JP2525588B2 - 走行車両の軸重測定方法 - Google Patents

走行車両の軸重測定方法

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JP2525588B2 JP62019620A JP1962087A JP2525588B2 JP 2525588 B2 JP2525588 B2 JP 2525588B2 JP 62019620 A JP62019620 A JP 62019620A JP 1962087 A JP1962087 A JP 1962087A JP 2525588 B2 JP2525588 B2 JP 2525588B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (a) 技術分野 本発明は、走行車両の軸重測定方法に関し、より詳細
には、走行路内に設置されたロードセル等より成る軸重
検出部のアナログ出力信号を時系列のデータ信号として
量子化し、この量子化されたデータ列から軸重値を求め
る走行車両の軸重測定方法に関するものである。
(b) 従来技術 高速道路の料金所(入口)等に設置して、走行車両の
総重量の基礎データとなる軸重値を得る従来の軸重測定
方法を説明すると、検出部は、重量を受ける受圧部とこ
の受圧部で受けた重量をこれに対応する電気信号に変換
するロードセルから成っており、被測定車両が上記検出
部上を通過することによって得られる軸重に比例した電
気信号を増幅器、A/D変換器、最大値検出器等々を介し
てそれぞれ前処理した後、コンピュータ等演算処理装置
に取込んで最終的に軸重または総重量等を算出し表示し
ていた。
しかしながら、この方法によれば、車両が走行してい
ることに伴う重量測定にとって誤差となる有害な振動分
をも含めて測定してしまうという問題があった。このよ
うな上記振動分の影響を除去するために、上記電気信号
をアナログ的に、または上記コンピュータ等によってデ
ジタル的に補正する方法が、次述するようにいくつか提
案されている。
(1)ピーク値測定方法 この方法は、上記電気信号(入力波形)の最大値を軸
重値とする方法で、主にアナログ的処理(補正)が行な
われ、装置の構成がシンプルであるという利点はある
が、被測定車両を停止させて測定した静止測定値よりも
大きい(重い)方向に測定誤差が偏る傾向がある。ま
た、測定誤差の程度を表わす誤差幅も大きいという難点
がある。
(2)平均値測定方法 この方法は、上記入力波形の平均値を軸重値とする方
法で、補正のための演算が簡略であるという利点はある
が、上記入力波形内に上記振動分の1サイクル以上を含
まなければその効果は小さい。すなわち、通常、軸重検
出部上を通過する際の車両走行速度は、10km/H〜20km/H
程度であり、秒速で約3m/s〜5m/sに相当し、仮に2Hzの
車両振動があるとして、その1波長は、路面の長さに換
算すると1.5m〜2.5mとなる。一方、軸重検出部全体の車
両走行方向の長さは一般に0.8m程度なので、車両振動の
1波長中に数個の軸重検出部を設置することは、物理的
に不可能になる。そこで、これより長い距離に一定の間
隔をおいて設置すると、先行車両の軸重測定中に後続車
両が進入してきてしまい、実際上、料金所設置用の軸重
検出部としては使用できなかった。また仮に上記設置が
可能な長さの軸重検出部を用いたとしても、上記検出部
を車両走行方向に所定間隔で複数個設置しなければなら
ず、軸重検出部が多数必要となり、埋設費用、保守面で
負担があまりにも大きいという難点がある。さらに、こ
のようなコスト的に負担の大きい装置を構成しても、被
測定車両の走行速度が高速の場合には、上記振動分の1
サイクルをとらえることができず、補正の効果は小さ
い。また、低速走行の場合は、上記振動分の振幅が小さ
いため、上記ピーク値測定法と比べて大きな効果が得ら
れないという欠点があった。
(3)演算測定方法 この方法は、上記入力波形中の上記振動分の波形を三
角波と見做し、この三角波の中心値を補正演算により求
めて軸重値とする方法である。しかしながら、一般的な
場合においては、上記振動分の主スペクトルは2〜3Hz
(走行速度10km/h〜20km/hの時)に集中しているが、当
然のこととして高周波およびノイズ等の誤差成分が含ま
れており、特に被測定車両が高速走行している場合には
上記誤差成分が増大して演算誤差が増大し、結果として
かえって測定誤差を大きくする危険がある。
(c) 目的 本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、その目
的は、極めて簡略にして車両振動の軸重値に対する影響
を実質的に無くすことができ、外乱等による上記車両振
動以外の成分によって起る不適切な補正演算を防止し、
且つ既存の走行車両の軸重測定装置および軸重検出器に
適用し得る走行車両の軸重測定方法を提供することにあ
る。
(d) 構成 以下、本発明の要旨を図示の実施例に基づいて詳しく
説明する。
第1図は、本発明に係る走行車両の軸重測定方法を実
行するための装置の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。第1図において、1は路面に埋設される単一の軸
重検出部、1aは前輪または後輪の荷重を検出する4個の
ロードセル、1bはタイヤの接地圧を受圧する載荷板で、
上記ロードセル1aの上部に配設されている。尚、この載
荷板1bの車両進行方向の長さをL、タイヤの外周が路面
と接する接地幅をlとすると、L>lとなるように構成
されている。尚、1個のロードセル1aには4枚のひずみ
ゲージが接着、蒸着、スパッタリング等の手段により添
着され、これら4枚のひずみゲージによりホイートスト
ンブリッジが形成されている。2は上記ロードセル1aの
各ホイートストンブリッジを並列接続して等価的に1個
のホイートストンブリッジに構成するための接続箱であ
る。3は上記各ホイートストンブリッジに電源を供給す
るブリッジ電源、4は軸重検出部1の微小アナログ信号
を受けてこれを増幅する増幅器、5および6は共に増幅
器4の出力を受け、それぞれ所定の基準電圧と該増幅器
4の出力電圧を比較して、上記基準電圧より上記増幅器
4の出力電圧が大きくなると同時に出力端子MPの出力信
号をHレベルからLレベルに反転するコンパレータであ
る。尚、コンパレータ5の基準電圧は、本実施例の場合
軸重0.7tに対応する電圧に設定され、コンパレータ6は
同様に0.5tに対応する電圧に設定されている。6aはコン
パレータ6の出力端子MPに入力端子が接続されたインバ
ータ、7は増幅4の出力を受け、アナログ信号をデジタ
ル信号に変換して量子化するA/Dコンバータである。こ
のA/Dコンバータ7において、AIは上記増幅器4の出力
を受けるアナログ入力端子、AKは変換動作中はHレベル
の信号を出力するアクノレッジ出力端子、STRはHレベ
ルの信号が入力されることによって変換動作を開始する
スタート入力端子、DOはデジタル信号に変換されたデー
タを出力する8ビットのデータ出力端子、DSはデータ出
力端子を有効もしくは無効に切換えるデバイスセレクト
端子である。尚、スタート入力端子STRは+5Vに接続さ
れ、従って、A/Dコンバータ7は常時動作している。ま
た変換時間は、20μsに構成されている。8はセットリ
セット型フリップフロップ(以下「SR−FF」と略記す
る)であり、ことSR−FF8において、SおよびRは入力
信号の負進行エッジ(立下り)に感応するように構成さ
れたそれぞれセット入力端子およびリセット入力端子、
Qは非反転出力端子である。尚、セット入力端子Sはコ
ンパレータ5の出力端子MPと、リセット入力端子Rはイ
ンバータ6aの出力端子と接続されている。
また、以下SR−FF8とA/Dコンバータ7とを外部装置18
と呼ぶ場合がある。
一方、9はデータサイズ8ビット、アドレスサイズ16
ビットを有する中央演算処理装置、いわゆるCPUチップ
(以下「CPU」と略記する)であり、このCPU9におい
て、DIOは8ビットのデータ入出力端子、ADは16ビット
のアドレス信号を出力するアドレス出力端子、R/Wは以
下に述べるCPU9の周辺装置に対してデータの送受の方向
を決める制御信号を出力する制御出力端子である。
尚、上記制御出力端子R/Wから出力される信号がHレ
ベルのときは、データ送受の方向が上記周辺装置からCP
U9が受ける方向になり、Lレベルのときは逆にCPU9から
周辺装置へ送出する方向となる。10は16ビットのアドレ
スバスラインで、CPU9のアドレス出力端子ADに一端が接
続されている。そして、11は8ビットのデータバスライ
ンで、CPU9のデータ入出力端子DIO、PIA15、A/Dコンバ
ータ7のそれぞれのデータ出力端子DOと並列接続されて
いる。
以下、上記周辺装置の個々について説明する。12は16
ビットのアドレス信号のうち上位8ビットをデコードす
るアドレスデコーダであり、ADはアドレスバスライン10
の上位8ビットに並列接続される8ビットのアドレス入
力端子、S1〜S6はそれぞれ入力されたアドレス信号に対
応したデコード結果をHレベル信号として出力するデコ
ード出力端子である。そして、デコード出力端子S3は、
A/Dコンバータ7のデバイスセレクト入力端子DSに接続
されている。13はCPU9の動作順序等が予め格納されてい
る固定記憶装置、いわゆるROM(Read Only Memory)で
あり、この固定記憶装置(以下「ROM」と略記する)13
において、ADはアドレスバスライン10の下位11ビットと
並列接続される11ビットのアドレス入力端子、DOはデー
タバスライン11に接続される8ビットのデータ出力端
子、CSはデータ出力端子DOを高インピーダンスもしくは
有効に切換える制御信号を入力するチップセレクト入力
端子、R/WはCPU9の制御出力端子R/Wに接続された制御入
力端子であるが、この制御入力端子R/WにLレベル信号
が印加されてもROM13には書込み機能がないので、Lレ
ベル信号は無視されるように構成されている。尚、ROM1
3のチップセレクト入力端子CSは、アドレスデコーダ12
のデコード出力端子S6に接続され、同じくROM13のデー
タ出力端子DOは、データバスライン11に並列接続されて
いる。14は、読書き自在な記憶装置、いわゆるRAM(Ran
dom Access Memory)であり、この読書き自在な記憶装
置(以下「RAM」と略記する)14において、DIOはデータ
バスライン11と並列接続される8ビットのデータ入出力
端子、R/WはCPU9の制御出力端子、R/Wに接続される制御
入力端子、そして、ADはアドレス入力端子、CSはチップ
セレクト入力端子であり、この二つの端子はROM13の同
一記号の端子と略同一に構成されている。ただし、RAM1
4のチップセレクト入力端子CSは、アドレスデコーダ12
のデコード出力端子S5と接続されていることのみが異な
る。
15は上述の外部装置の動作状態を読取るための入出力
装置(以下「PIA」と略記する)であり、このPIA15にお
いて、DOはデータバスラインに並列接続される8ビット
のデータ出力端子、DSはアドレスレコーダ12のレコード
出力端子S2に接続され、データ入出力端子DOを高インパ
ーダンスもしくは有効に切換えるデバイスセレクト入力
端子である。PA1〜PA3は、入力に設定されたポート端子
であり、ポート端子PA1〜PA3はそれぞれ、SR−FF8の非
反転出力端子Q、A/Dコンバータ7のアクノレッジ出力
端子AK、および後述するプリンタ17のデータ要求出力端
子RQと接続されている。
次に、16は、数桁の数値表示部および複数種の単位表
示部を持った発光ダイオード等から成るデジタルほ表示
器で、この表示器16において、DIはデータバスライン11
に並列接続される8ビットのデータ入力端子、DSは、デ
ータ入力端子DIに印加される信号を内部に取込む制御を
行なう制御入力端子で、この制御入力端子DSがHレベル
になった時点のデータ入力、端子DIに印加されているデ
ータが表示器16内部に取込まれ、表示される構成となっ
ている。尚、制御入力端子DSは、アドレスデコーダ12の
デコード出力端子S1に接続されている。17は測定データ
等を印字出力するプリンタであり、このプリンタ17にお
いて、DIは、データバスライン11に並列接続される8ビ
ットのデータ入力端子、DSは上記データ入力端子に印加
される信号を取込むタイミングを制御する制御入力端子
で、アドレスデコーダ12のデコード出力端子S4と接続さ
れている。RQは一字分の印字が終了するごとにデータ要
求信号を出力するデータ要求出力端子である。アドレス
デコーダ12〜プリンタ17が上述の周辺装置である。
第2図〜第9図は、本発明に係る走行車両の軸重測定
方法の実施例を説明するための図で、第2図は、第1図
における増幅器4から出力される軸重波形をやや模型的
に示した図である。
第2図において、19は上記軸重波形、20aは軸重0.7t
に相当する基準電圧のレベル、20bは同じく0.5tに相当
する基準電圧のレベル、20cは基準(ゼロ単位)レベ
ル、T1は被測定車両のタイヤが載荷板1bに乗り始めた直
後の時点、Woはこの時点T1における軸重値、T4は上記タ
イヤが載荷板1bから降り終る直前の時点、W3はこの時点
T4における軸重値、T2およびT3はそれぞれ時点T1〜T4
3等分した境界の時点、W1およびW2はそれぞれ上記境界
の時点T1およびT3における軸重値である。尚、以下、T1
〜T4を測定区間、T2〜T3を処理区間と呼ぶ。尚、時点T1
とT4においてそれぞれコンパレータの基準電圧が異って
いるのは、タイヤが載荷板1bに乗り上るときのチャタリ
ングによる誤動作を防止するためである。
第3図(a)〜(d)は、第2図の処理区間T2〜T3
おける軸重波形19を4つの変形形態としてのパターンに
分類した波形を模型的にそれぞれ示した図である第3図
(a)〜(d)において21a〜21dはそれぞれ処理区間T2
〜T3において車両振動の波形を上に凸、下に凸、右上
り、右下りの4つの分類した波形である。そしてこれら
第3図(a)〜(d)に示す波形をそれぞれパターン1
〜パターン4と呼ぶ。
第3図(a)および(b)において、WmaxおよびWmin
は共に折返し点であり、それぞれ処理区間T2〜T3内にお
ける最大値および最小値、第3図(c),(d)におい
てWmax,Wminはそれぞれ最大値、最小値である。他の記
号は第2図と同一である。
第4図(a)〜(c)および第5図(a),(b)
は、上記パターン1において、軸重値を求める5つの補
正演算を説明するための図である。同図において、W1,W
2,Wmaxは、第2図および第3図(a)〜(d)と同一内
容の記号、Woは求める真の軸重値、N1,N2,Nmはそれぞれ
上記W1,W2,Wmaxのデータ番号、Snは、詳しくは後述する
が第1図のA/Dコンバータ7によって軸重波形19が時系
列データとして量子化されたデータ列のうち、特にデー
タ番号N1〜Nmまでの量子化数としてのサンプル数であ
り、Sn′は同様にデータ番号Nm〜N2までのサンプル数で
ある。a,a′は真の軸重値Woを求めるための準軸重値、2
2は上記データ列W1〜W2の各データ値を結んだ包絡線
で、上記軸重波形21aのほぼ同一の形状を呈する。23は
上記包絡線22の一端から真の軸重値Woにまで延した説明
上の予測線である。
第6図(a)〜(c)、第7図(a),(b)は、第
3図(b)に示した上記パターン2において真の軸重Wo
を求めるための5つの方法を説明するための図である。
Wminは、第3図(b)で説明した最小値、Nmはこの最小
値を有するデータ値のデータ番号であり、その他は第4
図(a)〜(c)および第5図(a),(b)に付した
記号、番号と同一内容である。
第8図(a),(b)は、それぞれ第3図(c),
(d)にて説明したパターン3,4において真の軸重Woを
求める方法を説明する図である。同図において、Wo′は
Woと同様の真の軸重値、N0はWoのデータ番号、N0−1は
Wo′のデータ番号、その他は第4図(a)〜(c)と同
一の内容である。ただし、ここではWmax,Wminは折返し
点ではない。
第9図は、上述のパターン1〜パターン4において、
真の軸重値Woを求める補正演算の根拠を説明する図であ
る。
同図において、24は、処理区間T2〜T3内における車両
振動の波形を正弦波とみなして示す振動波形、Aはこの
振動波形24の最大振幅、25は上記振動波形24の時間軸、
Woはすでに述べた真の軸重値である。すなわち、上記波
形24が時間軸25と交差する点が求める真の軸重Woであ
る。P1〜P15は上述した各包絡線22が上記振動波形24の
どの部分に最も近似しているかの対応を説明するための
点である。尚、20cはすでに述べた基準レベルである。
第10図は、第1図の各部の動作波形を示すタイミング
チャートである。同図において、(a)はコンパレータ
5の出力波形、(b)はコンパレータ6の出力波形、
(c)はインバータ6aの出力波形、(d)はSR−FF8の
出力波形、(e)はA/Dコンバータ7のアクノレッジ出
力端子から出力されるアクノレッジ信号、(f)は同じ
くA/Dコンバータ7のデバイスセレクト入力端子に入力
されるデコード出力信号、26は、第2図における軸重波
形19を簡略化した簡略波形、T1′はコンパレータ6の出
力信号が立下る時点、T4′はコンパレータ5の出力波形
が立上る時点である。その他は第2図の記号と一内容で
ある。尚、アクノレッジ信号(e)は約20μs間隔で出
力され、極めて短い周期なので同図の縮尺としては正し
く描いていない。また中間部を省略してある。
第11図(a)は、第1図の動作順序を示すフローチャ
ート、第11図(b)は、第11図(a)中に示した補正演
算サブルーチンの内容を示すフローチャート、第11図
(c)は第11図(b)中に示したパターン処理サブルー
チンの内容を示すフローチャートである。尚、紙面の都
合で未定義の記号を用いたので説明しておく。第11図
(b)において、Stは測定区間T1〜T4内での総サンプル
数、Spは処理区間T2〜T3内でのサンプル数である。第11
図(c)において、Kは、サンプル数によって算出され
る予測係数(詳しく後述)である。
さて、まずこのように構成された本実施例の装置の動
作を主に第1図、第2図、第10図、第11図(a)に基づ
いて説明する。
被測定車両が第1図の矢視方向から進入して載荷板1b
にタイヤが乗り始めると、ロードセル1aの出力が接続箱
2を介して増幅器4に入力され、その出力がコンパレー
タ5,6およびA/Dコンバータ7に入力される。増幅器4の
出力は、軸重波形19として第2図に示したように、基準
レベル20cから被測定車両の進行に伴って上昇し始め、
0.5tのレベル20bを越え、0.7tのレベル20aに達した時点
T1でコンパレータ5の出力信号(a)が立下り、SR−FF
がセットされ、非反転出力端子Qの信号レベルがLから
Hに反転される。また、A/Dコンバータ7は、約20μs
毎に上記軸重波形19を時系列のデータとして量子化し続
けている。
一方、第11図(a)のフローチャートに従うと、CPU9
の動作は「START」から起動され、次の「PIA読取り」
で、PIA15のポート端子PA1〜PA3に入力されている信号
を読取り、これらのうちポート端子PA1に入力されてい
るSR−FF8の出力信号(d)の信号レベルがHレベルに
なっているか否かによって次の「取込みスタート?」の
判断を行なう。もしもポート端子PA1の入力信号がLレ
ベルであればNOに分岐して同じ動作を繰返す。今、SR−
FF8の出力信号(d)はすでにHレベルになっているの
で、次の「PIA読取り」に進みもう一度PIA15のポート端
子PA1〜PA3の信号レベルを読取る。そして「変換中?」
の条件分岐でポート端子PA2に入力されているA/Dコンバ
ータ7のアクノレッジ信号(e)の信号レベルをチェッ
クし、Hレベルであれば変換動作中であるのでYESに分
岐して同じ動作を繰返す。アクノレッジ信号(e)がL
レベルになると「A/Dデータ読取り」に進み、時点T1
おいてA/Dコンバータ7が量子化した軸重値としてのデ
ータ値Woを読取り、RAM14の所定のメモリエリアに格納
する。次の「取込みEND?」においては上記同様にポート
端子PA1の入力信号(d)をチェックしてこの入力信号
(d)がHレベルであればNOに分岐し、「時間調整」に
おいては、A/Dコンバータ7が変換中であるための待ち
時間も考慮して、1回のデータ値の取込み時間が5msに
なるように時間調整を行ない、再び「PIA読取り」に戻
ってデータ値の取込み動作を続行する。
被測定車両がさらに進行し、時点T2,T3を経てタイヤ
が載荷板1bから降り始めると軸重波形19は下降し始め、
0.5tのレベル20bに達した時点T4においてコンパレータ
6の出力信号(b)が立上り、従ってインバータ6aの出
力信号(c)が立下ってSR−FF8の出力信号(d)がL
レベルに反転する。その結果CPU9は「取込みEND?」でデ
ータ値の取込みループから抜け出して次の「補正演算」
のサブルーチンに進む。従って、この時点において、RA
M14内には時点T1〜T4間に取込んだデータ値Wo〜W3が所
定のエリアにデータ列として配列され、各データ値には
データ番号が割付けられ、さらに上記データ列を時点T1
〜T4内で時間間隔によって3等分し、該データ列の中間
部の2点として境界の時点T2,T3が割出される。例えばT
1〜T4が300msだったとすれば、T1〜T2,T2〜T3,T3〜T4
それぞれ100msとなる。
ここで、CPU9と外部装置18および周辺装置とのデータ
授受の動作を、RAM14とその代表として簡単に説明す
る。CUP9は、所定のアドレス信号を出力し、アドレスデ
コーダ12のデコード出力端子S5の信号をHレベルとす
る。この結果、RAM14のチップセレクト入力端子CSがH
レベルとなってデータ入出力端子DIOが電気的にデータ
バスライン11と接続され、データの授受が可能な状態に
なる。次に、CPU9は、RAM14からデータを取込む時には
制御出力端子R/Wの信号をHレベルとしてデータの転送
方向をRAM14からCPU9へとし、また逆にRAM14へデータを
送出するときは上記R/WをLレベルにしてCPU9からRAM14
へと切換える。
さて、第11図(a)に戻って、CPU9は、「補正演算」
を実行しその結果を「軸重値表示」で表示器16に表示
し、次の「プリント?」ではプリント出力の要求があれ
ば「プリント出力」に進んでプリンタ17に軸重値等を印
字出力させ、もしも上記要求がなければNOに分岐して最
初の動作に戻る。
次に、上述のようにRAM14内に格納、配列されたデー
タ列に対する補正演算すなわち、本発明に係る方法の実
施例について、詳しく述べる。上記補正演算は、第11図
(b)のフローチャートに示すように、まず、総サンプ
ル数Stが513個以上あるか否かをチェックし、ある場合
は、最低速走行領域であると判断しデータ値Wo〜W3内の
最大値を有するデータ値を検索してこれを真の軸重値Wo
とする。また総サンプル数Stが513個未満のときは、NO
に分岐して次の動作に進む。上述のようにデータ値を1
回取込むのに要するサンプリング時間は5msであるから
総サンプル数が513個以上の時は測定区間T1〜T4が513×
5ms≒2.57s以上であり、タイヤの接地幅lを0.3mとする
と、被測定車両の走行速度vは約0.39m/sまたは約1.4km
/hとなり、低速走行であることがわかる。また車両振動
の周波数を2Hz〜3Hzとすると、上記測定区間T1〜T4中に
は車両振動の約5周期〜7周期を含んているので、この
領域を最低速走行領域とするのである。また、この領域
において最大値を真の軸重値とする理由は、車両振動の
最大振幅Aが比較的小さいので、軸重波形19のように時
点T1およびT4の前後を除くとほぼ平坦な部分が真の軸重
値である最大値として残るからである。
次に、「Sp=84以上?」では、処理区間T2〜T3におけ
るサンプル数Spの数をチェックし84個以上であれば、低
速走行領域と判定して次の「平均値演算」で処理区間内
のデータ値W1〜W2の平均値を真の軸重値Woとする。そし
て上記サンプル数Spが84個未満であればNOに分岐して次
の動作に進む。そして、この領域において平均値を真の
軸重値Woとする理由は、車両振動の周波数2〜3Hzの1
周期がそれぞれ500ms〜333msであるのに対して処理区間
が84×5ms=420msであり、上記処理区間内に車両振動の
ほぼ1周期が入り(厳密には0.84倍〜1.26倍)からであ
る。つまり、振動波形の正の部分と負の部分の面積がほ
ぼ等しいので、相互に打消し合うように平均値をとるの
である。
次に、サンプル数Spが8〜83個である場合は、中速走
行領域と判定し、次の「パターン処理」を実行するが、
詳しくは後述する。またサンプル数Spが8個未満であれ
ばNOに分岐して次の動作に進む。サンプル数がSpが2〜
7個のときは高速走行領域と判定して処理機間T2〜T3
のデータ値W1〜W2のうちから最小値を有するデータ値を
検索して、それを真の軸重値Woとする。この領域におい
ては、処理区間が10ms〜35msであり、被測定車両の走行
速度vは約120km/h〜34km/hとなり高速走行を含んでい
る。またサンプル数Spが2個未満のときはNOに分岐して
次の動作に進む。また、上記処理区間T2〜T3中に含まれ
る車両振動の周期は、車両振動の周波数を3Hzとして、
1周期の約1/30〜1/10程度にすぎず、もはや補正演算に
は何ら寄与しない要素であるが、高速走行に伴う車両振
動の高周波、ノイズ(タイヤの波打ち現象等)とが複雑
に作用して最終的な車両振動の波形が二乗正弦波に近い
波形(最小値が時間軸に接する波形)となり、上記処理
区間内のデータ列のうち最小値を有するデータ値が真の
軸重値に最も近いことが実測上確認されているので、こ
の最小値を真の軸重値とするのである。
さて、次に総サンプル数Stが5個以下のときは最高速
走行領域と判定し、YESに分岐し、非測定領域として何
もせずにRSTで第11図(a)に復帰する。そして、上記
いずれの領域にも該当しない場合は「エラー処理」で所
定のエラー処理動作を実行してRSTで第11図(a)のル
ーチンに復帰する。St=5以下は測定区間が5×5ms=2
5ms以下となり、走行速度vは約144km/h以上の高速走行
となって、走行車両の軸重測定において非現実的な速度
なので無視するのである。
次に、本発明の要部であるパターン処理について、第
11図(c)のフローチャートに従いつつ詳しく説明す
る。
まず、最初に4つのパターンの分類を行なう。すなわ
ち、第3図(a)〜(d)に示したように、第2図の時
点T2,T3をそれぞれ始点、終点として、この2点間にわ
たる上記データ列の各データ値W1〜W2を時間軸方向に順
次読取って折返し点の存否を検索し、該折返し点が存在
する場合は、この折返し点のデータ値が始点および終点
のテータ値W1およびW2より大なる時および小なる時に該
折返し点のデータ値をそれぞれ最大値Wmaxおよび最小値
Wminと判断し、上記始点と上記終点のデータ値W1,W2
上記最大値Wmaxおよび上記最小値Wminとをもってそれぞ
れ上に凸となるパターン1および下に凸となるパターン
2に分類し、上記折返し点が存在しない場合は、上記終
点のデータ値W2が最大値Wmaxおよび最小値Wminであるこ
とをもってそれぞれ右上りであるパターン3および右下
りであるパターン4に分類し、それぞれ該当する場合
は、YESに分岐し、上記パターン1〜パターン4のいず
れにも該当しない場合は、「エラー処理」で所定のエラ
ー処理操作を実行してRTSで第11図(b)のルーチンに
復帰する。
パターン1に該当した場合、YESに分岐し「Sn=20以
上?」において、第4図(a)〜(c)および第5図
(a),(b)に示したサンプル数SnおよびSn′をチェ
ックする。そして、サンプル数SnおよびSn′が20個より
多い場合はYESに分岐し、データ番号Nmから20サンプル
戻った点のデータと20サンプル進んだ点のデータを求
め、「N1側?」において、データ番号Nmを境にしてデー
タ番号N1側およびN2側のいずれがサンプル数が多いかを
チェックする。N1側が多い場合は、次の「20サンプル戻
る」を実行し、N2側が多いときはNOに分岐して次の動作
に進む。「20サンプル戻る」は、第4図(a)におい
て、データ番号NmからN1側に数えて20番目のデータ値を
検索し、このデータ値Woを真を軸重値とする補正演算の
動作である。
さてここで、上記補正演算の根拠を説明する。ここま
で車両振動の周波数を2H〜3Hzとして説明してきたが、
以下その中間値である2.5Hzとして説明を進める。今、S
n=25であったとすると、第4図(a)の包絡線22は第
9図の振動波形24の点P1〜点P4の部分に最も近似してい
ることがわかる。すなわちW1がP1に、WmaxがP3に、W2
P4に対応するのである。Sn=25は25×5ms=125msであり
P1〜P3が125msである。そこで「20サンプル戻る」は、P
3からP1側に20×5ms=100ms戻ることである。車両振動
2.5Hzの1/4周期は100msであるから、P3からP1側に100ms
戻った点が振動波形24と時間軸25との交差する点であ
り、このデータ値が真の軸重値Woであることがわかる。
さて次の「N2側?」に進むと、上記同様にNmを境にN1
側とN2側のいずれのサンプル数が多いかをチェックしN2
側が多いと「20サンプル進む」を実行しN1側が多いとNO
に分岐する。第4図(b)において、やはり上記同様に
Sn′=25であったとすると、この包絡線22は第9図の振
動波形24の点P2〜P7の部分に最も近似していることがわ
かる。つまりW1がP2、WmaxがP3、W2がP7にそれぞれ対応
するのである。Sn′=25であるからP2〜P7の実時間は12
5msであり、点P3からP7に20サンプル、すなわち20×5ms
=100ms進んだ点が振動波形24と時間軸25の交差する点
で、このデータ値が真の軸重値Woとなるのである。
次に、「中央?」ではNmを境にN1側およびN2側共にサ
ンプル数が20以上あるか否かをチェックし、ある場合は
「(a+a′)/2」を実行し、ない場合はRTSで第11図
(b)のルーチンに復帰する。第4図(c)において、
説明を簡略にするためにSn=Sn′=25であったとする
と、この包絡線22は振動波形24の点P1〜P7に最も近似し
ていることがわかる。すなわち、W1はP1に、WmaxはP3
に、W2はP7にそれぞれ対応しているのである。「(a+
a′)/2」は、P3からP1に向って20サンプル、すなわち
100ms戻った点のデータ値aと、P3からP6に向って20サ
ンプル、すなわち100ms進んだ点のデータ値a′(ただ
しこの場合a=a′)を真の軸重Woを求めるための準軸
重値とし、これらの単純平均を求め、この値を真の軸重
値とする補正演算の動作である。
さて、再び「Sn=20以上?」の条件分岐にもどり、Sn
およびSn′が20未満の場合はNOに分岐し、「N1側?」に
進む。この条件分岐は、先に述べた「N1側?」と同じで
ある。N1側のサンプル数が多い場合は、「Wmax−K(Wm
ax−W1)」を実行し、N2側が多い場合はNOに分岐する。
第5図(a)において、Sn=15であったとすると、この
包絡線22は第9図に示す振動波形24の点P12〜P14の部分
に最も近似していることがわかる。すなわちW1がP12、W
maxがP14、W2がP15にそれぞれ対応しているのである。
しかし、この場合は、上述の例と異なり真の軸重値Woを
有するデータ値がN1〜N2の中に存在しないので、予測線
23で示すように真の軸重値Woを推測して算出しなければ
ならない。まず、W1とWmaxのデータ値から直線近似を行
なう。すなわち、2点を通る直線の方程式より ここで とおくと、(1)式は Wo=Wmax−K(Wmax−W1) (3) しかし予測係数Kの内容、すなわち(2)式の左辺を
構成するN,Nm,N1は単にデータ列の配列順序を示すデー
タ番号なので、実数計算には使えない。そこで第9図よ
り Wmax=Wo+A (4) また、振動波形24を表わす関数をWnとすると、 Wn=Wo+Acos(90・Sn/20)゜ (5) ただし(5)式において、サンプル数SnはSn=3〜19
であり、第9図の点P3においてSn=0,点P6においてSn=
20とする。
そこで、(3)式よりW1をWnに置き換えて、 (6)式に(4)式、(5)式を代入して つまり、予測係数Kは、サンプル数Snを変数とする関
数として表わすことができるのである。そして(7)式
よりSn=15のときK=1.62であるから(3)式より、 Wo=Wmax−1.62(Wmax−W1) (8) 従っで、データ値Wmax,W1およびサンプル数Snが分れ
ば真の軸重値Woを第5図(a)に示すように推定し得る
のである。例えば振動波形24の最大振幅A=1とすれ
ば、点P12における振幅はsin〔(20−15)/20〕゜=0.3
8である。そこで、実際には未知数であるが説明上Wo=1
0とすればW1=10.38、Wmax=11.0となるので、(8)式
に代入すると、 Wo=11.0−1.62(11.0−10.38)10.0 (9) 次に、N2側のデータ数が多い場合は「N2側?」から
「Wmax−K(Wmax−W2)」に進み、N1側のデータが多い
場合はNOに分岐してRTSで第11図(b)のルーチンに復
帰する。N2側が多い場合は、真の軸重値Woを次式によっ
て推定する。
Wo=Wmax−(Wmax−W2) (10) (10)式は(3)式のW1をW2に置き換えたことのみ異
なる。第5図(b)において、Sn′=15とすれば、この
包絡線22は振動波形24の点P2〜P5の部分に最も近似して
いる。つまりW1がP2、WmaxがP3、W2がP5にそれぞれ対応
しているのである。そして予測線23の先端に(10)式の
補正演算をもって真の軸重値Wo(×印)を推定するので
ある。計算例は第5図(a)の場合とほぼ同様なので省
略する。
さて次に、パターン2に該当するときは第11図(c)
の「パターン2?」からYESに分岐し、「符号変換」に進
み、さらに「Sn=20以上?」に進み、上述したパターン
1の場合と同様の補正演算によって真の軸重値Woが求め
られる。尚、上記「符号変換」は包絡線22が上に凸であ
るか下に凸であるかの判定をするだけで、「Sn=20以上
?」以後の処理内容はパターン1の場合と全く同様なの
で、本実施例では「符号変換」は省略可能である。従っ
て、第6図(a)〜(c)および第7図(a),(b)
はパターン1の場合の第4図(a)〜(c)および第5
図(a),(b)に相当し、処理内容(補正演算)は上
述のパターン1の説明から類推し得るので説明は省略す
る。尚、第7図(a)の包絡線22に対する補正演算にお
いては次式を用いる。
Wo=Wmin−K(Wmin−W1) (11) また、第7図(b)の包絡線22に対する補正演算にお
いては、(11)次式のW1をW2に置き換えてなる式を用い
る。
次にパターン3に該当するときは、「パターン3?」よ
りYESに分岐し、「最大変化点検索」に進む。第8図
(a)に示す包絡線22は、第9図に示す点P8〜P13の部
分に最も近似している。すなわちW1=WminはP8に、W2
WmaxはP13にそれぞれ対応しているのである。そして正
弦波の性質から時間軸25と交差する点の近傍が最も変化
量の大きい部分なので、データ番号N0−1とN0とでデー
タ値の差が他の部分に比べて最も大きいとすれば、これ
らのデータ番号N0−1およびN0のそれぞれのデータ値W
o′およびWoを真の軸重値とするのである。つまり、第
8図(a)のWo′およびWoが第9図の点P10およびP11に
対応する。
パターン4に該当する場合は、「パターン4?」からYE
Sに分岐し、「符号変換」を経て上記同様に「最大変化
点検索」の処理を実行する。上記「符号変換」もパター
ン2の説明で述べたように第8図(a)および(b)の
包絡線22が右上りか右下りかのチェックを行なっている
だけなので、本実施例で省略可能である。尚、パターン
4の場合の補正演算の説明はパターン3の説明から容易
に類推し得るので省略する。
上述したように本実施例は、測定区間T1〜T4中または
処理区間T2〜T3中の軸重波形19に含まれる車両振動の波
長によってもまず大きく5つの波長の領域に分類し、そ
れぞれの領域で最も真値に近い軸重値を得ることがで
き、しかも簡略な演算による補正演算を行なうので、無
駄な演算時間を空費することなく、また、単一の軸重検
出部で実施可能なのでコスト的にも軽減できる。
さらに、中速走行領域では、4つのパターンに分類
し、これをさらに詳細に分類してそれぞれ最適な補正演
算によって真の軸重値Woを求めるので、車両振動による
測定誤差が上記全領域において極めて少なく、且つ効率
的に正しい軸重置が得られるのである。しかも、このよ
うに綿密に分類することによって車両振動以外の外乱
(ノイズ等)が軸重波形19に混入して発生する誤った補
正演算(過補正)の危険性を極めて低くすることができ
る。
尚、本発明は、上述の実施例に何ら限定されることな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能
である。例えば、パターン1,2の補正演算における処理
区間は、測定波長の1/3に限ることなく、これ以外の範
囲でも可能である。
また、第11図(c)のフローチャートにおいて「Sn=
20?」は、車両振動の週数数によって、20前後の値に設
定することも可能である。
また、先に述べたが第11図(c)のフローチャートに
おいて、2つの「符号変換」は省略してもよい。
また、第11図(a)のフローチャートにおいて、「時
間調整」を削除し、すなわちソフトウエアによるタイマ
ではなく時間間隔5msのハードウエアによるタイマを別
途設け、このタイマによってCPU9に割込み動作をさせて
もよい。
(e) 効果 以上、詳述したように、本発明によれば、複数の軸重
検出部を用いることなく、簡略にして車両振動による軸
重値に対する影響を極力除去してより真値に近い軸重値
が得られ、外乱等の雑音成分によって起る誤った補正演
算を防止し、且つ既存の走行車両の軸重測定装置および
軸重検出部に適用し得る走行車両の軸重測定方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る走行車両の軸重測定方法を実行
する装置の一実施例の構成を示す回路ブロック図、第2
図〜第9図は、本発明に係る走行車両の軸重測定方法の
実施例を説明するための図で、第2図は、第1図の増幅
器4から出力される軸重波形をやや模型的に示した図、
第3図(a)〜(d)は、第2図示の処理区間T2〜T3
おける上記軸重波形をそれぞれパターン1〜パターン4
の変化形態に分類して示した図、第4図(a)〜(c)
および第5図(a),(b)は、上記パターン1におい
て、5種類の補正演算を行ない軸重値を求める手法を説
明するための図、第6図(a)〜(c)および第7図
(a),(b)は、上記パターン2において5種類の補
正演算を行ない軸重値を求める手法を説明するための
図、第8図(a)および(b)は、それぞれ上記パター
ン3および上記パターン4において補正演算を行ない軸
重値を求める手法を説明する図、第9図は、上記パター
ン1〜パターン4における上記補正演算の根拠を説明す
る図、第10図は、第1図に示す実施例の各部の動作波形
を示すタイミングチャート、第11図(a)は、第1図に
示す実施例の動作順序を示すフローチャート、第11図
(b)は、第11図(a)中に用いられているサブルーチ
ン「補正演算」の内容を示すフローチャート、第11図
(c)は、第11図(b)中に用いられているサブルーチ
ン「パターン処理」の内容を示すフローチャートであ
る。 1……軸重検出部、 1a……ロードセル、 1b……載荷板、2……接続箱、 3……ブリッジ電源、4……増幅器、 5,6……コンパレータ、 6a……インバータ、 7……A/Dコンバータ、 8……セットリセット型フリップフロップ、(SR−FF) 9……中央演算処理装置(CPU)、 10……アドレスバスライン、 11……データバスライン、 12……アドレスデコーダ、 13……固定記憶装置(ROM)、 14……読書き自在な記憶装置(RAM)、 15……入出力装置(PIA)、 16……表示器、17……プリンタ、 18……外部装置、19……軸重波形、 20c……基準レベル、 T1〜T4……測定区間、 T2〜T3……処理区間、 21a〜21d……パターン1〜パターン4の波形、 22……包絡線、23……予測線。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行路内に設置されたロードセル等より成
    る軸重検出部のアナログ出力信号を時系列のデータ信号
    として量子化し、この量子化されたデータ列から軸重値
    を求める走行車両の軸重測定方法において、被測定車両
    のタイヤが上記軸重検出部に乗り始めた直後の時点から
    降り終る直前の時点までに得られる上記データ列の量子
    化数によって走行車両が有する走行速度に応じた車両振
    動の波長を推定し、該車両振動の波形が正弦波とみなし
    得る上記波長の領域内では、時間軸方向に配列された上
    記データ列の中間部に上記波長の略1周期内の所定の長
    さに相当する2点をとり、この2点間にわたる該データ
    列の各データ値の時間の経過に対する変化形態を、上に
    凸、下に凸、右上りおよび右下りの4種類に分類し、こ
    れら4つの変化形態をそれぞれ上記正弦波の最も近似す
    る部分に対応させて該正弦波が時間軸と交差する点に対
    応する上記データ値を軸重値として求める補正演算をす
    ることを特徴とする走行車両の軸重測定方法。
  2. 【請求項2】走行路内に設置されたロードセル等より成
    る軸重検出部のアナログ出力信号を時系列のデータ信号
    として量子化し、この量子化されたデータ列から軸重値
    を求める走行車両の軸重測定方法において、被測定車両
    のタイヤが上記軸重検出部に乗り始めた直後の時点から
    降り終る直前の時点までに得られる上記データ列の量子
    化数によって、走行車両が有する走行速度に応じた車両
    振動の波長を推定し、該車両振動の波形が正弦波とみな
    し得る上記波長による中速走行領域内では、時間軸方向
    に配列した上記のデータ列の各データ値の時間の経過に
    対する変化形態を、上に凸、下に凸、右上りおよび右下
    りの4種類に分類し、これら4つの変化形態をそれぞれ
    上記正弦波の最も近似する部分に対応させて該正弦波が
    時間軸と交差する点に対応する上記データ値を軸重値と
    して求める補正演算と、他の領域を上記中速走行領域よ
    り速い高速走行領域、この高速走行領域よりさらに速い
    最高速走行領域、上記中速走行領域より遅い低速走行領
    域およびこの低速走行領域よりさらに遅い最低速走行領
    域の4つの領域に分類し、上記最低速走行領域では上記
    データ列から最大値を有するデータ値を、上記低速走行
    領域では上記データ列の所定区間内の各データ値の平均
    値を、上記高速走行領域では上記データ列の上記所定区
    間内の最小値を有するデータ値をそれぞれ軸重値として
    求める補正演算を行ない、上記最高速走行領域ではこの
    領域を非測定領域として無視することを特徴とする走行
    車両の軸重測定方法。
  3. 【請求項3】走行車両の軸重測定方法において、上記2
    点間にわたる上記データ列の各データ値を時間軸方向に
    順次読取って折返し点の存否を検索し、該折返し点が存
    在する場合は、この折返し点のデータ値が上記2点間の
    始点および終点のデータ値より大なる時および小なる時
    に該折返し点のデータ値をそれぞれ最大値および最小値
    と判断し、上記始点と上記終点のデータ値と上記最大値
    および上記最小値とをもってそれぞれ上に凸および下に
    凸のパターンに分類し、上記折返し点が存在しない場合
    は、上記終点のデータ値が最大値および最小値であるこ
    とをもってそれぞれ右上りおよび右下りのパターンに分
    類することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の走
    行車両の軸重測定方法。
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