JP2023554493A - ポリアミド(pa)ポリマーを含有する粉末材料(p)及び付加製造のためのその使用 - Google Patents

ポリアミド(pa)ポリマーを含有する粉末材料(p)及び付加製造のためのその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分を示すポリアミド(PA)を含む粉末材料(M)から三次元(3D)物品、部品又は複合材料を製造する方法、並びにこのような粉末材料(M)に関する。本発明はまた、そのような方法から得られる3D物品、部品又は複合材料、並びに石油及びガス用途、自動車用途、電気及び電子用途、航空宇宙、医用及び消費財における物品、部品又は複合材料の使用にも関する。
【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年12月21日出願の欧州特許出願第20306627.9号に基づく優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
本発明は、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分を示すポリアミド(PA)を含む粉末材料(M)から三次元(3D)物品、部品又は複合材料を製造する方法、並びにこのような粉末材料(M)に関する。本発明はまた、そのような方法から得られる3D物品、部品又は複合材料、並びに石油及びガス用途、自動車用途、電気及び電子用途、航空宇宙、医用及び消費財における物品、部品又は複合材料の使用に関する。
家庭用品からモーター部品に至るまで多くの物体は、単一の材料の塊から製造されるか、又はそれらは材料のより大きなブロックから粉砕又は彫刻される。物体を製造する別のアプローチは、材料の薄層を粉末として堆積し、次いでその上に別の層を付加し、続いて別の層を付加し、以降同様にしていくことである。この付加プロセスにより、より一般的には3D印刷として知られる付加製造(AM)という名前が生まれた。モーター部品から歯科インプラントに至るまで、市場に出回っている特別に設計された3D印刷製品の範囲は現在かなりの量である。それらは特にプラスチックを使用して製造することができる。付加製造は、確立された慣行を崩し、遠方の工場での大量生産に関する従来の仮定を覆すことが見込まれる。エンドユーザーに近い、少量の、又はさらには単一の物品の現地製造が実行可能になるであろう。
粉末の形態でポリマー部品材料を使用する既知のAM方法に関連する基本的な制限の1つは、許容可能な密度及び機械的特性で3D部品/物体を印刷するために適切な一連の特性を示す材料の識別の欠如に基づいている。
ポリアミドの粉末は、3D物品を製造するために使用される。例えば、ポリアミド12(PA12)、ポリアミド11(PA11)、及びポリアミド6(PA6)を挙げることができる。これらのポリアミドは有利には、280℃より低い融解温度(Tm)を有し、従って溶融体でのそれらの合成及び加工のためのずっと広い温度領域を有し、それは先ず、合成及び加工においてより柔軟性を提供するが、劣化のために着色の低下した印刷部品ももたらす。しかしながら、これらのポリアミドは、例えば50℃より低い低ガラス転移温度(Tg)を有し、この温度を著しく超えると弾性率又は強度などのそれらの機械的特性が低下するので、そのため、高い耐熱性を必要とする用途においてそれらは不適当である。例えば、PA12は40℃のTgを有し、PA11は45℃のTgを有し、PA6は50℃のTgを有する。さらに、これらのポリアミドは、使用される前に乾燥工程を必要とする。
従って、3D印刷によって物品を製造するために使用でき、自動車の内部及び外部(100℃まで)のような用途において従来より生じる温度での弾性率及び強度など、高い耐熱性を必要とする用途において使用でき、しかも環境中に存在している湿度によって劇的に変化しないように、市販のポリアミドよりも高いTgを有するポリアミド粉末が必要とされている。また、市販のポリアミドほど湿気を吸収しないポリアミド粉末も必要とされている。また、このようなポリアミド粉末は、典型的に長い印刷時間の間のそれらの熱劣化を最小にするために、有利には、それらの低い融解温度(Tm)を維持するのがよい。
本発明のポリアミドは、特定の脂環式ジアミン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)、及び少なくとも1つの長鎖脂肪族ジカルボン酸の縮合をベースとしている。モノマーのこの組み合わせに由来するポリアミドは高いTg温度を示し、同時に、それらの低いTmを維持し、これにより、それらは高い耐熱性を必要とする用途において3D印刷されて使用されるのに適していることを本出願人は確かに確認した。Prince et al.,Macromolecules 4(3):347-350,1971において説明されているように、このような脂環式ジアミンは、3つの異なった幾何学配置、すなわちトランス/トランス、シス/シス及びシス/トランスにおいて存在する。つまり、出願人は、このようなモノマーが上記の有利な熱的特性(高いTg、低いTm)を有するポリアミドを調製する基本であることを理解するだけでなく、トランス/トランス異性体の特定のモル比だけが前記改良された熱的特性を実際にもたらすことができることも理解する。
米国特許第5,360,891号明細書(Huels)は、出発成分としてI.直鎖脂肪族ジカルボン酸;II.a)35~60モル%のトランス,トランス-ビス(4-アミノシクロヘキシル)-メタン;及びII.b)65~40モル%の他の脂肪族、脂環式、芳香族脂肪族又は芳香族ジアミンの反応生成物を含む無色且つ透明な、不定形に加工可能なポリアミドに関する。
米国特許出願公開第2015/0099847号明細書(Evonik)は、その一方が共重合単位としてビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(PACM)及び8~18個のC原子を有する直鎖ジカルボン酸を有するポリアミドである2つのポリアミドのポリアミドブレンドを含む、組成物に関する。
米国特許第8,399,557号明細書(Arkema)は、2つのタイプの単位:(A1)少なくとも1つの脂環式単位を含むアミド単位と(A2)可撓性エーテル単位とを含むコポリマー1~99重量%を含む透明なブレンド又は合金に関し、ここで、脂環式ジアミンは、ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン(BMACM)、パラ-アミノジシクロヘキシルメタン(PACM)、イソホロンジアミン(IPD)、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(BACM)、2,2-ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)プロパン(BMACP)又は2,6-ビス(アミノメチル)ノルボルナン(BAMN)から選択することができる。
これらの3つの文献のいずれも、3D印刷を使用して3D物体を製造するための、粉末形態でのこのようなポリアミドの使用について記載していない。
式(I):
Figure 2023554493000001
の繰り返し単位(RPA)を含む少なくとも1つのポリアミド(PA)ポリマーを含む粉末材料(M)、並びにこのような粉末材料(M)から3D物体(すなわち物品、部品又は複合材料)を製造する方法が本明細書に開示され、
ここで、
・nが7~30の間、好ましくは11~18の間、さらにより好ましくは12~16の間で変化し、
・PA中の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の総モル数を基準として4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の少なくとも30モル%、好ましくは少なくとも30モル%だが50モル%未満、より好ましくは30~50モル%の間、31~49モル%の間又は32~48モル%の間がトランス/トランス配置にある。
「nが7~30の間で変化する」という表現は、nが7又は30に等しい場合があることを意味し、言い換えれば、本開示において、範囲の端点は請求される範囲に含まれる。
本発明の粉末材料(M)は、ポリマー成分(P)(すなわち少なくとも、本明細書に記載のPA)を含み、それはまた、追加の成分、例えば流動助剤/試剤(F)又は添加剤(A)を含むことができる。
本発明の粉末材料(M)は、球形状などの規則的形状、又は複合形状を有することができる。材料(M)は、ペレット又は粗い粉末の形態でポリマー成分(P)を粉砕/ミル粉砕又は溶解/沈殿させることによって得ることができる。
本出願では、
- いずれの記載も、特定の実施形態に関連して記載されているとしても、本開示の他の実施形態に適用可能であり、且つそれらと交換可能であり、
- 要素又は成分が、列挙された要素又は成分のリストに含まれ、且つ/又はリストから選択されると言われる場合、本明細書で明示的に企図される関連する実施形態では、要素又は成分は、個別の列挙された要素若しくは成分の任意の1つでもあり得るか、又は明示的に列挙された要素若しくは成分の任意の2つ以上からなる群からも選択され得、要素又は成分のリストに列挙されたいかなる要素又は成分も、このようなリストから省略され得ることが理解されるべきであり、
- 端点による数値範囲の本明細書でのいかなる列挙も、列挙された範囲内に包含される全ての数並びに範囲の端点及び同等物を含む。
第1の態様では、本発明は、粉末材料(M)の連続層を堆積させる工程と、例えば粉末の電磁放射によって後続の層を堆積する前に各層を選択的に焼結する工程とを含む、三次元(3D)物品、部品又は複合材料を製造する方法に関する。
本発明の付加製造方法は好ましくは、選択的レーザー焼結(SLS)、高速焼結(HSS)、高速レーザー焼結(HSLS)、複合材料に基づく付加製造技術(「CBAM」)又はマルチジェットフュージョン(MJF)からなる群から選択される。
付加製造方法は、通常、3Dプリンターを使用して行われる。
SLS 3Dプリンターは、例えば、EOS Corporationから商品名EOSINT(登録商標)Pとして又は3D Systemsから商品名ProX又はsProとして入手できる。
MJF 3Dプリンターは、例えば、Hewlett-Packard Companyから商標名Multi Jet Fusionとして入手できる。
また、粉末材料(M)を使用して、例えばImpossible Objectsが開発したCBAMプロセスにおいて繊維複合材料を製造することもできる。
一実施形態によれば、層を印刷する工程は、粉末材料(M)の電磁放射、例えば電磁ビーム源などの高出力レーザー源による粉末材料(M)の選択的焼結を含む。
3D物体/物品/部品は、基材、例えば水平基材及び/又は平面基材上に構築することができる。基材は、全ての方向、例えば水平方向又は垂直方向に移動可能であり得る。3D印刷プロセス中、未焼結ポリマー材料の連続層が焼結ポリマー材料の前の層の最上部上に焼結されるために、基材を例えば下げることができる。
いくつかの実施形態では、本プロセスは、支持構造体を製造することに存する工程をさらに含む。このような実施形態によれば、3D物体は、支持構造体上に構築され、支持構造体及び3D物体は、両方とも同じAM方法を用いて製造される。支持構造体は、複数の状況において有用であり得る。例えば、とりわけこの3D物体が平面でない場合、造形された3D物体のゆがみを回避するために、支持構造体は、印刷された又は印刷中の3D物体に十分な支持を提供するのに有用であり得る。これは、印刷された又は印刷中の3D物体を維持するために使用される温度がポリマー成分、例えばポリアミドの再凝固温度よりも低い場合に特に当てはまる。
3Dプリンターは、両方とも所定の特定の温度に維持される焼結チャンバ及び粉末床を含み得る。
印刷される粉末材料(M)は、融解温度(Tm)より低い加工温度(Tp)に予熱することができる。Tpは、粉末のガラス転移(Tg)温度より低いか又はそれを超え得る。例として、本発明のいくつかの実施形態では、粉末材料(M)は、Tp<Tg+40(式中、Tgは、PAポリマーのガラス転移温度である)である加工温度(Tp)で、(例えば、粉末の電磁放射線によって)粉末層の選択されたエリアの焼結の前に、例えばSLSプリンターの粉末床において、加熱される。粉末材料(M)の予熱は、レーザーが未融合粉末の層の選択された領域の温度を融点まで上昇させることをより容易にする。レーザーは、インプットによって指定される場所においてのみ材料の融合を引き起こす。レーザーエネルギー曝露は、典型的には、使用中のポリマーに基づいて且つポリマー劣化を回避するために選択される。
本発明の第2の態様によると、本発明は、粉末材料(M)それ自体に関する。このような粉末材料(M)は、付加製造(AM)のために適しており、とりわけ3D印刷のために使用することができる。また、それはコーティングにおいて又は複合強化剤として使用することができる。
本発明の粉末材料(M)は、少なくとも1つのポリマー成分(P)、すなわち少なくとも1つのPAを含む。つまり、粉末材料(M)のポリマー成分(P)は、以下に記載される1種以上のPAを含み得る。これはまた、本明細書に記載のPAポリマーとは異なる少なくとも1種の追加のポリマー材料、すなわち少なくとも1種のポリマー又はコポリマーも含み得る。この追加のポリマー材料は、例えば、ポリ(アリーレンスルフィド)(PAS)ポリマー、例えばポリ(フェニレンスルフィド)(PPS)ポリマーのホモポリマー、ポリ(アリールエーテルスルホン)(PAES)ポリマー、例えばポリ(ビフェニルエーテルスルホン)(PPSU)ポリマー又はポリスルホン(PSU)ポリマー、及びポリ(アリールエーテルケトン)(PAEK)ポリマー、例えばポリ(エーテルエーテルケトン)(PEEK)ポリマーからなる群から選択されることができる。また、この追加のポリマー材料は、本明細書に記載のPAと異なるポリアミド(PA*)、例えばPA6、PA66、PA11又はPA12であり得る。
本明細書で説明されるPAは、式(I):
Figure 2023554493000002
の繰り返し単位(RPA)を含み、
式中、
・nが7~30の間、好ましくは11~18の間、さらにより好ましくは12~16の間で変化し、例えばnは14に等しく、
・PA中の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の総モル数を基準として4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の少なくとも30モル%、好ましくは少なくとも30モル%だが50モル%未満、より好ましくは30~50モル%の間、31~49モル%の間又は32~48モル%の間がトランス/トランス配置にある。
従って、本開示のポリアミド(PA)は、繰り返し単位(RPA)に本質的に存するホモポリアミド又は繰り返し単位(RPA)と、繰り返し単位(RPA)と異なる、繰り返し単位(R*PA)とを含むコポリアミド(PA)であり得る。より正確には、「ポリアミド」という表現は、これによって、繰り返し単位(RPA)に存するホモポリアミド、並びにこれを含むコポリアミドを称するために用いられ、例えば式(II):
Figure 2023554493000003
の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)であって、反応混合物中のPACMの総モル数を基準として少なくとも30モル%のPACMがトランス/トランス配置にある、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)に由来する繰り返し単位(RPA)と、式(III):
Figure 2023554493000004
(式中、nは7~30の間、好ましくは11~18の間、さらにより好ましくは12~16の間で変化する)の二酸を含むコポリアミドを称するために用いられる。式(I)及び(III)において、nは最も好ましくは14に等しい。
例えば、本発明のPAは、他の繰り返し単位(R*PA)を含むことができ、ブロックで、交互に又は不規則に配置され得る。
本明細書に記載の実施形態によると、PAは繰り返し単位(RPA)からなる、又はから本質的になる。「から本質的になる」という表現は、Paが、繰り返し単位(RPA)を含み、並びにPAポリマーにおける繰り返し単位(RPA)+(R*PA)の総モル数を基準として、10モル%未満、好ましくは5モル%未満、より好ましくは3モル%未満、さらにより好ましくは1モル%未満の、繰り返し単位(RPA)とは異なる他の繰り返し単位(R*PA)を含むことを意味する。
ポリアミド(PA)が繰り返し単位(R*PA)を含むとき、繰り返し単位(R*PA)は、例えば式(IV)及び/又は式(V):
Figure 2023554493000005
で表され得、
式中、
は、結合、1つ以上のヘテロ原子(例えばO、N又はS)を任意選択的に含み且つハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素)、ヒドロキシ(-OH)、スルホ(-SOM)(例えば、式中、MはH、Na、K、Li、Ag、Zn、Mg又はCaである)、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアシル、ホルミル、シアノ、C~C15アリールオキシ及びC~C15アリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されたC~C15アルキル及びC~C30アリールからなる群から選択され;
は、1つ以上のヘテロ原子(例えばO、N又はS)を任意選択的に含み且つハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素)、ヒドロキシ(-OH)、スルホ(-SOM)(例えば、式中、MはH、Na、K、Li、Ag、Zn、Mg又はCaである)、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアシル、ホルミル、シアノ、C~C15アリールオキシ及びC~C15アリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されたC~C20アルキル及びC~C30アリールからなる群から選択され;及び
は、1つ以上のヘテロ原子(例えばO、N及びS)を任意選択的に含み且つハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素)、ヒドロキシ(-OH)、スルホ(-SOM)(例えば、式中、MはH、Na、K、Li、Ag、Zn、Mg又はCaである)、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ、C~Cアシル、ホルミル、シアノ、C~C15アリールオキシ及びC~C15アリールからなる群から選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換された直鎖又は分岐C~C14アルキルからなる群から選択される。
本発明のポリアミド(PA)は、5,000g/モル~40,000g/モル、例えば72,000g/モル~35,000g/モル又は9,000~30,000g/モルの範囲の数平均分子量Mnを有し得る。数平均分子量Mnは、以下の式(1):
Figure 2023554493000006
(式中、[EG]はmmol/kg単位でのPAの末端基の濃度である)を用いて、より正確にはアミン末端基の濃度及び酸末端基の濃度を測定する公知の方法を用いて決定することができる。末端基は、特に、末端基の濃度を測定して所定重量のサンプルの中のPAのモル数を決定することにより、PAポリマーの数平均分子量(Mn)を評価するために使用されるPAポリマー鎖のそれぞれの末端の部位である。プロセス中のエンドキャッピング剤の考えられる使用に応じて、PAは、例えば、モノマー及び/又はエンドキャッピング剤に由来する末端基を有し得る。しばしば、PAは、ジアミンと二酸との間の重縮合反応によって製造され、その結果、末端基は一般的にアミン基と酸基とを含む。しかしながら、エンドキャッピング剤(安息香酸又は酢酸など)が使用されるとき、残りのアミン基は、ベンズアミド又はアセトアミド末端基に少なくとも部分的に変換され得る。
アミン及び酸基の濃度は、電位差滴定法によって決定することができる。しかしながら、末端基の濃度を決定するために任意の適切な方法を使用することができる。例えば、NMRも使用することができる。
いくつかの実施形態では、PAは、
- 式(II):
Figure 2023554493000007
の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)であって、反応混合物中のPACMの総モル数を基準として少なくとも30モル%のPACMがトランス/トランス配置にある、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)と、
- 式(III):
Figure 2023554493000008
(式中、nは7~30の間、好ましくは11~18の間、さらにより好ましくは12~16の間で変化し、例えばnは14に等しい)の二酸を含む反応混合物の縮合物である。
いくつかの好ましい実施形態では、PAは、
- 少なくとも5モル%の式(II):
Figure 2023554493000009
の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)(又は少なくとも10モル%、少なくとも15モル%、少なくとも20モル%、少なくとも25モル%、少なくとも30モル%、少なくとも35モル%、少なくとも40モル%、少なくとも45モル%、少なくとも50モル%、少なくとも55モル%、少なくとも60モル%、少なくとも65モル%、少なくとも70モル%、少なくとも75モル%、少なくとも80モル%、少なくとも85モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%又は少なくとも98モル%のPACM)であって、
反応混合物中のPACMの総モル数を基準として少なくとも30モル%のPACMがトランス/トランス配置にある、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)を含有する少なくとも1つのジアミン成分と、
- 少なくとも5モル%の式(III):
Figure 2023554493000010
(式中、nは7~30の間、好ましくは11~18の間、さらにより好ましくは12~16の間で変化し、例えばnは14に等しい)の二酸、又はその誘導体
(又は少なくとも10モル%、少なくとも15モル%、少なくとも20モル%、少なくとも25モル%、少なくとも30モル%、少なくとも35モル%、少なくとも40モル%、少なくとも45モル%、少なくとも50モル%、少なくとも55モル%、少なくとも60モル%、少なくとも65モル%、少なくとも70モル%、少なくとも75モル%、少なくとも80モル%、少なくとも85モル%、少なくとも90モル%、少なくとも95モル%又は少なくとも98モル%のHOOC-(CH-COOH)を含有する少なくとも1つのジカルボン酸成分を含む反応混合物の縮合物である。
表現「その誘導体」は、表現「ジカルボン酸」と組み合わせて用いられる場合、重縮合条件で反応を受けてアミド結合を生成するいずれの誘導体も意味することが意図される。アミド形成誘導体の例としては、そのようなカルボン酸のモノ-又はジメチル、エチル又はプロピルエステルなどのモノ-又はジアルキルエステル;そのモノ-又はジアリールエステル;その一酸又は二酸ハロゲン化物;そのカルボン酸無水物及びその一酸又は二酸アミド、モノ-又はジカルボキシレート塩が挙げられる。
式(II)のPACMモノマーは、重縮合反応に関与するPACMの総モル数を基準として、重縮合反応に関与するモノマーの少なくとも30モル%がトランス/トランス配置にあるようなものである。このような特徴は、付加製造(3D印刷)のために好適となる熱的特性を有し、とりわけ疎水性であり且つ高いガラス転移温度(好ましくは90℃超)及び低い融点(好ましくは255℃未満)を有するPAポリマーを調製するための基本的特徴であり、これは印刷時に良い加工を確実にし、それらはPA12(Tg<50℃)、PA11(Tg<50℃)及びPA6(Tg<60℃、親水性(hydrophylic))など、大部分の市販のポリアミドから有利に区別されることを本発明者は理解する。また、本明細書に記載のPAは有利には、4重量%より低い水吸収率を示し、これは高いガラス転移温度を維持することに寄与する。いくつかの実施形態では、式(II)のPACMモノマーは、反応に関与するPACMの総モル数を基準として、重縮合反応に関与するモノマーの少なくとも30モル%だが50モル%未満、例えば少なくとも31モル%、少なくとも32モル%、少なくとも33モル%、少なくとも34モル%、又は少なくとも35モル%がトランス/トランス配置にあるようなものである。いくつかの実施形態では、式(II)のPACMモノマーは、反応に関与するPACMの総モル数を基準として、重縮合反応に関与するモノマーの最大で50モル%、例えば最大で49モル%、最大で48モル%、最大で47モル%、最大で46モル%、又は最大で45モル%がトランス/トランス配置にあるようなものである。いくつかの実施形態では、重縮合反応に関与する式(II)のPACMモノマーの40モル%±4モル%がトランス/トランス配置にある。いくつかの他の実施形態では、重縮合反応に関与する式(II)のPACMモノマーの40モル%±3モル%がトランス/トランス配置にある。
式(III)の二酸は、例えば、ノナジオン酸[HOOC-(CH-COOH]、デカン二酸[HOOC-(CH-COOH]、ウンデカン二酸[HOOC-(CH-COOH]、ドデカン二酸[HOOC-(CH10-COOH]、トリデカン二酸[HOOC-(CH11-COOH]、テトラデカン二酸[HOOC-(CH12-COOH]、ペンタデカン二酸[HOOC-(CH13-COOH]、ヘキサデカン二酸[HOOC-(CH14-COOH]、ヘプタデカン二酸[HOOC-(CH15-COOH]、オクタデカン二酸[HOOC-(CH16-COOH]及びノナデカンジオン酸[HOOC-(CH17-COOH]からなる群から選択されることができる。式(III)の二酸は好ましくは、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸及びオクタデカン二酸、さらにより好ましくはテトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸及びオクタデカン二酸からなる群から選択される。より好ましくは、式(III)の二酸はヘキサデカン二酸である。
本発明のポリアミド(PA)は例えば、少なくとも5モル%の、例えば上記のPACMに由来する繰り返し単位(RPA)、及び少なくとも1つのジカルボン酸HOOC-(CHn-COOH(式中、nは7~30の間で変化する(7と30を含む))、例えば少なくとも約10モル%、少なくとも約15モル%、少なくとも約20モル%、少なくとも約25モル%、少なくとも約30モル%、少なくとも約35モル%、少なくとも約40モル%、少なくとも約45モル%、少なくとも約50モル%、少なくとも約55モル%、少なくとも約60モル%、少なくとも約65モル%、少なくとも約70モル%、少なくとも約75モル%、少なくとも約80モル%、少なくとも約85モル%、少なくとも約90モル%、少なくとも約95モル%、又は少なくとも98モル%含むことができる。
本開示のポリアミド(PA)は、繰り返し単位(RPA)に本質的に存するポリアミドであり得る。このような場合、ポリアミドは、2モル%未満の、繰り返し単位(RPA)とは明確に異なる繰り返し単位、例えば1モル%未満、0.5モル%未満又はさらに0.1モル%未満の、繰り返し単位(RPA)とは明確に異なる繰り返し単位を含む。
いくつかの実施形態では、PAはコポリアミドである。このような場合、縮合混合物は、
- 少なくとも1つのジカルボン酸成分若しくはその誘導体、及び少なくとも1つのジアミン成分、
- 少なくとも1つのアミノカルボン酸、並びに/又は
- 少なくとも1つのラクタム
からなる群から選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含むことができる。
この実施形態によれば、ジカルボン酸成分は、少なくとも2つの酸性部分-COOHを含む多様な脂肪族又は芳香族成分の中で選択することができる。この実施形態によれば、ジアミン成分は、少なくとも2つのアミン部分-NHを含む多様な脂肪族又は芳香族成分の中で選択することができる。
例えば、ジカルボン酸成分は、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレン、ナフタリンジカルボン酸、4,4’-ビ安息香酸、5-ヒドロキシイソフタル酸、5-スルホフタル酸、及びそれらの混合物、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸からなる群から選択され、ジアミン成分は、1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアモノ(diamono)ペンタン、2-メチル-1,5-ジアミノペンタン、ヘキサメチレンジアミン、1,9-ジアミノノナン、2-メチル-1,8-ジアミノオクトアン(octoane)、1,10-ジアミンデカン、1,12-ドデカンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、HN-(CH-O-(CH-O(CH-NH、ビス(4-アミノ-3-メチルシクロヘキシル)メタン(MACM)、イソホロンジアミン(IPDA)、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(MACM)、及びそれらの混合物からなる群から選択される。ラクタムは、カプロラクタム、ラウロラクタム及びそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。アミノ酸は、1,11-アミノウンデカン酸、4-アミノメチルシクロヘキサン酸からなる群から選択されてもよい。
本明細書で記載されるポリアミド(PA)は、ポリアミドの合成に適応した任意の従来法によって調製することができる。
優先的には、本発明のポリアミドは、モノマーを40重量%未満の水、優先的には30重量%未満、20重量%未満、10重量%未満の存在下で、優先的には水を加えずに、少なくともTm+10℃の温度(Tmはポリアミドの融解温度である)まで加熱して反応させることによって調製される。
本明細書で記載されるポリアミド(PA)は有利には、無溶媒プロセスによって、すなわち、溶媒の非存在下で、溶融体として行われる方法によって調製することができる。縮合が無溶媒である場合、反応は、モノマーに対して不活性な材料でできた装置で実施することができる。この場合に、装置は、モノマーの十分な接触を提供するために選択され、この装置では、揮発性反応生成物の除去が実行可能である。好適な装置としては、撹拌反応器、押出機及び混錬機が挙げられる。
本発明の粉末材料(M)は、上述した少なくとも1つのPAポリマーを含む1つのポリマー成分(P)を含む。本発明の粉末材料(M)は、1種以上のポリマーに本質的に存することができ、例えばこれは、本明細書に記載の1種のPAポリマーに本質的に存することができ、或いはこれは、追加の成分、例えば後述する流動助剤/試剤(F)、及び/又は1種以上の添加剤(A)もさらに含むことができる。本発明の粉末材料(M)が追加の成分を含む場合、それらは、粉砕工程の前、最中、又は後に、本明細書に記載のポリマー成分に添加又はブレンドすることができる。
本発明のPAは有利には半結晶性である。好ましくは、PAは、20℃/分の加熱及び冷却速度を用いて、ISO11357に準拠して示差走査熱量計(DSC)での2回目の加熱走査で決定されるときに、最高で255℃の、好ましくは最高で250℃の、より好ましくは最高で240℃の又は最高で235℃の融点(Tm)を有する。
PAは、少なくとも180℃、好ましくは少なくとも190℃の融点(Tm)を有することができる。
好ましくは、PAは、20℃/分の加熱及び冷却速度を用いて、ISO11357に準拠して示差走査熱量計(DSC)での2回目の加熱走査で決定されるときに、少なくとも90℃の、好ましくは少なくとも100℃の、より好ましくは少なくとも110℃のガラス転移温度(Tg)を有する。
PAは、最高で170℃、最高で160℃のガラス転移温度(Tg)を有することができる。
一実施形態によれば、本発明のPAの、23℃の水中への浸漬による飽和での水吸収率は4重量%未満である。この実施形態によれば、本発明のPAの、例えば23℃の水中への浸漬による飽和での水吸収率は3.5重量%未満、3.0重量%未満、又は2.5重量%未満であり得る。23℃での水吸収率は、例えばISO527に従って成形したその乾燥状態(0.2重量%未満の含水率)の試験片を準備し、これを一定重量になるまで23℃の脱イオン水中に浸漬することによって決定することができる。水吸収率は、式:
Figure 2023554493000011
に従って計算され、式中、W吸水前は、元の乾燥状態で成形された試験片の重量であり、W吸水後は、吸水後の成形された試験片の重量である。
本発明のいくつかの実施形態によれば、粉末材料(M)は、イソプロパノール中でのレーザー散乱で測定される、150μm未満のd90値を有する。一実施形態によれば、粉末材料(M)は、イソプロパノール中でのレーザー散乱によって測定される、120μm未満、好ましくは110μm未満又は100μm未満のd90値を有する。
本発明のいくつかの実施形態によれば、粉末材料(M)は、イソプロパノール中でのレーザー散乱で測定される、0.1μmより大きいd10値を有する。好ましい実施形態によれば、粉末材料(M)は、イソプロパノール中でのレーザー散乱によって測定される、0.5μmより大きい、好ましくは1μmより大きい又は2μmより大きいd10値を有する。
本発明のいくつかの実施形態では、粉末材料(M)は、イソプロパノール中でのレーザー散乱によって測定される、5μm~80μmの間、好ましくは7μm~75μmの間、又は9μm~70μmの間又は11μm~65μmの間に含まれるd50値を有する。そのような粒子サイズ分布を有する粉末材料(M)は例えば、複合材料及びコーティングの選択的レーザー焼結(SLS)、強化によく適している。
本発明のいくつかの実施形態では、粉末材料(M)は、イソプロパノール中でのレーザー散乱で測定される195μm未満のd99値を有する。好ましい実施形態によれば、粉末材料(M)は、イソプロパノール中でのレーザー散乱によって測定される、190μm未満、好ましくは180μm未満又は170μm未満のd99値を有する。
一実施形態によれば、本発明の粉末材料(M)は、粉末材料(M)の総重量を基準として少なくとも50重量%のポリマー成分(P)、例えば少なくとも60重量%のポリマー成分(P)、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも98重量%、又は少なくとも99重量%の、本明細書に記載のポリマー成分(P)を含む。
一実施形態によれば、ポリマー成分(P)は、粉末の総重量を基準として少なくとも50重量%の本明細書に記載のPA、例えば少なくとも60重量%の本明細書に記載のPAS、少なくとも70重量%、少なくともの80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも98重量%、又は少なくとも99重量%の本明細書に記載のPAを含む。
ポリマー成分(P)の粉砕工程、特に本明細書に記載のPAの粉砕工程の前、最中、又は後に、付加製造のために粉末を使用する前に、追加の成分をポリマー成分(P)に特に添加することができる。例えば、さらなる成分は流動剤(F)であり得る。この流動剤(F)は例えば、親水性であり得る。親水性流動助剤の例は、シリカ、アルミナ及び酸化チタンからなる群からとりわけ選択される無機顔料である。ヒュームドシリカを挙げることができる。ヒュームドシリカは、商標名Aerosil(登録商標)(Evonik)及びCab-O-Sil(登録商標)(Cabot)で市販されている。ヒュームドアルミナは、商標名SpectraAl(登録商標)(Cabot)で市販されている。
本発明の一実施形態によれば、粉末材料(M)は、粉末の総重量を基準として0.01~10重量%の流動剤(F)、例えば0.05~8重量%、0.1~6重量%、又は0.15~5重量%の少なくとも1種の流動剤(F)、例えば少なくともヒュームドシリカ又はフュームドアルミナを含む。
これらのシリカ又はアルミナは、ナノメートルの一次粒子(ヒュームドシリカ又はアルミナについては通常、5~50nm)で構成される。これらの一次粒子は、結合して凝集体を形成する。流動剤としての使用において、シリカ又はアルミナは、様々な形態(基本粒子及び凝集体)で見出される。
また、本発明の粉末材料(M)は、1種以上の添加剤(A)、例えば、充填剤(炭素繊維、ガラス繊維、粉砕炭素繊維、粉砕ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスミクロスフェア、ウォラストナイト、シリカビーズ、タルク、炭酸カルシウムなど)、着色剤、染料、顔料、潤滑剤、可塑剤、難燃剤(ハロゲン及びハロゲンフリー難燃剤など)、造核剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、加工助剤、融剤、及び電磁吸収剤からなる群から選択される添加剤も含むことができる。これらの任意選択的な添加剤(A)の具体的な例は、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、シリカ又は硫化亜鉛、ガラス繊維、炭素繊維である。
本発明の粉末材料(M)は、ハロゲン難燃剤及びハロゲンフリー難燃剤などの難燃剤も含み得る。
本発明の別の実施形態では、粉末材料(M)は、粉末の総重量を基準として0.01~30重量%の少なくとも1種の添加剤(A)、例えば0.05~25重量%、0.1~20重量%、又は0.15~10重量%の少なくとも1種の添加剤(A)を含む。
一実施形態によれば、本発明の粉末材料(M)は、
- 少なくとも50重量%のポリマー成分(P)と、
- 0.01重量%~10重量%、0.05~8重量%、0.1~6重量%、又は0.15~5重量%の少なくとも1種の流動剤(F)と、
- 任意選択的な少なくとも1種の添加剤(A)、例えば、充填剤(炭素繊維、ガラス繊維、粉砕炭素繊維、粉砕ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスミクロスフェア、ウォラストナイト、シリカビーズ、タルク、炭酸カルシウムなど)、着色剤、染料、顔料、潤滑剤、可塑剤、難燃剤(ハロゲン及びハロゲンフリー難燃剤など)、造核剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、加工助剤、融着剤、及び電磁吸収剤からなる群から選択される添加剤と、
を含み、%は粉末の総重量基準である。
第3の態様では、本発明は、三次元部品の層状製造方法において使用するための粉末材料(M)を製造する方法を目的とし、ここで、細粉は、
- 粗い粉末又は粒質物から粉砕すること、
- 溶媒中への粗い粉末又は粒質物の溶解と、その後の、溶媒からの沈殿プロセス、
- 不混和性ポリマーブレンドの押出による乳化及び選択的洗浄、
- 小さい直径のフィラメントの形態でのポリマーの押出及び小片へのフィラメントの切断、
- 粗い粉末又は粒質物から得られる溶融体からの溶融噴霧又は噴霧乾燥
によって製造される。
本発明の粉末材料(M)は、ポリマー成分(P)を粉砕する工程、とりわけ本明細書に記載のPAポリマーを粉砕する工程によって得ることができる。
また、例えば本発明の付加製造方法において使用される粉末材料(M)は、
工程1’)ポリマー成分(P)を粉砕する、特に本明細書に記載のPAポリマーを粉砕する工程と、
工程2’)工程1’)からのポリマー成分(P)を任意選択的な成分、例えば少なくとも1種の流動剤(F)とブレンドする工程と、
によって得ることができる。
或いは、例えば本発明の付加製造方法で使用される粉末材料(M)は、
工程1’’)ポリマー成分(P)を任意選択的な成分、例えば少なくとも1種の流動剤(F)とブレンドする工程と、
工程2’’)工程1’’)からのブレンドを粉砕する、特に本明細書に記載のPASポリマーを粉砕する工程と、
によって得ることができる。
粉砕工程は、ピン付きディスクミル、分級機付きジェットミル/流動化ジェットミル、インパクトミル及び分級機、ピン/ピン-ビーターミル若しくは湿式粉砕ミル又はこうした装置の組み合わせで行うことができる。粉砕工程の温度は、粉砕を容易にするために調節することができる。粉砕工程は、ドライアイス、液体窒素など、粗い又は粒質物又は粉末の温度を冷却する添加剤の存在下で行うことができる。粉砕前の粗い又は粒質物又は粉末の温度は、室温未満、0℃未満、-20℃未満、-50℃未満、又はさらに-100℃未満であり得る。
粉砕された粉末材料は、好ましくは、空気分離器又は分級機で分離又はふるい分けされて、所定の画分スペクトルを得ることができる。粉末材料(M)は、好ましくは、プリンターで使用する前にふるい分けされる。ふるい分けは、適切な装置を使用して、200μm超、150μm超、140μm超、130μm、120μm、110μm、又は100μm超の粒子を除去することに存する。
また、粉末材料(M)は、モノヒドロキシルのようなアルコール(例:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、及びそれらの立体異性体…)及びグリコールなどのポリヒドロキシルなどの溶媒中へのPAペレット/粗い粉末の溶解と、その後、温度制御によって又は非溶媒中への浸漬によって制御される沈殿とを含むプロセスによって得ることができる。
第4の態様では、本発明は、本発明の付加製造方法から得られる、本明細書に記載のPAを含む三次元(3D)物品、部品又は複合材料、並びに石油及びガス用途、自動車用途、電気及び電子用途、航空宇宙、医用及び消費財における前記物品、部品、又は複合材料の使用にも関する。
自動車用途に関しては、前記物品は、受け皿(例えば油受け)、パネル(例えば、クォーターパネル、トランク、フードを含むがそれらに限定されない、外装体パネル;並びに、ドアパネル及びダッシュパネルを含むがそれらに限定されない、内装体パネル)、サイドパネル、ミラー、バンパー、バー(例えば、トーションバー及びスウェイバー)、ロッド、サスペンション構成部品(例えば、サスペンションロッド、板ばね、サスペンションアーム)、並びにターボチャージャー構成部品(例えばハウジング、ボリュート、圧縮機ホイール及びインペラー)、パイプ(例えば燃料、冷却剤、空気、ブレーキ液を運ぶための)であることができる。石油及びガスの用途に関しては、前記物品は、ダウンホール掘削管、金属保護ライナー及びコーティング、化学薬品注入管、海底アンビリカル及び油圧制御ラインなどの、採掘構成部品であることができる。前記物品は、携帯用電子装置構成部品であることもできる。
一実施形態によれば、本発明の付加製造プロセスから得られる複合材料は、連続繊維強化熱可塑性複合材料である。繊維は、炭素、ガラス、又はアラミド繊維などの有機繊維から構成され得る。
第5の態様では、本発明は、付加製造、好ましくは選択的レーザー焼結(SLS)、複合材料に基づく付加製造技術(「CBAM」)又はマルチジェットフュージョン(MJF)を使用する3D物体の製造のための、本明細書に記載の粉末材料(M)の使用に関する。
本発明は、これから、以下の実施例に関連して説明されるが、その目的は、例示的であるにすぎず、本発明の範囲を限定することを意図しない。
実験の項
原材料
PACM:名称DicykanとしてBASFから市販されている4,4’-メチレン-ビス-シクロヘキシルアミン、45~50モル%のトランス/トランス異性体
PACM*:名称Vestamin(登録商標)PACMとしてEvonikから市販されている4,4’-メチレン-ビス-シクロヘキシルアミン、17~24モル%のトランス/トランス異性体
C14二酸:Cathay Biotech Inc.から市販されているテトラデカン二酸
C15二酸:Cathay Biotech Inc.から市販されているペンタデカン二酸
C16二酸:Cathay Biotech Inc.から市販されているヘキサデカン二酸
C18二酸:Elevanceから市販されているオクタデカン二酸
PA12:Evonikから市販されている
PA6:Domo Chemicalsから市販されている
合成実施例
PACMとC14、C15、C16又はC18二塩基酸のどれかとの溶融重縮合から4つのポリアミドを合成した。
PACM.16(本発明)の合成:
95.5g(0.45モル)のPACM、128.4g(0.44モル)のC16二酸、及び次亜リン酸ナトリウム一水塩の水溶液(5%wt、2mmol)4.16gを機械攪拌機を備えたステンレス鋼反応器内に導入した。反応器を窒素でパージし、反応器内の温度を275℃まで徐々に上昇させた。反応は大気圧で進行した。縮合水並びに触媒溶液からの水を蒸留除去した。反応混合物を275℃に30分間維持した。次に、得られたポリマーをストランドとして放出し、ペレット化した。
PACM.14、PACM.15、PACM.18(本発明)の合成:
PACM.16の場合と同じ手順をこれらのポリアミドの調製のために用いた。
PACM*.16(比較例)の合成:
PACM.16の場合と同じ手順をこのポリアミドの調製のために用いたが、ただし、17~24モル%のトランス/トランス異性体濃度を有するPACMを使用した(PACM*と呼ばれる)。
ポリマー成分の特性評価
末端基分析によるMnの決定
ポリアミドの末端基、アミン末端基(-NH)及びカルボン酸末端基(-COOH)は、電位差滴定法により求められ、単位mmol/kgで表される。次に、数平均分子量が式(1)によって求められ、単位g/モルで表される。末端基の濃度及び計算されたそれぞれの数平均分子量(Mn)をそれぞれ下記の表1及び2に示す。
Figure 2023554493000012
DSC
DSC分析は、DSC 8000(Perkin Elmer)ISO11357に準拠して行い、データは、2回の加熱と1回冷却の手法によって収集した。用いられたプロトコルは下記である:20.00℃/分で30.00℃から300.00℃までの1回目の加熱サイクル;5分間等温;20.00℃/分で300.00℃から30.00℃までの1回目の冷却サイクル;20.00℃/分で30.00℃から300.00℃までの2回目の加熱サイクル。溶融温度(T)は1回目と2回目の加熱サイクルの間に記録され、溶融結晶化温度(Tmc)は冷却サイクル中に記録され、ガラス転移温度(T)は2回目の加熱サイクル中に記録される。
水吸収率
ポリアミド試験片をその乾燥状態(0.2重量%未満の水分率)でISO527に従って成形し、次に、一定重量に達するまで、23℃の脱イオン水に浸漬した。水吸収率は、式:
Figure 2023554493000013
に従って計算され、式中、W吸水前は、元の乾燥状態で成形された試験片の重量であり、W吸水後は、吸水後の成形された試験片の重量である。
結果
Figure 2023554493000014
表1に示されるように、PACM*とC16二酸との縮合の結果として得られるPACM*.16ポリマーは、融点及び結晶点を有さない。それは非晶質である。
全ての本発明のポリアミドは有利には、4%未満の水吸収率を示す。
粉末の調製及び特性決定
PACM.16及びPACM*.16は、以下のようにPSDになるまで、衝撃粉砕機(SPEX Certiprep 6850 フリーザー/ミル)でミル粉砕によって粉末に変えられた:
・5<d50<80ミクロン、及び
・d90<150ミクロン。
ウェットモード(128チャネル、0.0215~1408μm)のMalvern Mastersizer 3000 分析器上でのレーザー散乱技術による平均3回の実施により、粒子サイズをポリマーで決定した。使用した溶媒は、屈折率1.38のイソプロパノールであり、粒子は1.59の屈折率を有すると仮定した。超音波モードが可能にされ(25W/60秒)、流量は55%に設定された。
次に、2つの粉末をN下で15時間の間200℃に加熱した(すなわちTmより20~30℃低い、SLSによって付加製造中に粉末床に典型的に適用される条件)。
非常に長い熱処理後に、PACM*.16の粉末床は溶融し、20℃に冷却した時に固体ブロックが得られる。反対にPACM.16は目視で粉末のままであり、粉末は、へらで緩やかな撹拌によって容易に分散させることができる。これは、粒子の凝結(すなわち、望ましくない焼結)が非常にわずかしか生じないことを実証し、これは、印刷中の形状の正確さ、印刷部品の周りの未使用粉末の簡単な除去、及び粉末の再使用可能性を確実にするためにきわめて重要である。

Claims (15)

  1. 三次元(3D)物品、部品、又は複合材料を製造する方法であって、
    a)式(I):
    Figure 2023554493000015
    の繰り返し単位(RPA)を含む少なくとも1つのポリアミド(PA)ポリマーであって、
    式中、
    ・nは、7~30の間で変化し、
    ・PA中の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の総モル数を基準として4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の少なくとも30モル%がトランス/トランス配置にある、少なくとも1つのポリアミド(PA)ポリマーを含む粉末材料(M)の連続層を堆積させる工程と、
    b)後続の層の堆積前に層を印刷する工程と
    を含む方法。
  2. 工程b)が前記粉末の電磁放射の手段による選択的焼結を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記PAが、
    - 式(II):
    Figure 2023554493000016
    の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)であって、反応混合物中のPACMの総モル数を基準として少なくとも30モル%のPACMがトランス/トランス配置にある、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン(PACM)と、
    - 式(III):
    Figure 2023554493000017
    の二酸又はその誘導体
    (式中、nは7~30の間で変化する)を含む反応混合物の縮合物である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記PAは、nが11~18の間で変化するものである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記PAは、前記PA中の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の総モル数を基準として4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の少なくとも30モル%及び50モル%未満がトランス/トランス配置にあるものである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記PAが、20℃/分の加熱及び冷却速度を用いて、ISO11357に準拠して示差走査熱量計(DSC)での2回目の加熱走査で決定されるときに、最高で255℃の、好ましくは最高で250℃の、より好ましくは最高で240℃の又は最高で235℃の融点(Tm)を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記PAが、20℃/分の加熱及び冷却速度を用いて、ISO11357に準拠して示差走査熱量計(DSC)での2回目の加熱走査で決定されるときに、少なくとも90℃の、好ましくは少なくとも100℃の、より好ましくは少なくとも110℃のガラス転移温度(Tg)を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記PAの、23℃の水中への浸漬による飽和での水吸収率が4重量%未満である、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 式(I):
    Figure 2023554493000018
    の繰り返し単位(RPA)を含む少なくとも1つのポリアミド(PA)ポリマーであって、
    式中、
    ・nが7~30の間で変化し、
    ・前記PA中の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の総モル数を基準として4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の少なくとも30モル%がトランス/トランス配置にある、少なくとも1つのポリアミド(PA)ポリマーを含み、イソプロパノール中でのレーザー散乱によって測定される、5~80μmの範囲のd50値を有する、粉末材料(M)。
  10. PAのペレットを粉砕すること又は前記PAの溶解/沈殿を含む方法によって得られる、請求項9に記載の粉末材料(M)。
  11. 材料(M)が、イソプロパノール中でのレーザー散乱によって測定される、150μm未満のd90値を有する、請求項9~10のいずれか一項に記載の粉末材料(M)。
  12. 請求項9~11のいずれか一項に記載の粉末材料(M)から付加製造によって得られる三次元(3D)物品、部品、又は複合材料であって、前記付加製造が好ましくは選択的レーザー焼結(SLS)、複合材料に基づく付加製造技術(「CBAM」)、又はマルチジェットフュージョン(MJF)である、三次元(3D)物品、部品、又は複合材料。
  13. 好ましくは選択的レーザー焼結(SLS)、複合材料に基づく付加製造技術(「CBAM」)又はマルチジェットフュージョン(MJF)である付加製造を使用する三次元(3D)物体の製造のための、式(I):
    Figure 2023554493000019
    の繰り返し単位(RPA)を含むポリアミド(PA)ポリマーの使用であって、
    式中、
    ・nが7~30の間で変化し、
    ・前記PA中の4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の総モル数を基準として4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン部分の少なくとも30モル%がトランス/トランス配置にある、ポリアミド(PA)ポリマーの使用。
  14. 前記PAが、イソプロパノール中でのレーザー散乱によって測定される、5~80μmの範囲のd50値を有する粉末形態である、請求項13に記載の使用。
  15. 石油及びガス用途、自動車用途、電気及び電子用途、航空宇宙、医用及び消費財における請求項12に記載の物品、部品、又は複合材料の使用。
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