JP2024022452A - 発電制御システム - Google Patents

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啓 出口
Hiroshi Deguchi
康祐 藤田
Kosuke Fujita
智博 南部
Tomohiro Nambu
優也 浜田
Yuya Hamada
重和 三宅
Shigekazu Miyake
文昭 中尾
Fumiaki Nakao
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Abstract

【課題】太陽光発電により得られる再生可能エネルギーをより効率的に利用できる発電制御システムを提供する。【解決手段】発電制御システム100は、最大電力追従(MPPT)装置を介して電力を出力する太陽電池と、太陽電池の電力を充電可能な蓄電池と、電力網及び負荷に接続している受変電設備と、MPPT装置及び蓄電池からの直流電力を、受変電設備を含む交流側に出力する片方向インバータを有するパワーコンディショナ(PCS)と、PCSの出力を制御する監視制御装置と、を有する。監視制御装置は、MPPT装置からの電力をパPCSに流入する電力で差し引いた差の電力が正の場合に差の電力が蓄電池の充電に用いられるように、又は、差の電力が負の場合に蓄電池が放電することで差の電力が蓄電池からPCSに与えられるように、PCSから受変電設備へ出力される電力を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、発電制御システムに関する。
電力会社から供給される電力系統の電力に加えて、太陽光発電の電力を、家庭、オフィス、或いは工場などで用いることで、クリーンなエネルギーの利用を促進し、化石燃料の消費を抑制する技術開発の促進が求められている。
例えば、太陽電池の発電電力を制御するパワーコンディショナと、負荷に接続された受変電部と、負荷の消費電力を取得すると共にパワーコンディショナの出力を制御する発電制御装置と、を備え、発電制御装置は、発電電力の上限値を、発電電力の上限値と消費電力との差分が消費電力の一次関数となるよう設定して出力指令値を算出し、出力指令値に基づいてパワーコンディショナは発電電力が上限値以下となるよう制御することで逆潮流を回避する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
電力網から受電する負荷を含む交流側と、再生可能エネルギー発電装置及び蓄電装置を含む直流側との間に接続される双方向インバータを制御可能に構成される制御部を備え、制御部は、再生可能エネルギー発電装置の発電電力量、及び、負荷の消費電力量それぞれの、第1時刻から第2時刻までの間の複数の時刻における予測値を取得し、第2時刻における蓄電装置の目標充電量を仮定し、仮定した目標充電量に対して、第2時刻から第1時刻までさかのぼるように各時刻の予測値を適用して各時刻において目標充電量を更新することによって、第1時刻における目標充電量を算出し、第1時刻における目標充電量に基づいて、双方向インバータに、交流側から直流側への充電動作、又は、直流側から交流側への放電動作を実行させる技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
特許第6364567号公報 特許第6664680号公報
開示の技術は、簡便に構成されるシステムを用いて、逆潮流による系統への影響を抑制しつつ太陽光発電により得られる再生可能エネルギーをより効率的に利用できる技術を提供することを目的とする。
開示の技術は、最大電力追従装置を介して電力を出力する太陽電池と、前記最大電力追従装置と接続され前記太陽電池の電力を充電可能な蓄電池と、電力網及び負荷に接続している受変電部と、前記最大電力追従装置及び前記蓄電池からの直流電力を、前記受変電部を含む交流側に出力する、片方向インバータを有するパワーコンディショナと、前記パワーコンディショナの出力を制御する監視制御装置と、を有し、前記監視制御装置は、前記最大電力追従装置からの電力を前記パワーコンディショナに流入する電力で差し引いた差の電力が正の場合に前記差の電力が前記蓄電池の充電に用いられることが可能なように、又は、前記差の電力が負の場合に前記蓄電池が放電することで前記差の電力が前記蓄電池から前記パワーコンディショナに与えられることが可能なように、前記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力を制御する、発電制御システムを提供する。
また、開示の技術において、前記監視制御装置は、前記パワーコンディショナが前記最大電力追従装置からの電力で負荷に電力を与えることが可能な場合であっても、前記最大電力追従装置からの電力の一部の電力を前記パワーコンディショナが受け取ることを抑制し、前記抑制された電力に起因して前記パワーコンディショナから負荷に与えることができる電力が減じられた電力を補充するように、前記電力網から取得した電力を、前記負荷に与えることで、抑制された前記一部の電力が前記蓄電池の充電に用いられるよう記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力を制御してもよい。
また、開示の技術において、前記監視制御装置は、前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、前記電力網からの、一日における受電電力の最大値が、所定の値を超えないよう前記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力を制御してもよい。
また、開示の技術において、前記監視制御装置は、翌日における前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、翌日における前記電力網からの受電電力の最大値が減少するように、前記パワーコンディショナの出力を制御することで、前記翌日に持ち越される蓄電池に蓄積される電力量を調節してもよい。
また、開示の技術において、前記監視制御装置は、前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、前記蓄電池に充電可能な総電力量を超えないように、前記パワーコンディショナの出力を制御してもよい。
また、開示の技術において、前記監視制御装置は、前記負荷の消費電力が所定の値よりも大きい場合は、受電電力が前記所定の値を超えないようにパワーコンディショナの出力を制御してもよい。
また、開示の技術において、前記監視制御装置は、前記負荷の消費電力が所定の値よりも小さい場合は、前記最大電力追従装置からの電力が前記蓄電池の充電に用いられることが可能なように、パワーコンディショナの出力を抑制してもよい。
また、開示の技術において、前記監視制御装置は、1日の間に複数回、前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データを受け取り、前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データは、少なくとも1日間の情報を含んでもよい。
開示の技術によれば、簡便に構成されるシステムを用いて、逆潮流による系統への影響を抑制しつつ太陽光発電により得られる再生可能エネルギーをより効率的に利用できる技術を提供することができる。
図1は、実施形態の発電制御システム100の構成を示すブロック図である。 図2A乃至図2Cは、UPR122(不足電圧継電器)の動作を契機として発電制御システム100が各部の電力を制御することを説明する図である。 図3A及び図3Bは、小さな逆潮流が発生したことを検知した場合において、電力網140への悪影響を回避し、又は軽減させる制御を示す図である。 図4Aないし図4Cは、負荷電力、太陽光発電電力、蓄電池の充放電電力及び受電電力等の相互関係を示す図である。 図5は、実施形態のうち、主に各種のデータ収集、制御指令及びAI処理に関連する処理を実行する各ハードウエア構成を示した図である。 図6は、太陽電池、MPPT、蓄電池及びPCSの動作を示すための等価回路の一例を示す図である。
以下に、図面を参照して、開示の実施形態を説明する。以下の各実施形態は、それぞれが排他的なものではなく、ある実施形態の一部を他の実施形態に組み込んだり、ある実施形態の一部を他の実施形態の一部で代替したりすることができる。
また、開示の実施形態のそれぞれの構成は、ハードウエアによって実現されてもよく、或いはコンピュータにインストールされたプログラムにより実現されてもよい。
<実施形態1>
図1は、実施形態の発電制御システム100の構成を示すブロック図である。
太陽電池102は、太陽光のエネルギーを電力に変換する。太陽電池は、通常、直列又は並列に接続される複数のセルを含む。太陽電池102は、複数のセルの集合体が太陽電池モジュールを形成し、更に太陽電池モジュールが複数用意されてもよい。
MPPT106は、最大電力追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)制御を行う。最大電力追従制御は、MPPT106の入力側の直流電圧を例えば一定時間の間隔でわずかに変動させて、そのときの太陽電池102の出力電力を計測する。そして、前回の太陽電池102の出力電力との比較を行い、太陽電池102から得られる電力が大きくなる方向に、MPPT106の入力側の直流電圧を変化させることにより、太陽電池102からより大きな出力電力を取り出す制御を行う。そして、MPPT106は、MPPT106の出力側の電圧に応じて出力電流を制御することで、太陽電池102から得られた電力を、効率的に出力側に供給することができる。
PCS108は、パワーコンディショナであり、「PCS」は、Power Conditioning System の略である。本明細書では、PCS108を境として、太陽電池側を直流側と称し、電力網側を交流側と称する。直流側からの直流電力を交流電力に変換して、交流側の負荷130が利用できる交流電力を出力する。したがって、PCS108は、直流を交流に変換する片方向インバータ109によって、直流から交流への変換を行うことができる。
なお、PCS108は、直流と交流の双方向の変換機能をもつ双方向インバータ109を含んでいてもよい。双方向インバータ109を含むPCS108は、交流側からの交流電力を直流に変換して、直流側の蓄電池に直流電力を供給することもできる。
図6は、太陽電池102、MPPT106、蓄電池104及びPCS108の動作を示すための等価回路の一例を示す図である。
図6において、太陽電池102は、起電力Vpにて電流Ipを出力する。この場合、太陽電池から得られる電力は、VpIpとなる。太陽電池102からの電力は、日照の程度及び気温などに影響されると共に、Vpが変化することに応じてIpが変化する。太陽電池102から効率的に電力を得るためには、MPPT106により、VpIpが最大になるVpとIpとの組み合わせを探索するとよい。
MPPT106の等価回路は、オンオフのデューティ比を変化させることができるSW、ダイオードD1、コイルL、キャパシタンスC及び逆流防止のダイオードD2を含む。このMPPT106に示される回路は、その動作を示すための等価回路の一例である。したがって、MPPT106は、この等価回路に限定されるものではないことに留意すべきである。太陽電池102、蓄電池104及びPCS108の等価回路も、同様に一例である。
蓄電池104は、一例として、電圧源Vと内部抵抗rが直列接続された等価回路で示される。
PCS108は、一例として、入力インピーダンスRが変化する等価回路で示す。
図6において、MPPT106のSWのオンオフのデューティ比を変化させることにより、太陽電池102の起電力Vpと出力電流Ipとが変化する。不図示の制御回路を用いて、太陽電池102からの電力VpIpを最大にするように、例えば山登り法の手法を用いて、SWのオンオフのデューティ比を変化させて、日照及び気温などの環境変化に応じて、太陽電池102から最大電力を取り出すことができる。
MPPT106の出力は、蓄電池104及びPCS108に接続されている。MPPT106の出力電圧は、蓄電池104の内部抵抗rが小さいため、蓄電池104の電圧源Vの電圧にほぼ支配される。したがって、MPPT106は、VpIpを最大化する代わりに、MPPT106の出力電流Ioutを最大化するように動作してもよい。
PCS108は、受変電設備120に与える電力に応じて、内部インピーダンスRを変化させるように動作する。
図6に示す等価回路の場合、以下の式が成り立つ。

rIc+R(Iin+Ic)=V (式1)

Iout+Ic=Iin (式2)

ここで、Icは蓄電池104からPCS108に流れる電流、rは蓄電池104の内部抵抗、Vは蓄電池の開放電圧、IoutはMPPT106の出力電流、RはPCS108の入力インピーダンスである。
上記式1及び式2から以下の関係が導かれる。

Ic=(V-RIout)/(2R+r) (式3)

したがって、V>RIoutであれば、Icは正となるので、蓄電池104からPCS108に電力が供給されると共にMPPT106からもPCS108に電力が供給される。
また、V<RIoutであれば、Icは負となるので、蓄電池104にMPPT106から電力が供給され蓄電が行われると共に、MPPT106からPCS108に電力が供給される。
太陽電池102は設置場所、天候、温度などにより最適動作点が変動するため、MPPT106により、太陽電池102からより多くの電力を取り出すことが可能となる。MPPT106は、以下に説明するPCS108(パワーコンディショナ)及び/又は蓄電池104と連携して、動作することが望ましい。
蓄電池104は、MPPT106を介して太陽電池102からの電力を得ることで、電力を蓄電することができる。また、蓄電池104は、蓄電された電力をPCS108に供給することができる。
PCS108は、太陽電池102及び蓄電池104からの電力のいずれか又は双方を受け入れることができる。PCS108は、受け入れた直流電力を交流に変換するインバータ109を有する。インバータ109により変換された交流の電力を受変電設備120に出力する。インバータ109は、直流を交流に変換する片方向インバータ109であってもよいし、更に交流を直流に変換する機能を備えた双方向インバータ109であってもよい。
受変電設備120は、電力を提供する送配電事業者などの電力系統が接続されている。受変電設備120は、電力網140から購入した電力及び/又はPCS108から供給された電力を負荷130等に供給することができる。
受変電設備120は、UPR122(不足電力継電器)及びRPR124(逆電力継電器)を備える。
受電設備120等は、動作状態に関する情報を以下に説明する監視制御装置110に提供することができる。
監視制御装置110は、PCS108の動作状態を受け取ることができ、PCS108に対して、PCS108の動作を制御するための指令をPCS108に伝達することができる。
また、監視制御装置110は、インターネットなどのネットワーク(不図示)を通じて、太陽電池102の発電電力予測値、負荷から要求される電力に関する負荷電力予測値などを受け取ることができる。また、気温・日照予測値等が受け取られてもよい。
また、監視制御装置110は、各種の装置に設けられた各種センサ112から、蓄電池104の蓄電可能電力量、太陽電池102が発電している発電電力量、各種装置の温度、大気の温度及び湿度などの天候の予測情報、日射量等を受け取ってもよい。
なお、発電予測値は、日射量の予測値、気温などの天候の予測情報から、監視制御装置110が自ら予測してもよいし、外部から、これらの情報が提供されてもよい。また、負荷予測値は、一定期間(1日、1週間、季節など)及びその他の要因(天候など)による負荷の過去の消費電力量をAIが学習することで、将来の予測が求められてもよい。負荷予測は、監視制御装置110によって予測されてもよいし、ネットワーク515(図5)を介して外部からこれらの情報が提供されてもよい。或いは、オペレータによって、例えば翌日、1週間、休日又は平日等の負荷予測の情報が提供されてもよい。また、工場などの設備の稼働予測が提供されることで、監視制御装置110が負荷予測値を予測してもよい。
また、監視制御装置110は、UPR122及びRPR124の動作状況を受信してもよい
監視制御装置110は、受け入れたこれらの情報を基にして、PCS108に動作指令を与える。PCS108は、この動作指令に基づいて、受変電設備120へ供給する電力量を決定してもよい。
なお、PCS108は、受変電設備120からの交流電力を直流に変換して蓄電池104に与えてもよい。この場合には、インバータ109は、双方向インバータ109であってもよい。なお、PCS108に備えられるインバータ109を、直流から交流に変換する片方向インバータ109とすることで、PCS108の構成を簡略化することができる。
なお、PCS108が片方向インバータ109を有する場合、電力網140からの電力を蓄電池104に蓄電することができない。しかしながら、後述する実施形態においては、電力網140からの電力を負荷130に与えることで、太陽電池102で発電される電力のうち、一部(又は全部)の電力が負荷103に用いられることが抑制され、この抑制された電力が蓄電池104の充電に用いられるようにすることができる。このようにすることによって、PCS108が片方向インバータ109のみを有する場合であっても、蓄電池104に蓄電される電力量の自由度を増大させることができる。
太陽電池102から蓄電池104への蓄電は、MPPT106を介して自律的に行われる。したがって、この蓄電の制御をPCS108等が直接的に行わなくてもよい構成を採用することができ、全体のハードウエア構成が簡素化される。
MPPT106は、既に述べたように最大電力追従制御を行うことで、太陽電池102から効率的に電力を取得する。MPPT106の出力電圧は、接続されている蓄電池104の起電力に支配される。なぜなら、既に述べたように蓄電池104の内部抵抗rは、小さな値だからである。太陽電池102の発電環境が同じ場合、蓄電池104の起電力が高くなれば、この起電力と同程度にMPPT106の出力電圧が高くなると共に出力電流が小さくなる。
MPPT106の出力電力と、PCS108の出力電力と、蓄電池104の充放電との関係は以下のとおりとなる。
(1)PCS108の出力電力<MPPT106の出力電力とする場合
上記の条件を満足する状態になるように、監視制御装置110がPCS108に対して、PCS108の入力インピーダンスRを調節する指令を出す。PCS108の入力インピーダンスRが調節されることにより、適切な電力が、MPPT106からPCS108に流入すると共に、余剰の電流Icは、蓄電池104に流入することで、蓄電池104が充電される。
なお、蓄電池104が満充電である場合には、保護回路(不図示)により、蓄電池104の過充電が防止されるようにすることが望ましい。この場合には、余剰の電流Icは、蓄電池104の蓄電に用いられなくてよい。
(2)PCS108の出力電力>MPPT106の出力電力とする場合
上記の条件を満足する状態になるように、監視制御装置110がPCS108に対して、PCS108の入力インピーダンスを調節する指令を出す。PCS108の入力インピーダンスが調節されることにより、MPPT106からの全ての電力がPCS108に流入すると共に、不足する電力に対応する電流Icが、蓄電池104からPCS108に流入する。
なお、蓄電池104の蓄電量が零である場合には、蓄電池104からPCS108に電流は流入しない。この場合には、負荷130にPCS108から供給される電力に対する不足分の電力は、電力網140から受変電設備120を介して、負荷130に供給されるよう、受変電部120が動作すればよい。
負荷130は、家庭であれば交流電力を消費する家電製品などであり、工場などであれば、交流電力を消費する機械類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、図1において、各ブロックが矢印付きの線で接続されている。この線は、主要な情報、電力などの流れ及びその流れの方向を示しているが、これらは例示であることに留意すべきである。矛盾のない限り、あるブロックとあるブロックの間に矢印線がつながれていなくても、各種情報又は電力が流れるようになっていてもよいことは言うまでもない。また、各ブロックは、ハードウエアで構成されてもよいし、CPU及びメモリを備えるコンピュータがプログラムを実行することで、各ブロックが動作してもよい。或いは、複数のブロックが1つのハードウエア又はコンピュータで実現されていてもよいし、1つのブロックが複数のハードウエア又はコンピュータに分散されていてもよい。
図2A乃至図2Cは、UPR122(不足電圧継電器)の動作を契機として発電制御システム100が各部の電力を制御することを説明する図である。図2Aは、UPR122が動作しない場合の例を示したグラフであり、UPR122が動作する図2B及び図2Cの理解を助けるための図である。
図2Aを用いて、UPR122が動作しない場合の発電制御システム100の動作を説明する。
PCS230と受電電力220を足し合わせた電力が、受変電設備120を介して、負荷電力210に示されるように負荷130に供給される。この場合において、時刻ta1で、受電電力が所定の第1の値240を下回っている。この所定の第1の値240は、受電電力220がゼロに近い値にあらかじめ設定されている。時刻ta1において受電電力220がゼロに近い値である所定の第1の値240を下回ったことは、受電電力が低下していることを示している。この場合、さらに受電電力がゼロを下回って、マイナス値になる可能性が高いことを知ることができる。図2Aでは、PCS出力230は、一定値を保った形で描かれているが、分かりやすいようにするためであり、PCS出力230が、PCS108などの動作によって変動してもよいことは言うまでもない。この点は、他の図についても同様である。
なお、受電電力220がマイナス値になる場合は、発電制御システム100から電力網に交流電流が流れだす逆潮流が発生していることになる。逆潮流を許容する場合には、受電電力220がマイナス値になることは、電力網に悪影響を与えることにならない。しかしながら逆潮流を許容するためには、逆潮流の電力を計測する機器の設置、電力網との技術的な調整及び契約上の調整などがなされておくことが必要である。このため、逆潮流を許容する場合は、逆潮流を許容しない場合よりも、多くのリソース(設備等)の準備及び運用が必要であり、売電価格と必要とされるリソースの費用とのバランスをも考慮することが求められる。このため、逆潮流を許容しないシステム構成を採用することで、発電制御システム100をシンプル化できるメリットがある。
このため、本明細書の各実施形態では、逆潮流を未然に防止すること、或いは、わずかな逆潮流が発生した時点で、逆潮流を抑制するように制御することを前提に説明する。
図2Aにおいて、時刻ta1から時刻ta2の期間では受電電力220が第1の値240を下回っている。このため、時刻ta1から時刻ta2の期間における受電電力がマイナスになる可能性を減ずるように、受電電力220を、第1の値240以上になるように制御することが望ましい。
図2Bは、受電電力220が、第1の値240を下回ったことを検知した後に、所定の期間t1の間、PCS出力231を第2の値231aにするグラフである。
図2Bにおいて、時刻ta1で、UPR122によって、受電電力222の値が第1の値240を下回ったことを検知する。この検知に応答して、UPR122は、第1の報知信号を監視制御装置110に伝達する。
監視制御装置110は、この第1の報知信号を受信したことに応答して、PCS108に対して、所定の期間t1の間、PCS出力231を(負荷電力210-第1の値240)とするよう、制御信号(第1の指令)を送出するとよい。そして、PCS108は、所定の期間t1の間、受電設備120に(負荷電力210-第1の値240)の電力を与える。したがって、受電電力221は、t1の期間において、以下の電力となる。
受電電力221=負荷電力210-PCS出力231
=負荷電力210-(負荷電力210-第1の値240)
=第1の値240
図2Bにおいて、タイムラグdtは、受電電力221が第1の値240を下回った時刻ta1から、PCS出力231が、(負荷電力210-第1の値240)になるまでの遅れ時間である。
そして、t1が経過すると、監視制御装置110は、PCS108に対する上記制御信号を送出するのを止める。
図2Bにおいて、期間t1経過後に受電電力が再び第1の値240を下回るイベントが、5回発生しているため、PCS出力231は、5つのt1の期間において、(負荷電力210-第1の値240)となっている。
図2Bにおいて、最後に受電電力221が第1の値240を下回って、タイムラグdtの期間に時刻ta2が到来し、受電電力221は、タイムラグdtの間において、第1の値以上となっている。この場合においても、PCS出力は、最後のt1の間において、(負荷電力210-第1の値240)となるため、受電電力221は、第1の値240に保たれてもよい。
図2Bでは、以上のように、タイムラグdtの間を除き、受電電力は、第1の値240に保たれるため、受電電力がマイナスになり、逆潮流が発生してしまうことが、未然に防止できるようになる。ただし、負荷の消費電力の急激な低下により、負荷電力210の低下が発生した場合などには、受電電力221がマイナス値になる可能性はある。ただし、PCS108からの出力が低下するため、受電電力221がマイナスとなり逆潮流によって、電力網140に影響が及ぶことを、効果的に減少させることができる。あるいは、瞬時的な逆潮流の場合には、電力網に140に何ら影響を与えない場合もある。したがって、上記のような構成を有する実施形態によって、発電制御システム100が逆潮流によって電力網140に与える悪影響は、ほとんどの場合に回避できるか、軽減できることとなる。
図2Cは、図2Bの変形例を示すグラフである。図2Cの場合には、t1の期間におけるPCS出力232を(負荷電力210-第1の値240)よりも小さい値(231b)とする場合のグラフである。
PCS出力232<負荷電力210-第1の値240
となるように制御がなされる。図2Cの場合には、t1における受電電力222は、図2Bの場合における受電電力221よりも高い値になる。
したがって、図2Cにおける受電電力222は、図2Bの場合における受電電力221よりも高い値になるため、より逆潮流が発生しにくい状態となる。
なお、既に述べたように、図2Cにおいて、PCS出力232は、t1の終了後に、元の値に復帰している。しかしながら、図2Cは一例であって、監視制御装置110は、PCS出力232と受電電力222と第1の値とを勘案して、再び受電電力が、第1の値を下回らないように、PCS出力232を制御してもよい。この場合には、上記の報知信号(受電電力が第1の値を下回ることにより発生する報知信号)の発生が2回目以降に発生する可能性をより減少させることができる。
なお、実際の負荷電力210が、突発的に減少することはあり得ることである。このような場合においても、図2B又は図2Cに示した制御を、監視制御装置110が行うことによって、逆潮流の発生を未然に防止できる可能性が高くなる。或いは、逆潮流が発生したとしても、その逆潮流による電力網140への悪影響をより軽減させることができる。
なお、上記の実施形態の場合、インバータ109は、片方向インバータ又は双方向インバータのいずれであってもよい。なお、インバータ109が双方向インバータであって、PCS108によって交流側から直流側に電力を供給されている場合には、そもそも逆潮流は発生しない。したがって、インバータ109が、双方向インバータである場合には、PCS108から交流側に電力が供給されている場合に、上記の実施形態が適用されることになる点に留意すべきである。
図3A及び図3Bは、小さな逆潮流が発生したことを検知した場合において、電力網140への悪影響を回避し、又は軽減させる制御を示す図である。
図3Aは、受電電力320がマイナス値である第3の値340以下になった場合において、PCS出力330を制御しない場合の例を示したグラフである。この場合、受電電力320は、負荷電力310-PCS出力330となる。図3Aに示されるように、時刻tb1において、受電電力320が第3の値以下となっており、逆潮流が発生している。
第3の値は、負の値であるが、逆潮流を起こしても、電力網140に悪影響を与えない程度の負の値に設定されることが望ましい。この第3の値よりも大きな逆潮流が発生することを効果的に防止する制御を行うことで、電力網140に対して悪影響を与えることを回避できる。また、以下に示す制御を行って、逆潮流の増大を抑制することで、発電制御システム100の全体的な構成が簡素化される。
図3Bは、逆潮流を増大させないように効果的に制御した場合のグラフである。
受電電力321をRPR124が監視し、時刻tb1において、受電電力321が第3の値以下になった場合に、RPR124が、PCS108に対して、直接第2の指令を送出して、PCS108を停止させるか、PCS108の出力を零にさせる。この場合、タイムラグ(遅れ)を最小限にすることが望ましいため、監視制御装置110を介さずにRPR124から、直接にPCS108に第2の指令を送出して、PCS108を制御させることが望ましい。PCS108の出力は、零又は略零になることが望ましい。この制御によって、時刻tb1から所定の時間t2の間、PCS出力331が零になる。このt2の期間において、PCS出力が零になるため、受電電力321は、負荷電力310と等しくなる。
以上の制御によって、受電電力321がマイナスになり逆潮流が継続している時間を効果的に短縮でき、逆潮流の電力量を小さくすることができる。また、RPR124が直接PCS108を制御するため、PCS出力331を零にするまでのタイムラグを小さくすることができる。
図3Bに示すように、時刻tb1から時間t2が経過した時刻tb2において、PCS108の動作を自動的に復帰させることが望ましい。このようにすることによって、PCS108が停止したままに留まる時間を短くすることができる。
第3の値は、逆潮流が発生しても、電力網140に与える影響を最小限に抑えることができる値、又は、悪影響を与えない負の値に設定することが望ましい。
以上のようにすることで、逆潮流が発生したとしても、その逆潮流が与える悪影響を減少させ、或いは無くすことができる。
なお、t2において、PCS108の動作を復帰させる制御は、監視制御装置110が行ってもよい。したがって、RPR124からの指令は、PCS108と、監視制御装置110とに送られることが望ましい。
なお、理解を容易にするために、図3の説明においては、図2の制御が無いと仮定して、グラフが描かれている。また、図2の説明においては、図3の制御が無いと仮定して、グラフが描かれている。
しかしながら、実際の動作においては、図2と図3の制御が重畳して実行されてもよいことは言うまでもない。
また、図2のt1の期間、図3のt2の期間においては、PCS108の出力が抑制又は停止するため、PCS108から出力され得る電力に余剰の電力が存在することとなる。この場合には、太陽電池102からMPPT106を経由してPCS108に流入していた電力の全て又は一部が、蓄電池104に蓄電されるようにすることが望ましい。
なお、MPPT106によって、この余剰電力は、蓄電池に効果的に充電されるようにMPPT106が動作することが望ましい。MPPT106は、太陽電池102が発生する電力を最大限に引き出す機能を有しているから、交流側に対するPCS108の入力インピーダンスが高くなることで、太陽電池102からの一部の電力をPCS108に振り向ける代わりに、蓄電池104への蓄電に振り向けることで、蓄電がなされる。
以上のようにして、逆潮流を未然に防止するか、又は逆潮流の値を小さくして電力網140への悪影響を極力減少させると共に、その際に発生する余剰電力を、蓄電池104の蓄電に有効に利用することができる。
<実施形態2>
図4Aないし図4Cは、負荷電力、太陽光発電電力、蓄電池の充放電電力及び受電電力等の相互関係を示す図である。なお、図4Aないし図4Cにおいて、MPPT106、PCS108、監視制御装置110、受変電設備120、各種センサ112等に使われる電力は零と仮定し、各種の設備における電力変換効率などに起因する電力の減少は零であると仮定して説明する。
例えば、太陽電池102の発電電力は損失の無いまま、負荷130に用いられたり、蓄電池104に充電されたりすると仮定する。また、例えば、蓄電池104に蓄電された電力は、損失の無いまま、負荷130に用いられると仮定する。また、例えば、蓄電池104に蓄電されるために蓄電池104に流入した電力量は、全て蓄電され、その蓄電された電力量は、全て蓄電池104から負荷130に提供できると仮定して、以下の説明を行う。
なお、現実の発電制御システムの各構成要素は、効率が100%ではないが、以下の説明によって、当業者は、より容易に現実の発電制御システムの動作の理解をすることができ、かつ、当業者は、この仮定の下での理解によって得られた知識によって、本実施形態を現実の発電制御システムにより容易に適用することが可能となる。
図4Aは、ある一日の負荷電力U1と、太陽電池102の発電電力S1とを示したグラフである。なお、1日における負荷電力U1のパターン及び総電力量は、家庭であれば、ウィークディ、休日、旅行などによる留守の日などによって変動する。工場であれば、1日における負荷電力U1のパターン及び総電力量は、工場の稼働日、工場の稼働停止日によって、変動する。
本実施形態は、発電制御システム100において、逆潮流を抑制し、売電を行わない場合を想定している。また、本実施形態は、電力網140からの電力を蓄電池104に蓄電しない場合を想定している。したがって、PCS108は、交流を直流に変換する片方向インバータのみを有している場合、或いは、双方向インバータを有していても、交流側から直流側への電力の流れが無い場合を想定している。
図1に示したように、発電制御システム100において、逆潮流による売電を行わない場合には、1週間、1カ月、1年などの一定期間における太陽電池102の発電電力量は、負荷電力量を大きく超えないことが望ましい。なぜなら、余剰電力の蓄積が増大する傾向であれば、蓄電池104に蓄えられて、有効に利用されるとしても、余剰電力により蓄電池104に蓄えられる電力量が次第に増大し、蓄電池104の充電可能な総電力量を超える可能性が高くなり、結果的に、充電できずに利用されない発電電力量が発生することとなる可能性が高いからである。
蓄電池104が蓄電可能な電力量は、大きいことが望ましいが、コスト等との兼ね合いで、蓄電池104の蓄電可能な電力量が決定される。蓄電可能な電力量が大きいほど、より長期間における、消費電力量と発電電力量の予測のデータを用いることができる。例えば、蓄電池104の蓄電可能な電力量が、1日の平均的な負荷電力量の半日分である場合には、蓄電池104が満充電であったとしても、翌日が曇天で、1日の平均的な発電電力量の半分であれば、満充電の蓄電池104に充電された電力量を使い切る場合も想定される。例えば、蓄電池104の充電可能な電力量が、1日の平均的な負荷電力量の1週間分に相当し、蓄電池104が満充電であれば、翌日が曇天で、1日の平均的な発電電力量の半分であって、不足する負荷電力量を蓄電池104からまかなっても、蓄電池104には、蓄電された電力量が相当程度残っていることになる。
以上のことは、蓄電池104の蓄電可能な電力量が大きいほど、長い期間での消費電力量と発電電力量の予測のデータを用いることが可能であるということの理由を示していることになる。
発電制御システム100における評価値としては、受電コストを下げることが挙げられる。受電コストを下げるより具体的な指標としては、受電における最大電力量を所定の値を超えないようにすることが挙げられる。受電のコストは、電力会社との契約において、最大電力が所定の値を超えないようにすることで、契約単価が上昇することを避けることができる。このためには、受電電力のピークが所定の値を超えないように制御することが望ましいといえる。或いは、受電コストを下げる他の具体的な指標としては、平均的な受電電力を下げることが挙げられる。このためには、蓄電池104が満充電になることを避けることで、発電電力を有効に使い切るように制御することが望ましいと言える。
これらの制御を行うためには、例えば、ピークの受電電力が所定の値を超えないようにすること、電力網140から購入する最大需要電力(デマンド電力)を一日のうちなるべく長い時間帯において一定にすること、及び/又は、発電電力量(太陽光発電)をより多く使うことを評価値とし、上記各種の予測値を入力値とし、上記各種の制御量を出力値として、AIに学習させることにより、AIが制御を行うことが可能となる。
その他、時間帯によって、電力網140からの電力単価が異なる場合には、例えば、電力単価の安い昼の時間帯において電力網140からの電力を増やし、電力単価の高い夜の時間帯において電力網140からの電力を減らして、蓄電池104からの電力消費を増やすことが挙げられる。この場合には、電力網140から購入する電力料金を評価値として採用して学習をAiに行わせることが挙げられる。あるいは、昼夜の電力単価が、上記とは逆の場合にも、その状況に応じて、AIが適切な制御を行うことができる。
あるいは、太陽光からの電力及び電力網140から受け取る電力も含め、全体的な二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する評価値を採用して、学習をAIに行わせることが挙げあれる。
以下に、1日の受電電力を制御する例を具体例として説明する。
図4Aには、ある一日の負荷電力U1と、太陽電池102の発電電力S1とが示されている。蓄電池104が存在しない場合には、電力量U11と電力量U12は、太陽電池102の発電電力量で賄うことができないため、受電電力量で賄われることとなる。
蓄電池104が存在しない場合には、発電電力量S12は消費されずに捨てられる電力である。電力量S13は、負荷130によって消費される。
図4Bは、蓄電池104が利用される場合における、発電電力量と、受電電力量と、蓄電池104に蓄電される電力量と、蓄電池104から放電される電力量との関係を例示すグラフである。
図4Bは、ピークの受電電力が所定の値WSを超えないように、上記の各種の電力を制御したグラフである。
図4Bにおいて、領域で区切られた各電力量は以下のとおりである。
S12:太陽電池102の発電電力量のうち、蓄電池104に蓄電される電力量。
S131a:負荷130に消費される受電電力量であり、この受電電力量によって余剰となった太陽電池102の発電電力量が蓄電池104に蓄電される電力量。この電力は、太陽電池102から負荷130に提供され得る電力であるが、太陽電池1042ら負荷130に与えられる代わりに、蓄電池104の充電に用いられる。このように、太陽電池102からの電力のうち一部の電力をPCS108に提供することを抑制することによって、この抑制された電力を蓄電104に用いることができるため、蓄電池104に蓄電される電力量を制御することができる。なお、S131aは、太陽電池102が発電している時間帯のうちのどの時間帯においても監視制御装置110によって、その時間帯と電力が設定され得る。このような制御を行うことによって、PCS108が片方向インバータ109のみを有する場合であっても、電力網140からの電力を負荷に与えることで、太陽電池102からの電力を蓄電池104に与えることの自由度が増大する。
S132:太陽電池102の発電電力量のうち、負荷に消費される電力量。
U111a:受電電力量であり、負荷に消費される電力量。
U112a:主に前日以前に蓄電された蓄電池104からの電力量であって、負荷130に消費される電力量。
U121a:受電電力量であり、負荷130に消費される電力量。
U122a:前日又はこの日に蓄電された蓄電池104からの電力量であって、負荷130に消費される電力量。
図4Cは、電力制御を行わない場合と、電力制御を行った場合における、受電電力を比較したグラフである。
図4Cにおいて、受電電力410は、図4Aにおける電力量U11と電力量U12に対応する受電電力の推移である。そして、受電電力420は、図4Bにおける受電電力の推移である。図4Cにおける電力量U111b、電力量U112b、電力量S131b、電力量122b、電力量121bは、それぞれ図4Bにおける電力量U111a、電力量U112a、電力量S131a、電力量122a、電力量121aに対応する。
図4Cに示されるように、電力制御を行わない場合には、受電電力410の電力ピークがW1であり、所定の値WSを超えているのに対して、電力制御を行った場合には、受電電力420の電力ピークがW2となり、所定の値WS以下となっていることがわかる。
図4Cに示される電力制御を行うためには、前日以前に蓄電池104に少なくとも略電力量U112aの電力が蓄えられていることが前提となる。また、当日においては、蓄電池104に少なくとも略電力量U122aの電力量が蓄えられるように、蓄電池104に蓄電する前日以前の蓄電量及び当日の電力量S131aの制御が行われることになる。加えて、翌日における電力量U112aに対応する電力量が、少なくとも本日において蓄電池104に蓄電されて、翌日に用いられるように準備されるよう制御することが望ましい。これらの電力制御を行うためには、発電制御システム100の現在時刻における状態に関する情報、発電電力予測値、負荷電力予測値、蓄電可能電力量等が用いられる。
また、翌日の受電電力の最大値が所定の値WSよりも減少するように、PCS108の出力を制御することで、翌日に持ち越される、蓄電池104に蓄積される電力量を制御してもよい。このようにすることによって、翌日においても、所定の値WSを超えないように、受電電力を制御することができる。
また、太陽電池102の発電電力量の予測データと負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、蓄電池104に充電可能な電力量を超えないようにPCS108の出力が制御されることが望ましい。
特に、負荷130の消費電力が、所定の値WSよりも大きい場合には、太陽電池102又は蓄電池104からの電力をPCS108が制御して、受電電力が、所定の値WSを超えないようにすることが望ましい。
例えば、受電電力が所定の値WSを超えた場合に、電力網140との電力契約単価が上昇する場合には、受電電力が所定の値WSを超えないように制御が行われることで、電力契約単価の上昇を防止することができる。なお、負荷130の消費電力が極端に大きくなる場合などにおいて、上記実施形態2を用いても、受電電力が所定の値WSを超えてしまうことは、当然に想定できることであるが、上記実施形態2によって、そのような事象が発生する確率を相当程度減少させることができる。
また、負荷130の消費電力が所定の値WSよりも小さい場合には、太陽電池102からの電力が蓄電池104に蓄電されるように、PCS108を制御してもよい。
なお、上記各種の予測データは、少なくとも1日分以上の予測データを含んでいることが望ましい。また、上記各種の予測データは、1日のうちで、複数回更新されて提供されるか、発電制御システム100が自ら予測してもよい。
図5は、実施形態のうち、主に各種のデータ収集、制御指令及びAI処理に関連する処理を実行する各ハードウエア構成を示した図である。図5に示すハードウエア以外に、電力の各種制御を行う図1に示したハードウエアが存在することは言うまでもない。図5に示すハードウエア構成は、図1に示す監視制御装置110及び/又は監視制御装置110に外部から接続される不図示の装置内のコンピュータを備える装置の構成を示すものである。
ハードウエア構成は、CPU501、本実施形態のプログラム及びデータが格納され得るROM502及びRAM503、ネットワークインターフェース505、入力インタフェース506、表示インタフェース507、本実施形態のプログラム及びデータが格納され得る記憶媒体518を制御する外部メモリインタフェース508、出力インタフェース509を有する。これらのハードウエアは、バス504によって相互に接続されている。
また、学習を行うと共に学習結果を出力するAI521は、ネットワーク512に接続され得る。なお、AI521は、例えばネットワーク515に接続される独立のハードウエアで構成されてもよいし、上記CPU501の実行するプラグラムによって実現されてもよい。したがって、AI521の処理については、その実現形態及び他のハードウエアとの接続形態は、この例に限られるものではないことは言うまでもない。AI521の学習は、教師ありの学習であってもよいし、教師なしの学習であってもよい。
ネットワークインターフェース505は、ネットワーク515に接続されている。ネットワーク515には、有線LAN、無線LAN、インターネット、電話網などがある。入力インタフェース506には、入力部516が接続されている。入力部516には、各種のセンサからの信号などが接続されてもよい。表示インタフェース507には、表示部517が接続される。外部メモリインタフェース508には、記憶媒体518が接続される。記憶媒体518は、RAM、ROM、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、メモリーカード等であってもよい。記憶媒体518には、本実施形態を実現するプログラムが格納され得る。出力インタフェース509には、出力部519が接続され、各種のハードウエアに対して制御指令の信号などが出力される。
上述の実施形態の少なくとも一部を実現するプログラムは、図5に示されるハードウエアにより実行され得る。また,実施形態のプログラムは,コンピュータに実行させる方法として,インプリメントされてもよい。本実施形態のプログラムの一部又は全部は、オペレーティングシステムにより実行されてもよい。また、プログラムの一部がハードウエアにより実現されてもよい。プログラムは記憶媒体518、ROM502、又はRAM503に記憶されてもよい。
実施形態の一部のプログラムは,ハードウエアの装置、例えば図1における監視制御装置110としてインプリメントされ得る。
以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
以上の各実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の例示を示したものであって、限定するためのものではないことは言うまでもない。
100 発電制御システム
102 太陽電池
104 蓄電池
109 インバータ
110 監視制御装置
112 各種センサ
120 受変電設備
122 UPR(不足電圧継電器)
124 RPR(逆電力継電器)
130 負荷
140 電力網

Claims (8)

  1. 最大電力追従装置を介して電力を出力する太陽電池と、
    前記最大電力追従装置と接続され前記太陽電池の電力を充電可能な蓄電池と、
    電力網及び負荷に接続している受変電部と、
    前記最大電力追従装置及び前記蓄電池からの直流電力を、前記受変電部を含む交流側に出力する、片方向インバータを有するパワーコンディショナと、
    前記パワーコンディショナの出力を制御する監視制御装置と、
    を有し、
    前記監視制御装置は、
    前記最大電力追従装置からの電力を前記パワーコンディショナに流入する電力で差し引いた差の電力が正の場合に前記差の電力が前記蓄電池の充電に用いられることが可能なように、又は、前記差の電力が負の場合に前記蓄電池が放電することで前記差の電力が前記蓄電池から前記パワーコンディショナに与えられることが可能なように、前記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力を制御する、
    発電制御システム。
  2. 前記監視制御装置は、
    前記パワーコンディショナが前記最大電力追従装置からの電力で負荷に電力を与えることが可能な場合であっても、前記最大電力追従装置からの電力の一部の電力を前記パワーコンディショナが受け取ることを抑制し、前記抑制された電力に起因して前記パワーコンディショナから負荷に与えることができる電力が減じられた電力を補充するように、前記電力網から取得した電力を、前記負荷に与えることで、抑制された前記一部の電力が前記蓄電池の充電に用いられるよう記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力を制御する、
    請求項1に記載の発電制御システム。
  3. 前記監視制御装置は、
    前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、前記電力網からの、一日における受電電力の最大値が、所定の値を超えないよう前記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力を制御する、
    請求項1に記載の発電制御システム。
  4. 前記監視制御装置は、
    翌日における前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、翌日における前記電力網からの受電電力の最大値が減少するように、前記パワーコンディショナの出力を制御することで、前記翌日に持ち越される蓄電池に蓄積される電力量を調節する、
    請求項1に記載の発電制御システム。
  5. 前記監視制御装置は、
    前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、前記蓄電池に充電可能な総電力量を超えないように、前記パワーコンディショナの出力を制御する、
    請求項1に記載の発電制御システム。
  6. 前記監視制御装置は、
    前記負荷の消費電力が所定の値よりも大きい場合は、受電電力が前記所定の値を超えないようにパワーコンディショナの出力を制御する。
    請求項1に記載の発電制御システム。
  7. 前記監視制御装置は、
    前記負荷の消費電力が所定の値よりも小さい場合は、前記最大電力追従装置からの電力が前記蓄電池の充電に用いられることが可能なように、パワーコンディショナの出力を抑制する、
    請求項1に記載の発電制御システム。
  8. 前記監視制御装置は、
    1日の間に複数回、前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データを受け取り、前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データは、少なくとも1日間の情報を含む、
    請求項1ないし7のうちいずれか1項に記載の発電制御システム。

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