JP2023554410A - シート処理機 - Google Patents

Abstract

シート処理機（１０）のハンドリング方向に沿ってシート（１２）を移動させるための搬送機構（２６）と、シート（１２）を放出するための廃棄物排出デバイス（３６）と、を備えるシート処理機であって、搬送機構（２６）は、シート（１２）を移動させるための少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）を備え、廃棄物排出デバイス（３６）は、開放面（４８）と拘束面（５０）との間に形成された通路（４６）を備え、少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）は、廃棄物排出デバイス（３６）を通過するときに開放面（４８）及び拘束面（５０）にそれぞれ接触する第１の摺動要素（６８）及び第２の摺動要素（７０）を備える。【選択図】図２

Description

本発明は、廃棄物排出デバイスを有するシート処理機に関する。

シート処理機は、また、変換機械として知られ、包装業界では、原材料、例えば、段ボール、紙又は箔を、通常はシートの形態の中間製品又は最終製品に処理するために使用される。変換作業は、例えば、印刷、切断、折り目付け、ブランキング、箔押し及び／又は折り畳み－接着を含むことができる。典型的には、個々の作業は、シート処理機の後続の処理ステーションで行われ、シートは、搬送機構によって１つの処理ステーションから後続の処理ステーションに搬送される。

例えば、打ち抜き機では、いわゆるブランクは、原材料から作られたシートから得ることができる。ブランキング作業は、例えば、ブランキング工具によってシートの切り目を切り離す工程を伴い、切り目は、前の処理ステップで形成され、それによって、ブランクは、ブランクを回収するための積み重ね領域に下向きに押し込まれる。従って、廃棄シートは、ブランキング作業後、搬送機構に接続されたままであり、後続の廃棄物排出ステーション（廃棄物放出ステーションとも呼ばれる）で除去する必要がある。

最新のシート処理機は、シートの高いスループット、すなわち、高い処理速度を可能にする。このような処理速度を達成するために、廃棄シートを動的に搬送機構から放出することが望ましい、すなわち、搬送機構を停止させる必要なく廃棄シートを放出することが望まれる。

しかしながら、高い処理速度は、シート処理機の損傷及び予期せぬ休止時間につながる可能性がある、廃棄物排出ステーションにおける搬送機構の構成要素の不必要な回転及び／又は位置ずれにつながる可能性がある。

この影響は、シート処理機の構成要素のより大きなサイズが必要になることから、処理されるシートの大きさが大きいほど顕著になる。

独国登録特許第６０２００４０１１６１８号には、シート処理機内でシートを搬送するように複数の把持バーが共に移動するコンベアベルトを備えるシート処理機が開示されている。シート処理機のブランキングステーションでは、シートは、ブランキングステーション内で横軸の周りで把持バーを傾けて、把持バーの把持部及びこの把持部に取り付けられたシートの下方の移動を引き起こすことで放出することができ、シートは、櫛状部の前方停止部によって押しとどめられ、ブランキングステーションで回収されるが、把持部は櫛状部を通過できるようになっている。しかしながら、提示されたシステムは、シートが、例えば、ブランキングステーションで真っ直ぐな水平通路に沿って移動する場合にのみ（傾斜運動は把持バーの望ましくない回転につながる可能性があるので）適合する。

独国登録特許第６０２００４０１１６１８号

本発明の目的は、シート処理機における廃棄物放出のための堅牢かつ簡単な手段を提供することである。好ましくは、提供される解決策は、大きなサイズのシートを処理するのにも適している。

本発明の目的は、シート処理機のハンドリング方向に沿ってシートを移動させるための搬送機構と、シートを放出するための廃棄物排出デバイスと、を有するシート処理機によって解決される。搬送機構は、シートを移動させるための少なくとも１つのシートハンドリング要素を備える。廃棄物排出デバイスは、開放面と拘束面との間に形成された通路をさらに備える。少なくとも１つのシートハンドリング要素は、廃棄物排出デバイスを通過するときに開放面及び拘束面にそれぞれ接触する第１の摺動要素及び第２の摺動要素を備える。

少なくとも１つのシートハンドリング要素は、廃棄物排出デバイスを通過するときにシートを放出するように構成され、特に、開放面及び第１の摺動要素の相互作用は、シートを放出する役割を担う。

本発明は、廃棄物排出デバイスを通過するときに、結果的にシートハンドリング要素の明確な軌道となるシートハンドリング要素のための通路を提供するという考えに基づく。換言すれば、シートハンドリング要素の回転は、廃棄物排出デバイスの通路で効果的に抑えることができる。従って、廃棄物排出デバイスを通過するときのシートハンドリング要素の配向は、明確に定義された範囲の中にとどまる。

従って、本発明によれば、少なくとも１つのシートハンドリング要素は、開放面と拘束面との間に形成された通路の進路に沿って、その軌道が位置合わせされたままであるように構成されている。換言すれば、少なくとも１つのシートハンドリング要素は、通路内で回転又は傾動しない。

第１の摺動要素と開放面との間の及び第２の摺動要素と拘束面との間の摺動相互作用は、シートハンドリング要素が、廃棄物排出デバイスを動的に、すなわち搬送機構の一切の中断及び／又は停止なしに通過することを可能にし、同時に、関連する構成要素の摩耗を最小限に抑えることができる。これによって、シート処理機の高い処理速度を可能にする。

好ましくは、少なくとも１つのシートハンドリング要素は、シートハンドリング要素の長さ方向を規定する前縁と、シートハンドリング要素の幅方向に沿って前縁と反対側にある後縁と、を有し、幅方向は、長さ方向に垂直である。加えて、第１の摺動要素及び第２の摺動要素は、幅方向の中心軸に対してシートハンドリング要素の同じ側に配置され、中心軸は、長さ方向及び幅方向の両方に垂直である。

換言すれば、本発明によるシート処理機のこの変形例では、第１の摺動要素及び第２の摺動要素は、中心軸に対してシートハンドリング要素の同じ半部分に配置される。この配置は、シートハンドリング要素の回転が効果的に抑制されるように、通路内で第１の摺動要素及び第２の摺動要素のそれぞれに作用する力を相互に関連付けることが好ましい。

「前縁」という用語は、シート処理機で処理されるシートのハンドリング方向に対してシートハンドリング要素の前方に配置される、シートハンドリング要素の部分を意味する。

例えば、廃棄物排出デバイスを通過するときに少なくとも１つのシートハンドリング要素に作用する遠心力に起因する、少なくとも１つのシートハンドリング要素の変形をさらに防止する又は少なくとも最小限にするために、少なくとも１つの安定化摺動部を、前縁上に配置することができる。

安定化摺動部は、廃棄物排出デバイスの位置合わせ要素、例えば、少なくとも１つの安定化摺動部との相互作用のための摺動面をもたらすカムと相互作用することができる。

シートハンドリング要素は、特に、１０６ｃｍ以上の長さ方向に沿った長さを有し、例えば、長さ方向は、１４０ｃｍから１７０ｃｍの長さを有する。

長さ方向に沿ったシートハンドリング要素の長さは、特に、シート処理機によって処理されるシートの大きさに対応する。従って、本発明によるシート処理機によって、特に、第１及び第２の摺動要素と開放面及び拘束面とのそれぞれの相互作用によってシートハンドリング要素を安定させることができるので、大きなサイズのシートを処理することができる。

第１の摺動要素及び第２の摺動要素は、少なくとも１つのシートハンドリング要素の後縁に配置することができる。このような配置は、特に、シートハンドリング要素の任意の回転を防止する又は少なくとも最小限にするようにシートハンドリング要素の前縁に作用する力を第１及び第２の摺動要素でさらに補償することが好ましい。

好ましくは、第１の摺動要素及び第２の摺動要素は、少なくとも１つのシートハンドリング要素の反対の側面に少なくとも部分的に配置される。

換言すれば、第１の摺動要素と開放面との間、及び第２の摺動要素と拘束面との間の相互作用は、好ましくは、シートハンドリング要素の位置決めを安定させるシートハンドリング要素の反対の側面で行われる。

側面は、特に、シートハンドリング要素の前縁及び後縁を接続する。

拘束面は、第１の摺動要素と開放面との相互作用に起因するシートハンドリング要素の回転を最小限にするために、少なくとも開放面によって第１の摺動要素に加えられる開放力の大きさである拘束力を、第２の摺動要素に加えることができる。

拘束力の方向は、特に、開放力の方向と本質的に反対である。

従って、拘束力及び開放力は、少なくとも１つのシートハンドリング要素が廃棄物排出デバイスの通路内で回転又は傾動しないものである。

開放面と拘束面との間に形成された通路は、湾曲している。

例えば、通路は、廃棄物排出ステーションを通過するときにシートハンドリング要素の移動方向と一致するように配置されることができる。これは、搬送機構が、シートハンドリング要素によってシートがハンドリング方向に沿って移動されるループを実質的に半分だけ回り、次の処理すべきシートを把持するために、シートなしで逆方向に沿って開始位置に、実質的にループの残り半分だけ戻ることができることを意味する。通路は、廃棄物排出デバイス内のループの２つの半分の間の方向転換点に配置されることができる。

好ましくは、第１の摺動要素及び／又は第２の摺動要素は、ローラーである。第１及び／又は第２の摺動要素としてローラーを使用することによって、第１及び／又は第２の摺動要素に作用する任意の力は、ローラーの円運動に変換されることができ、それによって、開放面及び拘束面とそれぞれ相互作用するときに第１及び摺動要素は、それぞれ、損傷するリスクが排除される又は少なくとも最小限にされる。

開放面は、開放カムの一部とすることができ、拘束面は、廃棄物排出デバイスの回転防止カムの一部とすることができる。カムは、安価であり、廃棄物排出デバイスの通路の所望の進路をもたらすために様々なサイズ及び形状で入手可能である。さらに、カムは、必要とされる空間を最小化するように設計することができる。

少なくとも１つのシートハンドリング要素は、シート処理機で処理されるシートとの相互作用のために、シート把持状態とシート放出状態との間で変位可能である少なくとも１つの把持要素を備えることができ、少なくとも１つの把持要素は、特に、少なくとも１つのシート要素の後縁に配置される。

従って、少なくとも１つのシートハンドリング要素は、特に、把持バー、好ましくは、複数の把持要素を備える把持バーとすることができる。

第１の摺動要素は、少なくとも１つの把持要素の状態を制御するように適合させることができる。例えば、第１の摺動要素及び少なくとも１つの把持要素は、開放機構によって連結することができ、廃棄物排出デバイスを通過するときに第１の摺動要素に発生する開放力は、第１の摺動要素から開放機構に伝達され、その結果、少なくとも１つの把持要素は、シート把持状態からシート放出状態に変位される。開放力が第１の摺動要素に作用しなくなるとすぐに、少なくとも１つの把持要素は、開放機構によってもとのシート把持状態に変位することができる。

廃棄物排出デバイスは、複数の歯を備える櫛状部をさらに備えることができる。櫛状部は、シートハンドリング要素が通過することを可能にしながら、搬送機構によって廃棄物排出デバイスに送給された廃棄シートを保持するために使用される。従って、櫛状部の歯は、特に、少なくとも１つのシートハンドリング要素の少なくとも１つの把持要素が櫛状部を通過することができるように配置される。

好ましくは、少なくとも１つのシートハンドリング要素は、摺動要素の第１のセット及び第２のセットを備え、各セットは、第１の摺動要素及び第２の摺動要素を備え、摺動要素の第１のセット及び第２のセットは、第１の端部及び第２の端部にそれぞれ配置され、第１の端部及び第２の端部は、少なくとも１つのシートハンドリング要素の長さ方向に沿って、少なくとも１つのシートハンドリング要素の反対側の端部にある。

本変形例では、シートハンドリング要素を、シートハンドリング要素の２つ末端部で回転に対して安定させることができ、廃棄物排出デバイスを通過するときのシートハンドリング要素の特に安定した配向をもたらす。

従って、廃棄物排出デバイスは、好ましくは、摺動要素の第１のセットのための第１の通路と、摺動要素の第２のセットのための第２の通路と、を備える。第１の通路及び第２の通路の各々は、上記の通路に対応する。

搬送機構は、シート処理機の高い処理速度を可能にするために、好ましくは、チェーンリンカー要素によって連結された複数のシートハンドリング要素を備え、すなわち、複数のシートハンドリング要素は、本質的に、連結されたシートハンドリング要素のチェーンを形成する。これによって、個々のシートハンドリング要素に張力が生じ、これは、シートハンドリング要素の移動を制限することによって、既に個々のシートハンドリング要素の回転の大きさを最小限にすることができる。

換言すれば、複数のシートハンドリング要素は、チェーンリンカー要素と位置合わせされ、すなわち、複数のシートハンドリング要素の各々は、廃棄物排出デバイスの通路を移動するときの経路を含むチェーンリンカー要素と同じ経路に沿って移動する。

搬送機構は、好ましくは、シートを、シート処理機の積み込みステーションから廃棄物排出デバイスを備えるシート処理機の廃棄物排出ステーションに移動させる。

本発明のさらなる利点及び特徴は、本発明の以下の説明及び本発明の非限定的な例示的な実施形態を示す添付図から明らかになるであろう。

本発明によるシート処理機を概略的に示す。 図１のシート処理機の廃棄物排出デバイスの斜視図を示す。 図２の廃棄物排出デバイスの選択された要素の別の斜視図を示す。 図２の廃棄物排出デバイスの詳細を示す。 図２の廃棄物排出デバイスのさらなる構成要素の斜視図である。 図２の廃棄物排出デバイスの作動モードを概略的に示す。

図１は、一連のシート１２からブランクを切断することを可能にするシート処理機１０を概略的に示す。通常、これらのブランクは、その後、包装箱を形成するために折り畳まれて接着されるように意図される。しかしながら、シート１２は、一般に、例えば、紙、厚紙、箔、それらの複合材料、又は包装業界で日常的に使用される任意の他の材料で作ることができる。

シート処理機１０は、一体的な組立体を形成するために並置されるが相互依存する一連の処理ステーションを備える。処理機１０は、積み込みステーション１４、次に、シート１２が切断によって変形される、例えば、ダイ又はプラテンプレス１８を備える切断ステーション１６（通常、打ち抜きステーションとも呼ばれる）、廃棄部分の大部分が剥離される廃棄物除去ステーション２０、ブランキング工具２３によってブランクを分離するための（又はブランキング作業のための）ブランク分離ステーション２２（通常、受け取りステーションとも呼ばれる）及び打ち抜かれたシート１２の残留廃棄シートを除去する廃棄物排出ステーション２４を含む。

処理ステーションの数及び性質は、シート１２に対して実施される変換作業の性質及び複雑さに応じて様々とすることができる。

また、シート処理機１０は、搬送機構２６を有し、搬送機構２６は、図示の実施形態では、各シート１２を積み込みステーション１４の出口から廃棄物排出ステーション２４に個別に移動させることを可能にするためのコンベヤである。

コンベヤは、一連のシートハンドリング要素２８を使用し、一連のシートハンドリング要素２８は、シート処理機１０の各側面に横方向に配置された２つのチェーン３０のループによって移動可能に取り付けられる。チェーン３０の各ループは、シートハンドリング要素２８が切断ステーション１６、廃棄物除去ステーション２０、ブランク分離ステーション２２及び排出ステーション２４を連続して通過する軌道を辿ることができるループの周りを移動する。

各シートハンドリング要素２８は、その通路の実質的に前半については、従動輪３２と遊動輪３４との間の通路の実質的に水平な平面では往路上で移動し、その後、通路の実質的に後半については、シート処理機１０の上部部分の復路上で移動する。各シートハンドリング要素２８は、従動輪３２に戻ると、その後、新しいシート１２をシート１２の前縁で把持することができる。

図示の実施形態では、シートハンドリング要素２８は、いわゆる把持バーである。

図１では、各処理ステーションは、シート１２の移動平面の両側に位置決めされる上部分及び下部分をそれぞれ象徴する２つの矩形の形態で図示されている。

図１では、横方向（又は側方）、縦方向及び垂直方向は、直交空間系（Ｔ、Ｌ、Ｖ）で示されている。

「上流」及び「下流」という用語は、図１では矢印Ｄによって示すように、ハンドリング方向におけるシート１２の移動方向に関連して定義される。

廃棄物排出ステーション２４は、積み込みステーション１４から廃棄物排出ステーション２４に移動されてきたシート１２を放出する、すなわち、廃棄シートを除去する廃棄物排出デバイス３６をさらに備える。

図２は、廃棄物排出デバイス３６の斜視図である。

廃棄物排出デバイス３６は、開放カム３８と、回転防止カム４０と、を備える。

開放カム３８は、フレーム４２に固定されるのに対し、回転防止カム４０は、遊動輪３４の連結バー４４に固定される。

開放カム３８及び回転防止カム４０は、開放カム３８の開放面４８と回転防止カム４０の拘束面５０との間に形成された通路４６を規定する。

図２から容易に分かるように、通路４６は、遊動輪３４の曲率に調整された曲率で湾曲する。

従って、通路４６は、本質的に、搬送機構２６のチェーン３０のループにおける方向転換点を形成する（図１参照）。

図２は、シートハンドリング要素２８のうちの１つが廃棄物排出デバイス３６を通過している状態を示す。

シートハンドリング要素２８は、シートハンドリング要素２８の長さ方向を規定する前縁５２を有する把持バーである。

長さ方向は、横方向Ｔに沿って延び、シート処理機１０によって取り扱うことができる横方向Ｔに沿ったシート１２の大きさを規定する。

前縁には、２つの安定化摺動部５４が配置され、これは、例えば、シートハンドリング要素２８に作用する遠心力に起因する、廃棄物排出デバイス３６を通過するときのシートハンドリング要素２８の変形を防止するため又は少なくとも最小限に抑えるために使用される。

安定化摺動部５４は、安定化摺動部５４のための摺動面５８をもたらすカムである廃棄物排出デバイス３６の位置合わせ要素５６と相互作用する（図５参照）。

前縁５２の反対側では、シートハンドリング要素２８は、シートハンドリング要素２８の後縁６２で複数の把持要素６０を備える。

把持要素６０は、シート把持状態及びシート放出状態との間で変位可能であり、把持要素６０の各々は、把持状態で互いに押し付けられる２つのアーム６３を備える（図３参照）。シート放出状態では、把持要素６２のアーム６３は、シート１２がアーム６３の間に置かれるのを可能にするように互いに離れて移動される。シート１２は、元の把持状態に変位すると、適宜、アーム６３の間で押し付けられて固定される。

シートハンドリング要素２８は、長さ方向に沿ったシートハンドリング要素２８の反対側の端部で第１の端部６４及び第２の端部６６を有する（図５参照）。

廃棄物排出デバイス３６は、図２に示すように、シートハンドリング要素２８の第１の端部６４と第２の端部６６の両方で、開放カム３８及び回転防止カム４０を備える。従って、図２に示す各通路４６は、それぞれ第１の通路及び第２の通路として区別することもできる。

図３及び４に示すように、シートハンドリング要素２８は、第１の摺動要素６８及び第２の摺動要素７０をさらに備える。第１の摺動要素６８及び第２の摺動要素７０の両方は、ローラーである。

第１の摺動要素６８及び第２の摺動要素７０は、シートハンドリング要素２８が廃棄物排出デバイス３６を通過しているときに第１の摺動要素６８が開放面４８と相互作用し、第２の摺動要素７０が拘束面５０と相互作用するように配置される。

さらに、特に図４から明らかになるように、第１の摺動要素６８及び第２の摺動要素７０は、シートハンドリング要素２８の後縁６２に配置される。

さらに、第１の摺動要素６８及び第２の摺動要素７０の両方は、中心軸Ａ－Ａに対してシートハンドリング要素２８の同じ側に配置される（図６参照）。

中心軸Ａ－Ａは、シートハンドリング要素２８の長さ方向及び幅方向の両方に垂直であり、幅方向は長さ方向に垂直である。

シートハンドリング要素２８は、第２の端部６６で別の第１の摺動要素６８と、別の第２の摺動要素７０と、を備える。従って、シートハンドリング要素２８は、第１の端部６４で摺動要素の第１のセットを備え、第２の端部６６で摺動要素の第２のセットを備える。

廃棄物排出デバイスは、複数の歯（図示せず）を有する櫛状部７２をさらに備える（図５参照）。

以下に廃棄物排出デバイス３６の作動モードをより詳細に説明する。

シート処理機１０の作動時、シートハンドリング要素２８の把持要素６０は、積み込みステーション１４の出口でシート１２の前縁を把持するために使用され、すなわち、把持要素６０は、把持状態にされる（図１参照）。

その後、シート１２は、処理ステーションを通るハンドリング方向Ｄに沿ったシートハンドリング要素２８の移動によって移動し、廃棄シートは、シートハンドリング要素２８が廃棄物排出デバイス３６を有する廃棄物排出ステーション２４に到達したときに把持要素６０によって把持されるという結果になる。

上述したように、搬送機構２６のチェーン３０は、往路及び復路を規定する。往路と復路との間の移行は、廃棄物排出デバイス３６で通路４６及び遊動輪３４によって規定される方向転換点を通過することによって規定される。

従って、シートハンドリング要素２８の第１の端部６４及び第２の端部６６は、チェーン３０の移動によって廃棄物排出デバイス３６のそれぞれの通路４６に引き込まれる。

その結果、第１の摺動要素６８は、開放面４８と接触するようになり、これによって、第１の摺動要素６８上に開放力Ｆ₁が加えられる。

第１の摺動要素６８による開放力Ｆ₁は、開放機構（図示せず）によって、把持要素６０に伝達される。例えば、開放力Ｆ₁は、ばね機構によって把持要素６０のアーム６３に伝達され、その結果、アーム６３は、互いに離れ、すなわち、把持要素６０は、そのシート放出状態に変位する。

従って、シートハンドリング要素２８と共に移動してきた廃棄シートは、把持要素６０から放出されるが、櫛状部７２に衝突する。従って、廃棄シートは保持される一方で、シートハンドリング要素２８は、廃棄物排出デバイス３６を通過することができる。保持された廃棄シートを、廃棄物避難ステーション２４で回収して廃棄することができる。

しかしながら、第１の摺動要素６８に作用し、把持要素６０を変位させるために使用される開放力Ｆ₁は、シートハンドリング要素２８の望ましくない回転を引き起こす可能性がある。

この作用は、廃棄物排出デバイス３６の概略的な描写である図６に示される。図６では、開放カム３８、回転防止カム４０及びシートハンドリング要素２８は、簡略化のために、平板な状態で示される。

図６に示す二重矢印Ｐは、廃棄物排出デバイス３６によって阻止されるシートハンドリング要素２８の回転運動を示す。

さらに、第１の摺動要素６８に作用する開放力Ｆ₁も、矢印で示されている。

本発明によれば、第２の摺動要素７０は、回転防止カム４０の拘束面５０に接触し、図６に矢印で示されている第２の摺動要素７０に作用する拘束力Ｆ₂がもたらされる。

好ましくは、拘束力Ｆ₂は、開放力Ｆ₁の大きさで少なくともあり、従って、理想的には、シートハンドリング要素２８の回転運動は排除される又は少なくとも最小限に抑えられる。

さらに、第１の摺動要素６８及び第２の摺動要素７０は、中心軸Ａ－Ａに対してシートハンドリング要素２８の同じ側に配置される。

この配置は、特に、図６に示す距離ｄを最小限にするために有利である。距離ｄが、シートハンドリング要素２８の幅方向に沿った第１の摺動要素６８と中心軸Ａ－Ａの位置との間の距離よりも小さい限り、拘束力Ｆ₂は、シートハンドリング要素２８の回転運動を効果的に低減することができる。

さらに、要素５６上を転がるローラー５４は、力Ｆ₁、Ｆ₂及び本実施形態では小さいがゼロではない距離ｄによって引き起こされるトルクを補償することによって、シートハンドリング要素２８の回転運動をさらに低減するように力Ｆ３を発生させる。この補償は、処理機が高速で稼働する場合に、つまり力Ｆ₁、Ｆ₂が強く臨界トルクを引き起こす場合に有効である。チェーン駆動装置は、低速時に、トルクを補償することができる。

さらに、図６では、チェーンリンカー要素７４は、破線で示されている。チェーンリンカー要素７４は、図示のシートハンドリング要素２８を搬送機構２６の他のシートハンドリング要素２８と連結し（図１参照）、それによって、シートハンドリング要素２８の回転運動の大きさを制限する基準レベルの張力を提供する。

本発明によるシート処理機１０によって、廃棄物排出デバイス３６を通過するときのシートハンドリング要素２８の望ましくない回転を防ぐことができる。これによって、シート処理機１０は、比較的大きなシート１２の場合でも動的に、すなわち搬送機構２６を一切停止させることなく廃棄シートを放出することができる。さらに、廃棄物排出デバイス３６では廃棄シートを除去するための可動部品は不要である。

Claims (17)

1. シート処理機（１０）のハンドリング方向に沿ってシート（１２）を移動させるための搬送機構（２６）と、前記シート（１２）を放出するための廃棄物排出デバイス（３６）と、を備えるシート処理機であって、
   前記搬送機構（２６）は、シート（１２）を移動させるための少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）を備え、
   前記廃棄物排出デバイス（３６）は、開放面（４８）と拘束面（５０）との間に形成された通路（４６）を備え、
   前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）は、前記廃棄物排出デバイス（３６）を通過するときに前記開放面（４８）及び前記拘束面（５０）にそれぞれ接触する第１の摺動要素（６８）及び第２の摺動要素（７０）を備える、
   ことを特徴とするシート処理機。
2. 前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２６）は、前記開放面（４８）と前記拘束面（５０）との間に形成された前記通路（４６）の進路に沿った軌道に位置合わせされたままであるように構成される、
   請求項１に記載のシート処理機。
3. 前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）は、前記シートハンドリング要素（２８）の長さ方向を規定する前縁（５２）と、前記シートハンドリング要素（２８）の幅方向に沿って前記前縁（５２）の反対側にある後縁（６２）と、を有し、前記幅方向は、前記長さ方向に垂直であり、
   前記第１の摺動要素（６８）及び前記第２の摺動要素（７０）は、前記幅方向の中心軸に対して前記シートハンドリング要素（２８）の同じ側に配置され、前記中心軸は、前記長さ方向及び前記幅方向の両方に垂直である、
   請求項１又は２に記載のシート処理機。
4. 前記第１の摺動要素（６８）及び前記第２の摺動要素（７０）は、前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）の前記後縁（６２）に配置されている、
   請求項３に記載のシート処理機。
5. 前記第１の摺動要素（６８）及び前記第２の摺動要素（７０）は、少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）の反対の側面に少なくとも部分的に配置されている、
   請求項１ないし４のいずれか１項に記載のシート処理機。
6. 前記拘束面（５０）は、拘束力Ｆ₂を、前記第２の摺動要素（７０）に加え、拘束力Ｆ₂は、前記開放面（４８）によって前記第１の摺動要素（６８）に加えられる開放力Ｆ₁の大きさで少なくともある
   請求項１ないし５のいずれか１項に記載のシート処理機。
7. 前記開放面（４８）と前記拘束面（５０）との間に形成された前記通路（４６）は、湾曲している、
   請求項１ないし６のいずれか１項に記載のシート処理機。
8. 前記搬送機構（２６）は、ループ状に移動するように構成され、前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）は、前記ループの一方の半分をハンドリング方向に沿って移動し、前記ループの他方の半分を逆方向に沿って移動し、前記通路（４６）は、前記ループの２つの前記半分の間の方向転換点に配置される、
   請求項１ないし７のいずれか１項に記載のシート処理機。
9. 前記通路（４６）の前記曲率は、前記方向転換点に配置された前記搬送機構（２６）の遊動輪（３４）の曲率に調整される、
   請求項８に記載のシート処理機。
10. 前記第１の摺動要素（６８）及び／又は前記第２の摺動要素（７０）は、ローラーである、
    請求項１ないし９のいずれか１項に記載のシート処理機。
11. 前記開放面（４８）は、開放カム（３８）の一部であり、前記拘束面（５０）は、前記廃棄物排出デバイス（３６）の回転防止カム（４０）の一部である、
    請求項１ないし１０のいずれか１項に記載のシート処理機。
12. 前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）は、シート把持状態とシート放出状態との間で変位可能な少なくとも１つの把持要素（６０）を備え、前記少なくとも１つの把持要素（６０）は、特に、前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）の前記後縁（６２）に配置される、
    請求項１ないし１１のいずれか１項に記載のシート処理機。
13. 前記廃棄物排出デバイス（３６）は、複数の歯を含む櫛状部（７２）をさらに備える、
    請求項１ないし１２のいずれか１項に記載のシート処理機。
14. 前記少なくとも１つのシートハンドリング要素は、前記摺動要素の第１のセット及び第２のセットを備え、各セットは、第１の摺動要素（６８）及び第２の摺動要素（７０）を備え、前記摺動要素の前記第１及び第２のセットは、第１の端部（６４）及び第２の端部（６６）にそれぞれ配置され、前記第１の端部（６４）及び前記第２の端部（６６）は、前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）の前記長さ方向に沿って、前記少なくとも１つのシートハンドリング要素（２８）の反対側の端部にある、
    請求項１ないし１３のいずれか１項に記載のシート処理機。
15. 前記廃棄物排出デバイス（３６）は、前記摺動要素の前記第１のセットのための第１の通路（４６）と、前記摺動要素の前記第２のセットのための第２の通路（４６）と、を備える、
    請求項１４に記載のシート処理機。
16. 前記搬送機構（２６）は、チェーンリンカー要素（７４）によって連結された複数のシートハンドリング要素（２８）を備える、
    請求項１ないし１５のいずれか１項に記載のシート処理機。
17. 前記搬送機構（２６）は、前記シート（１２）を、前記シート処理機（１０）の積み込みステーション（１４）から前記廃棄物排出デバイス（３６）を備える廃棄物排出ステーション（２４）に移動させる、
    請求項１ないし１６のいずれか１項に記載のシート処理機。

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