JP2024086145A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭角な配光を有する出射光の強度を増加させることが可能な半導体発光素子を提供する。【解決手段】上面に周期的な凹凸構造を有する透光性基板を含む透光部と、透光性基板の上面に前記凹凸構造を埋め込むように形成された第1の導電型を有する第1の半導体層、第1の半導体層上に形成された発光層、及び発光層上に形成されかつ第1の導電型と反対の第2の導電型を有する第2の半導体層を有する半導体構造層と、第2の半導体層上に形成されかつ光反射性を有する第1の電極と、第1の半導体層上に形成された第2の電極と、を有し、透光部は、発光層から放出される光の可干渉距離以下の厚みを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体発光素子に関する。
発光素子から出射される光の配光を制御する技術が知られている。例えば、特許文献1には、下面に周期的な凸部が形成されたサファイア基板と、当該凸部を含んでサファイア基板の下面に形成された窒化物半導体からなる半導体積層部と、を有する発光素子が開示されている。
特開2015―109477号公報
特許文献1に開示されている発光素子においては、サファイア基板に形成された凸部の周期を変化させることで出射光の狭角化をなしている。しかしながら、凸部の周期を変化させるだけでは得られる出射光の強度に限界があり、例えば、上記した発光素子を車両の前照灯やプロジェクターの光源として用いるには更なる強度が求められる。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、狭角な配光を有する出射光の強度を増加させることが可能な半導体発光素子を提供することを目的とする。
本発明による半導体発光素子は、上面に周期的な凹凸構造を有する透光性基板を含む透光部と、前記透光性基板の上面に前記凹凸構造を埋め込むように形成された第1の導電型を有する第1の半導体層、前記第1の半導体層上に形成された発光層、及び前記発光層上に形成されかつ前記第1の導電型と反対の第2の導電型を有する第2の半導体層を有する半導体構造層と、前記第2の半導体層上に形成されかつ光反射性を有する第1の電極と、前記第1の半導体層上に形成された第2の電極と、を有し、前記透光部は、前記発光層から放出される光の可干渉距離以下の厚みを有することを特徴とする。
実施例1に係る発光装置の上面図である。 実施例1に係る発光装置の断面図である。 実施例1に係る発光装置における断面の一部の拡大図である。 実施例1に係る発光装置の製造工程の一部を示す断面図である。 実施例1に係る発光装置の製造工程の一部を示す断面図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図面において同一の構成要素については同一の符号を付け、重複する構成要素の説明は省略する。
図1~図3を参照しつつ、実施例1に係る発光装置100の構成について説明する。図1は、実施例1に係る発光装置100の上面図である。また、図2は、図1に示した発光装置100の2-2線に沿った断面図である。また、図3は、図2に示した発光装置100の断面のA部の拡大図である。
[保持基板]
保持基板11は、上面形状が矩形を有し、絶縁性を有する平板状の基板である。保持基板11は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al)等からなる。保持基板11は、上面の中央に設けられた第1の配線11Aと、当該上面において第1の配線11Aと離隔して設けられた第2の配線11Bとを有している。
[発光素子]
発光素子12は、保持基板11の上面に設けられており、かつ上面形状が矩形の発光ダイオード(LED:Light Emission Diode)である。発光素子12は、発光層を含む半導体構造層13と、半導体構造層13の上面に配された透光性基板を含む透光部14と、半導体構造層13の下面に配されかつ保持基板11に接合されたp電極15及びn電極16とを含んで構成されている。すなわち、発光素子12は、保持基板11にフリップチップ実装されている。
まず、半導体構造層13の構成について説明する。第1の半導体層としてのn型半導体層17は、第1の導電型としてのn型を有する窒化ガリウム(GaN)からなる半導体層である。n型半導体層17は、透光部14の下面に亘って形成された平板状の第1の部分17Aと第1の部分17Aの外縁を含む領域から図中下方に突出した第2の部分17Bとを備える。言い換えれば、n型半導体層17は、メサ形状の構造を有している。
発光層18は、n型半導体層17の第2の部分17Bに亘って形成されており、窒化インジウムガリウム(InGaN)からなる井戸層及びGaNからなる障壁層が積層された量子井戸構造を有する半導体層である。発光素子12の駆動時には、発光層18から中心波長が450nmの青色光が放出される。発光層18は、例えば、井戸層及び障壁層が互いに複数積層された多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造を有する。
第2の半導体層としてのp型半導体層19は、発光層18の下面に亘って形成されており、第2の導電型としてのp型を有するGaNからなる半導体層である。
次に、透光部14の構成について説明する。透光性基板21は、上面形状が矩形を有する平板状の基板である。透光性基板21は、単結晶のサファイア(Al)等の、発光層18から放出される青色の波長の光に対して透光性を有する材料からなる。透光性基板21は、上述した半導体構造層13となる半導体結晶を成長させる成長基板でもある。
膜体22は、透光性基板21の上面に亘って形成された薄膜である。膜体22は、非晶質のAl等の、発光層18から放出される青色の波長の光に対して透光性を有しかつ透光性基板21と同等の屈折率を有する材料からなる。
次に、p電極15及びn電極16について説明する。第1の電極としてのp電極15は、p型半導体層19に電気的に接続されている電極である。p電極15は、上述した第1の配線11Aに導電性を有する接合部材23を介して接合されている。p電極15は、透光性を有する酸化インジウムスズ(ITO)電極及び銀(Ag)がp型半導体層19の下面にこの順で積層されて形成されている。
第2の電極としてのn電極16は、n型半導体層17の第2の部分17Bから露出している第1の部分17Aに電気的に接続されている電極である。n電極16は、上述した第2の配線11Bに導電性を有する接合部材23を介して接合されている。n電極16は、チタン(Ti)及びAgが第1の部分17Aにこの順で積層されて形成されている。
発光素子12においては、保持基板11の下面に形成された裏面電極(図示せず)を介してp電極15及びn電極16に電圧が印加されて半導体構造層13内に電流が流れることで、発光層18から青色光が放出される。発光層18から放出された青色光のうち、p電極15に向かって進行する青色光は、p電極15によって反射されて透光部14側へと進行する。
従って、透光部14の上面14Sからは、発光層18から放出されてp電極15によって反射された青色光と、発光層18から放出されてそのまま透光部14に進行した青色光とが出射される。すなわち、透光部14の上面14Sが発光素子12の光出射面である(以下、出射面14Sとも称する)。
ここで、図3を用いて、透光性基板21の詳細な構造と発光素子12内における青色光の進行態様について説明する。図3においては、半導体構造層13内を進行する青色光を破線、透光部14内を進行する青色光を一点鎖線、出射面14Sから出射される青色光を実線で示している。
透光性基板21の下面は、複数の凸部21Cが周期Pで形成された凹凸構造21Uを有している。複数の凸部21Cの各々は、直径Wの底面及び高さHを有する円錐形状を有している。
透光性基板21の凹凸構造21Uは、発光層18から放出された青色光を、透光部14の内部に透過させるように回折させる(以下、透過回折と称する)か又は半導体構造層13の内部に反射させるように回折させる(以下、反射回折と称する)。すなわち、透光性基板21は、透過型又は反射型の回折格子として機能する。
凹凸構造21Uにおける凸部21Cの周期P、底面の直径W及び高さHは、出射面14Sから出射される青色光が狭角化されるように設計される。ここで、青色光の狭角化とは、例えば、青色光が凹凸構造21Uによって透過回折されることで±30°以内の配光角度で出射される成分が増加されることを指し示す。
例えば、発光層18から放出される青色光の中心波長が450nmである場合には、凸部21Cの周期Pを320nm、底面の直径Wを240nm、高さHを120nmと設計することにより、上述した青色光の狭角化が促される。
本実施例において、透光部14は、発光層18から放出される青色光の可干渉距離(コヒーレンス長)以下の厚みdを有している。すなわち、透光部14は、発光層18から放出される青色光同士の干渉によって干渉縞が形成される厚みdを有している。
具体的には、透光部14は、発光層18から放出された光L1が凹凸構造21Uによって光L2として透過回折された後に出射面14Sから出射された光L3と、光L2が出射面14Sで光L4として反射され、凹凸構造21Uによって反射された後に出射面14Sから出射された、すなわち一度n型半導体層17と透光性基板21との界面ISで上方に反射された後に出射面14Sから出射された光L5とが強め合うような厚みdを有している。なお、光L3と光L5とが強め合う厚みdの条件については、後に説明する。
従って、出射面14Sから出射された光L3と光L5とは、出射面14Sから出射された先で、例えば出射面14Sから所定の距離離れた位置に配されたレンズにおいて明線となる。よって、透光部14の厚みdを光L3と光L5とが強め合うような厚みとすることにより、出射面14Sから出射された狭角な配光角度を有する青色光の強度を増加させることができる。
なお、透光部14の厚みdは、例えば、発光層18から放出される青色光の中心波長が450nmであり、透光部14の屈折率が1.78である場合に、0.26μm以上5.69μm以下である。
また、本実施例において、半導体構造層13は、上述した光L3と、発光層18から放出された光L1が凹凸構造21Uによって光L5として反射回折された後にp電極15によって反射され、凹凸構造21Uによって透過回折された後に出射面14Sから出射された、すなわち一度界面ISで下方に反射された後に出射面14Sから出射された光L8とが強め合うような厚みdを有している。なお、光L3と光L8とが強め合う厚みdの条件については、後に説明する。
従って、出射面14Sから出射された光L3と光L8とは、出射面14Sから出射された先で、例えば出射面14Sから所定の距離離れた位置に配されたレンズにおいて明線となる。よって、半導体構造層13の厚みdを光L3と光L8とが強め合うような厚みとすることにより、出射面14Sから出射された狭角な配光角度を有する青色光の強度を増加させることができる。
なお、半導体構造層13の厚みdは、例えば、発光層18から放出される青色光の中心波長が450nmであり、半導体構造層13の平均屈折率が2.4である場合に、およそ1.4μmである。
ここで、図3を用いて、上述した光L3と光L5とが強め合うときの透光部14の厚みdの条件と、上述した光L3と光L8とが強め合うときの半導体構造層13の厚みdの条件について説明する。以下、発光層18から放出された青色光である光L1が入射角θeで凹凸構造21Uに入射されるものとして説明する。
[凹凸構造によって透過回折された光同士の強め合い]
まずは、凹凸構造21Uによって透過回折された後に出射面14Sから出射された青色光である光L3と光L5との強め合いについて説明する。
発光層18から放出された光L1が凹凸構造21Uによって透過角θ1で透過回折された青色光である光L2は、出射面14Sに対して入射角θ1で入射される。出射面14Sに入射された光L2は、出射面14Sからそのまま出射される光L3と出射面14Sにて反射される光L4とに分かれる。
出射面14Sで反射された光L4は、凹凸構造21Uに入射角θ1で入射される。このとき、例えば、光L4が凹凸構造21Uによって0次の反射回折がなされる場合、すなわち光L4が界面ISにて上方に反射角θ1で反射される場合、光L4は入射角θ1で出射面14Sに入射され、光L5として出射面14Sから出射される。
このとき、透光部14の屈折率を屈折率n、透光部14の厚みを厚みd、回折次数をm(mは整数)、発光層18から放出される青色光の中心波長を波長λとすると、強め合いの条件式より、以下の関係式1を満たす。
Figure 2024086145000002
ここで、係数fは、半導体構造層13の平均屈折率を屈折率nとしたときの、屈折率nと屈折率nに応じて決まる係数である。例えば、屈折率nが屈折率nよりも大きい場合(n>n)にはf=0であり、屈折率nが屈折率nよりも小さい場合(n<n)にはf=1である。
上記した関係式1より、出射面14Sから出射された光L3と光L5とが強め合うときの透光部14の厚みdは、以下の数式2によって求められる。
Figure 2024086145000003
数式2において、例えば、光L2が5次回折で透過角θ1=0°となる場合、すなわち光L2及び光L4が出射面14Sに対して垂直に入射される場合、屈折率n=1.78、屈折率n=2.4、m=5、波長λ=450nmとしたときの透光部14の厚みdはおよそ0.7μmと求められる。
このように、透光部14の厚みdを、凹凸構造21Uによって透過回折されてそのまま出射面14Sから出射された光L3と凹凸構造21Uによって反射された後に出射面14Sから出射された光L5とが強め合うような厚みとすることにより、光L3と光L5とが強め合って出射面14Sの先で明線となる。従って、出射面14Sから出射された狭角な配光を有する青色光の強度を増加させることができる。
[凹凸構造によって透過回折された光と反射回折された光との強め合い]
次に、凹凸構造21Uによって透過回折された後に出射面14Sから出射された青色光である光L3と凹凸構造21Uによって反射回折された後に出射面14Sから出射された青色光である光L8との強め合いについて説明する。
発光層18から放出された光L1が凹凸構造21Uによって反射角θ2で反射回折された青色光である光L6は、半導体構造層13の内部を進行し、p電極15に対して入射角θ2で入射される。入射角θ2でp電極15に入射された光L6は、当該p電極15によって反射角θ2で反射されて再び半導体構造層13の内部を進行し、凹凸構造21Uに入射角θ2で入射される。
凹凸構造21Uに入射角θ2で入射された光L6は、凹凸構造21Uによって光L7として透過角θ3で透過回折される。すなわち、光L7は入射角θ3で出射面14Sに入射され、光L8として出射面14Sから出射される。
ここで、例えば、透過角θ3と透過角θ1とが等しくなる場合、すなわち光L2と光L7とが同じ入射角度で出射面14Sに入射される場合、光L3と光L8は同じ出射角度で出射される。このとき、半導体構造層13の平均屈折率を屈折率n、半導体構造層13の厚みを厚みd、回折次数をm′(m′は整数)とすると、強め合いの条件式より、以下の関係式3を満たす。
Figure 2024086145000004
ここで、係数fは、上述した屈折率nとp電極15の屈折率nとに応じて決まる係数である。具体的には、係数fは、以下の数式4によって求められる。なお、係数kは物質中での光のエネルギーの損失を示す消衰係数である。
Figure 2024086145000005
上記した関係式3より、出射面14Sから出射された光L3と光L8とが強め合うときの半導体構造層13の厚みdは、以下の数式5によって求められる。
Figure 2024086145000006
このように、半導体構造層13の厚みdを、凹凸構造21Uによって透過回折されてそのまま出射面14Sから出射された光L3と、凹凸構造21Uによって反射回折された後にp電極15で反射され、凹凸構造21Uによって透過回折されて出射面14Sから出射された光L8とが強め合うような厚みとすることにより、光L3と光L8とが強め合って出射面14Sの先で明線となる。従って、出射面14Sから出射された狭角な配光を有する青色光の強度を増加させることができる。
ここで、上述した光L2の透過角θ1と光L7の透過角θ3とが等しくなる場合の条件について説明する。
発光層18から出射された光L1が凹凸構造21Uによって光L2として透過角θ1で透過回折される際においては、ブラッグの回折条件より、以下の関係式6を満たす。
Figure 2024086145000007
また、発光層18から出射された光L1が凹凸構造21Uによって光L6として反射角θ2で反射回折される際においては、ブラッグの回折条件より、以下の関係式7を満たす。
Figure 2024086145000008
さらに、凹凸構造21Uによって反射回折された光L6がp電極15によって反射され、再度凹凸構造21Uに入射し、当該凹凸構造21Uによって光L7として透過角θ3で透過回折される際においては、関係式6及び関係式7より、以下の関係式8を満たす。
Figure 2024086145000009
ここで、光L1が凹凸構造21Uによって0次の反射回折がなされる場合、すなわち光L1が界面ISにて反射され、光L1の入射角θeと光L6の反射角θ2とが等しくなる場合、関係式8は以下の関係式9のように表される。
Figure 2024086145000010
さらに、このとき、光L6が凹凸構造21Uによって0次の透過回折がなされる場合、すなわち入射角θeと同一の反射角で反射された光L6がp電極15で反射され、入射角θeで凹凸構造21Uによって光L7として透過回折される場合、当該光L7の透過角θ3は、上述した光L2の透過角θ1と等しくなる。すなわち、出射面14Sに入射される光L7の入射角θ3は、出射面14Sに入射される光L2の入射角θ1と等しくなる。
このように、半導体構造層13の厚みdを、出射面14Sから出射される光L3と光L8とが強め合う厚みとすることにより、光L3と光L8とが強め合い、出射面14Sから出射された狭角な配光を有する青色光の強度を増加させることができる。
なお、本実施例においては、p型半導体層19の下面に光反射性を有するp電極15が形成されている場合について説明したが、発光層18から放出される青色光を反射可能な構成であればよく、これに限られない。
例えば、p型半導体層19の下面には、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に重ねた多層膜反射鏡を形成する態様としてもよい。この場合、上述した関係式3において、係数fは以下の数式10によって求められる。なお、屈折率nは高屈折率を有する誘電体薄膜の屈折率であり、屈折率nは低屈折率を有する誘電体薄膜の屈折率であり、nmeanは多層膜反射鏡の平均屈折率である。
Figure 2024086145000011
本実施例において、発光素子12は、出射光が青色光である場合を例として、透光性基板21がサファイアからなり、半導体構造層13がGaN系の発光層18を含んで構成されるとして説明したが、他の波長の光を出射させる場合には、当該構成以外の構成を適用してもよい。
例えば、出射光が赤外光である場合、発光素子12は、ガリウムヒ素(GaAs)からなる透光性基板21とインジウムガリウムヒ素(InGaAs)からなる発光層18を含む半導体構造層13との組み合わせによって構成されてもよい。
[発光装置の製造方法]
以下に、図2、図4及び図5を参照しつつ、本実施例における発光装置100の製造方法について説明する。図4及び図5は、発光装置100の製造工程の一部を示す断面図である。
まず、透光性基板21の基材となる透光性基板21Bにナノサイズの周期的な凹凸構造21Uを形成する。当該凹凸構造21Uは、例えばナノインプリントにより、各々が円錐形状を有する凸部21Cが上述した周期Pで設けられるように形成する。
次に、透光性基板21Bに形成された凹凸構造21Uを埋め込んでn型半導体層17の基材となる半導体層、発光層18及びp型半導体層19をこの順で形成する。続いて、当該p型半導体層19の上面の一部をマスクし、マスクされていない箇所のp型半導体層19、発光層18及びn型半導体層17の一部をエッチングすることにより、上述したメサ構造を有するn型半導体層17、発光層18及びp型半導体層19を含む半導体構造層13を形成する。
次に、p型半導体層19の上面にITO/Agからなるp電極15を形成し、n型半導体層17の第1の部分17AにTi/Agからなるn電極16を形成する。なお、p電極15及びn電極16の構成はこれに限られず、例えばニッケル(Ni)/AgやTi/Agから構成されてもよい。
次に、発光素子12を保持基板11にフリップチップ実装する。具体的には、発光素子12に設けられたp電極15及びn電極16を、導電性を有する接合部材23を用いて保持基板11の第1の配線11A及び第2の配線11Bにそれぞれ接合させる。なお、分かりやすくするために発光素子12を一つだけ実装した形態として説明しているが、実際は透光性基板21Bに複数の発光素子12を形成したものをまとめて保持基板11に実装する。
図4は、発光素子12を保持基板11にフリップチップ実装させた後の発光装置100の断面図を示している。透光性基板21Bは、例えば120μm程度の厚みdを有している。
次に、透光性基板21Bの上面21BSの研磨を実施する。具体的には、まず、#320程度の粗さを有するグラインダーにより、透光性基板21Bの厚みdが40μm程度となるまで研磨する。続いて、#600、#1200と粗さを細かくして研磨を実施し、厚みdが10μm程度となるまで研磨する。
上記研磨の後、厚みdが10μm程度となった透光性基板21Bに対して、さらにアルミナやダイヤモンドサスペションなどにより研磨を実施し、厚みdが1μm程度となるまで研磨する。図5は、当該研磨を実施した後の透光性基板21Bを有する発光装置100の断面図を示している。
最後に、透光性基板21Bの上面21BSに厚みを調整するための膜体22を形成する。具体的には、イオンアシスト蒸着装置を用いて、透光性基板21Bの上面21BSに透光性基板21Bと屈折率の近い膜体22が所望の膜厚となるように成膜する。
このとき、干渉法膜厚計などによって膜体22の厚みを正確に計測することにより、1nm程度の精度を有する透光部14を形成することができる。当該工程により、図2に示すような、厚みdを有する透光部14を形成することができる。なお、膜体22は、必ずしも必要ではなく、上述した研磨工程等によって透光性基板21の厚みdを制御可能であれば設けなくてもよい。
最後に、複数の発光素子12が実装された保持基板11を個別の発光素子にダイシング等のプロセスで発光素子12を個片化する。
以上の工程により、発光装置100を製造することができる。なお、凹凸構造21Uにおける凸部21Cの周期Pや高さH、底面の直径W、形状などは、狭角な配光特性を有する出射光が得られればよく、その数値は上述したものに限られない。
100 発光装置
11 保持基板
12 発光素子
13 半導体構造層
14 透光部
15 p電極
16 n電極
17 n型半導体層
18 発光層
19 p型半導体層
21 透光性基板
22 膜体
23 接合部材

Claims (7)

  1. 上面に周期的な凹凸構造を有する透光性基板を含む透光部と、
    前記透光性基板の上面に前記凹凸構造を埋め込むように形成された第1の導電型を有する第1の半導体層、前記第1の半導体層上に形成された発光層、及び前記発光層上に形成されかつ前記第1の導電型と反対の第2の導電型を有する第2の半導体層を有する半導体構造層と、
    前記第2の半導体層上に形成されかつ光反射性を有する第1の電極と、
    前記第1の半導体層上に形成された第2の電極と、を有し、
    前記透光部は、前記発光層から放出される光の可干渉距離以下の厚みを有することを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記透光部は、前記透光性基板の下面に亘って形成された膜体を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記凹凸構造の凸部は、前記発光層から放出される前記光の中心波長よりも小さい間隔で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. 前記透光部の屈折率をn、前記透光部の厚みをd、前記凹凸構造によって透過回折された前記光の透過角をθ1、回折次数をm、前記光の中心波長をλ、前記透光部の屈折率と前記第1の半導体層の屈折率とに応じて決まる係数をfとしたとき、以下の関係式、
    2・n・d・cosθ1=(m+0.5・f)λ
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  5. 前記半導体構造層の平均屈折率をn、前記半導体構造層の厚みをd、前記凹凸構造によって反射回折された前記光の反射角をθ2、回折次数をm′、前記光の中心波長をλ、前記半導体構造層の平均屈折率と前記第2の電極の屈折率とに応じて決まる係数をfとしたとき、以下の関係式、
    2・n・d・cosθ2=(m′+0.5・f)λ
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  6. 前記透光性基板は、サファイアからなることを特徴とする請求項2に記載の半導体発光素子。
  7. 前記膜体は、非晶質のAlからなることを特徴とする請求項6に記載の半導体発光素子。
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