JP2024073436A - キッチンタオルロール製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】輸送効率を高めるために圧縮しても、吸水性やホルダー適性を高水準に維持するキッチンタオルロール製品の提供。【解決手段】2プライ積層体であるシート状のキッチンタオル11xをロール状に巻き取ったキッチンタオルロール2と、キッチンタオルロール2を包装する包装用フィルム20と、を備え、キッチンタオル11xは 、抄紙機のヘッドボックスからヤンキードライヤー入口までの間に付与された抄紙機由来の凹凸パターンを有し、かつ2プライの坪量が32g/m2以上65g/m2以下であり、吸水量が155g/m2以上520g/m2以下であり、キッチンタオルロール2の巻き柔らかさが2mm以上12mm以下である、キッチンタオルロール製品1。【選択図】図1

Description

本発明は、キッチンタオルロール製品に関する。
トラックドライバーの不足による物流費の高騰や、CO排出量の増加等の観点から、物流の効率化が重要になっている。一般的に、キッチンタオルロールやトイレットロール製品のようなロール型の製品は、立方体に近い段ボールケースに入れて輸送する場合、四隅に空間が生じるため、ロスが生じてしまう。昨今、トラックへのバラ積みからパレット輸送が主流になりつつあり、段ボールケースのわずか数cmの差であっても、積載効率へ大きく影響する場合がある。
そのため、トイレットロール製品では、輸送効率を向上させるため、巻長を長くして、従来よりもコンパクト化した製品や、芯を潰した状態で輸送する製品が提案されている。しかしながら、コンパクト化した製品は、紙幅が狭くなって使い勝手が悪いといった問題がある。また、芯を潰してしまうと、ホルダーへ装着するのが難しくなるという問題がある。キッチンタオルロールの場合、長尺とした製品も存在するが、吸水量との両立が難しい。また、キッチンタオルロールの巻き固さを柔らかくした上で、圧縮しながら段ボールケースへ挿入すれば、空間を無駄にすることはないが、エンボスが潰れて吸水量が低下したり、四角に変形してホルダーに入れた際に使いにくくなったりする等の問題がある。
特許文献1には、エンボス凸部の密度、ロールの巻密度、最小エンボス面積と最大エンボス面積の比等の特性を所定の範囲に調整したキッチンタオルロールが開示されている。しかしながら、特許文献1の目的は、キッチンタオルロールの巻長さが長くなっても、その吸収性を維持することにある。また、特許文献1のキッチンタオルロールは、厚み方向に潰れにくく、柔らかいものではない(段落0011)。キッチンタオルロールの所定の特性を所定の範囲に調整することにより、キッチンタオルロールの圧縮による吸収性の低下を抑制しつつ、輸送効率を向上させ得ることは、特許文献1等の従来技術からは明確ではない。
特開2019-208854号公報(請求項1、段落0011)
本発明者らは、キッチンタオルロールの輸送効率を高める研究の過程で、キッチンタオルロールの柔らかさや巻径等を検討した結果、次のような知見を得た。円柱状に近いキッチンタオルロールを、直方体や立方体の段ボール箱に収納すると、キッチンタオルロール間の隙間が大きくなって、輸送効率が低下する。これに対し、キッチンタオルロールが柔らかくて変形し易い場合は、段ボール箱に収納し得るキッチンタオルロールの数量が増加し、又は同じ数量を収納するのにより小さな段ボール箱を利用できる。しかしながら、キッチンタオルロールが変形しすぎると、段ボール箱から取り出しても変形したままとなり、ホルダーに入れて使用する場合に、非常に使いづらくなるとともに、キッチンタオルロールの吸水性が低下する場合がある。一方、キッチンタオルロールの巻径が小さいか又は巻長が短いと、キッチンタオルロールの外径に対して、コアの外径が占める割合が大きくなるため、輸送効率が悪い。このような知見に基づいて、本発明者らはさらなる研究を重ねた。
本発明の目的は、輸送効率を高めるために圧縮しても、吸水性が低下せず、ホルダー適性を有するキッチンタオルロール製品を提供することである。
本発明者らは、さらなる研究の結果、目的に叶うキッチンタオルロール製品を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、好ましい実施形態として、例えば下記(1)~(5)のキッチンタオルロール製品を提供する。
(1)2プライ積層体であるシート状のキッチンタオルをロール状に巻き取ったキッチンタオルロールと、前記キッチンタオルロールを包装する包装用フィルムと、を備えるキッチンタオルロール製品であって、前記キッチンタオルは、抄紙機のヘッドボックスからヤンキードライヤー入口までの間に付与された抄紙機由来の凹凸パターンを有し、かつ2プライの坪量が32g/m以上65g/m以下であり、吸水量が155g/m以上520g/m以下であり、前記キッチンタオルロールの巻き柔らかさが2mm以上12mm以下である、キッチンタオルロール製品。
(2)前記キッチンタオル1ロールの巻径が113mm以上200mm以下である、上記(1)のキッチンタオルロール製品。
(3)前記キッチンタオルは、前記抄紙機由来の前記凹凸パターンとともに、前記凹凸パターンとは異なるエンボスパターンをさらに有し、前記エンボスパターンは、複数のエンボス単体を含み、前記エンボス単体の面積が1mm以上40mm以下であり、深さが0.10mm以上0.80mm以下である、上記(1)~(3)のいずれかのキッチンタオルロール製品。
(4)前記エンボスパターンは、前記エンボス単体の単位面積100cmあたりの個数が、20個以上1800個以下である、上記(4)のキッチンタオルロール製品。
(5)前記キッチンタオルロールは、長さ方向に所定の間隔を空けて設けられ、幅方向に延びて前記キッチンタオルを幅方向に切断するための複数のミシン目を更に有し、長手方向に隣り合う2つの前記ミシン目で囲まれた前記キッチンタオルの面積が0.02m以上0.10m以下である、上記(1)~(4)のいずれかのキッチンタオルロール製品。
本発明によれば、輸送効率を高めるために圧縮しても、吸水性が低下せず、ホルダー適性を有するキッチンタオルロール製品が提供される。
本発明の第1実施形態であるキッチンタオルロール製品の外観構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示す第1実施形態のキッチンタオルロール製品に備わるロールの外観を模式的に示す斜視図である。 図1に示す第1実施形態のキッチンタオルロール製品に備わるキッチンタオルのエンボス面積の求め方を示す図である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを濃淡で示す図面である。 マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを示すグラフである。 面積が1mm以上40mm以下のエンボスの深さの求め方を示す図である。 図1に示す第1実施形態のキッチンタオルロール製品に備わるキッチンタオルの吸水量の測定方法を示す図である。 図1に示す第1実施形態のキッチンタオルロール製品に備わるキッチンタオルの抄紙工程の一部を示す図である。 キッチンタオルロールの巻き柔らかさ測定装置の構成を模式的に示す側面図である。
以下図面を参照しつつ、本実施形態のキッチンタオルロール製品1について詳細に説明する。図1は第1実施形態に係るキッチンタオルロール製品1の外観を示す。図2はキッチンタオルロール2の外観を示す。図3はキッチンタオルのエンボス面積の求め方を示す。図4はマイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルである。図5はマイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを示すグラフである。図6は面積が1mm以上40mm以下のエンボス単位の深さの求め方を示す。図7はキッチンタオル11xの吸水量の測定方法を示す。図8はキッチンタオル11xの抄紙工程の一部を示す。図9は、キッチンタオルロール11xの巻き柔らかさ測定装置の模式側面図である。
<キッチンタオルロール製品>
図1及び図2に示すように、本実施形態のキッチンタオルロール製品1は、2プライ積層体であり、かつ抄紙機由来の凹凸パターンを有し、坪量及び吸水量が所定の範囲にあるシート状のキッチンタオル11x(以下「キッチンタオルシート11x」ともいう)を紙管、プラスチック管等のコア10に巻き取ったキッチンタオルロール2(以下単に「ロール2」ともいう)を、長手方向に揃えて2個並列して包装用フィルム20によりキャラメル包装体としている。
ここで、抄紙機由来の凹凸パターンとは、抄紙機のヘッドボックスからヤンキードライヤー入口までの間に自動的に付与される凹凸パターンである。抄紙機由来の凹凸パターンを、本実施形態に規定された所定の坪量、吸水量及びロール2の巻き柔らかさと組み合わせた場合には、外部からの押圧を受けても潰れにくいことが、本発明者らの研究により判明した。外部からの押圧としては、例えば、ロール2を段ボール箱に収納するときの、圧縮力等が挙げられる。
本実施形態のキッチンタオルロール製品1は、キッチンタオルロール2を2個包装したものであるが、包装個数は特に限定されず何個でもよいが、例えば、1個以上4個以下の範囲、1個以上2個以下の範囲又は1個である。複数個の場合は、包装の美粧性等の観点から、好ましくは2個又は3個である。キッチンタオルロール2をキャラメル包装することにより、シール不良やスコーチ(焦げによる穴)が発生し難く、包装体としての美粧性が顕著に向上する。また、キャラメル包装であることから、強度や開封性にも優れている。本実施形態のキッチンタオルロール2はキャラメル包装されているが、これに限定されず、ガゼット包装、ピロー包装、シュリンク包装、二方シール包装等のいずれでもよい。
ロール2のコア10の外径D1は特に制限はないが、ロール2の巻密度の調整が容易になることや、製造時におけるロール2の取り扱い性等の観点から、例えば、35mm以上45mm以下の範囲又は37mm以上42mm以下の範囲である。以下、キッチンタオルシート11xの表面のうち、ロール2の外方を臨む表面をロール表面11a、ロール2のコア10に接するか又はコア10を臨む面をロール裏面11bとする。
(キッチンタオルシート)
本実施形態のキッチンタオルシート11xは、2プライの積層体である。キッチンタオルシート11xでは、例えば、プライ剥がれを予防するために、プライ間に接着剤層を設けてもよい。接着剤層は、プライ間の全面に設けてもよく、一部に設けてもよい。接着剤としては、キッチンタオルシートの吸水性や風合いに影響を及ぼさない公知の接着剤を特に限定なく使用でき、例えば、グルー(糊)等が挙げられる。キッチンタオルシート11xには、カラー及び/又は黒色の絵柄や文字等がプリントされていてもよい。
(キッチンタオルシートの坪量)
本実施形態では、キッチンタオルシート11xの坪量は、吸水量や柔らかさ等の観点から、2プライの坪量が、例えば、32g/m以上65g/m以下の範囲、39g/m以上63g/m以下の範囲、又は47g/m以上55g/m以下の範囲である。坪量が32g/m未満であると、使用時のキッチンタオルシート11xの触感が低下する。また、坪量が32g/m未満では、キッチンタオルシート11xの吸水性が低下する傾向がある。坪量が65g/mを超えると、キッチンタオルシート11xが固くなって対象物の形状に追随しないため、拭き取り性が低下する傾向がある。坪量はJIS P 8124に基づいて測定する。
(キッチンタオルシートの吸水量)
本実施形態では、キッチンタオルシート11xの吸水量は、例えば、155g/m以上520g/m以下の範囲、180g/m以上400g/m以下の範囲又は200g/m以上260g/m以下の範囲である。ここで、「g/m」という単位中、「g」は吸水された水の重量を示し、「m」は水を吸水したキッチンタオルシート11xの面積を示す。キッチンタオルシート11xを取り扱い性の良好なサイズにすると、吸水量が155g/m未満では、該シート1枚で水を十分に拭き取ることができない傾向がある。吸水量が520g/mを超えると、該シートを有効に使い切ることができず、水を吸える余力があるのに廃棄しなければならなくなる傾向にある。
キッチンタオルシート11xの1プライの1gあたりの吸水量は、例えば、2.5g以上5.0g以下の範囲、2.6g以上4.9g以下の範囲又は2.7g以上4.0g以下の範囲である。上記の範囲である場合、キッチンタオルシート11xの吸水量(g/m)を適切な範囲に調整しやすい。
吸水量の測定は、例えば次のようにして実施される。まず、2プライに重ねられたキッチンタオルシート11xを採取し、一片が7.6cm(3インチ)の正方形の型版を用いてカットし、一辺7.6cmの矩形の試験片を作製する。吸水前の試験片の質量を電子天秤で測定しておく。試験片を図7に示すホルダー(試験片の3点を固定する治具で、治具は水分を吸収しない金属からなる)にセットする。
市販のバットに、蒸留水を深さ2cm入れ、ホルダー220にセットした試験片を蒸留水中に2分間浸漬する。2分浸漬後に試験片をホルダーと共に蒸留水から取り出し、図7に示すように、試験片200の1つの隅部200dに帯210を貼り付ける。帯210は、測定するサンプルと同じキッチンタオルシート11xを幅2mm×長さ15mmの大きさに切り、試験片の隅部200dから中心に向かって6mmの部分に貼り付ける。次いで、ホルダーと試験片200を、隅部200dに対向する隅部200aが上になるようにして空の水槽内に設置した棒にぶら下げ、水槽の蓋を閉めて10分間、放置する。その後、ホルダー220と試験片200を水槽から取り出し、帯210とホルダー220を外し、電子天秤で試験片200の質量を測定する。蒸留水に浸す前後での試験片200の質量変化から、試験片1mあたりの蒸留水の吸水量(水g/紙m)を計算する。さらに、1mあたりの吸水量(水g/紙m)を試験片の2プライの坪量で除することにより、1mあたりの吸水量(水g/紙m)/坪量(紙g/紙m)=1gあたりの吸水量(水g/紙g)を算出する。測定は各サンプル5回ずつ行い、平均値を採用する。なお、本測定は、JIS P 8111法に従い、温度23±1℃、湿度50±2%の状態で行う。また、蒸留水は23±1℃に保持する。
(キッチンタオルシートの面積)
キッチンタオルシート11xの1枚当たりの面積は、例えば、0.02m以上0.10m以下の範囲、0.03m以上0.08m以下の範囲又は0.04m以上0.06m以下の範囲である。この面積を単独で設定するのではなく、キッチンタオルシート11xの特性、特に坪量や吸水量と合わせて設定することが必要である。キッチンタオルロール2には、長さ方向に所定の間隔を空けて複数のミシン目を設けることがある。このミシン目は、キッチンタオルシート11xの幅方向に延びて、キッチンタオルシート11xを幅方向に切断するものである。ここで、長手方向に隣り合う2つのミシン目で囲まれた面積を、キッチンタオルシート11xの1枚当たりの面積とする。
キッチンタオルシート11xの1枚当たりの面積が0.02m未満では、作業性や吸水量の低下が起こり、拭き取り性が低下し、拭き取り対象物を拭き取りにくかったり、シート1枚で十分に拭き取ることができなくなったりする傾向があり、0.10mを超えると、シートを有効に使い切ることができず、シートのロスが生じる傾向がある。より具体的に言えば、シート1枚で例えばお皿1枚を拭き切ることができればよいが、シートの吸水量が高いと、例えばシート0.8枚でお皿1枚を拭き切ることができ、この時シート0.2枚分が無駄になる。シート一枚の面積を小さくすれば、作業性や吸水量が低下し、水の拭き取りも不十分になる。本実施形態では、作業性の良いシート面積とした場合の、最適な吸水量等を設定することで、利便性の高いキッチンタオルシート11xとすることができる。
(キッチンタオルロールの巻き柔らかさ)
キッチンタオルロール2の巻き柔らかさは、輸送効率等の観点から、例えば、2mm以上12mm以下の範囲、3mm以上10mm以下の範囲又は4mm以上8mm以下の範囲である。巻き柔らかさが2mm未満では、キッチンタオルロール2が硬くなって変形し難くなることから、段ボール箱に収納すると、四隅やロール2間に隙間を生じ、輸送効率が低下する傾向にある。巻き柔らかさが10mmを超えると、キッチンタオルロール2が柔らかくなりすぎ、段ボール箱から取り出した後も変形したままになり、ホルダーで使用し難くなる傾向がある。
巻き柔らかさは、本実施形態のペーパータオルロール2に625gの荷重を掛けた際のペーパータオルロール2の変形量として規定することができる。より具体的には、巻き柔らかさは、図9に示す測定装置40を用いて測定される。測定装置40は、ベース部41と、支持棒42a,42bと、移動錘乗せ板43と、625gの錘44とを備える。2本の支持棒42a,42bは、ベース部41から垂直に立ち上り、矩形状の移動錘乗せ板43の両端には各支持棒42a,42bへの挿通孔が設けられている。そして、ベース部41上、各支持棒42a,42bの間にペーパータオルロール11xを載置し、ペーパータオルロール11xの上から移動錘乗せ板43に各支持棒42a,42bを挿通し、移動錘乗せ板43をペーパータオルロール11xの上面に載せる。この状態での移動錘乗せ板43の高さを初期高さhとする。さらに移動錘乗せ板43に錘44を乗せると、錘44の重さによって移動錘乗せ板43が各支持棒42a,42bを通して摺動しつつ、ペーパータオルロール11xを変形させて沈み込むので、このときの高さhを測定し、(h-h)をペーパータオルロール11xの径の変形量として求める。次にペーパータオルロール11xを120度回転させ、同様の操作にて巻き柔らかさを算出する。さらに120度回転させ、同様の操作を行う。3回の平均値を測定値とする。
(キッチンタオルロールの巻径)
キッチンタオルロール2の、1ロール当りの巻径は、例えば、113mm以上200mm以下の範囲、135mm以上180mm以下の範囲又は140mm以上160mm以下の範囲である。巻径が113mm未満では、ロール密度とキッチンタオルシート11xの吸水量とをバランス良く、良好な範囲に調整しにくくなる傾向がある。また、キッチンタオルロール2におけるコア10の外径が占める割合が大きくなり、輸送効率が低下する傾向がある。巻径が200mmを超えると、ホルダーに使用しづらくなる傾向がある。また、ロール密度ひいては包装の美粧性が低下する傾向がある。
(キッチンタオルシート11xの巻長)
キッチンタオルシート11xの巻長は特に限定されないが、ロール2の交換頻度、製品1の持ちやすさ等の観点から、例えば、50m以下の範囲、24m以上45m以下の範囲又は27m以上40m以下の範囲である。キッチンタオルシート11xの厚みは特に限定されないが、坪量や吸水量の調整の容易さ、強度等の観点から、例えば、1.6mm/10プライ以上4.7mm/10プライ以下の範囲,2.0mm/10プライ以上4.3mm/10プライ以下の範囲又は2.5mm/10プライ以上4.0mm/10プライ以下の範囲である。紙厚は、シックネスゲージ(株式会社尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK(登録商標)」)を用いて測定する。測定は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。2プライに積層したキッチンタオルシート11xを5組重ねて、10枚分として測定を行う。また、測定を10回繰り返して測定結果を平均する。なお、キッチンタオルシート11xの坪量、吸水性、厚み等は、例えば、原紙ウェブのカレンダー条件、エンボス条件等を適宜調整することにより、所定の範囲にすることができる。
(キッチンタオルロールのロール密度)
本実施形態では、キッチンタオルシート11xをロール状に巻いたキッチンタオルロール2において、ロール密度は0.04g/cm以上0.15g/cm以下の範囲、0.05g/cm以上0.13g/cm以下の範囲又は0.06g/cm以上0.11g/cm以下の範囲である。ロール密度を単独で設定するのではなく、キッチンタオルシート11xの坪量及び吸水量に応じて、ロール密度を設定することが必要である。ロール密度が0.04g/cm未満であると、キャラメル包装する際に天面及び/又は底面を綺麗に折りこめず、未接着部が生じたり、スコーチが発生するなどして、美粧性が損なわれる場合がある。ロール密度が0.15g/cmを超えると、巻径が一定の場合にキッチンタオルシートが潰れて吸水量が低下する場合がある。
ロール密度は、例えば、次の方法により測定できる。まず、ロール体積は{{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積}-(コア外径DI部分の断面積)}×ロール幅(206mmあたりに換算する)で表される。例えば、ロール幅206mmあたりのロール質量が327g、巻直径DRが122mm、コアの外径が39mmの場合、ロール密度=327g÷[{3.14×(122mm÷2÷10)-3.14×(39mm÷2÷10)}×(206mm÷10)]=0.15g/cmとなる。なお、キッチンタオルロール2にコア10が無い場合は、中心孔の直径をコア外径DIに置き換える。
(キッチンタオルシートのエンボスパターン)
キッチンタオルシート11xは、抄紙機由来の凹凸パターンとは別に、エンボスパターンを有していてもよい。このようなエンボスパターンは、例えば、エンボス加工により容易に形成できる。また、本実施形態理のキッチンタオルシート11xは、1プライのシートにエンボス処理した後、2プライを積層したものでもよい。2プライ積層する際には、プライボンドグルー(糊)を用い、グルーを塗布して接着処理することが好ましい。このように接着して2プライにすることにより、プライの接着が強くなり、キッチンタオルシート11xが水に濡れてもプライ剥がれせずに破れにくくなる。
キッチンタオルシート11xの表面11aのプライには、好ましくはドット状のエンボスパターンが施されている。ドット状のエンボスパターンが表面11aに施されることで、該エンボスパターンのエンボス部にグルーを塗布して接着処理することができ、キッチンタオルシート11xのプライ剥がれが起こりにくくなり、吸水量の大きな変動を抑制できる。
エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボスをエンボス単体とする。エンボスパターンにおける単位面積100cmあたりのエンボス単体の個数は特に限定されないが、例えば、20個以上1800個以下の範囲、50個以上1000個以下の範囲又は80個以上500個以下の範囲である。本発明者の研究によれば、エンボスの面積と個数とがキッチンタオルシート11xの吸水量やロール2の巻き柔らかさに影響を及ぼすことが判明した。したがって、エンボスの面積と個数を適宜選択することにより、キッチンタオルシート11xの吸水量を所定範囲とし、かつロール2を圧縮して段ボール箱に収納しても、吸水量が保持される。なお、エンボス単体の個数が20個未満であると、キッチンタオルシート11xのプライ同士が剥がれやすくなる傾向がある。エンボス単体の個数が1800個を超えると、キッチンタオルシート11xが潰れて、吸水量が低下する傾向がある。また、エンボス単体の形状は、円形、楕円形、長方形、正方形、花柄等、特に制限なく用いることができる。なお、抄紙機由来の凹凸は、段ボール箱に潰して入れても吸水性さらにエンボスの大きさや個数を最適化することで、吸水量が低下しない。
また、エンボスパターンにおいて、大きさが1mm以上40mm以下の面積であるエンボス単体の深さは、例えば0.10mm以上0.80mm以下の範囲、0.25mm以上0.67mm以下の範囲又は0.35mm以上0.55mm以下の範囲である。キッチンロールタオル11xのエンボス単位の深さが0.10mm未満であると、キッチンタオルシート11xの吸水量が低下したり、使用時の触感が劣ったりする傾向があり、0.80mmを超えると、キッチンタオルシート11xが嵩高になり、ロール密度が低下して、包装の美粧性が低下する傾向がある。
エンボスの面積と深さは、マイクロスコープを用いて測定する。マイクロスコープとしては、KEYENCE社製の製品名「ワンショット3D測定マクロスコープ VR-3100」を使用する。マイクロスコープの画像の観察・測定・画像解析ソフトウェアとしては、製品名「VR-H1A」を使用することができる。又、測定条件は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。測定倍率と視野面積は、求めるエンボスの大きさによって、適宜変更しても良い。
なお、エンボスの面積は、図3に示すように、エンボスの周縁frの最長部の長さaと、長さaに垂直な方向での最長部の長さbを測定し、a×bを面積として求める。また、図4は、マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを示し、シート表面の高さが濃淡で表されている。図4の濃淡が周辺と異なる略楕円形の部位が個々のエンボスを示し、このうち1つのエンボスの最長部の長さaを目視で見分けることができる。このうち、面積が1mm以上40mm以下のエンボス単位について、100cmあたりの個数を数える。
エンボスの個数の測定は、シートの全幅で、長手方向に隣り合う2つのミシン目の間の全領域から、任意の100cmの部位を選んで目視で測定する。なお、ナーリング(エッジエンボス)処理が行われているなど、100cmの部位を選択できない場合は、ナーリング(エッジエンボス)処理等で測定できない部分を除いて測定可能な部位についてエンボス個数を測定し、100cmあたりのエンボス個数として換算する。
次に、面積が1mm以上40mm以下のエンボス単位について、エンボスの深さを測定する。エンボスの深さは、上記マイクロスコープを用いて上述のエンボスの高低差を測定して求める。まず、図4のように線分ABを引き、図5の高さプロファイルを得る。なお、線分ABは、エンボスを横切るように引けばよい。高さプロファイルは、実際のシートの試料表面の凹凸を表す(測定)断面曲線Sであるが、ノイズ(シートの表面に繊維塊があったり、繊維がヒゲ状に伸びていたり、繊維のない部分に起因した急峻なピーク)をも含んでおり、凹凸の高低差の算出に当たっては、このようなノイズピークを除去する必要がある。
そして、図6に示すように、高さプロファイルの断面曲線Sから「輪郭曲線」Wを計算し、この輪郭曲線Wのうち、底部P1、P2の平均値と、底部P1、P2で挟まれる頂部の差を求め、これをエンボスの深さD1とする。同様に、底部P2、P3の平均値と、底部P2、P3で挟まれる頂部の差を求め、これをエンボスの深さD2とする。同様にD3を測定する。なお、D1、D2、D3は図6で示すように、連続する箇所で測定する。この測定をキッチンタオルシート11xの10カ所で測定し、合計30カ所のデータの平均値をエンボスの深さとする。なお、エンボスとエンボスとの間隔(P1とP2の距離)が1cm以上離れている場合には、連続する箇所で測定せず、底部P1,P2の平均値と、底部P1,P2で挟まれる頂部の差を求め、これをエンボスの深さD1とし、D1を30カ所測定し、平均値をエンボス深さとしても良い。
なお、「輪郭曲線」は、断面曲線からλc:800μm(但し、λcはJIS B 0601「3.1.1.2」に記載の「粗さ成分とうねり成分との境界を定義するフィルタ」)より短波長の表面粗さの成分を低域フィルタによって除去して得られる曲線である。なお、λcを、隣接するエンボス同士のP1とP2、P2とP3の間隔(これを、エンボスピッチという)以上に設定すると、ピークをノイズと認識してしまう可能性があるので、λcをエンボスピッチ未満とする。例えば、エンボスピッチが800μm以下の場合、例えばλc:250μmに設定する。
エンボスを測定する際、測定面は表面側とし、また、エンボスを選定する際には、キッチンタオルロール1の外巻の端部(キッチンタオルシート11xを使用し始める位置)から、キッチンタオルロール1の巻長の10%に当たる部分で測定する。例えば、巻長が30mの場合、端部から30m×10%=3mの部分で測定する。なお、巻長の10%の部分がミシン目に当たる場合は、ミシン目の外巻側を測定する。
キッチンタオルシート11xの裏面11bのプライは、エンボスパターンとは異なる抄紙工程由来の凹凸のパターンを有していれば、エンボスのパターンが施されているかどうかに関しては特に制限はない。ネステッドエンボスやピントゥピンエンボスが施されているか、又はエンボスを施されていなくてもかまわないが、好ましくはネステッドエンボス又はエンボスなし、より好ましくはエンボスなしである。
(包装用フィルム)
包装用フィルム20としては、例えば、ヒートシール性を有する樹脂フィルムが用いられる。包装用フィルムの厚みは例えば15μm以上40μm以下の範囲、20μm以上35μmの範囲又は25μm以上30μm以下の範囲である。厚みが15μm未満であると、ヒートシール時にスコーチが発生して美粧性が低下したり、フィルムが破れたりする傾向がある。また、厚みが40μmを超えると、開封性が低下する傾向がある。包装用フィルム20としては、ヒートシール性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレンフィルムが好ましい。フィルムの厚みは、JIS Z1702に基づき測定する。
本実施形態のキッチンタオルシート11x、前述した各物性の他に、次のような物性を有することが好ましい。
(DMDT及びDCDT)
キッチンタオルシート11xの、JIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強さDMDT(Dry Machine Direction Tensile Strength)は、拭き取り性等の観点から、例えば、5N/25mm以上24N/25mm以下の範囲、8N/25mm以上19N/25mm以下の範囲又は10N/25mm以上16N/25mm以下の範囲である。また、乾燥時の横方向の引張強さDCDT(Dry Cross Direction Tensile Strength)は、拭き取り性等の観点から、例えば、3N/25mm以上19N/25mm以下の範囲、5N/25mm以上14N/25mm以下の範囲又は6N/25mm以上12N/25mm以下の範囲である。DMDTが5N/25mm未満であるか、又はDCDTが3N/25mm未満であると、いずれもキッチンタオルシート11xが吸水時に破れやすくなって拭き取り性が低下する傾向があり、DMDTが24N/25mmを超えるか、又はDCDTが19N/25mmを超えると、いずれもキッチンタオルシート11xの密度が高くなり、吸水性の低下に伴って拭き取り性が低下したり、固くなって拭き取り性が低下する傾向がある。
(WMDT及びWCDT)
キッチンタオルシート11xの、旧JIS S 3104に基づく湿潤時の縦方向の引張強さWMDT(Wet Machine Direction Tensile Strength)は、拭き取り性等の観点から、例えば、1.3N/25mm以上7.0N/25mm以下の範囲、2.0N/25mm以上6.0N/25mm以下の範囲又は2.5N/25mm以上5.0N/25mm以下の範囲である。また、湿潤時の横方向の引張強さWCDT(Wet Cross Direction Tensile Strength)は、拭き取り性等の観点から、例えば、0.7N/25mm以上5.5N/25mm以下の範囲、1.0N/25mm以上4.0N/25mm以下の範囲又は1.8N/25mm以上3.5N/25mm以下の範囲である。WMDTが1.3N/25mm未満であるか、又はWCDTが0.7N/25mm未満であると、キッチンタオルシート1xが吸水時に破れやすくなって、拭き取り性が低下する傾向がある。WMDTが7.0N/25mmを超えるか、又はWCDTが5.5N/25mmを超えると、キッチンタオルシート11xの密度が高くなり、吸水性の低下に伴って拭き取り性が低下したり、固くなって拭き取り性が低下する傾向がある。
(キッチンタオルシートの比容積)
キッチンタオルシート11xの比容積は、使用時の触感等の観点から、例えば、6cm/g以上16cm/g以下の範囲、7cm/g以上15cm/g以下の範囲又は9cm/g以上13cm/g以下の範囲である。キッチンタオルシート11xの比容積が6cm/g未満であると、キッチンタオルシート11xの吸水量及び使用時の触感が低下する傾向があり、16cm/gを超えると、キッチンタオルシート11xが嵩張って使用時の触感が低下するとともに、吸水量の向上も不十分になる傾向がある。なお、比容積は、キッチンタオルシート11xあたりの紙厚を坪量で除し、単位gあたりの容積cmで表した値である。
(プライ剥離強度)
キッチンタオルシート11xのプライ剥離強度は、例えば、0.05N/75mm以上2.0N/75mm以下の範囲、0.10N/75mm以上1.5N/100mm以下の範囲又は0.15N/75mm以上1.0N/75mm以下の範囲である。プライ剥離強度が0.05N/75mm未満であると、プライ同士が剥がれて拭き取りにくくなり、プライ剥離強度が2.0N/75mmを超えると、キッチンタオルシート1xの吸水量に劣る。
プライ剥離強度の測定方法は、JIS P 8113の引張試験方法に準じて、引張試験機(STB-1225S、株式会社エー・アンド・デイ社製)を使用し、JIS P 8111に規定された標準条件下で行う。まず、キッチンタオルシート11xのサンプルから幅方向75mm、流れ方向200mmの試験片を採取する。次に、流れ方向にプライを35mm剥離する。剥離したプライの片側を上側のつかみ具(幅75mm)に流れ方向で15mm挟んで固定する。また、もう一方のプライも下側のつかみ具(幅75mm)に流れ方向で15mm挟んで固定する。なお、つかみ具のピッチ(間隔)は20mmとする。次に、引張速度100mm/minの条件で引張り(剥離し)、強度データを採取する。強度データは20μmおきに取得し、測定開始後の距離40mmから150mmまで(測定長110mm)のデータを平均して、これを剥離強度(N/75mm)とする。ただし、測定開始後の距離40mmから150mmまでにミシン目を含んでしまう場合は、測定開始後の距離を40mmから例えば90mm(測定長50mm)のように、ミシン目を含まない範囲で短くすることができる。
(キッチンタオルシート及びキッチンタオルロールの製造方法)
キッチンタオルシート11x及びキッチンタオルロール2は、例えば(1)抄紙及びクレーピング、(2)エンボス処理、(3)ロール巻取り加工の順で製造することができる。製造工程では、スルーエアードライヤー技術を用いないことが好ましい。以下、各工程について説明する。
抄紙工程では、上述のエンボスパターンとは異なる抄紙工程由来の凹凸のパターンがキッチンタオルシート11xに施される。この凹凸のパターンを有することにより、キッチンタオルシート11xの吸水量が更に高くなる。なお、抄紙工程由来とは、キッチンタオルシート1xの抄紙工程において、抄紙機のヘッドボックスからヤンキードライヤーの入口までの間に付与されることを意味する。具体的には、図8に示す抄紙工程の一部において、脱水ロール31とヤンキードライヤー32の間に配置される、ベルトプレス部30にて凹凸を付与することができる。ベルトプレス部30では、湿紙34と凹凸ベルト33(凹凸ベルト33は、ベルトプレス部30とヤンキードライヤー32をループしている)を一緒にプレスすることで、湿紙に凹凸のパターンを付与することができる。
また、凹凸のパターンは、ベルトのパターン(細かいパターン、荒いパターン)を変更することで、適宜変更することができる。凹凸のパターンを変更すると比容積(紙厚)が変わるが、原紙の比容積(紙厚)が後述する数値範囲内になるようなパターンを選定することが好ましい。
このとき、キッチンタオルシート11xの製造に用いる原紙の2プライの坪量は、例えば、33g/m以上68g/m以下の範囲、39g/m以上63g/m以下の範囲又は47g/m以上55g/m以下の範囲である。また、紙厚は1.3mm/10枚以上4.5mm/10枚以下の範囲、1.7mm/10枚以上3.5mm/10枚以下の範囲又は2.0mm/10枚以上3.0mm/10枚以下の範囲である。さらに、比容積は6cm/g以上16cm/g以下の範囲、7cm/g以上15cm/g以下の範囲又は9cm/g以上13cm/g以下の範囲である。また、キッチンタオルシート11xの厚みは、吸水性を良好にするため、原紙の紙厚より高い方が好ましく、キッチンタオルシート11xの比容積は、吸水性を良好にするため、原紙の比容積より高い方が好ましい。
こうして得られるキッチンタオルロール2は、1個又は複数個が長手方向を揃えて幅方向に並列させた状態で、包装用フィルム20により、公知の方法に従って、例えば図1のようにキャラメル包装される。
本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
(1)抄紙及びクレーピング、(2)エンボス処理、(3)ロール巻取り加工、(4)キャラメル包装の工程を経て、実施例1から実施例21、比較例1から比較例10のキッチンタオルロール製品を製造した。以上の全ての実施例、及び比較例のキッチンタオルロール製品に関して各パラメーターを測定し、かつ、官能評価を行った。結果を表1~5に示す。なお、実施例1から実施例21、比較例1から比較例10のキッチンタオルシートは、抄紙機由来の凹凸パターンを有していた。
官能評価は、モニター20人が各評価項目について、「よい」又は「悪い」を選択する方式で行った。評価基準は以下のとおりである。◎、○、△を合格とした。
◎:「よい」が18人以上20人以下のとき
○:「よい」が14人以上17人以下のとき
△:「よい」が10人以上13人以下のとき
×:「よい」が6人以上9人以下のとき
××:「よい」がいないか、1人以上5人以下のとき
各評価項目について説明する。
<シート1枚あたりの吸水量(各表では「吸水量/一枚」と表記)>
モニターがシート1枚を使用した際の、水の拭き残りを評価した。
<シートを無駄なく使うことができるか(各表では「効率性」と表記)>
モニターがシート1枚を使用し、廃棄する際に勿体ないと感じるか評価した。
<ホルダー適性>
キッチンタオルロールをホルダーへ入れた時の使いやすさを評価した。
<輸送効率>
キッチンタオルロールを段ボール箱に収納した際の隙間の大きさを評価した。
<拭き取り性>
モニターが使用した際の、拭き取り作業のし易さを評価した。
結果を表1~3に示す。
以上より、本発明によれば、キッチンタオルシートの坪量、吸水量、キッチンシートロールの巻き柔らかさ等を所定範囲に調整することにより、キッチンタオルシートの吸水性やホルダー適性を高水準に維持しつつ、輸送効率を向上させることができる。
1 キッチンタオルロール製品
2 キッチンタオルロール
10 コア
20 包装用フィルム
11a 表面
11b 裏面
11x キッチンタオルシート
30 ベルトプレス部
31 脱水ロール
32 ヤンキードライヤー
33 凹凸ベルト
34 湿紙
40 巻き柔らかさ測定装置
41 ベース部
42a,42b 支持棒
43 移動錘乗せ板
44 錘
200 試験片
200a、200d 隅部
210 帯
220 ホルダー

Claims (4)

  1. 2プライ積層体であるシート状のキッチンタオルをロール状に巻き取ったキッチンタオルロールと、前記キッチンタオルロールを包装する包装用フィルムと、を備えるキッチンタオルロール製品であって、
    前記キッチンタオルは、
    抄紙機のヘッドボックスからヤンキードライヤー入口までの間に付与された抄紙機由来の凹凸パターンを有し、かつ
    前記キッチンタオルは、
    前記抄紙機由来の前記凹凸パターンとともに、前記凹凸パターンとは異なるエンボスパターンをさらに有し、前記エンボスパターンの深さが0.10mm以上0.80mm以下であり、
    前記キッチンタオルロールの巻長が24m以上45m以下であり、
    前記キッチンタオルロールの巻径が113mm以上200mm以下であり、
    前記キッチンタオルの比容積が6cm/g以上16cm/g以下である、キッチンタオルロール製品。
  2. 前記エンボスパターンは、複数のエンボス単体を含み、
    前記エンボス単体の面積が1mm以上40mm以下であり、前記エンボス単体の単位面積100cmあたりの個数が、20個以上1800個以下である、請求項1に記載のキッチンタオルロール製品。
  3. 前記キッチンタオルの吸水量が155g/m以上520g/m以下である、請求項1または2に記載のキッチンタオルロール製品。
  4. 前記キッチンタオルロールは、
    長さ方向に所定の間隔を空けて設けられ、幅方向に延びて前記キッチンタオルを幅方向に切断するための複数のミシン目を更に有し、
    長手方向に隣り合う2つの前記ミシン目で囲まれた前記キッチンタオルの面積が0.02m以上0.10m以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載のキッチンタオルロール製品。
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