JP2024080489A - スライダ、及び直動案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レール軌道溝とスライダ軌道溝との間に形成される転動体軌道部全体に潤滑剤を容易に行き渡らせる。【解決手段】スライダ3は、案内レール2上を移動する。スライダ3は、案内レール2に取り付けられるスライダ本体30を備える。スライダ本体30には、案内レール2の第2レール軌道溝M22に対向するように設けられるとともに、第2レール軌道溝M22との間に転動体4が転動可能に配置される第2スライダ軌道溝N22が設けられている。第2スライダ軌道溝N22の壁面には、第2スライダ軌道溝N22の延在方向に沿って延在するとともに潤滑剤が流通可能な油路溝P2が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、スライダ、及びこのスライダを備える直動案内装置に関する。
案内レール上を移動するスライダを備える直動案内装置がある。このような直動案内装置では、案内レールに設けられたレール軌道溝とスライダに設けられたスライダ軌道溝とによって、転動体が通過する転動体軌道部が形成されている。複数の転動体は、転動体軌道部と、スライダ内に設けられた流路とを循環する。また、このような直動案内装置では、転動体が移動する部分の潤滑が行われている。例えば、特許文献1には、潤滑剤を含有する潤滑部材をスライダ軌道溝に取り付けて、転動体軌道部の潤滑を行うことが記載されている。
特開平7-110030号公報
特許文献1に記載されているように潤滑部材を用いて潤滑を行う場合、潤滑部材からの潤滑剤の放出量が減ったときには潤滑部材の交換が必要となる。このため、潤滑部材を用いずに転動体軌道部に潤滑剤を供給することが考えられるが、この場合には転動体軌道部の全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることが可能な構成が求められる。そこで、本発明は、レール軌道溝とスライダ軌道溝との間に形成される転動体軌道部全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることが可能なスライダ、及び直動案内装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、案内レール上を移動するスライダであって、案内レールに取り付けられるスライダ本体を備え、スライダ本体には、案内レールのレール軌道溝に対向するように設けられるとともに、レール軌道溝との間に転動体が転動可能に配置されるスライダ軌道溝が設けられ、スライダ軌道溝の壁面には、スライダ軌道溝の延在方向に沿って延在するとともに潤滑剤が流通可能な油路溝が設けられている。
このスライダでは、スライダに供給された潤滑剤がレール軌道溝とスライダ軌道溝とによって形成される転動体軌道部に到達すると、潤滑剤が油路溝に入り込む。そして、油路溝内を潤滑剤が流通する。つまり、潤滑剤は、転動体が移動する転動体軌道部とは異なる空間であるとともに、転動体軌道部に隣接して設けられた空間(油路溝内の空間)を流通することができる。そして、油路溝が転動体軌道部に向けて開口しているため、油路溝内を潤滑剤が流通するとともに、流通する潤滑剤の一部が油路溝内から転動体軌道部に直接供給される。このように、このスライダは、油路溝が設けられていることによって、レール軌道溝とスライダ軌道溝との間に形成される転動体軌道部全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることができる。
上記のスライダにおいて、油路溝は、スライダ軌道溝の延在方向において、スライダ軌道溝の一方の端部から他方の端部にわたって設けられ、油路溝の溝深さは、スライダ軌道溝の延在方向において、スライダ軌道溝の端部からスライダ軌道溝の中央部分に向うに従って、浅くなってもよい。
ここで、潤滑剤は、スライダのスライドに伴って、転動体軌道部の端部から転動体軌道部内に入り込む。その際、潤滑剤は、油路溝の端部から、油路溝内にも入り込む。つまり、油路溝の端部(延在方向の端部)が、潤滑剤の入口となる。油路溝の溝深さは、スライダ軌道溝の中央部分に向うに従って浅くなっている。このため、油路溝は、潤滑剤が入り込む入口側の空間が広くなっている。これにより、油路溝内に潤滑剤が侵入し易くなる。また、潤滑剤が油路溝の端部から中央部分に向って侵入するに従って、油路溝内の空間が狭くなり、油路溝内の潤滑剤の圧力が上昇する。このため、潤滑剤が油路溝の端部から中央部分に向って侵入するに従って、油路溝内から転動体軌道部側に潤滑剤が流出し易くなる。このように、このスライダは、転動体軌道部全体に潤滑剤をより一層容易に行き渡らせることができる。
上記のスライダにおいて、油路溝は、スライダ軌道溝の延在方向において、スライダ軌道溝の一方の端部から他方の端部にわたって設けられ、油路溝の溝深さは、スライダ軌道溝の延在方向において、スライダ軌道溝の端部からスライダ軌道溝の中央部分に向うに従って、深くなってもよい。
この場合、油路溝は、延在方向の中央部分の空間が広くなり、潤滑剤をより多く保持することができる。これにより、スライダは、潤滑剤を長期にわたって転動体軌道部に供給することができる。
上記のスライダにおいて、油路溝は、スライダ軌道溝の延在方向の中央部分に1つ又はスライダ軌道溝の延在方向に沿って複数設けられていてもよい。この場合であっても、スライダは、油路溝によって、転動体軌道部全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることができる。
本発明の他の一態様に係る直動案内装置は、案内レールと、案内レールに取り付けられ、案内レール上を移動する上記のスライダと、案内レールに設けられたレール軌道溝とスライダに設けられたスライダ軌道溝との間に配置された複数の転動体と、を備える。
この直動案内装置では、レール軌道溝とスライダ軌道溝とによって形成される転動体軌道部に潤滑剤が供給されたときに、潤滑剤が油路溝に入り込む。そして、油路溝内を潤滑剤が流通し、油路溝内から転動体軌道部に潤滑剤が供給される。このように、この直動案内装置は、油路溝が設けられていることによって、転動体軌道部全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることができる。
本発明の種々の態様によれば、レール軌道溝とスライダ軌道溝との間に形成される転動体軌道部全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることができる。
図1は、直動案内装置を示す側面図である。 図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。 図3は、図2の油路溝周りを拡大して示す断面図である。 図4は、スライダを上方から見た場合の油路溝を示す断面図である。 図5は、第1変形例に係る油路溝を示す断面図である。 図6は、第1変形例に係る油路溝の他の例を示す断面図である。 図7は、第2変形例に係る油路溝を示す断面図である。 図8は、第2変形例に係る油路溝の他の例を示す断面図である。 図9は、他の変形例に係る油路溝を示す直動案内装置の側面図である。 図10は、さらに他の変形例に係る油路溝を示す直動案内装置の側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同一又は相当する要素同士には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1及び図2に示されるように、直動案内装置1は、案内レール2と、案内レール2に沿って移動(相対移動)するスライダ3と、スライダ3に保持された複数の転動体4(図2等参照)とを備えている。案内レール2は、例えば工作機械、計測機器等の基台K(図2参照)に、取付ボルト等によって固定される。
以下、説明の都合上、案内レール2に対して基台K側の方向を「下」、その反対方向を「上」と称することがある。また、図2に示される状態において、図2における左方向を「左」、図2における右方向を「右」と称することがある。
案内レール2の左側面2bには、第1レール軌道溝M11、第2レール軌道溝(レール軌道溝)M12、及び第3レール軌道溝M13が形成されている。第1レール軌道溝M11は、案内レール2の左側面2bの上端部分に形成されている。第2レール軌道溝M12は、第1レール軌道溝M11の下側の位置に形成されている。第3レール軌道溝M13は、第2レール軌道溝M12の下側の位置に形成されている。第1レール軌道溝M11~第3レール軌道溝M13は、それぞれ案内レール2の延在方向に沿って直線状に設けられている。
同様に、案内レール2の右側面2cには、第1レール軌道溝M21、第2レール軌道溝(レール軌道溝)M22、及び第3レール軌道溝M23が形成されている。第1レール軌道溝M21は、案内レール2の右側面2cの上端部分に形成されている。第2レール軌道溝M22は、第1レール軌道溝M21の下側の位置に形成されている。第3レール軌道溝M23は、第2レール軌道溝M22の下側の位置に形成されている。第1レール軌道溝M21~第3レール軌道溝M23は、それぞれ案内レール2の延在方向に沿って直線状に設けられている。
スライダ3は、案内レール2の延在方向に沿って、案内レール2上を移動する。スライダ3は、スライダ本体30、第1エンドキャップ31、及び第2エンドキャップ32を備えている。スライダ本体30の上面には、スライダ3によって直線運動させる対象物がボルト等によって取り付けられる。スライダ本体30は、案内レール2に取り付けられる。スライダ本体30は、案内レール2の左側面2b、上面2a、及び右側面2cに対向する内壁面30aを有している。つまり、スライダ本体30は、案内レール2が嵌め込まれる凹状の内壁面30aを有している。
なお、スライダ3の左側部分と右側部分とは互いに同様の構成となっている。以下では、主にスライダ3の右側部分の構成について詳細に説明する。
スライダ本体30の内壁面30aのうち、案内レール2の右側面2cと対向する右内壁面30cには、第1スライダ軌道溝N21、第2スライダ軌道溝(スライダ軌道溝)N22、及び第3スライダ軌道溝N23が形成されている。第1スライダ軌道溝N21~第3スライダ軌道溝N23は、それぞれ案内レール2の延在方向に沿って直線状に設けられている。
第1スライダ軌道溝N21は、案内レール2の第1レール軌道溝M21と対向している。第1スライダ軌道溝N21と第1レール軌道溝M21との間には、転動体4が転動可能に配置される。第2スライダ軌道溝N22は、案内レール2の第2レール軌道溝M22と対向している。第2スライダ軌道溝N22と第2レール軌道溝M22との間には、転動体4が転動可能に配置される。第3スライダ軌道溝N23は、案内レール2の第3レール軌道溝M23と対向している。第3スライダ軌道溝N23と第3レール軌道溝M23との間には、転動体4が転動可能に配置される。
スライダ本体30の内部において第1スライダ軌道溝N21の略右側の位置には、転動体4が通過可能な第1転動体戻し孔H21が設けられている。スライダ本体30の内部において第2スライダ軌道溝N22の略右側の位置には、転動体4が通過可能な第2転動体戻し孔H22が設けられている。スライダ本体30の内部において第3スライダ軌道溝N23の略右側の位置には、転動体4が通過可能な第3転動体戻し孔H23が設けられている。第1転動体戻し孔H21~第3転動体戻し孔H23は、それぞれ案内レール2の延在方向に沿って直線状に設けられている。
第1スライダ軌道溝N21~第3スライダ軌道溝N23、及び第1転動体戻し孔H21~第3転動体戻し孔H23は、案内レール2の延在方向においてスライダ本体30の一方の端部から他方の端部にわたって設けられている。
第1エンドキャップ31及び第2エンドキャップ32は、スライダ本体30における案内レール2の延在方向の両端部にそれぞれ取り付けられている。第1エンドキャップ31は、第1スライダ軌道溝N21~第3スライダ軌道溝N23及び第1転動体戻し孔H21~第3転動体戻し孔H23における第1エンドキャップ31側の開口端(一方の開口端)を塞いでいる。同様に、第2エンドキャップ32は、第1スライダ軌道溝N21~第3スライダ軌道溝N23及び第1転動体戻し孔H21~第3転動体戻し孔H23における第2エンドキャップ32側の開口端(他方の開口端)を塞いでいる。
第1エンドキャップ31には、第1スライダ軌道溝N21の一方の開口端と第1転動体戻し孔H21の一方の開口端とをつなぐとともに、転動体4が通過可能な連結孔が設けられている。この連結孔は、第1スライダ軌道溝N21の開口端と第1転動体戻し孔H21の開口端とをつなぐように所定の曲率半径で湾曲している。第2エンドキャップ32には、第1スライダ軌道溝N21の他方の開口端と第1転動体戻し孔H21の他方の開口端とをつなぐとともに、転動体4が通過可能な連結孔が設けられている。この連結孔は、第1スライダ軌道溝N21の開口端と第1転動体戻し孔H21の開口端とをつなぐように所定の曲率半径で湾曲している。これにより、スライダ3には、第1スライダ軌道溝N21、第1エンドキャップ31に設けられた連結孔、第1転動体戻し孔H21、及び第2エンドキャップ32に設けられた連結孔によって、転動体4が循環可能な第1循環路L21が形成される。
第2スライダ軌道溝N22及び第2転動体戻し孔H22の部分も同様に、第1エンドキャップ31及び第2エンドキャップ32にそれぞれ設けられた連結路を用いて、転動体4が循環可能な第2循環路L22が形成される。第3スライダ軌道溝N23及び第3転動体戻し孔H23の部分も同様に、第1エンドキャップ31及び第2エンドキャップ32にそれぞれ設けられた連結路を用いて、転動体4が循環可能な第3循環路L23が形成される。
スライダ本体30の内壁面30aのうち案内レール2の左側面2bと対向する左内壁面30bには、第1スライダ軌道溝N11、第2スライダ軌道溝(スライダ軌道溝)N12、及び第3スライダ軌道溝N13が形成されている。案内レール2の左側の第1スライダ軌道溝N11~第3スライダ軌道溝N13は、案内レール2の右側の第1スライダ軌道溝N21~第3スライダ軌道溝N23と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。また、スライダ3の左側にも、スライダ本体30に設けられた転動体戻し孔、並びに第1エンドキャップ31及び第2エンドキャップ32にそれぞれ設けられた連結孔を用いて、第1循環路L11、第2循環路L12、及び第3循環路L13が形成されている。スライダ3の左側の第1循環路L11~第3循環路L13は、スライダ3の右側の第1循環路L21~第3循環路L23と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。
なお、第1循環路L11~第3循環路L13及び第1循環路L21~第3循環路L23がそれぞれ設けられる上下方向の位置は、図2に示される構成に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、第1循環路L21の上下方向の位置は、対応する第1スライダ軌道溝N21及び第1レール軌道溝M21の上下方向の位置と同じであってもよく、これらよりも下側の位置に設けられていてもよい。同様に、例えば、第2循環路L22の上下方向の位置は、対応する第2スライダ軌道溝N22及び第2レール軌道溝M22の上下方向の位置と同じであってもよく、これらよりも下側の位置に設けられていてもよい。また、例えば、第3循環路L23の上下方向の位置は、対応する第3スライダ軌道溝N23及び第3レール軌道溝M23の上下方向の位置と同じであってもよく、これらよりも上方の位置に設けられていてもよい。第1循環路L11~第3循環路L13についても、第1循環路L21~第3循環路L23と同様に、上下方向の位置が変更されてもよい。
転動体4は、球状に形成されている。転動体4は、案内レール2に沿ってスライダ3がスライドすることにより、第1循環路L11~第3循環路L13及び第1循環路L21~第3循環路L23のそれぞれの中で循環する。
次に、案内レール2のレール軌道溝とスライダ3のスライダ軌道溝とによって形成される転動体軌道部の潤滑について説明する。ここでは、上から2番目の転動体軌道部の潤滑について説明する。なお、案内レール2の上から2番目かつ案内レール2の左側に位置する転動体軌道部(第2レール軌道溝M12と第2スライダ軌道溝N12とによって形成される転動体軌道部)を、転動体軌道部L1とする。案内レール2の上から2番目かつ案内レール2の右側に位置する転動体軌道部(第1レール軌道溝M21と第1スライダ軌道溝N21とによって形成される転動体軌道部)を、転動体軌道部L2とする。
まず、スライダ3の右側の転動体軌道部L2の潤滑の構成について説明する。図3及び図4に示されるように、第2スライダ軌道溝N22の壁面には、第2スライダ軌道溝N22の延在方向に沿って延在する油路溝P2が設けられている。なお、図4では、複数の転動体4のうちの一部のみが示されている。後述する同様の図についても、転動体4が一部のみ示されている。
油路溝P2には、潤滑剤が流通可能となっている。この潤滑剤としては、例えば、グリース、油等が用いられる。本実施形態において、油路溝P2は、第2スライダ軌道溝N22の延在方向において、第2スライダ軌道溝N22の一方の端部から他方の端部にわたって設けられている。つまり、油路溝P2は、案内レール2の延在方向において、スライダ本体30の一方の端部から他方の端部にわたって設けられている。
また、本実施形態において、油路溝P2は、第2スライダ軌道溝N22の壁面のうち、溝の底部に設けられている。油路溝P2は、溝の底部に進むに従って溝幅が狭くなっている。油路溝P2の開口部分は、転動体軌道部L2を通過する転動体4に対向している。つまり、油路溝P2の開口部分は、転動体4が通過する転動体軌道部L2に面している。また、本実施形態において、油路溝P2の溝深さは、油路溝P2の全体にわたって同じとなっている。
ここで、本実施形態では、一例として第1エンドキャップ31には図示しない給油孔が設けられており、給油孔に取り付けられた配管接手(グリスニップル等)から第1エンドキャップ31内に潤滑剤が供給される。潤滑剤は、第1エンドキャップ31内に設けられた潤滑剤供給路から第2循環路L22内に供給される。例えば、第2循環路L22に潤滑剤を供給する潤滑剤供給路の吐出側の端部は、第1エンドキャップ31に設けられたリターンガイド(所定の曲率半径で湾曲する流路の内側の部分)に設けられていてもよい。そして、潤滑剤は、第1エンドキャップ31のリターンガイドから第2循環路L22に潤滑剤が供給されてもよい。なお、潤滑剤は、第1エンドキャップ31のリターンガイドから第2循環路L22に供給されることに限定されず、リターンガイド以外の部位から第2循環路L22に供給されてもよい。
第2循環路L22に供給された潤滑剤は、第2循環路L22内を移動し、油路溝P2内に入り込む。例えば、第2循環路L22に供給された潤滑剤は、スライダ3がスライドさせられることにより、油路溝P2の端部から油路溝P2内に入り込む。油路溝P2内に入り込んだ潤滑剤は、油路溝P2の延在方向に沿って油路溝P2内を移動する。その際、油路溝P2が転動体軌道部L2に向けて開口しているため、油路溝P2内を移動する潤滑剤の一部が油路溝P2から転動体軌道部L2へ供給される。これにより、転動体軌道部L2の潤滑が行われる。
図2及び図4に示されるように、スライダ3の左側も同様に、第2スライダ軌道溝N12には、転動体軌道部L1の潤滑を行う油路溝P1が設けられている。油路溝P1は、油路溝P2と同様の構成となっている。油路溝P1の詳細な説明は省略する。
以上のように、このスライダ3では、スライダ3に供給された潤滑剤が転動体軌道部L2に到達すると、潤滑剤が油路溝P2に入り込む。そして、油路溝P2内を潤滑剤が流通する。つまり、潤滑剤は、転動体4が移動する転動体軌道部L2とは異なる空間であるとともに、転動体軌道部L2に隣接して設けられた空間(油路溝P2内の空間)を流通することができる。そして、油路溝P2が転動体軌道部L2に向けて開口しているため、油路溝P2内を潤滑剤が流通するとともに、流通する潤滑剤の一部が油路溝P2内から転動体軌道部L2に直接供給される。スライダ3の左側も同様に、転動体軌道部L1を構成する第2スライダ軌道溝N12にも油路溝P1が設けられている。このため、転動体軌道部L1にも、油路溝P1から潤滑剤が直接供給される。このように、スライダ3及びこのスライダ3を備える直動案内装置1は、油路溝P1及びP2が設けられていることによって、転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることができる。
例えば、スライダ3の端部である第1エンドキャップ31に対して、外部から潤滑剤が供給される。この場合であっても、スライダ3は、油路溝P1及びP2を介して、転動体軌道部L1及びL2に潤滑剤を直接供給できる。また、転動体軌道部L2では、転動体軌道部L2を形成する第2スライダ軌道溝N22及び第2レール軌道溝M22のそれぞれの壁面に転動体4が常に接触している。スライダ3は、第2スライダ軌道溝N22の底部に油路溝P2が設けられていることによって、特に潤滑剤を必要とする転動体軌道部L2に対して潤滑剤を直接供給できる。同様に、スライダ3は、潤滑剤を特に必要とする転動体軌道部L1に、潤滑剤を直接供給できる。これにより、スライダ3は、転動体軌道部L1及びL2部分の疲れ寿命の延長や摩耗を抑制し、長期にわたって安定した稼働を行うことができる。
また、スライダ3は、上述したように転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤を容易に行き渡らせることができる。これにより、例えば、スライダ3の長さ(案内レール2の延在方向の長さ)が長い場合やスライダ3のストロークが短い場合であっても、スライダ3は、潤滑剤を容易に行き渡らせることができ、長期にわたって安定した稼働を行うことができる。
(第1変形例)
次に、油路溝の第1変形例について説明する。図5に示されるように、第1変形例に係るスライダ3Aには、実施形態に係る油路溝P1及びP2に代えて、油路溝P1A及びP2Aが設けられている。本変形例において、油路溝P2Aは、第2スライダ軌道溝N22の壁面のうち、溝の底部に設けられている。油路溝P2Aは、溝の底部に進むに従って溝幅が狭くなっている。
油路溝P2Aは、第2スライダ軌道溝N22の延在方向において、第2スライダ軌道溝N22の一方の端部から他方の端部にわたって設けられている。油路溝P2Aの溝深さは、第2スライダ軌道溝N22の延在方向において、第2スライダ軌道溝N22の端部から第2スライダ軌道溝N22の中央部分に向うに従って、浅くなる。つまり、油路溝P2Aは、延在方向の両端部分の溝深さが深く、延在方向の中央部分の溝深さが浅い。
ここで、スライダ3Aに供給された潤滑剤は、スライダ3Aのスライドに伴って、転動体軌道部L2の端部から転動体軌道部L2内に入り込む。その際、潤滑剤は、油路溝P2Aの端部から、油路溝P2A内にも入り込む。つまり、油路溝P2Aの端部が、潤滑剤の入口となる。油路溝P2Aの溝深さは、第2スライダ軌道溝N22の中央部分に向うに従って浅くなっている。このため、油路溝P2Aは、潤滑剤が入り込む入口側の空間が広くなっている。これにより、油路溝P2A内に潤滑剤が侵入し易くなる。
また、潤滑剤が油路溝P2Aの端部から中央部分に向って侵入するに従って、油路溝P2A内の空間が狭くなり、油路溝P2A内の潤滑剤の圧力が上昇する。このため、潤滑剤が油路溝P2Aの端部から中央部分に向って侵入するに従って、油路溝P2A内から転動体軌道部L2側に潤滑剤が流出し易くなる。これにより、スライダ3Aでは、転動体軌道部L2全体に潤滑剤が行き渡り易くなる。
図5に示されるように、スライダ3Aの左側も同様に、第2スライダ軌道溝N12には、転動体軌道部L1の潤滑を行う油路溝P1Aが設けられている。油路溝P1Aは、油路溝P2Aと同様の構成となっている。油路溝P1Aの詳細な説明は省略する。
このように、第1変形例に係るスライダ3Aには、油路の深さを徐々に浅くした箇所を有する油路溝P1A及び油路溝P2Aが設けられている。これにより、スライダ3Aは、転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤をより一層容易に行き渡らせることができる。
なお、図6に示されるスライダ3Bのように、上述した油路溝P1A及びP2Aに代えて、油路の深さを徐々に浅くした箇所を複数有する油路溝P1B及び油路溝P2Bが設けられていてもよい。つまり、油路溝P1B及びP2Bは、それぞれの溝の延在方向に沿って、油路の深さを徐々に浅くした箇所を複数有している。潤滑剤が入り込む入口となる油路溝P1B及びP2Bの端部は、空間が広くなっている。
この場合であっても、スライダ3Bは、第1変形例に係るスライダ3Aと同様に、転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤をより一層容易に行き渡らせることができる。
(第2変形例)
次に、油路溝の第2変形例について説明する。図7に示されるように、第2変形例に係るスライダ3Cには、実施形態に係る油路溝P1及びP2に代えて、油路溝P1C及びP2Cが設けられている。本変形例において、油路溝P2Cは、第2スライダ軌道溝N22の壁面のうち、溝の底部に設けられている。油路溝P2Cは、溝の底部に進むに従って溝幅が狭くなっている。
油路溝P2Cは、第2スライダ軌道溝N22の延在方向において、第2スライダ軌道溝N22の一方の端部から他方の端部にわたって設けられている。油路溝P2Cの溝深さは、第2スライダ軌道溝N22の延在方向において、第2スライダ軌道溝N22の端部から第2スライダ軌道溝N22の中央部分に向うに従って、深くなる。つまり、油路溝P2Cは、延在方向の両端部分の溝深さが浅く、延在方向の中央部分の溝深さが深い。
油路溝P2Cは、延在方向の中央部分の空間が広くなっている。このため、油路溝P2Cは、油路溝P2C内に潤滑剤をより多く保持することができる。つまり、油路溝P2Cは、中央部分の溝深さが深くなる形状を有していることにより、潤滑剤を蓄える油溜まりとして機能する。これにより、油路溝P2Cは、転動体軌道部L2へ長期にわたって潤滑剤を供給することができる。
図7に示されるように、スライダ3Cの左側も同様に、第2スライダ軌道溝N12には、転動体軌道部L1の潤滑を行う油路溝P1Cが設けられている。油路溝P1Cは、油路溝P2Cと同様の構成となっている。油路溝P1Cの詳細な説明は省略する。
このように、第2変形例に係るスライダ3Cには、油路の深さを徐々に深くした箇所を有する油路溝P1C及び油路溝P2Cが設けられている。これにより、スライダ3Cは、転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤をより一層容易に行き渡らせることができるとともに、潤滑剤を長期にわたって転動体軌道部L1及びL2に供給することができる。
なお、図8に示されるスライダ3Dのように、上述した油路溝P1C及びP2Cに代えて、油路の深さを徐々に深くした箇所を複数有する油路溝P1D及び油路溝P2Dが設けられていてもよい。つまり、油路溝P1D及びP2Dは、それぞれの溝の延在方向に沿って、油路の深さを徐々に深くした箇所を複数有している。油路溝P1D及びP2Dは、潤滑剤を蓄えることができる箇所を、油路溝P1D及びP2Dの延在方向に沿って複数有している。
この場合であっても、スライダ3Dは、第2変形例に係るスライダ3Cと同様に、転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤をより一層容易に行き渡らせることができるとともに、潤滑剤を長期にわたって転動体軌道部L1及びL2に供給することができる。
なお、上述した実施形態及び各変形例に係る油路溝は、第2スライダ軌道溝N12及びN22の延在方向の全体にわたって設けられていた。油路溝は、第2スライダ軌道溝N12及びN22の延在方向の全体にわたって設けられていることに限定されない。例えば、図9に示されるスライダ3Eには、実施形態に係るスライダ3の油路溝P2に代えて、油路溝P2Eが設けられている。油路溝P2Eは、第2スライダ軌道溝N22の延在方向の中央部分に設けられている。つまり、油路溝P2Eの長さは、第2スライダ軌道溝N22の長さよりも短い。この場合、油路溝P2Eは、溝上部の開口部分(溝底部に対して反対側の転動体軌道部L2に面する部分)を介して転動体軌道部L2から潤滑剤を取り込み、油路溝P2E内で潤滑剤を流通させる。そして、油路溝P2Eは、流通する潤滑剤を転動体軌道部L2へ供給することができる。つまり、油路溝P2Eは、潤滑剤を蓄える油溜まりとして機能する。この場合であっても、スライダ3Eは、上述した実施形態等と同様に、転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤をより一層容易に行き渡らせることができる。
また、この油路溝P2Eは、第2スライダ軌道溝N22の延在方向の中央部分に1つのみ設けられていることに限定されない。例えば、図10に示されるスライダ3Fのように、油路溝P2Fが複数設けられていてもよい。つまり、複数の油路溝P2Fは、第2スライダ軌道溝N22の延在方向に沿って互いに所定の間隔を空けて並べて設けられている。この場合であっても、スライダ3Fは、上述した実施形態等と同様に、転動体軌道部L1及びL2全体に潤滑剤をより一層容易に行き渡らせることができる。
また上述した実施形態及び各変形例に係る油路溝は、上から2番目の第2スライダ軌道溝N12及びN22に設けられることに限定されない。油路溝は、上から1番目の第1スライダ軌道溝N11及びN21に設けられていてもよく、上から3番目の第3スライダ軌道溝N13及びN23に設けられていてもよい。これらの場合であっても、上述した実施形態及び各変形例と同様の効果が奏される。
直動案内装置1は、案内レール2の左右の側面にそれぞれ3列の転動体軌道部を備えていた。これに限定されず、上述した油路溝は、例えば、案内レール2の左右の側面にそれぞれ1列又は2列、あるいは4列以上の転動体軌道部を備える直動案内装置に対して適用されてもよい。これらの場合であっても、上述した実施形態及び各変形例と同様の効果が奏される。
1…直動案内装置、2…案内レール、3,3A~3F…スライダ、4…転動体、30…スライダ本体、M12,M22…第2レール軌道溝(レール軌道溝)、N12,N22…第2スライダ軌道溝(スライダ軌道溝)、P1,P1A~P1D,P2,P2A~P2F…油路溝。

Claims (5)

  1. 案内レール上を移動するスライダであって、
    前記案内レールに取り付けられるスライダ本体を備え、
    前記スライダ本体には、前記案内レールのレール軌道溝に対向するように設けられるとともに、前記レール軌道溝との間に転動体が転動可能に配置されるスライダ軌道溝が設けられ、
    前記スライダ軌道溝の壁面には、前記スライダ軌道溝の延在方向に沿って延在するとともに潤滑剤が流通可能な油路溝が設けられている、スライダ。
  2. 前記油路溝は、前記スライダ軌道溝の延在方向において、前記スライダ軌道溝の一方の端部から他方の端部にわたって設けられ、
    前記油路溝の溝深さは、前記スライダ軌道溝の延在方向において、前記スライダ軌道溝の端部から前記スライダ軌道溝の中央部分に向うに従って、浅くなる、請求項1に記載のスライダ。
  3. 前記油路溝は、前記スライダ軌道溝の延在方向において、前記スライダ軌道溝の一方の端部から他方の端部にわたって設けられ、
    前記油路溝の溝深さは、前記スライダ軌道溝の延在方向において、前記スライダ軌道溝の端部から前記スライダ軌道溝の中央部分に向うに従って、深くなる、請求項1に記載のスライダ。
  4. 前記油路溝は、前記スライダ軌道溝の延在方向の中央部分に1つ又は前記スライダ軌道溝の延在方向に沿って複数設けられている、請求項1に記載のスライダ。
  5. 案内レールと、
    前記案内レールに取り付けられ、前記案内レール上を移動する前記請求項1~4のいずれか一項に記載のスライダと、
    前記案内レールに設けられたレール軌道溝と前記スライダに設けられたスライダ軌道溝との間に配置された複数の転動体と、
    を備える直動案内装置。
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