JP2024045962A - 二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法 - Google Patents

二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024045962A
JP2024045962A JP2022151074A JP2022151074A JP2024045962A JP 2024045962 A JP2024045962 A JP 2024045962A JP 2022151074 A JP2022151074 A JP 2022151074A JP 2022151074 A JP2022151074 A JP 2022151074A JP 2024045962 A JP2024045962 A JP 2024045962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deterioration
characteristic
condition information
battery
degradation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022151074A
Other languages
English (en)
Inventor
耕平 本蔵
Kohei Motokura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2022151074A priority Critical patent/JP2024045962A/ja
Priority to PCT/JP2023/006376 priority patent/WO2024062648A1/ja
Publication of JP2024045962A publication Critical patent/JP2024045962A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/36Arrangements for testing, measuring or monitoring the electrical condition of accumulators or electric batteries, e.g. capacity or state of charge [SoC]
    • G01R31/367Software therefor, e.g. for battery testing using modelling or look-up tables
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/36Arrangements for testing, measuring or monitoring the electrical condition of accumulators or electric batteries, e.g. capacity or state of charge [SoC]
    • G01R31/382Arrangements for monitoring battery or accumulator variables, e.g. SoC
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/36Arrangements for testing, measuring or monitoring the electrical condition of accumulators or electric batteries, e.g. capacity or state of charge [SoC]
    • G01R31/385Arrangements for measuring battery or accumulator variables
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/36Arrangements for testing, measuring or monitoring the electrical condition of accumulators or electric batteries, e.g. capacity or state of charge [SoC]
    • G01R31/392Determining battery ageing or deterioration, e.g. state of health
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/42Methods or arrangements for servicing or maintenance of secondary cells or secondary half-cells
    • H01M10/48Accumulators combined with arrangements for measuring, testing or indicating the condition of cells, e.g. the level or density of the electrolyte
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J7/00Circuit arrangements for charging or depolarising batteries or for supplying loads from batteries

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

Figure 2024045962000001
【課題】二次電池の劣化状態を簡易に取得できるようにする。
【解決手段】第1の電池110について、参照劣化特性DCを出力する参照劣化特性計算部10と、使用条件情報USの一つである第1の使用条件情報US1を参照劣化特性計算部10に供給して得た第1の参照劣化特性DC1と、第1の使用条件情報US1に指定された使用条件で第2の電池120を使用した場合における、少なくとも一つの劣化点データDA1と、に基づいて、補正係数αを算出する補正係数算出部20と、第2の参照劣化特性DC2と、補正係数αと、に基づいて、推定劣化特性データDP2を出力する劣化特性修正部30と、を二次電池の劣化予測装置1に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法に関する。
本技術分野の背景技術として、下記特許文献1~3には、二次電池の劣化診断等の技術が記載されている。これら文献の記述は本願明細書の一部として包含される。
特開2022-018264号公報 特開2009-080093号公報 国際公開第2014/128902号
ところで、上述した技術において、二次電池の劣化状態をより簡易に取得したいという要望がある。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、二次電池の劣化状態を簡易に取得できる二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の二次電池の劣化予測装置は、第1の電池について、入力された使用条件情報に対応する、使用量と劣化度との関係である参照劣化特性を出力する参照劣化特性計算部と、前記使用条件情報の一つである第1の使用条件情報を前記参照劣化特性計算部に供給して得た第1の参照劣化特性と、前記第1の使用条件情報に指定された使用条件で第2の電池を使用した場合における、前記使用量と前記劣化度との組合せである少なくとも一つの劣化点データと、に基づいて、補正係数を算出する補正係数算出部と、前記第1の使用条件情報とは異なる前記使用条件情報である第2の使用条件情報を前記参照劣化特性計算部に供給して得た第2の参照劣化特性と、前記補正係数と、に基づいて、前記第2の使用条件情報に指定された使用条件における、前記第2の電池の前記使用量と前記劣化度との関係の推定結果である推定劣化特性データを出力する劣化特性修正部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、二次電池の劣化状態を簡易に取得できる。
第1実施形態による劣化予測装置のブロック図である。 各種劣化特性の一例を示す図である。 コンピュータのブロック図である。 劣化予測装置が実行する劣化予測ルーチンのフローチャートである。 各種劣化特性の他の例を示す図である。 第3実施形態による劣化予測装置のブロック図である。 第4実施形態による劣化予測装置のブロック図である。 第4実施形態における劣化予測装置の動作の要部を示すフローチャートである。
[実施形態の概要]
リチウムイオン電池等の二次電池は、車両に搭載される駆動用電源、スマートハウス、その他民生用や産業用の蓄電用電源として利用されており、機器のエネルギ的な効率化が進められている。リチウムイオン電池等は、充放電の繰り返し時や高温環境下での保管時に、電池特性が劣化することが知られている。近年では、電気自動車用途としては使用済みの電池を別の用途に用いる二次利用も注目されている。近年、電池の特性劣化を予測する技術が研究開発されている。特性劣化の予測には、一般には、電池を様々な使用条件で使用して使用期間と特性の関係を測定し、使用条件と特性劣化の関係性を劣化モデルとしてまとめる手法がある。すなわち、この劣化モデルに任意の使用条件を入力して出力として特性劣化の予測結果を得ることができる。しかし、電池の信頼性の高い劣化モデルを作成するためには、長期間の寿命試験を行う必要がある。
これに対し、上述した特許文献1に記載の技術を応用すると、電池の劣化予測を行うことができると考えられる。すなわち、特許文献1に記載の技術を応用すると、寿命試験に基づいて電池の劣化モデルを構築しておき、試験後に同じ電池の稼動データと劣化度を取得し、稼動データを劣化モデルに入力して算出した劣化度が、取得した劣化度に近付くように劣化モデルを調整できる。この方法によれば、電池の劣化モデルを構築するための寿命試験の期間を短縮できると考えられる。
しかしながら、特許文献1を応用した技術では、電池と実験設備を用意してある程度の期間の寿命試験を行う必要がある。電池あるいは電池実験設備を有しない電池ユーザは電池サプライヤから提供される限定的な劣化データを基に複雑な使用条件における電池寿命を想像せざるを得ない。また、電池の二次利用において様々な仕様の電池を扱う場合には、全ての仕様の電池について劣化モデルが存在する場合は少なく、このような場合には従来技術を適用できない課題がある。そこで、後述する実施形態は、電池の寿命試験を実行しない場合においても、特性劣化予測を実現しようとするものである。
[第1実施形態]
〈第1実施形態の構成〉
図1は、第1実施形態による劣化予測装置1のブロック図である。
図1において、劣化予測装置1は、劣化特性計算部10(参照劣化特性計算部)と、補正係数算出部20と、劣化特性修正部30と、を備えている。また、本実施形態においては、二種類の二次電池110,120を想定する。ここで、二次電池110(第1の電池)は、使用している正極活物質および負極活物質の種類が既知であり、種々の特性について詳細な解析が完了している二次電池である。一方、二次電池120(第2の電池)は、例えば、その特性について未だ詳細な解析が完了していない二次電池である。すなわち二次電池120は特性劣化モデルが定められていない二次電池である。但し、二次電池120については、使用している電極活物質、すなわち正極活物質および負極活物質の種類が二次電池110のものと同種または類似していることが好ましい。
劣化特性計算部10は、特性劣化モデル12を記憶している。特性劣化モデル12は、二次電池110の劣化状態の計算方法を定めるものであり、劣化特性データDC(参照劣化特性)を計算するための数式、パラメータ等の集合である。ここで、劣化特性データDCとは、二次電池の「使用量」と「劣化度」との関係を表すデータであり、使用量と劣化度とを対応付けたデータテーブルであることが好ましい。
劣化特性データDCにおける「使用量」とは、二次電池の使用の度合いを表す量である。例えば、「使用量」として、二次電池の「使用時間」、「充放電電気量」、「充放電電気量と使用時間とに重み付けを行い、その結果を加算した値」等を適用することができる。
また、劣化特性データDCにおける「劣化度」とは、二次電池の劣化の度合い、または特性の変化の度合いを表す量である。例えば、「劣化度」として、二次電池の「容量維持率」、「初期状態に対する内部抵抗の比率」、「初期状態に対するインピーダンスの比率」等を適用することができる。また、劣化特性データDCには、二次電池の正極容量、負極容量、SOC範囲に対応する正極の使用範囲、SOC範囲に対応する負極の使用範囲、正極側の内部抵抗、負極側の内部抵抗、電解液の抵抗、集電体の抵抗などの情報が含まれていると、より好ましい。
劣化特性計算部10は、使用条件情報USが供給されると、その使用条件情報USに対応する劣化特性データDCを出力する。ここで、使用条件情報USとは、例えば、二次電池の「電池温度」、「環境温度」、「SOC(State of Charge:充電率)」、「充放電電流」、「充放電サイクルにおけるSOCの範囲」、「保存と充放電サイクルの繰り返しパターン」等を示す情報であってもよく、これらを組み合わせた情報であってもよい。
より具体的には、使用条件情報USには、
(1)電池温度40℃、70%SOCによる保存期間、
(2)環境温度25℃、充放電電流の所定時間率による充放電電流量、
(3)SOC範囲:20~80%の充放電サイクル、
(4)保存と充放電サイクルの繰り返し頻度
等を採用することができる。
但し、使用条件情報USは、二次電池110,120の双方において推奨する範囲内の使用条件であることが望ましい。
補正係数算出部20は、二次電池120について使用条件情報US1(第1の使用条件情報)と、一または複数の劣化点データDA1と、を取得する。これらは、例えば、計測結果に基づいてユーザがマニュアル操作で入力するとよい。ここで「劣化点データ」とは、二次電池の一つの使用量と、これに対応する一つの劣化度と、を組み合わせたデータである。
そして、補正係数算出部20は、該使用条件情報US1を劣化特性計算部10に供給することにより、使用条件情報US1に対応する劣化特性データDC1(第1の参照劣化特性)を取得する。従って、この劣化特性データDC1は、二次電池120の使用条件である使用条件情報US1で、二次電池110を使用した場合に、二次電池110に生じると考えられる劣化特性を示すものになる。
図2は、各種劣化特性の一例を示す図である。すなわち、図2は、劣化特性データDC1と、劣化点データDA1と、推定劣化特性データDP1と、の関係の一例を示す。
図2において、横軸は単位を「日」とする使用時間t(使用量)であり、縦軸は単位を「%」とする容量維持率Q(劣化度)である。
図示の例における劣化特性データDC1は、使用時間tの進行に伴って容量維持率Qが減少する、二次電池110(図1参照)の劣化特性を示すものである。
図2の劣化特性データDC1は、二次電池110として三元系の(ニッケル・マンガン・コバルトを主成分とする)正極と、黒鉛の負極とを備える二次電池を適用した場合の例である。また、使用条件情報US1(図1参照)は、「環境温度が25℃、保存時のSOCが75%」であったとする。すなわち、環境温度を25℃、SOCを75%として二次電池110を保存した場合の容量維持率が、図2における劣化特性データDC1になる。
また、図2において、黒塗りの矩形で示す劣化点データDA1は、上述の使用条件情報US1において、二次電池120について計測されたものである。なお、図示の例において、二次電池120は、二次電池110と同様に、三元系の正極と、黒鉛の負極とを備える二次電池を適用している。すなわち、環境温度を25℃、SOCを75%として二次電池120を保存し、容量維持率を6回測定した結果が、図2における劣化点データDA1である。
また、図2に示す推定劣化特性データDP1は、下式(1)に基づいて、求めたデータである。

DP1(t)=1-α(1-DC1(t)) …(1)

但し、式(1)における補正係数αは、推定劣化特性データDP1に対する劣化点データDA1の二乗誤差の和が最小になるように定めたものである。図2に示す例において、補正係数αは「0.652」である。
図1に戻り、補正係数算出部20に含まれる演算部22は、劣化特性データDC1と、劣化点データDA1と、に基づいて、補正係数αを算出する。
但し、補正係数αの算出方法は、図2を参照して説明したもの以外にも、種々の方法が考えられる。例えば、劣化特性データDC1および劣化点データDA1を、一次関数、冪関数などの適当な関数にそれぞれ回帰させ、両者の回帰結果における係数の比を補正係数αとして採用してもよい。
また、劣化特性修正部30は、二次電池120について上述した使用条件情報US1とは異なる他の使用条件情報US2(第2の使用条件情報)を取得し、該使用条件情報US2を劣化特性計算部10に供給する。この使用条件情報US2も、例えばユーザがマニュアル操作で入力するとよい。これにより、劣化特性修正部30は、劣化特性計算部10から、劣化特性データDC2(第2の参照劣化特性)を取得する。この劣化特性データDC2は、使用条件情報US2で二次電池110を使用した場合に、二次電池110に生じると考えられる劣化特性を示すものになる。
劣化特性修正部30に含まれる演算部32は、下式(2)に基づいて、使用条件情報US2に対応する推定劣化特性データDP2を算出する。

DP2(t)=1-α(1-DC2(t)) …(2)

これにより、二次電池120自体の詳細な解析結果が得られない状況においても、二次電池120の様々な使用条件に対応する使用条件情報US2に対して、対応する推定劣化特性データDP2を、簡易に取得することができる。
図3は、コンピュータ980のブロック図である。
図1に示した劣化予測装置1および後述する他の実施形態における劣化予測装置は、図3に示すコンピュータ980を、1台または複数台備えている。
図3において、コンピュータ980は、CPU981と、記憶部982と、通信I/F(インタフェース)983と、入出力I/F984と、メディアI/F985と、を備える。ここで、記憶部982は、RAM982aと、ROM982bと、HDD982cと、を備える。
通信I/F983は、通信回路986に接続される。入出力I/F984は、入出力装置987に接続される。メディアI/F985は、記録媒体988からデータを読み書きする。ROM982bには、CPUによって実行されるIPL(Initial Program Loader)等が格納されている。HDD982cには、アプリケーションプログラムや各種データ等が記憶されている。CPU981は、HDD982cからRAM982aに読み込んだアプリケーションプログラム等を実行することにより、各種機能を実現する。先に図1に示した、劣化予測装置1の内部は、アプリケーションプログラム等によって実現される機能をブロックとして示したものである。
図4は、劣化予測装置1が実行する劣化予測ルーチンのフローチャートである。
図4において、処理がステップS2に進むと、補正係数算出部20は、二次電池120の使用条件を定めた使用条件情報US1と、該使用条件における一または複数の劣化点データDA1と、を取得する。次に、処理がステップS3に進むと、劣化特性計算部10は、特性劣化モデル12を用いて、二次電池110の、使用条件情報US1に対応する劣化特性データDC1を算出する。
次に、処理がステップS4に進むと、補正係数算出部20は、劣化特性データDC1と劣化点データDA1とを比較し、補正係数αを計算する。
次に、処理がステップS5に進むと、劣化特性修正部30は、使用条件情報US1とは異なる使用条件情報US2を取得する。
次に、処理がステップS6に進むと、劣化特性計算部10は、使用条件情報US2に対応する二次電池110の劣化特性データDC2を算出する。
次に、処理がステップS7に進むと、劣化特性修正部30は、劣化特性データDC2に対して、補正係数αによる補正を施し、その結果を推定劣化特性データDP2として出力する。
図5は、各種劣化特性の他の例を示す図である。すなわち、図5は、劣化特性データDC2と、推定劣化特性データDP2との関係の一例を示す。
図示の劣化特性データDC2は、上述した使用条件情報US1とは異なる使用条件情報US2(図1参照)に基づいて、劣化特性計算部10が算出したものである。具体的には、使用条件情報US2は、「環境温度が40℃、保存時のSOCが50%」というものである。図5には、実際に二次電池120の容量維持率Qを計測した結果である劣化点データDA2も示す。但し、劣化点データDA2は、上述した処理では用いられていないデータであり、参考用に示したものである。図5の例によれば、劣化点データDA2の劣化特性データDC2に対する予測誤差と比較して、推定劣化特性データDP2対する予測誤差をきわめて小さくできることが解る。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明において、上述した第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
第2実施形態における劣化予測装置1の構成は、第1実施形態のもの(図1参照)と同様である。但し、使用条件情報USは、二次電池の保存時(充放電電流が流さない時)における保存時使用条件情報USK(第1種使用条件情報、図示略)と、二次電池の充放電時における充放電時使用条件情報USE(第2種使用条件情報、図示略)と、を有する。
また、特性劣化モデル12は、二次電池の保存時における保存時特性劣化モデル12K(図示略)と、二次電池の充放電時における充放電時特性劣化モデル12E(図示略)と、を有する。また、劣化特性計算部10は、使用条件情報USが供給されることにより出力する劣化特性データDCは、二次電池の保存時における保存時劣化特性データDCK(第1種参照劣化特性、図示略)と、二次電池の充放電時における充放電時劣化特性データDCE(第2種参照劣化特性、図示略)と、両者の和と、を含む。
従って、補正係数算出部20が劣化特性計算部10に供給する使用条件情報US1も、保存時使用条件情報USK1(図示略)と、充放電時使用条件情報USE1(図示略)と、を含む。また、劣化特性計算部10が補正係数算出部20に供給する劣化特性データDC1も、保存時劣化特性データDCK1(図示略)と、充放電時劣化特性データDCE1(図示略)と、両者の和と、を含む。
補正係数算出部20における演算部22は、劣化点データDA1と、劣化特性データDC1との関係に基づいて、保存時使用条件情報USK1(図示略)に対応する保存時補正係数αK(第1種補正係数、図示略)と、充放電時使用条件情報USE1(図示略)と、に対応する充放電時補正係数αE(第2種補正係数、図示略)と、を出力する。
また、劣化特性修正部30が劣化特性計算部10に供給する使用条件情報US2も、保存時使用条件情報USK2(図示略)と、充放電時使用条件情報USE2(図示略)と、を含む。また、劣化特性計算部10が劣化特性修正部30に供給する劣化特性データDC2も、保存時劣化特性データDCK2(第1種参照劣化特性、図示略)と、充放電時劣化特性データDCE2(第2種参照劣化特性、図示略)と、両者の和と、を含む。
劣化特性修正部30における演算部32は、保存時劣化特性データDCK2(図示略)と、保存時補正係数αK(図示略)と、に基づいて保存時推定劣化特性データDPK2(図示略)を出力する。また、演算部32は、充放電時劣化特性データDCE2(図示略)と、充放電時補正係数αE(図示略)と、に基づいて充放電時推定劣化特性データDPE2(図示略)を出力する。
そして、演算部32が出力する推定劣化特性データDP2は、上述した保存時推定劣化特性データDPK2と、充放電時推定劣化特性データDPE2と、両者の和と、が含まれる。このように、本実施形態によれば、劣化予測装置1は、二次電池の保存時における保存時特性劣化モデル12K(図示略)と、二次電池の充放電における充放電時特性劣化モデル12E(図示略)と、を用いて、推定劣化特性データDP2を出力できるため、推定劣化特性データDP2の精度を一層高めることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上述した他の実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図6は、第3実施形態による劣化予測装置3のブロック図である。
図6において、劣化予測装置3は、劣化特性計算部10と、補正係数算出部20と、劣化特性修正部30と、を備えている。本実施形態においては、m種類(mは複数)の二次電池110-1~110-m(第1の電池)を想定する。ここで、二次電池110-1~110-mは、使用している正極活物質および負極活物質の組合せが既知であり、当該組合せが相互に異なり、かつ、種々の特性について詳細な解析が完了している二次電池である。
劣化特性計算部10は、二次電池110-1~110-mに各々対応する特性劣化モデル12-1~12-mを記憶している。これら個々の特性劣化モデル12-1~12-mは、第1または第2実施形態の特性劣化モデル12と同様である。そして、劣化特性計算部10は、何れかの二次電池110-1~110-mを指定する電池種別情報BSと、使用条件情報USと、を受信すると、電池種別情報BSおよび使用条件情報USに応じた劣化特性データDCを出力する。
補正係数算出部20は、二次電池120について、電池種別情報BS1と、使用条件情報US1と、一または複数の劣化点データDA1と、を取得する。ここで、電池種別情報BS1は、二次電池120における正極活物質および負極活物質の組合せと、同一の組合せを有する二次電池110-g(但し、1≦g≦m)を指定するものになる。
そして、補正係数算出部20は、電池種別情報BS1と、使用条件情報US1と、を劣化特性計算部10に供給することにより、これらに対応する劣化特性データDC1を取得する。そして、補正係数算出部20に含まれる演算部22は、劣化特性データDC1と、劣化点データDA1と、に基づいて、補正係数αを算出する。
また、劣化特性修正部30は、二次電池120について上述した使用条件情報US1とは異なる他の使用条件情報US2を取得し、該使用条件情報US2と、電池種別情報BS1と、を劣化特性計算部10に供給する。これにより、劣化特性修正部30は、劣化特性計算部10から、電池種別情報BS1に対応する劣化特性データDC2を取得する。劣化特性修正部30に含まれる演算部32は、第1または第2実施形態のものと同様に、使用条件情報US2に対応する推定劣化特性データDP2を算出する。
ここで、二次電池110-1~110-mのうち、二次電池120とは正極・負極活物質が異なるものの劣化特性データを用いて補正係数αを算出することも考えられる。しかし、二次電池120は、使用する正極・負極活物質に応じて、電池の劣化特性、すなわち温度や電池電圧に対する電池特性劣化の速度等は変化する。従って、このような補正係数αを用いると、使用条件情報US1とは異なる使用条件情報US2に対応して取得できる推定劣化特性データDP2において劣化特性の予測誤差が大きくなるという問題が生じる。
これに対して、本実施形態においては、電池種別情報BS1によって、二次電池120における正極活物質および負極活物質の組合せと、同一の組合せを有する二次電池110-g(但し、1≦g≦m)を指定して補正係数αを算出することができる。これにより、本実施形態においては、使用条件情報US1とは異なる使用条件情報US2における推定劣化特性データDP2についても、劣化特性の予測誤差を抑制することができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。なお、以下の説明において、上述した他の実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図7は、第4実施形態による劣化予測装置4のブロック図である。
図7において、劣化予測装置4は、劣化特性計算部10と、補正係数算出部20と、劣化特性修正部30と、劣化モデル選択部40と、電池特性解析部50と、正極・負極劣化特性修正部60と、を備えている。本実施形態においても、第3実施形態と同様に、m種類(mは複数)の二次電池110-1~110-mを想定する。
上述したように、二次電池120の推定劣化特性データDP2の精度を高めるためには、二次電池110-1~110-mのうち、正極活物質および負極活物質の種類が二次電池120と同一のものの劣化特性データDC1を用いることが好ましい。しかし、二次電池120の正極・負極活物質が不明である場合も考えられる。
また、参照する二次電池110-g(但し、1≦g≦m)として、正極活物質および負極活物質の種類が二次電池120と同一のものを選択したとしても、様々な理由により、両者の劣化特性が大きく異なる場合も考えられる。例えば、「正極・負極対向面における正極活物質量と負極活物質量の比率」や、「電池の劣化度」によって、「電池電圧またはSOCと正極電位と負極電位との対応関係」が異なる場合も生じる。これにより、特に80%以上の高SOC領域や、20%以下の低SOC領域における二次電池110-g,120の劣化特性が、大きく相違する場合がある。
そこで、上述の問題に対する本実施形態による解決方法は、以下の通りである。
まず、劣化特性計算部10が記憶する特性劣化モデル12-1~12-mは、正極劣化モデル12P-1~12P-mと、負極劣化モデル12N-1~12N-mと、を備えている。すなわち、特性劣化モデル12-g(但し、1≦g≦m)は、二次電池110-gにおける劣化モデルとして、正極の劣化と負極の劣化とを個別に計算し、正極活物質の特性と負極活物質の特性を組み合わせることにより、劣化特性データDCを生成する。上述した特許文献2に記載されている技術を応用することにより、このような劣化特性データDCを作成することが可能になる。劣化特性計算部10は、第3実施形態のものと同様に、電池種別情報BSと、使用条件情報USと、を受信すると、電池種別情報BSに対応した特性劣化モデル12-gを用いて、劣化特性データDCを出力する。
電池特性解析部50は、二次電池120の基準特性データCDを解析して、正極劣化状態パラメータ値DVP(図示せず)および負極劣化状態パラメータ値DVN(図示せず)なる値を推定するものである。ここで、基準特性データCDとは、充電状態(満充電状態からの放電量)と、少なくとも一つの特性値(例えば開回路電圧)との関係を定めたものである。以下の説明においては、二次電池120の「充電状態」として、「満充電状態からの放電量」を適用することとする。また、「特性値」として、「開回路電圧」を適用することとする。また、基準特性データCDの内容、すなわち「充電状態」と「特性値」との関係は、二次電池120自体の計測結果や、サプライヤから提供されたデータシート等によって既知であるとする。
また、電池特性解析部50が推定する正極劣化状態パラメータ値DVPおよび負極劣化状態パラメータ値DVNは、それぞれ正極および負極の劣化の度合いを定める指標であり、種々のパラメータの値を適用することができる。例えば、正極劣化状態パラメータ値DVPには、例えば、正極活物質の種類、正極の容量、正極の利用範囲等の値を採用することができる。また、負極劣化状態パラメータ値DVNには、例えば、負極活物質の種類、負極の容量、負極の利用範囲等の値を採用することができる。
正極・負極劣化特性修正部60は、電池特性解析部50が推定した、正極劣化状態パラメータ値DVPおよび負極劣化状態パラメータ値DVNに基づいて、劣化特性計算部10に記憶されている正極劣化モデル12P-1~12P-mと、負極劣化モデル12N-1~12N-mと、を修正する。
劣化モデル選択部40は、少なくとも一種類の正極活物質に対応する正極開回路電位特性データPOVDと、一種類の負極活物質に対応する負極開回路電位特性データNOVDと、を予め記憶している。ここで、正極開回路電位特性データPOVDとは、ある正極活物質を適用した正極について、充電状態と正極開回路電位EP(正極特性値、図示せず)との関係を定めたデータである。また、負極開回路電位特性データNOVDとは、ある負極活物質を適用した負極について、充電状態と負極開回路電位EN(負極特性値、図示せず)との関係を定めたデータである。
但し、二次電池110-1~110-mに用いられている全ての正極活物質に対応する正極開回路電位特性データPOVDと、全ての負極活物質に対応する負極開回路電位特性データNOVDと、を予め記憶させておくと一層好ましい。劣化モデル選択部40は、必要に応じて、何れかの正極開回路電位特性データPOVDと、何れかの負極開回路電位特性データNOVDと、を選択する機能を有する。
図8は、第4実施形態における劣化予測装置4の動作の要部を示すフローチャートである。
図8において、処理がステップS12に進むと、電池特性解析部50は、二次電池120の基準特性データCDと、対応する計測結果CDMと、を取得する。基準特性データCDが、二次電池120の二次電池120の充電状態SOC2(図示せず)と開回路電圧OCV2(特性値、図示せず)との関係を定めたものであれば、計測結果CDMは二次電池120の充電状態SOC2と開回路電圧OCV2との計測結果になる。
次に、処理がステップS14に進むと、劣化モデル選択部40は、一種類の正極開回路電位特性データPOVDと、一種類の負極開回路電位特性データNOVDと、を含む組合せを選択する。次に、処理がステップS16に進むと、電池特性解析部50は、正極劣化状態パラメータ値DVPおよび負極劣化状態パラメータ値DVNに対して、適当な値の組合せを仮設定する。
次に、処理がステップS18に進むと、電池特性解析部50は、正極劣化状態パラメータ値DVP(図示せず)と、負極劣化状態パラメータ値DVN(図示せず)と、正極開回路電位特性データPOVDと、負極開回路電位特性データNOVDと、に基づいて、開回路電圧特性OCVC2(図示せず)を計算する。なお、開回路電圧特性OCVC2とは、二次電池120の充電状態SOC2(図示せず)と開回路電圧OCV2(図示せず)との関係を定めた特性である。このような、開回路電圧特性OCVC2の計算方法としては、例えば特許文献2に記載されているものを応用してもよい。
次に、処理がステップS20に進むと、電池特性解析部50は、先にステップS12で取得した計測結果CDMと、開回路電圧特性OCVC2(図示せず)とが近似するか否かを判定する。ここで、「近似する」とは、例えば、「計測結果CDMにおいて各充電状態における開回路電圧と、開回路電圧特性OCVC2による充電状態における開回路電圧との二乗誤差の平均値が所定値以下である」というものである。但し、「近似する」か否かの判定には、二乗誤差の平均値以外の様々な基準を適用することができる。
ステップS20において「No」(近似しない)と判定されると、処理はステップS22に進む。ここでは、電池特性解析部50は、先にステップS14で選択した正極開回路電位特性データPOVDと、負極開回路電位特性データNOVDと、の組合せに対して、ステップS16~S20の処理が所定回数試行されたか否かを判定する。
ステップS22において「No」(所定回数試行されていない)と判定されると、処理はステップS16に戻る。ここでは、電池特性解析部50は、正極劣化状態パラメータ値DVPおよび負極劣化状態パラメータ値DVNの組合せとして、未だ仮設定されたことの無い組合せの値を仮設定する。そして、ステップS16~S20の処理が再び繰り返される。
その後、ステップS22において「Yes」(所定回数実行された)と判定されると、処理はステップS24に進む。ステップS24において、電池特性解析部50は、先のステップS14において、正極開回路電位特性データPOVDと、負極開回路電位特性データNOVDとの全ての組合せが既に選択されたか否かを判定する。
ステップS24において「No」(選択されていない組合せが存在する)と判定されると、処理はステップS14に戻る。ここでは、電池特性解析部50は、正極開回路電位特性データPOVDと、負極開回路電位特性データNOVDとの全ての組合せの中から、未だ選択されていない何れかの組合せを選択する。そして、ステップS14~S22の処理が再び繰り返される。
一方、ステップS24において「Yes」(全ての組合せを選択した)と判定されると、処理は終了する。この場合は、「二次電池120の正極活物質および負極活物質の推定処理が失敗した」ということであり、その旨のエラーメッセージを入出力装置987(図3参照)を介して、ユーザに通知するとよい。
一方、上述したステップS20において「Yes」と判定された場合は、その時点で選択(または仮設定)されている正極開回路電位特性データPOVD、負極開回路電位特性データNOVD、正極劣化状態パラメータ値DVP、および負極劣化状態パラメータ値DVNの妥当性が高い、ということになる。この場合、処理はステップS26に進み、電池特性解析部50は、正極開回路電位特性データPOVDに係る正極活物質および負極開回路電位特性データNOVDに係る負極活物質に対応する二次電池110-g(但し、1≦g≦m)を指定する電池種別情報BS1を、劣化特性計算部10、補正係数算出部20、劣化特性修正部30、および正極・負極劣化特性修正部60に供給する。さらに、電池特性解析部50は、正極劣化状態パラメータ値DVPと、負極劣化状態パラメータ値DVNと、を正極・負極劣化特性修正部60に供給する。
次に、処理がステップS28に進むと、劣化特性計算部10は、電池種別情報BS1に基づいて、何れかの特性劣化モデル12-g(但し、1≦g≦m)を選択する。次に、正極・負極劣化特性修正部60は、特性劣化モデル12-gにおける負極劣化モデル12N-gの初期値を、負極劣化状態パラメータ値DVNに基づいて修正する。また、正極・負極劣化特性修正部60は、特性劣化モデル12-gにおける正極劣化モデル12P-gの初期値を、正極劣化状態パラメータ値DVPに基づいて修正する。以上により、本ルーチンの処理が終了する。
上述した以外の本実施形態の処理は、第1~第3実施形態の何れかと同様である。
すなわち、補正係数算出部20は、使用条件情報US1および劣化点データDA1を受信すると、使用条件情報US1を劣化特性計算部10に供給する。劣化特性計算部10は、これに応じて、劣化特性データDC1を補正係数算出部20に供給する。
但し、本実施形態において、劣化特性計算部10は、電池特性解析部50から供給された電池種別情報BS1に対応する特性劣化モデル12-g(但し、1≦g≦m)を選択する。この特性劣化モデル12-gにおいては、上述したステップS28の処理により、負極劣化モデル12N-gおよび正極劣化モデル12P-gの初期値が修正されている。補正係数算出部20の演算部22は、劣化特性データDC1と、劣化点データDA1と、に基づいて、補正係数αを算出する。
次に、劣化特性修正部30は、使用条件情報US1とは異なる使用条件情報US2を受信すると、使用条件情報US2を劣化特性計算部10に供給する。劣化特性計算部10は、当該使用条件情報US2と、電池種別情報BS1とに応じた劣化特性データDC2を劣化特性修正部30に供給する。劣化特性修正部30は、補正係数αと、劣化特性データDC2と、に基づいて使用条件情報US2に応じた推定劣化特性データDP2を出力する。
[実施形態の効果]
以上のように上述の実施形態によれば、劣化予測装置1,3,4は、第1の電池(110)について、入力された使用条件情報(US)に対応する、使用量(t)と劣化度(Q)との関係である参照劣化特性(DC)を出力する参照劣化特性計算部(10)と、使用条件情報(US)の一つである第1の使用条件情報(US1)を参照劣化特性計算部(10)に供給して得た第1の参照劣化特性(DC1)と、第1の使用条件情報(US1)に指定された使用条件で第2の電池(120)を使用した場合における、使用量(t)と劣化度(Q)との組合せである少なくとも一つの劣化点データ(DA1)と、に基づいて、補正係数(α)を算出する補正係数算出部(20)と、第1の使用条件情報(US1)とは異なる使用条件情報(US)である第2の使用条件情報(US2)を参照劣化特性計算部(10)に供給して得た第2の参照劣化特性(DC2)と、補正係数(α)と、に基づいて、第2の使用条件情報(US2)に指定された使用条件における、第2の電池(120)の使用量(t)と劣化度(Q)との関係の推定結果である推定劣化特性データ(DP2)を出力する劣化特性修正部(30)と、を有する。これにより、第1の電池(110)についての参照劣化特性(DC)を利用して、第2の電池(120)の様々な第2の使用条件情報(US2)に対応する推定劣化特性データ(DP2)を、簡易に取得できる。
また、第3,第4実施形態の劣化予測装置3,4のように、第1の電池(110-1~110-m)および第2の電池(120)が使用している正極活物質および負極活物質の種類は既知であり、参照劣化特性計算部(10)は、使用条件情報(US)に加えて、正極活物質および負極活物質の組合せを特定する電池種別情報(BS)を入力すると、電池種別情報(BS)に対応する参照劣化特性(DC)を出力するものであり、補正係数算出部(20)は、第1の使用条件情報(US1)と、第2の電池(120)に対応する電池種別情報(BS1)と、を参照劣化特性計算部(10)に供給して得た第1の参照劣化特性(DC1)と、少なくとも一つの劣化点データ(DA1)と、に基づいて、補正係数(α)を算出するものであると一層好ましい。これにより、電池種別情報(BS)に対応した参照劣化特性(DC)を取得できるため、第2の電池(120)の様々な第2の使用条件情報(US2)に対応する、一層精密な推定劣化特性データ(DP2)を取得できる。
また、第4実施形態の劣化予測装置4のように、参照劣化特性計算部(10)は、第1の電池(110)の劣化状態の計算方法を定めた特性劣化モデル(12-1~12-m)を用いて参照劣化特性(DC)を出力するものであり、第2の電池の、少なくとも1つの特性値(OCV2)についての充電状態(SOC2)と特性値(OCV2)との関係と、少なくとも1つの正極特性値(EP)について充電状態(SOC2)と正極特性値(EP)との関係を定めた正極開回路電位特性データ(POVD)と、少なくとも1つの負極特性値(EN)について充電状態(SOC2)と負極特性値(EN)との関係を定めた負極開回路電位特性データ(NOVD)と、を用いて、第2の電池(120)における正極活物質および負極活物質の種類および状態を解析する電池特性解析部(50)と、電池特性解析部(50)による解析結果を用いて特性劣化モデル(12-1~12-m)を修正する正極・負極劣化特性修正部(60)と、をさらに備えると一層好ましい。これにより、第2の電池(120)における正極活物質および負極活物質の種類および状態に基づいて、一層精密な推定劣化特性データ(DP2)を取得できる。
また、第2実施形態のように、使用条件情報(US)は、第1種使用条件情報(USK)と、第2種使用条件情報(USE)と、を含むものであり、参照劣化特性計算部(10)が出力する参照劣化特性(DC)は、第1種使用条件情報(USK)に対応する第1種参照劣化特性(DCK)と、第2種使用条件情報(USE)に対応する第2種参照劣化特性(DCE)と、を含むものであり、補正係数算出部(20)が出力する補正係数(α)は、第1種使用条件情報(USK)に対応する第1種補正係数(αK)と、第2種使用条件情報(USE)に対応する第2種補正係数(αE)と、を含むものであり、劣化特性修正部(30)は、第2の使用条件情報(US2)に対応して得た第1種参照劣化特性(DCK2)と、第2の使用条件情報(US2)に対応して得た第2種参照劣化特性(DCE2)と、第1種補正係数(αK)と、第2種補正係数(αE)と、に基づいて、推定劣化特性データ(DP2)を出力すると一層好ましい。これにより、第1種使用条件情報(USK)と、第2種使用条件情報(USE)と、に応じた、一層精密な推定劣化特性データ(DP2)を取得できる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上述した第3,第4実施形態においても、第2実施形態と同様に、使用条件情報US,US1,US2は、それぞれ保存時使用条件情報USK,USK1,USK2(図示略)と、充放電時使用条件情報USE,USE1,USE2(図示略)と、を有し、特性劣化モデル12は、保存時特性劣化モデル12K(図示略)と、充放電時特性劣化モデル12E(図示略)と、を有するものであってもよい。この場合、劣化特性計算部10は、保存時劣化特性データDCK,DCK1,DCK2(図示略)と、充放電時劣化特性データDCE,DCE1,DCE2(図示略)と、を含む劣化特性データDC,DC1,DC2を出力し、補正係数算出部20は保存時補正係数αK(図示略)と、充放電時補正係数αE(図示略)と、を出力する。これにより、劣化特性修正部30は、保存時推定劣化特性データDPK2(図示略)と、充放電時推定劣化特性データDPE2(図示略)と、を含む推定劣化特性データDP2を出力することができる。
(2)上述の第4実施形態においては、特性劣化モデル12-g(但し、1≦g≦m)は、1種類の正極活物質に対応する正極劣化モデル12P-gと、1種類の負極活物質に対応する負極劣化モデル12N-gと、を有するものであった。しかし、正極劣化モデル12P-gは、2種類以上の正極活物質およびこれらの構成比率に基づいて、劣化状態の計算方法を定めるものであってもよい。同様に、負極劣化モデル12N-gも、2種類以上の負極活物質およびこれらの構成比率に基づいて、劣化状態の計算方法を定めるものであってもよい。複数種類の正極活物質または負極活物質を用いた場合における正極または負極特性データの作成方法としては、上述した特許文献3に記載されているものを応用して採用してもよい。
(3)上記実施形態において実行される各種処理は、図示せぬネットワーク経由でサーバコンピュータが実行してもよく、上記実施形態において記憶される各種データも該サーバコンピュータに記憶させるようにしてもよい。
(4)上記実施形態における劣化予測装置1,3,4のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、図4,図7に示したフローチャート、その他上述した各種処理を実行するプログラム等を記憶媒体(プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体)に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
(5)図4,図7に示した処理、その他上述した各処理は、上記実施形態ではプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、その一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向けIC)、あるいはFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いたハードウエア的な処理に置き換えてもよい。
1,3,4 劣化予測装置
10 劣化特性計算部(参照劣化特性計算部)
12-1~12-m 特性劣化モデル
20 補正係数算出部
30 劣化特性修正部
50 電池特性解析部
60 正極・負極劣化特性修正部
110,110-1~110-m 二次電池(第1の電池)
120 二次電池(第2の電池)
Q 容量維持率(劣化度)
t 使用時間(使用量)
α 補正係数
BS 電池種別情報
DC 劣化特性データ(参照劣化特性)
EN 負極開回路電位(負極特性値)
EP 正極開回路電位(正極特性値)
US 使用条件情報
αK 保存時補正係数(第1種補正係数)
αE 充放電時補正係数(第2種補正係数)
BS1 電池種別情報
DA1 劣化点データ
DC1 劣化特性データ(第1の参照劣化特性)
DC2 劣化特性データ(第2の参照劣化特性)
DCE,DCE2 充放電時劣化特性データ(第2種参照劣化特性)
DCK,DCK2 保存時劣化特性データ(第1種参照劣化特性)
DP2 推定劣化特性データ
US1 使用条件情報(第1の使用条件情報)
US2 使用条件情報(第2の使用条件情報)
USE 充放電時使用条件情報(第2種使用条件情報)
USK 保存時使用条件情報(第1種使用条件情報)
DCE2 充放電時劣化特性データ(第2種参照劣化特性)
DCK2 保存時劣化特性データ(第1種参照劣化特性)
NOVD 負極開回路電位特性データ
OCV2 開回路電圧(特性値)
POVD 正極開回路電位特性データ
SOC2 充電状態

Claims (6)

  1. 第1の電池について、入力された使用条件情報に対応する、使用量と劣化度との関係である参照劣化特性を出力する参照劣化特性計算部と、
    前記使用条件情報の一つである第1の使用条件情報を前記参照劣化特性計算部に供給して得た第1の参照劣化特性と、前記第1の使用条件情報に指定された使用条件で第2の電池を使用した場合における、前記使用量と前記劣化度との組合せである少なくとも一つの劣化点データと、に基づいて、補正係数を算出する補正係数算出部と、
    前記第1の使用条件情報とは異なる前記使用条件情報である第2の使用条件情報を前記参照劣化特性計算部に供給して得た第2の参照劣化特性と、前記補正係数と、に基づいて、前記第2の使用条件情報に指定された使用条件における、前記第2の電池の前記使用量と前記劣化度との関係の推定結果である推定劣化特性データを出力する劣化特性修正部と、を有する
    ことを特徴とする二次電池の劣化予測装置。
  2. 前記第1の電池および前記第2の電池が使用している正極活物質および負極活物質の種類は既知であり、
    前記参照劣化特性計算部は、前記使用条件情報に加えて、前記正極活物質および前記負極活物質の組合せを特定する電池種別情報を入力すると、前記電池種別情報に対応する前記参照劣化特性を出力するものであり、
    前記補正係数算出部は、前記第1の使用条件情報と、前記第2の電池に対応する前記電池種別情報と、を前記参照劣化特性計算部に供給して得た前記第1の参照劣化特性と、少なくとも一つの前記劣化点データと、に基づいて、前記補正係数を算出するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の劣化予測装置。
  3. 前記参照劣化特性計算部は、前記第1の電池の劣化状態の計算方法を定めた特性劣化モデルを用いて前記参照劣化特性を出力するものであり、
    前記第2の電池の、少なくとも1つの特性値についての充電状態と前記特性値との関係と、少なくとも1つの正極特性値について前記充電状態と前記正極特性値との関係を定めた正極開回路電位特性データと、少なくとも1つの負極特性値について前記充電状態と前記負極特性値との関係を定めた負極開回路電位特性データと、を用いて、前記第2の電池における前記正極活物質および前記負極活物質の種類および状態を解析する電池特性解析部と、
    前記電池特性解析部による解析結果を用いて前記特性劣化モデルを修正する正極・負極劣化特性修正部と、をさらに備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の二次電池の劣化予測装置。
  4. 前記使用条件情報は、第1種使用条件情報と、第2種使用条件情報と、を含むものであり、
    前記参照劣化特性計算部が出力する前記参照劣化特性は、前記第1種使用条件情報に対応する第1種参照劣化特性と、前記第2種使用条件情報に対応する第2種参照劣化特性と、を含むものであり、
    前記補正係数算出部が出力する前記補正係数は、前記第1種使用条件情報に対応する第1種補正係数と、前記第2種使用条件情報に対応する第2種補正係数と、を含むものであり、
    前記劣化特性修正部は、前記第2の使用条件情報に対応して得た前記第1種参照劣化特性と、前記第2の使用条件情報に対応して得た前記第2種参照劣化特性と、前記第1種補正係数と、前記第2種補正係数と、に基づいて、前記推定劣化特性データを出力する
    ことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一項に記載の二次電池の劣化予測装置。
  5. 前記第1の電池に使用されている電極活物質は、前記第2の電池に使用されている電極活物質と同じである
    ことを特徴とする請求項1に記載の二次電池の劣化予測装置。
  6. 第1の使用条件における第2の電池の使用量と劣化度との組合せである少なくとも一つの劣化点データと、前記第1の使用条件を指定する第1の使用条件情報と、を取得する過程と、
    第1の電池について、前記第1の使用条件情報に対応する、前記使用量と前記劣化度との関係である第1の参照劣化特性を算出する過程と、
    前記第1の使用条件情報に基づいて取得した第1の参照劣化特性と、前記第1の使用条件における前記第2の電池の、前記使用量と前記劣化度との組合せである少なくとも一つの劣化点データと、に基づいて、補正係数を算出する過程と、
    前記第1の使用条件情報とは異なる使用条件情報である第2の使用条件情報に対応して取得した第2の参照劣化特性と、前記補正係数と、に基づいて、前記第2の使用条件情報に指定された使用条件における、前記第2の電池の前記使用量と前記劣化度との関係の推定結果である推定劣化特性データを取得する過程と、を有する
    ことを特徴とする二次電池の劣化予測方法。
JP2022151074A 2022-09-22 2022-09-22 二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法 Pending JP2024045962A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022151074A JP2024045962A (ja) 2022-09-22 2022-09-22 二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法
PCT/JP2023/006376 WO2024062648A1 (ja) 2022-09-22 2023-02-22 二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022151074A JP2024045962A (ja) 2022-09-22 2022-09-22 二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024045962A true JP2024045962A (ja) 2024-04-03

Family

ID=90454252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022151074A Pending JP2024045962A (ja) 2022-09-22 2022-09-22 二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2024045962A (ja)
WO (1) WO2024062648A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5493657B2 (ja) * 2009-09-30 2014-05-14 新神戸電機株式会社 蓄電池装置並びに蓄電池の電池状態評価装置及び方法
JP2015059933A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 株式会社東芝 二次電池の異常診断装置及び異常診断方法
WO2021192845A1 (ja) * 2020-03-27 2021-09-30 本田技研工業株式会社 情報提供システム、サーバ、及び情報提供方法
JP7519625B2 (ja) * 2020-07-15 2024-07-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 情報処理方法及び情報処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2024062648A1 (ja) 2024-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11637330B2 (en) Battery charging method and apparatus
JP6768100B2 (ja) 蓄電池診断装置および蓄電池診断方法、並びに蓄電池制御システム
JP7317484B2 (ja) リチウムイオン電池の容量低下と寿命予測のためのデータ駆動モデル
Zhang et al. A review on prognostics and health monitoring of Li-ion battery
JP5175173B2 (ja) バッテリーの充電状態を推定する装置及び方法
US9952289B2 (en) Storage battery evaluating apparatus and method
CN110346725B (zh) 一种电池健康度评估模型的构建方法、评估方法和装置
CN110678765B (zh) 用于测试电池单体的性能的设备和方法
JP5287844B2 (ja) 二次電池の残存容量演算装置
JP3669673B2 (ja) 電気化学素子の劣化検出方法、残容量検出方法、並びにこれらを用いた充電器および放電制御装置
CN109964137B (zh) 用于估计二次电池的容量保持率的装置和方法
Zhu et al. Accurate lithium-ion battery modeling with inverse repeat binary sequence for electric vehicle applications
KR20140041936A (ko) 배터리 충전 표시 방법, 배터리 충전 모니터링 장치, 충전가능 배터리, 및 제조 물품
Hassan et al. A comprehensive review of battery state of charge estimation techniques
JP2007005304A (ja) 可変忘却係数を持つ状態推定器を使用する制御及び監視の方法
JP2011530697A (ja) バッテリーセルの電圧変化挙動を用いたセルバランス装置及び方法
CN114705990B (zh) 电池簇荷电状态的估计方法及***、电子设备及存储介质
JPWO2018211824A1 (ja) 電池制御装置および車両システム
JP2021524138A (ja) バッテリー管理装置、バッテリー管理方法及びバッテリーパック
CN108051756A (zh) 蓄电池soc的估算方法、***及存储介质
JP2021531456A (ja) バッテリー管理装置、バッテリー管理方法及びバッテリーパック
Ludwig et al. Adaptive method for sensorless temperature estimation over the lifetime of lithium-ion batteries
US11385296B2 (en) Estimating a battery state of an electrochemical battery
JP2024045962A (ja) 二次電池の劣化予測装置および二次電池の劣化予測方法
CN113484762A (zh) 电池健康状态估算方法、装置、设备及存储介质