JP2024004089A - 匂いセンサ素子アレイ - Google Patents

匂いセンサ素子アレイ Download PDF

Info

Publication number
JP2024004089A
JP2024004089A JP2022103559A JP2022103559A JP2024004089A JP 2024004089 A JP2024004089 A JP 2024004089A JP 2022103559 A JP2022103559 A JP 2022103559A JP 2022103559 A JP2022103559 A JP 2022103559A JP 2024004089 A JP2024004089 A JP 2024004089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal electrode
film
region
odor
potential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022103559A
Other languages
English (en)
Inventor
木村安行
Yasuyuki Kimura
澤田和明
Kazuaki Sawada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyohashi University of Technology NUC
Original Assignee
Toyohashi University of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyohashi University of Technology NUC filed Critical Toyohashi University of Technology NUC
Priority to JP2022103559A priority Critical patent/JP2024004089A/ja
Publication of JP2024004089A publication Critical patent/JP2024004089A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

【課題】電位検出ユニットを被覆する導電性高分子からなる匂い感応膜と匂い感応膜に接し、基準電位を印加する金属電極を備える匂い検出素子アレイでは、電位検出ユニットを匂い感応膜で被覆している。しかしながら、基準電位を印加する金属電極が匂い感応膜上に形成された構造では、金属電極で被覆された箇所には到来した気体のガス分子が到達せず、検出できる表面積が減少し、匂い検出の精度が低下する。【解決手段】拡張ゲートCMOS型イオンイメージセンサ構造を利用して匂い感応膜及び金属電極を好適に配置し、感度に優れる匂いセンサ素子アレイを提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は匂いセンサ素子アレイの多機能化、特に匂いセンサ素子アレイの検出感度を改善する。
CMOS型イオンイメージセンサ(非特許文献1)はpHもしくは水素イオン濃度の変化を検出するこことを目的としており、当該センサ最上面には水素イオンと選択的に結合するTa2O5膜が形成されている。水素イオンによる正電荷量の変動により半導体内に形成された電位井戸の深さが変化することで、pHもしくは水素イオン濃度の変動を検出する。すなわちTa2O5膜における電位変化を検出する機構となっている。そこで、当該センサ上にポリアニリンなどの導電性高分子材料に無機イオン、有機酸などの匂い分子と反応する物質を添加した匂い感応膜(本明細書では「匂い感応膜」と称することがある)を設け、さらに電位を固定する電極を形成しておくことで、匂い分子吸着による匂い感応膜の電気特性の変化が半導体内に形成された電位井戸の深さに反映される(特許文献1)。
動物の嗅覚は、ヒトで400種類程度、犬で800種類程度の嗅覚受容体があり、その吸着パターンによって匂いが識別されている。イオンイメージセンサには多数のセンサ素子が集積されており、微小な領域に匂い感応膜が多数形成できれば、多数の匂いを識別できる匂いセンサが実現できる。
特許第6709423号公報 特開2020-008522号公報
You-Na Lee, and et al., "High-density 2-um-picth pH image sensor with high-speed operation up to 1933 fps," IEEE Trans. on Biomedical Circuits aand Systems, vol.13, issue2, pp. 352-363, (2019).
特許文献1には、センシング部とセンシング部を被覆する第1の感応膜とセンシング部を含む測定ユニットを被覆する導電性高分子からなる第2の感応膜(本明細書の「匂い感応膜」に相当する)と第2の感応膜に接する定電位部(本明細書の「基準電位」に相当する)を備えることで気体のガスが検出できることが開示されている。実施形態には、半導体基板上に形成された測定ユニットがポリアニリン膜で被覆され、定電位部となる金属電極がポリアニリン膜上に配置された構造、及び測定ユニットと同一平面上に定電位部となる金属電極が配置された構造が開示されている。
しかしながら、金属電極をポリアニリン膜上に形成する構造では、金属電極で被覆された部位に到来した気体のガス分子はポリアニリン膜に到達せず、ガス分子を検出できる表面積が減少してしまう。また、測定ユニットと同一平面上に定電位部となる金属電極が配置された構造では、金属電極と測定ユニットが半導体基板上の同一平面上に配置されており、ポリアニリン膜の電気特性の変化を検出する際に誘電率の高い半導体基板の擾乱を受ける。
特許文献2では、測定対象の状態に応じて電位を変化させる感応膜を有するセンシング部と当該感応膜上に配置し、匂い物質を吸着することにより状態を変化させる物質吸着膜(本明細書の「匂い感応膜」に相当する)と参照電圧(本明細書の「基準電位」に相当する)を印加する参照電極を備え、参照電極が感応膜から離間し、かつセンシング部と重ならないように配置された構造が開示されている。
特許文献2による構造は、センシング部及び参照電極を形成後、製作プロセスの最終段階で物質吸着膜を形成できることが特徴である。しかしながら、物質吸着膜がパッシベーション層を覆うように設けられるために、物質吸着膜の厚みはパッシベーション膜の厚みを考慮して決定する必要がある。検出感度向上のために物質吸着膜の膜厚を調整する際に制約を受けるという課題がある。
特許文献1、2に開示されるように、半導体基板上に形成されたセンシング部と金属電極上には厚い膜厚を有する導電性高分子膜または物質吸着膜が存在している。一方で、導電性高分子膜または物質吸着膜は薄層とすることが望ましい。ガス分子は匂い感応膜中に電荷を発生させることで検出されるが、検出される電位変化は電位検出ユニット自身の容量と匂い感応膜自身の容量の分圧となる。すなわち、匂い感応膜を薄層とし、容量比を増大させておくことで、大きな電圧変化が観測できる。
本発明者らは、以上の事情を鑑み、拡張ゲートCMOS型イオンイメージセンサ構造を利用して匂い感応膜及び金属電極を好適に配置し、かつ、最適な匂い感応膜の膜厚が設定できる、検出感度に優れる匂いセンサ素子アレイの発明に至った。
この発明の第1の局面は、Si基板上に表面電位に応じて電位井戸の深さを変化させるセンシング部と、当該センシング部上に層間絶縁膜が形成され、当該層間絶縁膜上に第1及び第2の金属電極、及び当該層間絶縁膜内に第3の金属電極が形成され、当該第1の金属電極は当該層間絶縁内に設けられた第1の貫通孔を介してセンシング部と電気的に接続され、当該第1の金属電極の直上にTa2O5膜からなる第1の感応膜が形成され、当該第2の金属電極は当該層間絶縁膜内に設けられた第2の貫通孔を介して当該第3の金属電極に電気的に接続された電位検出ユニットにおいて、アレイ配置された電位検出ユニットの最上面となるTa2O5膜からなる第1の感応膜及び第2の金属電極の直上に匂い感応膜として導電性高分子からなる第2の感応膜を形成し、当該第1及び当該第2の金属電極を同一の平面上に配置し、当該第1及び当該第2の金属電極と当該第3の金属電極を異なる平面上に配置し、アレイを構成する各々の電位検出ユニットの第2の金属電極は、第3の金属電極を介して相互に接続されていることを特徴とする。
この発明の第2の局面は、第1の局面において、前記第1及び第2の金属電極と前記第3の金属電極の材料または膜厚が異なり、前記第3の金属電極の抵抗値が前記第2の金属電極の抵抗値に比べて低いことを特徴する。
第1及び第2の局面を好適に実施するために、拡張ゲートCMOS型電位検出ユニットの最上層金属電極となる第1及び第2の金属電極を形成し、第1の金属電極を被覆して第1の感応膜を形成し、更に第2の感応膜である匂い感応膜を第1の感応膜及び第2の金属電極を被覆して形成する。第1の金属電極を薄膜とし、薄層の匂い感応膜を形成する。
本願発明は、前記に示す素子構造により、匂い成分の検出感度を向上できる。さらには、半導体素子製造工程を終了後に匂い感応膜を形成できるために匂い感応膜の形成方法には制約がないという利点がある。匂いセンサ素子であれば、チップをパッケージ等に組み立て後、匂い感応膜をインクジェットプリンティング法で形成することが好適である。ここで、インクジェットプリンティング法とは、溶融金属や樹脂などをモデル形状の部分にのみ噴射、堆積させて立体物を成形する方法である。
本実施形態の構造を示す匂いセンサ素子の断面図である。 本実施形態の別な構造を示す匂いセンサ素子の断面図である。 実施形態の匂いセンサ素子アレイの積層プロセスにおける第1工程から第4工程を示した説明図である。 実施形態の匂いセンサ素子アレイの積層プロセスにおける第5工程から7第工程を示した説明図である。 実施形態の匂いセンサ素子アレイの積層プロセスにおける第8工程から第9工程を示した説明図である。 本実施形態の電位検出ユニットの構成を示す断面図である。 本実施形態による電位検出ユニットの動作を説明する電位分布図である。
(実施形態)
本実施形態による匂いセンサ素子アレイ100の構造を図1に示す。当該センサ素子はCMOS拡張ゲート型電位検出ユニット1、匂い感応膜40及び当該匂い感応膜40に基準電位を印加するための金属電極36から構成される。当該電位検出ユニット1は層間絶縁膜30, 33、層間絶縁膜の直上に第1の金属電極35及び第2の金属電極36を備え、第1の金属電極35を被覆する形状に第1の感応膜37が形成されている。第1の金属電極35は層間絶縁膜30, 33内の貫通孔31A, 34Aを介して電位検出ユニット1のセンシング領域規定電極13に電気的に接続される。
匂いセンサ素子アレイ100は層間絶縁膜内30, 33に第3の金属電極38を備え、第2の金属電極36と貫通孔34Bを介して電気的に接続されている。第2の金属電極36は匂い感応膜40に基準電位を印加するもので、アレイ配置された各電位検出ユニット間の配線は低い配線抵抗が望ましい。配線抵抗が高い場合、急峻な変動に対してRC遅延が発生し、センサ応答に遅延が発生するためである。ここで、RC遅延とは、半導体素子等において、配線抵抗(R)や配線間容量または層間容量(C)の影響で入力から駆動までの時間が遅れることである。コンデンサの寄生容量を充電または放電させるために余分な駆動時間がかかる原因となる。
図1に示す構造は層間絶縁膜30, 33を2層にわたって形成する。第1層目の層間絶縁膜30を形成後、電位検出ユニット1のセンシング領域規定電極13と上層に形成される金属電極32との電気的接続のために貫通孔31Aを形成しておき、タングステン等の金属材料を全面に成膜し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により平坦化及び貫通孔以外に付着する金属膜を除去する。次に金属膜32をフォトリソグラフィ法を用いて形成し、第2層目の層間絶縁膜33を形成する。上層との電気的接続のために貫通孔34Aを形成する。
本実施形態の匂いセンサ素子アレイ100の積層プロセスについて説明する。図3には、本実施形態の匂いセンサ素子アレイ100の積層プロセスにおける第1工程から第4工程の説明図を示す。図4 には、本実施形態の匂いセンサ素子アレイ100の積層プロセスにおける第5工程から第7工程の説明図を示す。図5には、本実施形態の匂いセンサ素子アレイ100の積層プロセスにおける第8工程及び第9工程の説明図を示す。
匂いセンサ素子アレイ100の積層プロセスの第1工程では、既にシリコン基板2内にセンシング部50が形成されている。次に、第2工程では、シリコン基板上に層間絶縁膜30を形成する。層間絶縁膜30の形成方法の具体例としては、P-CVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)法が挙げられる。
次に、第3工程では、電気的接続部を形成する領域に貫通孔を形成する。具体的には、センシング領域規定電極13上に貫通孔を形成する。貫通孔の形成方法としては、フォトリソグラフィによりパターニングした後、エッチングにより不要部分の層間絶縁膜30を除去する方法が挙げられる。次に、第4工程では、貫通孔を埋めつつ、金属膜31を形成する。金属膜31の形成方法の具体例としては、スパッタ法や蒸着法が挙げられる。次に、第5工程では、貫通孔31A以外の金属膜を除去して電気的接続部を形成する。金属膜31の除去方法としては、CMP法やエッチバック法が挙げられる。
次に、第6工程では、第3の金属電極38のもととなる金属膜を形成する。金属膜の形成方法の具体例としてはスパッタ法が挙げられる。形成方法の具体例としては、フォトリソグラフィによりパターニングした後、エッチングにより不要部分の金属膜を除去する方法が挙げられる。
第7工程として、第2工程から第5工程の手順を繰り返して行う。第8工程では、第1の金属電極35及び第2の金属電極36を形成する。金属膜の形成方法の具体例としてはスパッタ法が挙げられる。金属電極の形成方法としては、フォトリソグラフィによりパターニングした後、エッチングにより不要部分の金属膜を除去する方法が挙げられる。第1の金属電極35の直上に第1の感応膜37を形成する。第1感応膜37の形成方法としてはスパッタ法等が挙げられる。形成方法の具体例としては、フォトリソグラフィによりパターニングした後、リフトオフ法により不要部分の第1の感応膜37を除去する方法が挙げられる。第1の感応膜37としては、Ta2O5膜やSi3N4膜が挙げられるが、比較的低温で形成可能なTa2O5膜が適している。
第9工程として第2の感応膜40を形成する。形成方法の具体例としては、インクジェットプリンティング法が挙げられる。
ここで、第2の感応膜40である導電性高分子膜の形成について考察する。導電性高分子膜は可能な限りガスに晒されることが望ましく、本願発明の構造は導電性高分子膜を全面に露出させることができ好適である。ガス分子により検出される電位変化は電位検出ユニット1自身の容量と導電性高分子膜自身の容量との分圧となる。すなわち、大きな電圧変化を得るためには導電性高分子膜を薄層とし、容量比を増大させておくことが望ましい。
次に、層間絶縁膜33表面の平坦性について考察する。層間絶縁膜33上に形成する第1の金属電極35及び第2の金属電極36が厚膜の場合、薄層の導電性高分子膜により金属電極を被覆することが困難となり不都合である。したがって、第1の金属電極35及び第2の金属電極36と第1の感応膜37は薄層であることが望ましい。一方で、匂いセンサ素子間に基準電位を印加する金属電極は低抵抗が望ましい。そこで、層間絶縁膜中の第3の金属電極38を配置し基準電位を印加することが好適である。第3の金属電極38を厚膜化してもCMP等の平坦化プロセスを行うために影響は残らない。
以上により、本願発明によれば、ガス応答性導電性高分子膜の全表面が大気に晒され、当該導電性高分子膜が薄膜とでき、かつ低抵抗な金属電極により当該導電性高分子膜に基準電位を印加でき、匂いセンサ素子に好適な構造を提供できる。
(電位検出ユニットの構成と動作)
本実施形態の匂いセンサ素子を構成するCMOS拡張ゲート型電位検出ユニット1の原理的な構成を図6に示す。当該電位検出ユニット1は、シリコン基板2上に、第1の電荷排出(D1)領域4から電荷を転送する方向へ順にセンシング(Sen)領域6、第1の浮遊拡散(FD1)領域7、電荷転送(TG)領域10、第2の浮遊拡散(FD2)領域8、電荷転送制御(AG)領域11、電荷蓄積(FD)領域9、リセット(RG)領域12、第2の電荷排出(D2)領域5が区画される。
各領域の区画はシリコン基板2の表面におけるシリコン半導体の伝導型の違いにより規定される。電荷として電子を用いた場合、第1の電荷排出(D1)領域4、第1の浮遊拡散(FD1)領域7、第2の浮遊拡散(FD2)領域8、電荷蓄積(FD)領域9及び第2の電荷排出(D2)領域5はn+型の領域であり、センシング(Sen)領域6、電荷転送(TG)領域10、電荷転送制御(AG)領域11及びリセット(RG)領域12はp型の領域である。
シリコン基板2の表面には酸化シリコン絶縁膜3が積層されている。センシング(Sen)領域6上にセンシング領域規定電極13が形成される。更に、酸化シリコン層33と金属電極35が積層され、金属電極35の表面に第1の感応膜37として五酸化タンタル膜が積層される。第1の感応膜37表面の電位変化は酸化シリコン層33内に埋設された導電層34を介してセンシング領域規定電極13に伝達される。電荷転送(TG)領域10上に酸化シリコン絶縁膜3を介して電荷転送電極14が形成され、電荷転送制御(AG)領域11上に酸化シリコン絶縁膜3を介して電荷転送制御電極15が形成され、リセット(RG)領域12上に酸化シリコン絶縁膜3を介してリセット電極16が形成される。
第1の浮遊拡散(FD1)領域7はセンシング(Sen)領域6に近接して配置され、センシング(Sen)領域6の電位を反映した電荷量を蓄積する。電荷転送(TG)領域10の電位は充分な低電圧または充分な高電圧、例えば、接地電位(GND)または電源電圧(VDD)が適宜印加され、電荷転送(TG)領域10は第1の浮遊拡散(FD1)領域7と第2の浮遊拡散(FD2)領域8間で電荷転送を行う。
電荷転送制御(AG)領域11は第2の浮遊拡散(FD2)領域8と電荷蓄積(FD)領域9の間に近接して配置され、接地電位または、電源電圧とセンシング(Sen)領域6の電位との間の所定の電位が印加される。電荷転送制御(AG)領域11は第2の浮遊拡散(FD2)領域8から電荷蓄積(FD)領域9への電荷の転送量を制御する。
リセット(RG)領域12は電荷蓄積(FD)領域9と第2の電荷排出(D2)領域5の間に近接して配置され、接地電位または電源電圧が印加される。リセット(RG)領域12は電荷蓄積(FD)領域9から第2の電荷排出(D2)領域5への電荷転送を制御する。
図7を参照しながら電位検出ユニット1の動作を説明する。電位検出ユニット1の動作ステップは図7Aから図7Dの4ステップからなっている。電位の高さを矢印で示しており、下方が高電位となっている。ここでは、電荷を電子と仮定する。以下の説明では電荷として負電荷である電子を用いる。
第1の電荷排出(D1)領域4及び第2の電荷排出(D2)領域5は全ステップにわたって充分な高電圧、例えば、電源電圧が印加されており、常に電荷を排出する。
図7Aは初期状態である。リセット(RG)領域12の電位を電源電圧とすると、第2の電荷排出(D2)領域5と電荷蓄積(FD)領域9の電位は等しくなり、電荷蓄積(FD)領域9の電荷は排出される。尚、第1の浮遊拡散(FD1)領域7及び第2の浮遊拡散(FD2)領域8には不定量の電荷が残存している。このステップの終了時点では、リセット(RG)領域12の電位を接地電位とし、電荷蓄積(FD)領域9と第2の電荷排出(D2)領域5間の電荷移動を遮断しておく必要がある。
図7Bでは第2の浮遊拡散(FD2)領域8に電荷を注入する。電荷転送(TG)領域10と電荷転送制御(AG)領域11の電位を一旦接地電位とし、電荷注入回路20から電荷を注入する。第2の浮遊拡散(FD2)領域8に保持される電荷の最低電位は接地電位と等しい。本ステップの終了時には、電荷注入回路20からの電荷注入を終了する。
図7Cでは電荷転送(TG)領域10の電位を電源電圧とし、第2の浮遊拡散(FD2)領域8の電荷の一部を第1の浮遊拡散(FD1)領域7を介して第1の電荷排出(D1)領域4に転送する。第2の浮遊拡散(FD2)領域8に残余する電荷の最低電位はセンシング(Sen)領域6の電位に規定される。
図7Dでは電荷転送(TG)領域10の電位を接地電位とし、第1の浮遊拡散(FD1)領域7と第2の浮遊拡散(FD2)領域8間の電荷の移動を遮断する。このステップでは、第1の浮遊拡散(FD1)領域7に保持された電荷の最低電位はセンシング(Sen)領域6が検出する電位を保持しており、第2の浮遊拡散(FD2)領域8に保持された電荷の最低電位は電荷転送制御(AG)領域11の電位に保持される。この時、電荷転送制御(AG)領域11の電位をセンシング(Sen)領域6の電位よりも高くすることにより、その電位差に応じた電荷量が電荷蓄積(FD)領域9に転送される。
電荷蓄積(FD)領域9に蓄積された電荷量はセンシング(Sen)領域6の電位の高さを反映しているので、高い入力インピーダンスを持つバッファ回路21などで電位を計測すればよい。
なお、図2は図1に示す構造の変形例であり、層間絶縁膜が5回にわたって形成された構造である。本願発明は、層間絶縁膜の積層回数によって制限されるものではない。
1 電位検出ユニット
2 シリコン基板
3 絶縁膜(酸化シリコン膜)
4 第1の電荷排出(D1)領域
5 第2の電荷排出(D2)領域
6 センシング(Sen)領域
7 第1の浮遊拡散(FD1)領域
8 第2の浮遊拡散(FD2)領域
9 電荷蓄積(FD)領域
10 電荷転送(TG)領域
11 電荷転送制御(AG)領域
12 リセット(RG)領域
13 センシング領域規定電極
14 電荷転送電極
15 電荷転送制御電極
16 リセット電極
20 電荷注入回路
21 出力電圧検出回路(バッファ回路)
30、33 層間絶縁膜(酸化シリコン膜)
31、31A、34A、34B 貫通孔
32、32A 金属膜
35 第1の金属電極
36 第2の金属電極
38 第3の金属電極
37 第1の感応膜(五酸化タンタル膜)
40 第2の感応膜(導電性高分子膜)
50 センシング部
100 匂いセンサ素子アレイ

Claims (2)

  1. Si基板上に表面電位に応じて電位井戸の深さを変化させるセンシング部と、当該センシング部上に層間絶縁膜が形成され、当該層間絶縁膜上に第1及び第2の金属電極が形成され、当該層間絶縁膜内に第3の金属電極が形成され、当該第1の金属電極は当該層間絶縁内に設けられた第1の貫通孔を介してセンシング部と電気的に接続され、当該第2の金属電極は当該層間絶縁膜内に設けられた第2の貫通孔を介して当該第3の金属電極と電気的に接続され、当該第1の金属電極の直上に第1の感応膜が形成された、電位検出ユニットとを有し、当該電位検出ユニットをアレイ化してなり、
    アレイを構成した前記電位検出ユニットの第1の感応膜及び第2の金属電極の直上に導電性高分子からなる第2の感応膜が形成され、
    前記第1及び前記第2の金属電極は、同一の平面上に配置され、当該第1及び当該第2の金属電極と前記第3の金属電極は異なる平面上に配置され、
    アレイを構成する各々の電位検出ユニットの第2の金属電極は、第3の金属電極を介して相互に接続されていることを特徴とする匂いセンサ素子アレイ。
  2. 前記第1及び第2の金属電極の膜厚と前記第3の金属電極の膜厚が異なり、前記第3の金属電極の抵抗値が前記第2の金属電極の抵抗値に比べて低いことを特徴する請求項1に記載の匂いセンサ素子アレイ。

JP2022103559A 2022-06-28 2022-06-28 匂いセンサ素子アレイ Pending JP2024004089A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022103559A JP2024004089A (ja) 2022-06-28 2022-06-28 匂いセンサ素子アレイ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022103559A JP2024004089A (ja) 2022-06-28 2022-06-28 匂いセンサ素子アレイ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024004089A true JP2024004089A (ja) 2024-01-16

Family

ID=89538192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022103559A Pending JP2024004089A (ja) 2022-06-28 2022-06-28 匂いセンサ素子アレイ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024004089A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6129341B2 (ja) 半導体回路上に一体化された容量センサ
WO2020012800A1 (ja) 匂いセンサ及び匂いセンサの製造方法
CN109155192B (zh) 具有可渗透电极的感测电容器
US9070637B2 (en) Device-mounted substrate, infrared light sensor and through electrode forming method
KR101773029B1 (ko) 지문감지장치용 연결패드
US8188555B2 (en) Capacitive sensor and manufacturing method therefor
EP2290345A2 (en) Thin-film transistor based piezoelectric strain sensor and manufacturing method
US20120024700A1 (en) Sensor device and manufacturing method
US20190391103A1 (en) Method for manufacturing a relative humidity sensor and relative humidity sensor
US11428661B2 (en) Method for producing a moisture sensor at the wafer level and moisture sensor
JP2018173335A (ja) 湿度センサ
CN107389256B (zh) 用于检测压力的电子装置
CN111198216A (zh) 检测装置
WO2019131564A1 (ja) 化学・物理現象の測定装置及びその製造方法
JP2024004089A (ja) 匂いセンサ素子アレイ
CN111157152B (zh) 用于测量微电子元件分层金属化结构中机械应力的传感器
EP3812754A1 (en) Inorganic humidity sensor device
KR100850091B1 (ko) 반도체 소자를 이용한 온도센서 및 그 제조 방법
JP7300185B2 (ja) 化学センサ
US9653497B2 (en) Manufacturing method of sensing integrated circuit
US9123690B1 (en) Systems and methods for forming contact definitions
US20240060930A1 (en) Ion sensor and ion sensor manufacturing method
EP3795986A1 (en) Manufacturing process for multi-pixel gas microsensors with multiple sensing capabilities