JP2024051960A - 冷却装置、冷却装置の運転方法および冷却装置の制御システム - Google Patents

冷却装置、冷却装置の運転方法および冷却装置の制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、実質電力需要の急激な増加が問題となる地域に設置したとき、実質電力需要の急激な増加の緩和に寄与できる冷却装置を提供する。【解決手段】制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に蓄冷材51に蓄冷する蓄冷運転を実行する。制御部60は、第2時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、圧縮機30を停止した状態で、冷蔵用ファン23および冷凍用ファン25を駆動して蓄冷材51に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。【選択図】図1

Description

本開示は、蓄冷機能を有する冷却装置、冷却装置の運転方法および冷却装置の制御システムに関する。
特許文献1は、貯蔵室の内壁面の少なくとも上面に設けた蓄冷材と、消費電力を計測する機器からの電力デマンド信号を受信する受信装置と、を備え、電力デマンド信号により、貯蔵室内の温度が第一温度となるよう冷却運転を行う通常運転と、貯蔵室内の温度が第一温度よりも低い第二温度となるよう冷却運転を行う蓄冷運転と、を切り替える定常運転を行う、冷蔵庫を開示する。
特許第5843483号公報
本開示は、実質電力需要の急激な増加が問題となる地域に設置したとき、実質電力需要の急激な増加の緩和に寄与できる冷却装置、冷却装置の運転方法および冷却装置の制御システムを提供する。
本開示における冷却装置は、圧縮機と、冷却器と、送風機と、前記冷却器の冷却により蓄冷される蓄冷手段と、前記圧縮機及び送風機を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、実際の電力消費量から再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、圧縮機を駆動して庫内冷却中に蓄冷手段に蓄冷する蓄冷運転を実行し、前記第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、前記圧縮機を停止した状態で、前記送風機を駆動して前記蓄冷手段に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。
本開示における冷却装置は、実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、蓄冷手段に蓄冷された冷熱を放熱することで、冷蔵室および冷凍室の冷却を行うようにしているので、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。
実施の形態1における冷蔵庫の概略を示す概略断面図 実施の形態1の冷蔵用熱交換器を示す斜視図 実施の形態1の制御構成を示すブロック図 実施の形態1の実質電力需要の1日の変化を示すグラフ 実施の形態1における冷蔵庫の動作を示すフローチャート 実施の形態1における冷蔵庫の動作を示すタイミングチャート 実施の形態2における冷蔵庫の概略を示す概略断面図 実施の形態2の制御構成を示すブロック図 実施の形態2における冷蔵庫の動作を示すタイミングチャート 実施の形態3の制御構成を示すブロック図 実施の形態3における冷蔵庫の動作を示すタイミングチャート 実施の形態4における冷蔵庫の概略を示す概略断面図 実施の形態4における冷蔵庫の動作を示すタイミングチャート 実施の形態5における冷却装置の制御システムを示す概略図 実施の形態6における冷却装置の制御システムを示す概略図
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、太陽光発電設備などが大規模に導入された地域では、実質電力需要の急激な増加、いわゆるダックカーブ現象が問題となりつつある。
これらの地域では、実際の電力消費量から太陽光発電設備などで発電された電力量を差し引いた、実質電力需要(net load)が1日を通じて特徴的に変化する。
朝は人々が起床し、電気を消費し始めて実質電力需要が徐々に増加し、昼になると、太陽光発電設備から大量の電力が供給され、実質電力需要が減少する。夕方になって日が沈むと、太陽光発電設備からの電力供給がなくなり、実質電力需要が急増し、夜になると、人々が就寝し、実質電力需要が減少する。
実質電力需要の1日の変化をグラフに表すと、グラフがカモの形に似ているため、上記の現象をダックカーブ現象と定義する。
ところで、冷蔵庫のような冷却装置では、庫内を1日中冷却する必要があるため、ダックカーブ現象が問題となる地域において、従来の冷却装置をそのまま設置したのでは、ダックカーブ現象の緩和に寄与しないという課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
本開示は、実質電力需要の急激な増加が問題となる地域に設置したとき、実質電力需要の急激な増加(ダックカーブ現象)の緩和に寄与できる冷却装置、冷却装置の運転方法および冷却装置の制御システムを提供する。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1~図6を用いて、実施の形態1を説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.冷蔵庫の構成]
図1は、本開示に係る冷蔵庫の概略を示す概略断面図である。
図1に示すように、冷蔵庫1は、箱型の本体10を備えている。本体10の上下方向略中央部には、本体10の内部空間を仕切る仕切板11が設けられている。仕切板11の上方側は、冷蔵室12とされ、仕切板11の下方側は、冷凍室13とされている。
冷蔵室12の前面には、冷蔵室扉14が開閉自在に設けられ、冷凍室13の前面には、冷凍室扉15が開閉自在に設けられている。
冷蔵室12の後部には、上下方向に延在する冷蔵用ダクト20が設けられている。冷凍室13の後部には、上下方向に延在する冷凍用ダクト21が設けられている。冷蔵用ダクト20の内部であって冷蔵室12の背面には、冷蔵用冷却器22が収容されている。
冷蔵用冷却器22の上方には、冷蔵用ファン23が配置されている。そして、冷蔵用ファン23を駆動することで、冷蔵室12の内部空気は、冷蔵用ダクト20の下方から吸い込まれ、冷蔵用冷却器22を通って熱交換した後、冷蔵用ダクト20の上方から冷蔵室12の内部に吹き出されるように構成されている。
冷凍用ダクト21の内部であって冷凍室13の背面には、冷凍用冷却器24が収容されている。冷凍用冷却器24の上方には、冷凍用ファン25が配置されている。そして、冷凍用ファン25を駆動することで、冷凍室13の内部空気は、冷凍用ダクト21の下方から吸い込まれ、冷凍用冷却器24を通って熱交換した後、冷凍用ダクト21の上方から冷凍室13の内部に吹き出されるように構成されている。
冷凍用ダクト21より下方には、ヒータ26が配置されている。
本体10の後部上方には、圧縮機30が設置されている。圧縮機30には、凝縮器31が冷媒配管32を介して接続されている。凝縮器31には、三方弁33が接続されており、三方弁33には、冷蔵用冷却器22が膨張機構34を介して接続されている。
また、三方弁33には、冷凍用冷却器24が膨張機構35を介して接続されている。
そして、圧縮機30、凝縮器31、三方弁33、膨張機構34および冷蔵用冷却器22を冷媒が順次循環する冷蔵用冷媒サイクルが形成されるとともに、圧縮機30、凝縮器31、三方弁33、膨張機構35および冷凍用冷却器24を冷媒が順次循環する冷凍用冷媒サイクルが形成される。
冷蔵用冷媒サイクルと、冷凍用冷媒サイクルとは、三方弁33を切り替えることで、切り替えが可能となっている。
[1-1-2.冷却器の構成]
次に、冷蔵庫1に搭載される冷却器の構成について説明する。
図2は、実施の形態1の冷却器を示す斜視図である。
なお、冷蔵用冷却器22と冷凍用冷却器24とは同様の構成なので、図2においては、冷蔵用冷却器22について説明する。
図2に示すように、冷蔵用冷却器22は、冷媒が流れる冷媒導通部材40を備えている。冷媒導通部材40は、略四角形状の複数の通路が連続して配列された多孔扁平管で構成されている。
冷媒導通部材40は、所定間隔をもって略平行に形成された複数の扁平管41と、これら各扁平管41の端部を接続する曲成部42と、を備えて蛇行状に形成されている。
本実施の形態においては、後述するヘッダ間に扁平管41は、6つで構成されている。
なお、扁平管41の数はこれに限定されるものではなく、任意に設定可能である。
また、各扁平管41と曲成部42が一体で、1本の扁平管41を蛇行させてヘッダ間に形成してもよい。
また、扁平管41および曲成部42は、本実施形態においては、上下方向に3つの上部領域43、中部領域44、下部領域45に分割されている。
なお、本実施の形態においては、上下方向に3つの領域に分割するようにしたが、上下方向に2つの領域、または4つ以上の領域に分割するようにしてもよい。
最も外側に位置する扁平管41の一端部には、上下に延在する入口側ヘッダ46および出口側ヘッダ47がそれぞれ設けられている。
図2に示すように、入口側ヘッダ46の上部領域43と中部領域44との境界に相当する位置には、仕切板48が設けられている。入口側ヘッダ46の中部領域44と下部領域45に相当する位置は、連通している。
出口側ヘッダ47の中部領域44と下部領域45との境界に相当する位置には、仕切板49が設けられている。出口側ヘッダ47の上部領域43と中部領域44に相当する位置は、連通している。
入口側ヘッダ46の上部から流入した冷媒は、図2中矢印で示すように、冷媒導通部材40の上部領域43の内部を通って、出口側ヘッダ47に流れる。出口側ヘッダ47に流れた冷媒は、冷媒導通部材40の中部領域44に流入して入口側ヘッダ46に流れ、入口側ヘッダ46を介して下部領域45を流れた後、出口側ヘッダ47の下部から流出される。
冷媒導通部材40の各扁平管41の間には、空気流路50と、蓄冷手段としての蓄冷材51と、が交互に配列されている。
本実施の形態においては、最外部と中央部に空気流路50が形成され、各空気流路50の間に蓄冷材51が配置される。
空気流路50の内部には、扁平管41に対して所定角度で傾斜されジグザグ状に折り曲げて連続して設けられたフィン54が配列されており、これらフィン54により、空気流路50の内部に、断面形状略三角形状の空気流路50が連続して形成される。
これにより、冷蔵用ダクト20の下方から上方に向かって流れる庫内空気は、空気流路50を流れ、このとき、冷媒導通部材40の内部を流れる冷媒と熱交換を行い、所定温度に冷却されるように構成されている。また、冷媒導通部材40の内部を流れる冷媒と、蓄冷材51とも熱交換を行うことで、蓄冷材51も所定温度に冷却されるように構成されている。
本実施の形態においては、蓄冷材51は、例えば、アルミニウムなどの金属材料の薄膜部材により構成されている。蓄冷材51は、可撓性を有し、変形が可能となっている。蓄冷材51の厚さ寸法は、各扁平管41の間隙と略同一の寸法を有するように構成されている。
そして、蓄冷材51を扁平管41の間隙に圧入することで、蓄冷材51が各扁平管41の面に密着することになり、これにより、蓄冷材51を扁平管41の間に保持することが可能となっている。
蓄冷材51は、約4℃に冷却される冷蔵室12を冷却する必要があるので、融点が4℃よりも低い冷蔵用蓄冷材51A、例えば、融点が-3℃から-15℃の冷蔵用蓄冷材51Aが使用される。また、蓄冷材51は、約―18℃に冷却される冷凍室13内を冷却する必要があるので、融点が-18℃よりも低い冷凍用蓄冷材51B、例えば、融点が―21℃の冷凍用蓄冷材51Bが必要である。
[1-1-3.制御構成の説明]
図3は、実施の形態1の制御構成を示すブロック図である。
図3に示すように、冷蔵庫1は、制御部60を備えている。制御部60は、例えば、CPUやMPUなどのプログラムを実行するプロセッサおよびROM、RAMなどのメモリを備え、プロセッサが、メモリに記憶された制御プログラムを読み出して処理を実行するように、ハードウェア及びソフトウェアの協働により各種処理を実行する。
制御部60は、冷蔵室温センサ61および冷凍室温センサ62の検出温度に基づいて、圧縮機30、冷蔵用ファン23、冷凍用ファン25、三方弁33およびヒータ26を制御する。
図4は、実質電力需要の1日の変化を示すグラフである。
図4のパターンA(点線グラフ)とパターンB(実線グラフ)はそれぞれある地域における実質電力需要の1日の変化を示しているグラフである。
パターンBは、典型的なダックカーブ現象を示しており、8時~17時頃は太陽光発電など再生可能エネルギー設備の使用により実質電力需要が低下し、17時~20時にかけて急激な実質電力需要となっている。また、パターンAの場合も、8時~17時頃は実質電力需要の低下は大きくないが、パターンBと同様に、17時~20時にかけて急激な実質電力量の増加となっており、パターンAもいわゆるダックカーブ現象として、実施の形態で説明する。
このような、1日のうち、特定の時間帯の急激な実質電力量の増加に対して、蓄冷手段を使った放冷運転を実施し、実質電力量の低減を行う必要ある。
制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備など再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に蓄冷材51に蓄冷する蓄冷運転を実行する。
ここで、実質電力需要が急増する領域とは、例えば、夕方の時間帯である。具体的には、例えば、17時から20時の時間帯である。
この時間帯は、家に家族が集まり、家庭での夕食の準備や照明、空調機器などの利用が多くなるため、実質電力需要が増大する傾向にある。一般に、この実質電力需要が急増する領域は、1年を通じてその傾向が見られる。
また、冬期においては、暖房需要が増加するため、実質電力需要が急増する領域として、5時から8時の時間帯も含まれる。
なお、第1の時間帯は、任意に変更が可能である。
本実施の形態においては、制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備や風力発電設備など再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、予め設定した第1の時間帯より前の予め設定した第2の時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に前記蓄冷材51に蓄冷する蓄冷運転を実行する。蓄冷運転を行う第2の時間帯は、少なくとも2時間程度必要である。
また、制御部60は、第2の時間帯に、圧縮機30を停止した状態で、送風機を駆動して蓄冷材51に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。
さらに、制御部60は、第1の時間帯の後の予め設定した第3の時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内を設定した温度まで冷却して、除霜運転は行わず庫内温度を設定温度に安定させる冷却運転を実行する。
また、制御部60は、放冷運転を実行している場合に、複数回扉の開閉が行われた場合、あるいは、開放状態が長く続く場合などに、冷蔵庫1の表示部やブザーなどによる報知を行うようにしてもよい。
放冷運転中は、冷蔵室12あるいは冷凍室13を圧縮機30を用いて高い能力で冷却をすることができないため、使用者に注意を促すことで、放冷運転中の温度上昇を抑制することができる。
また、制御部60は、冷蔵庫1の現在の使用電力や電気料金など節電効果を表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、使用者に対して省電力の見える化を図ることができるとともに、節電意識を向上させることができる。
なお、前述の扉の開閉などの報知、または、節電効果の表示は、制御部60と通信可能とされたスマートフォンなどの端末装置に表示させるようにしてもよい。
[1-2.動作]
以上のように構成された冷蔵庫1について、その動作を以下説明する。
図5は、冷蔵庫1の動作を示すフローチャートである。図6は、冷蔵庫1の動作を示すタイミングチャートである。
まず、制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯の前においては、通常運転を実行する(SA1)。
通常運転は、圧縮機30を駆動することにより、冷媒を凝縮器31に送り、三方弁33を切り替えることで、冷蔵用冷却器22に冷媒を送る。冷蔵用冷却器22に冷媒が流れている状態で、冷蔵用ファン23を駆動することで、冷蔵室12の庫内空気が冷蔵用ダクト20の下方から上方に流れる際に、冷蔵用冷却器22の冷媒と熱交換して冷却され、冷蔵室12に戻される。これにより、冷蔵室12の冷却が行われる(SA2)。この場合に、冷蔵用冷却器22を流れる冷媒により、冷蔵用蓄冷材51Aも一緒に冷却される。
同様に、三方弁33を切り替えて、冷凍用冷却器24に冷媒を送り、冷凍用冷却器24に冷媒が流れている状態で、冷凍用ファン25を駆動することで、冷凍室13の庫内空気が冷凍用ダクトの下方から上方に流れる際に、冷凍用冷却器24の冷媒と熱交換して冷却され、冷凍室13に戻される。これにより、冷凍室13の冷却が行われる(SA3)。この場合に、冷凍用冷却器24を流れる冷媒により、冷凍用蓄冷材51Bも一緒に冷却される。
冷蔵室12および冷凍室13の庫内温度が所定の温度に冷却された場合には、圧縮機30を停止する(SA4)。
このように通常運転を実行することで、冷蔵用冷却器22に密着している冷蔵用蓄冷材51Aおよび冷凍用冷却器24に密着している冷凍用蓄冷材51Bが冷却されて蓄冷が行われ、圧縮機30が停止して冷蔵用冷却器22または冷凍用冷却器24に冷媒が流れない状態では、放冷が行われる蓄放冷運転状態となる。
続いて、第1の時間帯の前の第2の時間帯になると(SA5:YES)、制御部60は、蓄冷運転を開始する(SA6)。
蓄冷運転は、圧縮機30を駆動し、三方弁33を冷凍用冷却器24側に切り替えて、冷凍用冷却器24に冷媒を流し、冷凍用ファン25を駆動して冷凍用冷却器24により冷凍室13の冷却を行うとともに、冷凍用蓄冷材51Bの冷却を行う(SA7)。
この制御は、冷凍用蓄冷材51Bの凍結率が略100%になるまで行う。
その後、三方弁33を冷蔵用冷却器22側に切り替えて、冷蔵用冷却器22に冷媒を流し、冷蔵用ファン23を駆動して冷蔵室12の冷却を行うとともに、冷蔵用蓄冷材51Aの冷却を行う(SA8)。
この制御も、冷蔵用蓄冷材51Aの凍結率が略100%になるまで続けられる。
なお、冷蔵用蓄冷材51Aの蓄冷を行う場合は、冷蔵室12の庫内温度に基づいて冷蔵用ファン23の回転数を制御し、設定温度よりも低くなると冷蔵用ファン23の回転数を下げて駆動し、冷蔵室12の庫内温度が1.5℃以下となる場合には、冷蔵用ファン23を停止するように制御する。
このように蓄冷運転において、冷凍室の冷却を冷蔵室の冷却より先に行うことにより、冷蔵室12は凍結防止のため、冷蔵室温センサ61の検出温度が1.5℃までの冷却とし、アンダーシュートしても0℃以下にならないようにしている。
一方、冷凍室13は下限温度がないため、過冷却(冷やしこみ)が大きくとれる。そのため、余分に冷やしても顕熱分も冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷することができる。
そして、第1の時間帯(放冷運転開始時刻)になるまで、冷凍室冷却運転と冷蔵室冷却運転を繰り返して行う。
そして、第2の時間帯における蓄冷運転が完了し、第1の時間帯になると(SA9:YES)、制御部60は、放冷運転を開始する(SA10)。
放冷運転は、圧縮機30を停止させる。制御部60は、冷蔵室温センサ61による冷蔵室12の庫内温度に基づいて、冷蔵用ファン23の回転数を制御する。同様に、制御部60は、冷凍室温センサ62による冷凍室13の庫内温度に基づいて、冷凍用ファン25の回転数を制御する。
そして、冷蔵室12の庫内温度が第1温度(例えば6℃)より高くなった状態が、所定時間(例えば、10分)連続した場合(SA11-1:YES)には、放冷運転を終了する(SA12)。また、冷蔵室12の温度が第1温度よりも低く(SA11-1:NO)、冷凍室13の庫内温度が第2温度(例えば、-18℃)より高くなった状態が、所定時間(例えば、10分)連続した場合(SA11-2:YES)も、放冷運転を終了する(SA12)。
また、冷蔵室12の庫内温度が第1温度よりも低く、冷凍室13の庫内温度が第2温度よりも低い場合(SA11-2:NO)で、第1の時間帯が経過した場合(SA11-3:YES)には、放冷運転を終了する(SA12)。
基本的に、第3の時間帯の開始を予め設定しているが、上記のように、冷蔵室12の庫内温度が6℃より高くなった場合、または、冷凍室13の庫内温度が-18℃より高くなった状態が、所定時間(例えば、10分)連続した場合には、第1の時間帯の終了時刻を待たずに、放冷運転を終了し、当初予定時刻に開始する第3の時間帯を早めて、庫内冷却運転を開始する。
制御部60は、放冷運転が終了した第3の時間帯になった場合には(SA13:YES)、庫内冷却運転を開始する(SA14)。庫内冷却運転は、放冷運転により上昇した冷蔵室12および冷凍室13の温度を下げるために行うものである。
庫内冷却運転は、圧縮機30を駆動するとともに、冷蔵用冷却器22に冷媒を送り、冷蔵用冷却器22の冷媒と冷蔵室12の空気とを冷蔵用ファン23を駆動して熱交換することで、冷蔵室12の冷却を行う。
冷蔵室12の庫内温度が所定温度まで低下したら、三方弁33を切り替えて、冷凍用冷却器24に冷媒を送る。冷凍用冷却器24の冷媒と、冷凍室13の空気とを冷凍用ファン25を駆動して熱交換することで、冷凍室13の冷却を行う。
冷蔵室12および冷凍室13の庫内温度が所定温度に冷却された場合には(SA15:YES)、庫内冷却運転を終了し、通常運転に移行する(SA1)。
なお、制御部60は、第1の時間帯、第2の時間帯および第3の時間帯以外の時間帯、すなわち、通常運転を実行している際に、除霜運転を実行するように構成されている。
通常、食事の準備時など、扉の開閉動作が頻繁に行われる場合に、冷却器への着霜量が増加すると判断し除霜運転を行うことがある。
しかしながら、本実施の形態においては、食事の準備時などは第1の時間帯に対応し、放冷運転が行われている可能性が高い。そのため、放冷運転時に除霜運転を行うと、蓄冷材51が溶融し、蓄冷材51による放冷を行うことができなくなるおそれがある。
そのため、本実施の形態においては、通常運転時に除霜運転を行うように制御することで、蓄冷材51による放冷運転を行うことが可能となる。
[1-3.効果等]
以上述べたように、本実施の形態においては、圧縮機30と、冷蔵用冷却器22および冷凍用冷却器24(冷却器)と、冷蔵用ファン23および冷凍用ファン25(送風機)と、冷蔵用冷却器22および冷凍用冷却器24の冷却により蓄冷される冷蔵用蓄冷材51Aおよび冷凍用蓄冷材51B(蓄冷材)と、圧縮機30及び冷蔵用ファン23および冷凍用ファン25を制御する制御部60と、を備える。制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に蓄冷材51に蓄冷する蓄冷運転を実行する。制御部60は、第2時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、圧縮機30を停止した状態で、冷蔵用ファン23および冷凍用ファン25を駆動して冷蔵用蓄冷材51Aおよび冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。
これにより、いわゆるダックカーブ現象における実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、蓄冷材51に蓄冷された冷熱を放熱することで、冷蔵室12および冷凍室13の冷却を行うようにしているので、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。そのため、冷蔵庫1をダックカーブ現象が問題となる地域に設置したときに、ダックカーブ現象の緩和を図ることができる。
また、本実施の形態においては、制御部60は、第1時間帯の後の予め設定した第3時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却運転を実行する。
これにより、第1の時間帯で放冷運転を行い、冷蔵室12および冷凍室13の庫内温度が上昇した場合に、冷蔵室12および冷凍室13を速やかに冷却することができる。
また、本開示では太陽光発電設備としたが、それに限らず、風力発電など再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた電力量が実質電力需要である。
(実施の形態2)
[2-1.構成]
次に、本開示の実施の形態2について、説明する。
図7は、実施の形態2における冷蔵庫1の概略を示す概略断面図である。
本実施の形態においては、冷蔵用冷却器22を用いず、冷凍用冷却器24のみにより、冷凍室13および冷蔵室12の両室を冷却するようにしたものである。
また、本実施の形態においては、冷蔵用ダクト20と冷凍用ダクト21との間には、ダンパ27が設けられている。
ダンパ27は、冷凍用冷却器24において冷媒と熱交換した空気を冷凍用ダクト21から冷凍室13に送るか、冷蔵用ダクト20から冷蔵室12に送るか、を切り替えることができるものである。
また、ダンパ27の開閉量を調整することで、冷凍室13または冷蔵室12に送る冷気の流量を調整することが可能である。
[2-1-2.制御構成の説明]
図8は、実施の形態2の制御構成を示すブロック図である。
図8に示すように、本実施の形態においては、実施の形態1と同様に、冷蔵庫1は、制御部60を備えている。制御部60は、冷蔵室温センサ61および冷凍室温センサ62の検出温度に基づいて、圧縮機30、冷凍用ファン25、ダンパ27およびヒータ26を制御する。
制御部60は、実施の形態1と同様に、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷する蓄冷運転を実行する。
本実施の形態においては、制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、予め設定した第1の時間帯より前の予め設定した第2時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷する蓄冷運転を実行する。
また、制御部60は、第1の時間帯に、圧縮機30を停止した状態で、冷凍用ファン25を駆動して冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。
さらに、制御部60は、第1時間帯の後の予め設定した第3時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却運転を実行する。
[2-2.動作]
図9は、実施の形態2における冷蔵庫1の動作を示すタイミングチャートである。
図9に示すように、制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2時間帯の前においては、通常運転を実行する。
通常運転は、圧縮機30を駆動することにより、冷媒を凝縮器31を介して冷凍用冷却器24に送り、冷凍用冷却器24に冷媒が流れている状態で、冷凍用ファン25を駆動することで、冷凍室13の庫内空気が冷凍用ダクト21の下方から上方に流れる際に、冷凍用冷却器24の冷媒と熱交換して冷却され、冷凍室13に戻される。
これにより、冷凍室13の冷却が行われるとともに、冷凍用冷却器24を流れる冷媒により、冷凍用蓄冷材51Bも一緒に冷却される。その際に、ダンパ27を開いて、冷凍用冷却器24を通過した冷気を冷蔵用ダクト20に送り、冷蔵室12の冷却を行う。冷蔵室12が所定温度に冷却された場合には、ダンパ27を閉じて冷凍室13のみの冷却を行う。
冷蔵室12の冷却は、冷蔵用ダクト20の上流に配置したダンパ27の開閉制御で冷凍用冷却器24を通過した冷気を冷蔵用ダクト20に送り、冷蔵室12の冷却を行う。
冷凍室13が設定温度(例えば、-18℃)に冷却された場合で、かつ、冷蔵室12が設定温度(例えば、4℃)以下の場合になれば圧縮機30を停止する。
続いて、第1の時間帯の前の第2の時間帯になると、制御部60は、蓄冷運転を開始する。
蓄冷運転は、圧縮機30を駆動し、冷凍用冷却器24に冷媒を流し、冷凍用冷却器24により冷凍室13の冷却を行うとともに、冷凍用蓄冷材51Bの冷却を行う。
この制御は、冷凍用蓄冷材51Bの凍結率が略100%になるまで行う。
第2の時間帯における蓄冷運転が完了し、第1の時間帯になると、制御部60は、放冷運転を開始する。
放冷運転は、圧縮機30を停止させる。制御部60は、冷凍室13および冷蔵室12の庫内温度に基づいて、冷凍用ファン25の回転数を通常運転時よりも低回転運転に制御するとともに、ダンパ27の開閉制御を行うことで、放冷量を調整し、冷蔵室12の過冷を抑制しながら冷却運転を行う。
そして、実施の形態1と同様に、冷蔵室12の庫内温度が6℃より高くなった場合、または、冷凍室13の庫内温度が-18℃より高くなった状態が、所定時間(例えば、10分)連続した場合には、第1の時間帯の終了時刻を待たずに放冷運転を終了し、庫内冷却運転を開始する。
制御部60は、第1の時間帯が経過して放冷運転が終了した場合は、庫内冷却運転を開始する。
庫内冷却運転は、圧縮機30を駆動するとともに、冷凍用冷却器24に冷媒を送り、冷凍用冷却器24の冷媒と冷凍室13の空気とを冷凍用ファン25を駆動して熱交換することで、冷凍室13の冷却を行うとともに、ダンパ27を開閉制御して冷蔵室12の冷却を行う。
冷蔵室12および冷凍室13の庫内温度が所定温度に冷却された場合には、庫内冷却運転を終了し、通常運転に移行する。
[2-3.効果等]
以上述べたように、本実施の形態においては、圧縮機30と、冷凍用冷却器24(冷却器)と、冷凍用ファン25(送風機)と、冷却器の冷却により蓄冷される冷凍用蓄冷材51B(蓄冷材)と、圧縮機30および冷凍用ファン25を制御する制御部60と、を備える。制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷する蓄冷運転を実行する。制御部60は、第2時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、圧縮機30を停止した状態で、冷凍用ファン25を駆動して冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。
これにより、いわゆるダックカーブ現象における実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、冷凍用蓄冷材51Bに蓄冷された冷熱を放熱することで、冷蔵室12および冷凍室13の冷却を行うようにしているので、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。そのため、冷蔵庫1をダックカーブ現象が問題となる地域に設置したときに、ダックカーブ現象の緩和を図ることができる。
(実施の形態3)
[3-1.構成]
次に、本発明の実施の形態3について、説明する。
図10は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫1の概略を示す概略断面図である。
図10に示すように、本実施の形態においては、冷蔵用冷却器22には、冷蔵用蓄冷材51Aが設けられているが、本実施の形態においては、冷凍用冷却器24には、蓄冷材は設けられていない。
[3-2.動作]
図11は、実施の形態3における冷蔵庫1の動作を示すタイミングチャートである。
図11に示すように、制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2時間帯の前においては、通常運転を実行する。
通常運転は、圧縮機30を駆動することにより、冷媒を凝縮器31を介して冷蔵用冷却器22または冷凍用冷却器24に送り、冷蔵用冷却器22または冷凍用冷却器24に冷媒が流れている状態で、冷蔵用ファン23または冷凍用ファン25を駆動することで、冷蔵室12または冷凍室13の冷却を行う。
このとき、冷蔵用冷却器22に流れる冷媒により、冷蔵用蓄冷材51Aも一緒に冷却される。
続いて、第1の時間帯の前の第2の時間帯になると、制御部60は、蓄冷運転を開始する。
蓄冷運転は、圧縮機30を駆動し、まず、三方弁33を冷凍用冷却器24側に切り替えて、冷凍用冷却器24に冷媒を流し、冷凍用冷却器24により冷凍室13の冷却を行う。この運転は冷凍室13が所定温度(例えば、―26℃)になるまで、または所定時間(例えば、2時間)の間、続けられる。
その後、三方弁33を冷蔵用冷却器22側に切り替えて、冷蔵用冷却器22により冷蔵室12の冷却を行うとともに、冷蔵用蓄冷材51Aの冷却を行う。この制御は、冷蔵用蓄冷材51Aの凍結率が略100%になるまで続けられる。
なお、冷蔵用蓄冷材51Aの蓄冷を行う場合は、冷蔵室12の庫内温度に基づいて冷蔵用ファン23の回転数を制御し、設定温度よりも低くなると回転数を下げて駆動し、冷蔵室12の庫内温度が1.5℃以下となる場合には、冷蔵用ファン23を停止するように制御する。この場合は、冷蔵用蓄冷材51Aの温度が低下していくので、同時に冷蔵用蓄冷材51Aの蓄冷を行うことができる。
第2の時間帯における蓄冷運転が完了し、第1の時間帯になると、制御部60は、放冷運転を開始する。
放冷運転は、圧縮機30を停止させる。制御部60は、冷蔵室温センサ61による冷蔵室12の庫内温度に基づいて、冷蔵用ファン23の回転数を低回転または断続運転で制御する。
冷凍用ファン25は、停止する。これにより、冷凍用冷却器24と冷凍室13の空気との熱交換を抑制している。
そして、実施の形態1と同様に、冷蔵室12の庫内温度が6℃より高くなった場合、または、冷凍室13の庫内温度が-18℃より高くなった状態が、所定時間(例えば、10分)連続した場合には、第1の時間帯の終了時刻を待たずに、放冷運転を終了し、庫内冷却運転を開始する。
制御部60は、第1の時間帯が経過して放冷運転が終了した場合は、庫内冷却運転を開始する。
庫内冷却運転は、圧縮機30を駆動し、冷蔵用冷却器22または冷凍用冷却器24に冷媒を送ることで、冷蔵室12または冷凍室13の冷却を行う。
冷蔵室12および冷凍室13の庫内温度が所定温度に冷却された場合には、庫内冷却運転を終了し、通常運転に移行する。
[3-3.効果等]
以上述べたように、本実施の形態においては、圧縮機30と、冷蔵用冷却器22および冷凍用冷却器24(冷却器)と、冷蔵用ファン23および冷凍用ファン25(送風機)と、冷蔵用冷却器22の冷却により蓄冷される冷蔵用蓄冷材51A(蓄冷材)と、圧縮機30及び冷蔵用ファン23および冷凍用ファン25を制御する制御部60と、を備える。制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化を示すダックカーブ現象に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内冷却中に冷蔵用蓄冷材51Aに蓄冷する蓄冷運転を実行する。制御部60は、第2時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、圧縮機30を停止した状態で、冷蔵用ファン23を駆動して冷蔵用蓄冷材51Aに蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。
これにより、実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、冷蔵用蓄冷材51Aに蓄冷された冷熱を放熱することで、冷蔵室12の冷却を行うようにしているので、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。そのため、冷蔵庫1による、実質電力需要の急激な増加の緩和を図ることができる。
(実施の形態4)
[4-1.構成]
次に、本発明の実施の形態4について、説明する。
図12は、本発明の実施の形態4における冷蔵庫1の概略を示す概略断面図である。本実施の形態においては、冷蔵用冷却器22を用いず、冷凍用冷却器24のみにより、冷凍室13および冷蔵室12の両室を冷却するようにしたものである。
図12に示すように、本実施の形態においては、冷凍用冷却器24には、蓄冷材51は設けられていない。
[4-2.動作]
図13は、実施の形態4における冷蔵庫1の動作を示すタイミングチャートである。
図13に示すように、制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯の前においては、通常運転を実行する。
通常運転は、圧縮機30を駆動することにより、冷媒を凝縮器31を介して冷凍用冷却器24に送り、冷凍用冷却器24に冷媒が流れている状態で、冷凍用ファン25を駆動することで、冷凍室13の庫内空気が冷凍用ダクト21の下方から上方に流れる際に、冷凍用冷却器24の冷媒と熱交換して冷却され、冷凍室13に戻される。
冷凍室13は所定温度(-18℃)に冷却された場合には、ダンパ27を開いて、冷凍用冷却器24を通過した冷気を冷蔵用ダクトに送り、冷蔵室12の冷却を行う。
続いて、第1の時間帯の前の第2の時間帯になると、制御部60は、蓄冷運転を開始する。
蓄冷運転は、圧縮機30を駆動し、冷凍用冷却器24に冷媒を流し、冷凍用冷却器24により冷凍室の冷却を行う。この運転は冷凍室13が設定温度(-18℃)より低い温度(例えば、―26℃)になるまで、または所定時間(例えば、2時間)の間、続けられる。
庫内部品(例えば収納ケース)や冷凍室内壁を―26℃まで冷却して、庫内部品や冷凍室内壁を蓄冷手段として冷熱を蓄熱する、また冷凍室13に収納されている食品も同じ温度に冷却されるので食品を蓄冷手段として蓄熱することができる。
第2の時間帯における蓄冷運転が完了し、第1の時間帯になると、制御部60は、放冷運転を開始する。
放冷運転は、圧縮機30を停止させる。制御部60は、冷蔵室温センサ61による冷蔵室12の庫内温度に基づいて、ダンパ27の開閉を制御する。
冷凍用ファン25は、停止する。これにより、冷凍室13は、蓄冷手段として―26℃に冷却された庫内部品、冷凍室内壁そして食品の放冷により冷凍室の庫内温度を設定温度(-18℃)以下に維持することができる。
そして、実施の形態1と同様に、冷蔵室12の庫内温度が6℃より高くなった場合、または、冷凍室13の庫内温度が-18℃より高くなった状態が、所定時間(例えば、10分)連続した場合には、放冷運転を終了する。
制御部60は、第1の時間帯が経過して放冷運転が終了した場合は、庫内冷却運転を開始する。
庫内冷却運転は、圧縮機30を駆動し、冷凍用冷却器24に冷媒を送り、冷凍用冷却器24の冷媒と冷凍室13の空気とを熱交換することで、冷凍室13の冷却を行うとともに、ダンパ27を開閉制御して冷蔵室12の冷却を行う。
冷蔵室12および冷凍室13の庫内温度が所定温度に冷却された場合には、庫内冷却運転を終了し、通常運転に移行する。
[4-3.効果等]
以上述べたように、本実施の形態においては、圧縮機30と、冷凍用冷却器24(冷却器)と、冷凍用ファン25(送風機)と、圧縮機30及び冷凍用ファン25を制御する制御部60と、を備える。制御部60は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、圧縮機30を駆動して庫内を所定温度以下に冷却する蓄冷運転を実行する。制御部60は、第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、圧縮機30を停止した状態で、冷凍用ファン25を駆動して蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する。
これにより、実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、蓄冷された冷熱を放冷することで、冷蔵室12および冷凍室13の冷却を行うようにしているので、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。そのため、冷蔵庫1を実質電力需要の急激な増加が問題となる地域に設置したときに、実質電力需要の急激な増加の緩和を図ることができる。
(実施の形態5)
次に、本開示の実施の形態5について、説明する。
図14は、本開示の実施の形態5における冷却装置の制御システムを示す概略図である。
図14に示すように、本変形例においては、冷蔵庫1は、制御部60と電力会社サーバ70とクラウドサーバ71を介して通信可能に構成されている。
電力会社は、実際の電力消費量から太陽光発電設備で発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域が変化するか否かを判断する。
実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第1の時間帯として、例えば、17時から20時の時間帯を設定していた場合、電力会社により、実質電力需要が急増する領域が、例えば、16時から19時の時間帯に変更と判断した場合、その旨を電力会社サーバ70からクラウドサーバ71を介して冷蔵庫1の制御部60に送信する。
冷蔵庫1の制御部60は、電力会社サーバ70から実質電力需要が急増する領域の変更があった場合には、制御部60は、第1の時間帯を16時から19時として再設定する。
制御部60は、第1の時間帯の再設定に応じて、第2の時間帯および第3の時間帯をそれぞれ再設定する。
制御部60は、再設定された後の、第1の時間帯から第3の時間帯に基づいて、冷蔵庫1の制御を行う。第1の時間帯から第3の時間帯に基づく冷蔵庫1の制御は、前述の実施の形態1から実施の形態3と同様の制御となる。
このように実施の形態5においては、電力会社が、実質電力需要が急増する領域の変化を判断し、その判断結果を冷蔵庫1に送信することで、冷蔵庫1により、実質電力需要が急増する領域をより正確に設定することができ、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。
(実施の形態6)
次に、本開示の実施の形態6について、説明する。
図15は、本開示の実施の形態6における冷却装置の制御システムを示す概略図である。
図15に示すように、本実施の形態においては、実施の形態5と同様に、冷蔵庫1は、制御部60と電力会社サーバ70とクラウドサーバ71を介して通信可能に構成されている。
さらに、本変形例の冷却システムは、制御部60および電力会社サーバ70とクラウドサーバ71を介して通信可能とされた端末装置72を備えている。端末装置72は、冷蔵庫1の利用者が携帯するものである。
電力会社サーバ70と通信可能に構成されたクラウドサーバ71は、電力会社サーバ70による予め設定された実質電力需要が急増する領域(第1の時間帯)に対して、予め設定された第2の時間帯の所定時間(例えば、1時間)前に、端末装置72に通知を行い、利用者は、予め設定された第1の時間帯、第2の時間帯、そして第3の時間帯に基づく冷蔵庫1の制御を実行するか否かを、選択することができるように構成されている。
そして、利用者が端末装置72により、実質電力需要が急増する領域により制御することを選択した場合は、選択結果が制御部60に送信される。
制御部60は、利用者が実行を選択した場合には、第1の時間帯、第2の時間帯、そして第3の時間帯に基づいて、冷蔵庫1の制御を行う。利用者が実行しないと選択した場合には、通常運転を継続する。
このように実施の形態6においては、クラウドサーバ71が予め設定された第2の時間帯の所定時間(例えば、1時間)前に、端末装置72に通知を行い、利用者は、予め設定された第1の時間帯から第3の時間帯に基づく冷蔵庫1の制御を実行するか否かを、選択することができる。
これによって、日によって、実質電力需要が急増する領域(第1の時間帯)に、冷蔵庫への投入負荷が大きい場合は、利用者の都合に合わせて設定を回避することができる。
(実施の形態7)
次に、本開示の実施の形態7について、説明する。
実施の形態7の構成は実施の形態6と同様であり、図15を用いて説明する。
図15の構成は実施の形態6と同様であり、説明を省略する。
実施の形態5と同様に、電力会社サーバ70は、実質電力需要が急増する領域(第1の時間帯)が変化する場合、変化する領域をクラウドサーバ71に送信し、クラウドサーバ71は、実質電力需要が急増する領域が変化するか否かの判断結果を冷蔵庫1の制御部60および端末装置72に送信する。
クラウドサーバ71から実質電力需要が急増する領域の変更が端末装置72に送られた場合には、利用者は、電力会社サーバ70から送られた新たな実質電力需要が急増する領域により制御するか、予め冷蔵庫1に設定されている実質電力需要が急増する領域により制御するかを選択することができるように構成されている。
そして、利用者が端末装置72により、新たな実質電力需要が急増する領域により制御することを選択した場合は、選択結果が制御部60に送信される。
制御部60は、新たな実質電力需要が急増する領域を第1の時間帯として再設定する。
制御部60は、第1の時間帯の再設定に応じて、第2の時間帯および第3の時間帯をそれぞれ再設定する。
一方、利用者が端末装置72により、電力会社サーバ70から送られた新たな実質電力需要が急増する領域による制御を選択せず、予め冷蔵庫1に設定されている実質電力需要が急増する領域により制御することを選択した場合には、制御部60は、予め設定された第1の時間帯から第3の時間帯に基づいて、冷蔵庫1の制御を行う。
このように実施の形態7においては、電力会社が、実質電力需要が急増する領域の変化を判断した結果を冷蔵庫1および端末装置72に送信し、利用者が電力会社サーバ70から送られた新たな実質電力需要が急増する領域により制御するか、予め冷蔵庫1に設定されている実質電力需要が急増する領域により制御するかを選択することができる。そのため、利用者の希望に沿った実質電力需要が急増する領域により制御することができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1から実施の形態7を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1から実施の形態7で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
(技術1)圧縮機と、冷却器と、送風機と、前記冷却器の冷却により蓄冷される蓄冷手段と、前記圧縮機及び送風機を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、実際の電力消費量から再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却中に前記蓄冷手段に蓄冷する蓄冷運転を実行し、前記第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、前記圧縮機を停止した状態で、前記送風機を駆動して前記蓄冷手段に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する、冷却装置。
この構成により、実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、蓄冷手段に蓄冷された冷熱を放熱することで、冷蔵室および冷凍室の冷却を行うようにしているので、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。そのため、冷蔵庫を実質電力需要が急増する領域の時間帯やダックカーブ現象が問題となる地域に設置したときに、実質電力需要の急増の緩和を図ることができる。
(技術2)前記制御部は、前記第1の時間帯の後の予め設定した第3の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却運転を実行する、技術1に記載の冷却装置。
この構成により、第1の時間帯で放冷運転を行い、冷蔵室および冷凍室の庫内温度が上昇した場合に、冷蔵室および冷凍室を速やかに冷却することができる。
(技術3)前記実質電力需要が急増する領域は、予め設定された夕方の時間帯である、技術1または技術2に記載の冷却装置。
この構成により、実質電力需要が急増する領域を、食事の準備など比較的電力消費が集中する夕方に設定することで、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。
(技術4)前記実質電力需要が急増する領域は、予め設定された朝方の時間帯である、技術1または技術2に記載の冷却装置。
この構成により、実質電力需要が急増する領域を、食事の準備など比較的電力消費が集中する朝方に設定することで、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。
(技術5)前記冷却器は、冷蔵室を冷却する冷蔵用冷却器である、技術1から技術4のいずれか一項に記載の冷却装置。
この構成により、冷蔵用冷却器により蓄冷手段の蓄冷を行い、この蓄冷手段による放冷運転を行うことができる。
(技術6)前記冷却器は、冷凍室を冷却する冷凍用冷却器である、技術1から技術4のいずれか一項に記載の冷却装置。
この構成により、冷凍用冷却器により蓄冷手段の蓄冷を行い、この蓄冷手段による放冷運転を行うことができる。
(技術7)前記制御部は、前記第1の時間帯、前記第2の時間帯および第3の時間帯以外の時間帯に、除霜運転を実行する、技術1から技術7のいずれか一項に記載の冷却装置。
この構成により、第1の時間帯、第2の時間帯および第3の時間帯以外の時間帯に除霜運転を実行することで、放冷運転時に除霜してしまうことによる蓄冷手段の溶融などを抑制して、蓄冷手段による放冷運転を効率よく行うことが可能となる。
(技術8)前記第2の時間帯の蓄冷運転を実行する場合、庫内冷却は、冷蔵室の冷却よりも冷凍室の冷却を先に行う、技術1から技術7のいずれか一項に記載の冷却装置。
この構成により、冷蔵室は凍結防止のため、冷蔵室の庫内温度1.5℃までの冷却とし、アンダーシュートしても0℃以下まで下がらない。一方、冷凍室は下限温度がないため、過冷却(冷やしこみ)が大きくとれる。そのため、余分に冷やしても顕熱分も蓄冷手段に蓄冷することができる。
(技術9)圧縮機と、冷却器と、送風機と、前記冷却器の冷却により蓄冷される蓄冷手段と、を備え、実際の電力消費量から再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却中に前記蓄冷手段に蓄冷する蓄冷運転を実行し、前記第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、前記圧縮機を停止した状態で、前記送風機を駆動して前記蓄冷手段に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する、冷却装置の運転方法。
この構成により、実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、蓄冷手段に蓄冷された冷熱を放熱することで、冷蔵室および冷凍室の冷却を行うようにしているので、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。そのため、冷蔵庫をダックカーブ現象が問題となる地域に設置したときに、ダックカーブ現象の緩和を図ることができる。
(技術10)前記第1の時間帯の後の予め設定した第3の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却運転を実行する、技術9に記載の冷却装置の運転方法。
この構成により、第1の時間帯で放冷運転を行い、冷蔵室および冷凍室の庫内温度が上昇した場合に、冷蔵室および冷凍室を速やかに冷却することができる。
(技術11)電力需要を管理する電力会社が備えるサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能とされ冷却装置の運転を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、実際の電力消費量から再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却中に前記蓄冷手段に蓄冷する蓄冷運転を実行し、前記第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、前記圧縮機を停止した状態で、前記送風機を駆動して前記蓄冷手段に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行し、前記サーバ装置から実質電力需要が急増する領域の変更が送信された場合、前記実質電力需要が急増する領域である前記第1の時間帯を変更して、前記蓄冷運転、放冷運転を実行する、冷却装置の制御システム。
この構成により、電力会社が、実質電力需要が急増する領域の変化を判断し、その判断結果を制御部に送信することで、制御部により、実質電力需要が急増する領域をより正確に設定することができ、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができる。
(技術12)前記冷却装置の利用者が携帯し、前記サーバ装置または前記制御部と通信可能とされた端末装置をさらに備え、前記端末装置に前記サーバ装置から実質電力需要が急増する領域の変更が送信された場合、前記利用者は端末装置により、前記サーバ装置から送られた新たな実質電力需要が急増する領域により制御するか、予め制御部に設定されている実質電力需要が急増する領域により制御するかを選択可能であり、前記制御部は、前記端末装置により選択された実質電力需要が急増する領域に基づいて制御する、技術11に記載の冷却装置の制御システム。
この構成によれば、電力会社が、実質電力需要が急増する領域の変化を判断した結果を制御部および端末装置に送信し、利用者がサーバ装置から送られた新たな実質電力需要が急増する領域により制御するか、予め制御部に設定されている実質電力需要が急増する領域により制御するかを選択することができる。そのため、利用者の希望に沿った実質電力需要が急増する領域により制御することができる。
本開示は、実質電力需要が急増する領域における電力の消費量を低減させることができ、冷蔵庫を実質電力需要が急増する領域の時間帯やダックカーブ現象が問題となる地域に設置したときに、実質電力需要の急増の緩和を図ることができる冷蔵庫に好適に利用可能である。
1 冷蔵庫
10 本体
11 仕切板
12 冷蔵室
13 冷凍室
14 冷蔵室扉
15 冷凍室扉
20 冷蔵用ダクト
21 冷凍用ダクト
22 冷蔵用冷却器
23 冷蔵用ファン
24 冷凍用冷却器
25 冷凍用ファン
26 ヒータ
27 ダンパ
30 圧縮機
31 凝縮器
32 冷媒配管
33 三方弁
34 膨張機構
35 膨張機構
40 冷媒導通部材
41 扁平管
51 蓄冷材
60 制御部
70 電力会社サーバ
71 クラウドサーバ
72 端末装置

Claims (12)

  1. 圧縮機と、冷却器と、送風機と、前記冷却器の冷却により蓄冷される蓄冷手段と、前記圧縮機及び前記送風機を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    実際の電力消費量から再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却中に前記蓄冷手段に蓄冷する蓄冷運転を実行し、
    前記第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、前記圧縮機を停止した状態で、前記送風機を駆動して前記蓄冷手段に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する、
    冷却装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の時間帯の後の予め設定した第3の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却運転を実行する、
    請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記実質電力需要が急増する領域は、予め設定された夕方の時間帯である、
    請求項1に記載の冷却装置。
  4. 前記実質電力需要が急増する領域は、予め設定された朝方の時間帯である、
    請求項1に記載の冷却装置。
  5. 前記冷却器は、冷蔵室を冷却する冷蔵用冷却器である、
    請求項1に記載の冷却装置。
  6. 前記冷却器は、冷凍室を冷却する冷凍用冷却器である、
    請求項1に記載の冷却装置。
  7. 前記制御部は、
    前記第1の時間帯、前記第2の時間帯および第3の時間帯以外の時間帯に、除霜運転を実行する、
    請求項2に記載の冷却装置。
  8. 前記第2の時間帯の蓄冷運転を実行する場合、庫内冷却は、冷蔵室の冷却よりも冷凍室の冷却を先に行う、
    請求項1に記載の冷却装置。
  9. 圧縮機と、冷却器と、送風機と、前記冷却器の冷却により蓄冷される蓄冷手段と、を備え、
    実際の電力消費量から再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、圧縮機を駆動して庫内冷却中に蓄冷手段に蓄冷する蓄冷運転を実行し、
    前記第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、前記圧縮機を停止した状態で、前記送風機を駆動して前記蓄冷手段に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行する、
    冷却装置の運転方法。
  10. 前記第1の時間帯の後の予め設定した第3の時間帯に、前記圧縮機を駆動して庫内冷却運転を実行する、
    請求項9に記載の冷却装置の運転方法。
  11. 電力需要を管理する電力会社が備えるサーバ装置と、前記サーバ装置と通信可能とされ冷却装置の運転を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    実際の電力消費量から再生可能エネルギーで発電された電力量を差し引いた実質電力需要の1日の変化量に基づいて、実質電力需要が急増する領域より前の予め設定した第2の時間帯に、圧縮機を駆動して庫内冷却中に蓄冷手段に蓄冷する蓄冷運転を実行し、前記第2の時間帯の後の実質電力需要が急増する領域である第1の時間帯に、前記圧縮機を停止した状態で、送風機を駆動して前記蓄冷手段に蓄冷した冷熱を放熱する放冷運転を実行し、
    前記サーバ装置から実質電力需要が急増する領域の変更が送信された場合、前記実質電力需要が急増する領域である前記第1の時間帯を変更して、前記蓄冷運転、放冷運転を実行する、
    冷却装置の制御システム。
  12. 前記冷却装置の利用者が携帯し、前記サーバ装置または前記制御部と通信可能とされた端末装置をさらに備え、
    前記端末装置に前記サーバ装置から実質電力需要が急増する領域の変更が送信された場合、前記利用者は端末装置により、前記サーバ装置から送られた新たな実質電力需要が急増する領域により制御するか、予め制御部に設定されている実質電力需要が急増する領域により制御するかを選択可能であり、
    前記制御部は、前記端末装置により選択された実質電力需要が急増する領域に基づいて制御する、
    請求項11に記載の冷却装置の制御システム。
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