JP2024031181A - 熱間型打鍛造用分割金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍛造品の表面に疵が生じることを抑制するのに効果的な、熱間型打鍛造用分割金型を提供する。【解決手段】分割された意匠面を有する複数個の金型片を組み合わせることで、鍛造素材を成形するための統合された意匠面を構成した熱間型打鍛造用分割金型において、隣り合う金型片の境界面が鍛造素材を押圧する方向と略平行である境界面Iの位置で、鍛造素材と先に接触する側の金型片Aの意匠面SAと、鍛造素材とあとに接触する側の金型片Bの意匠面SBとの間に、この意匠面SBが階下になるように、上記の境界面Iによる段差を有する、熱間型打鍛造用分割金型である。【選択図】図1

Description

本発明は、熱間型打鍛造の分野に利用できる分割金型に関するものである。
熱間加工温度に加熱した素材を型打鍛造する「熱間型打鍛造」は、予め目的とする鍛造品の形状に型掘りされた「意匠面」を有する金型を使用するので、熱間自由鍛造と比較して、細かな形状が得られて、また、同一形状品の量産にも有利である。
そして、これに使用する熱間型打鍛造用金型を、分割された意匠面を有する複数個の金型片を組み合わせることで、鍛造素材を成形するための統合された意匠面を構成する「分割金型」とすることで、このような金型を、一塊の大きな金型素材から一体金型として削り出して作製する必要がない。そして、このことによって、航空機用ジェットエンジンディスクや、発電用ガスタービンディスク等の成形に用いられる大型の熱間型打鍛造金型であっても、これら金型を歩留りよく製造することが可能となる(特許文献1)。
国際公開第2013/147154号パンフレット
ところで、最近の熱間型打鍛造では、その鍛造素材にニッケル合金やチタン合金といった高強度材が用いられている。そして、上記の各種ディスク製品においては、直径で1メートルを超えるほどの大きさのものもある。このような大型鍛造品を、しかも高強度材を用いて鍛造成形するとなれば、熱間型打鍛造中の変形荷重は150MNを超える程の非常に大きな加圧力にもなる。そして、このような熱間型打鍛造において、それの金型に「分割金型」を用いたときに、鍛造品の表面に著しい疵が生じる場合があった。
本発明の目的は、鍛造品の表面に疵が生じることを抑制するのに効果的な、熱間型打鍛造用分割金型を提供することである。
本発明は、分割された意匠面を有する複数個の金型片を組み合わせることで、鍛造素材を成形するための統合された意匠面を構成した熱間型打鍛造用分割金型において、
隣り合う金型片の境界面が鍛造素材を押圧する方向と略平行である境界面Iの位置で、鍛造素材と先に接触する側の金型片Aの意匠面Sと、鍛造素材とあとに接触する側の金型片Bの意匠面Sとの間に、この意匠面Sが階下になるように、上記の境界面Iによる段差を有する、熱間型打鍛造用分割金型である。
本発明であれば、分割金型を用いて鍛造素材を熱間型打鍛造したときに、鍛造品の表面に疵が生じることを抑制するのに効果的である。
本発明の熱間型打鍛造用分割金型について、それの境界面を含む断面の一例を示す模式図である。 従来の熱間型打鍛造用分割金型について、それの境界面を含む断面の一例を示す模式図である。 従来の熱間型打鍛造用分割金型を用いて熱間型打鍛造を行ったときに、鍛造品の表面に疵が生じるメカニズムを説明する図である。 本発明の熱間型打鍛造用分割金型を用いて作製した鍛造品の表面の一例を示す図面代用写真である。 従来の熱間型打鍛造用分割金型を用いて作製した鍛造品の表面の一例を示す図面代用写真である。 実施例で用いた熱間型打鍛造用分割金型について、それの押圧方向に沿った断面を示す模式図である。
(1)本発明の熱間型打鍛造用分割金型は、隣り合う金型片の境界面が、「鍛造素材を押圧する方向と略平行である境界面I」を含むものである。
図2は、従来の熱間型打鍛造用分割金型について、それの境界面を含む断面の一例を示すものであり、上記の(1)を満たすものである。図2の場合、鍛造素材を押圧する縦方向(鉛直方向)に対して、個々の金型片は横方向(水平方向)に並べて組み合わされていることで、隣り合う金型片の境界面が鍛造素材を押圧する方向と略平行となっている。なお、熱間型打鍛造用金型において、鍛造素材を押圧する方向は、通常、鉛直方向であることが多い。熱間型打鍛造には、密閉鍛造、半密閉鍛造、閉塞鍛造等の種類があるが、いずれの型打鍛造においても、下型に載せた鍛造素材を、上型で鉛直方向に押圧するのが一般的である。
そして、このような熱間型打鍛造用分割金型の具体例を挙げると、特許文献1の熱間鍛造用金型は、「複数個のリング状金型片が互いに同心円状に組み合わされて固定されており、前記リング状金型片の軸方向が被鍛造材を鍛造する際の押圧方向となり、前記熱間鍛造用金型の被鍛造材と接する部分には型彫面が形成される」ものであり、上記の(1)を満たす一形態である。
なお、本発明のいう「略平行」は、上記の「鍛造素材を押圧する方向」と「隣り合う金型片の境界面」とのなす角度が“ゼロ度”である必要はない。つまり、分割金型で鍛造素材を押圧したときに、その反力によって金型片もダイホルダー方向に押されるところ、後述する鍛造品の表面に疵が生じるメカニズムを考えれば、上記の反力が“境界面に沿っても働くような角度”であればよい。そして、この角度は、例えば、上記のゼロ度から概ねプラスマイナス45度の範囲や、プラスマイナス30度の範囲とすることができる。このことについては、特許文献1の熱間鍛造用金型でも、その境界面がリング状金型片の軸方向に対して所定の角度を有しているものが開示される。
そして、本発明の「熱間型打鍛造用分割金型」は、それが上型や下型等であることにも拘らないし、本発明に係る「金型片」も、パンチや、それが境界面に沿って可動できるような、例えば、ノックアウトピン等であってもよい。また、本発明に係る金型片の「意匠面」や、後述する「段差」に、例えば、ニッケル基超耐熱合金の肉盛溶接が行われていてもよい。
(2)本発明の熱間型打鍛造用分割金型は、上記の境界面Iの位置で、「意匠面が鍛造素材と先に接触する金型片Aと、鍛造素材とあとに接触する金型片Bとが隣り合う」ものである。
図2は、従来の熱間型打鍛造用分割金型について、それの境界面Iを含む断面の一例を示すものであり、上記の(2)を満たすものである。図2の場合、上記の境界面Iを挟んで、紙面左側の金型片Bと、同右側の金型片Aとが、組み合わされている。そして、金型片Aの意匠面Sは、その全体的な形状が、金型片Bの意匠面Sに対して“凸形状”である。このことについては、特許文献1の熱間鍛造用金型でも、その互いに組み合わされたリング状金型片の意匠面に凹凸の関係が見られる。なお、金型片Aおよび金型片Bが組み合わされたとき、どちらの金型片が分割金型の“中心側”になるのか“外周側”になるのかには拘らない(鍛造素材が流れる方向に変わりはない)。
分割金型の意匠面がこのような場合、型打鍛造を開始すると、鍛造素材は、まず、金型片Aの意匠面Sと“先に”接触することとなる。そして、型打鍛造が進行して、鍛造素材が意匠面Sによって少なからず変形することで、鍛造素材が金型片Bの意匠面Sの方に押し出されて、鍛造素材が意匠面Sと“あとで”接触し、最終的には、金型全体の意匠面で鍛造品の形状に成形されることとなる。そして、このような鍛造素材の挙動による熱間型打鍛造を実施したときに、鍛造品の表面に著しい疵が生じる場合があることを、発明者は知見した。そして、この鍛造品の表面に疵が生じるメカニズムを、以下の通り、明確にした。
すなわち、従来の熱間型打鍛造用分割金型(図2)で型打鍛造を行うと、まず、その開始時には、鍛造素材は金型片Aの意匠面Sと接触する。そして、意匠面Sによる型打鍛造で変形した鍛造素材が、金型片Bの意匠面Sの方にも流れてから、意匠面Sによる鍛造が開始されるので(意匠面Sと鍛造素材とが接触するので)、それまでの間は、変形荷重に対応した反力が、金型片Aの意匠面Sに集中することとなる。そして、このときの変形荷重が大きいと、加圧された金型片Aが弾性変形して、意匠面Sが鍛造開始前の元の位置よりもダイホルダー側に押し込まれる。その結果、意匠面Sは、鍛造素材が意匠面Sに流れる前から(あるいは、流れているときに)、意匠面Sよりも低い位置に下がる。そして、境界面Iでは、図3に示す通り(丸囲み部。拡大図あり)、金型片Bによるエッジが、鍛造素材が流れてくる方向に対峙して形成される。
意匠面Sが鍛造開始前の元の位置よりもダイホルダー側に押し込まれることについては、それが鍛造品全体としての寸法には影響しないかも知れない。しかし、境界面Iに上記のエッジが形成されると、型打鍛造中、このエッジが鍛造素材を削りながら、鍛造素材が境界面Iを通過する。そして、鍛造品の表面には、この境界面Iに対応した位置に、図5に示すような、引掻き疵(えぐれ疵)が形成されて、製品の品質に悪影響を及ぼす。そこで、本発明の熱間型打鍛造用分割金型は、次の(3)の要件によって、この疵の発生を抑制する。
(3)本発明の熱間型打鍛造用分割金型は、上記の意匠面Sと意匠面Sとの間に、意匠面Sが階下になるように、「上記の境界面Iによる段差を有する」ものである。
本発明では、型打鍛造の初期で、金型片Aの意匠面Sが変形してダイホルダー側に下がることを見越して、型打鍛造の開始前から、境界面Iにおける意匠面Sの位置を、その意匠面Sが下がると見込まれる位置にまで予め下げておく。つまり、本発明の熱間型打鍛造用分割金型は、図1の通り、意匠面Sと意匠面Sとの間に、意匠面Sが階下になるような“段差”を、境界面Iに設けておくものである。
こうしておくことで、型打鍛造の初期には、金型片Aの意匠面Sの位置がダイホルダー側に下がったとしても、上記の予め設けておいた段差が、その意匠面Sの下がった分だけの変位を吸収して、金型片Bによるエッジの形成を緩和する。そして、鍛造素材が意匠面Sに流れるときには、境界面Iの位置における意匠面Sと意匠面Sとの高低差が軽減されているので(金型片Bによるエッジの高さが低いので)、図4に示す通り、上述に起因する疵の発生を抑制することができる。
なお、上記の“意匠面Sが階下になるような段差”について、その“階下”とは、金型が上型であるか下型であるかに関係なく、鍛造素材に押される方向(言わば、ダイホルダー側に近い方)が“階下”である。
そして、本発明に係る“意匠面Sが階下になるような段差”について、その具体的な様態は、図1のようなものの他に、例えば、金型片Bのエッジとなり得る部分や、それに対峙する金型片Aの部分、あるいは、上記の段差自体に面取り加工等を施したものでもよい。こうしておくことで、意匠面Sが、想定した以上に下がった場合、あるいは、想定したよりも下がらなかった場合でも、金型片のエッジによる鍛造素材への攻撃性を和らげるのに効果的である。
本発明に係る上記の段差の様態(形状や高さ)は、金型の弾性解析を行うことで決定が可能である。例えば、金型全体の弾性解析の結果に基づいて、金型片Aが変形しても鍛造品の表面に影響を及ぼさないような段差の最適な様態を求める。そして、段差がそのような様態となるように、金型片Bのエッジ部となり得る部分や、それに対峙する金型片Aの部分を変更することができる。そして、段差の高さは、通常、1~5mmの範囲に収めることができる。
JIS-SKD61相当材で作製した同じ熱間型打鍛造用分割金型を二つ準備した。図6に、これら分割金型の押圧方向に沿った断面を示す。図6の分割金型0は、一つの円柱状金型片を中心として、その周囲に三つのリング状金型片を同心円状に嵌め合わせた、計四つの金型片1でなるものである。なお、最外周にあるのは、金型片1を固定するための固定治具2である。
これら分割金型は、鍛造素材を押圧する方向と略平行な「境界面I」を有しており、この境界面Iの位置で、意匠面が鍛造素材と先に接触する「金型片A」と、鍛造素材とあとに接触する「金型片B」とが隣り合っている。そして、これら分割金型のうちの一方には、上記の境界面Iの位置に、意匠面Sが階下になるように、境界面Iによる段差を設けた(図1)。
これら分割金型と、これらに対峙する金型とを用いて、Alloy718相当のニッケル合金でなる略円盤状の鍛造素材を鍛造し、直径が1メートル程のディスク形状の鍛造品を作製した。鍛造素材の加熱温度は1000℃とした。そして、鍛造中の変形荷重は150MNを超えていた。
作製した鍛造品の外観を目視観察した。その結果、境界面Iに上記の段差を設けなかった分割金型によるものは、その境界面Iに対応した鍛造品の表面の位置に、図5に示すような、引掻き疵(えぐれ疵)が形成されていた。これに対して、境界面Iに上記の段差を設けた分割金型によるものは、図4に示す通り、鍛造品の同表面の位置に、上記の疵が確認されなかった。
0 分割金型
1 金型片
2 固定治具

Claims (1)

  1. 分割された意匠面を有する複数個の金型片を組み合わせることで、鍛造素材を成形するための統合された意匠面を構成した熱間型打鍛造用分割金型において、
    隣り合う金型片の境界面が鍛造素材を押圧する方向と略平行である境界面Iの位置で、鍛造素材と先に接触する側の金型片Aの意匠面Sと、鍛造素材とあとに接触する側の金型片Bの意匠面Sとの間に、前記意匠面Sが階下になるように、前記境界面Iによる段差を有することを特徴とする、熱間型打鍛造用分割金型。
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