JP2507404Y2 - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JP2507404Y2
JP2507404Y2 JP1988002187U JP218788U JP2507404Y2 JP 2507404 Y2 JP2507404 Y2 JP 2507404Y2 JP 1988002187 U JP1988002187 U JP 1988002187U JP 218788 U JP218788 U JP 218788U JP 2507404 Y2 JP2507404 Y2 JP 2507404Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は流体封入式マウント装置に係り、特に自動車
用エンジンマウント等として好適に用いられ得る流体封
入式マウント装置に関するものである。
(従来技術) 従来から、自動車のエンジンユニットを防振支持する
エンジンマウントにおいては、一般に、シェイクやバウ
ンス現象等による振動を防止するために、低周波大振幅
の入力振動に対する高減衰性能と、アイドリングや走行
時等の音及び振動を防止するために、高周波小振幅の入
力振動に対する低動ばね性能とが、要求されている。
そこで、近年、かかるエンジンマウントの一種とし
て、特開昭57−9340号公報等において、振動入力方向に
所定の距離を隔てて配置された第一及び第二の支持体
と、それら第一及び第二の支持体を弾性的に連結するゴ
ム弾性体とを備えた装置の内部に、振動入力方向に略直
角な方向に延びる仕切壁を設けて、該仕切壁を挟んだ両
側に非圧縮性流体を封入せしめた二つの流体室(受圧室
及び平衡室)を形成すると共に、それら受圧室と平衡室
との間に、両流体室を相互に連通せしめるオリフィス通
路と、両流体室間の流体圧差を吸収する方向に所定量変
位乃至は変形可能に配された可動部材とを、設けてなる
構造の、所謂流体封入式マウント装置が提案されてい
る。
すなわち、かかる構造の流体封入式マウント装置にあ
っては、低周波大振幅の振動入力時には、可動部材は変
位規制されて機能せず、オリフィス通路を通じての流体
の流動が生ぜしめられて、該流体の流動作用乃至は液柱
共振作用によって、高減衰効果が発揮され得るのであ
り、また一方高周波小振幅の振動入力時には、かかるオ
リフィス通路が閉塞状態となることに起因する受圧室内
の液圧上昇が、可動部材の変位乃至は変形にて吸収され
ることによって、低動ばね特性が発揮され得ることとな
るのである。
(解決課題) ところが、このような構造の防振マウント装置におい
て、上記可動部材による受圧室内の液圧吸収効果は、チ
ューニングされた比較的狭い周波数域でしか有効には発
揮され得ず、特にかかるチューニング周波数域よりも更
に高周波数域の振動入力時においては、その可動部材に
対して受圧室内の液圧が有効に及ぼされ得ず、実質上は
殆ど機能し得なくなるために、マウント動ばね定数の著
しい上昇が惹起されて、防振効果が大幅に低下してしま
うといった問題を内在していたのである。
(解決手段) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景とし
て為されたものであって、その特徴とするところは、振
動入力方向に所定距離を隔てて配置された第一の支持体
と第二の支持体とを、ゴム弾性体にて弾性的に連結する
と共に、振動入力方向に略直角な方向に配された仕切壁
を挟んで、防振されるべき振動が入力せしめられる受圧
室を前記第一の支持体側に、少なくとも一部が可撓性膜
にて画成された容積可変の平衡室を前記第二の支持体側
に、それぞれ形成し、それら受圧室と平衡室とに所定の
非圧縮性流体を封入する一方、それら受圧室と平衡室と
の間に、両流体室を相互に連通せしめるオリフィス通路
と、両流体室間の流体圧差を吸収する方向に所定量変位
乃至は変形可能に配された可動部材とを、設けてなる流
体封入式マウント装置において、前記ゴム弾性体を中実
の略円錐台形状をもって形成し、その小径側を前記第一
の支持体に、大径側を前記第二の支持体に、それぞれ連
結すると共に、その大径側端面に開口する凹部と、該凹
部の中央部に開口して振動入力方向に延びる所定深さの
凹陥部を形成することにより、それら凹部および凹陥部
を含んで、ゴム弾性体の大径側端面と前記仕切壁との間
に、前記該凹部の開口部から該凹陥部の頂部までを、前
記受圧室の周壁における自由長部分の内面長として、か
かる受圧室の周壁が、振動入力に際して受圧室の内圧を
解消する方向に剪断変形可能となるようにしたことにあ
る。
(実施例) 以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本
考案の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明
することとする。
先ず、第1図には、本考案を自動車用エンジンマウン
トに対して適用したものの一例が示されている。かかる
図において、10及び12は、それぞれ、第一及び第二の支
持金具であって、主たる振動入力方向(図中、上下方
向)に所定距離を隔てて対向配置されている。そして、
第一の支持金具10は、外周縁部分において複数個の取付
穴14が設けられた略平板形状をもって形成されている。
また、第二の支持金具12は、略円筒形状の筒金具18と、
略有底円筒形状の底金具20とによって、該底金具20の開
口周縁部が、筒金具18の軸方向一端側の周縁部に対して
かしめ固定されて一体化されることにより形成されてお
り、その底金具20の底面上に突出する取付ボルト22を一
体的に備えている。
そして、これら第一の支持金具10と第二の支持金具12
とは、図示されているように、該第一の支持金具10に対
して、第二の支持金具12の内部空間が開口する状態で、
所定距離を隔てて対向して位置せしめられているのであ
り、またそのような状態において、それら第一の支持金
具10と第二の支持金具12とが、ゴム弾性体24によって弾
性的に連結されて一体化されているのである。そして、
このようなエンジンマウントは、かかる第一の支持金具
10の取付穴14と第二の支持金具12の取付ボルト22とにお
いて、それぞれ、車体側とエンジンを含むパワーユニッ
ト側との何れか一方に取り付けられることとなり、それ
によってかかるパワーユニットを車体に対して防振支持
せしめるようになっているのである。
ここにおいて、かかるゴム弾性体24は、大径側端面に
おいて僅かに窪み状の凹部25が形成された中実の略円錐
台形状を呈しており、その小径側端面において、前記第
一の支持金具10に対して、またその大径側周縁部におい
て、前記第二の支持金具12を構成する筒金具18に対し
て、それぞれ、加硫接着せしめられた一体加硫成形品と
して形成されている。
また、前記第二の支持金具12には、かかるゴム弾性体
24の大径側端面に対して所定距離を隔てて対向するよう
に、その外周縁部を筒金具18と底金具20との間で流体密
に挟持された状態で、可撓性膜としてのダイヤフラム26
が配設されており、それによってそれらゴム弾性体24と
ダイヤフラム26との間に、密閉空間が形成されている。
なお、かかるダイヤフラム26と底金具20との間には、該
ダイヤフラム26の変形を許容する空間28が形成されてい
る。
そして、この密閉空間内には、水やポリアルキレング
リコール、シリコーン油等の所定の非圧縮性流体が封入
されている。
また、かかる密閉空間内には、略円板形状を呈する仕
切部材30が、前記ダイヤフラム26に対して第一の支持金
具10側に重ね合わせられて、該ダイヤフラム26と共に、
第二の支持金具12を構成する筒金具18と底金具20との間
で、その周縁部が挟持されることによって、該密閉空間
内を振動入力方向に対して直角な方向に仕切るようにし
て配されており、これにより、かかる密閉空間が、ゴム
弾性体24(第一の支持金具10)側の、防振すべき振動が
入力される受圧室32と、ダイヤフラム26(第二の支持金
具12)側の、該ダイヤフラム26の弾性変形にて容積が可
変とされた平衡室34との、二つの流体室に二分されてい
る。
ここにおいて、かかる仕切部材30は、金属乃至は樹脂
等の硬質材料にて形成されており、その厚肉の外周部分
において、軸方向の一方の側に開口して周方向に1周弱
に亘って延びる周溝36が形成されていると共に、その薄
肉の中央部分において、軸方向の他方の側に開口する浅
底の円形凹所38が形成されている。
そして、そのような仕切部材30は、前述の如き、第二
の支持金具12に対する組付けに際して、周溝36の開口が
閉塞せしめられることとなり、それによってかかる周溝
36にて、両端部がそれぞれ連通孔39を通じて受圧室32乃
至は平衡室34に連通せしめられて、それら受圧室32と平
衡室34とを相互に連通せしめる、周方向に略1周弱に亘
る長さを有するオリフィス通路40が形成されているので
ある。
また一方、かかる第二の支持金具12に対する組付けに
際して、仕切部材30に対し、前記円形凹所38の開口を閉
塞する閉塞部材42が組付けられることによって、かかる
円形凹所38内において収容空間44が形成されていると共
に、かかる収容空間44内には、薄肉円板形状の可動板46
が、該収容空間44の内壁面に対する当接にてその移動端
が規制され得る状態で、振動入力方向に所定量変位可能
に収容、配置されている。また、かかる仕切部材30及び
閉塞部材42には、それぞれ、収容空間44内を受圧室32乃
至は平衡室34内に連通する所定大きさの連通孔48が複数
個設けられており、それらの連通孔48を通じて、かかる
収容空間44内に対して、受圧室32及び平衡室34内の液圧
が及ぼされるようになっている。
そして、このようなエンジンマウントにあっては、振
動の入力に際して、受圧室32内に、ゴム弾性体24の弾性
変形に基づいて、内圧変動が惹起されることとなる一
方、平衡室34内は、ダイヤフラム26の変形によって容積
変化が許容されていることから、その内圧変動が実質上
回避され得るのであり、以てそれら受圧室32と平衡室34
との間の内圧差に基づいて、オリフィス通路40を通じて
の流体の流動及び可動板46の変位による連通孔48を通じ
ての流体の流動が生ぜしめられることとなり、それによ
って、公知の如く、オリフィス通路40を通じて流動され
る流体の流動抵抗乃至は液柱共振による振動減衰特性
と、可動板46の変位による受圧室32内の液圧吸収による
低動ばね特性とが、それぞれ、チューニングされた周波
数の振動入力時において発揮され得ることとなるのであ
る。
なお、本実施例においては、かかるオリフィス通路40
における流通断面積及び長さ等が、エンジンシェイクや
バウンス等の発生周波数に相当する低周波数域、具体的
には10Hz前後の周波数域における入力振動に対して、優
れた減衰能が発揮せしめられ得るように設定されている
一方、可動板46を含む液圧吸収機構における連通孔48の
流通断面積及び長さ等が、マウントに対して振動遮断能
が要求される高周波数域、具体的には50〜200Hz程度の
範囲内における所定の周波数域における入力振動に対し
て、低動ばね化が達成され得るように設定されていると
共に、その可動板46の変位量が、収容空間44の内面に対
する当接によって所定量に規制され、前記オリフィス通
路40による振動減衰能が要求される低周波大振幅の振動
入力時には、減圧吸収機構として実質的に機能しないよ
うに設定されていることによって、かかる低周波数域の
入力振動に対するオリフィス通路40による振動減衰能が
確保され得るようになっている。
ところで、ここにおいて、かかるエンジンマウントに
あっては、第1図に示されているように、前記中実の円
錐台形状をもって形成されたゴム弾性体24において、そ
の大径側端面の中央部に、振動入力方向たる軸方向に所
定深さで延びる円形穴形状の凹陥部50が形成されてい
る。そして、かかる凹陥部50によって、ゴム弾性体24に
おける受圧室32の内壁面を構成する大径側端面が、軸方
向において段付き内面形状をもって形成されると共に、
かかるゴム弾性体24によって受圧室32における第一の支
持金具10側の壁部が構成され、受圧室32が、該凹陥部50
をも含んで構成されている。
すなわち、前記可動板46を含む液圧吸収機構にあって
は、設定周波数よりも更に高周波数域の振動入力に際し
て、連通孔48が閉塞状態となるために、実質的に機能し
得ず、そのためにマウント動ばね定数の著しい上昇が惹
起されることとなるのであるが、上述の如き形状のゴム
弾性体24を備えた、本実施例におけるエンジンマウント
にあっては、かかるゴム弾性体24にて構成された受圧室
32の壁部において惹起される横波サージング現象を積極
的に利用することによって、マウント動ばね定数の上昇
の回避が図られ得ることとなるのである。
より具体的には、かかるエンジンマウントにあって
は、ゴム弾性体24にて構成された受圧室32の壁部を、第
一の支持金具10と第二の支持金具12とによって両端部が
拘束された弾性体と考えることができるのであり、それ
故かかる壁部には、振動の入力に際し、受圧室32の内圧
の変動に基づいて、一種の共振現象としての横波サージ
ング現象が、所定の周波数域において生ぜしめられるこ
ととなるのである。そして、かかるサージング現象が発
生した状態下では、振動の入力に際して、受圧室32の壁
部を構成するゴム弾性体24が、該受圧室32内の内圧を解
消する方向に剪断変形せしめられることとなるところか
ら、振動伝達率及び動ばね定数の低下が効果的に達成さ
れ得ることとなるのである。
ところで、このようなサージング現象が生ぜしめられ
る周波数:fは、下式に従って設定されることとなる。
l :受圧室32の壁部を構成するゴム弾性体24の自由長 G :受圧室32の壁部を構成するゴム弾性体24の横弾性
係数(動的剪断弾性率) ρ :ゴム弾性体24の密度 そして、ここにおいて、本実施例におけるエンジンマ
ウントにあっては、受圧室32の壁部の内面長:l2が、凹
陥部50によって大きく設定され得るところから、上記ゴ
ム弾性体24の自由長:lを大きくとることができるのであ
る。
従って、上述の如き構造とされたエンジンマウントに
あっては、ゴム弾性体24の横弾性係数:Gや密度:ρなど
の材料面における変更を伴うことなく、受圧室32の壁部
における自由長:lを大きく設定することができるのであ
り、以てゴム弾性体24の耐久性や耐荷重特性を充分に確
保しつつ、横波サージング現象が発生される周波数を低
くせしめて、そのサージング発生周波数を、マウントに
対して防振性能が要求される周波数域、具体的には200
〜800Hz程度に設定することが可能となるのである。
そして、それによって前記可動板46を含む液圧吸収機
構が、その連通孔48が閉塞状態となるために実質的に機
能し得ない、該液圧吸収機構に設定された周波数よりも
更に高周波数域の振動入力時において、受圧室32内の内
圧の上昇が、かかるゴム弾性体24にて構成された受圧室
32の壁部におけるサージング現象によって、有効に低減
され得るのであり、以てそのような高周波数域の振動入
力時における、マウントばね定数の低減が効果的に達成
され得ることとなるのである。なお、特に、本実施例に
おけるエンジンマウントにあっては、受圧室32の壁部の
内面長:l2が、外面長:l1と略同一長さをもって設定さ
れており、それによってかかるサージング現象が一層有
効に発揮され得るようになっている。
因みに、本実施例に従う構造とされたエンジンマウン
トにおいて、受圧室32の壁部のサージング発生周波数を
600Hzに設定した場合の動ばね(絶対ばね:|*K|)の周
波数特性を測定した結果が、第2図に示されている。な
お、かかる図においては、壁部のサージング現象が発揮
されない場合として、受圧室32内部に流体の封入が為さ
れていないエンジンマウントを用いて同様な実験を行っ
た結果が、比較例として併せ示されている。かかる図か
らも、ゴム弾性体24にて構成された受圧室32の壁部にお
けるサージング現象によるマウント動ばね特性の低減効
果が容易に理解されるところである。
また、このようなエンジンマウントにあっては、受圧
室32の壁部を構成するゴム弾性体24の自由長:lを大きく
とるべく、その内面長:l2を大きく設定するに際して
も、かかるゴム弾性体24において、振動入力に際して大
きな応力が生ぜしめられることとなる大径側部分の肉厚
が有利に確保され得るところから、マウントの耐久性及
び耐荷重特性がより有利に確保され得ることとなるので
ある。
さらに、本実施例におけるエンジンマウントにあって
は、ゴム弾性体24の大径側周縁部が固着される筒金具18
の端部周縁部が、径方向内方に屈曲された内フランジ部
52とされて、かかるゴム弾性体24の接着面が主たる振動
入力方向に対して直角な面をもって形成されており、そ
れによってかかる固着部近傍における、入力荷重による
ゴム弾性体の極部的な変形及び応力の集中が、効果的に
回避され得るようになっている。
また、このようなエンジンマウントにあっては、受圧
室32の壁部の自由長:lを大きくすることによって、荷重
入力時にゴム弾性体に24に及ぼされる剪断成分が増加せ
しめられることとなるが、特に、本実施例においては、
かかる受圧室32の壁部中央部に、薄肉のテーパ筒状の拘
束金具54が一体的に埋設されており、該拘束金具54によ
って、振動入力時にゴム弾性体24に及ぼされる圧縮成分
が増加せしめられることにより、該ゴム弾性体24におけ
る耐久性及びクリープ性の低下が緩和乃至は防止され得
るようになっているのである。
以下、本考案の実施例について詳述してきたが、これ
は文字通りの例示であって、本考案は、かかる具体例に
のみ限定して解釈されるものではない。
例えば、オリフィス通路40や可動板46を含んで構成さ
れた液圧吸収機構等の具体的構造は、前記実施例のもの
に限定されるものでは決してなく、防振すべき振動の特
性等に応じて適宜変更されるべきものである。
また、このような本考案は、前述の如き自動車用エン
ジンマウント以外の各種装置における防振マウント装置
等としても、有利に適用され得るものであることは、勿
論である。
その他、一々列挙はしないが、本考案は当業者の知識
に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様
において実施され得るものであり、またそのような実施
態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも本考案
の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない
ところである。
(作用・効果) 上述の説明から明らかなように、このような本考案に
例えば、ゴム弾性体に対して、その耐久性及び耐荷重特
性を維持しつつ、受圧室の壁部を構成する部位における
自由長を充分に大きく設定することが可能となるのであ
り、それによってかかるゴム弾性体にて形成された受圧
室壁部における、入力振動に対する共振現象としてのサ
ージングが有利に惹起せしめられ得ると共に、その発生
周波数をマウント装置に対して防振機能が要求される実
用周波数域に対して設定することが可能となるのであ
る。
従って、本考案に従う構造とされたマウント装置にあ
っては、上記受圧室壁部におけるサージング周波数を、
可動部材が実質的に機能し得ない高周波数域に設定する
ことによって、かかる高周波数域の振動入力時における
受圧室内の内圧の著しい上昇が有効に回避され得るので
あり、それによって高周波数域の振動入力時におけるマ
ウント動ばね定数の上昇が低く抑えられ得、以て振動伝
達率が有効に低減せしめられ得ることとなるのである。
そして、このように受圧室内の液圧上昇を、その壁部
を構成するゴム弾性体におけるサージング現象を積極的
に利用して低減乃至は解消することにより、マウント動
ばね定数の低減を図るといった思想は、従来、実現され
てはいなかったのであり、かかる思想を実現し得たこと
によって、新たなマウント構成要素を付加することな
く、高周波数域の振動入力時における防振特性の向上を
効果的に達成し得たことに、本考案の大きな技術的意義
が存するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を自動車のエンジンマウントに対して適
用したものの一例を示す縦断面説明図であり、第2図は
かかるエンジンマウントにおける絶対ばねの周波数特性
を測定した結果を、比較例と共に示すグラフである。 10:第一の支持金具、12:第二の支持金具 24:ゴム弾性体、26…ダイヤフラム 30:仕切部材、32:受圧室 34:平衡室、40:オリフィス通路 46:可動板、48:連通孔 50:凹陥部、52:内フランジ部 54:拘束金具

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動入力方向に所定距離を隔てて配置され
    た第一の支持体と第二の支持体とを、ゴム弾性体にて弾
    性的に連結すると共に、振動入力方向に略直角な方向に
    配された仕切壁を挟んで、防振されるべき振動が入力せ
    しめられる受圧室を前記第一の支持体側に、少なくとも
    一部が可撓性膜にて画成された容積可変の平衡室を前記
    第二の支持体側に、それぞれ形成し、それら受圧室と平
    衡室とに所定の非圧縮性流体を封入する一方、それら受
    圧室と平衡室との間に、両流体室を相互に連通せしめる
    オリフィス通路と、両流体室間の流体圧差を吸収する方
    向に所定量変位乃至は変形可能に配された可動部材と
    を、設けてなる流体封入式マウント装置において、 前記ゴム弾性体を中実の略円錐台形状をもって形成し、
    その小径側を前記第一の支持体に、大径側を前記第二の
    支持体に、それぞれ連結すると共に、その大径側端面に
    開口する凹部と、該凹部の中央部に開口して振動入力方
    向に延びる所定深さの凹陥部を形成することにより、そ
    れら凹部および凹陥部を含んで、ゴム弾性体の大径側端
    面と前記仕切壁との間に、前記受圧室が形成されるよう
    に構成し、且つ該凹部の開口部から該凹陥部の頂部まで
    を、前記受圧室の周壁における自由長部分の内面長とし
    て、かかる受圧室の周壁が、振動入力に際して受圧室の
    内圧を解消する方向に剪断変形可能となるようにしたこ
    とを特徴とする流体封入式マウント装置。
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