JP2502493Y2 - 循環濾過温水器の洗滌装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、浴槽の湯を循環させて
加熱し設定温度に保つとともに濾過する循環濾過温水器
の洗滌装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】浴槽で用いられる循環濾過温水器は、燃
費や水道水の節約に有効であるだけでなく常時設定の湯
温に保つことができ、しかも濾材に高価な麦飯石等の天
然石やセラミックスを用いて濾過するようにしているの
で、長期間清潔な湯が得られる利点があり、最近、家庭
で広く用いられるようになっている。循環濾過温水器
は、図１０に示すように、温水器本体２と、濾過部４
と、吸排ユニット７とを備えている。温水器本体２は、
吸入口１０側から順に二次フィルタ１１、循環ポンプ１
２、流量センサ１３、温度センサ１４およびヒータ１５
を備え、連通経路１６によりそれぞれ連通される。温水
器本体２は、吸入口１０が吸排ユニット７の吸込口３０
に連通され、浴槽５の湯６を吸込み、所望の設定温度に
加熱して保持し、濾過部４に送出するようになってい
る。また、温水器本体２は、図示しないコントロールユ
ニットを備えている。コントロールユニットには、流量
センサ１３および温度センサ１４が温水器本体２内に吸
い込まれた湯６の状態を検知すると、これら流量センサ
１３および温度センサ１４から流量検出信号および湯温
検出信号がそれぞれ送出される。コントロールユニット
は、これら検出信号および予めセットされた設定温度に
基づいて、ヒータ１５および循環ポンプ１２に指令信号
を送出し、湯温を設定温度に保つようになっている。循
環ポンプ１２は、内部にエア抜き部を備えているが、一
定量以上のエアが侵入すると自動停止し、温水器本体２
の作動を停止させるようになっている。濾過部４は、内
部に濾材３を収容した濾材ケース２０を備え、温水器本
体２から送られる吸込湯６Ａを濾過し、排出ユニット７
の排出口３１に排出する。吸排ユニット７は、浴槽５内
に吸盤７Ａにより取りつけられ、下方に浴槽５の湯６を
吸い込む吸込口３０を、上方に濾材ケース２０に連通さ
れ濾過部４から排出される濾過された湯６を浴槽５内に
戻す排出口３１をそれぞれ備えている。吸込口３０に
は、常時一次フィルタ（図示せず）が着脱可能に取りつ
けられている。

【０００３】上述の循環濾過温水器は、使用開始から約
数か月間程経過すると、濾材３に汚れが付着し、ヘドロ
が蓄積される。ヘドロの蓄積を放置しておくと、濾材３
や温水器本体２の内部が目詰まりを起こし、循環ポンプ
１２を駆動するモータ（図示せず）への負担により騒音
の発生や機器の故障を招く恐れがあり、また循環力の低
下による濾過能力の低下などの問題が発生するため、濾
材３の洗滌が必要となる。麦飯石等の天然石やセラミッ
クスからなる濾材３の洗滌には、洗滌効率の高い発泡性
洗剤が用いられる。上記循環濾過温水器の洗滌の手順
は、まず最初に温水器本体２の電源をオフした後、浴槽
５の湯６を排出口３０と吸込口３１との間まで水位を落
とす。次に、予め湯を入れ洗剤を投入したバケツを浴槽
５内に入れ、一次フィルタを外した吸排ユニット７を浴
槽５から離してこのバケツに浸け、温水器本体２を間欠
運転させる。間欠運転させるのは、温水器本体２の停止
時、水流を止めて気泡を発生させやすくし、浸け置き洗
滌するためである。温水器本体２の停止時、排出口３０
から循環ポンプ１２内にエアが侵入すると、循環ポンプ
１２の作動が停止する。このため、温水器本体２を再度
作動させるには、吸込口３１から呼び水を入れて作動さ
せるようにしている。洗滌が終了すると、バケツを浴槽
５から取り除いて、再び吸排ユニット７を浴槽５に取り
付け、残り湯６ですすぎを行うようになっている。

【０００４】このように、循環濾過温水器の洗滌にあた
っては、煩雑さが伴うため、作業性の向上が求められて
いた。ところで、このような煩雑さ除くため、従来の循
環濾過温水器の洗滌装置として、図１１に示す、洗滌具
８が知られている。洗滌具８は、内部に予め洗剤４０が
収容された透明プラスチックの筒状体４１により構成さ
れる。筒状体４１は、吸排ユニット７の吸込口３０と排
出口３１とにそれぞれ対応する位置に吸込口接続筒部４
２と排出口接続筒部４３とがそれぞれ形成される。これ
ら吸込口接続筒部４２と排出口接続筒部４３の開口には
シールが貼られ、内部の洗剤が外部に漏れるのを防いで
いる。吸込口接続筒部４２と排出口接続筒部４３は、ア
ダプタ４６、４７により吸込口３０と排出口３１とにそ
れぞれ接続可能になっている。筒状体４１の上部には、
筒状体４１内に流入する洗滌液の一部とエアとを外部に
放出する洗滌液放出通路４４が形成される。また、洗滌
液放出通路４４は、ホース４５に接続され、ホース４５
の他端は浴槽５の外に引き出され、排水口に接続され
る。

【０００５】上記従来の洗滌具８を用いた洗滌作業につ
いて説明する。まず最初に温水器本体２の電源をオフし
て湯６の循環を停止する。次に、筒状体４１の吸込口接
続筒部４２と排出口接続筒部４３の開口に貼られたシー
ルをそれぞれはがし、内部の洗剤が湯６内に漏出しない
よう、筒状体４１を浴槽５の湯６内に静かに沈め、内部
の空気を完全に抜く。そして、吸込口接続筒部４２と排
出口接続筒部４３をアダプタ４６、４７を介して吸込口
３０と排出口３１とに、洗滌液放出通路４４をホース４
５にそれぞれ接続する。次に、温水器本体２を作動させ
る。温水器本体２の作動より、筒状体４１の内部の洗剤
が、吸排ユニット７、温水器本体２、濾過部４、吸排ユ
ニット７、筒状体４１の経路で循環し、濾材３の洗滌が
行われる。洗滌の際、洗剤の発泡により経路内にエアが
発生し、洗滌液はエアを含んだ状態で膨張し、筒状体４
１の洗滌液放出通路４４を通ってホース４５の出口から
溢れでるとともに、循環ポンプ１２内にエアが侵入して
循環ポンプ１２が数分間で停止（温水器本体２の停止）
する。この時点で循環による洗滌は終了する。しばらく
の間（約２５分程）、その状態を保ち浸け置き洗滌す
る。最後に、洗滌具８を吸排ユニット７から取りはず
し、すすぎ用ホースを吸排ユニット７の排出口３０と浴
槽５外の排水口とに接続し、温水器本体２を再び作動さ
せて浴槽５内の湯６を用いてすすぎを行うようになって
いる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】上記従来の循環濾過温
水器の洗滌装置は、洗滌時、洗剤の発泡作用により洗滌
液中へのエアの混入が避けられないため、循環ポンプ１
２内にエアが侵入して循環ポンプ１２が停止するまでの
数分間しか循環による洗滌を行うことができず、、その
ため、濾材３の表面の汚れは洗浄することができても、
濾材３の内部まで洗浄することができず、短期間の使用
で何度も洗滌を行わなければならないという問題があ
る。さらに、洗滌時、エアを含んで膨張した洗滌液が筒
状体４１からホース４５を通じて外部に大量に溢れ出て
しまい洗剤が無駄になるだけでなく、循環による洗滌時
に次第に洗滌液に含まれる洗剤の量が少なくなり、洗滌
効率が低下してしまうという問題がある。浸け置き洗滌
時には、温水器本体２を長時間停止させなければならな
いので、洗滌液の温度が低下し洗滌効率が低下する。ま
た、洗滌対象となる循環濾過温水器の汚れの程度に関係
なく、筒状体４１内には所定量の洗剤しか収容すること
ができないため、汚れの程度（使用期間の長さやのべ使
用人数の多さ）に応じて、洗剤の量を調整することがで
きないという問題がある。しかも、いったん使用した洗
滌具８は、再利用が困難で使い捨てせざるを得ず、洗滌
コストが高くなるという問題がある。

【０００７】本考案は上記欠点を除くためになされたも
ので、洗滌作業が容易で、かつ洗滌作業時間を短縮し、
さらに洗滌効率を高め、汚れに応じて洗剤の量と洗滌時
間を自由に設定することができ、しかも洗滌コストを低
減することができる循環濾過温水器の洗滌装置を提供す
るものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案に係る循環濾過温
水器の洗滌装置は、槽内の湯を吸込む吸込口と、この吸
込口と連通しコントロールユニットからの指令信号に基
づいて駆動されるポンプと、このポンプから送出される
吸込湯を、コントロールユニットからの指令信号により
所望の温度に加熱して保持する加熱部と、この加熱部と
連通し、内部に濾材を収容して吸込湯を濾過する濾過部
と、この濾過部により濾過された吸込湯を槽内に戻す排
出口とを備えた循環濾過温水器において、上記吸込口と
上記排出口とにそれぞれ接続可能に連通する吸込口接続
部と排出口接続部とを備え上端開口に洗剤を投入可能な
第１の洗剤投入口が形成された筒状本体と、上記第１の
洗剤投入口に取り外し可能に取り付けられるエア抜き機
構とを備えるようにしたものである。

【０００９】

【作用】本考案に係る循環濾過温水器の洗滌装置は、循
環濾過温水器の吸込口と排出口とに筒状本体の吸込口接
続部と排出口接続部とをそれぞれ接続し、第１の洗剤投
入口から洗剤を汚れに応じて量を調整して投入し、この
第１の洗剤投入口にエア抜き機構を取り付け、循環濾過
温水器を動作させて吸込湯とともに洗剤を循環させて、
循環濾過温水器の内部を洗滌する。洗滌時発生する気泡
は、洗滌液に混入されて濾過部から筒状本体に至ると排
出口接続部開口から筒状本体上部に集合されて滞留し、
滞留したエアはエア抜き機構から外部に放出され、エア
抜きされた洗滌液は、再び吸込口接続部から循環濾過温
水器の内部に吸引されて設定温度で循環し続ける。

【００１０】

【実施例】以下、図示実施例により本考案を説明する。
図１は本考案の一実施例に係る循環濾過温水器の洗滌装
置を示す全体斜視図、図２は図１の洗滌装置の組み立て
状態を示す説明図、図３は図１の洗滌装置の縦断面図、
図４は循環濾過温水器を示す全体図、図５は循環濾過温
水器と洗滌装置との連通経路を示す説明図である。循環
濾過温水器は、図４に示すように、温水器本体２と、濾
過部４と、吸排ユニット７とを備えて構成される。

【００１１】温水器本体２は、図５に示すように、吸入
口１０側から順に、二次フィルタ１１、循環ポンプ１
２、流量センサ１３、温度センサ１４およびヒータ１５
を備え、連通経路１６によりそれぞれ連通される。二次
フィルタ１１は、吸排ユニット７の吸込口３０に連通さ
れる。循環ポンプ１２はモータ１２Ａにより駆動され
る。また、温水器本体２は、コントロールユニット１７
を備えている。コントロールユニット１７には、流量セ
ンサ１３および温度センサ１４が温水器本体２内に吸い
込まれた湯６の状態を検知すると、これら流量センサ１
３および温度センサ１４から流量検出信号および湯温検
出信号がそれぞれ送出される。コントロールユニット１
７は、これら各検出信号および予めセットされた設定温
度に基づいて、ヒータ１５およびモータ１２Ａに指令信
号を送出し、湯温を設定温度に保つとともに循環量を調
整するようになっている。濾過部４は、内部に濾材３を
収容した濾材ケース２０を備え、この濾材ケース２０を
ケースカバー２１に収納して構成される。濾材ケース２
０は、上流側が温水器本体２のヒータ１５側に、下流側
が三次フィルタ２２を介して吸排ユニット７の排出口３
１にそれぞれ連通され、温水器本体２から送られてくる
吸込湯６Ａを濾過して吸排ユニット７に排出するように
なっている。吸排ユニット７は、吸盤３４により浴槽５
内に取りつけられ、下方に浴槽５の湯６を吸い込む吸込
口３０を、上方に排出口３１をそれぞれ備え、排出口３
１は濾材ケース２０から排出される濾過された吸込湯６
Ａを浴槽５内に戻すようになっている。吸込口３０に
は、一次フィルタ３３（図４参照）が着脱可能に取りつ
けられている。

【００１２】ところで、循環濾過温水器の洗滌装置５０
は、図１ないし図３に示すように、内部に循環通路５１
Ａを有する筒状本体５１と、この筒状本体５１の上下に
それぞれ設けられた吸込口接続部５２および排出口接続
部５３と、筒状本体５１の上端開口に形成された第１の
洗剤投入口５４と、この第１の洗剤投入口５４に取り外
し可能に冠着され自動エア抜き弁５５を有する蓋部５６
とを備えて構成される。筒状本体５１は、上部が大径に
形成された大径部５７を有し、排出口接続部５３と第１
の洗剤投入口５４との間には、内部にエア滞留室５８が
形成される。吸込口接続部５２と排出口接続部５３は、
吸排ユニット７の吸込口３０と排出口３１とにそれぞれ
接続されるようになっている。エア抜き機構７０は、自
動エア抜き弁５５と蓋部５６とから構成される。蓋部５
６は、エア滞留室５８と連通する連通孔５９が穿設さ
れ、自動エア抜き弁５５は、この連通孔５９に連通して
蓋部５６の上部に取り付けられる。

【００１３】大径部５７内には、接続筒体６０が第１の
洗剤投入口５４のレベルに対する湯６の水位に応じて着
脱可能に挿着されるようになっている。すなわち、第１
の洗剤投入口５４のレベルが湯６の水位より低い場合に
取り付けられるようになっている。接続筒体６０の下部
は大径部５７の内径より若干縮径に形成され、上部は大
径部５７と同径に形成される。接続筒体６０の上端開口
には、第２の洗剤投入口６１が形成される。接続筒体６
０は、筒状本体５１と同様に第２の洗剤投入口６１に蓋
部５６が冠着可能になっている。さらに、接続筒体６０
は、筒状本体５１に接続された際、接続筒体６０の内部
室６０Ａがエア滞留室５８と連通し、エアの滞留する空
間を上方に拡大するようになっている。

【００１４】排出口接続部５３は、図３に示すように、
略Ｌ字状の弾性を有するシリコンホース６５と、このシ
リコンホース６５の一端に挿着され、吸排ユニット７の
排出口３１に接続可能な硬質の塩化ビニールパイプ６６
と、接続ホース６５Ａとから構成される。シリコンホー
ス６５は、筒状本体５１に形成された孔６３に圧入され
て着脱可能に取り付けられる。シリコンホース６５の他
端は、筒状本体５１内に延設され、吸込口接続部５２側
に向かって下方に曲げられている。塩化ビニールパイプ
６６は、シリコンホースからなる接続ホース６５Ａを介
して吸排ユニット７の排出口３１に接続される。

【００１５】吸込口接続部５２は、内部が中空の円筒状
接続コネクタ６８が筒状本体５１の下方に形成された連
通孔６７に取り付けられて構成される。接続コネクタ６
８の外側には、吸入口３１に接続される半割状の接続ス
リーブ６９が形成されている。排出口接続部５３と吸込
口接続部５２はそれぞれ、吸排ユニット７のタイプに応
じて吸入口と排出口との位置および口径に応じて図示し
ないアダプタにより接続可能になっている。

【００１６】次に、上記実施例に係る洗滌装置５０の作
用を図６ないし図８により洗滌の手順に沿って説明す
る。まず、吸排ユニット７から図４に示す一次フィルタ
３３を取り外し、温水器本体２を作動させた状態で、洗
滌装置５０の塩化ビニールパイプ６６を接続ホース６５
Ａを介して吸排ユニット７の排出口３１に接続し（図６
参照）、接続コネクタ６８を吸排ユニット７の吸込口３
０に接続する。次に、第１の洗剤投入口５４から、汚れ
の程度に応じて洗剤の量を調整して投入し（図７参
照）、第１の洗剤投入口５４に蓋部５６を取り付ける
（図８参照）。筒状本体５１内に投入された洗剤は、図
５に示すように、湯６に溶けて洗滌液として吸込口接続
部５２の接続コネクタ６８、吸排ユニット７の吸込口３
０、二次フィルタ１１、循環ポンプ１２、流量センサ１
３、ヒータ１５、濾材ケース２０、三次フィルタ２２、
吸排ユニット７の排出口３１、塩化ビニールパイプ６
６、シリコンホース６５の順に循環される。洗滌液は汚
れの吸着された濾材３を洗滌する際、気泡が発生し、気
泡は洗滌液に混入して筒状本体５１に導かれる。そし
て、気泡の混入した洗滌液がシリコンホース６５の排出
端から排出されると、気泡のみ筒状本体５１の上方に上
昇してエア滞留室５８に集められ、蓋部５６の連通孔５
９を介して自動エア抜き弁５５から外部に放出される。
このため、気泡が取り除かれた洗滌液が接続コネクタ６
８から温水器本体２側に還流し、設定温度で循環し続け
る。濾材３には、絶えず設定温度で気泡が取り除かれた
洗滌液が流入し続け、汚れの程度に応じて所望時間循環
による洗滌を行うことができるので、濾材３の内部まで
汚れを洗滌することができる。

【００１７】ところで、浴槽５の湯６の水位が高く、第
１の洗剤投入口５４が湯６の水面下にあるときは、接続
筒体６０を筒状本体５１の大径部５７に挿着し、第２の
洗剤投入口６１を湯６の水面上に露出させて洗剤を投入
することができるようになっており（図６参照）、洗剤
投入後、第２の洗剤投入口６１に蓋部５６を取り付け、
上記動作を行うようになっている。接続筒体６０を取り
付けた場合、エア滞留室５８は、接続筒体６０内部室６
０Ａと連通され、エアの滞留する空間を拡大させること
ができるので、洗剤を大量に使用し大量の気泡が生じて
もエアを効率的に外部に放出できるようになっている。

【００１８】洗滌が終了すると、温水器本体２の作動を
停止させた後、洗滌装置５０を吸排ユニット７から取り
外し、図１０に示すように、すすぎ用ホース７１の一端
を吸排ユニット７の排出口３１に接続し他端を浴槽５の
排水口近傍に配置する。そして、温水器本体２を作動さ
せ、残り湯６を使ってすすぎを行うようになっている。

【００１９】図９は、本考案の変形例を示すもので、上
下が同一径に形成された接続筒体１６０が、筒状本体１
５１の大径部１５７内に、着脱可能に挿着されるように
なっている。接続筒体１６０は、高さが異なる複数の筒
体から構成され、湯６の水位に応じて適宜選択されるよ
うになっている。接続筒体６０の上端開口には、第３の
洗剤投入口１６１が形成される。接続筒体１６０は、第
３の洗剤投入口１６１に自動エア抜き弁１５５が取り付
けられた蓋部１５６が冠着可能になっている。また、接
続筒体１６０は、筒状本体１５１に接続された際、接続
筒体１６０の内部室１６０Ａがエア滞留室１５８と連通
し、エアの滞留する空間を上方に拡大するようになって
いる。この変形例では、蓋部１５６は、接続筒体１６０
にのみ冠着されるよう構成されている。このため、湯６
の水位に応じて高さの異なる接続筒体１６０を選択して
筒状本体１５１の大径部１５７に挿着し、選択された接
続筒体１６０の第３の洗剤投入口１６１に蓋部１５６を
取りつけるようになっている。

【００２０】

【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、循
環濾過温水器の吸込口と排出口とにそれぞれ接続可能に
連通する吸込口接続部と排出口接続部とを備え上端開口
に洗剤を投入可能な第１の洗剤投入口が形成された筒状
本体と、この第１の洗剤投入口に取り外し可能に取り付
けられるエア抜き機構とを備えるようにしたので、洗滌
作業を容易に行うことができ、しかも洗滌時間を短縮す
ることができる。さらに、汚れの程度に応じて洗剤の量
および洗滌時間を調整することができるので、効率的に
洗滌することができる。また、洗滌装置を繰り返し使用
することができるので、洗滌コストを低減することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る循環濾過温水器の洗滌
装置を示す全体斜視図である。

【図２】図１の洗滌装置の組み立て状態を示す説明図で
ある。

【図３】図１の洗滌装置の縦断面図である。

【図４】循環濾過温水器を示す全体図である。

【図５】循環濾過温水器と図１の洗滌装置との連通経路
を示す説明図である。

【図６】図１の洗滌装置を循環濾過温水器に取り付ける
状態を示す説明図である。

【図７】図１の洗滌装置の使用状態を示す説明図であ
る。

【図８】図１の洗滌装置の使用状態を示す説明図であ
る。

【図９】本考案の変形例を示す洗滌装置の縦断面図であ
る。

【図１０】循環濾過温水器のすすぎ状態を示す説明図で
ある。

【図１１】従来の洗滌装置を示す説明図である。

【符号の説明】

２ 循環濾過温水器 ３０ 循環濾過温水器の吸込口 ３１ 循環濾過温水器の排出口 ５０ 洗滌装置 ５１ 筒状本体 ５２ 吸込口接続部 ５３ 排出口接続部 ５４ 第１の洗剤投入口 ５５ 自動エア抜き弁（エア抜き弁） ５６ 蓋部 ５９ 連通孔 ７０ エア抜き機構

Claims (7)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 槽内の湯を吸込む吸込口と、この吸込口
   と連通しコントロールユニットからの指令信号に基づい
   て駆動されるポンプと、このポンプから送出される吸込
   湯を、コントロールユニットからの指令信号により所望
   の温度に加熱して保持する加熱部と、この加熱部と連通
   し、内部に濾材を収容して吸込湯を濾過する濾過部と、
   この濾過部により濾過された吸込湯を槽内に戻す排出口
   とを備えた循環濾過温水器において、上記吸込口と上記
   排出口とにそれぞれ接続可能に連通する吸込口接続部と
   排出口接続部とを備え上端開口に洗剤を投入可能な第１
   の洗剤投入口が形成された筒状本体と、上記第１の洗剤
   投入口に取り外し可能に取り付けられるエア抜き機構と
   を備えたことを特徴とする循環濾過温水器の洗滌装置。
2. 【請求項２】 筒状本体の第１の洗剤投入口と吸込口接
   続部より上方に設けられた排出口接続部との間に洗滌時
   発生する気泡を滞留させる滞留室が形成されていること
   を特徴とする請求項１に記載の循環濾過温水器の洗滌装
   置。
3. 【請求項３】 エア抜き機構は、第１の洗剤投入口に取
   り外し可能に冠着され連通孔の形成された蓋部と、この
   蓋部に取り付けられ上記連通孔を介して筒状本体内のエ
   アを外部に放出するエア抜き弁とを備えて構成されるこ
   とを特徴とする請求項１ないし２に記載の循環濾過温水
   器の洗滌装置。
4. 【請求項４】 下部が第１の洗剤投入口に挿脱可能に接
   続されるとともに、上部にエア抜き機構が着脱可能に取
   り付けられ洗剤を投入可能な第２の洗剤投入口が形成さ
   れ、槽の水位に応じて筒状本体に接続される接続筒体を
   備えたことを特徴とする請求項１ないし３に記載の循環
   濾過温水器の洗滌装置。
5. 【請求項５】 排出口接続部は、筒状本体内に延設され
   た開口端部が吸込口接続部側に向かって曲げられている
   ことを特徴とする請求項１ないし４に記載の循環濾過温
   水器の洗滌装置。
6. 【請求項６】 排出口接続部は、略Ｌ字状の弾性を有す
   るホースとこのホースに挿着され排出口に接続可能な硬
   質パイプとから構成され、上記ホースが筒状本体に形成
   された孔に圧入されて着脱可能に取り付けられることを
   特徴とする請求項５に記載の循環濾過温水器の洗滌装
   置。
7. 【請求項７】 吸込口接続部と排出口接続部とは、吸込
   口と排出口とにアダブタを介してそれぞれ接続されるこ
   とを特徴とする請求項１ないし６に記載の循環濾過温水
   器の洗滌装置。