JP2024507638A - 性機能障害処置のための神経刺激性ステロイドの使用 - Google Patents

性機能障害処置のための神経刺激性ステロイドの使用 Download PDF

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ハンダン グンドゥーズ-ブルース,
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Abstract

本発明は、神経刺激性ステロイドを患者に投与することによって、患者において性機能障害を処置し、そして/または性機能を維持する方法に関する。本願発明は、性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法であって、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される式の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩を前記患者に投与することを含む。性機能障害(SD)は、性反応サイクルの任意の段階の間に起こり得る問題である。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年1月28日出願の米国特許仮出願第63/142,840号、および2021年1月28日出願の米国特許仮出願第63/142,833号の利益を主張する。前述の出願の内容全体が、本明細書中で参考として援用される。
発明の分野
本発明は、本明細書中に記載の化合物(1)または化合物(2)を投与することによって、患者において処置誘発性性機能障害などの性機能障害を処置し、そして/または性機能を維持する方法に関する。
背景
性機能障害(SD)は、性反応サイクルの任意の段階の間に起こり得る問題である。SDは、個体が性行為から満足感を経験することの妨げとなる。性反応サイクルは、伝統的には、興奮期、高原期、オルガズム期、および消退期を含む。欲望および刺激の両方は、性反応の興奮段階の一部である。性機能障害は、任意の年齢で起こり得る。身体の状態および/または病状ならびに心理的障害が、性機能の問題を引き起こし得る。いくつかの薬物適用(抗うつ薬が挙げられる)の副作用も性機能に影響を及ぼし得る。
処置誘発性性機能障害は、種々の抗うつ薬の投与に関連した有害作用である。三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、およびセロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)は、全て、性反応サイクルの各段階(関心、刺激、およびオルガズム)の障害ならびに***頻度および性的快感に及ぼす影響に関連している。研究により、シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、デュロキセチン、ベンラファキシン、イミプラミン、およびフェネルジンがプラセボと比較してSD率が有意に高いことが示されている。
根底にある身体的、医学的、および/または心理的問題を処置することによってSDに対処することができる。他のSDの処置方法としては、薬物適用(例えば、シルデナフィル(Viagra(登録商標))、タダラフィル(Cialis(登録商標))、バルデナフィル(Levitra(登録商標)、Staxyn(登録商標))、アバナフィル(Stendra(登録商標))、フリバンセリン(Addyi(登録商標))、およびブレメラノチド(Vyleesi(登録商標)))、機械的補助具の使用(例えば、陰圧式補助具、陰茎インプラント)、性治療、行動処置、心理療法、ならびに教育およびコミュニケーションが挙げられる。処置誘発性SDを処置または軽減するために使用されている現在の方法としては、自発的に寛解するか耐性を示すまで待つこと、減量、休薬期間、非薬理学的介入(例えば、運動、心理療法)、異なる抗うつ薬への切り替え、および/または性的有害作用を処置するための薬物適用の追加が挙げられる。
SD(処置誘発性SDが挙げられる)の新規および改良された処置方法が必要である。抗うつ薬に典型的に関連する副作用(特に性機能障害)を軽減するか存在させることなく、CNS関連疾患を予防および処置する薬剤も必要である。本明細書中に記載の薬剤および前述の薬剤の使用方法は、この目的のためのものである。
本発明は、性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000001
をその患者に投与することを含む。
本発明の別の局面は、性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000002
の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む。
一部の実施形態において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000003
である。
一部の実施形態において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000004
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の実施形態において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000005
である。
一部の実施形態において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000006
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の実施形態において、患者は、CNS関連障害を有する(または罹患している)。一部の実施形態において、CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/もしくは認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/もしくは離脱症候群、耳鳴、ならびにてんかん発作重積状態からなる群から選択される。一部の実施形態において、CNS関連障害は気分障害である。一部の実施形態において、気分障害は大うつ病性障害である。
一部の局面において、化合物を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物を、約60mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約20mg~60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約50mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、性機能障害を、性機能の変化に関する質問票-14によって評価する。一部の実施形態において、42日目の性機能の変化に関する質問票-14のスコアは、およそベースラインの性機能の変化に関する質問票(Sexual Functioning Questionaire)-14のスコア以下である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に、41を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する女性である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に、47を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する男性である。
一部の実施形態において、性機能障害は、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、およびオルガズムのうち1つまたはそれを超えるものの減少または喪失を含む。
本発明の別の局面は、大うつ病性障害を有する患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000007
を投与することを含む。
本発明の別の局面は、大うつ病性障害を有する患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000008
の薬学的に許容され得る塩を投与することを含む。
一部の局面において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000009
である。
一部の局面において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000010
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の局面において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000011
である。
一部の局面において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000012
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の局面において、化合物を、約20mg~60mgの用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物を、約60mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約20mg~約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約50mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、性機能障害を、性機能の変化に関する質問票-14によって評価する。一部の実施形態において、42日目の性機能の変化に関する質問票-14のスコアは、およそベースラインの性機能の変化に関する質問票(Sexual Functioning Questionaire)-14のスコア以下である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に41を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する女性である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に47を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する男性である。
本発明の別の局面は、気分障害を有する患者において性機能を維持する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000013
をその患者に投与することを含む。
本発明の別の局面は、気分障害を有する患者において性機能を維持する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000014
の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む。
一部の局面において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000015
である。
一部の局面において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000016
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の局面において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000017
である。
一部の局面において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000018
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の局面において、気分障害は大うつ病性障害である。
一部の局面において、化合物を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物を、約60mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約20mg~約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約50mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、性機能障害を、性機能の変化に関する質問票-14によって評価する。一部の実施形態において、42日目の性機能の変化に関する質問票-14のスコアは、およそベースラインの性機能の変化に関する質問票(Sexual Functioning Questionaire)-14のスコア以下である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に41を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する女性である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に47を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する男性である。
本発明の別の局面は、一連の化学的心理療法をその時点で受けているか、受けていた患者において処置誘発性性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000019
をその患者に投与することを含む。
本発明の別の局面は、一連の化学的心理療法をその時点で受けているか、受けていた患者において処置誘発性性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000020
の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む。
一部の局面において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000021
である。
一部の局面において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000022
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の局面において、投与される化合物は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000023
である。
一部の局面において、投与される薬学的に許容され得る塩は、以下の式の化合物:
Figure 2024507638000024
の薬学的に許容され得る塩である。
一部の実施形態において、化学的心理療法は抗うつ薬である。一部の実施形態において、抗うつ薬は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、三環系、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、または非定型抗うつ薬から選択される。
一部の実施形態において、患者は、CNS関連障害を有する(または罹患している)。一部の実施形態において、CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/もしくは認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/もしくは離脱症候群、耳鳴、ならびにてんかん発作重積状態からなる群から選択される。一部の実施形態において、CNS関連障害は気分障害である。一部の実施形態において、気分障害は大うつ病性障害である。
一部の局面において、化合物を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物を、約60mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約20mg~約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約50mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物の薬学的に許容され得る塩を、約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。
一部の局面において、性機能障害を、性機能の変化に関する質問票-14によって評価する。一部の実施形態において、42日目の性機能の変化に関する質問票-14のスコアは、およそベースラインの性機能の変化に関する質問票(Sexual Functioning Questionaire)-14のスコア以下である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に41を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する女性である。一部の実施形態において、患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に47を超えない性機能の変化に関する質問票-14のスコアを有する男性である。
図1は、実施例1に従ったMOUNTAIN研究デザインを示す略図である。
図2は、実施例1に従って30mgの化合物(1)またはプラセボを投与された患者におけるベースラインならびに15日目、28日目、および42日目の性機能の変化に関する質問票(Changes in Sexual Functioning Questionaire)-14(CSFQ-14)の総スコアのベースラインからの変化の平均(±標準誤差)を示すグラフである。
図3は、実施例1に従った処置アーム(化合物(1)対プラセボ)にわたるベースラインならびに15日目、28日目、および42日目の性機能障害を有する患者の百分率を示すグラフである。
図4は、実施例1に従った処置アーム(化合物(1)対プラセボ)にわたる15日目、28日目、および42日目の種々のCSFQ-14サブスケールでの女性のオッズ比を示すグラフである。
図5は、実施例1に従った処置アーム(化合物(1)対プラセボ)にわたる15日目、28日目、および42日目の種々のCSFQ-14サブスケールでの男性のオッズ比を示すグラフである。
詳細な説明
本発明は、一般に、性機能障害および処置誘発性性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害および処置誘発性性機能障害を処置する方法に関し、その方法は、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000025
を投与することによる。
本発明は、性機能障害および処置誘発性性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害および処置誘発性性機能障害を処置する方法にも関し、その方法は、以下からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000026
の薬学的に許容され得る塩を投与することによる。
本発明は、大うつ病性障害の処置を必要とする患者において大うつ病性障害を処置する方法にも関し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000027
をその患者に投与することにより、ここで、その患者は、処置中に性機能を維持している。
本発明は、大うつ病性障害の処置を必要とする患者において大うつ病性障害を処置する方法にも関し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される式の化合物:
Figure 2024507638000028
の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することにより、ここで、その患者は、処置中に性機能を維持している。
I.定義
本明細書中で使用されるとき、「化合物(1)」は、以下の式(または構造)を有する化合物:
Figure 2024507638000029
を指す。
化合物(1)は、ズラノロン、3α-ヒドロキシ-3β-メチル-21-(4-シアノピラゾール-1-イル)-5β-19-ノルプレグナン-20-オン、およびそのIUPAC名:1-(2-((3R,5R,8R,9R,10S,13S,14S,17S)-3-ヒドロキシ-3,13-ジメチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-17-イル)-2-オキソエチル)-1H-ピラゾール-4-カルボニトリル(CAS登録番号1632051-40-1)としても公知である。化合物(1)の化学合成方法は、米国特許第9,512,165号およびPCT出願の国際公開第2014/169833号(これらの各々の全体が、本明細書中で参考として援用される)に記載されていた。化合物(1)のいくつかの結晶形態および前述の形態の調製方法は、米国特許出願公開第2019/0177359号およびPCT出願の国際公開第WO2018/039378号(これらの各々の全体が、本明細書中で参考として援用される)に記載されていた。
本明細書中で使用されるとき、「化合物(2)」は、以下の式(または構造)を有する化合物:
Figure 2024507638000030
を指す。
化合物(2)は、3アルファ-ヒドロキシ-3ベータ-メトキシメチル-21-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)-19-ノル-5アルファ-プレグナン-20-オン、およびそのIUPAC名:1-((3R,5S,8R,9R,10S,13S,14S,17S)-3-ヒドロキシ-3-(メトキシメチル)-13-メチルヘキサデカヒドロ-1H-シクロペンタ[a]フェナントレン-17-イル)-2-(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)エタン-1-オン(CAS登録番号1832596-09-4)としても公知である。化合物(2)の化学合成方法は、PCT出願の国際公開第2015/180679号(その全体が、本明細書中で参考として援用される)に記載されていた。
化合物(1)および化合物(2)は、GABAシナプスレセプターおよびGABAシナプス外レセプターを標的化する、GABAレセプターのポジティブアロステリックモジュレーターであると示されている神経刺激性ステロイドである。GABAレセプターのポジティブアロステリックモジュレーターとして、化合物(1)および化合物(2)は、CNS関連障害(例えば、うつ病、産後うつ病、および大うつ病性障害)を処置し、神経学的状態(例えば、本態性振戦、てんかん、およびパーキンソン病)を処置する治療薬として役立つ。
本明細書中で使用されるとき、用語「調節」は、GABAレセプター機能の阻害または強化を指す。「モジュレーター」(例えば、GABAレセプター機能を調節する化合物またはその薬学的に許容され得る塩)は、例えば、GABAレセプターのアゴニスト、部分的アゴニスト、アンタゴニスト、または部分的アンタゴニストであり得る。
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、用語「処置する(treat)」、「処置する(treating)」および「処置(treatment)」は、被験体が特定の疾患、障害、または状態を罹患している間に行われ、その疾患、障害、または状態(またはその任意の症状)の重篤度を低下させるか、あるいは疾患、障害、または状態の進行を遅延させるかまたは遅くする行為(「治療処置」)を想定し、そしてまた、被験体が特定の疾患、障害、または状態を罹患し始める前に行われる予防的行為を想定する。
用語「疾患」、「障害」、および「状態」は、本明細書中で交換可能に使用される。
本明細書中で使用される場合、化合物(またはその薬学的に許容され得る塩)の「有効量」とは、所望の生物学的応答を誘発するのに十分な量、例えば、性機能障害を処置する(例えば、処置誘発性性機能障害を処置する)のに十分な量を指す。当業者によって理解されるように、本発明の化合物(またはその薬学的に許容され得る塩)の有効量は、所望の生物学的目標、化合物の薬物動態学、処置される疾患、投与様式、ならびに被験体の年齢、体重、健康状態、および状態などの要因に依存して、変わり得る。有効量は、治療上および予防上の処置を含む。
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、化合物(またはその薬学的に許容され得る塩)の「治療有効量」とは、疾患、障害、または状態の処置において治療上の利点を提供するか、あるいはその疾患、障害、または状態に関連する1つまたはそれより多くの症状を遅延させるかまたは最小にするために充分な量である。化合物(またはその薬学的に許容され得る塩)の治療有効量とは、その疾患、障害、または状態の処置において治療上の利点を提供する、単独でかまたは他の治療と組み合わせての、治療剤の量を意味する。用語「治療有効量」は、治療全体を改善させる量、疾患または状態の症状または原因を減少させるかまたは回避する量、あるいは別の治療剤の治療効力を増強する量を包含し得る。
代替の実施形態では、本発明は、被験体が特定の疾患、障害、または状態に罹患し始める前の予防薬としての本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩もしくは薬学的に許容され得る組成物の投与を意図する。本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、化合物の「予防有効量」とは、疾患、障害、もしくは状態、またはその疾患、障害、もしくは状態に関連する1つもしくはそれより多くの症状を予防するため、あるいはその再発を予防するために充分な量である。化合物の予防有効量とは、その疾患、障害、または状態の予防において予防上の利点を提供する、単独でかまたは他の剤と組み合わせての、治療剤の量を意味する。用語「予防有効量」は、予防全体を改善させる量、または別の予防剤の予防効力を増強する量を包含し得る。
「患者」は、ヒト(例えば、任意の年齢群、例えば、未成年被験体(例えば、乳児、小児、青年)または成人被験体(例えば、若年成人、中年成人、または高齢成人)の男性または女性)である。
本明細書中で使用されるとき、用語「約」は、数値または数値範囲に関して言及する場合、前述の値または範囲のある程度の変動(例えば、言及した値または言及した範囲の限界の10%以内、または5%以内)が許容される。
本明細書中で使用されるとき、用語「等価な用量」は、生物学的に等価な用量を意味する。例えば、25mgの用量の化合物(1)または化合物(2)に対する化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩の等価な用量は、25mgの用量の化合物(1)または化合物(2)の遊離塩基に生物学的に等価な用量を提供するために必要な薬学的に許容され得る塩の量(重量基準)である。
本明細書中で使用されるとき、用語「単位剤形」は、化合物(1)または化合物(2)が患者に投与される形態のことを指すように定義される。詳細には、単位剤形は、例えば、丸剤、カプセル剤、または錠剤であり得る。一部の実施形態において、単位剤形は、カプセル剤である。一部の実施形態において、単位剤形は、錠剤である。
本明細書中で使用されるとき、「固形剤形」は、固形、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、サシェ剤、再構成可能な散剤、ドライパウダー吸入剤、およびチュアブル剤における薬学的用量を意味する。
「薬学的に受容可能な」とは、連邦もしくは州政府の規制当局、または米国以外の国の対応する当局によって承認されているかまたは承認可能であること、あるいは米国薬局方または動物(より具体的には、ヒト)で使用するための他の一般に認められている薬局方に記載されていることを意味する。
「薬学的に受容可能な塩」とは、薬学的に受容可能であり、そして親化合物の所望の薬理活性を有する、本発明の化合物の塩のことを指す。特に、このような塩は非毒性であり、無機酸付加塩または有機酸付加塩および無機塩基付加塩または有機塩基付加塩であり得る。具体的には、このような塩としては、(1)無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などと形成される;もしくは有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などと形成される酸付加塩;あるいは(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、もしくはアルミニウムイオンで置き換えられるか;または有機塩基、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミンなどと配位する場合に形成される塩が挙げられる。塩としてはさらに、ほんの一例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなど;および化合物が塩基性官能基を含む場合には、非毒性有機酸または無機酸の塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などが挙げられる。用語「薬学的に受容可能なカチオン」とは、酸性官能基の受容可能なカチオン性対イオンのことを指す。このようなカチオンは、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン、アンモニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオンなどによって例示される。例えば、Bergeら、J.Pharm.Sci.(1977)66(1):1-79を参照のこと。
「性機能障害」(または「SD」)としては、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、およびオルガズムの減少または喪失、***困難、プリアピズム、オルガズム痛、無オルガズム症、***疼痛、自発的オルガズム、***障害(遅延***、***の抑制、逆行性***、自発的***、***量の減少)、性的脱抑制、および性的満足を挙げることができるが、これらに限定されない。
「性機能」としては、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、およびオルガズムが挙げられるが、これらに限定されない。
性機能障害は、性反応サイクルの任意の段階の間に起こり得る問題である。SDは、個体が性行為から満足感を経験することの妨げとなる。性反応サイクルは、伝統的には、興奮期、高原期、オルガズム期、および消退期を含む。欲望および刺激の両方は、性反応の興奮段階の一部である。
性機能障害は、大うつ病性障害(MDD)治療および抗うつ薬治療で広く認められている症状であり、症状は、典型的には、処置開始から約1~約3週間後に出現する。推定有病率は、投与される抗うつ薬のタイプに応じて、約4%から約73%までの範囲である。
II.処置方法
処置中の性機能を維持しながら、性機能障害を処置することおよび/もしくは性機能を維持することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法および/もしくは性機能を維持する方法、ならびに/または大うつ病性障害を処置することを必要とする患者において大うつ病性障害を処置する方法を本明細書中に記載し、その方法は、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物;またはその薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む。
1つの局面において、本発明は、性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物をその患者に投与することを含む。
1つの局面において、本発明は、性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む。
1つの局面において、本発明は、気分障害を有する患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物を投与することを含む。
別の局面において、本発明は、気分障害を有する患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物の薬学的に許容され得る塩を投与することを含む。
一部の実施形態において、気分障害は大うつ病性障害である。
1つの局面において、本発明は、大うつ病性障害を有する患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物を投与することを含む。
別の局面において、本発明は、大うつ病性障害を有する患者において性機能障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物の薬学的に許容され得る塩を投与することを含む。
1つの局面において、本発明は、大うつ病性障害を処置することを必要とする患者において大うつ病性障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物をその患者に投与することを含み、ここで、その患者は、処置中に性機能を維持している。
別の局面において、本発明は、大うつ病性障害を処置することを必要とする患者において大うつ病性障害を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含み、ここで、その患者は、処置中に性機能を維持している。
1つの局面において、本発明は、気分障害を有する患者において性機能を維持する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物をその患者に投与することを含む。
別の局面において、本発明は、気分障害を有する患者において性機能を維持する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む。
一部の実施形態において、気分障害は大うつ病性障害である。
一部の実施形態において、投与される化合物は、化合物(1)である。
一部の実施形態において、投与される薬学的に許容され得る塩は、化合物(1)の薬学的に許容され得る塩である。
一部の実施形態において、投与される化合物は、化合物(2)である。
一部の実施形態において、投与される薬学的に許容され得る塩は、化合物(2)の薬学的に許容され得る塩である。
一部の実施形態において、性機能としては、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、またはオルガズムが挙げられる。
一部の実施形態において、処置中の性機能の維持は、処置中に性機能の障害を持たない患者を指す。一部の実施形態において、処置中の性機能の維持は、処置中に性機能の有意差がない患者を指す。一部の実施形態において、処置中の性機能の維持は、処置により発現される性機能障害を持たない患者を指す。一部の実施形態において、患者は、性別(例えば、女性または男性の患者)と無関係に処置中に性機能を維持している。
性機能障害の評価
性機能障害(SD)を、14項目の性機能の変化に関する質問票(CSFQ-14)によって評価することができる。CSFQ-14によって、性反応サイクルの段階(例えば、欲望、刺激、およびオルガズム)に対応する3つの尺度についてのスコアが得られる。CSFQ-14は、快感、欲望/頻度、欲望/関心、刺激/興奮、およびオルガズム/完了を測定する5つのサブスケールを有する。一部の実施形態において、CSFQ-14総スコアを、ベースライン、試験実施後15日目、28日目、および/または42日目に評価する。
一部の実施形態において、女性患者における41またはそれ未満のCSFQ-14総スコアは、性機能障害を示す。
一部の実施形態において、男性患者における47またはそれ未満のCSFQ-14総スコアは、性機能障害を示す。
特定の実施形態において、42日目のCSFQ-14総スコアは、およそベースラインのCSFQ-14総スコア以下である。一部の実施形態において、患者は女性であり、前述の患者は、投与後15日目に41を超えないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、患者は女性であり、前述の患者は、投与後28日目に41を超えないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、患者は女性であり、前述の患者は、投与後42日目に41を超えないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、患者は女性であり、前述の患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に41を超えないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、患者は男性であり、前述の患者は、投与後15日目に47を超えないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、患者は男性であり、前述の患者は、投与後28日目に47を超えないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、患者は男性であり、前述の患者は、投与後42日目に47を超えないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、患者は男性であり、前述の患者は、投与後15日目、28日目、または42日目に47を超えないCSFQ-14総スコアを有する。
一部の実施形態において、本明細書中に記載の方法は、治療効果をCSFQ-14総スコアの増加によって測定する。一部の実施形態において、治療効果は、化合物(1)または化合物(2)の投与開始後のCSFQ-14総スコアのベースラインからの増加である。一部の実施形態において、治療効果は、女性患者における化合物(1)または化合物(2)の投与後のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約2.5~約5.0、または約3.0~約4.0、または約3.0~約3.5の増加である。一部の実施形態において、治療効果は、男性患者における化合物(1)または化合物(2)の投与後のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約1.0~約5.0、または約1.5~約3.5、または約2.0~約3.5の増加である。
一部の実施形態において、本明細書中に記載の方法は、約42日間、約28日間、または約15日間以内の治療効果(例えば、CSFQ-14総スコアの増加によって測定される)を提供する。一部の実施形態において、治療効果は、ある処置期間の終了時(例えば、化合物(1)または化合物(2)の投与開始後約42日目、約28日目、または約15日目)のCSFQ-14総スコアのベースラインからの増加である。一部の実施形態において、治療効果は、女性患者におけるある処置期間の終了時(例えば、化合物(1)または化合物(2)の投与開始後約42日目、約28日目、または約15日目)のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約2.5~約5.0、または約3.0~約4.0、または約3.0~約3.5の増加である。一部の実施形態において、治療効果は、男性患者におけるある処置期間の終了時(例えば、化合物(1)または化合物(2)の投与開始後約42日目、約28日目、または約15日目)のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約1.0~約5.0、または約1.5~約3.5、または約2.0~約3.5の増加である。
一部の実施形態において、治療効果は、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩の投与開始後のCSFQ-14総スコアのベースラインからの増加である。一部の実施形態において、治療効果は、女性患者における化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩の投与後のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約2.5~約5.0、または約3.0~約4.0、または約3.0~約3.5の増加である。一部の実施形態において、治療効果は、男性患者における化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩の投与後のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約1.0~約5.0、または約1.5~約3.5、または約2.0~約3.5の増加である。
一部の実施形態において、治療効果は、ある処置期間の終了時(例えば、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩の投与開始後約42日目、約28日目、または約15日目)のCSFQ-14総スコアのベースラインからの増加である。一部の実施形態において、治療効果は、女性患者におけるある処置期間の終了時(例えば、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩の投与開始後約42日目、約28日目、または約15日目)のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約2.5~約5.0、または約3.0~約4.0、または約3.0~約3.5の増加である。一部の実施形態において、治療効果は、男性患者におけるある処置期間の終了時(例えば、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩の投与開始後約42日目、約28日目、または約15日目)のCSFQ-14総スコアのベースラインからの約1.0~約5.0、または約1.5~約3.5、または約2.0~約3.5の増加である。
一部の実施形態において、本明細書中に記載の方法は、CSFQ-14総スコアによって測定した場合に治療効果または予防効果を提供し、それにより、化合物(1)または化合物(2)で処置された患者は、化合物(1)または化合物(2)で処置されていない患者と比較して、同一の、類似の、または有意に異ならないCSFQ-14総スコアを有する。一部の実施形態において、本明細書中に記載の方法は、CSFQ-14総スコアによって測定した場合に治療効果または予防効果を提供し、それにより、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩で処置された患者は、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩で処置されていない患者と比較して、同一の、類似の(約±10%以内)、または有意に異ならない(例えば、p値によって測定した場合)CSFQ-14総スコアを有する。
CNS関連障害
一部の実施形態において、患者は、CNS関連障害を有する(または罹患している)。例示的なCNS状態はとしては、睡眠障害(例えば、不眠症)、気分障害(例えば、うつ病(例えば、大うつ病性障害(MDD)または産後うつ病(PPD))、気分変調性障害(例えば、軽度のうつ病)、双極性障害(例えば、Iおよび/またはII)、不安障害(例えば、全般性不安障害(GAD)、社会不安障害)、ストレス、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性の障害(例えば、強迫性障害(OCD)))、統合失調症スペクトラム障害(例えば、統合失調症、統合失調感情障害)、痙攣障害(例えば、てんかん(例えば、てんかん発作重積状態(SE))、発作)、記憶および/または認知の障害(例えば、注意障害(例えば、注意欠陥多動障害(ADHD))、認知症(例えば、アルツハイマー型認知症、レヴィ小体型認知症(Lewis body type dementia)、血管型認知症)、運動障害(例えば、ハンチントン病、パーキンソン病)、人格障害(例えば、***性人格障害、強迫性人格障害)、自閉症スペクトラム障害(ASD)(例えば、自閉症、シナプス変性症(synaptophathy)などの自閉症の単一遺伝子の原因、例えば、レット症候群、脆弱X症候群、アンジェルマン症候群)、疼痛(例えば、神経因性疼痛、損傷関連疼痛症候群、急性疼痛、慢性疼痛)、外傷性脳損傷(TBI)、脈管疾患(例えば、卒中、虚血、血管奇形)、物質乱用障害および/または離脱症候群(例えば、アヘン薬、コカイン、および/またはアルコールに対する嗜癖(addition))、ならびに耳鳴が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/もしくは認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/もしくは離脱症候群、耳鳴、またはてんかん発作重積状態である。特定の実施形態において、CNS関連障害は、うつである。特定の実施形態において、CNS関連障害は気分障害である。特定の実施形態において、CNS関連障害は、大うつ病性障害である。特定の実施形態において、大うつ病性障害は、中等度の大うつ病性障害である。特定の実施形態において、大うつ病性障害は、重度の大うつ病性障害である。
気分障害
気分障害は、例えば、臨床的うつ病、産褥期うつ病もしくは産後うつ病、周産期うつ病、非定型うつ病、メランコリー型うつ病、精神病性大うつ病、緊張病性うつ病、季節的情動障害、気分変調、二重うつ病、抑うつ性人格障害、反復性短期うつ病、小うつ病性障害、双極性障害もしくは躁うつ病性障害、慢性病状を原因とするうつ病、処置抵抗性うつ病、難治性うつ病、自殺傾向、希死念慮、または自殺行動である。
臨床的うつ病は、大うつ病、大うつ病性障害(MDD)、重症うつ病、単極性うつ病、単極性障害、および反復性うつ病としても公知であり、自尊心の低さおよび通常は楽しいと思える活動に対する興味または喜びの喪失を伴う、広範かつ持続的な意気消沈を特徴とする精神障害を指す。一部の臨床的うつ病患者は、睡眠困難、減量を呈し、一般に、動揺や苛立ちを覚える。臨床的うつ病は、個体がどのように感じ、考え、行動するかに影響を与え、種々の感情的および身体的問題を引き起こし得る。臨床的うつ病を有する個体は、日々の活動を行う上で問題を有し、生きる価値がないかのような感情を個体に抱かせる場合がある。
特定の実施形態において、患者は、大うつ病性障害を有する。一部の実施形態では、大うつ病性障害は、中等度の大うつ病性障害である。特定の実施形態において、大うつ病性障害は、重度の大うつ病性障害である。
周産期うつ病は、妊娠時のうつ病を指す。症状としては、苛立ち、号泣、気持ちが落ち着かない、睡眠障害、極度の疲労(感情的および/または身体的)、食欲の変化、集中困難、不安および/または心配事の増加、乳児および/または胎児から気持ちを切り離すことができない、および以前は楽しいと思えた活動への興味の喪失が挙げられる。
産褥期うつ病(PND)は、産後うつ病(PPD)とも呼ばれ、出産後の女性が罹患する臨床的うつ病の1つの型を指す。症状としては、悲しみ、疲労、睡眠習慣および食習慣の変化、性的欲望の低下、号泣、不安、および苛立ちを挙げることができる。
非定型うつ病(AD)は、気分の反応性(例えば、パラドキシカルな無快感症)と積極性、顕著な体重増加または食欲増進を特徴とする。また、ADを罹患している患者は、過剰な睡眠や眠気(過眠症)、四肢が重いと感じること、対人関係において拒絶されるという認識に対する過敏性の結果としての重大な社会的障害を有し得る。
メランコリー型うつ病は、ほとんどまたは全ての活動における喜びの喪失(無快感症)、楽しい刺激に対する反応性の欠如、悲嘆もしくは喪失よりも顕著な気分の落ち込み、極度の体重減少、または過剰な罪悪感を特徴とする。
精神病性大うつ病(PMD)または精神病性うつ病は、個体が妄想および幻覚などの精神病性の症状を経験する場合の、特にメランコリー型の性質の大うつ病エピソードを指す。
緊張病性うつ病は、運動性の行動およびその他の症状の欠如を伴う大うつ病を指す。個体は、無言で昏迷状態となる場合があり、動けないか、無目的なまたは奇妙な動きを呈する。
季節的情動障害(SAD)は、個体が秋または冬に到来するうつ病性エピソードの季節的なパターンを有するという季節性うつ病の1つの型を指す。
気分変調は、同一の身体的および認知的な問題が明らかであるという点で単極性うつ病に関連する状態を指す。これらの問題は、それほど重症でないが、長期に持続する傾向がある(例えば、少なくとも2年)。
二重うつ病は、少なくとも2年続く一定の抑うつ気分(気分変調)の期間中に、大うつ病の期間が挿入されるものを指す。
抑うつ性人格障害(DPD)は、抑うつ的な特徴を持つ人格障害を指す。
反復性短期うつ病(RBD)は、個体がひと月に約1回、各々は2週間またはそれ未満、典型的には2~3日未満の抑うつエピソードを呈する状態を指す。
小うつ病性障害または小うつ病は、少なくとも2つの症候が2週間存在するうつ病を指す。
双極性障害または躁うつ病性障害は、感情の高揚(躁病または軽躁病)および意気消沈(うつ)が含まれる極度の気分動揺を引き起こす。躁病中、個体は、異常に幸福感、活気、または苛立ちを感じ得るか、そのように活動し得る。個体は、しばしば、結果を軽視した検討不足の決定を下す。通常、睡眠の必要性が低下する。うつ病の間、号泣、他者とのアイコンタクトの減少、および人生に対する悲観的な見通しを呈し得る。この障害を有する者の自殺リスクは、20年間にわたって6%を超える高さである一方、自傷行為は30~40%起こる。不安障害および物質使用障害などの他のメンタルヘルス上の問題は、一般的に双極性障害と関連する。
慢性病状を原因とするうつ病は、癌性疼痛または慢性疼痛、化学療法、慢性ストレスなどの慢性病状を原因とするうつ病を指す。
処置抵抗性うつ病は、個体がうつ病を処置されているが、症状が改善されない状態を指す。例えば、抗うつ薬または心理的カウンセリング(physchological counseling)(心理療法)では、処置抵抗性うつ病を有する個体のうつ病の症状は軽減されない。いくつかの症例では、処置抵抗性うつ病を有する個体は症状が改善するが、再発する。難治性うつ病は、標準的な薬理学的処置(三環系抗うつ薬、MAOI、SSRI、ならびに二重および三重取り込み阻害剤ならびに/または抗不安薬が挙げられる)および非薬理学的処置(例えば、心理療法、電気痙攣療法、迷走神経刺激、および/または経頭蓋磁気刺激)に耐性を示すうつ病を罹患した患者で生じる。
術後うつ病は、外科的手技に続く(例えば、死に直面した結果としての)うつの感情を指す。例えば、個体は、持続的な悲しみまたは空虚感、通常は楽しんでいた趣味および活動の楽しみまたは関心の喪失、または継続した無気力または絶望を感じ得る。
女性の健康状態または障害に関連する気分障害は、女性の健康状態または障害に関連する(例えば、起因する)気分障害(例えば、うつ病)を指す。
自殺傾向、希死念慮、自殺行動は、個体が自殺する傾向を指す。希死念慮は、自殺について考えることまたは通常ではない自殺への拘りに関する。希死念慮の範囲は、例えば、自殺を一瞬考えることから、常に考えること、詳細に計画すること、役割演技、未遂に至るまで大きな変動がある。症状としては、自殺について語ること、自殺手段を得ること、社会的接触をやめること、死に取り憑かれること、ある状況に追い込まれたか、希望を持てないと感じること、アルコールまたは薬物の使用が増加すること、危険なまたは自滅的な行為、再会しないかのように別れを告げることが挙げられる。
うつ病の症状としては、持続的に不安または悲しみを感じること、無力感、絶望感、悲観、無価値感、活気の低下、不穏、睡眠困難、不眠、苛立ち、疲労、動きの変化、楽しい活動または趣味への興味の喪失、集中力の喪失、エネルギーの喪失、自尊心の低下、積極的な思想または計画の不在、過眠、過食、食欲の喪失、不眠症、自傷、自殺願望、および自殺未遂が挙げられる。症状の存在、重症度、頻度、および持続時間は、場合によって変動し得る。うつ病の症状、およびその軽減を、医師または心理学者が(例えば、精神状態の試験によって)確認し得る。
うつ病およびうつ病に伴う行動パターンは、女性の性機能障害を悪化させ得る代謝症候群などの他の疾患過程に寄与し得る。抗うつ薬を服用している一部の女性における性的有害作用としては、性的欲望および性的刺激に関する問題を挙げるとことができる。
公知のうつ病尺度(例えば、ハミルトンうつ病評価尺度(HAM-DまたはHAMD-17)、臨床全般印象改善尺度(CGI)、およびモントゴメリー-アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)を使用して、大うつ病性障害を有する患者を同定することができる。
一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)での処置前の患者のHAM-D総スコアは、少なくとも24である。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)での処置前の患者のHAM-D総スコアは、少なくとも22である。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)での処置前の患者のHAM-D総スコアは、少なくとも20である。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)での処置前の患者のHAM-D総スコアは、14と18との間(両端含む)である。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)での処置前の患者のMADRS総スコアは、少なくとも32である。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)での処置前の患者のMADRS総スコアは、少なくとも28である。
本発明の別の局面は、一連の化学的心理療法をその時点で受けているか、受けていた患者において処置誘発性性機能を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物をその患者に投与することを含む。
個別の局面において、本発明は、一連の化学的心理療法をその時点で受けているか、受けていた患者において処置誘発性性機能を処置する方法を提供し、その方法は、治療有効量の、化合物(1)および化合物(2)からなる群から選択される化合物の薬学的に許容され得る塩をその患者に投与することを含む。
一部の実施形態において、投与される化合物は、化合物(1)である。一部の実施形態において、投与される薬学的に許容され得る塩は、化合物(1)の薬学的に許容され得る塩である。
一部の実施形態において、投与される化合物は、化合物(2)である。一部の実施形態において、投与される薬学的に許容され得る塩は、化合物(2)の薬学的に許容され得る塩である。
「処置誘発性性機能障害」または「処置により発現される性機能障害」は、CNS関連障害の処置のために薬物適用を受けたことに起因する性機能障害を指す。三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、およびセロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)は全て、処置誘発性性機能障害に関連している。
一部の実施形態において、化学的心理療法は抗うつ薬である。一部の実施形態において、抗うつ薬は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(NERI)、三環系、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、または非定型抗うつ薬から選択される。
SSRIとしては、脳内のセロトニンレベルを増加させる抗うつ薬が挙げられる。例示的なSSRIとしては、シタロプラム(Celexa)、エスシタロプラム(Lexapro)、フルオキセチン(プロザック)、フルボキサミン(Luvox)、パロキセチン(パキシル)、およびセルトラリン(Zoloft)が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的なNERIとしては、アトモキセチン(Strattera)、レボキセチン(Edronax、Vestra)、ブプロピオン(Wellbutrin、Zyban)、デュロキセチン、デシプラミン(Norpramin)、アメダリン(UK-3540-1)、ダレダリン(UK-3557-15)、エジボキセチン(LY-2216684)、エスレボキセチン、ロルタラミン(LM-1404)、ニソキセチン(LY-94,939)、タロプラム(tasulopram)(Lu 3-010)、タルスプラム(Lu 5-005)、タンダミン(AY-23,946)、およびビロキサジン(ビバラン)が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的な三環系抗うつ薬としては、アミトリプチリン(Elavil、Endep)、アミトリプチリンオキシド(Amioxid、Ambivalon、Equilibrin)、クロミプラミン(Anafranil)、デシプラミン(Norpramin、Pertofrane)、ジベンゼピン(Noveril、Victoril)、ジメタクリン(Istonil)、ドスレピン(Prothiaden)、ドキセピン(Adapin、Sinequan)、イミプラミン(Tofranil)、ロフェプラミン(Lomont、Gamanil)、メリトラセン(Dixeran、Melixeran、Trausabun)、ニトロキサゼピン(Sintamil)、ノルトリプチリン(Pamelor、Aventyl)、ノキシプチリン(Agedal、Elronon、Nogedal)、オピプラモール(Insidon)、ピポフェジン(Azafen/Azaphen)、プロトリプチリン(Vivactil)、およびトリミプラミン(Surmontil)が挙げられるが、これらに限定されない。
例示的なモノアミンオキシダーゼ阻害剤としては、イソカルボキサジド(Marplan)、フェネルジン(ナルジル)、トラニルシプロミン(Parnate)、セレギリン(Eldepryl、Zelapar、Emsam)、メトラリンドール(Inkazan)、モクロベミド(Aurorix、Manerix)、ピルリンドール(Pirazidol)、トロキサトン(Humoryl)、およびビフェメラン(Alnert、Celeport)が挙げられるが、これらに限定されない。
投薬量
一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約10mg~約100mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約15mg~約75mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約20mg~約60mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、または約60mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約60mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)を、約10mg~約100mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約15mg~約75mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約20mg~約60mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、または約60mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約60mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(2)を、約10mg~約100mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約15mg~約75mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約20mg~約60mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、または約60mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgの用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約60mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(2)を、約60mgの用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約10mg~約100mgの用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgの用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約60mgの用量で1日に1回投与する。例えば、化合物(1)を、約10mg~約100mgの用量で1日に1回投与する。他の例において、化合物(1)を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する。一部の例において、化合物(1)を、約50mgの用量で1日に1回投与する。そして、他の例において、化合物(1)を、約60mgの用量で1日に1回投与する。さらに他の例において、化合物(2)を、約10mg~約100mgの用量で1日に1回投与する。他の例において、化合物(2)を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する。一部の例において、化合物(2)を、約50mgの用量で1日に1回投与する。そして、他の例において、化合物(2)を、約60mgの用量で1日に1回投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、2週間未満投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、1日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、2日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、約28日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、約42日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、少なくとも6ヶ月間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、少なくとも1年間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、一生涯投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、2週間未満投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、1日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、2日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、約28日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、約42日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、少なくとも6ヶ月間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、少なくとも1年間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、一生涯投与する。
一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、2週間未満投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、1日間、投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、2日間投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、約28日間投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、約42日間投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、少なくとも6ヶ月間投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、少なくとも1年間投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、約50mgまたは約60mgの用量で1日に1回、一生涯投与する。
一部の実施形態において、患者に、化合物(1)または化合物(2)を夜間に投与する。一部の実施形態において、患者に、化合物(1)または化合物(2)を、患者が就寝する1時間前以内に投与する。一部の実施形態において、患者に、化合物(1)または化合物(2)を、患者が就寝する15分前以内に投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)を、慢性的に投与する。
一部の実施形態において、患者に、化合物(1)を夜間に投与する。一部の実施形態において、患者に、化合物(1)を、患者が就寝する1時間前以内に投与する。一部の実施形態において、患者に、化合物(1)を、患者が就寝する15分前以内に投与する。一部の実施形態において、化合物(1)を、慢性的に投与する。
一部の実施形態において、患者に、化合物(2)を夜間に投与する。一部の実施形態において、患者に、化合物(2)を、患者が就寝する1時間前以内に投与する。一部の実施形態において、患者に、化合物(2)を、患者が就寝する15分前以内に投与する。一部の実施形態において、化合物(2)を、慢性的に投与する。
他の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約10mg~約100mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約15mg~約75mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約20mg~約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、または約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約10mg~約100mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約20mg~約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、または約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、2週間未満、投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、1日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、2日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約14日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約28日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、約42日間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、少なくとも6ヶ月間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、少なくとも1年間投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、約50mgまたは約60mgの遊離塩基化合物の等価な用量で1日に1回、一生涯投与する。
一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、夜間に投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、患者が就寝する1時間前以内に投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、患者が就寝する15分前以内に投与する。一部の実施形態において、化合物(1)または化合物(2)の薬学的に許容され得る塩を、慢性的に投与する。
III.薬学的組成物
本開示の別の局面は、患者における性機能障害の処置および/または性機能の維持で用いる化合物(1)または化合物(2)(「有効成分(複数可)」とも称される)、および薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物を提供する。別の局面において、本開示は、患者における性機能障害の処置および/または性機能の維持で用いる有効成分の薬学的に許容され得る塩および薬学的に許容され得る賦形剤を含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、医薬組成物は、有効量の有効成分または有効成分の薬学的に許容され得る塩を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、治療有効量の有効成分または有効成分の薬学的に許容され得る塩を含む。
本明細書中に提供される薬学的組成物は、種々の経路(経口(経腸)投与、非経口(注射による)投与、直腸投与、経皮投与、皮内投与、鞘内投与、皮下(SC)投与、静脈内(IV)投与、筋肉内(IM)投与、および鼻内投与が挙げられるが、これらに限定されない)によって投与され得る。一部の実施形態において、医薬組成物を経口投与する。
本発明の薬学的組成物はさらに、種々の投薬方法を使用して送達され得る。例えば、特定の実施形態において、この薬学的組成物は、ボーラスとして、例えば、血液中でその化合物の濃度を有効レベルまで上昇させる目的で、与えられ得る。ボーラス用量の配置は、身体全体で望まれる活性成分の全身レベルに依存し、例えば、筋肉内または皮下のボーラス用量は、活性成分のゆっくりとした放出を可能にし、一方で、静脈に直接送達されるボーラス(例えば、IV滴注による)は、より速い送達を可能にし、これは、血液中の活性成分の濃度を有効レベルまで迅速に上昇させる。他の実施形態において、この薬学的組成物は、連続注入として、例えば、IV滴注によって投与されて、被験体の身体内での、活性成分の定常状態濃度の維持を提供し得る。さらに、なおさらに他の実施形態において、この薬学的組成物は、最初にボーラス用量として投与され得、その後、連続注入が行われ得る。
経口投与用の組成物は、バルクの液体の溶液もしくは懸濁液またはバルクの粉末の形態をとり得る。しかしながら、より一般的には、組成物は、正確な投薬を促進する単位剤形で提供される。用語「単位剤形」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与量として好適な物理的に不連続の単位のことを指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤とともに所望の治療効果をもたらすと計算される所定量の活性な材料を含む。典型的な単位剤形としては、液体組成物の予め測定され予め充填されたアンプルもしくは注射器、または固体組成物の場合は丸剤、錠剤、カプセルなどが挙げられる。そのような組成物では、化合物は、通常、少量の成分(約0.1~約50重量%または好ましくは約1~約40重量%)であり、残りは、様々なビヒクルまたは賦形剤および所望の投薬形態を形成するのに役立つ加工助剤である。
経口投与可能、注射可能または局所的に投与可能な組成物について上に記載された成分は、単に代表的なものである。他の材料ならびに加工手法などは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th edition,1985のPart 8,Mack Publishing Company,Easton,Pennsylvania(参照により本明細書中に援用される)に示されている。
本発明の組成物は、徐放形態でまたは徐放薬物送達系から投与され得る。代表的な徐放材料の説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに見出すことができる。
化合物(1)もしくは化合物(2)、またはその薬学的に許容され得る塩を、単一の活性薬剤として投与することができるか、他の活性薬剤と組み合わせて投与することができる。1つの局面において、本発明は、化合物(1)もしくは化合物(2)、またはその薬学的に許容され得る塩、および別の薬理学的に活性な薬剤の組み合わせを提供する。組み合わせの投与を、当業者に明らかな任意の技術(例えば、個別投与、連続投与、同時投与、および交互投与が挙げられる)によって進めることができる。
本明細書中に提供した医薬組成物の説明は、主に、ヒトへの投与に好適な医薬組成物に関するが、そのような組成物は、一般に、あらゆる種類の動物への投与に好適であることが当業者に理解されるであろう。前述の組成物を種々の動物への投与に好適にするためのヒトへの投与に好適な医薬組成物の改変は充分に理解されており、通常の技術を有する獣医薬理学者は、通常の実験を用いてそのような改変をデザインおよび/または実施することができる。医薬組成物の製剤化および/または製造における全般的な検討事項を、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 21st ed.,Lippincott Williams&Wilkins,2005に見出すことができる。
IV.実施例
本明細書中に記載の発明をより完全に理解することが可能なように、以下の実施例を記載する。本出願に記載の実施例は、本明細書中に提供した結晶性固体の形態を説明するために提供され、本発明の範囲を制限すると決して解釈されないものとする。
実施例1.大うつ病性障害を有する患者における化合物(1)の第3相ランダム化二重盲検プラセボ対照MOUNTAIN研究における処置関連性機能障害の消失
序論
性機能障害は、大うつ病性障害(MDD)によく見られる症状であり、この症状は、一般的に、典型的には処置開始から1~3週間後に出現する。推定有病率は、投与された抗うつ薬のタイプに応じて、4%から73%までの範囲である(Jacobsen,et al.CNS Spectr.2020;25(1):50-63;およびLorenz T,et al.Mayo Clin Proc.2016;91(9):1280-1286)。ガンマ-アミノ酪酸(GABA)シグナル伝達の調節異常は、重要な神経回路網(気分、刺激、行動、および認知を制御するものなど)における適応シグナル伝達の破壊によってうつ病の発症に寄与し得る(Luscher B,et al.F1000Research.2019;8:751;Maguire J.Front Cell Neurosci.2019;13:83;Fogaca MV,et al.Front Cell Neurosci.2019;13:87;Fischer AS,et al.Biol Psychiatry Cogn Neurosci Neuroimaging.2016;1(3):262-270;およびBrown RE,et al.Front Neurol.2015;6:135)。神経刺激性ステロイドがGABAAレセプターに結合するとシナプスおよびシナプス外のGABAAレセプター集団の両方が増強され、GABAAレセプターの表面発現が増加する。デルタサブユニットを含むシナプス外GABAAレセプターは、ベンゾジアゼピンに感受性を示さない(Althaus AL,et al.Neuropharmacology.2020;181:108333;およびMartinez Botella G,et al.J Med Chem.2017;60(18):7810-7819)。
化合物(1)は、経口で1日1回の2週間にわたるMDD治療として評価段階にある治験中の神経刺激性ステロイドおよびGABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである(Althaus AL,et al.Neuropharmacology.2020;181:108333;Martinez Botella G,et al.J Med Chem.2017;60(18):7810-7819;Hoffmann E,et al.Clin Pharmacokinet.2020;59(1):111-120;Sage Therapeutics,Inc.Data on file.MLIB-2982;およびClayton,A.H.Presented at SOBP 2020 Virtual Meeting)。
プラセボ(PBO)と比較した20mgまたは30mgの化合物(1)での14日間の処置の有効性、安全性、および忍容性を評価した多施設二重盲検ランダム化プラセボ対照第3相MOUNTAIN試験(NCT03672175)の結果は、以前に示されている(Clayton,A.H.Presented at SOBP 2020 Virtual Meeting)。
この分析では、MOUNTAIN試験において性機能の変化に関する質問票-14(CSFQ-14)によって測定した場合にPBOと比較した性機能に対する30mgの化合物(1)での処置の効果を評価していた。
方法
MDD(HAMD-17総スコア22以上およびMADRS総スコア32以上)を有する成人外来患者(18~65歳;n=581)を、化合物(1)20mg(データ示さず)、化合物(1)30mg、またはPBO、毎夜1回、2週間投与する群に1:1:1にランダム化し、42日目まで追跡した(研究デザインについては、図1を参照のこと)。試験1日目の60日間以上前の同一の用量で抗うつ薬を投与していた標準治療を許容した。除外基準は、現在のうつ病エピソード、処置抵抗性うつ病に伴う自殺未遂、ならびに双極性障害、統合失調症、および/または統合失調感情障害の病歴を含んでいた。
探索的事後解析は、14項目自己報告CSFQ-14を使用したベースライン、15日目、28日目、および42日目の性機能の評価を含んでいた。
男性および女性の性機能を、ベースライン、15日目、28日目、および42日目の確証された14項目の患者自身の報告によるCSFQ-14スコアを用いた探索的エンドポイントとして評価した。また、CSFQ-14は、快感、欲望/頻度、欲望/関心、刺激/興奮、およびオルガズム/完了を測定する5つのサブスケールを有しており、これらも評価した。性機能障害を、女性については41以下、男性については47以下のCSFQ-14TSと定義した。反復測定および一般化推定方程式の混合モデルを、24以上のベースラインHAMD-17総スコアを有する患者(n=323)に対する解析のために使用した。
結果
例えば、ベースラインHAMD-17総スコア24以上を有する女性227人および男性96人をこの分析に含めた。ベースラインでは、女性患者についての化合物(1)30mgおよびPBOについての平均ベースラインCSFQ-14TSは、それぞれ、31.7(n=121)および33.7(n=105)であり、男性患者については、42.1(n=45)および40.9(n=51)であった。全群は、ベースラインでの性機能障害の確証レベルを満たしていた。
試験中にプラセボと比較して性機能の障害は認められず、女性における15日目(+4.0[0.83]および+2.7[0.74])、28日目(+3.3[0.80]および+3.1[0.82])および42日目(+3.6[0.87]および+2.9[0.88])のベースラインCSFQ-14TS改善からの変化の最小二乗平均値(標準誤差)が、化合物(1)30mg処置患者とPBO処置患者との間で有意差なしであった。男性において、それぞれ、15日目(+1.3[1.28]と+1.7[1.23])、28日目(+1.7[1.31]と+2.0[1.30])および42日目(+2.2[1.33]と+3.5[1.54])の処置アーム間で統計的有意差はなかった。(図2を参照のこと)。
CSFQ-14TS閾値によって評価した性機能障害を有する全ての患者の百分率は、化合物(1)30mg処置患者およびPBO処置患者についてそれぞれベースラインの82.4%(266/323)から42日目の66.5%(181/272)まで減少し、処置アーム間で性機能障害についてのオッズ比の有意差はなかった。(図3を参照のこと)。
以下の表1に示すように、化合物(1)30mg処置患者とPBO処置患者との間で、性機能障害(例えば、女性についての41以下および男性についての47以下のCSFQ総スコアは性機能障害を示す)のオッズ比に有意差はなかった。
使用したモデルは、処置(化合物(1)30mgまたはプラセボ)、ベースラインCSFQ-14総スコア、ベースラインでの抗うつ薬の使用(ありまたはなし)、評価時点、および交換可能共分散構造との処置時点の相互作用の要素を用いた、2値反応モデルの一般化推定方程式(GEE)であった。
オッズ比は、化合物(1)で処置した被験体がCSFQ性機能障害を有するオッズの、プラセボで処置した被験体のオッズと比較した推定値である。
Figure 2024507638000031
さらに、個別のCSFQ-14サブスケールで評価した場合の性機能障害を有する患者の百分率において、化合物(1)30mgとPBOとの間に有意差はなかった。
図4に示すように、15日目の欲望/頻度および28日目のオルガズム/完了を除いて、個別のCSFQ-14サブスケールにわたる性機能障害を有する女性患者の百分率において、化合物(1)30mgとPBOとの間に有意差はなかった。
図5に示すように、42日目の刺激/興奮を除いて、個別のCSFQ-14サブスケールにわたる性機能障害を有する男性患者の百分率において、化合物(1)30mgとPBOとの間に有意差はなかった。
結論
このCSFQ-14TSの事後解析は、MOUNTAIN試験において化合物(1)30mgまたはPBOを投与された女性患者または男性患者の間で性機能に差がないことが実証された。また、個別のCSFQ-14サブスケールスコアの分析は、性別と無関係に、化合物(1)30mgまたはPBOを投与した患者の間に一貫した相違がないという類似の傾向を示した。
これらのデータは、化合物(1)30mgでの処置が処置により発現される性機能障害(抗うつ薬に伴う副作用)に関連しないことを示唆している。これらの所見を通して、頓用での経口で1日1回の2週間にわたるMDD処置に使用できるように化合物(1)をさらに開発すべきであることを裏付けている。
同等物および範囲
請求項において、冠詞(例えば、「a」、「an」および「the」)は、反対のことが示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、1つまたはそれより多いことを意味し得る。反対のことが示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、ある群の1つ以上のメンバー間に「または」を含む請求項または説明は、1つの、1つより多いまたはすべての群メンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連していることを満たすと考えられる。本発明は、その群の厳密に1つのメンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連している実施形態を含む。本発明は、1つより多いまたはすべての群メンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連している実施形態を含む。
さらに、本発明は、列挙される請求項の1つ以上からの1つ以上の制限、エレメント、節および記述用語が別の請求項に導入されているすべてのバリエーション、組み合わせおよび順列を包含する。例えば、別の請求項に従属している任意の請求項は、同じ基本請求項に従属している他の任意の請求項に見られる1つ以上の制限を含むように改変され得る。エレメントが、例えば、マーカッシュ群の形式でリストとして提示される場合、そのエレメントの各部分群もまた開示され、任意のエレメントが、その群から除去され得る。一般に、本発明または本発明の局面が、特定のエレメントおよび/または特徴を含むと言及される場合、本発明または本発明の局面のある特定の実施形態は、そのようなエレメントおよび/もしくは特徴からなるかまたはそれらから本質的になると理解されるべきである。単純にする目的で、それらの実施形態は、この通りの言葉で本明細書中に明確に示されていない。用語「含む(comprising)」および「含む(containing)」は、オープンであるように意図されており、さらなるエレメントまたは工程を含むことを許容することも注意されたい。範囲が与えられている場合、終点は含まれる。さらに、別段示されないかまたは別段文脈および当業者の理解から明らかでない限り、範囲として表現された値は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、本発明の種々の実施形態において述べられた範囲内の任意の特定の値または部分範囲をその範囲の下限の単位の10分の1まで想定し得る。
本願は、様々な登録済特許、公開特許出願、学術論文、および他の刊行物(これらのすべてが、参照により本明細書中に援用される)について言及する。援用される任意の参考文献と本明細書との間に矛盾が存在する場合、本明細書が支配するものとする。さらに、従来技術の範囲内に含まれる本発明の任意の特定の実施形態は、請求項の任意の1つ以上から明白に除外され得る。そのような実施形態は、当業者に公知であると見なされるので、それらは、その除外が本明細書中に明示的に示されなかったとしても、除外され得る。本発明の任意の特定の実施形態は、従来技術の存在に関係しているか否かを問わず、任意の請求項から、任意の理由で除外され得る。
他の実施形態
当業者は、単なる慣用的な実験法を使用して、本明細書中に記載される特定の実施形態に対する多くの等価物を認識し得るかまたは確かめることができるだろう。本明細書中に記載される本実施形態の範囲は、上記の説明に限定されると意図されておらず、それは、添付の特許請求の範囲に示されるとおりである。当業者は、以下の特許請求の範囲に定義されるような本発明の思想または範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変更および改変が行われ得ることを認識するだろう。

Claims (63)

  1. 性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000032
    を前記患者に投与することを含む、方法。
  2. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000033
    である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000034
    である、請求項1に記載の方法。
  4. 性機能障害を処置することを必要とする患者において性機能障害を処置する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000035
    の薬学的に許容され得る塩を前記患者に投与することを含む、方法。
  5. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000036
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000037
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項4に記載の方法。
  7. 前記患者がCNS関連障害を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記CNS関連障害が、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、耳鳴、ならびにてんかん発作重積状態からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記CNS関連障害が気分障害である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記気分障害が大うつ病性障害である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記化合物を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記化合物を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記化合物を、約60mgの用量で1日に1回、約14日間投与する、請求項11に記載の方法。
  14. 約20mg~約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回投与する、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
  15. 約50mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項14に記載の方法。
  16. 約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項14に記載の方法。
  17. 前記性機能障害が、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、およびオルガズムのうち1つまたはそれを超えるものの減少または喪失を含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 大うつ病性障害を有する患者において性機能障害を処置する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000038
    を投与する工程を含む、方法。
  19. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000039
    である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000040
    である、請求項18に記載の方法。
  21. 大うつ病性障害を有する患者において性機能障害を処置する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000041
    の薬学的に許容され得る塩を投与する工程を含む、方法。
  22. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000042
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000043
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項21に記載の方法。
  24. 前記化合物を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する、請求項18~20のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記化合物を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記化合物を、約60mgの用量で1日に1回、約14日間投与する、請求項24に記載の方法。
  27. 約20mg~約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回投与する、請求項21~23のいずれか1項に記載の方法。
  28. 約50mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項27に記載の方法。
  29. 約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項27に記載の方法。
  30. 前記性機能障害が、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、およびオルガズムのうち1つまたはそれを超えるものの減少または喪失を含む、請求項18~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 気分障害を有する患者において性機能を維持する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000044
    を前記患者に投与することを含む、方法。
  32. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000045
    である、請求項31に記載の方法。
  33. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000046
    である、請求項31に記載の方法。
  34. 気分障害を有する患者において性機能を維持する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000047
    の薬学的に許容され得る塩を前記患者に投与することを含む、方法。
  35. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000048
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項34に記載の方法。
  36. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000049
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項34に記載の方法。
  37. 前記気分障害が大うつ病性障害である、請求項31~36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記化合物を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する、請求項31~33のいずれか1項に記載の方法。
  39. 前記化合物を、約50mgの用量で1日に1回で約14日間投与する、請求項38に記載の方法。
  40. 前記化合物を、約60mgの用量で1日に1回で約14日間投与する、請求項38に記載の方法。
  41. 約20mg~約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回投与する、請求項34~36のいずれか1項に記載の方法。
  42. 約50mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記式の化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項41に記載の方法。
  43. 約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記式の化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項41に記載の方法。
  44. 前記性機能が、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、およびオルガズムのうち1つまたはそれを超えるものを含む、請求項31~43のいずれか1項に記載の方法。
  45. 一連の化学的心理療法をその時点で受けているか、受けていた患者において処置誘発性性機能障害を処置する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000050
    を前記患者に投与することを含む、方法。
  46. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000051
    である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記化合物が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000052
    である、請求項45に記載の方法。
  48. 一連の化学的心理療法をその時点で受けているか、受けていた患者において処置誘発性性機能障害を処置する方法であって、治療有効量の、以下からなる群から選択される式の化合物:
    Figure 2024507638000053
    の薬学的に許容され得る塩を前記患者に投与することを含む、方法。
  49. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000054
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項48に記載の方法。
  50. 前記薬学的に許容され得る塩が、以下の式の化合物:
    Figure 2024507638000055
    の薬学的に許容され得る塩である、請求項48に記載の方法。
  51. 前記化学的心理療法が抗うつ薬である、請求項45~50のいずれか1項に記載の方法。
  52. 前記抗うつ薬が、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、三環系、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、または非定型抗うつ薬から選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 前記患者がCNS関連障害を有する、請求項45~52のいずれか1項に記載の方法。
  54. 前記CNS関連障害が、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、耳鳴、ならびにてんかん発作重積状態からなる群から選択される、請求項53に記載の方法。
  55. 前記CNS関連障害が気分障害である、請求項54に記載の方法。
  56. 前記気分障害が大うつ病性障害である、請求項55に記載の方法。
  57. 前記化合物を、約20mg~約60mgの用量で1日に1回投与する、請求項45~47のいずれか1項に記載の方法。
  58. 前記化合物を、約50mgの用量で1日に1回、約14日間投与する、請求項57に記載の方法。
  59. 前記化合物を、約60mgの用量で1日に1回、約14日間投与する、請求項57に記載の方法。
  60. 約20mg~約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回投与する、請求項48~50のいずれか1項に記載の方法。
  61. 約50mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項60に記載の方法。
  62. 約60mgの前記遊離塩基化合物に等価な用量で前記化合物の薬学的に許容され得る塩を1日に1回で約14日間投与する、請求項60に記載の方法。
  63. 前記性機能障害が、性的快感、性的欲望、***頻度、性的関心、性的刺激、性的興奮、およびオルガズムのうち1つまたはそれを超えるものの減少または喪失を含む、請求項41~62のいずれか1項に記載の方法。
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