して上流側から下流側までの長い水路をコンクリート
壁で設け、該水路にコンクリート製または鋼板製の堰体
を複数個徐々に高低差をつけて階段状に設置した流路が
ある。このように設置した階段状の魚道は、通常、上流
下流の水位の変動に合わせて上流側または下流側に設け
た堰の高さを調節するようになっている。また、複数の
堰は堰頂部の一部を切り欠いて、魚の遡行を容易なもの
にしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、堰を構
築するとき、堰の周囲の敷地が狭く魚道を併設すること
が出来ない場合、計画予定地を変更しなければならなく
なる。また、魚道のない既存の堰においても、自然環境
を優先するようになると、魚道を設けるための堰の補修
工事にも制約を受けるようになる。また、地形の険しい
地域であれば魚道の設置作業も困難であり費用もかか
る。このため、堰の設置箇所に影響されず、また川幅を
広げることなしに、簡単に取付けのできる魚道装置がで
きることを望まれている。
【0004】本考案は、新たな設置スペースを必要とせ
ず、したがって川幅を広げることなしに、容易に設置す
ることができる簡易魚道装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記課題を解
決するための手段として、両岸間に幅方向に横断するに
横断するように堰を設けた河川において、該堰の一部に
下流側に向けてゲートを設け、該ゲートの先端部に所定
幅のゴム引き布をロープで引いて樋状に形成した魚道の
一端を固着すると共に、該魚道の他端を河川の底部に立
てた支柱に固定したことを特徴とする。
【0006】ゲートとしては、河川の下流側に向けて起
伏する起伏ゲートを考えることができるが、起伏しない
固定型のものとしてもよい。
【0007】
【作用】このような構成とすれば、魚は、ゲートの先端
部に固着された所定幅のゴム引き布をロープで引いて樋
状に形成した魚道を通ることができる。そしてゲートを
起伏ゲートにした場合には、油圧シリンダ機構を作動さ
せることによって起伏ゲートを自由な角度に変え、その
状態に保持することができるので、水位が変化してもこ
れに常に対応することができることになる。そして全倒
伏時には、魚道の高さを上流の河床以下の高さにできる
ことから、流下断面が阻害されないことになる。
【0008】
【実施例】以下、ゲートとして起伏ゲートを使用した場
合の本考案の一実施例を図1および図2について説明す
る。1は河川であって図中の矢印方向に水が流れるもの
であり、図2中に1aで示すものが河川幅である。河川1
の岸2(図2において下方の岸は図示省略)間には、河
川幅1aの方向に河川1を横断するように堰3が設けられ
ており、この堰3の一部には下流側に向けて起伏する起
伏ゲート4の基部が、堰3側に設けられた軸受金具5に
軸6により軸着されている。
【0009】この起伏ゲート4の中間部には、この起伏
ゲート4を起伏する油圧シリンダ機構7のロッド部8の
先端が臨ませてある。この部分の詳細な構造は後述す
る。なお、油圧配管は図示を省略する。起伏ゲート4の
上部の連結板9との結合部には切欠きを設けて、魚が通
り易いようにする。
【0010】起伏ゲート4の先端部には所定の間隔を離
して2本の軸9,10が両側に突出するように設けられて
おり、この軸9,10に、左右2本ずつの主ロープ11,12
の一端が係止されている。これら左右2本ずつの主ロー
プ11,12には、図3に示すように横方向の補助ロープ13
と縦方向の補助ロープ14が張られ、その外側に、ゴム引
き布15が張られている。これにより全体として樋状の魚
道16が形成される。魚道16の一端は上記のように左右2
本ずつの主ロープ11,12により軸9,10に係止されてい
るが、他端は、河川1の底部すなわち川底17に立てた支
柱18に固定されている。
【0011】図4は、起伏ゲート4の起伏機構を具体的
に示したものである。この実施例においては、河川1の
底部すなわち川底17の起伏ゲート4の下流側に位置する
ところから、ロッド部8の先端が起伏ゲート4の中間部
位に臨むように油圧シリンダ機構7を取付け、この油圧
シリンダ機構7のロッド部8の先端をローラ19を介して
起伏ゲート4の背面に設けられた油圧シリンダ受金物20
に当接させてある(図5参照)。
【0012】起伏ゲート4は、図4に示すように上部主
桁21と下部主桁22との間に河川の上流に向けてスキンプ
レート23を張り、このスキンプレート23の背面に桁桟
(骨組)24を設けたものである。桁桟24はスキンプレー
ト23に加わる荷重を支えるものである。図4において25
は底部戸当り、26は底部水密ゴム、27は下部支承、28は
スポイラ、29は起伏ゲート4の受台、30は側部水密ゴム
である。
【0013】図5に拡大して示すように、油圧シリンダ
受金物20の一部には曲面31が形成されており、油圧シリ
ンダ機構7のロッド部8の先端に軸着されたローラ19
が、この曲面31に沿って転動するようになっている。こ
れにより、油圧シリンダ機構7が作動してロッド部8が
油圧シリンダ受金物20を介して起伏ゲート4を押すと
き、起伏ゲート4の動きを円滑にし、水流の圧力に対抗
できることになる。なお、図においては、この油圧シリ
ンダ受金物20と油圧シリンダ機構7が1個のみ設けられ
ているが、所定間隔離して複数個設けてもよい。
【0014】図6に示すものは図5に示す部分の他の構
造である。この場合には、起伏ゲート4の内部にローラ
32を軸着し、油圧シリンダ機構7のロッド部8の先端が
このローラ32に当接するようにしてある。この構造にお
いても図5のものとほぼ同様の作動が得られる。
【0015】図7に示すものは、起伏ゲート4と油圧シ
リンダ機構7との結合部の他の構造である。この実施例
においては、油圧シリンダ機構7を岸に設けた箱体33の
内部に収容し、この油圧シリンダ機構7のロッド部8の
先端を、トルクアーム34を介して起伏ゲート4の軸35に
結合してある。この実施例においては、図4に示したも
のがヒンジ状の下部支承27を回動中心にしていたのと異
なり、起伏ゲート4がこの軸35を回動中心にして回動す
る。図4と同一符号で示すものは同一部材である。
【0016】上記図7においては、油圧シリンダ機構7
を起伏ゲート4の片側のみに結合しているように示した
が、この機構は図における手前側にも同様に設け、これ
らを連動させるようにするのがよい。両側の油圧シリン
ダ機構7を連動させることにより、起伏ゲート4を円滑
に作動させることができることになる。
【0017】このように構成されたこの簡易魚道装置
は、油圧シリンダ機構7を作動させてロッド部8を出没
させることにより起伏ゲート4を起伏させると、この起
伏ゲート4に主ロープ11,12の一端が係止された魚道16
が図1に実線で示すように張られ、あるいは破線で示す
ように下がった状態になる。これによって、水位に応じ
た状態とすることができるので、魚は図における左方か
ら右方に自由に移動できることになる。この場合におい
て、魚道16の隔壁となる部分に図3に示すような切欠き
15aを交互に設けておけば、魚道16に溜る水の水位に変
化を持たせることができるので、より容易に魚が通れる
ようになる。
【0018】以上説明した実施例は、ゲートとして起伏
するものを使用したが、本考案はこれに限られるもので
はない。固定状態で起伏しないゲートであってもよい。
この場合にも、魚は、ゲートの先端部に固着された所定
幅のゴム引き布をロープで引いて樋状に形成した魚道を
通ることができる。
【0019】
【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成され
た簡易魚道装置であるから、魚は、ゲートの先端部に固
着された所定幅のゴム引き布をロープで引いて樋状に形
成した魚道を通ることができる。そしてゲートを油圧シ
リンダ機構で駆動する起伏ゲートにすれば、その油圧シ
リンダ機構を作動させるのみで、魚道を水位に応じた状
態に調整することができることになる。これにより、従
来の魚道のように河川の幅を広げることなく、魚の通り
易い道が得られることになる。したがって川幅の小さい
河川にも対応できることになる。魚道がロープとゴム引
き布とで形成されているので、他の材質による魚道より
魚に優しいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を一部断面で示した側面図で
ある。
【図2】図1のものの平面図である。
【図3】図1のうちの魚道を示す斜視図である。
【図4】起伏ゲートの起伏機構を具体的に示した図であ
る。
【図5】図3中の起伏ゲートと油圧シリンダ機構との接
触部を示す断面図である。
【図6】図4とは異なった例を示す断面図である。
【図7】起伏ゲートと油圧シリンダ機構との接触部の他
の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 河川 2 岸 3 堰 4 起伏ゲート 5 軸受金具 6 軸 7 油圧シリンダ機構 8 ロッド部 9 軸 10 軸 11 主ロープ 12 主ロープ 13 補助ロープ 14 補助ロープ 15 ゴム引き布 16 魚道 17 川底 18 支柱

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両岸間に幅方向に横断するように堰を設
    けた河川において、該堰の一部に下流側に向けてゲート
    を設け、該ゲートの先端部に所定幅のゴム引き布をロー
    プで引いて樋状に形成した魚道の一端を固着すると共
    に、該魚道の他端を河川の底部に立てた支柱に固定した
    ことを特徴とする簡易魚道装置。
JP7929392U 1992-10-21 1992-10-21 簡易魚道装置 Expired - Lifetime JP2533694Y2 (ja)

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JP7929392U JP2533694Y2 (ja) 1992-10-21 1992-10-21 簡易魚道装置

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JP7929392U JP2533694Y2 (ja) 1992-10-21 1992-10-21 簡易魚道装置

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JPH0646034U JPH0646034U (ja) 1994-06-24
JP2533694Y2 true JP2533694Y2 (ja) 1997-04-23

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JPH0646034U (ja) 1994-06-24

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