JP2024072927A - 鉄道車両用台車 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成で、曲線走行時の乗心地を向上し、輪重変動を抑制する鉄道車両用台車を提供する。【解決手段】鉄道車両用台車1において、空気ばね6は、上下に離間して相対向する上下の対向面11A,13Aと、上下の対向面11A,13Aのうち一方の対向面13Aに固定されるストッパゴム21と、他方の対向面11Aに固定されるストッパゴム受け22とを有する。上下の対向面11A,13Aの相対位置は、空気ばね6によって許容される車体7の前後方向および左右方向の変位に応じて初期状態から変動する。ストッパゴム受け22の左右方向の端部22L,22Rでは、一方の対向面13Aまでの上下方向の離間距離が中央部22Mよりも短く、ストッパゴム受け22の前後方向の端部では、一方の対向面13Aまでの上下方向の離間距離が中央部22Mよりも長い。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道車両用台車に関する。
鉄道車両では、高速で曲線を走行した場合に車体に作用する遠心力の変化により、車体のロール方向に加振されて、車体のロール振動が発生して乗客が不快感を覚えることがある。また、車体に作用する遠心力により車体が曲線の外側に倒れて、車体のロール角変位が大きくなることにより、乗客が感じる車体の左右定常加速度が大きくなり、乗客が不快感を覚えることがある。乗客が不快感を覚えることで、乗り心地の悪化につながるため、高速で曲線を走行する状態で、車体のロール変位、振動を抑えて、乗心地を向上することが望ましい。
また、低速で急曲線を走行した場合に、左右方向、ロール方向の軌道不整による加振により、車体のロール振動が発生して乗客が不快感を覚えることもある。さらに、急曲線の緩和曲線では軌道のねじり変化により、輪重が変動して曲線通過安全性の余裕が少くなる。このため、低速で急曲線を通過する場合には、車体のロール振動を低減し、輪重変動を抑制する必要がある。
これに対して、車体のロール振動を低減する鉄道車両用台車として、特許文献1の鉄道車両用台車がある。
特開平5-24536号公報
上記特許文献1の鉄道車両用台車では、空気ばね内部に形成した減衰部材の内部のオリフィスにより上下方向の減衰力を発生させて、車体のロール振動を抑制させるものである。
しかしながら、減衰部材が発生する減衰力は直線走行、曲線走行といった走行状態に応じて変わらず、発生する上下方向の減衰力は必ずしも曲線走行に合わせて最適化されたものでないため、例えば直線走行時のロール振動を好適に抑制するように減衰部材が発生する減衰力を設定した場合に、曲線走行時にはロール振動を十分に抑制できず、乗心地が悪化するおそれがあるという課題があった。
本発明は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で、曲線走行時に車体のロール振動、車体左右定常加速度を低減することにより、乗心地を向上して、さらに曲線走行時の輪重変動を抑制することにより安全性を確保することが可能な鉄道車両用台車を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、代表的な本発明の鉄道車両用台車の一つは、
車体を下方から弾性支持する空気ばねを有する鉄道車両用台車において、
前記空気ばねは、上下に離間して相対向する上下の対向面と、前記上下の対向面の間に配置されるストッパゴムおよびストッパゴム受けと、を有し、
前記上下の対向面の相対位置は、前記空気ばねによって許容される前記車体の前後方向および左右方向の変位に応じて初期状態から前後方向および左右方向に変動し、
前記ストッパゴムは、前記上下の対向面のうち一方の対向面に固定されて他方の対向面に向かって突出し、
前記ストッパゴム受けは、前記他方の対向面に固定されて前記一方の対向面から離間し、
前記ストッパゴムは、前記初期状態で前記ストッパゴム受けの中央部に対向し、
前記中央部を挟んで対峙する前記ストッパゴム受けの左右方向の端部では、前記一方の対向面までの上下方向の離間距離が前記中央部よりも短く、
前記中央部を挟んで対峙する前記ストッパゴム受けの前後方向の端部では、前記一方の対向面までの上下方向の離間距離が前記中央部よりも長いことにより達成される。
本発明によれば、簡素な構成によって、高速曲線走行時に車体のロール振動、車体の左右定常加速度を低減することができ、乗心地が向上する鉄道車両用台車を提供することができる。この場合、車体の左右定常加速度を低く抑えることができるため、乗り心地を損なうことなく曲線をより高速度で走行することが可能となる。さらに、低速曲線走行時に車体のロール振動を低減することができるので、乗心地を向上させて輪重変動を抑制することができ、安全性の高い鉄道車両用台車を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車を示す図である。 本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車の空気ばねの詳細な構造例を示す正断面図である。 本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車の空気ばねの詳細な構造例を示す側断面図である。 本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車の空気ばね内のストッパゴムの配置を示す図である。 本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車のストッパゴムの上下力の関係を示す図である。 本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車のストッパゴムの上下力の関係を示す図である。 本発明の第2実施形態の鉄道車両用台車の空気ばねの詳細な構造例を示す正断面図である。 本発明の第2実施形態の鉄道車両用台車の空気ばねの詳細な構造例を示す側断面図である。 本発明の第2実施形態の鉄道車両用台車の空気ばね内のストッパゴムの配置を示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を、図1、図2、図3を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車1を示す図である。図2および図3は、本発明の第1実施形態の鉄道車両用台車1の空気ばね6の詳細構造を示す図である。
本発明の空気ばね6は、図1に示す鉄道車両用台車1に配置され、鉄道車両用台車1は、台車枠2、軸箱3、輪軸4、軸箱支持装置5、空気ばね6により主に構成される。輪軸4は、回転可能な状態で軸受け(図示省略)を介して軸箱3に支持されており、軸箱3と台車枠2の間は、軸箱支持装置5により結合されている。台車枠2と車体7との間には空気ばね6が介在し、車体7は、空気ばね6により下方から弾性支持されている。
図2および図3に空気ばね6の詳細構造を示す。図2は、空気ばね6の正断面図、図3は、空気ばね6の側断面図である。図2おいて、矢印yは左右方向であり、図3において、矢印xは前後方向である。なお、図2では、空気ばね6を後述する図4のA-A矢視断面で表している。図3では、空気ばね6のうち後述するストッパゴム21およびストッパゴム受け22を除く部分を図4のB-B矢視断面で表し、ストッパゴム21およびストッパゴム受け22を図4のC-C矢視断面で表している。
空気ばね6は、主に上面板11、ベローズ12、下面板13、積層ゴム14、空気ばね座15により構成される。上面板11と下面板13は、ベローズ12を介して結合されている。上面板11は車体7に結合されており、下面板13は、積層ゴム14、空気ばね座15を介して、台車枠2に結合されている。
ベローズ12には空気が充填された空気室16が形成されており、空気の圧縮性により、上下方向に車体7と台車枠2間を弾性支持し、ゴムの弾性作用により水平方向に車体7と台車枠2間を弾性支持する。すなわち、空気ばね6は、台車枠2に対する車体7の上下方向および水平方向(前後方向および左右方向)の変位を許容する。空気ばね座15内部には連通口18があり、空気室16と図示しない補助空気室(補助タンク)とが連通されている。連通口18の上部にはオリフィス19があり、空気室16と補助空気室間を空気が通過する時の抵抗効果により、空気ばね6の上下方向に減衰力が発生する。積層ゴム14はパンク等によりベローズ12の空気が抜けた状態において、車体7と台車枠2間を上下方向および水平方向に弾性支持する。本実施形態では、補助タンクを台車枠2側に形成する構成としているが、補助タンクを車体7側に装荷して、連通口、オリフィスにより空気室16と補助タンクを連通するように構成してもよい。
上面板11は、空気室16に露出する円形平坦面状の下面11Aを有する。下面板13は、空気室16に露出して上面板11の下面11Aに下方から対向する円形平坦面状の上面13Aを有する。上面板11の下面11Aと下面板13の上面13Aとは、空気室16内で上下に離間して相対向する対向面を構成する。下面板13の上面13Aに対する上面板11の下面11Aの位置(上下の対向面の相対位置)は、空気ばね6によって許容される車体7の前後方向および左右方向の変位に応じて初期状態から前後方向および左右方向に変動する。初期状態とは、車体7から空気ばね6に対して水平方向の荷重が作用していない状態である。
下面板13の上面13Aには、左右一対のストッパゴム21が配置され固定されている。上面板11の下面11Aには、左右一対のストッパゴム受け22が配置され固定されている。図3にストッパゴム21およびストッパゴム受け22の側断面図を示す。ストッパゴム21は、下面板13の上面13Aから上面板11の下面11Aに向かって上方へ突出する。ストッパゴム受け22は、上面板11の下面11Aから下方に向いている。ストッパゴム21は、初期状態でストッパゴム受け22の中央部22Mに対向する。ストッパゴム受け22は、中央部22Mから前後方向および左右方向に延びる平面視十字形状の板状体である。ストッパゴム21およびストッパゴム受け22の一方は、ゴム等の柔らかい弾性体で構成され、他方は、硬い部材(硬質な非弾性体)で構成される。本実施形態では、ストッパゴム21をゴムの等の柔らかい弾性体で構成し、ストッパゴム受け22を硬い部材で構成しているが、反対にストッパゴム21に相当する部品を硬い部材で構成し、ストッパゴム受け22に相当する部品をゴム等の弾性体で構成しても、同等の効果を得ることができる。
図4は、下面板13における一対のストッパゴム21の配置、および上面板11における一対のストッパゴム受け22の配置を示す平面図である。ストッパゴム受け22は図4において破線で示している。本実施形態では、下面板13の上面13Aの中央部に対して左右一対のストッパゴム21を配置し、上面板11の下面11A(図2参照)の中央部に対して左右一対のストッパゴム受け22を配置している。なお、ストッパゴム21とストッパゴム受け22に関しては、下面板13の上面13Aにストッパゴム受け22を配置し、上面板11の下面11Aにストッパゴム21を配置してもよい。
ストッパゴム受け22の形状は、図2に示すように左右方向に関しては、平坦面状の中央部22Mではストッパゴム受け22と下面板13の上面13Aとの間の隙間が大きく、端部(左端部22Lおよび右端部22R)ではストッパゴム受け22と下面板13の上面13Aとの間の隙間が小さい形状となっている。すなわち、中央部22Mを挟んで対峙するストッパゴム受け22の左右方向の端部22L,22Rでは、ストッパゴム受け22の板厚(上下方向の厚さ)が中央部22Mよりも厚く、ストッパゴム受け22から下面板13の上面13Aまでの上下方向の離間距離が中央部22Mよりも短い。
また、ストッパゴム受け22の形状は、図3に示すように前後方向に関しては、中央部22Mではストッパゴム受け22と下面板13の上面13Aと間の隙間が小さく、端部(前端部22Fおよび後端部22B)ではストッパゴム受け22と下面板13の上面13Aと間の隙間が大きい形状となっている。すなわち、中央部22Mを挟んで対峙するストッパゴム受け22の前後方向の端部22F,22Bでは、ストッパゴム受け22の板厚が中央部22Mよりも薄く、ストッパゴム受け22から下面板13の上面13Aまでの上下方向の離間距離が中央部22Mよりも長い。
ストッパゴム受け22の中央部22Mの下面と左右方向の端部22L,22Rの下面とは、左右の傾斜面を介して連続し、ストッパゴム受け22の板厚は、中央部22Mから左右の端部22L,22Rに向かって徐々に増大する。ストッパゴム受け22の中央部22Mの下面と前後方向の端部22F,22Bの下面とは、前後の傾斜面を介して連続し、ストッパゴム受け22の板厚は、中央部22Mから前後の端部22F,22Bに向かって徐々に減少する。ストッパゴム21は、上下方向に起立する柱形状(例えば円柱形状)であり、ストッパゴム21の先端部(本実施形態では上端部)21Tは、上方の上面板11に向かって先細りするテーパ状または半球状である。
図2および図5を用いて、鉄道車両用台車1が高速で曲線を走行した時の動作を説明する。図5に、ストッパゴム21とストッパゴム受け22の左右相対変位yとストッパゴム21に発生する上下力Fzとの関係を示す。
曲線の高速走行時に大きい遠心力が車体7に作用すると、車体7が台車枠2に対して初期状態から左右方向(左右外側)に変位する。車体7とともに上面板11とストッパゴム受け22も初期状態から曲線の左右外側に相対変位して、その結果、ストッパゴム受け22と下面板13との間の隙間が小さい領域(ストッパゴム受け22の左端部22Lまたは右端部22R)でストッパゴム21とストッパゴム受け22が接触する状態になる。この状態でストッパゴム21は上下方向に圧縮された状態になる。ストッパゴム21とストッパゴム受け22の左右相対変位yは、図5において、鉄道車両用台車1が曲線に入る前は左右相対変位y0であるが、曲線走行時には左右相対変位はy1まで変位する。左右相対変位y1では、ストッパゴム21は上下方向に圧縮された状態で上下力Fzの傾きが大きい状態、すなわち上下剛性kzが大きい状態に切り替わる。以上のように、ストッパゴム21の上下剛性kzが大きくなるため、空気ばね6として、トータルの上下剛性が大きい状態で車体7と台車枠2間を支持するようになり、その結果、車体7と台車枠2間のロール剛性が大きい状態で車体7を支持するようになる。
次に、図3および図6を用いて、鉄道車両用台車1が低速で急曲線を走行した時の動作を説明する。図6に、ストッパゴム21とストッパゴム受け22の前後相対変位xとストッパゴム21に発生する上下力Fzの関係を示す。
低速で急曲線を走行する時に鉄道車両用台車1が曲線に進入すると、車体7と台車枠2間のヨー角が増加して、空気ばね6部分では車体7が台車枠2に対して初期状態から前後方向に変位する。車体7とともに上面板11とストッパゴム受け22も初期状態から前後方向に相対変位して、その結果、ストッパゴム受け22と下面板13間の隙間が大きい領域(ストッパゴム受け22の前端部22Fまたは後端部22B)でストッパゴム21とストッパゴム受け22が接触する状態になる。この状態でストッパゴム21は上下方向に圧縮されない状態になる。ストッパゴム21とストッパゴム受け22の前後相対変位xは、図6において、鉄道車両用台車1が曲線に入る前は前後相対変位x0であるが、曲線走行時には前後相対変位はx1まで変位する。前後相対変位x1では、ストッパゴム21は上下方向に圧縮されていない状態で上下力Fzの傾きが小さい状態、すなわち上下剛性kzが小さい状態に切り替わる。以上のように、ストッパゴム21の上下剛性kzが小さくなるため、空気ばね6として、トータルの上下剛性が小さい状態で車体7と台車枠2間を支持するようになり、その結果、車体7と台車枠2間のロール剛性が小さい状態で車体7を支持するようになる。
以上説明したように、本実施形態による鉄道車両用台車1では、高速曲線走行時に車体ロール剛性が大きい状態で車体7を支持できるため、曲線走行時に作用する超過遠心力の変化による車体ロール振動、ふらつきを低減することができ、ロールに対する乗心地を向上することができる。また、曲線走行時に作用する超過遠心力による車体の外倒れロール変位を小さくできるため、乗客が体感する車体左右定常加速度を低減することができ、高速曲線走行時の乗心地を向上させることができる。この場合、車体の左右定常加速度を低く抑えることができるため、乗り心地を損なうことなく曲線をより高速度で走行することが可能となる。
さらに、本実施形態による鉄道車両用台車1では、低速急曲線走行時に車体ロール剛性が小さい状態で車体7を支持できるため、曲線走行時の車体7と台車枠2間のロール方向の振動伝達率を減少させて、軌道不整による左右、ロール方向の加振入力に対する車体ロール振動応答を低減することができ、ロールに対する乗心地を向上させることができる。また、車体7と台車枠2間のロール支持剛性が低いため、曲線走行時に緩和曲線における軌道変化に鉄道車両用台車1が追従しやすくなり、曲線走行時の輪重変動を抑制することが可能となり、安全性の高い鉄道車両用台車1を提供することができる。
また、本実施形態による鉄道車両用台車1では、空気ばね6にストッパゴム21とストッパゴム受け22の組み合わせを設けるというシンプルな構成であるため、低コストで信頼性の高い鉄道車両用台車1を提供することができる。
また、ストッパゴム受け22の中央部22Mの下面と左右方向の端部22L,22Rの下面とは、左右の傾斜面を介して連続し、中央部22Mの下面と前後方向の端部22F,22Bの下面とは、前後の傾斜面を介して連続し、ストッパゴム21の先端部21Tは、上方の上面板11の下面11Aに向かって先細りするテーパ状または半球状であるので、ストッパゴム21とストッパゴム受け22が初期状態から相対変位する際に、ストッパゴム21の先端部21Tを、ストッパゴム受け22の中央部22Mに対向する位置から前後方向および左右方向に円滑に相対移動させることができる。
なお、本実施形態では、ストッパゴム21およびストッパゴム受け22は、上面板11および下面板13の中央部に対して、左右方向に一対配置されるものとしたが、ストッパゴム21およびストッパゴム受け22は、上面板11および下面板13の中央部に対して、前後方向に一対配置しても本実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態を図7、図8、図9を用いて説明する。図7、図8、図9において、第1実施形態と同一の機能をする部材に関しては図2および図3と同一符号を付している。図7、図8は、ストッパゴム41とストッパゴム受け42を上面板31と下面板33の中央部の配置するように空気ばね30を構成した形態例である。なお、図7では、空気ばね30を図9のD-D矢視断面で表し、図8では、空気ばね30を図9のE-E矢視断面で表している。
図7および図8に空気ばね30の詳細構造を示す。図7は、空気ばね30の正断面図、図8は、空気ばね30の側断面図である。図7おいて、矢印yは左右方向であり、図8において、矢印xは前後方向である。
空気ばね30は、主に上面板31、ベローズ12、下面板33、積層ゴム14、空気ばね座35により構成される。上面板31と下面板33は、ベローズ12を介して結合されており、空気ばね30は、第1実施形態の空気ばね6と同様に、車体7と台車枠2間を上下方向、水平方向に弾性支持する。上面板31内部には連通口38があり、空気室16と車体7に装荷された図示しない補助タンクとが連通されている。連通口38にはオリフィス39があり、空気室16と補助タンク間を空気が通過する時の抵抗効果により、空気ばね30の上下方向に減衰力が発生する。本実施形態では、補助タンクを車体7側に装荷する構成としているが、補助タンクを台車枠2側に構成して、連通口、オリフィスにより空気室16と補助タンクを連通するように構成してもよい。
上面板31は、空気室16に露出する円形平坦面状の下面31Aを有する。下面板33は、空気室16に露出して上面板31の下面31Aに下方から対向する円形平坦面状の上面33Aを有する。上面板31の下面31Aと下面板33の上面33Aとは、空気室16内で上下に離間して相対向する対向面を構成する。下面板33の上面33Aに対する上面板31の下面31Aの位置(上下の対向面の相対位置)は、空気ばね30によって許容される車体7の前後方向および左右方向の変位に応じて初期状態から前後方向および左右方向に変動する。
下面板33の上面33Aの中央部にはストッパゴム41が、上面板31の下面31Aの中央部にはストッパゴム受け42がそれぞれ配置され固定されている。図7と図8に、ストッパゴム41およびストッパゴム受け42の正断面図と側断面図とをそれぞれ示す。図9は、下面板33におけるストッパゴム41の配置、および上面板31におけるストッパゴム受け42の配置を示す平面図である。ストッパゴム受け42は図9において破線で示している。ストッパゴム41およびストッパゴム受け42は、第1実施形態のストッパゴム21およびストッパゴム受け22と同形状である。
すなわち、ストッパゴム受け42の形状は、図7に示すように左右方向に関しては、平坦面状の中央部42Mではストッパゴム受け42と下面板33の上面33Aと間の隙間が大きく、端部(左端部42Lおよび右端部42R)ではストッパゴム受け42と下面板33の上面33Aと間の隙間が小さい形状となっている。また、ストッパゴム受け42の形状は、図8に示すように前後方向に関しては、中央部42Mではストッパゴム受け42と下面板33の上面33Aと間の隙間が小さく、端部(前端部43Fおよび後端部43B)ではストッパゴム受け42と下面板33の上面33Aと間の隙間が大きい形状となっている。
本実施形態の鉄道車両用台車1が高速で曲線を走行した時の動作は、第1実施形態と同じである。すなわち、曲線で左右方向の遠心力が作用した場合に、ストッパゴム41とストッパゴム受け42の左右相対変位が発生して、ストッパゴム受け42と下面板33間の隙間が小さい領域(ストッパゴム受け42の左端部42Lまたは右端部42R)でストッパゴム41とストッパゴム受け42が接触する状態になる。この状態で、ストッパゴム41は上下方向に圧縮された状態となり、ストッパゴム41の上下剛性が大きくなるため、車体7と台車枠2間のロール剛性が大きい状態で車体7を支持するようになる。
低速で急曲線を走行する時には、鉄道車両用台車1が曲線に進入すると、車体7と台車枠2間のヨー角が増加して、ストッパゴム41とストッパゴム受け42の前後相対変位が発生して、ストッパゴム受け42と下面板33間の隙間が大きい領域(ストッパゴム受け42の前端部42Fまたは後端部42B)でストッパゴム41とストッパゴム受け42が接触する状態になる。この状態で、ストッパゴム41は上下方向に圧縮されない状態となり、ストッパゴム41の上下剛性が小さくなるため、車体7と台車枠2間のロール剛性が小さい状態で車体7を支持するようになる。
以上説明した本実施形態による鉄道車両用台車1では、高速曲線走行時に車体ロール剛性が大きい状態で車体7を支持できるため、曲線走行時のロール乗心地を向上でき、また、曲線走行時の左右乗心地を向上できる。
さらに、本実施形態による鉄道車両用台車1では、低速急曲線走行時に車体ロール剛性が小さい状態で車体7を支持できるため、曲線走行時の軌道不整による加振入力に対する車体ロール振動応答を低減することにより、ロール乗心地を向上でき、また、曲線走行時に緩和曲線における輪重変動を抑制することが可能となる。
以上のように本実施形態では、空気ばね30に1組のストッパゴム41とストッパゴム受け42を設けるというシンプルで、部品点数の少ない構成で、第1の実施例と同様の車体ロール振動・車体左右定常加速度の低減、輪重変動の抑制を実現することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本明細書は、以下の発明の開示を含む。
(第1の形態)
車体を下方から弾性支持する空気ばねを有する鉄道車両用台車において、
前記空気ばねは、上下に離間して相対向する上下の対向面と、前記上下の対向面の間に配置されるストッパゴムおよびストッパゴム受けと、を有し、
前記上下の対向面の相対位置は、前記空気ばねによって許容される前記車体の前後方向および左右方向の変位に応じて初期状態から前後方向および左右方向に変動し、
前記ストッパゴムは、前記上下の対向面のうち一方の対向面に固定されて他方の対向面に向かって突出し、
前記ストッパゴム受けは、前記他方の対向面に固定されて前記一方の対向面から離間し、
前記ストッパゴムは、前記初期状態で前記ストッパゴム受けの中央部に対向し、
前記中央部を挟んで対峙する前記ストッパゴム受けの左右方向の端部では、前記一方の対向面までの上下方向の離間距離が前記中央部よりも短く、
前記中央部を挟んで対峙する前記ストッパゴム受けの前後方向の端部では、前記一方の対向面までの上下方向の離間距離が前記中央部よりも長い
ことを特徴とする鉄道車両用台車。
(第2の形態)
第1の形態の鉄道車両用台車において、
前記ストッパゴムと前記ストッパゴム受けとは、前記上下の対向面の各々の中央部に対して左右一対もしくは前後一対に配置されている
ことを特徴とする鉄道車両用台車。
(第3の形態)
第1の形態の鉄道車両用台車において、
前記ストッパゴムと前記ストッパゴム受けとは、前記上下の対向面の各々の中央部に配置されている
ことを特徴とする鉄道車両用台車。
(第4の形態)
第1の形態~第3の形態のいずれかの鉄道車両用台車において、
前記ストッパゴム受けの前記中央部と前記左右方向の端部とは、左右の傾斜面を介して連続し、
前記ストッパゴム受けの前記中央部と前記前後方向の端部とは、前後の傾斜面を介して連続する
ことを特徴とする鉄道車両用台車。
(第5の形態)
第1の形態~第4の形態のいずれかの鉄道車両用台車において、
前記ストッパゴムは、前記他方の対向面に向かって先細りするテーパ状または半球状の先端部を有する
ことを特徴とする鉄道車両用台車。
(第6の形態)
第1の形態~第5の形態のいずれかの鉄道車両用台車において、
前記鉄道車両用台車は、前記車体の下方に配置される台車枠と、前記車体と前記台車枠との間に配置されて前記車体を下方から弾性支持する前記空気ばねと、を有し、
前記空気ばねは、前記車体に支持される上面板と、前記台車枠に支持される下面板とを有し、
前記上面板の下面と前記下面板の上面とは、前記上下の対向面を構成する
ことを特徴とする鉄道車両用台車。
1:鉄道車両用台車、2:台車枠、3:軸箱、4:輪軸、5:軸箱支持装置、
6,30:空気ばね、7:車体、11,31:上面板、11A,31A:上面板の下面、
12:ベローズ、13,33:下面板、14:積層ゴム、15,35:空気ばね座、
16:空気室、18,38:連通口、19,39:オリフィス、
21,41:ストッパゴム、21T,41T:ストッパゴムの先端部、
22,42:ストッパゴム受け、22M,42M:ストッパゴム受けの中央部、
22F,42F:ストッパゴム受けの前端部、
22B,42B:ストッパゴム受けの後端部、
22L,42L:ストッパゴム受けの左端部、
22R,42R:ストッパゴム受けの右端部

Claims (6)

  1. 車体を下方から弾性支持する空気ばねを有する鉄道車両用台車において、
    前記空気ばねは、上下に離間して相対向する上下の対向面と、前記上下の対向面の間に配置されるストッパゴムおよびストッパゴム受けと、を有し、
    前記上下の対向面の相対位置は、前記空気ばねによって許容される前記車体の前後方向および左右方向の変位に応じて初期状態から前後方向および左右方向に変動し、
    前記ストッパゴムは、前記上下の対向面のうち一方の対向面に固定されて他方の対向面に向かって突出し、
    前記ストッパゴム受けは、前記他方の対向面に固定されて前記一方の対向面から離間し、
    前記ストッパゴムは、前記初期状態で前記ストッパゴム受けの中央部に対向し、
    前記中央部を挟んで対峙する前記ストッパゴム受けの左右方向の端部では、前記一方の対向面までの上下方向の離間距離が前記中央部よりも短く、
    前記中央部を挟んで対峙する前記ストッパゴム受けの前後方向の端部では、前記一方の対向面までの上下方向の離間距離が前記中央部よりも長い
    ことを特徴とする鉄道車両用台車。
  2. 請求項1に記載の鉄道車両用台車において、
    前記ストッパゴムと前記ストッパゴム受けとは、前記上下の対向面の各々の中央部に対して左右一対もしくは前後一対に配置されている
    ことを特徴とする鉄道車両用台車。
  3. 請求項1に記載の鉄道車両用台車において、
    前記ストッパゴムと前記ストッパゴム受けとは、前記上下の対向面の各々の中央部に配置されている
    ことを特徴とする鉄道車両用台車。
  4. 請求項1に記載の鉄道車両用台車において、
    前記ストッパゴム受けの前記中央部と前記左右方向の端部とは、左右の傾斜面を介して連続し、
    前記ストッパゴム受けの前記中央部と前記前後方向の端部とは、前後の傾斜面を介して連続する
    ことを特徴とする鉄道車両用台車。
  5. 請求項1に記載の鉄道車両用台車において、
    前記ストッパゴムは、前記他方の対向面に向かって先細りするテーパ状または半球状の先端部を有する
    ことを特徴とする鉄道車両用台車。
  6. 請求項1に記載の鉄道車両用台車において、
    前記鉄道車両用台車は、前記車体の下方に配置される台車枠と、前記車体と前記台車枠との間に配置されて前記車体を下方から弾性支持する前記空気ばねと、を有し、
    前記空気ばねは、前記車体に支持される上面板と、前記台車枠に支持される下面板とを有し、
    前記上面板の下面と前記下面板の上面とは、前記上下の対向面を構成する
    ことを特徴とする鉄道車両用台車。
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