JP2024085482A - 半導体処理用組成物及び処理方法 - Google Patents

半導体処理用組成物及び処理方法 Download PDF

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壮一郎 赤木
佳伶 姚
裕也 山田
康介 森
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Abstract

【課題】被処理体の金属配線材、バリアメタル材、絶縁材等の各種基板へのダメージを抑制するとともに、被処理体の表面より汚染を効果的に除去することができる半導体表面処理用組成物、及び該組成物を用いた半導体表面の処理方法を提供する。【解決手段】本発明に係る半導体処理用組成物は、(A)下記一般式(1)で表される化合物と、(B)水溶性高分子と、(C)アミノ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、カルボキシ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、を有する化合物と、(D)液状媒体と、を含有し、前記(A)成分の含有量をMA[質量%]、前記(C)成分の含有量をMC[質量%]としたときに、MA/MC=5~200である。R4N+F-・・・・(1)(上記式(1)中、Rは各々独立に水素原子あるいは炭素数1~4のアルキル基を表す。)。【選択図】なし

Description

本発明は、半導体処理用組成物及びそれを用いた処理方法に関する。
半導体装置の製造に活用されるCMP(Chemical Mechanical Polishing)に用いられる化学機械研磨用分散体(以下、「CMPスラリー」ともいう。)には、研磨砥粒の他、エッチング剤等の化学薬品が含有されているため、CMP後には被処理体の表面を洗浄用組成物で洗浄する工程が必須である。
被処理体の表面には、銅やタングステン、コバルト等の金属配線材、酸化シリコン等の絶縁材、窒化タンタルや窒化チタン等のバリアメタル材等が露出している。このような異種材料が被処理体の表面に共存する場合、研磨後に被処理体から汚染だけを除去し、被処理体に腐食等のダメージを与えずに洗浄する必要がある。例えば特許文献1には、酸性洗浄剤を用いて金属配線材とバリアメタル材が露出した被処理体の腐食を抑制する技術が記載されている。また、例えば特許文献2や特許文献3には、中性からアルカリ性の洗浄剤を用いて金属配線材とバリアメタル材が露出した被処理体を洗浄する技術が開示されている。
特開2010-258014号公報 特開2009-055020号公報 特開2013-157516号公報
近年の更なる回路構造の微細化に伴い、被処理体の金属配線材、バリアメタル材、絶縁材等の各種基板へのダメージを更に抑制するとともに、被処理体の表面より汚染を効果的に除去することができる半導体表面処理用組成物、及び該組成物を用いた半導体基板の処理方法が要求されている。
本発明に係る幾つかの態様は、上記課題の少なくとも一部を解決することで、被処理体の各種基板へのダメージを抑制するとともに、被処理体の表面より汚染を効果的に除去することができる半導体処理用組成物、及びそれを用いた処理方法を提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下のいずれかの態様として実現することができる。
本発明に係る半導体処理用組成物の一態様は、
(A)下記一般式(1)で表される化合物と、
(B)水溶性高分子と、
(C)アミノ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、カルボキシ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、を有する化合物と、
(D)液状媒体と、
を含有し、
前記(A)成分の含有量をM[質量%]、前記(C)成分の含有量をM[質量%]としたときに、M/M=5~200である。
・・・・(1)
(上記式(1)中、Rは各々独立に水素原子あるいは炭素数1~4のアルキル基を表す。)
前記半導体処理用組成物の一態様において、
前記(B)成分が、スルホ基、カルボキシ基、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造を有してもよい。
前記半導体処理用組成物の一態様において、
前記(D)成分が、水系媒体であってもよい。
前記半導体処理用組成物の一態様において、
pHが3~6であってもよい。
本発明に係る処理方法の一態様は、
前記いずれかの態様の半導体処理用組成物を用いて半導体基板を処理する工程を含む。
本発明に係る半導体処理用組成物によれば、被処理体の金属配線材、バリアメタル材、絶縁材等の各種基板へのダメージを抑制するとともに、被処理体の表面より汚染を効果的に除去することができる。また、本発明に係る処理方法によれば、清浄で平坦性に優れた被処理体を得ることができる。
本実施形態に係る処理方法に用いられる配線基板の構造を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る処理方法に用いられる配線基板の構造を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
1.半導体処理用組成物
本発明の一実施形態に係る半導体処理用組成物は、(A)下記一般式(1)で表される化合物(本明細書において、「(A)成分」ともいう。)と、(B)水溶性高分子(本明細書において、「(B)成分」ともいう。)と、(C)アミノ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、カルボキシ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、を有する化合物(本明細書において、「(C)成分」ともいう。)と、(D)液状媒体(本明細書において、「(D)成分」ともいう。)と、を含有し、前記(A)成分の含有量をM[質量%]、前記(C)成分の含有量をM[質量%]としたときに、M/M=5~200である。
・・・・(1)
(上記式(1)中、Rは各々独立に水素原子あるいは炭素数1~4のアルキル基を表す。)
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、純水や有機溶媒などの液状媒体で希釈して用
いることを目的とした濃縮タイプであってもよいし、希釈せずにそのまま用いることを目的とした非希釈タイプであってもよい。本明細書において、濃縮タイプ若しくは非希釈タイプであることを特定しない場合には、「半導体処理用組成物」との用語は、濃縮タイプ及び非希釈タイプの両方を含む概念として解釈される。
また、本実施形態に係る半導体処理用組成物は、CMP工程終了後の被処理体の表面に存在するパーティクルや金属不純物などを除去するための洗浄剤、レジストを用いて処理された半導体基板からレジスト膜を除去するためのレジスト除去剤、ドライエッチング工程後の残渣を除去するための洗浄剤、金属配線等の表面を浅くエッチングして表面汚染を除去するためのエッチング剤等の処理剤として使用することができる。
すなわち、本明細書における「処理剤」とは、上述の濃縮タイプの半導体処理用組成物に液状媒体を添加して希釈することにより調製されたもの若しくは上述の非希釈タイプの半導体処理用組成物自体であって、実際に被処理体を処理する際に用いられる液剤のことをいう。上述の濃縮タイプの半導体処理用組成物は、通常、各成分が濃縮された状態で存在する。そのため、各ユーザーが、上述の濃縮タイプの半導体処理用組成物を液状媒体で希釈して処理剤を調製し、または非希釈タイプの半導体処理用組成物を処理剤としてそのまま使用し、その処理剤をCMP工程終了後の被処理体を洗浄するための洗浄剤、レジスト除去剤、残渣除去用の洗浄剤、又はエッチング剤として使用に供することができる。以下、本実施形態に係る半導体処理用組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。
1.1.(A)成分
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、(A)下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
・・・・(1)
(上記式(1)中、Rは各々独立に水素原子あるいは炭素数1~4のアルキル基を表す。)
(A)成分を含有することにより、金属配線材、バリアメタル材、絶縁材等の各種基板へのダメージを抑制するとともに、被処理体の表面より汚染を効果的に除去することができる。特に、砥粒としてアルミナを含むCMPスラリーを用いて処理した後の各種基板上のアルミナ砥粒残渣を効果的に除去することができる。
上記式(1)中、4つのRは、同じ基であってもよく、異なる基であってもよいが、同じ基であることが好ましい。Rは、水素原子あるいは炭素数1~4のアルキル基であるが、水素原子及びメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、フッ化アンモニウム、フッ化モノメチルアンモニウム、フッ化ジメチルアンモニウム、フッ化トリメチルアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、フッ化モノエチルアンモニウム、フッ化ジエチルアンモニウム、フッ化トリエチルアンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、フッ化ジエチルモノメチルアンモニウム、フッ化ジエチルジメチルアンモニウム、フッ化モノエチルジメチルアンモニウム、フッ化モノエチルジメチルアンモニウム、フッ化モノエチルトリメチルアンモニウム、フッ化トリエチルモノメチルアンモニウム、フッ化モノプロピルアンモニウム、フッ化ジプロピルアンモニウム、フッ化トリプロピルアンモニウム、フッ化テトラプロピルアンモニウム、フッ化モノブチルアンモニウム、フッ化ジブチルアンモニウム、フッ化トリブチルアンモニウム、フッ化テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。
(A)成分の含有量の下限値は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたときに、好ましくは0.001質量%であり、より好ましくは0.01質量%であり、特に
好ましくは0.05質量%である。一方、(A)成分の含有量の上限値は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたときに、好ましくは10質量%であり、より好ましくは5質量%であり、特に好ましくは1質量%である。(A)成分の含有量が前記範囲内にあると、金属配線材、バリアメタル材、絶縁材等の各種基板へのダメージを抑制するとともに、被処理体の表面より汚染を効果的に除去することができる。
1.2.(B)成分
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、(B)水溶性高分子を含有する。(B)水溶性高分子を含有することにより、(B)成分が被処理体の表面に吸着して被膜が形成され、本実施形態に係る半導体洗浄用組成物を用いて被処理体を処理した後、超純水または純水でリンスをすると、(B)成分と相互作用する有機残渣等の汚染が(B)成分とともに洗い流されるので、汚染のない清浄な被処理面を得ることができる。なお、本明細書において「水溶性」とは、20℃の水100gに溶解する質量が0.1g以上であることをいう。
(B)成分としては、特に限定されないが、スルホ基、カルボキシ基、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造を有することが好ましい。スルホ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造を有する水溶性高分子としては、ポリビニルスルホン酸;ポリスチレンスルホン酸;ポリアリルスルホン酸;ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等をホルマリンで縮合させた芳香族炭化水素基を含む繰り返し単位を有する重合体、及びそれらの塩等が挙げられる。カルボキシ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造を有する水溶性高分子としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、;スチレン、α-メチルスチレン、4-メチルスチレン等のモノマーと、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の酸モノマーとの共重合体、及びそれらの塩等を挙げることができる。また、(B)水溶性高分子としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン等の脂肪族スペーサーを有する水溶性高分子を用いることもできる。これらの(B)水溶性高分子は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1千以上150万以下、より好ましくは3千以上120万以下である。なお、本明細書中における「重量平均分子量」とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定されたポリエチレングリコール換算の重量平均分子量のことを指す。
(B)成分の含有割合は、半導体処理用組成物の常温における粘度が2mPa・s以下となるように調整するとよい。半導体処理用組成物の常温における粘度が2mPa・s以下であれば、被処理体に半導体処理用組成物を安定して供給することができる。半導体処理用組成物の粘度は、添加する水溶性高分子の重量平均分子量や含有量により影響を受けるので、それらのバランスを考慮しながら調整するとよい。
(B)成分の含有量の下限値は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたときに、好ましくは0.001質量%であり、より好ましくは0.01質量%であり、特に好ましくは0.05質量%である。一方、(B)成分の含有量の上限値は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたときに、好ましくは5質量%であり、より好ましくは1質量%であり、特に好ましくは0.5質量%である。(B)成分の含有量が前記範囲内にあると、汚染のない清浄な被処理面を得ることができる。
1.3.(C)成分
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、(C)アミノ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、カルボキシ基及びその塩からなる群より選択される少
なくとも1種の構造と、を有する化合物を含有する。(C)成分を含有することにより、各種基板のダメージを抑制することができる。なお、(C)成分は、金属配線材に特に吸着しやすいため、金属配線材の腐食を効果的に低減することができる。
(C)成分は、水溶性であることが好ましい。上記の通り「水溶性」とは、20℃の水100gに溶解する質量が0.1g以上であることをいう。
(C)成分は、組成物中で正電荷を有することのできる官能基を1つ以上と、組成物中で負電荷を有することのできる官能基を1つ以上とを、同一分子内に持つ化合物である。より具体的には、(C)成分は、組成物中でアンモニウムカチオンなどの正電荷を生成するための官能基と、カルボキシラートアニオンなどの負電荷を生成するための官能基とを、同一分子内に持つ化合物である。
(C)成分としては、炭素数8以上18以下のアルキル基を更に有することが好ましく、下記一般式(2)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2024085482000001
上記式(2)中、R及びRはそれぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数1~6のアルカンジイル基を表すが、置換又は非置換の炭素数1~4のアルカンジイル基であることが好ましく、置換又は非置換の炭素数1~2のアルカンジイル基であることがより好ましい。Rは、置換又は非置換の炭素数8~18のアルキル基を表す。
上記一般式(2)で表される化合物は、分子の両末端にカルボキシ基を有している。このような構造を有する化合物は、金属イオンに対して高い配位能力を有するため、金属配線材等の過度のエッチングの進行を効果的に抑制できる場合がある。
(C)成分としては、例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、チロシン、バリン、トリプトファン、ヒスチジン、2-アミノ-3-アミノプロパン酸、アルキル(C8~C18)アミノ酸、アルキル(C8~C18)イミノ二酢酸、アルキル(C8~C18)イミノジプロピオン酸、N-[2-[(2-アミノエチル)ドデシルアミノ]エチル]グリシン等のアミノ酸;リジンベタイン、オルニチンベタイン、ホマリン、トリゴネリン、アラニンベタイン、タウロベタイン、フェニルアラニルベタインカルニチン、ホモセリンベタイン、バリンベタイン、トリメチルグリシン(グリシンベタイン)、スタキドリン、γ-ブチロベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ酸アミドプロピルベタイン、グルタミン酸ベタイン、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム等が挙げられ、これらから選択される1種以上を用いることができる。
(C)成分の含有量の下限値は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたと
きに、好ましくは0.0005質量%であり、より好ましくは0.001質量%であり、特に好ましくは0.005質量%である。一方、(C)成分の含有量の上限値は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたときに、好ましくは1質量%であり、より好ましくは0.5質量%であり、特に好ましくは0.1質量%である。(C)成分の含有量が前記範囲内にあると、各種基板のダメージを抑制することができ、特に金属配線材へのエッチング作用と保護作用との良好なバランスを保つことができる。
1.4.(A)成分と(C)成分との含有比率
本実施形態に係る半導体処理用組成物における(A)成分の含有量をM[質量%]、(C)成分の含有量をM[質量%]としたときに、M/Mの値は5~200である。M/Mの値の下限値は、好ましくは10であり、より好ましくは20である。M/Mの値の上限値は、好ましくは150であり、より好ましくは100である。
本実施形態に係る半導体処理用組成物中においては、(A)成分と(C)成分との含有比率であるM/Mの値が前記範囲内にあると、各種基板上の酸化膜や有機残渣を効率的に除去することができる。また、砥粒としてアルミナを含むCMPスラリーを用いて処理した後の各種基板上のアルミナ砥粒残渣を効果的に除去することができる。一方、M/Mの値が前記範囲を超える場合、安定した処理特性が維持できないため好ましくない。
1.5.(D)成分
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、主成分として(D)液状媒体を含有する。(D)成分は、被処理体の洗浄、エッチング、レジスト膜除去等の処理剤の使用目的に応じて適宜選択することができる。
(D)成分としては、水を主成分とした水系媒体であることが好ましい。このような水系媒体としては、水、水及びアルコールの混合媒体、水及び水との相溶性を有する有機溶媒を含む混合媒体が挙げられる。これらの水系媒体の中でも、水、水及びアルコールの混合媒体を用いることが好ましく、水を用いることがより好ましい。
有機溶媒としては、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、アミド系溶剤、グリコール系溶剤、含硫黄化合物系溶剤等の極性溶剤や、炭化水素系溶剤等の半導体処理工程で用いることのできる公知の有機溶媒を挙げることができる。
ケトン系溶剤としては、例えば、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、アセトン、2-ヘプタノン、4-ヘプタノン、1-ヘキサノン、2-ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカルビノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン等が挙げられる。
エステル系溶剤は、鎖状のエステル系溶剤であってもよく、環状のエステル系溶剤であってもよい。鎖状のエステル系溶剤としては、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ
フェニルエーテルアセテート、2-メトキシブチルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、4-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、3-エチル-3-メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、2-エトキシブチルアセテート、4-エトキシブチルアセテート、4-プロポキシブチルアセテート、2-メトキシペンチルアセテート、3-メトキシペンチルアセテート、4-メトキシペンチルアセテート、2-メチル-3-メトキシペンチルアセテート、3-メチル-3-メトキシペンチルアセテート、3-メチル-4-メトキシペンチルアセテート、4-メチル-4-メトキシペンチルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、メチル-3-メトキシプロピオネート、エチル-3-メトキシプロピオネート、エチル-3-エトキシプロピオネート、プロピル-3-メトキシプロピオネート等が挙げられる。また、環状のエステル系溶剤としては、γ-ブチロラクトン等のラクトン類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤;ジイソペンチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、パーフルオロ-2-ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等が挙げられる。
グリコール系溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
含硫黄化合物系溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジプロピルスルホキシド、スルホラン等が挙げられる。
炭化水素系溶剤としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、2,2,4-トリメチルペンタン、2,2,3-トリメチルヘキサン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、リモネン、及びピネン等の脂肪族炭化水素系溶剤;トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、1-メチルプロピルベンゼン、2-メチルプロピルベンゼン、ジメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、エチルメチルベンゼン、トリメチルベンゼン、エチルジメチルベンゼン、ジプロピルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。
1.6.その他の成分
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、上述の成分の他、洗浄、エッチング、レジス
ト除去等の処理剤の使用目的に応じて適宜必要な成分を含有してもよい。このような成分としては、有機酸、pH調整剤、界面活性剤、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
1.6.1.有機酸
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、有機酸を含有してもよい。有機酸を含有することにより、CMPスラリー中に含まれていたパーティクルや金属不純物等の汚染物質を各種基板上から効果的に除去できる場合がある。なお、本明細書における「有機酸」には、上述の(B)成分や(C)成分は含まれない(例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、グリシンなどのアミノ酸等)は含まれない。
有機酸としては、特に制限されず、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のモノカルボン酸であってもよく、2以上のカルボキシ基を有する多価カルボン酸であってもよい。有機酸の中でも、酢酸及び下記一般式(3)で表される化合物を好ましく使用することができる。
Figure 2024085482000002
(上記一般式(3)中、Rは、単結合又は炭素数1~20の有機基を表す。)
上記一般式(3)中のRにおける炭素数1~20の有機基としては、例えば飽和脂肪族炭化水素基を有する炭素数1~20の有機基、不飽和脂肪族炭化水素基を有する炭素数1~20の有機基、環状飽和炭化水素基を有する炭素数6~20の有機基、不飽和環状炭化水素基を有する炭素数6~20の有機基、カルボキシ基を有する炭素数1~20の炭化水素基、ヒドロキシ基を有する炭素数1~20の炭化水素基、カルボキシ基とヒドロキシ基の両方を有する炭素数1~20の炭化水素基、アミノ基を有する炭素数1~20の炭化水素基、アミノ基とカルボキシ基の両方を有する炭素数1~20の炭化水素基、複素環基を有する炭素数1~20の有機基等を挙げることができる。これらの中でも、飽和脂肪族炭化水素基を有する炭素数1~20の有機基、不飽和脂肪族炭化水素基を有する炭素数1~20の有機基、カルボキシ基を有する炭素数1~20の炭化水素基が好ましく、アリール基を有する炭素数6~20の有機基、カルボキシメチル基が特に好ましい。
上記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、クエン酸、マロン酸、マレイン酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フタル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、イミノジ酢酸等が挙げられる。これらの中でも、クエン酸、マロン酸、マレイン酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、及びコハク酸よりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、クエン酸、マロン酸、シュウ酸、及びリンゴ酸よりなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましく、クエン酸及びマロン酸よりなる群から選択される少なくとも1種であるであることが特に好ましい。これらの有機酸は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
有機酸の含有量は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたときに、好ましくは0.0001質量%以上1質量%以下であり、より好ましくは0.0005質量%以上0.5質量%以下である。有機酸の含有量が前記範囲内にあると、各種基板上の汚染物
質を効果的に除去できる場合がある。また、過度のエッチングの進行をより効果的に抑制し、良好な被処理体が得られる場合がある。
1.6.2.pH調整剤
本実施形態に係る半導体処理用組成物のpHは、2~10であることが好ましい。pHの下限値は、好ましくは2.5であり、より好ましくは3である。pHの上限値は、好ましくは9であり、より好ましくは8であり、特に好ましくは6である。金属配線材としてタングステンを含む被処理体を処理するための半導体処理用組成物の場合、pHの下限値は、好ましくは2であり、より好ましくは3であり、pHの上限値は、好ましくは7であり、より好ましくは6である。
本実施形態に係る半導体処理用組成物において、所望のpHが得られない場合には、pHを上記範囲に調整するためのpH調整剤を別途添加してもよい。pH調整剤としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属の水酸化物;アンモニア、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、1,3-プロパンジアミン等の第一級アミン;ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン等の第二級アミン;トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N-メチル-N,N-ジエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、N,N-ジエチルエタノールアミン、N,N-ジブチルエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の第三級アミン;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。これらのpH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明において、pHとは水素イオン指数のことを指し、その値は25℃、1気圧の条件下で市販のpHメーター(例えば、株式会社堀場製作所製、卓上型pHメーター)を用いて測定することができる。
1.6.3.界面活性剤
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤又はアニオン性界面活性剤を好ましく使用することができる。界面活性剤を含有することにより、CMPスラリー中に含まれていたパーティクルや金属不純物を各種基板上から除去する効果が高まり、より良好な被処理体が得られる場合がある。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。上記例示したノニオン性界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸;アルキルナフタレンスルホン酸;ラウリル硫酸等のアルキル硫酸エス
テル;ポリオキシエチレンラウリル硫酸等のポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル;ナフタレンスルホン酸縮合物等が挙げられる。これらのアニオン性界面活性剤は、塩の形態で使用してもよい。この場合、カウンターカチオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン等が挙げられるが、カリウムやナトリウムが過剰に含まれることを防止する観点からアンモニウムイオンが好ましい。
界面活性剤の含有量は、半導体処理用組成物の全質量を100質量%としたときに、好ましくは0.001質量%以上1質量%以下であり、より好ましくは0.005質量%以上0.5質量%以下である。
1.6.4.含窒素複素環化合物
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、含窒素複素環化合物を含有してもよい。含窒素複素環化合物は、少なくとも1個の窒素原子を有する、複素五員環及び複素六員環から選択される少なくとも1種の複素環を含む有機化合物である。複素環の具体例としては、ピロール構造、イミダゾール構造、トリアゾール構造等の複素五員環;ピリジン構造、ピリミジン構造、ピリダジン構造、ピラジン構造等の複素六員環が挙げられる。該複素環は縮合環を形成していてもよい。具体的には、インドール構造、イソインドール構造、ベンゾイミダゾール構造、ベンゾトリアゾール構造、キノリン構造、イソキノリン構造、キナゾリン構造、シンノリン構造、フタラジン構造、キノキサリン構造、アクリジン構造等が挙げられる。このような構造を有する複素環化合物のうち、ピリジン構造、キノリン構造、ベンゾイミダゾール構造、ベンゾトリアゾール構造を有する複素環化合物が好ましい。
含窒素複素環化合物の具体例としては、アジリジン、ピリジン、ピリミジン、ピロリジン、ピラジン、トリアジン、ピロール、イミダゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、ベンゾイソキノリン、プリン、プテリジン、トリアゾール、トリアゾリジン、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4,5-トリメチレン-4-イソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、N-n-ブチル-1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン、2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、4,5-ジクロロ-2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びこれらの骨格を有する誘導体が挙げられる。これらの中でも、ベンゾトリアゾール及びトリアゾールからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの含窒素複素環化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1.7.半導体処理用組成物の調製方法
本実施形態に係る半導体処理用組成物は、特に制限されず、公知の方法により調製することができる。具体的には、水や有機溶媒等の液状媒体に上述した各成分を溶解させて、ろ過することにより調製することができる。上述した各成分の混合順序や混合方法については特に制限されない。
本実施形態に係る半導体処理用組成物の調製方法では、必要に応じて、デプスタイプ又はプリーツタイプのフィルタでろ過して粒子量を制御することが好ましい。ここで、デプスタイプのフィルタとは、深層ろ過又は体積ろ過タイプのフィルタとも称される高精度ろ過フィルタである。このようなデプスタイプのフィルタは、多数の孔が形成されたろ過膜を積層させた積層構造をなすものや、繊維束を巻き上げたものなどがある。デプスタイプのフィルタとしては、具体的には、プロファイルII、ネクシスNXA、ネクシスNXT、ポリファインXLD、ウルチプリーツプロファイル等(全て、日本ポール社製)、デプスカートリッジフィルタ、ワインドカートリッジフィルタ等(全て、アドバンテック社製)、CPフィルタ、BMフィルタ等(全て、チッソ社製)、スロープピュア、ダイア、マ
イクロシリア等(全て、ロキテクノ社製)等が挙げられる。
プリーツタイプのフィルタとしては、不織布、ろ紙、金属メッシュなどからなる精密ろ過膜シートをひだ折り加工した後、筒状に成形するとともに前記シートのひだの合わせ目を液密にシールし、かつ、筒の両端を液密にシールして得られる筒状の高精度ろ過フィルタが挙げられる。具体的には、HDCII、ポリファインII等(全て、日本ポール社製)、PPプリーツカートリッジフィルタ(アドバンテック社製)、ポーラスファイン(チッソ社製)、サートンポア、ミクロピュア等(全て、ロキテクノ社製)が挙げられる。
2.処理剤
上述のように、各ユーザーは、濃縮タイプの半導体処理用組成物を液状媒体で希釈して処理剤を調製することもできるし、非希釈タイプの半導体処理用組成物を処理剤としてそのまま使用することもできる。そして、その処理剤は、被処理体を洗浄するための洗浄剤、レジスト除去剤、又はエッチング剤として使用に供することができる。
ここで、希釈に用いられる液状媒体は、上述の半導体処理用組成物に含有される液状媒体と同義であり、上記例示した液状媒体の中から処理剤の種類に応じて適宜選択することができる。
濃縮タイプの半導体処理用組成物に液状媒体を加えて希釈する方法としては、濃縮タイプの半導体処理用組成物を供給する配管と液状媒体を供給する配管とを途中で合流させて混合し、この混合された処理剤を被処理体に供給する方法がある。この混合は、圧力を加えた状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合させる方法;配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法;配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など通常行われている方法を採用することができる。
また、濃縮タイプの半導体処理用組成物に液状媒体を加えて希釈する別の方法としては、濃縮タイプの半導体処理用組成物を供給する配管と液状媒体を供給する配管とを独立に設け、それぞれから所定量の液を被処理体に供給し、被処理体上で混合する方法がある。さらに、濃縮タイプの半導体処理用組成物に液状媒体を加えて希釈する別の方法としては、1つの容器に、所定量の濃縮タイプの半導体処理用組成物と所定量の液状媒体を入れ混合してから、被処理体にその混合した処理剤を供給する方法がある。
濃縮タイプの半導体処理用組成物に液状媒体を加えて希釈する際の希釈倍率としては、濃縮タイプの半導体処理用組成物1質量部を、液状媒体を添加して1~500質量部(1~500倍)に希釈することが好ましく、20~500質量部(20~500倍)に希釈することがより好ましく、30~300質量部(30~300倍)に希釈することが特に好ましい。なお、上述の濃縮タイプの半導体処理用組成物に含有される液状媒体と同じ液状媒体で希釈することが好ましい。このように半導体処理用組成物を濃縮された状態とすることにより、処理剤をそのまま運搬し保管する場合と比較して、より小型な容器での運搬や保管が可能になる。その結果、運搬や保管のコストが低減できる。また、そのまま処理剤をろ過等するなどして精製する場合よりも、より少量の処理剤を精製することになるので、精製時間の短縮化を行うことができ、これにより大量生産が可能になる。
3.処理方法
本実施形態に係る処理方法は、上述の半導体処理用組成物を用いて半導体基板を処理する工程を含む。本実施形態に係る処理方法の一例としては、金属配線材として銅又はタングステンを含み、バリアメタル材としてタンタル、チタン、コバルト、ルテニウム、マンガン、及びこれらの化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含み、絶縁材として酸化シリコンを含む配線基板を、上述の半導体処理用組成物(もしくはこれを水系媒体
で希釈した洗浄剤、以下これらを単に「洗浄剤」という。)を用いて洗浄する工程を含む。以下、本実施形態に係る処理方法の一例について、図面を用いながら詳細に説明する。
<配線基板の作製>
図1は、本実施形態に係る処理方法に用いられる配線基板の構造を模式的に示す断面図である。かかる配線基板は、以下のプロセスを経ることにより形成される。
図1は、CMP処理前の被処理体を模式的に示す断面図である。図1に示すように、被処理体100は、基体10を有する。基体10は、例えばシリコン基板とその上に形成されたシリコン酸化膜から構成されていてもよい。さらに、基体10には、図示していないが、トランジスタ等の機能デバイスが形成されていてもよい。
被処理体100は、基体10の上に、配線用凹部20が設けられた絶縁膜12と、絶縁膜12の表面並びに配線用凹部20の底部及び内壁面を覆うように設けられたバリアメタル膜14と、配線用凹部20を充填しかつバリアメタル膜14上に形成された金属膜16と、が順次積層されて構成される。
絶縁膜12としては、例えば、真空プロセスで形成されたシリコン酸化膜(例えば、PETEOS膜(Plasma Enhanced-TEOS膜)、HDP膜(High Density Plasma Enhanced-TEOS膜)、熱化学気相蒸着法により得られるシリコン酸化膜等)、FSG(Fluorine-doped silicate glass)と呼ばれる絶縁膜、ホウ素リンシリケート膜(BPSG膜)、SiON(Silicon oxynitride)と呼ばれる絶縁膜、Siliconnitride等が挙げられる。
バリアメタル膜14としては、例えば、タンタル、チタン、コバルト、ルテニウム、マンガン、及びこれらの化合物等が挙げられる。バリアメタル膜14は、これらの1種から形成されることが多いが、タンタルと窒化タンタルなど2種以上を併用することもできる。
金属膜16は、図1に示すように、配線用凹部20を完全に埋めることが必要となる。そのためには、通常、化学蒸着法又は電気めっき法により、10,000~15,000Åの金属膜を堆積させる。金属膜16の材料としては、銅又はタングステンが挙げられるが、銅の場合には純度の高い銅だけでなく、銅を含有する合金を使用することもできる。銅を含有する合金中の銅含有量としては、95質量%以上であることが好ましい。
次いで、図1の被処理体100のうち、配線用凹部20に埋没された部分以外の金属膜16をバリアメタル膜14が露出するまでCMPにより高速研磨する(第1研磨工程)。さらに、表面に露出したバリアメタル膜14をCMPにより研磨する(第2研磨工程)。このようにして、図2に示すような配線基板200が得られる。
<配線基板の洗浄>
次いで、図2に示す配線基板200の表面(被洗浄面)を上述の半導体処理用組成物(洗浄剤)を用いて洗浄する。本実施形態に係る処理方法によれば、CMP終了後の金属配線材、バリアメタル材及び絶縁材が表面に共存する配線基板を洗浄する際に、金属配線材及びバリアメタル材の腐食を抑制できるとともに、配線基板上の酸化膜や有機残渣を効率的に除去することができる。また、砥粒としてアルミナを含むCMPスラリーを用いて処理した後の配線基板上のアルミナ砥粒残渣を効果的に除去することができる。
洗浄方法としては、特に制限されないが、配線基板200に上述の洗浄剤を直接接触さ
せる方法により行われる。洗浄剤を配線基板200に直接接触させる方法としては、洗浄槽に洗浄剤を満たして配線基板を浸漬させるディップ式;ノズルから配線基板上に洗浄剤を流下しながら配線基板を高速回転させるスピン式;配線基板に洗浄剤を噴霧して洗浄するスプレー式等の方法が挙げられる。また、このような方法を行うための装置としては、カセットに収容された複数枚の配線基板を同時に洗浄するバッチ式洗浄装置、1枚の配線基板をホルダーに装着して洗浄する枚葉式洗浄装置等が挙げられる。
本実施形態に係る処理方法において、洗浄剤の温度は、通常室温とされるが、性能を損なわない範囲で加温してもよく、例えば40~70℃程度に加温することができる。
また、上述の洗浄剤を配線基板200に直接接触させる方法に加えて、物理力による洗浄方法を併用することも好ましい。これにより、配線基板200に付着したパーティクルによる汚染の除去性が向上し、洗浄時間を短縮することができる。物理力による洗浄方法としては、洗浄ブラシを使用したスクラブ洗浄や超音波洗浄が挙げられる。
さらに、配線基板200の洗浄の前及び/又は後に、超純水又は純水による洗浄を行ってもよい。
4.実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、本実施例における「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
4.1.半導体処理用組成物の調製
ポリエチレン製容器に、下表1~下表3に示す各成分を投入し、5分間攪拌することにより、実施例1~17及び比較例1~7の各半導体処理用組成物を得た。
4.2.化学機械研磨用水系分散体の調製
ポリエチレン製容器に、コロイダルアルミナ(Saint-Gobain SA社製、商品名「Nano Polycrystalline Alunima7992」、アルミナ濃度20%)480g、純水19.5kgを順に投入して5分間攪拌した後に、硝酸(東京化成工業社製、商品名「Nitric Acid」(67%水溶液))10.8gを添加してさらに30分攪拌することにより、pH2.5のアルミナ含有量0.5質量%の化学機械研磨用水系分散体を得た。
4.3.評価方法
4.3.1.欠陥評価
前記「4.2.化学機械研磨用水系分散体の調製」の項で調製した化学機械研磨用水系分散体を用いて、直径12インチの窒化チタン膜300nm付きウェハ及び直径12インチのシリコン酸化膜(p-TEOS膜)1000nm付きウェハを被処理体として、下記の条件で研磨処理を行い、その後、前記「4.1.半導体処理用組成物の調製」の項で調製した半導体処理用組成物を用いて下記の条件で洗浄処理を行った。最後に、下記の条件でブラシスクラブ洗浄を行い、洗浄後の被処理体を得た。洗浄後の被処理体表面を欠陥検査装置(ケーエルエー・テンコール社製、型式「Surfscan SP2」)を用いて全面の欠陥数を計測した。なお、評価基準は下記の通りである。その結果を下表1~下表3に示す。
<定盤上研磨>
・研磨装置:アプライド・マテリアルズ社製、型式「Reflexion―LK」
・研磨パッド:富士紡績社製、「多硬質ポリウレタン製パッド;H800-type1(3-1S)775」
・化学機械研磨用水系分散体:「4.2.化学機械研磨用水系分散体の調製」の項で調製した化学機械研磨用水系分散体
・化学機械研磨用水系分散体供給速度:300mL/分
・定盤回転数:90rpm
・ヘッド回転数:91rpm
・ヘッド押し付け圧:2.0psi
・処理時間:60sec
<定盤上洗浄>
・研磨装置:アプライド・マテリアルズ社製、型式「Reflexion―LK」
・研磨パッド:富士紡績社製、「多硬質ポリウレタン製パッド;H800-type1(3-1S)775」
・半導体処理用組成物:「4.1.半導体処理用組成物の調製」の項で調製した半導体処理用組成物
・半導体処理用組成物供給速度:300mL/分
・定盤回転数:90rpm
・ヘッド回転数:91rpm
・ヘッド押し付け圧:0.5psi
・処理時間:30sec
<ブラシスクラブ洗浄>
・処理剤:純水
・上部ブラシ回転数:400rpm
・下部ブラシ回転数:400rpm
・基板回転数:50rpm
・処理剤供給速度:1200mL/分
・処理時間:40秒
<評価基準>
A:欠陥個数が10個未満である場合、残渣除去性が非常に良好であると判断した
B:欠陥個数が10個以上100個未満である場合、残渣除去性が良好であると判断した。
C:欠陥個数が100個以上である場合、残渣除去性が不良であると判断した。
4.3.2.エッチング速度評価
前記「4.1.半導体処理用組成物の調製」の項で調製した半導体処理用組成物を60℃に昇温し、35mm×35mmに裁断した酸化アルミニウム膜200nm付きウェハ片、タングステン膜500nm付きウェハ片、窒化チタン膜300nm付きウェハ片、シリコン酸化膜(p-TEОS膜)1000nm付きウェハ片をそれぞれ5分間浸漬した。その後、ウェハ片を取り出して流水で水洗することでエッチング後の被処理体を得た。エッチング速度は下記の条件で測定した浸漬前後の膜の厚さを用いて、下記式より算出した。なお、評価基準は下記の通りである。その結果を下表1~下表3に示す。
<膜の厚さ測定>
浸漬処理前後のウェハを蛍光エックス線分析装置(株式会社リガク社製、型式「AZX400」)、分光エリプソメーター(Semilab Semiconductor Physics Laboratory Co.Ltd.社製、型式「SE-2000」)を用いて膜の厚さを計測した。
<エッチング速度の算出>
膜のエッチング速度(nm/分)=(エッチング前の膜の厚さ(nm)-エッチング後の膜の厚さ(nm))/エッチング時間(分)
<評価基準>
(酸化アルミニウム膜の評価基準)
前記「4.2.化学機械研磨用水系分散体の調製」の項で調製したアルミナ粒子を含む
化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨を行った場合、被研磨面のアルミナ粒子残渣を除去するために本願の半導体処理用組成物を使用することが想定される。このような場合、半導体処理用組成物にはアルミナ粒子を溶解して除去する作用が必要となる。よって、酸化アルミニウム膜のエッチング速度を評価し、該エッチング速度をアルミナ粒子の溶解除去効果の指標とした。評価基準は下記の通りである。その結果を下表1~下表3に示す。
A:酸化アルミニウム膜のエッチング速度が5nm/分以上である場合、アルミナ砥粒に由来する残渣を溶解して除去する作用が大きいため、非常に良好と判断した。
B:酸化アルミニウム膜のエッチング速度が1nm/分以上5nm/分未満である場合、アルミナ砥粒に由来する残渣を溶解して除去する作用が認められるため、実用に供することができるため有効と判断した。
C:酸化アルミニウム膜のエッチング速度が1nm/分未満である場合、アルミナ砥粒に由来する残渣を溶解して除去する作用が認められないため、不良と判断した。
(タングステン膜、窒化チタン膜、シリコン酸化膜の評価基準)
一方、半導体の製造工程において金属配線材、バリアメタル材、絶縁材として一般的に使用されるタングステン膜、窒化チタン膜、シリコン酸化膜に対する半導体処理用組成物のエッチング作用が強すぎると、これらの膜を過剰に腐食して欠陥が発生する。このため、タングステン膜、窒化チタン膜、シリコン酸化膜については、以下の評価基準に従い評価した。
A:エッチング速度が0.5nm/分未満である場合、過剰な腐食を抑制できるため非常に良好と判断した。
B:エッチング速度が0.5nm/分以上5nm/分未満である場合、腐食を抑制して実用に供することができるので良好と判断した。
C:エッチング速度が5nm/分以上である場合、腐食が大きく実用に供することができないため、不良と判断した。
4.4.評価結果
下表1~下表3に、実施例1~17及び比較例1~7で使用した半導体処理用組成物の組成、物性、及び評価結果を示す。
Figure 2024085482000003
Figure 2024085482000004
Figure 2024085482000005
上表1~上表3において、各成分の数値は質量%を表す。各実施例及び各比較例において、各成分の合計量は100質量%となり、残量は純水である。ここで、上表1~上表3に記載された各成分について説明を補足する。
<(A)成分>
・フッ化テトラメチルアンモニウム:SACHEM Inc製、商品名「Envure308」
・フッ化アンモニウム:ASIA Union Electronic ChemicalCorporation製、商品名「Ammonium Fluoride」
・フッ化テトラブチルアンモニウム:ナカライテスク社製、商品名「ふっ化テトラブチルアンモニウム三水和物」
<(B)成分>
・ポリスチレンスルホン酸A:富士フイルム和光純薬社製、商品名「ポリ(スチレンスル
ホン酸),ナトリウム塩」、重量平均分子量70,000
・ポリスチレンスルホン酸B:富士フイルム和光純薬社製、商品名「ポリ(スチレンスルホン酸),ナトリウム塩」、重量平均分子量4,600
・ポリエチレンイミン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「ポリエチレンイミン,Liner」、重量平均分子量250,000」
・ポリアクリル酸:東亜合成社製、商品名「ジュリマーAC-10L」、重量平均分子量10,000
・ポリマレイン酸:日油社製、商品名「ノンポール PMA-50W」、重量平均分子量50,000
・ポリエチレングリコール:富士フイルム和光純薬社製、商品名「ポリエチレングリコール400」、重量平均分子量400
<(C)成分>
・アラニン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「L-アラニン」
・グリシン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「グリシン」
・リジン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「L-リシン一塩酸塩」
・アルギニン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「L-アルギニン」
・ヒスチジン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「L-ヒスチジン」
・オクチルイミノジ酢酸:Sigima-Aldrich Co.LLC製、商品名「2,2’-(OCTYLAZANEDIYL)DIACETIC ACID」
・アミノオクタン酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「8-アミノオクタン酸」
以下の成分は、(C)成分には該当しない化合物として比較例で使用した。
・オクタン酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「オクタン酸」
・プロピオン酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「プロピオン酸」
・トリアゾール:富士フイルム和光純薬社製、商品名「3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール」
・ベンゾトリアゾール:富士フイルム和光純薬社製、商品名「ベンゾトリアゾール」
<他添加剤>
・マレイン酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「マレイン酸」、有機酸
・マロン酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「マロン酸」、有機酸
・クエン酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「クエン酸」、有機酸
・シュウ酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「シュウ酸」、有機酸
・酢酸:富士フイルム和光純薬株式会社製、商品名「酢酸」、有機酸
・リン酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「りん酸」、pH調整剤
・硫酸:富士フイルム和光純薬社製、商品名「硫酸」(10%水溶液)、pH調整剤
・硝酸:東京化成工業社製、商品名「Nitric Acid」(67%水溶液)、pH調整剤
・エタノールアミン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「モノエタノールアミン」、pH調整剤
・アンモニア:富士フイルム和光純薬社製、商品名「アンモニア水」、pH調整剤
・ジイソプロピルアミン:富士フイルム和光純薬社製、商品名「ジイソプロピルアミン」、pH調整剤
・水酸化テトラメチルアンモニウム:Sigima-Aldrich Co.LLC製、商品名「Tetramethylammonium hydroxide solution」、pH調整剤
・水酸化カリウム:富士フイルム和光純薬社製、商品名「水酸化カリウム」、pH調整剤・フッ化水素酸:ステラケミファ株式会社製、商品名「55%フッ化水素酸」
上表1~上表2に示す通り、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含有し、(A)成分の含有量M[質量%]と(C)成分の含有量M[質量%]の比M/Mが5~20である、実施例1~17の半導体処理用組成物を用いることで、タングステン膜、
窒化チタン膜、シリコン酸化膜へのダメージを抑制することができ、タングステン膜、窒化チタン膜及びシリコン酸化膜の表面より汚染を効果的に除去できることがわかった。一方、(A)成分及び(C)成分を含有しない比較例2の半導体処理用組成物では、アルミナ粒子を溶解する作用が小さいため、アルミナ含有スラリーの残渣除去性が低いことがわかった。また、(B)成分及び/又は(C)成分を含有しない比較例3~5の半導体処理用組成物では、金属配線材の一種であるタングステンへのエッチング作用が強くなり、腐食が発生しやすいことがわかった。また、(A)成分の含有量M[質量%]と(C)成分の含有量M[質量%]の比M/Mが5~20の範囲外である比較例6~7の半導体処理用組成物では、成分のバランスが悪いため、安定した処理特性が維持できないことがわかった。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…基体、12…絶縁膜、14…バリアメタル膜、16…金属膜、20…配線用凹部、100…被処理体、200…配線基板

Claims (5)

  1. (A)下記一般式(1)で表される化合物と、
    (B)水溶性高分子と、
    (C)アミノ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、カルボキシ基及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造と、を有する化合物と、
    (D)液状媒体と、
    を含有し、
    前記(A)成分の含有量をM[質量%]、前記(C)成分の含有量をM[質量%]としたときに、M/M=5~200である、半導体処理用組成物。
    ・・・・(1)
    (上記式(1)中、Rは各々独立に水素原子あるいは炭素数1~4のアルキル基を表す。)
  2. 前記(B)成分が、スルホ基、カルボキシ基、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種の構造を有する、請求項1に記載の半導体処理用組成物。
  3. 前記(D)成分が、水系媒体である、請求項1に記載の半導体処理用組成物。
  4. pHが3~6である、請求項1に記載の半導体処理用組成物。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の半導体処理用組成物を用いて半導体基板を処理する工程を含む、処理方法。
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