JP2024523644A - 毛細血管血液の採血デバイス - Google Patents

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Abstract

血液サンプルを取得するためのデバイスは、サンプル源を受け入れるためのホルダを含み得、ホルダは、作動部分およびポートを有し、採血器アタッチメントは、ホルダに取り外し可能に接続され、採血器アタッチメントに取り外し可能に接続され、容器は、採血キャビティを画定し、採血器アタッチメントは、血液サンプルを患者の指から採取容器に向けるように構成されたポスト部材を備え得る。

Description

本出願は、「毛細血管血の採血デバイス」の名称で2021年6月29日に出願された米国仮出願第63/216,239号の優先権を主張し、その開示全体は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、一般に、生物学的サンプルを得るための装置に関する。より具体的には、本開示は、制御された方法で指を切開(突刺)して絞り、血液サンプルを、採取、安定化、および分配することができる、統合された指ベースの毛細血管血液の採血デバイスに関する。
血液サンプルなどの生物学的サンプルを取得および採取するための装置は、医療産業で一般的に用いられている。医療分野で一般的に行われる採血の1つのタイプは、試験のために血液サンプルを採取するためにしばしば行われる毛細血管血液の採血である。糖尿病などの特定の疾患では、例えば、患者の血糖値をモニターするために、患者の血液を定期的に検査する必要がある。さらに、コレステロール検査キットなどの検査キットは、多くの場合、分析のために血液サンプルを必要とする。採血では、通常、血液サンプルを得るために指または他の適切な身体部分を刺すことを伴う。典型的には、そのような検査に必要な血液の量は比較的少なく、小さな刺創ないし切開によって、通常、これらの検査に十分な量の血液がもたらされる。患者の皮膚を穿刺して患者から毛細血管の血液サンプルを得るために用いられる様々なタイプのランセットデバイスが開発されている。
多くの異なるタイプのランセットデバイスが、病院、診療所、医局など、ならびに個々の消費者に市販されている。そのようなデバイスは、典型的には、針などの先の尖った部材、または刃などの鋭利なエッジ部材を含み、これは、血液のわずかな流出をもたらすように、患者の皮膚に迅速な穿刺創または切開を行うために用いられる。多くの人にとって、手で持った針や刃で自分の指を刺すことは、しばしば生理的にも心理的にも困難である。結果として、ランセットデバイスは、始動機構の作動によって患者の皮膚を穿刺または切開する自動装置に発展しつつある。一部の装置によっては、針または刃は、患者から血液を採取することを担当する医療専門家、または患者自身によって始動されるまで待機位置に維持される。始動すると、針または刃は、患者の、例えば指の皮膚を穿刺または切開する。多くの場合、患者の皮膚を穿刺または切開するために必要な“自動”的な力を与えるために、ばねが装置に組み込まれる。
穿刺要素または切開要素を装置から自動的に突出させまたは装置内に後退させることを特徴とする接触作動式ランセットデバイスの一種は、本出願の譲受人であるBecton, Dickinson and Companyが所有する米国特許第9,380,975号に記載されている。このランセットデバイスは、ハウジングと、穿刺要素を有するランセット構造とを含む。ランセット構造は、ハウジング内に配置され、穿刺要素がハウジング内に保持される、保持位置または作動前位置と、穿刺要素がハウジングの前端を通って延びる穿刺位置との間で移動するようにされている。ランセットデバイスは、ランセット構造を穿刺位置に向けて付勢するためにハウジング内に配置された駆動ばねと、駆動ばねの付勢に対して後退位置にランセット構造を保持する保持ハブとを含む。保持ハブは、ランセット構造と接触係合する枢動レバーを含む。ハウジング内のアクチュエータは、レバーを枢動(pivots)させ、それによって、ランセット構造をハウジングの後端に向かって移動させて、駆動ばねを少なくとも部分的に圧縮し、レバーをランセット構造との接触係合から解放する。次いで、受け取った血液サンプルを採取および/または検査する。この検査は、診療現場(POC)の検査装置によって実行することができ、または採取したものを検査施設に送ることもできる。
現在、毛細血管の採血作業は、高い技能レベルを必要とする複雑な多段階作業である。この作業の多段階性によって、溶血、不十分なサンプル安定化、および血餅などのサンプル品質の問題を引き起こす可能性のあるいくつかの変異が導かれる。血液サンプルを得るためのランセットデバイスを用いることは、以下には限定されないが、検査中にランセットを保持し続けること、穿刺部位から十分な血流を得ること、血液を適切に採取すること、凝固を防止することなどを含み、毛細血管の血液サンプルの採取に影響を与えるいくつかの変位をもたらし得る。作業ばらつきの最も一般的な原因のいくつかは、(1)汚染されたサンプルをもたらす可能性のある、穿刺部位の不十分な洗浄や最初の滴除去、(2)不十分な量のサンプルや大分の間質液をもたらす可能性のある、一貫性のない穿刺の位置および深さ、(3)溶血サンプルをもたらす可能性がある、血液抽出(例えば、血液搾り)を促進する際の、一貫性のない絞り技術や穿刺部位付近の過度の圧力、(4)溶血または汚染されたサンプルをもたらす可能性のある、移送接触面や採取技術の変異、ならびに(5)血餅をもたらす可能性のある、不十分なサンプルと抗凝固剤との混合である。
毛細血管の採血は、通常、医療従事者によって、その指を用いて穿刺部位の周りの組織を手動で絞るか、または真空圧力を用いて穿刺部位から血液を引き出す装置によって行われる。
採取部位を手動で絞ることは、技術に高度に依存する作業であり、成功率や(溶血-血液細胞破裂によって測定される)サンプル品質に非常に大きなばらつきをもたらす。医療従事者は通常、患者に依存した血流の違いを補うように、搾る際の圧力と速度を調整する。より強く絞ると、血液の流れが速くなるが、溶血も増すことになる。絞りの位置も、個人の好み、経験、手の疲労に応じて、医療従事者間で異なる。作業者によっては、指による“搾り(milking)”と呼ばれる作業を実行することさえあり、この作業では、指の根元から圧力を加え、それを指の先端に向かってスライドさせて行く。この作業は、サンプル品質の低下につながるため、国内外の保健機関では推奨されていない。
真空駆動の装置は、血流の圧力および技術を標準化するが、通常、全体的な血流の不良に悩まされる。印加できる最大圧力は、大気圧と絶対真空の差(~14psi)で制限され、装置は絶対真空のほんの一部でのみ動作する。参考のために、男性および女性の握力は平均で50~100ポンドの範囲であり、手動方法が代わりに、血流ではなく溶血(hemolysis)によって影響を受ける理由を示している。真空法はまた、一貫した圧力が作用して、組織がそれを血液で満たす能力を制限する。
従って、この技術分野では、指を突刺して絞り、サンプルを採取し、サンプルを安定させ、その後、制御された方法でサンプルを分配する能力を有する装置が必要となる。また、この技術分野では、典型的には、溶血や血餅を含む低いサンプル品質に関係する、ワークフローのばらつき(variabilities)を排除することによって、毛細血管の採血を簡素化および合理化する装置が必要となる。当技術分野では、血液曝露および装置再使用を排除する、採取および移送のための閉じられたシステムのさらなるニーズが依然としてある。(1)毛細血管血液の採血および移送のための異なる容器を収容する場合に柔軟性を導入し、(2)高品質の均一に混合/安定化された毛細血管血液サンプルを生成する能力を有し、(3)毛細血管の血漿サンプルからオンボード血漿を生成する能力を有し、(4)痛みを軽減しながら大きな毛細血管血液サンプル(50~500μLより大)を採取する能力を有し、(5)採取時に患者情報と組合された独自のサンプル識別子を含み、(6)毛細血管血液を採取し、オンボード診断を実行する能力を有し、および(7)同じまたは異なる抗凝固剤を有する異なる容器に血液サンプルを採取するための複数の採取口を有する、装置に対するさらなるニーズが当技術分野において依然として存在する。当技術分野では、作用する圧力の標準化されかつ制御された位置、適切な血流のために十分に高いが溶血閾値未満の作用圧力、血液が指に補充されることを可能にするための、一貫した圧力ではなく圧力の規定されたリズミカルな作用、平均血流速度の増加、およびオペレータによる最大作用圧力の低下によるユーザー疲労軽減、を含む毛細血管採血装置がさらに必要とされる。
本開示は、上述のニーズを満たし、指に刺して指を絞り、サンプルを採取し、サンプルを安定化させ、その後、制御された方法でサンプルを分配することができる、毛細血管血液の採血デバイスのような、生体サンプルを取得するための装置に関する。この装置はまた、溶血や微小血餅を含むといったサンプルの低品質に通常は関連する作業の流れのばらつきを排除することによって、毛細血管の採血を簡素化し、合理化する。
本開示には、自己完結型で完全に一体化された、指に配置される細血管の採血デバイスが含まれ、このデバイスは、刺し、採取し、大容量の、例えば最大500マイクロリットル以上の毛細血管の血液サンプルを安定化させる能力を有する。本デバイスは、溶血、微小血餅、患者の不快感など、一般的にサンプルの質の低下に関連した作業の流れの手順やばらつきを排除することにより、大量の毛細血管の採血を簡素化し、合理化する。本デバイスは、指を刺すことのできる引き込み式穿刺機構と、刺した指の部位から採取容器への毛細血管の血液の接続と移送を確実にする、関連した血液流路を備える。このデバイスにはまた、指から血流を刺激、すなわちポンプで送り出すために周期的に絞ることができるホルダと、採取したサンプルを安定させるために流路または採取容器に置かれる抗凝固剤も含まれる。
1つの構造によれば、デバイスは、ホルダ、ランセット、および、採取容器のような個別の構成要素を含むことができる。別の構造によれば、ランセットと採取容器は、1つのデバイスに統合することができ、ホルダとともに使用される。さらに別の構造によれば、ホルダ、ランセット、および採取容器は、単一のシステムに統合することができる。これらの構造のいずれかは、痛み軽減制御のために、自立型の使い捨てデバイスとして、および/または、外部電源と組み合わせて使用されることが想定される。毛細血管血液の採血デバイスは、小さなチューブから毛細血管ディスペンサまでの様々な毛細血管採取容器、ならびにオンボード血漿分離モジュールのためのプラットフォームとして機能することができる。この機能により、医療現場(POC)のカートリッジや、遠心分離機や分析装置で使用可能な小さな採血移送管への分配を含む、さまざまな用途に製品の柔軟性が広がる。
本開示の一実施形態では、血液サンプルを取得するためのデバイスは、サンプル源を受け入れるためのホルダであって、作動部分およびポートを有するホルダと、ホルダに取り外し可能に接続された採血器アタッチメントと、採血器アタッチメントに取り外し可能に接続された採取容器であって、採血キャビティを画定する容器と、を含み得、採血器アタッチメントは、血液サンプルを患者の指から採取容器に向けるように構成されたポスト部材を備える。
本開示の一実施形態では、ポスト部材は、患者の指の直下に位置して、患者の指から採取された血液サンプルと接触するように、採血器アタッチメント内に配置され得る。ポスト部材の上端は、採血器アタッチメントの上端よりも短くてもよい。ポスト部材は、ホルダに保持されたときに患者の指に接触しないように、採血器アタッチメント内に配置され得る。採血器アタッチメントは、血液サンプルをポスト部材から採取容器に誘導するために、ポスト部材に接続された誘導流路を含み得る。採血器アタッチメントは、ポスト部材と誘導流路との間に設けられた遷移経路を含み得る。遷移経路は、曲率を有し得る。血液サンプルのポスト部材への付着(adhesion)を防止するために、コーティングをポスト部材に塗布してもよい。採血器アタッチメントの下端は、採血器アタッチメントから採取容器に血液サンプルを向けるための曲率を有し得る。少なくとも1つの通気口(vent)は、採血器アタッチメントの上面に画定され得る。採血器アタッチメントは、患者の指と採取容器との間の開放チャネル流路を画定し得る。開放チャネル流路は、少なくとも1つのリブを含み得る。
本開示の一実施形態では、血液サンプルを取得するためのデバイスは、サンプル源(source)を受け入れるためのホルダを含み得、ホルダは、作動部分およびポートを有し、採血器アタッチメントは、ホルダに取り外し可能に接続され、採血器アタッチメントは、血液サンプルを患者の指から採取容器に向けるように構成されたポスト部材を備える。
本開示の一実施形態では、ポスト部材は、患者の指の直下に位置して、患者の指から採取された血液サンプルと接触するように、採血器アタッチメント内に配置され得る。ポスト部材の上端は、採血器アタッチメントの上端よりも短くてもよい。ポスト部材は、ホルダに保持されたときに患者の指に接触しないように、採血器アタッチメント内に配置され得る。採血器アタッチメントは、血液サンプルをポスト部材から採取容器に誘導するために、ポスト部材に接続された誘導された流路を含み得る。採血器アタッチメントは、ポスト部材と誘導された流路との間に設けられた遷移経路を含み得る。遷移経路は、曲率を有し得る。血液サンプルのポスト部材への付着(adhesion)を防止するために、コーティングをポスト部材に塗布してもよい。採血器アタッチメントの下端は、採血器アタッチメントから採取容器に血液サンプルを向けるための曲率を有し得る。少なくとも1つの通気口(vent)は、採血器アタッチメントの上面に画定され得る。採血器アタッチメントは、患者の指と採取容器との間の開放チャネル流路を画定し得る。開放チャネル流路は、少なくとも1つのリブを含み得る。
本開示の一実施形態では、血液サンプルを取得するためのデバイスは、ホルダおよび採取容器に取り外し可能に接続されるように構成された採血器アタッチメントを含み得、採血器アタッチメントは、血液サンプルを患者の指から採取容器に誘導するように構成されたポスト部材を含む。
本発明はまた、以下の条項にも開示される。
条項1:血液サンプルを取得するためのデバイスであって、前記デバイスは、サンプル源を受け入れるためのホルダであって、作動部分およびポートを有する前記ホルダと、前記ホルダに取り外し可能に接続された採血器アタッチメントと、前記採血器アタッチメントに取り外し可能に接続された採取容器であって、採血キャビティを画定する前記容器とを含み、前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを患者の指から前記採取容器に向けるように構成されたポスト部材を備える。
条項2:前記ポスト部材が、前記患者の指の直下に配置されて、前記患者の指から採取された前記血液サンプルと接触するように、前記採血器アタッチメント内に配置される、条項1に記載のデバイス。
条項3:前記ポスト部材の上端が、前記採血器アタッチメントの上端よりも短い、条項1または2に記載のデバイス。
条項4:前記ポスト部材が、前記ホルダに保持されたときに前記患者の指に接触しないように、前記採血器アタッチメント内に配置される、条項1~3のいずれかに記載のデバイス。
条項5:前記採血器アタッチメントが、前記血液サンプルを前記ポスト部材から前記採取容器に誘導するために前記ポスト部材に接続された誘導流路をさらに備える、条項1~4のいずれかに記載のデバイス。
条項6:前記採血器アタッチメントが、前記ポスト部材と前記誘導流路との間に提供される遷移経路をさらに備える、条項5に記載のデバイス。
条項7:前記遷移経路が曲率を有する、条項6に記載のデバイス。
条項8:コーティングが、前記血液サンプルの少なくとも一部の付着を低減するために、前記採血器アタッチメントおよび前記採取容器のうちの少なくとも1つに適用される、条項1~7のいずれかに記載のデバイス。
条項9:前記コーティングが前記ポスト部材に適用される、条項1~8のいずれかに記載のデバイス。
条項10:前記コーティングがタンパク質コーティングである、条項1~9のいずれかに記載のデバイス。
条項11:前記タンパク質コーティングが、ウシ血清アルブミンを含む、条項1~10のいずれかに記載のデバイス。
条項12:前記コーティングがEDTAを含む、条項1~11のいずれかに記載のデバイス。
条項13:前記採血器アタッチメントの下端が、前記採血器アタッチメントから前記採取容器に前記血液サンプルを誘導する曲率を有する、条項1~12のいずれかに記載のデバイス。
条項14:少なくとも1つの通気口が、前記採血器アタッチメントの上面に画定される、条項1~13のいずれかに記載のデバイス。
条項15:前記採血器アタッチメントが、前記患者の指と前記採取容器との間の開放チャネル流路を画定する、条項1~14に記載のデバイス。
条項16:前記開放チャネル流路が少なくとも1つのリブを含む、条項15に記載のデバイス。
条項17:血液サンプルを取得するためのデバイスであって、前記デバイスは、サンプル源を受け入れるためのホルダであって、作動部分およびポートを有する前記ホルダと、前記ホルダに取り外し可能に接続された採血器アタッチメントと、を含み、前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを患者の指から採取容器に誘導するように構成されたポスト部材を備える。
条項18:前記ポスト部材が、前記患者の指の直下に配置されて、前記患者の指から採取された前記血液サンプルと接触するように、前記採血器アタッチメント内に配置される、条項17に記載のデバイス。
条項19:前記ポスト部材の上端が、前記採血器アタッチメントの上端よりも短い、条項17または18に記載のデバイス。
条項20:前記ポスト部材が、前記ホルダに保持されたときに前記患者の指に接触しないように、前記採血器アタッチメント内に配置される、条項17~19のいずれかに記載のデバイス。
条項21:前記採血器アタッチメントが、前記血液サンプルを前記ポスト部材から前記採取容器に誘導するために前記ポスト部材に接続された誘導流路をさらに備える、条項17~20のいずれかに記載のデバイス。
条項22:前記採血器アタッチメントが、前記ポスト部材と前記誘導流路との間に提供される遷移経路をさらに備える、条項21に記載のデバイス。
条項23:前記遷移経路が曲率を有する、条項22に記載のデバイス。
条項24:前記血液サンプルの前記ポスト部材への付着を防止するために、コーティングが前記ポスト部材に適用される、条項13~19のいずれかに記載のデバイス。
条項25:コーティングが、前記血液サンプルの少なくとも一部の付着を低減するために、前記採血器アタッチメントおよび前記採取容器のうちの少なくとも1つに適用される、条項24に記載のデバイス。
条項26:前記コーティングが前記ポスト部材に適用される、条項24~25のいずれかに記載のデバイス。
条項27:前記コーティングがタンパク質コーティングである、条項24~26のいずれかに記載のデバイス。
条項28:前記タンパク質コーティングが、ウシ血清アルブミンを含む、条項24~27のいずれかに記載のデバイス。
条項29:前記コーティングがEDTAを含む、条項24~28のいずれかに記載のデバイス。
条項30:前記採血器アタッチメントの下端が、前記採血器アタッチメントから前記採取容器に前記血液サンプルを誘導する曲率を有する、条項17~29のいずれかに記載のデバイス。
条項31:少なくとも1つの通気口が、前記採血器アタッチメントの上面に画定される、条項17~30のいずれかに記載のデバイス。
条項32:前記採血器アタッチメントが、前記患者の指と前記採取容器との間の開放チャネル流路を画定する、条項13~31のいずれかに記載のデバイス。
条項33:前記開放チャネル流路が少なくとも1つのリブを含む、条項32に記載のデバイス。
条項34:血液サンプルを取得するためのデバイスであって、前記デバイスは、ホルダおよび採取容器に取り外し可能に接続されるように構成された採血器アタッチメントを備え、前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを患者の指から前記採取容器に誘導するように構成されたポスト部材を備える、前記デバイス。
図1は、本発明の一実施形態によるホルダの斜視図である。 図2Aは、本開示の別の実施形態による、患者の指から血液サンプルを得るためのデバイスおよびランセットの断面図である。 図2Bは、本開示の別の実施形態による、患者の指から血液サンプルを得るためのデバイスおよびサンプル採取容器の斜視図である。 図3は、本開示の別の実施形態による、患者の指から血液サンプルを得るためのデバイスおよびサンプル採取容器の断面斜視図である。 図4は、アクティブ状態にある本開示の一実施形態によるホルダの概略図である。 図5は、血液サンプルが患者の指から引き出されている図4のホルダの概略図である。 図6は、本開示の一実施形態による、毛細管チャネルを有する採血器アタッチメントの底面斜視図である。 図7は、図6の採血器アタッチメントの血液サンプル流路の概略図である。 図8は、本開示の一実施形態による、開放チャネルを有する採血器アタッチメントの底面斜視図である。 図9は、図8の採血器アタッチメントの血液サンプル流路を示す概略図である。 図10は、開放チャネル内のリブを含む、図8の採血器アタッチメントの概略図である。 図11は、本開示の一実施形態による、採取容器に取り外し可能に取り付けられた採血器アタッチメントの斜視図である。 図12は、本開示の一実施形態による「ミニ」採血器アタッチメントの斜視図である。 図13は、図12の「ミニ」採血器アタッチメントの側面図である。 図14は、図12の「ミニ」採血器アタッチメントの底面斜視図である。 図15は、図12の「ミニ」採血器アタッチメントの側面断面図である。 図16は、本開示の一実施形態による、採取容器に取り外し可能に取り付けられた採血器アタッチメントの断面斜視図である。 図17は、本開示の一実施形態による、採取容器に取り外し可能に取り付けられた「ミニ」採血器アタッチメントの断面斜視図である。
以下の説明は、本発明を実施するために意図されて記載された実施形態を当業者が作成および使用することを可能にするために与えられる。しかしながら、様々な修正、等価物、変形、および代替物は、当業者に容易に明らかなことである。任意の、および全てのそのような修正、変形、等価物、および代替物は、本発明の主旨および範囲の中に入ることが意図されたものである。
以下、説明の目的のために、”上部”、”下部”、”右”、”左”、”垂直”、”水平”、”最上部”、”最下部”、”横”、”縦”、およびそれらの派生語は、図面における向きそのままで本発明に関するものとする。しかしながら、本発明は、それとは反対に明示的に特定されない限り、代替的な変形を前提としてもよいことは理解されよう。また、添付の図面に示され、および以下の明細書に記載される具体的な装置および作業は、単に本発明の例示的な実施形態であることも理解されるべきである。そのため、本明細書に開示される実施形態に関連する具体的な寸法、および他の物理的な特徴は、限定的であるとしてみなされるべきではない。
本開示は、上述のニーズを満たし、指に刺して指を絞り、サンプルを採取し、サンプルを安定化させ、その後、制御された方法でサンプルを分配することができる、毛細血管血液の採血デバイスのような、生体サンプルを取得するための装置に関する。この装置はまた、溶血や微小血餅を含むといったサンプルの低品質に通常は関連する作業の流れのばらつきを排除することによって、毛細血管の採血を簡素化し、合理化する。
採血は、圧力駆動流によって基本的に行われる。装置または技法によれば、血管外の圧力(真空駆動流)を低下させるか、または血管内の圧力を増加させるかのいずれかである。両方のアプローチによれば、血管圧力と外圧との間の差が増加し、血管内から採取容器が存在する外側への流速が増加する。軟組織(例えば、脂肪、皮膚、および筋肉組織)は血液で灌流される一方、硬組織や関節は灌流が不十分であるか、または機械的に安定しすぎるため、患者の痛みなしに圧迫するには、絞りの位置も重要であり得る。
赤血球(RBCs)は、採取中に溶血を起こしやすい。溶血(赤血球破壊)は、細胞内容物(cell contents)をサンプルの液体の血清中に流出させることと、ヘモグロビンによって血清を赤く着色し、比色反応を妨害すること、の両方によって診断分析用のサンプルを汚染する。採血中の溶血量は、流速および流路に起因したせん断による細胞破壊と、組織および血管の物理的圧縮が細胞を損傷する、圧力溶血によって左右される。従って、溶血は、絞られる指の任意の位置において、加えられる圧力および流量が大きすぎないようにすることで制御できる。
本開示には、自己完結型で完全に一体化された、指に配置される毛細血管の採血デバイスが含まれ、このデバイスは、刺し、採取し、大容量の、例えば最大500マイクロリットル以上の毛細血管の血液サンプルを安定化させる能力を有する。本デバイスは、溶血、微小血餅、患者の不快感など、一般的にサンプルの質の低下に関連した作業の流れの手順やばらつきを排除することにより、大量の毛細血管の採血を簡素化し、合理化する。本デバイスは、指を刺すことのできる引き込み式穿刺(lancing)機構と、刺した指の部位から採取容器への毛細血管の血液の接続と移送を確実にする、関連した血液流路を備える。このデバイスにはまた、指からの血流を刺激、すなわちポンプで送り出すために周期的に絞ることができるホルダと、採取したサンプルを安定させるために流路または採取容器に置かれる抗凝固剤も含まれる。
ある構造によれば、デバイスは、ホルダ、ランセット、および、採取容器のような個別の構成要素を含むことができる。別の構造によれば、ランセットと採取容器は、1つのデバイスに統合することができ、ホルダとともに使用される。さらに別の構造によれば、ホルダ、ランセット、および採取容器は、単一のシステムに統合することができる。これらの構造のいずれかは、痛み軽減コントロールのために、自立型の使い捨てデバイスとして、および/または、外部電源と組み合わせて使用されることが想定される。毛細血管血の採血デバイスは、小さなチューブから毛細血管ディスペンサまでの様々な毛細血管採取容器、ならびにオンボード血漿分離モジュールのためのプラットフォームとして機能することができる。この機能により、医療現場(POC)のカートリッジや、遠心分離機や分析装置で使用できる小さな採血移送管への分配を含む、さまざまな用途に製品の柔軟性が広がる。
図1および2Aを参照すると、例示的な実施形態では、本開示のデバイス10は、別個の構成要素、例えば、ホルダ12(図1に示される)、ランセットハウジングまたはランセット14(図2Aに示される)、および採取容器16(図2Bに示される)を含む。別の例示的な実施形態では、本開示の半一体型デバイスは、斜めの流れ(at-angle flow)を含むことができ、また、別個のホルダと接続可能な一体型のランセットハウジングおよび採取容器を含むことができる。別の例示的な実施形態では、本開示の半一体型デバイスは、一直線の流れ(in-line flow)を有することができ、また、別個のホルダと接続可能な一体型のランセットハウジングおよび採取容器を含むことができる。別の例示的な実施形態では、本開示の一体型デバイスは、斜めの流れを有することができ、また、一体型のホルダ、ランセットハウジングおよび採取容器を含むことができる。別の例示的な実施形態では、本開示の一体型デバイスは、一直線の流れを有することができ、また、一体型のホルダ、ランセットハウジングおよび採取容器を含むことができる。
図1を参照すると、血液サンプル18などの生物学的(生体)サンプルを供給するためのサンプル源、例えば、指19を受けることができる本開示のホルダ12の例示的な実施形態が示され、説明される。本開示のホルダ12は、通常、第1の開口部22(図1)を有する指受容部分20、作動部分24、第2の開口部28を有するポート26、および指先ガード30を含む。一実施形態では、指先ガード30は、ホルダ12内で指19を適切に位置合わせしおよび固定するための停止部を提供する。指先ガード30はさらに、患者の指19に加えられた圧力が適切な血流をもたらすように、患者の指19が指受容部分20内の適切な位置に確実に配置されることを補助する。
指受容部分20の第1の開口部22は、血液サンプル18(図2Bに示される)などの生体サンプルを供給するためのサンプル源、例えば、指19を受容するように構成される。サンプル源は、第1の開口部22内に嵌合することができる身体の他の部分を含むことができることが理解され得る。ポート26は、指受容部分20と連通している。例えば、指19がホルダ12内に受容された状態では、ポート26は指19の一部と連通している。本開示のホルダ12は、あらゆる指のサイズに対応できる大きさにすることができる。
ポート26の第2の開口部28は、以下でより詳細に説明されるように、ランセットハウジング14および採取容器16を受容するように構成されている。一実施形態では、ポート26は、ポート26内にランセットハウジング14および採取容器16を確実に受容するためのロック部分32を含む。
一実施形態では、作動部分24は、ホルダ12が第1の直径を画定する第1の位置と、ホルダ12が第2の直径を画定する第2の位置との間で移行可能であり、第2の直径は、第1の直径より小さい。一実施形態では、作動部分24は、ホルダ12が第1の楕円形状を画定する第1の位置と、ホルダ12が第2の楕円形状を画定する第2の位置との間で移行可能であり、第1の楕円形状は、第2の楕円形状とは異なる。このようにして、ホルダ12が直径を縮小した第2の位置にある状態で、ホルダ12の一部がサンプル源に接触し、ホルダ12の作動部分24は、以下でさらに詳細に説明するように、血液18を圧送および/または抽出することができる。
図1を参照すると、一実施形態では、作動部分24は、接触部材34を含む。作動部分24が第1の位置にある状態で、接触部材34は係合解除位置にあり、すなわち、接触部材34は、接触部材34がそれとわずかに接触し得るように、サンプル源、例えば、指19に対して第1の位置に設けられる。作動部分24が第2の位置にあるとき、接触部材34は係合位置にあり、すなわち、接触部材34が、指19と印加された圧力接触にあるように、接触部材34は、サンプル源、例えば、指19に対して、第2の位置に設けられ、ホルダ12の作動部分24は血液18を吸い出す、および/または、抽出することができる。例えば、接触部材34が係合位置にあるとき、接触部材34はサンプル源に圧力を加える。
図1を参照すると、一実施形態では、作動部分24は、サンプル源、例えば、指19に圧力を加えるためのポンプ部材36を含む。一実施形態では、ポンプ部材36は、一対の対向するタブまたはウイング38からなる。このような実施形態では、各タブ38は接触部材34を含むことができる。一実施形態では、ホルダ12は、リビングヒンジ部分42を含む。リビングヒンジ部分42により、使用者は、ウイング38を、第1の位置(受動状態)と第2の位置(能動状態)との間で絞ることができる。患者の指19から血液18を引き出すためにタブまたはウイング38を使用することにより、患者の指19からの血液の適切な流れを維持しながら溶血を最小限に抑えることができる。ウイング38の静止位置とヒンジは、ホルダ12内に収まることができる最小の患者の指との接触および保持を維持しつつ、血液閉塞なしにホルダ12内に最大の患者の指を収容するように屈曲するように設計される。
有利には、本開示のホルダ12は、所望の量の血液18が採取容器16に充填されるまで、使用者が指19から血液18を吸い出す、および/または、抽出するためにウイング38を繰り返し絞ったり離したりすることを可能にする。ウイング38は、ホルダ12と共に使用され得る様々なサイズの患者の指に穏やかに接触し、ホルダ12を患者の指19上に保持するために、撓むように構成される。
有利には、ホルダ12を指19に装着した状態では、ホルダ12は血流を制限せずに、突刺および指の絞り位置を画定する。絞りタブまたはウイング38は、指19全体に一貫して適用される、あらかじめ定義された範囲の絞り圧力を提供する。そうすることで、ホルダ12は、血液抽出を刺激し、潜在的な溶血を最小限に抑える、穏やかに制御された指のマッサージを提供する。
図1を参照すると、一実施形態では、ホルダ12は、安定性延長部分40を含む。これにより、ホルダ12を指19に確実に装着するためのサポートが追加される。一実施形態では、指受容部分20は、概してC字形の部材を形成し、ホルダ12を指19に確実に載せるための追加的なグリップおよびサポートを提供するための複数の内側グリップ部材を含む。安定性延長部分40は、ホルダ12の使用中、患者の指19の血液供給および指の関節を避けながら、患者の指19との接触を維持するのを補助する。
一実施形態では、指受容部分20は、可撓性材料で形成される。いくつかの実施形態では、指受容部分20およびポート26は可撓性材料から形成される。
本開示の血液サンプル18を取得するためのデバイス10は、ホルダ12のポート26に取り外し可能に接続可能なランセットハウジングまたはランセット14を含む。図2Aを参照すると、一実施形態では、ランセットハウジング14は、入口または開口部50、内部52、穿刺要素54、係合部分56、格納式機構58、および、駆動ばね60を含む。一実施形態では、穿刺要素54は、穿刺要素54がランセットハウジング14の内部52内に保持される作動前位置と、穿刺要素54の少なくとも一部がランセットハウジング14の入口50を通って延び、指19の一部を切開する穿刺位置との間で移動可能である。
一実施形態では、本開示のランセット14は、接触活性化ランセットであり、「接触活性化ランセットデバイス」と題された、2005年5月6日に出願された米国特許出願公開第2006/0052809号に開示され、本出願と共通して割り当てられた特徴に従って構成され得、その開示全体は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
一実施形態では、ランセットハウジング14は、ホルダ12および採取容器16とは別個の部品であってもよい。いくつかの実施形態では、採取容器16およびランセットハウジング14は、ホルダ12のポート26に取り外し可能に接続可能な単一の構成要素を形成する。いくつかの実施形態では、採取容器16、ランセットハウジング14、および、ホルダ12は、単一の構成要素を形成する。
図2Aを参照すると、一実施形態では、ホルダ12とランセットハウジング14が別個の構成要素であり、ランセットハウジング14は、ホルダ12のポート26に取り外し可能に接続可能である。そのような実施形態では、ランセットハウジング14は、係合部分56を含む。図2Aを参照すると、一実施形態では、ランセットハウジング14の係合部分56が、ホルダ12のロック部分32内にロックされるように、ランセットハウジング14が、ホルダ12のポート26内に押し込まれる。このようにして、ランセットハウジング14は、ランセットハウジング14の穿刺要素54を作動させてサンプル源、例えば、指19を切開または穿刺することができるように、ホルダ12にしっかりと接続およびロックされる。いくつかの実施形態では、ホルダ12のポート26は、ポート26内にランセット14または採取容器16を固定してロックするための複数のリブを含む。
ランセット14を作動させるには、ランセット14を指19に押し当てて、ランセット14の格納式機構58を作動させ、指19を穿刺(lance)させる。本開示のランセット14は、正しい穿刺深さおよび事前定義された穿刺位置を一貫して提供するため、十分なサンプル容積が確保される。
一実施形態では、ランセット14は、穿刺要素54を穿刺位置に向かって付勢するために、ランセットハウジング14の内部52内に配置された駆動ばね60を含む。穿刺後、穿刺要素54は直ちに格納され、ランセットハウジング14の内部52内に安全に固定される。
一実施形態では、本開示のランセット14は、指19の皮膚を穿刺するために使用され、次いで、血液サンプル18が、以下にさらに詳細に記載されるように、採取容器16に絞り込まれる。
一実施形態では、本開示のランセットハウジング14は、突刺経路に沿って指19の皮膚を、突刺するために使用され、その後、血液サンプル18は、以下にさらに詳細に記載されるように、突刺経路に対して角度を付けて血液流路を流れる。
一実施形態では、ランセット14は、中空針を含む。このような実施形態では、本開示のランセットハウジング14は、突刺経路に沿って指19の皮膚を突刺するために使用され、その後、血液サンプル18は、中空針を通って平行な血液流路に沿って流れる。
図2Bに示されるように、本開示の血液サンプル18を取得するためのデバイス10は、ホルダ12のポート26に取り外し可能に接続可能な採取容器16を含む。採取容器16は、血液サンプル18を受容するための採取キャビティ70、容器係合部分72、採血器部分74、および、キャップまたは隔壁76を画定する。所望量の血液18が容器16内に採血されると、採血されたサンプル18を診断機器および/または検査機器に送るために、採血器部分74が採血デバイス10から切り離される。採血器部分74は、採血デバイス10から取り外されると、キャップまたは隔壁76を介して密封され、血液サンプル18を採取キャビティ70内に保護的に密封する。
一実施形態では、採取容器16は、ホルダ12およびランセットハウジング14とは別個の構成要素であってもよい。いくつかの実施形態では、採取容器16およびランセットハウジング14は、ホルダ12のポート26に取り外し可能に接続可能な単一の構成要素を形成する。いくつかの実施形態では、採取容器16、ランセットハウジング14、および、ホルダ12は、単一の構成要素を形成する。
一実施形態では、ホルダ12と採取容器16は、別個の構成要素であり、容器16はホルダ12のポート26に取り外し可能に接続可能である。そのような実施形態では、容器16は、容器係合部分72を含む。一実施形態では、容器16の容器係合部分72がホルダ12のロック部分32内にロックされるように、容器16が、ホルダ12のポート26内に押し込まれる。このようにして、容器16は、血液サンプル18がホルダ12内の指19から容器16の採取キャビティ70に安全に流れることができるように、ホルダ12に確実に接続され、ロックされる。
本開示のデバイス10には、数種類の採取容器16を使用できることが理解されよう。また、採取容器16は、別個の分配ユニットに関連付けることができ、または、採取容器16は、血液18を検査装置に分配するための一体型分配部分を含むことができることが理解され得る。
次に、図1を参照して、個別の構成要素、例えば、ホルダ12、ランセットハウジングまたはランセット14、および、採取容器16を有する本開示のデバイス10の使用について説明する。
図1を参照すると、まず、所望の指19が洗浄され、所望の指19に適切なサイズを有するホルダ12が選択され、指19にしっかりと装着される。次に、図2Aを参照すると、ランセットハウジング14は、ホルダ12のポート26に接続される。上述したように、ランセットハウジング14の係合部分56が、ホルダ12のロック部分32内にロックされるように、ランセットハウジング14が、ホルダ12のポート26内に押し込まれる。このようにして、ランセットハウジング14は、ランセットハウジング14の穿刺要素54(図2A)を作動させてサンプル源、例えば、指19を切開または穿刺することができるように、ホルダ12にしっかりと接続およびロックされる。ランセット14がホルダ12のポート26に接続された状態で、ランセット14は、指19と連通する。
指19の皮膚を突刺するために、ランセット14を作動させたい場合、ランセット14を指19に押し付けて、指19を突刺するために、ランセット14の格納式機構58(図2A)を作動させる。本開示のランセット14は、正しい穿刺深さおよび事前定義された穿刺位置を一貫して提供するため、十分なサンプル量が確保される。
指19を突刺して、指19から血液18を流出させた後、ランセット14をホルダ12から取り外し、採取容器16をホルダ12のポート26に押し込む。図2Bを参照すると、容器16の容器係合部分72がホルダ12のロック部分32内にロックされるように、容器16が、ホルダ12のポート26内に押し込まれる。このようにして、容器16は、血液サンプル18がホルダ12内の指19から容器16の採取キャビティ70に安全に流れることができるように、ホルダ12に確実に接続され、ロックされる。
図1を参照すると、血液サンプル18を採取するために容器16がホルダ12に適切に固定された状態で、使用者は、所望の量の血液18が採取容器16に充填されるまで、ホルダ12のウイング38を繰り返し絞ったり離したりして、指19から血液18を吸い出す、および/または、抽出することができる。有利には、ホルダ12を指19に装着した状態では、ホルダ12は血流を制限せずに、突刺および指の絞り位置を画定する。絞りタブまたはウイング38は、指19全体に一貫して適用される、あらかじめ定義された範囲の絞り圧力を提供する。そうすることで、ホルダ12は、血液抽出を刺激し、潜在的な溶血を最小限に抑える、穏やかに制御された指19のマッサージを提供する。
例えば、図1を参照すると、一実施形態では、作動部分24は、接触部材34を含む。作動部分24が第1の位置にあるとき、接触部材34は、係合解除位置にあり、すなわち、接触部材34は、サンプル源、例えば、指19に対して第1の位置にある。作動部分24が第2の位置にあるとき、接触部材34は、係合位置にあり、すなわち、接触部材34は、第2の位置にあり、サンプル源、例えば、指19と加圧接触しており、ホルダ12の作動部分24は、血液18を吸い出す、および/または、抽出することができる。例えば、接触部材34が係合位置にあるとき、接触部材34はサンプル源に圧力を加える。
所望量の血液18が容器16内に採血されると、採血されたサンプル18を診断機器および/または検査機器に送るために、採血器部分74が採血デバイス10から切り離される。採血器部分74は、採血デバイス10から取り外されると、キャップまたは隔壁76を介して密封され、血液サンプル18を採取キャビティ70内に保護的に密封する。
本開示のデバイスは、検査装置がオフサイトであろうとポイントオブケア(POC)検査装置であろうと、あらゆる既知の検査装置と互換性がある。様々なポイントオブケア検査装置が、当技術分野で知られている。そのようなポイントオブケア検査装置は、検査紙(test strips)、スライドガラス、診断カートリッジ、または、検査および分析のための他の検査装置を含む。検査紙、スライドガラス、および、診断カートリッジは、血液サンプルを受け取り、その血液を1つ以上の生理学的および生化学的状態について検査するポイントオブケア検査機器である。カートリッジ・ベースの構造を採用したポイント・オブ・ケア機器は数多くあり、分析のためにサンプルを検査室に送る必要なく、ベッドの傍らでごく少量の血液を分析することができる。これは、長期的には結果を得るための時間を節約できるが、高度にルーチン化された研究室環境とは異なる課題を生み出す。そのような検査用カートリッジの例としては、アボットグループ企業のi-STAT(登録商標)検査用カートリッジが含まれる。i-STAT(登録商標)カートリッジのような検査用カートリッジは、化学物質や電解質の存在、血液学、血液ガス濃度、凝固、または、心臓マーカーを含むさまざまな状態の検査に使用できる。このようなカートリッジを使用した検査結果は、臨床医に迅速に提供される。
採取容器16はまた、血液サンプル18、および/または、その中に配置された血液サンプル18の成分を安定化するために、サンプル安定剤、例えば、抗凝固剤を含んでもよい。採取容器16はまた、所定量のサンプルに対応する少なくとも1つの充填ライン(複数可)を含むことができる。採取容器はまた、採取された血液量を表示/測定することができる。
本開示の血液サンプルを得るためのデバイスはいずれも、自立型の使い捨てデバイスとして、および/または、疼痛軽減制御のための外部電源と関連して使用することができる。例えば、ホルダ12の一部には、外部疼痛制御モジュールからの信号を受信し、疼痛軽減制御のために温熱、振動、経皮的電気神経刺激(TENS)の少なくとも1つを与える埋め込み電極を含むことができる。本開示の血液サンプルを得るためのデバイスは、搭載された血漿分離のための様々なオプションを含むこともできる。本開示の血液サンプルを採取するためのデバイスはまた、採取時に患者情報とペアリングすることができる固有のサンプル識別子を含むことができる。本開示の血液サンプルを採取するためのデバイスは、採取時のオンボード診断フィードバックを含むこともできる。本開示の血液サンプルを取得するためのデバイスは、二重採取、例えば、2つのサンプルを2つの別個の容器に採取すること、同じ供給源から複数のサンプルを採取することを可能にする複数の採取ポートを使用すること、および、抗凝固剤などの異なるサンプル安定化剤でサンプルを処理することも可能にし得る。
本開示の血液サンプルを得るためのデバイスは、ランセットと毛細管を用いた従来の毛細管採取に比べ、指からの大容量の毛細管採血を大幅に簡略化し、高度の技術を必要としないようにする。本開示のデバイスは、血液曝露をなくし、デバイスの再使用を防止する。
本開示の血液サンプルを採取するためのデバイスは、採取プロセスを単純化、簡略化(deskill)し、および、合理化する。これはすべて、指に装着された後、突刺、血液抽出、安定化、封じ込めの機能を1つのユニットで提供する、自己完結型のクローズドシステムデバイスによって達成される。
本開示の血液サンプルを採取するためのデバイスは、自動ポンプ、コントロールされた指絞り、および、自動サンプルラベル付けおよび処理を提供する、自立ユニットに関連付けられ得る。
図3および図16を参照すると、本開示の一実施形態によれば、ホルダ12および採取容器16に関連して使用される採血器アタッチメント80が示され、説明される。採血器アタッチメント80は、ホルダ12のポート26および採取容器16の容器係合部分72に取り外し可能に接続されるように構成される。採血器アタッチメント80は、血液サンプル18を患者の指19から採取容器16に移送するように構成される。採血器アタッチメント80は、重力、幾何学的特性、および表面特性に依存して、血液サンプル18を患者の指19から採取容器16に移送する。採血器アタッチメント80の設計に使用される流路原理は、この採血デバイス10に限定されず、血液サンプルを穿刺された皮膚から採血チューブに移送する必要がある他の毛細血管採血デバイスに適用可能であり得る。図17に示されるように、本開示の別の実施形態によれば、「ミニ」採血器アタッチメント92が示される。この「ミニ」採血器アタッチメント92は、採血器アタッチメント80と実質的に類似していてもよいが、より小さい寸法およびより小さい表面積を有する。
採血器アタッチメント80は、少なくとも2つの主な機能を提供する。第1に、採血器アタッチメント80は、血液サンプル18を採取する人または使用者(例えば、医療従事者または患者自身)への血液の曝露を最小限に抑えると同時に、患者への血液曝露を最小限に抑える血液採取のための閉鎖システムを提供する。第2に、採血器アタッチメント80は、改善されたサンプル品質で、血液サンプル18を患者の指19から採取容器16に送達する。
図3を引き続き参照すると、本開示の一実施形態では、採血器アタッチメント80は、採血器アタッチメント80の内面からホルダ12のポート26に向かって延びるポスト部材82を含み得る。一実施形態では、ポスト部材82は、採血器アタッチメント80によって画定されるキャビティ内に配置され、血液サンプル18が引き出される患者の指19の部分の下に配置される。図4および5に示されるように、採血器アタッチメント80に設けられたポスト部材82は、患者の指19の創傷から出てくる血液サンプル18からの血液の最初の一滴のための表面を提供し、採血器アタッチメント80の内面との流路を確立する。図4に示されるように、ポスト部材82の高さ/位置は、感染のリスクを最小限に抑えるために、血液サンプル18の採取中にポスト部材82が患者の指19の開放創と接触しないことを確実にするように最適化され得る。図5に示されるように、同時に、ポスト部材82の位置は、患者の指19の創傷に十分近く、創傷から出てくる血液の最初の一滴との接触を確立する。採血器アタッチメント80の外壁は、採血器アタッチメント80から漏れる代わりに、血液サンプル18がポスト部材82と接触した後に下向きに向けられるように、ポスト部材82の上端よりも高くなければならない。
図3に示されるように、血液の最初の一滴がポスト部材82と接触した後、採血器アタッチメント80の内面に設けられた誘導流路84は、血液サンプル18がポスト部材82を下って採取容器16内に流れ続けるように導く。誘導流路84は、採取容器16上の血液サンプル18の塗りつぶし(smearing)を最小限に抑え、採取容器16内の血液の滞留を低減し、これはまた、採取容器16内のデッドボリュームを低減する。一実施形態では、誘導流路84は、採取容器16の長手方向軸と実質的に平行に延在してもよい。一実施形態では、湾曲した遷移経路85は、ポスト部材82と誘導流路84との間に設けられる。湾曲した遷移経路85は、ポスト部材82から誘導流路84に向かって外向きに延在してもよい。
本開示の一実施形態では、いくつかの異なる要因は、血液サンプル18が誘導流路84に沿って採取容器16に流れることを確実にするのに役立つ。誘導流路84の材料または誘導流路84に適用される界面活性剤は、血液サンプル18を誘導流路84に沿って移動させるのを助け得る。誘導流路84の親水性表面特性は、誘導流路84の親水性材料、親水性表面特性を提供する誘導流路84内の共重合体(copolymer)、および誘導流路84の表面に血液ウィッキング特性を提供する界面活性剤のような化学物質による表面処理などの複数の方法を通じて達成することができる、望ましいことがある。疎水性材料と親水性材料の両方が、採血器アタッチメント80への血小板の付着を最小限に抑えるために異なるレベルに役立ち得る。採血器アタッチメント80の表面特性を極端な疎水性および親水性タイプの表面特性に変更すると、血小板の付着が大幅に低下する可能性がある。界面活性剤コーティングを採血器アタッチメント80に使用して、細胞のハングアップおよび採血器アタッチメント表面への細胞粒子の付着を低減し得る。潤滑剤を採血器アタッチメント80の表面に使用して、採血器アタッチメント80の表面から血液サンプル18を弾いて、それによって細胞の付着と採血器アタッチメント80の表面へのハングアップを低減することができる。BSA(ウシ血清アルブミン)などのタンパク質コーティングはまた、採血器アタッチメント80の表面上の細胞付着に対するバリアとして機能し得、それによって、採血器アタッチメント80の表面への血小板付着を低減する。採血器アタッチメント80の表面を抗凝固剤(EDTA)でコーティングすることは、添加剤をより早く血液サンプル18に導入することができ、血液サンプル18をより速く安定させるのに役立ち得る。このアプローチは、血小板の凝集(aggregation)、塊(clumping)、および微小血餅(clots)および/または血餅の形成を防止し得、それによって、採血器アタッチメント80の表面への血小板の付着を低減する。
一例では、重力は、血液サンプル18が誘導流路84に沿って採取容器16内に走り続けることを確実にする。血液サンプル18への重力に加えて、血液サンプル18と誘導流路84との間に確立された表面張力は、血液サンプル18を採取容器16に送るのを支援する。流動現象は、表面改質によってさらに強化され得る。親水性の表面特性は、流れを改善するのに役立ち、これは、親水性材料の使用または親水性材料のプラズマ処理または界面活性剤のような添加剤でのコーティング処理によって達成され得る。採血器アタッチメント90の幾何学的特徴は、血流を誘導し、血液の滲み(smearing)を制限するための障害物として機能し得る。
採取容器16に送達される血液サンプル18の品質を改善するために、採血器アタッチメント80にいくつかの特徴が提供される。採血器アタッチメント80によって影響を受ける主な血液サンプル品質属性は、血液サンプル18内の血小板数である。血小板は、採血器アタッチメント80の表面に付着する傾向があり、開放創から出てくる活性化された血小板は、表面に付着する傾向が高い。したがって、本開示の採血器アタッチメント80は、採血器アタッチメント80の表面上の血小板の付着を低減するのに役立ついくつかの特徴を含む。図6~10に示されるように、本開示のいくつかの実施形態では、採血器アタッチメント80の流れの幾何学形状は、血小板の付着を低減するように調整され得る。図6および図7では、採血器アタッチメント80を通る血液サンプル18のための閉鎖チャネル流路86を利用するために、採血器アタッチメント80上に毛細管チャネル構成が提供され得る。この閉鎖チャネル構成では、血液サンプル18の流路は、採血器アタッチメント80の表面に血小板が付着することなく、血液サンプル18の均一な流れを確保するために減少される。毛細血管チャネルは、より高い表面張力を通してより速い流れを提供するが、血液プールおよびデッドボリュームの増加のリスクを伴う。
図8および9に示される別の実施形態では、開放チャネル流路88は、採血器アタッチメント80と共に利用される。この構成では、血液サンプル18を受け入れるためのより広い開口部が採血器アタッチメント80に提供される。図10に示される別の実施形態では、開放チャネル流路88はまた、採取容器16上の血液サンプル18の滲みを最小限に抑えるために、開放チャネル流路88に沿って延びて血液サンプル18の流れを誘導する少なくとも1つのリブ90を含み得る。毛細血管溝から開放誘導流への流れの形状を最適化することによって、採血器アタッチメント80内での血液のハングアップを最小限に抑え、採血器アタッチメント80内の血液のプールを回避する。開放チャネル流路88では、血流は、毛細管チャネルと比較してわずかに遅くてもよいが、血液のプールはなく、デッドボリュームは減少している。
血液サンプル18中の細胞粒子は、それらが流れる表面に付着することを好み、特に血小板は異物表面に付着する親和性を有する。これらの細胞粒子の付着は、表面積と血液との相互作用を最小限に抑えることによって最小限に抑えることができる。採血器アタッチメント80内の誘導流路84は、血液サンプル18との表面積相互作用を最小限に抑えるように最適化され得る。例えば、図6では、閉鎖チャネル流路86は、より大きな表面積と血液との相互作用を生成する高い表面積を有する。この相互作用を低減するために、図8に示されるように、開放チャネル流路88を有する採血器アタッチメント80は、血液サンプル18に接触する表面積を低減するのに役立ち、それによって表面積対血液の相互作用を低減する。さらに、図10の開放チャネル流路88と共に利用されるリブ90は、表面積と血液との相互作用をさらに低減するであろう。図12~15に示されるように、本開示の別の実施形態では、寸法が減少した「ミニ」採血器アタッチメント92を利用して、採血器アタッチメント80と比較して、採血器アタッチメント92の全長Lを減少させ、それによって血液サンプル18が通過する表面積を減少させることによって、表面積対血液の相互作用を最適化することができる。
図3および図11を参照すると、本開示の一実施形態によれば、採血器アタッチメント80はまた、採血器アタッチメント80から採取容器16への血液サンプル18の流れを誘導し、また取り付けるのを補助する特徴を含み得る。一例では、採血器アタッチメント80の底部エッジ部94で、エッジ部表面は、血液サンプル18をガイドし、採取容器16への取り付けを可能にするように形成および構成され得る。血液サンプル18の採取容器16へのこの最終的な取り付けは、患者の指19から採取容器16への完全な流路を確立する。採血器アタッチメント80の底部エッジ部94は、採血器アタッチメント80の底部エッジ部94から採取容器16の内面に血液サンプル18を誘導するのを補助する曲率を有し得る。本開示の別の実施形態では、採血器アタッチメント80はまた、血液サンプル18が採取容器16に自由に流れ、患者の指19または採血器アタッチメント80の上部に滞留されないように、通気を提供するために、採血器アタッチメント80の上面上の通気口96を含み得る。
現在の毛細血管採血ワークフローは複雑であり、訓練を受けた看護師や医療従事者などの高いスキルレベルを必要とする。複雑なワークフローは、サンプル品質に大きなばらつきをもたらす可能性がある。さらに、オープンシステムの採取はまた、医療従事者への血液曝露のリスクの増加をもたらす。これらの欠陥は、本開示の採血器アタッチメント80によって対処される。従来の血液サンプル採取には、血液サンプルを突刺および採取するための複数の別個のデバイスが含まれる。採取チューブは、指を絞りながら穿刺部位から出てくる血液の滴を捕捉するために、創傷の下に正確に配置する必要がある。これには高度なスキルと技術が必要であり、潜在的に血液曝露や汚染のリスクが高くなる。採血器アタッチメント80は、採血のための閉鎖システムを提供し、血液曝露リスクを最小限に抑える。
従来の採取では、医療従事者は、創傷から出る血液の滴を捕捉するために、創傷をチューブに接触させる傾向がある。このタイプの採血は推奨される採血方法ではありませんが、毛細血管採血の難しさのために、医療従事者が創傷に採血チューブを接触させることがある。本開示の採血器アタッチメント80では、最初の一敵のアタッチメントを確立するポスト部材82の位置は、開放創に接触せず、同時に創傷から出てくる血液の液滴を捕捉するように最適化されている。この設計は、感染のリスクを軽減/排除する。
現在の従来の毛細血管採取では、絞りおよび採血デバイスのばらつきのために、血液サンプル採取のサンプル品質は非常にばらつきがある。採血チューブを創傷に合わせることが困難なため、指に血液が付着したり、チューブの上部に汚れが付着したりして、サンプルの品質に悪影響を及ぼす。採血器アタッチメント80は、血液の汚れ(smearing)を最小限に抑えて一貫した流路を確保することによって、これらのばらつきを最小限に抑える。従来の採取では、医療従事者はまた、チューブを使用して創傷から血液をすくう傾向があり、これは溶血をもたらす可能性がある。採血器アタッチメント80では、血液をチューブに移すために血液をすくう必要がないため、溶血のリスクがない。
毛細管採血デバイスの一実施形態が添付図に示され、本明細書で詳細に説明されているが、他の実施形態は、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、当業者に明らかであり、当業者によって容易に作製されるであろう。したがって、前述の説明は、限定的というよりも例示的であることを意図している。上記に記載された本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義され、特許請求の範囲の意味および等価性の範囲内にある本発明へのすべての変更は、それらの範囲内に包含される。

Claims (33)

  1. 血液サンプルを取得するためのデバイスであって、
    サンプル源を受容するためのホルダであって、作動部分およびポートを有する前記ホルダと、
    前記ホルダに取り外し可能に接続された採血器アタッチメントと、
    前記採血器アタッチメントに取り外し可能に接続可能な採取容器であって、採血キャビティを画定する前記容器と、
    前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを患者の指から前記採取容器に誘導するように構成されたポスト部材を備える、デバイス。
  2. 前記ポスト部材が、前記患者の指の直下に配置されて、前記患者の指から採取された前記血液サンプルと接触するように、前記採血器アタッチメント内に配置される、請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記ポスト部材の上端が、前記採血器アタッチメントの上端よりも短い、請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記ポスト部材は、前記ホルダに保持されたときに前記患者の指に接触しないように、前記採血器アタッチメント内に配置される、請求項1に記載のデバイス。
  5. 前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを前記ポスト部材から前記採取容器に誘導するために、前記ポスト部材に接続された誘導流路をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記採血器アタッチメントが、前記ポスト部材と前記誘導流路との間に提供される遷移経路をさらに備える、請求項5に記載のデバイス。
  7. 前記遷移経路は、曲率を有する、請求項6に記載のデバイス。
  8. コーティングが、前記血液サンプルの少なくとも一部の付着を低減するために、前記採血器アタッチメントおよび前記採取容器のうちの少なくとも1つに適用される、請求項1に記載のデバイス。
  9. 前記コーティングが前記ポスト部材に適用される、請求項8に記載のデバイス。
  10. 前記コーティングが、タンパク質コーティングである、請求項8に記載のデバイス。
  11. 前記タンパク質コーティングが、ウシ血清アルブミンを含む、請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記コーティングは、EDTAを含む、請求項8に記載のデバイス。
  13. 前記採血器アタッチメントの下端が、前記採血器アタッチメントから前記採取容器に前記血液サンプルを誘導する曲率を有する、請求項1に記載のデバイス。
  14. 少なくとも1つの通気口が、前記採血器アタッチメントの上面に画定される、請求項1に記載のデバイス。
  15. 前記採血器アタッチメントは、前記患者の指と前記採取容器との間の開放チャネル流路を画定する、請求項1に記載のデバイス。
  16. 前記開放チャネル流路は、少なくとも1つのリブを含む、請求項15に記載のデバイス。
  17. 血液サンプルを採取するためのデバイスであって、
    サンプル源を受容するためのホルダであって、作動部分およびポートを有する前記ホルダと、
    前記ホルダに取り外し可能に接続された採血器アタッチメントと、
    前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを患者の指から採取容器に誘導するように構成されたポスト部材を備える、デバイス。
  18. 前記ポスト部材が、前記患者の指の直下に配置されて、前記患者の指から採取された前記血液サンプルと接触するように、前記採血器アタッチメント内に配置される、請求項17に記載のデバイス。
  19. 前記ポスト部材の上端が、前記採血器アタッチメントの上端よりも短い、請求項17に記載のデバイス。
  20. 前記ポスト部材は、前記ホルダに保持されたときに前記患者の指に接触しないように、前記採血器アタッチメント内に配置される、請求項17に記載のデバイス。
  21. 前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを前記ポスト部材から前記採取容器に誘導するために、前記ポスト部材に接続された誘導流路をさらに備える、請求項20に記載のデバイス。
  22. 前記採血器アタッチメントが、前記ポスト部材と前記誘導流路との間に提供される遷移経路をさらに備える、請求項20に記載のデバイス。
  23. 前記遷移経路は、曲率を有する、請求項22に記載のデバイス。
  24. コーティングが、前記血液サンプルの少なくとも一部の付着を低減するために、前記採血器アタッチメントおよび前記採取容器のうちの少なくとも1つに適用される、請求項17に記載のデバイス。
  25. 前記コーティングが前記ポスト部材に適用される、請求項24に記載のデバイス。
  26. 前記コーティングが、タンパク質コーティングである、請求項24に記載のデバイス。
  27. 前記タンパク質コーティングが、ウシ血清アルブミンを含む、請求項26に記載のデバイス。
  28. 前記コーティングは、EDTAを含む、請求項17に記載のデバイス。
  29. 前記採血器アタッチメントの下端が、前記採血器アタッチメントから前記採取容器に前記血液サンプルを誘導する曲率を有する、請求項17に記載のデバイス。
  30. 少なくとも1つの通気口が、前記採血器アタッチメントの上面に画定される、請求項17に記載のデバイス。
  31. 前記採血器アタッチメントは、前記患者の指と前記採取容器との間の開放チャネル流路を画定する、請求項17に記載のデバイス。
  32. 前記開放チャネル流路は、少なくとも1つのリブを含む、請求項31に記載のデバイス。
  33. 血液サンプルを取得するためのデバイスであって、
    ホルダおよび採取容器に取り外し可能に接続されるように構成された採血器アタッチメントと、
    前記採血器アタッチメントは、前記血液サンプルを患者の指から前記採取容器に誘導するように構成されたポスト部材を備える、デバイス。
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