JP2024510617A - 不均質ならせん転位分布のSiCバルク単結晶の製造方法及びSiC基板 - Google Patents

不均質ならせん転位分布のSiCバルク単結晶の製造方法及びSiC基板 Download PDF

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Abstract

Figure 2024510617000001
この方法は、昇華育成によって少なくとも1つのSiCバルク単結晶(2)を製造することを目的とし、育成開始前に、育成るつぼの結晶成長領域内に、成長表面を有するSiC種結晶(8)を配置し、育成るつぼのSiC貯蔵領域内に原料物質を導入する。育成中に、最大2400℃の育成温度及び0.1mbar~100mbarの育成圧力において、SiC原料物質の昇華によって、且つ、昇華した気体状成分の結晶成長領域への輸送によって、そこでSiC成長気相を生成し、その中で、SiC成長気相からの堆積によってSiC種結晶上でSiCバルク単結晶(2)が成長する。育成開始前に、室温でSiC種結晶(8)に機械的応力を導入して、機械的応力の影響下で、SiC種結晶(8)中に存在する種らせん転位(24)を転位移動させ、それにより、それらのそれぞれの転位移動に関連して互いに接近する種らせん転位(24)が、互いに再結合し、互いに打消し合う。

Description

欧州特許出願EP21163801.0の内容が、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、昇華育成(Sublimationszuechtung)によって少なくとも1つのSiCバルク単結晶を製造するための方法及び単結晶SiC基板に関する。
半導体材料である炭化ケイ素(SiC)は、その優れた物理的、化学的、電気的及び光学的特性により、取り分け、パワーエレクトロニクス半導体部品、高周波部品及び特殊発光半導体部品の出発材料としても、使用されている。これらの部品には、可能な限り大きな基板直径及び可能な限り高い品質を有するSiC基板(=SiCウェーハ)が必要である。
SiC基板のベースは、高品質のSiCバルク単結晶であり、これは、通常、物理蒸着(PVT)、特に(昇華)方法-その例は特許文献1に記載されている-によって製造される。この育成方法(Zuechtungsverfahren)では、SiC種結晶としての単結晶SiCディスクが、適切な原料物質とともに育成るつぼに導入される。管理された温度条件及び圧力条件の下で、原料物質が昇華され、気体状の種がSiC種結晶上に堆積し、それにより、SiCバルク単結晶がそこで成長する。
次いで、SiCバルク単結晶から、例えば糸鋸を用いて、ディスク状の単結晶SiC基板を切り出し、その表面を多段階で、特に数回の研磨工程によって、精製処理した後に、これらの単結晶SiC基板に、部品生産工程の一部として、SiC又はGaN(窒化ガリウム)などからなる少なくとも1つの薄い単結晶エピタキシャル層を付与する。このエピタキシャル層の特性は、ひいては最終的にはそれから製造される部品の特性も、SiC基板又はその下にあるSiCバルク単結晶の品質に大きく依存する。
エピタキシャル層の製造では、特に、SiC基板内に存在する可能性のあるらせん転位(英語では「threading screw dislocation」、TSDと略される)が重要である。というのは、らせん転位はエピタキシャル層に伝播することがあり、その結果、それから生産された電子部品の品質及び/又は歩留まりの低下が生じ得るからである。歩留まりを高くするためには、結晶成長(Kristallwachstum)中に理想的な結晶形状からのずれによって発生し得るらせん転位などの結晶欠陥を可能な限り回避すべきである。更に、PVTプロセスによるSiCバルク単結晶の製造は、非常にコスト及び時間がかかる。転位によって引き起こされる不完全な結晶構造等の故に部品製造に更に使用できない材料は、歩留まりの大幅な低下及びコストの増加をもたらす。
特許文献2には、二段階の育成プロセスに基づく方法が記載されており、この方法では、成長速度が低く圧力を高めた第1の育成段階で、成長中のSiCバルク単結晶の縁部領域におけるらせん転位が積層欠陥に変換され、次いで、これらは、成長方向に対して垂直に外側に成長する(wachsen)。それに続く第2の育成段階で、成長速度が(減圧下で)上昇され、その後に成長するSiCバルク単結晶は、縁部領域のらせん転位の数が減少した結晶バルクを有する。しかしながら、達成されたらせん転位密度の低下は、SiC基板上に電子部品を経済的に製造可能にするには十分ではない。従って、更なる低下が望ましい。
米国特許第8,865,324号明細書 米国特許第9,234,297号明細書
本発明の目的は、既知の解決策に比べて改善された、SiCバルク単結晶を製造するための方法及び改善された単結晶SiC基板を提供することである。
この方法に関する課題を解決するために、請求項1の特徴に対応する方法が記載されている。本発明による方法は、昇華育成によって少なくとも1つのSiCバルク単結晶を製造するための方法であって、育成開始に先立って、成長表面を有するSiC種結晶が育成るつぼの結晶成長領域に配置され、育成るつぼのSiC貯蔵領域に、SiC原料物質、取り分け粉末状の若しくは取り分け圧縮された、好ましくは少なくとも部分的に圧縮された、SiC原料物質、又は、取り分け、単結晶若しくは多結晶固体ブロックの形態の、好ましくは3.0g/cm~3.21g/cmの密度を有する、SiC原料物質、或いは、特にこれらの異なるSiC原料物質の組み合わせを導入する、方法である。育成(Zuechtung)中に、取り分け成長中のSiCバルク単結晶の成長界面において生じる最高2400℃の育成温度及び0.1mbar~100mbarの育成圧力において、SiC原料物質の昇華によって且つ結晶成長領域への昇華した気体状の成分の輸送によって、そこにSiC成長気相が生成され、その中で、SiC成長気相からの堆積によってSiC種結晶上でSiCバルク単結晶が成長する。育成開始に先立って、室温でSiC種結晶に機械的応力を導入して、機械的応力の影響下に、SiC種結晶中に存在する種らせん転位を移動させ、それにより、それぞれの転位移動に関連して互いに接近する種らせん転位が、互いに再結合し、互いに打ち消し合う。
種らせん転位の転位移動及び再結合は、好適にはSiC種結晶の内部で起こる。更に、種らせん転位の転位移動は、特に、実質的に半径方向又は側面方向(=横方向)で、即ち、実質的に成長中のSiCバルク単結晶の成長方向に対して垂直に向けられた方向で、起こる。それに対して、成長中のSiCバルク単結晶の成長方向は、軸方向とも理解され得る。
ここで、らせん転位は、純粋ならせん転位と、m-結晶方向又はa-結晶方向に少なくとも1つの成分をも有する混合形態のうちの1つの両方と理解される。
成長中のSiCバルク単結晶(従って、また、その後にそれから製造されるディスク状のSiC基板)におけるらせん転位密度の増加の主な原因は、育成に使用されるSiC種結晶であることが認識されている。従って、SiC種結晶中に存在する種らせん転位は、育成過程の間に、成長中のSiCバルク単結晶内へ成長方向に伝播することができる。これを極力回避するために、SiC種結晶に、まだ育成開始前に、好適には室温で、機械的応力をかけて、育成開始までのSiC種結晶中に元々存在する種らせん転位の数を減少させる。
即ち、種らせん転位が相互作用することによって、該当するらせん転位は、互いに再結合し、結果として、互いに打ち消し合うことができる。この有利な再結合は、特に、種らせん転位同士が互いに接近し、これらが、異なる回転方向を有する、即ち、それぞれのバーガース ベクトルの符号が異なる(+1c及び1c)らせん転位である場合に、生じる。SiC種結晶では、正のバーガース ベクトルを有するらせん転位の数と負のバーガース ベクトルを有するらせん転位の数との比率は、通常、ほぼ1であり、そのため、原理的には、種らせん転位の有利な再結合の可能性が多く存在する。好都合な再結合を開始するために、SiC種結晶に、機械的な張力又は応力がかけられる。後者は、既存の種らせん転位が移動を開始してそれらの位置をSiC種結晶の内部で一定距離変化させるための推進力を形成する。これらの転位移動の過程で、異なる回転方向を有する局所的に隣接した種らせん転位は、再結合が起こる程度まで互いに接近し得る。この効果は、それぞれの領域における機械的応力が高くなるほど顕著になる。機械的応力が高くなるほど、種らせん転位の移動度も高くなる。更に、種らせん転位は、それらの転位移動において、特に機械的応力の勾配に従い、好ましくは、この勾配の方向に従って移動する。
即ち、互いに再結合するらせん転位は、好適にはSiC種結晶内で猶も打ち消し合い、その結果、成長中のSiCバルク単結晶の結晶構造内において、存続することができない。これによって、成長中のSiCバルク単結晶におけるらせん転位密度が低下する。猶も残っているらせん転位は、特に不均質に分布して配置されている。特に、横方向又は半径方向において、他の領域よりも高い局所らせん転位密度が存在する領域がある。好適には、成長中のSiCバルク単結晶の成長方向に対して垂直な断面に基づいて、比較的低い局所らせん転位密度を有する複数の広い領域(又はただ1つの広い領域)を、的を絞って、生成することができ、その一方で、それに比べてより高い局所らせん転位密度を有する複数の領域(又はただ1つの比較的小さな領域)は比較的少数しか存在していない。更なる処理のために、好適には、比較的低い局所らせん転位密度を有する複数の広い領域(又は単に広い領域)が決定される。必要に応じて、そこでの種らせん転位の有利な再結合を特に促進するために、機械的応力をSiC種結晶の再結合部分領域のみ(例えば、中央領域のみ又は縁部領域のみ)に適用することもできる。
本発明による方法によって、成長中のSiCバルク単結晶(ひいては、また、後にそれから製造されるディスク状のSiC基板)におけるらせん転位密度を、好適には特定の領域、例えば縁部領域又は中央領域、において低下させることができる。SiCバルク単結晶は、好適には、らせん転位を、ほとんど、理想的には完全に、そこに含まない。これまでに知られている方法と比較して、比較的低い局所らせん転位密度を有する領域は、より大きく、更に、好ましくはより低い局所らせん転位密度を有する。らせん転位の大部分を著しくより小さな領域に集中させることが有利である。小さな除外領域のみにおいて、局所らせん転位密度が増加したこの好都合な不均質分布らせん転位密度のおかげで、そのようなSiCバルク単結晶から得られるSiC基板は、高品質の電子部品の経済的な製造に非常に良好に適している。達成可能な収量は高い。
全体として、本発明による育成方法は、高品質のSiC基板を得ることができるバルクSiC単結晶を製造するために使用することができる。そのSiC結晶構造において広い領域で高い精度を有するそのようなSiC基板は、部品製造に関連して実施すべき後続のプロセスステップにとってほぼ理想的な条件を提供する。即ち、本発明によって製造されるSiCバルク単結晶は、特に半導体部品及び/又は高周波部品の製造に非常に効率的に更に使用することができる。
本発明による方法によって、単一のSiCバルク単結晶のみならず、より多くの数、例えば、2、3、4、5又は好適には最大10個、のSiCバルク単結晶をも製造することができる。中心縦軸の方向で見たときにSiC貯蔵領域の両側に成長する(aufwachsen)、2つの、特に中心縦軸の方向で上下又は前後に配置された、SiCバルク単結晶を育成する方法が好都合である。
本発明による方法の有利な実施形態は、請求項1に従属する請求項の特徴から得られる。
好ましい実施形態は、種らせん転位の転位移動が、SiC種結晶を加熱することによって熱的に活性化されるものである。特に、SiC種結晶は、特に20分間~2000分間、好ましくは約200分間、の活性化期間中、僅かに、好ましくは最大約200℃、育成温度を下回る温度にされる。実際の育成中にSiC種結晶の成長表面において生じる育成温度を約200℃下回る温度から、即ち、特に約2000℃~2200℃の温度から、好適には、転位移動が顕著な程度で開始される。従って、転位移動は、特に機械的に誘起され、熱的に活性化される。転位移動を熱的に活性化するためのSiC種結晶の加熱は、好ましくは、育成開始前の加熱段階と関連して行なうことができる。或いは、これは、実際の育成とは別に実施される、即ち、育成と特に密接な時間的関係にない、SiC種結晶の熱処理の一部としても実施することもできる。
更に好ましい実施形態によれば、機械的応力は回転対称的にSiC種結晶に導入される。回転対称的に応力を加えることは、特に簡単に実行することができ、同時に非常に効果的である。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC種結晶を、特に0.1mm~5mmの間の、好適には1mmの、最大反り距離で反らせて、機械的応力を導入する。その際、最大反り距離を伴う最大反りは、特にSiC種結晶の軸中心で、好適には、後にSiC種結晶上に成長するSiCバルク単結晶の中心縦軸の方向で、行なわれる。SiC種結晶内で発生する機械的応力は、転位移動に対する特に効果的な推進力である。機械的応力は、特に反りと相関関係にある。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC種結晶を、特に育成るつぼ内で、少なくとも1つの押抜具(Stempel)によって反らせて、機械的応力を導入する。その際、SiC種結晶の反りに、特に直接的又は間接的に影響を与えることができる。例えば、SiC種結晶それ自体に少なくとも1つの押抜具の力を直接加えることによって反らせることができる。同様に、これは、例えば、種保持具及びその上に置かれたSiC種結晶を有する種保持具システム上で、間接的な力を作用させることによっても行なうことができる。押抜具は、好適には、特に2mm~10mmの間の押抜具直径を有する円筒形状を有する。更に、押抜具が(直接的又は間接的に)SiC種結晶を押す押抜具の押抜具接触面は、例えば平坦、丸い又は尖っているなど、様々に設計することができる。押抜具は、特に、黒鉛、他の炭素材料、又は例えばタンタルなどの耐熱金属の形態の押抜具材料からなる。そのような押抜具によって、SiC種結晶を、非常に容易に、ほぼ任意な程度で応力又は張力のかかった状態に置いて、種らせん転位の狙いの再結合を引き起こすことができる。
更なる好都合な実施形態によると、少なくとも1つの押抜具は、中央に載置されており、SiC種結晶の中心に作用する。更に、数個の押抜具が、SiC種結晶に作用する他の好都合な実施形態があり、そこでは、特に押抜具の少なくとも一部が、SiC種結晶の中心の周囲の仮想円形線に沿って、好適には等距離に、置かれる。これらの実施形態は、それぞれ、SiC種結晶に機械的応力を導入するのに非常に良好に適している。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC種結晶を、賦形された種保持具の非平坦な接触面としっかり接続して、機械的応力を導入する。SiC種結晶は、それ自体、特にディスク状であり、好適には少なくとも1つの平坦な主表面を有する。賦形された種保持具の非平坦な接触面は、特にSiC種結晶と当接するように機能し、当接した及び/又は相互接続された状態で、SiC種結晶の反り、従って、SiC種結晶の所望の機械的応力、をもたらす。接続のために、SiC種結晶は、好適には接触面に接着される。接触面は、例えば、凸状又は凹状に湾曲している。しかしながら、接触面は、ほぼ任意の非平坦な形状を有することもある。特に、接触面は、また、第1の部分領域のみで非平坦、第2の部分領域で平坦であってもよい。このようにして、機械的応力を、非常に的を絞った方法で、特に特定の部分領域に限定して、SiC種結晶に導入することができる。種らせん転位の再結合は、好ましくは、SiC種結晶が機械的応力を受ける部分領域のみ(例えば、中央領域のみ又は縁部領域のみ)で起こる。
更にもう一つの好都合な実施形態によると、SiC種結晶は、機械的応力が導入される前に、例えばX線トポグラフィー検査法によって、その成長表面上の種らせん転位の存在について検査される。それによって、前回の検査で特に多くの種らせん転位が検出されたSiC種結晶に狙いを付けて機械的応力をかけることが可能になる。このようにして、種らせん転位を特に多数有する部分領域において、例外的に(又は平均を上回って)多い数の種らせん転位を、狙いを絞って且つ著しく減少させることができる。
SiC基板に関する課題を達成するために、請求項9の特徴によるSiC基板が開示されている。本発明によるSiC単結晶基板は、全主表面を有するものであり、ここで、全主表面は、全主表面の最大20%によって形成される蓄積部分面を有し、この蓄積部分面は、全主表面に存在する全基板らせん転位の少なくとも80%を有する。
全主表面の最大20%によって形成される蓄積部分面は、特に連続的であってよく、例えば、中央領域又は縁部領域を含み得る。しかしながら、蓄積部分面は、非連続的であってよい。基板らせん転位のほとんどがこの蓄積部分面内に集中している。これには、基板らせん転位の特定の蓄積が特にどこで発生するか、また、逆の解釈をするなら、有利には基板らせん転位が僅かしか存在しない場所がどこかが分かるという利点がある。これは、電子部品の製造などのためにSiC基板を更に使用する場合において、例えば、蓄積部分面を有するSiC基板の部分領域を不良品として捉え、これを電子部品の製造に使用しないことによって、考慮に入れることができる。
SiC基板のエピタキシャルコーティングにおいては、高歩留まりで高品位の部品を製造するには、SiC基板のエピタキシャルコーティングされた部分における基板らせん転位の数が少ないことが非常に重要である。というのは、基板のらせん転位がエピタキシャル層内部に伝播する可能性があるためである。例えば、基板らせん転位の数が多過ぎると、局所的電荷キャリア寿命の低下及びそれから製造された電子部品における破壊電圧の低下がもたらされ得る。既知の解決策と比較して、より小さな部分面上のSiC基板に存在する基板らせん転位の濃度が著しく高いため、本発明によるSiC基板は、実質的且つ理想的には基板らせん転位が完全に存在せず、従って、考えられる全てのケースでの更なる使用に理想的に適している、より大きな追加の部分面を有する。基板らせん転位の不均質分布という想定される欠点は、本発明によるSiC基板の場合には利点であることが判明している。SiC基板は、高品位の電子部品を高い歩留まりで製造するのに特に非常に良好に適している。
特に昇華育成したSiCバルク単結晶から製造された本発明によるSiC基板は、半導体部品を製造するための使用に関する産業上の要件を満たす。全主表面に対して垂直に測定した、そのようなSiC基板の基板厚さは、特に約100μm~約1000μmの間の範囲であり、好適には約200μm~約500μmの間の範囲であり、ここで、基板厚さは、全主表面全体に亘って見て、全体的な厚さ変動が好適には最大20μmである。SiC基板は、一定の機械的安定性を有し、特に自立性である。SiC基板は、好ましくは、実質的に円形のディスク形状を有し、即ち、全主表面は、実質的には円形である。場合によって、周縁部に少なくとも1つの識別マーキングが設けられているため、正確な円形の幾何学形状からの僅かなずれが存在することがある。この識別マーキングは、平面又はノッチであり得る。SiC基板は、取り分け、昇華育成したSiCバルク単結晶から、例えば、上述の本発明による製造方法によって育成したSiCバルク単結晶から、SiCバルク単結晶の中心縦軸に対して垂直にディスクとして切り取ることによって製造される。
それ以外の点では、本発明によるSiC基板及びその好都合な変形形態は、本発明による製造方法及びその好都合な変形形態との関連で既に記載したのと実質的に同じ利点を提供する。
本発明によるSiC基板の更なる有利な実施形態は、請求項9に従属する請求項の特徴から得られる。
好ましい実施形態は、蓄積部分面が、全主表面に存在する全基板らせん転位の少なくとも85%、特に少なくとも90%、を有するものである。これにより、基板のらせん転位の濃度がより一層良好になり、その結果、SiC基板の残りの部分領域の、更なる使用、特に高品位の部品の製造、についての適合性、が更に良好になる。
更なる好都合な実施形態によると、蓄積部分面は、全主表面の最大15%の大きさを有する。それによって、その中にほとんどの基板らせん転位が存在する更により小さな蓄積部分面が得られる。また、これによって、更なる使用性、特に高品位の部品の製造、についてのSiC基板の残りの部分面の適合性も更により良好になる結果が得られる。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC基板は、最大1000/cm、特に最大500/cm、の総らせん転位密度を有する。その際、総らせん転位密度は、特に、SiC基板の全主表面上に存在し及び/又は検出可能である全ての基板らせん転位の数をこの全主表面の面積値に関係付けることによって、決定することができる。これに代えて、総らせん転位密度は、特に、局所らせん転位セグメント密度の算術平均値としても決定することができる。その際、局所らせん転位セグメント密度は、全主表面が仮想的に分割された数個のセグメントのうちの1つにそれぞれ適用される。この点において、総らせん転位密度は、特に全体及び/又は平均らせん転位基板密度とも称することができる。総らせん転位密度についての上述の値は、非常に低く、そのため、SiC基板は、この点において、高品位の部品の製造における使用にも非常に良好に適している。
更なる好都合な実施形態によると、全主表面(ひいては、特に同様にSiC基板全体)は、少なくとも150mm、特に少なくとも200mm、の基板直径を有する。好ましくは、基板直径は、約200mmである。現在の生産関連の基板直径の上限は、特に250mmであるが、原理的には、更により大きな基板直径も考えられる。基板直径が大きいほど、単結晶SiC基板を更に半導体部品及び/又は高周波部品の製造などに、より効率的に更に使用することができる。それによって、部品製造コストが下がる。更に、そのような大きな直径を有するSiC基板は、また、約1cmのベース面積(Grundflaeche)などを有する比較的大きな半導体部品及び/又は高周波部品を製造するためにも、有利に使用することもできる。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC基板は、単一のSiCポリタイプのみ、特にSiCポリタイプ4H、6H、15R及び3Cのうちの1つ、を有するSiC結晶構造を有する。好ましくは、高度な修飾安定性があり、特にポリタイプ変化がほとんどないことを特徴とする。SiC基板が単一のSiCポリタイプのみを有する場合、SiC基板は、また、有利には、非常に低い欠陥密度を有する。それによって、非常に高品質のSiC基板が得られる。ポリタイプ4Hが特に好ましい。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC基板は、全主表面の面法線に対して僅かに傾斜した配向(=オフ配向)を有する結晶構造を有し、傾斜角は、0°~8°の範囲、好適には約4°、である。特に、全主表面の面法線は、少なくとも実質的に、それからSiC基板が製造されるSiCバルク単結晶の成長方向に対応する。特に、オフ配向では、SiC基板の全主表面は、結晶構造の(0001)平面に対して[-1-120]結晶方向の方向に0°~8°の範囲の角度で傾斜している。
更なる好都合な実施形態によると、SiC基板は、8mΩcm~26mΩcm、特に10mΩcm~24mΩcm、の比電気抵抗を有する。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC基板は、25μm未満、特に15μm未満、の反り(英語では、bow)を有する。
もう一つの好都合な実施形態によると、SiC基板は、40μm未満、特に30μm未満、の歪み(英語では、warp)を有する。
本発明の更なる特徴、利点及び詳細は、図面に基づく実施形態例の以下の説明から明らかとなる。
SiCバルク単結晶を昇華育成するための育成装置の実施形態例を示す。 図1による育成装置によってSiC種結晶上に成長させた、不均質に分布したらせん転位を有するSiCバルク単結晶の実施形態例を成長方向の縦断面図で示す。 図1による育成装置で使用される、押抜具によって反らせることが可能な種保持具の実施形態例を示す。 図3による反らせることが可能な種保持具で使用される押抜具の実施形態例を示す。 図3による反らせることが可能な種保持具で使用される押抜具の実施形態例を示す。 図3による反らせることが可能な種保持具で使用される押抜具の実施形態例を示す。 単一の押抜具によって反らせることが可能な図3による種保持具を概略上面図で示す。 図1による育成装置で使用される、数個の押抜具によって反らせることが可能な種保持具の更なる実施例を概略上面図で示す。 図1による育成装置で使用される、SiC種結晶に当接するための非平坦な接触面をそれぞれ有する、賦形された種保持具の実施形態例を示す。 図1による育成装置で使用される、SiC種結晶に当接するための非平坦な接触面をそれぞれ有する、賦形された種保持具の実施形態例を示す。 図2に示されているものと同様のSiCバルク単結晶から得られたSiC基板の実施形態例を上面図で示す。 中央領域に集中して不均質に分布したらせん転位を有するSiCバルク単結晶から得られたSiC基板の実施形態例を上面図で示す。
図1~12において、互いに対応する部分には同じ参照番号が与えられている。以下でより詳しく説明される実施形態例の詳細は、それ自体で発明を構成することも又は発明の主題の一部を形成することもできる。
図1には、昇華育成によってSiCバルク単結晶2を製造するための育成装置1の実施形態例が図示されている。育成装置1は、SiC貯蔵領域4と結晶成長領域5とを含む育成るつぼ3を備える。SiC貯蔵領域4には、例えば、粉末状のSiC原料物質6が存在しており、これは、予め生産された出発材料として、育成プロセスの開始前に育成るつぼ3のSiC貯蔵領域4に充填されている。
SiC貯蔵領域4の反対側にある、育成るつぼ3のるつぼ端壁7の領域には、結晶成長領域5まで軸方向に延在するSiC種結晶8が取り付けられている。種結晶の取り付けの手法については、更により詳細に、以下に記述する。SiC種結晶8は、特に単結晶である。示されている実施形態例において、るつぼ端壁7は、育成るつぼ3のるつぼ蓋として形成されている。しかしながら、これは必須ではない。SiC種結晶8上では、育成すべきSiCバルク単結晶2が、結晶成長領域5内に形成されるSiC成長気相9からの堆積によって、成長する。成長中のSiCバルク単結晶2及びSiC種結晶8は、ほぼ同じ直径を有する。仮にあったとしても、SiC種結晶8の種径がSiCバルク単結晶2の単結晶径より小さい誤差は10%以下である。しかしながら、るつぼ側壁13の内側と、一方では成長中のSiCバルク単結晶2との間に、他方ではSiC種結晶8との間に、図1には示されていない隙間が存在し得る。
図1による実施形態例において、るつぼ蓋7を含む育成るつぼ3は、例えば少なくとも1.75g/cmの密度を有する導電性且つ伝熱性の黒鉛るつぼ材料からなる。その周囲には、熱絶縁層10が配置されている。後者は、例えば、発泡体状の黒鉛絶縁材料からなり、その多孔度は、黒鉛るつぼ材料の多孔度よりも特に著しく高い。
熱絶縁された育成るつぼ3は、管状の容器11の内部に載置されており、管状の容器11は、実施形態例では、石英ガラス管として設計されており、オートクレーブ又は反応器を形成している。育成るつぼ3を加熱するために、加熱コイル12の形態の誘導加熱装置が容器11の周囲に配置されている。育成るつぼ3は、加熱コイル12によって、育成に必要な温度まで加熱される。示されている実施形態例では、これらの成長温度は、少なくとも2250℃である。加熱コイル12は、育成るつぼ3の導電性るつぼ側壁13に電流を誘導結合する。この電流は、実質的に、円形で中空円筒形のるつぼ側壁13の内部で周方向に円電流として流れ、それにより、育成るつぼ3を加熱する。必要に応じて、特に、育成るつぼ3の内部の温度又は温度プロファイルを調節し、また場合によって変化させるために、加熱コイル12と育成るつぼ3との間の相対位置を、軸方向に、即ち、成長中のSiCバルク単結晶2の中心縦軸14の方向に、変化させることができる。育成プロセス中に軸方向に変化可能な加熱コイル12の位置は、図1では、両矢印15で示されている。特に、加熱コイル12は、成長中のSiCバルク単結晶2の成長進行に応じて位置を変える。この変位は、好適には下方に、即ち、SiC原料物質6の方向に、好ましくはSiCバルク単結晶2が成長するのと同じ長さだけ、例えば合計で約20mm、起こる。この目的のために、育成装置1は、より詳細には示されていないが、対応して構成された監視手段、制御手段及び調整手段を含む。
結晶成長領域5内のSiC成長気相9は、SiC原料物質6によって供給される。SiC成長気相9は、少なくとも、Si、SiC及びSiCの形態の気体構成成分(=SiC気体種)を含有する。SiC原料物質6から成長中のSiCバルク単結晶2の成長界面16への材料輸送は、一方では軸方向の温度勾配に沿って行なわれる。SiC結晶育成に使用される昇華方法(=PVT法)では、材料輸送を含む成長条件は、育成るつぼ3内で生じる温度を介して調整され制御される。成長界面16では、少なくとも2250℃の、特に少なくとも2350℃又は2400℃もの、比較的高い成長温度が生じる。更に、成長界面16では、中心縦軸14の方向で測定して、少なくとも5K/cm、好ましくは少なくとも15K/cm、の軸方向温度勾配が設定される。育成るつぼ3の内部の温度は、成長中のSiCバルク単結晶2に向かって低下していく。最高温度は、SiC貯蔵領域4の領域では、約2450℃~2550℃である。SiC貯蔵領域4と成長界面16との間の特に100℃~150℃の温度差を有するこの温度プロファイルは、様々な手段を介して達成することができる。例えば、軸方向で変動する加熱は、加熱コイル12を2つ以上の軸方向の部分に分割することによって提供することができる(詳細には図示せず)。更に、育成るつぼ3の下部においては、例えば加熱コイル12の軸方向の適切な位置決めによって、育成るつぼ3の上部においてよりも、より強い加熱作用を設定することができる。更に、2つの軸方向るつぼ端壁の断熱部を異なるように設計することができる。図1に概略的に示すように、断熱層10は、るつぼの上端壁よりも下端壁において、より厚くすることができる。更に、上側のるつぼ端壁7に隣接した断熱層10は、中心縦軸14の周囲に配置された中央冷却開口部17を有することが可能であり、これを通じて、熱が放散される。この中央冷却開口部17は、図1では、破線で示されている。
更に、実際の結晶育成中に、育成るつぼ3内では、特に0.1hPa(=mbar)~10hPa(=mbar)の、育成圧力が生じる。
SiCバルク単結晶2は、SiC種結晶8の成長表面18上で成長する。この成長は、成長方向19で起こり、この方向は、図1に示されている実施形態例では、上方から下方に、即ち、るつぼ蓋7からSiC貯蔵領域4に向いている。成長方向19は、中央に配置された中心縦軸14と平行に延びる。示されている実施形態例では、成長中のSiCバルク単結晶2は、育成装置1の内部で同心円状に配置されているため、中央に配置された中心縦軸14を全体として育成装置1に割り当てることもできる。
成長中のSiCバルク単結晶2は、4HポリタイプのSiC結晶構造を有する。しかしながら、原理的には、例えば、6H-SiC、3C-SiC又は15R-SiCなどの他のポリタイプ(=他の結晶変態)も可能である。有利には、SiCバルク単結晶2は、単一のSiCポリタイプのみを有し、これは、実施形態例では、前述の4H-SiCである。SiCバルク単結晶2は、高い変態安定性を伴って成長するため、本質的に単一のポリタイプのみを有する。後者は、欠陥が非常に少ない高い結晶品質の点で好都合である。
SiCバルク単結晶2を製造するための、育成装置1によって実施される育成方法は、他の観点でも、達成される高い結晶品質によって特徴付けられる。例えば、成長中のSiCバルク単結晶2は、成長方向19に対して垂直な任意の断面の内部に、バルク単結晶らせん転位20の不均質分布を有する(図2を参照)。この不均質分布は、好適には、バルク単結晶らせん転位20の大部分が集中している(単一の又は複数部分からなる)蓄積部分領域21と、蓄積部分領域21と比較して著しく少ないバルク単結晶らせん転位20を含むが同時に面積がより大きい(単一の又は複数部分からなる)利用部分領域22とに二分することができる。図2に示されている例では、蓄積部分領域21は、単一部分であり、SiCバルク単結晶2の半径方向縁部領域によって形成されている。従って、利用部分領域22も、同様に、単一部分からなり、中央に配置された中心縦軸14の周囲に配置された、SiCバルク単結晶2の中央領域によって形成されている。蓄積部分領域21と利用部分領域22との間の境界は、図2では、(仮想)境界線23によって示されている。より大きな利用部分領域22は、非常に少ないバルク単結晶らせん転位20しか含有しておらず、従って、非常に高品質である。
SiCバルク単結晶2のこの高い品質は、また、元となるSiC種結晶8によるものであり、このSiC種結晶8は、その後の育成中にその上で成長するSiCバルク単結晶2と同様の、種らせん転位24の好都合な不均質分布を有する。特に、SiC種結晶8中に存在する種らせん転位24は、成長中のSiCバルク単結晶2において成長方向19で継続しており、これは、図2による描出に示されている。種らせん転位23は、成長中のSiCバルク単結晶2内において、SiC種結晶8の成長表面18にバルク単結晶らせん転位20を形成することにつながる。
この点において、特に遅くともSiCバルク単結晶2の実際の育成が開始する時点で、SiC種結晶8が、少なくともほぼこの形態でSiCバルク単結晶2に継承されるべきであり継承され得る、その種らせん転位24の分布及び/又はその成長表面18に関連した総種らせん転位密度を有すると好都合である。
これを達成するために、SiC種結晶8は、SiCバルク単結晶2を育成するために使用される前に、この初期段階において猶もSiC種結晶8中に場合によってかなり多く存在する種らせん転位24を少なくとも部分的に再結合し相互に打ち消す処理に付される。この目的のために、SiC種結晶8は、好適には、室温で機械的応力に曝され、その後、特に加熱される。これによって、最初に存在していた種らせん転位24の転位移動がもたらされる。この転位移動の過程で、反対のバーガース ベクトルを有する種らせん転位24は、種らせん転位24のそれぞれの対の再結合及び相互打ち消しが起こる程度まで互いに接近し得る。従って、種らせん転位24のこの有利な選択的減少は、(SiC種結晶8に導入される機械的応力によって)機械的に誘発され、(その後に行なわれる熱処理によって)熱的に活性化される。好都合な転位移動を開始する熱処理の間、機械的に歪んだSiC種結晶8は、後で実際の成長中にSiC種結晶8に広がる成長温度よりも最大200℃低い温度にされる。例えば、処理温度は、約2100℃である。この熱処理は、好ましくは約200分間続く。この予備処理の完了後、SiC種結晶8は、図2による表現に例として示すように、中央領域には非常に僅かな種らせん転位しか有しないという種らせん転位24の好都合な不均質分布を有する。
以下に、種結晶8に有利な機械的応力を導入するための例を記載する。
図3には、育成装置1の一部として使用される種保持具25の実施形態例が示されており、この種保持具25は、るつぼ側壁13の壁突出部26上に載置されている保持プレート27と中心縦軸14の方向に調整可能な押抜具28とを有する。SiC種結晶8は、結晶成長領域5に面する保持プレート27の前面に固定されており、特には接着されている。押抜具28は、反対側である、保持プレート27の裏側に接触している。押抜具28を結晶成長領域5の方向に送り移動させることによって、保持プレート27と接合されたSiC種結晶8とからなるユニットが反らされる。中央で反りが最も大きくなる。ここで、SiC種結晶8は、約1mmの反り距離29で反らされる。SiC種結晶8の反りは、これに導入される機械的応力σと相関がある。図3には、SiC種結晶8に導入されるこの機械的応力σのプロファイルが模式的に図示されている。それら応力の最大値もSiC種結晶8の中心に存在する。そこでは、種らせん転位24の移動度が最も高い。何故なら、この移動度は、それぞれの位置における機械的応力の強さに依存するからである。アニール処理の一環として行なわれる加熱中に、特にSiC種結晶8の中央領域に存在する種らせん転位24が動き始め、特に高い確率で互いに再結合する。
調整可能な押抜具28は、円筒形状を有する。保持プレート27の裏側を押すその押抜具先端は、種々の形状を有し得る。図4~6には、3つの実施形態例が示されている。図4に示されている押抜具28aは、平坦な押抜具先端30aを有し、図5に示されている押抜具28bは、先細った円錐形の押抜具先端30bを有し、図6に示されている押抜具28cは、半球状の丸型の押抜具先端30cを有する。
図7には、単一の押抜具28によって反らせることが可能な図3による種保持具25が、育成すべきSiCバルク単結晶2の成長方向19において、保持プレート27の裏側の概略上面図で示されている。
図8には、育成装置1で使用される種保持具31の更なる実施例が、図7の種保持具25と同じ図形で示されている。種保持具31は、種保持具25と本質的に同じように構築されている。また、種保持具31は、反らせることが可能であり、従って、SiC種結晶8に機械的応力を掛けることを可能にする。しかしながら、種保持具25とは異なり、種保持具31は、中央に配置された押抜具28に加えて、円形線33に沿って押抜具28の周囲に等距離に同心円状に載置された更なる複数の押抜具32を有する。押抜具32も、同様に、円筒形であり、中心縦軸14の方向に調整可能である。それらの押抜具直径は、中央の押抜具28の直径よりも幾分小さい。即ち、種保持具31は、その反りのために、数個の押抜具28,32を有しており、それによって、SiC種結晶8の反りを、ひいてはSiC種結晶8に導入すべき機械的応力をも、非常に的を絞って調整することができる。
種保持具25及び31によって、SiC種結晶8の反りは、SiC種結晶中に存在する種らせん転位24を低減するための前処理中にのみ調整することができる。前処理の完了後に、押抜具28,32を引っ込めることができ、それらに固定されたSiC種結晶8を含む種保持具25又は31を反っていない状態に戻すことができ、次いで、この状態で、SiCバルク単結晶2の実際の育成が実施される。
対照的に、図9及び10に、それぞれ示された、育成装置1で使用される、賦形された種保持具34及び35の更なる実施形態例がある。これらは、それぞれ、SiC種結晶8と当接するための非平坦な接触面36及び37を有し、且つ、同様にるつぼ側壁13の壁突出部26に載置されている。種保持具25及び31とは異なり、種保持具34及び35は、調整すること又は反らせることができない。これらの場合、それぞれの接触面36又は37に接合されたSiC種結晶8は、永続的な反りを受けるが、これらの実施形態例でも、種らせん転位24を減少させるのに決定的な機械的応力は、それぞれの接触面36又は37の非平坦な形状に対応して、SiC種結晶8に導入される。種保持具34の場合、接触面36は、凹状に湾曲している。従って、これに接着されたSiC種結晶8は、後方に、即ち、結晶成長領域5から離れるように、反らされる。種保持具35の場合、接触面37は、凸状に湾曲しており、そのため、これに接着されたSiC種結晶8は、種保持具34及び35と同様に、結晶成長領域5の方向に向かって前方に反らされる。原理的には、非平坦な接触面のためのいかなる他の形状も実現することができ、その正確な形状を、それぞれの個別の場合においてSiC種結晶8に導入すべき機械的応力プロファイルに適合させることができる。
必要に応じて、最初に、SiC種結晶8について、種らせん転位24の存在を検査することができる。この検査は、例えばX線トポグラフィーによって、行なわれる。次いで、この検査において特に種らせん転位24が多いことが判明した部分領域は、特にそこでの異常に(又は平均を上回る)多数の種らせん転位24を低減するために、選択的に機械的応力に曝すことができる。
全体として、育成装置1は、SiC種結晶8中に存在する種らせん転位24を減少させるための上述の様々な変形形態と組み合わさって、僅かなバルク単結晶らせん転位20しか有しない高品質のSiCバルク単結晶2の育成を可能にし、ここで、バルク単結晶らせん転位20は、不均質に分布し、好ましくは蓄積部分領域21内に集中しており、これは、SiCバルク単結晶2を高品質の電子部品の製造に更に使用する場合に、有利に除去できる。
次いで、これらの高品質のSiCバルク単結晶2から、同等に高品質のSiC基板38,39を製造することができる(図11及び12による概略上面図の描写を参照)。これらのディスク状のSiC基板38,39は、これらを軸方向に連続的にディスクとして成長方向19又は中心縦軸14に対して垂直に切断し又は鋸引きすることによって、関連するSiCバルク単結晶2から得られる。SiCバルク単結晶2内でSiC基板を形成するこのようなディスク40の位置は、図2による描写において破線の長方形で例示的に示されている。このようなSiC基板38又は39は、大きくて薄い。可能な実施形態では、その全主表面41又は42は、少なくとも150mm、例えば200mm、の基板直径を有し、その一方で、基板厚さは、約500μmである。SiC基板38又は39は、これが製造される元となるSiCバルク単結晶2と同様に、好適には最大1000cm-2の低い総らせん転位密度と、基板38,39との関連で基板らせん転位43であるとも理解されてそのように称することができる残存するバルク単結晶らせん転位20の不均質な分布とを有する。どちらも、部品の製造に使用するためのSiC基板38又は39の適合性を改善する。総らせん転位密度とは、SiCバルク単結晶2の場合、中心縦軸14又は成長方向19に対して垂直なSiCバルク単結晶2の完全な断面に関連し、SiC基板38又は39の場合、完全な全主表面41又は42に関連する。不均質らせん転位分布は、関連するSiC基板38及び39のSi側がそれぞれ示されている図11及び12による図解から分かる。
図11によるSiC基板38の場合、基板らせん転位43は、軸方向縁部領域によって形成される蓄積部分領域44に集中しており、その一方で、中央領域によって形成される利用部分領域45には、それより著しく少ない基板らせん転位43が存在している。従って、後者は、高品質の部品の製造のための使用に特に適している。この点において、図2に概略的に示されているバルク単結晶2の場合と同様の、そして、実際の育成の前に図3、9又は10による表示に対応する反りによる前処理及び熱前処理に付されたSiC種結晶8の使用によって達成することができるのと同様の、らせん転位分布が存在している。
図12によるSiC基板39の場合、条件は、ちょうど逆である。この場合、基板らせん転位43は、中央領域によって形成される蓄積部分領域46に集中しており、その一方で、軸方向縁部領域によって形成される利用部分領域47には、それより著しく少ない基板らせん転位43が存在している。従って、後者は、また、高品質の部品の製造のための使用に特に良好に適している。
SiC基板38,39の場合、それぞれの利用部分領域45又は47は、それぞれの蓄積部分領域44又は46よりも著しく大きい。それぞれの蓄積部分領域44又は46は、関連する蓄積部分領域48又は49を有し、これは、それぞれの全主表面41又は42の一部であり、多くて、その20%を占めるにすぎない。それにもかかわらず、この蓄積部分領域48又は49の内部に、関連する全主表面41又は42に存在する全基板らせん転位43の少なくとも80%が存在している。より小さな蓄積部分領域44又は46と、更なる使用が意図されている、より大きな利用部分領域45又は47との間の境界は、それぞれ、図11及び12において、破線の(仮想)境界線50によって示されている。

SiCバルク単結晶2のこの高い品質は、また、元となるSiC種結晶8によるものであり、このSiC種結晶8は、その後の育成中にその上で成長するSiCバルク単結晶2と同様の、種らせん転位24の好都合な不均質分布を有する。特に、SiC種結晶8中に存在する種らせん転位24は、成長中のSiCバルク単結晶2において成長方向19で継続しており、これは、図2による描出に示されている。種らせん転位24は、成長中のSiCバルク単結晶2内において、SiC種結晶8の成長表面18にバルク単結晶らせん転位20を形成することにつながる。

Claims (15)

  1. a)育成開始前に、
    a1)育成るつぼ(3)の結晶成長領域(5)内に、成長表面(18)を有するSiC種結晶(8)を配置し、
    a2)前記育成るつぼ(3)のSiC貯蔵領域(4)内に、SiC原料物質(6)を導入し、
    b)最高2400℃の育成温度及び0.1mbar~100mbarの育成圧力における育成中に、前記SiC原料物質(6)の昇華によって、且つ、前記結晶成長領域(5)への昇華した気体状の成分の輸送によって、そこでSiC成長気相(9)を生成し、その中で、前記SiC成長気相(9)からの堆積によって前記SiC種結晶(8)上にSiCバルク単結晶(2)が成長する、
    昇華育成によって少なくとも1つのSiCバルク単結晶(2)を製造するための方法であって、
    c)育成開始前に、室温で前記SiC種結晶(8)に機械的応力を導入して、前記SiC種結晶(8)中に存在する種らせん転位(24)を前記機械的応力の影響下で転位移動させ、それにより、それらのそれぞれの転位移動に関連して互いに接近する種らせん転位(24)が、互いに再結合し、互いに打ち消し合う
    ことを特徴とする、方法。
  2. 前記種らせん転位(24)の前記転位移動を、前記SiC種結晶(8)を加熱することによって熱的に活性化することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記機械的応力を前記SiC種結晶(8)に回転対称で導入することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記SiC種結晶(8)を特に0.1mm~5mmの最大反り距離で反らせて、前記機械的応力を導入することを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記SiC種結晶(8)を少なくとも1つの押抜具(28;28a;28b;28c;32)によって反らせて、前記機械的応力を導入することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1つの押抜具(28)が中央に載置され、前記SiC種結晶(8)の中心に作用することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 数個の押抜具(28,32)が、前記SiC種結晶(8)に作用し、特にこれらの押抜具(32)の少なくとも一部が、前記SiC種結晶(8)の中心の周囲の仮想円形線(33)に沿って、好適には等距離に、載置されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記SiC種結晶(8)を、賦形された種保持具(34;35)の非平坦な接触面(36;37)と強固に接続して、前記機械的応力を導入することを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 全主表面(41;42)を有する単結晶SiC基板(38;39)であって、前記全主表面(41;42)が、前記全主表面(41;42)の最大20%によって形成される蓄積部分面(48;49)を有し、前記蓄積部分面(48;49)が、前記全主表面(41;42)に存在するすべての基板らせん転位(43)の少なくとも80%を含有する、SiC基板。
  10. 前記蓄積部分面(48;49)が、前記全主表面(41;42)に存在するすべての基板らせん転位(43)の少なくとも85%、特に少なくとも90%、を含有することを特徴とする、請求項9に記載のSiC基板。
  11. 前記蓄積部分面(48;49)が、前記全主表面(41;42)の最大15%の大きさを有することを特徴とする、請求項9又は10に記載のSiC基板。
  12. 前記SiC基板(38;39)が、最大1000/cm、特に最大500/cm、の総らせん転位密度を有することを特徴とする、請求項9~11のいずれか1項に記載のSiC基板。
  13. 前記全主表面(41;42)が、少なくとも150mm、特に少なくとも200mm、の基板直径を有することを特徴とする、請求項9~12のいずれか1項に記載のSiC基板。
  14. 前記SiC基板(38;39)が、単一のSiCポリタイプのみ、特に、SiCポリタイプ4H、6H、15R及び3Cのうちの1つ、を有するSiC結晶構造を有することを特徴とする、請求項10~13のいずれか1項に記載のSiC基板。
  15. 前記SiC基板(38;39)が、8mΩcm~26mΩcm、特に10mΩcm~24mΩcm、の比電気抵抗を有することを特徴とする、請求項10~14のいずれか1項に記載のSiC基板。

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