JP2024053431A - ストラットベアリング装置、及び車両のストラット式サスペンション - Google Patents

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Abstract

【課題】シールリップの締め代が大きくなった場合に、接触幅が大きくなることを抑制又は緩和できるストラットベアリング装置を提供する。【解決手段】外径側シール9は、下側ケース3に固定される基部9Aと、基部9Aから軸方向J及び径方向Rへ張り出すシールリップ9B,9Cからなる。シールリップ9B,9Cは、上側ケース2の摺動面Cを摺動する。摺動面Cを摺動するシールリップ9Cの側面には、先端部Eから根元部へ近づくにしたがって、ストラットベアリング装置の回転軸と同心である環状の、径方向内方RIへ突出する段部Aが複数ある。【選択図】図4A

Description

本発明は、車両のストラット式サスペンションに用いるストラットベアリング装置に関する。
車体に対する車輪の支持をコイルスプリングにより行うとともに、上下振動を吸収するためにショックアブソーバを備えたサスペンションとして、ショックアブソーバを内蔵した伸縮する柱(ストラット)を車軸に固定してなるストラット式サスペンションがある。前記ストラット式サスペンションは、主に乗用車の前輪用として広く使用されている。
前記ストラット式サスペンションの上部に用いるストラットベアリング装置(例えば、特許文献1の懸架軸受装置10)として、上側ケース(例えば、特許文献1の上側カップ40)、下側ケース(例えば、特許文献1の下側カップ30)、上側軌道輪(例えば、特許文献1の外輪22)、下側軌道輪(例えば、特許文献1の内輪21)、転動体(例えば、特許文献1の転動要素23)、及び外径側シール(例えば、特許文献1の外側シール60)等を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
前記上側軌道輪は前記上側ケースに保持され、前記下側軌道輪は前記下側ケースに保持され、前記転動体は前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する。前記外径側シールは前記下側ケースにオーバーモールドされており、基部(例えば、特許文献1のベース61)から延びて前記上側ケースに接触するシールリップ(例えば、特許文献1のラジアル方向リップ70及びアキシャル方向リップ80)を有する。
特許第6198441号公報
前記ストラット式サスペンション用のスラスト軸受(前記上側軌道輪、前記下側軌道輪、及び前記転動体等)においては、前記コイルスプリングから入力されるアキシャル方向及びラジアル方向の偏荷重により部分的な変形が生じるため、前記上側ケースと前記下側ケースとの隙間が変動する。前記隙間が大きくなって前記上側ケースと前記下側ケースとが相対的に離れた場合には、前記外径側シールの締め代が減少する。初期状態における前記締め代が小さいとシール性が失われるおそれがあるので、前記締め代を大きくする必要がある。
しかしながら、前記締め代を大きくすると、前記外径側シールのリップ(例えば、特許文献1のアキシャル方向リップ80)と前記上側ケースとの接触幅が著しく増加してしまう。リップと相手部品の接触面に潤滑剤(例えば油やグリースなど)が介在する場合の摩擦係数は、前記接触幅に依存する。すなわち、前記接触幅が大きくなれば摩擦係数が大きくなる。
したがって、特許文献1のアキシャル方向リップ80のような単純形状のリップでは、前記接触幅が大きくなると、摩擦トルクが増加して操舵性に影響を及ぼす可能性がある。また、前記接触幅が大きくなると、接触面圧が低下することによりシール性が悪化する結果、軸受内部への泥水の浸入を許してしまうことも懸念される。
本発明は、シールリップの締め代が大きくなった場合に、前記接触幅が大きくなることを抑制又は緩和できるストラットベアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係るストラットベアリング装置は、上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体と、前記転動体の径方向外方に位置する外径側シールとを備える。前記外径側シールは、前記上側ケース及び前記下側ケースの一方に固定される基部と、前記基部から軸方向及び径方向外方へ張り出すシールリップを含む。前記シールリップは、前記上側ケース及び前記下側ケースの他方の摺動面を摺動する。前記摺動面を摺動する前記シールリップの側面には、先端部から根元部へ近づくにしたがって、前記ストラットベアリング装置の回転軸と同心である環状の、径方向内方へ突出する段部が複数ある。
本発明の第2観点に係るストラットベアリング装置は、上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体と、前記転動体の径方向内方に位置する内径側シールとを備える。前記内径側シールは、前記上側ケース及び前記下側ケースの一方に固定される基部と、前記基部から軸方向及び径方向内方へ張り出すシールリップを含む。前記シールリップは、前記上側ケース及び前記下側ケースの他方の摺動面を摺動する。前記摺動面を摺動する前記シールリップの側面には、先端部から根元部へ近づくにしたがって、前記ストラットベアリング装置の回転軸と同心である環状の、径方向外方へ突出する段部が複数ある。
本発明の第3観点に係るストラットベアリング装置は、第1観点に係るストラットベアリング装置において、前記段部の数は、2個以上6個以下である。
本発明の第4観点に係るストラットベアリング装置は、第2観点に係るストラットベアリング装置において、前記段部の数は、2個以上6個以下である。
本発明の第5観点に係る車両のストラット式サスペンションは、第1観点~第4観点の何れかのストラットベアリング装置を備える。
本発明に係るストラットベアリング装置によれば、転動体の径方向外方に位置する外径側シールのシールリップ、及び転動体の径方向内方に位置する内径側シールのシールリップは、以下の形状であるものを含む。すなわち、外径側シールのシールリップは、軸方向及び径方向外方へ張り出し、摺動面を摺動する前記シールリップの側面に、先端部から根元部へ近づくにしたがって、前記ストラットベアリング装置の回転軸と同心である環状の、径方向内方へ突出する段部が複数ある。また、内径側シールのシールリップは、軸方向及び径方向内方へ張り出し、摺動面を摺動する前記シールリップの側面に、先端部から根元部へ近づくにしたがって、前記ストラットベアリング装置の回転軸と同心である環状の、径方向外方へ突出する段部が複数ある。
それにより、前記シールリップの締め代が大きくなった場合に、前記摺動面との接触幅が大きくなることを抑制又は緩和できる。したがって、摩擦トルクの増加を抑制又は緩和できるので操舵性に影響を及ぼすことがなく、接触面圧の低下を抑制又は緩和できるので安定したシール性が得られる。
また、外径側シールのシールリップが外径側開口部へ向かうように径方向外方へ張り出しているので、外径側開口部から軸受内への泥水等の浸入を防止できるとともに、内径側シールのシールリップが内径側開口部へ向かうように径方向内方へ張り出しているので、内径側開口部から軸受内への泥水等の浸入を防止できる。
本発明の実施の形態に係るストラットベアリング装置を備えた車両のストラット式サスペンションの部分断面概略図である。 前記ストラットベアリング装置、並びに、ばね支持部品及びコイルスプリングを示す要部拡大縦断面図である。 外径側シール単体の要部拡大断面図である。 シールリップと摺動面との締め代が通常である場合の例を示す要部拡大端面図である。 シールリップと摺動面との締め代が増加した場合の例を示す要部拡大端面図である。 外径側シールが自由状態である場合における径方向外方のシールリップの形状及び寸法を示す要部拡大端面図である。 内径側シール単体の要部拡大断面図である。 シールを上側ケースに取り付けた例を示す要部拡大縦断面図である。 外径側シールのシールリップを1つにした例を示す要部拡大縦断面図である。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本明細書において、ストラットベアリング装置1の回転軸O(図1参照)に平行な方向を「軸方向」(例えば、図1の矢印J参照)、回転軸Oに直交する方向を「径方向」(例えば、図1の矢印R参照)という。また、本明細書において、回転軸Oに近づく径方向を「径方向内方」(例えば、図1の矢印RI参照)、回転軸Oから遠ざかる径方向を「径方向外方」(例えば、図1の矢印RO参照)という。
<ストラット式サスペンション>
図1に示す車両のストラット式サスペンションSは、ショックアブソーバを内蔵した伸縮するストラット10を、図示しない車軸に固定し、アッパーマウント16を車体に固定した状態で使用される。
ストラット式サスペンションSの上部には、車体を支えながらステアリング操作により操舵輪の方向が変化する分だけ揺動回転するストラットベアリング装置1を備える。ストラットベアリング装置1の揺動角度は、車輪の許容操舵角度に対応して定まるものであり、例えば40°以上50°以下の範囲に設定される。
ストラット10の径方向外方ROには、サスペンションスプリングであるコイルスプリング11、及び砂等の異物からショックアブソーバのオイルシールを保護するためのダストブーツ12が設けられる。ストラット式サスペンションSは、コイルスプリング11の上端を支持するばね支持部品13を備える。ばね支持部品13は、図2に示すように、アッパースプリングシート14及びアッパーインシュレータ15からなる。
<ストラットベアリング装置>
図1、及び図2に示すように、ストラットベアリング装置1は、上側ケース2及び下側ケース3、上側軌道輪4及び上側軌道輪5、転動体6、保持器7、並びに、下側ケース3に取り付けた内径側シール8及び外径側シール9等を備える。内径側シール8は転動体6の径方向内方RIに位置し、外径側シール9は転動体6の径方向外方ROに位置する。
上側ケース2はストラット10の上端部に固定され、下側ケース3はアッパースプリングシート14を上方から受ける。上側軌道輪4は上側ケース2に保持され、下側軌道輪5は下側ケース3に保持される。転動体6は上側軌道輪4及び下側軌道輪5間を転動し、保持器7は隣り合う転動体6同士が接触しないように保持する。
上側軌道輪4及び下側軌道輪5、並びにアッパースプリングシート14は鋼からなり、鋼板からプレス加工で成形され、加工後に焼き入れ硬化させる。上側ケース2及び下側ケース3は合成樹脂からなり、内径側シール8及び外径側シール9はエラストマーからなる。
上側ケース2及び下側ケース3に用いる合成樹脂は、例えばポリアミド系(PA66,PA46,PA612,PA6,PA9T,PA10T等)であり、強化繊維として例えばガラス繊維(GF)を20~60重量%含有する。
内径側シール8及び外径側シール9に用いるエラストマーは、熱可塑製エラストマー(TPE)として、TPS(スチレン系)、TPO(オレフィン系)、TPU(ウレタン系)、TPA(アミド系)、TPEE(エステル系)等であり、ゴム材料として、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレン・アクリルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM,FPM)、シリコーンゴム(VQM)等である。ゴム材料は、1種、あるいは2種以上のゴムを適当にブレンドして使用することができる。
<外径側シール>
図2、及び図3に示すように、外径側シール9は、下側ケース3に固定される基部9Aと、基部9Aから軸方向J及び径方向Rへ張り出すシールリップ9B,9Cからなる。シールリップ9Bは、基部9Aから、軸方向J、及び径方向内方RIへ張り出し、シールリップ9Cは、基部9Aから、軸方向J、及び径方向外方ROへ張り出す。シールリップ9B,9Cは、上側ケース2の摺動面Cを摺動する。シールリップ9Cは、外径側開口部Mへ向かうように径方向外方ROへ張り出している。
図3に示すように、シールリップ9Cの径方向内方RIの側面、すなわち摺動面Cを摺動する側面には、先端部Eから根元部Fへ近づくにしたがって、ストラットベアリング装置1の回転軸O(図1)と同心である環状の、径方向内方RIへ突出する段部Aが複数ある。例えば、図3のシールリップ9Cには、段部Aとして、第1段部a1、第2段部a2、第3段部a3、及び第4段部a4の4個がある。それにより、第1凹部b1、第2凹部b2、第3凹部b3、及び第4凹部b4の4個の凹部Bが存在する。
段部Aの数は、2個以上6個以下であるのが好ましい実施態様である。段部Aの数は、シールリップ9Cの材料及び形状に基づく剛性を考慮し、適宜FEM(Finite Element Method)解析等の数値解析を用いて決定する。
図4Aは、シールリップ9Cと摺動面Cとの締め代が通常である場合の例を示しており、図4Bは、前記締め代が増加した場合の例を示している。シールリップ9Cの先端部Eは、締め代が変化しても、上側ケース2の摺動面Cに常に接触する。
<径方向外方のシールリップの形状及び寸法の例>
図5に示す外径側シール9を参照する。図5の外径側シール9は自由状態であり、段部Aの数は4個である。段部A(第1段部a1ないし第4段部a4)は径方向内方RIへ突出するため、成形時に無理抜きにならないように、シールリップ9Cの径方向内方RIの側面には全体的に抜き角度α(2°≦α≦7°)を設ける。
すなわち、回転軸O(図1)及び径方向Rを含む平面と、環状の段部A(第1段部a1、第2段部a2、第3段部a3、第4段部a4)の先端部との交点を結ぶ直線H1と、前記平面と径方向外方ROのシールリップ9Cの径方向外方ROの面との交線である直線H2とが成す角度が前記抜き角度αである。
シールリップ9Cの第1段部a1及び第1凹部b1よりも先端側の抜き角度βは、1°≦β≦αとする。
図5の軸方向長さL5の範囲(第4段部a4よりも根元側)であるシールリップ9Cの根元部は、シールリップ9Bとシールリップ9Cとの間隔が小さくなり過ぎないように、抜き角度を設けずに一定の厚みGとする。
軸方向長さL5は、0.5・G≦L5≦1.5・Gとする。軸方向長さL2,L3,L4は、L2=L3=L4とするのが、好ましい実施態様である。しかし、L2,L3,L4の各寸法は、L1の1/3以上でL1の2/3以下の範囲内であれば、異なる長さにしてもよい。締め代が変化してもシールリップ9Cの先端部Eを常に上側ケース2に接触させるべく、締め代が増加したときに軸方向長さL1の部分が適度に弾性変形するように、軸方向長さL1は軸方向長さL2よりも大きくする。
凹部B(第1凹部b1、第2凹部b2、第3凹部b3、第4凹部b4)の深さK、すなわち、直線H1と、前記平面と凹部Bの最底部との交点を結ぶ直線Iとの距離は、0.02mm≦K≦0.1mmとする。凹部Bの深さKを前記範囲内にすることにより、本発明が解決しようとする課題を確実に解決しながら、金型からの離型性を確保できる。
<内径側シール>
図2、及び図6に示すように、内径側シール8は、下側ケース3に固定される基部8Aと、基部8Aから軸方向J及び径方向内方RIへ張り出すシールリップ8Bからなる。シールリップ8Bは、上側ケース2の摺動面Cを摺動する。シールリップ8Bは、内径側開口部Nへ向かうように径方向外方RIへ張り出している。
図6に示すように、シールリップ8Bの径方向外方ROの側面、すなわち摺動面Cを摺動する側面には、先端部Eから根元部Fへ近づくにしたがって、ストラットベアリング装置1の回転軸O(図1)と同心である環状の、径方向外方ROへ突出する段部Aが複数ある。例えば、図6のシールリップ8Bには、段部Aとして、第1段部a1、第2段部a2、及び第3段部a3の3個がある。それにより、第1凹部b1、第2凹部b2、及び第3凹部b3の3個の凹部Bが存在する。内径側シール8のシールリップ8Bの複数の段部Aには、外径側シール9のシールリップ9Cの複数の段部Aと同様の機能がある。
<変形例>
以上の説明におけるストラットベアリング装置1おいては、内径側シール8及び外径側シール9を下側ケース3に取り付けているが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば図7に示すように、内径側シール8及び外径側シール9を上側ケース2に取り付けて、シールリップ8A,9B,9Cを下側ケース3の摺動面Dに摺動させてもよい。なお、図7において、図2と同一符号の部品は、図2と同一又は相当する部品を示している。
図7の例においても、摺動面Dを摺動するシールリップ9Cの側面には、先端部から根元部へ近づくにしたがって、ストラットベアリング装置1の回転軸O(図1)と同心である環状の、径方向内方RIへ突出する段部Aが複数ある。また、摺動面Dを摺動するシールリップ8Bの側面には、先端部から根元部へ近づくにしたがって、ストラットベアリング装置1の回転軸O(図1)と同心である環状の、径方向外方ROへ突出する段部Aが複数ある。
以上の説明においては、上側ケース2及び下側ケース3が合成樹脂製である場合、すなわち、摺動面C,Dが合成樹脂の表面である場合を示したが、本発明はこのような構成に限定されない。上側ケース2及び下側ケース3は金属製であってもよい。その場合、シールリップが摺動する摺動面は金属の表面になる。
また、以上の説明における外径側シール9は、基部9Aから径方向内方RIへ張り出す9Bと、径方向外方ROへ張り出すシールリップ9Cとの両方を備えているが、例えば図8に示すように、複数の段部Aを設けた、1つのシールリップ9Cのみを備えたものであってもよい。
<作用効果>
本発明の実施形態に係るストラットベアリング装置1によれば、上側ケース2の摺動面C又は下側ケース3の摺動面Dを摺動する外径側シール9のシールリップ9Cの側面に、先端部Eから根元部Fへ近づくにしたがって、ストラットベアリング装置1の回転軸Oと同心である環状の、径方向内方RIへ突出する段部Aが複数ある。また、上側ケース2の摺動面C又は下側ケース3の摺動面Dを摺動する内径側シール8のシールリップ8Bの側面に、先端部Eから根元部Fへ近づくにしたがって、ストラットベアリング装置1の回転軸Oと同心である環状の、径方向内外方ROへ突出する段部Aが複数ある。
それにより、シールリップ9C,8Bの締め代が大きくなった場合(例えば図4B参照)
に、摺動面C,Dとの接触幅が大きくなることを抑制又は緩和できる。したがって、摩擦トルクの増加を抑制又は緩和できるので操舵性に影響を及ぼすことがなく、接触面圧の低下を抑制又は緩和できるので安定したシール性が得られる。
また、外径側シール9のシールリップ9Cが外径側開口部Mへ向かうように径方向外方ROへ張り出しているので、外径側開口部Mから軸受内への泥水等の浸入を防止できるとともに、内径側シール8のシールリップ8Bが内径側開口部Nへ向かうように径方向内方RIへ張り出しているので、内径側開口部Nから軸受内への泥水等の浸入を防止できる。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 ストラットベアリング装置
2 上側ケース
3 下側ケース
4 上側軌道輪
5 下側軌道輪
6 転動体
7 保持器
8 内径側シール
8A 基部
8B シールリップ
9 外径側シール
9A 基部
9B,9C シールリップ
10 ストラット
11 コイルスプリング
12 ダストブーツ
13 ばね支持部品
14 アッパースプリングシート
15 アッパーインシュレータ
16 アッパーマウント
A 段部
a1 第1段部
a2 第2段部
a3 第3段部
a4 第4段部
B 凹部
b1 第1凹部
b2 第2凹部
b3 第3凹部
b4 第4凹部
C,D 摺動面
E 先端部
F 根元部
G リップ根元の厚み
H1 回転軸及び径方向を含む平面と段部の先端部との交点を結ぶ直線
H2 回転軸及び径方向を含む平面と径方向外方のシールリップの径方向外方の面との交線である直線
I 回転軸及び径方向を含む平面と凹部の最底部との交点を結ぶ直線
J 軸方向
K 凹部の深さ
L1~L5 軸方向長さ
M 外径側開口部
N 内径側開口部
O 回転軸
R 径方向
RI 径方向内方
RO 径方向外方
S ストラット式サスペンション
α,β 角度

Claims (5)

  1. 上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体と、前記転動体の径方向外方に位置する外径側シールと、
    を備えたストラットベアリング装置であって、
    前記外径側シールは、前記上側ケース及び前記下側ケースの一方に固定される基部と、前記基部から軸方向及び径方向外方へ張り出すシールリップを含み、
    前記シールリップは、前記上側ケース及び前記下側ケースの他方の摺動面を摺動し、
    前記摺動面を摺動する前記シールリップの側面には、先端部から根元部へ近づくにしたがって、前記ストラットベアリング装置の回転軸と同心である環状の、径方向内方へ突出する段部が複数ある、
    ストラットベアリング装置。
  2. 上側ケース及び下側ケースと、前記上側ケースに保持される上側軌道輪と、前記下側ケースに保持される下側軌道輪と、前記上側軌道輪及び前記下側軌道輪間を転動する転動体と、前記転動体の径方向内方に位置する内径側シールと、
    を備えたストラットベアリング装置であって、
    前記内径側シールは、前記上側ケース及び前記下側ケースの一方に固定される基部と、前記基部から軸方向及び径方向内方へ張り出すシールリップを含み、
    前記シールリップは、前記上側ケース及び前記下側ケースの他方の摺動面を摺動し、
    前記摺動面を摺動する前記シールリップの側面には、先端部から根元部へ近づくにしたがって、前記ストラットベアリング装置の回転軸と同心である環状の、径方向外方へ突出する段部が複数ある、
    ストラットベアリング装置。
  3. 前記段部の数は、2個以上6個以下である、
    請求項1に記載のストラットベアリング装置。
  4. 前記段部の数は、2個以上6個以下である、
    請求項2に記載のストラットベアリング装置。
  5. 請求項1~4の何れか1項に記載のストラットベアリング装置を備えた車両のストラット式サスペンション。
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