JP2516249Y2 - 車両用ディスクブレーキのキャリパボディ - Google Patents

車両用ディスクブレーキのキャリパボディ

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JP2516249Y2
JP2516249Y2 JP1872592U JP1872592U JP2516249Y2 JP 2516249 Y2 JP2516249 Y2 JP 2516249Y2 JP 1872592 U JP1872592 U JP 1872592U JP 1872592 U JP1872592 U JP 1872592U JP 2516249 Y2 JP2516249 Y2 JP 2516249Y2
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JP
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cylinder holes
caliper body
cylinder
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deep
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小林  直樹
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、四輪自動車や自動二輪
車等の車両に搭載されるディスクブレーキのキャリパボ
ディに係り、詳しくは複数のシリンダ孔を持つ作用部の
剛性を向上する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、作用部に3つ以上の複数のシリン
ダ孔を備えた、いわゆる多ポット型キャリパボディで
は、各シリンダ孔の内周面に、ピストンシールを装着す
るためのシール溝が穿設されるが、隣接するシール溝同
士が干渉しないように、シリンダ孔間の隔壁が厚肉に形
成されるため、キャリパボディのディスク周方向の幅寸
法が大きくなっていた。
【0003】このため、例えば特開平4−15327号
公報では、隣接するシール溝をシリンダ軸方向にずらせ
て配置し、また各シール溝からシリンダ孔の底壁までの
長さを同一に形成すると共に、各シリンダ孔の底壁を同
一厚さに形成することにより、キャリパの幅寸法を抑え
つつその剛性を高めて、制動反力によるシリンダ軸方向
の変形を抑止するようにしている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしこのようにし
て、深底シリンダ孔と浅底シリンダ孔とを交互に配置す
ることにより、若干の剛性が高められるものの、制動反
力によるシリンダ軸方向の変形を抑える構造としては、
充分なものではなかった。特に、推力中心となる作用部
の中央部附近では、外側へ膨む変形が両側部よりも大き
くなり、シリンダ孔の底壁とピストン間の液圧室が膨脹
して、いわゆる液圧損失が発生し、制動操作に対する即
応性が鈍るという問題を残していた。
【0005】そこで本考案は、特に作用部の中央部近傍
を中心とする剛性をより高めて、即応性に優れ且つ安定
した制動力を得ることのできる車両用ディスクブレーキ
のキャリパボディを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は上記の目的を達
成するため、ディスクロータの側部に配設される作用部
に、ディスクロータ側へ開口する3個以上の複数のシリ
ンダ孔をディスクロータ周方向へ並設した車両用ディス
クブレーキのキャリパボディにおいて、前記シリンダ孔
のうち、少なくともディスク回入側と回出側の2つのシ
リンダ孔を深底に形成する共に、その他のシリンダ孔を
浅底に形成し、これら浅底シリンダ孔の底壁外面に、補
強リブを深底シリンダ孔の底壁に亙って形成したことを
特徴としている。
【0007】
【作用】これにより、従来剛性力の低かった作用部の中
央付近がリブによって補強され、更にこのリブを深底シ
リンダ孔の底壁へ繋ぐことによって、剛性力が一層高め
られる。
【0008】
【実施例】以下、本考案を自動二輪車のフロントブレー
キに適用した一実施例を図面に基づいて説明する。
【0009】ディスクブレーキ1は、矢印A方向へ回転
するディスクロータ2の一側で車体に固設されるキャリ
パブラケット3と、該ブラケット3に一対の摺動ピン
4,5を介して片持ち支持されるキャリパボディ6と、
ディスクロータ2の両側部に対向配置される一対の摩擦
パッド7,7とを持っている。
【0010】キャリパボディ6は、作用部6aに穿設さ
れた3つのシリンダ孔9,9,10を、2つの液圧経路
に分けた3ポット2系統式で、ディスクロータ2の両側
部に配設される作用部6aと反作用部6bとを、ディス
クロータ2の外周を跨ぐブリッジ部6cで連結した構成
となっている。作用部6aのディスク回入及び回出側に
は、取付け腕6d,6eが突設されており、キャリパボ
ディ6は、上述の摺動ピン4,5を、これらの取付け腕
6d,6eに挿通または突設して、ディスク軸方向へ移
動可能に支持される。
【0011】作用部6aと反作用部6bとの間には、前
述の摩擦パッド7,7がディスクロータ2を挟んで対向
配置されている。各摩擦パッド7は、ライニング7aと
裏板7bとを接合して形成され、裏板7bのディスク回
入側を、キャリパブラケット3に架設されるハンガーピ
ン8にて懸架し、また裏板7bのディスク回出側を、キ
ャリパブラケット3のキャリパ支持腕3aに凹設したパ
ットガイド孔3bに遊嵌して、上述のキャリパボディ6
と同様に、ディスク軸方向へ移動可能に吊持される。
【0012】作用部6aに形成される前述のシリンダ孔
9,9,10は、ディスク回入及び回出側の2つが深底
に、また中央の1つが浅底となっている。各シリンダ孔
9,9,10には、同じく長さの異なるコップ状のピス
トン11,11,12が内挿され、これらピストン1
1,11,12と底壁6f,6f,6gとの間に、液圧
室13,13,14が画成される。
【0013】各シリンダ孔9,9,10の内周面には、
開口部側に小径のシール溝9a,9a,10aが、底部
側に大径のシール溝9b,9b,10bが、それぞれ周
設されている。開口部側のシール溝9a,9a,10a
には、それぞれダストシール15が嵌着され、シリンダ
孔内部に塵埃等が侵入しないようにしている。また、底
部側のシール溝9b,9b,10bは、開口側よりも大
径であるため、シリンダ軸方向へ交互にずらせて設けら
れており、これらシール溝9b,9b,10bのそれぞ
れに、液圧室13,13,14を液密にシールするピス
トンシール16がそれぞれ装着されている。
【0014】各シリンダ孔9,9,10の底壁6f,6
f,6gは、それぞれ同一厚となっており、両側部の深
底シリンダ孔9,9の底壁6f,6fは、浅底シリンダ
孔10の底壁6gよりも外側へ突出している。また、浅
底シリンダ孔10の底壁6gには、ディスク外周側外面
に、ディスク周方向の補強リブ6hが、両側の底壁6
f,6fに亙って設けられている。この補強リブ6h
は、両側の底壁6f,6fと中央の底壁6gとの段差に
相当する厚さで形成され、その外面は両側の底壁6f,
6fと面一となっている。補強リブ6hの内部には、液
通孔17が両側の底壁6f,6fを貫通して設けられて
おり、両側の液圧室13,13は、この液通孔17によ
って連通している。
【0015】作用部6aのディスク半径方向外側壁に
は、液圧室13,13,14に昇圧した作動液を導入す
るためのユニオンボス部6iと、これら液圧室13,1
3,14内のエアを排出するためのブリーダボス部6j
とが、それぞれ2つづつ突設されている。ユニオンボス
部6iとブリーダボス部6jの1つづつは、中央の液圧
室14と連通し、ユニオンボス部6iの残りの1つがデ
ィスク回入側の液圧室13と、またブリーダボス部6j
の残りの1つがディスク回出側の液圧室13とそれぞれ
連通しており、キャリパボディ6は、両側の液圧室1
3,13を液通孔17で連絡した液圧経路と、中央の液
圧室14のみを用いた液圧経路との2系統に分けられ
る。
【0016】本実施例は以上のように構成されており、
キャリパボディ6の作用部6aでは、3つのシリンダ孔
9,9,10の深さを変えて、シール溝9b,9b,1
0bの形成位置をずらせることにより、シリンダ孔9,
9,10間の隔壁6kを従来と同一の厚さに抑えてい
る。また、制動反力によって外側へ撓み易かった中央の
底壁6gでは、その外側を補強リブ6hによって必要最
小限の厚さで補強し、しかもこの補強リブ6gの両端
を、両側の底壁6f,6fに繋いだことにより、剛性力
が一層高められる。
【0017】これにより、キャリパボディ6の作用部6
aでは、制動反力による外側への変形が、補強リブ6h
によって極力防止され、液圧室13,13,14が外側
に膨らむことによって発生する液圧損失が少なくなるの
で、制動操作に対する即応性に優れ、安定した制動力を
得ることができる。
【0018】さらに、補強リブ6hを利用して、その内
部に液圧室13,13を連通する液通孔17を形成した
ので、液通孔を形成するための特別な形状を用しない。
更に補強リブ6hの突出高さを、両側の底壁6f,6f
と面一の範囲としたから、キャリパボディ6の外形状が
従来のままでよく、また重量も補強リブ6h分の僅かな
増加で済む。
【0019】尚本考案は、少なくとも作用部の両側に深
底のシリンダ孔を配置し、中間のシリンダ孔の1つを浅
底に形成すればよく、3つ以上の複数の場合には、その
他のシリンダ孔の深さは問わない。また補強リブは、浅
底シリンダ孔の底壁の中央部やディスク内周側に形成し
てもよい。
【0020】
【考案の効果】本考案は以上説明したように、キャリパ
ボディの作用部に並設される複数のシリンダ孔のうち、
少なくともディスク回入及び回出側の2つのシリンダ孔
を深底に形成すると共に、その他のシリンダ孔を浅底に
形成し、これらその他のシリンダ孔の底壁外面に補強リ
ブを形成して、該リブの両端を深底シリンダ孔の底壁に
繋ぐことにより、制動反力による作用部の変形を、特に
中央のシリンダ孔底壁において極力防止することができ
るから、液圧室の膨脹による液圧損失の発生が極めてが
少なくなり、制動操作に即応した制動力を安定して得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2のI −I 断面図
【図2】 本考案の一実施例を示すディスクブレーキの
正面図
【図3】 図2のIII −III 断面図
【符号の説明】
1…ディスクブレーキ、2…ディスクロータ、3…キャ
リパブラケット、4,5…摺動ピン、6…キャリパボデ
ィ、6a…作用部、6b…反作用部、6c…ブリッジ
部、6e,6f…底壁、6h…補強リブ、7…摩擦パッ
ド、7a…ライニング、7b…裏板、9,10…シリン
ダ孔、9a,9b,10a,10b…シール溝、11,
12…ピストン、13,14…液圧室、16…ピストン
シール

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクロータの側部に配設される作用
    部に、ディスクロータ側へ開口する3個以上の複数のシ
    リンダ孔をディスクロータ周方向へ並設した車両用ディ
    スクブレーキのキャリパボディにおいて、前記シリンダ
    孔のうち、少なくともディスク回入側と回出側の2つの
    シリンダ孔を深底に形成する共に、その他のシリンダ孔
    を浅底に形成し、これら浅底シリンダ孔の底壁外面に、
    補強リブを深底シリンダ孔の底壁に亙って設けたことを
    特徴とする車両用ディスクブレーキのキャリパボディ。
JP1872592U 1992-03-31 1992-03-31 車両用ディスクブレーキのキャリパボディ Expired - Lifetime JP2516249Y2 (ja)

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