JP2024075331A - 制御装置、光学検出システム、制御方法、制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】光学センサによる距離検出精度を高める制御装置の提供。【解決手段】制御装置のプロセッサは、SPAD画素の応答出力Osをサンプリング周期τsで繰り返しサンプリング処理する検出周期の複数回に跨って当該応答出力Osを積算して出力積算値の時間分布を取得する検出フレーム毎に、照射タイミングを検出周期の始端タイミングに合わせた基準光と、照射タイミングをサンプリング周期τs未満の遅延周期τdずつ始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光とを、照射光として制御することと、検出フレーム毎に、サンプリング周期τsを遅延周期τdずつに分解した分解期間τpのうち、基準光に対するSPAD画素の応答開始タイミングTbを含む分解期間として、出力積算値の時間分布から特定される特定分解期間τpbに応じた距離をデータ出力することとを、実行するように構成される。【選択図】図15

Description

本開示は、光学センサを制御する技術に、関する。
発光により照射した照射光に対するターゲットからの反射光をSPAD(Single Photon Avalanche Diode)画素により受光してターゲットまでの距離を検出する光学センサは、近年、注目されてきている。この種の光学センサを制御する特許文献1の開示技術は、一回の検出フレームにおいて応答したSPAD画素の出力を繰り返しサンプリングして積算することで、ヒストグラムを生成して距離を検出している。このとき特許文献1の開示技術は、サンプリングの周波数調整により時間分解能を高低変化させている。そこで特許文献1の開示技術は、低い時間分解能でのサンプリングにより特定した範囲を、高い時間分解能でサンプリングし直すことで、後者のサンプリングによるヒストグラムに応じて距離を検出している。
特開2021-1763号公報
しかし、特許文献1の開示技術では、高い側の時間分解能に応じて距離分解能は確保され得たとしても、検出フレームにおいて二段階のサンプリングが繰り返されることで、フレームレートは制限されるため、最終的な距離検出精度としては限界が生じてしまう。
本開示の課題は、光学センサによる距離検出精度を高める制御装置を、提供することにある。本開示の別の課題は、光学センサによる距離検出精度を高める光学検出システムを、提供することにある。本開示のまた別の課題は、光学センサによる距離検出精度を高める制御方法を、提供することにある。本開示のさらに別の課題は、光学センサによる距離検出精度を高める制御プログラムを、提供することにある。
以下、課題を解決するための本開示の技術的手段について、説明する。尚、特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
本開示の第一態様は、
プロセッサ(1b)を有し、発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光してターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)を、制御する制御装置であって、
プロセッサは、
SPAD画素の応答出力(Os)をサンプリング周期(τs)で繰り返しサンプリング処理する検出周期(τ)の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値(ΣOs)の時間分布(Ho)を取得する検出フレーム(Fτ)毎に、照射タイミングを検出周期の始端タイミング(T)に合わせた基準光(Lb)と、照射タイミングをサンプリング周期未満の遅延周期(τd)ずつ始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光(Ld)とを、照射光として制御することと、
検出フレーム毎に、サンプリング周期を遅延周期ずつに分解した分解期間(τp)のうち、基準光に対するSPAD画素の応答開始タイミング(Tb)を含む分解期間として、出力積算値の時間分布から特定される特定分解期間(τpb)に応じた距離をデータ出力することとを、実行するように構成される。
本開示の第二態様は、
発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光してターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)と、
第一態様の制御装置(1)とを、含んで構成される。
本開示の第三態様は、
発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光してターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)を、制御するためにプロセッサ(1b)により実行される制御方法であって、
SPAD画素の応答出力(Os)をサンプリング周期(τs)で繰り返しサンプリング処理する検出周期(τ)の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値(ΣOs)の時間分布(Ho)を取得する検出フレーム(Fτ)毎に、照射タイミングを検出周期の始端タイミング(T)に合わせた基準光(Lb)と、照射タイミングをサンプリング周期未満の遅延周期(τd)ずつ始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光(Ld)とを、照射光として制御することと、
検出フレーム毎に、サンプリング周期を遅延周期ずつに分解した分解期間(τp)のうち、基準光に対するSPAD画素の応答開始タイミング(Tb)を含む分解期間として、出力積算値の時間分布から特定される特定分解期間(τpb)に応じた距離をデータ出力することとを、含む。
本開示の第四態様は、
記憶媒体(1a)に記憶され、発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光してターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)を、制御するためにプロセッサ(1b)により実行される命令を含む制御プログラムであって、
命令は、
SPAD画素の応答出力(Os)をサンプリング周期(τs)で繰り返しサンプリング処理する検出周期(τ)の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値(ΣOs)の時間分布(Ho)を取得する検出フレーム(Fτ)毎に、照射タイミングを検出周期の始端タイミング(T)に合わせた基準光(Lb)と、照射タイミングをサンプリング周期未満の遅延周期(τd)ずつ始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光(Ld)とを、照射光として制御させることと、
検出フレーム毎に、サンプリング周期を遅延周期ずつに分解した分解期間(τp)のうち、基準光に対するSPAD画素の応答開始タイミング(Tb)を含む分解期間として、出力積算値の時間分布から特定される特定分解期間(τpb)に応じた距離をデータ出力させることとを、含む。
これら第一~第四態様では、SPAD画素の応答出力をサンプリング周期で繰り返しサンプリング処理する検出周期の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値の時間分布を取得する検出フレーム毎に、照射光が制御される。このとき、照射タイミングを検出周期の始端タイミングに合わせた基準光と、照射タイミングをサンプリング周期未満の遅延周期ずつ当該始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光とが、照射光として制御される。故に基準光及び各遅延光に対しては、検出フレーム毎にSPAD画素での出力積算値が取得されることとなる。
このような第一~第四態様によると、サンプリング周期を遅延周期ずつに分解した分解期間のうち、基準光に対するSPAD画素の応答開始タイミングが含まれる分解期間は、ターゲットまでの距離に依存する。それと共に、各遅延光に対するSPAD画素の応答開始タイミングが含まれる分解期間は、基準光に対するSPAD画素の応答開始タイミングが含まれる分解期間から遅延周期ずつ、ずれることになる。これらのことから、各遅延光に対する応答開始タイミングを含む分解期間のそれぞれが、基準光に対する応答開始タイミングを含む分解期間と同一のサンプリング周期内となるか否かは、ターゲットまでの距離に依存することで、出力積算値の時間分布に変動を与え得る。
そこで検出フレーム毎に、基準光に対する応答開始タイミングを含む分解期間として、出力積算値の時間分布から特定される特定分解期間に応じた距離をデータ出力する第一~第四態様によれば、サンプリング周期未満となる分解期間に対応して距離分解能を高めることができる。しかも検出フレーム毎には、上述の如き一段階のサンプリング処理が繰り返されて距離がデータ出力されることになるので、フレームレートを高めることもできる。以上より、高い距離分解能と高いフレームレートとの両立から、高い距離検出精度の実現が可能となる。
一実施形態による光学検出システムの全体構成を示すブロック図である。 一実施形態による光学センサの物理的構成を示す模式図である。 一実施形態による光学検出システムの機能的構成を示すブロック図である。 一実施形態による投光器を示す模式図である。 一実施形態による検出フレームを説明するためのグラフである。 一実施形態による受光器を示す模式図である。 一実施形態によるSPAD画素の構成例を示すブロック図である。 一実施形態によるSPAD画素の別な構成例を示すブロック図である。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを示すフローチャートである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。 一実施形態による制御フローを説明するためのグラフである。
図1に示すように本開示の一実施形態は、光学センサ10及び制御装置1を含んで構成される光学検出システム2に関する。光学検出システム2は、移動体としての車両5に搭載される。車両5は、乗員の搭乗状態において走行路を走行可能な、例えば自動車等の移動体である。
車両5は、自動運転制御モードにおいて定常的、又は一時的に自動走行可能となっている。ここで自動運転制御モードは、条件付運転自動化、高度運転自動化、又は完全運転自動化といった、作動時のシステムが全ての運転タスクを実行する自律運転制御により、実現されてもよい。自動運転制御モードは、運転支援、又は部分運転自動化といった、乗員が一部又は全ての運転タスクを実行する高度運転支援制御において、実現されてもよい。自動運転制御モードは、それら自律運転制御と高度運転支援制御とのいずれか一方、組み合わせ、又は切り替えにより実現されてもよい。
尚、以下の説明では断り書きがない限り、前、後、上、下、左、及び右の各方向は、水平面上の車両5を基準として定義される。また水平方向とは、車両5の方向基準となる水平面に対して、平行方向を示す。さらに鉛直方向とは、車両5の方向基準となる水平面に対して、上下方向でもある垂直方向を示す。
光学センサ10は、自動制御運転モードを含む車両5の運転制御に活用可能なデータを取得するための、所謂LiDAR(Light Detection and Ranging / Laser Imaging Detection and Ranging)である。光学センサ10は、例えば前方部、左右の側方部、後方部、及び上方のルーフ等のうち、車両5の少なくとも一箇所に配置される。
図2,3に示すように光学センサ10は、車両5の外界空間のうち配置箇所及び視野角に応じた範囲の検出エリアDAへと向けて、光を照射する。光学センサ10は、照射した照射光が検出エリアDAから反射されることで入射してくる反射光を、受光する。反射光の受光に応じて光学センサ10は、検出エリアDA内において光を反射したターゲットXtを、検出する。ここで本実施形態の検出とは、図3に模式的に示すように光学センサ10からターゲットXtまでの距離Ltをセンシングすることを、意味する。
車両5に適用される光学センサ10において代表的な検出対象となるターゲットXtは、例えば歩行者、サイクリスト、人間以外の動物、及び他車両等の移動物体のうち、少なくとも一種類であってもよい。車両5に適用される光学センサ10において代表的な検出対象となるターゲットXtは、例えばガードレール、道路標識、道路脇の構造物、及び道路上の落下物等の静止物体のうち、少なくとも一種類であってもよい。
図2に示すように光学センサ10は、筐体11、照射ユニット21、走査ユニット31、及び受光ユニット41を含んで構成されている。筐体11は、箱状に形成され、遮光性を有している。筐体11は、照射ユニット21、走査ユニット31、及び受光ユニット41を内部に収容している。筐体11は、透光性のカバーパネル12を有している。尚、図2において一点鎖線よりも左側部分(カバーパネル12側)は、実際には当該一点鎖線よりも右側部分(ユニット21,41側)に対して垂直な断面を図示している。
図2,3に示すように照射ユニット21は、投光器22、及び照射光学系26を備えている。投光器22は、図4に示すように鉛直方向に沿って配列された複数のレーザダイオード24により、構成されている。各レーザダイオード24は、エッジエミッタレーザであってもよいし、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)であってもよい。各レーザダイオード24は、車両5の検出エリアDAを含む外界空間に存在する人間から視認困難な近赤外域の光を、発する。各レーザダイオード24の発光は、図5に示す検出フレームFτ毎に設定回数(詳細には後述の総積算回数Ns)ずつ検出周期τが繰り返される度に、制御装置1からの制御信号に従うパルス発光として実行される。
投光器22は、図4に示すように長辺側が鉛直方向に沿った長方形輪郭をもって擬似的に規定される投光窓25を、基板の片面側に形成している。投光窓25は、各レーザダイオード24における投射開口の集合体として、構築されている。各レーザダイオード24の投射開口から発せられた光は、検出エリアDAでは鉛直方向に沿った長手のライン状照射光として、投光窓25から投射される。照射光には、鉛直方向において各レーザダイオード24の配列間隔に応じた非発光部が、含まれていてもよい。この場合でも、鉛直方向においては回折作用によって巨視的に非発光部の解消されたライン状の照射光が、形成されるとよい。
図2に示すように照射光学系26は、投光器22での発光による照射光を、走査ユニット31の走査ミラー32へ向かって導光する。照射光学系26は、例えば集光、コリメート、及び整形等のうち、少なくとも一種類の光学作用を発揮するために、一つ以上の光学レンズを有している。
図2,3に示すように走査ユニット31は、走査ミラー32、及び走査モータ35を備えている。走査ミラー32は、基材の片面である反射面33に反射膜が蒸着された板状に、形成されている。走査ミラー32は、鉛直方向に沿う回転中心線まわりに回転可能に、筐体11によって支持されている。走査ミラー32は、機械的又は電気的なストッパにより有限となる駆動範囲内において、揺動運動する。走査モータ35は、走査ミラー32を有限の駆動範囲内において回転駆動(即ち、揺動駆動)する。このとき走査ミラー32の回転角度は、制御装置1からの制御信号に従って検出フレームFτ(図5参照)毎に、順次変化する。
走査ミラー32は、照射ユニット21の照射光学系26から入射する照射光を、反射面33により反射してカバーパネル12を通して検出エリアDAへと照射することで、当該エリアDAを走査モータ35による回転角度に応じて走査する。ここで本実施形態では、照射光による検出エリアDAの機械的な走査が、水平方向に実質制限されている。
走査ミラー32は、走査モータ35による回転角度に応じて検出エリアDAからカバーパネル12を通して入射してくる反射光を、反射面33により受光ユニット41側へと反射する。ここで走査ミラー32の回転運動速度に対しては、照射光及び反射光の速度が十分に大きい。これにより照射光に対する反射光は、照射光と略同一回転角度の走査ミラー32において照射光と逆行するように、受光ユニット41側へさらに反射されることとなる。
受光ユニット41は、受光光学系42、及び受光器45を備えている。受光光学系42は、照射光学系26から鉛直方向にずれて位置決めされている。受光光学系42は、走査ミラー32から入射する反射光を、受光器45へと向かって導光する。受光光学系42は、受光器45に対して反射光を結像させるために、一つ以上の光学レンズを有している。
受光器45は、受光光学系42によって結像された、検出エリアDAからの反射光を受光することで、ターゲットXtまでの距離Ltに応じた出力を生成する。そのために受光器45は、図6に示すように長辺側が鉛直方向に沿った長方形輪郭の受光面47を、基板の片面側に形成している。受光面47には、照射光に対するターゲットXtからの反射光がライン状に拡がったビームとして、受光光学系42を通して入射する。受光面47は、複数のSPAD画素46において反射光が入射する入射面の集合体として、構築されている。各SPAD画素46は、鉛直方向及び水平方向のうち、少なくとも鉛直方向に沿って配列されている。
図7,8に示すように各SPAD画素46は、SPAD素子460及びSPAD回路461の少なくとも一組ずつを含んで、それぞれ構成されている。SPAD回路461においてSPAD素子460のカソードには、スイッチング素子462を介してバイアス電圧Vbが印加されている。スイッチング素子462は、図5に示すように検出フレームFτ毎に繰り返される検出周期τのうち、反射光に応じたSPAD画素46に応答させる受光期間τrを制御装置1からの制御信号に従って制御する。これにより受光期間τr中、受光によって応答したSPAD画素46からは、図9~12に示すようにバイアス電圧Vbを基準に変動するSPAD電圧Vsが、出力される。
図7,8に示すようにSPAD回路461においてSPAD素子460及びスイッチング素子462間の中点には、インバータ463が接続されている。インバータ463は、図9~12に示すように応答したSPAD画素46のSPAD電圧Vsが閾値Vthを跨ぐように反転してから閾値Vthを再度跨いで回復するまでの不感時間ωに、パルス信号を出力する。このとき振幅方向に量子化されてインバータ463から出力されるパルス信号が、SPAD画素46の応答出力Osとなる。これにより、SPAD画素46の応答出力Osが開始する応答開始タイミング(後述する図15~18に示すTb,Td)は、SPAD電圧Vsが閾値Vthを反転側へ跨ぐタイミングに、定義される。
図7,8に示すようにSPAD回路461においてインバータ463の出力側には、サンプリング回路464が接続されている。サンプリング回路464は、検出フレームFτ毎に繰り返される各検出周期τにおいてさらに、図9~12の如き応答出力Osをサンプリング処理する。こうした繰り返しのサンプリング処理によりSPAD画素46の応答出力Osは、時間方向に離散化されたデジタル信号値へと変換される。
ここで、図7に示すように各SPAD画素46がSPAD素子460及びSPAD回路461の一組ずつから構成される受光器45では、サンプリング回路464からのデジタル信号値がそのまま、SPAD画素46の応答出力Osとして後段に提供される。尚、特に図9~12及び後述の図13,20~25は、説明の簡素化のため、各SPAD画素46を構成する要素460,461の組数が、図7に従う一組の場合を代表的に示している。
一方、図8に示すように各SPAD画素46がSPAD素子460及びSPAD回路461の複数組ずつから構成される受光器45では、各SPAD画素46のサンプリング回路464からのデジタル信号値がさらに当該複数組分、それら各SPAD画素46に対して個別な加算器48により加算される。ここで図8は、一SPAD画素46の複数格子により、要素460,461の複数組(図8は16組の例)を模式的に示している。このような図8に示す複数組構成の受光器45では、加算器48による加算値がSPAD画素46の応答出力Osとして後段に提供される
図3,7,8に示すように受光器45には、各SPAD画素46に対して個別にヒストグラムメモリ49が設けられている。ヒストグラムメモリ49は、図9~13の如く検出フレームFτ毎の各検出周期τにおいてサンプリング周期τs(図9~12では破線間の周期)が繰り返される度に、対応するSPAD画素46の応答出力Osであるデジタル信号値又はその加算値をカウントする。こうしてカウントされるカウント値は、受光器45全体の視点では、一サンプリング周期τs内に応答したSPAD画素46の数、即ち応答数Nrを意味することとなる。
各SPAD画素46別にヒストグラムメモリ49は、検出フレームFτ毎に検出周期τの複数回数分となる総積算回数Ns(図5,12参照)に跨って応答出力Osのカウント値を積算した、出力積算値ΣOsを取得して格納する。このときヒストグラムメモリ49では、図9~13の如く各積層回の検出周期τ間にて始端タイミングT同士を時間合わせして応答出力Osのカウント値が積算されることで、取得される出力積算値ΣOsの時間分布がヒストグラムHoとして格納される。
こうして各SPAD画素46別のヒストグラムメモリ49に格納される出力積算値ΣOsのヒストグラムHoは、検出フレームFτ毎に図3の如く制御装置1によって読み出されることで、ターゲットXtまでの距離Ltのデータ出力に利用される。尚、図9~13及び後述の図20~25は、繰り返される各サンプリング周期τsの期末タイミングに対応付けた矩形ブロックにより、応答出力Os、カウント値としての応答数Nr、及び出力積算値ΣOsを模式的に示している。
図1,3,7,8に示す制御装置1は、例えばLAN(Local Area Network)、ワイヤハーネス、及び内部バス等のうち、少なくとも一種類を介して光学センサ10に接続される。制御装置1は、少なくとも一つの専用コンピュータを含んで構成される。制御装置1を構成する専用コンピュータは、光学センサ10を制御することに特化した、センサECU(Electronic Control Unit)であってもよく、この場合にセンサECUは、筐体11内に収容されていてもよい。制御装置1を構成する専用コンピュータは、車両5の運転を制御する、運転制御ECUであってもよい。
制御装置1を構成する専用コンピュータは、図1に示すようにメモリ1a及びプロセッサ1bを、少なくとも一つずつ有している。メモリ1aは、コンピュータにより読み取り可能なプログラム及びデータ等を非一時的に記憶する、例えば半導体メモリ、磁気媒体、及び光学媒体等のうち、少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。プロセッサ1bは、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RISC(Reduced Instruction Set Computer)-CPU、DFP(Data Flow Processor)、及びGSP(Graph Streaming Processor)等のうち、少なくとも一種類をコアとして含む。
プロセッサ1bは、メモリ1aに記憶された制御プログラムに含まれる複数の命令を、実行する。これにより制御装置1は、光学センサ10を制御するための機能ブロックを、複数構築する。このように制御装置1では、光学センサ10を制御するためにメモリ1aに記憶された制御プログラムが複数の命令をプロセッサ1bに実行させることで、複数の機能ブロックが構築される。制御装置1により構築される複数の機能ブロックには、図3に示すように照射制御ブロック100、及び出力制御ブロック110が含まれる。
これらのブロック100,110の共同により、制御装置1が光学センサ10を制御する制御方法は、図14に示す制御フローに従って実行される。本制御フローは、車両5の起動中において検出フレームFτ毎に、繰り返し実行される。尚、制御フローにおける各「S」は、制御プログラムに含まれた複数命令によって実行される複数ステップを、それぞれ意味している。
制御フローのS10において照射制御ブロック100は、今回の検出フレームFτにおける検出周期τの実行回数Ndを0値にリセットする。制御フローのS20において照射制御ブロック100は、検出周期τの実行回数Ndの値を、1だけインクリメントした今回値に設定する。
制御フローのS30において照射制御ブロック100は、投光器22からのパルス状照射光の照射タイミングを、実行回数Ndが今回値の検出周期τと対応するタイミングに制御する(図3,9~12参照)。具体的にS30において照射制御ブロック100は、図9の如く照射タイミングを検出周期τの始端タイミングTに合わせた単一種別の基準光Lbと、図10~12の如く照射タイミングを当該タイミングTから遅延周期τdずつ遅延させた複数種別の遅延光Ldとを、照射光として制御する。
S30における照射制御ブロック100は、遅延周期τdを次の数1に従ってサンプリング周期τs未満に想定する。数1におけるKは、サンプリング周期τsに対応する通常の距離分解能に対して、本実施形態により高められる距離分解能の倍率値に、設定される。そこで本実施形態の倍率値Kには、後述の図15~18に示されるようにサンプリング周期τsを分解した分解期間τpの、当該分解数が一致させられる。それと共に本実施形態の倍率値Kには、基準光Lbの種別数と遅延光Ldの種別数との合計となる、照射光の総種別数が一致させられる。
Figure 2024075331000002
S30における照射制御ブロック100は、図9~12に示すように検出周期τの始端タイミングTから各照射光の照射タイミングまでの遅延制御時間t(k)を、数1の遅延周期τdを用いた次の数2に従って制御する。数2におけるkは、照射光の種別を分類するアルファベットのインデックスとして、0~K-1の整数に設定される。ここで、K=4の場合となる図9に例示のk=0は、数2に従う遅延制御時間t(k)=0により、照射タイミングが検出周期τの始端タイミングTと合致した、基準光Lbを表すことになる。
一方、数2でのk=1~K-1()は、照射タイミングが検出周期τの始端タイミングTから遅延する遅延制御時間t(k)の相異なった、複数種別の遅延光Ldをそれぞれ表すことになる。特に、K=4の場合となる図10に例示のk=1は、複数種別の遅延光Ldのうち、数2により遅延制御時間t(k)=τdに制御される、第一遅延光Ld1を表す。また、K=4の場合となる図11に別に例示のk=2は、複数種別の遅延光Ldのうち、数2により遅延制御時間t(k)=2・τdに制御される、第二遅延光Ld2を表す。さらに、K=4の場合となる図12にさらに別に例示のk=3は、複数種別の遅延光Ldのうち、数2により遅延制御時間t(k)=3・τdに制御される、第三遅延光Ld3を表す。
Figure 2024075331000003
S30における照射制御ブロック100は、k=1~K-1に対応したいずれの種別の遅延光Ld1,Ld2,Ld3についても、遅延制御時間t(k)を次の数3に従ってSPAD画素46の不感時間ω未満に制御する。このとき、k=K-1における最大の遅延制御時間t(K-1)が数3を満たしていれば、必然的に他の遅延制御時間t(k)も数3を満たすことになる。
Figure 2024075331000004
S30における照射制御ブロック100は、k=0~K-1に対応した各種別の照射光を順次照射する個別照射回数Niを、図9~12に示すように、それぞれ次の数4に従う共通の複数回ずつ(図9~12の例は三回ずつ)に制御する。このとき基準光Lb、第一遅延光Ld1、第二遅延光Ld2、及び第三遅延光Ld3は、それぞれ個別照射回数Niずつ、この順で照射されるように、制御される。但し、各種別の照射光を照射する順序は、検出フレームFτ中に各種別の照射光を個別照射回数Niずつ照射する限りにおいて、入れ替えられてもよい。
Figure 2024075331000005
S30における照射制御ブロック100は、走査ミラー32の回転角度を、実行回数Ndが今回値の検出周期τに合わせた角度θに、制御する(図3参照)。このとき、現在の検出フレームFτ中において例えば2000nsずつ等の各検出周期τ同士では、走査ミラー32の回転角度が実質同一角度にあると擬制可能である。故にS30は、現在の検出フレームFτに合わせた角度に、走査ミラー32の回転角度が制御されるともいえる。
図14に示すように制御フローのS40において出力制御ブロック110は、実行回数Ndが今回値の検出周期τにおける各SPAD画素46での受光期間τrを、照射制御ブロック100により照射光の照射が開始される当該周期τの始端タイミングTに合わせて、制御する(図3,9~12参照)。このとき受光期間τrは、S30による照射制御のトリガとなる制御信号を起点に、実行回数Ndには実質依らない共通長さの時間に、設定される。これにより図9~13の如くS40では、今回値の実行回数Ndまでの全検出周期τに跨って各SPAD画素46別の応答出力Osを積算した出力積算値ΣOsのヒストグラムHoが、それら各SPAD画素46別のヒストグラムメモリ49に格納される。
このようなS40では、現在の検出フレームFτにおいて積算される応答出力Osの総積算回数Nsのうち、照射光の各種別毎に応答出力Osを積算する個別積算回数Naは、図9~12及び上記数4に示すように個別照射回数Niと一致することで、互いに共通の複数回数ずつとなる。さらにS40では、各種別の照射光に対してSPAD画素46の応答数Nrを積算した出力積算値ΣOsの時間分布として、ヒストグラムHoがヒストグラムメモリ49に格納されるといえる。
図14に示すように制御フローのS50において出力制御ブロック110は、受光期間τrを制御した検出周期τの実行回数Ndが応答出力Osの総積算回数Nsに到達したか否かを、判定する。その結果、否定判定が下される場合(図9~11,13参照)には、制御フローがS20へ戻る。一方、肯定判定が下される場合(図12参照)には、制御フローがS60へ移行する。
制御フローのS60において出力制御ブロック110は、総積算回数Ns分の全検出周期τに跨る出力積算値ΣOsのヒストグラムHoを、各SPAD画素46別にヒストグラムメモリ49から取得する(図3,12及び後述の図21~25参照)。そこで、S60において出力制御ブロック110は、各SPAD画素46別での出力積算値ΣOsのヒストグラムHoに基づき、ターゲットXtまでの距離Ltの検出結果をデータ出力する(図3参照)。
具体的にS60における出力制御ブロック110は、検出周期τ内にて繰り返されるサンプリング周期τsを図15~18に示すように遅延周期τdずつに分解した、分解期間τpを想定する。このとき、例えば1nsのサンプリング周期τsが0.25nsの遅延周期τdずつに分解想定されることで、同一周期τs内における分解期間τpの分解数が、期待される距離分解能の倍率値K(図15~18では、これら例示の時間に対応した4)と等しくなる。
このような想定下、図15の如く基準光Lbに対するSPAD画素46の応答開始タイミングTbが図15の生じるサンプリング周期τsにおいて、当該タイミングTbが含まれる分解期間τp(即ち、後述のτpb)は、ターゲットXtまでの距離Ltに依存する。それと共に、図16~18の如く各遅延光Ld1,Ld2,Ld3に対するSPAD画素46の応答開始タイミングTdが含まれる分解期間τpは、基準光Lbに対するSPAD画素46の応答開始タイミングTbが含まれる分解期間τpからは遅延周期τdずつ、ずれることになる。
したがって、各遅延光Ld1,Ld2,Ld3に対する応答開始タイミングTdを含む分解期間τpのそれぞれが、基準光Lbに対する応答開始タイミングTbを含む分解期間τpと同一のサンプリング周期τs内となるか否かは、ターゲットXtまでの距離Ltに依存する。即ち、各遅延光Ld1,Ld2,Ld3に対しての応答開始タイミングTdが生じるサンプリング周期τsは、基準光Lbに対するSPAD画素46の応答開始タイミングTbが生じるサンプリング周期τsとは、同一周期及び後周期のうち距離Ltに応じたいずれかの時間関係となる。
そこで図15に示すように、基準光Lbに対するSPAD画素46の応答開始タイミングTbが生じるサンプリング周期τsの期初タイミングTsから、当該タイミングTbまでの時間差を、応答タイミング差ΔTと定義する。それと共に、応答開始タイミングTbが生じるサンプリング周期τsにおいて期初タイミングTsから各分解期間τpの始点タイミングまでの経過時間を、それら分解期間τpの長さとなる数1の遅延周期τdを用いた、次の数5に従う分解ずれ時間δ(κ)と定義する。数5におけるκは、応答開始タイミングTbが含まれる分解期間τpを識別するギリシャ文字のインデックスとして、0~K-1の整数に設定される。尚、図15は、応答開始タイミングTbが含まれる分解期間τp(詳細には後述のτpb)までの分解ずれ時間δ(κ)と、その次の分解期間τpまでの分解ずれ時間δ(κ+1)を、代表的に例示している。
Figure 2024075331000006
これらの定義下、基準光Lbの応答開始タイミングTbが生じるサンプリング周期τsにおいて、基準光Lbの応答タイミング差ΔTが分解ずれ時間δ(κ),δ(κ+1)との関係にて次の数6を満たす分解期間τpは、当該タイミングTbの含まれる特定分解期間τpbを表すことになる。その結果、図15~19の如く各遅延光Ld1,Ld2,Ld3に対しての応答開始タイミングTdはそれぞれ、特定分解期間τpbの分解ずれ時間δ(κ)を決める応答タイミング差ΔTに応じて、応答開始タイミングTbとは同一周期τs又は後周期τsに生じるといえる。尚、図15~18は、図19において数6でのκ=2の場合を例示している。
Figure 2024075331000007
こうしたサンプリング周期τsの時間関係は、遅延周期τdと長さの一致する各分解期間τpに対して、当該周期τdに応じた長さとなる各遅延光Ld1,Ld2,Ld3の遅延制御時間t(k)が上記数3を満たしていることで、成立する。換言すれば、遅延光Ld1,Ld2,Ld3のうち少なくとも一種の遅延制御時間t(k)が不感時間ω以上となる場合、図20に示すようにヒストグラムHoにおいて出力積算値ΣOsの時間分布に多峰性が現出することで、上述したサンプリング周期τsの時間関係が不成立となる。
以上の知見から、総積算回数Ns分の全検出周期τに跨るヒストグラムHoでは、特定分解期間τpbの分解ずれ時間δ(κ)を決める関係の応答タイミング差ΔTに応じて、出力積算値ΣOsの時間分布が図21に示すように変動することとなる。そこでS60における出力制御ブロック110は、ヒストグラムHoが表す出力積算値ΣOsの時間分布から、特定分解期間τpbを特定する。
詳細にS60における特定は、図22~25に示すように検出フレームFτ毎での最初に出力積算値ΣOsが飽和値ΣOssに到達したサンプリング周期τsである飽和周期τssに対して、前回のサンプリング周期τsである前回周期τspでの出力積算値ΣOsとなる、注目値ΣOspに基づく。ここで飽和値ΣOssは、各SPAD画素46における要素460,461の組数をNe(図7,8参照)として、次の数7に従う応答上限値に設定される。
Figure 2024075331000008
S60における出力制御ブロック110は、こうして特定の特定分解期間τpbに応じた検出結果として、ターゲットXtまでの距離Ltをデータ出力する。このとき出力制御ブロック110は、検出フレームFτ毎での初回に制御された検出周期τの始端タイミングTに定義される基準タイミングT0(図5参照)から、図26~29に示す特定分解期間τpbまでの測距時間εに、相関する距離Ltを検出する。
ここで測距時間εは、現在の検出フレームFτにおける基準タイミングT0以降に、特定分解期間τpbが属するサンプリング周期τsの期初タイミングTsよりも先行した全サンプリング周期τsの数となる、先行周期数Np(図12参照)を用いた数8により表される。そこで特に、K=4の場合において注目値ΣOspが次の数9を満たす図22,26の例示では、κ=0の分解期間τpが飽和周期τssに属する特定分解期間τpbとして特定されることで、距離Ltが次の数10に従って検出される。数10におけるCは、光速である。
Figure 2024075331000009
Figure 2024075331000010
Figure 2024075331000011
一方、K=4の場合において注目値ΣOspが次の数11を満たす図23,27の例示では、κ=1の分解期間τpが前回周期τspに属する特定分解期間τpbとして特定されることで、距離Ltが上記数10に従って検出される。K=4の場合において注目値ΣOspが数11を満たす図24,28の別の例示では、κ=2の分解期間τpが前回周期τspに属する特定分解期間τpbとして特定されることで、距離Ltが数10に従って検出される。K=4の場合において注目値ΣOspが数11を満たす図25,29の例示では、κ=3の分解期間τpが前回周期τspに属する特定分解期間τpbとして特定されることで、距離Ltが数10に従って検出される。
Figure 2024075331000012
S60における出力制御ブロック110は、特定分解期間τpbに応じて検出した距離Ltを、そのデータ出力により、制御装置1内のメモリ1a及び車両5内の記憶媒体5a(図1参照)のうち少なくとも一方に記憶する。S60における出力制御ブロック110は、特定分解期間τpbに応じて検出した距離Ltを、そのデータ出力により、車両5内の通信ユニット5b(図1参照)を通じて車両5外へと送信してもよい。
(作用効果)
ここまで説明した本実施形態の作用効果を、以下に説明する。
本実施形態では、SPAD画素46の応答出力Osをサンプリング周期τsで繰り返しサンプリング処理する検出周期τの複数回に跨って当該応答出力Osを積算して出力積算値ΣOsの時間分布(具体的にはヒストグラムHo)を取得する検出フレームFτ毎に、照射光が制御される。このとき、照射タイミングを検出周期τの始端タイミングTに合わせた基準光Lbと、照射タイミングをサンプリング周期τs未満の遅延周期τdずつ当該始端タイミングTから遅延させた複数種別の遅延光Ld(詳細にはLd1,Ld2,Ld3)とが、照射光として制御される。故に基準光Lb及び各遅延光Ldに対しては、検出フレームFτ毎にSPAD画素46での出力積算値ΣOsが取得されることとなる。
このような本実施形態によると、サンプリング周期τsを遅延周期τdずつに分解した分解期間τpのうち、基準光Lbに対するSPAD画素46の応答開始タイミングTbが含まれる分解期間τpは、ターゲットXtまでの距離Ltに依存する。それと共に、各遅延光Ldに対するSPAD画素46の応答開始タイミングTdが含まれる分解期間τpは、基準光Lbに対するSPAD画素46の応答開始タイミングTbが含まれる分解期間τpから遅延周期τdずつ、ずれることになる。これらのことから、各遅延光Ldに対する応答開始タイミングTbを含む分解期間τpのそれぞれが、基準光Lbに対する応答開始タイミングTbを含む分解期間τpと同一のサンプリング周期τs内となるか否かは、ターゲットXtまでの距離Ltに依存することで、出力積算値ΣOsの時間分布に変動を与え得る。
そこで検出フレームFτ毎に、基準光Lbに対する応答開始タイミングTbを含む分解期間τpとして、出力積算値ΣOsの時間分布から特定される特定分解期間τpbに応じた距離Ltをデータ出力する本実施形態によれば、サンプリング周期τs未満となる分解期間τpに対応して距離分解能を高めることができる。しかも検出フレームFτ毎には、上述の如き一段階のサンプリング処理が繰り返されて距離Ltがデータ出力されることになるので、フレームレートを高めることもできる。以上より、高い距離分解能と高いフレームレートとの両立から、高い距離検出精度の実現が可能となる。
本実施形態による検出フレームFτ毎には、出力積算値ΣOsが飽和値ΣOssに到達したサンプリング周期τs(詳細にはτss)に対して、前回となるサンプリング周期τs(詳細にはτsp)での出力積算値ΣOsに基づき特定される特定分解期間τpbに応じた距離Ltが、データ出力される。これによれば、ターゲットXtまでの距離Ltに依存して飽和値ΣOss未満の範囲で変動する前回のサンプリング周期τsでの出力積算値ΣOsからは、基準光Lbに対しての応答開始タイミングTbを含む特定分解期間τpbが正確に特定され得る。故に、距離分解能だけでなく、その分解精度も高めて、高い距離検出精度の実現に貢献することが可能となる。
本実施形態による検出フレームFτ毎には、初回となる検出周期τの始端タイミングT(詳細にはT0)から特定分解期間τpbまでの、測距時間εに相関する距離Ltがデータ出力される。これによれば、ターゲットXtまでの距離Ltに依存する時間として、検出開始から基準光Lbに対する応答開始タイミングTbまでの測距時間εを、サンプリング周期τs未満となる分解期間τpの範囲にて正確に特定することができる。故に、高い距離分解精度への信頼性、ひいては距離検出精度を高めることが可能となる。
本実施形態による検出フレームFτ毎には、検出周期τの始端タイミングTから各遅延光Ldの照射までの遅延制御時間t(k)が、SPAD画素46の不感時間ω未満に設定される。これによれば、出力積算値ΣOsの時間分布に多峰性が現出するのに起因して特定分解期間τpbの正確な特定が困難となる事態を、抑止することができる。故に、距離分解能だけでなく、その分解精度も高めて、高い距離検出精度の実現に貢献することが可能となる。
本実施形態による検出フレームFτ毎には、特定分解期間τpbに応じた距離Ltがデータ出力により、メモリ1a及び記憶媒体5aの少なくとも一方に記憶される。これによれば、精度の高められた距離Ltのデータを記憶先から読み出して、例えば車両5の自動運転等に利用することが可能となる。
本実施形態による検出フレームFτ毎には、基準光Lb及び各遅延光Ldのそれぞれに対する応答出力Osの個別積算回数Naを共通の複数回数ずつとした、出力積算値ΣOsの時間分布から、特定分解期間τpbが特定される。これによれば、外乱に起因する出力積算値ΣOsの変動誤差が特定分解期間τpbの特定に影響する事態を、抑止することができる。故に、距離分解能だけでなく、その分解精度も高めて、高い距離検出精度の実現に貢献することが可能となる。それと共に、照射光の種別間における個別積算回数Naの違いにより出力積算値ΣOsの時間分布に与えられる変動パターンが複雑化するのに起因して、特定分解期間τpbの特定に処理負荷が増大する事態を、回避することができる。故に、データ出力までの処理時間を短縮して、フレームレートを高めることも可能となる。
本実施形態による検出フレームFτ毎には、基準光Lb及び各遅延光Ldのそれぞれに対する応答出力Osとして、SPAD画素46の応答数Nrが積算されるともいえる。これによれば、各遅延光Ldに対する応答開始タイミングTbを含む分解期間τpのそれぞれが、基準光Lbに対する応答開始タイミングTbを含む分解期間τpと同一のサンプリング周期τs内となるか否かは、SPAD画素46の応答数Nrに時間軸上での変動を与え得る。そこで本実施形態によると、SPAD画素46の応答数Nrを積算した出力積算値ΣOsの時間分布から特定される特定分解期間τpbに応じて、分解能を高めた距離Ltのデータ出力を実現することができる。故に、高い距離検出精度の実現が可能となる。
(他の実施形態)
以上、一実施形態について説明したが、本開示は、当該説明の実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
変形例において制御装置1を構成する専用コンピュータは、デジタル回路及びアナログ回路のうち、少なくとも一方をプロセッサとして有していてもよい。ここでデジタル回路とは、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、SOC(System on a Chip)、PGA(Programmable Gate Array)、及びCPLD(Complex Programmable Logic Device)等のうち、少なくとも一種類である。またこうしたデジタル回路は、プログラムを記憶したメモリを、有していてもよい。
変形例において個別積算回数Na(即ち、個別照射回数Ni)は、少なくとも二種の照射光同士で相異ならされてもよい。この変形例では、例えば総積算回数Nsが距離分解能の倍率値(即ち、分解期間τpの分解数且つ照射光の総種別数)Kにより割り切れない場合等に、回数Na同士の差(即ち、回数Ni同士の差)が最小限となるように設定されるとよい。
変形例では、上述した実施形態の如き水平方向に制限される機械的揺動式の他、鉛直方向に制限される機械的揺動式、又は水平方向及び鉛直方向双方での機械的揺動式といった、各種走査方式が走査ユニット31に採用されてもよい。変形例では、制御装置1により照射光の照射を制御可能であれば、例えばMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等といったソリッドステート式のユニットが、ユニット21,31に代えて採用されてもよい。
変形例において制御装置1、光学検出システム2、制御方法、及び制御プログラムが適用される車両5は、例えば自律走行又はリモート走行により荷物搬送若しくは情報収集等の可能な自律走行ロボットであってもよい。ここまでの説明形態の他に上述の実施形態及び変形例は、車両5に搭載可能に構成されてメモリ1a及びプロセッサ1bを少なくとも一つずつ有する制御装置として、半導体装置(例えば半導体チップ等)の形態で実施されてもよい。
(付言)
本明細書には、以下に列挙する複数の技術的思想と、それらの複数の組み合わせが開示されている。
(技術的思想1)
プロセッサ(1b)を有し、発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光して前記ターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)を、制御する制御装置であって、
前記プロセッサは、
前記SPAD画素の応答出力(Os)をサンプリング周期(τs)で繰り返しサンプリング処理する検出周期(τ)の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値(ΣOs)の時間分布(Ho)を取得する検出フレーム(Fτ)毎に、照射タイミングを前記検出周期の始端タイミング(T)に合わせた基準光(Lb)と、照射タイミングを前記サンプリング周期未満の遅延周期(τd)ずつ前記始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光(Ld)とを、前記照射光として制御することと、
前記検出フレーム毎に、前記サンプリング周期を前記遅延周期ずつに分解した分解期間(τp)のうち、前記基準光に対する前記SPAD画素の応答開始タイミング(Tb)を含む分解期間として、前記出力積算値の前記時間分布から特定される特定分解期間(τpb)に応じた前記距離をデータ出力することとを、実行するように構成される制御装置。
(技術的思想2)
前記距離をデータ出力することは、
前記検出フレーム毎に、前記出力積算値が飽和値(ΣOss)に到達した前記サンプリング周期に対して、前回となる前記サンプリング周期での前記出力積算値に基づき特定される、前記特定分解期間に応じた前記距離をデータ出力することを、含む技術的思想1に記載の制御装置。
(技術的思想3)
前記距離をデータ出力することは、
前記検出フレーム毎に、初回となる前記検出周期の前記始端タイミングから前記特定分解期間までの、測距時間(ε)に相関する前記距離をデータ出力することを、含む技術的思想2に記載の制御装置。
(技術的思想4)
前記照射光を制御することは、
前記検出フレーム毎に、前記検出周期の前記始端タイミングから各前記照射光の照射タイミングまでの遅延制御時間を、前記SPAD画素の不感時間(ω)未満に制御することを、含む技術的思想1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
(技術的思想5)
前記距離をデータ出力することは、
前記特定分解期間に応じた前記距離を、データ出力により記憶媒体(1a,5a)に記憶することを、含む技術的思想1~4のいずれか一項に記載の制御装置。
(技術的思想6)
前記距離をデータ出力することは、
前記検出フレーム毎に、前記基準光及び各前記遅延光のそれぞれに対する前記応答出力の積算回数を共通の複数回数ずつとした、前記出力積算値の前記時間分布から特定される前記特定分解期間に応じて、前記距離をデータ出力することを、含む技術的思想1~5のいずれか一項に記載の制御装置。
(技術的思想7)
前記距離をデータ出力することは、
前記検出フレーム毎に、前記基準光及び各前記遅延光のそれぞれに対する前記応答出力として前記SPAD画素の応答数(Nr)を積算した、前記出力積算値の前記時間分布から特定される前記特定分解期間に応じて、前記距離をデータ出力することを、含む技術的思想1~6のいずれか一項に記載の制御装置。
(技術的思想8)
発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光して前記ターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)と、
技術的思想1~7のいずれか一項に記載の制御装置(1)とを、含んで構成される光学検出システム。
尚、上述において技術的思想1~7は、方法及びプログラムの各形態で実現されてもよい。
1:制御装置、1a:メモリ、5a:記憶媒体、1b:プロセッサ、10:光学センサ、46:SPAD画素、Fτ:検出フレーム、Ho:時間分布、Lb:基準光、Ld:遅延光、Nr:応答数、Os:応答出力、T:始端タイミング、Tb:応答開始タイミング、Xt:ターゲット、ΣOs:出力積算値、ΣOss:飽和値、ε:測距時間、τ:検出周期、τd:遅延周期、τp:分解期間、τpb:特定分解期間、τs:サンプリング周期、ω:不感時間

Claims (10)

  1. プロセッサ(1b)を有し、発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光して前記ターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)を、制御する制御装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記SPAD画素の応答出力(Os)をサンプリング周期(τs)で繰り返しサンプリング処理する検出周期(τ)の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値(ΣOs)の時間分布(Ho)を取得する検出フレーム(Fτ)毎に、照射タイミングを前記検出周期の始端タイミング(T)に合わせた基準光(Lb)と、照射タイミングを前記サンプリング周期未満の遅延周期(τd)ずつ前記始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光(Ld)とを、前記照射光として制御することと、
    前記検出フレーム毎に、前記サンプリング周期を前記遅延周期ずつに分解した分解期間(τp)のうち、前記基準光に対する前記SPAD画素の応答開始タイミング(Tb)を含む分解期間として、前記出力積算値の前記時間分布から特定される特定分解期間(τpb)に応じた前記距離をデータ出力することとを、実行するように構成される制御装置。
  2. 前記距離をデータ出力することは、
    前記検出フレーム毎に、前記出力積算値が飽和値(ΣOss)に到達した前記サンプリング周期に対して、前回となる前記サンプリング周期での前記出力積算値に基づき特定される前記特定分解期間に応じた前記距離を、データ出力することを、含む請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記距離をデータ出力することは、
    前記検出フレーム毎に、初回となる前記検出周期の前記始端タイミングから前記特定分解期間までの、測距時間(ε)に相関する前記距離をデータ出力することを、含む請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記照射光を制御することは、
    前記検出フレーム毎に、前記検出周期の前記始端タイミングから各前記照射光の照射タイミングまでの遅延制御時間を、前記SPAD画素の不感時間(ω)未満に制御することを、含む請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
  5. 前記距離をデータ出力することは、
    前記特定分解期間に応じた前記距離を、データ出力により記憶媒体(1a,5a)に記憶することを、含む請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記距離をデータ出力することは、
    前記検出フレーム毎に、前記基準光及び各前記遅延光のそれぞれに対する前記応答出力の積算回数を共通の複数回数ずつとした、前記出力積算値の前記時間分布から特定される前記特定分解期間に応じて、前記距離をデータ出力することを、含む請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記距離をデータ出力することは、
    前記検出フレーム毎に、前記基準光及び各前記遅延光のそれぞれに対する前記応答出力として前記SPAD画素の応答数(Nr)を積算した、前記出力積算値の前記時間分布から特定される前記特定分解期間に応じて、前記距離をデータ出力することを、含む請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光して前記ターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)と、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の制御装置(1)とを、含んで構成される光学検出システム。
  9. 発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光して前記ターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)を、制御するためにプロセッサ(1b)により実行される制御方法であって、
    前記SPAD画素の応答出力(Os)をサンプリング周期(τs)で繰り返しサンプリング処理する検出周期(τ)の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値(ΣOs)の時間分布(Ho)を取得する検出フレーム(Fτ)毎に、照射タイミングを前記検出周期の始端タイミング(T)に合わせた基準光(Lb)と、照射タイミングを前記サンプリング周期未満の遅延周期(τd)ずつ前記始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光(Ld)とを、前記照射光として制御することと、
    前記検出フレーム毎に、前記サンプリング周期を前記遅延周期ずつに分解した分解期間(τp)のうち、前記基準光に対する前記SPAD画素の応答開始タイミング(Tb)を含む分解期間として、前記出力積算値の前記時間分布から特定される特定分解期間(τpb)に応じた前記距離をデータ出力することとを、含む制御方法。
  10. 記憶媒体(1a)に記憶され、発光により照射した照射光に対するターゲット(Xt)からの反射光をSPAD画素(46)により受光して前記ターゲットまでの距離(Lt)を検出する光学センサ(10)を、制御するためにプロセッサ(1b)により実行される命令を含む制御プログラムであって、
    前記命令は、
    前記SPAD画素の応答出力(Os)をサンプリング周期(τs)で繰り返しサンプリング処理する検出周期(τ)の複数回に跨って当該応答出力を積算して出力積算値(ΣOs)の時間分布(Ho)を取得する検出フレーム(Fτ)毎に、照射タイミングを前記検出周期の始端タイミング(T)に合わせた基準光(Lb)と、照射タイミングを前記サンプリング周期未満の遅延周期(τd)ずつ前記始端タイミングから遅延させた複数種別の遅延光(Ld)とを、前記照射光として制御させることと、
    前記検出フレーム毎に、前記サンプリング周期を前記遅延周期ずつに分解した分解期間(τp)のうち、前記基準光に対する前記SPAD画素の応答開始タイミング(Tb)を含む分解期間として、前記出力積算値の前記時間分布から特定される特定分解期間(τpb)に応じた前記距離をデータ出力させることとを、含む制御プログラム。
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