JP2509082B2 - 液晶への傾き水平配向の導入方法 - Google Patents

液晶への傾き水平配向の導入方法

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JP2509082B2 JP6105723A JP10572394A JP2509082B2 JP 2509082 B2 JP2509082 B2 JP 2509082B2 JP 6105723 A JP6105723 A JP 6105723A JP 10572394 A JP10572394 A JP 10572394A JP 2509082 B2 JP2509082 B2 JP 2509082B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的に液晶に関し、よ
り具体的には液晶層をプレ配向させる基板に関する。
【0002】
【従来の技術】あるタイプの液晶電気光学デバイスは、
各々内側の面に導電体の層を被覆した2枚の透明基板の
間に液晶の薄い層を設けることによって作製される。導
電層間に電場が印加されない場合(電場オフ)には液晶
のディレクター(director)はある1つの状態
にある(液晶の「ディレクター」とは液晶分子の長い分
子軸の平均的な巨視的方向である)。電場が印加された
場合(電場オン)にはディレクターは他の状態へ再配向
する。液晶は複屈折性であるため2つの状態は異なる屈
折率を有し、多くの場合液晶の薄い層は透明基板に対し
て向けられる光に対して複屈折性である。印加された電
場に対して応答する状態変化は、光を制御する液晶デバ
イス例えばディスプレイおよびプロジェクターに用いら
れる液晶ライトバルブの基本原理である。
【0003】通常の形態においては、液晶ライトバルブ
は、ライトバルブの一方の側に対して向けられる偏光投
影光ビームを、他方の側に対して向けられる書き込み光
ビームにしたがって変調するデバイスである。偏光投影
光ビームは、通常対向電極と呼ばれる2つの透明電極の
うちの一方からライトバルブに入り、液晶層を通過し、
他方の電極上のミラーから反射される。投影光ビーム
は、液晶層および対向電極を通って戻り、外部の検光子
を通過する。偏光子および検光子の機能は、しばしば単
一の偏光ビームスプリッターによって達成され、投影光
ビームは液晶の通過の前および後にこれを通過する。こ
のタイプおよび他のタイプの液晶ライトバルブの動作は
多くの技術出版物により詳細に議論されている;例え
ば、「液晶ライトバルブの進歩」、W.P.ブレハ、レ
ーザーフォーカス/電気光学、1983年10月、第1
11〜120頁(“Progress in Liqu
idCrystal Light Valves”,b
y W.P.Bleha,in Laser Focu
s/Electro−Optics,October1
983,pages 111−120)を参照された
い。
【0004】このタイプの液晶ライトバルブにおいて、
バイアス電場は導電性電極への電圧により液晶層を介し
て印加される。液晶はこのバイアス電場に応答して配向
する。液晶のディレクターは初期すなわち電場オフ状態
には基板に垂直に配向する。電場の印加は、ディレクタ
ーを基板面に向かって回転させ、デバイスの光透過率を
変化させる。書き込み光のパターンは、電場を変調し、
液晶を通過する光の位相遅延を変化させ、さらに検光子
を通過する投影光ビームを変調する。
【0005】ある種の応用にとっては、基板の表面に対
して水平配向を呈するように液晶のディレクターを配向
させることが望ましい。このような配向は、ある種のテ
レビジョン投影ディスプレイおよびカラー・シンボロジ
ー・ライトバルブに必要である。一般的に、電場が表面
に垂直に液晶を横切って印加されるならば、また液晶が
正の誘電異方性を有するならば水平配向が望ましく、こ
のため分子が基板表面に平行になっていると分子は垂直
配向の方へ傾けられる(ティルトされる)こともある。
【0006】L.J.ミラーら(L.J.Miller
et al)に対して1977年6月21日に発行さ
れた米国特許第4,030,997号、L.J.ミラー
(L.J.Miller)に対して1977年5月10
日に発行された米国特許第4,022,934号、およ
びL.J.ミラーら(L.J.Miller eta
l)に対して1991年4月30日に発行された米国特
許第5,011,267号は、液晶分子をホメオトロピ
ック(すなわち垂直)配向または傾き垂直配向(ティル
トされた垂直配向)に配向させる方法を記載している。
これらの特許は確かに意図する目的には適しているけれ
ども、記載されたホメオトロピック液晶配向方法は負の
誘電異方性を有する液晶に有用である。
【0007】また、液晶分子を基板表面に平行に配向さ
せる(「ホモニジアス」配向)方法もある。このような
水平液晶配向方法は、正の誘電異方性を有する液晶に対
して有用である。
【0008】最も単純な配向方法は表面をラビングする
ことであるが、この方法は巨視的なスケールではそれほ
ど一様ではない縞状の表面配向を生じる。他の方法は、
M.J.リトルら(M.J.Littel et a
l)による米国特許第4,153,529号に記載され
ているように、表面をSiO2 で被覆し表面をイオンビ
ームによりエッチする方法である。この方法では「スプ
レー」を伴う水平配向を生じ、イオンビームの発散に起
因して配向方向が基板を横切って組織的に変化する。さ
らに他の方法は、J.L.ジャニング(J.L.Jan
ning)によりアプライド・フィジカル・レター、第
21巻、第173〜174頁(1972)(Appli
ed Physical Letter,Vol.2
1,pp.173−174(1972))に報告されて
いるようなSiO2 の斜方蒸着であるが、この方法でも
蒸着ビームの発散のために配向に「スプレー」を生じ
る。
【0009】ビーム例えばイオンビームまたはSiOx
分子もしくは粒子の蒸着ビームの使用は本来的に発散性
であり、表面での液晶の配向はビームの発散を写し取
る。例えば表面のある点での分子は同一の表面上の1イ
ンチ離れた位置での配向方向から約3°から7°異なる
方向に配向する。この非一様性はデバイスを直交する偏
光子の間で見たときにわかる。
【0010】ネマチック液晶を実質的に水平なホモジニ
アス配向に配向させる方法に対する要求が残ったままで
ある。本発明はこの要求を実現し、さらに関連する長所
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用】本発明によれば、
基板を製造するための二段階処理法は基板に当接した液
晶のディレクターにティルトを導入する。ティルトは基
板の表面に平行に測定して約0.5°から4°であり、
基板上へのディレクターの投影が全てほぼ平行になるよ
うに一様な方位角にある。この処理は温度変動に対して
安定である。この二段階法は、基板上へのシリカのイオ
ンビームスパッタリングを、これに続くシリカ被覆基板
の表面の適当なアルコールによる処理と組み合わせる。
本発明の実施に用いられる適当なアルコールは2つのア
ルコール群の一方から選択される:(1)脂肪鎖の一端
に芳香環構造および他端に水酸基を有し、鎖中に少なく
とも1つのエーテル基をもつかまたはもたないアルコー
ル、ならびに(2)一端に水酸基および鎖中に少なくと
も1つのエーテル結合を有する脂肪鎖。
【0012】本発明の方法は、水平に近いホモジニアス
配向にあるネマチック液晶の配向をもたらす。この配向
は、「オフ」状態においてセルの臨界的な光学的調整を
可能に、「スプレー」の出現および分子のランダム配向
を減少させる。この配向方法は、従来技術のどれよりも
より一様であり、高品質のディスプレイの製造を可能に
する。
【0013】本発明の方法においては、蒸着の間に基板
をシリカ源を通過して移動しながら、シリカ源から基板
上にシリカ層を蒸着させる。
【0014】蒸着の間に基板をマグネトロン・イン−ラ
イン・スパッタリング・ソースを通過して移動させるこ
とにより、蒸着されたシリカ層中に方向性のある配向が
生じることがわかった。基板は代表的には、その上に導
電体例えばインジウム−すず−酸化物(ITO)からな
る薄い透明層が予め蒸着された透明ガラスである。典型
的にはシリカ蒸着の間に1回またはそれ以上の通過が必
要とされ、基板がスパッタリング・ソースを通過して同
じ方向に沿って前後に移動する限り、得られる構造体は
不可欠な方向性を有する。シリカ層の蒸着の後、シリカ
で処理された基板を、アルコールがシリカ層の表面の水
酸基と反応するのに十分高い温度でアルコールと接触さ
せる。このアルコール処理は、基板を典型的には100
℃以上、より典型的には120℃から160℃にして行
われる。アルコール処理の後、液晶を処理された基板に
接触させる。
【0015】本発明の手法を用いた1つの形態のデバイ
スは、一方を他方の上方で裏返した2つの同様に処理さ
れた基板電極と2つの基板間の液晶物質とを用いること
により構成される。液晶のディレクターを適合させるよ
うな仕方で配向させるように、基板のうち第2のものの
向きを定めるには注意すべきである。最も普通の状況で
は、適合する配向とは、2つの対向する基板の表面およ
びその間において、液晶のティルト方向が同一であるこ
とを意味する。他の状況では、適合する配向とは、液晶
層の厚さにわたって液晶ディレクター中に制御可能なね
じれが存在することを意味することもある。液晶ディレ
クターを他の状態へ再配向させるために、対向する基板
の2つの導電層間に印加される電場を用いる。
【0016】本発明は良好なティルトの一様性と良好な
安定性を生じさせる比較的安価な方法により一様にティ
ルトした液晶を実現する。本発明の他の特徴および長所
は、例により本発明の原理を説明する添付の図面と関連
させて、以下の好ましい態様のより詳細な説明から明ら
かにされるであろう。
【0017】基板をスパッタされたビームの下で移動さ
せながら基板上にSiO2 をスパッタリングした後、気
相または液相中においてSiO2 表面を長鎖脂肪族アル
コール(例えば1−オクタデカノール)で処理し、さら
にその後表面をアルコールの溶剤でリンスして過剰物を
除去することにより、液晶の優れた傾き垂直配向を導入
することができる表面が生じる。この配向は、W.H.
スミスら(W.H.Smith et al.)の名義
で1991年6月14日に出願され、本出願と同一の譲
受人に譲渡された出願番号第07/715,537号に
記載されており、同じディレクターの配向でこれまでわ
かっている他のどの配向よりもより一様であり、しかも
他の優れた特性も有する。
【0018】しかし、さらなる研究により、驚くべきこ
とにある種の群のアルコールは、液晶の傾き水平配向を
もたらすことが示された。例えば、市販の液晶E7を用
い、かつ芳香族アルコールである2−フェニルエタノー
ルを用いたセルにおいては、表面に平行な状態から1.
6°ずれたティルト角をもつ配向であった。このティル
ト角は、セルを強磁場中で回転させながらセルのキャパ
シタンスをモニターするという受け入れられた方法によ
り測定された。
【0019】この小さいティルト角は、電場が液晶層を
横切って印加された場合、液晶ディレクターが垂直配向
へ向かってただ1つの方向に回転するため、非常に重要
である。このただ1方向への回転が起こらなければ、反
対方向への回転をもつ2つの領域間でディスクリネーシ
ョンと呼ばれる可視のラインが存在するであろう。この
ようなディスクリネーション・ラインはデバイスの光学
特性を損なうので避けなければならない。現在では、こ
れらのディスクリネーションが避けられる唯一の方法
は、オフ状態における液晶の配向において小さなティル
ト角例えば1.6°をもつことである。
【0020】本発明の開発の前には、移動蒸着により蒸
着されたSiO2 表面で水平配向を得ることができるか
否かに関して疑問が起こっていた。その時点では、液晶
を未処理の基板上で配向させることが試みられていた。
これは、アルコール処理された表面が傾き垂直配向を生
じさせるのであるならば、未処理の表面は(イオンビー
ムエッチングされた表面に関する結果に対する類推によ
り)水平配向を与えるはずであるという理由に基づく。
しかし、くり返し実験しても、未処理の基板上では良好
な一様な水平配向を得ることはできなかった。液晶分子
は表面と平行に配向したが、液晶ディレクター(すなわ
ち光学軸)は全表面のあちらこちらで変動した。配向方
向は、移動蒸着によって導入された表面のトポロジーよ
りもむしろ、液晶分子が最初にどのように表面に接触し
たかに依存することがわかった。この結果は、SiO2
ビームの下で基板を移動することなしにスパッタリング
することにより蒸着された、エッチングされていない未
処理のSiO2 表面上で以前にどちらが得られたかとい
うことと同じである。
【0021】したがって、SiO2 を2−フェニルエタ
ノールで処理することにより導入された実質的な水平配
向の価値が認識された。というのは移動蒸着によって蒸
着された表面上で良好で一様な水平配向が得られたのは
始めてであったためである。このタイプの水平配向は従
来の方法により得られたものよりも良好である。これ
は、移動蒸着が光学軸を全表面にわたって一様に同一方
向にさせる表面のトポグラフィックな形態を生じさせる
ためである。液晶配向の特性から、これらの形態が存在
すると推論される。これらは最も普通の方法例えば光学
顕微鏡または走査型電子顕微鏡では、小さすぎて観測で
きない。原子間力顕微鏡は全て一方向にわずかにティル
トしたサブミクロンの面からなる表面のように見えるも
のを示す。しかし、これは全体的に正確な表面の外観で
はないであろう。この表面がどのように見えるかに関す
るどのような特別の理論にも賛同することなく、表面は
シリカビームの直下にある間の蒸着中に非常に小さいラ
ンダムに間隔を隔てた***で覆われると思われる。表面
が動き続けるときに、スパッタされたシリカはスリット
を通過し、発散し、スリットのエッジを越えて移動する
表面上に蒸着する。この発散するビームは、これらの隆
起の裾側において、***を長くさせかつその側で***の
よりなだらかにさせながら、物質を異方的に蒸着させる
であろう。液晶分子がこの表面に接触したとき、液晶分
子は表面との連携を最大にし、そうすることによってテ
ィルトを導入する***の長い裾を引くエッジに平行にな
るであろう。アルコール処理の役割は完全にわかってい
るわけではないが、液晶分子を最少のエネルギー状態を
見出すように動き回るようにさせ、それによって下地の
表面のトポグラフィにより一様に対応させると思われ
る。時間平均ベースでは長軸が互いに平行になっている
液晶分子間には強い分子間相互作用が存在するため、そ
れらの平均的な状態は基板の動きの方向に平行になろう
とし、表面から動きの方向にわずかにティルトするであ
ろう。
【0022】ただし、本発明の方法によって処理された
表面、イオンビーム・エッチングされた表面、および過
去にライトバルブの製造に用いられたMAD−SAD
SiO2 表面の水平配向特性が研究された(MAD−S
ADは中間角度の蒸着と引き続く浅い角度の蒸着を表わ
す。これは、最初に表面の平面から約30°の中間角度
での、およびその後基板を約90°回転させた後、表面
の平面から約5°の浅い角度での蒸着により堆積された
SiO2 表面をいう)。イオンビーム・エッチングされ
た表面およびMAD−SAD表面上の配向には、ビーム
がソースから放出された後の発散に一致するスプレーが
ある。この発散は、液晶配向を偏光顕微鏡で調べること
により測定されている。本発明の方法にしたがって生じ
る配向は非常に優れている。
【0023】明らかではあるが、表面を処理するために
用いられるアルコールの構造は重要であり、また芳香環
が重要な特徴であると思われる。しかし、この目的のた
めには、2−フェニルエタノールと同様に機能する他の
アルコールが存在する。
【0024】具体的には、本発明の実施に好適に用いら
れる一群のアルコールは、脂肪鎖の一端に芳香環構造例
えばフェニルまたはナフチルおよび他端に水酸基を有す
るものである。脂肪鎖の長さは様々であり、少なくとも
1つのエーテル結合を含んでも含んでいなくてもよい。
これらのアルコールは、以下のものを含む。
【0025】2−フェニルエチルアルコール(2−フェ
ニルエタノール) ベンジルアルコール 1−フェニル−2−プロパノール 2−フェニル−1−プロパノール 3−フェニル−1−プロパノール 4−フェニル−1−ブタノール 5−フェニル−2−ペンタノール 6−フェニル−2−ヘキサノール 1−ナフタレンエタノール、2−(1−ナフチル)エタ
ノールとも呼ばれる 2−ナフタレンエタノール、2−(2−ナフチル)エタ
ノールとも呼ばれる 2−フェノキシエタノール。
【0026】好ましいアルコールは、この群のうち2−
フェニルエタノールおよび4−フェニル−1−ブタノー
ルである。
【0027】本発明の実施に好適に用いられる第2の群
のアルコールは、水酸基が一端にあり、脂肪鎖が少なく
とも1つのエーテル結合を含んでいる。どのような特定
の理論に賛同することなく、非共有電子対を有するエー
テル結合中の酸素原子は脂肪鎖を表面に平行にさせ、こ
れにより液晶に水平配向を導入できると思われる。この
群のアルコールは、以下のものを含む。
【0028】2−エトキシエタノール 2−(2−エトキシエトキシ)エタノール。
【0029】本発明の好適な態様の1つの目的は、その
上で液晶が、液晶のディレクターが基板の表面に対して
最小の方位変動で制御されたティルト角を有するように
自己配向する処理基板を製造することにある。構造の詳
細は示さずに、図1の正面図および図2の平面図におい
て、基板20を模式的かつ一般的に示す。液晶の層22
が基板20の上面24を覆っている。
【0030】よく知られているように、液晶は等方性液
体と固体結晶との間の中間的な物質の状態であり、各々
のいくらかの性質を有している。流動可能な凝縮相であ
るという意味において液晶は液体である。その長い分子
が、多くの分子が互いに対して並ぶという方向性のある
配向で存在しうるという点において、液晶は擬結晶性の
ふるまいを示す。配向の方向は液晶の「ディレクター」
と呼ばれる。
【0031】液晶の重要な特性は、そのディレクターが
異なる仕方(このうち2つが本発明に関連している)で
制御されることである。第1に、ディレクターは液晶の
物理的な環境によって影響を受け得る。すなわち、ディ
レクターは液晶の分子と近くの固体表面との相互作用に
よって確立され得る。第2に、ディレクターは印加され
る電場または磁場によって影響を受け得る。
【0032】多くの液晶デバイスにおいては、初期の
「電場オフ」のディレクターの状態は物理的な環境によ
って決定される。電極は、電場が初期に液晶ディレクタ
ーを電場オフの状態に保持した力に打ち勝つときに液晶
ディレクターを「電場オン」のディレクターの状態へ変
化させるように、液晶に電場を印加するために設けら
れ、液晶を電場オン状態へ変化させる。液晶と表面との
相互作用のために、拘束しようとする表面の近くにない
一部の液晶22において、ディレクターは最も容易に電
場オンのディレクターの状態に変化する。十分に高い電
場においては、おそらく拘束しようとする表面の近くの
1つの単分子層または1よりわずかに多い単分子層から
なる薄膜を除いて実質的に全ての液晶が電場オンのディ
レクターの状態へ回転されるまで、電場が増大するにつ
れて電場オンのディレクターの状態を有する液晶の体積
が大きくなる。
【0033】液晶のディレクターの配向が変化すること
の重要性は、透過する光ビームおよびその偏光面に対す
るディレクターの角度に依存して、液晶とこれを通過す
る光ビームとが相互作用することにある。透過ビームの
制御を達成するのに要する電場が非常に小さくなるほど
に液晶内部の力はつりあっているため、液晶は非常に小
さいパワーを要する投影ビーム制御デバイスを与える。
【0034】再び図1に戻ると、液晶22のディレクタ
ー26は基板20の上面24に平行なライン28から小
さいティルト角Tをもって配向している。このことが唯
一の制限であるならば、基板上の異なる位置におけるデ
ィレクターは、ティルト角Tで定義される円錐面内のど
こにでも存在しうる。しかし、図2に示されるように、
平面図でみればディレクターの基板20表面上への投影
は、方位線30にほぼ平行である。理想的な方位線方向
の配向からの変動は角度Aによって定義されるが、これ
は非常に小さい。
【0035】液晶22に電場が印加されていない場合に
は、ディレクター26はどこでも、平行ライン28から
好ましくは約0.5°から4°、より好ましくは約1.
5°から3°の小さいティルト角Tをもって配列してい
る。図3に模式的に示されるように、平行ライン28に
垂直な方向(すなわち表面24に垂直)に十分大きい電
場が印加され、かつ液晶が正の誘電異方性を有すると、
ディレクター26はどこでも(おそらく拘束しようとす
る表面に直に隣接するところを除いて)再配向して表面
24に対して角度θをもつようになる。印加された電場
におけるティルトの角度は、初期の角度から90°に近
づくまで連続的に変動しうる。いったん電場がしきい値
を超えるとこの角度は電場に依存し、高い電場強度では
90°に近づくであろう。
【0036】図2に示されるように、液晶の全表面にわ
たる異なる位置でのディレクターは実質的に同一の方位
線方向30を指す。図2に示されるように、全表面にわ
たる全てのディレクターはビームのベクトルPに対して
同一の角度をもつため、方位線方向30における配向は
重要である。電場がさらに増大するにつれ、ディレクタ
ーはどこでも回転して表面24の平面にほぼ垂直にな
る。
【0037】ティルトの方向はシリカ蒸着の間の動きの
方向に平行である。より具体的には、液晶分子の末端は
ターゲットの下での最終の通過時点での動きの方向を指
す。これは従来技術の傾き垂直配向とは正反対であるこ
とに注意すべきである。
【0038】本発明によれば、液晶デバイスを製造する
方法は、基板を用意し、基板上にマグネトロン・イン−
ライン・スパッタリングによりシリカ層を蒸着する工程
を有し、例えば上記で参照した出願番号07/715,
537号に記載されているように、この蒸着工程の間に
基板をスパッタリング装置のシリカ・スパッタリング・
ターゲットを通過して移動させる。その後、シリカの蒸
着層を有する基板を上述した1種またはそれ以上のアル
コールで好適に処理し、さらに液晶の層で覆う。
【0039】本発明に係る基板20の詳細な構造を図4
に示す。基板20は代表的にはガラス例えばBK7A型
ガラスまたは石英である透明支持体38を有する。支持
体38には、典型的には約400A(オングストロー
ム)のインジウム−すず−酸化物である薄い導電層40
が重なる。この導電層40は電場を生成する電荷を保持
および輸送し、しかも光に透明である。支持体38およ
び導電層40はときに集合的に未処理基板42と呼ばれ
る。
【0040】未処理基板42には、約12から3000
A厚、最も好ましくは約250から1500A厚のシリ
カの層44が重なる。シリカ層は3000A厚より厚く
ても適当な液晶配向を達成できるが、下地の電極を絶縁
するように作用するので層が厚いとデバイスの動作に望
ましくない。シリカはSiOx (ここでxは一般的に2
に近い)の形の酸化されたシリコンである。次に説明す
るように、シリカ層44を特定の仕方でマグネトロン・
イン−ライン・スパッタリングにより付着させる。シリ
カ層44を付着させた後、これをアルコールで処理す
る。
【0041】アルコール処理は、液体アルコールまたは
アルコール蒸気により、基板およびアルコールを約10
0℃またはそれ以上にして、最も好ましくは約120℃
から160℃にして好適に行われる。この処理は、米国
特許第4,464,134号に記載されているように、
この温度で十分な時間例えば約2時間にわたって基板を
アルコールにさらすことにより容易に達成できる。
【0042】アルコールはシリカ表面の水酸基と反応
し、図4で層46として示される残渣を残す。しかし、
「層」46は非常に薄く、おそらく厚さにおいて単分子
であることを理解すべきである。
【0043】マグネトロン・イン−ライン・スパッタリ
ングにより、基板42をスパッタリング・ターゲットを
通過して移動させながらシリカ層44を蒸着させる。こ
のようなスパッタリング装置は市販品として入手でき、
好適な装置はマテリアルズ・リサーチ・コーポレーショ
ン(Materials Research Corp
oration,Orangeburg,New Yo
rk 10962)から入手できるモデルMRC943
である。
【0044】シリカのスパッタリング・ターゲットから
シリカを蒸着するために、通常のrfマグネトロン・ス
パッタリングによりスパッタリングを行う。12から3
000Aのどの程度のシリカ膜厚でもよいが、約250
から1500Aの膜厚が好ましい。MRC943ユニッ
トでは約0.2から約1.5キロワットのラジオ周波数
出力レベルが得られ、約1キロワットの出力レベルが好
ましい。
【0045】蒸着の間、基板42をシリカのスパッタリ
ング・ターゲットを通過して連続的に前後に動かす。移
動の範囲は、基板がターゲットを通過した各々の横送り
の最後にシリカ・ターゲットをクリアする程度で十分で
ある。横送り速度は毎分約2から400センチメートル
でよい。シリカ・ソースから基板までの最小距離が約5
センチメートル、出力レベルが1キロワット、および全
シリカ膜厚が1500Aという好ましい条件で、好まし
い横送り速度は毎分約19センチメートルである。移動
の限界点(この限界点で基板が逆方向へ動く)の間で、
基板をこの速度で一様に動かす。別の好ましい手法で
は、毎分約3.2センチメートルの非常に遅い速度で蒸
着をうまく実施でき、このためシリカ層を形成するため
には1方向へのただ1回の通過を要しただけである。さ
らに別の好ましい態様では、毎分19センチメートルの
速度で1回の通過により250Aのシリカが蒸着され
る。シリカの蒸着の間、蒸着チャンバーを約3から25
ミリトール、好ましくは約10ミリトールのアルゴンガ
スで好適にバックフィルする。これらの圧力では許容で
きる品質の蒸着シリカを生じ、またrfマグネトロン・
スパッタリング装置の安定なプラズマ放電動作を可能に
する。
【0046】所望の膜厚のシリカを蒸着した後、シリカ
で被覆された基板を蒸着チャンバーから取り出す。その
後、基板を前に説明したような方法によりアルコールで
処理する。
【0047】処理された基板を液晶デバイスを作製する
ために用いる。液晶層22を処理基板20上に配置す
る。ある特定のデバイスでは、液晶物質は正の誘電異方
性を有するので、電場を印加するとディレクターを電場
に平行かつ基板に垂直に回転させる。スペーサー(図示
せず)を基板20上に配置する。スペーサーは例えば約
0.00025から約0.001インチ厚のマイラー
(Mylar)製のプラスチック片でよい。第2の処理
基板を、スペーサーに載せて、第1の処置基板の上面上
方に反対の配向で配置する。どのようなタイプの配向が
望まれる場合にも、第1の基板でのティルトの方向に対
する第2の基板でのティルトの方向を合致させるように
第2の基板の方向を定めるには注意すべきである。した
がって、一方の基板の表面からはじまって他方の基板の
表面までに、電場オフ状態の液晶ディレクターにねじれ
があるように、基板の方向を定めることもあり得る。し
かし、通常の場合にはねじれがないのが望ましく、ディ
レクターが液晶層にわたってかつセルにわたってどこで
も同じに配向するように基板を配置する。この操作は複
雑ではなく、スパッタリング装置中での基板の配向の跡
を保つことのみが要求される。外部電源(図示せず)か
ら導電層への端子を介しての電気的接続は、デバイスの
組み立ての前または後になされる。
【0048】
【実施例】実施例1 イオン・ビーム・スパッタリングを用いた二段階法によ
り一様な水平配向を導入した。通常のスパッタリングに
より1500AのSiO2 層を蒸着した。基板を3.2
mm/minでスパッタリング・ソースを通過して動か
した;移動は1/8インチ厚のステンレス鋼のパレット
上で右から左へ1サイクルであった。電源出力は1.0
2kWであった。アルゴンガスを10μm/minで導
入した。
【0049】SiO2 表面をフェネチルアルコール(C
6 5 CH2 CH2 OH)で処理するために、基板をバ
スケットに入れてアルコールに沈めた。蒸気を還流する
ことにより、アルコールを失うことなく反応を長時間
(140℃で3時間)にわたって続けさせた。
【0050】処理後、クロロホルムおよびヘキサンで完
全に洗浄して未反応の材料を除去した。1ミル(mi
l)のマイラー製スペーサー、および−1.1の負の誘
電異方性を有する私有の液晶混合物であるHRL−SP
67を用いて試験セルを作製した。この液晶混合物はそ
の分子軸をフェネチルアルコールで処理された高エネル
ギー表面に対して平行にして自発的に配向し、強いアン
カー力を証明した。直交した偏光子間での観察によるオ
フ状態の配向の初期の評価では、非常に良好な品質が示
された。配向は平行であったが、電場を印加してもそれ
ほど変化しなかった。これは液晶が負の誘電異方性を有
するためである。
【0051】その後セルを分解し、基板をクロロホルム
およびヘキサンで洗浄してHRL−SP67液晶を除去
し、1ミルのマイラー製スペーサー、および−0.9の
負の誘電異方性を有する私有の液晶混合物であるHRL
−SP36を用いて組み立て直した。この第2の液晶混
合物はその分子軸をフェネチルアルコールで処理された
高エネルギー表面に対して平行にして自発的に配向し
て、負の誘電異方性を有する液晶混合物に対して予想さ
れるように、活性化できなかった。
【0052】次にセルを分解し、基板をクロロホルムお
よびヘキサンで洗浄して液晶を除去した。約51%の4
−シアノ−4’−n−ペンチルビフェニル、約25%の
4−シアノ−4’−n−ヘプチルビフェニル、約16%
の4−シアノ−4’−n−オクチルオキシビフェニル、
および約8%の4−シアノ−4”−n−ペンチル−p−
ターフェニルを含有し、+11の正の誘電異方性を有す
る市販の液晶であるE−7を用いて組み立て直した。
【0053】液晶セルを偏光顕微鏡で調べることによ
り、配向の品質を決定した。ここで、セルを回転ステー
ジに取り付け、偏光子および検光子となる2つの光偏光
フィルターの間で観察した。偏光子を固定したままにし
てステージおよび検光子の両者を最小の光透過率の状態
を示すまで回転させることにより、セルの底面および上
面での液晶ディレクターの方位角を決定することができ
る。
【0054】上記の測定をセル内の9つの点(これらの
点は1.0cm間隔の格子上の交点に位置する)で行っ
た。これらの点は、セル中における方位線方向の配向の
一様性の基準として用いることができる。全ての測定で
液晶ディレクターとセルの1辺との間の角度を計測し
た。一方の基板についてはこの角度は9つの点で−2.
45±0.65°であり、対向電極については角度は同
じ9つの位置で−2.8±1.0°であった(測定され
た角度それ自身は議論の目的には特に重要ではない。と
いうのは、この角度はSiO2 を蒸着したときの移動の
方向と基板の辺との間の角度の関数であるためである。
しかし、これらの測定された角度の変動は非常に重要で
ある。というのは、この変動はセルの全面にわたる方位
角の一様性の基準となるためである)。このことは、ホ
モジニアスに配向した他のセルにおいて本発明者らが過
去に見出したどれよりも実質的に良好な優れた配向の一
様性を示している。測定の絶対的な精度は決定されてい
ないけれども、誤差は約±1.0°と見積もられる。こ
れらの9つの点での2つの基板間の液晶でのねじれ角は
+0.9°から−1.5°の範囲である。これは非常に
小さいねじれ量であり、これも配向の一様性を示してい
る。
【0055】10kガウスの電磁石の磁極間のセルを用
いてセルのキャパシタンスを測定する方法により、平均
のティルト角を得た。磁場をオンにすると、液晶ディレ
クターがこの磁場によって回転し、これがセルのキャパ
シタンスを変化させる。その後、磁場がオンまたはオフ
でキャパシタンスが同じになるまでセルを回転させた。
この位置で、ディレクターは磁場によって変化せず、磁
場オフ状態のディレクターは磁場オン状態の磁場の方向
に平行である。この方法で、ティルト角は表面に平行な
状態に対して1.6°であることが決定された。
【0056】実施例2 インジウム−すず酸化物(ITO)からなる導電被膜を
有する2枚のガラス基板を、実施例1に記載したMRC
943中でマグネトロン・スパッタリングすることによ
りシリカで被覆した。ただし、電源出力は1.2kWで
あった。その後、140℃で2時間溶融したアルコール
中に入れることにより、コートされた基板を4−フェニ
ル−1−ブタノールからなる市販品として入手できる試
料で処理した。基板をアルコールから取り出し、冷却
し、クロロホルムおよびヘキサンで完全に洗浄して全て
の未反応アルコールを除去した。1ミル(mil)のマ
イラー製スペーサー、および市販の液晶であるE−7を
用いて試験セルを作製した。直交した偏光子間でオフ状
態および液晶を横切って電場を印加したときにおける配
向を調べた。配向は一様でドメインはなく、全ての液晶
物質は印加された電場によって1方向へ再配向した。
【0057】本発明は液晶ディスプレイを使用する航空
機ディスプレイ、自動車ディスプレイ、投影ディスプレ
イ、光コンピューティング、光シャッターなどに用途が
あると期待される。
【0058】以上のように、基板表面上で液晶のティル
トした水平配向を生じさせる処理基板の製造方法を開示
した。当業者にとって、自明な種々の変形および修正を
なすことができ、添付のクレームで定義されるようにこ
のような全ての変形および修正が本発明の範囲内にある
ことは容易にわかるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】電場が電場オフの状態にある、処理された基板
の模式的な側部正面図。
【図2】電場が電場オフの状態にある、図1の処理され
た基板の平面図。
【図3】電場が電場オンの状態にある、図1の処理され
た基板の模式的な側部正面図。
【図4】本発明に係る処理基板の側部正面図。
【符号の説明】
20…基板、22…液晶層、26…液晶のディレクタ
ー、38…透明支持体、40…導電層、42…未処理基
板、44…シリカ層。
フロントページの続き (72)発明者 レロイ・ジェイ・ミラー アメリカ合衆国、カリフォルニア州 91304、ウエスト・ヒルズ、ヒラリー・ ドライブ 8313 (56)参考文献 特開 昭62−234130(JP,A) 特開 昭63−279224(JP,A) 実開 平3−29926(JP,U)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)基板をシリカ源を通過して移動させ
    る工程と; (b)蒸着の間に前記基板が前記シリカ源を通過して移
    動するときに前記シリカ源から前記基板上にシリカの層
    を蒸着する工程と; (c)シリカで被覆された基板を、(i)脂肪鎖の一端
    に芳香環構造および多端に水酸基を有する脂肪族アルコ
    ール、(ii)脂肪鎖の一端に芳香環構造および多端に
    水酸基を有し鎖中に少なくとも1つのエーテル基をもつ
    脂肪族アルコール、ならびに(iii)一端に水酸基お
    よび鎖中に少なくとも1つのエーテル結合を有する脂肪
    鎖、からなる群より選択されるアルコールで処理する工
    程と; (d)前記処理された基板を液晶の層で覆う工程とを具
    備したことを特徴とする、基板の主表面上において液晶
    の傾き水平配向を生じさせる処理基板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記アルコールが、2−フェニルエタノー
    ル、ベンジルアルコール、1−フェニル−2−プロパノ
    ール、2−フェニル−1−プロパノール、3−フェニル
    −1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、
    5−フェニル−1−ペンタノール、6−フェニル−1−
    ヘキサノール、1−ナフタレンエタノール、2−ナフタ
    レンエタノール、2−フェノキシエタノール、2−エト
    キシエタノール、および2−(2−エトキシエトキシ)
    エタノールからなる群より選択されることを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記アルコールが、2−フェニルエタノー
    ルおよび4−フェニル−1−ブタノールからなる群より
    選択されることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記シリカ源がスパッタリング・ターゲッ
    トを含み、前記シリカをスパッタリングにより蒸着する
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】前記スパッタリング・ターゲットがマグネ
    トロン・スパッタリング・ターゲットからなり、前記シ
    リカをイン−ライン・マグネトロン・スパッタリングに
    より蒸着することを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法により製造されること
    を特徴とする基板。
  7. 【請求項7】(a)基板をシリカを含有するスパッタリ
    ング・ターゲットを通過して移動させる工程と; (b)イン−ライン・マグネトロン・スパッタリングに
    より、蒸着の間に前記基板が前記シリカ源を通過して移
    動するときに前記シリカ源から前記基板上にシリカの層
    を蒸着する工程と; (c)シリカで被覆された基板を、2−フェニルエタノ
    ールまたは4−フェニル−1−ブタノールで処理する工
    程と; (d)前記処理された基板を液晶の層で覆う工程とを具
    備したことを特徴とする、基板上において液晶の傾き水
    平配向を生じさせる処理基板の製造方法。
  8. 【請求項8】前記基板が、ガラスまたは石英からなるこ
    とを特徴とする請求項1または7記載の方法。
  9. 【請求項9】前記基板が、液晶ライトバルブ基板からな
    ることを特徴とする請求項1または7記載の方法。
  10. 【請求項10】移動の工程に先立って、前記基板に導電
    性被膜を設けることを特徴とする請求項1または7記載
    の方法。
  11. 【請求項11】蒸着の工程を、前記シリカ源を通過する
    前記基板の少なくとも1回の通過のうちに行うことを特
    徴とする請求項1または7記載の方法。
  12. 【請求項12】処理の工程を、前記基板を約120℃か
    ら160℃の温度にして行うことを特徴とする請求項1
    または7記載の方法。
  13. 【請求項13】前記シリカの層の厚さが、約12から3
    000オングストロームの範囲であることを特徴とする
    請求項7記載の方法。
  14. 【請求項14】請求項7記載の方法により製造されるこ
    とを特徴とする基板。
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