JP2024071017A - エンジン - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの始動直後においてシリンダライナに付着した燃料を十分に気化させることにより粒子状物質の発生を抑制可能としたエンジンを提供する。【解決手段】エンジン100は、シリンダ壁12及びシリンダライナ14を有するシリンダブロック10を備える。エンジン100は、シリンダ壁12に沿って延びるウォータジャケット20内に配置された誘導コイル42を有するヒータをさらに備える。ヒータは、誘導コイル42に流れる交流電流によってシリンダ壁12に渦電流を発生させることによりシリンダ壁12を加熱する。【選択図】図1
Description
本開示はエンジンに関するものである。
特許文献1に記載のエンジンは、ガスジャケットを有するシリンダブロックを備えている。当該ガスジャケットは、シリンダブロック内において、シリンダ壁に沿って延びている。排気通路が排気ガス供給バルブを介してガスジャケットに接続されている。ガスジャケットは、排気ガス排出通路を介して吸気通路に接続されている。
エンジンの稼働中において排気ガス供給バルブを開弁することにより、排気ガスがガスジャケットを流れる。これにより、シリンダ壁を加熱できる。シリンダ壁を加熱することを通じてシリンダ壁の内側に位置するシリンダライナを加熱できる。これにより、シリンダライナとピストンとの間の潤滑油の温度を所望の温度まで上げることができる。これにより潤滑油の粘度が低下するので、シリンダライナとピストンとの間の摩擦損失を抑えることができる。これにより、燃費を向上できる。
エンジンの始動直後においては、排気ガスの温度が低い。エンジンの始動直後において、インジェクタから噴霧されて気化していない燃料がシリンダライナに付着することがある。燃料が十分に気化していない状態で混合気が点火されると、粒子状物質(PM)が発生する可能性がある。このため、シリンダライナを加熱することによって燃料を十分に気化させることで、PMの発生を抑制することが考えられる。
上記特許文献に記載の技術は、排気ガスの温度が十分高くなっていることを前提として、排気を用いてシリンダライナを加熱するものである。したがって、エンジンが始動した直後において、PMの発生を抑制することは困難である。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
本開示の一態様によれば、エンジンであって、シリンダ壁及び、前記シリンダ壁の内側に位置し、かつ、前記シリンダ壁に連続するシリンダライナを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロック内において前記シリンダ壁に沿って延びるウォータジャケット内に配置され、かつ、前記シリンダ壁に沿って延びる誘導コイルを有するヒータと、を備え、前記ヒータは、前記誘導コイルに流れる交流電流によって前記シリンダ壁に渦電流を発生させることにより前記シリンダ壁を加熱するように構成されている、エンジンが提供される。
本開示の一態様によれば、エンジンであって、シリンダ壁及び、前記シリンダ壁の内側に位置し、かつ、前記シリンダ壁に連続するシリンダライナを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロック内において前記シリンダ壁に沿って延びるウォータジャケット内に配置され、かつ、前記シリンダ壁に沿って延びる誘導コイルを有するヒータと、を備え、前記ヒータは、前記誘導コイルに流れる交流電流によって前記シリンダ壁に渦電流を発生させることにより前記シリンダ壁を加熱するように構成されている、エンジンが提供される。
上記構成によれば、エンジンが始動した直後であるか否かにかかわらず、誘導コイルを用いてシリンダ壁に渦電流を発生させることによりシリンダ壁を加熱できる。これにより、シリンダライナを加熱できる。これにより、シリンダライナに付着した燃料を十分に気化させることができるので、エンジンが始動した直後であっても、PMの発生を抑制できる。
上記エンジンにおいて、前記シリンダ壁及び前記シリンダライナは、全体において鉄材料から形成されている一方、前記シリンダブロックは、前記シリンダ壁及び前記シリンダライナ以外はアルミ材料から形成されていてもよい。
一般的には、シリンダブロックは、軽量化を目的としてアルミ材料から形成されることが知られている。また、一般的に、シリンダライナは、耐久性の確保を目的として鉄材料から形成されることが知られている。
これに対し、上記構成では、シリンダ壁及びシリンダライナは、全体において鉄材料から形成されている一方、シリンダブロックは、シリンダ壁及びシリンダライナ以外はアルミ材料から形成されている。上記構成とは異なり、シリンダ壁が、アルミ材料から形成されている比較例が考えられる。
誘導コイルが、所与の周波数を有する交流磁場をシリンダ壁にかける場合を想定する。シリンダ壁がアルミ材料から形成されている場合に流れる渦電流の大きさは、シリンダ壁が鉄材料から形成されている場合に流れる渦電流の大きさと同じである。渦電流の大きさは、交流磁場の周波数に正比例して増大する。
鉄材料の体積抵抗率は、アルミ材料の体積抵抗率の約4培である。このため、上記構成と同程度のジュール熱を発生させるためには、比較例では周波数を約4培に増大させる必要がある。上記構成では、比較的低い周波数の交流電流を誘導コイルに流すことでシリンダ壁を誘導加熱できる。このため、上記構成によれば、高周波の交流電流を発生するコストが高いヒータが不要となる。したがって、上記構成によれば、ヒータに要するコストを減らすことができる。
上記エンジンにおいて、前記シリンダ壁及び前記シリンダライナがシリンダを構成し、前記シリンダは、前記シリンダブロックが有する複数のシリンダのうちの1つであり、前記複数のシリンダは一列に並んでおり、前記複数のシリンダの複数の中心軸線は前記シリンダブロックの1つの断面上にあり、前記ウォータジャケットは、前記断面に対する第1の側に位置する第1流路と、前記断面に対する第2の側に位置する第2流路とからなり、前記第1の側と前記第2の側は前記断面を挟んで互いに反対であり、前記第1流路と前記第2流路との各々は、前記複数のシリンダに跨って延びており、前記誘導コイルは前記第2流路に配置されていてもよい。
上記エンジンにおいて、前記複数のシリンダ内にそれぞれ燃料を噴射するように構成された複数のインジェクタを備え、前記複数のインジェクタの各々は、前記第2の側に向いていてもよい。
上記構成によれば、燃料が付着しやすいシリンダライナの部位を加熱しやすくなる。このため、シリンダライナに付着した燃料を十分に気化させやすくなる。これにより、PMの発生を抑制しやすくなる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るエンジンについて、図面を参照して説明する。
<エンジン100の概要>
図1に示すように、エンジン100は、シリンダブロック10を備える。シリンダブロック10は、複数のシリンダ16を有している。複数のシリンダ16の各々は、シリンダ壁12及び、シリンダ壁12の内側に位置し、かつ、シリンダ壁12に連続するシリンダライナ14からなる。すなわち、シリンダ壁12及びシリンダライナ14がシリンダ16を構成する。シリンダライナ14は、全体において鉄材料から形成されている。シリンダブロック10は、シリンダライナ14以外はアルミ材料から形成されている。
以下、第1の実施形態に係るエンジンについて、図面を参照して説明する。
<エンジン100の概要>
図1に示すように、エンジン100は、シリンダブロック10を備える。シリンダブロック10は、複数のシリンダ16を有している。複数のシリンダ16の各々は、シリンダ壁12及び、シリンダ壁12の内側に位置し、かつ、シリンダ壁12に連続するシリンダライナ14からなる。すなわち、シリンダ壁12及びシリンダライナ14がシリンダ16を構成する。シリンダライナ14は、全体において鉄材料から形成されている。シリンダブロック10は、シリンダライナ14以外はアルミ材料から形成されている。
ウォータジャケット20が、シリンダブロック10内においてシリンダ壁12に沿って延びている。エンジン100は、シリンダ壁12に沿って延びる誘導コイル42を有するヒータ40を備えている。誘導コイル42はシート状である。誘導コイル42はシリンダ壁12に固定されている。図2に示すように、ヒータ40は、誘導コイル42と駆動回路50とを有する。駆動回路50の詳細については、後述する。図1に示すように、誘導コイル42は、ウォータジャケット20内に配置されている。ヒータ40は、誘導コイル42に流れる交流電流によってシリンダ壁12に渦電流を発生させることによりシリンダ壁12を加熱する。
図1に示すように、エンジン100は、複数のシリンダ16内にそれぞれ燃料を噴射するように構成された複数のインジェクタ30を備えている。複数のシリンダ16の各々に対して、2つの吸気バルブ32及び2つの排気バルブ34がエンジン100に設けられている。図1は、複数のインジェクタ30、複数の吸気バルブ32、及び複数の排気バルブ34を一点鎖線で示している。
<複数のインジェクタ30と誘導コイル42との位置関係>
図1に示すように、複数のシリンダ16は一列に並んでおり、複数のシリンダ16の複数の中心軸線Lはシリンダブロック10の1つの断面S上にある。ウォータジャケット20は、断面Sに対する第1の側1stSDに位置する第1流路22と、断面Sに対する第2の側2ndSDに位置する第2流路24とからなる。第1の側1stSDと第2の側2ndSDは断面Sを挟んで互いに反対である。第1流路22と第2流路24との各々は、複数のシリンダ16に跨って延びている。誘導コイル42は第2流路24に配置されている。複数のインジェクタ30の各々は、第2の側2ndSDに向いている。
図1に示すように、複数のシリンダ16は一列に並んでおり、複数のシリンダ16の複数の中心軸線Lはシリンダブロック10の1つの断面S上にある。ウォータジャケット20は、断面Sに対する第1の側1stSDに位置する第1流路22と、断面Sに対する第2の側2ndSDに位置する第2流路24とからなる。第1の側1stSDと第2の側2ndSDは断面Sを挟んで互いに反対である。第1流路22と第2流路24との各々は、複数のシリンダ16に跨って延びている。誘導コイル42は第2流路24に配置されている。複数のインジェクタ30の各々は、第2の側2ndSDに向いている。
<ヒータ40が有する駆動回路50>
図2を参照して、ヒータ40が有する駆動回路50について説明する。上述したように、ヒータ40は、誘導コイル42と駆動回路50とを有する。直流電源70が駆動回路50に電圧を供給する。
図2を参照して、ヒータ40が有する駆動回路50について説明する。上述したように、ヒータ40は、誘導コイル42と駆動回路50とを有する。直流電源70が駆動回路50に電圧を供給する。
駆動回路50は、直流電源70の高電位端子に接続された正極ライン54を有する。駆動回路50は、直流電源70の低電位端子に接続された負極ライン56を有する。駆動回路50は、正極ライン54に接続された上アームスイッチ58を有する。駆動回路50は、負極ライン56に接続された下アームスイッチ60を有する。上アームスイッチ58と下アームスイッチ60とは互いに接続されている。出力制御部52は、上アームスイッチ58と下アームスイッチ60とを個別にオン・オフすることができる。
駆動回路50は、正極ライン54に接続された第1スナバキャパシタ62を有する。駆動回路50は、負極ライン56に接続された第2スナバキャパシタ64を有する。第1スナバキャパシタ62と第2スナバキャパシタ64とは互いに接続されている。駆動回路50は、負極ライン56に接続された共振キャパシタ66を有する。共振キャパシタ66の容量を変更することにより、回路の共振周波数を変更することが可能である。共振キャパシタ66の容量を小さくすることによって、回路の共振周波数を高くすることが可能である。これにより、回路の共振周波数を、シリンダ壁12を加熱するために所望される交流磁場の周波数に一致させることができる。
上アームスイッチ58と下アームスイッチ60との中間点は、誘導コイル42の第1端に接続されている。第1スナバキャパシタ62と第2スナバキャパシタ64との中間点は、誘導コイル42の第1端に接続されている。誘導コイル42の第2端は、共振キャパシタ66を介して負極ライン56に接続されている。
上アームスイッチ58をオンに維持し、かつ、下アームスイッチ60をオフに維持することにより、誘導コイル42において一方向に電流が流れる。この後、上アームスイッチ58をオフに維持し、かつ、下アームスイッチ60をオンに維持することにより、誘導コイル42において逆方向に電流が流れる。これは、上アームスイッチ58をオンに維持し、かつ、下アームスイッチ60をオフに維持することにより共振キャパシタ66に蓄えられた電荷が流れ出すことに起因する。
<誘導コイル42が発生させる磁場>
図3を参照して、誘導コイル42が発生させる磁場について説明する。誘導コイル42の1つの渦巻きが複数のシリンダ16に跨って延びている。このため、誘導コイル42に交流電流を流すと、誘導コイル42に対向する複数のシリンダ16の部位において同じ極性が現れる。図3では、誘導コイル42に対向する複数のシリンダ16の部位においてN極が現れている。誘導コイル42とは反対側の複数のシリンダ16の部位においてS極が現れている。図3に矢印で示すように、磁力線がシリンダ16を回り込むように生成される。
図3を参照して、誘導コイル42が発生させる磁場について説明する。誘導コイル42の1つの渦巻きが複数のシリンダ16に跨って延びている。このため、誘導コイル42に交流電流を流すと、誘導コイル42に対向する複数のシリンダ16の部位において同じ極性が現れる。図3では、誘導コイル42に対向する複数のシリンダ16の部位においてN極が現れている。誘導コイル42とは反対側の複数のシリンダ16の部位においてS極が現れている。図3に矢印で示すように、磁力線がシリンダ16を回り込むように生成される。
<第1の実施形態の効果>
(1-1)本実施形態によれば、エンジン100が始動した直後であるか否かにかかわらず、誘導コイル42を用いてシリンダ壁12に渦電流を発生させることによりシリンダ壁12を加熱できる。これにより、シリンダライナ14を加熱できる。これにより、シリンダライナ14に付着した燃料を十分に気化させることができるので、エンジン100が始動した直後であっても、PMの発生を抑制できる。
(1-1)本実施形態によれば、エンジン100が始動した直後であるか否かにかかわらず、誘導コイル42を用いてシリンダ壁12に渦電流を発生させることによりシリンダ壁12を加熱できる。これにより、シリンダライナ14を加熱できる。これにより、シリンダライナ14に付着した燃料を十分に気化させることができるので、エンジン100が始動した直後であっても、PMの発生を抑制できる。
(1-2)本実施形態とは異なり、シリンダ壁12に沿って延びる抵抗発熱体を有するヒータ40をシリンダブロック10が備える比較例が考えられる。当該比較例では、シリンダ壁12を加熱する実効性を確保する観点から抵抗発熱体をシリンダ壁12に密着させる必要がある。しかしながら、抵抗発熱体をシリンダ壁12に密着させることは困難である。当該困難は、シリンダ壁12は鋳物であるので多数の凹凸を有していることに起因する。これに対し、本実施形態では、シリンダブロック10は、シリンダ壁12に沿って延びる誘導コイル42を有するヒータ40を備える。誘導コイル42はシリンダ壁12に密着させなくても、シリンダ壁12に十分な渦電流を発生させることができる。このため、誘導コイル42はシリンダ壁12に密着していなくてもよい。このため、比較例と比べて本実施形態のエンジン100は、製造容易である。
(1-3)抵抗発熱体をヒータ40が有する上記比較例では、抵抗発熱体からシリンダ壁12へと伝熱する必要がある。これに対し、上記実施形態では、シリンダ壁12自体を加熱できる。これは、抵抗発熱体からシリンダ壁12への伝熱が不要なので、昇温効率が優れていることを意味する。
(1-4)抵抗発熱体をヒータ40が有する上記比較例では、抵抗発熱体を構成する線と線との間に線がないことに起因して、加熱しにくいシリンダ壁12の領域が生じやすい。これに対し、上記実施形態では、誘導コイル42がシリンダ壁12に渦電流を発生させることができるので、シリンダ壁12の広い領域を加熱しやすい。
(1-5)本実施形態では、誘導コイル42は第2流路24に配置されている。複数のインジェクタ30の各々は、第2の側2ndSDに向いている。このため、燃料が付着しやすいシリンダライナ14の部位を加熱しやすくなる。このため、シリンダライナ14に付着した燃料を十分に気化させやすくなる。これにより、PMの発生を抑制しやすくなる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係るエンジンについて、図面を参照して説明する。第1及び第2実施形態に係るエンジン100において共通する構成については説明を省略する。
以下、第2の実施形態に係るエンジンについて、図面を参照して説明する。第1及び第2実施形態に係るエンジン100において共通する構成については説明を省略する。
図1に示す上記第1の実施形態に係るエンジン100では、シリンダライナ14は、全体において鉄材料から形成されている。シリンダブロック10は、シリンダライナ14以外はアルミ材料から形成されている。これに対し、図4に示す第2の実施形態に係るエンジン100では、シリンダ壁12及びシリンダライナ14は、全体において鉄材料から形成されている。シリンダブロック10は、シリンダ壁12及びシリンダライナ14以外はアルミ材料から形成されている。
<第2の実施形態の効果>
第2実施形態に係るエンジン100によれば、上記(1-1)~(1-5)に記載した効果に加えて以下の効果が得られる。
第2実施形態に係るエンジン100によれば、上記(1-1)~(1-5)に記載した効果に加えて以下の効果が得られる。
(2-1)一般的には、シリンダブロック10は、軽量化を目的としてアルミ材料から形成されることが知られている。また、一般的に、シリンダライナ14は、耐久性の確保を目的として鉄材料から形成されることが知られている。
これに対し、第2の実施形態では、シリンダ壁12及びシリンダライナ14は、全体において鉄材料から形成されている一方、シリンダブロック10は、シリンダ壁12及びシリンダライナ14以外はアルミ材料から形成されている。第2の実施形態とは異なり、第1の実施形態ではシリンダ壁12が、アルミ材料から形成されている。
誘導コイル42が、所与の周波数を有する交流磁場をシリンダ壁12にかける場合を想定する。シリンダ壁12がアルミ材料から形成されている場合に流れる渦電流の大きさは、シリンダ壁12が鉄材料から形成されている場合に流れる渦電流の大きさと同じである。渦電流の大きさは、交流磁場の周波数に正比例して増大する。
鉄材料の体積抵抗率は、アルミ材料の体積抵抗率の約4培である。このため、第2の実施形態と同程度のジュール熱を発生させるためには、第1の実施形態では周波数を約4培に増大させる必要がある。第2の実施形態では、比較的低い周波数の交流電流を誘導コイル42に流すことでシリンダ壁12を誘導加熱できる。このため、第2の実施形態によれば、高周波の交流電流を発生するコストが高いヒータ40が不要となる。したがって、第2の実施形態によれば、ヒータ40に要するコストを減らすことができる。
(2-2)アルミ材料は非磁性体である。このため、第1の実施形態では、シリンダ壁12を誘導加熱するために、高周波の交流電流を誘導コイル42に流す必要がある。これに対し、第2の実施形態では、磁性体である鉄材料からシリンダ壁12が形成されている。このため、比較的低い周波数の交流電流を誘導コイル42に流すことでシリンダ壁12を誘導加熱できる。このため、第2の実施形態によれば、高周波の交流電流を発生するコストが高いヒータ40が不要となる。したがって、第2の実施形態によれば、ヒータ40に要するコストを減らすことができる。
(2-3)一般的に、交流磁場の周波数が高くなるに連れて、交流磁場が加えられる対象の表面により近い部位に渦電流が流れるようになる。これは、一般に表皮効果と呼ばれている。
誘導コイル42、シリンダ壁12、及びシリンダライナ14が、この順で並んでいる。上述したように、シリンダライナ14に付着した燃料を十分に気化させることができるようにシリンダライナ14を加熱することが望まれている。このため、交流磁場の周波数が高くなることは、加熱が望まれているシリンダライナ14から、より離れた部位が加熱されやすくなることを意味する。これは、シリンダライナ14を加熱しにくくなることを意味する。上記第2の実施形態によれば、交流磁場の周波数を低めに設定できる。このため、上記第2の実施形態によれば、表皮効果の影響を小さくできる。これは、シリンダライナ14を加熱しやすくなることを意味する。
(変更例)
上記第1及び第2の実施形態に共通して変更可能な要素としては次のようなものがある。以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
上記第1及び第2の実施形態に共通して変更可能な要素としては次のようなものがある。以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・シリンダブロック10は、全体において鉄材料から形成されていてもよい。
・上記第1及び第2の実施形態では、第2流路24のみに誘導コイル42が設けられている。これに加えて又は代えて、誘導コイル42とは別の誘導コイルが、第1流路22に設けられていてもよい。
・上記第1及び第2の実施形態では、第2流路24のみに誘導コイル42が設けられている。これに加えて又は代えて、誘導コイル42とは別の誘導コイルが、第1流路22に設けられていてもよい。
10…シリンダブロック
12…シリンダ壁
14…シリンダライナ
16…シリンダ
20…ウォータジャケット
22…第1流路
24…第2流路
30…インジェクタ
40…ヒータ
42…誘導コイル
100…エンジン
12…シリンダ壁
14…シリンダライナ
16…シリンダ
20…ウォータジャケット
22…第1流路
24…第2流路
30…インジェクタ
40…ヒータ
42…誘導コイル
100…エンジン
Claims (4)
- エンジンであって、
シリンダ壁及び、前記シリンダ壁の内側に位置し、かつ、前記シリンダ壁に連続するシリンダライナを有するシリンダブロックと、
前記シリンダブロック内において前記シリンダ壁に沿って延びるウォータジャケット内に配置され、かつ、前記シリンダ壁に沿って延びる誘導コイルを有するヒータと、を備え、
前記ヒータは、前記誘導コイルに流れる交流電流によって前記シリンダ壁に渦電流を発生させることにより前記シリンダ壁を加熱するように構成されている、
エンジン。 - 前記シリンダ壁及び前記シリンダライナは、全体において鉄材料から形成されている一方、前記シリンダブロックは、前記シリンダ壁及び前記シリンダライナ以外はアルミ材料から形成されている、
請求項1に記載のエンジン。 - 前記シリンダ壁及び前記シリンダライナがシリンダを構成し、前記シリンダは、前記シリンダブロックが有する複数のシリンダのうちの1つであり、
前記複数のシリンダは一列に並んでおり、前記複数のシリンダの複数の中心軸線は前記シリンダブロックの1つの断面上にあり、
前記ウォータジャケットは、前記断面に対する第1の側に位置する第1流路と、前記断面に対する第2の側に位置する第2流路とからなり、前記第1の側と前記第2の側は前記断面を挟んで互いに反対であり、
前記第1流路と前記第2流路との各々は、前記複数のシリンダに跨って延びており、
前記誘導コイルは前記第2流路に配置されている、
請求項1又は2に記載のエンジン。 - 前記複数のシリンダ内にそれぞれ燃料を噴射するように構成された複数のインジェクタを備え、
前記複数のインジェクタの各々は、前記第2の側に向いている、
請求項3に記載のエンジン。
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