JP2507874B2 - 分泌シグナルペプチドをコ−ドするdna配列 - Google Patents

分泌シグナルペプチドをコ−ドするdna配列

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JP2507874B2
JP2507874B2 JP61280747A JP28074786A JP2507874B2 JP 2507874 B2 JP2507874 B2 JP 2507874B2 JP 61280747 A JP61280747 A JP 61280747A JP 28074786 A JP28074786 A JP 28074786A JP 2507874 B2 JP2507874 B2 JP 2507874B2
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    • C12N15/625DNA sequences coding for fusion proteins containing a sequence coding for a signal sequence
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/01Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
    • C07K2319/02Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif containing a signal sequence

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は分泌シグナルペプチドをコードするDNA配列
に関する。
(従来の技術と問題点) 酵母は、細胞の構造や機能が高等生物の特徴を備え、
また、食品、医薬品、飼料等の原料として、人間の日常
生活と深い係わり合いを持つ有用な微生物であり、遺伝
子工学に於ける宿主としての開発が期待されている。
しかし,酵母の細胞表層は細胞膜の外側に強固な細胞
壁を有するため、遺伝子組換え技術によって生産された
有用物質(異種蛋白質)の精製が困難な場合が多く、精
製を簡略化するために生産物を菌体外に分泌させる系の
開発が望まれている。
また、分泌生産は連続培養が可能となるので、大幅な
生産量の増加が期待され、更に菌体内プロテアーゼによ
る生産物の分解が防止される等そのメリットは大きい。
(問題点を解決するための手段) 本発明者等は、酵母を宿主とする遺伝子組換え技術に
おいて、菌体内で生産された有用物質を効率よく分泌さ
せることのできるシグナルペプチドを探索した結果本発
明を達成したものである。
本発明を詳細に説明するに、本発明の分泌シグナルペ
プチドをコードするDNA配列は、下記の20個のアミノ酸
をコードする60塩基対(bp)からなる。
クルィベロマイセス・ラクチス(Kluyveromyceslacti
s)由来の線状プラスミドpGKL1をもつ酵母は、それが生
産し分泌するキラー毒素蛋白質によって、pGKL1をもた
ないある種の酵母を殺す。
これは、pGKL1上にキラー遺伝子とともにキラー耐性
遺伝子が存在し、それ自身の生産するキラー毒素に対し
て抵抗性を示すとともに、キラー毒素の生合成的前駆体
のN末端のシグナルペプチドによって、キラー毒素が培
地中に放出されることによると考えられている(特開昭
60−12983号公報参照)。
本発明のシグナルペプチドをコードするDNA配列は、
上記pGKL1におけるキラー毒素蛋白質のうち、97キロダ
ルトン(kd)と3kdサブユニットのシグナルペプチドを
コードする領域から単離することができる。その他、化
学合成により調製することもできる。
本発明のDNA配列を、適当なプラスミド・ベクター上
の、プロモーター配列と所望の蛋白質をコードする外来
遺伝子との間に挿入して酵母宿主中で発現させた場合、
目的とする蛋白質を効率よく分泌させることができる。
以下に、マウスのαアミラーゼの遺伝子をマーカーと
して使用した、本発明のDNA配列を含有する分泌ベクタ
ーの構成法と有用性について詳細に説明する。
[分泌ベクターの構築] (1)プラスミドpNW28(3.0kb)の作成 キラー毒素の97kdと31kd遺伝子のプロモーターとシグ
ナルペプチドをコードする領域を、プラスミドpUC13(P
harmacia社カタログP−L Biochemicals、27頁、27−49
73記載)に挿入してプラスミドpNW028(3.0kb)を作成
する。
即ち、プラスミドpGKL1(8.9kb)をTaq Iで切断し
て、本発明のシグナル配列を含むTaq I−Taq I断片(81
3 bp)を採取し、これをpBR322のCla Iサイトに挿入し
た後、Cla Iで切断し、更にS1ヌクレアーゼで切断し平
滑末端とした。これにBamH Iリンカー(pCCGGATCCGG)
を結合し、次いでBamH I及びHind IIIで切断してBamh I
−Hind III断片を得、この断片をAlu Iで切断して、プ
ロモーター配列を除去したAlu I−BamH I断片を得る。
この断片を、プラスミドpUC13のHinc II−BamH I部位
に挿入して、pGKL1のシグナル配列を含むプラスミドpNW
028(3.0kb)を得る(第1図)。
(2)プラスミドpNW032(2.9kb)の作成 キラー毒素の97kdと31kdのシグナルペプチドをコード
する領域を含むプラスミドpNW032(2.9kb)を作成す
る。
即ち、pNW028をHind IIIで切断し、その切断部位から
ヌクレアーゼBAL31でDNA(以下便宜上DNAと記載する)
を処理した後、バクテリアル アルカリ性ホスファター
ゼ(BAP)処理を行い、これにBgl IIリンカー(pCAGATC
TG)を結合させてpGKL1のシグナル配列を含むpNW032
(2.9kb)を得る(第1図)。
(3)プラスミドpNW033(6.7kb)の作成 pGKL1のシグナル配列と酵母ホスフォグリセレートキ
ナーゼ遺伝子(PGK)のプロモーター配列を含むプラス
ミドpNW033(6.7kb)を作成する。
pGKL1のプロモーターは環状ベクター中では働かない
とされているので、酵母(S.cerevisiae)のホスフォグ
リセレートキナーゼ遺伝子(PGK)のプロモータ配列を
含むプラスミドpMA91(9.5kb)[Gene、24巻、1〜14頁
(1983)記載]を使用し、PGKのプロモーター配列を含
む領域を上記プラスミドpNW032のシグナル配列の上流
(5′側)に結合させ、この配列を含有するプラスミド
pNW033(6.7kb)を作成する。
即ち、pMA91(9.5kb)をEcoR I及びBgl IIで切断して
得たPGKのプロモーター配列を含むEcoR I−Bgl II(1.4
kb)断片と、前記pNW032をEcoR I及びBgl IIで切断して
得たpGKL1のシグナル配列を含む断片とを、別途に作成
したプラスミドpRE1052(5.2kb)のEcoR I部位に挿入し
てpNW033(6.7kb)を作成する。(第2図) なお、プラスミドpRE1052は、第3図及び特願昭60−1
1228)に記載されているように、プラスミドYRp7[酵母
のTRP1とARS1を含むDNA断片とpBR322とを結合させたプ
ラスミド、Nature、282巻、39〜43頁(1979)記載]のT
RP1とARS1を含むプラスミドpRE1032と、2μmプラスミ
ド及びプラスミドpBR322とから作成され、TRP1、Apr
びpBR322と2μmプラスミドの双方の複製開始点を含む
酵母と大腸菌のシャトルベクターである。
このようにして作成されたpNW033(6.7kb)は、本発
明のシグナル配列を有し、かつその上流(5′側)にPG
Kのプロモータ配列を有する。またシグナル配列の下流
(3′側)には、BamH I、Sma I及びSst I等の切断部位
を有し、これらの部位に任意の構造遺伝子を挿入するこ
とにより夫々担当する所望の蛋白質を発現分泌させるこ
とができる。
(4)プラスミドpNW037(8.1kb)の作成 pNW033におけるシグナル配列の下流にマウスアミラー
ゼ遺伝子を有するプラスミドpW037を作成する。
即ち、pNW033をBamH Iで切断し、BamH I部位をDNAポ
リメラーゼのクレノウ(klenow)断片で平滑末端とす
る。
一方、別途に作成したマスウアミラーゼ遺伝子を含む
プラスミドpRE1075(4.3kb)を、Apa Iで切断する。Apa
I切断部位をS1ヌクレアーゼで処理して平滑端とした後
Dra Iで切断して、アミラーゼ前駆体の最初の15個のア
ミノ酸を欠いたアミラーゼ蛋白質をコードするApa I〜D
ra I断片を採取する(この遺伝子はアミラーゼの分泌シ
グナルを欠失している)。これにBamH Iリンカー(例え
ば12mer)を結合し、BamH Iで切断して両端にBamH I部
位を持つDNA断片を得る。
この断片と、上記pNW033のBamH I切断断片を夫々平滑
末端にしたのち結合させて、マウスのアミラーゼ遺伝子
を含むプラスミドpNW037(8.1kb)を構築する(第2
図)。
なおプラスミドpRE1075(4.3kb)は、マウス唾液膜由
来のアミラーゼ遺伝子を含有するプラスミドpMSa104[C
ell、179巻、21頁(1980年)]をPst Iで切断し、得ら
れたアミラーゼ遺伝子を含むPst I〜Pst I断片を、前記
pUC13のPst I部位に挿入することによって作成される。
(実施例) 以下に実施例をあげて、本発明を更に詳細に説明す
る。
なお、以下の実施例における操作は、特に記載する場
合を除き、次のI〜XIの方法によった。
I[制限酵素によるDNAの切断と回収] 制限酵素による切断用緩衝液は、下記3種類を用い
(1)〜(3)の使い分けは、Advanced Bacterial Gen
etics(1981)(Cold spring Harbor,New York)に従っ
た。また切断条件は、2単位/μgDNAの制限酵素を用
い、37℃または65℃、30分間処理する。
次いで、TE緩衝液(10 mMのトリス塩酸pH 8.0及び1 m
MのEDTAからなる)で飽和したフェノールで1回抽出
し、エーテルでフェノールを除き2倍容のエタノールを
加えて−20℃で30分間放置した後、遠心分離してDNAを
回収する。
(1)低塩濃度緩衝液 10mMのトリス塩酸(pH7.4)、10mMの硫酸マグネシウ
ム及び1mMのジチオスレイトールからなる。
(2)中塩濃度緩衝液 50mMのNaCl、10mMのトリス塩酸(pH7.4)、10mMの硫
酸マグネシウム及び1mMのジチオスレイトールからな
る。
(3)高塩濃度緩衝液 100mMのNaCl、50mMのトリス塩酸(pH7.4)及び10mMの
硫酸マグネシウムからなる。
II[大腸菌(E.coli)からのプラスミドDNAの調製] (1)ミニ調製法(mini prep法)Nucleic Acids Res.7
巻、1513〜1523頁(1979)] プラスミドDNAを含む大腸菌を、500μlのL−ブロス
(10gのペプトン、5gの酵母エキス、1gのグルコース、5
gのNaCl/1からなるPH7.2)を用いて一夜間培養し、遠心
分離して集菌した菌体を100μlの溶液A[50mMのグル
コース、10mMのEDTA、25mMのトリス塩酸(pH8.0)及び
リゾチーム2mg/mlからなる]に懸濁し、氷水中で30分間
放置する。
次いで氷水中で200μlの溶液B[1%のSDS(ドデシ
ル硫酸ナトリウム)を含む0.2NのNaOH]を加え振盪して
同時にDNAの変性を行う。
150μlの3M酢酸ソーダ溶液(pH4.8)を加え氷冷後遠
心分離し、上清に2倍容の冷エタノールを加え、−70℃
に10分間冷却し、その後遠心分離し沈澱を集める。沈澱
を400μlの溶液C[50mMのトリス塩酸(pH8.0)及び0.
1Mの酢酸ソーダからなる]に溶解し、不溶物を除去後、
冷エタノールを加え、沈澱するDNAを洗浄し、減圧下乾
燥し−20℃で保存する。
(2)大量調製法 プラスミドDNAを含む大腸菌を、100mlのL−ブロス
(薬剤耐性プラスミドの場合は薬剤を含む)を用いて培
養し、集菌、洗浄後、3mlの溶液A(50mMのグルコー
ス、10mMのEDTA、25mMのトリス塩酸(pH8.0)及びリゾ
チーム2mg/mlからなる)に懸濁し、氷水中で30分間放置
する。
次いで、氷水中で4mlの溶液B[1%のSDS(ドデシル
硫酸ナトリウム)を含む0.2NのNaOH]を加え振盪して、
同時にDNAの変性を行う。
3mlの3M酢酸ソーダ溶液(pH 4.8)を加え氷冷後、遠
心分離し、上清に0.6容のイソプロパノールを加え、−2
0℃で20分間放置する。
遠心分離して沈澱を集め、エタノールで洗浄後2mlのT
E(pH 7.5)緩衝液に懸濁する。次いで、10μlのRNase
A(10mg/ml)を加え、37℃で30分間放置後フェノール
抽出を行う。水層に0.2容の5MNaClと1/3容の30%ポリエ
チレングリコール6000を加えて−20℃で40分間、次いで
4℃で40分間放置する。遠心分離して沈澱を集め、400m
lの水に溶解し、DNAをエタノールで沈澱させ、洗浄後10
0μlのTE緩衝液に溶解する。
III[T4 DNAリガーゼによる連結] 連結する2個のDNA断片は、1μg/10μlになるよう
に、連結用緩衝液[66mMのトリス塩酸(pH7.5)、6.6mM
の塩化マグネシウム、10mMのジチオスレイトールからな
る]に溶解し65℃で10分間処理した後、4℃で66μMの
ATP(アデノシントリフォスフェート)を加え、更にT4
リガーゼを粘着末端の場合は0.1単位/μgDNA、また平
滑末端の場合は1単位/μgDNAになるように加えて4℃
で18時間反応させた後、65℃で10分間処理する。
IV[大腸菌の形質転換][Advanced Bacterial Genetic
s(1981)(Cold Spring Havor,New York)] 5mlのL−ブロスに大腸菌を植菌し、一夜間培養す
る。この0.2mlを20mlのL−ブロスに植え37℃でクレッ
トユニットが60に達するまで振盪培養する。菌体を集め
氷冷した50mMの塩化カルシウムと10mMのトリス塩酸(pH
8.0)とからなる緩衝液10mlに懸濁し、30分間氷冷す
る。遠心分離した菌体を1mlの塩化カルシウム溶液に懸
濁し、この0.1mlを10μlのDNA溶液と混合し0℃で30分
間、42℃で2分間インキュベートした後、1.5mlのL−
ブロスを加え37℃で30分間培養し、この0.1mlを寒天培
地に植える。
V[S1ヌクレアーゼによるDNA粘着末端の除去] 粘着末端を持つDNAを200μlの高塩濃度緩衝液[30mM
の酢酸ソーダ(pH4.25)、0.3MのNaCl及び4mMの硫酸亜
鉛からなる]に溶解し、S1ヌクレアーゼを20単位/μgD
NA加え、22℃で40分間処理し、TE緩衝液で飽和したフェ
ノールで抽出処理した後、エーテルでフェノールを除
き、冷エタノールを加え、−20℃に冷却し、遠心分離に
より、沈澱したDNAを回収する。
VI[BAL31処理] DNAの両端から2本鎖とも消化するため、BAL31処理を
行う。即ち、エタノール沈澱した15μgのDNAを20μl
の5×BAL31緩衝液[3Mの塩化ナトリウム、60mMの塩化
カルシウム、60mMの塩化マグネシウム、5mMのEDTA]に
溶解し、水79μlと1μl(2単位)のBAL31酵素を加
え、20℃で30分間保温する。反応後フェノールで3回、
エーテルで3回抽出した後エタノール沈澱を行う。
VII[粘着末端の充填] 1μgのDNAを、30μlの50mMトリス塩酸(pH7.2)、10
mMの硫酸マグネシウム、0.1mMのジチオスレイトール、5
0μg/mlの牛血清アルブミン(BSA)及び0.2mMのdNTPに
溶かし、1.25単位のklenow断片(大腸菌のDNAポリメラ
ーゼIをトリプシンで処理して得るられる大きな断片)
を加え室温で30分間反応させる。次いで、1μlの0.5M
EDTA(pH8.0)を加えて反応を停止させ、フェノール及
びエーテルで逐次抽出しフェノールを除去し、DNAをエ
タノール沈澱により回収する。
VIII[BamH IとBgl IIリンカーのリン酸化] Bam H Iリンカー(5′CCGGATCCGG 3′)及びBgl II
リンカー(5′GAGATCTG 3′) (二重鎖のうち一本鎖のみを示した) は、末端にリン酸基が付いていないので、T4キナーゼで
リン酸化を行なった。
3nmolのリンカーDNAを、41μlの80mMトリス塩酸(pH
7.5)及び12mMの塩化マグネシウムに溶解し、60℃で10
分間インキュベートした後37℃で10mMの2−メルカプト
エタノールと、20mMのATPを加え、更に10単位のT4キナ
ーゼを添加して37℃で30分間処理した後、−20℃で保存
する。
IX[BamH I及びBgl IIリンカーの平滑末端への連結] 平滑末端のDNA断片(1.2pmol末端)と上記VIIIでリン
酸化したリンカーDNA(100pmol末端)を連結用緩衝液
[66mMのトリス塩酸(pH7.5)、6.6mMの塩化マウネシウ
ム、10mMのジチオスレイトールからなる]に溶解し、1
単位のT4リガーゼを加え4℃で18時間反応後、BamH I又
はBgl IIで処理して余分のリンカーを除き、TE緩衝液で
飽和したフェールでDNAを抽出し、エーテルでフェノー
ルを除去後エタノール沈殿でDNAを回収する。
X[DNA断片のバクテリアルアルカリンフォスファター
ゼ(BAP)による処理] リガーゼ反応によるプラスミドDNAの自己連結を阻止
するために、リカーゼ反応に先だって、ブラスミドDNA
の制限酵素による切断断片をBAPで処理する。
制限酵素で切断したプラスミドDNA(10pmol5′末端)
を10μlの10×BAP緩衝液[100mMのトリス塩酸(pH8.
0)、1mMのEDTA]に溶解し、88.5μlの水と1.5μl
(0.75単位)のBAPを加え60℃で1時間反応後10μlの
0.25M EDTAを加える。その後フェノール−クロロホルム
抽出処理を2回、フェノール抽出処理を2回行い、次い
でエーテルでフェノールを除去しエタノール沈澱により
プラスミドDNAを回収する。
XI[酵母の形質転換(KU法) サッカロマイセス・セレビシエを10mlのYEPD培地中で
30℃で一夜間培養し、集菌して一回TE緩衝液で洗浄した
後、同緩衝液に懸濁し、細胞数が2×107cells/mlとな
るようにする。
この懸濁液500μlに同量の0.2M酢酸リチウム(pH7.
5)を加え30℃で1時間保持した後、100μl宛試験管に
分注し、0℃でこれにDNAを添加し0℃で30分間混合す
る。100μlの70%ポリエチレングリコール4000を含むT
E緩衝液を加え、よく混合した後30℃で1時間、次いで4
2℃で5分間保持し、遠心分離して集菌し、滅菌水で洗
浄する。
これを500μlの滅菌水に懸濁し、100μl宛を選択培
地上に植菌し、30℃で3〜4日間培養して形質転換株を
得る。
実施例 (1)プラスミドpNW028(3.0kb)の作成 プラスミドpGKL1(8.9kb)をTaq Iで切断して、本発
明の分泌シグナル配列を含むTaq I−Taq I断片(813b
p)を採取し、これをpBR322のCla I部位に挿入した後、
Cla Iで切断し、更にS1ヌクレアーゼで切断し平滑末端
とした。これに、BamH Iリンカー(pCCGGATCCGG)を結
合し、次いでBamH I及びHind IIIで切断してBamH I−Hi
nd III断片を得、この断片をAlu Iで切断して、分泌シ
グナル領域を含む01kbのAlu I−BamH I断片を得た。
この断片を、プラスミドpUC13のHinc II−BamH I部位
に挿入して、pGKL1の分泌シグナル配列を含むプラスミ
ドpNW028(3.0kb)を得た。
(2)プラスミドpNW032(2.9kb)の作成 pNW028をHind IIIで切断し、その切断部位からヌクレ
アーゼBAL31でDNAを処理した後これにBgl IIリンカーを
結合させてpGKL1の分泌シグナル配列を含むpNW032(2.9
kb)を得た。
(3)プラスミドpNW033(6.7kb)の作成 pMA91(9.5kb)をEcoR I及びBgl IIで切断して得たPG
Kのプロモーター配列を含むEcoR I−Bgl II(1.4kb)断
片と、前記pNW0.32をEcoR I及びBgl IIで切断して得たp
GKL1のシグナル配列を含む断片とを、下記に方法によっ
て作成したプラスミドpRE1052(5.2kb)のEcoR I部位に
挿入してpNW033(6.7kb)を作成した。
(4)プラスミドpRE1052の作成 (イ)プラスミドYRp7(5.7kb)をEcoR Iで部分切断
し、粘着末端を充填した後、T4リガーゼで連結してVRp7
の一方のEcoR I部位が除去された、pRE1032(5.8kb)を
作成し、次いで、pRE1032をEcoR I及びPst Iで切断して
TRP1を含むEcoR I〜Pst I断片(0.8kb)を得た。
(ロ)一方、2μmプラスミドをEcoR Iで切断し、その
粘着末端を充填して平滑末端とした後、Pst Iで切断し
て複製開始点を含むPst I〜EcoR I断片(2kb)を得た。
(ハ)上記(イ)及び(ロ)で得たDNA断片を、pBR322
をEcoR I及びPvu IIで切断したPvu II〜EcoR I断片(2.
3kb)と共にT4 DNAリガーゼにより連結してpRE1051(5.
1kb)を作製し、EcoR Iで部分切断した後、粘着末端を
充填して平滑末端としてT4リガーゼで連結し、一方のEc
oR I切断部位を欠失したpRE1052(5.2kb)を得た。
(5)プラスミドpNW037(8.1kb)の作成 pNW033をBamH Iで切断し、BamH I部位をDNAポリメラ
ーゼのクレノウ(klenow)断片で平滑末端とした。
一方、別途に作成したマウスアミラーゼ遺伝子を含む
プラスミドpRE1075(4.3kb)を、Apa Iで切断した。Apa
I切断部位をS1ヌクレアーゼで処理して平滑端とした
後、Dra Iで切断して、アミラーゼ前駆体の最初の15個
のアミノ酸を欠いたアミラーゼ蛋白質をコードするApa
I〜Dra I断片を採取した。これにBamH Iリンカーを結合
し、BamH Iで切断して両端にBamH I部位を持つDNA断片
を得た。
この断片を、上記pNW033のBamH Iサイトに挿入して、
マウスのアミラーゼ遺伝子を含むプラスミドpNW037(8.
1kb)を構築した。
プラスミドpRE1075(4.3kb)の作成 マウス唾液腺由来のアミラーゼ遺伝子を含有するプラ
スミドpMSa104をPst Iで切断し、得られたPst I〜Pst I
断片を前記プラスミドpUC13のPst I部位に挿入して、マ
ウスアミラーゼ遺伝子を含むプラスミドpREl075(4.3k
b)を作成した。
(6)アミラーゼ活性(分泌)の確認 上記方法により作成したプラスミドpNW037を用いてサ
ッカロマイセス・セレビシエ20B12株をKU法により形質
転換した。
得られた形質転換株を2%カザミノ酸、1%酵母エキ
ス、2%グルコースを含む培地を用い、30℃で20時間培
養後、遠心分離した上清についてMethods in Enzymolog
y、1巻、499頁(1955)に記載の方法に従って測定した
結果、上清中のアミラーゼ量は1000μg/lであった。
(発明の効果) 本発明の分泌シグナルペプチドをコードするDNA配列
を含有するプラスミドを導入したサッカロマイセス・セ
レビシエは、上記実施例に示すように、効率よく異種蛋
白質を培養液中に分泌させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、夫々プラスミドpNW032、pNW037及び
pRE1052の構成ルートを示す模式図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式 MET ASN ILE PHE TYR ILE PHE LEU PHE LEU LEU SER PHE VAL GLN GLY LEU GLU HIS THR で示される分泌シグナルペプチドをコードするDNA配
    列。
JP61280747A 1986-11-27 1986-11-27 分泌シグナルペプチドをコ−ドするdna配列 Expired - Lifetime JP2507874B2 (ja)

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