JP2024011492A - 三次元座標測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定可能範囲を容易かつ適切に拡大することが可能な三次元座標測定装置を提供する。【解決手段】撮像ヘッド100は、測定点を指示するプローブ200の位置および姿勢に関する情報を生成する。生成された情報に基づいて、撮像ヘッド100の設置状態に応じて定義される座標系上の測定点の座標が算出される。撮像ヘッド100の設置状態が第1の設置状態から第2の設置状態に変更される場合に、第1の設置状態に対応する第1の座標系と、第2の設置状態に対応する第2の座標系とを整合させる処理が行われる。その整合処理の結果と、撮像ヘッド100の設置状態が第1および第2の設置状態であるときにそれぞれ算出された第1および第2の測定点の座標とに基づいて、第1および第2の測定点を跨ぐ測定が行われる。その整合のためにプローブ200と撮像ヘッド100の相対的な位置関係に基づく誘導画像が生成される。【選択図】図1
Description
本発明は、プローブを用いて測定対象物の形状を測定する三次元座標測定装置に関する。
従来より、測定対象物の形状を測定するためにプローブを備える三次元座標測定装置が用いられる。例えば、特許文献1に記載された三次元座標測定装置は、接触部を有するプローブおよび撮像ヘッドを備える。撮像ヘッドは、基準スタンドにより床面等の設置面上に固定され、プローブに設けられた複数のマーカを撮像する。
測定対象物の形状測定時には、測定対象物における測定対象部分にプローブの接触部が接触される。プローブに設けられた複数のマーカが撮像ヘッドによって撮像されることにより、画像データが生成される。その画像データに基づいて測定対象物と接触部との接触位置の座標が算出される。
上記の三次元座標測定装置によれば、撮像ヘッドが一の場所に設置された状態で測定対象物の測定が可能な範囲は、当該撮像ヘッドによりプローブの複数のマーカを撮像することができる範囲に限られる。
三次元座標測定装置による測定対象物の測定可能な範囲を拡大するために、撮像ヘッドを複数の場所に移動させることが考えられる。しかしながら、測定ヘッドを移動させつつ、その移動の前後で取得された測定結果(測定データ)の整合をとるためには、煩雑な設定作業が必要になる。
本発明の目的は、測定可能範囲を容易かつ適切に拡大することが可能な三次元座標測定装置を提供することである。
本発明の一局面に従う三次元座標測定装置は、測定点を指示するプローブと、前記プローブの位置および姿勢に関する情報を生成する本体部と、前記本体部により生成された情報に基づいて測定点を指示する前記プローブの位置および姿勢を測定するとともに、測定された当該プローブの位置および姿勢に基づいて、前記本体部の設置状態に応じて定義される座標系上の前記測定点の座標を算出する座標算出部と、前記本体部の設置状態が第1の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第1の測定点の座標を記憶する記憶部と、前記本体部の設置状態が前記第1の設置状態から前記第2の設置状態に変更される場合に、前記第1の設置状態に対応する第1の座標系と、当該第2の設置状態に対応する第2の座標系とを整合させる座標整合処理部と、前記座標整合処理部により整合された前記第1の座標系および前記第2の座標系、前記記憶部に記憶された前記第1の測定点の座標、ならびに、前記本体部の設置状態が第2の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第2の測定点の座標に基づいて、前記第1の測定点と当該第2の測定点を跨ぐ測定を行う測定部と、前記第1の座標系と前記第2の座標系を整合させるために前記プローブと前記本体部の相対的な位置関係に基づく誘導画像を生成する誘導画像生成部とを備える。
本発明によれば、三次元座標測定装置による測定可能範囲を容易かつ適切に拡大することが可能になる。
1.第1の実施の形態
<1>三次元座標測定装置の概略構成および使用例
図1は、第1の実施の形態に係る三次元座標測定装置の使用例を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、主として撮像ヘッド100、プローブ200および処理装置300から構成され、例えば測定対象物Sの各部の形状(寸法等)を測定するために用いられる。図1の例では、測定対象物Sは、床面上に置かれている。
<1>三次元座標測定装置の概略構成および使用例
図1は、第1の実施の形態に係る三次元座標測定装置の使用例を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、主として撮像ヘッド100、プローブ200および処理装置300から構成され、例えば測定対象物Sの各部の形状(寸法等)を測定するために用いられる。図1の例では、測定対象物Sは、床面上に置かれている。
プローブ200は、使用者Uにより携行される。プローブ200には、接触部211aが設けられている。使用者Uは、測定対象物Sの所望の部分にプローブ200の接触部211aを接触させる。これにより、測定対象物Sにおける接触部211aとの接触部分が測定点として指示される。
撮像ヘッド100は、基準スタンド10により例えば設置面としての床面上に固定される。撮像ヘッド100の内部には、可動カメラ120が設けられている。可動カメラ120によりプローブ200に設けられた後述する複数のマーカeq(図4)が撮像される。基準スタンド10は、例えば三脚である。
また、撮像ヘッド100は、ケーブルCAを介して処理装置300に接続されている。処理装置300は、例えばパーソナルコンピュータであり、本体表示部310および本体操作部320が接続されている。処理装置300においては、可動カメラ120がプローブ200を撮像することにより得られる画像データ(以下、測定画像データと呼ぶ。)と後述する基準画像データとに基づいて測定対象物S上の測定点の座標が算出される。測定対象物Sにおける1または複数の測定点の座標が算出されることにより、それらの算出結果に基づいて測定対象物Sの各部の形状が測定される。
使用者Uがプローブ200を携行して移動する場合には、可動カメラ120の撮像視野の向きは、一定の範囲内でプローブ200の移動に追従する。それにより、三次元座標測定装置1は、比較的広い測定可能範囲を有する。しかしながら、撮像ヘッド100が床面上の一点に固定されていると、可動カメラ120がプローブ200を撮像することができないことにより、測定対象物Sの所望の部分の形状を測定することができない場合がある。
例えば、図1に示される測定対象物Sは、ベース部s1および突出部s2を有する。ベース部s1は、一定の厚みを有する矩形の平板状に形成され、一方向に延びている。突出部s2は、ベース部s1の短手方向における中央部から上方に突出するように形成され、ベース部s1の長手方向に平行に延びている。突出部s2は、ベース部s1の短手方向に並びかつ高さが異なる2つの上面s21,s22を有する。ベース部s1は、その短手方向において突出部s2を挟み込む2つの上面s11,s12を有する。
図1の例では、測定対象物Sの上面s12に近くかつ測定対象物Sの上面s11から遠い位置P1上に撮像ヘッド100が固定されている。この状態で、可動カメラ120は、上面s12のほぼ全体に渡って、測定点を指示するプローブ200を撮像することができる。一方、上面s11の大部分は、突出部s2により可動カメラ120の死角になる。そのため、可動カメラ120は、上面s11のうち限られた部分が指示される場合にしかプローブ200を撮像することができない。
そこで、図1に太い一点鎖線の矢印で示すように、位置P1で測定対象物Sの上面s12上の所望の部分について測定点が指示された後、上面s11のほぼ全体に渡って測定点を指示可能な位置に撮像ヘッド100を移動させる。例えば、図1に点線で示すように、基準スタンド10を、測定対象物Sの上面s11に近くかつ測定対象物Sの上面s12から遠い位置P2に配置する。これにより、可動カメラ120は、上面s11のほぼ全体に渡って、測定点を指示するプローブ200を撮像することができる。したがって、測定対象物Sにおける形状測定の可能な範囲が拡大される。
後述するように、三次元座標測定装置1においては、基準カメラ110の位置および姿勢に応じて測定点を表す座標系が定義される。そのため、撮像ヘッド100の移動前に指示された測定点と、撮像ヘッド100の移動後に指示された測定点との間では、算出される座標の座標系が異なる。
そこで、撮像ヘッド100の移動の前後で指示された複数の測定点の座標の算出結果について、座標系の整合をとる。これにより、撮像ヘッド100の移動の前後で指示された複数の測定点の間の寸法等を算出することが可能になる。図1の吹き出し内には、測定対象物Sの平面図とともに、撮像ヘッド100を移動させることにより突出部s2を挟む2つの上面s11,s12上の2つの測定点m1,m2間の距離が算出される例が示される。
上記のように、撮像ヘッド100の移動の前後で指示された測定対象物Sの複数の測定点の座標の算出結果について、座標系の整合をとるために、使用者Uは、所定の設定作業を行う必要がある。以下の説明では、撮像ヘッド100の移動の前後で、測定結果の整合をとるために使用者に要求される作業を、移動設定作業と呼ぶ。本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、使用者Uによる上記の移動設定作業の負担を軽減する機能(設定負担軽減機能)を有する。この機能の詳細については後述する。
<2>撮像ヘッド100および処理装置300の基本構成
(a)撮像ヘッド100
図2は、撮像ヘッド100および処理装置300の基本構成を示すブロック図である。まず、撮像ヘッド100の構成について説明する。図2に示すように、撮像ヘッド100は、電気的な構成として基準カメラ110、可動カメラ120、マーカ駆動回路130、回転駆動回路140、ヘッド制御回路150、無線通信回路160、通信回路170、俯瞰カメラ180および参照部材190を含む。これらの構成は、図2に二点鎖線で示される固定連結部20、支持部材30および可動部材40のいずれかにより支持された状態で、ケーシング90(図1)内に収容される。ケーシング90は、可動カメラ120および俯瞰カメラ180の撮像視野を、当該ケーシング90の外部に導くように構成されている。
(a)撮像ヘッド100
図2は、撮像ヘッド100および処理装置300の基本構成を示すブロック図である。まず、撮像ヘッド100の構成について説明する。図2に示すように、撮像ヘッド100は、電気的な構成として基準カメラ110、可動カメラ120、マーカ駆動回路130、回転駆動回路140、ヘッド制御回路150、無線通信回路160、通信回路170、俯瞰カメラ180および参照部材190を含む。これらの構成は、図2に二点鎖線で示される固定連結部20、支持部材30および可動部材40のいずれかにより支持された状態で、ケーシング90(図1)内に収容される。ケーシング90は、可動カメラ120および俯瞰カメラ180の撮像視野を、当該ケーシング90の外部に導くように構成されている。
固定連結部20は、図1の基準スタンド10上に固定される。固定連結部20には、回転駆動回路140、ヘッド制御回路150、無線通信回路160および通信回路170が実装された各種基板が設けられる。また、固定連結部20には、基準カメラ110が取り付けられている。基準カメラ110は、撮像素子として、赤外線を検出可能なCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサを含む。また、基準カメラ110は、図示しない複数のレンズ(光学系)を含む。
固定連結部20において、基準カメラ110は、当該基準カメラ110の撮像視野が上方を向くように固定されている。本例では、基準カメラ110の光学系の光軸は、鉛直方向に延びている。
支持部材30は、基準カメラ110の光学系の光軸の周りで回転可能に、固定連結部20により支持されている。可動部材40は、基準カメラ110の上方の位置で、基準カメラ110の光学系の光軸に直交する軸の周りで回転可能(水平面に対してチルト可能)に、支持部材30により支持されている。固定連結部20には、さらに、水平回転機構(図示せず)およびチルト回転機構(図示せず)が設けられている。水平回転機構は、支持部材30を基準カメラ110の光学系の光軸の周りで回転させることが可能に構成される。また、チルト回転機構は、可動部材40を水平面に対してチルトさせることが可能に構成される。
可動部材40には、可動カメラ120、マーカ駆動回路130および参照部材190が一体的に取り付けられている。可動カメラ120は、撮像素子として、赤外線を検出可能なCMOSイメージセンサを含むとともに、図示しない複数のレンズ(光学系)を含む。参照部材190は予め定められた位置関係で並ぶ複数のマーカepを有する。各マーカepは、赤外光を放出する自発光型のマーカである。参照部材190の複数のマーカepは、可動部材40が支持部材30により支持された状態で、基準カメラ110の撮像視野内に位置する。マーカ駆動回路130は、複数のマーカepを駆動する。それにより、各マーカepが発光する。参照部材190の複数のマーカepのうち少なくとも一部(例えば2つ)のマーカepは、他のマーカepに対して識別可能に構成されている。
基準カメラ110と可動部材40との間には、基準カメラ110から参照部材190までの基準カメラ110の撮像視野内の空間を当該撮像視野から外れた空間から光学的かつ空間的に遮断する蛇腹50が設けられている。
回転駆動回路140は、上記の水平回転機構およびチルト回転機構を駆動する。これにより、基準カメラ110に対する可動カメラ120の位置および姿勢が変更され、可動カメラ120の撮像視野の向きが変更される。
上記のように、可動部材40には、可動カメラ120および参照部材190が一体的に固定されている。それにより、基準カメラ110が参照部材190の複数のマーカepを撮像することにより得られる画像データ(以下、基準画像データと呼ぶ。)に基づいて、基準カメラ110に対する可動カメラ120の位置および姿勢を算出することが可能である。
俯瞰カメラ180は、その撮像視野が可動カメラ120の撮像視野と同じかまたはほぼ同じ方向を向くように、支持部材30の一部に取り付けられている。俯瞰カメラ180は、撮像素子として、赤外線を検出可能なCMOSイメージセンサを含むとともに、図示しない複数のレンズ(光学系)を含む。俯瞰カメラ180の画角は、基準カメラ110および可動カメラ120の画角に比べて大きい。そのため、俯瞰カメラ180の撮像視野は、基準カメラ110および可動カメラ120の撮像視野に比べて大きい。
後述する追跡処理において、俯瞰カメラ180は、広い範囲に渡ってプローブ200を撮像するために用いられる。この場合、例えばプローブ200が移動することにより可動カメラ120の撮像視野からプローブ200が外れる場合でも、当該プローブ200が俯瞰カメラ180で撮像されることにより、撮像により得られる画像データ(以下、俯瞰画像データと呼ぶ。)に基づいてプローブ200の大まかな位置を特定することができる。特定された位置に基づいて、可動カメラ120の撮像視野内にプローブ200が位置するように、可動カメラ120の位置および姿勢が調整される。
ヘッド制御回路150は、CPU(中央演算処理装置)およびメモリ、またはマイクロコンピュータを含み、基準カメラ110、可動カメラ120、マーカ駆動回路130、回転駆動回路140および俯瞰カメラ180を制御する。
基準カメラ110、可動カメラ120および俯瞰カメラ180の各画素からは、検出量に対応するアナログの電気信号(以下、受光信号と呼ぶ)がヘッド制御回路150に出力される。ヘッド制御回路150には、図示しないA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)およびFIFO(First In First Out)メモリが実装されている。基準カメラ110、可動カメラ120および俯瞰カメラ180からそれぞれ出力される受光信号は、ヘッド制御回路150のA/D変換器により一定のサンプリング周期でサンプリングされるとともにデジタル信号に変換される。A/D変換器から出力されるデジタル信号は、FIFOメモリに順次蓄積される。FIFOメモリに蓄積されたデジタル信号は、画素データとして順次処理装置300に転送される。
また、ヘッド制御回路150は、無線通信回路160を介してプローブ200との間で無線通信を行う。また、ヘッド制御回路150は、通信回路170およびケーブルCA(図1)を介して処理装置300との間で有線通信を行う。
(b)処理装置300
図2に示すように、処理装置300は、通信回路301、本体制御回路302および本体メモリ303を含む。通信回路301および本体メモリ303は、本体制御回路302に接続されている。また、本体制御回路302には、本体操作部320および本体表示部310が接続されている。
図2に示すように、処理装置300は、通信回路301、本体制御回路302および本体メモリ303を含む。通信回路301および本体メモリ303は、本体制御回路302に接続されている。また、本体制御回路302には、本体操作部320および本体表示部310が接続されている。
本体メモリ303は、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)およびハードディスクを含む。本体メモリ303には、システムプログラムとともに、後述する移動設定プログラム、測定処理プログラムおよび追跡処理プログラムが記憶される。また、本体メモリ303は、種々のデータの処理および撮像ヘッド100から与えられる画素データ等の種々のデータを保存するために用いられる。
本体制御回路302は、CPUを含む。本体制御回路302および本体メモリ303は、例えばパーソナルコンピュータにより実現される。本体制御回路302は、撮像ヘッド100からケーブルCA(図1)および通信回路301を介して与えられる画素データに基づいて画像データを生成する。画像データは複数の画素データの集合である。
本実施の形態では、撮像ヘッド100に設けられる基準カメラ110、可動カメラ120および俯瞰カメラ180にそれぞれ対応する基準画像データ、測定画像データおよび俯瞰画像データが生成される。また、プローブ200に設けられる後述するプローブカメラ208に対応する画像データが生成される。本体制御回路302は、基準画像データおよび測定画像データに基づいて、プローブ200の接触部211a(図1)の位置を算出する。
さらに、本実施の形態においては、本体制御回路302は、機能部として座標算出部302a、誘導画像生成部302b、座標整合処理部302cおよび偏差算出部302dを含む。本体制御回路302の機能部は、本体制御回路302のCPUが上記の移動設定プログラムを実行することにより実現される。本体制御回路302の機能部の一部または全てが電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。図2に示される本体制御回路302の機能部の動作については、後述する。
本体表示部310は、例えば液晶ディスプレイパネルまたは有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにより構成される。本体表示部310には、本体制御回路302による制御に基づいて、測定対象物S上の測定点の座標および測定対象物Sの各部の測定結果等が表示される。また、本体表示部310には、測定に関する種々の設定を行うための設定画面が表示される。
本体操作部320は、キーボードおよびポインティングデバイスを含む。ポインティングデバイスは、マウスまたはジョイスティック等を含む。本体操作部320は、使用者Uにより操作される。
<3>プローブ200の基本構成
図3は、プローブ200の構成を示すブロック図である。図4はプローブ200の外観斜視図である。図3に示すように、プローブ200は、電気的な構成としてプローブ制御部201、表示灯202、バッテリ203、マーカ駆動回路204、プローブメモリ205、無線通信回路206、モーションセンサ207、プローブカメラ208、プローブ操作部221、タッチパネルディスプレイ230および複数(本例では3つ)の目標部材290を含む。
図3は、プローブ200の構成を示すブロック図である。図4はプローブ200の外観斜視図である。図3に示すように、プローブ200は、電気的な構成としてプローブ制御部201、表示灯202、バッテリ203、マーカ駆動回路204、プローブメモリ205、無線通信回路206、モーションセンサ207、プローブカメラ208、プローブ操作部221、タッチパネルディスプレイ230および複数(本例では3つ)の目標部材290を含む。
バッテリ203は、プローブ200に設けられた他の構成要素に電力を供給する。プローブ制御部201は、CPUおよびメモリ、またはマイクロコンピュータを含み、表示灯202、マーカ駆動回路204、プローブカメラ208およびタッチパネルディスプレイ230を制御する。また、プローブ制御部201は、使用者Uによるプローブ操作部221およびタッチパネルディスプレイ230の操作に応答して、各種処理を行う。
図3に二点鎖線で示すように、プローブ200は、上記の各構成要素を収容または支持するプローブケーシング210および把持部220を有する。複数の目標部材290は、プローブケーシング210の後述する上面部210c(図4)に設けられる。プローブ操作部221は、押下操作が可能に構成されたボタンであり、把持部220に設けられる。タッチパネルディスプレイ230は、プローブ表示部231およびタッチパネル232を含む。プローブ表示部231は、例えば液晶ディスプレイパネルまたは有機ELパネルにより構成される。
表示灯202は、例えば1または複数のLEDを含み、その発光部がプローブケーシング210の外部に露出するように設けられている。表示灯202は、プローブ制御部201の制御に基づいてプローブ200の状態に応じた発光動作を行う。3つの目標部材290の各々は、基本的に図2の参照部材190と同じ構成を有する。マーカ駆動回路204は、複数の目標部材290に接続され、プローブ制御部201の制御に基づいて各目標部材290が有する複数のマーカeqを駆動する。
プローブメモリ205は、不揮発性メモリまたはハードディスク等の記録媒体を含む。プローブメモリ205は、種々のデータの処理および撮像ヘッド100から与えられる画像データ等の種々のデータを保存するために用いられる。
モーションセンサ207は、例えば使用者Uがプローブ200を携行して移動する際に、そのプローブ200の動きを検出する。例えば、モーションセンサ207は、プローブ200の移動時に、その移動方向、加速度および姿勢等を検出する。プローブカメラ208は、例えばCCD(電荷結合素子)カメラである。
プローブ制御部201には、上記のCPUおよびメモリ、またはマイクロコンピュータに加えて、図示しないA/D変換器およびFIFOメモリが実装されている。それにより、プローブ制御部201においては、モーションセンサ207により検出されたプローブ200の動きを示す信号がデジタル信号形式のデータ(以下、動きデータと呼ぶ。)に変換される。また、プローブ制御部201においては、プローブカメラ208の各画素から出力される受光信号がデジタル信号形式の複数の画素データに変換される。プローブ制御部201は、デジタル形式の動きデータおよび複数の画素データを、無線通信回路206を通して図2の撮像ヘッド100に無線通信により送信する。この場合、動きデータおよび複数の画素データは、さらに撮像ヘッド100から処理装置300に転送される。
図4に示すように、プローブケーシング210は、一方向に延びるように形成され、前端部210a、後端部210b、上面部210cおよび底面部210dを有する。底面部210dには、把持部220が設けられている。把持部220は、プローブケーシング210に平行に延びるように形成されている。プローブ操作部221は、把持部220のうちプローブケーシング210の後端部210bに近い部分に設けられている。
プローブケーシング210の後端部210bには、タッチパネルディスプレイ230が設けられている。前端部210aには、スタイラス211が設けられている。スタイラス211は、先端部に接触部211aを有する棒状の部材である。前端部210aには、さらに上記のプローブカメラ208が設けられている。
プローブケーシング210の上面部210cには、前端部210aから後端部210bにかけて並ぶように3つの目標部材290が設けられている。本例の3つの目標部材290のうち前端部210aに最も近い目標部材290は、3つのマーカeqを有する。残りの2つの目標部材290の各々は、2つのマーカeqを有する。各マーカeqは、赤外光を放出する自発光型のマーカである。
使用者Uは、プローブケーシング210の上面部210cが撮像ヘッド100に向くように把持部220を把持する。その上で、使用者Uは、測定対象物Sの所望の部分に接触部211aを接触させる。また、使用者Uは、タッチパネルディスプレイ230に表示される画像を視認しつつ、プローブ操作部221およびタッチパネルディスプレイ230を操作する。
<4>測定点の座標の算出方法
本実施の形態に係る三次元座標測定装置1においては、基準カメラ110の位置および姿勢に対して予め定められた関係を有する三次元座標系が定義される。換言すれば、三次元座標測定装置1においては、撮像ヘッド100の設置状態に応じて予め定められた関係を有する三次元座標系(以下、装置座標系と呼ぶ。)が定義される。
本実施の形態に係る三次元座標測定装置1においては、基準カメラ110の位置および姿勢に対して予め定められた関係を有する三次元座標系が定義される。換言すれば、三次元座標測定装置1においては、撮像ヘッド100の設置状態に応じて予め定められた関係を有する三次元座標系(以下、装置座標系と呼ぶ。)が定義される。
処理装置300の本体メモリ303には、予め参照部材190における複数のマーカepの相対的な位置関係が記憶されている。上記のように、基準カメラ110は、参照部材190の複数のマーカepを撮像する。この場合、図2の本体制御回路302は、撮像により得られる基準画像データと、本体メモリ303に記憶されている複数のマーカepの位置関係とに基づいて、装置座標系における各マーカepの座標を算出する。
また、本体制御回路302は、算出された複数のマーカepの座標に基づいて、参照部材190上に固定された可動カメラ120の位置および姿勢を装置座標系により示す情報を第1の位置姿勢情報として生成する。
本実施の形態に係る三次元座標測定装置1においては、上記の装置座標系に加えて、可動カメラ120に対して予め定められた関係を有する三次元座標系(以下、可動座標系と呼ぶ。)が予め定義されている。また、処理装置300の本体メモリ303には、予めプローブ200における複数のマーカeqの相対的な位置関係が記憶されている。
上記のように、可動カメラ120は、プローブ200の複数のマーカeqを撮像する。この場合、図2の本体制御回路302は、撮像により得られる測定画像データと、本体メモリ303に記憶されている複数のマーカeqの位置関係とに基づいて、可動座標系における各マーカeqの各座標を算出する。
その後、本体制御回路302は、算出された複数のマーカeqの座標に基づいて、プローブ200の位置および姿勢を可動座標系により示す情報を第2の位置姿勢情報として生成する。
基準カメラ110は基準スタンド10に固定されている。そのため、撮像ヘッド100が床面上で移動しない場合、測定対象物Sの測定時に装置座標系は変化しない。一方、可動カメラ120は、撮像視野がプローブ200の移動に追従するように、回転可能に設けられている。そのため、装置座標系と可動座標系との間の関係は、可動カメラ120の撮像視野の向きが変更されることにより変化する。
そこで、本体制御回路302は、第1および第2の位置姿勢情報に基づいて、プローブ200の位置および姿勢を装置座標系で表す第3の位置姿勢情報を生成する。すなわち、本体制御回路302は、第1の位置姿勢情報に基づいて装置座標系に対する可動座標系の相対的な関係を算出するとともに、算出された関係に基づいて第2の位置姿勢情報を装置座標系に従う情報に変換する。それにより、第3の位置姿勢情報が生成される。
その後、本体制御回路302は、生成された第3の位置姿勢情報と、プローブ200における複数のマーカeqおよび接触部211a間の位置関係とに基づいてプローブ200により指示された測定点の座標を算出する。
<5>基本的な測定例
図4のプローブ操作部221は、測定点の座標を算出するために使用者Uにより押下操作される。例えば、使用者Uは、測定対象物Sの所望の部分に接触部211aが接触された状態で、プローブ操作部221を押下操作する。この場合、この場合、測定対象物Sにおける接触部211aとの接触部分の座標が、測定点の座標として算出される。算出された測定点の座標は、測定結果として本体メモリ303に記憶されるとともに、プローブ表示部231および本体表示部310に表示される。
図4のプローブ操作部221は、測定点の座標を算出するために使用者Uにより押下操作される。例えば、使用者Uは、測定対象物Sの所望の部分に接触部211aが接触された状態で、プローブ操作部221を押下操作する。この場合、この場合、測定対象物Sにおける接触部211aとの接触部分の座標が、測定点の座標として算出される。算出された測定点の座標は、測定結果として本体メモリ303に記憶されるとともに、プローブ表示部231および本体表示部310に表示される。
三次元座標測定装置1においては、使用者Uは、図2の本体操作部320または図3のタッチパネルディスプレイ230を操作することにより、測定対象物Sに対して所望の測定条件を設定することができる。
具体的には、使用者Uは、測定対象物Sについて、幾何要素および測定項目の選択を行う。幾何要素は、測定対象物Sにおいて測定すべき部分の形状を示す幾何学形状の種類である。幾何学形状の種類には、点、直線、平面、円、円筒および球等が含まれる。また、測定項目は、測定対象物Sに対して何を測定すべきかを示すものであり、距離、角度および平面度等の種々の物理量が含まれる。
幾何要素および測定項目の選択後、使用者Uは、選択された幾何要素についてプローブ200を用いた1または複数の測定点の指示を行う。それにより、選択された幾何要素であって、測定対象物S上で1または複数の測定点により特定される幾何要素を装置座標系で示す情報(以下、要素特定情報と呼ぶ。)が生成される。その後、生成された要素特定情報に関して選択された測定項目の値が算出される。
例えば、使用者Uは、互いに平行かつ反対側の第1および第2の面を有する測定対象物Sの第1の面と第2の面との間の距離を測定したい場合には、幾何要素「平面1」および「平面2」を選択する。また、使用者Uは、測定項目「距離」を選択する。
この場合、使用者Uは、幾何要素「平面1」に対応する測定対象物S上の平面(第1の面)を特定するために、プローブ200を用いて測定対象物Sの第1の面の複数(本例では3点以上)の部分を測定点として指示する。これにより、幾何要素「平面1」に対応する要素特定情報が生成される。
さらに、使用者Uは、幾何要素「平面2」に対応する測定対象物S上の平面(第2の面)を特定するために、プローブ200を用いて測定対象物Sの第2の面の複数(本例では3点以上)の部分を測定点として指示する。これにより、幾何要素「平面2」に対応する要素特定情報が生成される。
その後、幾何要素「平面1」および「平面2」にそれぞれ対応する2つの要素特定情報に基づいて、測定項目「距離」に対応する測定対象物Sの第1の面と第2の面との間の距離が算出される。
算出された測定結果は、本体メモリ303に記憶されるとともに、プローブ表示部231および本体表示部310に表示される。
<6>測定処理
図5は、図2の本体制御回路302による測定処理の一例を示すフローチャートである。図5の測定処理は、図2の本体制御回路302のCPUが本体メモリ303に記憶された測定処理プログラムを実行することにより所定周期で繰り返して行われる。また、測定処理の開始時には、本体制御回路302に内蔵されたタイマがリセットされるとともにスタートされる。
図5は、図2の本体制御回路302による測定処理の一例を示すフローチャートである。図5の測定処理は、図2の本体制御回路302のCPUが本体メモリ303に記憶された測定処理プログラムを実行することにより所定周期で繰り返して行われる。また、測定処理の開始時には、本体制御回路302に内蔵されたタイマがリセットされるとともにスタートされる。
まず、本体制御回路302は、使用者Uによる図2の本体操作部320または図3のタッチパネルディスプレイ230の操作の有無に基づいて、幾何要素および測定項目の選択が行われたか否かを判定する(ステップS11)。
幾何要素および測定項目の選択が行われた場合、本体制御回路302は、選択された幾何要素および測定項目を図2の本体メモリ303に記憶させることにより測定条件として幾何要素および測定項目の設定を行う(ステップS12)。その後、本体制御回路302は、ステップS11の処理に戻る。
ステップS11において、幾何要素および測定項目の選択が行われない場合、本体制御回路302は、幾何要素および測定項目が設定されているか否かを判定する(ステップS13)。幾何要素および測定項目が設定されている場合、本体制御回路302は、測定対象物Sの測定を開始すべき指令を受けたか否かを判定する(ステップS14)。この判定は、例えば使用者Uによる本体操作部320またはタッチパネルディスプレイ230の操作の有無に基づいて行われる。
測定対象物Sの測定を開始すべき指令を受けた場合、本体制御回路302(図2)は、測定点座標算出処理を行う(ステップS15)。測定点座標算出処理の詳細は後述する。この処理により、本体制御回路302は、使用者によるプローブ200の操作に基づいて、選択された幾何要素を特定するための測定点の座標を算出する。
また、本体制御回路302は、ステップS15の測定点座標算出処理により算出される1または複数の測定点の座標を本体メモリ303に記憶させる(ステップS16)。
次に、本体制御回路302は、測定対象物Sの測定を終了すべき指令を受けたか否かを判定する(ステップS17)。この判定は、例えば使用者Uによる本体操作部320またはタッチパネルディスプレイ230の操作の有無に基づいて行われる。
測定の終了指令を受けない場合、本体制御回路302は、処理を上記のステップS15に戻す。一方、測定の終了指令を受けると、本体制御回路302は、直前のステップS16の処理で本体メモリ303に記憶された1または複数の測定点の座標から設定された幾何要素について要素特定情報を生成する(ステップS18)。
その後、本体制御回路302は、ステップS18の処理で生成された要素特定情報に基づいて設定された測定項目の値を算出し(ステップS19)、測定処理を終了する。なお、ステップS13の判定時において、複数の幾何要素(例えば、2つの平面等)が設定されている場合には、設定された幾何要素ごとに上記のステップS14~S18の処理が行われる。
ステップS13において幾何要素および測定項目が設定されていない場合およびステップS14において測定対象物Sの測定を開始すべき指令を受けない場合、本体制御回路302は、内蔵のタイマによる計測時間に基づいて、当該測定処理が開始された後予め定められた時間が経過したか否かを判定する(ステップS20)。
予め定められた時間が経過していない場合、本体制御回路302は、ステップS11の処理に戻る。一方、予め定められた時間が経過した場合、本体制御回路302は、ステップS15の処理と同様に、後述する測定点座標算出処理を行う(ステップS21)。その後、本体制御回路302は、測定処理を終了する。
なお、ステップS21の処理は、例えば後述する追跡処理においてプローブ200が可動カメラ120または俯瞰カメラ180の撮像視野内にあるか否かを判定するために行われる。
図6は、測定点座標算出処理の一例を示すフローチャートである。まず、本体制御回路302は、プローブ200のプローブ制御部201に対して複数のマーカeq(図4)の発光を指令するとともに、撮像ヘッド100のヘッド制御回路150に対して参照部材190の複数のマーカep(図2)の発光を指令する(ステップS101)。
次に、本体制御回路302は、ヘッド制御回路150により基準カメラ110を用いて参照部材190の複数のマーカepを撮像させることにより基準画像データを生成する(ステップS102)。また、本体制御回路302は、生成された基準画像データに基づいて、可動カメラ120の位置および姿勢を装置座標系により示す第1の位置姿勢情報を生成する(ステップS103)。
次に、本体制御回路302は、可動カメラ120を用いてプローブ200の複数のマーカeqを撮像することにより測定画像データを生成する(ステップS104)。また、本体制御回路302は、生成された測定画像データに基づいて、プローブ200の位置および姿勢を可動座標系により示す第2の位置姿勢情報を生成する(ステップS105)。
その後、本体制御回路302は、第1および第2の位置姿勢情報に基づいて、プローブ200の位置および姿勢を装置座標系で表す第3の位置姿勢情報を生成する(ステップS106)。また、本体制御回路302は、生成された第3の位置姿勢情報に基づいてプローブ200により指示された測定点の座標を算出する。
なお、上記のステップS102,S103の処理とステップS104,S105の処理とは、逆の順に行われてもよい。
上記の測定処理によれば、使用者Uは、予め定められた複数の幾何要素および予め定められた複数の測定項目から所望の幾何要素および測定項目を選択することにより、測定対象物Sにおける所望の物理量を容易に測定することができる。
<7>追跡処理
図7は、図2の本体制御回路302による追跡処理の一例を示すフローチャートである。図7の追跡処理は、図2の本体制御回路302のCPUが本体メモリ303に記憶された追跡処理プログラムを実行することにより所定周期で繰り返して行われる。
図7は、図2の本体制御回路302による追跡処理の一例を示すフローチャートである。図7の追跡処理は、図2の本体制御回路302のCPUが本体メモリ303に記憶された追跡処理プログラムを実行することにより所定周期で繰り返して行われる。
まず、本体制御回路302は、プローブ200が可動カメラ120の撮像視野内にあるか否かを判定する(ステップS31)。この判定は、測定処理におけるステップS15,S21の処理中に生成される測定画像データに、複数のマーカeqに対応する画像データが含まれているか否かを判定することにより行われる。
プローブ200が可動カメラ120の撮像視野内にある場合、本体制御回路302は、後述するステップS38の処理に進む。一方、プローブ200が可動カメラ120の撮像視野内にない場合、本体制御回路302は、プローブ200が俯瞰カメラ180の撮像視野内にあるか否かを判定する(ステップS32)。この判定は、上記の測定処理におけるステップS15,S21の処理中に生成される俯瞰画像データに、複数のマーカeqに対応する画像データが含まれているか否かを判定することにより行われる。
プローブ200が俯瞰カメラ180の撮像視野内にある場合、本体制御回路302は、後述するステップS37の処理に進む。一方、プローブ200が可動カメラ120の撮像視野内にない場合、本体制御回路302は、プローブ200から転送される動きデータに基づいてプローブ200の座標推定を行うことが可能か否かを判定する(ステップS33)。この判定は、例えば動きデータが異常な値を示しているか否かまたは動きデータの示す値が0であるか否か等に基づいて行われる。動きデータが異常な値を示す場合、または動きデータが0である場合、プローブ200の座標推定は不可能である。
プローブ200の座標推定が可能である場合、本体制御回路302は、動きデータに基づいてプローブ200の位置を推定する。また、本体制御回路302は、プローブ200が可動カメラ120の撮像視野内に位置するように、可動カメラ120の位置および姿勢の調整を指令する(ステップS34)。その後、本体制御回路302は、ステップS31の処理に戻る。
ここで、使用者Uは、図2の本体操作部320または図3のタッチパネルディスプレイ230を操作することにより、本体制御回路302にプローブ200の探索を指令することができる。
そこで、ステップS33において、プローブ200の座標推定が不可能である場合、本体制御回路302は、プローブ200の探索指令を受けたか否かを判定する(ステップS35)。プローブ200の探索指令を受けない場合、本体制御回路302は、ステップS31の処理に戻る。一方、プローブ200の探索指令を受けた場合、本体制御回路302は、撮像ヘッド100の支持部材30を回転するように、ヘッド制御回路150に指令する。このようにして、本体制御回路302は、俯瞰カメラ180によるプローブ200の探索を行う(ステップS36)。
その後、本体制御回路302は、プローブ200が俯瞰カメラ180の撮像視野内に位置することになると、俯瞰画像データに基づいてプローブ200の位置を算出する。また、本体制御回路302は、プローブ200が可動カメラ120の撮像視野内に位置するように可動カメラ120の位置および姿勢の調整をヘッド制御回路150に指令する(ステップS37)。
次に、本体制御回路302は、プローブ200が可動カメラ120の撮像視野内に位置することになると、プローブ200の複数のマーカeqの重心が可動カメラ120の撮像視野の中心に位置するように可動カメラ120の位置および姿勢の調整をヘッド制御回路150に指令する(ステップS38)。その後、本体制御回路302は、追跡処理を終了する。
上記の追跡処理によれば、プローブ200が移動する場合でも、可動カメラ120の撮像視野がプローブ200の複数のマーカeqに追従する。それにより、使用者Uは、可動カメラ120の撮像視野を手動で調整する必要がない。したがって、煩雑な調整作業を要することなく広い範囲で測定対象物Sの所望の測定点の座標を測定することが可能になる。
<8>第1の実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能
上記のように、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、使用者Uの移動設定作業により、三次元座標測定装置1による測定対象物Sの測定可能範囲を拡大することができる。以下、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1に係る移動設定作業の内容について、設定負担軽減機能とともに説明する。
上記のように、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、使用者Uの移動設定作業により、三次元座標測定装置1による測定対象物Sの測定可能範囲を拡大することができる。以下、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1に係る移動設定作業の内容について、設定負担軽減機能とともに説明する。
移動設定作業は、撮像ヘッド100の移動前の設置状態に対応する装置座標系と、撮像ヘッド100の移動後の設置状態に対応する装置座標系との相対的なずれを解消する整合情報を生成するために行われる。以下の説明では、撮像ヘッド100の移動前に対応する装置座標系を第1の座標系と呼ぶ。また、撮像ヘッド100の移動後に対応する装置座標系を第2の座標系と呼ぶ。整合情報は、例えば第2の座標系を第1の座標系に変換する変換情報(変換行列等)である。
整合情報は、3点以上の共通の位置について、撮像ヘッド100の移動前に測定点が指示されることにより算出される第1の座標系に従う座標と、撮像ヘッド100の移動後に測定点が指示されることにより算出される第2の座標系に従う座標とを用いることにより求めることができる。
そこで、本実施の形態では、使用者Uは、移動設定作業として、撮像ヘッド100の移動の前後で3点以上の共通の位置に測定点を指示する。本実施の形態に係る設定負担軽減機能は、使用者Uが撮像ヘッド100の移動の前後で3以上の共通の位置に測定点を適切に指示することを容易にする機能である。
以下の説明では、整合情報を生成するために指示される測定点を測定対象物Sの形状を測定するために指示される測定点から区別するため、整合情報を生成するために指示される測定点を設定点と呼ぶ。
図8~図18は、第1の実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能を説明するための図である。本例では、初期状態で、図1の測定対象物Sについて少なくとも1つの測定点が指示され、各測定点の第1の座標系に従う座標が算出されているものとする。また、撮像ヘッド100は、床面の位置P1上に設置されている。
図8の上段に示すように、移動設定作業が開始されると、使用者Uは、プローブ200が撮像ヘッド100の可動カメラ120により撮像される状態で、プローブカメラ208により測定対象物Sを撮像する。それにより、図8の下段に示すように、撮像により得られた画像が、移動前画像I10として本体表示部310に表示される。図8の移動前画像I10には、測定対象物Sの画像iSが含まれる。さらに、このとき、本体表示部310には、本体表示部310に表示される画像(移動前画像I10)に対応する空間内で3点以上の設定点を指示することを促すメッセージM1が表示される。
ここで、プローブ200の複数のマーカeqとプローブカメラ208との位置関係、およびプローブカメラ208の特性(画角およびディストーション等)は、例えば図2の本体メモリ303に撮像情報として予め記憶されている。そのため、複数のマーカeqが可動カメラ120により撮像される状態で、プローブカメラ208により撮像される領域は、図2の本体制御回路302により認識される。すなわち、撮像により得られた移動前画像I10に対応する三次元空間が、本体制御回路302により認識される。
次に、使用者Uは、図8の下段のメッセージM1に応答して、設定点の指示を行う。この設定点の指示作業は、整合情報を生成するための3点以上の位置を順次決定する作業である。本例では、使用者Uは、整合情報を生成するための3つの位置にそれぞれ対応する3つの設定点を、それぞれ第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点として指示する。図9、図10および図11の上段に、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点を指示する際の使用者Uの状態が示される。
上記のように、プローブカメラ208により撮像された領域は、図2の本体制御回路302により認識されている。それにより、移動前画像I10に対応する三次元空間内でプローブ200が可動カメラ120により撮像される際には、プローブ200の位置および姿勢を示す画像がプローブ画像i200として移動前画像I10上に重畳表示される。なお、プローブ画像i200は、例えば、本体制御回路302がプローブ200の位置および姿勢を認識し、可動カメラ120からプローブ200を見たときのプローブ200の外表面を示す画像(すなわち、可動カメラ120の視野におけるプローブ200表面を示す画像)であってもよい。別の言い方をすれば、プローブ画像i200は、プローブ200の外表面のうち、可動カメラ120の視線方向に射影(投影)したときの画像であると言ってもよい。図9、図10および図11の下段に、使用者Uが第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点を指示する際の本体表示部310の表示状態が示される。
図9、図10および図11の下段の図では、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点が指示されるときのプローブ画像i200が移動前画像I10上に重畳表示されている。これにより、使用者Uは、本体表示部310に表示されるプローブ画像i200を視認しつつ、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点を順次指示することができる。このとき、移動前画像I10上には、各設定点が指示されるごとに、当該設定点を示す指標がさらに重畳表示される。設定点を示す指標は、例えば、指示された設定点の位置を示す黒点、引き出し線および文字列を含む。各設定点の指標に含まれる文字列には、当該設定点の設定順の番号を示す情報が含まれる。本例では、各設定点に対して当該設定点の設定順を示す番号が付されている。また、各設定点の第1の座標系に従う座標が算出され、本体メモリ303に記憶される。
撮像ヘッド100の移動前の第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の指示が完了すると、移動前画像I10上に第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点を示す指標が重畳表示された画像が誘導画像として生成され、本体メモリ303に記憶される。
次に、図12に太い一点鎖線で示すように、使用者Uは、撮像ヘッド100を位置P1から位置P2に移動させる。これにより、測定対象物Sにおける可動カメラ120の死角部分が変化する。
その後、図13の上段に示すように、使用者Uは、プローブ200が撮像ヘッド100の可動カメラ120により撮像される状態で、プローブカメラ208により測定対象物Sを撮像する。それにより、図13の下段に示すように、撮像により得られた画像が、移動後画像I20として本体表示部310に表示される。図13の移動後画像I20には、図8の例と同様に、測定対象物Sの画像iSが含まれる。
撮像ヘッド100の移動後のプローブカメラ208による撮像が完了すると、本体表示部310の表示状態が変化する。具体的には、図14に示すように、本体表示部310の画面上に左表示領域310Lおよび右表示領域310Rが設定される。また、本体メモリ303に記憶された誘導画像が左表示領域310Lに表示され、移動後画像I20が右表示領域310Rに表示される。さらに、右表示領域310Rには、撮像ヘッド100の移動前に指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点をこの順で指示することを促すメッセージM2が表示される。
次に、使用者Uは、図14のメッセージM2に応答して、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の指示を行う。図15、図16および図17の上段に、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点を指示する際の使用者Uの状態が示される。
上記のように、撮像ヘッド100の移動前に指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置は、整合情報を生成するための3つの位置である。したがって、撮像ヘッド100の移動後に指示されるべき第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置は、撮像ヘッド100の移動前に指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置に一致することが望ましい。
そこで、使用者Uは、図15、図16および図17の下段に示すように、本体表示部310の左表示領域310Lに表示される誘導画像を視認するとともに、実際の測定対象物Sを視認する。これにより、使用者Uは、指示されるべき第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置を容易かつ正確に認識することができる。そこで、使用者Uは、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点を順次指示する。
このとき、移動後画像I20上には、各設定点が指示されるごとに、当該設定点を示す指標がさらに重畳表示される。設定点を示す指標は、左表示領域310Lに表示される画像の例と同様に、例えば、指示された設定点の位置を示す黒点、引き出し線および文字列を含む。文字列には、当該設定点の設定順の番号を示す情報が含まれる。本例では、各設定点に対して当該設定点の設定順を示す番号が付されている。また、各設定点の第2の座標系に従う座標が算出され、本体メモリ303に記憶される。なお、移動後画像I20に対応する三次元空間内でプローブ200が可動カメラ120により撮像される際には、図9等の移動前画像I10の例と同様に、右表示領域310Rの移動後画像I20上にプローブ画像i200が重畳表示される。なお、プローブ画像i200は、例えば、本体制御回路302がプローブ200の位置および姿勢を認識し、可動カメラ120からプローブ200を見たときのプローブ200の外表面を示す画像(すなわち、可動カメラ120の視野におけるプローブ200表面を示す画像)であってもよい。
撮像ヘッド100の移動後の第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の指示が完了すると、整合情報として座標系の変換情報が生成される。ここで、撮像ヘッド100の移動後に指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置と、撮像ヘッド100の移動前に指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置とは完全に一致するとは限らない。そのため、変換情報は、撮像ヘッド100の移動後に指示された各設定点の第2の座標系に従う座標を第1の座標系に従う座標に変換した場合に、変換後の当該設定点の座標が撮像ヘッド100の移動前に指示された対応する設定点の第1の座標系に従う座標に一致するかまたはできるだけ近づくように生成される。
その変換情報の生成においては、レーベンバーグ・マーカート法等の誤差を最小化する最小二乗法が用いられてもよいし、平面、軸および点等の1または複数の要素を用いたベストフィットによる位置合わせ方法が用いられてもよい。
撮像ヘッド100の移動後に指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置と、撮像ヘッド100の移動前に指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置とのずれが大きいと、適切な変換情報を得ることはできない。そこで、本実施の形態では、変換情報が生成されると、図18に示すように、右表示領域310Rに設定点偏差一覧iEが表示される。
設定点偏差一覧iEは、撮像ヘッド100の移動前に指示された各設定点の位置に対して、撮像ヘッド100の移動後に指示された対応する設定点の位置がどれだけずれているのかを示す。これにより、使用者は、設定点偏差一覧iEを視認することにより、撮像ヘッド100の移動の前後で、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点をそれぞれ適切に指示できたか否かを容易に認識することができる。上記の一連の作業が終了することにより、移動設定作業が完了する。
本実施の形態においては、設定点偏差一覧iEが表示される際に、設定点偏差一覧iEの側方に、各設定点に対応する削除ボタンbdが表示される。各削除ボタンbdは、対応する設定点の指示を取り消すために用いられる。使用者Uは、設定点偏差一覧iEにおいて例えば一の設定点に関するずれの度合いが大きい場合に、当該一の設定点に対応する削除ボタンbdを操作する。それにより、一の設定点に関する座標情報がリセットされ、使用者Uは、再度一の設定点を指示することができる。
上記の移動設定作業により変換情報が生成された場合には、上記の測定点座標算出処理により算出される測定点の座標が撮像ヘッド100の移動前の装置座標系に従う座標に変換される。これにより、撮像ヘッド100の移動の前後で指示された複数の測定点の間の位置関係を正確に把握することが可能になる。
<9>第1の実施の形態に係る移動設定処理
図19および図20は、第1の実施の形態に係る移動設定処理の一例を示すフローチャートである。使用者Uは、上記の移動設定作業を行う際、図2の本体操作部320または図3のタッチパネルディスプレイ230を操作することにより当該移動設定作業の開始を入力する。図19および図20の移動設定処理は、図2の本体制御回路302のCPUが移動設定作業の開始の入力に応答して移動設定プログラムを実行することにより行われる。移動設定処理により、三次元座標測定装置1における設定負担軽減機能が発揮される。なお、図19の移動設定処理が開始される前には、撮像ヘッド100を移動する前に、図5、図6を用いて説明したような測定処理が行われているものとする。すなわち、撮像ヘッド100の設置状態が移動前の第1の設置状態であるときに、使用者Uは、予め定められた複数の幾何要素および予め定められた複数の測定項目から所望の幾何要素および測定項目を選択し、測定対象物における所望の物理量(点や面など)を測定している(測定点の座標が算出されている)。このようにして座標算出された測定点の座標は、第1の測定点の座標として本体メモリ303に記憶されている。
図19および図20は、第1の実施の形態に係る移動設定処理の一例を示すフローチャートである。使用者Uは、上記の移動設定作業を行う際、図2の本体操作部320または図3のタッチパネルディスプレイ230を操作することにより当該移動設定作業の開始を入力する。図19および図20の移動設定処理は、図2の本体制御回路302のCPUが移動設定作業の開始の入力に応答して移動設定プログラムを実行することにより行われる。移動設定処理により、三次元座標測定装置1における設定負担軽減機能が発揮される。なお、図19の移動設定処理が開始される前には、撮像ヘッド100を移動する前に、図5、図6を用いて説明したような測定処理が行われているものとする。すなわち、撮像ヘッド100の設置状態が移動前の第1の設置状態であるときに、使用者Uは、予め定められた複数の幾何要素および予め定められた複数の測定項目から所望の幾何要素および測定項目を選択し、測定対象物における所望の物理量(点や面など)を測定している(測定点の座標が算出されている)。このようにして座標算出された測定点の座標は、第1の測定点の座標として本体メモリ303に記憶されている。
移動設定処理が開始されると、図2の本体制御回路302は、撮像ヘッド100の移動前にプローブカメラ208による撮像を行うことを促す画像(メッセージ等)を本体表示部310に表示させる(ステップS111)。
次に、本体制御回路302は、プローブカメラ208による撮像が行われることにより、移動前画像I10の画像データが生成されたか否かを判定する(ステップS112)。
本体制御回路302は、移動前画像I10の画像データが生成されない場合、当該ステップS112の処理を繰り返す。一方、本体制御回路302は、移動前画像I10の画像データが生成された場合、移動前画像I10を本体表示部310に表示させる(ステップS113)。また、本体制御回路302は、移動前画像I10に対応する空間内で3点以上の設定点を指示することを促す画像(メッセージ等)を本体表示部310に表示させる(ステップS114)。ここで、使用者Uに対して要求される設定点の指示は、整合情報を生成するための3点以上の位置を決定するための設定点の指示である。上記のステップS113,S114の処理時における本体表示部310の表示態様は、図8の下段に示される画面表示例に対応する。
次に、本体制御回路302は、使用者Uによりプローブ200を用いた設定点の指示があったか否かを判定する(ステップS115)。本体制御回路302は、設定点の指示がない場合、当該ステップS115の処理を繰り返す。一方、座標算出部302aは、設定点の指示があった場合、指示された設定点の座標を図6の測定点座標算出処理に従って算出し、算出結果を本体メモリ303に記憶させる(ステップS116)。
なお、座標算出部302aは、後述するステップS118の処理により1または複数の設定点の座標が既に本体メモリ303に記憶されている場合、新たに算出された設定点の座標を、他の設定点の座標と識別可能に本体メモリ303に記憶させる。この場合、本体メモリ303に複数の設定点が記憶される場合に、その設定順序を把握することが可能になる。そこで、本実施の形態では、座標算出部302aは、ステップS116の処理時に、現在指示された設定点が、撮像ヘッド100の移動前において何番目に指示された設定点であるのかを示す情報も本体メモリ303に記憶させる。
次に、本体制御回路302は、指示された設定点の位置を示す指標を本体表示部310に表示されている移動前画像I10上に重畳表示させる(ステップS117)。その後、本体制御回路302は、設定点の指示が完了したか否かを判定する(ステップS118)。設定点の指示が完了したか否かの判定は、例えば、規定数(例えば3)の設定点の指示が連続して行われたか否かに基づいて行われる。あるいは、設定点の指示が完了したか否かの判定は、使用者Uが本体操作部320またはタッチパネルディスプレイ230を操作することにより設定点の指示の終了が入力されたか否かに基づいて行われる。上記のステップS115~S118の処理時における本体表示部310の表示態様は、図9~図11の下段に示される画面表示例に対応する。
ステップS118において、設定点の指示が完了しない場合、本体制御回路302は、処理をステップS115に戻す。一方、設定点の指示が完了すると、図2の誘導画像生成部302bは、誘導画像を生成する(ステップS119)。ここで、本実施の形態に係る誘導画像は、移動前画像I10上にステップS116において指示された設定点を示す指標が重畳表示された画像である。
その後、本体制御回路302は、撮像ヘッド100の移動および撮像ヘッド100の移動後にプローブカメラ208による撮像を行うことを促す画像(メッセージ等)を本体表示部310に表示させる(ステップS120)。
次に、本体制御回路302は、プローブカメラ208による撮像が行われることにより、移動後画像I20の画像データが生成されたか否かを判定する(ステップS121)。
本体制御回路302は、移動後画像I20の画像データが生成されない場合、当該ステップS121の処理を繰り返す。一方、本体制御回路302は、移動後画像I20の画像データが生成された場合、誘導画像とともに移動後画像I20を本体表示部310に表示させる(ステップS122)。また、本体制御回路302は、ステップS115~S117の処理で指示された複数の設定点に対応する複数の設定点を、それらの複数の設定点の指示の順に指示することを促す画像(メッセージ等)を本体表示部310に表示させる(ステップS123)。上記のステップS122,S123の処理時における本体表示部310の表示態様は、図14に示される画面表示例に対応する。
次に、本体制御回路302は、使用者Uによりプローブ200を用いた設定点の指示があったか否かを判定する(ステップS124)。本体制御回路302は、設定点の指示がない場合、当該ステップS124の処理を繰り返す。一方、座標算出部302aは、設定点の指示があった場合、指示された設定点の座標を図6の測定点座標算出処理により算出し、算出結果を本体メモリ303に記憶させる(ステップS125)。
ここでも、上記のステップS116の処理と同様に、座標算出部302aは、後述するステップS127の処理により1または複数の設定点の座標が既に本体メモリ303に記憶されている場合、新たに算出された設定点の座標を、他の設定点の座標と識別可能に本体メモリ303に記憶させる。また、座標算出部302aは、現在指示された設定点が、撮像ヘッド100の移動後において何番目に指示された設定点であるのかを示す情報も本体メモリ303に記憶させる。
次に、本体制御回路302は、指示された設定点の位置を示す指標を本体表示部310に表示されている移動後画像I20上に重畳表示させる(ステップS126)。その後、本体制御回路302は、設定点の指示が完了したか否かを判定する(ステップS127)。設定点の指示が完了したか否かの判定は、例えば、ステップS116の処理で、撮像ヘッド100の移動前に本体メモリ303に記憶された複数の設定点に対応する数の設定点が指示されたか否かに基づいて行われる。上記のステップS124~S127の処理時における本体表示部310の表示態様は、図15~図17の下段に示される画面表示例に対応する。なお、これらの処理中、本体表示部310には、移動後画像I20とともに、継続して誘導画像が表示される。
ステップS127において、設定点の指示が完了しない場合、本体制御回路302は、処理をステップS124に戻す。一方、設定点の指示が完了すると、図2の座標整合処理部302cは、本体メモリ303に記憶された複数の設定点の座標に基づいて、撮像ヘッド100の移動の前後の座標系の整合をとるための整合処理を行う(ステップS128)。具体的には、座標整合処理部302cは、撮像ヘッド100の移動前に対応する装置座標系(上記の第1の座標系)と、撮像ヘッド100の移動後の装置座標系(上記の第2の座標系)との整合をとるための整合処理を行う。この整合処理は、第1の座標系を第2の座標系に変換する変換情報を生成すること、および生成された変換情報を本体メモリ303に記憶させることを含む。
その後、図2の偏差算出部302dは、整合処理で生成された変換情報に基づいて、撮像ヘッド100の移動前に指示された各設定点の位置に対して、撮像ヘッド100の移動後に指示された対応する設定点の位置がどれだけずれているのかを示す偏差を算出する(ステップS129)。また、本体制御回路302は、互いに対応する移動前後の各2つの設定点の間の偏差の算出結果を本体表示部310に表示させる(ステップS130)。上記のステップS130の処理時における本体表示部310の表示態様は、図18に示される画面表示例に対応する。
最後に、本体制御回路302は、使用者Uが設定点の再指示を指令したか否かを判定する(ステップS131)。使用者Uが設定点の再指示を指令したか否かは、例えば、使用者Uが本体操作部320またはタッチパネルディスプレイ230を操作することにより図18の複数の削除ボタンbdのいずれかが選択されたか否かに基づいて行われる。あるいは、使用者Uが設定点の再指示を指令したか否かは、使用者Uが本体操作部320またはタッチパネルディスプレイ230を操作することにより設定点の再指示の指令が入力されたか否かに基づいて行われる。設定点の再指示があった場合、本体制御回路302は、処理をステップS124に戻す。一方、設定点の再指示がない場合、本体制御回路302は、移動設定処理を終了する。
上記の移動設定処理が行われた場合、本体制御回路302は、撮像ヘッド100の移動後に指示される測定点については、第2の座標系に従う座標算出を行った後、算出された座標を、ステップS128の処理で得られた変換情報を用いて第1の座標系に従う座標に変換する。それにより、撮像ヘッド100の移動の前後で指示された複数の測定点の座標を共通の座標系(本例では、第1の座標系)で把握することができる。なお、図20では図示を省略しているが、撮像ヘッド100を移動した後に、図5、図6を用いて説明したような測定処理が行われる。すなわち、撮像ヘッド100の設置状態が移動後の第2の設置状態であるときに、使用者Uは、予め定められた複数の幾何要素および予め定められた複数の測定項目から所望の幾何要素および測定項目を選択し、測定対象物における所望の物理量(点や面など)を測定する(測定点の座標が算出される)。そして、本体制御回路302は、整合された第1の座標系および第2の座標系(上述した共通の座標系と言ってもよい)、本体メモリ303に記憶された第1の測定点の座標、および、撮像ヘッド100の設置状態が第2の設置状態であるときに算出された第2の測定点の座標に基づいて、第1の測定点と第2の測定点を跨ぐ測定を行う。
<10>第1の実施の形態の効果
(a)本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、設定負担軽減機能を有する。それにより、使用者Uは、移動設定作業時に、本体表示部310に表示される誘導画像に基づいて、第1の座標系と第2の座標系とを整合させるために行われるべきプローブ200の操作を容易かつ適切に行うことができる。それにより、撮像ヘッド100の移動の前後で、測定点の座標系の整合をとるための使用者Uの作業負担が軽減される。その結果、三次元座標測定装置1による測定可能な範囲を容易かつ適切に拡大することが可能になる。
(a)本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、設定負担軽減機能を有する。それにより、使用者Uは、移動設定作業時に、本体表示部310に表示される誘導画像に基づいて、第1の座標系と第2の座標系とを整合させるために行われるべきプローブ200の操作を容易かつ適切に行うことができる。それにより、撮像ヘッド100の移動の前後で、測定点の座標系の整合をとるための使用者Uの作業負担が軽減される。その結果、三次元座標測定装置1による測定可能な範囲を容易かつ適切に拡大することが可能になる。
(b)本実施の形態に係る誘導画像は、移動前画像I10上に第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点を示す指標が重畳表示された画像である。したがって、使用者Uは、撮像により得られた測定対象物Sの画像を視認することにより、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置をより正確に把握することができる。
(c)誘導画像に用いられる移動前画像I10は、プローブカメラ208を用いた撮像により得られる。ここで、プローブカメラ208はプローブ200において一体的に固定されている。それにより、プローブカメラ208の撮像視野は、プローブ200の位置および姿勢により一義的に定まる。そのため、移動前画像I10においては、第1の座標系に従う座標が算出された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置を正確に示すことができる。したがって、使用者Uは、誘導画像に基づいて、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置を容易かつ正確に把握することができる。その結果、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の指示がより適切に行われ、第1の座標系と第2の座標系との整合処理の精度が向上する。
2.第2の実施の形態
第2の実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、第1の実施の形態に係る三次元座標測定装置1と同様に、使用者Uの移動設定作業により、三次元座標測定装置1による測定対象物Sの測定可能範囲を拡大することができる。また、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、移動設定作業の負担を軽減する設定負担軽減機能を有する。しかしながら、本実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能の内容は、第1の実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能の内容とは異なる。
第2の実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、第1の実施の形態に係る三次元座標測定装置1と同様に、使用者Uの移動設定作業により、三次元座標測定装置1による測定対象物Sの測定可能範囲を拡大することができる。また、本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、移動設定作業の負担を軽減する設定負担軽減機能を有する。しかしながら、本実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能の内容は、第1の実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能の内容とは異なる。
第2の実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、移動設定作業および設定負担軽減機能に関する構成および動作が異なる点を除いて、第1の実施の形態に係る三次元座標測定装置1と基本的に同じ構成および動作を有する。以下、本実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能について説明する。
<1>第2の実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能
第1の実施の形態において説明したように、プローブ200は複数のマーカeqを有する。プローブ200において、複数のマーカeqの相対的な位置関係は固定されている。また、その位置関係は、本体メモリ303に記憶されている。そこで、本実施の形態では、プローブ200の複数のマーカeqが、整合情報を生成するための3点以上の位置、すなわち撮像ヘッド100の移動の前後で共通の基準となる位置(以下、共通基準位置と呼ぶ。)を示す設定点として用いられる。
第1の実施の形態において説明したように、プローブ200は複数のマーカeqを有する。プローブ200において、複数のマーカeqの相対的な位置関係は固定されている。また、その位置関係は、本体メモリ303に記憶されている。そこで、本実施の形態では、プローブ200の複数のマーカeqが、整合情報を生成するための3点以上の位置、すなわち撮像ヘッド100の移動の前後で共通の基準となる位置(以下、共通基準位置と呼ぶ。)を示す設定点として用いられる。
そのため、本実施の形態では、まず使用者Uにより所定の位置にプローブ200が設置される。この状態で、プローブ200の複数のマーカeqが、移動前の撮像ヘッド100の可動カメラ120により撮像され、複数のマーカeqの第1の座標系に従う座標が算出される。さらに、プローブ200の設置状態が維持されつつ、撮像ヘッド100が移動される。その後、プローブ200の複数のマーカeqが、移動後の撮像ヘッド100の可動カメラ120により撮像され、複数のマーカeqの第2の座標系に従う座標が算出される。撮像ヘッド100の移動の前後で算出された複数のマーカの座標の算出結果に基づいて、整合情報が生成される。
したがって、使用者Uは、本実施の形態に係る移動設定作業として、撮像ヘッド100の移動の前に、可動カメラ120により複数のマーカeqを撮像可能な位置にプローブ200を固定する必要がある。また、使用者Uは、本実施の形態に係る移動設定作業として、プローブ200の固定後、可動カメラ120により複数のマーカeqを撮像可能な位置に撮像ヘッド100を移動させる必要がある。
しかしながら、使用者Uは、複数のマーカepから発生する赤外光を視認することができない。また、撮像ヘッド100における可動カメラ120の撮像可能範囲は使用者Uが視認できるものではない。そこで、本実施の形態に係る設定負担軽減機能は、使用者Uによる移動設定作業時に、撮像ヘッド100の可動カメラ120による撮像可能な範囲を示す画像を本体表示部310に表示することを含む。また、本実施の形態に係る設定負担軽減機能は、使用者Uによる移動設定作業時に、撮像ヘッド100とプローブ200との相対的な位置関係を示す画像と、プローブ200の複数のマーカeqから発生される光の照射範囲を示す画像とを本体表示部310に表示することを含む。
図21~図24は、第2の実施の形態に係る移動設定作業および設定負担軽減機能を説明するための図である。本例では、初期状態で、図1の測定対象物Sについて少なくとも1つの測定点が指示され、各測定点の第1の座標系に従う座標が算出されているものとする。
図21の上段に示すように、移動設定作業が開始されると、使用者Uは、プローブ200を持ち、共通基準位置として適切な場所を検討する。このとき、図21の下段に示すように、本体表示部310には、撮像ヘッド100の位置を平面視で示すヘッド画像i101が表示される。また、本体表示部310には、可動カメラ120による撮像可能な範囲を平面視で示す視野範囲画像i102が表示される。また、本体表示部310には、プローブ200の設置を促すメッセージM11が表示される。さらに、本体表示部310には、視野範囲画像i102の縮尺を示すスケールが表示される。以下の説明では、ヘッド画像i101および視野範囲画像i102が組み合わされた画像をヘッド俯瞰画像i100と呼ぶ。
ここで、可動カメラ120による撮像可能な範囲は、所定の撮像精度が保証される範囲であり、撮像ヘッド100の位置に加えて、可動カメラ120の画角、可動カメラ120の焦点深度および基準スタンド10上で変更可能な可動カメラ120の向きによって定まる。可動カメラ120に関するこれらの情報は、撮像情報として予め本体メモリ303に記憶されている。視野範囲画像i102の画像データは、本体メモリ303に記憶された上記の撮像情報に基づいて生成される。
次に、使用者Uは、図21の下段のメッセージM11に応答して、図22の上段に示すように、共通標準位置として適切と考える位置にプローブ200を設置する。このとき、プローブ200の複数のマーカeqが可動カメラ120により撮像されると、第1の座標系に従う複数のマーカeqの座標が算出される。それにより、図22の下段に示すように、本体表示部310には、現在の撮像ヘッド100の位置に対するプローブ200の相対的な位置を示すプローブ位置画像i211がヘッド俯瞰画像i100上に重畳表示される。また、本体表示部310には、プローブ200の複数のマーカeqから発生される光の照射範囲を示す照射範囲画像i212がヘッド俯瞰画像i100上に重畳表示される。以下の説明では、プローブ位置画像i211および照射範囲画像i212の組み合わされた画像をプローブ俯瞰画像i210と呼ぶ。
これにより、使用者Uは、ヘッド俯瞰画像i100およびプローブ俯瞰画像i210を視認することにより、プローブ200が撮像ヘッド100の可動カメラ120による撮像可能な範囲にあるか否かを容易に把握することができる。また、使用者Uは、プローブ200の複数のマーカeqから発生される光が撮像ヘッド100の可動カメラ120に入射するか否かを容易に把握することができる。
なお、プローブ200の複数のマーカeqから発生される光の照射範囲は、プローブ200から所定の光量以上の光が届く範囲であり、図3の目標部材290の構成およびマーカeqの発光に用いられるエネルギー等によって定まる。複数のマーカeqに関するこれらの情報は、撮像情報として予め本体メモリ303に記憶されている。照射範囲画像i212の画像データは、本体メモリ303に記憶された上記の撮像情報と、複数のマーカeqの位置から算出されるプローブ200の姿勢とに基づいて生成される。
プローブ200の設置が完了すると、プローブ200が固定された状態で、第1の座標系に従う複数のマーカeqの座標が算出され、算出結果が共通基準位置の座標として本体メモリ303に記憶される。
その後、使用者Uは、図23の上段に示すように、固定されたプローブ200に対して撮像ヘッド100を移動させる。このとき、可動カメラ120が複数のマーカeqを撮像することにより、撮像ヘッド100に対するプローブ200の位置および姿勢が微小周期で算出される。その算出結果に基づいて、図23の下段に示すように、ヘッド俯瞰画像i100とプローブ俯瞰画像i210との位置関係が、プローブ200に対する撮像ヘッド100の相対的な位置の変化に追従するようにリアルタイムで調整される。
図23の下段の例では、プローブ位置画像i211が視野範囲画像i102から外れている。それにより、使用者Uは、現在の撮像ヘッド100の位置は、撮像ヘッド100の移動先の位置として不適切であることを容易に認識することができる。このとき、本体表示部310には、プローブ200が可動カメラ120による撮像可能な範囲から外れていることを知らせるためのメッセージM12が表示されてもよい。なお、図23および後述する図24の下段に示される本体表示部310には、現在の撮像ヘッド100の状態およびプローブ200の状態を示すヘッド俯瞰画像i100およびプローブ俯瞰画像i210に加えて、移動前の撮像ヘッド100の状態を示す初期状態画像i190が点線で示される。
使用者Uは、ヘッド俯瞰画像i100およびプローブ俯瞰画像i210を視認しつつ撮像ヘッド100を移動させる。それにより、図24の上段および下段に示すように、撮像ヘッド100の移動の前後で座標系の整合をとるために適切な位置に撮像ヘッド100を移動させることができる。
撮像ヘッド100の移動が完了すると、第2の座標系に従う複数のマーカeqの座標が算出され、算出結果が共通基準位置の座標として本体メモリ303に記憶される。本体メモリ303に記憶された、第1の座標系に従う複数のマーカeqの座標と第2の座標系に従う複数のマーカeqの座標とに基づいて整合情報が生成される。
<2>第2の実施の形態に係る移動設定処理
図25は、第2の実施の形態に係る本体制御回路302の機能部の一例を示す図である。図25に示すように、本実施の形態に係る本体制御回路302の機能部は、座標算出部302a、誘導画像生成部302bおよび座標整合処理部302cを含む。本体制御回路302の機能部は、本体制御回路302のCPUが本体メモリ303に記憶された移動設定プログラムを実行することにより実現される。本体制御回路302の機能部の一部または全てが電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。以下、第2の実施の形態に係る移動設定処理について、図25の各機能部の動作とともに説明する。
図25は、第2の実施の形態に係る本体制御回路302の機能部の一例を示す図である。図25に示すように、本実施の形態に係る本体制御回路302の機能部は、座標算出部302a、誘導画像生成部302bおよび座標整合処理部302cを含む。本体制御回路302の機能部は、本体制御回路302のCPUが本体メモリ303に記憶された移動設定プログラムを実行することにより実現される。本体制御回路302の機能部の一部または全てが電子回路等のハードウェアにより実現されてもよい。以下、第2の実施の形態に係る移動設定処理について、図25の各機能部の動作とともに説明する。
図26および図27は、第2の実施の形態に係る移動設定処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、使用者Uは、上記の移動設定作業を行う際、図2の本体操作部320を操作することにより当該移動設定作業の開始を入力する。図26および図27の移動設定処理は、図25の本体制御回路302のCPUが移動設定作業の開始の入力に応答して移動設定プログラムを実行することにより行われる。移動設定処理により、三次元座標測定装置1における設定負担軽減機能が発揮される。
移動設定処理が開始されると、図25の誘導画像生成部302bは、ヘッド俯瞰画像i100を本体表示部310に表示させる(ステップS141)。また、図25の本体制御回路302は、撮像ヘッド100の移動前にプローブ200を設置することを促す画像(メッセージ等)を本体表示部310に表示させる(ステップS142)。上記のステップS141,S142の処理時における本体表示部310の表示態様は、図21の下段に示される画面表示例に対応する。
次に、本体制御回路302は、プローブ200の複数のマーカeqが可動カメラ120で撮像されることにより、複数のマーカeqが検出されたか否かを判定する(ステップS143)。本体制御回路302は、複数のマーカeqが検出されない場合、当該ステップS143の処理を繰り返す。一方、誘導画像生成部302bは、複数のマーカeqが検出された場合に、複数のマーカeqの第1の座標系に従う座標を算出し、算出結果に基づいてプローブ俯瞰画像i210の画像データを生成する。それにより、誘導画像生成部302bは、プローブ俯瞰画像i210を本体表示部310に表示されているヘッド俯瞰画像i100上に重畳表示させる(ステップS144)。
プローブ俯瞰画像i210の生成および重畳表示は、微小周期で更新される。それにより、使用者Uは、本体表示部310に表示されるヘッド俯瞰画像i100およびプローブ俯瞰画像i210に基づいて、リアルタイムで撮像ヘッド100とプローブ200との位置関係を把握することができる。上記のステップS144の処理時における本体表示部310の表示態様は、図22の下段に示される画面表示例に対応する。
次に、本体制御回路302は、プローブ200の設置が完了したか否かを判定する(ステップS145)。プローブ200の設置が完了したか否かは、例えば、使用者Uが本体操作部320またはタッチパネルディスプレイ230を操作することによりプローブ200の設置の完了が入力されたか否かに基づいて行われる。
ステップS145において、プローブ200の設置が完了していない場合、本体制御回路302は、処理をステップS143に戻す。一方、プローブ200の設置が完了した場合、図25の座標算出部302aは、複数のマーカeqの第1の座標系に従う座標を算出し、算出結果を共通基準位置の第1の座標系に従う座標として本体メモリ303に記憶させる(ステップS146)。その後、本体制御回路302は、撮像ヘッド100の移動を促す画像(メッセージ等)を本体表示部310に表示させる(ステップS147)。
次に、本体制御回路302は、ステップS143の処理と同様に、プローブ200の複数のマーカeqが可動カメラ120で撮像されることにより、複数のマーカeqが検出されたか否かを判定する(ステップS148)。
本体制御回路302は、複数のマーカeqが検出されない場合、当該ステップS148の処理を繰り返す。一方、誘導画像生成部302bは、複数のマーカeqが検出された場合に、現在の撮像ヘッド100の状態に応じて算出される複数のマーカeqの位置を示す座標に基づいて、プローブ200の複数のマーカeqに対する撮像ヘッド100の位置および姿勢を算出する(ステップS149)。また、誘導画像生成部302bは、算出結果に基づいて本体表示部310に表示されるヘッド俯瞰画像i100とプローブ画像i200との位置関係を調整する(ステップS150)。上記のステップS148~S150の処理時における本体表示部310の表示態様は、図23および図24に示される画面表示例に対応する。
その後、本体制御回路302は、撮像ヘッド100の移動が完了したか否かを判定する(ステップS151)。撮像ヘッド100の移動が完了したか否かは、例えば、使用者Uが本体操作部320またはタッチパネルディスプレイ230を操作することにより撮像ヘッド100の移動の完了が入力されたか否かに基づいて行われる。
ステップS151において、撮像ヘッド100の移動が完了していない場合、本体制御回路302は、処理をステップS148に戻す。一方、撮像ヘッド100の移動が完了した場合、図25の座標算出部302aは、複数のマーカeqの第2の座標系に従う座標を算出し、算出結果を共通基準位置の第2の座標系に従う座標として本体メモリ303に記憶させる(ステップS152)。
次に、図25の座標整合処理部302cは、本体メモリ303に記憶された共通基準位置の第1の座標系に従う座標および第2の座標系に従う座標に基づいて、撮像ヘッド100の移動の前後の座標系の整合をとるための整合処理を行う(ステップS128)。具体的には、座標整合処理部302cは、撮像ヘッド100の移動前に対応する装置座標系(上記の第1の座標系)と、撮像ヘッド100の移動後の装置座標系(上記の第2の座標系)との整合をとるための整合処理を行う。この整合処理は、第1の座標系を第2の座標系に変換する変換情報を生成すること、および生成された変換情報を本体メモリ303に記憶させることを含む。その後、本体制御回路302は、移動設定処理を終了する。
<3>第2の実施の形態の効果
本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、設定負担軽減機能を有する。それにより、使用者Uは、移動設定作業時に、本体表示部310に表示されるヘッド俯瞰画像i100およびプローブ画像i200の位置関係に基づいて、第1の座標系と第2の座標系とを整合させることが可能な撮像ヘッド100とプローブ200との位置関係を容易に把握することができる。それにより、撮像ヘッド100の移動の前後で、測定点の座標系の整合をとるための使用者Uの作業負担が軽減される。その結果、三次元座標測定装置1による測定可能な範囲を容易かつ適切に拡大することが可能になる。
本実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、設定負担軽減機能を有する。それにより、使用者Uは、移動設定作業時に、本体表示部310に表示されるヘッド俯瞰画像i100およびプローブ画像i200の位置関係に基づいて、第1の座標系と第2の座標系とを整合させることが可能な撮像ヘッド100とプローブ200との位置関係を容易に把握することができる。それにより、撮像ヘッド100の移動の前後で、測定点の座標系の整合をとるための使用者Uの作業負担が軽減される。その結果、三次元座標測定装置1による測定可能な範囲を容易かつ適切に拡大することが可能になる。
3.他の実施の形態
(a)上記のように、第1の実施の形態に係る設定負担低減機能と第2の実施の形態に係る設定負担低減機能とは、使用者Uの移動設定作業の内容とともに異なるが、三次元座標測定装置1は、第1の実施の形態に係る設定負担低減機能と第2の実施の形態に係る設定負担低減機能とを選択的に使用可能に構成されてもよい。この場合、使用者Uは、測定対象物Sの種類および形状の測定内容等に応じて、より適切な方法で移動設定作業を行うことができる。
(a)上記のように、第1の実施の形態に係る設定負担低減機能と第2の実施の形態に係る設定負担低減機能とは、使用者Uの移動設定作業の内容とともに異なるが、三次元座標測定装置1は、第1の実施の形態に係る設定負担低減機能と第2の実施の形態に係る設定負担低減機能とを選択的に使用可能に構成されてもよい。この場合、使用者Uは、測定対象物Sの種類および形状の測定内容等に応じて、より適切な方法で移動設定作業を行うことができる。
(b)第1の実施の形態においては、移動設定作業時に使用者Uが3つの設定点を指示することにより、それらの3つの設定点の座標の測定結果に基づいて整合情報が生成されるが、本発明はこれに限定されない。移動設定作業時に、使用者Uは、4つの設定点を指示してもよいし、5つ以上の設定点を指示してもよい。この場合、撮像ヘッド100の移動の前後で設定点の指示の精度が著しく低下しない場合には、設定点の数が多いほどより適切な整合情報を得ることが可能になる。
(c)第1の実施の形態においては、測定対象物Sの一部に対して複数の設定点が指示されるが、本発明はこれに限定されない。設定点は、移動設定作業時に、本体表示部310に表示される移動前画像I10に対応する空間内で指示されればよい。したがって、測定対象物Sとは異なる部材(例えば、測定対象物Sが載置されたステージ等)の一部に、設定点が指示されてもよい。
(d)第1の実施の形態においては、移動設定作業による撮像ヘッド100の移動後かつ複数の設定点の指示後に、本体表示部310に設定点偏差一覧iEおよび複数の削除ボタンbdが表示されるが、設定点偏差一覧iEおよび削除ボタンbdのうち少なくとも一方は表示されなくてもよい。
この場合、本体制御回路302は、偏差算出部302dにより算出される設定点ごとの偏差と、予め定められたしきい値とに基づいて、各設定点についての指示状態の良否を判定し、判定結果または判定結果に応じたメッセージ(再指示を行うべきメッセージ等)を本体表示部310に表示させてもよい。
(e)第1の実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、接触部211aを所望の位置に位置決めすることが可能に構成された治具を備えてもよい。例えば、上記のプローブ200の接触部211aは、球形状を有する。そこで、治具は、すり鉢状の被接触部と、例えばマグネットまたは接着部材等により当該被接触部を任意の位置に固定可能な固定機構とを有してもよい。すり鉢状の被接触部によれば、球形状を有する接触部211aが押し当てられることにより、当該接触部211aを当該非接触部内の一意の点に位置決めすることが可能となる。
上記の治具を用いる場合には、移動設定作業の開始時に、複数の設定点にそれぞれ対応する位置に複数の治具をそれぞれ設ける。それにより、使用者Uは、撮像ヘッド100の移動の前後で、プローブ200の接触部211aを各治具の非接触部に押し当てる。それにより、使用者Uは、複数の設定点を適切に指示することができる。
なお、測定対象物Sまたはその周辺に位置する部材に、接触部211aの直径よりも小さい直径を有する円形の開口部(例えば、ねじ孔)が存在する場合には、当該開口部の位置を設定点としてもよい。この場合、上記の治具等を用いることなく、使用者Uは比較的容易かつ適切に、設定点の指示を行うことができる。
(f)第1の実施の形態に係る三次元座標測定装置1においては、撮像ヘッド100の移動の前後で3以上の測定点が指示されることにより、整合情報が生成される。三次元座標測定装置1により、同一形状を有する複数の測定対象物Sの共通部分について移動設定作業を伴う形状測定を行う場合、使用者Uは、1つの測定対象物Sごとに同一の移動設定作業を繰り返す必要がある。
したがって、三次元座標測定装置1の本体メモリ303には、測定対象物Sの種類ごと、または測定対象物Sの測定内容ごとに、移動設定作業に関する情報のファイルが記憶されてもよい。この場合、移動設定作業に関する情報は、一の形状を有する測定対象物Sの移動設定作業時に指示されるべき複数の設定点の位置を示す情報を含んでもよい。また、移動設定作業に関する情報は、測定対象物Sに対する撮像ヘッド100の移動前の相対位置、および測定対象物Sに対する撮像ヘッド100の移動後の相対位置等を含んでもよい。これらの情報が、本体表示部310上に提示されることにより、使用者Uは移動設定作業をさらに効率よく行うことができる。
(g)第2の実施の形態に係る三次元座標測定装置1においては、ヘッド俯瞰画像i100の視野範囲画像i102により、撮像ヘッド100における可動カメラ120の撮像可能範囲が平面図で示される。また、第2の実施の形態に係る三次元座標測定装置1においては、プローブ俯瞰画像i210の照射範囲画像i212により、プローブ200の複数のマーカeqから発生される光の照射範囲が平面図で示される。しかしながら、本発明はこれらに限定されない。
本体表示部310には、第2の実施の形態に係る移動設定作業時に、上記の視野範囲画像i102に加えて、または上記の視野範囲画像i102に代えて、可動カメラ120の撮像可能範囲の側面図が表示されてもよい。さらに、本体表示部310には、第2の実施の形態に係る移動設定作業時に、上記のプローブ俯瞰画像i210に加えて、または上記のプローブ俯瞰画像i210に代えて、プローブ200の複数のマーカeqから発生される光の照射範囲の側面図が表示されてもよい。この場合、撮像ヘッド100を上下方向に移動させつつ測定対象物Sの測定可能範囲を拡大することができる。
(h)第2の実施の形態に係る三次元座標測定装置1は、撮像ヘッド100の移動の前後でプローブ200を固定するための固定具を備えてもよい。固定具は、プローブ200の一部を着脱可能に支持する支持部と、例えばマグネットまたは接着部材等により当該支持部を任意の位置に固定可能な固定機構とを有してもよい。この場合、上記の固定具を用いることにより、第2の実施の形態に係る移動設定作業がより適切に行われる。
(i)第1および第2の実施の形態に係る三次元座標測定装置1においては、整合情報として、第1の座標系を第2の座標系に変換する変換情報が生成されるが、本発明はこれに限定されない。整合情報として、第2の座標系を第1の座標系に変換する変換情報が生成されてもよいし、第1の座標系および第2の座標系を第1の座標系および第2の座標系とは異なる第3の座標系に変換する変換情報が生成されてもよい。これらの場合においても、生成された変換情報を用いることにより、撮像ヘッド100の移動の前後で指示された複数の測定点の座標を共通の座標系に従う座標に変換することができる。
(j)第1および第2の実施の形態は本発明を接触式のプローブ200とそのプローブ200を撮像することによりプローブ200により指示された測定点の座標を算出する三次元座標測定装置に適用した例であるが、本発明の適用可能な範囲は、上記の例に限定されない。
本発明は、プローブ等により指示される測定点の座標を、光学的、電気的または機械的手段により算出可能な他の三次元座標測定装置にも適用することが可能である。具体的には、本発明は、所望の位置に配置されたターゲットにレーザ光を照射するとともに、ターゲットから反射されるレーザ光を受けることによりターゲットの位置を算出する三次元座標測定装置(いわゆる、レーザトラッカ)に適用することもできる。
また、本発明は、多関節アームにより指示されたプローブを用いて測定点を指示することにより、多関節アームの複数の関節部分に内蔵されたエンコーダの出力に基づいて指示された測定点の位置を算出する三次元座標測定装置に適用することもできる。
また、本発明は、カメラ等により測定対象物Sの少なくとも一部の形状または測定点の位置を非接触で取得可能な非接触式のプローブとそのプローブを撮像することにより、当該プローブにより取得された測定対象物Sの少なくとも一部の座標を算出する三次元座標測定装置に適用することもできる。このような三次元座標測定装置として、例えば、カメラ式CMM(Coordinate Measuring Machine)またはマーカー検知式CMM等がある。
4.請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることができる。
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることができる。
上記実施の形態においては、三次元座標測定装置1が三次元座標測定装置の例であり、撮像ヘッド100の移動前の設置状態が第1の設置状態の例であり、撮像ヘッド100の移動後の設置状態が第2の設置状態の例であり、プローブ200がプローブの例であり、撮像ヘッド100が本体部の例であり、本体メモリ303が記憶部の例であり、本体制御回路302が測定部の例であり、本体制御回路302および座標算出部302aが座標算出部の例であり、座標整合処理部302cが座標整合処理部の例であり、誘導画像生成部302bが誘導画像生成部の例である。
また、プローブカメラ208がプローブ撮像部の例であり、可動カメラ120が本体撮像部の例であり、プローブ200の複数のマーカeqが複数の測定マーカの例であり、複数の設定点を示す指標が移動前画像I10上に重畳表示された誘導画像(図14等)が第1の誘導画像の例であり、ヘッド俯瞰画像i100およびプローブ画像i200が第2の誘導画像の例である。
5.実施の形態の総括
(第1項)第1項に係る三次元座標測定装置は、
測定点を指示するプローブと、
前記プローブの位置および姿勢に関する情報を生成する本体部と、
前記本体部により生成された情報に基づいて測定点を指示する前記プローブの位置および姿勢を測定するとともに、測定された当該プローブの位置および姿勢に基づいて、前記本体部の設置状態に応じて定義される座標系上の前記測定点の座標を算出する座標算出部と、
前記本体部の設置状態が第1の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第1の測定点の座標を記憶する記憶部と、
前記本体部の設置状態が前記第1の設置状態から第2の設置状態に変更される場合に、前記第1の設置状態に対応する第1の座標系と、当該第2の設置状態に対応する第2の座標系とを整合させる座標整合処理部と、
前記座標整合処理部により整合された前記第1の座標系および前記第2の座標系、前記記憶部に記憶された前記第1の測定点の座標、ならびに、前記本体部の設置状態が第2の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第2の測定点の座標に基づいて、前記第1の測定点と当該第2の測定点を跨ぐ測定を行う測定部と、
前記第1の座標系と前記第2の座標系を整合させるために前記プローブと前記本体部の相対的な位置関係に基づく誘導画像を生成する誘導画像生成部とを備える。
(第1項)第1項に係る三次元座標測定装置は、
測定点を指示するプローブと、
前記プローブの位置および姿勢に関する情報を生成する本体部と、
前記本体部により生成された情報に基づいて測定点を指示する前記プローブの位置および姿勢を測定するとともに、測定された当該プローブの位置および姿勢に基づいて、前記本体部の設置状態に応じて定義される座標系上の前記測定点の座標を算出する座標算出部と、
前記本体部の設置状態が第1の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第1の測定点の座標を記憶する記憶部と、
前記本体部の設置状態が前記第1の設置状態から第2の設置状態に変更される場合に、前記第1の設置状態に対応する第1の座標系と、当該第2の設置状態に対応する第2の座標系とを整合させる座標整合処理部と、
前記座標整合処理部により整合された前記第1の座標系および前記第2の座標系、前記記憶部に記憶された前記第1の測定点の座標、ならびに、前記本体部の設置状態が第2の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第2の測定点の座標に基づいて、前記第1の測定点と当該第2の測定点を跨ぐ測定を行う測定部と、
前記第1の座標系と前記第2の座標系を整合させるために前記プローブと前記本体部の相対的な位置関係に基づく誘導画像を生成する誘導画像生成部とを備える。
上記の三次元座標測定装置によれば、使用者は、第1の座標系と第2の座標系とを整合させる際に、上記の誘導画像に基づいて、プローブの操作を容易かつ適切に行ったり、予め定められた本体部の設置状態の変更可能範囲を容易に把握したりすることができる。それにより、本体部の設置状態の変更を容易かつ適切に行うことができる。
したがって、本体部の設置状態の変更の前後で、測定点の座標系の整合をとるための使用者の作業負担が軽減される。これらの結果、三次元座標測定装置による測定可能な範囲を容易かつ適切に拡大することが可能になる。
(第2項)第1項に記載の三次元座標測定装置において、
前記座標整合処理部は、前記第1の座標系および前記第2の座標系のうち少なくとも一方の座標系を共通の座標系に変換するための整合情報を生成してもよい。
前記座標整合処理部は、前記第1の座標系および前記第2の座標系のうち少なくとも一方の座標系を共通の座標系に変換するための整合情報を生成してもよい。
この場合、整合情報に基づいて、本体部の設置状態の変更の前後で指示された複数の測定点の座標を共通の座標系に従って表すことが可能になる。
(第3項)第1項または第2項に記載の三次元座標測定装置において、
前記プローブは、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるための設定点をさらに指示可能に構成され、
前記誘導画像生成部は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順を示す画像を前記誘導画像として生成し、
前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点を、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに前記プローブにより指示することを含み、
前記誘導画像は、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を示す画像であってもよい。
前記プローブは、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるための設定点をさらに指示可能に構成され、
前記誘導画像生成部は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順を示す画像を前記誘導画像として生成し、
前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点を、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに前記プローブにより指示することを含み、
前記誘導画像は、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を示す画像であってもよい。
この場合、使用者は、本体部が第2の設置状態にあるときに、誘導画像に基づいて、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点をプローブにより容易かつ適切に指示することができる。
(第4項)第3項に記載の三次元座標測定装置において、
前記座標整合処理部は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときの前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点の前記第1の座標系に従う座標と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときの前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の前記第2の座標系に従う座標とに基づいて、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させてもよい。
前記座標整合処理部は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときの前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点の前記第1の座標系に従う座標と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときの前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の前記第2の座標系に従う座標とに基づいて、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させてもよい。
この場合、本体部が第1の設置状態にあるときの第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の指示、および本体部が第2の設置状態にあるときの第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の指示により、第1の座標系と第2の座標系との整合がとられる。
(第5項)第3項または第4項に記載の三次元座標測定装置において、
前記三次元座標測定装置は、
前記プローブに一体的に固定され、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を含む対象領域を撮像することにより前記対象領域を示す画像を生成するためのプローブ撮像部をさらに含み、
前記プローブ撮像部は、前記プローブに一体的に固定され、
前記誘導画像は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブ撮像部により生成された前記対象領域を示す画像上に、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を示す画像が重畳表示された画像を含んでもよい。
前記三次元座標測定装置は、
前記プローブに一体的に固定され、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を含む対象領域を撮像することにより前記対象領域を示す画像を生成するためのプローブ撮像部をさらに含み、
前記プローブ撮像部は、前記プローブに一体的に固定され、
前記誘導画像は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブ撮像部により生成された前記対象領域を示す画像上に、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を示す画像が重畳表示された画像を含んでもよい。
この場合、プローブ撮像部がプローブに一体的に固定されているので、プローブ撮像部の撮像視野は、プローブの位置および姿勢により一義的に定まる。これにより、本体部が第1の設置状態にあるときにプローブ撮像部により生成された画像においては、第1の座標系に従う座標が算出された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置を正確に示すことができる。したがって、使用者は、誘導画像に基づいて、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点の位置を容易かつ正確に把握することができる。
その結果、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の指示がより適切に行われ、第1の座標系と第2の座標系との整合処理の精度が向上する。
(第6項)第3項~第5項のいずれか一項に記載の三次元座標測定装置において、
前記三次元座標測定装置は、
前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点の間の相対的な第1の位置関係と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の間の相対的な第2の位置関係との間の偏差情報を生成する偏差生成部をさらに備えてもよい。
前記三次元座標測定装置は、
前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点の間の相対的な第1の位置関係と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の間の相対的な第2の位置関係との間の偏差情報を生成する偏差生成部をさらに備えてもよい。
この場合、使用者は、第1の位置関係と第2の位置関係との間の偏差情報に基づいて、第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の指示の良否を容易に認識することができる。
(第7項)第1項または第2項に記載の三次元座標測定装置において、
前記誘導画像生成部は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために予め定められた前記本体部の設置状態の変更可能範囲を示す画像を前記誘導画像として生成し、
前記本体部は、前記プローブを撮像することにより前記プローブの画像を前記プローブの位置および姿勢に関する情報として生成するための本体撮像部を含み、
前記誘導画像は、前記予め定められた本体部の設置状態の変更可能範囲として前記本体撮像部により前記プローブを撮像可能な範囲を示す画像であってもよい。
前記誘導画像生成部は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために予め定められた前記本体部の設置状態の変更可能範囲を示す画像を前記誘導画像として生成し、
前記本体部は、前記プローブを撮像することにより前記プローブの画像を前記プローブの位置および姿勢に関する情報として生成するための本体撮像部を含み、
前記誘導画像は、前記予め定められた本体部の設置状態の変更可能範囲として前記本体撮像部により前記プローブを撮像可能な範囲を示す画像であってもよい。
この場合、使用者は、誘導画像に基づいて、本体撮像部によりプローブを撮像可能な範囲を容易に把握することができる。それにより、本体部の設置状態の変更を容易かつ適切に行うことができる。
(第8項)第7項に記載の三次元座標測定装置において、
前記プローブは、複数の測定マーカを有し、
前記本体撮像部が前記複数の測定マーカを撮像することにより前記複数の測定マーカを示す画像が生成され、
前記座標算出部は、前記プローブの位置および姿勢を測定する際に、前記複数の測定マーカの画像に基づいて、前記本体部の設置状態に応じて定義される座標系上の前記複数の測定マーカの座標をさらに算出し、
前記整合情報生成部は、前記プローブが固定された状態で、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに算出される前記第1の座標系に従う前記複数の測定マーカの座標と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに算出される前記第2の座標系に従う前記複数の測定マーカの座標とに基づいて、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させてもよい。
前記プローブは、複数の測定マーカを有し、
前記本体撮像部が前記複数の測定マーカを撮像することにより前記複数の測定マーカを示す画像が生成され、
前記座標算出部は、前記プローブの位置および姿勢を測定する際に、前記複数の測定マーカの画像に基づいて、前記本体部の設置状態に応じて定義される座標系上の前記複数の測定マーカの座標をさらに算出し、
前記整合情報生成部は、前記プローブが固定された状態で、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに算出される前記第1の座標系に従う前記複数の測定マーカの座標と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに算出される前記第2の座標系に従う前記複数の測定マーカの座標とに基づいて、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させてもよい。
この場合、プローブが固定された状態で、本体部を第1の設置状態にして本体撮像部により複数の測定マーカを撮像すること、および本体部を第2の設置状態にして本体撮像部により複数の測定マーカを撮像することにより、第1の座標系と第2の座標系との整合がとられる。
(第9項)第8項に記載の三次元座標測定装置において、
前記本体撮像部により前記プローブを撮像可能な範囲を示す画像は、前記本体撮像部の撮像視野および前記測定マーカから発生される光の照射範囲のうち少なくとも一方を含んでもよい。
前記本体撮像部により前記プローブを撮像可能な範囲を示す画像は、前記本体撮像部の撮像視野および前記測定マーカから発生される光の照射範囲のうち少なくとも一方を含んでもよい。
この場合、使用者は、誘導画像に基づいて、本体部の設置状態の変更をより容易かつ適切に行うことができる。
(第10項)第1項に記載の三次元座標測定装置において、
前記誘導画像生成部は、第1の誘導画像および第2の誘導画像のうち少なくとも一方の画像を前記誘導画像として生成し、
前記第1の誘導画像は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順を示す画像であり、
前記第2の誘導画像は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために予め定められた前記本体部の設置状態の変更可能範囲を示す画像であってもよい。
前記誘導画像生成部は、第1の誘導画像および第2の誘導画像のうち少なくとも一方の画像を前記誘導画像として生成し、
前記第1の誘導画像は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順を示す画像であり、
前記第2の誘導画像は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために予め定められた前記本体部の設置状態の変更可能範囲を示す画像であってもよい。
この場合、使用者は、第1の誘導画像に基づいて、第1の座標系と第2の座標系とを整合させるために行われるべきプローブの操作を容易かつ適切に行うことができる。あるいは、使用者は、第2の誘導画像に基づいて、第1の座標系と第2の座標系とを整合させるために予め定められた本体部の設置状態の変更可能範囲を容易に把握することができる。それにより、本体部の設置状態の変更を容易かつ適切に行うことができる。
1…三次元座標測定装置,2…平面,10…基準スタンド,20…固定連結部,30…支持部材,40…可動部材,50…蛇腹,90…ケーシング,100…撮像ヘッド,110…基準カメラ,120…可動カメラ,130…マーカ駆動回路,140…回転駆動回路,150…ヘッド制御回路,160…無線通信回路,170…通信回路,180…俯瞰カメラ,190…参照部材,200…プローブ,201…プローブ制御部,202…表示灯,203…バッテリ,204…マーカ駆動回路,205…プローブメモリ,206…無線通信回路,207…モーションセンサ,208…プローブカメラ,210…プローブケーシング,210a…前端部,210b…後端部,210c…上面部,210d…底面部,211…スタイラス,211a…接触部,220…把持部,221…プローブ操作部,230…タッチパネルディスプレイ,231…プローブ表示部,232…タッチパネル,290…目標部材,300…処理装置,301…通信回路,302…本体制御回路,302a…座標算出部,302b…誘導画像生成部,302c…座標整合処理部,302d…偏差算出部,303…本体メモリ,310…本体表示部,310L…左表示領域,310R…右表示領域,320…本体操作部,CA…ケーブル,I10…移動前画像,I20…移動後画像,M1,M2,M11,M12…メッセージ,S…測定対象物,U…使用者,bd…削除ボタン,ep,eq…マーカ,i100…ヘッド俯瞰画像,i101…ヘッド画像,i102…視野範囲画像,i190…初期状態画像,i200…プローブ画像,i210…プローブ俯瞰画像,i211…プローブ位置画像,i212…照射範囲画像,iE…設定点偏差一覧,iS…画像,m1,m2…測定点,s1…ベース部,s2…突出部,s11…上面,s12,s21,s22…上面
Claims (10)
- 測定点を指示するプローブと、
前記プローブの位置および姿勢に関する情報を生成する本体部と、
前記本体部により生成された情報に基づいて測定点を指示する前記プローブの位置および姿勢を測定するとともに、測定された当該プローブの位置および姿勢に基づいて、前記本体部の設置状態に応じて定義される座標系上の前記測定点の座標を算出する座標算出部と、
前記本体部の設置状態が第1の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第1の測定点の座標を記憶する記憶部と、
前記本体部の設置状態が前記第1の設置状態から第2の設置状態に変更される場合に、前記第1の設置状態に対応する第1の座標系と、当該第2の設置状態に対応する第2の座標系とを整合させる座標整合処理部と、
前記座標整合処理部により整合された前記第1の座標系および前記第2の座標系、前記記憶部に記憶された前記第1の測定点の座標、ならびに、前記本体部の設置状態が第2の設置状態であるときに前記座標算出部により算出された第2の測定点の座標に基づいて、前記第1の測定点と当該第2の測定点を跨ぐ測定を行う測定部と、
前記第1の座標系と前記第2の座標系を整合させるために前記プローブと前記本体部の相対的な位置関係に基づく誘導画像を生成する誘導画像生成部とを備える、三次元座標測定装置。 - 前記座標整合処理部は、前記第1の座標系および前記第2の座標系のうち少なくとも一方の座標系を共通の座標系に変換するための整合情報を生成する、請求項1記載の三次元座標測定装置。
- 前記プローブは、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるための設定点をさらに指示可能に構成され、
前記誘導画像生成部は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順を示す画像を前記誘導画像として生成し、
前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された第1の設定点、第2の設定点および第3の設定点にそれぞれ対応する設定点を、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに前記プローブにより指示することを含み、
前記誘導画像は、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を示す画像である、請求項1または2記載の三次元座標測定装置。 - 前記座標整合処理部は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときの前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点の前記第1の座標系に従う座標と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときの前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の前記第2の座標系に従う座標とに基づいて、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させる、請求項3記載の三次元座標測定装置。
- 前記プローブに一体的に固定され、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を含む対象領域を撮像することにより前記対象領域を示す画像を生成するためのプローブ撮像部をさらに含み、
前記プローブ撮像部は、前記プローブに一体的に固定され、
前記誘導画像は、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブ撮像部により生成された前記対象領域を示す画像上に、前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点を示す画像が重畳表示された画像を含む、請求項3記載の三次元座標測定装置。 - 前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点の間の相対的な第1の位置関係と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに前記プローブにより指示された前記第1の設定点、前記第2の設定点および前記第3の設定点にそれぞれ対応する設定点の間の相対的な第2の位置関係との間の偏差情報を生成する偏差生成部をさらに備える、請求項3記載の三次元座標測定装置。
- 前記誘導画像生成部は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために予め定められた前記本体部の設置状態の変更可能範囲を示す画像を前記誘導画像として生成し、
前記本体部は、前記プローブを撮像することにより前記プローブの画像を前記プローブの位置および姿勢に関する情報として生成するための本体撮像部を含み、
前記誘導画像は、前記予め定められた本体部の設置状態の変更可能範囲として前記本体撮像部により前記プローブを撮像可能な範囲を示す画像である、請求項1または2記載の三次元座標測定装置。 - 前記プローブは、複数の測定マーカを有し、
前記本体撮像部が前記複数の測定マーカを撮像することにより前記複数の測定マーカを示す画像が生成され、
前記座標算出部は、前記プローブの位置および姿勢を測定する際に、前記複数の測定マーカの画像に基づいて、前記本体部の設置状態に応じて定義される座標系上の前記複数の測定マーカの座標をさらに算出し、
前記整合情報生成部は、前記プローブが固定された状態で、前記本体部が前記第1の設置状態にあるときに算出される前記第1の座標系に従う前記複数の測定マーカの座標と、前記本体部が前記第2の設置状態にあるときに算出される前記第2の座標系に従う前記複数の測定マーカの座標とに基づいて、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させる、請求項7記載の三次元座標測定装置。 - 前記本体撮像部により前記プローブを撮像可能な範囲を示す画像は、前記本体撮像部の撮像視野および前記測定マーカから発生される光の照射範囲のうち少なくとも一方を含む、請求項8記載の三次元座標測定装置。
- 前記誘導画像生成部は、第1の誘導画像および第2の誘導画像のうち少なくとも一方の画像を前記誘導画像として生成し、
前記第1の誘導画像は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために操作されるべき前記プローブの操作手順を示す画像であり、
前記第2の誘導画像は、前記第1の座標系と前記第2の座標系とを整合させるために予め定められた前記本体部の設置状態の変更可能範囲を示す画像である、請求項1記載の三次元座標測定装置。
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JP2022113500A JP2024011492A (ja) | 2022-07-14 | 2022-07-14 | 三次元座標測定装置 |
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