JP2024077239A - 積層型コイル部品及び積層型コイル部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】取得できるインピーダンスを大きくする積層型コイル部品及び積層型コイル部品の製造方法を提供する。【解決手段】積層型コイル部品1は、複数の絶縁層31、コイル導体32が積層されコイルが設けられた積層体10と、積層体の表面の外部電極を有する。積層体は、長さ方向の第1端面11及び第2端面12と、高さ方向の第1主面13及び第2主面14と、幅方向の第1側面及び第2側面を有する。外部電極は、第1端面の一部から第1主面の一部に延在する第1外部電極21と、第2端面の一部から第1主面の一部に延在する第2外部電極22とを有する。絶縁層31は、磁性相及び非磁性相を有し、積層方向に隣接するコイル導体に挟まれた第1領域51と、コイルの内側で第1領域を除く第2領域52を含み、SiとFeとの合計を100重量%として、第1領域の平均Fe含有量が第2領域の平均Fe含有量より多くその差が1.7重量%以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、積層型コイル部品及び積層型コイル部品の製造方法に関する。
特許文献1には、グリーンシートに凹溝を加工して該凹溝に複数個分の導電性ペーストを縦横に印刷し、複数枚のグリーンシートを積層して内部に複数のコイルを形成し、切断、焼成し、両端部に端子電極を設けることにより製造される積層型電子部品であって、前記導電性ペーストにより構成されるコイル導体は、焼成後の断面形状において、前記凹溝の両側にコイル導体の一部が重なり、かつ、前記コイル導体の断面の厚みtと幅wとのアスペクト比t/wが0.7以上であることを特徴とする積層型電子部品が開示されている。
特開2004-207608号公報
しかしながら、特許文献1に記載された積層型コイル部品では、取得できるインピーダンスをさらに大きくするという点で改善の余地があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、取得できるインピーダンスを大きくすることが可能な積層型コイル部品及び積層型コイル部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の積層型コイル部品は、複数の絶縁層及び複数のコイル導体が積層方向に積層されてなり内部にコイルが設けられた積層体と、上記積層体の表面に設けられて上記コイルに電気的に接続された外部電極とを有し、上記積層体は、長さ方向に相対する第1端面及び第2端面と、上記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1主面及び第2主面と、上記長さ方向及び上記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1側面及び第2側面と、を有し、上記外部電極は、上記積層体の上記第1端面の少なくとも一部から上記第1主面の一部にわたって延在する第1外部電極と、上記積層体の上記第2端面の少なくとも一部から上記第1主面の一部にわたって延在する第2外部電極とを有し、上記絶縁層は、磁性相及び非磁性相を有し、かつ、上記積層方向に隣接する上記コイル導体に挟まれた第1領域と、上記コイルの内側であって上記第1領域を除く第2領域と、を含み、SiとFeとの合計を100重量%として、上記第1領域の平均Fe含有量が、上記第2領域の平均Fe含有量より多く、その差が1.7重量%以上である。
本発明の積層型コイル部品の製造方法は、導電性ペーストをグリーンシートに印刷してコイル導体用導体パターンが形成されたコイルシートを作製する工程と、上記コイルシートを積層方向に積層してチップを作製する工程と、上記チップを焼成して複数のコイル導体が電気的に接続されたコイルが内部に設けられた積層体を作製する焼成工程と、を備える積層型コイル部品の製造方法であって、上記グリーンシートは、磁性材料及び非磁性材料を含有し、上記焼成工程は、上記積層方向に隣接する上記コイル導体に挟まれた第1領域から、上記コイルの内側であって上記第1領域を除く第2領域へと上記非磁性材料を押し出す工程を含み、焼成時における上記導電性ペーストの収縮率の絶対値が、焼成時における上記グリーンシートの収縮率の絶対値よりも小さく、その差が1.2%以上である。
本発明によれば、取得できるインピーダンスを大きくすることが可能な積層型コイル部品及び積層型コイル部品の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の積層型コイル部品の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の積層型コイル部品の一例を模式的に示す断面図である。 図3は、図2に示す積層型コイル部品を構成する絶縁層の様子を模式的に示す分解斜視模式図である。 図4は、図2に示す積層型コイル部品を構成する絶縁層の様子を模式的に示す分解平面模式図である。 図5は、グリーンシート及び導電性ペーストの収縮率の測定方法を説明するための模式図である。 図6は、組成の測定場所である絶縁層の第1領域及び第2領域を説明するための実施例1~3、及び、比較例1の積層型コイル部品の断面模式図である。
以下、本発明の積層型コイル部品について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成及び態様に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい構成及び態様を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
図1は、本発明の積層型コイル部品の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示す積層型コイル部品1は、積層体(素体)10と第1外部電極21と第2外部電極22とを備えている。積層体10は、6面を有する略直方体形状である。積層体10の構成については後述するが、複数の絶縁層及び複数のコイル導体が積層方向に積層されてなり、内部にコイルが設けられている。第1外部電極21及び第2外部電極22は、それぞれ、コイルに電気的に接続されている。
本明細書における積層型コイル部品及び積層体では、長さ方向、高さ方向、幅方向を、図1におけるx方向、y方向、z方向とする。ここで、長さ方向(x方向)と高さ方向(y方向)と幅方向(z方向)は互いに直交する。
長さ方向(x方向)は積層方向と平行な方向である。
図1に示すように、積層体10は、長さ方向(x方向)に相対する第1端面11及び第2端面12と、長さ方向に直交する高さ方向(y方向)に相対する第1主面13及び第2主面14と、長さ方向及び高さ方向に直交する幅方向(z方向)に相対する第1側面15及び第2側面16とを有する。
図1には示されていないが、積層体10は、角部及び稜線部に丸みが付けられていることが好ましい。角部は、積層体の3面が交わる部分であり、稜線部は、積層体の2面が交わる部分である。
第1外部電極及び第2外部電極は、積層体の端面の少なくとも一部から積層体の主面にわたって延在する外部電極である。
図1に示す積層型コイル部品1では、第1外部電極21は、積層体10の第1端面11の一部を覆い、かつ、第1端面11から延伸して第1主面13の一部を覆って配置されている。
第1外部電極21は、第1端面11のうち、第1主面13と交わる稜線部を含む領域を覆っている。
なお、図1では、積層体10の第1端面11を覆う部分の第1外部電極21の高さは一定であるが、積層体10の第1端面11の一部を覆う限り、第1外部電極21の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第1端面11において、第1外部電極21は、端部から中央部に向かって高くなる山なり形状であってもよい。また、積層体10の第1主面13を覆う部分の第1外部電極21の長さは一定であるが、積層体10の第1主面13の一部を覆う限り、第1外部電極21の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第1主面13において、第1外部電極21は、端部から中央部に向かって長くなる山なり形状であってもよい。
図1に示すように、第1外部電極21は、さらに、第1端面11及び第1主面13から延伸して、第1側面15の一部及び第2側面16の一部を覆って配置されていてもよい。この場合、第1側面15及び第2側面16を覆う部分の第1外部電極21は、いずれも、第1端面11と交わる稜線部及び第1主面13と交わる稜線部に対して斜めに形成されていることが好ましい。なお、第1外部電極21は、第1側面15の一部及び第2側面16の一部を覆って配置されていなくてもよい。
図1に示す積層型コイル部品1では、第2外部電極22は、積層体10の第2端面12の一部を覆い、かつ、第2端面12から延伸して第1主面13の一部を覆って配置されている。
第1外部電極21と同様、第2外部電極22は、第2端面12のうち、第1主面13と交わる稜線部を含む領域を覆っている。
第1外部電極21と同様、積層体10の第2端面12の一部を覆う限り、第2外部電極22の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第2端面12において、第2外部電極22は、端部から中央部に向かって高くなる山なり形状であってもよい。また、積層体10の第1主面13の一部を覆う限り、第2外部電極22の形状は特に限定されない。例えば、積層体10の第1主面13において、第2外部電極22は、端部から中央部に向かって長くなる山なり形状であってもよい。
第1外部電極21と同様、第2外部電極22は、さらに、第2端面12及び第1主面13から延伸して、第1側面15の一部及び第2側面16の一部を覆って配置されていてもよい。この場合、第1側面15及び第2側面16を覆う部分の第2外部電極22は、いずれも、第2端面12と交わる稜線部及び第1主面13と交わる稜線部に対して斜めに形成されていることが好ましい。なお、第2外部電極22は、第1側面15の一部及び第2側面16の一部を覆って配置されていなくてもよい。
以上のように第1外部電極21及び第2外部電極22が配置されているため、積層型コイル部品1を基板上に実装する場合には、積層体10の第1主面13が実装面となる。
また、図1に示す形態とは異なり、第1外部電極が、積層体の第1端面の全部を覆い、かつ、第1端面から延伸して第1主面の一部、第2主面の一部、第1側面の一部、及び、第2側面の一部を覆っていてもよい。
また、第2外部電極が、積層体の第2端面の全部を覆い、かつ、第2端面から延伸して第1主面の一部、第2主面の一部、第1側面の一部、及び、第2側面の一部を覆っていてもよい。
この場合、積層体の第1主面、第2主面、第1側面及び第2側面のいずれかが実装面となる。
本発明の積層型コイル部品のサイズは特に限定されないが、0603サイズ、0402サイズ又は1005サイズであることが好ましい。
続いて、積層型コイル部品を構成する積層体が内蔵するコイルの例について説明する。
コイルは、絶縁層とともに積層方向に積層された複数のコイル導体が電気的に接続されることにより形成される。
図2は、本発明の積層型コイル部品の一例を模式的に示す断面図である。
図2は、絶縁層、コイル導体及び連結導体、並びに、積層体の積層方向を模式的に示すものであり、実際の形状及び接続等を厳密には表していない。例えば、コイル導体はビア導体を介して接続されている。
図2に示すように、積層型コイル部品1は、絶縁層とともに積層された複数のコイル導体32が電気的に接続されることにより形成されるコイル30を内蔵する積層体10と、コイル30に電気的に接続される第1外部電極21及び第2外部電極22を備える。
積層体10には、コイル導体32が配置された領域と、第1連結導体41又は第2連結導体42が配置された領域とが存在する。積層体10の積層方向、及び、コイル30の軸方向(図2中、コイル軸Aを示す)は、第1主面13に対して平行である。
このように、積層体10は、複数の絶縁層からなる絶縁体50内に、複数のコイル導体32からなるコイル30と、コイル30にそれぞれ電気的に接続された第1連結導体41及び第2連結導体42とが内蔵されることによって構成されている。
絶縁層(絶縁体50)は、磁性相及び非磁性相を有している。これにより、絶縁層におけるFe含有量を、隣接するコイル導体32間の領域と、それ以外の領域とで互いに異ならせることができる。
より詳細には、絶縁層(絶縁体50)は、積層体10の積層方向に隣接する2つのコイル導体32にそれぞれ挟まれた複数の第1領域51と、コイル30の内側であって第1領域51を除く第2領域52と、を含んでおり、SiとFeとの合計を100重量%として、第1領域51の平均Fe含有量が、第2領域52の平均Fe含有量より多く、その差が1.7重量%以上である。
これにより、第2領域52に比べて第1領域51において透磁率μが相対的に大きくなるため、取得できるインピーダンスを大きくすることができる。
なお、第2領域52は、コイル導体32の内側の磁心部に含まれる領域である。
上記平均Fe含有量の差が1.7重量%未満であると、取得できるインピーダンスを大きくすることができないことがある。
上記平均Fe含有量の差は、2重量%以上であることが好ましく、4重量%以上であることがより好ましい。平均Fe含有量の差が、2重量%以上になると、第2領域52に比べて第1領域51において透磁率μが1.15倍以上となる。平均Fe含有量の差が、4重量%以上になると、第2領域52に比べて第1領域51において透磁率μが1.3倍以上となる。
上記平均Fe含有量の差の上限は、特に限定されないが、10重量%以下であることが好ましく、7重量%以下であることがより好ましい。
絶縁層(絶縁体50)には、第2領域52とは別に、第1外部電極21及び第2外部電極22の各々と、コイル導体32や第1連結導体41等を含む内部導体とで挟まれた第3領域53が存在している。SiとFeとの合計を100重量%として、第1領域51の平均Fe含有量が、第2領域52の平均Fe含有量より多く、その差が1.7重量%以上であると、第3領域53の平均Fe含有量を、第1領域51の平均Fe含有量に比べて、少なくすることができる。その結果、第3領域53の誘電率を小さくでき、外部電極と内部導体間の浮遊容量を小さくできる。
より具体的には、例えば、SiとFeとの合計を100重量%として、第3領域53の平均Fe含有量を、第1領域51の平均Fe含有量より少なく、かつ、その差を1.7重量%以上とすることができる。
第3領域53の平均Fe含有量と第1領域51の平均Fe含有量との差は、2重量%以上であることが好ましく、4重量%以上であることがより好ましい。平均Fe含有量の差が、2重量%以上になると、第3領域53に比べて第1領域51において透磁率μが1.15倍以上となる。平均Fe含有量の差が、4重量%以上になると、第3領域53に比べて第1領域51において透磁率μが1.3倍以上となる。
第3領域53の平均Fe含有量と第1領域51の平均Fe含有量との差の上限は、10重量%以下であることが好ましく、7重量%以下であることがより好ましい。
また、SiとFeとの合計を100重量%として、第1領域51の平均Si含有量は、第2領域52の平均Si含有量より少なく、その差が1.7重量%以上であることが好ましい。
上記平均Si含有量の差は、1.8重量%以上であることが好ましく、3.6重量%以上であることがより好ましい。
上記平均Si含有量の差の上限は、特に限定されないが、10重量%以下であることが好ましく、9重量%以下であることがより好ましい。
また、SiとFeとの合計を100重量%として、第3領域53の平均Si含有量は、第1領域51の平均Si含有量より多く、その差が1.7重量%以上であることが好ましい。
第3領域53の平均Si含有量と第1領域51の平均Si含有量との差は、1.8重量%以上であることが好ましく、3.6重量%以上であることがより好ましい。
第3領域53の平均Si含有量と第1領域51の平均Si含有量との差の上限は、10重量%以下であることが好ましく、9重量%以下であることがより好ましい。
上記平均Fe含有量及び平均Si含有量は、積層型コイル部品の断面を、例えばエネルギー分散型X線分析法(EDX;Energy Dispersive X-ray spectrometry)を用いて元素分析することにより、求めることができ、各領域につき複数の測定箇所(例えば3箇所)の平均値として算出される。
具体的な測定方法については、実施例の項目で説明する。
磁性相は、磁性材料を有する相であり、磁性相は、少なくともFe、Ni、Zn及びCuを含むことが好ましい。磁性相は、磁性材料のみからなる相であってもよい。
磁性相は、Co、Bi、Sn、Mn等をさらに含んでいてもよい。
磁性材料は、Ni-Cu-Zn系フェライト材料であることが好ましく、磁性相は、Ni-Cu-Zn系フェライト材料で構成されることが好ましい。磁性相がNi-Cu-Zn系フェライト材料で構成されることにより、積層型コイル部品のインダクタンスが高まる。
Ni-Cu-Zn系フェライト材料は、Co、Bi、Sn、Mn等の添加物や、不可避不純物をさらに含んでいてもよい。
また、磁性相は、元素分析した場合にFe、Ni、Zn及びCuを含む相である。また、磁性相は、元素分析した場合にCo、Bi、Sn、Mn等をさらに含む相であってもよい。
磁性相は、Fe換算で40mol%以上、49.5mol%以下のFeと、ZnO換算で2mol%以上、35mol%以下のZnと、CuO換算で6mol%以上、13mol%以下のCuと、NiO換算で10mol%以上、45mol%以下のNiと、を含むことが好ましい。
非磁性相は、非磁性材料を有する相であり、少なくともSiを含むことが好ましい。非磁性相は、非磁性材料のみからなる相であってもよい。
非磁性相を構成する非磁性材料としては、ガラス材料、フォルステライト(2MgO・SiO)、ウィルマイト[aZnO・SiO(aは、1.8以上、2.2以下)]等が挙げられる。
なお、本明細書において、「少なくともSiを含む非磁性相」とは、Siを含む相のみから構成されていてもよいし、Siを含む相と、Siを含まない相とから構成されていてもよい。Siを含まない相としては、例えばSiを含まない結晶相等が挙げられる。
非磁性相は、ガラス材料を含むことが好ましい。非磁性相がガラス材料を含むと、第1領域51と第2領域52との間でFe含有量を上述のように容易に異ならせることができる。
ガラス材料としては、ホウケイ酸ガラスが好ましい。
ホウケイ酸ガラスは、SiをSiOに換算して70重量%以上、85重量%以下、BをBに換算して10重量%以上、25重量%以下、アルカリ金属AをAOに換算して0.5重量%以上、5重量%以下、AlをAlに換算して0重量%以上、5重量%以下の割合で含むことが好ましい。アルカリ金属AとしてはK、Na等が挙げられる。
非磁性相は、フィラーとして、フォルステライト(2MgO・SiO)、石英(SiO)等をさらに含んでいてもよい。
磁性相及び非磁性相については、以下のようにして区別することができる。まず、積層型コイル部品の積層体に対して、積層方向に沿う断面を研磨により露出させた後、走査型透過電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析(STEM-EDX)で元素マッピングを行う。そして、Fe元素、Ni元素、Zn元素及びCu元素が存在する領域を磁性相、磁性相以外の領域を非磁性相として、両相を区別する。
なお、積層方向に沿う断面は、図2に示すような断面である。
また、非磁性相の合計体積に対するフォルステライトの体積割合が1.5体積%以上、20体積%以下であることが好ましい。
フォルステライトに含まれる元素であるMg元素が存在する領域をフォルステライトが存在する領域として区別し、非磁性相の面積に対するフォルステライトが存在する領域の面積割合を測定することにより、非磁性相に含まれるフォルステライトの体積割合を求めることができる。
非磁性相の1.5体積%以上、20体積%以下がフォルステライトであると、積層体の強度が向上する。
図3は、図2に示す積層型コイル部品を構成する絶縁層の様子を模式的に示す分解斜視模式図であり、図4は、図2に示す積層型コイル部品を構成する絶縁層の様子を模式的に示す分解平面模式図である。
図3及び図4に示すように、積層体10は、図2中の絶縁層31として、絶縁層31aと、絶縁層31bと、絶縁層31cと、絶縁層31dと、を有している。積層体10は、図2中の絶縁層35aとして、絶縁層35aと、絶縁層35aと、絶縁層35aと、絶縁層35aと、を有している。積層体10は、図2中の絶縁層35bとして、絶縁層35bと、絶縁層35bと、絶縁層35bと、絶縁層35bと、を有している。
コイル30は、図2中のコイル導体32として、コイル導体32aと、コイル導体32bと、コイル導体32cと、コイル導体32dと、を有している。
コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dは、各々、絶縁層31a、絶縁層31b、絶縁層31c、及び、絶縁層31dの主面上に配置されている。
コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dの長さは、各々、コイル30の3/4ターンの長さである。つまり、コイル30の3ターンを構成するためのコイル導体32の積層数は4である。積層体10においては、コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dが1つの単位(3ターン分)として繰り返し積層されている。
コイル導体32aは、ライン部36aと、ライン部36aの端部に配置されるランド部37aと、を有している。コイル導体32bは、ライン部36bと、ライン部36bの端部に配置されるランド部37bと、を有している。コイル導体32cは、ライン部36cと、ライン部36cの端部に配置されるランド部37cと、を有している。コイル導体32dは、ライン部36dと、ライン部36dの端部に配置されるランド部37dと、を有している。
絶縁層31a、絶縁層31b、絶縁層31c、及び、絶縁層31dには、各々、ビア導体33a、ビア導体33b、ビア導体33c、及び、ビア導体33dが積層方向に貫通するように配置されている。
コイル導体32a及びビア導体33a付きの絶縁層31aと、コイル導体32b及びビア導体33b付きの絶縁層31bと、コイル導体32c及びビア導体33c付きの絶縁層31cと、コイル導体32d及びビア導体33d付きの絶縁層31dとは、1つの単位(図3及び図4中の点線で囲まれた部分)として繰り返し積層されている。これにより、コイル導体32aのランド部37aと、コイル導体32bのランド部37bと、コイル導体32cのランド部37cと、コイル導体32dのランド部37dとは、ビア導体33a、ビア導体33b、ビア導体33c、及び、ビア導体33dを介して接続される。つまり、積層方向に隣り合うコイル導体のランド部は、ビア導体を介して互いに接続される。
以上により、積層体10に内蔵されるソレノイド状のコイル30が構成される。
積層方向から平面視したとき、コイル導体32a、コイル導体32b、コイル導体32c、及び、コイル導体32dで構成されるコイル30は、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。積層方向から平面視したとき、コイル30が多角形状である場合、多角形の面積相当円の直径をコイル30のコイル径とし、多角形の重心を通り積層方向に延伸する軸をコイル30のコイル軸とする。
絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、及び、絶縁層35aには、各々、ビア導体33pが積層方向に貫通するように配置されている。絶縁層35a、絶縁層35a、絶縁層35a、及び、絶縁層35aの主面上には、ビア導体33pに接続されるランド部が配置されていてもよい。
ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aと、ビア導体33p付きの絶縁層35aとは、コイル導体32a及びビア導体33a付きの絶縁層31aと重なるように積層されている。これにより、ビア導体33p同士がつながって第1連結導体41を構成し、第1連結導体41が第1端面11に露出する。その結果、第1外部電極21とコイル30(コイル導体32a)とが、第1連結導体41を介して互いに接続される。
第1連結導体41は、第1外部電極21とコイル30との間を直線状に接続することが好ましい。第1連結導体41が第1外部電極21とコイル30との間を直線状に接続するとは、積層方向から平面視したとき、第1連結導体41を構成するビア導体33p同士が重なっていることを意味し、ビア導体33p同士は厳密に直線状に並んでいなくてもよい。
絶縁層35b、絶縁層35b、絶縁層35b、及び、絶縁層35bには、各々、ビア導体33qが積層方向に貫通するように配置されている。絶縁層35b、絶縁層35b、絶縁層35b、及び、絶縁層35bの主面上には、ビア導体33qに接続されるランド部が配置されていてもよい。
ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bと、ビア導体33q付きの絶縁層35bとは、コイル導体32d及びビア導体33d付きの絶縁層31dと重なるように積層されている。これにより、ビア導体33q同士がつながって第2連結導体42を構成し、第2連結導体42が第2端面12に露出する。その結果、第2外部電極22とコイル30(コイル導体32d)とが、第2連結導体42を介して互いに接続される。
第2連結導体42は、第2外部電極22とコイル30との間を直線状に接続することが好ましい。第2連結導体42が第2外部電極22とコイル30との間を直線状に接続するとは、積層方向から平面視したとき、第2連結導体42を構成するビア導体33q同士が重なっていることを意味し、ビア導体33q同士は厳密に直線状に並んでいなくてもよい。
なお、第1連結導体41を構成するビア導体33pと第2連結導体42を構成するビア導体33qとの各々にランド部が接続されている場合、第1連結導体41及び第2連結導体42の形状は、ランド部を除いた形状を意味する。
図3及び図4では、コイル30の3ターンを構成するためのコイル導体32の積層数が4である場合、すなわち、繰り返し形状が3/4ターン形状である場合を例示したが、コイルの1ターンを構成するためのコイル導体32の積層数は特に限定されない。
例えば、コイルの1ターンを構成するためのコイル導体の積層数が2、すなわち、繰り返し形状が1/2ターン形状であってもよい。
また、コイル導体32の積層数、すなわち積層体10に含まれる全コイル導体32の積層数は特に限定されないが、40以上、60以下であることが好ましい。
これにより、絶縁層に与える応力を大きくできるため、上記平均Fe含有量の差を大きくすることができる。
このような観点からは、コイル30の3ターンを構成するためのコイル導体32の積層数が4である場合は、コイルのターン数は、30ターン以上、45ターン以下であることが好ましい。
積層方向から平面視したときに、コイルを構成するコイル導体は互いに重なることが好ましい。また、積層方向から平面視したとき、コイルの形状は円形であることが好ましい。なお、コイルがランド部を含む場合には、ランド部を除いた形状(すなわちライン部の形状)をコイルの形状とする。
また、連結導体を構成するビア導体にランド部が接続されている場合には、ランド部を除いた形状(すなわちビア導体の形状)を連結導体の形状とする。
なお、図3に示すコイル導体は、繰り返しパターンが円形となるような形状であるが、繰り返しパターンが四角形等の多角形となるようなコイル導体であってもよい。
また、コイル導体の繰り返し形状は3/4ターン形状ではなく、1/2ターン形状であってもよい。
第1外部電極及び第2外部電極は、各々、単層構造であってもよいし、複層構造であってもよい。
第1外部電極及び第2外部電極が、各々、単層構造である場合、各外部電極の構成材料としては、例えば、銀、金、銅、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、これらの金属の少なくとも1種を含有する合金等が挙げられる。
第1外部電極及び第2外部電極が、各々、複層構造である場合、各外部電極は、積層体の表面側から順に、例えば、銀を含む下地電極層と、ニッケル被膜と、スズ被膜と、を有していてもよい。
図2、図3及び図4に示すような構成の積層型コイル部品において、積層型コイル部品のサイズが0603サイズである場合、高周波特性を向上させるためには、以下のように設計することが好ましい。
コイルのターン数は、33ターン以上、42ターン以下であることがより好ましい。ターン数がこの程度であると、コイル導体間のトータルの静電容量を低減することができるため、透過係数S21を良好な範囲にすることができる。
また、コイル長が0.49mm以上、0.55mm以下であることが好ましい。
コイル導体の幅は、45μm以上、75μm以下であることが好ましい。コイル導体の幅は図2に両矢印Wで示す寸法である。
コイル導体の厚みは、3.5μm以上、6.0μm以下であることが好ましい。コイル導体の厚みは図2に両矢印Tで示す寸法である。
コイル導体間の距離は、3.0μm以上、5.0μm以下であることが好ましい。コイル導体間の距離は図2に両矢印Dで示す寸法である。
コイル導体のランド部の直径は、30μm以上、50μm以下であることが好ましい。コイル導体のランド部の直径は図4に両矢印Rで示す寸法である。
積層体の第1主面が実装面である場合、積層体の第1主面を覆う部分の第1外部電極の長さ、第2外部電極の長さは、それぞれ0.20mm以下であることが好ましい。また、0.10mm以上であることが好ましい。
積層体の第1主面を覆う部分の第1外部電極の長さ、第2外部電極の長さは、図2に両矢印Eで示す寸法である。
本発明の積層型コイル部品は、例えば、以下の方法で製造される。
<磁性材料作製工程>
Fe、ZnO、CuO、及び、NiOを所定の比率になるように秤量する。各酸化物には、不可避不純物が含まれていてもよい。次に、これらの秤量物を湿式で混合した後、粉砕することにより、スラリーを作製する。この際、Mn、Bi、Co、SiO、SnO等の添加剤を添加してもよい。そして、得られたスラリーを乾燥させた後、仮焼成する。仮焼成温度については、例えば、700℃以上、800℃以下とする。仮焼成時間については、例えば、2時間以上、5時間以下とする。このようにして、磁性材料として、粉末状のフェライト材料を作製する。
フェライト材料は、40mol%以上、49.5mol%以下のFeと、2mol%以上、35mol%以下のZnOと、6mol%以上、13mol%以下のCuOと、10mol%以上、45mol%以下のNiOと、を含むことが好ましい。
<非磁性材料作製工程>
非磁性材料の粉末を秤量する。ホウケイ酸ガラスとしてカリウム等のアルカリ金属、ホウ素、ケイ素、アルミニウムを所定の割合で含有するガラス粉末を準備する。また、フィラーとして、フォルステライト粉末を準備する。フィラーとして、石英粉末をさらに準備してもよい。
ホウケイ酸ガラスは、SiをSiOに換算して70重量%以上、85重量%以下、BをBに換算して10重量%以上、25重量%以下、アルカリ金属AをAOに換算して0.5重量%以上、5重量%以下、AlをAlに換算して0重量%以上、5重量%以下の割合で含むことが好ましい。
非磁性材料は、フィラーとしてのフォルステライト粉末を、1.5体積%以上、20体積%以下含むことが好ましい。
<導電性ペースト作製工程>
Ag粉末を準備し、所定量の溶剤(オイゲノール等)、樹脂(エチルセルロース等)、及び分散剤とともにプラネタリーミキサーで混錬した後、3本ロールミルで分散させることで内部導体用の導電性ペーストを作製する。
このとき、導電性ペースト中のAg粉末及び樹脂成分の合計の体積に対する、Ag粉末の体積の濃度であるPVC(pigment volume concentration;顔料体積濃度)を調整することにより、焼成時における導電性ペーストの収縮率を調整する。PVCを高くすると、焼成時における導電性ペーストの収縮率を大きくすることができる。
導電性ペーストのPVCは、3%以上、95%以下であることが好ましい。
焼成時における導電性ペーストの収縮率の絶対値は、3%以上、30%以下であることが好ましく、5%以上、27%以下であることがより好ましく、7%以上、20%以下であることがさらに好ましい。
導電性ペーストの収縮率の測定方法は、実施例の項目で説明する。
<グリーンシート作製工程>
磁性材料及び非磁性材料を所定の比率になるように秤量する。次に、これらの秤量物と、ポリビニルブチラール系樹脂等の有機バインダと、エタノール、トルエン等の有機溶剤と、可塑剤と、等を混合した後、粉砕することにより、スラリーを作製する。そして、得られたスラリーをドクターブレード法等で、所定の厚みのシート状に成形した後、所定の形状、例えば矩形状に打ち抜くことにより、グリーンシートを作製する。
グリーンシートの厚さは12μm以上、50μm以下であることが好ましい。
焼成時におけるグリーンシートの収縮率の絶対値は、7%以上、40%以下であることが好ましく、10%以上、30%以下であることがより好ましく、13%以上、27%以下であることがさらに好ましい。
グリーンシートトの収縮率の測定方法は、実施例の項目で説明する。
磁性材料と非磁性材料の合計体積に対する磁性材料の体積割合は、10体積%以上、80体積%以下であることが好ましく、15体積%以上、70体積%以下であることがより好ましく、20体積%以上、65体積%以下であることがさらに好ましい。
焼成時における導電性ペーストの収縮率(絶対値)は、焼成時におけるグリーンシートの収縮率(絶対値)よりも小さいことが好ましい。すなわち、導電性ペーストの方がグリーンシートよりも焼成時に収縮し難いことが好ましい。これにより、コイル導体が絶縁層に与える応力が大きくなり、焼成時に流動性を持った非磁性材料がコイル導体間から押し出される。その結果、第1領域のFe含有量を第2領域のFe含有量よりも多くすることができる。
具体的には、焼成時におけるグリーンシートの収縮率の絶対値と焼成時における導電性ペーストの収縮率の絶対値との差は、1.2%以上であることが好ましい。これにより、SiとFeとの合計を100重量%として、第1領域の平均Fe含有量と、第2領域の平均Fe含有量との差を1.7重量%以上とすることができる。この収縮率の絶対値の差は、4%以上であることがより好ましく、6%以上であることがさらに好ましい。
焼成時におけるグリーンシートの収縮率の絶対値と焼成時における導電性ペーストの収縮率の絶対値との差の上限は、適宜設定可能であるが、30%以下であることが好ましく、25%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましい。
<導体パターン形成工程>
導電性ペーストをグリーンシートに印刷してコイル導体用導体パターンが形成されたコイルシートを作製する。
より詳細には、まず、グリーンシートの所定の箇所にレーザー照射を行うことにより、ビアホールを形成する。
次に、導電性ペーストを、スクリーン印刷法等により、ビアホールに充填しつつグリーンシートの表面に塗工する。これにより、グリーンシートに対して、ビア導体用導体パターンをビアホールに形成しつつ、ビア導体用導体パターンに接続されたコイル導体用導体パターンを表面上に形成する。このようにして、グリーンシートにコイル導体用導体パターン及びビア導体用導体パターンが形成されたコイルシートを作製する。コイルシートについては複数枚作製し、各コイルシートに対して、図3及び図4に示したコイル導体に相当するコイル導体用導体パターンと、図3及び図4に示したビア導体に相当するビア導体用導体パターンとを形成する。
また、導電性ペーストを、スクリーン印刷法等により、ビアホールに充填することにより、グリーンシートにビア導体用導体パターンが形成されたビアシートを、コイルシートとは別に作製する。ビアシートについても複数枚作製し、各ビアシートに対して、図3及び図4に示したビア導体に相当するビア導体用導体パターンを形成する。
続いて、コイルシートを積層してチップを作製し、作製したチップを焼成して積層体を作製する。より詳細には、以下の積層体ブロック作製工程及び積層体・コイル作製工程を行う。
<積層体ブロック作製工程>
コイルシート及びビアシートを、図3及び図4に相当する順序で積層方向に積層した後、熱圧着することにより、積層体ブロックを作製する。
<積層体・コイル作製工程>
まず、積層体ブロックをダイサー等で所定の大きさに切断することにより、個片化されたチップを作製する。
次に、個片化されたチップを焼成する。焼成温度については、例えば、900℃以上、920℃以下とする。また、焼成時間については、例えば、2時間以上、4時間以下とする。
個片化されたチップを焼成することにより、コイルシート及びビアシートのグリーンシートは、絶縁層となる。その結果、複数の絶縁層が、積層方向、ここでは、長さ方向に積層されてなる積層体が作製される。積層体には、磁性相と非磁性相とが形成される。
個片化されたチップを焼成することにより、コイルシートのコイル導体用導体パターン及びビア導体用導体パターンは、各々、コイル導体及びビア導体となる。その結果、複数のコイル導体が積層方向に積層されつつ、ビア導体を介して電気的に接続されてなるコイルが作製される。
以上により、積層体と、積層体の内部に設けられたコイルとが作製される。絶縁層の積層方向とコイルのコイル軸の方向とは、積層体の実装面である第1主面に平行になり、ここでは、長さ方向に沿って平行になる。
個片化されたチップを焼成することにより、ビアシートのビア導体用導体パターンは、ビア導体となる。その結果、複数のビア導体が長さ方向に積層されつつ電気的に接続されてなる、第1連結導体及び第2連結導体が作製される。第1連結導体は、積層体の第1端面から露出することになる。第2連結導体は、積層体の第2端面から露出することになる。
積層体に対しては、例えば、バレル研磨を施すことにより、角部及び稜線部に丸みを付けてもよい。
<外部電極形成工程>
まず、Ag粉末とガラスとを含む導電性ペーストを、積層体の第1端面及び第2端面に塗工する。次に、得られた各塗膜を焼き付けることにより、積層体の表面上に下地電極層を形成する。より具体的には、積層体の第1端面から、第1主面、第1側面、及び、第2側面の各面の一部にわたって延在する下地電極層を形成する。また、積層体の第2端面から、第1主面、第1側面、及び、第2側面の各面の一部にわたって延在する下地電極層を形成する。各塗膜の焼き付け温度については、例えば、800℃以上、820℃以下とする。
その後、電解めっき等により、各下地電極層の表面上に、ニッケル被膜とスズ被膜とを順に形成する。
このようにして、第1連結導体を介してコイルに電気的に接続された第1外部電極と、第2連結導体を介してコイルに電気的に接続された第2外部電極とを形成する。
以上により、積層型コイル部品が製造される。
本明細書には、以下の内容が開示されている。
<1>
複数の絶縁層及び複数のコイル導体が積層方向に積層されてなり内部にコイルが設けられた積層体と、前記積層体の表面に設けられて前記コイルに電気的に接続された外部電極とを有し、
前記積層体は、長さ方向に相対する第1端面及び第2端面と、前記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1主面及び第2主面と、前記長さ方向及び前記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1側面及び第2側面と、を有し、
前記外部電極は、前記積層体の前記第1端面の少なくとも一部から前記第1主面の一部にわたって延在する第1外部電極と、前記積層体の前記第2端面の少なくとも一部から前記第1主面の一部にわたって延在する第2外部電極とを有し、
前記絶縁層は、磁性相及び非磁性相を有し、かつ、前記積層方向に隣接する前記コイル導体に挟まれた第1領域と、前記コイルの内側であって前記第1領域を除く第2領域と、を含み、
SiとFeとの合計を100重量%として、前記第1領域の平均Fe含有量が、前記第2領域の平均Fe含有量より多く、その差が1.7重量%以上である、積層型コイル部品。
<2>
前記積層体の積層方向及び前記コイルのコイル軸が前記第1主面に平行である、<1>に記載の積層型コイル部品。
<3>
前記絶縁層は、前記第1外部電極及び前記第2外部電極の各々と、前記コイル導体を含む内部導体とで挟まれた第3領域を含み、
SiとFeとの合計を100重量%として、前記第3領域の平均Fe含有量が、前記第1領域の平均Fe含有量より少なく、その差が1.7重量%以上である、<1>又は<2>に記載の積層型コイル部品。
<4>
前記磁性相は、少なくともFe、Ni、Zn及びCuを含み、
前記非磁性相は、少なくともSiを含む、<1>から<3>のいずれか1つに記載の積層型コイル部品。
<5>
前記非磁性相は、少なくともガラス材料を含む、<4>に記載の積層型コイル部品。
<6>
前記コイル導体の積層数は、40以上、60以下である、<1>から<5>のいずれか1つに記載の積層型コイル部品。
<7>
導電性ペーストをグリーンシートに印刷してコイル導体用導体パターンが形成されたコイルシートを作製する工程と、
前記コイルシートを積層方向に積層してチップを作製する工程と、
前記チップを焼成して複数のコイル導体が電気的に接続されたコイルが内部に設けられた積層体を作製する焼成工程と、を備える積層型コイル部品の製造方法であって、
前記グリーンシートは、磁性材料及び非磁性材料を含有し、
前記焼成工程は、前記積層方向に隣接する前記コイル導体に挟まれた第1領域から、前記コイルの内側であって前記第1領域を除く第2領域へと前記非磁性材料を押し出す工程を含み、
焼成時における前記導電性ペーストの収縮率の絶対値が、焼成時における前記グリーンシートの収縮率の絶対値よりも小さく、その差が1.2%以上である、積層型コイル部品の製造方法。
<8>
前記非磁性材料は、少なくともSiを含む、<7>に記載の積層型コイル部品の製造方法。
<9>
前記非磁性材料は、少なくともガラス材料を含む、<8>に記載の積層型コイル部品の製造方法。
以下、本発明の積層型コイル部品及び積層型コイル部品の製造方法をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1~3、及び、比較例1]
実施例1~3、及び、比較例1の積層型コイル部品用の積層体を、以下の方法で製造した。
<磁性材料作製工程>
Feが48.0mol%、ZnOが30.0mol%、NiOが14.0mol%、CuOが8.0mol%の比率になるように、主成分を秤量した。次に、これらの秤量物と、純水と、分散剤とを、PSZメディアとともにボールミルに入れて混合した後、粉砕することにより、スラリーを作製した。そして、得られたスラリーを乾燥させた後、800℃で2時間仮焼成した。このようにして、磁性材料として、粉末状のフェライト材料を作製した。
<非磁性材料作製工程>
Si、B、K、Alを所定の割合で含むホウケイ酸ガラス粉末と、フィラーとしてのフォルステライト粉末及び石英粉末とを準備した。ホウケイ酸ガラス粉末とフォルステライト粉末と石英粉末とを、体積比でホウケイ酸ガラス:フォルステライト:石英=93:6:1の割合となるように秤量した。次に、これらの秤量物と、純水と、分散剤とを、PSZメディアとともにボールミルに入れて混合した後、粉砕することにより、スラリーを作製した。そして、得られたスラリーを乾燥させることで、粉末状の非磁性材料を作製した。
<グリーンシート作製工程>
磁性材料及び非磁性材料の体積割合が、磁性材料:非磁性材料=60:40になるように、磁性材料及び非磁性材料を秤量した。次に、これらの秤量物と、有機バインダとしてのポリビニルブチラール系樹脂と、有機溶剤としてのエタノール及びトルエンとを、PSZメディアとともにボールミルに入れて混合した後、粉砕することにより、スラリーを作製した。そして、得られたスラリーをドクターブレード法で、所定の厚みのシート状に成形した後、所定の形状に打ち抜くことにより、グリーンシートを作製した。
<導体パターン形成工程>
Ag粉末と、所定量の溶剤(オイゲノール)と、樹脂(エチルセルロース)と、分散剤とをプラネタリーミキサーで混錬した後、3本ロールミルで分散させることで導電性ペーストを作製した。
このとき、PVC(顔料体積濃度)を調整することにより、焼成時における収縮率が互いに異なる4種類の導電性ペーストA~Dを準備した。
グリーンシートの所定箇所にビアホールを形成し、いずれかの導電性ペーストを充填してビア導体を形成した後、コイル導体パターンを印刷し、コイルシートを得た。
別途、グリーンシートの所定箇所にレーザーを照射することにより、ビアホールを形成した。ビアホールにいずれかの導電性ペーストを充填してビア導体を形成してビアシートを得た。
<積層体ブロック作製工程>
コイルシート及びビアシートを、図3及び図4に相当する順序で積層方向に積層した後、熱圧着することにより、積層体ブロックを作製した。
コイルの3ターンを構成するためのコイル導体の積層数を4とし、全コイル導体の積層数は44とし、コイルのターン数は33とした。
<積層体・コイル作製工程>
積層体ブロックをダイサーで切断して個片化することにより、個片化されたチップを作製した。続いて、個片化されたチップを910℃で4時間焼成して積層体とした。積層体には、磁性相と、非磁性相とが形成された。
<外部電極形成工程>
Ag粉末とガラスとを含む導電性ペーストを塗膜形成槽に流し込み、所定厚みの塗膜が形成されるようにした。この塗膜に、積層体の外部電極を形成する箇所を浸漬した。
浸漬後、800℃程度の温度で焼き付けることで、外部電極の下地電極層を形成した。下地電極層の厚みは略5μmとした。
続いて、電解めっきで、下地電極層の上にめっき電極としてニッケル被膜及びスズ被膜を順次形成して、外部電極を形成した。
以上により、実施例1~3、及び、比較例1の積層型コイル部品を製造した。
作製した積層型コイル部品のサイズは、長さ方向における寸法が0.6mm、高さ方向における寸法が0.3mm、幅方向における寸法が0.3mmであった。
<収縮率の測定>
図5は、グリーンシート及び導電性ペーストの収縮率の測定方法を説明するための模式図である。
上述の方法により作製したグリーンシートを5mm×5mm程度の大きさに切りだし、その後、上記焼成と同じ加熱条件にした熱機械分析(TMA:thermomechanical analyzer)により試料寸法の変化を測定した。すなわち、図5に示すように、熱処理前の寸法L0と、熱処理後の寸法L1とをそれぞれ測定した。そして、グリーンシートについて、下記式に基づき収縮率Δを求めた。
Δ(%)=(L1-L0)/L0×100
また、上記導電性ペーストA~Dをそれぞれポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに塗布し、乾燥後、5mm×5mm程度の大きさに切りだし、その後、上記焼成と同じ加熱条件にした熱機械分析(TMA)より試料寸法の変化を測定した(図5参照)。そして、各導電性ペーストA~Dについて、上記式に基づき収縮率Δを求めた。
収縮率の測定結果を下記表1に示した。
Figure 2024077239000002
<第1領域のFe含有量と第2領域のFe含有量の差の測定>
図6は、組成の測定場所である絶縁層の第1領域及び第2領域を説明するための実施例1~3、及び、比較例1の積層型コイル部品の断面模式図である。
作製した試料(実施例1~3、及び、比較例1の積層型コイル部品)の幅方向(z方向)が垂直になるように立てて、試料の周囲を樹脂で固めた。研磨機で試料の幅方向に、幅方向の略中央部が露出する深さまで研磨を行った。得られた試料の断面について、エネルギー分散型X線分析法(EDX)を用いて、絶縁層(絶縁体)の第1領域及び第2領域の組成を次のようにして測定した。すなわち、図6に示すように、作製した試料(実施例1~3、及び、比較例1の積層型コイル部品)は、積層体(素体)110と第1外部電極121と第2外部電極122とを備え、積層体110は、複数の絶縁層からなる絶縁体150内に、複数のコイル導体132からなるコイル130と、コイル130にそれぞれ電気的に接続された第1連結導体141及び第2連結導体142とが内蔵されることによって構成されている。絶縁層(絶縁体150)の第1領域151は、積層方向(x方向)に隣接するコイル導体132に挟まれた領域であり、図6中、実線の×で示した3箇所(積層方向(x方向)における両端部及び中央部)の測定を行い、その平均を第1領域151の組成とした。絶縁層(絶縁体150)の第2領域152は、コイル130の内側であって第1領域151を除く領域、具体的には、積層方向に直交する方向(y方向)におけるコイル導体132間の領域(コイル軸AA上の領域)であり、図6中、破線の×で示した3箇所(積層方向(x方向)における両端部及び中央部)の測定を行い、その平均を第2領域152の組成とした。そして、SiとFeとの合計を100重量%として、測定した第1領域151の平均Fe含有量(重量%)から第2領域152の平均Fe含有量(重量%)を減算することによって、各試料について、第1領域151の平均Fe含有量と第2領域152の平均Fe含有量の差を求めた。
また、SiとFeとの合計を100重量%として、測定した第2領域152の平均Si含有量(重量%)から第1領域151の平均Si含有量(重量%)を減算することによって、各試料について、第2領域152の平均Si含有量と第1領域151の平均Si含有量の差を求めた。
その結果を下記表2に示した。
Figure 2024077239000003
グリーンシートと導電性ペーストの収縮率の差がマイナスの場合は、グリーンシートに比べて導電性ペーストの収縮率が小さい(絶対値が小さい)、すなわちグリーンシートに比べて導電性ペーストの収縮量が小さいことを示す。
この場合、コイル導体が絶縁層に与える応力が大きくなり、焼成時に流動性を持った非磁性材料がコイル導体間から押し出されると考えられる。そのため、実施例1~3では、隣接するコイル導体に挟まれた第1領域のフェライト量(すなわち平均Fe含有量)が第1領域を除く第2領域のフェライト量(すなわち平均Fe含有量)よりも多くなった(その差は1.7重量%以上)と考えられる。
反対に、グリーンシートと導電性ペーストの収縮率の差がプラスの場合は、グリーンシートに比べて導電性ペーストの収縮率が大きい(絶対値が大きい)、すなわちグリーンシートに比べて導電性ペーストの収縮量が大きいことを示す。
この場合、コイル導体は絶縁層に応力を与えることはなく、絶縁層(絶縁体)の各領域で平均Fe含有量に差は出ない(差が小さい)と考えられる。そのため、比較例1では、第1領域と第2領域とでフェライト量(すなわち平均Fe含有量)に差がほとんど出なかった。
また、実施例1~3、及び、比較例1の積層型コイル部品について、100MHzでのインピーダンスを評価した結果、比較例1に比較して実施例1~3では高い値を得ることができた。
1 積層型コイル部品
10、110 積層体
11 第1端面
12 第2端面
13 第1主面
14 第2主面
15 第1側面
16 第2側面
21、121 第1外部電極
22、122 第2外部電極
30、130 コイル
31、31a、31b、31c、31d、35a、35a、35a、35a、35a、35b、35b、35b、35b、35b 絶縁層
32、32a、32b、32c、32d、132 コイル導体
33a、33b、33c、33d、33p、33q ビア導体
36a、36b、36c、36d ライン部
37a、37b、37c、37d ランド部
41、141 第1連結導体
42、142 第2連結導体
50、150 絶縁体
51、151 第1領域
52、152 第2領域
53 第3領域

Claims (9)

  1. 複数の絶縁層及び複数のコイル導体が積層方向に積層されてなり内部にコイルが設けられた積層体と、前記積層体の表面に設けられて前記コイルに電気的に接続された外部電極とを有し、
    前記積層体は、長さ方向に相対する第1端面及び第2端面と、前記長さ方向に直交する高さ方向に相対する第1主面及び第2主面と、前記長さ方向及び前記高さ方向に直交する幅方向に相対する第1側面及び第2側面と、を有し、
    前記外部電極は、前記積層体の前記第1端面の少なくとも一部から前記第1主面の一部にわたって延在する第1外部電極と、前記積層体の前記第2端面の少なくとも一部から前記第1主面の一部にわたって延在する第2外部電極とを有し、
    前記絶縁層は、磁性相及び非磁性相を有し、かつ、前記積層方向に隣接する前記コイル導体に挟まれた第1領域と、前記コイルの内側であって前記第1領域を除く第2領域と、を含み、
    SiとFeとの合計を100重量%として、前記第1領域の平均Fe含有量が、前記第2領域の平均Fe含有量より多く、その差が1.7重量%以上である、積層型コイル部品。
  2. 前記積層体の積層方向及び前記コイルのコイル軸が前記第1主面に平行である、請求項1に記載の積層型コイル部品。
  3. 前記絶縁層は、前記第1外部電極及び前記第2外部電極の各々と、前記コイル導体を含む内部導体とで挟まれた第3領域を含み、
    SiとFeとの合計を100重量%として、前記第3領域の平均Fe含有量が、前記第1領域の平均Fe含有量より少なく、その差が1.7重量%以上である、請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。
  4. 前記磁性相は、少なくともFe、Ni、Zn及びCuを含み、
    前記非磁性相は、少なくともSiを含む、請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。
  5. 前記非磁性相は、少なくともガラス材料を含む、請求項4に記載の積層型コイル部品。
  6. 前記コイル導体の積層数は、40以上、60以下である、請求項1又は2に記載の積層型コイル部品。
  7. 導電性ペーストをグリーンシートに印刷してコイル導体用導体パターンが形成されたコイルシートを作製する工程と、
    前記コイルシートを積層方向に積層してチップを作製する工程と、
    前記チップを焼成して複数のコイル導体が電気的に接続されたコイルが内部に設けられた積層体を作製する焼成工程と、を備える積層型コイル部品の製造方法であって、
    前記グリーンシートは、磁性材料及び非磁性材料を含有し、
    前記焼成工程は、前記積層方向に隣接する前記コイル導体に挟まれた第1領域から、前記コイルの内側であって前記第1領域を除く第2領域へと前記非磁性材料を押し出す工程を含み、
    焼成時における前記導電性ペーストの収縮率の絶対値が、焼成時における前記グリーンシートの収縮率の絶対値よりも小さく、その差が1.2%以上である、積層型コイル部品の製造方法。
  8. 前記非磁性材料は、少なくともSiを含む、請求項7に記載の積層型コイル部品の製造方法。
  9. 前記非磁性材料は、少なくともガラス材料を含む、請求項8に記載の積層型コイル部品の製造方法。
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