JP2024518787A - 全身型重症筋無力症の処置のための補体因子d阻害剤の使用 - Google Patents

全身型重症筋無力症の処置のための補体因子d阻害剤の使用 Download PDF

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Abstract

対象において重症筋無力症(MG)を処置する方法が本明細書に開示される。この方法は、対象に治療有効量の低分子補体因子D阻害剤を投与するステップを含む。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2021年5月10日に出願された米国仮特許出願第63/186,301号明細書に対する優先権及びその利益を主張し、その内容全体が参照により本明細書に援用される。
補体系は、身体の他の免疫系と連動して作用し、細胞性病原体及びウイルス性病原体の侵入を防御する。少なくとも25種の補体タンパク質が存在し、これらは、血漿タンパク質及び膜補因子の複合体集合として見出される。血漿タンパク質は、脊椎動物の血清中に約10%のグロブリンを構成する。補体成分は、一連の複雑であるが正確な酵素的切断及び膜結合のイベントにおいて相互作用することにより、免疫防御機能を達成する。結果として生じる補体カスケードは、オプソニン機能、免疫調節性機能及び溶解機能を有する産物の産生をもたらす。
重症筋無力症(MG)は、神経筋伝達の不全により引き起こされる、希少であり、衰弱性であり、後天的な神経筋接合部(NMJ)の自己免疫性神経障害であり、これは、NMJでシグナル伝達に関与するタンパク質に自己抗体(自己Ab)が結合することに起因する。このようなタンパク質には、ニコチン性アセチルコリン受容体(AChR)又はそれより頻度が低いが、AChRクラスター形成に関与する筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK)が含まれる。
MGは、筋無力症クリーゼと呼ばれる、生命を脅かす呼吸不全を引き起こすおそれがある。MGは、米国において100,000人当たり14~20人の有病率を有し、およそ60,000人の米国人を冒している。これは、男性及び女性を等しい比で冒すが、発症のピーク年齢が60代又は70代である男性と比較して、女性の発生率は、30代でピークになる。対象の約15%~20%がその疾患の経過中に筋無力症クリーゼを経験し、75%が診断から2年以内に入院及び人工呼吸器による支持を必要とする。MGによる死亡率は、およそ4%であり、大部分は呼吸不全が原因である。
重症筋無力症は、臨床的に随意骨格筋の脱力及び易疲労感を特徴とする。MGは、初期に眼及び眼瞼の運動に影響する眼筋の脱力を示す場合があり、眼筋型MG(oMG)と呼ばれる。対象の10パーセントは、眼筋に限定された疾患を有する。対象の90パーセントは、頚部、頭部、脊椎、延髄、呼吸器又は四肢の各筋肉を含む筋脱力を伴う全身型MGを有する。延髄の脱力は、脳幹の球状部分に由来する神経によって制御される筋肉について言われ、会話、咀嚼、嚥下及び頭部の制御の困難性として現れる。
全身型重症筋無力症(gMG)の患者は、神経筋の炎症及びその結果の臨床所見が眼筋のみに限定されず、眼の関与の有無を問わず、全ての随意筋群、即ち延髄、呼吸器、頭部、頚部、体幹又は末梢性の各筋肉に関与する点で眼筋型重症筋無力症(oMG)の集団と異なる。不明瞭発語、構音障害、嚥下障害、視覚混乱、息切れ(活動時及び安静時の両方)、上肢及び下肢の脱力、運動障害、日常生活動作(ADL)を行う能力の顕著な低下、極度の疲労及び機械的人工呼吸を必要とする肺不全のエピソードを含む高度の脱力及び重篤な結果がgMGの顕著な特徴である。単発性oMGの患者と比較して、gMGの患者は、病的状態の発生率が高く、疾患の負担が大きい。gMGは、希少な障害であり、推定有病率は、百万人当たり145~278人である。gMGの患者は、治療選択肢が限定される重篤な炎症性神経筋障害を患う。
gMGの増悪による入院は、呼吸不全(例えば、筋無力症クリーゼ)に伴う機械的人工呼吸を含む呼吸補助並びに栄養支援及び嚥下障害に関連する誤嚥の予防のための消化管のチューブ設置を必要とし、一般的である。より進行したgMGの患者は、診断後10年で死亡率が40%まで増加すると報告されている。
MGには治癒がないが、筋脱力を減少させ、神経筋の機能を改善する治療はある。現在利用可能な重症筋無力症の処置は、神経筋伝達を調節すること、病原性抗体の産生若しくは効果を阻害すること又は炎症性サイトカインを阻害することを目的とする。現在、NMJ損傷の基礎をなす病態生理、特に古典経路を介する補体活性化及び炎症を生じさせてNMJの破壊をもたらす抗AChR抗体-AChR相互作用を標的とする特定の処置はない。MGにおける自己免疫性欠損を修復する特定の処置はない。通常、コリンエステラーゼ阻害剤、コルチコステロイド及び免疫抑制薬(最も一般的にはアザチオプリン(AZA)、シクロスポリン及びミコフェノール酸モフェチル(MMF))を組み合わせる現在の標準治療である免疫抑制治療(IST)を用いると、MGの対象の大多数は、自己の疾患を適度に制御してもらうことができる。しかしながら、これらの治療は、全患者に最適ではない場合があり、ISTに適切に応答しないか、又はISTに耐容性を示すことができない対象並びに臨床的安定を維持するために血漿交換(PE)及び/又は免疫グロブリン静注(IVIg)での反復処置を必要とする対象のコホートが存在する。
制御が困難な症例において、gMGの患者は、しつこい炎症、組織の破壊及び結果としての重度の病的状態(高度の筋脱力、運動障害、息切れ、肺不全、極度の疲労、誤嚥のリスク及び著しく障害されるADLを含む)に見舞われる。これらの患者は、典型的には、成人期の最盛期に診断され、発症の中央値年齢は、36~60歳の範囲である。gMGに関連する病的状態の結果として、多くの患者は、働くことができないか、又は作業能力が低下しており、自ら及び他の人の世話をするのに困難を抱え、発語、食事、移動、呼吸及びADLを行うのに補助を必要とする。
非制御の終末補体活性化は、実験的自己免疫性gMGの動物モデル及びヒトにおける他の形態の自己免疫性神経障害に関連付けられている。自己Abは、AChRを含む標的の神経又は筋肉の組織を認識し、神経又は筋肉の表面で非制御の終末補体活性化を導く。膜侵襲複合体(MAC)依存性の溶解及び活性化を伴う自己抗体主導の非制御の終末補体活性化並びにNMJでのC5a依存性炎症は、AChRの損失及び神経筋伝達不全を引き起こす。このモデルと一致して、補体成分C3断片(C3a及びC3b)及びMAC C5b-9の両方がMG患者のNMJに発見されている。
MGには治癒がなく、標準治療は、全患者に有効というわけではないため、これらの患者を処置する改善型の方法を提供する必要がある。
対象において、重症筋無力症(MG)、例えば全身型重症筋無力症(gMG)を、低分子補体因子D(CFD)阻害剤で処置する方法が本明細書において提供される。本開示は一部を、MGの患者のためのファーストインクラスの処置選択肢としての経口CFD阻害剤、例えば化合物1又はその薬学的に許容される塩の使用に基づいている。本発明者らは、FDが、最も量が少ない補体タンパク質であるが、それでもAPの律速成分として重要な役割を果たすため、MGの治療において理想的な医薬の標的としての役目をすることを明らかにした。化合物1は、in vivoでの補体AP活性の用量依存的阻害が実証されている、FDの強力な阻害剤である。AP活性のバイオマーカー、例えば血漿Bbレベルは、化合物1の投与後、著しい用量依存的減少を示し、したがって、化合物1は、MGの処置における有用な治療用物質となる。経口投与される低分子として、化合物1は、静脈内(IV)投与又は皮下(SC)投与に依存する多くの承認薬及び開発中のものを上回る利点がある。この点で、経口CFD阻害剤、例えば化合物1は、MG患者に、より簡便で利用しやすい治療の選択肢を提供するだけでなく、患者及びその家族の処置負担を低減することも促進する。化合物1の全体的な医薬のプロファイルを前提として、本発明者らは、化合物1を用いる処置レジメンが、特に重度の疾患、例えば運動障害、視覚障害及び/又は巧緻性障害を特徴とするMGの患者においてより良好な患者コンプライアンス及び臨床転帰を導くことを企図する。
第1の態様において、本開示は、対象においてMGを処置する方法であって、対象に、治療有効量の化合物1:

又はその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む方法を特徴とする。
一部の実施形態では、対象は、処置を受ける少なくとも3カ月前にMGと診断されている。MGの診断は、(i)抗AChR抗体の血清検査の陽性及び単一線維筋電図又は反復神経刺激によって実証される神経筋伝達の異常、(ii)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEI)検査に対する陽性反応、又は(ii)処置を行う医師によって判定される、経口AChEIでの処置中のMGに関連する徴候又は症状の改善によって確定され得る。
一部の実施形態では、対象は、米国重症筋無力症財団(MGFA)のクラスII~IVの疾患を有すると分類される。
一部の実施形態では、対象は、5以上のMG日常生活動作(MG-ADL)スコアを有する。
一部の実施形態では、対象は、(i)2カ月以上の安定用量を伴う、6カ月以上にわたるアザチオプリン、(ii)1カ月以上の安定用量を伴う、3カ月以上にわたる免疫抑制薬(例えば、ミコフェノール酸モフェチル、メトトレキサート又はシクロホスファミド)、(iii)4週間以上の安定用量を伴うコルチコステロイド(例えば、20mg/日の最大用量におけるプレドニゾン又はその均等物)、又は(iv)2週間以上の安定用量を伴うAChEIでの処置を受けている。
一部の実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩は、例えば、約60mg~約300mgBID(例えば、約80mg~約250mgBID、約100mg~約200mgBID、約120mg~約180mgBID、約60mgBID、約70mgBID、約80mgBID、約90mgBID、約100mgBID、約110mgBID、約120mgBID、約130mgBID、約140mgBID、約150mgBID、約160mgBID、約170mgBID、約180mgBID、約190mgBID、約200mgBID、約210mgBID、約220mgBID、約230mgBID、約240mgBID、約250mgBID、約260mgBID、約270mgBID、約280mgBID、約290mgBID又は約300mgBIDの用量で経口投与される。
一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、重症筋無力症日常生活動作(MG-ADL)スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する。一部の実施形態では、MG-ADLスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイント(例えば、少なくとも3、4、5、6、7又は8ポイント)減少し、及び対象は、処置中に救援治療(即ち高用量のコルチコステロイド、血漿交換(PE)/プラスマフェレシス(PP)又は免疫グロブリン静注(IVIg)治療)を受けていない。一部の実施形態では、MG-ADLスコアは、8週間の処置後、少なくとも2ポイント(例えば、2、3、4、5、6、7又は8ポイント)減少する。一部の実施形態では、MG-ADLスコアは、26週間の処置後、例えば、少なくとも2ポイント(例えば、少なくとも3、4、5、6、7又は8ポイント)減少する。
一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、8週間の処置後、定量的重症筋無力症(QMG)スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する。一部の実施形態では、QMGスコアは、8週間の処置後、少なくとも3ポイント(例えば、少なくとも4、5、6、7又は8ポイント)減少する。一部の実施形態では、QMGスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも3ポイント(例えば、少なくとも4、5、6、7又は8ポイント)減少し、及び対象は、処置中に救援治療(即ち高用量のコルチコステロイド、PE/PP又はIVIg治療)を受けていない。
一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、(a)処置中に救援治療を必要とせず、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイントのMG-ADLスコアの減少、並びに(b)(1)8週間の処置後のQMG合計スコアのベースラインからの変化、(2)8週目のQMG合計スコアの少なくとも3ポイントの改善、及び/又は(3)救援治療を必要とせず、最初の8週間中任意の連続4週間でのQMG合計スコアの少なくとも3ポイントの改善を特徴とするQMGスコアの減少によって判定される、臨床的に有意義な改善を経験する。
一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、8週間の処置後、神経障害におけるクオリティオブライフ疲労(Quality of Life in Neurological Disorders(Neuro-QoL)Fatigue)スコアの減少によって判定される、臨床的に有意義な改善を経験する。
一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、(a)処置中に救援治療を必要とせず、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイントのMG-ADLスコアの減少、(b)(1)8週間の処置後のQMG合計スコアのベースラインからの変化、(2)8週目のQMG合計スコアの少なくとも3ポイントの改善、及び/又は(3)救援治療を必要とせず、最初の8週間中任意の連続4週間でのQMG合計スコアの少なくとも3ポイントの改善を特徴とするQMGスコアの減少、並びに(c)8週間の処置後のNeuro-QoL疲労スコアの減少によって判定される、臨床的に有意義な改善を経験する。
一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、米国重症筋無力症財団の介入後状態(MGFA-PIS)の改善によって判定される、臨床的に有意義な改善を経験する。
一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、(a)処置中に救援治療を必要とせず、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイントのMG-ADLスコアの減少、(b)(1)8週間の処置後のQMG合計スコアのベースラインからの変化、(2)8週目のQMG合計スコアの少なくとも3ポイントの改善、及び/又は(3)救援治療を必要とせず、最初の8週間中任意の連続4週間でのQMG合計スコアの少なくとも3ポイントの改善を特徴とするQMGスコアの減少、(c)8週間の処置後のNeuro-QoL疲労スコアの減少、並びに(d)MGFA-PISの改善によって判定される、臨床的に有意義な改善を経験する。
一部の実施形態では、MGは、全身型重症筋無力症(gMG)である。
一部の実施形態では、対象は、抗AChR抗体陽性である。
一部の実施形態では、対象は、MGの処置前の12カ月以内に胸腺全摘術、胸腺部分切除術又は任意の他の胸腺手術の既往歴を有する。
一部の実施形態では、対象は、未処置の胸腺の悪性腫瘍、癌又は胸腺腫を有する。
一部の実施形態では、対象は、胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置の既往歴を有し、(a)胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置は、MGの処置の5年より前に完了しており、(b)MGの処置前の5年以内に胸腺の悪性腫瘍又は癌の既知の再発がなく、及び(c)MGの処置前の6カ月以内に実施されたコンピューター断層撮影法(CT)又は磁気共鳴画像法(MRI)スキャンにおいて、胸腺の悪性腫瘍又は癌の再発の放射線学的指摘がない。
一部の実施形態では、対象は、処置された良性胸腺腫の既往歴を有し、(a)対象は、良性胸腺腫の診断を示す組織病理学的な又は均等な記録を有し、(b)良性胸腺腫の処置は、MGの処置の12カ月より前に完了しており、(c)MGの処置前の12年以内に良性胸腺腫の既知の再発がなく、(d)MGの処置前の6カ月以内に実施されたCT又はMRIスキャンにおいて、良性胸腺腫の再発の放射線学的指摘がない。
一部の実施形態では、対象は、処置前の5年以内に悪性腫瘍の既往歴を有さず、その悪性腫瘍は、処置されて再発のエビデンスがない非黒色腫皮膚癌又は子宮頚部上皮内癌ではない。
一部の実施形態では、対象は、MGの処置前に、臨床的増悪と一致する臨床的特徴を示していない。
一部の実施形態では、対象は、発作の既往歴を有しない。
一部の実施形態では、対象は、髄膜炎菌(N meningitidis)感染症の既往歴を有しない。
一部の実施形態では、対象は、ヒト免疫不全ウイルス感染症の徴候(例えば、HIV抗体陽性)を示していない。
一部の実施形態では、対象は、表面抗体が陰性のB型肝炎ウイルス感染症の徴候(肝炎表面抗原陽性又はコア抗体陽性)を示していない。
一部の実施形態では、対象は、C型肝炎ウイルス感染症の徴候(HCV抗体陽性)を示していないか、又はC型肝炎ウイルス感染症の徴候を示しているが、処置が成功し、且つ記録された持続的なウイルス学的反応を有する。
一部の実施形態では、対象は、持続性又は反復性の感染症の既往歴を有しない。
一部の実施形態では、対象は、処置前の14日以内に細菌、ウイルス又は真菌の活動性全身性感染症に罹患していない。
一部の実施形態では、対象は、トルサードドポアント(Torsades de Pointes)(例えば、心不全/心筋症又はQT延長症候群の家族歴)、対象が男性である場合には>450msec若しくは対象が女性である場合には>470msecの、フリデリシアの式を使用して補正されたQT間隔(QTcF)の既往歴を有しないか若しくはその危険因子を有さないか、又は補正QT間隔(QTc)を著しく増加させることが知られている薬物を投与されている。
一部の実施形態では、対象は、>2×正常上限(ULN)のアラニンアミノトランスフェラーゼレベルを有しない。
一部の実施形態では、対象は、>2×ULNの直接ビリルビンレベルを有しない。
一部の実施形態では、対象は、MGの処置前の4週間以内に免疫グロブリン静注(IVIg)又は免疫グロブリン皮下注(SCIg)治療を受けていない。
一部の実施形態では、対象は、MGの処置前の4週間以内に血漿交換/プラスマフェレシス(PE/PP)処置を受けていない。
一部の実施形態では、対象は、MGの処置前の6カ月以内にリツキシマブでの処置を受けていない。
一部の実施形態では、対象は、MGの処置前の4週間以内にタクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けていない。
一部の実施形態では、対象は、補体阻害剤での処置を受けたことがないか又は受けていない。
一部の実施形態では、対象は、強力なシトクロムP450、ファミリー3、サブファミリーA(CYP3A)阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物での処置を、MGの処置前の2週間又はその薬物の5半減期のより長い方以内に受けていない。例示的な薬物は、表13に記載されている。
一部の実施形態では、対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物での処置を受けていない。
一部の実施形態では、対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けていないか、又は対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を以前に受けており、及びその処置は、その生物学的薬物の少なくとも5終末相半減期で終了している。
一部の実施形態では、対象は、CYP3A4酵素活性を阻害する食物及び飲料(例えば、グレープフルーツ)を消費することを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている。例示的な薬物は、表13に記載されている。
一部の実施形態では、対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、維持治療としてIVIg又はSCIgを使用することを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、維持治療としてPE/PPを使用することを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、リツキシマブでの処置を受けることを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、タクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けることを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、化合物1又はその薬学的に許容されるもの以外の補体阻害剤での処置を受けることを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けることを制限されている。
一部の実施形態では、対象は、(a)MGの処置前の3年以内且つ処置の2週間より前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けているか、又は(b)MGの処置の2週間未満前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けており、及び対象は、ワクチン接種の少なくとも2週間後までに適切な予防的抗生物質で処置されている。
第2の態様において、本開示は、対象においてMGを処置する方法(例えば、本明細書に開示されている方法のいずれか1つ)において使用するための医薬品の製造における、化合物1又はその薬学的に許容される塩の使用を特徴とする。
第3の態様において、本開示は、対象においてMGを処置する方法(例えば、本明細書に開示されている方法のいずれか1つ)において使用するための、化合物1又はその薬学的に許容される塩である化合物を特徴とする。
第4の態様において、本開示は、対象においてMGを処置するためのキットであって、(a)ある用量の化合物1又はその薬学的に許容される塩、及び(b)本明細書に開示されている方法のいずれか1つ又は複数に従って化合物1又はその薬学的に許容される塩を使用するための説明書を含むキットを特徴とする。
以下の非限定的な実施形態が本明細書において具体的に提供される。
一部の実施形態では、本開示は、対象において、重症筋無力症(MG)、特に全身型重症筋無力症(gMG)を処置する方法であって、対象に、治療有効量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、化合物1又はその薬学的に許容される塩は、約60mg~約300mgBIDの用量で投与され、特に、化合物1又はその薬学的に許容される塩は、経口投与される、方法に関する。
上記又は下記による一部の実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩を投与すると、対象のMGの処置、特に対象のgMGの処置という結果になる。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、処置を受ける少なくとも3カ月前にMGと診断されている。
上記又は下記による一部の実施形態では、MGの診断は、抗AChR抗体の血清検査の陽性及び単一線維筋電図又は反復神経刺激によって実証される神経筋伝達の異常により、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEI)検査に対する陽性反応により、且つ/又は処置を行う医師によって判定される、経口AChEIでの処置中のMGに関連する徴候又は症状の改善によって確定される。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、米国重症筋無力症財団(MGFA)のクラスII~IVの疾患を有すると分類される。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、5以上のMG日常生活動作(MG-ADL)スコアを有する。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、2カ月以上の安定用量を伴う、6カ月以上にわたるアザチオプリンでの処置を受けている。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、1カ月以上の安定用量を伴う、3カ月以上にわたる免疫抑制薬での処置を受けており、特に、免疫抑制薬は、ミコフェノール酸モフェチル又はメトトレキサート又はシクロホスファミドである。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、4週間以上の安定用量を伴うコルチコステロイドでの処置を受けており、特に、コルチコステロイドは、20mg/日の最大用量におけるプレドニゾン又はその均等物である。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、2週間以上の安定用量を伴うAChEIでの処置を受けている。
上記又は下記による一部の実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩は、約80mg~約250mgBIDの用量で、特に約120mgBIDの用量で、より特定すると約180mgBIDの用量で投与される。
上記又は下記による一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、重症筋無力症日常生活動作(MG-ADL)スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験し、例えば8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイント減少し、及び対象は、処置中に救援治療を受けていないか、又は8週間の処置後少なくとも2ポイント減少するか、又は26週間の処置後少なくとも2ポイント減少する。
上記又は下記による一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、8週間の処置後、定量的重症筋無力症(QMG)スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験し、例えば、8週間の処置後少なくとも3ポイント減少し、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも3ポイント減少し、及び対象は、処置中に救援治療を受けていない。
上記又は下記による一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、8週間の処置後、神経障害におけるクオリティオブライフ(Neuro-QoL(商標))疲労スコアの減少によって判定される、臨床的に有意義な改善を経験する。
上記又は下記による一部の実施形態では、処置の結果として、対象は、米国重症筋無力症財団の介入後状態(MGFA-PIS)の改善によって判定される、臨床的に有意義な改善を経験する。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、抗AChR抗体陽性であるか、MGの処置前の12カ月以内に胸腺全摘術、胸腺部分切除術若しくは任意の他の胸腺手術の既往歴を有するか、未処置の胸腺の悪性腫瘍、癌若しくは胸腺腫を有するか、又は胸腺の悪性腫瘍若しくは癌の処置の既往歴を有し、(a)胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置は、MGの処置の5年より前に完了しており、(b)MGの処置前の5年以内に胸腺の悪性腫瘍又は癌の既知の再発がなく、及び/又は(c)MGの処置前の6カ月以内に実施されたコンピューター断層撮影法(CT)又は磁気共鳴画像法(MRI)スキャンにおいて、胸腺の悪性腫瘍又は癌の再発の放射線学的指摘がない。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、処置された良性胸腺腫の既往歴を有し、(a)対象は、良性胸腺腫の診断を示す組織病理学的な若しくは均等な記録を有し、(b)良性胸腺腫の処置は、MGの処置の12カ月より前に完了しており、(c)MGの処置前の12年以内に良性胸腺腫の既知の再発がなく、及び/又は(d)MGの処置前の6カ月以内に実施されたCT又はMRIスキャンにおいて、良性胸腺腫の再発の放射線学的指摘がない。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、処置前の5年以内に悪性腫瘍の既往歴を有さず、その悪性腫瘍は、処置されて再発のエビデンスがない非黒色腫皮膚癌又は子宮頚部上皮内癌ではない。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、MGの処置前に、臨床的増悪と一致する臨床的特徴を示しておらず、例えば、発作の既往歴を有しない。上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、髄膜炎菌(N meningitidis)感染症、ヒト免疫不全ウイルス感染症の既往歴を有さず、表面抗体が陰性のB型肝炎ウイルス感染症の既往歴を有さず、C型肝炎ウイルス感染症の既往歴を有しないか若しくはC型肝炎ウイルス感染症の徴候を示しているが、処置が成功し、且つ記録された持続的なウイルス学的反応を有し、持続性若しくは反復性の感染症の既往歴を有さず、処置前の14日以内に細菌、ウイルス若しくは真菌の活動性全身性感染症の既往歴を有さず、トルサードドポアント、対象が男性である場合には>450msec若しくは対象が女性である場合には>470msecの、フリデリシアの式を使用して補正されたQT間隔(QTcF)の既往歴を有しないか若しくはその危険因子を有しないか、若しくは補正QT間隔(QTc)を著しく増加させることが知られている薬物を投与されており、>2×ULNのアラニンアミノトランスフェラーゼレベルを有さず、>2×ULNの直接ビリルビンレベルを有さず、MGの処置前の4週間以内に免疫グロブリン静注(IVIg)又は免疫グロブリン皮下注(SCIg)治療を受けておらず、MGの処置前の4週間以内に血漿交換/プラスマフェレシス(PE/PP)処置を受けておらず、MGの処置前の6カ月以内にリツキシマブでの処置を受けておらず、MGの処置前の4週間以内にタクロリムス若しくはシクロスポリンでの処置を受けておらず、補体阻害剤での処置を受けたことがないか若しくは受けておらず、強力なシトクロムP450、ファミリー3、サブファミリーA(CYP3A)阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物での処置を、MGの処置前の2週間若しくはその薬物の5半減期のより長い方以内に受けておらず、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物での処置を受けておらず、並びに/又は免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けていないか、若しくは対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を以前に受けており、及びその処置は、その生物学的薬物の少なくとも5終末相半減期で終了している。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、CYP3A4酵素活性を阻害する食物及び飲料の消費、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物の使用、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物の使用、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及び/又はCYP3Aの感受性基質から選択される薬物の使用、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物の使用、維持治療としてのIVIg又はSCIgの使用、維持治療としてのPE/PPの使用、リツキシマブでの処置を受けること、タクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けること、化合物1又はその薬学的に許容されるもの以外の補体阻害剤での処置を受けること、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けることを制限されている。
上記又は下記による一部の実施形態では、対象は、(a)MGの処置前の3年以内且つ処置の2週間より前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けているか、又は(b)MGの処置の2週間未満前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けており、及び対象は、ワクチン接種の少なくとも2週間後までに適切な予防的抗生物質で処置されている。
一部の実施形態では、本開示は、対象においてMGを処置する方法(例えば、上記の方法のいずれかによる)において使用するための医薬品の製造における、化合物1又はその薬学的に許容される塩の使用に関する。
一部の実施形態では、本開示は、対象においてMGを処置する方法(例えば、上記の方法のいずれかによる)において使用するための化合物1又はその薬学的に許容される塩に関する。
実施例1に記載されている第II相臨床試験のデザイン(EOS:試験終了)を表す概略図である。
定義
本明細書で使用する場合、名詞の前の「1つの(a)」又は「複数」という単語は、その特定の名詞の1つ又は複数を表す。例えば、「哺乳動物の細胞」という表現は、「1つ又は複数の哺乳動物の細胞」を表す。単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、文脈が明確に否定しない限り、複数の指示物を含む。
「約」という用語は、特に与えられた量又は数に関して、プラス又はマイナス10パーセント(±10%)以内の偏差(例えば、±5%)を包含するものとする。
本明細書で使用する場合、「臨床的増悪」という表現は、MGクリーゼを発症する患者について言い、MGクリーゼは、挿管を必要とするか、又は手術後の抜管を遅らせるのに十分なほど重度のMG由来の脱力と定義され、その場合、呼吸不全は呼吸器の筋肉の脱力を原因とし、重度の延髄(口咽頭)筋脱力は、呼吸器の筋脱力を併発するか、又は患者において支配的な特徴となる。代わりに、「臨床的増悪」という表現は、MG-日常生活動作(MG-ADL)の複視又は眼瞼下垂以外の個別項目のいずれか1つにおいて、ベースラインから3又は2ポイントのスコアが悪化する著しい症状の悪化がある場合を言うか、又は試験責任医師若しくは試験責任医師から指定された医師の見解で、救援治療がなされなければ健康状態が危険に曝されかねない(例えば、緊急事態)患者に救援治療の施行が提供される場合を言う。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激及びアレルギー応答などがなく、ヒト及び動物の組織と接触して使用するのに適しており、妥当なリスク/ベネフィット比に相応する、記載されている化合物の塩を表す。薬学的に許容される塩は、当技術分野において周知である。例えば、薬学的に許容される塩は、Berge et al.,J.Pharmaceutical Sciences 66:1-19,1977及びHandbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,(Eds.P.H.Stahl and C.G.Wermuth),Wiley-VCH,2008に記載されている。これらの塩は、無機酸又は有機酸を必要とする酸付加塩であり得る。塩は、本明細書に記載されている化合物の最終の単離及び精製中にin situで又は遊離塩基の基を適切な酸と反応させることによって別々に調製することができる。適切な塩の調製方法は、当技術分野において確立されている。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、臭化物塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、塩化物塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩及び吉草酸塩などが挙げられる。
本明細書で使用する場合、「医薬組成物」という用語は、1種又は複数種の薬学的に許容される添加剤と一緒に製剤化される活性化合物を指す。一部の実施形態では、化合物は、該当集団に投与したとき、所定の治療効果を達成する統計的に有意な確率を示す治療レジメンにおいて投与するのに適切な単位用量で存在する。特定の実施形態では、医薬組成物は、経口投与、例えばドレンチ剤(水性又は非水性の溶液剤又は懸濁剤)、錠剤、例えばバッカル吸収、舌下吸収及び体内吸収を目的とするもの、ボーラス剤、散剤、顆粒剤、舌に塗布するためのペースト剤;非経口投与、例えば、滅菌の溶液剤若しくは懸濁剤又は徐放性製剤として、皮下、筋肉内、静脈内又は硬膜外の注射によるもの;局所施用、例えばクリーム剤、軟膏剤若しくは制御放出貼付剤又は皮膚、肺若しくは口腔に適用される噴霧剤としてのもの;腟内又は直腸内、例えば腟坐剤、クリーム剤又は泡沫剤としてのもの;舌下;経眼;経皮;又は経鼻、経肺並びに他の粘膜表面に適合するものを含め、固体形態又は液体形態で投与するために、特に製剤化され得る。
「薬学的に許容される添加剤」という用語は、本明細書で使用する場合、対象において無毒性及び非炎症性である性質を有する任意の不活性成分(例えば、活性化合物を懸濁又は溶解させることができるビヒクル)を指す。典型的な添加剤としては、例えば、抗接着剤、抗酸化剤、結合剤、コーティング剤、圧縮助剤、崩壊剤、染料、皮膚軟化剤、乳化剤、希釈剤、フィルム形成剤若しくはコーティング剤、香味剤、香料、流動促進剤、滑沢剤、防腐剤、印刷インク、吸着剤、懸濁剤若しくは分散剤、甘味剤又は水和水が挙げられる。添加剤としては、以下に限定されないが、任意選択により置換されているブチル化ヒドロキシトルエン(例えば、BHT)、炭酸カルシウム、第二リン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、クロスカルメロース、架橋ポリビニルピロリドン、クエン酸、クロスポビドン、システイン、エチルセルロース、ゼラチン、任意選択により置換されているヒドロキシプロピルセルロース、任意選択により置換されているヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、マルチトール、マンニトール、メチオニン、メチルセルロース、メチルパラベン、微結晶セルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポビドン、アルファ化デンプン、プロピルパラベン、パルミチン酸レチニル、セラック、二酸化ケイ素、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クエン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ソルビトール、デンプン、ステアリン酸、ステアリン酸、スクロース、タルク、二酸化チタン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC及びキシリトールが挙げられる。当業者は、添加剤として有用な様々な作用剤及び材料に精通している。
本明細書で使用する場合、臨床的安定を維持するために「慢性的な血漿交換を必要とする」という表現は、筋脱力の管理のため定期的に、直近1カ月にわたり少なくとも3カ月毎に患者に対して血漿交換治療を使用することを指す。
本明細書で使用する場合、臨床的安定を維持するために「慢性的なIVIgを必要とする」という表現は、筋脱力の管理のため定期的に、直近1カ月にわたり少なくとも3カ月毎に患者に対してIVIg治療を使用することを指す。特定の実施形態では、MGの処置には、MGに関連する1つ又は複数の症状の回復又は改善が含まれる。MGに関連する症状には、筋脱力及び易疲労感が含まれる。MGによって主に冒される筋肉には、眼及び眼瞼の運動、顔の表情、咀嚼、会話、嚥下、呼吸、頚部運動及び四肢運動を制御する筋肉が含まれる。
本明細書で使用する場合、用語の「対象」又は「患者」は、ヒト患者(例えば、重症筋無力症(MG)を有する患者)である。本明細書で使用する場合、「対象」及び「患者」という用語は互換的である。
本明細書で使用する場合、「処置すること」という用語は、治療処置を含む。「治療」処置という用語は当技術分野において認識されており、開示されている化合物又は製剤の1つ又は複数を、ヒト対象に、望まれない状態の発現後に投与することを含む(即ち存在する望まれない状態又はその副作用を減少、回復又は安定させることが意図される)。好ましくは、対象の状態(例えば、発語又は嚥下の能力の低下、頚部及び四肢の筋肉の脱力、呼吸困難及び/又は全身疲労の増加)の重症度が低下するか又は少なくとも部分的に改善若しくは改質されること及び少なくとも1つの臨床症候(例えば、全身疲労)における何らかの緩和、和らげ、回復又は縮小が実現されることが意図される。
本明細書で使用する場合、「有効な処置」とは、有益な効果、例えば疾患又は障害の少なくとも1つの症状の回復を生じさせる処置を指す。有益な効果は、ベースラインより改善、即ち本方法による治療の開始前に行われた測定又は観察より改善しているという形態をとり得る。有効な処置は、例えば、MGの少なくとも1つの症状の緩和を指すことができる。
「有効量」又は「治療有効量」という用語は、所望の生物学的、治療的及び/又は予防的結果をもたらす作用剤の量を指す。その結果とは、徴候、症状若しくは疾患の諸原因の1つ若しくは複数の減少、回復、寛解、軽減、遅延及び/若しくは緩和又は任意の他の望ましい生体系の変化であり得る。一例では、「有効量」は、例えば臨床的に証明された、MGの少なくとも1つの症状を緩和するのに有用な化合物1又はその薬学的に許容される塩の量である。有効量は、1回又は複数回の投与で投与され得る。
重症筋無力症を処置する方法
本開示は、重症筋無力症(MG)に罹患している対象に、治療有効量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を投与することにより、対象を処置する方法を提供する。
一部の実施形態では、MGは、gMGである。一部の実施形態では、gMGは、難治性gMGである。一部の実施形態では、難治性gMGは、コリンエステラーゼ阻害剤治療及び免疫抑制薬治療(IST)などの重症筋無力症の現在の標準治療を受けながらもMGの著しい全身性脱力若しくは延髄の徴候及び症状を継続的に示しているか、又は臨床的安定を維持するために慢性的な血漿交換若しくは慢性的なIVIgを必要とする、ニコチン性アセチルコリン受容体に結合する自己抗体(抗AChR抗体)陽性の対象又は患者を含むことを特徴とする。他の実施形態では、難治性gMGは、コリンエステラーゼ阻害剤治療及び免疫抑制薬治療(IST)などのMGの現在の標準治療を受けながらもMGの著しい全身性脱力若しくは延髄の徴候及び症状を継続的に示しているか、又は臨床的安定を維持するために慢性的な血漿交換若しくは慢性的なIVIgを必要とする、対象又は患者を含むことを特徴とする。
一部の実施形態では、MGの処置は、MGの進行の臨床マーカーの改善を含む。このようなマーカーには、MG日常生活動作プロファイル(MG-ADL)、疾患重症度の定量的重症筋無力症(QMG)スコア、陰圧吸気力(NIF)、努力肺活量(FVC)、MGFA介入後状態(MGFA-PIS)及び他のクオリティオブライフ測定法が含まれる。一部の実施形態では、MG-ADLは、MGの改善を測定するための主要なスコアである。
MG-ADLは、MGの対象における日常生活動作(ADL)の該当する症状及び機能的遂行に焦点を当てた8ポイントの質問票である(表1)。MG-ADLの8つの項目は、MG由来の影響に関連する眼(2項目)、延髄(3項目)、呼吸器(1項目)及び粗大運動又は四肢(2項目)の機能障害に伴う障害を評価するために、元の13項目のQMGの症状に基づく要素から導かれた。この機能状態の測定において、各回答は、0(正常)~3(最も重度)に類別される。MG-ADL合計スコアの範囲は0~24である。患者のMGADLにおける臨床的に有意義な改善は、26週間の処置後、スコアが3ポイント以上減少することである。
疾患重症度のQMGスコアは、13項目、即ち眼(2項目)、顔(1項目)、延髄(2項目)、粗大運動(6項目)、軸(1項目)及び呼吸器(1項目)からなるスコアリングシステムであり、各々が0~3に類別され、3が最も重度である(表2)。QMG合計スコアの範囲は0~39である。QMGスコアリングシステムは、MGの治療の客観的査定であると考えられ、センチネル筋群の定量的検査に基づいている。MGFA調査部会は、QMGスコアがMGの治療の前向き試験に使用されることを推奨している。患者のQMGにおける臨床的に有意義な改善は、26週間の処置後、スコアが5ポイント以上減少することである。
Neuro-QoL(商標)疲労は、対象又は患者によって記入される、信頼性があり、検証済みの簡単な19項目の疲労の調査である。スコアが高いほど、疲労が大きく、動作に対するMGの影響が大きいことを示す(表3、Gershon,R.et al.,Oual.Life Res.,21:475-86,2012)。患者のNeuro-QoL(商標)疲労スコアにおける臨床的に有意義な改善は、26週間の処置後、スコアの低下に反映される。
重症度が増しているMGの対象は、高度の呼吸筋の脱力を含む潜在的に致命的な呼吸器合併症に罹患する可能性がある。呼吸機能は、MGの対象において呼吸不全のエビデンスを綿密にモニターされ、努力肺活量(FVC)又はNIFの連続的測定値の一貫した低下、上気道の健全性の喪失(口内分泌物、嚥下又は発語の処理の困難)の場合又は呼吸不全の出現の場合、人工呼吸器による支持が推奨される。QMGが行われるとき、FVCは、QMGの検査項目の1つとして実行される。NIFは、NIFメーターを使用して実行される。
MGの臨床状態は、MGFAの介入後状態(MGFA-PIS)を使用して評価される。「改善」、「不変」、「悪化」、「増悪」及び「MGによる死亡」という状況の変化のカテゴリー並びに軽微症状(MM)が評価され得る(表4)。
一部の実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩を投与される対象は、MG-ADLスコアの減少を示す。一部の実施形態では、対象は、初期MG-ADLスコアが6ポイントより大きい。一部の実施形態では、対象は、初期MG-ADLスコアが0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22又は23ポイントより大きい。一部の実施形態では、化合物1又は薬学的に許容される塩での処置期間後、対象のMG-ADLスコアは、6ポイント未満まで減少する。一部の実施形態では、MG-ADLスコアは、化合物1又はその薬学的に許容される塩での処置後、少なくとも1ポイント、少なくとも2ポイント、少なくとも3ポイント、少なくとも4ポイント、少なくとも5ポイント、少なくとも6ポイント、少なくとも7ポイント、少なくとも8ポイント、少なくとも9ポイント、少なくとも10ポイント、少なくとも11ポイント、少なくとも12ポイント、少なくとも13ポイント、少なくとも14ポイント、少なくとも15ポイント、少なくとも16ポイント、少なくとも17ポイント、少なくとも18ポイント、少なくとも19ポイント、少なくとも20ポイント、少なくとも21ポイント、少なくとも22ポイント、少なくとも23ポイント又は少なくとも24ポイント減少する。一部の実施形態では、対象のMG-ADLスコアは、化合物1又はその薬学的に許容される塩での処置期間後、少なくとも1ポイント減少する。一部の実施形態では、対象のMG-ADLスコアは、化合物1又はその薬学的な塩での処置期間後、1、2、3、4、5、6、7、8、9、0、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24ポイント減少する。
一部の実施形態では、化合物1又はその薬学的に許容される塩での処置期間は、26週間続く。一部の実施形態では、処置期間は、26~52、26~78、26~104、26~130、26~156、26~182、26~208週間又はそれを超えて続く。一部の実施形態では、処置期間は、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、78、104、130、156又は182週間より長く続く。一部の実施形態では、処置期間は、1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80年より長く又はそれを超えて続く。一部の実施形態では、処置期間は、対象の生命に残りがある限り続く。
一部の実施形態では、1つ若しくは複数の症状又はMGに関連するスコアは、処置期間中に改善し、処置を通して改善したレベルで維持される。MG-ADLスコアは、例えば、26週間の化合物1又はその薬学的に許容される塩での処置後、改善し、その後、処置の継続期間(例えば、52週間)に改善したレベルのままであることが可能である。
一部の実施形態では、改善の最初の徴候は、26週間の化合物1又はその薬学的に許容される塩での処置の終了までに生じる。一部の実施形態では、改善の最初の徴候は、化合物1又はその薬学的に許容される塩での処置の1~26週間、26~52週間、52~78週間、78~104週間、104~130週間、130~156週間、156~182週間又は182~208週間に生じる。一部の実施形態では、改善の最初の徴候は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、7、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、78、104、130、156又は182週目に生じる。
一部の実施形態では、MGは、gMGである。一部の実施形態では、gMGは、難治性gMGである。一部の実施形態では、難治性gMGに罹患している対象は、コリンエステラーゼ阻害剤治療及びISTなどのMGの現在の標準治療を受けながらもMGの著しい全身性脱力若しくは延髄の徴候及び症状を継続的に示しているか、又は臨床的安定を維持するために慢性的な血漿交換若しくは慢性的なIVIgを必要とする、AChRに結合する自己抗体(抗AChR抗体)陽性である対象として特徴付けられる。一部の実施形態では、難治性gMGに罹患している対象は、コリンエステラーゼ阻害剤治療及びISTなどのMGの現在の標準治療を受けながらもMGの著しい全身性脱力若しくは延髄の徴候及び症状を継続的に示しているか、又は臨床的安定を維持するために慢性的な血漿交換若しくは慢性的なIVIgを必要とする対象として特徴付けられる。
医薬組成物
本開示は、化合物1及び又はその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物の使用にも関する。任意の適切な医薬組成物及び製剤並びに製剤化の適切な方法並びに投与の適切な経路及び適切な部位は、本開示の範囲内にある。特に明記しない限り、任意の適切な投与量及び投与頻度も企図される。
特に断りのない限り、化合物1又はその薬学的に許容される塩の投与量レベルは、任意の適切なレベルであり得る。一部の実施形態では、対象に対する化合物1又はその薬学的に許容される塩の投与量レベルは、一般に、処置毎に、約1mg/kg~約100mg/kg(例えば、約2mg/kg~約50mg/kg、約5mg/kg~約25mg/kg)であり得る。
組成物は、一部を投与経路に依存する様々な方法を使用してヒト対象に投与することができる。その経路は、例えば、経口、舌下、バッカル、経皮、皮内、筋肉内、非経口、静脈内、動脈内、頭蓋内、皮下、眼窩内、脳室内、脊髄内、腹腔内、鼻腔内、吸入及び局所の各投与であり得る。
一部の実施形態では、組成物は、経口投与のために製剤化される(「経口剤形」)。経口剤形は、例えば、無毒性の薬学的に許容される添加剤との混合物中に活性成分を含有する、錠剤、カプセル剤、液体溶液剤若しくは液体懸濁剤、散剤又は液晶剤若しくは固晶剤の形態であり得る。これらの添加剤は、例えば、不活性な希釈剤又は充填剤(例えば、スクロース、ソルビトール、糖、マンニトール、微結晶セルロース、バレイショデンプンを含むデンプン、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム又はリン酸ナトリウム)、造粒剤及び崩壊剤(例えば、微結晶セルロースを含むセルロース誘導体、バレイショデンプンを含むデンプン、クロスカルメロースナトリウム、アルギネート又はアルギン酸)、結合剤(例えば、スクロース、グルコース、ソルビトール、アラビアゴム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デンプン、アルファ化デンプン、微結晶セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はポリエチレングリコール)並びに滑沢剤、流動促進剤及び抗接着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、水素添加植物油又はタルク)であり得る。他の薬学的に許容される添加剤は、着色剤、香味剤、可塑剤、湿潤剤及び緩衝剤などであり得る。経口投与用組成物は、チュアブル錠として、活性成分が不活性固体希釈剤(例えば、バレイショデンプン、ラクトース、微結晶セルロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリン)と混合されている硬ゼラチンカプセル剤として又は活性成分が水又は油の媒体、例えばラッカセイ油、液体パラフィン又はオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤としても提供される。散剤、顆粒剤及びペレット剤は、上で錠剤及びカプセル剤に記載した成分を使用して、従来の方法で、例えば混合機、流動床装置又は噴霧乾燥機器を使用して、調製することができる。
経口使用のための制御放出組成物は、活性原薬の溶解及び/又は拡散を制御することによって活性薬物を放出するように構築され得る。複数の戦略のいずれかを遂行して、制御放出及び目標の血漿濃度対時間プロファイルを得ることができる。一例では、制御放出は、例えば様々な種類の制御放出組成物及びコーティング剤を含む、様々な製剤のパラメーター及び成分の適切な選択によって得られる。例としては、単一単位又は複合単位の錠剤又はカプセル剤組成物、油剤、懸濁剤、乳剤、マイクロカプセル、マイクロスフェア、ナノ粒子、貼付剤並びにリポソームが挙げられる。一部の実施形態では、組成物は、生分解性の、pH及び/又は温度に感受性のポリマーコーティング剤を含む。
溶解又は拡散を制御した放出は、化合物の錠剤、カプセル剤、ペレット剤又は顆粒化製剤の適切なコーティングにより又は化合物を適切なマトリックス中に組み込むことにより実現することができる。制御放出コーティングには、上記のコーティング物質並びに/又は例えば、セラック、ミツロウ、glycowax、ヒマシ硬化油、カルナウバロウ、ステアリルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセロール、エチルセルロース、アクリル樹脂、dl-ポリ乳酸、酢酸酪酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、メチルメタクリレート、2-ヒドロキシメタクリレート、メタクリレートヒドロゲル、1,3ブチレングリコール、エチレングリコールメタクリレート及び/若しくはポリエチレングリコールの1種又は複数種を含めることができる。制御放出マトリックス製剤において、マトリックス材料には、例えば、水和メチルセルロース、カルナウバロウ及びステアリルアルコール、carbopol934、シリコーン、トリステアリン酸グリセリル、アクリル酸メチル-メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン及び/又はハロゲン化フルオロカーボンも含めることができる。
経口投与のために組成物が組み込まれることが可能な液体形態には、水性溶液剤、適切に香味付けされたシロップ剤、水性懸濁剤又は油懸濁剤及び食用油、例えば綿実油、ゴマ油、ヤシ油又はラッカセイ油を伴う香味付けされた乳剤並びにエリキシル剤及び類似の製薬用ビヒクルが含まれる。
一部の実施形態では、粉砕した錠剤若しくは結晶剤又は散剤を、水と混合することによって形成される溶液剤又は懸濁剤などの経口剤形は、経鼻胃管を介して投与することができる。
対象においてMGを処置することができる化合物1又はその薬学的に許容される適切な用量は、例えば、処置されようとする対象の年齢、性別及び体重並びに使用される特定の阻害剤化合物を含む様々な要因に依存し得る。対象に投与される用量に影響を及ぼす他の要因には、例えばMGの種類又は重症度が含まれる。他の要因には、例えば、同時に又は過去に対象を冒している他の医学的障害、対象の全身の健康状態、対象の遺伝的素質、食事、投与時間、***速度、薬物の組合せ及び対象に施される任意の他の追加の治療が含まれ得る。当然のことながら、任意の特定の対象に向けた特定の投与量及び処置レジメンは、処置を行う医療実施者(例えば、医師又は看護師)の判断に委ねられることにもなる。医薬組成物は、治療有効量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を含むことができる。そのような有効量は、当業者が容易に決定することができる。
キット及び単位剤形
本明細書に開示されている方法の任意の1つ又は複数において使用するための、化合物1又はその薬学的に許容される塩を治療有効量で(例えば、医薬組成物中に)含むキットも本明細書において提供される。キットには、任意選択により、例えば、実施者(例えば、医師、看護師又は患者)が、キットに含有される、例えば薬学的に許容される担体)をさらに含む医薬組成物中の化合物1又はその薬学的に許容される塩を、MGを有する患者に投与するのを可能にするための、投与スケジュールを含む説明書を含め得る。キットには、シリンジをさらに含め得る。
キットは、上記で提供されている方法に従う単回投与のための、各々が有効量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を例えば医薬組成物中に)含有する、単一用量の医薬組成物の複数のパッケージを任意選択により含むことができる。化合物1又はその薬学的に許容される塩(例えば、医薬組成物中)を投与するための器具又はデバイスもキットに含め得る。キットは、有効量の化合物1又はその薬学的に許容される塩を例えば医薬組成物中に)含有する1つ又は複数のプレフィルドシリンジを提供し得る。
以下の実施例は、単に説明するためのものに過ぎず、本開示を読めば、当業者には多くの変形及び均等物が明らかになるため、決して本開示の範囲を限定するものと解釈されてはならない。本願全体を通して引用されている全ての参考文献、受託エントリー(例えば、PUBMED、GENBANK、UNIPROT、PUBCHEMの各エントリー)、特許及び特許出願の内容は、参照により本明細書に明確に援用される。
実施例1.化合物1(ALXN2050;ベミコパン)の有効性及び安全性を全身型重症筋無力症の成人参加者において査定するための第2相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同試験
第2相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同試験が、経口投与される化合物1(ALXN2050;ベミコパン)の安全性及び有効性を成人患者において査定するために行われる。
目的及びエンドポイント
試験の主要目的は、全身型MG(gMG)の処置におけるプラセボと比較したALXN2050の有効性を、重症筋無力症日常生活動作(MG-ADL)合計スコアの改善に基づいて評価することである。この試験の副次的目的は、gMGの処置におけるプラセボと比較したALXN2050の有効性を、(1)定量的重症筋無力症(QMG)合計スコアの改善、(2)クオリティオブライフの測定値の改善及び(3)MG-ADL合計スコアを含む追加のエンドポイントに基づいて評価することである。
この試験の他の目的は、(1)ALXN2050のPK/PDを特性決定し、gMGの参加者においてPK/PD関係を確立すること、(2)補体バイオマーカーに対する因子D阻害の効果を評価すること、(3)gMGの参加者においてプラセボと比較したALXN2050の全体的な安全性を特性決定すること、(4)gMGの処置におけるプラセボと比較したALXN2050の有効性を他の有効性エンドポイントに基づいて評価すること、(5)ACHR抗体価に対する因子D阻害の効果を評価すること、及び(6)gMGの成人参加者において非遺伝学的バイオマーカーを特性決定することである。
目的及び対応するエンドポイントは、下の表5に要約されている。
全体のデザイン
これは、ALXN2050の有効性及び安全性をgMGの成人参加者において査定するための第2相、無作為化、二重盲検、平行群間、プラセボ対照、多施設共同試験である。およそ70名の適格参加者が、ベースライン時のMG-ADL合計スコアによって層別化され(≦7対>7)、1日目に3つの処置群、即ちALXN2050 180mgbid(1群)、ALXN2050 120mgbid(2群)又はプラセボ(3群)の1つに2:1:2の比で無作為化されることになる。
参加者は、1日目から117週目まで試験介入薬bidを投与されることになる。参加者は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEI)の安定レジメン、支持的なIST(本明細書に定義されている幾つかの例外がある)及び/又はスクリーニング来院前に施されていたコルチコステロイド治療を継続して受け得るが、新規のAChEI/IST/ステロイド及びAChEI/IST/ステロイドの投与量の変更は、スクリーニング期間、PEP又はETP中、試験責任医師により特定された安全性の理由を除いて認められない。OLE期間中には(即ち34週間の処置後)、支持的なAChEI/IST/ステロイドの変更が試験責任医師の判断で行われる場合がある。
救援治療(例えば、プラスマフェレシス(PP)/血漿交換(PE)、免疫グロブリン静注[IVIg]又は高用量のコルチコステロイド)は、実施計画書に定義された臨床的増悪(本明細書に定義されているとおり)を生じる参加者には随時許可される。特定の参加者向けの処置手法は、試験責任医師により決定されるべきである。
複数のアウトカム尺度(参加者報告型アウトカム(PRO)及び医師報告型アウトカム(ClinRO)を含む、表6)が、有効性及び安全性目的を査定するために施行される。診療所において、評価は、適切な訓練を受けた臨床査定者(例えば、神経科医、訓練中の神経科医又は委任された試験実施施設のスタッフメンバー)によって実行又は施行されるべきである。
この試験には4つの期間が存在することになる(図1)。
4週間までのスクリーニング期間
この時間枠中、参加者は、診療所に少なくとも1回来院し、そこで試験スケジュール(SoA、表7)に示されたスクリーニング手順及び評価が実行されて適格性が決定される。参加者は、追加のフォローアップ(例えば、再採血)のために診療所に再来院するように求められることがあるが、これは頻繁に起こるものとは予想されない。
8週間の第1査定期間(1日目~8週目)
この時間枠中の処置について、参加者、試験責任医師、現場要員及びAlexionのスタッフは盲検化されることになる。参加者は、最初の8週間毎週、SoA(表7)に指定されている手順及び評価を遂行するために診療所に来院する。1日目の初回来院で、適格性の確認後、参加者は、3処置群の1つに無作為化される。参加者は、最少でも30日間のbid投薬をカバーする試験介入薬の容器を配布される。診療所において、参加者は、試験介入薬一服(3錠剤)を投与される。参加者は、2回目の試験介入薬一服(3錠剤)を自宅で服用するよう指示される。参加者は、処置に関連するリスクの幾つか及び緊急の場合に取るべきステップを説明する安全カードも配布される。参加者は、安全カードを常時携行するよう指示されなければならない。PEPの最終来院は、8週目の来院となる。
26週間の継続処置期間(8週目~34週目)
この時間枠中、ALXN2050 180mgBID群及びALXN2050 120mgBID群の参加者は、自分たちが無作為化された用量を継続して投与することになる。プラセボ群の参加者は、ベースライン時(プラセボ前)のMG-ADL合計スコアによって層別化され、ALXN2050 180mgBID(3a群)又はALXN2050 120mgBID(3b群)のいずれかに1:1の比で再無作為化される。全参加者が活性な試験介入薬を投与される。しかしながら、ALXN2050の実際の投与量について、参加者、試験責任医師及び現場要員は盲検化される。9、10、11、13、14及び15週目の来院は、電話での通話により行われる(表8)。参加者は、12、16、26及び34週目に来診に来る。来診の日には、初回の試験介入薬は現場要員により投与される。参加者は、2回目の試験介入薬を自宅で服用する。ETPの最終来院は、34週目の来院となる。
およそ1.5年までの非盲検継続期間(34週目~117週目)
この時間枠中、全参加者は活性な試験介入薬を投与されることになる。ALXN2050の最適用量が同定された場合、全参加者は、最初の34週間の処置を完了していれば、この最適用量に切り換えられる。しかしながら、ALXN2050の実際の用量について、この試験期間中、最適用量が試験中に同定された場合に参加者が最適用量に切り換えられるまで、参加者、試験責任医師及び現場要員は継続して盲検化される。参加者は、SoA(表9)に指示されているように、およそ3カ月毎に診療所に再来院する。来診の日には、初回の試験介入薬は現場要員により投与される。参加者は、2回目の試験介入薬を自宅で服用する。OLE期間の最終来院は、EOS来院である。
EOS来院は、全参加者の試験介入薬の最終投与の30(±2)日後に行われる。個々の参加者にとって全試験期間は、およそ125週間になる(スクリーニング来院からEOS来院まで)。
用量の根拠
臨床PK及びPDのデータが、ALXN2050について、健常志願者における第1相単回投与漸増用量試験及び反復投与漸増用量試験において作成された(例えば、国際特許公開WOを参照されたい。このような第1相健常志願者試験において、ALXN2050のPK曝露は、定常状態で、40mgBID~200mgBIDの用量範囲にわたり、単回投与後には用量比例的に、反復投与後には用量比例的より多く増加した。対応するPD活性は、AP WieslabアッセイにおいてAP阻害によって判定され、曝露が増加するにつれて増加した。
反復投与試験において、120mgBID及び200mgBIDの両方の投与量レジメンは安全且つ有効であり、最大血漿濃度(Cmax)及びゼロ時~24時間の濃度時間曲線下面積(AUC0-24)の両方において、非臨床慢性毒性試験により無毒性量(NOAEL)で達成された曝露量よりも少なくとも10倍の安全域を示した。さらに、両方の投与量レジメンは、12時間の投与間隔を通して、AP活性の完全な(>90%)且つ持続的な阻害をもたらした。したがって、120mgBIDが最低治療投与量として選択される。
しかしながら、PK及びPDのデータ並びに確立されたPK/PD関係に大きい変動が見られた。PK及びPK/PD関係における対象間変動は、より多くの参加者が90%AP阻害の閾値を超えるALXN2050濃度に到達して維持するのを確実にするために、180mgBIDなど、120mgBIDより高い投与量が必要とされ得ることを示した。
曝露と応答(AP活性阻害)との間の関係は、特にgMGの参加者において確立されていない。したがって、この試験の目的の1つは、この標的集団において曝露応答関係を明らかにすること及び定常状態のトラフ濃度で>90%AP阻害を一貫して実現することができる用量を査定することである。120mgBID群を含めることは、gMGの参加者においてこの曝露応答関係を十分に特性決定し、第3相の用量選択を通知するために必要である。試験は、120mgBID投与量レジメン及び180mgBID投与量レジメンの両方の有用性を探求し、gMGの参加者においてPK、PD、バイオマーカー、有効性及び安全性データを十分に特性決定するようにデザインされる。
試験終了の定義
参加者は、(1)参加者がOLE期間の最終来院を含む試験の全ての期間を完了した場合、又は(2)試験が早期に中止される場合、参加者がEOS来院を含む試験の全ての該当期間を完了した場合、又は(3)試験介入薬が(各国毎の規制に従って)登録又は承認されるため、参加者が試験を早期に完了する(且つEOS来院を完了する)場合、試験を完了したものとみなされる。EOSは、試験において最後に無作為化された参加者の最終来院の日付と定義される。
試験集団
選択基準
参加者は、試験の参加に適格であるために、全ての選択基準を満たさなければならない。
年齢
参加者は、インフォームドコンセント用紙(ICF)に署名する時点で少なくとも18歳でなければならない。
参加者の種類及び疾患特性
1.スクリーニング来院の日付より少なくとも3カ月(90日)前にMGと診断されている。MGの確認は、以下によってなされなければならない。
・スクリーニング来院時に抗AChR抗体の血清検査が陽性、及び
・単一線維筋電図又は反復神経刺激によって実証される神経筋伝達の異常、又は
・AChEI検査(例えば、塩化エドロホニウム検査)に対する陽性反応、又は
・処置を行う医師によって判定される、経口AChEIでの処置中のMGに関連する徴候又は症状の改善
2.スクリーニング来院時に、米国重症筋無力症財団臨床的分類クラスII~IV(表11)。
3.スクリーニング来院時及び無作為化時(1日目)に、MG-ADL合計スコアは5以上でなければならない(スコアの少なくとも50%は眼に関する要素以外に属すること)。
注:MG-ADL合計スコア<7の参加者の登録は、全登録数のおよそ10%に限定される。
4.下の表12に挙げられた、許可された処置を受けている参加者は、スクリーニング来院の日付より前には、スクリーニング、PEP及び/又はETP中に予定されているレジメンに変更せずに、下に特定された期間、処置を受け、安定用量を投与していなければならない。
性別
5.男性又は女性参加者。
6.妊娠の可能性がある女性参加者及び男性参加者は、実施計画書に明記された避妊ガイダンスに従わなければならない。
インフォームドコンセント
7.ICF及びこの実施計画書に挙げられた要件及び制限の遵守を含む、署名済みインフォームドコンセントを提出することができる。
他の選択
8.無作為化前の3年以内又は無作為化時(1日目)に、髄膜炎菌感染症(髄膜炎菌(Neisseria meningitidis))に対するワクチン接種を受けている。
髄膜炎菌ワクチン接種後2週間未満で試験介入薬を開始する参加者は、髄膜炎菌(N meningitidis)に対するワクチン接種の少なくとも2週間後までに、適切な予防的抗生物質を受けなければならない。
除外基準
参加者は、いずれかの除外基準に当てはまる場合、試験から除外される。
医学的状態
1.試験責任医師又はメディカルモニターの見解において、試験への参加を妨げ得るか、参加者に何らかの追加のリスクを引き起こし得るか、又は参加者の評価を混乱させ得る、任意の(例えば、心臓の、肺の、腎臓の、腫瘍の又は精神科の)医学的状態。
2.スクリーニング来院前の12カ月以内の、胸腺全摘術、胸腺部分切除術又は任意の他の胸腺手術の既往歴。
3.任意の未処置の胸腺の悪性腫瘍、癌又は胸腺腫。
処置を受けた胸腺の悪性腫瘍又は癌の既往歴のある参加者は、以下の条件を満たす場合、登録に適格である。
・スクリーニング来院の5年より前に処置が完了している
・スクリーニング来院前の5年以内に既知の再発がない
・無作為化(1日目)前の6カ月以内に実行された、IV造影剤の投与を含む、コンピューター断層撮影法(CT)又は磁気共鳴画像法(MRI)スキャンにおいて、再発の放射線学的指摘がない
処置された良性胸腺腫の既往歴のある参加者は、以下の条件を満たす場合、適格である。
・良性胸腺腫の診断を示す組織病理学的な又は均等な記録
・スクリーニング来院の12カ月より前に処置が完了している
・スクリーニング来院前の12カ月以内に既知の再発がない
・無作為化(1日目)前の6カ月以内に実施された、IV造影剤の投与を含むCT又はMRIスキャンにおいて、再発の放射線学的指摘がない
・良性胸腺腫の診断を確認できる適切な記録が入手不可能な場合、参加者は、上記の胸腺の悪性腫瘍又は癌についての適格性基準を満たさなければならない。
4.スクリーニング来院の時点又は無作為化(1日目)前のスクリーニング期間中随時の、試験責任医師の見解による臨床的増悪と一致する臨床的特徴。
5.発作の既往歴
6.髄膜炎菌(N meningitidis)感染症の既往歴。
7.スクリーニング来院時の、ヒト免疫不全ウイルス(HIV抗体陽性)感染症のエビデンス。
8.試験介入薬に含有される任意の成分に対する過敏症の既往歴。
9.スクリーニング来院前の1年以内の、薬物又はアルコールの乱用又は依存の、既知の又は疑われる既往歴。
10.スクリーニング時の、表面抗体[抗HBs]が陰性のB型肝炎(肝炎表面抗原[HBsAg]陽性又はコア抗体[抗HBc])陽性)又はC型肝炎ウイルス感染症(HCV抗体陽性、但し処置の成功が記録され、且つ持続的なウイルス学的反応[SVR]が記録されている患者を除く)のエビデンス。
11.スクリーニング来院前の5年以内の悪性腫瘍の既往歴、但し処置されて再発のエビデンスがない非黒色腫皮膚癌又は子宮頚部上皮内癌を除く。
12.スクリーニング来院前の持続性又は反復性の感染症の既往歴。
13.1日目の試験介入薬投与前の14日以内の細菌、ウイルス又は真菌の活動性全身性感染症。
14.1日目の試験介入薬の投与前7日以内に≧38℃(100.4°F)の体温によって記録された発熱の発生。
15.トルサードドポアント(例えば、心不全/心筋症又はQT延長症候群の家族歴)、男性では>450msec及び女性では>470msecの、フリデリシアの式を使用して補正されたスクリーニングQT間隔(QTcF)若しくは補正QT間隔(QTc)を著しく増加させることが知られている薬物の投与の既往歴又は任意のそれらの危険因子の存在。
16.以下を含むスクリーニング来院時の検査所見の異常。
・アラニンアミノトランスフェラーゼ>2×正常上限(ULN)
・直接ビリルビン>2×ULN
以前の/併用治療
17.下に特定した期間内の以下の使用:
・スクリーニング来院前4週間(28日)以内のIVIg又はSCIg
・スクリーニング来院前4週間(28日)以内のPE及びPPの使用
・スクリーニング来院前6カ月(180日)以内のリツキシマブの使用
・スクリーニング来院前4週間(28日)以内のタクロリムス又はシクロスポリンの使用
18.補体阻害剤(例えば、エクリズマブ、ラブリズマブ)での任意の過去の又は現在の処置。
19.1日目(無作為化)の初回の試験介入薬投与の2週間前又は5半減期前のいずれか長い方からの、既知のシトクロムP450、ファミリー3、サブファミリーA(CYP3A)感受性基質、中等度若しくは強力なCYP3A誘導物質及び/又は中等度若しくは強力なCYP3A阻害剤の使用(表13)。
20.発作閾値を下げる及び/又は発作を起こすことが知られている選択された薬物の使用:
・メペリジン/ペチジン
・トラマドール
・典型的な(第1世代)抗精神病薬
・クロザピン
・オランザピン
・リチウム
・三環系抗うつ薬
・ブプロピオン
・アミノフィリン/テオフィリン
21.免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での現在の処置又は免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を中止し、且つスクリーニング来院時までに生物学的薬物の5終末相半減期が経過していない。
以前の/同時の臨床試験経験
22.スクリーニング来院前の30日以内又は試験介入薬の5半減期以内のいずれか長い方の、別の介入処置試験への参加又は任意の実験的治療の使用。
他の除外
23.試験の経過中の妊娠、授乳又は妊娠の意向がある。
24.指定された来院のための診療所までの移動ができないか、又は試験介入薬投与の物流要件を満たすことができない。
25.試験の経過中に計画されている外科的処置。
生活様式の考慮
薬物
参加者がコリンエステラーゼ阻害剤を投与している場合、SoA(表7~9)に示された時点でのQMG評価前の少なくとも8~12時間は投与を控えなければならない。
食事及び食事制限
グレープフルーツなどの特定の食品は、CYP3A4酵素活性の阻害剤であることが分かっている。参加者は、1日目(無作為化)の試験介入薬の初回投与の2週間前から試験介入薬の最終投与の2週間後まで、これらの食物及び飲料の消費を控えるべきである。
スクリーニング不適格
スクリーニング不適格とは、臨床試験への参加に同意したが、その後、無作為化されていない参加者と定義される。臨床試験報告に関する統合基準(Consolidated Standards of Reporting Trials)が公開する要件を満たし、規制当局からの問い合わせに応答できるように、スクリーニング不適格参加者に関する透明性の高い報告を確実にするため、最低限のスクリーニング不適格情報が必要である。最低限の情報には、参加者背景、スクリーニング不適格の詳細(例えば、満たされなかった適格性基準)並びにスクリーニング期間中に発生した任意の重篤な有害事象(SAE)を含む任意のAE及び任意の関連する併用薬が含まれる。
解決が見込まれるか又は解決した理由により、この試験の参加の基準を満たしていない個体(スクリーニング不適格)は、試験責任医師とメディカルモニターとの間での協議及び合意に基づいて再スクリーニングされ得る。
試験介入
試験介入は、試験実施計画書に従って試験参加者に施されることが意図される任意の調査用介入、市販製品、プラセボ又は医療機器と定義される。
投与される試験介入薬
・ALXN2050製剤が、一般的なブレンドを使用して製造される錠剤として提供される。
- 60mg製剤がこの試験に使用される。
・釣り合う用量のプラセボは、活性成分を含めずに同じ方法で製造される。ALXN2050錠剤及びプラセボ錠剤は、外観が同一である。
・参加者は、最少でもPEP中に30日間及びETP中及びOLE中にはより長い期間のbid投薬をカバーするのに十分な錠剤を配布される。追加の詳細は、相互応答技術(IRT)マニュアルに記載されている。
・参加者、試験責任医師及び現場要員を盲検化して試験を維持するため、1日2回の用量の各々は、割り付けられた処置群に対応する組合せの3錠剤からなる。
- 180mg:60mg錠剤を3錠
- 120mg:60mg錠剤を2錠及びプラセボ錠剤を1錠
- プラセボ:プラセボ錠剤を3錠
・来診中、参加者は、初回の試験介入薬を投与される。2回目の試験介入薬は自宅で服用される。診療所でも自宅でも、投与時間は一貫しているべきである。
・参加者は、服用し忘れた場合、元の予定時間から6時間以内に試験介入薬を服用するように指導されるべきである。6時間を過ぎてしまった場合、服用し忘れた分は省略されるべきである。いずれの場合にも、その次の一服は、元の投薬スケジュールに従って服用されるべきである。
試験介入薬の具体的詳細は、表14に提示されている。
以前の及び併用の治療
参加者が登録時に投与しているか、又は試験中に投与する任意の薬物(一般市販薬又は処方薬、ビタミン類及び/又はハーブ系サプリメントを含む)又はワクチンは、以下とともに記録されなければならない。
・使用理由
・開始日及び終了日を含む投与の日付
・用量及び回数を含む投与量の情報
参加者が臨床試験中に受ける非薬理学的な処置及び治療は、以下とともに記録されなければならない。
・使用理由
・開始日及び終了日を含む施行の日付
・該当する場合、行われた診断
・処置が進行中であるかどうか
併用治療又は以前の治療に関して何らかの質問がある場合、メディカルモニターに連絡が取られるべきである。
許可された薬物及び治療
表12に挙げられた薬物のいずれかを用いる処置を受けている参加者は、スクリーニング来院の日付より前には、特定された期間、処置を受け、安定用量を投与していなければならない。gMGの処置において使用される他の併用薬は、試験責任医師により、メディカルモニターと協議の上、個別に考慮され得る。
許可されない薬物及び治療
以下の薬物及び治療は、試験中、禁止される。
・既知のCYP3A感受性基質、中等度若しくは強力なCYP3A誘導物質及び/又は中等度若しくは強力なCYP3A阻害剤は、試験期間を通して、試験介入薬の最終投与の1週間後まで禁止される(表13)
・維持治療としてのIVIg又はSCIg(臨床的増悪の場合、これは緊急的に許可される)
・維持治療としてのPE/PP(臨床的増悪の場合、これは緊急的に許可される)
・リツキシマブ
・タクロリムス又はシクロスポリン
・他の補体阻害剤
・免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物
・発作閾値を下げる及び/又は発作を起こすことが知られている選択された薬物(上に挙げられたこれらの薬物の全リストを参照されたい)
救援医療
試験中に臨床的増悪(本明細書に定義されている)を生じる参加者は、試験責任医師の判断で、救援治療(即ち高用量のコルチコステロイド、PE/PP又はIVIg)を施される場合がある。Alexion又は被指名人は、救援治療の処置開始から24時間以内に通知されるべきである。氏名、日付及び投与量レジメンの時間が参加者のeCRFに記録される。救援薬物を必要とする参加者は、試験責任医師の判断で試験において継続し得る。
ワクチン及び抗生物質の予防的投与
髄膜炎菌感染症の潜在的リスクを軽減するために、全参加者は、試験介入薬の開始前の3年以内又は開始時にワクチン接種されなければならない。血清型A、C、Y、W135及びBに対するワクチンが利用可能な場合、それらは一般的な病原性髄膜炎菌の血清型を予防するために推奨される。髄膜炎菌ワクチンの接種後2週間に満たないうちに試験介入薬処置を開始する参加者は、ワクチン接種の少なくとも2週間後までに、適切な予防的抗生物質での処置を受けなければならない。
参加者は、補体阻害剤とともにワクチン接種を使用するため、現行の国のワクチン接種ガイドライン又は地域の慣行に従って、ワクチン接種又は再接種されなければならない。ワクチン接種は、髄膜炎菌感染症の予防には十分でない場合がある。全参加者は、髄膜炎菌感染症の初期徴候をモニターされ、感染が疑われる場合には直ちに査定され、必要に応じて適切な抗生物質で処置されるべきである。
これらのワクチンの十分な既往歴のない参加者のいずれも国又は地域のガイドラインによりワクチン接種され得るか、又はブースターを提供され得る。
参加者は、標準治療の一部としてワクチン接種を使用するため、現行の国のワクチン接種ガイドライン又は地域の慣行に従って、他の病原体に対してワクチン接種又は再接種されるべきである。
有効性評価
MG-ADL
MG-ADLプロファイルは、MGの患者におけるADLの該当する症状及び機能的遂行に焦点を当てた8項目の参加者報告型の尺度である。MG-ADL質問票の8つの項目は、MGの影響に関連する眼(2項目)、延髄(3項目)、呼吸器(1項目)及び粗大運動又は四肢(2項目)の機能障害に伴う障害を評価するために、元の13項目のQMG尺度の症状に基づく要素から導かれた。この機能状態を測るツールにおいて、各回答は、0(正常)~3(最も重度)に類別される。MG-ADL合計スコアは、0~24の範囲であり、スコアが高いほど、機能の低下を示す。MG-ADLプロファイルの想起期間は、直前の7日間又は来院間隔が7日未満の場合には前回の来院以降である。MG-ADL合計スコアの2ポイントの変化が、臨床的に有意義とみなされる。
MG-ADL評価は、試験期間を通して、適切な訓練を受けた臨床査定者(好ましくは同じ査定者)によって施行されるべきである。フォームに記入する時間は10分以内であるべきと見込まれる。MG-ADLが最初に実行され、次にQMGが実行される必要がある。
QMG
疾患重症度のQMGスコアは、MGの治療の客観的査定であり、センチネル筋群の定量的検査に基づいている。MGFA調査部会は、QMGスコアがMGの治療の前向き試験に使用されることを推奨している(例えば、Benatar et al.Recommendations for myasthenia gravis clinical trials.Muscle Nerve.2012;45(6):909-917を参照されたい。QMGツールは、13項目、即ち眼(2項目)、顔(1項目)、延髄(2項目)、粗大運動(6項目)、軸(1項目)及び呼吸器(1項目)からなるものであり、各々が0~3に類別され、3が最も重度である。QMG合計スコアは0~39の範囲であり、スコアが高いほど、より重度の疾患であることを示す。QMG評価は、試験期間を通して、適切な訓練を受けた臨床査定者(好ましくは同じ査定者)によって実行されるべきである。
参加者がコリンエステラーゼ阻害剤を投与している場合、評価前の少なくとも8~12時間は投与を控えなければならず、可能な限り、前回の投与からQMG評価までの時間は、各来院間で同じに維持されるべきである。
MGFA-PIS
gMGの臨床状態は、米国重症筋無力症財団の介入後状態(MGFA-PIS)の修正版を使用して評価される(例えば、Jaretzki et al.Myasthenia gravis:recommendations for clinical research standards.Task Force of the Medical Scientific Advisory Board of the Myasthenia Gravis Foundation of America.Neurology.2000;55(1):16-23を参照されたい)。改善、不変又は悪化という状況の変化のカテゴリー及び軽微症状(MM)の状態が評価され、試験期間を通して、試験責任医師又はgMGの参加者の査定に熟練した同じ神経科医によって記録される。MMのサブスコア、即ちMM-0、MM-1、MM-2及びMM-3は、この試験には使用されない。
Neuro-QoL(商標)疲労
Neuro-QoL(商標)疲労は、参加者によって記入される、信頼性があり、検証済みの簡単な19項目の疲労の調査である(例えば、Cella.Measuring Quality of Life in Neurological Disorders;Final Report of the Neuro-QOL Study September 2010.2010を参照されたい)。スコアが高いほど、疲労が大きく、動作に対するMGの影響が大きいことを示す。
他の実施形態
本開示は、方法、化合物、組成物及び使用の特定の実施形態を記載しているが、当然のことながら、これらに対するさらなる変更形態がなされ得、本願は、一般に、本開示が属する技術分野内の既知の又は慣例的な慣行の範囲内にあり、本明細書の上記の本質的特徴に適用され得る本開示からの発展を含む本開示の原理に従った本開示の実施形態の任意の変形形態又は適応形態を包含するものとし、特許請求の範囲に従う。他の実施形態は、特許請求の範囲内にある。

Claims (202)

  1. 対象において重症筋無力症(MG)を処置する方法であって、前記対象に、治療有効量の化合物1:
    又はその薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約60mg~約300mgBIDの用量で投与される、方法。
  2. 前記対象は、処置を受ける少なくとも3カ月前にMGと診断されている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記MG診断は、抗AChR抗体の血清検査の陽性及び単一線維筋電図又は反復神経刺激によって実証される神経筋伝達の異常によって確定される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記MG診断は、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChEI)検査に対する陽性反応によって確定される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記MG診断は、処置を行う医師によって判定される、経口AChEIでの処置中のMGに関連する徴候又は症状の改善によって確定される、請求項2に記載の方法。
  6. 前記対象は、米国重症筋無力症財団(MGFA)のクラスII~IVの疾患を有すると分類される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記対象は、5以上のMG日常生活動作(MG-ADL)スコアを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記対象は、2カ月以上の安定用量を伴う、6カ月以上にわたるアザチオプリンでの処置を受けている、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記対象は、1カ月以上の安定用量を伴う、3カ月以上にわたる免疫抑制薬での処置を受けている、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記免疫抑制薬は、ミコフェノール酸モフェチルである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記免疫抑制薬は、メトトレキサートである、請求項9に記載の方法。
  12. 前記免疫抑制薬は、シクロホスファミドである、請求項9に記載の方法。
  13. 前記対象は、4週間以上の安定用量を伴うコルチコステロイドでの処置を受けている、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記コルチコステロイドは、20mg/日の最大用量におけるプレドニゾン又はその均等物である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記対象は、2週間以上の安定用量を伴うAChEIでの処置を受けている、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、経口投与される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約80mg~約250mgBIDの用量で投与される、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約120mgBIDの用量で投与される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約180mgBIDの用量で投与される、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記処置の結果として、前記対象は、重症筋無力症日常生活動作(MG-ADL)スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記MG-ADLスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイント減少し、及び前記対象は、処置中に救援治療を受けていない、請求項20に記載の方法。
  22. 前記MG-ADLスコアは、8週間の処置後、少なくとも2ポイント減少する、請求項20に記載の方法。
  23. 前記MG-ADLスコアは、26週間の処置後に減少する、請求項20に記載の方法。
  24. 前記MG-ADLスコアは、26週間の処置後、少なくとも2ポイント減少する、請求項23に記載の方法。
  25. 前記処置の結果として、前記対象は、8週間の処置後、定量的重症筋無力症(QMG)スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記QMGスコアは、8週間の処置後、少なくとも3ポイント減少する、請求項25に記載の方法。
  27. 前記QMGスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも3ポイント減少し、及び前記対象は、処置中に救援治療を受けていない、請求項25に記載の方法。
  28. 前記処置の結果として、前記対象は、8週間の処置後、神経障害におけるクオリティオブライフ(Neuro-QoL(商標))疲労スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記処置の結果として、前記対象は、米国重症筋無力症財団の介入後状態(MGFA-PIS)の改善によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記MGは、全身型重症筋無力症(gMG)である、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記対象は、抗AChR抗体陽性である、請求項30に記載の方法。
  32. 前記対象は、MGの前記処置前の12カ月以内に胸腺全摘術、胸腺部分切除術又は任意の他の胸腺手術の既往歴を有する、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記対象は、未処置の胸腺の悪性腫瘍、癌又は胸腺腫を有する、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記対象は、胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置の既往歴を有し、
    (a)前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置は、MGの前記処置の5年より前に完了しており、
    (b)MGの前記処置前の5年以内に前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の既知の再発がなく、及び
    (c)MGの前記処置前の6カ月以内に実施されたコンピューター断層撮影法(CT)又は磁気共鳴画像法(MRI)スキャンにおいて、前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の再発の放射線学的指摘がない、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記対象は、処置された良性胸腺腫の既往歴を有し、
    (a)前記対象は、良性胸腺腫の診断を示す組織病理学的な又は均等な記録を有し、
    (b)前記良性胸腺腫の処置は、MGの前記処置の12カ月より前に完了しており、
    (c)MGの前記処置前の12年以内に前記良性胸腺腫の既知の再発がなく、及び
    (d)MGの前記処置前の6カ月以内に実施されたCT又はMRIスキャンにおいて、前記良性胸腺腫の再発の放射線学的指摘がない、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記対象は、処置前の5年以内に悪性腫瘍の既往歴を有さず、前記悪性腫瘍は、処置されて再発のエビデンスがない非黒色腫皮膚癌又は子宮頚部上皮内癌ではない、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記対象は、MGの前記処置前に、臨床的増悪と一致する臨床的特徴を示していない、請求項1~36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記対象は、発作の既往歴を有しない、請求項1~37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記対象は、髄膜炎菌(N meningitidis)感染症の既往歴を有しない、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記対象は、ヒト免疫不全ウイルス感染症の徴候を示していない、請求項1~39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記対象は、表面抗体が陰性のB型肝炎ウイルス感染症の徴候を示していない、請求項1~40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記対象は、C型肝炎ウイルス感染症の徴候を示していないか、又はC型肝炎ウイルス感染症の徴候を示しているが、処置が成功し、且つ記録された持続的なウイルス学的反応を有する、請求項1~41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記対象は、持続性又は反復性の感染症の既往歴を有しない、請求項1~42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記対象は、処置前の14日以内に細菌、ウイルス又は真菌の活動性全身性感染症に罹患していない、請求項1~43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記対象は、トルサードドポアント、前記対象が男性である場合には>450msec若しくは前記対象が女性である場合には>470msecの、フリデリシアの式を使用して補正されたQT間隔(QTcF)の既往歴を有しないか若しくはその危険因子を有しないか、又は前記補正QT間隔(QTc)を著しく増加させることが知られている薬物を投与されている、請求項1~44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記対象は、>2×ULNのアラニンアミノトランスフェラーゼレベルを有しない、請求項1~45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記対象は、>2×ULNの直接ビリルビンレベルを有しない、請求項1~46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内に免疫グロブリン静注(IVIg)又は免疫グロブリン皮下注(SCIg)治療を受けていない、請求項1~47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内に血漿交換/プラスマフェレシス(PE/PP)処置を受けていない、請求項1~48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記対象は、MGの前記処置前の6カ月以内にリツキシマブでの処置を受けていない、請求項1~49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内にタクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けていない、請求項1~50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記対象は、補体阻害剤での処置を受けたことがないか又は受けていない、請求項1~51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記対象は、強力なシトクロムP450、ファミリー3、サブファミリーA(CYP3A)阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物での処置を、MGの前記処置前の2週間又は前記薬物の5半減期のより長い方以内に受けていない、請求項1~52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物での処置を受けていない、請求項1~53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けていないか、又は前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を以前に受けており、及び前記処置は、前記生物学的薬物の少なくとも5終末相半減期で終了している、請求項1~54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記対象は、CYP3A4酵素活性を阻害する食物及び飲料を消費することを制限されている、請求項1~55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている、請求項1~56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている、請求項1~57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている、請求項1~58のいずれか一項に記載の方法。
  60. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている、請求項1~59のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記対象は、維持治療としてIVIg又はSCIgを使用することを制限されている、請求項1~60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 前記対象は、維持治療としてPE/PPを使用することを制限されている、請求項1~61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記対象は、リツキシマブでの処置を受けることを制限されている、請求項1~62のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記対象は、タクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けることを制限されている、請求項1~63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記対象は、化合物1又は前記その薬学的に許容されるもの以外の補体阻害剤での処置を受けることを制限されている、請求項1~64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けることを制限されている、請求項1~65のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記対象は、
    (a)MGの前記処置前の3年以内且つ前記処置の2週間より前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けているか、又は
    (b)MGの前記処置の2週間未満前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けており、及び前記対象は、ワクチン接種の少なくとも2週間後までに適切な予防的抗生物質で処置されている、請求項1~66のいずれか一項に記載の方法。
  68. 対象においてMGを処置する方法において使用するための医薬品の製造における、化合物1:
    又はその薬学的に許容される塩の使用であって、化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約60mg~約300mgの化合物1又は前記その薬学的に許容される塩を含むBID剤形として製剤化される、使用。
  69. 前記対象は、処置を受ける少なくとも3カ月前にMGと診断されている、請求項68に記載の使用。
  70. 前記MG診断は、抗AChR抗体の血清検査の陽性及び単一線維筋電図又は反復神経刺激によって実証される神経筋伝達の異常によって確定されたものである、請求項69に記載の使用。
  71. 前記MG診断は、AChEI検査に対する陽性反応によって確定されたものである、請求項69に記載の使用。
  72. 前記MG診断は、処置を行う医師によって判定される、経口AChEIでの処置中のMGに関連する徴候又は症状の改善によって確定されたものである、請求項69に記載の使用。
  73. 前記対象は、MGFAのクラスII~IVの疾患を有すると分類される、請求項68~72のいずれか一項に記載の使用。
  74. 前記対象は、5以上のMG-ADLスコアを有する、請求項68~73のいずれか一項に記載の使用。
  75. 前記対象は、2カ月以上の安定用量を伴う、6カ月以上にわたるアザチオプリンでの処置を受けている、請求項68~74のいずれか一項に記載の使用。
  76. 前記対象は、1カ月以上の安定用量を伴う、3カ月以上にわたる免疫抑制薬での処置を受けている、請求項68~75のいずれか一項に記載の使用。
  77. 前記免疫抑制薬は、ミコフェノール酸モフェチルである、請求項76に記載の使用。
  78. 前記免疫抑制薬は、メトトレキサートである、請求項76に記載の使用。
  79. 前記免疫抑制薬は、シクロホスファミドである、請求項76に記載の使用。
  80. 前記対象は、4週間以上の安定用量を伴うコルチコステロイドでの処置を受けている、請求項68~79のいずれか一項に記載の使用。
  81. 前記コルチコステロイドは、20mg/日の最大用量におけるプレドニゾン又はその均等物である、請求項80に記載の使用。
  82. 前記対象は、2週間以上の安定用量を伴うAChEIでの処置を受けている、請求項68~81のいずれか一項に記載の使用。
  83. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、経口投与のために製剤化される、請求項68~82のいずれか一項に記載の使用。
  84. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約80mg~約250mgの化合物1又は前記その薬学的に許容される塩を含むBID剤形として製剤化される、請求項68~83のいずれか一項に記載の使用。
  85. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約120mgの化合物1又は前記その薬学的に許容される塩を含むBID剤形として製剤化される、請求項68~84のいずれか一項に記載の使用。
  86. 化合物1又は前記その薬学的に許容される塩は、約180mgの化合物1又は前記その薬学的に許容される塩を含むBID剤形として製剤化される、請求項68~84のいずれか一項に記載の使用。
  87. 前記処置の結果として、前記対象は、MG-ADLスコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項68~86のいずれか一項に記載の使用。
  88. 前記MG-ADLスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイント減少し、及び前記対象は、処置中に救援治療を受けていない、請求項78に記載の使用。
  89. 前記MG-ADLスコアは、8週間の処置後、少なくとも2ポイント減少する、請求項87に記載の使用。
  90. 前記MG-ADLスコアは、26週間の処置後に減少する、請求項87に記載の使用。
  91. 前記MG-ADLスコアは、26週間の処置後、少なくとも2ポイント減少する、請求項90に記載の使用。
  92. 前記処置の結果として、前記対象は、8週間の処置後、QMGスコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項68~91のいずれか一項に記載の使用。
  93. 前記QMGスコアは、8週間の処置後、少なくとも3ポイント減少する、請求項92に記載の使用。
  94. 前記QMGスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも3ポイント減少し、及び前記対象は、処置中に救援治療を受けていない、請求項92に記載の使用。
  95. 前記処置の結果として、前記対象は、8週間の処置後、Neuro-QoL疲労スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項68~94のいずれか一項に記載の使用。
  96. 前記処置の結果として、前記対象は、MGFA-PISの改善によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項68~95のいずれか一項に記載の使用。
  97. 前記MGは、gMGである、請求項68~96のいずれか一項に記載の使用。
  98. 前記対象は、抗AChR抗体陽性である、請求項97に記載の使用。
  99. 前記対象は、MGの前記処置前の12カ月以内に胸腺全摘術、胸腺部分切除術又は任意の他の胸腺手術の既往歴を有する、請求項68~98のいずれか一項に記載の使用。
  100. 前記対象は、未処置の胸腺の悪性腫瘍、癌又は胸腺腫を有する、請求項68~99のいずれか一項に記載の使用。
  101. 前記対象は、胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置の既往歴を有し、
    (a)前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置は、MGの前記処置の5年より前に完了しており、
    (b)MGの前記処置前の5年以内に前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の既知の再発がなく、及び
    (c)MGの前記処置前の6カ月以内に実施されたCT又はMRIスキャンにおいて、前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の再発の放射線学的指摘がない、請求項68~99のいずれか一項に記載の使用。
  102. 前記対象は、処置された良性胸腺腫の既往歴を有し、
    (a)前記対象は、良性胸腺腫の診断を示す組織病理学的な又は均等な記録を有し、
    (b)前記良性胸腺腫の処置は、MGの前記処置の12カ月より前に完了しており、
    (c)MGの前記処置前の12年以内に前記良性胸腺腫の既知の再発がなく、及び
    (d)MGの前記処置前の6カ月以内に実施されたCT又はMRIスキャンにおいて、前記良性胸腺腫の再発の放射線学的指摘がない、請求項68~99のいずれか一項に記載の使用。
  103. 前記対象は、処置前の5年以内に悪性腫瘍の既往歴を有さず、前記悪性腫瘍は、処置されて再発のエビデンスがない非黒色腫皮膚癌又は子宮頚部上皮内癌ではない、請求項68~99のいずれか一項に記載の使用。
  104. 前記対象は、MGの前記処置前に、臨床的増悪と一致する臨床的特徴を示していない、請求項68~103のいずれか一項に記載の使用。
  105. 前記対象は、発作の既往歴を有しない、請求項68~104のいずれか一項に記載の使用。
  106. 前記対象は、髄膜炎菌(N meningitidis)感染症の既往歴を有しない、請求項68~105のいずれか一項に記載の使用。
  107. 前記対象は、ヒト免疫不全ウイルス感染症の徴候を示していない、請求項68~106のいずれか一項に記載の使用。
  108. 前記対象は、表面抗体が陰性のB型肝炎ウイルス感染症の徴候を示していない、請求項68~107のいずれか一項に記載の使用。
  109. 前記対象は、C型肝炎ウイルス感染症の徴候を示していないか、又はC型肝炎ウイルス感染症の徴候を示しているが、処置が成功し、且つ記録された持続的なウイルス学的反応を有する、請求項68~108のいずれか一項に記載の使用。
  110. 前記対象は、持続性又は反復性の感染症の既往歴を有しない、請求項68~109のいずれか一項に記載の使用。
  111. 前記対象は、処置前の14日以内に細菌、ウイルス又は真菌の活動性全身性感染症に罹患していない、請求項68~110のいずれか一項に記載の使用。
  112. 前記対象は、トルサードドポアント、前記対象が男性である場合には>450msec若しくは前記対象が女性である場合には>470msecのQTcFの既往歴を有しないか若しくはその危険因子を有しないか、又は前記QTcを著しく増加させることが知られている薬物を投与されている、請求項68~111のいずれか一項に記載の使用。
  113. 前記対象は、>2×ULNのアラニンアミノトランスフェラーゼレベルを有しない、請求項68~112のいずれか一項に記載の使用。
  114. 前記対象は、>2×ULNの直接ビリルビンレベルを有しない、請求項68~113のいずれか一項に記載の使用。
  115. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内にIVIg又はSCIg治療を受けていない、請求項68~114のいずれか一項に記載の使用。
  116. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内に血漿PE/PP処置を受けていない、請求項68~115のいずれか一項に記載の使用。
  117. 前記対象は、MGの前記処置前の6カ月以内にリツキシマブでの処置を受けていない、請求項68~116のいずれか一項に記載の使用。
  118. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内にタクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けていない、請求項68~117のいずれか一項に記載の使用。
  119. 前記対象は、補体阻害剤での処置を受けたことがないか又は受けていない、請求項68~118のいずれか一項に記載の使用。
  120. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物での処置を、MGの前記処置前の2週間又は前記薬物の5半減期のより長い方以内に受けていない、請求項68~119のいずれか一項に記載の使用。
  121. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物での処置を受けていない、請求項68~120のいずれか一項に記載の使用。
  122. 前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けていないか、又は前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を以前に受けており、及び前記処置は、前記生物学的薬物の少なくとも5終末相半減期で終了している、請求項68~121のいずれか一項に記載の使用。
  123. 前記対象は、CYP3A4酵素活性を阻害する食物及び飲料を消費することを制限されている、請求項68~122のいずれか一項に記載の使用。
  124. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている、請求項68~123のいずれか一項に記載の使用。
  125. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている、請求項68~124のいずれか一項に記載の使用。
  126. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている、請求項68~125のいずれか一項に記載の使用。
  127. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている、請求項68~126のいずれか一項に記載の使用。
  128. 前記対象は、維持治療としてIVIg又はSCIgを使用することを制限されている、請求項68~127のいずれか一項に記載の使用。
  129. 前記対象は、維持治療としてPE/PPを使用することを制限されている、請求項68~128のいずれか一項に記載の使用。
  130. 前記対象は、リツキシマブでの処置を受けることを制限されている、請求項68~129のいずれか一項に記載の使用。
  131. 前記対象は、タクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けることを制限されている、請求項68~130のいずれか一項に記載の使用。
  132. 前記対象は、化合物1又は前記その薬学的に許容されるもの以外の補体阻害剤での処置を受けることを制限されている、請求項68~131のいずれか一項に記載の使用。
  133. 前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けることを制限されている、請求項68~132のいずれか一項に記載の使用。
  134. 前記対象は、
    (a)MGの前記処置前の3年以内且つ前記処置の2週間より前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けているか、又は
    (b)MGの前記処置の2週間未満前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けており、及び前記対象は、ワクチン接種の少なくとも2週間後までに適切な予防的抗生物質で処置されている、請求項68~133のいずれか一項に記載の使用。
  135. 対象においてMGを処置する方法において使用するための化合物であって、化合物1:
    又はその薬学的に許容される塩であり、且つ約60mg~約300mgの前記化合物を含むBID剤形として製剤化される化合物。
  136. 前記対象は、処置を受ける少なくとも3カ月前にMGと診断されている、請求項135に記載の化合物。
  137. 前記MG診断は、抗AChR抗体の血清検査の陽性及び単一線維筋電図又は反復神経刺激によって実証される神経筋伝達の異常によって確定されたものである、請求項136に記載の化合物。
  138. 前記MG診断は、AChEI検査に対する陽性反応によって確定されたものである、請求項136に記載の化合物。
  139. 前記MG診断は、処置を行う医師によって判定される、経口AChEIでの処置中のMGに関連する徴候又は症状の改善によって確定されたものである、請求項136に記載の化合物。
  140. 前記対象は、MGFAのクラスII~IVの疾患を有すると分類される、請求項135~139のいずれか一項に記載の化合物。
  141. 前記対象は、5以上のMG-ADLスコアを有する、請求項135~140のいずれか一項に記載の化合物。
  142. 前記対象は、2カ月以上の安定用量を伴う、6カ月以上にわたるアザチオプリンでの処置を受けている、請求項135~141のいずれか一項に記載の化合物。
  143. 前記対象は、1カ月以上の安定用量を伴う、3カ月以上にわたる免疫抑制薬での処置を受けている、請求項135~142のいずれか一項に記載の化合物。
  144. 前記免疫抑制薬は、ミコフェノール酸モフェチルである、請求項143に記載の化合物。
  145. 前記免疫抑制薬は、メトトレキサートである、請求項143に記載の化合物。
  146. 前記免疫抑制薬は、シクロホスファミドである、請求項143に記載の化合物。
  147. 前記対象は、4週間以上の安定用量を伴うコルチコステロイドでの処置を受けている、請求項135~146のいずれか一項に記載の化合物。
  148. 前記コルチコステロイドは、20mg/日の最大用量におけるプレドニゾン又はその均等物である、請求項147に記載の化合物。
  149. 前記対象は、2週間以上の安定用量を伴うAChEIでの処置を受けている、請求項135~148のいずれか一項に記載の化合物。
  150. 経口投与のために製剤化される、請求項135~149のいずれか一項に記載の化合物。
  151. 約80mg~約250mgの前記化合物を含むBID剤形として製剤化される、請求項135~150のいずれか一項に記載の化合物。
  152. 約120mgの前記化合物を含むBID剤形として製剤化される、請求項135~151のいずれか一項に記載の化合物。
  153. 約180mgの前記化合物を含むBID剤形として製剤化される、請求項135~151のいずれか一項に記載の化合物。
  154. 前記処置の結果として、前記対象は、MG-ADLスコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項135~153のいずれか一項に記載の化合物。
  155. 前記MG-ADLスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも2ポイント減少し、及び前記対象は、処置中に救援治療を受けていない、請求項154に記載の化合物。
  156. 前記MG-ADLスコアは、8週間の処置後、少なくとも2ポイント減少する、請求項155に記載の化合物。
  157. 前記MG-ADLスコアは、26週間の処置後に減少する、請求項156に記載の化合物。
  158. 前記MG-ADLスコアは、26週間の処置後、少なくとも2ポイント減少する、請求項157に記載の化合物。
  159. 前記処置の結果として、前記対象は、8週間の処置後、QMGスコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項135~158のいずれか一項に記載の化合物。
  160. 前記QMGスコアは、8週間の処置後、少なくとも3ポイント減少する、請求項159に記載の化合物。
  161. 前記QMGスコアは、8週間の処置後、連続する4週間で少なくとも3ポイント減少し、及び前記対象は、処置中に救援治療を受けていない、請求項159に記載の化合物。
  162. 前記処置の結果として、前記対象は、8週間の処置後、Neuro-QoL疲労スコアの減少によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項135~161のいずれか一項に記載の化合物。
  163. 前記処置の結果として、前記対象は、MGFA-PISの改善によって判定される臨床的に有意義な改善を経験する、請求項135~162のいずれか一項に記載の化合物。
  164. 前記MGは、gMGである、請求項135~163のいずれか一項に記載の化合物。
  165. 前記対象は、抗AChR抗体陽性である、請求項164に記載の化合物。
  166. 前記対象は、MGの前記処置前の12カ月以内に胸腺全摘術、胸腺部分切除術又は任意の他の胸腺手術の既往歴を有する、請求項135~165のいずれか一項に記載の化合物。
  167. 前記対象は、未処置の胸腺の悪性腫瘍、癌又は胸腺腫を有する、請求項135~166のいずれか一項に記載の化合物。
  168. 前記対象は、胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置の既往歴を有し、
    (a)前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の処置は、MGの前記処置の5年より前に完了しており、
    (b)MGの前記処置前の5年以内に前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の既知の再発がなく、及び
    (c)MGの前記処置前の6カ月以内に実施されたCT又はMRIスキャンにおいて、前記胸腺の悪性腫瘍又は癌の再発の放射線学的指摘がない、請求項135~166のいずれか一項に記載の化合物。
  169. 前記対象は、処置された良性胸腺腫の既往歴を有し、
    (a)前記対象は、良性胸腺腫の診断を示す組織病理学的な又は均等な記録を有し、
    (b)前記良性胸腺腫の処置は、MGの前記処置の12カ月より前に完了しており、
    (c)MGの前記処置前の12年以内に前記良性胸腺腫の既知の再発がなく、及び
    (d)MGの前記処置前の6カ月以内に実施されたCT又はMRIスキャンにおいて、前記良性胸腺腫の再発の放射線学的指摘がない、請求項135~166のいずれか一項に記載の化合物。
  170. 前記対象は、処置前の5年以内に悪性腫瘍の既往歴を有さず、前記悪性腫瘍は、処置されて再発のエビデンスがない非黒色腫皮膚癌又は子宮頚部上皮内癌ではない、請求項135~166のいずれか一項に記載の化合物。
  171. 前記対象は、MGの前記処置前に、臨床的増悪と一致する臨床的特徴を示していない、請求項135~170のいずれか一項に記載の化合物。
  172. 前記対象は、発作の既往歴を有しない、請求項135~171のいずれか一項に記載の化合物。
  173. 前記対象は、髄膜炎菌(N meningitidis)感染症の既往歴を有しない、請求項135~172のいずれか一項に記載の化合物。
  174. 前記対象は、ヒト免疫不全ウイルス感染症の徴候を示していない、請求項135~173のいずれか一項に記載の化合物。
  175. 前記対象は、表面抗体が陰性のB型肝炎ウイルス感染症の徴候を示していない、請求項135~174のいずれか一項に記載の化合物。
  176. 前記対象は、C型肝炎ウイルス感染症の徴候を示していないか、又はC型肝炎ウイルス感染症の徴候を示しているが、処置が成功し、且つ記録された持続的なウイルス学的反応を有する、請求項135~175のいずれか一項に記載の化合物。
  177. 前記対象は、持続性又は反復性の感染症の既往歴を有しない、請求項135~176のいずれか一項に記載の化合物。
  178. 前記対象は、処置前の14日以内に細菌、ウイルス又は真菌の活動性全身性感染症に罹患していない、請求項135~177のいずれか一項に記載の化合物。
  179. 前記対象は、トルサードドポアント、前記対象が男性である場合には>450msec若しくは前記対象が女性である場合には>470msecのQTcFの既往歴を有しないか若しくはその危険因子を有しないか、又は前記QTcを著しく増加させることが知られている薬物を投与されている、請求項135~178のいずれか一項に記載の化合物。
  180. 前記対象は、>2×ULNのアラニンアミノトランスフェラーゼレベルを有しない、請求項135~179のいずれか一項に記載の化合物。
  181. 前記対象は、>2×ULNの直接ビリルビンレベルを有しない、請求項135~180のいずれか一項に記載の化合物。
  182. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内にIVIg又はSCIg治療を受けていない、請求項135~181のいずれか一項に記載の化合物。
  183. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内にPE/PP処置を受けていない、請求項135~182のいずれか一項に記載の化合物。
  184. 前記対象は、MGの前記処置前の6カ月以内にリツキシマブでの処置を受けていない、請求項135~183のいずれか一項に記載の化合物。
  185. 前記対象は、MGの前記処置前の4週間以内にタクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けていない、請求項135~184のいずれか一項に記載の化合物。
  186. 前記対象は、補体阻害剤での処置を受けたことがないか又は受けていない、請求項135~185のいずれか一項に記載の化合物。
  187. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物での処置を、MGの前記処置前の2週間又は前記薬物の5半減期のより長い方以内に受けていない、請求項135~186のいずれか一項に記載の化合物。
  188. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物での処置を受けていない、請求項135~187のいずれか一項に記載の化合物。
  189. 前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けていないか、又は前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を以前に受けており、及び前記処置は、前記生物学的薬物の少なくとも5終末相半減期で終了している、請求項135~188のいずれか一項に記載の化合物。
  190. 前記対象は、CYP3A4酵素活性を阻害する食物及び飲料を消費することを制限されている、請求項135~189のいずれか一項に記載の化合物。
  191. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている、請求項135~190のいずれか一項に記載の化合物。
  192. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている、請求項135~191のいずれか一項に記載の化合物。
  193. 前記対象は、強力なCYP3A阻害剤、中等度のCYP3A阻害剤、CYP3Aの強力な誘導物質、CYP3Aの中等度の誘導物質及びCYP3Aの感受性基質から選択される薬物を使用することを制限されている、請求項135~192のいずれか一項に記載の化合物。
  194. 前記対象は、メペリジン、ペチジン、典型的な(第1世代)抗精神病薬、クロザピン、オランザピン、リチウム、三環系抗うつ薬、ブプロピオン、アミノフィリン及びテオフィリンから選択される薬物を使用することを制限されている、請求項135~193のいずれか一項に記載の化合物。
  195. 前記対象は、維持治療としてIVIg又はSCIgを使用することを制限されている、請求項135~194のいずれか一項に記載の化合物。
  196. 前記対象は、維持治療としてPE/PPを使用することを制限されている、請求項135~195のいずれか一項に記載の化合物。
  197. 前記対象は、リツキシマブでの処置を受けることを制限されている、請求項135~196のいずれか一項に記載の化合物。
  198. 前記対象は、タクロリムス又はシクロスポリンでの処置を受けることを制限されている、請求項135~197のいずれか一項に記載の化合物。
  199. 前記対象は、化合物1又は前記その薬学的に許容されるもの以外の補体阻害剤での処置を受けることを制限されている、請求項135~198のいずれか一項に記載の化合物。
  200. 前記対象は、免疫系の機能に影響を及ぼし得る生物学的薬物での処置を受けることを制限されている、請求項135~199のいずれか一項に記載の化合物。
  201. 前記対象は、
    (a)MGの前記処置前の3年以内且つ前記処置の2週間より前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けているか、又は
    (b)MGの前記処置の2週間未満前に髄膜炎菌感染症に対するワクチン接種を受けており、及び前記対象は、ワクチン接種の少なくとも2週間後までに適切な予防的抗生物質で処置されている、請求項135~200のいずれか一項に記載の化合物。
  202. 対象においてMGを処置するためのキットであって、
    (a)ある用量の化合物1:
    又はその薬学的に許容される塩、及び
    (b)請求項1~67のいずれか一項に記載の方法に従って化合物1又は前記その薬学的に許容される塩を使用するための説明書
    を含むキット。
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