JP2024086627A - ランダムビンピッキングの利用分野における残留物を削減するための自動グリッパフィンガチップ設計 - Google Patents

ランダムビンピッキングの利用分野における残留物を削減するための自動グリッパフィンガチップ設計 Download PDF

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Abstract

【課題】グリッパフィンガチップ形状を最適化するグリッパフィンガチップ設計技術を実現する。【解決手段】ワークピース設計及びビン形状が、パラメータ化されたグリッパ設計と共に入力として提供される。グリッパパラメータはフィンガチップのセグメントの長さ及びフィンガチップセグメント間の屈曲角を定義する。パラメータ値を選択して定義されるフィンガチップ形状が、ビン内のランダムに定義された数多くの異なるパイルからのシミュレートされた部品のピッキングで使用される。シミュレートされたビンピッキングのための把持が予め定義されて提供される。多くのシミュレートされたビンピッキング作業からの残留物の平均数に基づき特定のフィンガチップ形状にスコアが割当てられる。パラメータの新しい値を選択することで新しいフィンガチップ形状が定義され、新しいフィンガチップ形状のためにスコアを割当てるべくシミュレーションが反復される。【選択図】図3

Description

本開示は、概してロボットグリッパフィンガチップ(gripper fingertip)設計のための方法、より詳細には、特定のワークピースのためのロボットビンピッキング性能を最適化するグリッパフィンガチップ形状を選択するグリッパフィンガチップ設計のための自動化された方法において、パラメータ化されたグリッパ形状が入力として提供され、形状パラメータが変動させられかつ最高の性能を提供するフィンガチップ形状が識別されるまでシミュレーションにおいて使用される、方法に関する。
広範囲の製造、組立ておよび材料移動作業を行う上で産業用ロボットの使用は、周知である。このような1つの利用分野が、ピックアンドプレイス作業であり、ここでロボットはビンから個別の部品をピックアップし、各部品をさらなる処理または梱包のため所定の場所に置く。典型的なピックエンドプレイス作業において、部品は、例えば鋳造または射出成形プロセス後などにビン内にランダムに落下させられ、多くの部品を格納するビンは次にロボットステーションに提示され、ここでロボットは一度に1つずつビンから外に部品をピッキングする任務を負っている。ビン内の個別の部品の位置および配向を識別するために、カメラまたはマシンビジョンシステムが使用され、1つの部品の上の標的把持場所が決定され、ここで次にロボットがグリッパを用いて標的部品を把持し、部品を移動させそれを出荷用コンテナなどの目的地内にまたはコンベヤ上に置く。
把持すべき部品またはワークピースは、想像し得る限りほぼあらゆる形状を有することができる。把持生成技術は公知であり、そこではワークピースの形状が分析され部品上の好ましい安定した把持がロボットピッキング作業に先立って計算される。しかしながら、ワークピース形状は複雑であり、ビン内にワークピースがランダムに散乱しているため、多くの場合、全てのワークピースをロボットがビン外にピッキングするのは不可能であることが多い。例えば、ワークピースは、ロボットグリッパのアプローチ角が狭い範囲に制限され、かつ利用可能なアプローチ角が、ワークピースの提示するポーズに基づく安定した把持と一致しないビンの隅に位置する可能性がある。このような状況の結果、多くの場合、「ピッキング不可能な」つまりロボットが把持することのできない少数のワークピースがビン内に残留することになる。
所与のワークピース設計およびビンのためのグリッパのピッキング性能が、グリッパフィンガの形状に左右されることも、一般に知られている。すなわち、1つの特定のワークピース設計については、細長いグリッパフィンガチップが、最高のビンピッキング性能(ビン内に残留する部品数が最も少ない)を生み出す可能性があり、別のワークピース設計については、より曲率の大きいより短かいフィンガチップが最高の結果を生み出す可能性がある。
過去において、グリッパフィンガチップ形状は、単に利用可能性に基づいて、エキスパートユーザ推定によって、または試行錯誤実験によって決定されてきた。これらの方法は、通常次善のビンピッキング性能しか生み出さず、長い開発リードタイムに悩まされ、あるいはその両方であるために、所望される点が多く残されている。
いくつかのグリッパフィンガ形状最適化技術が近年開発されてきているものの、これらの技術は、ワークピースの外部表面の形状と最もうまく整合するグリッパ内側凸状表面の形状などの詳細に焦点を当てている。これらの公知のグリッパフィンガ形状最適化技術は、ビンピッキング性能、詳細には、周囲の部品またはビン壁とグリッパの干渉に対処するものではなく、ここでこれらの干渉は、現実世界のビンピッキング作業において残留部品を導く主要な決定因子である。
以上の情況に照らして、ビンピッキングにおける残留物を最小限に抑えるために、特定のワークピースのためのグリッパフィンガチップ形状を迅速かつ容易に最適化する特定用途向けグリッパフィンガチップ設計技術に対するニーズが存在する。
本開示は、ロボットグリッパフィンガチップ設計のための自動化された技術について記述する。ワークピース設計およびビン形状が、パラメータ化されたグリッパ設計と共に入力として提供される。グリッパ設計におけるパラメータは、フィンガチップのセグメントの長さおよび各フィンガチップセグメント間の屈曲角を定義する。パラメータの値を選択することによって特定のフィンガチップ形状が定義され、フィンガチップの形状は、ビン内のランダムに定義された数多くの異なるパイルからのシミュレートされた部品のピッキングにおいて使用される。シミュレートされたビンピッキングのための把持が前もって定義され、入力として提供される。多くのシミュレートされたビンピッキング作業からの残留物の平均数に基づいて、特定のフィンガチップ形状にスコアが割り当てられる。次に、パラメータの新しい値を選択することによって新しいフィンガチップ形状が定義され、新しいフィンガチップ形状のためにスコアを割り当てるためにシミュレーションが反復される。このプロセスは、パラメータ範囲が好適にサンプリングされてしまうまで反復され、このとき最高の性能を示すフィンガチップ形状が識別される。
ここで開示される方法の追加の特徴は、添付図面と併せて以下の説明および添付クレームを考慮することによって明らかとなるものである。
図1は、本開示の一実施形態に係る、産業用ロボットがビンからワークピースをピッキングし、さらなる処理のためにワークピースを置く、ロボット部品把持システムの例示である。 図2Aは、本開示の一実施形態に係る、それぞれ閉鎖構成および開放構成におけるパラレルフィンガグリッパの例示である。 図2Bは、本開示の一実施形態に係る、それぞれ閉鎖構成および開放構成におけるパラレルフィンガグリッパの例示である。 図3は、グリッパのサイズおよび形状パラメータが変動させられ、各グリッパの設計がビンピッキングの有効性について評価され、最も性能の高いグリッパが識別される、本開示の一実施形態に係る自動グリッパフィンガチップ設計のための方法のフローチャートである。 図4は、本開示の一実施形態に係る、図3の方法において使用されるような、フィンガチップのサイズおよび形状パラメータが識別された状態の、パラレルフィンガロボットグリッパのフィンガチップの例示である。 図5は、本開示の一実施形態に係る、図3の方法のビンピッキング評価部分の概念を描く、ビンからワークピースを把持するグリッパのシミュレーションの例示である。 図6は、本開示の実施形態に係る、グリッパフィンガチップによるワークピースの安定した把持が識別されている、手動および自動の両方の把持生成技術の例示である。 図7は、本開示の一実施形態に係る、現在のグリッパ設計、図6で提供されている把持、および衝突検出を用いて、ビンからの個別のワークピースのピッキングをシミュレートする上で使用されるステップを詳述する、グリッパ形状評価方法のフローチャートである。 図8は、ビン内のワークピースの初期のランダムなパイル、ワークピースのいくつかがシミュレーションにおいて取り出された後続段階、および単一の残留ピッキング不能ワークピースが残留している最終段階を含む、本開示の一実施形態に係る、図7のプロセスの連続的段階におけるビン内のワークピースの例示である。 図9は、本開示の一実施形態に係る、グリッパ設計のうちの2つについての残留ワークピースの分布を示すグラフを伴う、開示された技術により評価された複数のグリッパフィンガチップ設計の例示である。 図10は、本開示の一実施形態に係る、自動グリッパフィンガチップ設計に関与するステップを描く注釈付きフローチャートである。
自動ロボットグリッパフィンガチップ設計方法に向けられた本開示の実施形態についての以下の論述は、本来単なる例にすぎず、いかなる形であれ開示された技術またはそれらの利用分野または使用を限定するように意図されたものではない。
供給源から部品をピッキングしそれらを目的地に置くために産業用ロボットを利用することは周知である。典型的なピックエンドプレイス作業において、部品の供給はビン内で、例えば鋳造または部分的に組立てられた部品のランダムなパイルを格納するビンの形で提供され、ここで部品はビン内のそれらのランダムなポーズからピックアップされ、目的地の場所において特定のポーズで置かれる必要がある。マシンテンディング(machine tending)は、固有の要件を有するロボット部品ピッキングアンドプレイスメントの1つのタイプであり、一方他のビンピッキングアンドプレイスメント利用分野は同様に、典型的に、コンベヤまたは出荷用コンテナなどの目的地において特定のポーズで部品を置くことが求められる。
図1は、本開示の一実施形態に係る、産業用ロボットがビンからワークピースをピッキングしさらなる処理のためにワークピースを置く、ロボット部品把持システムの例示である。図1のシステムにおいては、部品またはワークピース上のさまざまな把持が前もって教示されるかまたは計算され、データベース内で提供され、産業用ロボット100が次に、データベースからの把持の1つを用いてビン110から部品をピッキングし、さらなる処理のため目的地場所に部品を置く。
図1のシステムの1つの利用分野において、産業用ロボット100は、ビン110から部品をピッキングし、コンベヤ140上に部品を置き、ここで部品はさらなる処理および梱包のために運び出される。ロボット100は、開閉して部品を把持するフィンガを伴うグリッパ120を有する。グリッパフィンガ形状は、本開示の主題であり、以下で詳細される。
ロボット100の運動は、ケーブル(図示あり)を介してかまたは無線でロボット100と通信するコントローラ150によって制御される。コントローラ150は、当該技術分野において公知であるように、ロボット100に対して関節運動指令を提供し、ロボット100の関節内のエンコーダから関節位置データを受信する。コントローラ150は同様に、グリッパ120の動作(グリップ/グリップ解除指令およびグリッパ開口幅)を制御するための指令を提供する。
図1のシステムによる実時間ビンピッキング作業中、ロボット100は、カメラ170からのビン110の画像に基づいてビン110から選択された部品を把持しなければならず、選択された安定した把持にしたがって、選択された部品上でグリッパ120がそのフィンガを閉じることになる。内部把持も同様に可能であり、ここでグリッパ120はそのフィンガを開いて、選択された部品内のアパーチャの内側表面と接触する。把持には、グリッパフィンガの幅と共に、選択された部品との関係における120の位置および配向が含まれる。ビンピッキング生産性を最大化するためには、多くの高品質の安定した把持を含む把持データベースを予備計算することが知られており、実時間ビンピッキング中に選択される各部品のために、データベースから1つの把持が選ばれる。
カメラ170は、典型的には、カラー画像データおよび画素深度マップデータの両方を提供する3次元(3D)カメラであるが、ビン110内の部品のポーズ(位置および配向)を決定するのに好適なデータを提供する他の何らかのタイプの3Dセンサであってもよい。一部にはポーズの決定を助けると同時に垂直でないグリッパアプローチ角も可能にするよりロバストな深度および画像データを提供するために、2つ以上のカメラ170を使用してもよい。多数のカメラが使用される場合、カメラ170は、二次元(2D)カメラであってよい。
図1のシステムにおいて、コントローラ150は、カメラ170からの画像に基づき、かつ上述の把持データベースを用いて、部品選択および把持の計算を行う。把持データを用いて、コントローラ150は、ロボット運動命令を計算し、この命令がグリッパ120に部品を把持させ部品をコンベヤ140まで移動させる。コントローラ150はこのとき、選択された部品をピックアンドプレイスするロボット100に対して命令を提供する。コントローラ150は次に、カメラ170からビン110の新しい画像を受信し、把持の質に基づいて別の部品を選択する、等々を行う。このプロセスは、ビン110が空になるかまたはビン110内に残留している部品のいずれも好適な安定した把持を提示しないかのいずれかになるまで続く。後者の場合、残されたいずれのピッキング不能部品も「残留物」であり、何らかの他の方法で処理されなければならない。
大部分の利用分野において、ビン110内の部品は全て、同じタイプのものである。当該技術分野においては、ピッキング中の部品の設計に応じて特定のタイプのグリッパ120を選択し、さらにグリッパ120の特定のフィンガチップ設計を選択して、ビンピッキング性能の最適化を試みることが知られている。しかしながら、過去において、グリッパフィンガチップの設計は、エキスパートオペレータの判断または過去の経験に基づいてかまたは時間のかかる実験または経験による方法を用いて行われてきた。グリッパフィンガチップ設計のためのより高速でより効果的な技術が必要とされている。
図2Aおよび2Bは、本開示の一実施形態に係る、それぞれ閉鎖構成および開放構成にあるパラレルフィンガグリッパ200の例示である。グリッパ200は、図1のグリッパ120と一致する。グリッパ200は、グリッパ本体210、およびアクチュエータ220そしてグリッパフィンガ230を含む。グリッパ本体は、ロボット100の外側アームまたは手首に対する連結インタフェースとしての役割を果たし、ロボット100からの指令に基づいてフィンガ230の起動を可能にするために必要とされる構造的要素および電気的要素(例えばサーボモータ)を格納する。ここで論述する例において、フィンガ230は、アクチュエータ220に沿って、フィンガ230が互いに触れ合う閉鎖位置(図2A)からフィンガ230間に幾分かの距離が存在する開放位置(図2B)まで、平行運動で移動する。1つのグリッパの実施形態においては、アクチュエータ220は、サーボモータの起動時にフィンガ230の開閉運動をひき起こす。
グリッパ200は、単に、パラレルフィンガグリッパの基本的設計を例示しているにすぎず、構成要素のサイズは、図2A/2Bに示されているものから変動していてよい。例えば、図に示されているものに比べて、グリッパ本体210は、より幅広で、さほど厚みがなくてもよく、アクチュエータ220はより長く/幅広であって、フィンガ230のより大きな開口距離を可能にすることができる。
フィンガ230の外側部分(アクチュエータ220の外側)が、グリッパフィンガチップ232として知られている。図2Bに最も明確に示されているように、フィンガチップ232は、例えば幅および厚み、テーパ、屈曲角および屈曲の上方および下方のセグメント長などのいくつかの形状特性を伴って設計されてよい。本開示の技術を用いて、これらの形状特性は、ピッキング中の部品の特定の設計について、ビンピッキングの有効性を最適化する(残留物の数を最小限に抑える)ように選択されてよい。
図3は、グリッパサイズおよび形状パラメータが変動させられ、各々のグリッパ設計がビンピッキング有効性について評価され、最も性能高いグリッパが識別される、本開示の一実施形態に係る自動グリッパフィンガチップ設計のための方法のフローチャート300である。図3に示されている本開示の方法には、3つの主要なステップ、すなわちパートI:グリッパをパラメータ化する;パートII:個別のグリッパ設計の性能を評価する;そしてパートIII:グリッパパラメータを再サンプリングする、が含まれる。
パートI:グリッパのパラメータ化は、囲み310に示されている。フィンガチップのサイズ/形状パラメータを伴うグリッパモデルが囲み312に提供されている。囲み312で提供されている全グリッパモデルには、グリッパの幾何形状を定義すると同時にロボットアームとの関係におけるグリッパフィンガの位置をも定義するのに必要な全てのサイズ、形状および配向の値が含まれている。例えば、グリッパモデルは、グリッパ本体210の長さ、幅および厚み、アクチュエータ220およびフィンガ230のサイズおよび形状を含む。換言すると、ロボットコントローラによって指令されるグリッパ幅の値と共に、ロボットのポーズ(手首関節の位置および配向)が所与であれば、グリッパモデルにより、ロボットが中で動作しているワークセル座標枠などの座標枠内でグリッパフィンガの位置を計算することを可能である。ロボットはこのとき、当業者であれば理解するように、グリッパフィンガがビン内の部品上の把持場所まで移動するような形で関節運動することができる。
グリッパモデル内の大部分の寸法が固定値を有する一方、グリッパフィンガのいくつかのサイズおよび形状特徴は、フィンガチップ形状最適化中に変動させることのできるパラメータとして定義される。開示されている技術の好ましい実施形態においてパラメータ化される特定のサイズおよび形状特徴については、以下で図4に関連して論述される。
囲み310において、フィンガチップのサイズ/形状パラメータについての特定の値が選択され、囲み312からのモデル内で適用され、パートII:グリッパ性能を評価する、についての囲み330へとライン320上で、完全に規定されたグリッパ設計が提供される。囲み330で実施されるグリッパ性能の評価には、規定のグリッパ設計を用いたビンピッキングのシミュレーションが含まれる。
囲み340では、公知のタイプの計算を用いて、物体(すなわち部品またはワークピース)のランダムなパイルを格納するシミュレートされたビンが提供される。ワークピースの形状モデル(例えばCADソリッドモデル)が、囲み342で、ビンのモデル(内部長さ、幅および高さ)と同様に提供される。各ビン内に含めるべきワークピースの定義された数と共に、ワークピースおよびビンのモデルを用いて、ランダムなポーズにある多くのワークピースを格納するビンを、囲み340において計算することができる。ワークピースを格納するこのようなビンの例示が、後述の図中で提供されている。
囲み350では、囲み340から提供されたシミュレートされた物体のビンおよびライン320上で提供された規定のグリッパを用いて、ビンピッキングシミュレーションが実施される。囲み350におけるビンピッキングシミュレーションは、ビン内の特定のワークピースのポーズと把持(囲み360から前もって提供された把持のデータベースからのもの)を再帰的に整合し、シミュレートされたビンからワークピースを取り出し、ピッキング可能な物体が何も残らなくなるまで続行する。グリッパとビンの壁および他のワークピースとの間の衝突検出を含むピッキングシミュレーションについては、以下で説明する。
各ビンピッキングシミュレーションは、実際の物理的ビンピッキングが行われると思われるのと正に同じように、一度に1部品ずつ撤去するように行われ、残留物(ピッキング不能な部品)の数が決定される。規定の各グリッパ設計について、物体の異なるランダムなパイルで各々始まる数多くのビンピッキングシミュレーション(例えば1000個の異なるビン)が行われる。究極的には、1000のビンシミュレーションの全てについての平均残留物数などの性能スコアが、規定の各グリッパ設計に対して割り当てられ、囲み330からの出力としてライン370上で提供される。
囲み380では、先行するグリッパ設計についてのスコアがフィンガチップ形状パラメータと共に記憶され、グリッパパラメータ空間が再サンプリングされる。囲み310に対して、グリッパフィンガチップ形状パラメータの新しい値が提供され、新しい規定のグリッパ設計が計算され、ライン320上で提供され、ビンピッキングシミュレーションが反復される。
図4は、本開示の一実施形態に係る、図3の方法において使用されるような、フィンガチップのサイズおよび形状パラメータが識別された状態の、パラレルフィンガロボットグリッパのフィンガチップ400の例示である。好ましい実施形態において、グリッパモデル内で使用されるパラメータには、下位フィンガチップ区分の長さL1(410)、上位フィンガチップ区分の長さL2(420)および下位フィンガチップ区分と上位フィンガチップ区分との間の屈曲角α(430)が含まれる。これら3つのパラメータは、所与のワークピースについて最適なフィンガチップ設計を見い出すためにフィンガチップのサイズおよび形状を充分に変動させることができるものであることが分かっている。
グリッパフィンガチップの他のサイズおよび形状値は、グリッパモデルにおける固定値として定義され、パラメータとして変動しない。これらの他のサイズおよび形状値には、例えば、図4中でライン440により描かれているフィンガ基本幅、ライン450により描かれているフィンガ基本厚み、およびライン460によって描かれるフィンガチップ厚みが含まれる。さらに、グリッパフィンガの外側面470は、平坦ではなくむしろその長さに沿って凸状の曲率を有していてよい。ノッチおよびベベルなどの他のフィンガチップ形状特性も同様に、所望される通りに含めてよい。究極的には、パラメータL1、L2およびαの値を所与として、グリッパの残りの部分と共に図4のグリッパフィンガチップ400の形状は、図3の囲み312で提供されているグリッパモデルによって定義される。
本開示の自動化されたフィンガチップ設計技術の精神から逸脱することなく、図4に示されているものとは異なるフィンガチップ形状パラメータを選択することが可能であり、3つより多いまたは少ないパラメータを使用することも可能であるということを理解すべきである。
図5は、本開示の一実施形態に係る、図3の方法のビンピッキング評価部分の概念を描く、ビンからワークピースを把持するグリッパのシミュレーションの例示である。図3の先行する論述から理解されるはずであるように、囲み350における把持および衝突検出のシミュレーションには、ランダムなパイルの形または混乱状態で複数のワークピース520を伴うビン510をシミュレートするステップが含まれる。ビン510内にワークピースが全く残っていないかまたは(グリッパ本体とビンの壁の)衝突に起因して残ったワークピースのいずれもピッキング不可能であるかのいずれかになるまで、一度に1つのワークピースをピッキングし取り出すために、フィンガチップ540を伴うグリッパ530の規定の設計がシミュレーションにおいて使用される。グリッパ530上には、ワークピース520の1つの上の好適な把持の場所にフィンガチップ540を整合させる目的で特定の位置および配向でグリッパ530が置かれることを例示するために、座標枠が示されている。図5に示されている例において、フィンガチップ540は、ワークピース520の1つの内部表面(円筒形の穴の内側)を把持している。
図6は、本開示の一実施形態に係る、グリッパフィンガチップによるワークピースの安定した把持が識別されている、手動および自動の両方の把持生成技術の例示である。図3の囲み360は、ワークピースのオフライン把持生成が(前もって)行われる場所である。これには、囲み342で提供されたワークピースモデルを使用するステップおよびワークピース上に安定した把持のデータベースを新規作成するステップが含まれる。把持は、安定した形でワークピースを把持する目的でワークピースに対してグリッパフィンガチップを適用するための標的の場所および配向である。当該技術分野においては、手動および自動の両方の把持生成技術が知られており、図6に概念的に例示されている。
手動把持生成には、可能なかぎり多くのワークピース上の異なる把持をユーザが定義することが関与する。例えば、610において、フィンガチップは、ワークピース600の「頂部」からワークピース600の内部表面をグリップしている。620において、フィンガチップは、ワークピース600の「底部」からワークピース600の内部表面をグリップしている。630において、フィンガチップはフランジ上のワークピース600の外部表面をグリップしている。610、620および630で描かれている把持は、ワークピース600の実際のサンプルを物理的に把持するように実際のロボットを制御することによって定義されてよく、あるいは、把持は、ワークピース600の3Dモデルを有するコンピュータ上でユーザによって定義されてよい。610/620/630で示されている3つの異なる把持はこのとき、囲み360で提供されている把持データベースに追加投入するべく640に示されているように回転複製されてよい。
自動把持生成は、グリッパフィンガチップ接触表面の基本的定義と共にワークピース600の3Dモデルを用いて特殊アルゴリズムによって行われる。他の制御パラメータ、例えばワークピース上の好ましい把持領域および/または禁止されている把持領域などのパラメータも同様に定義されてよい。これらの入力を用いて、自動把持生成アルゴリズムとは、650で例示されているようにワークピース上の多くの安定した把持を計算する。650に例示された把持は、自動把持生成からの総把持データベースのサブセットにすぎないものであってよく、ワークピース600のカラー部分の外部表面を把持するグリッパフィンガを描いている。図6の下位部分内に描かれている自動把持生成を行うために使用可能な技術が、当該技術分野において公知である。
本開示の自動フィンガチップ設計最適化技術は単純に、図3に示されているように、囲み360において把持のデータベースが提供されることを必要とする。把持は、図6に例示されている手動のまたは自動化された技術、または他の任意の把持生成方法を用いて生成されてよい。図6中にまたは他の形で描かれているような把持生成技術においては、グリッパフィンガチップの完全な形状を知る必要はない。把持を創出するためにワークピースに対し適用され得るフィンガ上の接触部品チの形状を知ることだけが必要である。
図7は、本開示の一実施形態に係る、現在のグリッパ設計、図6で提供されているワークピース把持、および衝突検出を用いてビンからの個別のワークピースのピッキングをシミュレートする上で使用されるステップを詳述する、グリッパ形状評価方法のフローチャート700である。図7の左側には、先に論述されたように、把持形状評価に対する入力が提供されている。これらの入力には、図3の囲み342で提供されている物体(ワークピース)およびビンモデル、図3の囲み360で提供され図6に関連してさらに論述されている把持データベース、および図3の囲み310で提供され図4に関連してさらに論述されている現在のグリッパフィンガチップパラメータが含まれる。
囲み702で開始して、先に説明した通り、ランダム位置にある物体のビンのシミュレーションが行われる。囲み710では、シミュレートされたビン内の物体の1つのシミュレートされたピッキングが行われる。囲み710におけるアクションには、多くのステップが関与しており、これらのステップは、図7の右側に詳述されており、以下で論述される。決定ひし形712においては、囲み710において試みた物体ピッキングが成功したか否かが決定される。成功した場合には、ピッキングされた物体はシミュレートされた物体のビンから取り出され、プロセスは囲み710に戻って別の物体をピッキングしようと試みる。試みたピッキングが不首尾であった場合には、決定ひし形712からプロセスは囲み714まで移動し、ここでビン内の残留物の数が計数され記憶される。これは、図3のライン370上に提供された残留物の数に対応する。囲み714の後、プロセスは、囲み702で、物体の新しいシミュレートされたビンで再開し、これは、グリッパ形状パラメータの特定のセットについて、多数回(例えば1000回)反復される。
図8は、810に示されているビン内のワークピースの初期のランダムなパイル、ワークピースのいくつかがシミュレーションで取り出された820に示されている後続段階、および単一の残留ピッキング不能ワークピースが残留している830に示されている最終段階を含む、本開示の一実施形態に係る、図7のプロセス(囲み702~囲み714)の連続的段階におけるビン内のワークピースの例示である。図8は、単に、ピッキング可能な物体がもはや全く残留しなくなるまで、一度に1つの物体/ワークピースのシミュレートされたピッキングを行い、把持および衝突検出を評価することによってビンを空にする動作をシミュレートする概念を例示する目的で提供されるものである。
図7に戻って、上述の囲み710で物体のピッキングを試みる上で関与するステップについて、ここで詳述する。囲み710で行われているプロセスは、開始楕円720で始まる。囲み722において、ビン内の全ての物体についてのピッキング可能性値は、割当て解除される。このステップは単に、囲み710の先行する実行からのピッキング可能性値をクリアするだけである。決定ひし形730においては、ビン内のいずれかの物体がピッキング可能性値の割当て解除が行われているか否かが決定される。少なくとも1つの物体に、ピッキング可能性値が全く割当てられていない場合には、囲み740において、ピッキング可能性値を伴わない1つの物体が選択される。囲み742においては、選択された物体(ビン内で特定の位置および配向を有するものおよび潜在的に接触している他の隣接する物体)に対し把持がマッピングされる。
囲み750では、選択された物体に対しマッピングされた各把持は、衝突検出計算において評価される。衝突検出計算は、選択された物体上の特定の把持について、その位置/配向および隣接する物体を所与として、他のいずれかの物体とのグリッパの衝突をひき起こすことなく把持を達成できるか否かを決定する。これには、ビンの壁またはビン内の別の物体との衝突についてグリッパ本体をチェックすることおよび、ビン内の他の物体との衝突についてグリッパフィンガをチェックすることが含まれる。
ここで開示されているグリッパフィンガ形状最適化技術には、数千、数十万もの個別の物体把持および衝突検出計算が含まれ、多くのグリッパ形状パラメータが評価され、各グリッパ評価には多くのランダムな物体ビンが含まれ、各ビンは数ダースの物体を格納することができる。関与する計算の数が多いことから、衝突検出計算が高速かつ高効率でしかも正確であることが必要不可欠である。GJK(Gilbert-Johnson-Keerthi)として知られている1つの衝突検出技術は、凸状の物体についてのみ使用可能であることから、ここで開示されている方法で使用するには好適でない。GJKで使用するためにワークピースの形状を凸状にすることは、把持表面に誤差をひき起こすと同時に物体内の開口部の内側の内部把持などの実行可能な把持を排除する可能性が高いことから、良い解決法ではない。別の衝突検出技術、つまり符号付きディスタンスフィールド(SDF:Signed Distance Field)も同様に、正確さの理由で、本方法においては好適でない。ここで開示されている方法の好ましい実施形態において、衝突検出のための境界ボリューム階層(BVH:Bounding Volume Hierarchy)技術が使用される。三角形と三角形のオーバラップ計算を使用するBVH衝突検出技術は、グリッパとビンの壁およびビン内の他の物体の両方との間の衝突チェックについての高速かつ正確な結果を提供することが分かっている。
選択された物体上でのマッピングされた把持各々についての衝突検出計算が行われた後、囲み760において選択された物体に対しピッキング可能性値が割り当てられる。ピッキング可能性値は、2進値(ピッキング不能の場合はゼロまたは「ノー」、ピッキング可能の場合は1または「イエス」)であってよく、あるいは、ピッキング可能性値は、ゼロから1までといった定義された連続的範囲内で割り当てられてもよい。連続的範囲が使用される場合、ゼロはここでもまた、ピッキング不能な物体(衝突の無い把持は全く見い出せない)を示すことになり、最大のピッキング可能性値は、グリッパと物体またはグリッパとビンの衝突の可能性が全く無い高品質の把持を提示する物体を示すことになる。
囲み760から、選択された物体のピッキング可能性値がデータベース762内に記憶され、プロセスは、決定ひし形730までループバックして、ビン内の他のいずれかの物体が、ピッキング可能性値が割り当てられていないままになっていないかを決定する。ステップ730~760を通る後続パスにおいて、各々の選択された物体は、データベース762内にそのピッキング可能性が記憶されている。ピッキング可能性値以外の他のデータをデータベース762内に記憶してもよく、ここで各物体についての他のデータは、どの物体をピッキングするかを後に選択する上で使用可能である。
把持、衝突検出およびピッキング可能性の割当てのマッピングは、ビン内の各ワークピースについて行われる。いくつかのワークピース、例えばパイル中で他のワークピースの下に埋まっているワークピースについては、衝突の無い把持が全く入手できないことを標示するゼロのピッキング可能性値を非常に迅速に割り当てることができる場合がある。
決定ひし形730から、ビン内のいかなる物体も、ピッキング可能性値が全く割り当てられないままになっていないことが決定された場合、プロセスは、決定ひし形770に進み、ここでビン内の物体のいずれがピッキング可能であるか否かが決定される。この決定は、データベース762内のデータを用いて行われる。ピッキング可能な物体が全く存在しない場合、該方法(囲み710「物体のピッキングを試行する」の中に包含されている)は、囲み780において失敗で終わる。この場合、決定ひし形712において、試行された物体ピッキングは不成功であり、プロセスは囲み714に移動し、ビン内の残留物の数が計数される。
決定ひし形770において、少なくとも1つのピッキング可能物体が存在する場合、該方法は囲み790まで進み、ここで1つの物体がピッキングのために選択され、該方法(囲み710「物体のピッキングを試行する」の中に包含されている)は、囲み792において成功裡に終了する。この場合、決定ひし形712において、試行された物体ピッキングは成功し、選択された物体は、シミュレートされたビンから取り出され、プロセスは囲み710に戻って、別の物体のピッキングを試行する。この入れ子プロセスは、ビンが空になるかまたはビン内にピッキング可能物体が全く残っていなくなるまで続行する(外側ループ=702~714;内側ループ=720~792)。
物体がピッキングのために選択される囲み790においては、特定の利用分野にとって適切とみなされる通りに、選択のためのルールを定義することができる。例えば、ルールは、ビン内の物体のパイル中の最高の位置を有する物体をつねに選択することであり得る。または、ルールは、把持を行っている間最大の衝突回避クリアランスを伴う物体を選択することであり得る。加重多要素ルールを含めた他の多くのルールを好適なものとして使用することができる。選択ルールまたはアルゴリズムの内容に応じて、物体ピッキング可能性値以外の他のデータをデータベース762に記憶して計算を支援する必要があってもよい(例えば、物体の質量中心のZ座標、把持品質値、把持中におけるビンおよび他の物体からのグリッパのクリアランスなど)。識別された最初のピッキング可能な物体(または、予め定義された閾値を上回るピッキング可能性値を有する最初の物体)が選択されピッキングされるようにプロセスをわずかに修正することも可能であり、こうして各々のビンピッキングシミュレーションに関与する計算の数は削減されることになる。
図7の方法を要約すると、シミュレートされた物体のビンが提供され、ピッキング可能物体が全く残らなくなるまで一度に1つずつシミュレートされた物体のピッキングが行われ、その時点で残留物の数が計数される。グリッパフィンガ形状パラメータの各セットについて、物体の異なるランダムなパイルを伴う多数(例えば1000個)のビンが連続するシミュレーションの中でピッキングされ、残留物の数に基づいて、特定のグリッパ形状に対して総合スコアが割り当てられる。次に、新しいグリッパフィンガ形状パラメータが選択され、プロセスは、例えば100回(100種の異なるグリッパフィンガチップ形状で)反復される。最終的に、評価される各々のグリッパフィンガチップ形状は、シミュレートされた1000個のビンの各々についての残留物数に基づいて、性能スコアを得る。
図9は、本開示の一実施形態に係る、グリッパ設計のうちの2つについての残留ワークピースの分布を示すグラフを伴う、開示された技術により評価された複数のグリッパフィンガチップ設計の例示である。910に示されているのは、実際のロボットビンピッキング作業で使用されてきたグリッパフィンガの側面図である。910に示されているグリッパフィンガ設計は、主題のエキスパートが、特定のワークピース設計のビンピッキングのために好適な形状であると考えたものである。囲み920には、ここで開示されている最適化技術を用いて特定のワークピース設計についてビンピッキング性能が評価された複数のグリッパフィンガ設計が示されている。各々のグリッパフィンガ設計(910、930、940、950、960)は、同じ基本的形状特性(フィンガの幅および厚み、チップテーパ形状など)を有するが、各設計は、フィンガチップ形状パラメータL1、L2およびα(図4に関して説明されたもの)の異なる値を有する。
970で示されているのは、910に示された原初のグリッパフィンガ設計についての、異なる数量の残留物体を格納していたビンの数を表示する棒グラフである。1000個のシミュレートされたビンのうち、約215個のビンが残留物ゼロであり、約290個のビンが残留物1個であり、約225個のビンが残留物2個であり、それより少ない数のビンが3個以上の残留物を有していた。970に棒グラフで示された結果は、把持が手動で定義されたシミュレーション由来のものであり、したがって、把持データベース内の把持の数は制限されていた。
980で示されているのは、ここで開示されているフィンガチップ最適化方法からの最高の性能を示すグリッパフィンガ設計であった930に示されたグリッパフィンガ設計についての、異なる数量の残留物体を格納していたビンの数を表示する棒グラフである。最適化されたフィンガチップ形状について、1000個のシミュレートされたビンのうち、約480個のビンが残留物ゼロであり、約230個のビンが残留物1個であり、それより少ない数のビンが2個以上の残留物を有していた。ここでもまた980に棒グラフで示された結果は、把持が手動で定義されたシミュレーション由来のものであり、把持データベース内の把持の数は制限されていた。手動のおよび自動化された把持生成技術の両方が使用され、把持データベース内の把持の数がより多いものである場合、グリッパフィンガチップ形状最適化方法は、全てのビンを完全に空にすることができた。すなわち、1000個のビンの全てが残留物ゼロであった。
開示されている最適化方法の結果得られるフィンガチップ形状は、入力として提供された特定のワークピース設計について、いずれの測定基準によっても、より優れたビンピッキング性能を提供することが、棒グラフ970および980から容易に明らかとなる。すなわち、最適化されたフィンガチップ設計は、原初のフィンガチップ設計に比べてはるかに多い残留物ゼロのビンを生み出し、最適化された設計は、原初のフィンガチップ設計に比べてはるかに少ない総残留物(1000個のシミュレートされたビンからの)を生み出す。さらに、把持データベース内に多数の把持が提供される場合、開示されたフィンガチップ形状最適化方法は、全てのビンを空にして残留物の無い状態にする能力を実証した。開示された方法は、あらゆるワークピース設計のビンピッキングのための最適化されたグリッパフィンガチップ形状を迅速かつ容易に計算する能力を提供し、その結果として、ユーザが選択したグリッパフィンガチップ形状に比べて残留部品の数が削減される。
図10は、本開示の一実施形態に係る、自動グリッパフィンガチップ設計に関与するステップを描く、注釈付きフローチャート1000である。図10は、単に、図3および他の図に関して以上で説明した技術を要約しまとめることのみを目的として提供されている。グリッパ形状が、その基本的な不変の寸法および少数の骨格パラメータ、例えば第1および第2のフィンガチップセグメントの長さおよび介入する屈曲角に関して定義されている(囲み1010)。ワークピース(物体)設計およびビン形状が提供され、フィンガチップパラメータの値が定義され、定義されたグリッパフィンガチップ形状が、物体のランダムに定義された多数のビン(例えば1000個)のシミュレートされたピッキングを行うことによって評価される(囲み1020)。ビンピッキング性能の評価後に、評価されたばかりのグリッパ設計に対してスコアが割り当てられ、ここでこのスコアは、ビンピッキングシミュレーションからの残留物体の数を反映している(低い方が良い)。その後、フィンガチップパラメータ空間は、再サンプリングされ(囲み1030)、評価プロセスは、新しいグリッパフィンガチップ形状パラメータについて反復される。ループ全体は、ユーザが規定した数(例えば100種)のグリッパフィンガチップ設計について反復され、所与のワークピース設計およびビン形状について最適なグリッパ形状が選択される(囲み1040)(残留物数が最小)。
以上で開示されているフィンガチップ形状最適化技術の多くの異なる特徴は、ユーザの選好性または特定の利用分野に適合するように変動させられてよい。例えば先に論述した通り、自動または手動の把持生成技術、さらにはその両方の組合せさえも使用することができる。より多くの把持が利用可能である場合には衝突の無い把持を発見するチャンスが大きくなるため、より一意的な把持が提供されたときにビンピッキング性能はより良いものとなる。ここで開示された方法のテストにおいては、自動把持生成およびより大きい把持データベースを用いるとより多くのビンを一掃でき、平均残留物数は削減されることが観察された。
同様に、以下のように再帰的にフィンガチップ形状最適化のための開示された方法を実施することも可能である。第1に、最適化方法は、パラメータ範囲内においてかなり粗い値増分で広い範囲のフィンガチップ形状パラメータを用いて実行される。これにより、所定のワークピース設計のための最高のビンピッキング性能を有する数個の一般的形状が生成されることになる。その後、第1の最適化からの最高の性能を示す形状のうちの1つ以上のものの狭い範囲内のパラメータ値の細かい増分を用いて、再度最適化方法を実行することができる。例えば、図9の囲み920において、930および950に標示されたフィンガチップ設計は両方共、ビンピッキングシミュレーションにおいて良い性能を示したが、これらは実質的に異なる形状(L1、L2およびαの値が異なる)を有する。パラメータが1つの計算内で930設計の狭い範囲内にある場合、およびパラメータが第2の計算内で950設計の狭い範囲内にある場合を含めて、第2ラウンドの最適化計算を実行することが可能と思われる。最適化計算のこの再帰的実行により、第1の最適化計算単独の場合に比べさらに優れたビンピッキング性能を有するグリッパフィンガチップ形状が得られると考えららえる。
本開示のフィンガチップ最適化計算は、計算効率が非常に高く、したがって現実世界の利用分野のために実現可能であることが実証されてきた。特定のワークピース形状およびフィンガチップパラメータセットについて、完全なフィンガチップ最適化計算(1ビンあたり数ダースの部品、ビン1000個、フィンガチップパラメータサンプル100個)は、現行世代のプロセッサ上でCPU時間約2時間以内に実行する。この効率は、一部には、上述のように、効率の良い衝突チェックルーチンの選択に起因する。
上述の技術の簡略化されたバージョンも利用してよく、この場合、例えば20個または30個ではなくむしろ単一の物体だけが各ビン内にランダムに置かれ、1つの物体のピッキングが試行される。この場合、残留物数はゼロまたは1であり、ここで1つの物体は、ビン内において万一、衝突の無い把持が全く存在しない位置および配向にある場合、ピッキング不能となる。セグメント長および屈曲角はワークピース形状に基づいて衝突の無い把持の利用可能性に影響を及ぼすため、この簡略化された方法はなおも最も有効なグリッパフィンガチップ形状を取上げる傾向を有する。簡略化された方法の有効性は、「トレーニング」段階において簡略化された方法を実施して最適なグリッパフィンガチップ形状を識別すること、そして次に、「テスト」段階で識別済みフィンガチップ形状についての完全なビンピッキングシミュレーション(ビン1個あたり20~30個の物体)を実施して図9(残留物数を伴う棒グラフ)に示されている結果を提供することによって実証された。この実証において、簡略化された方法は、完全な最適化方法により識別されたフィンガチップ形状とほぼ同程度の有効性を有するグリッパフィンガチップ形状を識別した。上述の簡略化された最適化計算は、完全なフィンガチップ最適化計算の場合の2時間のCPU時間に比べて、約10分のCPU時間内で実施する。
上述の実行の選択肢に加えて、当然のことながら、各フィンガチップパラメータセットについてシミュレートすべきビンの数(1000個より多いかまたは1000個未満)を変動させること、そして行うべきフィンガチップパラメータ再サンプリングの数(100回より多いかまたは100回未満)を変動させることも可能である。これらの多くの柔軟な特徴および選択肢によって、開示されたフィンガチップ最適化方法を、特定の現実世界のロボットビンピッキング利用分野にとって最も有利なものとして適用することが可能となっている。例えば、少量の生産ラン向けのフィンガチップ形状を迅速に計算するためには、簡略化された方法(ビン一個あたり一個の部品)を使用してよい。一方、ビンピッキング性能のわずかな改善でも有益である大量生産ラン用の高度に最適化されたフィンガチップ形状を識別するためには、完全な方法(ビン1個あたり数ダースの部品、ビン1000個、フィンガチップパラメータサンプル100個)を再帰的に実行してよい。
ロボットグリッパフィンガチップ設計技術を実施した後、3D印刷または他の技術を用いて最適化されたフィンガ設計を制作することができ、該フィンガを、実際のビンピッキング作業のためにロボットグリッパ上で使用することができる。
以上で論述した自動ロボットグリッパフィンガチップ設計技術は、既存の方法に比べいくつかの利点を提供する。開示された方法は、ワークピースのための把持データベースと共に、パラメータ化されたグリッパモデルおよびワークピース設計を含めた最小限の入力情報に基づいて、容易かつ自動的に実行される。開示された方法は、人間が選択したグリッパフィンガよりも優れたビンピッキング性能を与えるグリッパフィンガチップ形状を提供し、該方法には、特定のビンピッキング利用分野のために最も好適である形で方法を適用できるようにする多くの柔軟な特徴および選択肢が含まれている。
先行の論述全体を通して、さまざまなコンピュータおよびコントローラが説明され暗示されている。これらのコンピュータおよびコントローラのソフトウェアアプリケーションおよびモジュールが、プロセッサおよびメモリモジュールを有する1つ以上のコンピュータデバイス上で実行されることを理解すべきである。詳細には、これには図3、7および10のグリッパフィンガチップ設計最適化方法を行うように構成されたアルゴリズムを伴うコンピュータデバイスが含まれ、それらと共にユーザーインタフェース(キーボード、マウス、ディスプレーデバイス)および、CADシステム(グリッパおよびワークピースモデル用)および3D印刷システム(最適化された形状を有するグリッパフィンガを生産するため)などの他のシステムに対するインタフェースを含めた入出力用に必要なインタフェースも含まれる。
自動ロボットグリッパフィンガチップ設計のための技術の多くの例示的態様および実施形態について以上で論述してきたが、当業者であれば、その修正、置換、追加および部分的組合せを認識するものである。したがって、以下の添付クレームおよび以後導入されるクレームは、それらの真の精神および範囲内に入っているのと同様にこのような修正、置換、追加および部分的組合せを含むものと解釈されるべく意図されている。

Claims (20)

  1. ロボットグリッパフィンガチップ設計方法であって、
    グリッパフィンガチップのサイズまたは形状特徴を定義するパラメータを含むグリッパモデルを提供するステップと、
    把持すべき物体モデル、前記物体上の安定した把持を定義する把持データベース、およびビンのサイズ寸法を提供するステップと、
    規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの値を選択するステップと、
    プロセッサとメモリを有するコンピュータ上で、前記規定のフィンガチップ設計のビンピッキング性能を評価するステップであって、一定数量のシミュレートされたビンについて部品毎のビンピッキングを反復的にシミュレートするステップであって部品毎のビンピッキングには前記ビン内のランダムなポーズにある前記物体の数量を定義するステップが含まれるステップ、前記把持データベース内の前記把持および衝突検出アルゴリズムを用いて前記規定のフィンガチップ設計を有するグリッパでの物体のピッキングを反復的にシミュレートするステップ、およびピッキング可能な物体が前記ビン内に全く残っていない場合に残留物体の数を決定するステップであって前記ビンピッキング性能が前記シミュレートされたビン全ての前記残留物体の数に基づくものであるステップ、を含むステップと、
    新しい規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの新しい値を再帰的に選択し、前記新しい規定のフィンガチップ設計の前記ビンピッキング性能を評価するステップと、
    最適化されたフィンガチップ設計を、最高のビンピッキング性能を有する規定のフィンガチップ設計の1つとして選択するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記最適化されたフィンガチップ設計を用いてグリッパフィンガを製造するステップと、前記物体の実際のビンピッキングを行うロボット上のグリッパ内で前記グリッパフィンガを使用するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 物体のピッキングをシミュレートするステップが、前記ビン内の1つの物体を選択するステップ、前記把持データベースからの把持を前記1つの物体にマッピングするステップ、マッピングされた把持の各々について衝突検出計算を行うステップ、および前記マッピングされた把持および前記衝突検出計算に基づいて前記1つの物体にピッキング可能性値を割り当てるステップを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ビン内の前記物体全てにピッキング可能性値が割り当てられるまで、前記ビン内の別の1つの物体を反復的に選択するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ビン内の前記物体の全てにピッキング可能性値が割り当てられた時点で、ユーザ定義ルールに基づいてピッキングすべき物体が選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ルールが、最大のピッキング可能性値または把持中の他の物体に対する最大のクリアランスに基づいて前記ピッキングすべき物体を選択することである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記ルールが、好適なピッキング可能性値および前記ビン内の最大の物体高さに基づいて前記ピッキングすべき物体を選択することである、請求項5に記載の方法。
  8. 前記ビン内のランダムなポーズにある前記物体の前記数量が1である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記ビン内のランダムなポーズにある前記物体の前記数量が10より多い、請求項1に記載の方法。
  10. 最適化されたフィンガチップ設計を選択するステップが、前記シミュレートされた全てのビンについて最も少ない合計残留物体を有する前記規定のフィンガチップ設計のうちの前記1つを選択するステップ、または残留物体がゼロである前記シミュレートされたビンの前記最大数を有する前記規定のフィンガチップ設計のうちの前記1つを選択するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  11. グリッパフィンガチップのサイズまたは形状特徴を定義する前記パラメータには、前記グリッパフィンガチップの第1のセグメントの長さ、前記グリッパフィンガチップの第2のセグメントの長さ、および前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとの間に含まれる屈曲角が含まれる、請求項1に記載の方法。
  12. 一定数量のシミュレートされたビンについての部品毎のビンピッキングを反復的にシミュレートするステップには、500以上の数量のシミュレートされたビンが含まれ、新しい規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの新しい値を再帰的に選択するステップには、前記パラメータの新しい値を少なくとも50回選択するステップが含まれる、請求項1に記載の方法。
  13. ロボットグリッパフィンガチップ設計方法であって、
    グリッパフィンガチップのサイズまたは形状特徴を定義するパラメータを含むグリッパモデルを提供するステップと、
    把持すべき物体の物体モデル、前記物体上の安定した把持を定義する把持データベース、およびビンのサイズ寸法を提供するステップと、
    前記グリッパフィンガチップ設計についての最適化計算をコンピュータデバイス上で行うステップであって、前記グリッパフィンガチップを定義するパラメータを変動させ、各々のパラメータ値セットについて、無衝突物体把持が全く残らなくなるまで多数回のビンピッキングシミュレーションを行うステップと、前記多数回のビンピッキングシミュレーションからの残留物の最小数を結果としてもたらしたパラメータ値セットを用いて最適のフィンガチップ設計を決定するステップとを含むステップと、
    を含む方法。
  14. 前記グリッパフィンガチップ設計について最適化計算を行うステップが、
    規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの値を選択するステップと、
    前記規定のフィンガチップ設計の前記ビンピッキング性能を評価するステップであって、一定数量のシミュレートされたビンについて部品毎のビンピッキングを反復的にシミュレートするステップであって部品毎のビンピッキングには前記ビン内のランダムなポーズにある前記物体の数量を定義するステップが含まれるステップ、前記把持データベース内の前記把持および衝突検出アルゴリズムを用いて前記規定のフィンガチップ設計を有するグリッパでの物体のピッキングを反復的にシミュレートするステップ、およびピッキング可能な物体が前記ビン内に全く残っていない場合に残留物体の数を決定するステップであって前記ビンピッキング性能が前記シミュレートされたビン全ての前記残留物体の数に基づくものであるステップ、を含むステップと、
    新しい規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの新しい値を再帰的に選択し、前記新しい規定のフィンガチップ設計の前記ビンピッキング性能を評価するステップと、
    を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 非一時的コンピュータ可読媒体上で実装されたコンピュータプログラム製品であって、コンピュータデバイスに、
    グリッパフィンガチップのサイズまたは形状特徴を定義するパラメータを含むグリッパモデルを提供するステップと、
    把持すべき物体の物体モデル、前記物体上の安定した把持を定義する把持データベース、およびビンのサイズ寸法を提供するステップと、
    規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの値を選択するステップと、
    前記規定のフィンガチップ設計のビンピッキング性能を評価するステップであって、一定数量のシミュレートされたビンについて部品毎のビンピッキングを反復的にシミュレートするステップであって部品毎のビンピッキングには前記ビン内のランダムなポーズにある前記物体の数量を定義するステップが含まれるステップ、前記把持データベース内の前記把持および衝突検出アルゴリズムを用いて前記規定のフィンガチップ設計を有するグリッパでの物体のピッキングを反復的にシミュレートするステップ、およびピッキング可能な物体が前記ビン内に全く残っていない場合に残留物体の数を決定するステップであって前記ビンピッキング性能が前記シミュレートされたビン全ての前記残留物体の数に基づくものであるステップ、を含むステップと、
    新しい規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの新しい値を再帰的に選択し、前記新しい規定のフィンガチップ設計の前記ビンピッキング性能を評価するステップと、
    最適化されたフィンガチップ設計を、最高のビンピッキング性能を有する規定のフィンガチップ設計の1つとして選択するステップと、
    を含むステップを行わせるように構成されているコンピュータプログラム製品。
  16. 物体のピッキングをシミュレートするステップが、前記ビン内の1つの物体を選択するステップ、前記把持データベースからの把持を前記1つの物体にマッピングするステップ、マッピングされた把持の各々について衝突検出計算を行うステップ、および前記マッピングされた把持および前記衝突検出計算に基づいて前記1つの物体にピッキング可能性値を割り当てるステップを含み、さらに前記ビン内の前記物体全てにピッキング可能性値が割り当てられるまで、前記ビン内の別の1つの物体を反復的に選択するステップがさらに含まれる、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
  17. 前記ビン内の前記物体の全てにピッキング可能性値が割り当てられた時点で、ユーザ定義ルールに基づいてピッキングすべき物体が選択され、前記ルールが、最大のピッキング可能性値または把持中の他の物体に対する最大のクリアランスまたは前記ビン内の最大の物体高さに基づいて前記ピッキングすべき物体を選択することである、請求項16に記載のコンピュータプログラム製品。
  18. 最適化されたフィンガチップ設計を選択するステップが、前記シミュレートされた全てのビンについて最も少ない合計残留物体を有する前記規定のフィンガチップ設計のうちの前記1つを選択するステップ、または残留物体がゼロである前記シミュレートされたビンの前記最大数を有する前記規定のフィンガチップ設計のうちの前記1つを選択するステップを含む、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
  19. グリッパフィンガチップのサイズまたは形状特徴を定義する前記パラメータには、前記グリッパフィンガチップの第1のセグメントの長さ、前記グリッパフィンガチップの第2のセグメントの長さ、および前記第1のセグメントと前記第2のセグメントとの間に含まれる屈曲角が含まれる、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
  20. 一定数量のシミュレートされたビンについての部品毎のビンピッキングを反復的にシミュレートするステップには、500以上の数量のシミュレートされたビンが含まれ、新しい規定のフィンガチップ設計を定義するために前記パラメータの新しい値を再帰的に選択するステップには、前記パラメータの新しい値を少なくとも50回選択するステップが含まれる、請求項15に記載のコンピュータプログラム製品。
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