JP2505290B2 - 生体行動反応解析システム - Google Patents

生体行動反応解析システム

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JP2505290B2 JP1257041A JP25704189A JP2505290B2 JP 2505290 B2 JP2505290 B2 JP 2505290B2 JP 1257041 A JP1257041 A JP 1257041A JP 25704189 A JP25704189 A JP 25704189A JP 2505290 B2 JP2505290 B2 JP 2505290B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は例えば被験者−試験者のような1対1の教育
的な人間関係において、両者のコミニュケーションに基
づくカウンセリングに使用するための生体行動反応解析
装置であって、特にカウンセリングおよびカウンセラ教
育に好適な生体行動反応解析装置に関するものである。
(従来の技術) 上述した1対1の人間関係に類似するものとしては、
クライエント(解決すべき問題を有する人)とカウンセ
ラのみならず患者の医師(看護婦)、クライエントと心
理療法士、クライエントと精神医学者、クライエントと
ケースワーカ、学生と教師、企業内教育における受講者
とインストラクタ、親と子等種々の場合がある。
これらの例においては、その構成および実施方法には
差異があるが、両者のコミニュケーションを媒体として
問題の解決を図ることを目的とする援助の人間関係(例
えば「共感」、「受容性」、「感受性」等相手に係わろ
うとする姿勢)を成立させようとしている点では共通性
があるということを発明者は長年の研究によって確かめ
た。このように幅広い分野で望まれる援助の人間関係の
中の1つであるクライエントとカウンセラとの人間関
係、つまりカウンセリングに関し客観的なデータを得る
ことは大変意義深いものである。
ここでカウンセリングの概念について詳述すると、カ
ウンセリングの定義については諸説があるが、一般には
第6図のように表わされる。すなわち、カウンセリング
(counseling)と、それに隣接する領域として教育(sc
hool psychology)および心理療法(psychotherapy)が
あり(これらを混同して用いる場合がある)、さらに心
理療法に隣接する領域として精神医学(psychiatry)が
ある。カウンセリングの理論的背景をなすのはカウンセ
リング心理学(counseling psychology)領域であり、
その目的とするものは教育、人間性の開発、精神衛生上
の予防である。一方、心理療法の理論的背景をなすもの
は臨床心理学(clinical psychology)領域であり、そ
の目的とするものは人間性の修正、精神衛生上の予防、
治療であり、両者には重複する部分がある。また一般に
カウンセリングは健常者を対象とし、心理療法は非健常
者及び両者の接点を対象とするが、広くはカウンセリン
グにおいても神経症的傾向のある人やボーダーラインの
人も対象とする。なお図示左方へ向うほど教育的傾向が
強まり、図示右方へ向うほど治療的傾向が強まる。
ところで本願発明者は上述した見地からカウンセリン
グに関する種々の研究および実験を積み重ねて来た。
(発明が解決しようとする課題) その結果、発明者は従来のカウンセリングシステムに
ついて以下の問題点を見出した。
第1に、従来のカウンセリングでは事例調査(分析)
またはロールプレイ(「相談心理学」沢田慶輔編、朝倉
書店、昭和32年6月発行、P237〜248、P262〜280)等の
手法が用いられていたが、これらの手法は何れも主観的
要素が強かったり、手法によって判断基準がバラバラで
あるため、カウンセリングに関し客観的なデータを得る
のが難しかった。
第2に、クライエントの生体反応、例えば電流皮膚反
応:GSR(Galvanic Skin Response)または心脈拍を測定
し、得られた生体反応に関するデータに基づきそのクラ
イエント(カウンセラ)の行動を従来の手法により解析
してカウンセリングに関する客観的なデータを得ようと
する個々の実験やビデオテープレコーダを補助的に用い
るカウンセリング手法が実施され、個々にはそれらの効
果が認められていたが、複数の生体反応に関するデータ
およびクライエント、カウンセラ双方の心理学−生理学
的分類情報に基づきカウンセリングに関する総合的かつ
客観的な解析を行う装置は完成されていなかった。
本発明は前述した総合的かつ客観的な解析を行う生体
行動反応解析装置を実現することにより上述の問題を解
決することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この目的のため、本発明の生体行動反応解析装置は、
第1図に概念を示す如く、被験者と試験者とのコミニュ
ケーションに基づくカウンセリングに使用するための生
体行動反応解析装置であって、被験者および試験者のGS
Rおよび心脈拍を夫々検出する第1および第2のGSRセン
サおよび心脈拍センサと、前記被験者および前記試験者
の生体行動に関する画像情報および音声情報を監視およ
び記録する生体行動監視装置と、前記生体行動監視装置
から出力された前記画像情報および前記音声情報に基づ
く前記被験者の喜、怒、楽、当惑、驚き、不安、スムー
ズ、スムーズでない等の心理学−生理学的分類情報なら
びに前記試験者のかかわる、かかわらない、直視、胸上
視線、胸下視線、開かれた質問、閉ざされた質問等の心
理学−生理学的分類情報を入力するための入力装置であ
る第1および第2の反応キーと、前記第1および第2の
GSRセンサおよび心脈拍センサならびに前記第1および
第2の反応キーに対して接続されており、前記被験者お
よび前記試験者のGSRおよび心脈拍ならびに前記心理学
−生理学的分類情報を少なくとも同期させる処理を行う
コンピュータと、前記コンピュータから前記被験者およ
び前記試験者のGSRおよび心脈拍ならびに前記心理学−
生理学的分類情報を同期された形で出力する出力装置と
を具備し、前記被験者および前記試験者のGSRおよび心
脈拍ならびに前記心理学−生理学的分類情報が同期され
た形の出力に基づいてカウンセリングの解析を行い得る
ようにしたことを特徴とするものである。
(作用) 被験者と試験者とがコミニュケーション(主として言
語によるが、ボディランゲージ等非言語によるものも含
む)を行う間、第1および第2のGSRセンサおよび心脈
拍センサは夫々、被験者のGSRおよび心脈拍ならびに試
験者のGSRおよび心脈拍を検出し、生体行動監視装置は
前記被験者および前記試験者の生体行動に関する画像情
報および音声情報を監視および記録し、第1および第2
の反応キーは前記生体行動監視装置から出力された前記
画像情報および前記音声情報に基づく前記被験者の喜、
怒、楽、当惑、驚き、不安、スムーズ、スムーズでない
等の心理学−生理学的分類情報ならびに前記試験者のか
かわる、かかわらない、直視、胸上視線、胸下視線、開
かれた質問、閉ざされた質問等の心理学−生理学的分類
情報を入力する。ここで、前記第1および第2のGSRセ
ンサおよび心脈拍センサならびに前記第1および第2の
反応キーに対してコンピュータが接続されており、この
コンピュータは前記被験者および前記試験者のGSRおよ
び脈拍ならびに前記心理学−生理学的分類情報を少なく
とも同期させる処理を行い、出力装置は前記被験者およ
び前記試験者のGSRおよび心脈拍ならびに前記心理学−
生理学的分類情報を前記コンピュータから同期された形
で出力する。
この出力装置の出力においては、前記被験者のGSR、
心脈拍のピーク値および前記被験者の心理学−生理学的
分類情報、前記試験者のGSR、心脈拍のピーク値および
前記試験者の心理学−生理学的分類情報が同期され、前
記被験者の心理学−生理学的分類情報および前記試験者
の心理学−生理学的分類情報が同期されているので、こ
の出力に基づいてカウンセリング解析を総合的かつ客観
的に行うことができる。
また、前記出力装置の出力を被験者、試験者の双方ま
たはいずれか一方にフィードバックすることにより、特
にカウンセラ教育において多大な効果を得ることができ
る。
(実施例) 以下、本発明の各実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第2図は本発明の生体行動反応解析装置の第1実施例
の構成を例示するブロック線図であり、図中10はクライ
エント、11はカウンセラ、12,13は夫々観察者を示す。
クライエント10、カウンセラ11には夫々生体反応検出
用のGSRセンサ14、心脈拍センサ15を装着する。GSRセン
サ14はクライエントおよびカウンセラの電流皮膚反応GS
Rを測定するもので、両者の指(例えば人差指と薬指)
に装着した電極に微少電圧(例えば10mv)を印加して皮
膚抵抗値を測定し、その変化に基づきGSRを求めるもの
である。心脈拍センサ15は両者の指(例えば中指)に装
着して心脈拍を単位時間(本例では30秒)当りの振動パ
ルス数として検出するものである。これらセンサ14,15
により検出したGSRおよび心脈拍のデータは調整器16を
介してコンピュータ(ここではパーソナルコンピュー
タ、以下パソコンと称す、を用いる)20に入力される。
なお、一般的にはこれらセンサ14,15および後述するビ
デオカメラ21はクライエント10およびカウンセラ11のい
る室内、例えばカウンセリング室22に配置するものとす
る。
調整器16は前記データおよび後述する反応キー30から
のデータを受けてパソコン20へ出力する機能の他、押ボ
タンスイッチ操作によるデータ取込開始および終了、心
脈拍測定値のモニタの諸機能を有している。なおGSRは
測定条件の変動により時間の経過と共に変動していくこ
とがあり、その場合手動調整によりゼロセット(GSR測
定値がゼロ付近で安定するようにすること)を行うもの
とする。
ビデオカメラ21はクライエントとカウンセラが実際に
カウンセリングを行っている状況を画像および音声によ
り監視するもので、カメラアダプタ23、パソコン20を介
してVTR(ビデオテープレコーダ)24に接続しさらにVTR
24をテレビプリンタ25を介してテレビモニタ26に接続す
る。VTR24はビデオカメラ21からのカウンセリング状況
を示す画像信号および音声信号を受けてテレビモニタ26
にそのカウンセリング状況を表示する。
観察者12および観察者13は一般にカウンセリング室22
とは異なる場所でこの表示をモニタして反応キー30の入
力操作を行う。この反応キーは、上記カウンセリング中
の状況を示す画像および音声に基づく心理学−生理学的
分類(カテゴリ)情報の内の1つを入力するための入力
装置であり、観察者12、13が操作する。
反応キー30は第3図に示すように0〜7の番号を付し
た8つのキーより成り、0〜7の各キーには第1表に示
すカテゴリが割り当ててある。
すなわちクライエント用の反応キーにおいては、0〜
7に夫々(スムーズでない)(スムーズ)(不安)
(喜)(楽)(怒)(当惑)(驚き)が、カウンセラ用
の反応キーにおいては0〜7に夫々(かかわる:傾聴)
(かかわらない)(直視)(視線胸上)(視線胸下)
(開かれた質問)(閉ざされた質問)を割り当ててある
(ただしカウンセラ用のNo.7は欠番)。なおこのカテゴ
リーは「マイクロカウンセリング」(Allen E Ivey著,
福原他訳、川島書店、1985年11月発行、p8)に記載され
た対話技法に準拠して、発明者の創意を加えて作成した
ものである。これによりクライエントおよびカウンセラ
の行動を生理学的−心理学的に分類することができる。
パーソナルコンピュータ20は図示しないディスプレイ
およびプリンタを内蔵しており、前記各入力データに基
づき第4図の制御プログラムを実行してクライエント10
およびカウンセラ11の行動の解析を行う。なおこの制御
プログラムの実行に先立ち、各センサ、ビデオテレビ、
ビデオカメラ等の動作確認および調整(例えば調整器16
においてGAINつまみによりGSR測定値の振幅調整を行っ
たり、好ましい画像の得られる角度にビデオカメラ21を
調整する)を行い、さらにクライエントにオリエンテー
ションを行って本システムを用いるカウンセリングに対
するクライエントの不安を取除いておくと共に、クライ
エントに対し必要以上に指を動かさないよう協力を求め
ておく(指を動かすとGSR、心脈拍の測定値に影響す
る)。
第4図において、まずステップ101で調整器からデー
タ入力が行われているか否かによりデータ入力方法の判
定を行い、調整器よりデータ入力を行うリアルタイム処
理の場合はステップ102でファイル名を入力し、ステッ
プ103で測定時間(最大15分)およびサンプリングタイ
ムを設定してからステップ104でクライエントおよびカ
ウンセラの各データをセンサ14,15,反応キー30より読込
む。一方、ステップ101でメモリ(ここではフロッピー
ディスクを用いる)よりデータ入力を行う再生処理の場
合はステップ105でファイル名を入力し、ステップ106で
そのファイル名を検索し、ステップ107でフロッピーデ
ィスクより該当する各データを読込む。
次のステップ108では前記ステップ104,108で読込んだ
データ(ディジタル値)の内容を前記ディスプレイに表
示して上述したデータ入力が正常に行われていることを
確認する。
このようにして順次データ入力を、全データの入力が
完了するまで、つまりステップ103で設定した測定時間
または最大測定時間(1回につき15分)が経過するまで
繰返し、完了したらステップ110で前記ディスプレイに
同一時間軸の下で各データのグラフ表示を行う。
次いでステップ111では、上記グラフ表示に基づき後
述するようにしてデータ解析を行う。次のステップ112
ではファイル名が新規ファイル名か否かの判定を行い、
新規ファイル名ならばステップ113でそのファイル名、
各データおよび解析結果をフロッピーディスクにメモリ
する。なおファイル名が新規でないときにはステップ11
3の処理をスキップする。
上記生体行動反応解析装置を用いたカウンセリング解
析の作用を第5図に示す実際の解析データを用いて説明
する。
この例のカウンセリング状況はクライエントが学生、
カウンセラが大学の教務係であり、レポートの提出が遅
れているが「教授には了解を得ている」と言訳けする学
生と、立場上学生をたしなめている教務係の対話よりな
るものである。
まずクライエント側を見ると、第5図(a)に示すよ
うに、GSRは瞬時t1,t2,t3,t4,t5においてピーク値
を示しており、これら瞬時にクライエントが何らかの生
理学的反応をしていることがわかる。このことはそのピ
ーク間(瞬時t1〜t2,瞬時t3〜t5)とほぼ同期して心脈
拍が上昇(瞬時t1′〜t2′,瞬時t3′〜t4′)している
ことからも理解される。なおGSRと心脈拍とに多少の時
間的なずれが生じるのは、心脈拍の最小測定間隔を30秒
に設定してあるからである。
一方、反応キーにおいては、瞬時t1近傍で(不安)、
(当惑)が表わされており、明らかに前記GSR、心脈拍
に見られる生理学的反応とこれら心理学的反応が同期し
ていることがわかる。
このときカウンセラ側では、第5図(b)に示すよう
に、反応キーにおいて(閉ざされた質問)(開かれた質
問)が表わされると共にGSRもピーク値を示しており、
カウンセラが立て続けに質問を行っていることがわか
る。
同様に瞬時t2近傍においては、クライエント側では
(当惑)、(スムーズでない)が、カウンセラ側では
(閉ざされた質問)、(開かれた質問)、(かかわらな
い)が表わされており、カウンセラが一方的に質問し続
け、クライエントが当惑していることがわかり、さらに
カウンセラのカウンセリング技法があまり上手でないこ
とがわかる。
このようにして生理学的反応のピーク値に着目して心
理学的反応の解析を行うことにより、カウンセリング解
析、すなわち事例調査(分析)を、できる限り主観(経
験、判断等)を入れずに総合的かつ客観的に行うことが
でき、得られた客観的データの蓄積および解析から、カ
ウンセリングにおいてクライエント、カウンセラの心理
学−生理学的分類データとクライエント、カウンセラの
生体反応とは同期するということを裏付けることができ
る。
なお、クライエントの問題解決に際し、カウンセラお
よびクラエイント間の、相手に係わろうとする姿勢の下
での双方向のコミニュケーションは、カウセリングにお
ける基本的態度としていかなるカウセリングにおいても
望ましいものとされるが、本システムは、明らかに援助
の人間関係にあるいわゆる専門的なカウンセリングのみ
ならず、日常的な対話場面等の各種の人間関係において
も成立する、上記コミニュケーションの促進、改善のた
めのトレーニングにも大きな効果を得ることができる。
さらに、上述のようにして得た解析結果をテレビモニ
タ26において前記画像および音声と重ね合わせて再生
し、クライエントおよびカウンセラの双方またはいずれ
か一方に示す(フィードバックする)ことにより、クラ
エイントにおいてはより高度の自己洞察、自己認識を援
助することができ、カウンセラにおいては自己のカウン
セリング技術を正確に把握させてより効果的なカウンセ
ラ教育を行うことができる。
第7図は本発明の生体行動反応解析装置の第2実施例
の構成を示すブロック線図であり、第2図の第1実施例
と同一の部分には同一符号を付してある。
この第2実施例の第1実施例とのシステム構成上の相
違点は、カメラアダプタ23を廃止し、調整器16を調整器
40に置換え、パソコン20の機能を向上させてパソコン41
に改造したことである。ここでパソコン41には図示しな
いインタフェースボードおよびスーパーインポーズボー
ドが設けられており、インタフェースボードおよびスー
パーインポーズボードは、上記カメラアダプタ23の機能
を吸収するとともに、後述するように第1実施例では調
整器側で行っていた調整機能の一部をも取込み、さらに
パソコン41が内蔵するディスプレイへの表示の多様化を
図るものである。また調整器40には、第1実施例の調整
器16における手動調整作業が面倒であった点を改善する
ため、GSR測定値をモニタするメータが2系統分(クラ
イエント用、カウンセラ用)配設されている。このメー
タおよび後述するオートバランスにより、以下に示すよ
うに、内蔵する図示しないゲイン切換スイッチおよびゼ
ロセット用可変抵抗器の、必要最小限の操作によって調
整器40単独でGSR調整を行うことが可能になった(第1
実施例では調整器16側で手動調整中、パソコン20のディ
スプレイをモニタしなければならなかった)。
ところでオートバランスとは、皮膚抵抗値R0に基づき
定まる基準電圧が基準値の範囲内に入っていないとGSR
測定ができないため基準値の範囲外の場合には範囲内に
収まるよう調整する必要があるが、それを手動で行わず
にパソコン41が第8図に示す制御プログラムを実行する
ことによって自動調整するものである。すなわちまず第
8図のステップ131でGSRセンサ14よりクライエント10
(またはカウンセラ11)の皮膚抵抗R0を読込み、ステッ
プ132でR0に基づき定まる基準電圧V2が基準値の範囲内
か否かの判別を行い、基準値の範囲外ならばステップ13
3でV2を増減する。このV2の増減は、V2が基準値の範囲
内に収まるまでステップ133-132-133のループによって
繰返され(実際には後述するトランジスタTrのベース電
流の増減により行う)、基準値の範囲内に収まったら、
ステップ134でR0に基づき決定されるGSR信号を出力す
る。
ここでGSRの測定原理について説明すると、第9図に
示すように、GSRセンサ14を電圧+Vが印加される抵抗R
1ならびに、トランジスタTrのコレクタおよび信号出力
用のコンデンサCの接合点に接続し、Trのエミッタを抵
抗R2を介して接地し、TrのベースをオペアンプOPの出力
端に接続し、OPの非反転入力端に電圧V0を印加し、OPの
反転入力端をTrのエミッタおよび抵抗R2の接合点に接続
して構成したGSR測定回路においては、例えは皮膚抵抗R
0が増加するとTrのエミッタ電圧V2は減少し、これに応
じてオペアンプOPの入力電圧(V0-V2)の増加分に応じ
た電圧がTrのベースにフィードバックされ、エミッタ電
圧V2が設定値(減少する前の値)になる。このときTr
コレクタ電圧V1が変化するから、このコレクタ電圧V1
変化に応じてGSR信号を出力するものである。
このGSR信号はクライエント(またはカウンセラ)の
安静時には通常ゼロ付近で安定するが(メータはほとん
ど振れない)、安定しない場合にはゼロセット用可変抵
抗器により実際の測定の前に調整しておくものとし、こ
の調整に先立ち、GSR測定値の振幅が室温、皮膚温度等
により変動するため、メータの振れが適切な振幅になる
ようなゲインをゲイン切換スイッチによって選択してお
くものとする。なお、これらの操作により一旦GSR調整
を行ったら、GSR測定中は特に大きなGSRの変動がない限
り、再調整する必要はない。
パソコン41は第1実施例と同様に各入力データに基づ
き第4図の制御プログラムを実行してクライエント10お
よびカウンセラ11の行動の解析を行うが、各ステップの
制御の内容は第1実施例とは若干変更した。第1に、ス
テップ103で設定できる測定時間は、第1実施例の15分
からサンプリングタイムを200msecとすることにより約
2時間まで延長することができた。第2に、ステップ10
4における心脈拍センサ15より読込む脈拍データを心脈
拍に同期したリアルタイムのパルス信号とし(第1実施
例では30秒間の平均値を用いている)さらにステップ10
8において表示する際には当該パルス信号を中心とする
5拍の移動平均値を用いているため、分解能、ひいては
心脈拍の測定精度を向上させることができた(したがっ
て第1実施例では検出が難しかった心脈拍の微少変動も
検出可能になった)。第3に、ステップ108のデータ内
容表示は、例えばGSRを表示する場合、第1実施例では
その時点の数値(アナログデータ)をモニタできるに過
ぎなかったが、本例ではGSRのその時点までの測定値を
連続的にグラフ表示し、併せて心脈拍および反応キー
の、その時点おけるアナログデータも表示するようにし
たため、上記3種のデータの相関関係が容易に把握でき
るようになった。第4に、ステップ110のデータのグラ
フ表示に拡大機能を追加したため、グラフの任意の部分
を時間軸方向に拡大することが可能になった。
(なお上記グラフ表示は測定の途中で行うことも可能
である)。
次にこの第2実施例の生体行動反応解析装置を用いた
カウンセリング解析の作用を第10図に示す実際の解析デ
ータを用いて説明する(なおここでは説明の都合上、ク
ライエント側のデータのみを示す)。
この第2実施例のカウンセリング状況は、クライエン
トが博士課程の学生、カウンセラが大学教員であり、こ
の学生はアルバイトでこの大学教員の助手をしていた
が、夏期休暇のため依頼された仕事を残して帰郷してし
まい、再び上京した際にアルバイトの継続の意志を表明
し、そこでこの学生の将来のこと等について対話してい
るものである(所要時間は5分間)。なおこの対話にお
いてカウンセラは、クライエントの生体反応を引出すた
め意識的に刺激的な言葉(以下刺激語と称す)を多用し
ている。
まず第10図の瞬時t1,t2においてGSRはピーク値を示
しているが、この間カウンセラは依頼した仕事を残して
帰郷したことをたしなめており、これに反応してクライ
エントが動揺しているものであり、このことは瞬時t1
t2において心脈拍もピーク値を示していることからも理
解される。次の瞬時t2〜t3の間GSRが小刻みに振動する
とともに各振動のピーク付近において反応キーの(不
安)、(戸惑い)が押されているが、これはクライエン
トがカウンセラから一週間以内という条件で過重な課題
を課されてそれに当惑しているからである。なおこの例
における反応キーのカテゴリの割当ては、0〜6の各キ
ーに夫々(喜び)(怒り)(悲しい)(楽しい)(驚
き)(不安)(戸惑い)が対応するように変更してある
(No.7は使用しない)。
瞬時t3およびt4においてGSRはピーク値を示し、これ
らに対応して心脈拍もピーク値を示しているが、これは
前記課題が達成できなければ人間として真価が問われる
というカンセラの言葉にクライエントが不安を示し、こ
れまでの優柔不断な態度をたしなめられたとき反発して
怒ったからである。このように「怒り」等感情の起伏が
激しい場合ほど生体反応、ひいてはGSRの振幅や心脈拍
の変動が大きく表われる傾向が見られる。なおここで心
脈拍は移動平均値を用いたためGSRのピーク値から若干
遅れる傾向を示し、反応キーは観察者がモニタ画面上の
クライエントの表情を表わす画像情報およびクライエン
トの言葉を表わす音声情報に基づいて押すため必ずしも
GSRのピーク値と一致せず前後する傾向が見られること
を考慮して解析を行う必要がある。
一方、瞬時t5およびt6におけるGSR、心脈拍の小幅な
ピーク値は、カウンセラがクライエントの心をなだめる
ため楽しいことを考えるように誘ったことにクライエン
トが反応したもので、反応キーにおいても(楽しい)が
押されている。これに伴い瞬時t6以降、瞬時t7に至るま
での間GSRおよび心脈拍は極めて安定しているが、これ
はカウンセラが、クライエントに目を閉じさせて楽しい
イメージを連想する刺激語を与える「イメージ」手法を
用いたからである。そしてこの「イメージ」手法は、瞬
時t7においてカウンセラが「楽しいね」という言葉を発
した時点(GSR、心脈拍はピーク値を示している)で終
了している。
その後瞬時t8までの間は、カウンセラがクライエント
を厳しい状況に追い込むような刺激語を連発したためク
ライエントは動揺して不安を示し、その間反応キーにお
いて(不安)(驚き)が押されるとともにGSRも瞬時t8
にピーク値を示している。さらに瞬時t9にはクライエン
トが敏感に反応すると思われる「父親」という語をカウ
ンセラが用いたため、GSR値が大きなピークを示してい
る。
このようなGSR、心脈拍および反応キーの各データは
相互に関連性を示しており、カウンセリングにおいてク
ライエント、カウンセラの心理学−生理学的分類情報と
クライエント、カウンセラの生体反応とは同期するとい
うことが一層明確に実証されたとになる。またこの第2
実施例の生体行動反応解析装置は、第1実施例の効果に
加えて、上記各データの測定から解析までを自動的に行
う際に、GSR測定における調整を簡略化するとともに心
脈拍データとしてリアルタイムで測定した5拍のデータ
の移動平均値を採用しているから、操作性の向上および
解析精度の向上を実現することができる。
本発明は上述した例にのみ限定されるものではなく、
幾多の変更を加え得ること勿論である。例えば上記の実
施例は本システムをカウンセリング(およびカウンセラ
教育)に適用した場合について述べたが、前述した教育
(school psychology)および心理療法(psychotherap
y)の分野においても本システムをそのまま用いて上述
したカンセリングの場合と同様の効果を得ることができ
る。また同例では生理学的反応としてGSRおよび心脈拍
を用いたが、これらに発汗を加えたり、これらのいずれ
か一方を発汗に置換えてもよい。さらに精度医学(psyc
hiatry)や医学分野においても、生体反応としてGSR,心
脈拍の代りに目的に応じた所望のパラメータとなりうる
測定値を用い、反応キーにおけるカテゴリを目的に応じ
て変更すれば、上記例と同様の効果を得ることができ
る。
(発明の効果) かくして本発明の生体行動反応解析装置は上述の如
く、出力装置は前記被験者および前記試験者のGSRおよ
び心脈拍ならびに前記心理学−生理学的分類情報を前記
コンピュータから同期された形で出力し、この出力装置
の出力においては、前記被験者のGSR、心脈拍のピーク
値および前記被験者の心理学−生理学的分類情報、前記
試験者のGSR、心脈拍のピーク値および前記試験者の心
理学−生理学的分類情報が同期され、前記被験者の心理
学−生理学的分類情報および前記試験者の心理学−生理
学的分類情報が同期されているので、この出力に基づい
てカウンセリング解析を総合的かつ客観的に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の生体行動反応解析装置の概念図、 第2図は本発明装置の第1実施例を示すシステム図、 第3図は同例において用いる反応キーの詳細図、 第4図は同例におけるパーソナルコンピュータの制御プ
ログラムを示すフローチャート、 第5図(a),(b)は同例の生体行動反応解析装置を
用いたカウンセリング解析例を示す線図、 第6図はカウンセリングの学術的分野の位置付けを示す
線図、 第7図は本発明装置の第2実施例を示すシステム図、 第8図は同例におけるパーソナルコンピュータのGSR測
定時のオートバランスの制御プログラムを示すフローチ
ャート、 第9図は同例におけるGSR測定回路を例示する回路図、 第10図は同例の生体行動反応解析装置を用いたカウンセ
リング解析例を示す線図である。 10……クライエント、11……カウンセラ 12,13……観察者、14……GSRセンサ 15……心脈拍センサ、16……調整器 20……パーソナルコンピュータ 21……ビデオカメラ 22……カウンセリング室 24……VTR(ビデオテープレコーダ) 26……テレビモニタ、30……反応キー 40……調整器 41……パーソナルコンピュータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被験者と試験者とのコミニュケーションに
    基づくカウンセリングに使用するための生体行動反応解
    析装置であって、 被験者および試験者のGSRおよび心脈拍を夫々検出する
    第1および第2のGSRセンサおよび心脈拍センサと、 前記被験者および前記試験者の生体行動に関する画像情
    報および音声情報を監視および記録する生体行動監視装
    置と、 前記生体行動監視装置から出力された前記画像情報およ
    び前記音声情報に基づく前記被験者の喜、怒、楽、当
    惑、驚き、不安、スムーズ、スムーズでない等の心理学
    −生理学的分類情報ならびに前記試験者のかかわる、か
    かわらない、直視、胸上視線、胸下視線、開かれた質
    問、閉ざされた質問等の心理学−生理学的分類情報を入
    力するための入力装置である第1および第2の反応キー
    と、 前記第1および第2のGSRセンサおよび心脈拍センサな
    らびに前記第1および第2の反応キーに対して接続され
    ており、前記被験者および前記試験者のGSRおよび心脈
    拍ならびに前記心理学−生理学的分類情報を同期させる
    処理を行うコンピュータと、 前記コンピュータから前記被験者および前記試験者のGS
    Rおよび心脈拍ならびに前記心理学−生理学的分類情報
    を同期された形で出力する出力装置とを具備し、 前記被験者および前記試験者のGSRおよび心脈拍ならび
    に前記心理学−生理学的分類情報が同期された形の出力
    に基づいてカウンセリングの解析を行い得るようにした
    ことを特徴とする、生体行動反応解析装置。
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