JP2024081917A - 工具マガジン装置及び工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の工具ポット装着部が周方向に間隔を空けて配置された工具マガジンと、各工具ポット装着部に対して、工具マガジンの回転軸線方向の一方側から挿抜自在に装着され、工具を、工具マガジンの径方向外側に突出する状態で保持する工具ポットと、工具マガジンのポット装着部よりもマガジン径方向の内側を通って回転軸線方向に延びるレール部材と、該レール部材に対して移動可能に支持された移動搬送体と、移動搬送体に搭載され、工具ポットを把持可能な把持機構とを備えた工具マガジン装置において、工具ポットの長大化を回避しつつ、工具ポットを工具マガジンと工具交換装置との間で落下させることなく確実に搬送する。【解決手段】把持機構120は、上下方向に対向する一対の把持部材121を有していて、工具ポット104を把持する際には、該一対の把持部材121により工具ポット104を上下方向の両側から挟持するように構成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、複数の工具ポット装着部が周方向に間隔を空けて配置された回転可能な工具マガジンと、各工具ポット装着部に装着され、工具を、工具マガジンの径方向外側に突出する状態で保持する工具ポットとを備えた工具マガジン装置に関する。
この種の工具マガジン装置として、工作機械に付設された工具交換装置と工具マガジンとの間で工具ポットの搬送を行う移動搬送体を備えた装置が知られている。
例えば特許文献1に示す工具マガジン装置は、移動搬送体としてのポットスライダと、工具マガジンと工具交換装置とに跨がって延びる上下一対の平板部からなる案内部材と、ポットスライダを該案内部材に沿って移動させる工具ポット移動装置とを有している。
工具ポットは、その先端側に位置する工具装着部と、基端側に位置して前記ポットスライダに把持されるポット被把持部と、工具装着部及びポット被把持部の間に位置して前記一対の平板部の間に保持される被保持部とから構成されている。
そして、前記工具マガジン装置では、工具ポットをポットスライダによって工具交換装置側の所定位置まで移動させると、該工具ポットと工具交換装置との間で工具の受渡しが行われる一方、工具ポットをポットスライダによって工具マガジンの割出し位置に隣接する所定位置まで移動させると、工具マガジンに設けられたポットホルダと前記ポットスライダとの間で工具ポットの着脱が行われる。
前記ポットスライダは、工具マガジンの回転軸方向にて水平に対向する一対の突起部を有していて、該一対の突起部の間に工具ポットのポット被把持部を嵌合させることで、当該工具ポットを把持する。
特開2020-199570号公報
特許文献1に示す工具マガジン装置では、工具ポットの中間部に被保持部を設けて、この被保持部を案内部材により保持するようにしている。このため、工具ポットが、被保持部の長さ分だけ長大化するという問題がある。したがって、工具ポットの長大化を回避する観点では、被保持部を廃止してポットホルダ(移動搬送体)に設けられた把持機構のみで工具ポットを保持することが好ましい。
しかしながら、特許文献1の工具マガジン装置では、前記把持機構は水平方向に対向する一対の突起部により構成されていて、該一対の突起部の間に工具ポットの基端部を嵌め込むだけで工具ポットの把持機能を実現している。このため、この把持機構のみでは工具ポットを落下不能に保持することができない。
そこで、一対の突起部を水平方向に開閉駆動して、該一対の突起部により工具ポットを水平方向の両側から挟持することが考えられる。しかし、工具ポットを水平方向の両側から挟持する構成では、例えば工具ポットに装着される工具重量が大きいと、工具ポットが一対の突起部の間から下方に抜け落ちて落下する虞がある。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであって、工具ポットの長大化を回避しつつ、工具ポットを工具マガジンと工具交換装置との間で落下させることなく確実に搬送可能な工具マガジン装置を提供することを、その目的とする。
前記課題を解決するための本発明の一局面では、複数の工具ポット装着部が周方向に間隔を空けて配置され、該各工具ポット装着部を該周方向に移動させるように回転可能な工具マガジンと、前記各工具ポット装着部に対して、前記工具マガジンの回転軸線方向の一方側から挿抜自在に装着され、工具を、前記工具マガジンの径方向外側に突出する状態で保持する工具ポットと、前記工具マガジンの工具ポット装着部よりもマガジン径方向の内側を通って前記回転軸線方向に延びるレール部材と、該レール部材に対して移動可能に支持され、予め定めたポット着脱位置と該ポット着脱位置から前記工具マガジンの回転軸線方向の前記一方側に離間した工具受渡し位置との間で移動可能な移動搬送体と、該移動搬送体に設けられ、前記工具ポットを把持可能な把持機構とを備え、前記移動搬送体が前記ポット着脱位置にある状態では、前記工具マガジンの回転により該ポット着脱位置に隣接する所定角度位置に割り出された工具ポット装着部に対し、前記移動搬送体の把持機構を介して前記工具ポットの着脱動作を行い、前記移動搬送体が前記工具受渡し位置にある状態では、前記移動搬送体により搬送された前記工具ポットと予め設置された工具交換装置との間で前記工具の受渡し動作を行うように構成された工具マガジン装置であって、前記把持機構は、上下方向に対向する一対の把持部材を有していて、前記工具ポットを把持する際には、該一対の把持部材により当該工具ポットを上下方向の両側から挟持するように構成されている。
この構成によれば、移動搬送体に設けられた把持機構により工具ポットを把持する際には、一対の把持部材によって工具ポットが上下方向の両側から挟持される。したがって、例えば一対の突起部の間に工具ポットの基端部を嵌合させるだけの把持機構に比べて、工具ポットを落下不能に確実に把持することができる。しかも、一対の把持部材は、工具ポットを上下方向の両側から挟持するように構成されているので、水平方向の両側かから工具ポットを挟持する場合に比べて、工具ポットの支持剛性を格段に向上させることができる。よって、工具ポットを落下させることなく移動搬送体によって確実に搬送することができる。また、工具ポットの支持剛性を向上させたことで、工具ポットを補助的に支持するための案内部材を設ける必要がなくなる。よって、部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
前記移動搬送体に設けられ、前記把持機構を、前記ポット着脱位置と、該ポット着脱位置よりも前記マガジン径方向の内側に位置する退避位置との間で駆動する進退駆動機構をさらに備え、前記進退駆動機構は、前記工具マガジンの回転により前記工具ポット装着部に装着された工具ポットが前記所定角度位置に割り出される際には、前記把持機構を前記退避位置に位置させるように構成され、前記退避位置は、前記工具ポットの前記所定角度位置への割り出し時に、当該工具ポットと前記把持機構との干渉が生じない位置であることが好ましい。
これによれば、工具マガジンを回転させて工具ポットを所定角度位置に割り出す際に、移動搬送体を退避位置に移動させておくことで、把持機構を構成する一対の把持部材と工具ポットとが干渉するのを防止することができる。したがって、一対の把持部材を上下方向に対向させる構成を採用したとしても、工具ポットと各把持部材との干渉を生じさせることなく、一対の把持部材により工具ポットを確実に保持することができる。
前記一対の把持部材は、前記工具ポット装着部に装着された前記工具ポットの前記所定角度位置への割り出し時に、前記工具ポットと該各把持部材との干渉を回避するための切欠部を有していることが好ましい。
このように、一対の把持部材に切欠部を設けることで、把持機構全体をポット装着部に極力近づけて配置しつつ、一対の把持部材とポット装着部に装着された工具ポットとの干渉を回避することができる。したがって、進退駆動機構による把持機構の移動ストローク量を極力少なくして、進退駆動機構の小型化を図ることができる。
前記把持機構は、トグル機構を利用して前記一対の把持部材による挟持動作を実行するように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、把持機構をコンパクト化しつつ大きな把持力を得ることができる。
前記工具マガジンは、回転軸線に垂直な円板状のフレーム板を有し、前記フレーム板には、前記工具ポット装着部を形成するポットホルダを備え、前記ポットホルダは、前記フレーム板の側面に固定される取付板部と、該取付板部に対して垂直に接続され、マガジン径方向に対向する一対の対向板部と、各対向板部に形成され、前記工具マガジンの回転軸線方向の一方側に開放して前記工具ポットを挿抜自在に受け入れる前記工具ポット装着部としての装着部とを有していることが好ましい。
この構成によれば、工具ポットをスペース効率良くポットホルダに装着することができる。すなわち、例えば、一対の把持部材により工具ポットを水平方向の両側から挟持するようにした場合、一対の把持部材の開閉スペースを確保するためにフレーム板を屈曲させる必要があるが、本発明では、一対の把持部材は、上下方向の両側から工具ポットを挟持するように構成されているので、フレーム板を屈曲させる必要がない。よって、フレーム板の形状を簡素化して装置全体をコンパクトに構成することができる。
前記工具マガジンは複数設けられ、複数の前記工具マガジンは、前記回転軸線方向に間隔を空けて同軸に配置され、前記レール部材は、前記回転軸線方向において複数の前記工具マガジンに跨がって延設されており、前記各工具マガジンは、前記把持機構により前記工具ポットが把持された状態で前記移動搬送体が前記レール部材に沿って移動する際に当該工具ポットの通過を許容する欠損部を、前記周方向の一カ所に有していることが好ましい。
このように、複数の工具マガジンを回転軸方向に間隔を空けて配置した工具マガジン装置では、レール部材の長さが長くなるので、遠くの工具マガジンから決められた時間内に工具ポットを工具交換装置まで搬送してくるためには、移動搬送体の移動速度を速くせざるを得ない。このため、移動搬送体の加減速時に工具ポットに作用する慣性力が増加して工具ポットが落下し易くなる。本発明の構成は、このように工具ポットが落下し易い構成においても、把持機構による工具ポットの支持剛性を向上させて工具ポットの搬送を確実に行うことができる。
本発明に係る工具マガジン装置によれば、移動搬送体に設けられた把持機構により工具ポットを把持する際に、上下方向に対向する一対の把持部材により工具ポットを上下方向の両側から挟持するようにしたことで、工具ポットの長大化を回避しつつ、工具ポットを工具マガジンと工具交換装置との間で落下させることなく確実に搬送することができる。
本発明の実施形態に係る工具マガジン装置を備えた工作機械を示す外観斜視図である。 工具マガジン装置を示す外観斜視図である。 図2における工具マガジンから工具交換装置に至る部分を拡大して示す拡大斜視図である。 図3のIV-IV線断面図である。 搬送ユニットを示す斜め上側から見た斜視図である。 搬送ユニットの把持機構をベースプレート側から見た斜視図である。 図5のVII-VII線断面図である。 搬送ユニットによるポット搬送動作を説明するための説明図であり、(a)は搬送ユニットが退避位置にある状態を示し、(b)は搬送ユニットが着脱位置にある状態を示し、(c)は搬送ユニットが工具受渡し位置にある状態を示している。
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
《実施形態》
図1は、本発明の実施形態に係る工具マガジン装置100を備えた工作機械1を示す外観斜視図である。本例の工作機械1は、横型のマシニングセンタであって、ベッド2、コラム3、主軸頭5、テーブル7、工具交換装置20、及び工具マガジン装置100などを備えている。尚、以下の説明において、前側及び後側は、工作機械1の正面側及び背面側を意味し、左側及び右側は、工作機械1を前側から見たときの左側及び右側を意味する。また、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向はそれぞれ、工作機械1の左右方向、上下方向、及び前後方向に相当する。本実施形態では、ベッド2、コラム3、主軸頭5、テーブル7工具交換装置20を含む工作機械本体と、工具マガジン装置100の工具マガジン102との間で、搬送ユニット111により工具Tが取り付けられた工具ポット104が行き来するように構成されている。そして、工具交換装置20により主軸頭5に取り付けられている工具Tと工具マガジン装置100から搬送される工具ポット104に取り付けられている工具Tとが自動交換される。以下に各部について詳述する。
ベッド2は平面視で矩形状をなしており、テーブル7は、ベッド2上に配設されている。テーブル7は、ベッド2上に配置された一対のガイドレール4による案内の下、図示しないZ軸送り機構によって、Z軸方向に移動する。また、テーブル7上にはパレット10が装着されており、このパレット10上にワークWが取り付けられる。
コラム3はベッド2の後端部に配設され、コラム3の前側面には、サドル9がX軸方向に移動可能に取付けられ、サドル9の前側面には、主軸頭5を支持するスライダ8がY軸方向に移動可能に取付けられている。サドル9は、図示しないX軸送り機構によってX軸方向に移動し、スライダ8は、図示しないY軸送り機構によってY軸方向に移動する。
主軸頭5は、工具Tが装着される主軸6を回転自在に支持するとともに、図示しない主軸モータによって回転駆動される。そして、X軸送り機構、Y軸送り機構、Z軸送り機構及び主軸モータは、図示しない制御装置によってその動作が制御される。
斯くして、この工作機械1では、制御装置(図示せず)による制御の下、主軸頭5がX軸-Y軸平面内で移動するとともに、テーブル7がZ軸方向に移動し、このように主軸頭5及びテーブル7が三次元空間内で相対的に移動することによって、テーブル7に装着されたパレット10上のワークWが、主軸6に装着された工具Tによって加工される。
[工具交換装置の構成]
工具交換装置20は、機械正面から見て主軸6の左側に配置されていて、主軸6に装着された工具Tと、次工程で使用する工具Tとを交換する。図2及び図3に示すように、工具交換装置20は、後述する工具マガジン装置100の支持フレーム101から右側に突出する支持ブラケット105に支持されている。工具交換装置20は、両端部にU字状の切り欠きである工具係合部21a(図2参照)が形成された旋回可能な工具交換アーム21と、工具交換アーム21の旋回中心部に連結されて該工具交換アーム21をZ軸と平行な軸線回りに回転駆動する駆動モータ22と、駆動モータ22の側方に位置するポット仮保持部23とを有している。
ポット仮保持部23は、後述する搬送ユニット111によって工具マガジン102から搬送されてきた工具ポット104の外周面に係合することで、当該工具ポット104をその軸線が工具交換アーム21の回転軸と平行になる状態で保持する。工具交換アーム21は、駆動モータ22により旋回駆動されることで、ポット仮保持部23に保持された工具ポット104と主軸6との間で工具Tの交換(差し替え)を行う。
[工具及び工具ポットの構成]
工具Tは、主軸6への取付け用のテーパシャンク部(図示省略)を有している。工具ポット104は、工具Tのテーパシャンク部と嵌合する嵌合孔104cが形成されたポット本体部104a(後述する図7参照)と、ポット本体部104aの基端部に取付けられた被把持部104bとを有している。
ポット本体部104aの外周面には、3つの平面部104eが形成されており、そのうちの2つの平面部104eは互いに対向して平行となるように形成されており、残りの1つの平面部104eは前述した2つの平面部104eに対してそれぞれ直交関係となるように形成されている。すなわち、軸方向から見て互いに直交する3つの平面部104e(後述する図5及び図6参照)が概略U字状に配置されている。この3つの平面部104eは、後述するポットホルダ102bのポット装着部102eに嵌合可能に形成されている。
工具ポット104の被把持部104bは、後述する搬送ユニット111の把持機構120により把持される部分であって、ポット本体部104aの基端部に螺子で固定されている。被把持部104bは、略直方体状のブロック体からなる。被把持部104bの上面及び下面にはそれぞれ、ポット軸方向に直交する幅方向の全体に亘って把持溝104dが形成されている。把持溝104dは、深さ方向の底面側ほど幅狭となる断面台形状をなしている。
また、被把持部104bの基端部の軸心部には、ポット軸方向の外側に突出する突部104fが設けられている。この突部104fは、例えばボルト等の締結部材の一部により構成される。
[工具マガジン装置の構成]
工具マガジン装置100は、工具マガジン102にストックされた多数の工具Tの中から次工程で使用する一の工具Tを装着した工具ポット104を選択して工具交換装置20に搬送するとともに、工具交換装置20にて該一の工具Tと入れ替わりで主軸6から回収した前工程の工具Tを工具ポット104に装着した状態で工具マガジン102に搬送する。
具体的には、工具マガジン装置100は、図2及び図3に示すように、工具Tが装着された工具ポット104を保持する2つの工具マガジン102と、各工具マガジン102を回転駆動するマガジン駆動機構103と、各工具マガジン102と工具交換装置20との間に跨るレール部材150と、該レール部材150上を走行しながら工具ポット104を搬送する搬送ユニット111とを有している。
2つの工具マガジン102は、ベッド2の左側のスペースにX軸方向に間隔を空けて同軸に配置されている。そして、各工具マガジン102は、複数の角柱を組み合わせた支持フレーム101によってX軸と平行な軸線回りに回転可能に支持されている。
各工具マガジン102は、回転軸線に対して垂直に設けられた概略円環板状をなすフレーム板102aと、該フレーム板102aに取付けられた複数のポットホルダ102bとを有している。各フレーム板102aは、その回転軸線方向から見て周方向の一箇所に欠損部Kを有している。この欠損部Kは、工具ポット104を保持した搬送ユニット111の通過を許容するように形成されている。フレーム板102aの内側周面には、全周に亘ってギヤ部(図示省略)が形成されており、フレーム板102の内側周面は内歯車として機能するように構成されている。このギヤ部は、マガジン駆動機構103を構成する駆動ギヤ103aに噛合している。マガジン駆動機構103は、この駆動ギヤ103aを不図示の駆動モータにより回転駆動することで工具マガジン102を回転駆動する。図2では、左側の工具マガジン102を駆動するための駆動ギヤ103aのみを示すが、右側の工具マガジン102にも同様に駆動ギヤ103aが設けられており、各工具マガジン102はマガジン駆動機構103によって独立に回転駆動される。
フレーム板102aの面板部分における外周縁部には、欠損部Kを除く全周に亘って複数のポットホルダ102bが隙間無く並んで取付けられている。各ポットホルダ102bには、工具ポット104が保持され、各工具ポット104には、工具Tが工具マガジン102の径方向外側に突出する状態で保持されている。言い換えると、複数のポットホルダ102bは、回転軸線を中心として保持される工具Tがマガジン径方向の外側を向くように放射状にフレーム板102aの外周縁部に並べ設けられている。図2では、見やすさを考慮して3つの工具T(二点鎖線)のみを示すが、実際には全ての工具ポット104に工具Tが保持されている。
ポットホルダ102bは、図4に示すように、フレーム板102aの右側面に固定されるとともにマガジン径方向に延びる矩形状の取付板部102cと、該取付板部102cの端縁に垂直に接続され、マガジン径方向にて対向する一対の対向板部102dとを有している。各対向板部102dには、ポット装着部102eが形成されている。ポット装着部102eは、対向板部102dについて工具マガジン102の径方向から見てその回転軸線方向の一方側(本例では右側)に開放する概略U字状の切り欠き部として形成されている。ポット装着部102eの内面は、工具ポット104の外周面に形成された3つの平面部104e(図5及び図6参照)に嵌合する。そして、工具ポット104は、対向板部102dとに3つの平面部104eとの間に設けられた不図示の係合機構により脱落不能に保持される。
レール部材150は、図2及び図3に示すように、各工具マガジン102に跨がってZ軸方向(工具マガジン102の回転軸線方向)に直線状に延設されている。レール部材150は、工具マガジン102により所定角度位置Pに割り出されたポットホルダ102bに隣接し且つ該ポットホルダ102bよりもマガジン径方向の内側を通るように配置されている。本例では、所定角度位置Pは、図2及び図3において、Y軸方向の+側(上側)を12時の位置とし-側(下側)を6時の位置としたとき3時の位置に設定されている。
図3に示すように、レール部材150は、工具交換装置20のポット仮保持部23の後方から左側の工具マガジン102の左端位置まで延設されている。レール部材150は、その延設方向において第1レール部150aと第2レール部150bとに分割されている。第1レール部150aは、工具交換装置20のポット仮保持部23の後方から右側の工具マガジン102の左端位置まで延設されている。第2レール部150bは、第1レール部150aに対して僅かな隙間Cを空けてその延長上に配置されていて、該第1レール部150aの左端近傍から左側の工具マガジン102の左端位置まで延設されている。第1レール部150aと第2レール部150bとの隙間Cは、右側の工具マガジン102を回転させた際のフレーム板102aの通過隙間として機能する。
第1レール部150aは、支持フレーム101に連結された支持ブラケット105に固定され、第2レール部150bは、支持フレーム101に設けられた被固定部(図示省略)に固定されている。第1レール部150a及び第2レール部150bにはそれぞれ、マガジン径方向に対向する断面T字状の一対の案内突部150cが設けられており、この一対の案内突部150cによって搬送ユニット111がX軸方向に移動可能に案内される。
搬送ユニット111は、図3及び図5に示すように、移動搬送体112、把持機構120、進退駆動機構130(図3及び図5では図示されない)、及び走行機構140を有している。把持機構120及び進退駆動機構130は、ベースプレート113を介して移動搬送体112の上面に搭載されており、走行機構140は移動搬送体112の上面に直接搭載されている。すなわち、移動搬送体112は把持機構120及び進退駆動機構130をレール部材150の延在する左右方向に搬送する。進退駆動機構130は、移動搬送体112上における把持機構120の前後方向の位置を変更するものである。移送搬送体112上における把持機構120の位置は、工具マガジン102に外周縁部に取り付けられている工具ポット104の基端側よりもマガジン径方向内側となる退避位置と、退避位置よりもマガジン径方向外側であり、把持機構120により工具ポッド104の着脱が行われる着脱位置との間で変更される。ここで、進退駆動機構130の一部である可動シリンダ131と、把持機構120の一部であるシリンダ127は1つの概略直方体形状をなす1つのブロックにおいてそれぞれ開口する向きが逆向きとなるように形成されている。すなわち、進退駆動機構130は可動シリンダ131を移送搬送体112上で動かすことにより、把持機構120全体を移動させるように構成されている。
移動搬送体112は、レール部材150に設けられた一対の案内突部150c(図3参照)にカムフォロア(図示省略)を介して係合している。そして、移動搬送体112は、走行機構140による駆動の下、該一対の案内突部150cに沿って左右方向(X軸方向)に移動する。
走行機構140は、図3に示すように、ベースプレート113の後端部に脚板141を介して支持された水平板142と、水平板142の上面に設けられて鉛直軸回りに回転する走行ギヤ143と、走行ギヤ143を回転駆動する駆動モータ(図示省略)とを有している。この走行ギヤ143は、支持フレーム101に固定されたラックバー151に噛合している。ラックバー151は、レール部材150と平行にその上方に配置されており、走行ギヤ143がラックバー151に噛合しながら駆動モータにより回転駆動されることで、移動搬送体112がレール部材150に沿って(ラックバー151に沿って)移動するようになっている。
把持機構120は、工具ポット104の基端部をトグル機構により上下方向の両側から把持する機構である。進退駆動機構130は、把持機構120を前後方向(レール部材150に直交する方向)に進退移動させる機構である。図5に示すように把持機構120及び進退駆動機構130は、移動搬送体112の上面に設けられたベースプレート113上に配置されている。ベースプレート113は前後方向に長い矩形板からなり、把持機構120及び進退駆動機構130は、ベースプレート113の左右両側の端縁部に立設された一対の鉛直板115の間に配置されている。
把持機構120は、図7に示すように、上下一対の把持部材121と、一対のリンク部材122と、前後方向に延びるスライドロッド125と、スライドロッド125の後端部に連結された可動ピストン126と、可動ピストン126と滑らかに摺動可能に篏合するシリンダ127とを有している。すなわち、可動ピストン126そして、一対のリンク部材122と、前後方向に延びるスライドロッド125とがトグル機構を構成している。把持機構120は、スライドロッド125の進退によってトグル機構が動作し、一対の把持部材121が閉じて工具ポット104を挟持する挟持状態と、一対の把持部材121が開いて工具ポット104が解放された解放状態と、を切り替え可能に構成されている。
一対の把持部材121は、上下方向に対向する上側把持部材121Uと下側把持部材121Lとからなる。尚、以下の説明において、上側把持部材121Uと下側把持部材121Lとを特に区別する必要がない場合には、添字U,Lを省略して単に把持部材121と称する。
一対の把持部材121は、それぞれの中間部(基端部と先端部との間の部分)が固定ピン128により回動可能に支持されている。固定ピン128は、左右の鉛直板115を貫通して該両鉛直板115の内側に突出している。図5及び図8に示すように各把持部材121の先端部における幅方向の中央部には、先端側に開放する矩形状の切欠部121bが形成されている。この切欠部121bは、工具ポット104の後端面から突出する突部104fとの干渉を回避するために形成されている。
また、図5及び図8に示すように各把持部材121の先端部における切欠部121bの幅方向の両側には、フック形状の係合爪121aが形成されている。この係合爪121aは、工具ポット104の被把持部104bに形成された把持溝104dに係合可能に形成されている。各把持部材121の基端部はそれぞれ、中間連結ピン123を介して一対のリンク部材122の先端部に連結され、一対のリンク部材122の基端部は、共通連結ピン124を介してスライドロッド125の前端部に連結されている。共通連結ピン124は、左右の鉛直板115の内側面に形成された長孔状の溝部115aによって前後方向にスライド可能に支持されている。
スライドロッド125の後端部には、可動ピストン126がボルトで固定されており、シリンダ127内の空間は、該可動ピストン126により前側油圧室S1と後側油圧室S2とに区画されている。各油圧室S1,S2には、不図示の油圧ポンプを通じて油圧が供給される。油圧流路の切り替えは、制御装置による制御の下、油圧バルブ(図示省略)の作動状態を切り替えることで実行される。
後側油圧室S2に油圧が供給されると、可動ピストン126が前進して、上下の中間連結ピン123がリンク部材122によって互いに離間する方向に駆動される。この結果、一対の把持部材121がそれぞれ固定ピン128を支点に係合爪121aが互いに近づく方向(矢印D1方向)に回動する。この回動動作は、一対の把持部材121により工具ポット104を上下方向の両側から挟持する動作である。把持機構120を後述する着脱位置に前進させた状態でこの挟持動作を実行すると、各把持部材121の係合爪121aが工具ポット104の把持溝104dに係合する。
一方、前側油圧室S1に油圧を供給されると、可動ピストン126が後退して、上下の中間連結ピン123がリンク部材122によって互いに近づく方向に駆動される。この結果、一対の把持部材121がそれぞれ固定ピン128を支点に係合爪121aが互いに離間する方向(矢印D2方向)に回動する。この回動動作は、一対の把持部材121による工具ポット104の挟持を解除する動作、又は、一対の把持部材121により工具ポット104を挟持する前の準備動作として実行される。
進退駆動機構130は、把持機構120のシリンダ127を下方に形成された可動シリンダ131と、前後方向に延びる固定ロッド132と、固定ロッド132の前端部に一体形成されたピストン133とを有している。なお、シリンダ127と可動シリンダ131は1つのブロックに対して形成されているが、例えば2つの異なるブロックで個別にシリンダ127と可動シリンダ131を形成し、可動シリンダ131が形成されているブロックに対してシリンダ127が形成されているブロックが一体となって移動するようにボルト等の締結手段で固定しても構わない。
可動シリンダ131の下側側面部は、前方から見ると左右方向の中央部が下側に突出するT字状をなしており、可動シリンダ131の下側側面部における左右両端部が、ベースプレート113に形成された摺動面113aに沿って前後方向にスライドする。
固定ロッド132の後端部は、ベースプレート113に立設された突出壁113bに前後方向に移動不能に固定されている。ピストン133は可動シリンダ131内に摺動可能に篏合している。可動シリンダ131内の空間は、ピストン133によって前側油圧室S3と後側油圧室S4とに区画されている。各油圧室S3,S4には、不図示の油圧ポンプを通じて油圧が供給される。油圧流路の切り替えは、制御装置による制御の下、油圧バルブ(図示省略)の作動状態を切り替えることで実行される。
前側油圧室S3に油圧が供給されると、固定されたピストン133に対して可動シリンダ131が前側に移動する。この結果、可動シリンダ131上に載置された把持機構120の一対の把持部材121が、工具ポット104の被把持部104bを把持可能な位置まで前進する。
一方、後側油圧室S4に油圧が供給されると、固定されたピストン133に対して可動シリンダ131が後側に移動する。この結果、可動シリンダ131上に載置された把持機構120の一対の把持部材121が、工具ポット104の被把持部104bよりも後側に退避した状態(図7の状態)になる。
[搬送ユニットの動作説明]
次に、図8を参照して、工具マガジン102と工具交換装置20との間で行われる搬送ユニット111のポット搬送動作について説明する。
このポット搬送動作は、搬送ユニット111に搭載された把持機構120を、着脱位置と、退避位置と、工具受渡し位置との間で移動させて実行される。着脱位置及び退避位置は、左右の工具マガジン102のそれぞれに対して設定されているが、図8では簡略化して左側の工具マガジン102に対する位置だけを示している。左側の工具マガジン102と工具交換装置20との間で搬送ユニット111によるポット搬送動作を実行する際には、制御装置(図示省略)による制御の下、右側の工具マガジン102の欠損部K(図2参照)を所定角度位置Pに割り出す。これにより、搬送ユニット111は、工具ポット104を保持しまま当該欠損部Kを通過可能になる。尚、2列目(左側)の工具マガジン102の欠損部Kは、本例においては必ずしも必要ではないが、例えば、3列目以後に工具マガジン102を追加する場合に同様の理由で(工具ポット104の通路を確保する目的で)必要となる。
着脱位置は、工具マガジン102によって所定角度位置Pに割り出されたポットホルダ102bよりも径方向内側であって、該ポットホルダ102bに対して工具ポット104の着脱動作を実行可能な位置である。
退避位置は、把持機構120を着脱位置よりも後側(マガジン径方向の内側)に離間させた位置であって、工具マガジン102を回転させて工具ポット104を所定角度位置Pに割り出す際に、工具ポット104の被把持部104bと把持機構120との干渉を回避可能な位置である。ここで、着脱位置及び退避位置間の移動は、進退駆動機構130の作用によってレール部材150上に設けられている移動搬送体112に対して把持機構120が径方向に移動することにより実現される。つまり、搬送ユニット111全体が前後に移動するのではなく、その上部機構である把持機構120及び進退駆動機構130のみが前後方向の位置を変化させている。
工具受渡し位置は、着脱位置よりも右側(工具マガジン102の回転軸線方向の一方側)に離間した位置であって、工具交換装置20のポット仮保持部23に工具ポット104を係合させて、当該工具ポット104と工具交換アーム21との間で工具Tの受渡し動作を実行可能な位置である。ここで、工具受け渡し位置及び着脱位置間の移動は、進退駆動機構130によって把持機構120が前側(径方向外側)に突出した状態でレール部材150に沿って移動搬送体112が左右方向に移動することで実現される。つまり、搬送ユニット111全体が横方向に移動している。
着脱位置と退避位置との間では、搬送ユニット111による前進挟持動作又は開放後退動作が実行される。前進挟持動作とは、進退駆動機構130により把持機構120を前進させた後に、一対の把持部材121により工具ポット104を挟持する動作である。開放後退動作とは、一対の把持部材121を上下両側に開放した後(挟持解除させた後)に進退駆動機構130により把持機構120を後退させる動作である。
具体的なポット搬送手順を説明すると、先ず、工具マガジン102により工具ポット104を所定角度位置Pに割り出す際には、搬送ユニット111における把持機構120の位置を進退駆動機構130により退避位置に位置させ且つ把持機構120により一対の把持部材121を挟持解除状態にする(図8(a)参照)。そして、工具マガジン102による工具ポット104の割り出しが完了した後、搬送ユニット111に前進挟持動作を実行させる。これにより、搬送ユニット111における把持機構120の位置を進退駆動機構130により着脱位置に移動させて、把持機構120の一対の把持部材121により工具ポット104の被把持部104bが上下方向の両側から挟持される(図8(b)参照)。
そして、この前進挟持動作が完了した後、把持機構120を工具受渡し位置に移動させるべく、搬送ユニット111を走行機構140によりレール部材150の右側端部まで走行させる。把持機構120が工具受渡し位置に到達すると、一対の把持部材121に挟持された工具ポット104が工具交換装置20のポット仮保持部23に係合する(図8(c)参照)。そして、ポット仮保持部23への係合が完了すると、制御装置による制御の下、クランプシリンダ24(図3参照)により工具ポット104が固定され、当該工具ポット104と主軸6との間で工具交換アーム21による工具Tの交換動作(差し替え動作)が実行される。
この工具交換動作が完了した後は、把持機構120を着脱位置に移動させるべく、搬送ユニット111を走行機構140によりレール部材150の左側端部まで走行させる(図8(b)参照)。把持機構120が着脱位置に到達すると、一対の把持部材121に把持された工具ポット104が、元のポットホルダ102bに右側から装着される。そうして、工具ポット104を元のポットホルダ102bに装着した後、搬送ユニット111に開放後退動作を実行させて図8(a)の状態に戻る。以後は、図8(a)~(c)で説明した上述の動作を繰り返すことで、工具マガジン102と工具交換装置20との間で工具ポット104の搬送が行われる。
ところで、従来の把持機構では、一対の把持部材を水平方向に対向させて、この一対の把持部材の間に工具ポット104の被把持部104bを嵌合させるか又は挟持させるようにしていたので、工具ポット104が鉛直方向の下側に落下し易い構造になっていた。また、この落下を防止するために、工具ポット104の軸方向長さを長く取って工具ポット104の中間部をレール部材150とは別の案内部材より下方から支持するなどの対策を取っていた。このため、従来の把持機構では、工具ポット104が長大化するとともに装置全体の部品点数が増加するという問題があった。
これに対して本実施形態では、把持機構120は、上下方向に対向する一対の把持部材121を有していて、工具ポット104を把持する際には、該一対の把持部材121により当該工具ポット104を上下方向の両側から挟持するようにした。
これにより、把持機構120による工具ポット104の鉛直方向(上下方向)の支持剛性を格段に向上させて、工具ポット104の落下を確実に防止することができる。また、把持機構120による工具ポット104の鉛直方向の支持剛性を向上させたことで、工具ポット104を補助的に支持するための案内部材を別途設ける必要がなくなる。よって、部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
ここで、本実施形態のように一対の把持部材121により工具ポット104を上下方向の両側から挟持する構成を採用した場合、従来の把持部材が水平方向に対向するように設けられた把持機構と比較して、マガジン周方向(上下方向)の寸法が大きくなってしまう。このため、工具マガジン102に対する本実施形態の把持部材121の位置を従来の把持機構と同様の位置に設定すると、工具マガジン102により工具ポット104を所定角度位置Pに割り出す際に、工具ポット104の基端部が把持部材121と干渉する虞がある。
これに対して、本実施形態では、把持機構120を、進退駆動機構130によりポット着脱位置と、該ポット着脱位置よりもマガジン径方向の内側に位置し、工具ポット104との干渉が生じない退避位置との間で移動可能に構成するとともに、工具マガジン102による工具ポット104の割り出し動作の実行時には進退駆動機構130により把持機構120を退避位置に退避させるようにした。これにより、工具ポット104の支持剛性を高めるために一対の把持部材121を上下方向に対して対向させるように配置して、把持機構120の先端側におけるマガジン周方向(上下方向)の寸法が従来よりも大型化したとしても、把持部材121の先端側が工具マガジン105により旋回する工具ポット104の基端側と干渉の問題を回避することができる。
また、本実施形態では、一対の把持部材121は切欠部121bを有しており、該切欠部121bは、工具マガジン102による割り出し動作の実行時に、ポットホルダ102bに保持された工具ポット104の基端側の突出部と各把持部材121との干渉を回避するように形成されている。
これによれば、把持機構120全体をポットホルダ102bに極力近づけて配置しつつ、一対の把持部材121とポットホルダ102bに保持された工具ポット104との干渉を回避することができる。よって、進退駆動機構130による移動ストロークを極力低減して可動シリンダ131を小型化することができる。
また、把持機構120は、油圧により動作するトグル機構を利用して一対の把持部材121による挟持動作を実行するように構成されている。この構成によればコンパクトな構成で大きな把持力を得ることができる。
また、ポットホルダ102bは、フレーム板102aの側面に固定される取付板部102cと、該取付板部102cに対して垂直に接続され、マガジン径方向に対向する一対の対向板部102dと、各対向板部102dに形成され、右側に開放して工具ポット104を挿抜自在に受け入れるポット装着部102eとを有している。
この構成によれば、工具ポット104を簡単な構成でスペース効率良くポットホルダ102bに装着することができる。ここで、仮に工具ポット104を水平方向にて対向する一対の把持部材により挟持するようにした場合、図4の二点鎖線で示すようにフレーム板102aを屈曲させて該一対の把持部材の開閉スペースを確保する必要がある。これに対して、本実施形態では、一対の把持部材121は、上下方向に開閉するように構成されているので、フレーム板102aを屈曲させることなく平板により構成することができる。よって、フレーム板102aの形状を簡素化して装置全体の小型化及び低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態では、2つの工具マガジン102が、回転軸線方向に間隔を空けて同軸に配置されており、レール部材150は、工具マガジン102の回転軸線方向において該2つの工具マガジン102に跨がって延設されている。そして、各工具マガジン102は、把持機構120により工具ポット104を把持した状態で、搬送ユニット111をレール部材150に沿って移動させる際に当該工具ポット104の通過を許容する欠損部Kを、周方向の一カ所に有している。
このように、複数の工具マガジン102を同軸に配置した工具マガジン装置100では、レール部材150の長さが長くなるので、遠くの工具マガジン102(本例では左側の工具マガジン102)から決められた時間内に工具ポット104を工具交換装置20まで搬送してくるためには、搬送ユニット111の移動速度を速くせざるを得ない。このため搬送ユニット111の加減速時に工具ポット104に作用する慣性力が増加して工具ポット104が落下し易くなるが、本実施形態では、一対の把持部材121により工具ポット104を上下から挟持するようにしているので、工具ポット104の落下を確実に防止することができる。
《他の実施形態》
前記各実施形態では、2つの工具マガジン102を回転軸線方向に間隔を空けて配置するようにしているが、これに限ったものではない。工具マガジン102の数は3つ以上であってもよいし、1つであってもよい。工具マガジン102を1つだけ設ける場合には、欠損部Kは必ずしも必要ではない。
前記各実施形態では、把持機構120は、トグル機構を利用して一対の把持部材121を駆動するように構成されているが、これに限ったものではなく、例えば、各把持部材121をそれぞれ異なる油圧シリンダやモータで直接駆動するようにしてもよい。また、把持機構120は、油圧駆動方式に限ったものではなく、例えばエア駆動方式や電磁駆動方式であってもよい。
前記各実施形態では、工具交換装置20は、搬送ユニット111によって工具交換装置20に搬送されてきた工具ポット104を保持するポット仮保持部23を有しているが、必ずしもポット仮保持部23を設ける必要はない。すなわち、把持機構120により工具ポット104を挟持できていれば、ポット仮保持部23を廃止しても工具交換を行うことは可能である。
尚、上述した実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる
K 欠損部
T 工具
20 工具交換装置
100 工具マガジン装置
102 工具マガジン
102a フレーム板
102b ポットホルダ
102c 取付板部
102d 対向板部
102e 装着部(工具ポット装着部)
104 工具ポット
112 移動搬送体
120 把持機構121 把持部材
121b 切欠部
122 リンク部材(トグル機構)
125 スライドロッド(トグル機構)
130 進退駆動機構
150 レール部材

Claims (9)

  1. 複数の工具ポット装着部が周方向に間隔を空けて配置され、該各工具ポット装着部を該周方向に移動させるように回転可能な工具マガジンと、前記各工具ポット装着部に対して、前記工具マガジンの回転軸線方向の一方側から挿抜自在に装着され、工具を、前記工具マガジンの径方向外側に突出する状態で保持する工具ポットと、前記工具マガジンの工具ポット装着部よりもマガジン径方向の内側を通って前記回転軸線方向に延びるレール部材と、該レール部材に対して移動可能に支持され、予め定めたポット着脱位置と該ポット着脱位置から前記工具マガジンの回転軸線方向の前記一方側に離間した工具受渡し位置との間で移動可能な移動搬送体と、該移動搬送体に設けられ、前記工具ポットを把持可能な把持機構とを備え、前記移動搬送体が前記ポット着脱位置にある状態では、前記工具マガジンの回転により該ポット着脱位置に隣接する所定角度位置に割り出された工具ポット装着部に対し、前記移動搬送体の把持機構を介して前記工具ポットの着脱動作を行い、前記移動搬送体が前記工具受渡し位置にある状態では、前記移動搬送体により搬送された前記工具ポットと予め設置された工具交換装置との間で前記工具の受渡し動作を行うように構成された工具マガジン装置であって、
    前記把持機構は、上下方向に対向する一対の把持部材を有していて、前記工具ポットを把持する際には、該一対の把持部材により当該工具ポットを上下方向の両側から挟持するように構成されていることを特徴とする工具マガジン装置。
  2. 前記移動搬送体に設けられ、前記把持機構を、前記ポット着脱位置と、該ポット着脱位置よりも前記マガジン径方向の内側に位置する退避位置との間で駆動する進退駆動機構をさらに備え、
    前記進退駆動機構は、前記工具マガジンの回転により前記工具ポット装着部に装着された工具ポットが前記所定角度位置に割り出される際には、前記把持機構を前記退避位置に位置させるように構成され、
    前記退避位置は、前記工具ポットの前記所定角度位置への割り出し時に、当該工具ポットと前記把持機構との干渉が生じない位置であることを特徴とする請求項1記載の工具マガジン装置。
  3. 前記一対の把持部材は、前記工具ポット装着部に装着された前記工具ポットの前記所定角度位置への割り出し時に、当該工具ポットと該各把持部材との干渉を回避するための切欠部を有していることを特徴とする請求項2記載の工具マガジン装置。
  4. 前記把持機構は、トグル機構を利用して前記一対の把持部材による挟持動作を実行するように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の工具マガジン装置。
  5. 前記工具マガジンは、回転軸線に垂直な円板状のフレーム板を有し、
    前記フレーム板には、前記工具ポット装着部を形成するポットホルダを備え、
    前記ポットホルダは、前記フレーム板の側面に固定される取付板部と、該取付板部に対して垂直に接続され、マガジン径方向に対向する一対の対向板部と、各対向板部に形成され、前記工具マガジンの回転軸線方向の一方側に開放して前記工具ポットを挿抜自在に受け入れる前記工具ポット装着部としての装着部とを有していることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の工具マガジン装置。
  6. 前記工具マガジンは複数設けられ、
    複数の前記工具マガジンは、前記回転軸線方向に間隔を空けて同軸に配置され、
    前記レール部材は、前記回転軸線方向において複数の前記工具マガジンに跨がって延設されており、
    前記各工具マガジンは、前記把持機構により前記工具ポットが把持された状態で前記移動搬送体が前記レール部材に沿って移動する際に当該工具ポットの通過を許容する欠損部を、前記周方向の一カ所に有していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の工具マガジン装置。
  7. 工具を所定方向に突出させた状態で保持する工具ポットと、
    前記工具ポットが着脱可能に装着される複数の工具ポット装着部を有し、前記複数の工具ポット装着部が概略円環状をなすように外周部に並べて設けられており、その中心部を通る水平軸周りに回転可能に構成された工具マガジンと、
    前記工具マガジンと、前記工具が着脱される主軸頭を少なくとも備える工作機械本体との間で前記工具ポットを搬送する搬送ユニットと、を具備し、
    前記工具マガジンは、前記工具ポットが前記工具ポット装着部に装着された状態で前記工具ポットに保持されている工具が前記工具マガジンの半径方向外側を向くように構成されている工具マガジン装置であって、
    前記搬送ユニットは、前記工具ポットを把持する把持機構を具備し、
    前記把持機構は、上下方向に対向する一対の把持部材を有していて、前記工具ポットを把持する際には、該一対の把持部材により当該工具ポットを上下方向の両側から挟持するように構成されていることを特徴とする工具マガジン装置。
  8. 前記搬送ユニットは、前記把持機構を前記工具マガジンの半径方向に対して進退させる進退駆動機構をさらに備え、
    前記進退駆動機構は、前記工具マガジン装着部に装着されている工具ポットの基端側を前記一対の把持部材が把持可能なポット着脱位置と、前記ポット着脱位置よりも前記工具マガジンの半径方向に対して内側である退避位置との間で前記把持機構を進退させるように構成されており、
    前記退避位置においては、前記工具マガジンが回転した際に前記工具ポット装着部に装着されている工具ポットの基端側と、前記把持機構の一対の把持部材の先端側とが離隔するように構成されている請求項7記載の工具マガジン装置。
  9. 請求項1~8いずれか1つに記載の工具マガジン装置を備えた工作機械。
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