JP2024062457A - 除湿システム - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着剤ロータを用いる除湿システムにおいて、消費エネルギーを低く抑える。【解決手段】処理空気OAを前段の吸着剤ロータ20および後段の吸着剤ロータ50によって2段に除湿する。後段の吸着剤ロータ50としては、処理空気を除湿処理する処理領域1a、再生領域1b、第1パージ領域1c、および第2パージ領域1dを備えるものを適用すると共に、循環パージ流路40を設けて後段の吸着剤ロータ50の吸着剤を予熱・予冷する。そして前段の吸着剤ロータ20による処理済空気の少なくとも一部を、後段の吸着剤ロータ50の再生領域1bに再生用空気として送る再生用空気流路30を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は除湿システムに関し、より詳細には、乾式除湿装置を用いた除湿システムに関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、吸着剤をロータに保持させてなる吸着剤ロータを用いて、除湿処理対象の空気(処理空気)から湿分を吸着、除去する除湿システムが知られている。さらにこの特許文献1には、回転させる除湿剤ロータの回転通過域を、除湿を行う処理領域、吸着剤から吸着水分を除去する再生領域、および吸着剤を冷却するパージ領域の3つの領域に画成し、処理空気を処理領域に向けて送る給気路を分岐して処理空気の一部をパージ領域に送るパージ給気路を設け、回転によって処理領域に達する前のパージ領域で除湿剤を予冷しておくことも示されている。
また特許文献2にも、上記と同様の吸着剤ロータを用いる除湿システムが示されている。さらにこの特許文献2には、回転させる除湿剤ロータの回転通過域を、除湿を行う処理領域、吸着剤から吸着水分を除去する再生領域、この再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向前側で該再生領域と処理領域との間に配された第1パージ領域、および再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向後側で該再生領域と処理領域との間に配された第2パージ領域の4つの領域に区画し、そして、第1パージ領域と第2パージ領域とを交互に通過するように空気を循環させる循環パージ流路を設けることが示されている。
ところで、以上述べたような吸着剤ロータを用いる場合、例えば特許文献3(図12参照)に示されるように吸着剤ロータを2台適用し、第1の(前段の)吸着剤ロータの処理領域を通過して除湿された空気を第2の(後段の)吸着剤ロータの処理領域に通して、より高度に除湿された低露点の空気を得ることも従来提案されている。
特開2010-148997号公報 特許第6839235号公報 特開2005-021840号公報
上述のように2台の吸着剤ロータを用いる従来の除湿システムは、高度に除湿された空気を得る上で有利なものであるが、システム全体の消費エネルギーを低減する上で改善の余地が残されている。そこで本発明は、高度に除湿された空気を得ることが可能で、消費エネルギーを低く抑えることができる、省エネルギー効果の高い除湿システムを提供することを目的とする。
本発明による第1の除湿システムは、
処理空気を吸着剤ロータに送り、該処理空気中の湿分を吸着剤ロータの吸着剤に吸着させて処理空気を除湿し、
湿分を吸着した吸着剤ロータの吸着剤に再生用空気を流通させて、該吸着剤を再生させる除湿システムにおいて、
前記処理空気を除湿する前段の吸着剤ロータと、
この前段の吸着剤ロータによって除湿がなされた後の処理済空気を受けて、該処理済空気を前記処理空気として除湿する後段の吸着剤ロータとが設けられ、
前記後段の吸着剤ロータとして、回転通過域が、前記処理空気を除湿する処理領域、吸着剤を再生させる再生領域、この再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向前側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第1パージ領域、および前記再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向後側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第2パージ領域の4つの領域に区画された吸着剤ロータが用いられ、
前記第1パージ領域と第2パージ領域とを交互に通過するように空気を循環させる循環パージ流路が設けられ、
前記前段の吸着剤ロータによる処理済空気の少なくとも一部を、前記後段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る再生用空気流路が設けられた、
ことを特徴とするものである。
上記構成を有する本発明による第1の除湿システムにおいては、
後段の吸着剤ロータの再生領域を通過した後の前記処理済空気の少なくとも一部を、前段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る第2の再生用空気流路がさらに設けられることが望ましい。
また、本発明による第2の除湿システムは、
処理空気を吸着剤ロータに送り、該処理空気中の湿分を吸着剤ロータの吸着剤に吸着させて処理空気を除湿し、
湿分を吸着した吸着剤ロータの吸着剤に再生用空気を流通させて、該吸着剤を再生させる除湿システムにおいて、
前記処理空気を除湿する前段の吸着剤ロータと、
この前段の吸着剤ロータによって除湿がなされた後の処理済空気を受けて、該処理済空気を前記処理空気として除湿する後段の吸着剤ロータとが設けられ、
前記後段の吸着剤ロータとして、回転通過域が、前記処理空気を除湿する処理領域、吸着剤を再生させる再生領域、この再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向前側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第1パージ領域、および前記再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向後側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第2パージ領域の4つの領域に区画された吸着剤ロータが用いられ、
前記第1パージ領域と第2パージ領域とを交互に通過するように空気を循環させる循環パージ流路が設けられ、
前記前段の吸着剤ロータとして、回転通過域が、前記処理空気を除湿する処理領域、吸着剤を再生させる再生領域、およびこの再生領域と前記処理領域との間に配されて処理領域に入る前の吸着剤を予冷するためのパージ領域に区画された吸着剤ロータが用いられ、
前記前段の吸着剤ロータのパージ領域を通過した後のパージ出口空気の少なくとも一部を、前記後段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る再生用空気流路が設けられた、
ことを特徴とするものである。
上記構成を有する本発明による第2の除湿システムにおいては、
後段の吸着剤ロータの再生領域を通過した後の前記パージ出口空気の少なくとも一部を、前段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る第2の再生用空気流路がさらに設けられることが望ましい。
本発明による除湿システムは、いずれも、前段の吸着剤ロータと後段の吸着剤ロータとで処理空気を除湿しているので、高度に除湿された空気を得ることができる。そして後段の吸着剤ロータには、回転通過域が、前述した通りの処理領域、再生領域、第1パージ領域、および第2パージ領域の4つの領域に区画された吸着剤ロータを適用した上で、第1パージ領域と第2パージ領域とを交互に通過するように空気を循環させる循環パージ流路を設けているので、これらの除湿システムはシステム全体の消費エネルギーを低減することができる。
本発明による除湿システムは、さらに下記の点からもシステム全体の消費エネルギーを低減可能となっている。すなわち、本発明による第1の除湿システムは、前段の吸着剤ロータによる処理済空気の少なくとも一部を、後段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る再生用空気流路を設けたことにより、処理済空気の排熱を後段の吸着剤ロータの再生に有効に利用可能となる。一方、本発明による第2の除湿システムは、前段の吸着剤ロータのパージ領域を通過した後のパージ出口空気の少なくとも一部を、後段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る再生用空気流路を設けたことにより、パージ出口空気の排熱を後段の吸着剤ロータの再生に有効に利用可能となる。
そこで、本発明による第1の除湿システムでも、また第2の除湿システムでも、後段の吸着剤ロータ用の再生ヒータを低容量化かつ小型化して、システム全体の消費エネルギーをさらに低減可能である。以上の効果は、本発明による第1の除湿システムでも、また第2の除湿システムでも、前述した第2の再生用空気流路が設けられている場合は前段の吸着剤ロータ用の再生ヒータも低容量化かつ小型化できるので、さらに顕著なものとなる。
本発明の第1実施形態による除湿システムを示す概略構成図 図1の除湿システムの要部を示す概略図 図1の除湿システムの別の要部を示す概略図 本発明の第2実施形態による除湿システムを示す概略構成図 図4の除湿システムの要部を示す概略図 従来の除湿システムの一例を示す概略構成図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず図1~図3を参照して、本発明の第1実施形態による除湿システム100を説明する。図1はこの除湿システム100全体の構成を示し、図2および図3はそれぞれ、この除湿システム100を構成する前段の吸着剤ロータ20およびその周辺部を、後段の吸着剤ロータ50およびその周辺部を示す概略斜視図である。これらの前段の吸着剤ロータ20、50は、双方ともいわゆる乾式除湿装置を構成するものであり、供給された処理空気(除湿処理対象空気)を除湿する。
前段の吸着剤ロータ20は、一般に除湿ロータあるいはデシカントロータ等とも称されるものであって、図2に明示されるように、例えば円筒形に形成されたハニカム構造体内に吸着剤を収容して構成されている。吸着剤としては、例えばシリカゲル、ゼオライト複合材、リチウムクロライド等の化学物質から、温湿度環境や空気質環境に応じて最適なものが選択使用される。吸着剤ロータ20は、モータMや駆動力伝達ベルトV等からなる駆動装置によって、円周方向つまり図2中の矢印R方向に回転される。吸着剤ロータ20の回転通過域(該ロータ20の回転に伴ってその各部分が通過する領域)は、該吸着剤ロータ20を回転可能に収容する図示外のケーシング等によって、処理空気を除湿処理する処理(吸着)領域1aおよび再生領域1bの、互いに気密とされた2つの領域に区画されている。吸着剤ロータ20内の各吸着剤部分は、吸着剤ロータ20が回転するのに連れて上記2つの領域を、1a→1b→1a・・・の順に通過する。
上記処理領域1aには、処理空気流路10が気密状態を保って連通されている。この処理空気流路10は、除湿処理対象の処理空気を吸着剤ロータ20に供給し、そして吸着剤ロータ20を経た処理済空気SAを受け入れる流路である。本例において処理空気は、外気OAである。処理空気流路10には、吸着剤ロータ20よりも上流側において、空気中の塵埃等を除去するプレフィルタ2、ダンパ3、プレクーラ4、および処理ファン5が順次介設されている。吸着剤ロータ20よりも下流側の処理空気流路10は、上記ダンパ3、プレクーラ4、および処理ファン5と各々同様のダンパ13、プレクーラ14、および処理ファン15が順次介設されている。
上記処理ファン15の下流側において処理空気流路10は、後段の吸着剤ロータ50に接続されている。この後段の吸着剤ロータ50は図3に示される通り前段の吸着剤ロータ20と同様に、例えば円筒形に形成されたハニカム構造体内に吸着剤を収容して構成されている。この吸着剤ロータ50も、モータMや駆動力伝達ベルトV等から等からなる駆動装置によって円周方向つまり図3中の矢印R方向に回転される。吸着剤ロータ50の回転通過域(該ロータ50の回転に伴ってその各部分が通過する領域)は、該吸着剤ロータ50を回転可能に収容する図示外のケーシング等によって、処理空気を除湿処理する処理領域1a、再生領域1b、第1パージ領域1c、および第2パージ領域1dの、互いに気密とした4つの領域に区画されている。吸着剤ロータ50内の各吸着剤部分は、吸着剤ロータ50が回転するのに連れて上記4つの領域を、1a→1d→1b→1c→1a・・・の順に通過する。
上記処理領域1aには、処理空気流路10が気密状態を保って連通されている。この処理空気流路10は、除湿処理対象の処理空気を後段の吸着剤ロータ50に供給し、そして吸着剤ロータ50を経た処理済空気SAを受け入れる流路である。本例において吸着剤ロータ50が除湿する処理空気は、前段の吸着剤ロータ20が除湿した後の処理済空気である。吸着剤ロータ50よりも下流側の処理空気流路10は、アフタークーラ16、アフターヒータ17(図3では双方とも省略)およびダンパ18を介して空間19に連通されている。除湿空気を必要とするこの空間19には、処理空気流路10を通して処理済空気SAが給気される。空間19は、例えばリチウム電池製造や有機ELスクリーン製造等を行う部屋内の空間である。
本実施形態では、空間19を流通した後の処理済空気SAである使用後空気の一部を外気OAに混合させて、後段の吸着剤ロータ50によって再度除湿する。そこで図1に示すように、ダンパ21が介設された使用後空気流路22が設けられ、この使用後空気流路22が吸着剤ロータ50よりも上流側で処理空気流路10に連通されている。
一方、図1および図3に示されている通り、吸着剤ロータ50の一側面側で第1パージ領域1cと第2パージ領域1dとを連通させると共に、吸着剤ロータ50の他側面側で同じく第1パージ領域1cと第2パージ領域1dとを連通させる循環パージ流路40が設けられている。この循環パージ流路40には、第2パージ領域1d内の空気を吸引して第1パージ領域1cに送り、そして第1パージ領域1cを通過した空気を第2パージ領域1dに戻すパージファン41が介設されている。また循環パージ流路40には、ダンパ42(図3では省略)も介設されている。
後段の吸着剤ロータ50の再生領域1bには、再生用空気流路30が気密状態を保って連通されている。この再生用空気流路30は、吸着剤ロータ50の吸着剤を再使用可能にするための空気を流通させる流路である。再生用空気流路30は、前段の吸着剤ロータ20で除湿処理された空気を流通させる処理空気流路10から分岐されたもので、該再生用空気流路30には、処理空気流路10からの分岐点から後段の吸着剤ロータ50に向かってダンパ31、再生ヒータ32が順次介設されている。
再生用空気流路30は、後段の吸着剤ロータ50の再生領域1bを間に挟んで、該再生領域1bと気密状態を保って上記分岐点と反対側にも延びている。この部分の再生用空気流路30は、ダンパ33、再生ヒータ34が順次介設された後、前段の吸着剤ロータ20の再生領域1bに気密状態を保って連通されている。再生用空気流路30は、この前段の吸着剤ロータ20の再生領域1bを間に挟んでさらに延び、再生ファン35が介設されてから、大気に開放されている。
また再生用空気流路30には、上記ダンパ33と再生ヒータ34との間において、大気供給流路36が接続されている。この大気供給流路36は、後段の吸着剤ロータ50から前段の吸着剤ロータ20の再生領域1bに向かう再生用空気流路30(この部分は、本発明における第2の再生用空気流路を構成している)を流れる再生用空気に、大気を混合させるための流路である。この大気供給流路36の上流端に近い位置には、上流側から順次、空気中の塵埃等を除去するプレフィルタ37、ダンパ38が介設されている。なお、以上述べた処理空気流路10および再生用空気流路30と、循環パージ流路40とは、互いに連通しないように配設されている。
本実施形態の除湿システム100において、除湿された空気を空間19に給気する際には、ダンパ3、13、18、21、31、33、38および42が開かれた上で、処理ファン5、15、再生ファン35およびパージファン41が作動され、再生ヒータ32、34が作動され、前段の吸着剤ロータ20および後段の吸着剤ロータ50が回転される。それにより、除湿対象の処理空気(外気)OSが処理空気流路10を通して、前段の吸着剤ロータ20の処理領域1aに送られ、処理領域1aにある吸着剤ロータ20の吸着剤を通過する。この際、外気OAはプレクーラ4により冷却される。
上記処理空気は、前段の吸着剤ロータ20の吸着剤を通過する際に、含んでいる湿分が吸着剤に吸着されて除湿される。除湿された後の処理済空気は、処理空気流路10を通して、プレクーラ14により冷却された上で、処理空気OAとして後段の吸着剤ロータ50の処理領域1aに送られる。この処理空気OAは、処理領域1aにある吸着剤ロータ50の吸着剤を通過する際に、含んでいる湿分が吸着剤に吸着されてさらに除湿、低露点化される。
こうして処理空気が2段に除湿されるとき、再生ヒータ32および34が作動されて、加熱された状態の外気が後段の吸着剤ロータ50の再生領域1b、および前段の吸着剤ロータ20の再生領域1bの吸着剤を通過する。そこで、各吸着剤ロータ50、20の吸着剤が吸着していた湿分が吸着剤から脱離される。それにより吸着剤ロータ50、20の吸着剤が、除湿に再利用できる状態に再生される。吸着剤ロータ20の吸着剤を通過した後の再生用空気は、吸着剤から脱離した湿分を含んだ再生排気EAとして、再生ファン35から外気に放出される。
本実施形態では、循環パージ流路40およびパージファン41を用いて、循環空気による吸着剤ロータ50に対する予冷・予熱処理がなされる。すなわち、循環パージ流路40においてパージファン41により空気が循環されると、吸着剤ロータ50の吸着剤の第1パージ領域1cには、高温になる再生領域1bよりも低温の第2パージ領域1dを通過した空気が送られる。そこで吸着剤ロータ50の吸着剤は、再生領域1bで高温化したまま処理領域1aに入らずに、第1パージ領域1cにおいて温度が下げられてから処理領域1aに入る(予冷)。そこで処理空気は、比較的低温の処理領域1aを通過するようになり、効率良く除湿がなされる。それに加えて第2パージ領域1dには、第1パージ領域1cを通過して、例えば100℃もしくはそれ以上の高温(処理領域1aよりも高温)化した空気が送られる。そこで吸着剤ロータ50の吸着剤は、再生領域1bに入る前にこの第2パージ領域1dにおいて予熱処理を受けるので、吸着剤の再生処理も効率良く行われる。
従来は、上記のように前段、後段の吸着剤ロータで処理空気を2段に除湿する際に、後段の吸着剤ロータとして、循環パージ流路を備えて吸着剤を予冷・予熱処理する吸着剤ロータを適用するのは困難と考えられて来た。その理由は、循環パージ流路を備えた従来の除湿システムでは、再生用空気に外気を取り込んでいることから再生能力に限界があり、これにより処理空気の低露点化に限界があったからである。それに対して本実施形態では、前段の吸着剤ロータ20を通過した低湿な空気を、後段の吸着剤ロータ50の再生用空気として用いることでこの問題を解決して、循環パージ流路40を備えて吸着剤を予冷・予熱処理する吸着剤ロータ50を適用可能とした。なお、後述する第2実施形態では、上記「前段の吸着剤ロータ20を通過した低湿な空気」の代わりに「前段の吸着剤ロータ25のパージ出口空気」を後段の吸着剤ロータ50の再生用空気として用いることで、同じように循環パージ流路40を備えて吸着剤を予冷・予熱処理する吸着剤ロータ50を適用可能としている。
本実施形態の除湿システム100においては、前段の吸着剤ロータ20と後段の吸着剤ロータ50とで処理空気を2段に除湿しているので、高度に除湿された空気を得ることができる。そして後段の吸着剤ロータ50には、回転通過域が、前述した通りの処理領域1a、再生領域1b、第1パージ領域1c、および第2パージ領域1dの4つの領域に区画された吸着剤ロータを適用した上で、第1パージ領域1cと第2パージ領域1dとを交互に通過するように空気を循環させる循環パージ流路40を設けているので、この除湿システム100は後段の吸着剤ロータ50の消費エネルギーを、ひいてはシステム全体の消費エネルギーを低減することができる。
本実施形態の除湿システム100は、さらに下記の点からもシステム全体の消費エネルギーを低減可能となっている。すなわち、本実施形態の除湿システム100は、前段の吸着剤ロータ20による処理済空気の少なくとも一部を、後段の吸着剤ロータ50の再生領域1bに再生用空気として送る再生用空気流路30を設けたことにより、処理済空気の排熱を吸着剤ロータ50の再生に有効に利用可能となる。そこで、本実施形態の除湿システム100では、後段の吸着剤ロータ50用の再生ヒータ32を低容量化かつ小型化して、システム全体の消費エネルギーをさらに低減可能である。
また本実施形態の除湿システム100では、本発明における前述した第2の再生用空気流路としての再生用空気流路30を設けて、処理済空気の排熱を前段の吸着剤ロータ20の再生にも有効利用可能としている。そこで、本実施形態の除湿システム100では、前段の吸着剤ロータ20用の再生ヒータ34も低容量化かつ小型化して、システム全体の消費エネルギーをさらに低減可能である。
次に図4および図5を参照して、本発明の第2実施形態による除湿システム200について説明する。図4はこの除湿システム200全体の構成を示すものであり、図5は、この除湿システム200を構成する前段の吸着剤ロータ25およびその周辺部を示す概略斜視図である。図示されるように本実施形態の除湿システム200は、図1~図3に示した第1実施形態の除湿システム100と対比すると、前段の吸着剤ロータ25の構成と再生用空気流路30の経路が相違する。その他の点は第1実施形態の除湿システム100と同様であるので、図1~図3に示した要素と同等の要素には図1~図3と同じ符号を付してあり、それらについての説明は特に必要が無い限り省略する。
前段の吸着剤ロータ25は、その回転通過域が処理領域1a、再生領域1b、およびパージ領域1eの、互いに気密とされた3つの領域に区画されている。パージ領域1eは第1実施形態の第1パージ領域1cと同様に、処理領域1aに移行する前の吸着剤部分を予冷する領域である。吸着剤ロータ25内の各吸着剤部分は、吸着剤ロータ25が回転するのに連れて上記3つの領域を、1a→1b→1e→1a・・・の順に通過する。一方、再生用空気流路30は、上記パージ領域1eを通過した後のパージ出口空気を、後段の吸着剤ロータ50の再生領域1bに導くように形成されている。
本実施形態の除湿システム200では、吸着剤ロータ25の吸着剤部分をパージ領域1eにおいて予冷することにより、ある程度高温化したパージ出口空気が、後段の吸着剤ロータ50および前段の吸着剤ロータ25の各再生領域1bを加熱するために利用される。したがって本実施形態でも、第1実施形態におけるのと同様に、システム全体の消費エネルギーを低減することができる。
以下、上述した第1、第2実施形態の除湿システム100、200によるエネルギー低減効果について、従来の除湿システムと比較して具体的に示す。先ず図6を参照して、比較対象とした従来の除湿システム300について説明する。なお、この図6でも、図1や図4中のものと基本的に同等の要素については、それらの図で使用している符号と同じ符号で示してあり、それらに関しては特に必要の無い限り説明を省略する。
図6に示す除湿システム300も、前段の吸着剤ロータ25と後段の吸着剤ロータ50とを用いて処理空気を2段に除湿しているものである。前段の吸着剤ロータ25は、図4に示した第2実施形態の除湿システム200における前段の吸着剤ロータ25と同様に、吸着剤部分を予冷するためのパージ領域1eを有するものである。このパージ領域1eには、前段の吸着剤ロータ25に送られる処理空気(外気OA)の一部が送られる。ただし、このパージ領域1eを通過した後のパージ出口空気を、後段の吸着剤ロータ50の再生領域1bに再生用空気として送ることはしていない。一方、後段の吸着剤ロータ50は、図1の除湿システム100や図4の除湿システム200で用いられている後段の吸着剤ロータ50と同様のものであるが、該ロータ50に対して循環パージ流路40は設けられていない。なお、上記パージ領域1eを通過した後のパージ出口空気は、再生用空気流路30Aを流れ、再生ヒータ34で加熱されてから前段の吸着剤ロータ25の再生領域1bに送られる。また、この吸着剤ロータ25の再生領域1bには、大気供給流路36から取り込まれ再生ヒータ34で加熱された外気OAも送られる。
この比較における各除湿システムの共通、並びに個々の運転条件は、下記の通りである。
・空間19の除湿条件:室温23℃下の通常露点を、露点-40℃以下まで下げる。露点-40℃の室内条件に対して、600g/h以上の除湿量。
・空間19への給気量:11700m3/h(=空間19からの排気量4000m3/h+使用後空気RAの返送量7700m3/h)
・除湿システム300:外気導入量5800m3/h、再生排気EAの量:1800m3/h
(再生排気EAの量=外気OA/使用後空気RAの再生用空気流路30への導入量)
・除湿システム100:外気導入量5500m3/h、再生排気EAの量:1500m3/h
・除湿システム200:外気導入量5500m3/h、再生排気EAの量:1500m3/h
以下の表1に、各システムの消費エネルギーとして、電気的手段の運転電気容量(kW)を示す。なお、この表1では、電気を使用せず基本的に冷水のみで冷却を行うプレクーラ4、14およびアフタークーラ16に関しては、消費エネルギーに関連するものとして特に1分当たりの使用冷水量(L:リットル)を下段に、そしてその使用冷水量に相当する冷却能力を電気容量に換算した値をカッコ付きで上段に併せて示している。
上記表1によれば、各システムの総運転電気容量は、従来のシステムである除湿システム300では100.4kWであるのに対して、本発明による除湿システム100では70.7kW、同じく本発明による除湿システム200では71.5kWとそれぞれ低減されている。各除湿システム100、200の従来システム300に対する省エネ効果を低減された電気容量の比で示すと、それぞれ(100.4-70.7)/100.4=0.296より約30%、(100.4-71.5)/100.4=0.288より約29%低減されていることになる。
同じく表1によれば、各システムの総冷水量は、従来のシステムである除湿システム300では375L/minであるのに対して、本発明による除湿システム100では322L/min、同じく本発明による除湿システム200では319L/minとそれぞれ低減されている。各除湿システム100、システム200における従来システム300に対する省エネ効果を低減された冷水量の比で示すと、それぞれ(375-322)/375=0.14から14%、(375-319)/375=0.15から15%低減されていることになる。
1a 処理領域
1b 再生領域
1c 第1パージ領域
1d 第2パージ領域
1e パージ領域
2、37 プレフィルタ
3、13、18、21、31、33、38、42 ダンパ
4、14 プレクーラ
5、15 処理ファン
10 処理空気流路
19 空間
20、25 前段の吸着剤ロータ
22 使用後空気流路
30、30A 再生用空気流路
32、34 再生ヒータ
35 再生ファン
40 循環パージ流路
41 パージファン
50 後段の吸着剤ロータ
100、200、300 除湿システム
EA 再生排気
OA 外気
SA 処理済空気

Claims (4)

  1. 処理空気を吸着剤ロータに送り、該処理空気中の湿分を吸着剤ロータの吸着剤に吸着させて処理空気を除湿し、
    湿分を吸着した吸着剤ロータの吸着剤に再生用空気を流通させて、該吸着剤を再生させる除湿システムにおいて、
    前記処理空気を除湿する前段の吸着剤ロータと、
    この前段の吸着剤ロータによって除湿がなされた後の処理済空気を受けて、該処理済空気を前記処理空気として除湿する後段の吸着剤ロータとが設けられ、
    前記後段の吸着剤ロータとして、回転通過域が、前記処理空気を除湿する処理領域、吸着剤を再生させる再生領域、この再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向前側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第1パージ領域、および前記再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向後側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第2パージ領域の4つの領域に区画された吸着剤ロータが用いられ、
    前記第1パージ領域と第2パージ領域とを交互に通過するように空気を循環させる循環パージ流路が設けられ、
    前記前段の吸着剤ロータによる処理済空気の少なくとも一部を、前記後段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る再生用空気流路が設けられた、
    ことを特徴とする除湿システム。
  2. 前記後段の吸着剤ロータの再生領域を通過した後の前記処理済空気を、前記前段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る第2の再生用空気流路がさらに設けられた請求項1に記載の除湿システム。
  3. 処理空気を吸着剤ロータに送り、該処理空気中の湿分を吸着剤ロータの吸着剤に吸着させて処理空気を除湿し、
    湿分を吸着した吸着剤ロータの吸着剤に再生用空気を流通させて、該吸着剤を再生させる除湿システムにおいて、
    前記処理空気を除湿する前段の吸着剤ロータと、
    この前段の吸着剤ロータによって除湿がなされた後の処理済空気を受けて、該処理済空気を前記処理空気として除湿する後段の吸着剤ロータとが設けられ、
    前記後段の吸着剤ロータとして、回転通過域が、前記処理空気を除湿する処理領域、吸着剤を再生させる再生領域、この再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向前側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第1パージ領域、および前記再生領域に対して吸着剤ロータの回転方向後側で該再生領域と前記処理領域との間に配された第2パージ領域の4つの領域に区画された吸着剤ロータが用いられ、
    前記第1パージ領域と第2パージ領域とを交互に通過するように空気を循環させる循環パージ流路が設けられ、
    前記前段の吸着剤ロータとして、回転通過域が、前記処理空気を除湿する処理領域、吸着剤を再生させる再生領域、およびこの再生領域と前記処理領域との間に配されて処理領域に入る前の吸着剤を予冷するためのパージ領域に区画された吸着剤ロータが用いられ、
    前記前段の吸着剤ロータのパージ領域を通過した後のパージ出口空気の少なくとも一部を、前記後段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る再生用空気流路が設けられた、
    ことを特徴とする除湿システム。
  4. 前記後段の吸着剤ロータの再生領域を通過した後の前記パージ出口空気を、前記前段の吸着剤ロータの再生領域に再生用空気として送る第2の再生用空気流路がさらに設けられた請求項3に記載の除湿システム。
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