JP2024085248A - 表示器 - Google Patents

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Abstract

【課題】割れ耐性とデザイン性を両立できる表示器を提供する。【解決手段】表示器は、画像を表示する表示部110と、表示部を収容する筐体200と、可撓性を有し、表示部を保護するためのガラスシート130と、を備える。ガラスシート130は、湾曲した表示面を有するように筐体200に固定されている。ガラスシート130は、筐体200とは接着されない領域である第1部分131と、接着材で筐体に接着されている第2部分132と、を備える。第1部分131は、第2部分132よりも厚みが小さく、湾曲した表示面の少なくとも一部を形成している。第2部分132は、ガラスシート130の縁部に形成されている。第1部分131は、表示部が貼合されている積層部を有し、積層部と筐体との間には空隙が設けられている。【選択図】図3

Description

本開示は、表示器に関する。
特許文献1では、湾曲した表面を有するディスプレイが開示されており、冷間曲げ加工されたガラスシートを用いている。当該ガラスシートは、ガラスが厚い部分と薄い部分を備えており、薄い部分に対して冷間曲げ加工が行われている。
特表2020-519559号公報
湾曲した表示面を備える表示器では、ガラスシートが筐体のフレームなどに組み付けられている。当該ガラスシートは、画像を表示する表示部(例えばOLED:Organic Light Emitting Diode)を保護するために用いられる。ここで、ガラスシートが熱間加工等によって湾曲加工済みであれば、ガラスシートの復元力が小さい。そのため、当該ガラスシートをフレームに固定するための接着力は小さくともよい。一方、湾曲加工済みのガラスシートは、平坦なガラスシートに比べて加工費の分だけ高価となりうる。湾曲加工済みのガラスシートの代わりに、平坦なガラスシートを湾曲したフレームに沿うように曲げて貼り付ければ、製造コストを低減できる。
しかしながら、平坦なガラスシートを湾曲したフレームに沿うように曲げて貼り付ける場合、ガラスシートとフレームとの接着部分に作用するガラスシートの復元力が大きくなりやすい。よって、ガラスシートとフレームとの接着部分の面積を、ガラスシートの復元力に応じて増大させる必要がある。接着部分の面積増大はデザイン性の低下につがなりうる。
ガラスシートを薄くすれば、復元力が弱まるため接着部分の面積を低減できる。しかし、ガラスは一般的に薄いほど、剛性が低く、割れやすい。すなわち、割れ耐性が低くなる。一方で、割れ耐性を高めるためにガラスシートを厚くすると、曲げ加工時の反力が増大する。その結果、ガラスシートの固定に用いられる接着材への負荷が大きくなり、接着部分の面積増加およびデザイン性の低下を招くおそれがある。
本開示は、上記の点に基づいて成されたものであり、その目的の1つは、割れ耐性とデザイン性を両立できる表示器を提供することにある。
ここに開示される表示器は、画像を表示する表示部(110)と、表示部を収容する筐体(200)と、可撓性を有する、表示部を保護するためのガラスシート(130)と、を備え、ガラスシートは、湾曲した表示面を有するように筐体に固定されており、ガラスシートは、筐体とは接着されない領域である第1部分(131)と、接着材で筐体に接着されている第2部分(132)と、を備え、第1部分は、第2部分よりも厚みが小さく、第1部分は、湾曲した表示面の少なくとも一部を形成し、第1部分は、表示部が貼合されている積層部を有し、積層部と筐体との間には空隙が設けられている。
上記構成では、ガラスシートが湾曲した表示面を形成するように第2部分が筐体と接着される。接着部分としての第2部分の間にある第1部分の厚みは、第2部分に比べて小さいため、全領域が第2部分の厚みで形成されている場合に比べて、ガラスシートの復元力は小さくなる。その結果、ガラスシートと筐体との接着部分への負荷を軽減でき、接着幅の縮小によるデザイン性向上が図れる。さらに、第1部分は、湾曲部と筐体との間の空隙が撓み代となり、割れ耐性を向上できる。第2部分は厚みが大きいため、撓み代が無くとも割れ耐性を高くできる。つまり上記構成によればデザイン性と割れ耐性の両立を図れる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
一実施形態における表示器を示す斜視図である。 表示器を視認者から見た正面図である。 図2のIII-III断面図である。 図2のIV-IV断面図である。 表示器に取り付けられる前のガラスシートを示す断面図である。 ガラスシートの変形例を示す断面図である。 ガラスシートの変形例を示す断面図である。
以下、本開示の一実施形態について図を用いて説明する。本開示の表示器1は、例えば車両に搭載されて、車両に関連する各種情報(画像)を表示する。各種情報は、例えば、車速等の車両走行情報を含む。具体的には、メータ装置としての表示情報を含んでもよい。各種情報は、車両走行情報の他に、車両用空調装置の作動状態を示す情報、カーナビゲーションシステムにおける地図上の現在位置情報および目的地案内情報、車両オーディオ装置の作動状態を示す情報等を含んでもよい。さらに、表示器1は、動画表示も可能である。
表示器1は、例えば、車両のダッシュボード(インパネ)において、視認者である運転者と対向する位置、あるいは車両幅方向の中央位置等に配置されている。図1に示すように、表示器1は、全体が円弧状に湾曲するように形成されている。表示器1は、例えば、上下方向において、上下端が中央部よりも視認者側に突出するように湾曲している。
表示器1は、図1、図2に示すように、各種情報が表示されるディスプレイパネル100と、ディスプレイパネル100を支持する筐体200と、を備える。ディスプレイパネル100は、湾曲した形状を有し、筐体200と運転席との間に配置されている。図1において参照符号Eで示す要素は、運転席に着座している人物の目を表している。
図3に示すように、ディスプレイパネル100は、表示部110と、光学透明接着材120と、ガラスシート130と、を有する。
表示部110は、表示面111にマトリックス配置される複数の画素の発光によって、所定の画像(各種情報)を表示するようになっている。表示部110としては、例えば、自発光式である。表示部110は、例えば、正面形状が横長となる矩形状(四角形)の有機ELパネルが使用されている。有機ELパネルの「EL」は、Electro Luminescenceの略表示である。有機ELパネルは、OLED(Organic Light Emitting Diode)とも表示される。
表示部110は、自発光式であるため、例えば、液晶式のパネルのようなバックライトを必要としない。そのため、表示器1の厚み寸法を、極めて小さく設定すること(薄型化)が可能である。表示部110は、可撓性を有している。そのため、表示部110単体では、平面状を成しているが、たわませたり折曲げたりすることも可能である。表示部110における表示面111が運転者に向けられている。表示面111が湾曲形成されることで、表示画像に対して立体感(奥行感)を持たせることができる。また表示面111が湾曲している事により、表示面が平坦な構成よりも、画像を表示可能な面積を増大できる。
表示部110は、有機ELパネルである例を示したが、自発光式かつ可撓性を有していればよい。例えば、マイクロLEDパネルであってもよい。マイクロLEDパネルは、微小LEDが整列した構成を有し、各LEDが個々のピクセルに相当している。「LED」は、Light Emitting Diodeの略表示である。
ガラスシート130は、表示部110の表示面111を保護するために設けられた透光性の(透明な)板状の部材となっており、表示部110の運転者側(視認側)に設けられている。ガラスシート130は、例えば、ガラス材から形成されている。ガラスシート130は、単体状態では、平面状を成している。ガラスシート130は、可撓性を有しており、強制的に湾曲させることが可能である。ガラス材としては、例えば、アルミノシリケート(化学強化ガラス)を用いて好適である。その他、ガラス材として、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)や、ポリカーボネート(PC:polycarbonate)等の透明な樹脂ガラス材等を用いてもよい。つまりガラスシート130は樹脂製であってもよい。ここでの樹脂製とは、主成分としての樹脂に、ガラス粉末や金属粉末が混ざっている形態も含まれる。ガラスの概念には、アクリルガラスなどの樹脂ガラスも含まれる。ガラスシートとの記載は、カバーシートあるいはカバーパネル等と言い換えられてもよい。ガラスシート130の形状の詳細は後述する。
表示部110とガラスシート130との間には、例えば、光透過性を有する光学透明接着材120が設けられて、表示部110とガラスシート130とは、接着されている。尚、光学透明接着材120に代えて、他の透明な弾性を有する粘着剤例えば、光学粘着シート(OCA:Optical Clear Adhesive)等としてもよい。
筐体200は、表示部110の背面側に設けられて、表示部110およびガラスシート130を支持している。すなわち、筐体200は表示部110およびガラスシート130を収容する容器体となっている。筐体200の正面形状は、ガラスシート130と同等の、横長の矩形状となっている。筐体200は、例えば、アルミニウム、マグネシウム、ステンレス、あるいは鋼等の金属から成る部材となっている。筐体200は、金属製部材とすることで、表示部110に対するヒートシンクの役割を果たす。
筐体200は、縦方向において内側へ凹んだ凹曲面を有している。換言すれば、筐体200は、横方向における断面形状は直線であり、且つ、縦方向に於ける断面形状が背面側に向かって凸の形状を有する。具体的には、筐体200は、所定の曲率で湾曲した板状の底面部201と、底面部201の外周領域からガラスシート130側に伸びる側壁202を有している。底面部201は、例えば、プレス加工等により、湾曲形成されている。底面部201の正面形状は、横長の矩形状である。側壁202は、底面部201の曲率中心を中心とする円の径方向内側に延びている。側壁202は、底面部201の周囲を囲む矩形の枠形状を有する。
筐体200は、図3および図4に示すように、側壁202の内周側において、底面部201から突出し、側壁202と底面部201との間に段を形成する段部2021を有している。すなわち、底面部201からの高さは、側壁202よりも段部2021のほうが小さい。段部2021は、側壁202に沿って、底面部201の全周を囲むように設けられている。段部2021は、側壁202同様、矩形の枠形状を有する。段部2021は、正面視において横方向に伸びる横部と、縦方向に伸びる縦部を備える。段部2021は、底面部201の形状に適合するように、横部は直線状である一方、縦部は背面側に凸の断面形状を有する。
ガラスシート130は、筐体200の段部2021に接着材140を介して接着されている。接着材140としては、例えば、弾性を有する弾性接着材を用いるのがよい。接着材140は、図2に示すように、ガラスシート130の外周に沿うように、矩形の枠形状となるように設けられている。すなわち、図2~図4に示すように、接着材140は、ディスプレイパネル100すなわち、ガラスシート130全周に連続的に設けられている。なお図2は断面図ではないが、接着材140の位置を示すためにハッチングを付与している。
接着材140は、粘着テープのような固体状の接着材でもよく、液体状の接着材であってもよい。接着材140は、硬化型接着材であっても良いし、弾性接着材であってもよい。硬化型の接着材は、紫外線や空気中の水分、酸素、熱等に反応して硬化する接着材である。弾性接着材は、硬化後にゴム状弾性体となる性状をもつ接着材であって例えばシリコンやウレタンなどの特殊変成ポリマーをベースとする接着材である。
接着材140によって、ガラスシート130が段部2021に接着されている。段部2021の縦部が湾曲しているため、ガラスシート130は段部2021に接着された状態において、背面側に凸の形態を有する。換言すれば、ガラスシート130および表示部110は、全体にわたって、筐体200の底面部201に対向するように冷間曲げされている。ここで、「冷間曲げされている」は、室温で弾性変形されていることを意味する。なお、ガラスシート130は、透光性を有することから、表示部110によって形成される画像はガラスシート130を透過して運転者に視認されうる。このように、ガラスシート130は、湾曲した表示面を有するように筐体200に固定されている。
ガラスシート130は、所定の厚みを有する第1部分131と、第1部分よりも厚みが大きい第2部分132を備える。第2部分132は、筐体200の段部2021に接着材140を介して接着されている。一方、第1部分131は、筐体200に接着されていない。上述したように、筐体200は、内側へ凹んだ凹曲面を有しており、第1部分131は、筐体200の凹曲面に対向する湾曲形状を有している。第1部分131は、湾曲した表示面の少なくとも一部を形成している。第1部分131は、筐体200の底面部201に対応するように、横長の矩形状を有する。
第2部分132は、第1部分131の全周を囲むように矩形の枠形状を有する。第2部分132は、段部2021と略同一の寸法であってもよいし、段部2021よりも所定量小さくともよい。第2部分132の幅は、段部2021の幅よりも小さくともよい。第1部分131は薄部、第2部分132は厚部と言いかえることもできる。
ガラスシート130の第1部分131および第2部分132は、一体成型されている。ガラスシート130は、例えば、厚みが均一な一枚の板状ガラスシートの一部を薄化することで、第1部分131および第2部分132が形成されている。ガラスシートの薄化は、例えば湿式エッチング、乾式エッチングおよび、サンドブラスト等、多様な材料除去プロセスによって行われてよい。
筐体200とは反対に面した第1部分131の表面と、筐体200とは反対に面した第2部分132の表面は、同一平面状に形成されている。筐体200とは反対の方向とは運転席に向かう方向、或いは画像光が射出される方向である。以降では、筐体200とは反対に面した第1部分131の表面と筐体200とは反対に面した第2部分132の表面とを含む表面を視認側面と称する。視認側面と反対側の面を筐体側面と称する。筐体側面は筐体200が存在する方向に向けられる面である。筐体側面は、第1部分131に対して第2部分132が筐体側に突出した形状を有する。
ガラスシート130は、前述の通り段部2021に接着された状態において全体で一定の曲率を有するように湾曲している。例えば第1部分131および第2部分132は、同じ曲率を有するように湾曲している。つまり視認側面は一定の曲率を有する。視認側面が一定の曲率を有することで、曲率変化点に応力が集中することを低減できる。第2部分132は、筐体200に面したガラスシート130の表面において、第1部分131の外周領域から筐体200へ向けて突出している。第2部分132は、第1部分131よりも突出しているため、第1部分131よりも厚みが大きい。
図3に示すように、表示部110および光学透明接着材120は、筐体200に面する第1部分131の表面において積層されており、積層部を構成している。そして、積層部と筐体200の底面部201との間に空隙が設けられている。言い換えれば、第1部分131は、表示部110が貼合された積層部を有しており、積層部と筐体200との間に空隙が設けられている。
上述したように、ガラスシート130は、弾性変形により湾曲された状態で、筐体200に接着材140を介して接着されている。したがって、湾曲加工済みのガラスシートを用いる場合と比較して、製造コストを低減できる。
弾性変形により湾曲されたガラスシート130の厚みが大きい場合、表示器1のデザイン性の低下を招くおそれがある。すなわち、ガラスシート130の厚みが大きいと、ガラスシート130を弾性変形した際に発生する復元力が大きくなる。接着材140は、この復元力に耐え得る接着力が求められる。接着力を増加させるためには、接着材140の接着面積を増加させる必要がある。本実施形態の場合、筐体200の底面部201から側壁202に向かう方向における接着材140の幅である、接着幅を増加させる必要がある。接着幅の増加は、デザイン性の低下を招くおそれがある。
一方、ガラスシート130の厚みを小さくした場合、上述した復元力は低下するが、剛性も低下する場合がある。すなわち、ガラスシート130が薄いと、割れ耐性が低下するおそれがある。ここで、「割れ耐性」とは、外部衝撃に対する割れ難さを意味する。したがって、弾性変形により湾曲されたガラスシート130は、上述したデザイン性と割れ耐性の両立が課題として存在する。
本実施形態の表示器1によれば、ガラスシート130は、厚みの異なる第1部分131および第2部分132を有している。これにより、デザイン性と割れ耐性を両立させている。
具体的には、第2部分132よりも厚みの小さい第1部分131は、筐体200に接着されておらず、筐体200との間に空隙を有している。したがって、筐体200とは反対側の外部から衝撃を受けたとき、筐体200に向けて撓むことができる。すなわち、第1部分131と筐体200との間の空隙が撓み代となることで、衝撃を吸収できる。これにより、割れ耐性が向上しうる。一方、第2部分132は、筐体200に接着されており、撓み代がない。したがって、第2部分132は外部から衝撃を受けたときに撓むことによる衝撃吸収ができない。しかし、第2部分132は、外部から衝撃を受けても割れない程度に、第1部分131よりも厚みが大きく設定されている。これにより、割れ耐性が向上しうる。
また、一般に、ガラスシートの断面二次モーメントは、ガラスシートの厚みの3乗に比例して大きくなる。具体的には、ガラスシートの厚みをt、幅をwとすると、断面二次モーメントはw・t^3/12で算出されうる。また、断面二次モーメントは、ガラスシートの復元力と比例の関係にある。よって、断面二次モーメントを低減することは、湾曲状態にあるガラスシートの復元力の低減につながる。その点に関し、本実施形態の構成においては第1部分131が第2部分132よりも厚みが小さく設定されているため、ガラスシート130全体の復元力を効果的に低減できる。その結果、接着材140の接着幅を減少でき、デザイン性を向上できる。
ここで、ガラスシート130の厚みと割れ耐性の関係性を検証するため、本開示の開発者らは以下のような試験を行った。まず、上述した表示器1と同様の構成において、ガラスシート130の代わりに、均一の厚みを有する試験用ガラスシートを設置した。そして、試験用ガラスシートの中心に向けて、鋭利物(例えばプラスドライバ)を所定の高さから落下させ、試験用ガラスシートが割れる確率を評価した。このとき、試験用ガラスシートには、ガラスシート130と同様、表示部110が積層された積層部が形成されており、積層部と筐体200との間に隙間を設けている。隙間の大きさと、試験用ガラスシートの厚みを変化させ、上記の試験を試みた。隙間の大きさは、0mm、0.75mm、1.5mmの3パターンで変化させた。試験用ガラスシートの厚みは、0.33mmと0.55mmの2パターンである。
当該試験の結果、隙間が広いほどガラス割れが低減できること、および、ガラスシートの厚みが大きいほど割れにくいこと、という2つの結果が得られた。また、本開示の開発者らはパラメータを変えつつ、割れ耐性と隙間の大きさと厚みとの関係の検証を進めたところ、筐体200に密着した第2部分132の厚みは0.55mmあれば隙間量が0mmであっても十分な割れ耐性が得られることもわかった。当該事情とデザイン性の観点から、第2部分132の厚みは0.55mm以上、0.7mm以下が好ましい。また、積層部と筐体200との間に1mm以上の隙間が形成される限りにおいては第1部分131の厚みは0.33mmでも十分な割れ耐性が得られることもわかった。当該事情から、第1部分131の厚みは0.33mm以上が好ましい。また、積層部と筐体200との間の隙間は、1mm以上が好ましい。これらの設定が適用された構成によれば、割れ耐性がさらに向上する効果が期待できる。また、ガラスシート130の曲率半径が、35mm以上かつ1000mm以下であることが好ましい。これによれば、割れ耐性を維持しつつ、デザイン性を高めることができる。
なお、第1部分131の厚みは、例えば0.35mmや0.4mm、0.5mmであってよい。第2部分132の厚みは0.55mmや0.6mm、0.7mmであってよい。もちろん、表示面の大きさや必要な割れ耐性に応じて、第1部分131の厚みは0.2mmや0.3mmであってもよい。第2部分132の厚みは0.5mmや0.8mmであってもよい。第1部分131の厚みは、第2部分132の厚みよりも所定量小さく設定されていればよい。第1部分131の厚みは、第2部分132の厚みの50%や60%などに設定されていて良い。ガラスシート130の横幅は例えば270mm、縦の長さは100mmなどであってよい。その場合、第2部分132の幅は20mmなどに設定されて良い。仮にガラスシート130が270×100mm、第2部分132の幅を20mmである場合、第1部分131のサイズは230×60mmとなりうる。もちろん、これらの寸法は一例であって適宜変更されて良い。ガラスシート130のサイズは、表示画面のサイズに適合するように設定されれば良い。第2部分132の幅は10mmや15mmなどであってもよい。
図5は、表示器1に取り付けられる前のガラスシート130の断面を示している。すなわち、ガラスシート130は、表示器1に取り付けられていない状態では、湾曲しておらず、平板形状を有する。
図5に示すように、ガラスシート130の第2部分132は、第1部分131よりも突出した突出部1321を有する。突出部1321は、第1部分131を囲むように矩形の枠形状を有する。ガラスシート130は、第2部分132の突出部1321から第1部分131の一部まで連続して延びている遮光部150を有する。
遮光部150は、ガラスシート130を通過する光を遮断する構成である。遮光部150は、突出部1321の突出端面の外周縁から、突出部1321の内側側面を通過し、第1部分131の表面まで、連続して延びている。遮光部150は、ガラスシート130の全周に設けられている。つまり、遮光部150は、ガラスシート130の筐体側面の縁部に設けられている。遮光部150は全体として枠状に形成されており、中央部に表示画像を透過させるための開口窓を有する。図3等では遮光部150の図示を省略している。
なお、遮光部150は、第1部分131の筐体側面のうち、表示部110の縁部と重なる位置から所定量(例えば1mm程度)内側となるところまで形成されている。例えば、遮光部150は、第1部分131の縁部から所定量(例えば3mm)内側となる位置まで形成されている。遮光部150は、第1部分131において積層部の外側となる領域に形成されている。第1部分131の縁部とは、第1部分131と第2部分132との境界/接続箇所に相当する。遮光部150の開口窓の大きさは、表示部110よりも所定量小さくされていてよい。換言すれば遮光部150は、表示部110の縁部を隠すように形成されていて良い。当該構成によれば、表示部110の縁や表示部110の縁部から伸びる配線がドライバに視認される恐れを低減できる。
また、遮光部150が第1部分131と第2部分132の間の段差を覆うようにも形成されていることによって、厚みの異なる第1部分131および第2部分132の間の段差に起因する見栄えの低下が抑制できる。遮光部150は、ガラスシート130に貼り付けられたフィルムであってもよいし、ガラスシート130表面に印刷した塗料であってもよい。遮光部150は、ガラスシート130を通過する光の一部を透過させてもよい。遮光部150の色は黒が好ましいが、灰色や紺色など、光をある程度吸収する色であってもよい。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の補足や変形例などは、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。なお、以上で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略することがある。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については上記説明を適用することができる。
<変形例(1)>
図6は、上述のガラスシート130の一つの変形例であるガラスシート130aを示している。ガラスシート130aは、ガラスシート130と同様に、厚みの異なる第1部分131および第2部分132を有している。ガラスシート130aはさらに、第1部分131と第2部分132の間に線形移行部134を有している。線形移行部134は、第2部分132から第1部分131に向けて徐々に厚みが減少している。線形移行部134は、第2部分132の突出部1321の突出端面と、第1部分131の表面とを直線的に接続する傾斜面を有している。そして、遮光部150は、突出部1321の突出端面の外周縁から、線形移行部134の傾斜面を通過し、第1部分131の表面まで連続して延びている。
第1部分131における第2部分132近傍の部分は、撓みにくいため、割れ耐性が低くなる場合がある。しかし、線形移行部134によれば、第1部分131において第2部分132に近い部分における割れ耐性を向上することができる。
<変形例(2)>
図7は、上述のガラスシート130の他の一つの変形例であるガラスシート130bを示している。ガラスシート130bは、ガラスシート130と同様に、厚みの異なる第1部分131および第2部分132を有している。ガラスシート130bはさらに、第1部分131と第2部分132の間に非線形移行部135を有している。非線形移行部135は、第2部分132から第1部分131に向けて徐々に厚みが減少している。非線形移行部135は、第2部分132の突出部1321の突出端面と、第1部分131の表面とを曲線的に接続する傾斜面を有している。非線形移行部135の傾斜面は、そして、遮光部150は、突出部1321の突出端面の外周縁から、非線形移行部135の傾斜面を通過し、第1部分131の表面まで連続して延びている。
非線形移行部135によれば、線形移行部134と同様、第1部分131における割れ耐性を向上することができる。なお、線形移行部134及び非線形移行部135の幅Wlsは、例えば1mmや2mm、3mm、5mmなどに設定されてよい。線形移行部134と非線形移行部135はまとめて移行部と呼ぶ事ができる。移行部は、第3部分などと言い換えることもできる。
<変形例(3)>
上述した実施形態では、ガラスシート130が、1つの第1部分131と、第1部分131を囲む第2部分132と、を備えるよう構成されている。しかし、ガラスシート130の構成は、これに限らない。すなわち、ガラスシート130は、複数の第1部分131と、複数の第1部分131を区画するように囲む第2部分132と、を備えても良い。第2部分132は、ガラスシート130(換言すれば表示面)全体を2つ又は4に区画するように形成されていてもよい。これによれば、一枚のガラスシート130で、複数に区画された表示面を実現でき、デザイン性を向上することができる。
なお、必ずしも第2部分132は第1部分131を囲むように配置されている必要はない。換言すれば第2部分132は必ずしも第1部分131の上下左右に配置されている必要はない。例えば第2部分132は、ガラスシート130の上下の縁部のみに形成されていても良い。横方向に伸びる第2部分132は形成されている一方、縦方向に伸びる第2部分132は省略されても良い。その逆も同様である。
<変形例(4)>
上述した実施形態では、筐体200が縦方向において内側に凹んだ凹曲面を有し、ガラスシート130が筐体200に沿った形状を有していた。しかし、筐体200は、横方向において内側へ凹んだ凹曲面を有していてもよい。換言すれば、筐体200は、縦方向における断面形状は直線であり、且つ、横方向に於ける断面形状が背面側に向かって凸の形状を有する湾曲形状であってもよい。また、筐体200は運転席側に突出した凸曲面やS字に湾曲したS字曲面を有してもよい。そしてガラスシート130を、筐体200のこれらの凸曲面またはS字曲面に沿った形状としてもよい。
<変形例(5)>
上述した実施形態では、接着材140は、ディスプレイパネル100の全周すなわち、ガラスシート130の全周に連続的に設けられている。しかし、接着材140は、ディスプレイパネル100の周囲に断続的に設けられても良い。例えば、正面から見たときに、接着材140を、ディスプレイパネル100の上辺と下辺の両方に帯状に設けても良い。または、ディスプレイパネル100の周囲に所定の間隔で複数設けても良い。
<変形例(6)>
表示部110およびガラスシート130との間に、タッチ操作に基づく所定機器への入力を可能とするタッチセンサを設けるようにしてもよい。所定機器は、車両用空調装置、カーナビゲーションシステム、車両オーディオ装置等である。これにより、ガラスシート130へのタッチ操作によって、所定機器への入力操作が可能となる。
<変形例(7)>
上記表示器1は、助手席の乗員向けにインストゥルメントパネルに配置されてもよい。また、上記表示器1は、後部座席の乗員向けの構成であってもよい。以上では、表示器1を車両用に適用した例を示したが、家庭用や業務用等に適用してもよい。
<付言>
本開示における対向とは、所定の距離をおいて略平行に向かい合っている状態を指す。対向している部材間の間には、シーリングゲルや、クッション、支持板など、他の部材が介在していても良い。第2部分132は、縁部或いは接着部と言いかえることもできる。第1部分131は、第2部分132よりも内側に位置する構成であることから中央部、或いは、底面部201から浮いていることから浮遊部と言いかえることもできる。さらに、第1部分との記載は第1領域や第1表示部などと言い換えられてもよい。同様に第2部分との記載は第2領域や第2表示部などと言い換えられてもよい。
1 表示器、100 ディスプレイパネル、110 表示部、120 光学透明接着材、130 ガラスシート、131 第1部分、132 第2部分、140 接着剤、150 遮光部、200 筐体

Claims (10)

  1. 画像を表示する表示部(110)と、
    前記表示部を収容する筐体(200)と、
    可撓性を有する、前記表示部を保護するためのガラスシート(130)と、を備え、
    前記ガラスシートは、湾曲した表示面を有するように前記筐体に固定されており、
    前記ガラスシートは、前記筐体とは接着されない領域である第1部分(131)と、接着材で前記筐体に接着されている第2部分(132)と、を備え、
    前記第1部分は、前記第2部分よりも厚みが小さく、
    前記第1部分は、前記湾曲した表示面の少なくとも一部を形成し、
    前記第1部分は、前記表示部が貼合されている積層部を有し、
    前記積層部と前記筐体との間には空隙が設けられている表示器。
  2. 前記空隙は1mm以上である、請求項1に記載の表示器。
  3. 前記筐体に面した前記ガラスシートの表面に設けられてあって、前記ガラスシートを通過する光を遮断する遮光部(150)をさらに備え、
    前記遮光部は、前記第2部分から前記第1部分の一部まで連続して延びている、請求項1に記載の表示器。
  4. 前記第1部分の厚みは0.7mm以下であり、
    前記第2部分の厚みは0.33mm以上である、請求項1に記載の表示器。
  5. 前記湾曲した表示面の曲率半径は35mm以上1000mm以下である、請求項1に記載の表示器。
  6. 前記ガラスシートは樹脂製である、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示器。
  7. 前記筐体は、内側へ凹んだ凹曲面を有し、
    前記第1部分は、前記筐体の前記凹曲面に対向する形状を有している、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示器。
  8. 前記第1部分および前記第2部分は、一定の曲率を有する1つの曲面を構成している、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示器。
  9. 前記ガラスシートは、前記第1部分と前記第2部分との間に移行部を有し、
    前記移行部は、前記第2部分から前記第1部分に向けて徐々に厚みが減少している、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示器。
  10. 前記第1部分は全周が前記第2部分に囲まれている、請求項1から5のいずれか一項に記載の表示器。
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