JP2522317B2 - パ−チクルボ−ドの製造方法 - Google Patents

パ−チクルボ−ドの製造方法

Info

Publication number
JP2522317B2
JP2522317B2 JP62190812A JP19081287A JP2522317B2 JP 2522317 B2 JP2522317 B2 JP 2522317B2 JP 62190812 A JP62190812 A JP 62190812A JP 19081287 A JP19081287 A JP 19081287A JP 2522317 B2 JP2522317 B2 JP 2522317B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
urea
adhesive
particle board
polyisocyanate compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62190812A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6434702A (en
Inventor
勉 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP62190812A priority Critical patent/JP2522317B2/ja
Publication of JPS6434702A publication Critical patent/JPS6434702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2522317B2 publication Critical patent/JP2522317B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる、パーチクルボードの製
造方法に関し、さらに詳細には、接着剤として、所定の
尿素−ホルムアルデヒド樹脂(以下、尿素樹脂と略記す
る。)または尿素−メラミン−ホルムアルデヒド共縮合
樹脂(以下、尿素−メラミン樹脂と略記する。)と乳化
性ポリイソシアネート化合物とを併用することから成
る、パーチクルボードの改良された製造方法に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
木材チップを原料とするパーチクルボードは、家具、
建築ならびに家電器機などに広く利用されており、そう
した用途も更に拡大される傾向にある。
ところで、この主のパーチクルボードの接着剤として
は、尿素樹脂、尿素−メラミン樹脂、フェノール樹脂ま
たはメラミン−フェノール樹脂の如きホルムアルデヒド
系縮合型樹脂が、さらには、近年に至ってポリイソシア
ネート化合物などが用いられてきている。
そのうち、まず、ホルムアルデヒド系縮合型樹脂はそ
の種類によって、それぞれに特徴があるために用途に応
じて使い分けられてはいるが、就中、尿素樹脂および尿
素−メラミン樹脂は、現在では、使い易さ、性能上のバ
ランスおよび経済性などの面から広く利用されており、
パーチクルボードの接着剤として主流をなすものであ
る。
しかしながら、近年、ホルムアルデヒドによる環境汚
染が問題となり、これに基ずく規制の強化により、これ
らのホルムアルデヒド系縮合型樹脂接着剤を使用しての
パーチクルボードから、如何にして放出ホルムアルデヒ
ド分を少なくするか、が大きな懸案事項となっている。
他方、在来のパーチクルボードは一般に重いという問
題点がある処から、一層軽いものにすることもまた、望
まれている。
そのためには、より強力な接着剤の使用により、パー
チクルボードの強度や耐水性などを向上せしめることが
求められている。
そこで、放出ホルムアルデヒド分の減少化のために
は、結局は、尿素、メラミンまたはフェノールなどに対
するホルムアルデヒドの仕込みモル比を低減せしめた形
で接着剤樹脂を調製することが必要であり、たとえば、
尿素樹脂にあっては、尿素(U)に対するホルムアルデ
ヒド(F)の割合として、従来ではF/U=1.8なる程度の
モル比であったものが、1.2〜1.4程度にまで減少されて
実用されるに至ってはいるけれども、これでも、一層厳
しい規制には対応できなく、したがって、さらに一層こ
のモル比を低下させることも検討されている。
ところが、かかるモル比の一層の低下に従う場合に
は、必然的に、パーチクルボードの物性の低下を来た
し、とくに耐水性の低下が大きく、したがって、品質の
確保の面からは、こうしたホルムアルデヒドの仕込みモ
ル比の低減化が最早や限界に来ており、これに代わるべ
き他の手段が切に希求されている。
次いで、ポリイソシアネート化合物は非ホルマリン系
の接着剤として近年、注目を集めており、ホルマリン規
制を完全にクリヤーできること、結合強度や耐水性が一
層すぐれること、そして低温かつ短時間で硬化が可能で
あること、さらには、原料チップの水分のコントロール
が、先のホルマリン系樹脂の如く、厳しさを要求されな
いことなど、多くの利点があり、その反面水分と反応す
る処から使用条件の設定が難しく、安定性が悪く、しか
もマットの成形性も不良であって、離型性もまた不良で
あり、さらに高価であるなどの問題があるために、パー
チクルボードの高性能化のための有望な材料として注目
されてはいるものの、このように解決されなくてはなら
ない多くの問題点を抱えている。
このような背景の下で、当然のことながら、尿素樹脂
や尿素−メラミン樹脂などに、ポリイソシアネート化合
物を併用することにより、放出ホルムアルデヒド分の低
減化と、物性の確保、向上化とを図り、併せて上述した
如きポリイソシアネート化合物の諸欠点をも抑えようと
することは容易に考えられる処であり、そうした試みを
為されている。たとえば「ジャーナル・オブ・アドヘー
ジョン(J.Adhes.)」、Vol.14,No.5,pp.219−231(198
2年)にも記述されていて、かかる併用の効果が知らて
いる。
ところが、一見、平易に見えるこの種の尿素樹脂また
は尿素−メラミン樹脂などとポリイソシアネート化合物
との併用については、実際問題として、尿素樹脂または
尿素−メラミン樹脂などが水を媒体とする形のものであ
るのに反して、ポリイソシアネート系化合物が非水系で
ある油溶性のものである処から、基本的に両者間には相
溶性がないことと、またポリイソシアネート化合物は、
ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルまたはこれら
の誘導体を反応させることにより、あるいは他の乳化剤
を加えることにより乳化性が付与された形で用いられ、
そうした場合には、このポリイソシアネート化合物も、
尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂などに均一に乳化分
散せしめることができるようになるけれども、かかる配
合液の分散安定性が悪く、容易に沈降し、分離し、ひい
ては不溶性化するために、加工工程にマッチしなくな
り、こうした混合使用は実質的に困難であることなどか
ら、これら両者の併用は、その効果こそ十分に期待でき
るものの、未だ十分に実用化されるには至っていない。
〔問題点を解決するための手段〕
しかるに、本発明者らは上述した如き、尿処樹脂また
は尿素−メラミン樹脂と乳化性ポリイソシアネート化合
物との併用を前提として、とくに両者成分の併用安定性
の改善方法について検討し、尿素樹脂または尿素−メラ
ミン樹脂に含まれるメタノールをできるだけ除去せしめ
た形のものを用いることにより、良好なポリイソシアネ
ート化合物との併用安定性が得られることを見い出し
て、本発明を完成させるに到った。
すなわち、メタノールの含有率が1重量%未満という
特定の尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂を用いること
により、ポリイソシアネートの併用が実用可能となり、
その結果、懸案となっているパーチクルボードの放出ホ
ルムアルデヒド量の低減化ならびに強度および耐水性な
どの諸物性、諸性能の向上化を果せることを見い出し
て、本発明を完成させるに到った。
つまり、本発明は木材チップを接着剤と共に加熱加工
成形せしめることによりパーチクルボードを得るに当っ
て、この接着剤として、メタノール含有率が1重量%未
満なる、尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂と、乳化性
ポリイソシアネート化合物とを併用することから成る、
パーチクルボードの改良された製造方法を提供しようと
するものである。
ここにおいて、前記した尿素樹脂または尿素−メラミ
ン樹脂としては、すでに市販されていて、通常、この種
のパーチクルボードの接着剤として用いられているもの
であれば、いずれもが本発明方法の実施のための対象と
されるので、特に制限されるものではない。
また、当該尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂に少量
のポリビニルアルコールをも併用することも屡々行なわ
れるが、こうした形の尿素樹脂または尿素−メラミン樹
脂もまた、本発明に包含されるものであると理解された
い。
ところで、かかる尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂
は、一般に2〜5重量%程度のメタノールが含有されて
いるが、このメタノールは当該樹脂を調製するさいの原
料ホルマリン中に、該ホルマリンの安定化剤として、約
7重量%程度含まれている処から、必然的に、そのまま
当該樹脂中に含まれてくるものであり、さらには当該樹
脂の保存安定性を高める目的で、樹脂製造時の反応中、
または反応終了後にメタノールを添加せしめるケースも
あって、これがために樹脂中に含まれてくるものであ
る。
こうした僅かな量のメタノールが乳化性ポリイソシア
ネート化合物との併用の上で支障を来たしていることを
突き止めた。
すなわち、このメタノールはそれ自体、ポリイソシア
ネートと反応するだけでなく、乳化性ポリイソシアネー
ト化合物の乳化安定性を著しく低下させ、凝集沈降を起
こさせる。凝集沈降したポリイソシアネート化合物は容
易に不溶化し、再分散不能となり、パーチクルボードの
製造のさいに、接着剤の塗布不能、作業中断などの種々
のトラブルを引き起こす原因となる。
そこで、本発明方法の実施に当って用いられる前記の
尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂とは、前述した如き
対象樹脂よりメタノールを除去して、このメタノール含
有率を1重量%未満となしたものを指称するものであ
る。
このメタノール分が1重量%未満であれば、メタノー
ルによる障害は実質的に回避できる。
そして、このメタノールを除去する方法は特に限定さ
れるものではないが、一般には、上述した対象樹脂を減
圧蒸留にかけることによって行なわれる。
すなわち、たとえば減圧度が100mmHg以下なる減圧下
に、40〜80℃なる温度で蒸留せしめればよく、このよう
にして殆んどのメタノールが留去される。
こうした減圧蒸留によって樹脂の濃度は高くなるが、
支障がなければ、そのまま、本発明方法の実施に供する
こともできるし、また必要により、所望の濃度に予め水
を加えて調整しておくこともできるし、実際の使用にさ
いして調整することもできる。
他方、前記した乳化性ポリイソシアネート化合物とし
ては、たとえば特公昭55−7472号公報に開示されている
ような、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルを少
量反応させて乳化性を付与せしめた形のポリイソシアネ
ートや、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルの誘
導体または汎用の乳化剤を添加して乳化性を付与せしめ
た形のポリイソシアネートなどが用いられるが、乳化方
法それ自体は、特に限定されるものではない。
ポリイソシアネート化合物として代表的なものを挙げ
れば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネートもしくは
それらの核水素添加物、または2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネートもしくはジ
フェニルメタン−4,4′−ジイソシアネートの如き各種
ジイソシアネート類;2,4,6−トリイソシアネートトルエ
ン、ジフェニルメタン−2,4,4′−トリイソシアネート
またはトリ(イソシアネートフェニル)メタンの如きト
リイソシアネート類;3モルのヘキサメチレンジイソシア
ネートと1モルの水とから誘導されるビュレット型ポリ
イソシアネート、上掲した如き各種のジイソシアネート
類の三量化により形成される、イソシアヌレート環を含
有するポリイソシアネート、上掲のジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネートの製造のさいに副生するポリ
メチレンポリフェニルポリイソシアネート、各種のグリ
コール類もしくはトリオール類または各種のポリエステ
ル−もしくはポリエーテルポリオール類などに上掲した
如き各種のポリイソシアネート類を付加反応せしめて得
られるアダクト型ポリイソシアネートやポリイソシアネ
ート・プレポリマーの如き各種ポリイソシアネート類、
あるいはこれらの混合物である。就中、ジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネートとポリメチレンポリフェ
ニルポリイソシアネートとの混合物たる、いわゆるクル
ードMDIが諸性能、取り扱い、および経済性などの面で
最も適するものであり、クルードMDIおよびこれを主体
とする混合物が好ましい。
本発明方法を実施するに当って用いられる接着剤を調
製するには、メタノールの含有率を1重量%未満となし
た尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂に対して乳化性ポ
リイソシアネート化合物を加えて十分に撹拌することに
より乳化分散せしめればよい。
撹拌が不十分であるときは、分散粒子の大きいものが
生じて沈降し易くなる処から、できるだけ強い撹拌によ
り均一に分散せしめることが望ましい。
そのさい、効果触媒やその他の配合剤の配合順序など
は特に制限されなく、適宜、実施できる。
そして、当該接着剤を調製するにさいして、尿素樹脂
または尿素−メラミン樹脂に対する乳化性ポリイソシア
ネート化合物の使用割合は、得られるパーチクルボード
の使用に応じて適宜、選択されるものであるが、一般に
は、該ポリイソシアネート化合物が5重量%以上になる
と効果が発現され、該化合物の持つ強度や耐水性などの
向上が図られるようになる。該化合物の増加に伴って、
尿素樹脂または尿素−メラミン樹脂との併用によって抑
制されてはいるものの、該化合物の欠点である離型性の
悪化も目立つようになる処から、こうした点をも考慮に
入れて併用割合を決定すべきである。
本発明方法を実施するにさいしては、前述した如く、
メタノール含有率が1重量%未満なる、尿素樹脂または
尿素−メラミン樹脂に乳化性ポリイソシアネート化合物
を混合分散せしめて得られる接着剤を原料チップ用の結
合剤成分として用いる以外は、すべて従来通りの製造方
法が適用できるものであり、たとえば、加熱加圧成形条
件も、120〜160℃なる温度で、10〜30kg/cm2なる圧力で
行なえばよい。
かくして、本発明方法に従えば、従来においては、併
用が困難であるとされていた、尿素樹脂または尿素−メ
ラミン樹脂と乳化性ポリイソシアネート化合物との併用
が、メタノール含有率を1重量%未満となした尿素樹脂
または尿素−メラミン樹脂を用いることにより、従来に
おいては、数十分間程度でしかなかった接着剤のポット
ライフを数時間程度にまで向上させうるものである。
このために、こうした両系統の化合物の併用が極めて
容易となり、従来より懸案となっていたパーチクルボー
ドにおける放出ホルムアルデヒド分の低減化、ならび
に、パーチクルボードの強度や耐水性などの諸性能の高
度化を達成することもできるし、さらにはパーチクルボ
ードの軽量化などにも役立つものである。
〔実施例〕
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により具
体的に説明することにするが、以下において、部および
%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものと
する。
参考例1 尿素および37%ホルマリンの仕込みモル比(F/U)を
1.35とし、アンモニア接触にて常法により尿素樹脂の溶
液を得た。
この樹脂溶液の不揮発分は55%であり、かつ樹脂中の
メタノール分は3.8%であった。
以下、これを樹脂(U′−1)と略記する。
次いで、この樹脂(U′−1)の1kgを60〜100mmHgな
る減圧度で、かつ50〜60℃なる温度で、留出量が約250m
lに達するまで減圧蒸留にかけ、しかるのち110gの水を
加えた処、メタノール含有率が0.7%なる尿素樹脂の64
%水溶液が得られた。以下、これを樹脂(U−1)と略
記する。
参考例2 尿素、メラミンおよび37%ホルマリンの仕込みモル比
を0.8/0.2/1.6とし、重合度が1,700なる部分けん化ポリ
ビニルアルコールを0.5%存在させ、常法により反応せ
しめて不揮発分が56%なる尿素−メラミン樹脂の溶液を
得た。
この樹脂中のメタノール分は3.6%であった。以下、
これを樹脂(U′−2)と略記する。
次いで、この樹脂(U′−2)を参考例1と同様にし
て減圧蒸留にかけて不揮発分が約70%となるまで濃縮せ
しめたのち、水を加えて不揮発分を65%を調整した処、
メタノール含有率が0.9%なる尿素−メラミン樹脂の溶
液が得られた。以下これを樹脂(U−2)と略記する。
参考例3 尿素および37%ホルマリンの仕込みモル比(F/U)を
1.15とし、常法により縮合反応を行なって、メタノール
含有率が3.7%なる尿素樹脂の59%溶液を得た。以下、
これを樹脂(U′−3)と略記する。
次いで、この樹脂溶液を参考例1と同様にして減圧蒸
留にかけて不揮発分が約70%となるまで濃縮せしめたの
ち、水を加えた不揮発分を64%に調整した処、メタノー
ル含有率が0.8%なる尿素樹脂の溶液が得られた。以
下、これを樹脂(U−3)と略記する。
実施例1 下記する如き配合処方に従って、まず、樹脂(U−
1)に「コロネート 3053」を加え、撹拌を行なって均
一に乳化せしめたのち、パラフィンワックスエマルジョ
ン、20%塩化アンモニウム水溶液および水を順次加えて
接着剤を得た。
樹脂(U−1) 100 部 「コロネート3053」〔日本ポリウレタン工業(株)製の
乳化性ポリイソシアネート化合物〕 10 部 不揮発分が50%なるパラフィンワックス・エマルジョン
15 部 20%塩化アンモニウム水溶液 3.5部 水 18 部 次いで、かくして得られた接着剤を下記の条件で、針
葉樹系の木材チップに、スプレーにより塗布し、成形せ
しめてパーチクルボードを得た。
チップ中の水分 表層:3%、芯層:5.3% ボード構成 三層:表層/芯層=1/2 ボード厚 1.5cm 目標密度 0.7g/cm3 プレス条件 150℃×27kg/cm2×8分 樹脂付着量 表層:12%、芯層8% このパーチクルボードについて性能の評価を行なった
処、第1表に示されるような結果が得られた。
なお、接着剤配合液は4時間後においても変化が認め
られなく安定であり、尿素樹脂とポリイソシアネートと
の併用性が良好であることも確認された。
比較例1 樹脂(U′−1)を樹脂(U−1)の代わりに用い、
かつこの樹脂固形分量が同じになるように配合処方を変
更するように、つまり樹脂(U′−1)の使用量を増や
し、逆に水の使用量を減らすようにした以外は、実施例
1と同様にして対照用の接着剤を得、次いで塗布し、成
形しせめて対照用のパーチクルボードを得た。
接着剤配合液は、配合の当初においては均一であった
が、40分間経過後にはポリイソシアネートの分離沈降が
起こり、90分後には沈降したポリイソシアネートが不溶
化し、撹拌してみてもツブツブがあって、スプレーする
ことができなくなっていた。
パーチクルボードについての性能評価の結果は、第1
表にまとめて示すが、かかる性能の評価が、接着剤配合
液が分離を示す前の均一のものを用いた場合のパーチク
ルボードについての性能であり、実施例1品に比して遜
色がなく、また比較例2品(尿素樹脂単独系)に較べて
優れていた。
比較例2 「コロネート 3053」の使用を一切欠如した以外は、
比較例1と同様にして対照用の接着剤を得、次いで塗布
し、成形せしめて対照用のパーチクルボードを得た。
このパーチクルボードについての性能評価の結果は、
まとめて第1表に示す通りである。
実施例2および3 樹脂(U−2)と、乳化性ポリイソシアネート化合物
としての、「PAPI 135」〔エム・デイ化成(株)製の
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート〕に対し
て、7%の式 (但し、m≒5であり、n≒20である。) で示される平均構造を有するポリエーテルを添加し、反
応せしめて得られた化合物とを用い、下記する如き配合
処方に従って接着剤を調製した。
次いで、この接着剤を下記する如き条件で木材チップ
にスプレーにより塗布し、加圧成形せしめて、二種のパ
ーチクルボードを得た。
チップ中の水分 表層:3%、芯層:5.3% ボード構成 三層:表層/芯層=1/2 ボード厚 1.5cm 目標密度 0.7g/cm3 プレス条件 150℃×27kg/cm2×8分 樹脂付着量 表層:12%、芯層8% 性能評価の結果は第1表に示す。
なお、接着剤配合液は実施例2および3のいずれも
が、4時間放置後においても安定であった。
比較例3および4 樹脂(U−2)の代わりに樹脂(U′−2)を用い、
かつ、樹脂分を同一にするようにして変更した以外は、
実施例2および3と同様にして、二種の対照用接着剤を
調製した。実施例2に相当するのが比較例3であり、実
施例3に相当するのが比較例4である。
配合直後の接着剤配合液はいずれも良好な分散液であ
ったが、比較例3の接着剤配合液の方は40分後には、も
う褐色の沈殿物を生じていたし、90分後には不溶化して
しまった。他方、比較例4の接着剤配合液の方も、20分
後には沈殿物を生じたし、70分後には不溶化するに至っ
た。
実施例4および5 樹脂(U−1)と、乳化性ポリイソシアネート化合物
としての、「PAPI 135」/イソホロンジイソシアネー
ト=8/2(重量比)なる混合物に対して乳化剤として式 で示されるような平均構造を有する化合物を10%添加
し、反応せしめて得られる化合物とを用い、かつ、下記
する如き配合処方に従うように変更した以外は、実施例
1と同様にして接着剤を調製した。
樹脂(U−1) 100 部 乳化性ポリイソシアネート化合物 15 部 固形分が50%なるパラフィンワックス・エマルジョン16
部 20%塩化アンモニウム水溶液 3.5部 水 21 部 その後も、かくして得られる接着剤を用いるように変
更した以外は、実施例1と同様にして塗布し、加圧成形
せしめてパーチクルボードを得た。このさい、実施例4
としては、配合直後の接着剤を用い、他方、実施例5と
しては、配合より3時間後の接着剤を用いて、それぞれ
パーチクルボードを成形するという二種類の製造方法を
採っている。
それぞれのパーチクルボードについての性能評価の結
果は、まとめて第1表に示している通りである。
なお、接着剤配合液は安定なエマルジョンであって、
5時間を経過したのちにおいても、依然として変化が認
められなかった。
比較例5 樹脂(U−1)の代わりに、樹脂(U′−1)を用
い、かつ、樹脂固形分濃度を同一とするように変更した
以外は、実施例4と同様にして対照用の接着剤を調製せ
しめた処、この接着剤は配合から50分経過後には既にポ
リイソシアネートの分離が起こり、配合より2時間経過
した時点では不溶解物の存在が認められ、もはやスプレ
ーすることさえ出来なくなっていた。
実施例6 樹脂(U−1)の代わりに、同量の樹脂(U−3)を
用い、かつ、「コロネート 3053」の代わりに同量の、
実施例2で用いた乳化性ポリイソシアネート化合物を用
いるように変更した以外は、実施例1と同様にして接着
剤を調製し、以後も、かくして得られた接着剤を用いる
ように変更した以外は、実施例1と同様にして塗布し、
加圧成形せしめてパーチクルボードを得た。
接着剤配合液は安定なエマルジョンであって、常温に
4時間放置しておいた場合でも、変化が認められなかっ
た。
パーチクルボードについて性能の評価を行なった処を
第1表にまとめて示す。
比較例6 樹脂(U−3)の代わりに樹脂(U′−3)を用い、
かつ、樹脂固形分濃度を同一にするようにした以外は、
実施例6と同様にして対照用の接着剤を調製せしめた
処、この接着剤配合液は約35分後にポリイソシアネート
が分離沈降し、90分後には不溶解物の存在が認められ、
もはや接着剤として使用するのが困難な状態となった。
比較例7 乳化性ポリイソシアネート化合物の使用を一切欠如す
るようにした以外は、比較例6と同様にして対照用の接
着剤を得、次いで塗布し、成形せしめて対照用のパーチ
クルボードを得た。
このパーチクルボードについての性能の評価を行なっ
たが、その結果は第1表に示す通りである。
〔発明の効果〕 第1表に示された結果からも明らかなように、本発明
方法に従って得られるパーチクルボードは放出ホルムア
ルデヒド量も少ないし、湿潤時の強度もすぐれている
し、しかも吸水による変化も比較的に少ないことが知れ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木材チップを接着剤と共に加熱加圧成形せ
    しめることによりパーチクルボードとする方法におい
    て、接着剤として、メタノール含有率が1重量%未満な
    る、尿素−ホルムアルデヒド樹脂または尿素−メラミン
    −ホルムアルデヒド共縮合樹脂と、乳化性ポリイソシア
    ネート化合物とを併用することを特徴とする、パーチク
    ルボードの製造方法。
JP62190812A 1987-07-30 1987-07-30 パ−チクルボ−ドの製造方法 Expired - Lifetime JP2522317B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62190812A JP2522317B2 (ja) 1987-07-30 1987-07-30 パ−チクルボ−ドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62190812A JP2522317B2 (ja) 1987-07-30 1987-07-30 パ−チクルボ−ドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6434702A JPS6434702A (en) 1989-02-06
JP2522317B2 true JP2522317B2 (ja) 1996-08-07

Family

ID=16264159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62190812A Expired - Lifetime JP2522317B2 (ja) 1987-07-30 1987-07-30 パ−チクルボ−ドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2522317B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1115942B1 (en) * 1998-06-17 2017-02-15 TreeFree Biomass Solutions, Inc. Arundo donax composite panel and method for producing same
KR100441381B1 (ko) * 2001-08-27 2004-07-23 대량실리콘 주식회사 산업용 소재로 이용할 수 있는 합성목 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6434702A (en) 1989-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0025245B1 (en) Manufacture of chip board and aminoplast adhesive used therefor
AU710767B2 (en) A process for producing pressed materials using polyisocyanate binders together with latent, thermally activatable catalysts
CA2355055C (en) Mixed pmdi/resole resin binders for the production of wood composite products
EP0013447B1 (en) Manufacture of chipboard
JPH0416488B2 (ja)
US4536245A (en) Low formaldehyde emission urea-formaldehyde resins containing a melamine additive
CA2452679C (en) Release agent for lignocellulosic composites
US4376089A (en) Particle board process using polymeric isocyanate/release agent
US4482699A (en) Low emitting aqueous formulations of aminoplast resins and processes for manufacturing them
NZ210396A (en) Preparation of urea-formaldehyde resins
EP0013112A1 (en) Emulsifiable compositions and aqueous emulsions of organic isocyanates, and process using them as binders for manufacturing lignocellulose sheets
AU605504B2 (en) Process for the preparation of urea-formaldehyde resins
US4361662A (en) Organic polyisocyanate-alkylene oxide adhesive composition for preparing lignocellulosic composite products
JP2522317B2 (ja) パ−チクルボ−ドの製造方法
JP5813890B2 (ja) 接着剤組成物およびその使用
EP0046014B1 (en) Sheets or moulded bodies, methods for their manufacture and aqueous emulsions for use in their manufacture
US5584958A (en) Polyisocyanate adhesive and sealant systems
JP2002520434A (ja) ポリイソシアネート組成物
JPS6143396B2 (ja)
EP0298036A2 (en) Process for the preparation of urea-formaldehyde resins
JPS6063107A (ja) パ−テイクルボ−ドの製造法
JPS5863434A (ja) パ−テイクルボ−ド製造方法
JPS5837070A (ja) 水系接着剤
US6433059B1 (en) Method for preparing binder materials containing diisocyanates
JPH0324322B2 (ja)