JP2508261B2 - 水中遮音材 - Google Patents

水中遮音材

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JP2508261B2 JP1100493A JP10049389A JP2508261B2 JP 2508261 B2 JP2508261 B2 JP 2508261B2 JP 1100493 A JP1100493 A JP 1100493A JP 10049389 A JP10049389 A JP 10049389A JP 2508261 B2 JP2508261 B2 JP 2508261B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水中遮音材に関し、特に遮音特性の広帯域化
と高耐水圧化を図った、水中音響機器用の水中遮音材に
関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の遮音材は第5図のようにゴム材11a,11
bだけで空気室12を作り、水中音波による空気室の振動
や反射により遮音する動作を行なわせて遮音効果を得て
いた。
この場合、特に空気室が共振する周波数においては遮
音の効果が高く、それ故ゴム材だけで作られる空気室は
体積弾性率が低く、小さな空気室でも低周波数に適した
遮音材が確保されていた。
しかしながら、空気室がゴム材だけで作られているた
め、静水圧が加わると空気室がつぶれて遮音効果がなく
なり、高水圧下では使えなかった。
また、この問題を解決すべく、第6図のような強化プ
ラスチック22でたわみやすい偏平状の空気室23を作り、
これをゴム材21でモールドした遮音材がある。
しかしながら、この種の遮音材においては、空気室の
弾性率が強化プラスチックによって大きくなるので、空
気室の共振周波数が高くなり、共振周波数以下の低周波
数においては遮音効果が著るしく低下する。
さらに、共振周波数を低くするために強化プラスチッ
クの偏平面を広くし、空気室の弾性率を下げると強度が
低下し、耐水圧性が低くなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の水中遮音材は、空気室をゴム材だけで
形成する場合には低周波数に適しているが耐水圧性が低
く、また空気室を偏平状の強化プラスチックで形成した
場合には低周波数化すると耐水圧性が低下し、耐水圧性
を高くしようとすると低周波数の遮音効果が著るしく低
下するという欠点がある。
本発明の目的は上述した欠点を解決すべく、空気室を
形成するのに1種類の材質に限定せず、空気室を構成す
る壁面の部材を2種類に分け、空気室の低弾性率を維持
しながら静水圧荷重に対する強度の向上を計った水中遮
音材を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の水中遮音材は、遮音周波数に応じた厚さを有
し前記遮音周波数に応じた直径の貫通孔が均等に配設さ
れているゴム板と、前記貫通孔の両端に嵌入されて前記
遮音周波数で共振する空気室を形成すると共に所定のた
わみ共振を行う円板と、前記ゴム板および前記円板の外
面を密閉被覆するシースとを有する水中遮音板を備え
る。また、遮音周波数帯域に応じて形成された複数の前
記水中遮音板を積層して構成される。
〔実施例〕
次に、図面を参照して本発明を説明する。第1図は本
発明の一実施例の斜視図であり、低,中および高の3つ
の周波数帯域用の水中遮音板を積層して構成した水中遮
音材を例として示している。
第1図の実施例の構成は、低周波数帯域用水中遮音板
100、中周波数帯域用水中遮音板200および高周波数帯域
用水中遮音板300から成る。
第1層の低周波数帯域用水中遮音板100は、ゴム板
(1)1aに設けた貫通孔の両端の座ぐり部5aに振動減衰
の大なる合成樹脂あるいは金属の円板(1)2aを埋め込
むことにより、空気室(1)3aを形成し、ゴム板(1)
1aおよび円板(1)2aのうちの外側の外面をシース
(1)4aおよびシース(2)4bで被覆している。
第2層の中周波数帯域用水中遮音板200は、第1層よ
りも薄いゴム板(2)1bに第1層よりも小さい直径の貫
通孔を設け、この貫通孔の両端に座ぐり部5bを設け、両
座ぐり部に第1層よりも小さな直径の円板(2)2bを埋
め込むことにより、空気室(2)3bを形成し、外面をシ
ース(2)4bとシース(3)4cとで被覆している。
第3層の高周波数帯域用水中遮音板300は、第2層よ
りも薄いゴム板(3)1cと、第2層よりも小さい直径の
貫通孔と円板(3)2cとで空気室(3)3cを形成し、外
面をシース(3)4cとシース(4)4dとで被覆してい
る。
次に、本実施例の動作について説明する。第1図の実
施例の具体的説明に入るのに先立ち、先ず本発明の基本
的特徴について説明を加える。
本発明の第1の特徴は、ゴム板に均等に貫通孔を分布
させ、この貫通孔の両端に円板を嵌合させて空気室を形
成し、この空気室を遮音周波数に共振するようにし、ま
た、外面をシースで密着被覆した状態で、両円板を支持
するゴム板と空気室とにより低弾性率を維持し、低周波
数における遮音効果を確保すると共に、両円板のたわみ
強度および両円板間へのゴム板の食い込みによる強度で
高耐水性を確保することにある。
本発明の第2の特徴は、貫通孔の両端に嵌合する円板
を、振動減衰の大きな合成樹脂あるいは金属とすること
による、円板のたわみ共振を制動して遮音周波数特性を
広帯域化することにある。
本発明の第3の特徴は、空気室の大きさ、円板の振動
特性等が互いに異なる複数種の水中遮音板を積層するこ
とにより、遮音周波数の広帯域化を図ることにあり、第
1図の実施例は、低,中,高の3種類の水中遮音板を積
層して遮音周波数の広帯域化を図った場合を示すもので
ある。
ふたたび第1図に戻って実施例の説明を続行する。
上述した低,中,高の各周波数帯域用水中遮音板にお
ける各円板の質量を、低から高周波数帯域方向にそれぞ
れm1,m2およびm3とすると、これら質量m1〜m3と、対応
する空気室でゴム板(1)1a,(2)1bおよび(3)1c
のそれぞれの座ぐり部5a,5bおよび5cの有するバネ定数k
1,k2およびk3とによって第2図(a)に示す縦振動の共
振系を形成し、共振周波数とその近傍において空気室
(1)3a,空気室(2)3bおよび空気室(3)3cによる
この振動系の振動の吸収が行なわれ、共振周波数および
その近傍の周波数を中心とする周波数帯域における音波
の進入を遮断する。
第2図(b)は、円板(1)2a〜(3)2cのたわみ振
動を説明するための断面図であり、円板(1)2a〜
(3)2cは、点線で示す如く、上方および下方に共振周
波数の繰返しでたわみ振動を行なう。
この縦振動の共振系は、円板の質量が大きい程、また
座ぐり部のバネ定数が小さい程低周波数で共振するた
め、円板とゴム板の貫通孔の直径が大きい程低周波数用
の遮音材となる。
さらに、各層の円板は、それぞれの材料による弾性定
数、比重と直径及び板厚で定まる第2図(b)のような
たわみ振動による共振系をもっており、このたわみ共振
周波数とその近傍においても縦振動の共振周波数と同様
に空気室への振動の吸収により音波を遮断する。
このたわみ共振周波数は主に円板のたわみバネ定数と
ゴム板の座ぐり部の縦振動バネ定数との相違により、縦
振動の共振周波数より高くなる。
また各層の円板のたわみ強度を一定とする直径/厚み
比においてそれぞれのたわみ共振周波数は円板の径が大
きい程低周波となり、かつ共振の鋭さは振動減衰の大き
さ、すなわち主にバネ定数の損失の大きさによって決ま
る。一般的に、ゴム板のバネ定数の損失は大きいため、
縦振動の共振特性は鈍くなり、遮音の周波数特性は広帯
域となる。
円板のたわみ共振は、一般的な弾性体材料を用いた場
合、たわみのバネ定数の損失が小さいために共振は鋭く
狭帯域となるが、制振処理を施した弾性体円板や防振樹
脂あるいは防振金属等のバネ定数の損失の大きいすなわ
ち振動減衰の大きい材料による円板を用いることにより
共振を鈍くし、遮音の周波数特性を広帯域にすることが
できる。
以上述べたように、円板の質量、すなわち、材質、外
径および厚みと、ゴム板のバネ定数、すなわちゴム板の
材質、厚みおよび座ぐり部の円板の支持面積を各層ごと
に調整し、円板とゴム板の座ぐり部の縦振動共振周波数
fl1,fl2,fl3と円板のたわみ共振周波数fB1,fB2,fB3を均
等に設定することにより第3図に示すような広帯域の遮
音特性が得られる。
第3図は実線で示すゴム板の音圧透過率と、3種類の
円板と座ぐり部による縦振動共振周波数fl1,fl2,fl3
らびに3種類の円板のたわみ共振周波数における点線で
示す下向の単峯特性を有する音圧透過率、ならびに上述
した各音圧透過率を総合した実線で示す広帯域の総合音
圧透過率に関する各特性を示している。
さて、かかる構造における縦振動の共振系の耐水圧性
は、円板のたわみ強度と空気室の有する強度に依存し、
従って空気室の周囲のゴム壁面の空気室に対する水圧に
よる食い込み強度によって決定される。このような空気
室に対する食い込み圧力は水圧によってもたらされ、従
って水圧と同値にあるのに対し、空気室および空気室を
とりまくゴム壁面に対する円板による支持力は、円板と
座ぐり部の接触面積に対する円板の面積比で示される倍
率に対応して印加水圧よりも大きくなるので、それだけ
ゴム壁面の空気室に対する食い込み量が抑圧され、空気
室の食い込みに対する強度が高まり、耐水圧性が強化さ
れる。
上述した耐水圧性の強化について、さらに詳述すれば
次のとおりである。
第4図は第1図の実施例における空気室の耐水圧性を
説明するための断面図である。
第4図は、例として、円板(1)2aおよびゴム板
(1)1aによって形成される空気室(1)3aの場合を示
している。
第4図において、空気室(1)3aの空気室内壁Wに対
する空気室内壁食い込み圧力Pbは水圧POによってもたら
されるものであり、従ってPb=POである。
いま、円板(1)2aの直径を2A、空気室(1)3aの直
径を2Bとすると、対向する1組の円板(1)2aのZ軸方
向のゴム板(1)1aによる空気室内壁支持圧力PSは次の
(1)式で示される。
たとえばB/A=3/4に設定するとPS=2.3Pb、B/Aを1/2
に設定するとPS=1.3Pbとなり、それだけ空気室(1)3
aの耐水圧性が強化される。
(1)式の根拠は次の内容にもとづく。すなわち、円
板(1)2aのZ軸方向における水圧POによってもたらさ
れる外力FOは、FO=PO×πA2であり、円板(1)2aのZ
軸方向のゴム板(1)1aによる支持圧力PSと支持力FS
関係は、次の(2)式で示される。
FS=PS×π(A2−B2) …(2) 外力たる支持圧力PSと支持力の鈎合によりFO=FSであ
り、従って、PO×πA2=PS×π(A2−B2)が得られこれ
から(1)式が導かれる。つまり、PS>Pbである。
こうして、遮音周波数の広帯域化と耐水圧性の強化と
を共存させた水中遮音材が実現できる。
なお、上述した実施例は、低、中および高周波数帯域
の3つの水中遮音板を成層して広帯域の水中遮音材を構
成した場合を例としているが、これらは遮音目的に応じ
てそれぞれ分離使用することも勿論可能である。
また、ゴム板とともに空気室を形成する円板は、その
変形として円板の周辺部から中心部に向って***させ振
動疲労の均等化を図った形式の円板等も全く同様に利用
できることは明らかであり、以上の変形例はいずれも本
発明の主旨を損なうことなく容易に実施できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、ゴム板に均等に配設さ
れた貫通孔の両端に円板を嵌合させて空気室を形成し、
この空気室を遮音周波数で共振させることにより、高耐
水圧で低周波数帯域の水中音波を遮断できる。
また、円板の材質を選択してたわみ共振による遮音周
波数特性を広帯域化できる。更に、遮音特性の異なる複
数種の水中遮音板を積層することにより、遮音周波数の
広帯域化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の斜視図、第2図(a)は第
1図の実施例において形成される振動系の説明図、第2
図(b)は第1図の実施例における円筒板のたわみ振動
の説明図、第3図は第1図の実施例における音圧透過率
の周波数特性図、第4図は第1図の実施例の空気室の耐
水圧性を説明するための断面図、第5図および第6図は
それぞれ、従来の水中遮音材の斜視図である。 1a,1b,1c……ゴム板(1)〜(3)、2a,2b,2c……円板
(1)〜(3)、3a,3b,3c……空気室(1)〜(3)、
4a,4b,4c,4d……シース(1)〜(4)、5a〜5c……座
ぐり部、11a,11b……ゴム材、12……空気室、21……ゴ
ムモールド、22……強化プラスチック、23……空気室、
100……低周波数帯域用水中遮音板、200……中周波数帯
域用水中遮音板、300……高周波数帯域用水中遮音板。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遮音周波数に応じた厚さを有し前記遮音周
    波数に応じた直径の貫通孔が均等に配設されているゴム
    板と、前記貫通孔の両端に嵌入されて前記遮音周波数で
    共振する空気室を形成すると共に所定のたわみ共振を行
    う円板と、前記ゴム板および前記円板の外面を密閉被覆
    するシースとを有する水中遮音板を備えて成ることを特
    徴とする水中遮音材。
  2. 【請求項2】遮音周波数帯域に応じて形成された複数の
    前記水中遮音板を積層して成ることを特徴とする請求項
    1記載の水中遮音材。
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CN111739498B (zh) * 2020-06-01 2023-10-24 南京航空航天大学 交叉开槽低频水下吸声深亚波长超结构

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