JP2024080318A - 実装装置及び実装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度な実装を実現することができる実装装置及び実装方法を提供する。【解決手段】実施形態に係る実装装置1は、ハウジング11と、ハウジング11に非接触状態で支持され、ヘッド13が設けられるスライダー12と、非接触状態のコイル171とヨーク172とをそれぞれを備え、コイル171がハウジング11に固定され、ヨーク172がスライダー12に固定される、X軸方向に駆動される2個、Y軸方向に駆動される3個の、Z軸方向に駆動される1つのVCM17を備え、スライダー12をX軸、Y軸、Z軸方向、Tx、Ty、Tz方向の6軸方向に駆動して、チップW1とウェハW2との相対位置及び平行度を調整した状態で、接合させるボンディングアクチュエータをを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、実装装置及び実装方法に関する。
低消費電力及び高駆動速度を達成するために、半導体デバイス(device)の多層化が進んでいる。CoC(Chip on Chip)、CoW(Chip on Wafer)といった半導体チップ(Chip)を積層する工程、あるいは半導体パッケージ(Package)を実装する工程であるチップボンディング(Chip Bonding)工程は、従来のワイヤーボンディング(Wire Bonding)を介した接点間連結方式から、フリップチップ(Flip Chip)あるいはシリコン貫通電極(TSV)による連結方式に変化している。
既存のワイヤーボンディングを介した接点間連結方式では、数10μmのボンディング(Bonding)精度でも十分であったが、バンプ(Bump)とパッド(Pad)との直接接触が行われるフリップチップでは数μm、特に、シリコン貫通電極によるチップのボンディングでは、サブμmの精度が要求される。また、金属を直接接合するため、接合時に高温・高圧力が要求される傾向にある。高精度なチップボンディング装置において、機械的・熱的な構造体の微細な変化は、精度を阻害する要因となる。
さらに、バンプを介さない直接接合においては、数百nm以下の接合精度が求められる。直接接合では、ウェハの局所的なナノメートルレベルの凹凸も接合精度に影響する。このため、接合面間の距離が均一となるように、面同士の傾きをそろえる必要がある。
特許文献1には、高精度なチップボンディングを目的とした実装装置が記載されている。特許文献1の装置は、ボンディングステージ(Bonding Stage)に保持された下側被接合物と、ボンディングヘッド(Bonding Head)に保持された上側被接合物との間に挿入した上下2視野光学系によって、下側被接合物の接合面上及び上側被接合物の接合面上にあるアライメントマーク(Alignment Mark)を認識する。
上下2視野光学系は、上側を認識するためのカメラ(Camera)と下側を認識するためのカメラが一体となったものであり、接合直前の下側被接合物と上側被接合物との隙間に横から侵入できるように、少なくとも水平面内に駆動軸を持つ。上下2視野光学系による認識結果に基づき被接合物の位置合わせを行い、接合を行う。接合のために退避していた上下2視野光学系を再び挿入し、接合後の上側被接合物の上面にあるアライメントマークを認識する。接合前後の認識結果から実装後の位置ずれを計算し、次の層を接合する際にはその分を差し引いた位置を目標にして実装する。こうすることにより、実装誤差の累積を防いでいる。
しかし、特許文献1の装置のような形態では、ボンディングの高精度化に対して以下のような課題が残る。すなわち、上下2視野光学系は、熱的・機械的応力によって経時的に変形するので、実装前の認識時と実装後の認識時とで同じ光学パラメータ(Parameter)を用いると誤差要因になる。
この課題を解決するための技術として、例えば、特許文献2の装置では、ボンディングステージ上に基準マークを設けている。特許文献2の装置は、実装結果の認識を行う前に基準マークを認識することで、上下2視野光学系の変形(主に熱による伸び)を把握し、実装結果の認識時にオフセットする。これにより、光学系の経時的変化による誤差を抑制している。
しかし、特許文献2では、光学系の誤差を抑えてもボンディングヘッドがチップの認識時とボンディング時で異なる高さになる為、移動に伴う誤差や移動や外乱に伴う振動などで、アライメントで得た結果を基に算出された目標座標に対して誤差が生じるという問題がある。
特開2014-017471号公報 特開2017-183628号公報 特開2019-96867号公報
そこで、より高い精度が求められるボンディング設備のボンディングヘッドには、例えば、特許文献3で示されるような静圧軸受が使用され得る。静圧軸受を使用することでチップを保持する可動部が非接触となり、高い運動精度を実現することができる。これにより、高い実装精度を実現することが可能になる。
しかし、静圧軸受の数μmの軸受隙間内で、外部からの振動や圧力変動によりサブμm以下の振れが発生する為、先に述べた、より高精度な数百nm以下の接合精度を必要とする設備では、精度面で無視することのできない誤差要因となる問題がある。
また、ボンディング設備には、静圧球面軸受を使用した、接合時のチップとウェハの表面の平行を確保する手段が設けられる場合がある。静圧球面軸受は、ウェハ側となるウェハチャック(Wafer Chuck)下部と、チップ側となるボンディングヘッド上部のいずれに設けられてもよい。静圧球面軸受を使用した平行確保手段には、チップとウェハの表面の平行を、チップを吸着する前に、ボンディングヘッドを、ウェハを保持するチャックなどにあらかじめ押し当てて確保する受動型と、センサなどでウェハとチップの平行のずれを検出してピエゾなどの駆動源を用いて逐次調整する能動型がある。より高精度な調整が必要な場合は、能動型が採用される。
しかし、チップとウェハの表面の平行を調整する時、静圧球面軸受の可動部は、静圧によって数μm固定部から浮上し、調整後に着座する為、着座移動時に微小な誤差が生じる場合がある。
本発明は、このような上記問題の少なくとも1つを解決するためになされたものであり、高精度な実装を実現することができる実装装置及び実装方法を提供する。
一態様に係る実装装置は、
第1被接合部材を保持するヘッドと、
第2被接合部材を保持するステージと、
前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の接合面の位置及び平行度のずれを検出するセンサと、検出された位置及び平行度のずれに基づいて、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との相対位置及び平行度を調整するボンディングアクチュエータとを有し、
前記ボンディングアクチュエータは、
固定部と、
前記固定部に非接触状態で支持され、前記ヘッドが設けられる可動部と、
非接触状態の駆動部と移動部とをそれぞれ備え、前記駆動部が前記固定部に固定され、前記移動部が前記可動部に固定される、X軸方向に駆動される少なくとも2個のX1軸モータ、Y軸方向に駆動される少なくとも3個のY1軸モータ、Z軸方向に駆動される少なくとも1つのZ1軸モータと、
前記可動部をX軸、Y軸、Z軸方向、Tx、Ty、Tz方向の6軸方向に駆動して、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との相対位置及び平行度を調整した状態で、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とを接合させる制御部とを有するものである。
ただし、水平面内の直交する2方向をX軸方向及びY軸方向とし、水平面に直交する方向をZ軸方向とし、X軸、Y軸、Z軸それぞれに対する回転方向をTx、Ty、Tzとする。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記可動部の移動量を検出可能な、少なくとも1つの検出器をさらに有し、前記制御部は、検出された移動量に基づいて前記可動部を駆動して、前記第1被接合部材及び前記第2被接合部材の相対位置及び平行度を調整するものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記検出器は、
X軸方向において対向するように配置され、Y軸方向及びZ軸方向の位置を検出する一対のYZ軸用二次元エンコーダと、
Y軸方向において対向するように配置され、X軸方向及びZ軸方向の位置を検出する一対のXZ軸用二次元エンコーダと、
を含み、
前記制御部は、前記YZ軸用二次元エンコーダと前記XZ軸用二次元エンコーダの検出値を用いて前記可動部の姿勢を把握して、前記可動部の6軸方向の姿勢制御を行うものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記YZ軸用二次元エンコーダと前記XZ軸用二次元エンコーダは、それぞれ、
前記可動部の1つの剛体に取り付けられたYZ軸用二次元エンコーダスケール、XZ軸用二次元エンコーダスケールと、
前記YZ軸用二次元エンコーダスケール、XZ軸用二次元エンコーダスケールを読み取るセンサーヘッドと、を有しており、
前記制御部は、前記第1被接合部材が保持される位置と前記センサーヘッドとの位置関係に応じて、前記第1被接合部材の位置に対する、前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ、前記Z1軸モータの制御量を算出して、前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ、前記Z1軸モータを一括制御するものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記可動部は、エアシリンダを介して前記固定部に支持されているものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記可動部は、前記移動部が固定される本体部と、前記本体部と前記エアシリンダとを接続する複数のヒンジを有するものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記エアシリンダの気室の圧力を検出可能な圧力センサをさらに有するものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ、前記Z1軸モータは、それぞれの前記駆動部と前記移動部との間のギャップの範囲内において、駆動方向以外の軸方向に受動的に移動するものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記Z1軸モータは、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の相対位置及び平行度の調整を行うとともに、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の接合時に加圧するものである。
他の態様に係る実装装置は、上記実装装置において、前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ及び前記Z1軸モータは、それぞれマグネットとコイルとを含み、前記マグネットは前記移動部に配置され、前記コイルは前記駆動部に配置されるものである。
一態様に係る実装方法は、
第1被接合部材をヘッドによって保持させるステップと、
第2被接合部材をステージによって保持させるステップと、
前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の接合面の位置及び平行度のずれを検出するステップと、
固定部と、前記固定部に非接触状態で支持され、前記ヘッドが設けられる可動部と、非接触状態の駆動部と移動部とをそれぞれ備え、前記駆動部が前記固定部に固定され、前記移動部が前記可動部に固定される、X軸方向に駆動される少なくとも2個のX1軸モータ、Y軸方向に駆動される少なくとも3個のY1軸モータ、Z軸方向に駆動される少なくとも1つのZ1軸モータとを有するボンディングアクチュエータにより、検出された接合面の位置及び平行度のずれに基づいて、前記可動部をX軸、Y軸、Z軸方向、Tx、Ty、Tz方向の6軸方向に駆動して、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との相対位置及び平行度を調整した状態で、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とを接合させる。
ただし、水平面内の直交する2方向をX軸方向及びY軸方向とし、水平面に直交する方向をZ軸方向とし、X軸、Y軸、Z軸それぞれに対する回転方向をTx、Ty、Tzとする。
本発明により、高精度な実装を実現することができる実装装置及び実装方法を提供することができる。
実施形態1に係る実装装置の概略構成を示す図である。 図1の実装装置に用いられるボンディングヘッドの概略構成を示す図である。 図2のスライダーの構成を説明する図である。 図2のエアシリンダの構成を示す図である。 図2のVCMの構成を説明する図である。 図5のVI-VI断面を示す図である。 図2のエンコーダの構成の一部を説明する図である。 図2のヒンジ部分を拡大する図である。 ヒンジの動作について説明する図である。 図2のエンコーダの検出値について説明する図である。 制御部の機能構成を説明するブロック図である。 実施形態に係る実装方法を例示したフローチャートである。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
実施形態は、半導体チップや、インターポーザ(Interposer)のような中継部品を積層して接合する3次元の実装装置(チップボンダー(Chip Bonder)又はダイボンダー(Die Bonder)に関する。特に、実施形態は、チップをアライメントし、ボンディングするためのボンディングヘッドに関する。
上述したように、静圧軸受や球面軸受を用いてXY精度の再現性やチップとウェハの平行を確保する場合、直接接合で必要とされる数百nm以下のXY精度や、平行性を確保することは困難であった。これは、静圧軸受の場合は、エアギャップ(Air Gap)内の微小な振動、球面軸受の場合は調整・固定の動作による誤差等によるものである。直接接合では、接合面同士の平行性が、バンプ接続の場合よりも重要性が高い。そこで、発明者らは、以下の構成を考案した。
図1は、実施形態に係る実装装置1の概略構成を示す図である。実装装置1は、上下2視野光学系を用いて上側及び下側の被接合物の位置合わせを行い実装する3次元実装装置である。ここでは、下側の被接合物としてのウェハW2上に、上側の被接合物としてのチップW1を接合する例が示されている。なお、これらの被接合物は例示であり、被接合物は、ウェハ、ダイ、インターポーザ等の部材であってもよい。
図1に示すように、実装装置1は、ボンディングヘッド10、ボンディングステージ20、上下2視野光学系30を備えている。実装装置1の各構成は、ベースフレーム(Base Frame)40に配置され得る。ベースフレーム40は、実装装置1の基準構造である。ベースフレーム40は、例えば、基台41、上枠42及び側枠43を有する直方体状である。側枠43は、基台41上に上枠42を支持する。なお、ベースフレーム40は、実装装置1の各構成を配置させることができれば、他の形状でもよい。
ベースフレーム40の下部には、アクティブアイソレータ(Active Isolator)50が設置されていてもよい。アクティブアイソレータ50は、実装装置1の設置場所の外乱による振動を除去する除振装置である。アクティブアイソレータ50としては、例えば、加速度計、変位センサ、アクチュエータ、ダンパ等を備えるものを用いることができる。アクティブアイソレータ50は、比較的高周波の振動をダンパによって減衰させることができるとともに、ベースフレーム40の振動を検出し、アクチュエータによりその振動を相殺するようにベースフレーム40を移動させて制振することができる。
ここで、実装装置1の説明の便宜のために、XYZ直交座標軸系を導入する。図1に示す例では、基台41の上面に直交する方向をZ軸方向とし、基台41の上面に平行な面内における直交する2方向を、X軸方向及びY軸方向とする。+Z軸方向を上方とし、-Z軸方向を下方とする。なお、上方及び下方は、実装装置1の説明の便宜上のものであり、実際に実装装置1を使用する際に配置される方向を限定するものではない。
以下、実装装置1の各構成を説明する。
<ボンディングヘッド>
ボンディングヘッド10は、チップW1を保持してウェハW2に接合する、ボンディングツール(Bonding Tool)として機能する。ボンディングヘッド10は、図1においては図示しないヘッド及びボンディングアクチュエータ(Bonding Actuator)を有している。ヘッドは、例えば、吸着機構(不図示)を含み、チップW1を吸着して保持することができる。
ボンディングアクチュエータは、ヘッドをX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向にそれぞれ平行移動させる。また、ボンディングアクチュエータは、ヘッド13を、X軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに対する回転方向(Tx、Ty及びTz方向)に回転移動させる。すなわち、ボンディングアクチュエータは、ヘッドを6自由度方向(X軸、Y軸、Z軸方向、及びTx、Ty、Tz方向)に駆動することができる。これにより、ボンディングヘッド10は、上側のチップW1及び下側のウェハW2の相対位置及び平行度を調整する。また、ボンディングヘッド10は、チップW1とウェハW2とを接合させることができる。ボンディングヘッド10に設けられたボンディングアクチュエータの構成については、後に詳述する。
<ボンディングステージ>
ボンディングステージ20は、ウェハW2を保持する。ボンディングステージ20は、ウェハチャック21及び駆動機構22を有している。ウェハチャック21は、ウェハW2を吸着して保持する。駆動機構22は、基台41に固定されている。駆動機構22は、ウェハチャック21をX軸方向及びY軸方向に平行移動させる。これにより、ボンディングステージ20は、ウェハW2をX軸方向及びY軸方向に移動させることができる。なお、駆動機構22は、ウェハチャック21をZ軸方向に平行移動させてもよいし、X軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに対する回転方向に回転移動させてもよい。
<上下2視野光学系>
上下2視野光学系30は、チップW1とウェハW2との間に挿入され、チップW1及びウェハW2を同時に撮影する。なお、上下2視野光学系30は、上側のチップW1と下側のウェハW2との間に挿入され、上側のチップW1及び下側のウェハW2を同時に撮影することに限定されない。例えば、左側のチップW1と右側のウェハW2との間に挿入され、左側のチップW1及び右側のウェハW2を同時に撮影してもよい。つまり、上下2視野光学系30は、上下だけでなく、左右等、反対方向の2方向を同時に撮影し得る。
上下2視野光学系30は、光学部31及び駆動機構32を有している。駆動機構32は、ベースフレーム40に固定されている。駆動機構32は、例えば、上枠42に固定され得る。駆動機構32は、X軸、Y軸及びZ軸の各軸方向に光学部31を平行移動させる。なお、駆動機構32は、光学部31を、X軸、Y軸及びZ軸のそれぞれに対する回転方向に回転移動させてもよい。
上下2視野光学系30は、チップW1に形成された第1アライメントマーク及びウェハW2に形成された第2アライメントマークを同時に撮像して、画像を生成するイメージセンサ(不図示)を含み得る。また、上下2視野光学系30は、チップW1の第1接合面と、ウェハW2の第2接合面との間の平行度を検出するセンサを備え得る。このセンサは、例えば、検出光としてレーザ光を用いるオートコリメータである。ボンディングヘッド10及びボンディングステージ20の少なくともいずれかは、イメージセンサから取得した画像及びセンサにより検出された平行度に基づいて、チップW1及びウェハW2の相対位置及び平行度を調整したうえで、チップW1とウェハW2とを接合させる。
なお、チップW1とウェハW2のアライメントマークの撮影、及び、これらの接合面間の平行度を検出することができれば、上下2視野光学系30以外の光学系を採用することも可能である。
ここで、実装装置1の動作について説明する。まず、チップW1が、例えばロボット(Robot)によってボンディングヘッド10に搬送され、下部のヘッドにより真空クランプ(Vacuum Clamp)される。また、ウェハW2が、例えばロボットによってウェハチャック21に搬送され、真空クランプされる。そして、駆動機構22が、ウェハW2内のチップW1を接合する対象部位がボンディングヘッド10の下部にくるように、ボンディングステージ20を移動させる。
チップW1とウェハW2とをそれぞれクランプした後、上下2視野光学系30がチップW1とウェハW2のアライメントマークやパッド等に基づき、ボンディングの目標位置を算出する。また、上下2視野光学系30は、チップW1とウェハW2の相対的な傾き(接合面間の平行度)を検出し、ボンディングヘッド10がボンディングする時の傾斜角を算出する。すなわち、上下2視野光学系30は、ボンディング時のボンディングヘッド10のX軸、Y軸、Z軸方向及びTx、Ty、Tz方向の値を演算する。
ボンディングヘッド10は、上下2視野光学系30によって算出されたX軸、Y軸、Z軸方向及びTx、Ty、Tz方向の値に基づいて、その姿勢を制御し、ウェハW2にチップW1をボンディングする。また、ボンディングヘッド10は、チップW1に応じて、ボンディング荷重を制御することができる。
<ボンディングアクチュエータ>
上記のボンディングを行うためのボンディングヘッド10に設けられたボンディングアクチュエータについて、図面を参照して詳細に説明する。図2は、実施形態に係るボンディングヘッド10の概略構成を示す図である。図3は、図2のスライダー12を抜き出した図である。図4は、図2のエアシリンダ14を抜き出した図である。
図2に示すように、ボンディングヘッド10は、主な構成として、固定部となるハウジング(Housing)11、可動部となるスライダー(Slider)12を含む。ハウジング11は、少なくとも底面(-Z側の面)が解放された箱状の部材である。図2に示す例では、ハウジング11は、底面に加えて、±Y側の側面が解放されている。すなわち、ハウジング11は、±X側の2つの側面と、これら2つの側面を接続する上側面(+Z側の面)を備える枠体である。
スライダー12は、ハウジング11内に収容されている。スライダー12の先端には、チップW1の吸着機構を備えるヘッド13が設けられている。ヘッド13は、ハウジング11の底面側から突出している。
スライダー12は、静圧軸受であるエアシリンダ(Air Cylinder)14を介して非接触状態で浮上支持されている。図4に示すように、エアシリンダ14は、シリンダ本体141と、シリンダロッド(Cylinder Rod)142と、エアベアリング143を含む、エアベアリングシリンダ(Air Bearing Cylinder)である。
シリンダ本体141は円筒型であり、ハウジング11の上面(+Z側の面)に設けられている。シリンダ本体141内には、スライダー12の上面に設けられたシリンダロッド142が摺動可能に取り付けられている。エアベアリング143は、シリンダ本体141の内側において、シリンダロッド142の周囲を囲むように設けられている。レギュレータによりエアベアリング143にエアを供給することで、エアがシリンダ本体141とシリンダロッド142との間に介在する。これにより、接触式のエアシリンダにおいて発生する、内部シールに用いられるOリング(O Ring)等の弾性体の抵抗による推力のばらつきを排除することができる。
図4に示すように、エアシリンダ14は上部気室144及び下部気室145を有する。上部気室144には、例えば、エアの流量を手動で調整するレギュレータ(Regulator)が接続されている。上部気室144は、レギュレータにより一定圧に制御される。一方、下部気室145には、例えば、電空レギュレータが接続される。電空レギュレータは、エアの流量を調整して、下部気室145の圧力を調整することができる。
エアベアリング143により、シリンダ本体141とシリンダロッド142との間にエアを介在させた状態で、下部気室145の圧力を調整することで、シリンダロッド142がシリンダ本体141と非接触でZ軸方向に移動(上下動)する。
エアシリンダ14は、下部に設けられるスライダー12等の自重に対応する力を発生させ、その自重をキャンセルすることが可能である。また、エアシリンダ14は、チップW1に、チップW1とウェハW2のボンディングに必要な圧力(ボンディング荷重)を印加することが可能である。なお、ボンディング荷重は、以下に説明するZ軸方向のVCM17aにより印加することも可能であり、エアシリンダ14とVCM17aの両方により印加することも可能である。
また、ボンディングヘッド10は、エアシリンダ14のそれぞれの気室の圧力を検出する圧力センサ(pressure sensor)を備えている。これにより、エアシリンダ14の各気室の圧力を監視することができる。なお、エアシリンダ14は上述したような複動型であってもよく、単動型であってもよい。また、エアシリンダ14は、Z軸方向だけでなく、Tz方向も含む2自由度のものが好ましい。
上述したように、実施形態ではエアベアリングを用いているため、非接触駆動であり、接触式のエアシリンダのように摩擦による力が発生することがない。しかし、接触点がないため、荷重を加えたときにボンディングヘッド10の姿勢が崩れ、搭載するチップW1の位置がずれたり、チップW1とウェハW2の平行状態が変わったりする恐れがある。このため、ボンディング荷重の制御中も姿勢に変化がないように姿勢制御を行う必要がある。
そこで、ボンディング荷重を加える際は、スライダー12の重量をボンディング荷重として加えられるように、電空レギュレータで自重キャンセルを行っている下部気室145の圧力を下げることが好ましい。これにより、上部気室144の圧力を高くして荷重制御を行うより、ヒンジ15、16への負担が少なく、ボンディングヘッド10の姿勢の保持性能を確保しやすくなる。
また、スライダー12の重量が必要なボンディング荷重に対して小さい場合は、電空レギュレータで自重キャンセルを行っている下部気室145の圧力を下げるとともに、上部気室144の圧力を高くして、ボンディング荷重を調整することが可能である。
図2、3を参照すると、ボンディングヘッド10は、複数のVCM(Voice Coil Motor)を含む。ここでは、6つのVCM17a~17fが設けられた例が示されている。なお、図2において、6つのVCM17a~17fのうちのいくつかは、他の部材に隠れた状態となっている。VCM17a~17fは、それぞれ非接触状態の駆動部となるコイル171a~171fと、移動部となるヨーク172a~172fを備える。VCM17a~17f、コイル171a~171fの符号は、ヨーク172a~172fの設けられた位置に対応するため、図中の表記を省略している。
図3に示すように、ヨーク172a~172fはスライダー12側に設けられている。一方、コイル171a~171fは、ハウジング11側において、スライダー12に固定されたヨーク172a~172fのそれぞれ対応する位置に設けられている。すなわち、駆動部であるコイル171が固定部であるハウジング11に固定され、移動部であるヨーク172が可動部であるスライダー12に固定される。複数のVCM17a~17f、複数のコイル171a~171f、複数のヨーク172a~172fを個別に呼称する必要がない場合には、まとめてVCM17、コイル171、ヨーク172と表記する。
VCM17は、1つの方向に直動運動をする1軸モータである。これらのVCM17a~17fのうち、2つのVCM17c、17eはX軸方向に駆動するX1軸モータであり、3つのVCM17b、17d、17fはY軸方向に駆動するY1軸モータであり、1つのVCM17aはZ軸方向に駆動するZ1軸モータである。なお、1軸モータとしては、VCMのような電磁力を駆動源としたリニアモータに限定されず、他の構成の直動機構を採用することも可能である。また、ボンディングヘッド10は、X1軸モータが少なくとも2個、Y1軸モータが少なくとも3個、Z1軸モータが少なくとも1つ備えていればよく、この構成に限定されない。
図5は、X軸方向に駆動される2つのVCM17c、17e、Y軸方向に駆動される3つのVCM17b、17d、17fの構成を説明する図である。ここでは、これらを代表してVCM17dの構成が示されている。また、図6は、図5のVI-VI断面を示す図である。
図5、6に示すように、ヨーク172dは、断面がU字形の部材である。ヨーク172dは、一般的に透磁率の高い金属からなる。ヨーク172dの対向する2つの面には、それぞれマグネット173dが磁気吸着によって固定されている。コイル171dは導線からなり、通電することで電流方向に依存する磁場を生成する。マグネット173dによって形成される磁気回路中で、コイル171dに通電することで所定の駆動方向に駆動される。
また、コイル171dは、Z軸方向に延びている。これにより、Z軸方向に駆動されるVCM17aによりスライダー12がZ方向に移動した場合でも、X軸又はY軸の駆動方向への駆動力を維持することが可能である。Z軸方向に駆動されるVCM17aによる、他のVCM17b~17fの移動方向を従動方向とする。なお、それぞれのVCM17は、非接触となるコイル171とヨーク172のギャップの範囲内で、制御方向以外の軸方向にも受動的に移動することも可能である。
このように、移動部であるヨーク172側にマグネット173が配置される、いわゆる「ムービングマグネット方式」を採用することが好ましい。この場合、ヨーク172側への電源供給は不要であり、配線を設ける必要がない。ただし、非接触給電が可能である場合には、ボンディングアクチュエータの可動部の質量を抑えるために、コイルを可動部側に配置し、ヨーク及びマグネットを固定部側に配置してもよい。
なお、上述したように、Z軸方向に駆動されるVCM17aは、スライダー12の位置調整だけでなく、チップW1をウェハW2にボンディングする時に加圧が必要な場合に、チップW1に圧力を印加することが可能な推力を有することが望ましい。
また、図2、3を参照すると、スライダー12を構成する本体部19の中央部には、エンコーダ18が設けられている。エンコーダ18は、スライダー12の移動量を検出可能な検出器である。なお、エンコーダ18は、少なくとも1つ設けられていればよく、複数設けられていてもよい。ここでは、エンコーダ18は、スライダー12に設けられた2D(二次元)エンコーダスケール(2D Encoder Scale)を含むリニアエンコーダである。2Dエンコーダスケールは、ハウジング11側に設けられる図示しないセンサーヘッド(Sensor Head)により読み取られる。
図7は、図2のエンコーダ18の構成の一部を説明する図である。図7では、エンコーダ18を構成する、2Dエンコーダスケールとセンサーヘッドとのレイアウトが示されている。2Dエンコーダスケールとセンサーヘッドとで、1つの位置検出センサを構成する。
図7に示すように、エンコーダ18は、一対のXZ軸用2Dエンコーダスケール181、一対のYZ軸用2Dエンコーダスケール182、X軸センサーヘッド183、Y軸センサーヘッド184、Z軸センサーヘッド185を含む。一対のXZ軸用2Dエンコーダスケール181、一対のYZ軸用2Dエンコーダスケール182は、いずれも1つの剛体に取り付けられている。図3に示す例では、シリンダロッド142の長手方向(Z軸方向)に沿って延在する、四角柱状部材191の4つの側面にそれぞれ設けられている。
XZ軸用2Dエンコーダスケール181は、Y軸方向において対向するように配置され、X軸方向及びZ軸方向の位置を検出するために用いられる。XZ軸用2Dエンコーダスケール181は、X方向の幅方向に沿って配置されるとともに、Z方向に延在するように設置されている。1つのXZ軸用2Dエンコーダスケール181に対して、X軸センサーヘッド183とZ軸センサーヘッド185の2つのセンダーヘッドが設けられている。
YZ軸用2Dエンコーダスケール182は、X軸方向において対向するように配置され、Y軸方向及びZ軸方向の位置を検出するために用いられる。YZ軸用2Dエンコーダスケール182は、Y方向の幅方向に沿って配置されるとともに、Z方向に延在するように設置されている。1つのYZ軸用2Dエンコーダスケール182に対して、Y軸センサーヘッド184とZ軸センサーヘッド185の2つのセンサーヘッドが設けられている。
センサーヘッドは、例えば、エンコーダスケール181、182をそれぞれ挟むように配置された発光部と受光部とを備えた光センサであり得る。また、XZ軸用2Dエンコーダスケール181、YZ軸用2Dエンコーダスケール182は、例えば、それぞれ、X方向、Y方向に一定の間隔で繰り返し形成された透過部と遮光部とを有し得る。センサーヘッドによって得られるパルス状の信号のカウント数から駆動量(スライダー12の相対移動量)が検出される。
X軸センサーヘッド183、Y軸センサーヘッド184の検出値から、X軸方向、Y軸方向、Tz方向の移動量が検出され得る。Z軸センサーヘッド185の検出値から、Z軸方向及び、Ty、Tx方向の移動量が検出され得る。
なお、この例では、エンコーダ18はスライダー12の相対的な変位量を検出するものであるが、スライダー12の移動量を検出する検出器として、スライダー12の絶対的な位置を検出するものを用いてもよい。後述する制御部は、エンコーダ18で検出された検出値を用いて、ボンディングアクチュエータのスライダー12の姿勢を把握して、スライダー12の6軸方向の姿勢制御を行うことができる。
スライダー12は、上述したシリンダロッド142、ヨーク172、エンコーダスケール181、182に加えて、ヒンジ15、16、本体部19を含む。本体部19は、略枠状の部材である。ヨーク172b、172cは、本体部19の+X側の外側面に配置されており、ヨーク172d、172e、172fは、本体部19の-X側の外側面に配置されている。また、ヨーク172aは、本体部19の上側面に配置されている。
また、シリンダロッド142と本体部19との間には、ヒンジ15、16が設けられている。図8は、図2のヒンジ15、16が設けられた部分を拡大する図である。また、図13は、ヒンジ15、16の動作について説明する図である。
図8に示すように、ヒンジ15は、シリンダロッド142の下面に取り付けられている。ヒンジ15は、シリンダロッド142の長手方向(Z軸方向)に沿って延在するチルト軸を備えており、チルト軸を中心に回転可能である。チルト軸は、図9において、シリンダロッド142を通る一点鎖線で示されている。
ヒンジ15の下部には、チルト軸を中心とする正方形状の板状部材192が設けられている。この板状部材192と本体部19の上面との間には、4本のヒンジ16が設けられている。これらのヒンジ16は、チルト軸を中心に対称に配置されている。ヒンジ16は、シリンダロッド142に対する本体部19の平行移動を可能とする。
図9に示すように、ヒンジ15、16は、下方の本体部19等の、Z軸方向を除く5軸方向(X、Y軸方向、Tx、Ty、Tz方向)の移動量に対応する弾性変形が可能である。ヒンジ15、ヒンジ16は、エアシリンダ14の自由度と本体部19の自由度との差を補う連結部である。
この連結部として、スライダー12の移動量が微小である場合に、その移動量に対して転がり方向の円周長さが十分大きいボールやニードルを用いた転がり機構を用いると、潤滑剤が転がり機構の接触部に供給されにくくなり、フレッチング(Fretting)が発生しやすくなる。また、この連結部として滑り機構を用いる場合には、相対する2面の間に静止摩擦力や動摩擦力の変化が生じ、チップW1とウェハW2の相対位置や平行度を調整するような非常に高い精度が要求される場合には望ましくない。このため、連結部としては、上述した弾性変形が可能なヒンジ機構を採用することが好ましい。
また、ヒンジ15、16は、エアシリンダ14でボンディング荷重を印加する時や、Z軸方向に移動する際の加速度や自重による負荷に対して、座屈しない強度を有する。なお、ヘッド13によるチップW1の吸着に必要な負圧の印加にはエアチューブ(Air Tube)を用い、スライダー12を制御する上で、テンション(引張応力)を無視できるようにしたレイアウトとすることが可能である。また、エアシリンダ14にバキュームポート(Vacuum Port)を設け、シリンダロッド142、ヒンジ15、16等の構成部品に真空経路を設けることにより、外乱を排除してヘッド13にチップW1の吸着のための負圧を印加することも可能である。
上記の構成を備えるボンディングヘッド10では、図3に示すように、円柱状のシリンダロッド142の中心、ヒンジ15のチルト軸、4本のヒンジ16をZ軸方向から見た時にこれらの配置位置を頂点とする四角形の中心、XZ軸用2Dエンコーダスケール181及びYZ軸用2Dエンコーダスケール182が配置される四角柱状の部材の中心、ヘッド13の中心は、Z軸に平行な同一の直線状に配置される。
ここで、図10、11、12を参照して、ボンディングヘッド10による実装方法について説明する。図10は、図2のエンコーダの検出値について説明する図である。図10の上段には、図2のエンコーダ部分を上方から見た図が示されており、下段には、エンコーダ部分をX軸方向から見た図が示されている。図11は、制御部の機能構成を説明するブロック図である。図12は、実施形態に係る実装方法を例示したフローチャートである。
エンコーダ18は、上述の通り、X、Y軸方向及びTz方向を検出するための4つの位置検出センサ、Z軸方向及びTx、Ty方向を検出するための4つの位置検出センサの、合計8つの位置検出センサを含む。
図10に示すように、制御対象であるスライダー12の四角柱状部材191の各側面には、XZ軸用2Dエンコーダスケール181、YZ軸用2Dエンコーダスケール182が取り付けられている。四角柱状部材191は剛体であり、熱の影響を受けにくい低熱膨張の素材からなる。X軸センサーヘッド183、Y軸センサーヘッド184、Z軸センサーヘッド185もまた、同じく低熱膨張の素材に完全に固定されている。このため、XZ軸用2Dエンコーダスケール181及びYZ軸用2Dエンコーダスケール182と、X軸センサーヘッド183、Y軸センサーヘッド184及びZ軸センサーヘッド185の位置関係は変化しにくい。
なお、各位置検出センサ同士の位置関係は、既知又は事前に測定してあるものとする。また、制御対象の重心位置と各スケールの相対的な距離も既知であるものとする。なお、制御対象とは、ヨーク、エンコーダスケール等が設けられたスライダー12全体を指すものとする。
Y軸方向において対向する2つのX軸センサーヘッド183は、Sx1、Sx2の検出値を出力するものとする。また、X軸方向において対向する2つのY軸センサーヘッド184は、Sy1、Sy2の検出値を出力するものとする。また、2つのX軸センサーヘッド183によりそれぞれSz1、Sz2の検出値が出力され、2つのY軸センサーヘッド184によりそれぞれSz3、Sz4の検出値が出力されるものとする。
図11に示すように、制御対象の6軸方向の姿勢制御を行う制御部60は、座標変換部(Coordinate converter)61、SISO(Single Input Single Output)コントローラ62、フォースコンバータ63、座標生成部64、演算部65を含む。以下、図11、12を参照しながら、実施形態に係る実装方法について説明するとともに、制御部60の構成を説明する。
図12に示すように、まず、チップW1とボンディングヘッド10によって保持させ、ウェハW2をボンディングステージ20に保持させ(S11)、ボンディングステージ20を移動させることで、チップW1をウェハW2の実装領域へ移動させる(S12)。そして、上下2視野光学系30を用いて、チップW1とウェハW2の位置ずれ、平行度ずれが検出され(S13)、チップW1の目標位置(Chip Position)が決定される(S14)。
その後、ボンディング上述したボンディングアクチュエータによる、チップW1とウェハW2の相対位置、平行度の調整が行われる(S15)。具体的には、図11に示す座標変換部61は、チップW1の目標位置の座標を、制御対象の目標重心位置(CG position)の座標に変換する。SISOコントローラ62は、PID(Proportional Integral Derivative)制御を行い、制御対象の重心が目標重心位置に移動するための、X軸、Y軸、Z軸方向及びTx、Ty、Tz方向の制御信号(XCtrl、YCtrl、ZCtrl、TxCtrl、TyCtrl、TzCtrl)を生成する。
フォースコンバータ63は、制御信号に基づき、VCM17等の駆動部への指令信号を生成する。例えば、フォースコンバータ63は、制御対象の重心位置を制御する制御信号を、VCM17の位置(VCM position)を示す指令信号へと変換する。この指令信号は、ボンディングヘッド10の各VCM17に送信される。
指令信号に基づいてVCM17が駆動され制御対象が移動すると、エンコーダ18の各位置検出センサにより検出値が出力される。これらの検出値は、座標生成部64に供給される。座標生成部64は、これらの検出値(エンコーダ位置(Encoder position)に基づき制御対象の現在の重心位置の座標(CG coordinate)を算出する。演算部65は、現在の重心位置と目標の重心位置との差分を求め、この差分を適用して、VCM17等の駆動部への指令信号を生成するサーボループ(Servo Loop)を制御する。
なお、制御対象のZ軸方向の位置は、センサーヘッドに対して可変である。センサーヘッドに対する制御対象の重心位置が変化すると、チップW1の目標位置での振れ量も変化するので、Z軸の位置からチップW1の位置ずれ量を推定し、制御信号を算出する。サーボループ内では複数のVCM17の制御をそれぞれ行うのではなく、1つのサーボループ内で6つのVCM17の指令信号を逐次算出している。
すなわち、制御部60は、XZ軸用2Dエンコーダスケール181と、X軸センサーヘッド183及びZ軸センサーヘッド185との関係、YZ軸用2Dエンコーダスケール182と、Y軸センサーヘッド184及びZ軸センサーヘッド185との関係に基づき、チップW1の目標位置から、各VCM17の駆動部への指令を生成する。
各センサーヘッドの値だけで6自由度の制御を行う場合、最終的なチップW1の目標位置がオフセットしているため、正確な位置の把握が困難である。しかし、上述の本実施形態の方法によれば、各VCM17の位置の干渉による発振をフィルタ等で抑えることが容易になり、制御性能が向上し、より精度の高い制御を行うことができるようになる。
図12に戻ると、ボンディングヘッド10は、チップW1とウェハW2とを接合させる(S16)。具体的には、例えば、エアシリンダ14、スライダー12をZ軸方向に駆動するVCM17aの少なくともいずれかにより、チップW1とウェハW2のボンディングに必要な圧力を印加して、チップW1とウェハW2とを接合させる。このようにして、チップW1及びウェハW2を含む半導体装置を製造することができる。
以上説明したように、ボンディングヘッド10に、静圧軸受、ヒンジ機構、複数の非接触駆動源を設け、複数の位置検出センサを配置することで、6自由度の位置決めを高精度に実施することが可能となる。これにより、チップW1とウェハW2との相対位置、平行度の調整を高精度に行うことができる。
例えば、ボンディングステージ20としてXYZ軸ステージが用いられる場合、X軸ステージにY軸ステージが搭載され、Y軸ステージにさらにZ軸ステージが搭載されて構成するように、多軸を分割した構造にして、それぞれを機械的に接続することで多軸制御を行う技術がある。しかし、このような技術は複雑な構成であり、機械的なひずみが生じると最終的な可動部の運動精度が悪化すると考えられる。また、これを回避するために、可動部を常時監視できるようにレーザ干渉計等を用いることが考えられるが、装置構成をコンパクトにすることが困難となる。
これに対し、実施形態では、位置検出センサ(エンコーダ18)と、モータ(VCM17)が可動部(スライダー12)に取り付けられている。また、可動部は非接触駆動され、摩擦による外乱も生じない。このため、可動部の制御性が向上し、高精度な実装を実現することが可能である。また、実施形態に係るボンディングヘッド10は、構造的にコンパクト化が容易であり、剛性を高めることも可能である。
本発明は、上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1の各構成は、適宜省略及び相互に組み合わせることができる。
1 実装装置
10 ボンディングヘッド
11 ハウジング
12 スライダー
13 ヘッド
14 エアシリンダ
141 シリンダ本体
142 シリンダロッド
143 エアベアリング
144 上部気室
145 下部気室
15 ヒンジ
16 ヒンジ
17 VCM
171 コイル
172 ヨーク
173 マグネット
18 エンコーダ
181 XZ軸用2Dエンコーダスケール
182 YZ軸用2Dエンコーダスケール
183 X軸センサーヘッド
184 Y軸センサーヘッド
185 Z軸センサーヘッド
19 本体部
191 四角柱状部材
192 板状部材
20 ボンディングステージ
21 ウェハチャック
22 駆動機構
30 上下2視野光学系
31 光学部
32 駆動機構
40 ベースフレーム
41 基台
42 上枠
43 側枠
50 アクティブアイソレータ
51 支持部
52 ベース
60 制御部
61 座標変換部
62 SISOコントローラ
63 フォースコンバータ
64 座標生成部
65 演算部
W1 チップ
W2 ウェハ

Claims (11)

  1. 第1被接合部材を保持するヘッドと、
    第2被接合部材を保持するステージと、
    前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の接合面の位置及び平行度のずれを検出するセンサと、
    検出された位置及び平行度のずれに基づいて、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との相対位置及び平行度を調整するボンディングアクチュエータとを有し、
    前記ボンディングアクチュエータは、
    固定部と、
    前記固定部に非接触状態で支持され、前記ヘッドが設けられる可動部と、
    非接触状態の駆動部と移動部とをそれぞれ備え、前記駆動部が前記固定部に固定され、前記移動部が前記可動部に固定される、X軸方向に駆動される少なくとも2個のX1軸モータ、Y軸方向に駆動される少なくとも3個のY1軸モータ、Z軸方向に駆動される少なくとも1つのZ1軸モータと、
    前記可動部をX軸、Y軸、Z軸方向、Tx、Ty、Tz方向の6軸方向に駆動して、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との相対位置及び平行度を調整した状態で、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とを接合させる制御部と
    を有する、
    実装装置。
    ただし、水平面内の直交する2方向をX軸方向及びY軸方向とし、水平面に直交する方向をZ軸方向とし、X軸、Y軸、Z軸それぞれに対する回転方向をTx、Ty、Tzとする。
  2. 前記可動部の移動量を検出可能な、少なくとも1つの検出器をさらに有し、
    前記制御部は、検出された移動量に基づいて前記可動部を駆動して、前記第1被接合部材及び前記第2被接合部材の相対位置及び平行度を調整する、
    請求項1に記載の実装装置。
  3. 前記検出器は、
    X軸方向において対向するように配置され、Y軸方向及びZ軸方向の位置を検出する一対のYZ軸用二次元エンコーダと、
    Y軸方向において対向するように配置され、X軸方向及びZ軸方向の位置を検出する一対のXZ軸用二次元エンコーダと、
    を含み、
    前記制御部は、前記YZ軸用二次元エンコーダと前記XZ軸用二次元エンコーダの検出値を用いて前記可動部の姿勢を把握して、前記可動部の6軸方向の姿勢制御を行う、
    請求項2に記載の実装装置。
  4. 前記YZ軸用二次元エンコーダと前記XZ軸用二次元エンコーダは、それぞれ、
    前記可動部の1つの剛体に取り付けられたYZ軸用二次元エンコーダスケール、XZ軸用二次元エンコーダスケールと、
    前記YZ軸用二次元エンコーダスケール、XZ軸用二次元エンコーダスケールを読み取るセンサーヘッドと、を有しており、
    前記制御部は、前記第1被接合部材が保持される位置と前記センサーヘッドとの位置関係に応じて、前記第1被接合部材の位置に対する、前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ、前記Z1軸モータの制御量を算出して、前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ、前記Z1軸モータを一括制御する、
    請求項3に記載の実装装置。
  5. 前記可動部は、エアシリンダを介して前記固定部に支持されている、
    請求項1に記載の実装装置。
  6. 前記可動部は、前記移動部が固定される本体部と、前記本体部と前記エアシリンダとを接続する複数のヒンジを有する、
    請求項5に記載の実装装置。
  7. 前記エアシリンダの気室の圧力を検出可能な圧力センサをさらに有する、
    請求項5に記載の実装装置。
  8. 前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ、前記Z1軸モータは、それぞれの前記駆動部と前記移動部との間のギャップの範囲内において、駆動方向以外の軸方向に受動的に移動する、
    請求項1に記載の実装装置。
  9. 前記Z1軸モータは、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の相対位置及び平行度の調整を行うとともに、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の接合時に加圧する、
    請求項1に記載の実装装置。
  10. 前記X1軸モータ、前記Y1軸モータ及び前記Z1軸モータは、それぞれマグネットとコイルとを含み、
    前記マグネットは前記移動部に配置され、前記コイルは前記駆動部に配置される、
    請求項1に記載の実装装置。
  11. 第1被接合部材をヘッドによって保持させるステップと、
    第2被接合部材をステージによって保持させるステップと、
    前記第1被接合部材と前記第2被接合部材の接合面の位置及び平行度のずれを検出するステップと、
    固定部と、前記固定部に非接触状態で支持され、前記ヘッドが設けられる可動部と、非接触状態の駆動部と移動部とをそれぞれ備え、前記駆動部が前記固定部に固定され、前記移動部が前記可動部に固定される、X軸方向に駆動される少なくとも2個のX1軸モータ、Y軸方向に駆動される少なくとも3個のY1軸モータ、Z軸方向に駆動される少なくとも1つのZ1軸モータとを有するボンディングアクチュエータにより、検出された接合面の位置及び平行度のずれに基づいて、前記可動部をX軸、Y軸、Z軸方向、Tx、Ty、Tz方向の6軸方向に駆動して、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材との相対位置及び平行度を調整した状態で、前記第1被接合部材と前記第2被接合部材とを接合させる、
    実装方法。
    ただし、水平面内の直交する2方向をX軸方向及びY軸方向とし、水平面に直交する方向をZ軸方向とし、X軸、Y軸、Z軸それぞれに対する回転方向をTx、Ty、Tzとする。
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