JP2509408Y2

JP2509408Y2 - 電気コネクタ

Info

Publication number: JP2509408Y2
Application number: JP1990091817U
Authority: JP
Inventors: 一宏本間; 國男渡辺
Original assignee: DDK Ltd
Current assignee: DDK Ltd
Priority date: 1990-08-31
Filing date: 1990-08-31
Publication date: 1996-09-04
Anticipated expiration: 2005-08-31
Also published as: JPH0449484U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は電気コネクタ、特に機械等の本体或いは制御
箱等に取付けられるケーブルコネクタの電気的安全性の
向上に関するものである。

（従来技術）機械等の本体或いは制御箱等に、電源，制御信号など
を供給するためのケーブルを接続するためのコネクタと
して、第４図に示す断面図のような構成をもつものがあ
る。

一般にこの種コネクタは、雄形ピンコンタクト（１）
を絶縁性のフロントインサート（2a）とリアインサート
（2b）およびフランジ（1a）により金属製シエル（３）
内に固定したレセプタクル型コネクタＡと、雌型コンタ
クト（４）を絶縁性のフロントインサート（5a）とリア
インサート（5b）およびフランジ（4a）（4b）により、
金属製シエル（６）内に固定したプラグ型コネクタＢと
からなる。そしてプラグ型コネクタＢをレセプタクル型
コネクタＡに嵌合して、金属製の結合用リング（７）に
設けた雌ねじ（7a）を、レセプタクル型コネクタＡのシ
エル（３）に設けた雄ねじ（3a）に螺合することによ
り、コネクタA,Bを固定して電気的な接続をうるもので
ある。

ところでこのようなコネクタにおいては、一般に複数
箇のコンタクト（１）と（４）のうちの１箇を接地回路
用のコンタクト（1₁）と（4₁）として使用することが行
われるが、この接地回路用コンタクトは接地されなけれ
ばならない。そこで従来においては第５図に示すように
レセプタクル型コネクタＡの接地回路用コンタクト
（1₁）にケーブルの接地回路線（８）と接地用リード線
（９）を接続したのち、接地用リード線（９）をラグ
（10）を用いてレセプタクル型コネクタＡのパネル（1
1）への取付けねじ止め部（12）と一緒にねじ留めす
る。そしてこのレセプタクル型コネクタＡにプラグ型コ
ネクタＢを嵌合したとき、両者の信号用コンタクトと共
に接地回路用コンタクト（1₁）と（4₁）が接続されて接
地が行われるようにしている。

（考案が解決しようとする課題）しかしこの接地手段ではプラグ型コネクタＢがレセプ
タクル型コネクタＡに嵌合されるまで、プラグ型コネク
タＢのシエル（６）は接地されず、電位的に浮動状態に
ある。このため例えば嵌合のため作業者が機械等のパネ
ルに一方の手をつき、他方の手によりプラグ型コネクタ
Ｂを嵌合しようとすると、電流が流れていわゆる感電す
るおそれがある。

これを防ぐためには、プラグ型コネクタＢにおいて、
シエル（６）を接地回路用コンタクト（4₁）に接続すれ
ばよく、そのための手段として接地回路用コンタクト
（4₁）に接続されるケーブルの接地回路線からリード線
を引出し、これをシエル（６）に接続すればよい。

しかしプラグ型コネクタＢへの接続線がケーブルの場
合、特に金属管入りケーブルの場合にはケーブルから接
続用リード線を引き出してシエル（６）に接続すること
が難しい。

そこでこのような難点を除去するため、従来において
は第６図に示す断面図のように、一端がフロントインサ
ート（5a）に設けたフランジ挿通孔（5c）内において接
地回路用コンタクト（4₁）の基部外周面と接触し、他端
がフロントインサート（5a）とリアインサート（5b）間
を介してシエル（６）の内周面と接触する接地接続リー
ド金具（13）を設けて、シエル（６）を接地回路用コン
タクト（4₁）に接続する手段が提案された。しかしこの
手段には次のような難点がある。

即ちコンタクトの良好な固定を確保するためには、コ
ンタクト（４）のフランジ（4b）の径は一般にコンタク
トの径の２倍程度が必要であり、コンタクトの径に対し
てフランジ（4a）（4b）の径は大きい。またコネクタの
小型化のため、隣接するフランジ（4a）（4b）相互の間
隔を絶縁に必要とされる最小間隔にする必要があり、標
準的な寸法として3.2mm程度となる。一方これに対して
電気的機械的な要請から接地接続リード金具（13）の径
は1mm程度以上が必要である。このためこの手段は接地
回路用コンタクト（4₁）がインサート（5a）の外周部に
位置された場合に適用できても、接地回路用コンタクト
（4₁）が例えばインサート（5a）の中央部付近に位置し
た場合には、接地接続リード金具（13）により、隣接す
るフランジ間の沿面放電距離が短くなって耐電圧を低下
するため、その実施は不可能に近い。

（課題を解決するための本考案の手段）本考案は接地接続リード金具（13）とフロントインサ
ート（5a）に以下の手段を施すことにより、前記の課題
の解決に成功したものである。即ち本考案においては、フロントインサート（5a）の相手レセプタクル型コ
ネクタＡとの嵌合面と外周面に跨がって、中心部付近に
位置された接地回路用コンタクト（4₁）とシエル（６）
間を接続する、接地接続リード金具（13）の収容溝を続
ける。

接地接続リード金具（13）を、接地回路用コンタク
ト（4₁）の外周面に差込まれる取付環と、シエル（６）
の内周面との接続用コンタクトおよびこれらの間の接続
リード部とを具えた形状とする。

接地接続リード金具（13）の取付環を接地回路用コ
ンタクト（4₁）に差込み装着し、接続リード部を収容溝
内に収めたものを、シエル内においてシエルと接続用コ
ンタクトとを接触させることにより、接地回路用コンタ
クト（4₁）とシエル（６）とをフロントインサート（5
a）のレセプタクル型コネクタＡの嵌合面を介して接続
する。

（作用）以上のようにすれば前記したようにプラグ型コネクタ
Ｂにおけるコンタクト（４）の径はフランジ（4a）（4
b）の径の1/2程度であるから、フロントインサート（5
a）のレセプタクル型コネクタＡとの嵌合面における、
隣接コンタクト相互の間隔は充分大きくなる。従ってフ
ロントインサートの嵌合面を介して、接地回路用コンタ
クト（4₁）とシエル（６）を接続すれば、コンタクト相
互間に接地接続リード金具（13）の接続リード部が位置
しても、耐電圧を低下させるおそれがなく、接地回路用
コンタクトがフロントインサートの２層以下更には中心
部付近に位置した場合にもシエルに接続できる。

また接地接続リード金具（13）の接地回路用コンタク
ト（4₁）への接続は簡単であり、しかも接地接続リード
金具収容溝を設けて接続リード部を収容しているので、
嵌合時不都合を生ずることがなく、またインサートやシ
エルの寸法を変更したりすることなく実施できる。次に
本考案の実施例について説明する。

（実施例）第１図（ａ）（ｂ）（ｃ）は本考案の電気コネクタの
うちプラグ型コネクタの一実施例を示す正面図、そのＡ
−Ａ′部矢視断面図および接地接続リード金具の斜視図
であって、第４図と同一符号部分は同等部分を示す。図
において（６）は円筒形のプラグシエルで金属製であ
る。（5a）は円筒形のフロントインサートで、レセプタ
クル型コネクタとの嵌合面および外周面には、接地接続
リード金具の収容溝（51）と（52）が設けられている。
（5b）はリアインサートで、インサート（5a）（5b）は
絶縁性材料例えばプラスチック製の成形品である。
（４）はコンタクト、（41）は中心部付近に位置された
接地回路用コンタクトであって、これらは適度の機械的
強度などをもつ例えば黄銅等の銅合金で作られるもの
で、図では雌形で結線部がソルダカップ形のものが記載
されている。（７）は結合用リングで、全体として円筒
状でその内周面にはレセプタクル型コネクタのシエルの
外周面に設けられた雄ねじと螺合する雌ねじ（7a）が設
けられている。（14）はガスケットで、プラグ型コネク
タとレセプタクル型コネクタが嵌合したとき、レセプタ
クル型コネクタとプラグ型コネクタの端面とを、ガスケ
ット（14）を介して当接させることにより、外界と気密
を保つ。（15）はリテナーリングで、雌形コンタクト
（４）とフロントインサート（5a）とを抑えているリア
インサート（5b）をシエル（６）に固定している。

（13）は接地接続リード金具で、導電性材料例えば黄
銅などによる板金成形品であり、第１図（ｃ）のように
接地回路用コンタクト（4₁）の外周面に差込み装着され
る一端に設けた取付環（13a）と、他端に設けたシエル
内周面の接続用コンタクト（13b）およびこれらの間を
接続する所要の長さの接続リード部を備える。

第１図に記載された本考案プラグ型コネクタの特徴的
なところは、接地回路用コンタクト（4₁）がインサート
（5a）（5b）の最外周側に配置されていないこと、接地
回路用コンタクト（4₁）に本考案独特の形状をもつ接地
接続リード金具（13）が取付けられ、これによってシエ
ル（６）の内周面とを接続すること、更にフロントイン
サート（5a）の嵌合相手側面および外周面に、接地接続
リード金具（13）の接続用リード部（13c）と接続用コ
ンタクト（13b）が入る溝（51）（52）が設けられてい
る点である。

第２図（ａ）はプラグシエル（６）と、フロントイン
サート（5a）、接地回路用コンタクト（4₁）および接地
接続リード金具（13）との関係を示す組立斜視図であっ
て、これらを組み上げるときの一例を示す。先ず接地接
続リード金具（13）の取付環（13a）を、第２図（ｂ）
のように接地回路用コンタクト（4₁）の先端外周に嵌め
こんだのち、シエル接続用コンタクト（13b）を先にし
て接地回路用コンタクト（4₁）をフロントインサート
（5a）に設けた接地回路用コンタクトの差込孔内に差込
こむ。そののち接続リード部（13c）を第２図（ｃ）の
ようにフロントインサート（5a）の嵌合面に設けた接続
リード部（13c）の収容溝（51）内に入るように折り曲
げる。更にシエル接続用コンタクト（13b）を折り曲げ
てフロントインサート（5a）の外周面に設けた収容溝
（52）内に入れる。また図示しない他のコンタクトをそ
れぞれフロントインサート（5a）のコンタクト差込孔
（53）内に差込んだのちシエル（６）内に差込み、更に
リアインサート（5b）を差込んで固定することにより、
接地接続リード金具（13）のシエル接続用コンタクト
（13b）を、シエル（６）の内周面に接触させ、シエル
（６）を接地回路用コンタクト（4₁）間を接続して組立
を完了する。

なお、第１図に示すように複数本のコンタクト（４）
が不均等の距離でインサート（5a）（5b）に挿着される
ときには、フロントインサート（５）に接地接続リード
金具（13）を挿通孔（54）を設けて、接地接続リード金
具（13）の接続リード部（13c）を挿通孔（54）を通し
てフロントインサート（5a）の収容溝（51）に導くこと
ができる。

（考案の効果）本考案は以上説明したような構成を有するものである
から、接地回路用コンタクトのフロントインサートへの
挿着位置を周側部に限定されることなく、内部や中心部
にも自由に選択決定できるので、その分設計条件の自由
度を増すことができると云う本考案独特の顕著な効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）（ｂ）（ｃ）は本考案の一実施態様を示す
正面図、そのＡ−Ａ′部における断面図、および接地接
続リード金具の斜視図、第２図（ａ）（ｂ）（ｃ）は本
考案の組立説明用の斜視図、第３図は本考案の他の実施
態様例を示す斜視図、第４図は従来のコネクタの断面
図、第５図は接地回路用コンタクトを接地の説明図、第
６図は従来コネクタにおける接地回路用コンタクトの接
地構造の要部断面図である。Ａ……レセプタクル型コネクタ、（１）……コンタク
ト、（1₁）……接地回路用コンタクト、（1a）……フラ
ンジ、（2a）（2b）……インサート、（３）……シエ
ル、（3a）……雄ねじ、Ｂ……プラグ型コンタクト、
（４）……コンタクト、（4₁）……接地回路用コンタク
ト、（4b）……フランジ、（5a）……フロントインサー
ト、（5b）……リアインサート、（51）……接続リード
収容溝、（52）……接続用コンタクト収容溝、（53）…
…コンタクト差込孔、（55）……挿通孔、（６）……シ
エル、（７）……結合用リング、（7a）……雌ねじ、
（13）……接地接続リード金具、（13a）……取付環、
（13b）……シエル接続用コンタクト、（13c）……接続
リード部、（14）……ガスケット、（15）……リテナリ
ング。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭62−105383（ＪＰ，Ａ) 特開平４−123776（ＪＰ，Ａ) 実開平４−115778（ＪＰ，Ｕ) 実開平４−54174（ＪＰ，Ｕ) 実開昭57−171280（ＪＰ，Ｕ) 実開昭53−55793（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】複数本のコンタクト差込孔を有する絶縁性
のインサートと、このインサートのコンタクト差込孔に
挿着される複数本のコンタクトと、このコンタクトが挿
着されたインサートを収容するシエルとからなるプラグ
またはレセプタクル型コネクタにおいて、前記インサートに挿着されるコンタクトのうちの接地回
路用コンタクトには、接続リド部の一端に取付環が、他
端にシエルへの接続用コンタクトを有する接地接続リー
ド金具が、前記取付環により挿嵌されていると共に、前記インサートの相手コネクタ嵌合面、および外周面に
は前記接地接続リード金具の接続リード部およびシエル
接続用コンタクトの収容溝が設けられていることを特徴
とする電気コネクタ。