JP2507860Y2 - 結露防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、室内外の空気を交換するための換気システ
ム、特にその結露防止装置に関するものである。

〔従来の技術〕 従来、この種の換気システムとして、例えば、室内の
湿度を検出し、それが設定湿度よりも高い場合、換気扇
を作動させ、屋外の空気と交換することにより室内の湿
度を低下させるよう白動制御を行うよう構成した機器が
実開昭62-117438号公報に開示されている。

第２図に、その装置の一例の概略構成図を示す。

図中、11/13はそれぞれ室内空気導入口／吹出口、12/
14はそれぞれ外気導入口／排出口、15は熱交換器、16,1
7は換気扇としての各送風機、20は室内の湿度検出器、2
1は各送風機16,17用の制御装置である。

一方、特開昭61-183535号公報には露点温度計を用い
た結露防止装置が紹介されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、前者のような従来提案例にあっては、
検出された室内空気湿度を目標設定値と比較して、前者
の値が高い場合に直ちに換気扇により屋外空気を導入す
るように制御されるため、例えば、梅雨時など、屋外空
気湿度が室内のそれよりも高い場合には、換気扇が作動
すると、目的に反して室内空気の湿度は益々上昇し、特
に室内温度＜室外温度の場合には、結露をも促進すると
いう不都合を生ずる可能性があった。

又後者の例では露点温度計を用いるため、装置が複
雑、高価でメンテナンスを要するという問題があった。

本考案は、以上のような従来提案例の問題点にかんが
みてさなれたもので、上記結露の促進の可能性をなくし
た簡単、安価でメンテナンスを要しない換気システムの
結露防止装置の提供を目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

このため、本考案においては、この種の結露防止装置
を、室内と室外の空気を変換するための換気手段と、前
記室内の湿度を検出するための湿度検出手段と、前記室
内側及び室外側の温度をそれぞれ検出するための各温度
検出手段と、この両検出温度の差を算出するための室内
外温度差演算手段と、前記検出された湿度が設定湿度よ
り大きくかつ前記検出された室内側温度が室外側温度よ
り高い場合に前記換気手段を駆動するための運転制御手
段とより構成することにより、前記目的を達成しようと
するものである。

〔作用〕

以上のような本考案の装置構成により、換気扇の作動
により主として結露の生成を促進する可能性のある室内
温度＜室外温度の場合は、換気扇が作動せず、また、結
露が問題となる冬場の場合も、室内温度＞室外温度で、
かつ、室内湿度が設定値より高くなると換気扇が作動し
て結露防止機能を果す。

〔実施例〕

以下に本考案を実施例に基づいて説明する。第１図
に、本考案に係る結露防止装置の一実施例の概要構成ブ
ロック図を示す。

（構成） １は、室内側の空気湿度Ｈを検出するための湿度セン
サ、2/3は、それぞれ室内／外側の空気温度Ti/Toを検出
するための各温度センサ、４は、検出湿度Ｈを設定湿度
Hsと比較するための回路、５は、各検出された温度Ti及
びToの差（Ti−To）を算出するための演算回路、６は、
換気扇７の運転を制御するための運転制御部である。

（動作） 室内湿度Ｈは湿度センサ１により検出され、その検出
値は比較部４により、予め制御目標として設定された設
定湿度値Hsと比較される。一方、室内／外温度Ti/Toは
それぞれの温度センサ2/3により検出され、それらの検
出値の差Ti−Toが演算回路５により算出される。

ここにおいて、運転制御部６は、それぞれ前記設定湿
度比較部４及び温度差演算部５において、Ｈ＞Hs及びTi
＞Toであったときにのみ、換気扇７を作動させて湿度を
下げるよう自動的に運転制御するよう構成したものであ
る。

すなわち、主として結露が問題となる冬場において
は、Ti＞Toであり、Ｈが上昇してＨ＞Hsとなると換気扇
７が作動して結露を防止するが、Ti＜Toの場合には換気
扇７は作動しないため、結露が促進されることがない。

（他の実施例） なお、前記実施例における室内／外温度検出センサ
は、それぞれ室内／外側の各空気温度を検出する事例に
ついて説明したが、これらは、室内空気と外壁の壁内空
間部の各温度、もしくは外壁の壁内空間と室外空気の各
温度であっても実質的に差支えないことはもちろんであ
る。

〔考案の効果〕

以上、説明したように、本考案によれば、換気システ
ムの結露防止装置を、室内湿度が設定値を越え、かつ、
室内側温度が室外側温度より高い場合にのみ換気手段を
作動させるよう構成したため、湿度に応じて換気扇が作
動し、効果的に結露の生成を防止するとともに、室内側
温度が室外側温度より低い場合に結露を促進させること
がない。

又装置が装置が簡単、安価でメンテナンスを要しない
という利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る結露防止装置の一実施例の概要
構成ブロック図、第２図は従来のこの種の装置の一提案
例の概略構成図を示す。 １……室内湿度検出部 ２……室内温度検出部 ３……室外温度検出部 ４……設定湿度比較部 ５……温度差演算部 ６……運転制御部 ７……換気扇

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】室内と室外の空気を変換するための換気手
   段と、前記室内の湿度を検出するための湿度検出手段
   と、室内湿度と設定湿度の大小を比較する演算手段と、
   前記室内側及び室外側の温度をそれぞれ検出するための
   各温度検出手段と、この両検出温度の差を算出するため
   の室内外温度差演算手段と、前記検出された湿度が設定
   湿度より大きくかつ前記検出された室内側温度が室外側
   温度より高い場合に前記換気手段を駆動する運転制御手
   段とより成ることを特徴とする結露防止装置。