JP2024006810A - 電気回路体および電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導部材の流出等の対策は考慮されておらず、装置の信頼性が低下する。【解決手段】半導体素子を内蔵し、少なくとも一方面に前記半導体素子の放熱部が形成された半導体装置と、前記半導体装置の前記放熱部と対向して配置され、前記半導体素子による発熱を冷却する冷却部材と、前記半導体装置と前記冷却部材との間に配置された熱伝導部材と、前記半導体装置と前記冷却部材との間であって、前記半導体装置と前記冷却部材の積層方向における前記放熱部の投影領域の外側に前記熱伝導部材と密着して配置された樹脂部材とを備え、前記樹脂部材は、前記熱伝導部材よりも圧縮永久ひずみが小さい電気回路体。【選択図】図2

Description

本発明は、電気回路体および電力変換装置に関する。
半導体素子のスイッチング動作による電力変換装置は、変換効率が高いため、民生用、車載用、鉄道用、変電設備等に幅広く利用されている。半導体素子は通電により発熱する。このため、半導体素子を冷却する冷却部材が設けられ、さらに、半導体素子を内蔵した半導体装置と、半導体装置と対向して配置される冷却部材との間には、熱伝導部材が配置されている。この熱伝導部材は、半導体装置と冷却部材との間を密着することにより、半導体素子からの発熱を冷却部材へ伝導する。半導体装置の冷却は、特に、車載用途においては、放熱性を維持するための高い信頼性が求められる。
特許文献1には、半導体素子の両面を放熱板で挟んだパワーカードを収容する収容部と、パワーカードの周囲に冷却媒体を循環させる循環経路部とが形成された筐体を具備するインバータにおいて、パワーカードと収容部との隙間に絶縁性樹脂を充填し、絶縁性樹脂を硬化させてパワーカードを固定する技術が開示されている。
特開2005-237141号公報
特許文献1には、熱伝導部材の流出等の対策は考慮されておらず、装置の信頼性が低下する。
本発明による電気回路体は、半導体素子を内蔵し、少なくとも一方面に前記半導体素子の放熱部が形成された半導体装置と、前記半導体装置の前記放熱部と対向して配置され、前記半導体素子による発熱を冷却する冷却部材と、前記半導体装置と前記冷却部材との間に配置された熱伝導部材と、前記半導体装置と前記冷却部材との間であって、前記半導体装置と前記冷却部材の積層方向における前記放熱部の投影領域の外側に前記熱伝導部材と密着して配置された樹脂部材とを備え、前記樹脂部材は、前記熱伝導部材よりも圧縮永久ひずみが小さい。
本発明によれば、熱伝導部材の流出を抑制し、信頼性の高い装置を提供することができる。
実施形態にかかる電気回路体の平面図である。 電気回路体のX-X線における断面図である。 電気回路体のY-Y線における断面斜視図である。 電気回路体のX-X線における断面斜視図である。 半導体装置の半透過平面図である。 半導体装置の回路図である。 (a)(b)(c)(d)半導体装置の製造工程を説明する断面図である。 (a)(b)電気回路体の製造工程を説明する断面図である。 (a)(b)(c)比較例にかかる熱伝導部材の塑性変形を説明する断面図である。 (a)(b)(c)実施形態にかかる熱伝導部材の塑性変形を説明する断面図である。 (a)(b)(c)(d)樹脂部材の配置を示す平面図である。 (a)(b)電気回路体の実施形態および比較例を示す断面図である。 半導体装置を用いた電力変換装置の回路図である。 電力変換装置の外観斜視図である。 電力変換装置の断面斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
図1は、実施形態にかかる電気回路体400の平面図である。
電気回路体400は、半導体装置300と冷却部材340からなる。図1に示す例では、電気回路体400は、半導体装置300を3個並列に設けてなる。
半導体装置300は、後述する半導体素子155、157を封止材360により封止して内蔵している。この半導体素子155、157の両面は半導体素子155、157のスイッチング動作による熱を放熱する放熱部が形成されている。さらに、半導体装置300は、半導体素子155、157と接続されている端子が半導体装置300の側面の封止材360より導出される。これらの端子は、直流回路のコンデンサモジュール500(図13参照)に連結する正極側端子315Bおよび負極側端子319B、交流回路のモータジェネレータ192、194(図13参照)に連結する交流側端子320B等の大電流が流れるパワー端子である。また、半導体装置300の側面の封止材360より導出される端子は、下アームゲート端子325L,コレクタセンス端子325C、エミッタセンス端子325E、上アームゲート端子325Uなどの端子である。半導体装置300を3個並列に設けた電気回路体400は、半導体素子155、157のスイッチング動作により直流電流と交流電流を変換する電力変換装置として機能する。なお、電気回路体400が有する半導体装置300の個数は3個に限らず、電気回路体400の種々の形態に合わせて任意に設定される。
冷却部材340は、半導体装置300の放熱部と対向して配置され、半導体素子155、156のスイッチング動作による発熱を冷却する。具体的には、冷却部材340は、内部に冷媒が流通する流路が形成され、流路を流通する冷媒により半導体装置300の発熱を冷却する。冷媒には、水や水にエチレングリコールを混入した不凍液等を用いることができる。冷却部材340は、熱伝導率が高く軽量なアルミ系が望ましい。押し出し成型や、鍛造、ろう付け等で作製する。
図2は、図1に示す電気回路体400のX-X線における断面図、図3は、図1に示す電気回路体400のY-Y線における断面斜視図である。図4は、図1に示す電気回路体400のX-X線における断面斜視図であるが、電気回路体400から冷却部材340および熱伝導部材453を取り除いた半導体装置300を示す。
図2に示すように、電気回路体400は、半導体装置300の両面に設けられた冷却部材340を両面から挟んで加圧する加圧機構341を備えている。加圧機構341は、図示を簡略化しているが、例えば、両面の冷却部材340を互いにビス等で連結して半導体装置300側に加圧する機構である。
図2に示すように、電力変換装置の上アーム回路を形成する第1半導体素子として、能動素子155、ダイオード156を備える(後述の図5、図6参照)。能動素子としては、Si、SiC、GaN、GaO、C等を用いることができる。能動素子155のボディダイオードを用いる場合は、別付けのダイオードを省略してもよい。第1半導体素子155のコレクタ側は、第2導体板431に接合されている。この接合には、はんだを用いてもよいし、焼結金属を用いてもよい。第1半導体素子155のエミッタ側には第1導体板430が接合されている。
図3に示すように、下アーム回路を形成する第2半導体素子として、能動素子157、ダイオード158を備える(後述の図5、図6参照)。図3に示すように、第2半導体素子157のコレクタ側は、第4導体板433に接合されている。第2半導体素子157のエミッタ側には第3導体板432が接合されている。
導体板430、431、432、433は、電気伝導性と熱伝導率が高い材料であれば特に限定されないが、銅系又はアルミ系材料等の金属系材料や、金属系材料と高熱伝導率のダイヤモンド、カーボンやセラミック等の複合材料等を用いることが望ましい。これらは、単独で用いてもよいが、はんだや、焼結金属との接合性を高めるためNiやAg等のめっきを施してもよい。
図2、図3、図4に示すように、導体板430、431、432、433は、電流を通電する役割の他に、半導体素子155、156、157、158が発する熱を冷却部材340に伝熱する伝熱部材としての役割をはたしている。導体板430、431、432、433と冷却部材340は電位が異なるため、この間に絶縁シート440、441を用いることが望ましい。
絶縁シート440、441の樹脂絶縁層443は、放熱板と接着性を有するものであれば特に限定されないが、粉末状の無機充填剤を分散したエポキシ樹脂系樹脂絶縁層が望ましい。これは、接着性と放熱性のバランスが良いためである。絶縁シート440、441は、樹脂絶縁層443単体でもよいが、後述の熱伝導部材453と接する側に金属箔444を設けることが望ましい。絶縁シート440、441は、トランスファーモールド工程で封止材360と同時に硬化される。トランスファーモールド成型工程において、絶縁シート440、441を金型に搭載する際、金型への接着を防ぐため、絶縁シート440、441と金型との接触面には、離型シート又は、金属箔444を設ける。離型シートは、熱伝導率が悪いためトランスファーモールド後に剥離する工程が必要となるが、金属箔444を用いた場合は、銅系や、アルミ系の熱伝導率の高い金属を選択することで、トランスファーモールド後に剥離することなく使用することができる。
半導体素子155、156、157、158、導体板430、431、432、433、絶縁シート440、441は、トランスファーモールド成型により封止材360で封止され、半導体装置300を構成する。
図2に示すように、半導体装置300と冷却部材340との間の接触熱抵抗を低減するために、半導体装置300と冷却部材340との間には熱伝導部材453が配置される。さらに、半導体装置300と冷却部材340との間であって、半導体装置300と冷却部材340の積層方向における放熱部の投影領域460の外側に熱伝導部材453と密着して樹脂部材454が配置される。
熱伝導部材453は、作業性と長期信頼性を確保のため、未硬化状態では流動性を有し、硬化後に流動性がなくなる硬化型の樹脂硬化物である。硬化型の樹脂硬化物は、塗布時は、粘度が低く作業性に優れ、硬化することで、機械物性を向上することができる利点がある。硬化は熱硬化、湿気硬化、紫外線硬化などを利用することができるが、深部まで硬化するには熱硬化が望ましい。熱伝導部材453は、熱膨張率の異なる半導体装置300と冷却部材340の間を密着するため、応力を低くする必要がある。このため、熱伝導部材453のヤング率は、50MPa以下が望ましい。本実施形態におけるヤング率は、引っ張り又は圧縮方向の動的粘弾性試験で、周波数10Hz、ひずみ0.1%、温度25℃で測定した値である。
熱伝導部材453は、樹脂に充填材を混ぜ合わせた材料である。樹脂は、-40℃付近から200℃付近まで弾性率の変化が小さいシリコーン樹脂が最も望ましい。充填材は、金属、セラミックス、炭素系材料等の高熱伝導材料である。熱伝導部材453は、樹脂に充填材を充填して弾性率が低くなるため、圧縮永久ひずみが大きい塑性変形しやすい硬化物となる。本実施形態における圧縮永久ひずみは、常温で10%の圧縮変位を30分間加え、除荷した後、30分後に残っているひずみのことである。
樹脂部材454は、作業性と放熱性のため、未硬化状態では流動性を有し、硬化後に流動性がなくなる硬化型の樹脂硬化物である。硬化型の樹脂硬化物は、塗布時は、粘度が低く作業性に優れ、また、加圧により熱伝導部材453と同じ厚さに薄肉化され、硬化することで、半導体装置300と冷却部材340との間のスペーサとして機能させることができる。このため一定厚さのスペーサを配置した場合と比較して、熱伝導部材453を薄肉化でき、放熱性が向上する。この点に関しては、図12を参照して後述する。
樹脂部材454のヤング率は、熱伝導部材453のヤング率より高いほうが望ましい。樹脂部材454は、投影領域460の外側に熱伝導部材453と密着して配置されるが、半導体装置300と冷却部材340の間において、熱伝導部材453の応力より高くして、熱伝導部材453の塑性変形を抑制する。
樹脂部材454は、シリコーン樹脂などの樹脂を単独で用いてもよく、また、この樹脂に充填材を混ぜ合わせた材料でもよい。いずれの場合も、熱伝導部材453より、圧縮永久ひずみが小さい硬化物とする。樹脂部材454は、熱伝導部材453より、圧縮永久ひずみが小さいので、加圧機構341により冷却部材340を半導体装置300に押し付ける加圧力を分担し、熱伝導部材453が塑性変形して半導体装置300の外に流出するのを抑制することができる。すなわち、樹脂部材454は、その荷重分担が熱伝導部材453の荷重分担より大きくなるように設定する。この点に関しては、図10を参照して後述する。
樹脂部材454は、図4に示す、少なくとも、半導体装置300と冷却部材340の積層方向における放熱部の投影領域460の外側に配置される。これにより、半導体素子155~158の熱を樹脂部材454で妨げることなく熱伝導部材453へ伝導することができる。または、樹脂部材454は、半導体装置300と冷却部材340の積層方向における導体板430、431、432、433の投影領域461の外側に配置してもよい。これにより、半導体素子155、156から導体板430、431、432、433を介して伝導された熱を樹脂部材454で妨げることなく熱伝導部材453へ伝導することができる。なお、いずれの場合も、樹脂部材454は、樹脂に高熱伝導材料である充填材を混ぜ合わせた材料とすることにより、熱伝導部材453よりは熱伝導は少なくなるが、熱伝導を大きく妨げるのを防止できる。さらに、いずれの場合も、樹脂部材454のヤング率は、熱伝導部材453のヤング率より高くなるように充填材等を配合する。
図5は、半導体装置300の半透過平面図である。図6は、半導体装置300の回路図である。
図5、図6に示すように、正極側端子315Bは、上アーム回路のコレクタ側から出力しており、バッテリ又はコンデンサの正極側に接続される。上アームゲート端子325Uは、上アーム回路の能動素子155のゲートから出力している。負極側端子319Bは、下アーム回路のエミッタ側から出力しており、バッテリ若しくはコンデンサの負極側、又はGNDに接続される。下アームゲート端子325Lは、下アーム回路の能動素子157のゲートから出力している。交流側端子320Bは、下アーム回路のコレクタ側から出力しており、モータに接続される。中性点接地をする場合は、下アーム回路は、GNDでなくコンデンサの負極側に接続する。
上アームのエミッタセンス端子325Eは、上アーム回路の能動素子155のエミッタから、下アームのエミッタセンス端子325Eは、下アーム回路の能動素子157のエミッタから出力される。上アームのコレクタセンス端子325Cは、上アーム回路の能動素子155のコレクタから、下アームのコレクタセンス端子325Cは、下アーム回路の能動素子157のコレクタから出力される。
また、半導体素子(上アーム回路)の能動素子155およびダイオード156の上下に導体板(上アーム回路エミッタ側)430、導体板(上アーム回路コレクタ側)431が配置される。半導体素子(下アーム回路)の能動素子157およびダイオード158の上下に導体板(下アーム回路エミッタ側)432、導体板(下アーム回路コレクタ側)433が配置される。
本実施形態の半導体装置300は、上アーム回路及び下アーム回路の2つのアーム回路を、1つのモジュールに一体化した構造である2in1構造である。この他に、複数の上アーム回路及び下アーム回路を、1つのモジュールに一体化した構造を用いてもよい。この場合は、半導体装置300からの出力端子の数を低減し小型化することができる。
図7(a)、図7(b)、図7(c)、図7(d)は、半導体装置300の製造工程を説明する断面図である。図2と同様に、1モジュール分のX-X線の断面図で示す。
図7(a)は、仮着け工程である。第2導体板431に半導体素子155のコレクタ側と半導体素子156のカソード側を接続し、半導体素子155のゲート電極、エミッタセンス電極、コレクタ電極をワイヤボンディングで上アームのゲート端子325U、エミッタセンス端子325E、コレクタセンス端子325Cにそれぞれ接続する。さらに、半導体素子155のエミッタ側と半導体素子156のアノード側を第1導体板430に接続して、上アーム側の回路体310を作製する。同様に、第4導体板433に半導体素子157のコレクタ側と半導体素子158のカソード側を接続し、半導体素子157のゲート電極、エミッタセンス電極、コレクタ電極をワイヤボンディングで下アームのゲート端子325L、エミッタセンス端子325E、コレクタセンス端子325Cにそれぞれ接続する。
さらに、半導体素子157のエミッタ側と半導体素子158のアノード側を第3導体板432に接続して、下アーム側の回路体310を作製する。ただし図7(a)では、上アーム側の回路体310のみを図示し、下アーム側の回路体310については図示していない。その後、導体板430~433に絶縁シート440、441を仮着けする。仮着けとは、この後のトランスファーモールド工程で絶縁シート440、441が硬化し接着する余地を残した条件で、絶縁シート440、441の密着力を使用して一時的に貼り付けることである。
図7(b)~図7(d)は、トランスファーモールド工程である。トランスファーモールド装置601は、スプリング602を金型603に備えている。このスプリング602により、回路体310の高さがばらついても、半導体素子155~158に過度の圧力を加えることなく、スプリング602の力により所定の荷重を加えることができる。また、トランスファーモールド装置601は、図示していない真空脱気機構を備える。真空脱気することで、樹脂等よりなる封止材360等がボイドを巻き込んでもボイドを小さく圧縮し、絶縁性を向上できる。また、図示していない離型フィルムで回路体310を覆うことで、スプリング駆動部等に樹脂バリが侵入するのを保護できる。
図7(b)に示すように、予め175℃の恒温状態に加熱した金型603内に、絶縁シート440、441を仮着した回路体310をセットする。次に、図7(c)に示すように、上下の金型603をクランプする。このとき、スプリング602により、絶縁シート440、441と導体板430~433は加圧され密着する。コレクタ側に位置する導体板431、433は、導体板431、433外周の端子部を金型でクランプする際に下の金型603に向けて加圧され、スプリング602の力に上乗せされるため、エミッタ側に位置する導体板430、432より強い力で絶縁シート441に圧着される。
この後、図7(d)に示すように、封止材360を金型603内に注入する。その後、トランスファーモールド装置601から樹脂封止した半導体装置300を取り出し、175℃にて2時間以上の後硬化を行う。
図8(a)、図8(b)は、電気回路体400の製造工程を説明する断面図である。この工程は、図7(d)に示した工程により製造された半導体装置300を用いて行う。
図8(a)は、塗布工程である。冷却部材340に熱伝導部材453及び樹脂部材454を塗布する。塗布する箇所等については図11を参照して後述する。
図8(b)は、密着・硬化工程である。熱伝導部材453及び樹脂部材454が塗布された冷却部材340を半導体装置300に密着する。そして、熱伝導部材453及び樹脂部材454を硬化することで電気回路体400を作製する。
図9(a)、図9(b)、図9(c)は、比較例にかかる熱伝導部材453の塑性変形を説明する断面図である。この比較例は、本実施形態を適用しない場合である。
図9(a)に示すように、熱伝導部材453は、加圧機構341により加圧され半導体装置300と密着している。
図9(b)に示すように、半導体素子155、156が通電により発熱すると、半導体素子155、156に接合されている導体板430の温度が上昇し、放熱部の投影領域460を中心に局所的に冷却部材340へ向けて矢印A方向へ熱膨張する。これにより熱伝導部材453は局所的に圧縮され塑性変形し、投影領域460の外側Bへ押し出される。
図9(c)に示すように、半導体素子155、156への通電がストップして導体板430が冷却されると、導体板430の局所的な熱膨張が元に戻る。熱伝導部材453が塑性変形した部位は、塑性変形により圧縮応力が減少するため加圧機構341の加圧力Cを分担することができない。このため、加圧機構341の加圧力Cは、塑性変形していない投影領域460の外側の熱伝導部材453に対して加圧力が増加する。その結果、投影領域460の外側の熱伝導部材453が塑性変形し、熱伝導部材453が半導体装置300の外部Dに流出し、熱伝導部材453の厚さが低減する。また、この流出を繰り返すことで、熱伝導部材453の中に充填されている充填材の密度が疎の状態になり熱伝導部材453の放熱性が低減する。また、流出した熱伝導部材453が半導体装置300より導出されている端子等に触れると絶縁性が低下する等の懸念が生じる。
図10(a)、図10(b)、図10(c)は、本実施形態にかかる熱伝導部材453の塑性変形を説明する断面図である。
図10(a)に示すように、熱伝導部材453及び樹脂部材454は、加圧機構341により加圧され半導体装置300と密着している。
図10(b)に示すように、半導体素子155、156が通電により発熱すると、半導体素子155、156に接合されている導体板430の温度が上昇し、放熱部の投影領域460を中心に局所的に冷却部材340へ向けて矢印A方向へ熱膨張する。これにより熱伝導部材453は局所的に圧縮され塑性変形し、投影領域460の外側Bへ移動しようとする。しかし、熱伝導部材453より永久圧縮ひずみが小さい樹脂部材454が、半導体装置300と冷却部材340との間であって、放熱部の投影領域460の外側に配置されているので、熱伝導部材453が外側Bへ移動しようとする力は、樹脂部材454の反発力によって矢印Eの方向に押し返され、この移動を抑制する。
図10(c)に示すように、半導体素子155、156への通電がストップして導体板430が冷却されると、導体板430の局所的な熱膨張が元に戻る。熱伝導部材453が塑性変形した部位は、塑性変形により加圧機構341の加圧力を分担しないため、投影領域460の外側Bの熱伝導部材453に加わる加圧力が増す。しかし、樹脂部材454は熱伝導部材453より永久圧縮ひずみが小さいため、樹脂部材454がこの加圧力を矢印Fで示すように分担する。換言すれば、樹脂部材454は、その荷重分担が熱伝導部材453の荷重分担より大きくなるように設定されているため、加圧力を分担する。これにより、熱伝導部材453の厚さの低減を抑制することができる。熱伝導部材453の厚さが変化しないことで、熱伝導部材453の大規模な移動や流出は防止できる。これにより、放熱性の低下は抑制される。また、この樹脂部材454を半導体装置300の端子側に配置することで、熱伝導部材453が半導体装置300の外へ流出して端子等に到達することを抑制及び防止できる。
図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)は、樹脂部材454の配置を示す平面図である。いずれも、図5に示した半導体装置300の半透過平面図において、樹脂部材454の配置位置を示し、図11(a)は実施形態を、図11(b)は変形例1を、図11(c)は変形例2を、図11(d)は変形例3を示す。また、これらの図において、熱伝導部材453は透過状態で示している。
図11(a)に示すように、本実施形態では、樹脂部材454は熱伝導部材453の外周を囲んで熱伝導部材453と密着して帯状に配置される。樹脂部材454は、導体板430、431、432、433の投影領域461の外側に配置される。なお、樹脂部材454は、少なくとも、放熱部の投影領域460の外側に配置されればよい。樹脂部材454による荷重分担により、熱伝導部材453の流出を抑制する効果がある。また、樹脂部材454が熱伝導部材453を囲むことによる流出防止の効果がある。通常、樹脂部材454は熱伝導部材453より熱伝導率が低いが、放熱部の投影領域460の外側に配置することで、半導体装置300の冷却性能の低下を押さえることができる。さらに、放熱部の投影領域460の外側に樹脂部材454を配置することで、半導体装置300の冷却性能は、樹脂部材454を設けない場合と同等に維持することができる。
図11(b)に示すように、変形例1では、半導体装置300の側面より半導体素子155、156、157、158と接続される端子315B、319B、320Bが導出されているが、樹脂部材454はこの側面の側に熱伝導部材453と密着して帯状に配置される。樹脂部材454による荷重分担により、熱伝導部材453の流出を抑制する効果がある。特に、端子側に樹脂部材454を配置することで、端子側への熱伝導部材453の流出を抑制できる。また、端子315B、319B、320Bが半導体装置300の側面の両側にある場合は、2本線を引くように樹脂部材454を形成できるため、作業性に優れる。
図11(c)に示すように、変形例2では、樹脂部材454は半導体装置300に内蔵された複数個の半導体素子155、156、157、158の各放熱部の投影領域460の間に帯状に配置される。なお、樹脂部材454は、導体板430、431、432、433の投影領域461の間に配置されてもよい。半導体装置300の冷却性能を維持しながら、樹脂部材454による荷重分担を増加させ、熱伝導部材453の流出を抑制する効果がある。
図11(d)に示すように、変形例3では、樹脂部材454は放熱部の投影領域460の外側に熱伝導部材453と密着して点状に配置される。一例として、樹脂部材454は放熱部の投影領域460の外側であって、熱伝導部材453の四隅と中央にそれぞれ配置される。この場合も、樹脂部材454による荷重分担により、熱伝導部材453の流出を抑制する効果がある。また、樹脂部材454を点状に形成できるため、作業性に優れる。点状に配置される樹脂部材454の形状や個数は、樹脂部材454の荷重分担が熱伝導部材453の荷重分担より大きくなるように、適宜設定する。なお、図11(a)、図11(b)、図11(c)では、樹脂部材454を帯状に配置する例で説明したが、樹脂部材454をそれぞれ点状に配置してもよい。
図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)に示すいずれの場合も、樹脂部材454は、その荷重分担が熱伝導部材453の荷重分担より大きくなるように、樹脂部材454と熱伝導部材453との体積比やそれぞれのヤング率や充填材の密度や樹脂の架橋構造などを設定する。
図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)では、半導体装置300の一方面における半導体素子155、157の放熱部に着目して説明したが、半導体素子155、157の他方面も同様に、樹脂部材454と熱伝導部材453とを配置する。この場合は、他方面における樹脂部材454の配置形状は、図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)に示す一方面における樹脂部材454の配置形状と同じであっても、すなわち、両面で同じであっても、また両面で異なっていてもよい。
図12(a)、図12(b)は、図1に示す電気回路体400のY-Y線における断面図である。図12(a)は本発明の実施形態を、図12(b)は比較例を示す。
図12(a)、図12(b)に示すように、半導体装置300と冷却部材340の積層方向における半導体装置300の厚さにばらつきがあった場合を示す。これらの図において、分かりやすくするために、厚さのばらつきを大きく描いており、実際の厚さを表していない。
本実施形態では、熱伝導部材453および樹脂部材454は、未硬化状態では流動性を有し、硬化後に流動性がなくなる樹脂硬化物である。したがって、図8(b)を参照して説明した密着工程において、未硬化状態の熱伝導部材453及び樹脂部材454が塗布された冷却部材340を半導体装置300に密着する。図12(a)に示すように、半導体装置300の厚さにばらつきがあっても、このばらつきを吸収して冷却部材340を半導体装置300に密着することができる。その後、熱伝導部材453及び樹脂部材454を硬化する。
本実施形態を適用しない比較例では、固形のスペーサ455を用いた場合を示す。この場合は、半導体装置300の厚さのばらつきを吸収できず、冷却部材340と半導体装置300と密着しないため、放熱性など電気回路体400の信頼性が低下する。
本実施形態では、圧縮永久ひずみが小さい樹脂部材454を熱伝導部材453と密着して配置したので、熱伝導部材453の流出による放熱性の低下を抑制し、信頼性の高い電気回路体400を提供することができる。また、熱伝導部材453および樹脂部材454は、未硬化状態では流動性を有し、硬化後に流動性がなくなる樹脂硬化物であるので、半導体装置300の厚さのばらつき等を吸収して、放熱性が低下することなく信頼性の高い電気回路体400を提供することができる。また、端子側に樹脂部材454を配置することで、端子側への熱伝導部材453の流出を抑制し、信頼性の高い電気回路体400を提供することができる。
図13は、半導体装置300を用いた電力変換装置200の回路図である。
電力変換装置200は、インバータ回路部140、142と、補機用のインバータ回路部43と、コンデンサモジュール500とを備えている。インバータ回路部140及び142は、半導体装置300を複数個備えており、それらを接続することにより三相ブリッジ回路を構成している。電流容量が大きい場合には、更に半導体装置300を並列接続し、これら並列接続を三相インバータ回路の各相に対応して行うことにより、電流容量の増大に対応できる。また、半導体装置300に内蔵している半導体素子である能動素子155、157やダイオード156、158を並列接続することでも電流容量の増大に対応できる。
インバータ回路部140とインバータ回路部142とは、基本的な回路構成は同じであり、制御方法や動作も基本的には同じである。インバータ回路部140等の回路的な動作の概要は周知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
上述のように、上アーム回路は、スイッチング用の半導体素子として上アーム用の能動素子155と上アーム用のダイオード156とを備えており、下アーム回路は、スイッチング用の半導体素子として下アーム用の能動素子157と下アーム用のダイオード158とを備えている。能動素子155、157は、ドライバ回路174を構成する2つのドライバ回路の一方あるいは他方から出力された駆動信号を受けてスイッチング動作し、バッテリ136から供給された直流電力を三相交流電力に変換する。
上述したように、上アーム用の能動素子155および下アーム用の能動素子157は、コレクタ電極、エミッタ電極、ゲート電極を備えている。上アーム用のダイオード156および下アーム用のダイオード158は、カソード電極およびアノード電極の2つの電極を備えている。図6に示すように、ダイオード156、158のカソード電極が能動素子155、157のコレクタ電極に、アノード電極が能動素子155、157のエミッタ電極にそれぞれ電気的に接続されている。これにより、上アーム用の能動素子155および下アーム用の能動素子157のエミッタ電極からコレクタ電極に向かう電流の流れが順方向となっている。能動素子155、157は、例えばIGBTである。
なお、能動素子としてはMOSFET(金属酸化物半導体型電界効果トランジスタ)を用いても良く、この場合は、上アーム用のダイオード156、下アーム用のダイオード158は不要となる。
各上・下アーム直列回路の正極側端子315Bと負極側端子319Bとはコンデンサモジュール500のコンデンサ接続用の直流端子にそれぞれ接続されている。上アーム回路と下アーム回路の接続部にはそれぞれ交流電力が発生し、各上・下アーム直列回路の上アーム回路と下アーム回路の接続部は各半導体装置300の交流側端子320Bに接続されている。各相の各半導体装置300の交流側端子320Bはそれぞれ電力変換装置200の交流出力端子に接続され、発生した交流電力はモータジェネレータ192または194の固定子巻線に供給される。
制御回路172は、車両側の制御装置やセンサ(例えば、電流センサ180)などからの入力情報に基づいて、上アーム用の能動素子155、下アーム用の能動素子157のスイッチングタイミングを制御するためのタイミング信号を生成する。ドライバ回路174は、制御回路172から出力されたタイミング信号に基づいて、上アーム用の能動素子155、下アーム用の能動素子157をスイッチング動作させるための駆動信号を生成する。なお、181、182、188はコネクタである。
上・下アーム直列回路は、不図示の温度センサを含み、上・下アーム直列回路の温度情報がマイコンに入力される。また、マイコンには上・下アーム直列回路の直流正極側の電圧情報が入力される。マイコンは、それらの情報に基づいて過温度検知および過電圧検知を行い、過温度或いは過電圧が検知された場合には全ての上アーム用の能動素子155、下アーム用の能動素子157のスイッチング動作を停止させ、上・下アーム直列回路を過温度或いは過電圧から保護する。
図14は、図13に示す電力変換装置200の外観斜視図であり、図15は、図14に示す電力変換装置200のXV-XV線の断面斜視図である。
電力変換装置200は、下部ケース11および上部ケース10により構成され、ほぼ直方体形状に形成された筐体12を備えている。筐体12の内部には、電気回路体400、コンデンサモジュール500等が収容されている。電気回路体400は冷却部材340へ流れる冷却流路を有しており、筐体12の一側面からは、冷却流路に連通する冷却水流入管13および冷却水流出管14が突出している。下部ケース11は、上部側が開口され、上部ケース10は、下部ケース11の開口を塞いで下部ケース11に取り付けられている。上部ケース10と下部ケース11とは、アルミニウム合金等により形成され、外部に対して密封して固定される。上部ケース10と下部ケース11とを一体化して構成してもよい。筐体12を、単純な直方体形状としたことで、車両等への取り付けが容易となり、また、生産もし易い。
筐体12の長手方向の一側面に、コネクタ17が取り付けられており、このコネクタ17には、交流ターミナル18が接続されている。また、冷却水流入管13および冷却水流出管14が導出された面には、コネクタ21が設けられている。
図15に図示されるように、筐体12内には、電気回路体400が収容されている。電気回路体400の上方には、制御回路172およびドライバ回路174が配置され、電気回路体400の直流端子側には、コンデンサモジュール500が収容されている。コンデンサモジュールを電気回路体400と同一高さに配置することで、電力変換装置200を薄型化でき、車両への設置自由度が向上する。電気回路体400の交流側端子320Bは、電流センサ180を貫通してコネクタ188に接続されている。また、半導体装置300の直流端子である、正極側端子315Bおよび負極側端子319Bは、それぞれ、コンデンサモジュール500の正・負極端子362A、362Bに接合される。
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電気回路体400は、半導体素子155、157を内蔵し、少なくとも一方面に半導体素子155、157の放熱部が形成された半導体装置300と、半導体装置300の放熱部と対向して配置され、半導体素子155、157による発熱を冷却する冷却部材340と、半導体装置300と冷却部材340との間に配置された熱伝導部材453と、半導体装置300と冷却部材340との間であって、半導体装置300と冷却部材340の積層方向における放熱部の投影領域460の外側に熱伝導部材453と密着して配置された樹脂部材454とを備え、樹脂部材454は、熱伝導部材453よりも圧縮永久ひずみが小さい。これにより、信頼性の高い装置を提供することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限り、本発明の技術思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。また、上述の実施形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
10・・・上部ケース、11・・・下部ケース、13・・・冷却水流入管、14・・・冷却水流出管、17、21、181、182、188・・・コネクタ、18・・・交流ターミナル、43、140、142・・・インバータ回路部、155・・・第1半導体素子(上アーム回路能動素子)、156・・・第1半導体素子(上アーム回路ダイオード)、157・・・第2半導体素子(下アーム回路能動素子)、158・・・第2半導体素子(下アーム回路ダイオード)、172・・・制御回路、174・・・ドライバ回路、180・・・電流センサ、192、194・・・モータジェネレータ、200・・・電力変換装置、300・・・半導体装置、315B・・・正極側端子、319B・・・負極側端子、320B・・・交流側端子、325E・・・エミッタセンス端子、325L・・・下アームゲート端子、325C・・・コレクタセンス端子、325U・・・上アームゲート端子、340・・・冷却部材、341・・・加圧機構、360・・・封止材、400・・・電気回路体、420・・・導体板、430・・・第1導体板(上アーム回路エミッタ側)、431・・・第2導体板(上アーム回路コレクタ側)、432・・・第3導体板(下アーム回路エミッタ側)、433・・・第4導体板(下アーム回路コレクタ側)、440・・・第1絶縁シート(エミッタ側)、441・・・第2絶縁シート(コレクタ側)、442・・・第1樹脂絶縁層(エミッタ側)、443・・・第2樹脂絶縁層(コレクタ側)、444・・・金属箔、453・・・熱伝導部材、454・・・樹脂部材、455・・・スペーサ、460・・・放熱部の投影領域、461・・・導体板の投影領域、500・・・コンデンサモジュール、601・・・トランスファーモールド装置、602・・・スプリング。

Claims (12)

  1. 半導体素子を内蔵し、少なくとも一方面に前記半導体素子の放熱部が形成された半導体装置と、
    前記半導体装置の前記放熱部と対向して配置され、前記半導体素子による発熱を冷却する冷却部材と、
    前記半導体装置と前記冷却部材との間に配置された熱伝導部材と、
    前記半導体装置と前記冷却部材との間であって、前記半導体装置と前記冷却部材の積層方向における前記放熱部の投影領域の外側に前記熱伝導部材と密着して配置された樹脂部材とを備え、
    前記樹脂部材は、前記熱伝導部材よりも圧縮永久ひずみが小さい電気回路体。
  2. 請求項1に記載の電気回路体において、
    前記熱伝導部材および前記樹脂部材は、未硬化状態では流動性を有し、硬化後に前記流動性がなくなる樹脂硬化物である電気回路体。
  3. 請求項1に記載の電気回路体において、
    前記樹脂部材のヤング率は、前記熱伝導部材のヤング率より高い電気回路体。
  4. 請求項1に記載の電気回路体において、
    前記半導体装置は、前記半導体素子と接合する導体板を備え、
    前記樹脂部材は、前記積層方向における前記導体板の投影領域の外側に前記熱伝導部材と密着して配置される電気回路体。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気回路体において、
    前記半導体装置の少なくとも一側面より前記半導体素子と接続される端子が導出され、
    前記樹脂部材は、前記端子が導出された前記一側面の側に配置される電気回路体。
  6. 請求項5に記載の電気回路体において、
    前記樹脂部材は、前記熱伝導部材の外周に配置される電気回路体。
  7. 請求項6に記載の電気回路体において、
    前記半導体装置は、前記半導体素子を複数個内蔵し、
    前記樹脂部材は、前記内蔵された前記各半導体素子の各放熱部の投影領域の間に配置される電気回路体。
  8. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気回路体において、
    前記樹脂部材は、帯状に配置される電気回路体。
  9. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気回路体において、
    前記樹脂部材は、点状に配置される電気回路体。
  10. 請求項4に記載の電気回路体において、
    前記半導体装置は、前記導体板と前記熱伝導部材および前記樹脂部材との間に絶縁シートを備える電気回路体。
  11. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気回路体において、
    前記半導体素子の両面に前記放熱部が形成され、
    前記冷却部材は、前記半導体装置の前記放熱部と対向して両面に配置され、
    前記熱伝導部材および前記樹脂部材は、前記半導体装置と前記冷却部材との間であって両面に配置される電気回路体。
  12. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の電気回路体を備え、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置。
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