JP2024005889A - 加熱装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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貴之 安藤
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広太 塩寺
Kota Shiodera
洋 吉永
Hiroshi Yoshinaga
利幸 加幡
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Abstract

【課題】微粒子の発生を抑制する。【解決手段】加熱装置20は、回転可能に保持される回転体21と、回転体21の内側に配置され回転体21を加熱する加熱源23と、回転体21の長手方向両端部を保持する回転体保持部材27と、回転体保持部材27に付着する液状又は半固体状の潤滑性を有する物質を備え、加熱源23は、回転体保持部材27の内面270に直接対向する部分に、フィラメントから放射される赤外光を遮蔽する遮光部31を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、加熱装置、定着装置及び画像形成装置に関する。
複写機又はプリンタなどの画像形成装置に搭載される加熱装置の一例として、用紙などの記録媒体を加熱して記録媒体上の未定着画像を記録媒体に定着させる定着装置が知られている。
このような定着装置においては、ベルトなどの回転体を回転可能に保持する回転体保持部材が設けられている(例えば、下記特許文献1参照)。回転体が回転すると、回転体と回転体保持部材との間において摺動抵抗が生じることから、この摺動抵抗を低減するために、オイルあるいはグリースなどの潤滑性を有する物質(以下、「潤滑剤」という。)が一般的に用いられている。潤滑性を有する物質とは、部品と部品の間に介在することで、それら部品間の摩擦抵抗を減少させる物質のことを指す。
海外、特に欧州において、環境への関心が非常に高く、電子写真プロセスを用いた複写機、複合機、プリンタなどの画像形成装置においても、画像形成時に発生する揮発性有機化合物(VOC)、オゾン、ダスト、微粒子などに対する様々な認定基準が存在する。特にドイツ政府の研究機関においては、「ブルーエンジェルマーク」と言うエコラベル制度があり、認証を受けた製品及びサービスにのみラベルの使用が認められる。
「ブルーエンジェルマーク」の認証を受けていない製品であっても、販売ができなくなるわけではないが、認証を受けていないと言うことは、環境へ配慮されていない製品と受け取られることが多く、特に公官庁において、その傾向が強い。そのため、「ブルーエンジェルマーク」の認証があるかないかでは、製品の販売に大きな影響を与えてしまう。
「ブルーエンジェルマーク」の認証には、様々な試験をクリアする必要があるが、特に微粒子の試験が非常に厳しい。具体的には、画像形成装置から発生する微粒子を粒子計測器FMPS(Fast Mobility Particle Sizer)を用いて計測したときの粒径5.6nm~560nmの微粒子の数が、3.5×1011個/10分より少ないことが求められる。この場合の微粒子の数は微粒子を形成する物質の種類及び状態、例えば、無機物/有機物の区別はなく、固体/液体(ミスト)の区別もない。あくまでも微粒子の大きさと数のみが関係する。将来的には、さらに厳しい基準値になることが予想される。
また、微粒子は、画像形成装置を構成する様々な部材から発生するとされているが、定着装置のみを起動させることで、微粒子の発生量が大幅に上昇することから、定着装置が微粒子の主な発生原因であることが分かっている。潤滑剤が高温に加熱されると、潤滑剤の極一部の成分が高温のガスとして揮発し、そのガスが冷却されて凝結することにより、微粒子となると考えられている。実際、前述の潤滑剤が高温に加熱されると、微粒子が検出されるため、潤滑剤は微粒子の発生源の一つであるとされる。このため、潤滑剤を高温環境に晒さないようにし、画像形成装置からの微粒子の発生を抑制することが求められている。
本発明では、微粒子の発生を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る加熱装置は、回転可能に保持される回転体と、前記回転体の内側に配置され前記回転体を加熱する加熱源と、前記回転体の長手方向両端部を保持する回転体保持部材と、前記回転体保持部材に付着する液状又は半固体状の潤滑性を有する物質を備え、前記加熱源は、赤外光を放射するフィラメントと、前記フィラメントが収容されると共に前記フィラメントから放射される赤外光を透過させる筒状の発光管を有し、前記発光管は、前記回転体保持部材の内面に直接対向する部分に、前記フィラメントから放射される赤外光を遮蔽する遮光部を有することを特徴とする。
本発明によれば、微粒子の発生を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 第1実施形態に係る定着装置の中央部断面図である。 第1実施形態に係る定着装置の斜視図である。 第1実施形態に係る定着装置を定着ベルトの長手方向に沿って切断した一端部側の断面図である。 第1実施形態に係るハロゲンヒータと、当該ハロゲンヒータの発光強度を示す図である。 第1実施形態に係る定着装置を遮光部の位置で切断した端部側断面図である。 本発明の第2実施形態に係る定着装置の中央部断面図である。 第2実施形態に係る定着装置を定着ベルトの長手方向に沿って切断した一端部側の断面図である。 第2実施形態に係るハロゲンヒータと、当該ハロゲンヒータの発光強度を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る定着装置の中央部断面図である。 第3実施形態に係る定着装置を定着ベルトの長手方向に沿って切断した一端部側の断面図である。 第3実施形態に係る定着装置を遮光部の位置で切断した端部側断面図である。 本発明を適用可能な他の定着装置の構成を示す断面図である。 図13に示される定着装置の分解斜視図である。 乾燥装置を備えるインクジェット式画像形成装置の一形態を示す図である。 乾燥装置の一例を示す図である。 ラミネート処理装置を備える画像形成装置の一形態を示す図である。 潤滑剤の温度と微粒子の発生濃度との関係を示す図である。 サンプル容器の斜視図である。 比較例に係る定着装置の構成を示す図である。 プリント速度と微粒子の発生個数との関係を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材及び構成部品などの構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。ここで、本明細書中における「画像形成装置」には、プリンタ、複写機、ファクシミリ、印刷機、又は、これらのうちの二つ以上を組み合わせた複合機などが含まれる。また、以下の説明で使用する「画像形成」とは、文字及び図形などの意味を持つ画像を形成するだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を形成することも意味する。まず、図1を参照して、本実施形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る画像形成装置100は、用紙などのシート状の記録媒体に画像を形成する画像形成部200と、記録媒体に画像を定着させる定着部300と、記録媒体を画像形成部200へ供給する記録媒体供給部400と、記録媒体を装置外へ排出する記録媒体排出部500を備えている。
画像形成部200には、作像ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkと、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkが備える感光体2に静電潜像を形成する露光装置6と、記録媒体に画像を転写する転写装置8が設けられている。
各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの異なる色のトナー(現像剤)を収容している以外、基本的に同じ構成である。具体的に、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkは、表面に画像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電部材3と、感光体2の表面に現像剤としてのトナーを供給してトナー画像を形成する現像装置4と、感光体2の表面を清掃するクリーニング部材5を備えている。
転写装置8は、中間転写ベルト11と、一次転写ローラ12と、二次転写ローラ13を備えている。中間転写ベルト11は、無端状のベルト部材であり、複数の支持ローラによって張架されている。一次転写ローラ12は、中間転写ベルト11の内側に4つ設けられている。各一次転写ローラ12が中間転写ベルト11を介して各感光体2に接触することにより、中間転写ベルト11と各感光体2との間に一次転写ニップが形成されている。二次転写ローラ13は、中間転写ベルト11の外周面に接触し、二次転写ニップを形成している。
定着部300においては、画像が転写された記録媒体を加熱する加熱装置としての定着装置20が設けられている。定着装置20は、記録媒体上の画像を加熱する定着ベルト21と、定着ベルト21に接触してニップ部(定着ニップ)を形成する加圧ローラ22などを備えている。
記録媒体供給部400には、記録媒体としての用紙Pを収容する給紙カセット14と、給紙カセット14から用紙Pを送り出す給紙ローラ15が設けられている。以下、「記録媒体」を「用紙」として説明するが、「記録媒体」は紙(用紙)に限定されない。「記録媒体」は、紙(用紙)だけでなくOHPシート又は布帛、金属シート、プラスチックフィルム、あるいは炭素繊維にあらかじめ樹脂を含浸させたプリプレグシートなども含む。また、「用紙」には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙及びアート紙など)、トレーシングペーパなども含まれる。
記録媒体排出部500には、用紙Pを画像形成装置外に排出する一対の排紙ローラ17と、排紙ローラ17によって排出された用紙Pを載置する排紙トレイ18が設けられている。
次に、図1を参照しつつ本実施形態に係る画像形成装置100の印刷動作について説明する。
画像形成装置100において印刷動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkの感光体2及び転写装置8の中間転写ベルト11が回転を開始する。また、給紙ローラ15が、回転を開始し、給紙カセット14から用紙Pが送り出される。送り出された用紙Pは、一対のタイミングローラ16に接触することにより静止し、用紙Pに転写される画像が形成されるまで用紙Pの搬送が一旦停止される。
各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkにおいては、まず、帯電部材3によって、感光体2の表面が均一な高電位に帯電される。次いで、原稿読取装置によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント画像情報に基づいて、露光装置6が、各感光体2の表面(帯電面)を露光する。これにより、露光された部分の電位が低下して各感光体2の表面に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像に対して現像装置4がトナーを供給し、各感光体2上にトナー画像が形成される。各感光体2上に形成されたトナー画像は、各感光体2の回転に伴って一次転写ニップ(一次転写ローラ12の位置)に達すると、回転する中間転写ベルト11上に順次重なり合うように転写される。かくして、中間転写ベルト11上にフルカラーのトナー画像が形成される。なお、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkのいずれか一つを使用して単色画像を形成したり、いずれか2つ又は3つのプロセスユニットを用いて2色又は3色の画像を形成したりすることもできる。また、中間転写ベルト11へトナー画像が転写された後は、クリーニング部材5によって各感光体2上の残留トナーなどが除去される。
中間転写ベルト11上に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト11の回転に伴って二次転写ニップ(二次転写ローラ13の位置)へ搬送され、タイミングローラ16によって搬送されてきた用紙P上に転写される。その後、用紙Pは、定着装置20へと搬送され、定着ベルト21と加圧ローラ22によって用紙P上のトナー画像が加熱及び加圧され、トナー画像が用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、記録媒体排出部500へ搬送され、排紙ローラ17によって排紙トレイ18へ排出される。これにより、一連の印刷動作が終了する。
続いて、図2及び図3に基づき、本実施形態に係る定着装置の基本構成について説明する。図2は、本実施形態に係る定着装置を、定着ベルト21の長手方向中央部M(図3参照)において切断した中央部断面図である。なお、ここでいう定着ベルトの「長手方向」とは、図3中の矢印Xにて示される方向であり、加圧ローラ22の回転軸方向、あるいは定着ベルト21と加圧ローラ22との間(ニップ部)を通過する用紙の幅方向(用紙搬送方向とは交差する方向)と同じ方向を意味する。また、以下の説明中の「長手方向」も同じ意味である。
図2及び図3に示されるように、本実施形態に係る定着装置20は、定着ベルト21及び加圧ローラ22のほか、ハロゲンヒータ23と、ニップ形成部材24と、ステー25と、反射部材26(図2参照)と、ベルト保持部材27(図3参照)と、温度センサ28(図2参照)を備えている。
定着ベルト21は、用紙Pの未定着トナー担持面に接触して未定着トナー(未定着画像)を用紙Pに定着させる回転体(第一回転体又は定着部材)である。
具体的に、定着ベルト21は、内周面側から外周面側に向かって順に、基材、弾性層、離型層が積層される無端状のベルトにより構成される。基材は、層厚が30~50μmであって、ニッケル、ステンレスなどの金属材料、あるいはポリイミドなどの樹脂材料により形成される。弾性層は、層厚が100~300μmであって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴムなどのゴム材料により形成される。定着ベルト21が弾性層を有していることにより、ニップ部における定着ベルト21の表面に微小な凹凸が形成されなくなるため、用紙P上のトナー画像に熱が均一に伝わりやすくなる。離型層は、層厚が10~50μmであって、PFA(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)などの材料により形成される。定着ベルト21が、離型層を有していることにより、トナー(トナー画像)に対する離型性(剥離性)が確保される。また、定着ベルト21は、小型化及び低熱容量化のため、その全体の厚さが1mm以下、直径が30mm以下であることが好ましい。
加圧ローラ22は、定着ベルト21の外周面に対向して配置される回転体(第二回転体又は対向部材)である。
具体的に、加圧ローラ22は、中実の鉄製芯材と、この芯材の外周面に設けられる弾性層と、弾性層の外周面に設けられる離型層により構成される。芯材は、中空の部材であってもよい。弾性層は、シリコーンゴム、又は発泡性シリコーンゴム、あるいはフッ素ゴムなどにより形成される。離型層は、PFA又はPTFEなどのフッ素樹脂により形成される。
ハロゲンヒータ23は、赤外光を放射してその輻射熱により定着ベルト21を加熱する加熱源である。ハロゲンヒータ23は、定着ベルト21の内側に配置され、定着ベルト21の内周面に対して非接触に配置される。また、ハロゲンヒータ23は、定着装置20が備える一対の側板などに固定され、支持されている。
ニップ形成部材24は、定着ベルト21の内側に配置され、定着ベルト21を介して加圧ローラ22に接触し、定着ベルト21と加圧ローラ22との間にニップ部Nを形成する部材である。ニップ形成部材24は、ベースパッド29と、摺動シート30を有している。
ベースパッド29は、定着ベルト21の長手方向Xへ連続して配置され、ステー25に固定されている。ベースパッド29が加圧ローラ22の加圧力を受けることにより、ニップ部Nの形状が決定される。ベースパッド29の材料としては、耐熱温度が200℃以上の耐熱性部材が用いられることが好ましい。例えば、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、又は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂が挙げられる。このような耐熱性材料をベースパッド29の材料として用いることにより、定着温度域におけるベースパッド29の熱変形を防止でき、ニップ部Nの形状を安定させることができる。ニップ部Nの形状は、図2に示されるような凹形状のほか、平坦状、あるいはそれ以外の形状であってもよい。
摺動シート30は、ベースパッド29と定着ベルト21の内周面との間に介在する低摩擦性の部材である。摺動シート30が、ベースパッド29と定着ベルト21との間に介在していることにより、ベースパッド29に対する定着ベルト21の摺動抵抗が低減される。なお、ベースパッド29自体が低摩擦性の部材で形成されている場合は、摺動シート30を省略してもよい。
ステー25は、ニップ形成部材24を加圧ローラ22側とは反対側から支持する支持部材である。ステー25がニップ形成部材24を支持することにより、加圧ローラ22の加圧によるニップ形成部材24の撓み(特に定着ベルト21の長手方向に渡る撓み)が抑制される。これにより、均一な幅のニップ部Nが得られる。ステー25の材料としては、剛性を確保するため、SUS又はSECCなどの鉄系金属材料が好ましい。
反射部材26は、ハロゲンヒータ23から放射される赤外光を反射する部材である。ハロゲンヒータ23から放射される赤外光が、反射部材26によって定着ベルト21へ反射されることにより、定着ベルト21が効率良く加熱される。また、反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23との間に介在して、ステー25への熱伝達を抑制する機能も兼ねる。これにより、定着に直接寄与しない部材への熱の流動を抑制できるため、エネルギー消費の効率化を図れる。反射部材26の材料としては、アルミニウム又はステンレスなどの金属材料を用いることができる。特に、反射部材26が、アルミニウム製の基材の表面に反射率の高い銀を蒸着して構成されている場合は、加熱効率がより一層向上する。
ベルト保持部材27は、定着ベルト21を回転可能に保持する一対の回転体保持部材である。図3に示されるように、ベルト保持部材27は、定着ベルト21の長手方向両端部においてその内側に挿入され、定着ベルト21を内側から回転可能に保持する。なお、ここでいう定着ベルト21の「長手方向両端部」、及び以下の説明中における定着ベルト21の「長手方向端部」は、定着ベルト21の長手方向の最も端の端縁のみを意味する場合に限らない。「長手方向両端部」及び「長手方向端部」には、定着ベルト21の長手方向の最も端の端縁のほか、定着ベルト21を長手方向に三等分した場合の端縁から三分の一の長さの範囲内における任意の位置も含まれる。従って、ベルト保持部材27は、定着ベルト21の長手方向の最も端の端縁を含む領域(長手方向端部)を保持する場合のほか、定着ベルト21の端縁(最も端)を含まない領域(長手方向端部)を保持する場合であってもよい。
具体的に、ベルト保持部材27は、定着ベルト21の長手方向端部内に挿入される断面C字状の挿入部27aと、挿入部27aよりも大きい外径に形成された規制部27bと、定着装置の側板などに固定される固定部27cを有している。規制部27bは、少なくとも定着ベルト21の外径よりも大きく形成されており、定着ベルト21に長手方向Xの寄り(長手方向への移動)が生じた場合にその寄りを規制する。挿入部27aは、定着ベルト21の長手方向端部内に挿入されることにより、定着ベルト21の内周面を回転可能に保持する。
ベルト保持部材27としては、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテル・ケトン、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリイミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリブチレンナフタレートなどの「スーパーエンジニアリングプラスチック」と称される樹脂材料が用いられ、中でも、加工性、耐熱性の観点から、液晶ポリマーが好ましい。また、ベルト保持部材27として、上記スーパーエンジニアリングプラスチック中にガラス繊維を混合させて形成されたものは、温度変化に対するベルト保持部材27の変形を防止できるので、より好ましい。
温度センサ28は、定着ベルト21の温度を検知する温度検知部材である。本実施形態においては、温度センサ28として、定着ベルト21の外周面に対して非接触に配置される非接触式の温度センサが用いられている。この場合、温度センサ28は、定着ベルト21の外周面近傍の雰囲気温度を定着ベルト21の表面温度として検知する。また、温度センサ28は、非接触式のセンサに限らず、定着ベルト21に接触して表面温度を検知する接触式のセンサであってもよい。温度センサ28としては、例えば、サーモパイル、サーモスタット、サーミスタ又はNCセンサなどの公知の温度センサを用いることができる。
本実施形態に係る定着装置20は、次のように動作する。
画像形成装置において印刷動作が開始されると、加圧ローラ22が図2中の矢印方向へ回転駆動され、これに伴って定着ベルト21が従動回転する。また、ハロゲンヒータ23から赤外光が放射され、その赤外光が定着ベルト21の内周面に照射されることにより、定着ベルト21が加熱される。このとき、ハロゲンヒータ23の発光強度が、温度センサ28によって検知された定着ベルト21の温度に基づいて制御されることにより、定着ベルト21の温度が所定の定着温度(画像定着可能な温度)となるように調整される。その後、定着ベルト21の温度が定着温度となった状態において、未定着画像を担持する用紙Pが定着ベルト21と加圧ローラ22との間(ニップ部N)へ搬送されると、定着ベルト21と加圧ローラ22によって用紙Pが加熱及び加圧され、用紙P上の画像が用紙Pに定着される。
ここで、上記のような定着装置においては、定着ベルト21が回転すると、定着ベルト21がニップ形成部材24に対して摺動する。このとき、定着ベルト21とニップ形成部材24との間で生じる摺動抵抗を低減するため、定着ベルト21とニップ形成部材24との間に、シリコーンオイル、シリコーングリース、フッ素オイル、フッ素グリースなどの潤滑剤を介在させることが一般的に行われている。潤滑剤は、例えば、ニップ形成部材24のベースパッド29と定着ベルト21の内周面との間に配置される摺動シート30(図2参照)に含ませられ、摺動シート30から潤滑剤が染み出すことにより、ニップ形成部材24と定着ベルト21との間に潤滑剤が介在する。
また、上記のように、一対のベルト保持部材27によって定着ベルト21を保持する構成においては、定着ベルト21が回転すると、各ベルト保持部材27に対して定着ベルト21が摺動する。このとき、各ベルト保持部材27と定着ベルト21との間においても摺動抵抗が生じるため、その摺動抵抗を低減する目的で、各ベルト保持部材27と定着ベルト21との間においても、上記のような潤滑剤を介在させている。
このように、ニップ形成部材24及びベルト保持部材27などの摺動部材を備える構成においては、定着ベルト21の摺動性を向上させるため、一般的に、シリコーンオイル、シリコーングリース、フッ素オイル、フッ素グリースなどの潤滑剤が用いられている。しかしながら、このような潤滑剤は、温度上昇すると、低分子の一部の成分が揮発し、揮発した成分が大気によって冷やされて凝集することにより、微粒子が発生する。このため、定着装置が温度上昇すると、定着装置内の潤滑剤から微粒子が発生する虞がある。ここで、「微粒子」とは、潤滑剤の温度と微粒子の発生濃度との関係(図18参照)を調べるための後述の測定条件により測定される微粒子及び超微粒子(以下、「FP/UFP」という。)であり、粒径が5.6nm~560nmの粒子をいう。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、製品から放出されるFP/UFPの発生を抑制する対策が望まれており、画像形成装置においてもFP/UFPの発生が少ない製品の開発が求められている。
そこで、本発明者らは、定着装置からのFP/UFPの発生を抑制する対策を検討するにあたって、まず、潤滑剤として用いられるシリコーンオイル及びフッ素グリースの温度上昇と、これらの潤滑剤から生じるFP/UFPの発生濃度(1cmあたりのFP/UFPの発生個数)との関係を調べる試験を行った。その結果を、図18に示す。
本試験においては、JIS A 1901に準拠した1立米チャンバー(換気回数:5回)内で、サンプル容器内の液状又は半固体状の潤滑性物質を加熱した。図19に示されるように、サンプル容器1000は、50mm×50mm×5mmのアルミ板に、φ22mmで深さ2mmの窪み1000aを設けたものを使用し、この窪み1000aにサンプルを配置した。サンプルが配置されたサンプル容器1000を加熱装置(アズワン製クリーンホットプレートMH-180CS、アズワン製コントローラMH-3CS)のホットプレート上に置き、設定温度250℃でサンプルを加熱した。ホットプレートの温度をモニターしながら、チャンバー内のFP/UFP個数濃度を測定装置(高速応答型パーティクルサイザーFMPS : Fast Mobility Particle Sizer, TSI; Model 3091)を用いて測定した(Export時のUse Averaging Ineterval:30秒)。潤滑剤としては、フッ素グリースと、シリコーンオイルを用いサンプル量は36μlとした。図18における実線が、フッ素グリースから生じるFP/UFPの個数濃度を示し、同図中の一点鎖線が、シリコーンオイルから生じるFP/UFPの個数濃度を示す。また、図18においては、横軸にホットプレートの温度が示されているが、ホットプレートの温度上昇と潤滑剤の温度上昇はほぼ同期して変化するため、ここでは、ホットプレートの温度を潤滑剤の温度とみなす。
図18に示されるように、実線にて示されるフッ素グリースにおいては、温度が185℃に達したあたりからFP/UFPが発生し始め、温度が194℃を超えたあたりから発生するFP/UFPの個数濃度が急激に上昇した。一方、一点鎖線にて示されるシリコーンオイルにおいては、温度が200℃に達したあたりからFP/UFPが発生し始め、温度が210℃を超えたあたりから発生するFP/UFPの個数濃度が急激に上昇した。この急激に濃度が上昇する温度を微粒子発生温度とし、チャンバー内のFP/UFP個数濃度が4000個/cm以上となる温度とした。
このように、フッ素グリースにおいては温度が185℃に達するとFP/UFPが発生し、シリコーンオイルにおいては温度が200℃に達するとFP/UFPが発生することから、200℃を超える温度となり得る定着装置においては、潤滑剤からFP/UFPが発生する虞がある。従って、このようなFP/UFPを効果的に抑制するには、FP/UFPが発生しやすい部分の温度上昇を抑制することが重要である。
FP/UFPが発生しやすい部分の1つに、ベルト保持部材27がある。上記のように、ベルト保持部材27の外周面には、定着ベルト21の摺動抵抗を低減すべく潤滑剤が塗布されているため、ベルト保持部材27が温度上昇し、これに伴ってベルト保持部材27に付着する潤滑剤の温度が上昇すると、潤滑剤からFP/UFPが発生する。なお、ベルト保持部材27の外周面に潤滑剤が積極的に塗布されていない場合であっても、定着ベルト21とニップ形成部材24との間に介在する潤滑剤が、定着ベルト21の回転に伴って流動することにより、ベルト保持部材27の外周面に付着することがある。
例えば、図20に示される定着装置においては、ハロゲンヒータ23がベルト保持部材27の内面(内周面)に対して直接対向するように配置されている。このため、ハロゲンヒータ23が発光し、ハロゲンヒータ23から赤外光が放射されると、赤外光の一部がベルト保持部材27の内周面に直接照射され、ベルト保持部材27が加熱される。このように、ベルト保持部材27に対して赤外線光が直接照射される構成においては、ベルト保持部材27の温度が高くなる傾向にあるため、ベルト保持部材27が温度上昇し、ベルト保持部材27に付着する潤滑剤が温度上昇すると、潤滑剤からFP/UFPが発生する虞がある。また、画像形成動作開始直後の画像端部における定着ベルト21の温度低下を防止するため、図20に示されるように、ハロゲンヒータ23の発光部Hが最大通紙領域Wを超えてベルト保持部材27の内側に配置される構成においては、ベルト保持部材27に対して赤外光がより一層照射されやすくなるため、ベルト保持部材27の温度上昇が顕著となる。
ところで、図18に示される上記試験結果によれば、潤滑剤の温度が高くなるほどFP/UFPの発生濃度(個/cm)が多くなる。すなわち、ベルト保持部材の温度が高くなるほど、潤滑剤から発生するFP/UFPの個数が多くなるといえる。従って、FP/UFPの発生個数を効果的に低減するには、ベルト保持部材の温度上昇を抑制することが重要であるといえる。
そこで、本発明の実施形態においては、ベルト保持部材の温度上昇を抑制するため、以下のような対策を講じている。
図4は、本発明の実施形態に係る定着装置を、定着ベルトの長手方向Xに沿って切断した一端部側の断面図である。
図4に示されるように、本実施形態においては、ハロゲンヒータ23の一部に赤外光を遮蔽する遮光部31が設けられている。遮光部31は、ハロゲンヒータ23のうち、ハロゲンヒータ23とベルト保持部材27の内面270とが直接対向する部分に設けられている。ここで、ハロゲンヒータ23とベルト保持部材27の内面270とが「直接対向する」とは、ハロゲンヒータ23とベルト保持部材27の内面270が、これらの間に遮光部31以外の他の部材を介在させることなく、ハロゲンヒータ23の中心からハロゲンヒータ23の長手方向(図4における矢印X方向)と直交する方向へ放射状に広がる任意の方向において互いに向かい合うように配置されていることを意味する。図4においては、定着ベルト21の長手方向Xにおける一端部側の構成のみが示されているが、これとは反対側(他端部側)においても、一端部側と同じように、ハロゲンヒータ23のベルト保持部材27の内面270と直接対向する部分に遮光部31が設けられている。
続いて、図5を参照しつつ、本実施形態に係るハロゲンヒータの基本構成と、上記遮光部の構成について詳しく説明する。
図5に示されるように、本実施形態に係るハロゲンヒータ23は、赤外光を放射するフィラメント9と、フィラメント9が収容される筒状の発光管10を有している。フィラメント9は、タングステンなどの金属線をコイル状に巻回して形成される。発光管10は、赤外光を透過する石英ガラスなどの材料により構成されている。発光管10内には、フィラメント9のほか、ハロゲン物質及び不活性ガスが封入されている。発光管10の長手方向の両端部は、内部のガスが漏れ出ないように扁平状に潰された封止部10aとなっている。各封止部10a内には、金属箔32が収容されており、各金属箔32はフィラメント9の両端部に接続されている。また、各金属箔32には、封止部10aから外部へ露出する外部リード線33が接続されており、各外部リード線33はハーネス又は口金などの端子を介して電源と接続される。
電源からハロゲンヒータ23に給電されると、フィラメント9の金属線が巻回された部分から主に赤外光が放射される。すなわち、この巻回された金属線の部分がハロゲンヒータ23及びフィラメント9の発光部Hとなる。
図5に示されるように、遮光部31は、フィラメント9の発光部Hを覆うように、発光管10の両端側の外周面に設けられている。遮光部31は、赤外光を遮蔽でき、かつ、耐熱性に優れるセラミックス、又は、金、銀、銅、アルミニウムなどの金属、あるいはこれらの組み合わせにより構成されることが好ましい。例えば、遮光部31は、モリブデン合金箔又はアルミ箔などにより構成される。また、遮光部31を発光管10上に形成する方法としては、蒸着、接着、塗布などの種々の方法を採用可能である。
図5において、下側のグラフは、ハロゲンヒータ23の長手方向の各位置における発光強度を示すものである。このグラフに示されるように、遮光部31が設けられている領域においては、それ以外の発光部Hの部分に比べて、発光強度が低くなっている。すなわち、遮光部31が設けられている領域においては、フィラメント9から放射される赤外光が遮光部31によって遮蔽されるので、遮光部31よりも外側における発光強度が、遮光部31が無い領域における発光強度よりも低くなっている。本実施形態においては、遮光部31よりも外側における発光強度が、遮光部31が無い領域における発光強度のうち最大の発光強度の50%以下となるように設定されている。すなわち、本実施形態においては、フィラメント9から放射される赤外光の発光強度が、遮光部31によって最大強度の50%以下の強度に制限される。また、図5中のグラフに示されるように、遮光部31が設けられる領域において発光強度は一様ではないのは、遮光部31が設けられていない領域(遮光部31よりも長手方向内側の領域)から放射される赤外光の一部が、遮光部31が設けられている領域へ進入するからである。このため、遮光部31が設けられる領域においては、発光強度が、ハロゲンヒータ23の端部へ向かうにつれて徐々に低下し、最終的に0となる。
上記最大の発光強度に対する遮光部31が設けられる領域の発光強度の割合(%)は、次の方法により確認できる。
まず、ハロゲンヒータ単体を、その両端を支持するように設置し、その状態において、ハロゲンヒータの両端側の電極部に対して、オムロン社製の温度コントローラ「E5EN」から所定の交流電圧(例えば100V)を供給し、ハロゲンヒータを所定の温度に発熱させる。そして、ハロゲンヒータの温度を、ハロゲンヒータの上方に設置されたフリアシステムズ社製赤外線サーモグラフィ「FLIR T620」を用いて測定する。このようにして測定された温度から発光強度の偏差(最大の発光強度に対する遮光部31が設けられる領域の発光強度の割合)を確認することができる。
図6は、本実施形態に係る定着装置を遮光部の位置で切断した端部側断面図である。
図6に示されるように、本実施形態においては、遮光部31が、定着ベルト21の回転方向においてベルト保持部材27が存在する領域に配置されている。すなわち、遮光部31は、定着ベルト21の長手方向から見た状態(図6に示される状態)において、ハロゲンヒータ23とベルト保持部材27の内面270とが直接対向する領域に配置されている。なお、ここでいう「直接対向する」も、上記の「直接対向する」と同じ意味である。一方、定着ベルト21の回転方向においてベルト保持部材27が存在しない領域(ハロゲンヒータ23とベルト保持部材27の内面270とが直接対向しない領域)においては、遮光部31が配置されていない。従って、本実施形態においては、ハロゲンヒータ23の外周面における周方向(定着ベルト21の回転方向)の一部に、遮光部31が設けられていない領域が存在する。
以上のように、本発明の実施形態においては、ハロゲンヒータ23(発光管10)が赤外光を遮蔽する遮光部31を有しているため、図4に示されるように、遮光部31が設けられる領域においては、遮光部31によってフィラメント9からの赤外光が遮蔽され、ベルト保持部材27への赤外光の照射が制限される。特に、本実施形態においては、赤外光の発光強度が遮光部31によって最大の発光強度の50%以下の強度となるように制限される。従って、本実施形態においては、このような遮光部31を有しない構成(図18参照)に比べて、ベルト保持部材27へ照射される赤外光の量(発光強度)を低減できる。これにより、ベルト保持部材27の温度上昇を抑制できるようになり、ベルト保持部材27に付着する潤滑剤からのFP/UFPの発生を抑制できるようになる。また、本実施形態のように、ハロゲンヒータ23の発光部Hが、最大通紙領域(最大記録媒体通紙領域)Wを超えてベルト保持部材27の内側に位置する構成においては(図4参照)、特にベルト保持部材27がハロゲンヒータ23の加熱による影響を受けやすいので、本発明を適用することによってより大きな効果を期待できる。
遮光部31は、赤外光を完全に(100%)遮蔽する場合に限らず、赤外光の一部のみ遮蔽する場合であってもよい。遮光部31が赤外光を完全に遮蔽しない場合であっても、ベルト保持部材27へ照射される赤外光の量を低減できれば、ベルト保持部材27の温度上昇を抑制でき、FP/UFPの発生を抑制する効果が得られる。また、遮光部31による赤外光の「遮蔽」には、赤外光を吸収する場合のほか、赤外光を反射する場合、あるいは、吸収と反射の両方を行う場合も含まれる。
本実施形態においては、遮光部31が赤外光を反射する材料により構成されているため、図4に示されるように、フィラメント9から赤外光が放射されると、遮光部31によって赤外光の一部が反射され(図4の点線矢印参照)、その反射光がニップ形成部材24に照射される。このように、赤外光の一部をニップ形成部材24へ反射することによりニップ形成部材24を加熱し、赤外光の一部を、ニップ形成部材24を介して定着ベルト21を加熱する熱エネルギーとして用いてもよい。
また、遮光部31は、ハロゲンヒータ23とベルト保持部材27の内面270とが直接対向する部分の全体に渡って設けられてもよいし、その一部分に設けられてもよい。また、遮光部31は、ベルト保持部材27の内面270に対して直接対向する領域から定着ベルト21の長手方向中央部側へはみ出るように設けられてもよい。ただし、不必要な赤外光の遮蔽とならないように、遮光部31は必要最小限に配置されることが好ましい。
本実施形態においては、遮光部31の配置を必要最小限にするため、図4に示されるように、遮光部31は、ベルト保持部材27の内面270に対して直接対向する領域のみに設けられている。従って、定着ベルト21の長手方向両端部よりも中央側の領域においては、遮光部31が設けられていない。このように、定着ベルト21の長手方向両端部よりも中央側の領域(定着ベルト21の長手方向両端部の間の領域、又は、一対のベルト保持部材27の間の領域)においては、遮光部31が、定着ベルト21の回転方向の全周に渡って設けられていないので、フィラメント9から放射される赤外光は制限されることなく定着ベルト21に照射される。このため、定着ベルト21を効率良く加熱できる。また、定着ベルト21を効率良く加熱し、良好な画像定着性を確保するには、少なくとも最大通紙領域Wの全体に渡って遮光部31が定着ベルト21の内周面と直接対向するように配置されていないことが好ましい。また、本実施形態とは異なり、遮光部31を、定着ベルト21の回転方向の全周に渡って設けてもよい。この場合、ニップ形成部材24への赤外光の照射も制限されるので、ニップ形成部材24からの反射光によるベルト保持部材27の加熱も抑制できるようになる。
続いて、上記実施形態(第1実施形態)とは異なる他の実施形態について説明する。以下、主に上記実施形態とは異なる部分について説明し、同じ部分については適宜説明を省略する。
図7~図9に、本発明の第2実施形態の構成を示す。
図7~図9に示される第2実施形態においては、定着ベルト21の長手方向Xにおいて発光領域が異なる2本のハロゲンヒータ23A,23Bが設けられている。一方のハロゲンヒータ23Aは、定着ベルト21の長手方向中央部を含む中央側の所定範囲に渡って発光部Hを有し、他方のハロゲンヒータ23Bは、定着ベルト21の長手方向中央部を含まない両端部側の所定範囲に渡って発光部Hを有している。相対的に小さい幅の用紙が通紙される場合は、中央側に発光部Hを有するハロゲンヒータ23Aのみを発光させ、相対的に大きい幅の用紙が通紙される場合は、中央側に発光部Hを有するハロゲンヒータ23Aに加え、両端部側に発光部Hを有するハロゲンヒータ23Bも発光させることにより、それぞれの幅サイズの用紙を加熱できる。
しかしながら、各ハロゲンヒータ23A,23Bから放射される赤外光の一部が、ベルト保持部材27に照射されると、ベルト保持部材27が温度上昇し、ベルト保持部材27に付着する潤滑剤からFP/UFPが発生する虞がある。
そのため、本実施形態においては、各ハロゲンヒータ23A,23Bのベルト保持部材27の内面270と直接対向する部分に遮光部31を設けている。これにより、上記実施形態と同じように、遮光部31が設けられる領域においては、フィラメント9から放射される赤外光が遮光部31により遮蔽され、ベルト保持部材27への赤外光の照射が制限される。そして、ベルト保持部材27の温度上昇が抑制されるので、ベルト保持部材27に付着する潤滑剤からのFP/UFPの発生を抑制できるようになる。
また、本実施形態においては、上記実施形態と同じように、各ハロゲンヒータ23A,23Bの遮光部31よりも外側における赤外光の発光強度が、遮光部31が無い領域における赤外光の発光強度のうち最大の発光強度の50%以下となるように設定されている(図9の下側に示されるグラフ参照)。従って、本実施形態においても、ベルト保持部材27へ照射される赤外光の量(発光強度)を効果的に低減でき、良好な温度上昇効果が得られる。
続いて、図10~図12に、本発明の第3実施形態の構成を示す。
図10~図12に示される第3実施形態においては、上記実施形態とは異なり、定着ベルト21に代えて、別の回転体(第1の回転体)として定着ローラ19が設けられている。定着ローラ19と加圧ローラ22は互いに接触しており、これらの間に用紙を通過させるニップ部Nが形成されている。
図11及び図12に示されるように、定着ローラ19は、アルミニウム又は鉄などの金属材料から成る円筒状の芯金19aと、芯金19aの外周面に設けられる弾性層19bと、弾性層19bの外周面に設けられる離型層19cを有している。芯金19aの長手方向両端部内には、回転体保持部材としての筒状のローラ保持部材34が挿入され、一対のローラ保持部材34によって定着ローラ19が回転可能に保持されている。また、定着ローラ19の芯金19aの内側には、加熱源であるハロゲンヒータ23が配置され、ハロゲンヒータ23によって定着ローラ19がその内側から加熱される。
ここで、第3実施形態のように、定着ローラ19が一対のローラ保持部材34によって回転可能に保持される構成においては、定着ローラ19と各ローラ保持部材34との間で生じる摺動抵抗を低減するため、ローラ保持部材34の外周面にシリコーンオイル、シリコーングリース、フッ素オイル、フッ素グリースなどの潤滑剤が塗布されている。しかしながら、ハロゲンヒータ23から放射される赤外光の一部が、ローラ保持部材34に照射されると、ローラ保持部材34が温度上昇し、ローラ保持部材34に付着する潤滑剤からFP/UFPが発生する虞がある。
そのため、本実施形態においては、図11に示されるように、ハロゲンヒータ23のローラ保持部材34の内面340と直接対向する部分に遮光部31を設けている。なお、ここでいう「直接対向する」とは、ハロゲンヒータ23とローラ保持部材34の内面340が、これらの間に遮光部31以外の他の部材を介在させることなく、ハロゲンヒータ23の中心からハロゲンヒータ23の長手方向(図11における矢印X方向)と直交する方向へ放射状に広がる任意の方向において互いに向かい合うように配置されていることを意味する。
また、本実施形態においては、図12に示されるように、ローラ保持部材34が、定着ローラ19の回転方向の全周(360°)に渡って配置されているため、遮光部31も、定着ローラ19の回転方向の全周に渡って設けられている。これにより、遮光部31が設けられる領域においては、フィラメント9から放射される赤外光が遮光部31により遮蔽され、ローラ保持部材34への赤外光の照射が制限されるので、ローラ保持部材34の温度上昇を抑制できるようになる。よって、本実施形態においても、ローラ保持部材34に付着する潤滑剤からのFP/UFPの発生を抑制できるようになる。
上記の通り、本発明の各実施形態においては、ハロゲンヒータ23(発光管10)のベルト保持部材27又はローラ保持部材34の内面と直接対向する部分に、遮光部31を設けることにより、装置の大型化を招くことなく、ベルト保持部材27又はローラ保持部材34などの回転体保持部材の温度上昇を抑制できるようになる。これにより、回転体保持部材に付着する潤滑剤の温度上昇を抑制でき、潤滑剤からのFP/UFPの発生を抑制できるようになる。
例えば、連続プリント10分間中の回転体保持部材の温度を、シリコーンオイル由来のFP/UFPが急増する210℃以下、好ましくは200℃以下にできれば(図18中の一点鎖線のグラフ参照)、シリコーンオイルから生じるFP/UFPの発生を効果的に抑制できるようになる。ここで、連続プリント10分間中としているのは、一般的に、市場における画像形成装置の使用が数分以内の連続プリントであることがほとんどであり、5分以上の連続プリントを行うことは稀だからである。従って、少なくとも連続プリント10分間中のFP/UFPの発生を抑制できれば、FP/UFPの発生を抑制する効果としては十分である。
さらに、連続プリント10分間中における回転体保持部材の温度を、フッ素グリース由来のFP/UFPが急増する温度である194℃以下、好ましくは185℃以下にできれば(図18中の実線のグラフ参照)、シリコーンオイルに加えフッ素グリースから生じるFP/UFPの発生も効果的に抑制できるようになる。
なお、上記「連続プリント10分間中における回転体保持部材の温度」とは、次の手順により測定された温度を意味する。まず、定着装置(加熱装置)が搭載される画像形成装置を、23℃環境の測定室に設置し、画像形成装置の電源を投入して立ち上げた後に、待機時間(例えば、60分)経過してから印刷指示を行う。印刷条件は、プリント速度がデフォルト設定とし、プリント速度がもっとも速いモードに設定する。また、使用する用紙は坪量70g/mでA4サイズもしくはレターサイズとし、ヨコ通紙可能なものはヨコ通紙とし、ヨコ通紙できないものはタテ通紙とする。ここでいう「ヨコ通紙」とは、用紙の長辺が搬送方向と直交する方向で搬送されることを意味し、「タテ通紙」とは、用紙の短辺が搬送方向と直交する方向で搬送されることを意味する。そして、1枚目の用紙が排出された時点を印刷開始として10分間の回転体保持部材の温度を熱電対で測定する。ただし、排紙トレイ容量や給紙トレイ容量の関係で連続プリント可能な時間が10分以下の場合は、連続プリント可能な時間での回転体保持部材の温度を測定する。また、上記で規定した測定方法に加えて、ブルーエンジェルの微粒子基準に準拠した装置及び条件で測定してもよい。
また、FP/UFPの発生原因となる回転体保持部材の温度上昇は、単位時間あたりの通紙枚数が多い画像形成装置ほど顕著になるので、本発明は、特に通紙枚数が多い画像形成装置に適用された場合に大きな効果を期待できる。プリント速度とFP/UFPの発生個数との関係を示す図21によれば、連続プリント10分間中に定着装置から発生するFP/UFPの個数は、プリント速度が50ppm(Page Par Minutes)を超えたあたりから特に多くなる。従って、本発明は、プリント速度が50ppm以上の定着装置又は画像形成装置に適用された場合に、より大きな効果を期待できる。
また、上記本実施形態に係る説明においては、FP/UFPが発生する物質として、フッ素グリース、フッ素オイル、シリコーングリース、シリコーンオイルを例に挙げたが、本発明は、これら以外の液状又は半固体状の潤滑性物質(潤滑性を有する物質)が用いられる場合にも適用可能である。この潤滑性物質(潤滑性を有する物質)とは、部品と部品の間に介在することで、それら部品間の摩擦抵抗を減少させる物質のことを指す。フッ素グリース、フッ素オイル、シリコーングリース、シリコーンオイル以外の液状又は半固体状の潤滑性物質が回転体保持部材に付着している場合であっても、本発明によれば、回転体保持部材の温度上昇を抑制でき、回転体保持部材に付着する潤滑性物質の温度上昇も抑制できるため、FP/UFPの発生を効果的に抑制することができる。また、回転体保持部材に2種類以上の潤滑剤が付着している場合は、これらの潤滑剤のFP/UFP発生温度のうち、低い方の発生温度よりも、連続プリント10分間中の回転体保持部材の温度が低くなるように制御することが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記構成の定着装置に限らず、その他の構成の定着装置にも適用可能である。以下に、本発明を適用可能な定着装置の構成を例示する。
図13及び図14に示される定着装置60は、第一回転体としての定着ベルト61と、第二回転体としての加圧ローラ62と、加熱源としてのハロゲンヒータ63と、ニップ形成部材64と、支持部材としての支持部65と、反射部材としての反射板66と、回転体保持部材としての保持枠67と、摺動部材としてのリング68(図14参照)を備えている。
図13及び図14に示される定着ベルト61、加圧ローラ62、ハロゲンヒータ63、ニップ形成部材64、支持部65、反射板66、保持枠67のそれぞれの機能及び構成は、図2及び図3に示される定着ベルト21、加圧ローラ22、ハロゲンヒータ23、ニップ形成部材24、ステー25、反射部材26、ベルト保持部材27と基本的に同じである。なお、ニップ形成部材64は、金属製のベースパッド640と、ベースパッド640と定着ベルト61の内周面との間に介在するフッ素樹脂製の摺動シート641を有している。
リング68は、定着ベルト61内に挿入される保持枠67の挿入部としての筒状部67aの外周面に装着され、定着ベルト61の長手方向端縁と保持枠67の規制部としての固定プレート67bとの間に介在する。定着ベルト61が回転すると、定着ベルト61と一緒にリング68が連れ回りする、あるいは、定着ベルト61が低摩擦性のリング68に対して摺動することにより、定着ベルト61と保持枠67との間において生じる摺動抵抗が低減される。
このような構成の定着装置60においても、ハロゲンヒータ63が発光し、これに伴って保持枠67に付着する潤滑剤が温度上昇すると、潤滑剤からFP/UFPが発生する虞がある。そのため、図13及び図14に示される定着装置60においても本発明を適用し、ハロゲンヒータ63の保持枠67と直接対向する部分に赤外光を遮蔽する遮光部69(図13参照)を設けることにより、保持枠67の温度上昇を抑制でき、FP/UFPの発生を抑制できるようになる。
また、本発明は、上記のような電子写真方式の画像形成装置に搭載される定着装置に適用される場合に限らない。例えば、本発明は、インクジェット方式の画像形成装置に搭載され、用紙に塗布されたインクなどの液体を乾燥させる乾燥装置など、定着装置以外の加熱装置に対しても適用可能である。
図15に、乾燥装置を備えるインクジェット式画像形成装置の一形態を示す。
図15に示されるインクジェット式画像形成装置2000は、画像読取装置202と、画像形成部203と、シート供給装置204と、乾燥装置206と、シート排出部207を備えている。また、インクジェット式画像形成装置2000の横には、シート揃え装置3000が配置されている。
このインクジェット式画像形成装置2000においては、印刷動作開始の指示があると、シート供給装置204から記録媒体としての用紙などのシートが給送される。シートが画像形成部203に搬送されると、画像読取装置202によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント情報に基づき画像形成部203の液体吐出ヘッド214からシートにインクが吐出され、シート上に画像が形成される。
画像が形成されたシートは、乾燥装置206を通過する搬送路222か、乾燥装置206を通過しない搬送路223かへ、選択的に案内される。シートが乾燥装置206へ案内された場合は、乾燥装置206によってシート上のインクの乾燥が促進され、シートがシート排出部207かシート揃え装置3000へ案内される。一方、シートが乾燥装置206を通過しない搬送路223へ案内された場合は、そのままシートがシート排出部207かシート揃え装置3000へ案内される。また、シートがシート揃え装置3000に案内された場合は、シートが揃えて載置される。
図16に示されるように、上記乾燥装置206は、第一回転体としての加熱ベルト291と、第二回転体としての加熱ローラ292と、加熱ベルト291を加熱する加熱源としての第一ハロゲンヒータ293と、加熱ローラ292を加熱する加熱源としての第二ハロゲンヒータ294と、ニップ形成部材295と、支持部材としてのステー296と、反射部材297と、加熱ベルト291を回転可能に保持する回転体保持部材としてのベルト保持部材298を備えている。
ニップ形成部材295は、加熱ベルト291を介して加熱ローラ292の外周面に接触し、加熱ベルト291と加熱ローラ292との間にニップ部Nを形成する。図16に示されるように、画像(インクI)を担持するシート250が乾燥装置206のニップ部Nへ搬送されると、図中の矢印方向へ回転する加熱ベルト291と加熱ローラ292によってシート250が搬送されながら加熱される。これにより、シート250上のインクIの乾燥が促進される。
図16に示される乾燥装置206において、第一ハロゲンヒータ293が発光し、これに伴ってベルト保持部材298に付着する潤滑剤が温度上昇すると、潤滑剤からFP/UFPが発生する虞がある。従って、このような乾燥装置206においても本発明を適用し、第一ハロゲンヒータ293のベルト保持部材298と直接対向する部分に赤外光を遮蔽する遮光部299(図16参照)を設けることにより、ベルト保持部材298の温度上昇を抑制でき、FP/UFPの発生を抑制できるようになる。
また、本発明は、図17に示されるようなラミネート処理装置を備える画像形成装置にも適用可能である。
図17に示される画像形成装置4000は、ラミネート処理装置401のほか、複数の作像ユニット411C,411M,411Y,411Bk、露光装置412及び転写装置413を有する画像形成部402と、定着装置403と、記録媒体供給部としての給紙部404を備えている。
ラミネート処理装置401は、2枚のシート間に用紙が挿入された状態でこれらを加熱及び加圧して用紙にシートを熱圧着する加熱装置である。具体的に、ラミネート処理装置401は、シート450を供給するシート供給部420と、シート供給部420から供給されたシートを2枚のシートに剥離するシート剥離部430と、剥離された2枚のシート間に用紙が挿入された状態で用紙とシートを加熱及び加圧しながら搬送する回転体としての熱加圧ローラ440を備えている。熱加圧ローラ440は、ハロゲンヒータなどの赤外光を放射する加熱源によって加熱される。また、熱加圧ローラ440は、長手方向両端部が一対の軸受などの回転体保持部材によって回転可能に保持されている。
図17に示される画像形成装置4000において、給紙部404から記録媒体としての用紙Pが画像形成部402に供給されると、画像形成部402において画像が形成され、供給された用紙Pに対して画像が転写される。そして、画像が転写された用紙Pは、定着装置403へ搬送され、画像の定着処理が行われる。なお、画像形成部402における画像形成動作及び転写動作(各作像ユニット411C,411M,411Y,411Bk、露光装置412及び転写装置413の各動作)、及び定着装置403における定着動作は、上記実施形態のものと基本的に同じであるので説明を省略する。
定着処理が行われた用紙Pは、続いてラミネート処理装置401へ搬送され、剥離された2枚のシート間に挿入される。そして、用紙Pは2枚のシートに挟まれた状態で熱加圧ローラ440によって加熱及び加圧され、シートと用紙Pが熱圧着されて装置外に排出される。
このとき、熱加圧ローラ440を回転可能に保持する回転体保持部材がハロゲンヒータなどの加熱源によって加熱されて温度上昇すると、回転体保持部材に付着する潤滑剤からFP/UFPが発生する虞がある。そのため、このような熱加圧ローラ440を備えるラミネート処理装置401においても本発明を適用することにより、FP/UFPの発生を抑制できるようになる。
また、本発明には、少なくとも下記の構成を備える加熱装置、定着装置、画像形成装置が含まれる。
[第1の構成]
第1の構成は、回転可能に保持される回転体と、前記回転体の内側に配置され前記回転体を加熱する加熱源と、前記回転体の長手方向両端部を保持する回転体保持部材と、前記回転体保持部材に付着する液状又は半固体状の潤滑性を有する物質を備え、前記加熱源は、赤外光を放射するフィラメントと、前記フィラメントが収容されると共に前記フィラメントから放射される赤外光を透過させる筒状の発光管を有し、前記発光管は、前記回転体保持部材の内面に直接対向する部分に、前記フィラメントから放射される赤外光を遮蔽する遮光部を有する加熱装置である。
[第2の構成]
第2の構成は、前記第1の構成において、前記発光管は、前記回転体の長手方向両端部の間の領域において、前記回転体の回転方向の全周に渡って前記遮光部を有しない領域を有する加熱装置である。
[第3の構成]
第3の構成は、前記第1又は第2の構成において、前記遮光部よりも外側における赤外光の発光強度は、前記遮光部が無い領域における赤外光の発光強度のうち最大の発光強度の50%以下の加熱装置である。
[第4の構成]
第4の構成は、前記第1又は第2の構成において、前記遮光部を有する前記加熱源が複数設けられ、複数の前記加熱源のそれぞれにおいて、前記遮光部よりも外側における赤外光の発光強度は、前記遮光部が無い領域における赤外光の発光強度のうち最大の発光強度の50%以下の加熱装置である。
[第5の構成]
第5の構成は、前記第1から第4のいずれか1つの構成において、前記遮光部は、前記回転体の回転方向において前記回転体保持部材が存在する領域に少なくとも配置される加熱装置である。
[第6の構成]
第6の構成は、前記第1から第4のいずれか1つの構成において、前記遮光部は、前記回転体の回転方向の全周に渡って配置される加熱装置である。
[第7の構成]
第7の構成は、前記第1から第6のいずれか1つの構成の加熱装置を用いて未定着画像を担持する記録媒体を加熱し、前記未定着画像を前記記録媒体に定着させる定着装置である。
[第8の構成]
第8の構成は、前記第1から第6のいずれか1つの構成の加熱装置、又は、前記第7の構成の定着装置を備える画像形成装置である。
9 フィラメント
10 発光管
19 定着ローラ(第1の回転体)
20 定着装置(加熱装置)
21 定着ベルト(第1の回転体)
22 加圧ローラ(第2の回転体)
23 ハロゲンヒータ(加熱源)
27 ベルト保持部材(回転体保持部材)
31 遮光部
34 ローラ保持部材(回転体保持部材)
100 画像形成装置
N ニップ部
P 用紙(記録媒体)
X 長手方向
特開2013-164453号公報

Claims (8)

  1. 回転可能に保持される回転体と、
    前記回転体の内側に配置され前記回転体を加熱する加熱源と、
    前記回転体の長手方向両端部を保持する回転体保持部材と、
    前記回転体保持部材に付着する液状又は半固体状の潤滑性を有する物質を備え、
    前記加熱源は、赤外光を放射するフィラメントと、前記フィラメントが収容されると共に前記フィラメントから放射される赤外光を透過させる筒状の発光管を有し、
    前記発光管は、前記回転体保持部材の内面に直接対向する部分に、前記フィラメントから放射される赤外光を遮蔽する遮光部を有することを特徴とする加熱装置。
  2. 前記発光管は、前記回転体の長手方向両端部の間の領域において、前記回転体の回転方向の全周に渡って前記遮光部を有しない領域を有する請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記遮光部よりも外側における赤外光の発光強度は、前記遮光部が無い領域における赤外光の発光強度のうち最大の発光強度の50%以下である請求項1又は2に記載の加熱装置。
  4. 前記遮光部を有する前記加熱源が複数設けられ、
    複数の前記加熱源のそれぞれにおいて、前記遮光部よりも外側における赤外光の発光強度は、前記遮光部が無い領域における赤外光の発光強度のうち最大の発光強度の50%以下である請求項1又は2に記載の加熱装置。
  5. 前記遮光部は、前記回転体の回転方向において前記回転体保持部材が存在する領域に少なくとも配置される請求項1又は2に記載の加熱装置。
  6. 前記遮光部は、前記回転体の回転方向の全周に渡って配置される請求項1又は2に記載の加熱装置。
  7. 請求項1又は2に記載の加熱装置を用いて未定着画像を担持する記録媒体を加熱し、前記未定着画像を前記記録媒体に定着させることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1又は2に記載の加熱装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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