JP2023550458A - 眼性疾患を治療する方法における使用のためのvegfアンタゴニスト - Google Patents

眼性疾患を治療する方法における使用のためのvegfアンタゴニスト Download PDF

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Abstract

本発明は、VEGFアンタゴニストで眼性疾患を治療する方法に関する。特に、本発明は、患者において眼性疾患、例えば新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む方法に関する。特に、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む方法に関する。

Description

配列表
本出願は、ASCII形式で電子的に提出されており、且つその全体が参照により本明細書に組み込まれる配列表を含む。2020年11月18日に作成された前記ASCIIコピーは、PAT058982_SEQ_LISTING_ST25.txtという名称であり、サイズが8KBである。
本発明は、VEGFアンタゴニストで眼性疾患を治療する方法に関する。特に、本発明は、患者において眼性疾患、例えば新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む方法に関する。特に、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む方法に関する。
加齢性黄斑変性(AMD)は、人々における重篤な視力喪失の主因であり、北米、欧州及びオーストラリアにおいて65歳を超える個体の10%~13%が発症している(Kawasaki 2010,Rein et al.,Arch Ophthalmol.2009;127:533-40,Smith 2001)。遺伝因子、環境因子及び健康因子は、疾患の病理発生で重要な役割を果たす。
AMDは、2つの臨床サブタイプに分類される:非新生血管(萎縮性)又は乾燥型及び新生血管(滲出性)又は湿潤型(Ferris et al.,Arch Ophthalmol.1984;102:1640-2,Lim et al.,Lancet.2012;379:1728-38,Miller et al.,Am J Ophthalmol.2013;155:1-35)。新生血管AMD(nAMD)は、脈絡膜新生血管(CNV)と呼ばれる下位にある脈絡膜からの網膜色素上皮(RPE)又は網膜下腔下での異常な新規の血管(血管新生)の成長によって特徴付けられる(Ferris et al.,Arch Ophthalmol.1984;102:1640-2)。これらの新たに形成された血管は、血液及び血清を漏出させる可能性を増大させており、炎症及び瘢痕組織形成を刺激することによって網膜を損傷する。網膜に対するこの損傷は、進行性で重篤な不可逆性の視力喪失を引き起こす(Shah et al.,Am J Ophthalmol.2007;143:83-89,Shah et al.,Am J Ophthalmol.2009;116:1901-07)。治療がない場合、ほとんどの患眼は、12ヶ月位内に不十分な中心視野(20/200)を有することになる(TAP 2003)。疾患の新生血管形態は、全てのAMD症例の約10%でのみ存在するが、それは、抗血管内皮増殖因子(VEGF)治療の導入前のAMDからの重篤な視力喪失のおよそ90%を占めた(Ferris et al.,Am J Ophthalmol.1983;118:132-51,Sommer et al.,N Engl J Med.1991;14:1412-17,Wong et al.,Ophthalmology.2008;115:116-26)。
VEGFは、nAMDを有する患者において上昇することが示されており、血管新生過程で重要な役割を果たすと考えられる(Spilsbury et al.,Am J Pathol.2000;157:135-44)。VEGFを標的化する硝子体内(IVT)薬物療法の使用は、nAMDを有する患者で視覚アウトカムを著しく改善した(Bloch et al.,Am J Ophthalmol.2012;153:209-13,Campbell et al.,Arch Ophthalmol.2012;130:794-5)。ラニビズマブ(LUCENTIS(登録商標))、アフリベルセプト(EYLEA(登録商標))及びブロルシズマブ(Beovu(登録商標))などの抗VEGF治療は、VEGFシグナル伝達経路を阻害し、新生血管病変の増殖を停止し、網膜浮腫を回復させることが示されている。
ラニビズマブの2つの第3相試験において、月毎の投与レジメンにより、ラニビズマブで治療された対象のおよそ95%は、対照群における62%及び64%と比較して、12ヶ月目で視力の安定化(15未満のETDRS文字の減少として定義される)又は視力の改善を経験した(Rosenfeld et al.,N Engl J Med.2006;355:1419-31,Brown et al.,N Engl J Med.2006;355:1432-44)。ラニビズマブ群における対象の25~40%は、2つの対照群における5~6%と比較して、12ヶ月目に≧15文字増加した。平均して、ラニビズマブで治療された対象は、12ヶ月後に7~11文字の視力が増加したが、対照対象は、平均しておよそ10文字減少した。この視力の増加は、両方の第3相試験の2年目中に本質的に維持された一方、視力は、平均的に対照群において低下し続けた。nAMDの進行の減速ではなく、その停止を示す、視力における恩恵は、病変部の解剖学的形態及び対象により報告されたアウトカムに対する対応する効果によって裏付けられた。後者は、National Eye Institute Visual Functioning Questionnaire-25(VFQ-25)によって測定されるとおり、近見、遠見及び視力に特異的な依存性における統計的且つ臨床的に意味のある改善を実証した。
アフリベルセプトの2つの並行した第3相治験において、nAMDを有する未治療の対象は、2つの用量(0.5及び2.0mg)及び2つのレジメン(2.0mgによる4週毎及び8週毎)又は対照アーム(4週毎にラニビズマブ0.5mg)に無作為化された。52週目に、全てのアフリベルセプト群は、用量及びレジメンに依存せずにラニビズマブ群に対して非劣性であり、95%の眼において同等の視力が維持された(Heier et al.,Ophthalmology.2012;119:2537-48)。8.7文字の平均改善を有した対照群と比較して、4週毎の2mgのアフリベルセプトの群で9.3文字の平均BCVAの改善があり、8週毎の2mgのアフリベルセプトの群で8.4文字の改善があった。試験の2年目において、対象は、上限のある必要時(PRN)レジメンに切り替えられた。BCVAを維持した対象の割合は、全ての群に関して91%~92%の範囲であった。平均のBCVA改善は、7.9(4週毎のラニビズマブ0.5mg)、7.6(4週毎及び8週毎のアフリベルセプト2mg)~6.6(アフリベルセプト0.5mg)の範囲であった。全ての群にわたり、0.8~1.7文字の平均減少は、固定から上限のあるPRNレジメンへの切り替え後に見られた。治療頻度は、上限のあるPRNの年中にアフリベルセプトとラニビズマブアームとの間で同様であり、4週毎のアフリベルセプト2mgのアームに関して4.1回の注射、8週毎のアフリベルセプト2mgアームに関して4.2回の注射及び4週毎のラニビズマブ0.5mgのアームに関して4.7回であった(Schmidt-Erfurth et al.,Br J Ophthalmol 2014;98:1144-1167 2014;98:1144-1167)。
2つの同様に設計された第3相治験(HAWK及びHARRIER)は、ブロルシズマブ、血管内皮増殖因子-Aを阻害する一本鎖抗体断片を、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するためのアフリベルセプトと比較した(Dugel et al.,Ophthalmology,Volume 127,Issue 1,January 2020,Pages 72-84)。HAWK(NCT02307682)及びHARRIER(NCT02434328)試験は、nAMDを有する未治療の患者において、アフリベルセプトに対してブロルシズマブの有効性を調査する2年間の二重盲検、多施設、第3相試験であった。患者は、硝子体内ブロルシズマブ3mg(HAWKのみ)若しくは6mg又はアフリベルセプト2mgに無作為化された。月3回の注射による負荷後、ブロルシズマブで治療された眼は、12週毎(q12w)注射を受け、疾患活動性が存在する場合、8週毎(q8w)に間隔が調整され;アフリベルセプトで治療された眼は、q8wで投与を受けた。ブロルシズマブは、48週目で視覚機能においてアフリベルセプトに対して非劣性であり、ブロルシズマブ6mgで治療された眼の>50%は、48週目までq12w投与間隔で維持された。解剖学的アウトカムは、アフリベルセプトよりブロルシズマブが有利であった。HAWK及びHARRIER試験においてブロルシズマブ6mgを受容する患者からの臨床治療効果データも、モデル化されたプラセボデータと比較された(Agostini et al.,Curr Eye Res,2020 Oct;45(10):1298-1301)。モデル化されたプラセボと比較して、ブロルシズマブ治療は、48週目でおよそ22の糖尿病網膜症早期治療試験(ETDRS)文字及び96週目で28文字の全体的な最高矯正視力の増加と関連付けられた。
現在市販されている抗VEGF治療は、通常、月3回の用量の負荷期で始まり、続いて固定的(例えば、4若しくは8週毎又は12週毎)、又は必要時(PRN)、又はTreat-and-Extend(T&E)コンセプト(Wykoff et al.,2018)に基づく個別化された治療間隔のいずれかにより維持投与がなされる。月毎の治療又は2ヶ月毎の治療は、概して、高齢の患者だけではなく、その介護者及び医師にとっても著しい負担をもたらす。また、治療は、正のベネフィット/リスク比を有することが証明されているが、それらは、リスクがないわけではない。それぞれの注射は、疼痛、結膜下出血、硝子体出血、網膜裂孔、網膜剥離、医原性白内障及び眼内炎(Ohr et al.,Expert Opin.Pharmacother.2012;13:585-591)並びに抗VEGF薬剤の連続的な注射による眼内圧(IOP)における持続性の上昇の可能性を伴う(Tseng et al.,J Glaucoma.2012;21:241-47)。さらに、月毎のIVT注射でさえ、患者の60~70%は、15文字未満の視力が増加する。ラニビズマブ及びアフリベルセプトの治験、介入型(例えば、TREND(Silva et al.,Ophthalmology;2018,125:57-65)、ALTAIR(Bayer AG,2017,Package leaflet Eylea(登録商標)-Germany))及び実生活試験(前向き非介入治験、例えばOCEAN(Voegeler and Mueller,Non-interventional Final Study Report CRFB002ADE18,2017))の両方において、q6w以上の治療間隔に延長した場合、負荷期(3回の初期注射)後の初期の機能的及び解剖学的応答は見られたものの、多数の患者が依然として持続性の分泌液を示した。これらの患者に関して、より長く続くブロルシズマブのような抗VEGF薬剤(例えば、8又は12週毎の維持投与)は、最適化された分泌液及び疾患制御、すなわちそれぞれ持続性の機能的及び解剖学的応答につながる可能性があり;全体的に改善された患者ケア(例えば、来院頻度の減少、治療負担の軽減)をもたらし得る。
既存の抗VEGFの治療の成功にもかかわらず、奏効率を改善し、且つ/又はnAMDを有する患者において資源の使用及び注射頻度を減少させるためのさらなる治療選択肢が依然として必要とされている。既存の投与レジメンは、未治療の患者のために開発され、月3回の用量の負荷期を含み、負荷期中に患者に対して高い治療負荷を課す。nAMD患者における抗VEGFの投与レジメンを最適化して、患者ケアを改善する(例えば、来院頻度の減少、治療負担の軽減)ことが医学的に必要とされている。異なる抗VEGF剤に切り替える抗VEGFで前治療されたnAMD患者の投与レジメンを最適化することも医学的に必要とされており、例えば、抗VEGF剤は、より多くの患者においてより大きい視力の向上及び/又はより良好な解剖学的アウトカムを達成し、且つ/又は長期の治療効果を有する。
本発明は、患者、例えば未治療の患者において眼性疾患、例えば新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、方法を提供する。
一態様では、本発明は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量を投与することを含む方法を提供する。
一態様では、本発明は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、方法を提供する。
一態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療する方法であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストを提供し、VEGFアンタゴニストは、初期用量、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として患者に投与される。
別の態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストを提供し、VEGFアンタゴニストは、初期用量、続いて追加の1用量以上として患者に投与され、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される。
別の態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストを提供し、VEGFアンタゴニストは、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンのVEGFアンタゴニストの追加の用量として患者に投与される。
さらなる態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物を提供し、医薬組成物は、初期用量、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として患者に投与される。
別の態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物を提供し、医薬組成物は、初期用量、続いて追加の1用量以上として患者に投与され、医薬組成物の追加の1用量以上は、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される。
別の態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物を提供し、医薬組成物は、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの医薬組成物の追加の用量として患者に投与される。
さらなる態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量を投与することを含む使用を提供する。
別の態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、使用を提供する。
別の態様では、本発明は、患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む使用を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明の方法又は使用は、未治療の患者の治療に好適である。いくつかの実施形態では、本発明の方法又は使用は、前治療された患者、例えば1用量以上の、本発明の方法及び使用に従って投与されるVEGFアンタゴニストと異なるVEGFアンタゴニストで前治療された患者の治療に好適である。
本発明は、眼性疾患、例えば新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための治療用VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者に投与する方法をさらに提供する。一態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療する方法を提供し、方法は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上(少なくとも8週)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。
一態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療する方法を提供し、方法は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む。
さらなる態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)は、患者に初期用量、続いて追加の1用量以上として投与され、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上(少なくとも8週)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。
さらなる態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)は、患者に初期用量後に眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として投与される。
さらなる態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を含む医薬組成物は、患者に初期用量、続いて追加の1用量以上として投与され、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上(少なくとも8週)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。
さらなる態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を含む医薬組成物は、患者に初期用量後に眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として投与される。
一態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上(少なくとも8週)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。
一態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む。
一態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上(少なくとも8週)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。
一態様では、本発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用を提供する。
一実施形態では、本発明の方法若しくは使用又は使用のためのVEGFアンタゴニストAは、VEGFアンタゴニストBによる治療を中止することを含む。一実施形態では、本発明の方法若しくは使用又は使用のためのVEGFアンタゴニストAは、患者にVEGFアンタゴニストBの代わりにVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、VEGFアンタゴニストAの投与中に患者に投与されない。一実施形態では、本開示は、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)による療法からVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)による療法に切り替えられた患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療する方法又は使用を提供する。
特定の実施形態では、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者は、十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患、例えばnAMDを有するか、又は眼性疾患活動性、例えばnAMD疾患活動性の存在を有するか、又はVEGFアンタゴニストBによる治療に不耐容であった。
いくつかの実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)は、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)が患者に投与されてから約≧4~約≦24週後(例えば、約1ヶ月~6ヶ月後)、例えば約≧4~約≦21週後(例えば、約1ヶ月~5ヶ月後)、約≧4~約≦18週後、約≧4~約≦16週後(例えば、約1ヶ月~4ヶ月後)、約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~3ヶ月後)、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与される。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)による治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、約4~6週、約4~8週、又は約4~10週、又は約4~12週、又は約4~16週、又は約4~18週、又は約4~21週、又は約4~24週、特に約6~8週、又は約6~10週、又は約6~12週、又は約6~16週、又は約6~18週、又は約6~21週、又は約6~24週である。
いくつかの実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。いくつかの実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、約8週以上、例えば約12週以上の投与間隔、例えば約≧8~約≦24週の投与間隔、例えば約≧8~約12≦週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。いくつかの実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、例えばVEGFアンタゴニストAの負荷期を伴わずに、眼性疾患(例えば、nAMD)の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。
特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストAの投与頻度又は投与間隔は、例えば、既定の視覚的及び解剖学的判定基準を使用して、疾患活動性評価のアウトカムに基づいて調整される。一実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度又は投与間隔は、24週毎に1回(q24w)から18週毎に1回(q18w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。一実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度又は投与間隔は、18週毎に1回(q18w)から12週毎に1回(q12w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。一実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度又は投与間隔は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて12週毎に1回(q12w)から8週毎に1回(q8w)又は6週毎に1回(q6w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。別の実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度又は投与間隔は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて6週毎に1回(q6w)又は8週毎に1回(q8w)から12週毎に1回(q12w)に投与間隔を増加させることによって調整され得る。別の実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度又は投与間隔は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて12週毎に1回(q12w)から18週毎に1回(q18w)又は24週毎に1回(q24w)に投与間隔を増加させることによって調整され得る。
特定の実施形態では、本開示の方法及び使用において使用されるVEGFアンタゴニストAは、抗VEGF抗体であり、特に、抗VEGF抗体は、一本鎖抗体(scFv)又はFab断片であり、より具体的には、抗VEGF抗体は、ブロルシズマブである。特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、VEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブであり、及びVEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)は、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである。
特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブであり、及びVEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブ又はアフリベルセプトである。
本開示の非限定的実施形態は、以下の実施形態において記載される。
実施形態1:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む方法。
実施形態2:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む方法。
実施形態3:VEGFアンタゴニストBによる治療を中止することを含む、実施形態1又は実施形態2の方法。
実施形態4:VEGFアンタゴニストAは、VEGFアンタゴニストBの代わりに投与され、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、VEGFアンタゴニストAの投与中に患者に投与されない、実施形態1又は2の方法。
実施形態5:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者は、十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患を有する、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態6:眼性疾患活動性の存在は、1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において同定されている、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態7:眼性疾患活動性の存在は、
(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
(ii)視力(VA)の低下、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態6の方法。
実施形態8:患者は、VEGFアンタゴニストBによる治療に不耐容であった、実施形態1~4のいずれか1つの方法。
実施形態9:患者は、少なくとも3ヶ月以上、好ましくは少なくとも6ヶ月以上にわたってVEGFアンタゴニストBで前治療されている、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態10:VEGFアンタゴニストBは、約≧4~約≦12週、例えば約≧4~約≦10週、特に約≧6~約≦10週又は約≧8~約≦12週の投与間隔、例えば注射間隔で患者に投与されている、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態11:初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約≧4~約≦12週後、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態12:初期用量のVEGFアンタゴニストA後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔又は約≧8~約≦24週、例えば約≧8~約≦12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態13:初期用量のVEGFアンタゴニストA後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上のVEGFアンタゴニストAを患者に投与することが続く、実施形態12の方法。
実施形態14:q8w又はq12w毎の用量のVEGFアンタゴニストAを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して患者を評価することをさらに含む、実施形態13の方法。
実施形態15:疾患活動性は、
(i)最高矯正視力(BCVA)、
(ii)視力(VA)、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
(iv)網膜内嚢胞/液の存在
の1つ以上に基づいて評価される、実施形態1又は実施形態12~14のいずれか1つの方法。
実施形態16:眼性疾患活動性の存在がVEGFアンタゴニストAのq12w用量後に同定される場合、患者は、VEGFアンタゴニストAのq8wレジメンに切り替えられる、実施形態14又は15の方法。
実施形態17:眼性疾患活動性の存在は、
(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
(ii)視力(VA)の低下、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態16の方法。
実施形態18:眼性疾患活動性の存在は、
(i)≧5文字のBCVAの低下、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
(ii)≧3文字のVAの低下、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
(iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態17の方法。
実施形態19:眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(特に増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、先行する実施形態のいずれかの方法。
実施形態20:眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、実施形態19の方法。
実施形態21:眼性疾患は、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)である、実施形態19の方法。
実施形態22:眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、実施形態19の方法。
実施形態23:眼性疾患は、糖尿病網膜症(DR)である、実施形態19の方法。
実施形態24:眼性疾患は、網膜静脈閉塞症(RVO)である、実施形態19の方法。
実施形態25:患者は、ヒトである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態26:VEGFアンタゴニストAは、VEGFアンタゴニストBと異なる、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態27:VEGFアンタゴニストAは、抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態28:VEGFアンタゴニストAは、配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態29:抗VEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態30:VEGFアンタゴニストAは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態31:VEGFアンタゴニストAの用量は、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態32:抗VEGFアンタゴニストBは、抗VEGF抗体である、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態33:VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択される、実施形態1~31のいずれか1つの方法。
実施形態34:VEGFアンタゴニストBは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、先行する実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態35:VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、VEGFアンタゴニストBの用量は、約2mg、特に2mgである、実施形態33の方法。
実施形態36:VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブであり、VEGFアンタゴニストBの用量は、約0.5mg、特に0.5mgである、実施形態33の方法。
実施形態37:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストAであって、初期用量、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上として患者に投与されるVEGFアンタゴニストA。
実施形態38:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストAであって、初期用量、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として患者に投与されるVEGFアンタゴニストA。
実施形態39:使用は、VEGFアンタゴニストBによる治療を中止することを含む、実施形態37又は実施形態38による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態40:VEGFアンタゴニストAは、VEGFアンタゴニストBの代わりに投与され、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、VEGFアンタゴニストAの投与中に患者に投与されない、実施形態37又は実施形態38による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態41:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者は、十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患を有する、実施形態37~40のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態42:眼性疾患活動性の存在は、1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において同定されている、実施形態37~41のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態43:眼性疾患の存在は、
(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
(ii)視力(VA)の低下、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態42による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態44:患者は、VEGFアンタゴニストBによる治療に不耐容であった、実施形態37~41のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態45:患者は、少なくとも3ヶ月以上、好ましくは少なくとも6ヶ月以上にわたってVEGFアンタゴニストBで前治療されている、実施形態37~44のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態46:VEGFアンタゴニストBは、約≧4~約≦12週、例えば約≧4~約≦10週、特に約≧6~約≦10週又は約≧8~約≦12週の投与間隔、例えば注射間隔で患者に投与されている、実施形態37~45のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態47:初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約≧4~約≦12週後、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与される、実施形態37~46のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態48:初期用量のVEGFアンタゴニストA後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔又は約≧8~約≦24週、例えば約≧8~約≦12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く、実施形態37~47のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態49:初期用量のVEGFアンタゴニストA後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上のVEGFアンタゴニストAを患者に投与することが続く、実施形態48による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態50:q8w又はq12w毎の用量のVEGFアンタゴニストAを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して患者を評価することをさらに含む、実施形態49による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態51:疾患活動性は、
(i)最高矯正視力(BCVA)、
(ii)視力(VA)、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
(iv)網膜内嚢胞/液の存在
の1つ以上に基づいて評価される、実施形態37又は実施形態48~50のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態52:眼性疾患活動性の存在がVEGFアンタゴニストAのq12w用量後に同定される場合、患者は、VEGFアンタゴニストAのq8wレジメンに切り替えられる、実施形態50又は51による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態53:眼性疾患活動性の存在は、
(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
(ii)視力(VA)の低下、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態52による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態54:眼性疾患活動性の存在は、
(i)≧5文字のBCVAの低下、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
(ii)≧3文字のVAの低下、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
(iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、特に、
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
・VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態53による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態55:眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(特に増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、実施形態37~54のいずれかによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態56:眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、実施形態55による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態57:眼性疾患は、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)である、実施形態55による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態58:眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、実施形態55による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態59:眼性疾患は、糖尿病網膜症(DR)である、実施形態55による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態60:眼性疾患は、網膜静脈閉塞症(RVO)である、実施形態55による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態61:患者は、ヒトである、実施形態37~60のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態62:VEGFアンタゴニストBと異なる、実施形態37~61のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態63:抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、実施形態37~62のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態64:配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、実施形態37~63のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態65:抗VEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブである、実施形態37~64のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態66:注射、例えば硝子体内注射によって投与される、実施形態37~65のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態67:VEGFアンタゴニストAの用量は、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである、実施形態37~66のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態68:VEGFアンタゴニストBは、抗VEGF抗体である、実施形態37~67のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態69:VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択される、実施形態37~67のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態70:VEGFアンタゴニストBは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、実施形態37~69のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態71:VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、VEGFアンタゴニストBの用量は、約2mg、特に2mgである、実施形態70による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態72:VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブであり、VEGFアンタゴニストBの用量は、約0.5mg、特に0.5mgである、実施形態70による使用のためのVEGFアンタゴニストA。
実施形態73:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上として患者に投与される医薬組成物。
実施形態74:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として患者に投与される医薬組成物。
実施形態75:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
実施形態76:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
実施形態77:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
実施形態78:1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
実施形態79:使用は、VEGFアンタゴニストBによる治療を中止することを含む、実施形態37~72のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA、又は実施形態73若しくは74の使用のための医薬組成物、又は実施形態75~78のいずれか1つの使用。
実施形態80:VEGFアンタゴニストAは、VEGFアンタゴニストBの代わりに投与され、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、VEGFアンタゴニストAの投与中に患者に投与されない、実施形態37~72のいずれか1つによる使用のためのVEGFアンタゴニストA、又は実施形態73若しくは74の使用のための医薬組成物、又は実施形態75~78のいずれか1つの使用。
実施形態81:患者において眼性疾患を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量を投与することを含む方法。
実施形態82:第2の用量後に追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することをさらに含み、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、実施形態81の方法。
実施形態83:患者において眼性疾患を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、方法。
実施形態84:患者に8週未満の投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含まない、実施形態81~83のいずれか1つの方法。
実施形態85:患者において眼性疾患を治療する方法であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む方法。
実施形態86:VEGFアンタゴニストの維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、実施形態85の方法。
実施形態87:患者に、眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストの負荷レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含まない、実施形態85又は86の方法。
実施形態88:VEGFアンタゴニストの負荷レジメンは、q4w又はq6w間隔で投与される2、3、4、5又は6用量のVEGFアンタゴニストからなる、実施形態87の方法。
実施形態89:初期用量のVEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く、実施形態81~88のいずれか1つによる方法。
実施形態90:初期用量のVEGFアンタゴニスト後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上のVEGFアンタゴニストを患者に投与することが続く、実施形態89の方法。
実施形態91:q8w又はq12w毎の用量のVEGFアンタゴニストを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して患者を評価することをさらに含む、実施形態90の方法。
実施形態92:疾患活動性は、
(i)最高矯正視力(BCVA)、
(ii)視力(VA)、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
(iv)網膜内嚢胞/液の存在
の1つ以上に基づいて評価される、実施形態81~91のいずれか1つによる方法。
実施形態93:眼性疾患活動性の存在がVEGFアンタゴニストのq12w用量後に同定される場合、患者は、VEGFアンタゴニストのq8wレジメンに切り替えられる、実施形態91又は92の方法。
実施形態94:眼性疾患活動性の存在は、
(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
(ii)視力(VA)の低下、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態93による方法。
実施形態95:眼性疾患活動性の存在は、
(i)≧5文字のBCVAの低下、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
(ii)≧3文字のVAの低下、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
(iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態94の方法。
実施形態96:眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(例えば、増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、実施形態81~95のいずれか1つによる方法。
実施形態97:眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、実施形態96の方法。
実施形態98:眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、実施形態96の方法。
実施形態99:VEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、実施形態81~98のいずれか1つによる方法。
実施形態100:VEGFアンタゴニストは、配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、実施形態81~99のいずれか1つによる方法。
実施形態101:抗VEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである、実施形態81~100のいずれか1つによる方法。
実施形態102:VEGFアンタゴニストは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、実施形態81~101のいずれか1つによる方法。
実施形態103:VEGFアンタゴニストの用量は、約3mg~約6mg、例えば約3mg又は約6mg、例えば6mgである、実施形態81~102のいずれか1つによる方法。
実施形態104:患者は、ヒトである、実施形態81~103のいずれか1つによる方法。
実施形態105:患者は、未治療の患者である、実施形態81~104のいずれか1つによる方法。
実施形態106:患者は、前治療された患者、例えば1用量以上の、実施形態81~103のいずれか1つのVEGFアンタゴニストと異なるVEGFアンタゴニストで前治療された患者である、実施形態81~104のいずれか1つによる方法。
実施形態107:患者は、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択されるVEGFアンタゴニストで前治療されている、実施形態106の方法。
実施形態108:患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストであって、初期用量、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として患者に投与されるVEGFアンタゴニスト。
実施形態109:追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、第2の用量後に投与され、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、実施形態108の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態110:患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストであって、初期用量、続いて追加の1用量以上として患者に投与され、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、VEGFアンタゴニスト。
実施形態111:患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストであって、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンのVEGFアンタゴニストの追加の用量として患者に投与されるVEGFアンタゴニスト。
実施形態112:VEGFアンタゴニストの維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、実施形態111の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態113:初期用量のVEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く、実施形態108~112のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態114:初期用量のVEGFアンタゴニスト後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上のVEGFアンタゴニストを患者に投与することが続く、実施形態113の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態115:q8w又はq12w毎の用量のVEGFアンタゴニストを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して患者を評価することをさらに含む、実施形態114の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態116:疾患活動性は、
(i)最高矯正視力(BCVA)、
(ii)視力(VA)、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
(iv)網膜内嚢胞/液の存在
の1つ以上に基づいて評価される、実施形態113~115のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態117:眼性疾患活動性の存在がVEGFアンタゴニストのq12w用量後に同定される場合、患者は、VEGFアンタゴニストのq8wレジメンに切り替えられる、実施形態113又は116の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態118:眼性疾患活動性の存在は、
(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
(ii)視力(VA)の低下、
(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態117の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態119:眼性疾患活動性の存在は、
(i)≧5文字のBCVAの低下、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
(ii)≧3文字のVAの低下、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
(iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、例えば、
・VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
・VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
の1つ以上を含む、実施形態118の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態120:眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(例えば、増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、実施形態108~119のいずれかの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態121:眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、実施形態120の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態122:眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、実施形態120の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態123:抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、実施形態108~122のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態124:配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、実施形態108~123のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態125:抗VEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである、実施形態108~124のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態126:注射、例えば硝子体内注射によって投与される、実施形態108~125のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態127:VEGFアンタゴニストの用量は、約3mg~約6mg、例えば約3mg又は約6mg、例えば6mgである、実施形態108~126のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態128:患者は、ヒトである、実施形態108~127のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態129:患者は、未治療の患者である、実施形態108~128のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態130:患者は、前治療された患者、例えば1用量以上の、実施形態108~128のいずれか1つのVEGFアンタゴニストと異なるVEGFアンタゴニストで前治療された患者である、実施形態108~128のいずれか1つの使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態131:患者は、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択されるVEGFアンタゴニストで前治療されている、実施形態130の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
実施形態132:患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として患者に投与される医薬組成物。
実施形態133:第2の用量後に追加の1用量以上の医薬組成物が投与され、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、実施形態132の使用のための医薬組成物。
実施形態134:患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて追加の1用量以上として患者に投与され、医薬組成物の追加の1用量以上は、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、医薬組成物。
実施形態135:患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物であって、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの医薬組成物の追加の用量として患者に投与される、医薬組成物。
実施形態136:医薬組成物の維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、実施形態135の使用のための医薬組成物。
実施形態137:初期用量の医薬組成物後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上の医薬組成物が続く、実施形態132~136のいずれか1つの使用のための医薬組成物。
実施形態138:患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量を投与することを含む使用。
実施形態139:第2の用量後に追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することをさらに含み、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、実施形態138の使用。
実施形態140:患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、使用。
実施形態141:患者に8週未満の投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含まない、実施形態138~140のいずれか1つの使用。
実施形態142:患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む使用。
実施形態143:VEGFアンタゴニストの維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、実施形態142の使用。
実施形態144:患者に、眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストの負荷レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含まない、実施形態142又は143の使用。
実施形態145:VEGFアンタゴニストの負荷レジメンは、q4w又はq6w間隔で投与される2、3、4、5又は6用量のVEGFアンタゴニストからなる、実施形態144の使用。
実施形態146:初期用量のVEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く、実施形態138~145のいずれか1つの使用。
本発明の特定の好ましい実施形態は、ある種の好ましい実施形態及び特許請求の範囲の以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。
眼の硝子体区画内の経時的な薬物濃度(PK)及び眼の網膜区画中の遊離VEGFのレベルのモデルシミュレーションのグラフ。図1A及び1C:4週毎(Q4W)の0.5mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のラニビズマブPK及び網膜中の遊離VEGFの減少。図1B及び1D:最初の3ヶ月間の4週毎に1用量(Q4W)からなる負荷期間及び8週毎に1用量(Q8W)からなる維持期間の2.0mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のアフリベルセプトPK及び網膜中の遊離VEGFの減少。 眼の硝子体区画中のブロルシズマブPK及び眼の網膜区画中の遊離VEGFのレベルのモデルシミュレーションのグラフ。図2A及び2C:最初の3ヶ月間の4週毎に1用量(Q4W)からなる負荷期間及び8週毎に1用量(Q8W)からなる維持期間の6.0mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のブロルシズマブPK及び網膜中の遊離VEGFの減少。図2B及び2D:最初の3ヶ月間の4週毎に1用量(Q4W)からなる負荷期間及び12週毎に1用量(Q12W)からなる維持期間の6.0mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のブロルシズマブPK及び網膜中の遊離VEGFの減少。 あるVEGFアンタゴニストがおよそ1年の期間で投与され、第2のVEGFアンタゴニストがおよそ1年間のその後の期間で投与されるモデルシミュレーションのグラフ。ラニビズマブは、0週目~48週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによって投与された。ブロルシズマブは、52週目~100週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。図3A:ラニビズマブ(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図3B:網膜中の遊離VEGF。 図3に記載されるとおりであるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わずに実施されるモデルシミュレーションのグラフ。図4は、ブロルシズマブの投与(ラニビズマブによる治療のおよそ1年後)が負荷用量期間を省略し、代わりに52週目に開始する8週毎に1用量からなるシミュレーション結果を示す。ブロルシズマブの最後の投与は、100週目である。図4A:ラニビズマブ(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図4B:網膜中の遊離VEGF。 図3に記載されるとおりであるが、維持期間中にQ12Wのブロルシズマブ投与間隔により実施されるモデルシミュレーションのグラフ。図5A:ラニビズマブ(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図5B:網膜中の遊離VEGF。 図5に記載されるとおりであるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わずに実施されるモデルシミュレーションのグラフ。図6は、ブロルシズマブの投与(ラニビズマブによる治療のおよそ1年後)が負荷用量期間を省略し、代わりに52週目に開始する12週毎に1用量からなるシミュレーション結果を示す。ブロルシズマブの最後の投与は、100週目である。図6A:ラニビズマブ(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図6B:網膜中の遊離VEGF。 網膜中の遊離VEGFが、最後の用量のラニビズマブ後に5pM及び10pMの指定の閾値濃度未満で維持される期間を評価するために実施されるモデルシミュレーションのグラフ。ラニビズマブは、0週目~48週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによって投与された。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。 図4に記載されるとおりであるが、ラニビズマブの最後の用量後の49日目の第1の用量のブロルシズマブにより且つ高VEGF産生の条件下でのみ実施されるモデルシミュレーションのグラフ。このグラフは、網膜中の遊離VEGFが、ラニビズマブの最後の用量後に指定の5pM閾値を超えることが最初に観察される(図7に示されるとおり)シミュレーション条件下でブロルシズマブへの薬物の切り替えを示すことが意図される。図8A:ラニビズマブ(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図8B:網膜中の遊離VEGF。 あるVEGFアンタゴニストがおよそ1年の期間で投与され、第2のVEGFアンタゴニストがおよそ1年間のその後の期間で投与されるモデルシミュレーションのグラフ。アフリベルセプトは、0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された。ブロルシズマブは、56週目~96週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。図9A:アフリベルセプト(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図9B:網膜中の遊離VEGF。 図9に記載されるとおりであるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わずに実施されるモデルシミュレーションのグラフ。図9は、ブロルシズマブの投与(アフリベルセプトによる治療のおよそ1年後)が負荷用量期間を省略し、代わりに56週目に開始する8週毎に1用量からなるシミュレーション結果を示す。図10A:アフリベルセプト(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図10B:網膜中の遊離VEGF。 図9に記載されるとおりであるが、維持期間中にQ12Wのブロルシズマブ投与間隔により実施されるモデルシミュレーションのグラフ。ブロルシズマブの最後の投与は、100週目である。図11A:アフリベルセプト(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図11B:網膜中の遊離VEGF。 図11に記載されるとおりであるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わずに実施されるモデルシミュレーションのグラフ。図12は、ブロルシズマブの投与(アフリベルセプトによる治療のおよそ1年後)が負荷用量期間を省略し、代わりに52週目に開始する12週毎に1用量からなるシミュレーション結果を示す。ブロルシズマブの最後の投与は、100週目である。図12A:アフリベルセプト(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図12B:網膜中の遊離VEGF。 網膜中の遊離VEGFが、最後の用量のアフリベルセプト後に5pM及び10pMの指定の閾値濃度未満で維持される期間を評価するために実施されるモデルシミュレーションのグラフ。アフリベルセプトは、0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。 図10に記載されるとおりであるが、アフリベルセプトの最後の用量後の87日目の第1の用量のブロルシズマブにより且つ高VEGF産生の条件下でのみ実施されるモデルシミュレーションのグラフ。このグラフは、網膜中の遊離VEGFが、アフリベルセプトの最後の用量後に指定の5pM閾値を超えることが最初に観察される(図13に示されるとおり)シミュレーション条件下でブロルシズマブへの薬物の切り替えを示すことが意図される。図14A:アフリベルセプト(破線)及びブロルシズマブ(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図14B:網膜中の遊離VEGF。 あるVEGFアンタゴニストがおよそ1年の期間で投与され、第2のVEGFアンタゴニストがおよそ1年間のその後の期間で投与されるモデルシミュレーションのグラフ。ブロルシズマブは、0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。アフリベルセプトは、56週目~96週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された。図15A:ブロルシズマブ(破線)及びアフリベルセプト(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図15B:網膜中の遊離VEGF。 図15に記載されるとおりであるが、アフリベルセプトの負荷用量を伴わずに実施されるモデルシミュレーションのグラフ。図16は、アフリベルセプトの投与(ブロルシズマブによる治療のおよそ1年後)が負荷用量期間を省略し、代わりに56週目に開始する8週毎に1用量からなるシミュレーション結果を示す。図16A:ブロルシズマブ(破線)及びアフリベルセプト(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図16B:網膜中の遊離VEGF。 図15に記載されるとおりであるが、維持期間中にQ12Wのブロルシズマブ投与間隔により実施されるモデルシミュレーションのグラフ。ブロルシズマブの最後の投与は、44週目である。図17A:ブロルシズマブ(破線)及びアフリベルセプト(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図11B:網膜中の遊離VEGFは、第1の薬物投与後に急速に減少し、その後の用量の各々の前に不完全に回復することが示される。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度。 図17に記載されるとおりであるが、アフリベルセプトの負荷用量を伴わずに実施されるモデルシミュレーションのグラフ。図18A:ブロルシズマブ(破線)及びアフリベルセプト(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図18B:網膜中の遊離VEGF。 網膜中の遊離VEGFが、最後の用量のブロルシズマブ後に5pM及び10pMの指定の閾値濃度未満で維持される期間を評価するために実施されるモデルシミュレーションのグラフ。ブロルシズマブは、0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。 図16に記載されるとおりであるが、ブロルシズマブの最後の用量後の67日目の第1の用量のアフリベルセプトにより且つ高VEGF産生の条件下でのみ実施されるモデルシミュレーションのグラフ。このグラフは、網膜中の遊離VEGFが、ブロルシズマブの最後の用量後に指定の5pM閾値を超えることが最初に観察される(図19に示されるとおり)シミュレーション条件下でアフリベルセプトへの薬物の切り替えを示すことが意図される。図20A:ブロルシズマブ(破線)及びアフリベルセプト(実線)に関する硝子体中の薬物PK。図20B:網膜中の遊離VEGF。 ブロルシズマブが、0週目~52週目の8週毎に1用量(図21A及びC)又は12週毎に1用量(図21B及びD)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによっておよそ1年間投与されるモデルシミュレーションのグラフ。図21A及びC:ブロルシズマブに関する硝子体中の薬物PK。図21B及びD:網膜中の遊離VEGF。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。
定義
別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示が関する技術分野の当業者により一般的に理解される意味と同じ意味を有する。例えば、全ての特許、公開された特許出願及び非特許刊行物を含む、本明細書中に引用されたいかなる参照文献もその全体が参照により組み込まれる。本開示の理解を容易にするために、本明細書で使用されるいくつかの用語及び略語は、次のように以下で定義される。
本明細書で使用する場合、別段の指定がない限り、全てのパーセンテージは、重量によるパーセンテージである。
本明細書で使用する場合、別段の指示がない限り、用語「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、「1つ」、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」を意味するように解釈される。文脈によって別段の要求がない限り、本明細書で使用される単数用語は複数を含むものとし、複数用語は単数を含むものとする。
本明細書で使用する場合、用語「約」は、値又はパラメーター自体を含み、且つそれを説明する。例えば、「約x」は、「x」自体を含み、且つそれを説明する。本明細書で使用する場合、用語「約」は、測定値と関連して使用されるとき又は値、単位、定数若しくは値の範囲を修飾するために使用されるとき、値又はパラメーター自体を含むことに加えて、±1~10%の変動値を指す。いくつかの実施形態では、用語「約」は、測定値と関連して使用されるとき又は値、単位、定数若しくは値の範囲を修飾するために使用されるとき、±1、±2、±3、±4、±5、±6、±7、±8、±9又は±10%の変動値を指す。
用語「VEGF」は、165アミノ酸血管内皮細胞増殖因子並びに関連する121アミノ酸、189アミノ酸及び206アミノ酸の血管内皮細胞増殖因子(Leung et al.,Science 246:1306(1989)及びHouck et al.,Mol.Endocrin.5:1806(1991)に記載されるとおり)とともにそれらの増殖因子の天然に存在する対立遺伝子及びプロセシングされた形態を指す。用語「VEGF」は、特に、ヒトVEGFを指す。
用語「VEGF受容体」又は「VEGFr」は、通常、血管内皮細胞上に見出される細胞表面受容体であるVEGFのための細胞性受容体及びhVEGFに結合する能力を保持するそのバリアントを指す。VEGF受容体の一例は、チロシンキナーゼファミリーにおける膜貫通受容体であるfms様チロシンキナーゼ(flt)である。DeVries et al.,Science 255:989(1992);Shibuya et al.,Oncogene 5:519(1990)。flt受容体は、細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン及びチロシンキナーゼ活性を有する細胞内ドメインを含む。細胞外ドメインは、VEGFの結合に関与するが、細胞外ドメインは、シグナル伝達に関与する。VEGF受容体の別の例は、flk-1受容体(KDRとも称される)である。Matthews et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.88:9026(1991);Terman et al.,Oncogene 6:1677(1991);Terman et al.,Biochem.Biophys.Res.Commun.187:1579(1992)。VEGFのflt受容体への結合は、205,000及び300,000ダルトンの見かけの分子量を有する少なくとも2つの高分子量複合体の形成をもたらす。300,000ダルトン複合体は、VEGFの単一の分子に結合された2つの受容体分子を含む二量体であると考えられる。
本明細書で使用する場合、「化合物A」は、VEGFアンタゴニストである。本明細書で使用する場合、「化合物B」は、VEGFアンタゴニストである。本明細書で使用する場合、化合物Aは、化合物Bと異なるVEGFアンタゴニストである。用語VEGFアンタゴニストA、VEGFアンタゴニスト「A」及び化合物Aは、本明細書で互換的に使用される。用語VEGFアンタゴニストB、VEGFアンタゴニスト「B」及び化合物Bは、本明細書で互換的に使用される。
本明細書で使用する場合、「VEGFアンタゴニストA」及び「VEGFアンタゴニストB」を含む「VEGFアンタゴニスト」は、インビボでVEGF活性を減らすことができるか又は阻害することができる化合物を指す。VEGFアンタゴニストは、VEGF受容体に結合することができるか又はVEGF受容体に対する結合からVEGFタンパク質を遮断することができる。VEGFアンタゴニスト(例えば、VEGFアンタゴニストA(又はVEGFアンタゴニスト「A」若しくは化合物A)、VEGFアンタゴニストB(又はVEGFアンタゴニスト「B」若しくは化合物B))は、例えば、1つ以上のVEGFタンパク質又は1つ以上のVEGF受容体に特異的に結合することができる小分子、抗VEGF抗体又はその抗原結合断片、融合タンパク質(アフリベルセプト又は他のそのような可溶性デコイ受容体など)、アプタマー、アンチセンス核酸分子、干渉RNA、受容体タンパク質などであり得る。いくつかのVEGFアンタゴニストは、国際公開第2006/047325号パンフレットに記載される。一実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、VEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニスト「A」若しくは本明細書で化合物Aとも称される、VEGFアンタゴニストB又はVEGFアンタゴニスト「B」若しくは本明細書で化合物Bとも称される)は、ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなどの任意の認可された抗VEGF薬物である。一実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、VEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニスト「A」又は化合物A、VEGFアンタゴニストB又はVEGFアンタゴニスト「B」又は化合物B)は、抗VEGF抗体(ブロルシズマブ若しくはラニビズマブ若しくはベバシズマブ又はファリシマブなどの二重特異性抗体など)又は抗VEGF DARPin(アビシパルなど)又は可溶性VEGF受容体(例えば、ヒト免疫グロブリンのFc断片を有するVEGF受容体ドメインとヒト免疫グロブリンのFc断片間の組み合わせで構成される融合タンパク質などのVEGF受容体ドメインで構成される融合タンパク質、例えばコンベルセプト、アフリベルセプト)又は抗VEGF抗体をコードする配列を含有するAAV(RegenxbioからのRGX-314など)、又はVEGF受容体ドメインをコードする配列を含有するAAV、例えばコンベルセプト(AdverumからのADVM-022など)又は任意の認可された抗VEGF薬物(ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなど)である。
用語「抗体」は、本明細書で使用する場合、全長抗体及びその任意の抗原結合断片(すなわち「抗原結合部分」、「抗原結合ポリペプチド」又は「イムノバインダー」)又は一本鎖を含む。「抗体」は、ジスルフィド結合により相互連結された少なくとも2つの重(H)鎖及び2つの軽(L)鎖又はその抗原結合部分を含む糖タンパク質を含む。各重鎖は重鎖可変領域(本明細書ではVと略記される)及び重鎖定常領域を含む。重鎖定常領域は、3つのドメインであるCH1、CH2及びCH3で構成されている。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではVLと略記される)及び軽鎖定常領域で構成される。軽鎖定常領域は、CLの1つのドメインで構成される。V及びV領域は、フレームワーク領域(FR)と称される、より保存されている領域が挿入された、相補性決定領域(CDR)と称される超可変領域にさらに細分することができる。各V及び各Vは、アミノ末端からカルボキシ末端に向けて、以下の順序に配置された3つのCDR及び4つのFRで構成される:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4。重鎖及び軽鎖の可変領域は抗原と相互作用する結合ドメインを含有する。抗体の定常領域は、免疫グロブリンの、宿主組織又は免疫系の多様な細胞(例えば、エフェクター細胞)及び古典的補体系の第1の成分(Clq)を含む因子への結合を媒介し得る。
用語「一本鎖抗体」、「一本鎖Fv」又は「scFv」は、抗体重鎖可変ドメイン(又は領域;V)及びリンカーにより結合された抗体軽鎖可変ドメイン(又は領域;V)を含む分子を指すことが意図される。そのようなscFv分子は、一般構造:NH2-VL-リンカー-VH-VOOH又はNH2-VH-リンカー-VL-COOH。
抗体の「抗原結合部分」という用語(又は単に「抗体部分」)は、抗原(例えば、VEGF)に特異的に結合する能力を保持する抗体の1つ以上の断片を指す。完全長抗体の断片によって抗体の抗原結合機能が果たされ得ることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語に包含される結合断片の例としては、(i)Fab断片、VL、VH、CL及びCH1ドメインからなる一価断片;(ii)ヒンジ領域でジスルフィド架橋により結合された2つのFab断片を含む2価断片であるF(ab’)2断片;(iii)VHドメイン及びCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の単一アームのVLドメイン及びVHドメインからなるFv断片、(v)VHドメインからなる単一ドメイン又はdAb断片(Ward et al.,(1989)Nature 341:544-546);並びに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)又は(vii)合成リンカーによって任意選択により結合され得る2つ以上の単離されたCDRの組み合わせが挙げられる。さらに、Fv断片の2つのドメインであるVL及びVHは、別々の遺伝子によりコードされるが、それらは、組換え法を使用して、単一のタンパク質鎖として作製することを可能とする合成リンカーにより結合することができ、VL及びVH領域は対合して、一価分子(一本鎖Fv(scFv)として知られる;例えば、Bird et al.(1988)Science 242:423-426;及びHuston et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879-5883を参照のこと)を形成する。そのような一本鎖抗体は、抗体の「抗原結合部分」という用語の範囲内に包含されるようにも意図される。これらの抗体断片は、当業者に知られる従来技術を使用して得られ、断片は有用性に関してインタクトな抗体と同じようにスクリーニングされる。抗原結合部分は、組換えDNA技術又はインタクトな免疫グロブリンの酵素的若しくは化学的切断によって生成され得る。抗体は、異なるアイソタイプ、例えばIgG(例えば、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4サブタイプ)、IgA1、IgA2、IgD、IgE又はIgM抗体のものであり得る。
本明細書で使用する場合、「哺乳動物」は、ヒト、飼育動物、家畜及びコンパニオン動物などを含むが、これらに限定されない哺乳動物として分類される任意の動物を含む。
本明細書で使用する場合、用語「対象」又は「患者」は、ヒト並びに霊長類、ブタ、ウマ、イヌ、ネコ、ヒツジ及び雌ウシを含むが、これらに限定されない非ヒト哺乳動物を指す。好ましくは、対象又は患者は、ヒトである。特定の実施形態では、患者は、少なくとも18歳である。特定の実施形態では、患者は、少なくとも50歳である。特定の実施形態では、患者は、少なくとも65歳である。
用語「治療する」、「治療すること」又は「治療」は、対象が障害又は他のリスク因子を発生するリスクを減少させる、治療的治療、予防的治療及び適用を含む。治療は、障害を完治させる必要はなく、症状又は根底にあるリスク因子の軽減も包含する。本明細書で使用する場合、用語「治療する」、「治療」及び「治療すること」は、眼性疾患の進行若しくは重症度の低減若しくは寛解又は1つ以上の症状、好適には、眼性疾患の1つ以上の識別可能な症状の寛解を指す。特定の実施形態では、用語「治療する」、「治療」及び「治療すること」は、眼性疾患の少なくとも1つの測定可能な身体的パラメーターの寛解を指し(所望の効果(例えば、網膜血管新生の部分的又は完全な退行、網膜液の減少又は網膜液がない状態の実現、例えば網膜内液(IRF)及び網膜下液(SRF)、中心サブフィールド厚(CSFT)の減少、視力の改善、例えばBCVA>1、>2、>3、>4若しくは>5文字の変化又はDRSSスコア<61)を実現するか又は少なくとも部分的に実現することなど)を指し、身体的パラメーターは必ずしも患者によって識別可能なものではない。
用語「眼性疾患」又は「新生血管眼性疾患」は、本明細書で使用する場合、眼性血管新生と関連する状態、疾患又は障害を指す。本開示の方法を使用して治療され得る「眼性疾患」又は「新生血管眼性疾患」としては、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(特に増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生を含むが、これらに限定されない眼性血管新生と関連する状態、疾患又は障害が挙げられる。
本明細書で使用する場合、用語「未治療の患者」は、1用量以上のVEGFアンタゴニストで以前に治療されなかった患者を指す。
本明細書で使用する場合、用語「前治療された(pretreated)患者」又は「前治療された(pre-treated)患者」又は「以前に治療された患者」は、1用量以上のVEGFアンタゴニストで以前に治療された患者、例えば1用量以上の、本発明の方法及び使用に従って患者に投与されたVEGFアンタゴニストと異なるVEGFアンタゴニストで前治療された患者を指す。好適には、本開示の前治療された患者は、VEGFアンタゴニストによる治療のための未治療ではない患者である。特に、用語「前治療された(pretreated)患者」又は「前治療された(pre-treated)患者」又は「以前に治療された患者」は、本明細書で使用する場合、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)が以前に投与され、VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療が中断された患者を指す。
特定の実施形態では、前治療された患者は、あるVEGFアンタゴニスト、例えばVEGFアンタゴニストBから別の、例えばVEGFアンタゴニストAに切り替えられた患者である。本明細書で使用する場合、用語「VEGFアンタゴニストBによる療法からVEGFアンタゴニストAによる療法に切り替えられた患者」は、1用量以上のVEGFアンタゴニストBが以前に投与され、VEGFアンタゴニストBによる治療が中断され、代わりに1用量以上のVEGFアンタゴニストAが投与される患者を指す。本明細書で使用する場合、用語「化合物Bによる療法から化合物Aによる療法に切り替えられた患者」は、1用量以上の用量の化合物Bが以前に投与され、化合物Bによる治療が中断され、代わりに1用量以上の化合物Aが投与される患者を指し、化合物B及び化合物Aは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Bは、化合物Aと同じではない。
用語「負荷期」は、q4w又はq6w間隔で投与される最初の2、3、4、5又は6用量のVEGFアンタゴニストを指す。好適には、用語「負荷期」は、q4wで投与される最初の2~3用量のVEGFアンタゴニストを指す。
用語「維持期」は、4、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔での追加の用量を指し、本明細書に記載されるとおりの疾患活動性評価に基づいて本明細書に記載されるとおりに調整され得る。好適には、用語「維持期」は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔での追加の用量を指し、本明細書に記載されるとおりの疾患活動性評価に基づいて本明細書に記載されるとおりに調整され得る。
本明細書で使用する場合、投与間隔は、qXwと称され得、「X」は、投与される用量間の週の数である。例えば、q6wは、6週の間隔である。
本明細書で使用する場合、用語「週」は、7日±1日を意味する。本明細書で使用する場合、用語「月」は、25~31日を意味する。また、本明細書で使用する場合、用語「月」は、4週間を意味する。
本明細書で使用する場合、用語「有効量」、又は「治療有効量」、又は「治療有効用量」は、所与の状態、障害若しくは疾患の重症度及び/又はそれに関連する症状を低減し、且つ/又は寛解させるのに十分な療法(例えば、VEGFアンタゴニスト、例えばVEGFアンタゴニストA、例えばブロルシズマブ又は本明細書で提供される医薬組成物)の量を指す。用語「有効量」又は「治療有効量」又は「治療有効用量」は、所望の効果(例えば、網膜血管新生の部分的又は完全な退行、網膜液の減少又は網膜液がない状態の実現、例えば網膜内液(IRF)及び網膜下液(SRF)、中心サブフィールド厚(CSFT)の減少、視力の改善、例えばBCVA>1、>2、>3、>4若しくは>5文字の変化又はDRSSスコア<61)を実現するか又は少なくとも部分的に実現するのに十分な量として定義される。治療有効用量は、それが疾患と関連する症状又は状態における増加性の変化さえもたらすことができれば十分である。治療有効用量は、疾患を完全に治癒させるか又は症状を完全に消失させる必要はない。好ましくは、治療有効用量は、疾患に既に罹患している患者の疾患及び/又はその合併症を少なくとも部分的に止めることができる。特定の実施形態では、治療有効用量は、一定期間にわたる反復性の投与を含み得る。この使用のために有効な量は、治療されている障害の重症度及び患者自身の免疫系の全般の状態に依存することになる。
未治療の患者又は前治療された患者のための治療レジメン
一態様では、本開示は、患者、例えば未治療の患者又は前治療されたにおいて眼性疾患、例えば新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み(からなり)、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストが、初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、方法を提供する。特に、本開示の方法は、患者に8週未満の投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含まない。
一態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療する方法であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む方法を提供する。好適には、本開示の方法は、第2の用量後に追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することをさらに含み、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される。
一態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療する方法であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む(からなる)方法を提供する。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストの維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる。好適には、本開示の方法は、眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストの負荷レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを患者に投与することを含まず、特に、VEGFアンタゴニストの負荷レジメンは、q4w又はq6w間隔で投与される2、3、4、5又は6用量のVEGFアンタゴニストからなる。
一態様では、本開示は、患者、例えば未治療の患者において最高矯正視力(BCVA)を増加させるための、例えばBCVAを≧5文字増加させる方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて初期用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与すること及び初期用量後の追加の1用量以上の各々が、少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与されること;又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与すること
を含み(からなり)、任意選択により、前記方法は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニストの最後の投与後にBCVAの≧5文字の増加をもたらし、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストの最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、患者、例えば未治療の患者において視力(VA)を増加させる方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて初期用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与すること及び初期用量後の追加の1用量以上の各々が、少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与されること;又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与すること
を含み(からなり)、任意選択により、前記方法は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニストの最後の投与後にVAの増加をもたらし、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストの最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、患者、例えば未治療の患者において中心サブフィールド厚(CSFT)を減少させるか又は縮小させる方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて初期用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与すること及び初期用量後の追加の1用量以上の各々が、少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与されること;又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与すること
を含み(からなり)、任意選択により、前記方法は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニストの最後の投与後にCSFTの減少又は縮小をもたらし、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストの最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、患者、例えば未治療の患者において網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)を減少させるか又は低減する方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて初期用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与すること及び初期用量後の追加の1用量以上の各々が、少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与されること;又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与すること
を含み(からなり)、任意選択により、前記方法は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSFRと比較してVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後にIRC、及び/又はIRF、及び/又はSFRの減少又は低減をもたらし、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSFRは、VEGFアンタゴニストの最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、患者、例えば未治療の患者の網膜においてVEGFを阻害するか又はVEGFレベルの抑制の方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて初期用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与すること及び初期用量後の追加の1用量以上の各々が、少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与されること;又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与すること
を含み(からなり)、且つ任意選択により、本開示の方法で治療された患者は、治療期間の少なくとも85%(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、好ましくは100%)にわたって10pMの目標閾値未満、好ましくは5pMの目標閾値未満の遊離VEGF濃度の網膜レベルを有する。特定の実施形態では、治療期間は、少なくとも6ヶ月、好ましくは少なくとも12ヶ月又は52週である。
さらなる態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを提供し、VEGFアンタゴニストは、初期用量、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として患者に投与される。
別の態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを提供し、VEGFアンタゴニストは、初期用量、続いて追加の1用量以上として患者に投与され、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される。
別の態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを提供し、VEGFアンタゴニストは、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンのVEGFアンタゴニストの追加の用量として患者に投与される。
さらなる態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを含む医薬組成物を提供し、医薬組成物は、初期用量、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として患者に投与される。
別の態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを含む医薬組成物を提供し、医薬組成物は、初期用量、続いて追加の1用量以上として患者に投与され、医薬組成物の追加の1用量以上は、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される。
別の態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを含む医薬組成物を提供し、医薬組成物は、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの医薬組成物の追加の用量として患者に投与される。
さらなる態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量を投与することを含む使用を提供する。
別の態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブの使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストは、初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び初期用量後の追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、使用を提供する。
別の態様では、本開示は、患者において眼性疾患、例えばnAMDを治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブの使用であって、患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量のVEGFアンタゴニストを投与することを含む使用を提供する。
一実施形態では、眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(例えば、増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される。一実施形態では、疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である。一実施形態では、疾患は、糖尿病網膜症(DR)である。一実施形態では、疾患は、増殖糖尿病網膜症(PDR)である。一実施形態では、疾患は、非増殖糖尿病網膜症(NPDR)である。一実施形態では、疾患は、網膜静脈閉塞症(RVO)、例えば網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、例えば網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)である。好ましい実施形態では、疾患は、nAMDである。
本開示の方法及び使用は、未治療の患者、例えば1用量以上のVEGFアンタゴニストを以前に受容したことがない患者に好適である。本開示の方法及び使用は、前治療された患者、例えば1用量以上の、本開示の方法及び使用に従って患者に投与されたVEGFアンタゴニストと異なるVEGFアンタゴニストで以前に治療された患者にも好適である。
いくつかの実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、患者は、(i)眼性炎症、例えば活動性眼性炎症、並びに/又は(ii)網膜血管炎及び/若しくは網膜血管閉塞、例えば眼内炎症の存在下での網膜血管炎及び/若しくは網膜血管閉塞を有しない。
いくつかの実施形態では、本開示の方法及び使用によれば、初期用量のVEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。いくつかの実施形態では、本開示の方法及び使用によれば、初期用量のVEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦18週(≧q8w~≦q18w)、≧8~≦12週(≧q8w~≦q12w)の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニスト後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上のVEGFアンタゴニストを患者に投与することが続く。
特定の実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)後、少なくとも約2ヶ月、例えば少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。好ましい実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)後、少なくとも約2ヶ月の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。より好ましい実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)後、少なくとも約3ヶ月の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)後、約2ヶ月~約6ヶ月(例えば、約2ヶ月~約3ヶ月)、より好ましくは約3ヶ月~約6ヶ月の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者にVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブの初期投与、例えば注射を施した後、8週(2ヶ月)~12週(3ヶ月)毎に1回及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりにVEGFアンタゴニストによるその後の投与、例えば注射を施すことを含む(からなる)。特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者にVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブの初期投与、例えば注射を施した後、12週(3ヶ月)毎に1回のVEGFアンタゴニストによるその後の投与、例えば注射を施すことを含む(からなる)。
好適には、本開示は、患者にVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブの投与を開始するとき、VEGFアンタゴニストの負荷(例えば、月3回の注射又は3回のq4w注射又は3回のq6w注射)が必要ではない方法及び使用を提供する。好適には、本開示の方法及び使用のVEGFアンタゴニストの投与レジメンは、VEGFアンタゴニストの負荷期(例えば、月3回の注射又は3回のq4w注射又は3回のq6w注射)を必要としない。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)後、例えばVEGFアンタゴニストのための対応する薬物ラベルに指定されるとおり、眼性疾患、例えばnAMDの治療のためのVEGFアンタゴニストの維持期レジメンに従う投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)後、眼性疾患、例えばnAMDの治療のためのVEGFアンタゴニストの維持期レジメンに従う投与間隔により、且つVEGFアンタゴニストの負荷期を伴わずに(例えば、最初の月3回のVEGFアンタゴニストの注射を伴わずに)1用量以上のVEGFアンタゴニストが続く。
いくつかの実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与した後に、本明細書に記載されるとおりの投与間隔、例えば注射間隔でVEGFアンタゴニストの負荷期を伴わずに1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含む(からなる)。
特定の実施形態では、患者は、VEGFアンタゴニストの初期注射を受けた後、約12週毎(q12w)のVEGFアンタゴニストの追加の注射を受ける。特定の実施形態では、患者、例えば未治療の患者は、VEGFアンタゴニストの初期注射を受けた後、約8週毎(q8w)のVEGFアンタゴニストの追加の注射を受ける。開示されるとおりのVEGFアンタゴニストの投与スキームは、VEGFアンタゴニストの維持期を表す。維持期は、約8週、約9週、約10週、約11週、約12週、約13週、約14週、約15週、約16週、約17週、約18週、約19週、約20週、約21週、約22週、約23週又は約24週の間隔、そのような間隔の組み合わせを含む間隔で追加の用量を投与することを含み得る。維持期は、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月の間隔、そのような間隔の組み合わせを含む間隔で追加の用量を投与することを含み得る。
一実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いてVEGFアンタゴニストの「維持期」スケジュールに従う1用量以上のVEGFアンタゴニスト、例えば約8~約12週の間隔、例えば約8週の間隔若しくは約12週の間隔又は約2ヶ月~約3ヶ月の間隔、例えば約2ヶ月の間隔若しくは約3ヶ月の間隔で投与されるVEGFアンタゴニストの用量を投与することを含む(からなる)。
特定の実施形態では、本開示は、患者においてnAMDを治療する方法及び使用を提供し、方法又は使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含む(からなる)。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである。さらなる特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)は、約3mg~約6mg、例えば約3mg又は約6mg、好ましくは6mgである。
一実施形態では、本開示は、患者において糖尿病黄斑浮腫DME)を治療する方法及び使用を提供し、方法又は使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブを投与し、続いて約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含む(からなる)。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである。さらなる特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)は、約3mg~約6mg、例えば約3mg又は約6mg、好ましくは6mgである。
別の実施形態では、本開示は、患者においてnAMDを治療する方法及び使用を提供し、方法又は使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト、例えばアフリベルセプトを投与し、続いて約8~約12週、好ましくは8週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含む(からなる)。好適には、VEGFアンタゴニストは、アフリベルセプトである。好適には、VEGFアンタゴニストは、アフリベルセプトであり、VEGFアンタゴニストの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)は、約2mgである。
特定の実施形態では、維持期は、VEGFアンタゴニスト、例えばブロルシズマブが、12週毎に1回(q12w)投与される投与レジメンで開始し、投与間隔は、疾患活動性評価に応じて調整される(例えば、±2、3、4、5、6、7、8、10、11又は12週)。例えば、疾患活動性がq12w用量を投与する前に観察される場合、患者は、計画どおりにq12w用量を受容することになり、8週後に次の用量を受容し、したがって疾患活動性がもはや観察されなくなるまでq8w投与レジメンに置かれる。疾患活動性がもはや観察されないとき、投与レジメンは、q12wスケジュールに調整して戻されることになる。別の実施形態では、疾患活動性が維持期中のいずれの時点でも観察されない場合、治療間隔は、4週~q16wまで延長され得る。疾患活動性が、q16w又はq12wを超える他の投与レジメンの患者において観察される場合、治療間隔は、q12w投与レジメンに調整して戻され得る。
特定の実施形態では、疾患活動性評価(DAA)は、全ての予定された治療来院時に実行される。いくつかの実施形態では、本開示の方法又は使用は、ある用量のVEGFアンタゴニストを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して患者を評価することを含む。いくつかの実施形態では、本開示の方法又は使用は、q8w又はq12w毎の用量のVEGFアンタゴニストを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して患者を評価することを含む。
評価週では、患者は、現在、例えば8週、又は12週、又は16週の間隔のレジメンを受けていてもよい。評価は、患者が既存の間隔に留まるか又は異なる間隔に切り替えるかどうかを決定することができる。例えば、患者は、治療提供者によって決定されるとおりの疾患活動性の存在に基づいてq8w又はq12w又はq16w投与レジメンに再割り当てされる。
好適には、疾患活動性は、視覚機能、網膜構造及び漏出に基づいて評価され得る。本明細書に記載されるとおりの評価は、好ましくは、視覚機能、網膜構造及び漏出に対するVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の活性を評価するために以下の試験の1つ以上を含む:(i)最高矯正視力(BCVA)、例えば4メートルでのETDRS様チャートによる最高矯正視力、(ii)視力(VA)、(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、(iv)網膜内嚢胞/液の存在、(v)7フィールドステレオ色付きの眼底写真(CFP)に基づくETDRS DRSSスコア、(vi)光干渉断層撮影(OCT)、標準的若しくは広視野フルオレセイン血管造影(FA)、OCT血管造影及び/又は広視野CFP/FAによる解剖学的網膜評価、(vii)視野測定により評価される周辺視野、(viii)コントラスト感度、(viii)糖尿病網膜症の重症度。
視力は、プロトコル屈折から決定された最高の矯正を使用して評価され得る(BCVA)。BCVA測定値は、例えば、ETDRS様視力試験チャートを使用して座位において取得され得る。
光干渉断層撮影(OCT)、色付きの眼底写真及びフルオレセイン血管造影は、当業者に知られる方法に従って評価され得る。
CSTは、網膜色素上皮(RPE)から内境界膜(ILM)までを含んで測定された中心窩を中心とした円形1mm領域の平均厚さである。CSTは、例えば、スペクトルドメイン光干渉断層撮影(SD-OCT)を使用して測定され得る。
上の試験を実施する手段は、当業者により十分に理解され、一般的に使用される。
好適には、疾患活動性は、以下の1つ以上に基づいて評価され得る:(i)最高矯正視力(BCVA)、(ii)視力(VA)、(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び(iv)網膜内嚢胞/液の存在。眼性疾患活動性、例えばnAMD疾患活動性の存在は、以下の1つ以上を含む:(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、(ii)視力(VA)の低下、(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)における増大又は縮小の欠如、(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)。眼において測定される液は、網膜内液及び/又は網膜下液であり得る。
特定の実施形態では、眼性疾患活動性、例えばnAMD疾患活動性の存在は、以下の1つ以上を含む:
(i)≧2文字のBCVAの低下、例えば≧3文字のBCVAの低下、≧4文字のBCVAの低下、特に≧5文字のBCVAの低下、より具体的には、
・BCVAの低下は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたか、又は
・BCVAの低下は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(ii)≧1文字のVAの低下、例えば≧2文字のVAの低下、特に≧3文字のVAの低下、より具体的には、
・VAの低下は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたか、又は
・VAの低下は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(iii)≧25μmのCSFTの増大、例えば≧50μmのCSFTの増大特に、≧75μmのCSFTの増大、より具体的には、
・CSFTの増大は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたか、又は
・CSFTの増大は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、特に、
・新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較してVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFは、VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたか、又は
・新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFは、VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された。
疾患活動性が存在する場合(例えば、患者に関するベースライン読み取りと比較して又は任意の以前の評価と比較して、BCVAにより測定される文字の減少、CSTにおける増大、体液蓄積の増加及び/又は眼性疾患の重症度の増大)、より頻度の高い投与間隔が設定されて進められる。疾患活動性の改善が観察される場合、より頻度の低い投与間隔が設定される。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニスト後、「treat-to-control」(TtC)投与レジメンコンセプトに従って1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含み、例えば、投与間隔は、疾患活動性に基づいて治療間隔を短縮すること、維持すること又は延長することを含む患者の必要性を満たすために疾患活動性に基づいて調整される。Treat-to-Control(TtC)レジメンは、各患者に関する最適な治療間隔を決定するために持続的な疾患制御を必要とする。例えば、Treat-to-Control(TtC)投与レジメンは、2週又は4週の段階で投与間隔を増加させるか又は減少させることを必要とする。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者、例えば未治療の患者に、初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いてTreat-and-Extend(T&E)投与レジメンコンセプト(Wykoff et al.,2018)に従って1用量以上のVEGFアンタゴニストを投与することを含む。例えば、Treat-and-Extend(T&E)投与レジメンは、2週の段階で投与間隔を増加させるか又は減少させることを必要とする。
特定の実施形態では、投与頻度は、例えば、既定の視覚的及び解剖学的判定基準を使用して、疾患活動性評価のアウトカムに基づいて調整される。一実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、24週毎に1回(q24w)から18週毎に1回(q18w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。一実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、18週毎に1回(q18w)から12週毎に1回(q12w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。一実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて、12週毎に1回(q12w)から8週毎に1回(q8w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。別の実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて、8週毎に1回(q8w)から12週毎に1回(q12w)に投与間隔を増加させることによって調整され得る。別の実施形態では、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて12週毎に1回(q12w)から18週毎に1回(q18w)又は24週毎に1回(q24w)に投与間隔を増加させることによって調整され得る。疾患活動性が本明細書に記載されるとおりに同定されるとき、治療レジメンは、例えば、12週毎から8週毎(すなわちq8w)に変更され得る。本開示は、より短い投与間隔、例えば注射間隔が使用されるべきとき及びより長い投与間隔、例えば注射間隔が使用されるべきとき、例えば8週間間隔が使用されるべきとき及び12週間間隔が継続されるべきときを決定するために、疾患活動性評価に基づいて本発明者らによって確立された特定の判定基準を提供する。いくつかの場合において、患者は、しばらくの間、12週間隔のレジメンにあり、続いて8週間隔に切り替え、続いて12週間隔に切り替えて戻され得る。したがって、患者は、1つの間隔のレジメンに留まらなくてもよく、本明細書に記載される判定基準に従う評価に応じて切り替え得る。
一実施形態では、患者の疾患状態を確立するための疾患活動性の評価は、ベースラインで行われる(例えば、0週目;VEGFアンタゴニストによる最初の治療;VEGFアンタゴニストの最後の投与前)。治療レジメン中の疾患活動性の評価(DAA)は、評価を行う人(例えば、治療提供者)に一任されており、患者のベースライン疾患状態(例えば、0週目;VEGFアンタゴニストによる最初の治療;VEGFアンタゴニストの最後の投与前)を基準として視力並びに解剖学的及び形態学的及び臨床的パラメーターの変化に基づく。
特定の他の実施形態では、維持期中、VEGFアンタゴニストは、疾患活動性を決定するための視覚的及び/又は解剖学的アウトカムに基づいて、治療提供者(例えば、医師又は他の資格を有する医療従事者)の裁量で、必要に応じて、すなわち必要時(PRN)に投与される。
一実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなどの任意の認可された抗VEGF薬物である。一実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体(ブロルシズマブ若しくはラニビズマブ若しくはベバシズマブ又はファリシマブなどの二重特異性抗体など)又は抗VEGF DARPin(アビシパルなど)又は可溶性VEGF受容体(例えば、ヒト免疫グロブリンのFc断片を有するVEGF受容体ドメインとヒト免疫グロブリンのFc断片間の組み合わせで構成される融合タンパク質などのVEGF受容体ドメインで構成される融合タンパク質、例えばコンベルセプト、アフリベルセプト)又は抗VEGF抗体をコードする配列を含有するAAV(RegenxbioからのRGX-314など)、又はVEGF受容体ドメインをコードする配列を含有するAAV、例えばコンベルセプト(AdverumからのADVM-022など)又は任意の認可された抗VEGF薬物(ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなど)である。一実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブ又はラニビズマブ又はアフリベルセプトである。好ましい実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体、例えば全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2009/155724号パンフレットに記載される抗VEGF抗体である。
一実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、配列番号1に記載されるとおりの配列を有する可変重鎖及び配列番号2に記載されるとおりの配列を有する可変軽鎖を含む抗VEGF抗体である。
VH:配列番号1
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCTASGFSLTDYYYMTWVRQAPGKGLEWVGFIDPDDDPYYATWAKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAGGDHNSGWGLDIWGQGTLVTVSS
VL:配列番号2
EIVMTQSPSTLSASVGDRVIITCQASEIIHSWLAWYQQKPGKAPKLLIYLASTLASGVPSRFSGSGSGAEFTLTISSLQPDDFATYYCQNVYLASTNGANFGQGTKLTVLG
別の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、配列番号3に記載されるとおりの配列を含む抗VEGF抗体である。
好ましい実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブ(配列番号3の配列を含む)である。ブロルシズマブの配列は、配列番号4に記載される。発現ベクターにおける開始コドンに由来するメチオニンは、それが以下のとおりに翻訳後に切断されなかった場合には最終的なタンパク質に存在する。
別の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、以下のとおりの3つの軽鎖CDR(CDRL1、CDRL2及びCDRL3)及び3つの重鎖CDR(CDRH1、CDRH2、CDRH3)を含む抗VEGF抗体である。
CDRL1 QASEIIHSWLA 配列番号5
CDRL2 LASTLAS 配列番号6
CDRL3 QNVYLASTNGAN 配列番号7
CDRH1 GFSLTDYYYMT 配列番号8
CDRH2 FIDPDDDPYYATWAKG 配列番号9
CDRH3 GDHNSGWGLDI 配列番号10
ブロルシズマブは、約26kDaの分子量を有するVEGFのヒト化一本鎖Fv(scFv)抗体断片阻害剤である。それはVEGF-Aの阻害剤であり、VEGF-A分子の受容体結合部位に結合し、それにより内皮細胞の表面上でVEGF-Aとその受容体VEGFR1及びVEGFR2との相互作用を妨げることによって機能する。VEGF経路を介するシグナル伝達レベルの増大は、病理的な眼性血管新生及び網膜浮腫と関連する。VEGF経路の阻害は、nAMDを有する患者において新生血管病変の増殖を阻害し、網膜浮腫を回復させることが示されている。
好ましい実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである。したがって、前治療された患者は、ブロルシズマブと異なる1用量以上のVEGFアンタゴニストで前治療された患者である。いくつかの実施形態では、患者は、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択されるVEGFアンタゴニストで前治療された。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される。
いくつかの実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブであり、硝子体内注射として約1、約2、約3、約4、約5又は約6mg(例えば、約6mg/0.05mL)の用量で投与される。特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブであり、硝子体内注射として1、2、3、4、5又は6mg(例えば、6mg/0.05mL)の用量で投与される。
いくつかの実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、アフリベルセプトであり、硝子体内注射として約0.5、約1又は約2mg(例えば、約2mg/0.05mL)の用量で投与される。特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、アフリベルセプトであり、硝子体内注射として0.5、1又は2mg(例えば、2mg/0.05mL)の用量で投与される。したがって、前治療された患者は、1用量以上の、アフリベルセプトと異なるVEGFアンタゴニストで前治療された患者である。いくつかの実施形態では、患者は、ブロルシズマブ、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択されるVEGFアンタゴニストで前治療された。
いくつかの実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ラニビズマブであり、硝子体内注射として約0.2、約0.3、約0.4又は約0.5mg(例えば、約0.5mg/0.05mL)の用量で投与される。特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、ラニビズマブであり、硝子体内注射として0.2、0.3、0.4又は0.5mg(例えば、0.5mg/0.05mL)の用量で投与される。したがって、前治療された患者は、ラニビズマブと異なる1用量以上のVEGFアンタゴニストで前治療された患者である。いくつかの実施形態では、患者は、ブロルシズマブ、アフリベルセプト、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択されるVEGFアンタゴニストで前治療された。
VEGFアンタゴニストから別のものに切り替えられる患者に関する治療レジメン
本開示は、眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者に投与する方法を提供する。本開示は、眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者に投与する方法を提供し、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法を提供し、方法は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法を提供し、方法は、患者に初期用量の化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上の化合物Aを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上の化合物Aは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与され、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法を提供し、方法は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法を提供し、方法は、患者に初期用量の化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のための化合物Aの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の化合物Aを投与することを含み、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において、最高矯正視力(BCVA)を増加させるための、特にBCVAを≧5文字増加させる方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること(特に前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される);又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与する
ことを含み、特に、前記方法は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後にBCVAの≧5文字の増加をもたらし、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において、視力(VA)を増加させる方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること(特に前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される);又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、特に、前記方法は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後にVAの増加をもたらし、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において、中心サブフィールド厚(CSFT)を減少させるか又は縮小する方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること(特に前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される);又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、特に、前記方法は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後にCSFTの減少又は縮小をもたらし、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において、網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)を減少させるか又は低減する方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること(特に前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される);又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、特に、前記方法は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSFRと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後にIRC、及び/又はIRF、及び/又はSFRの減少又は低減をもたらし、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSFRは、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の最初の投与前に評価された。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト、ラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者の網膜において、VEGFを阻害するか又はVEGFレベルの抑制の方法を提供し、方法は、
(i)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること(特に前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される);又は
(ii)患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、特に、本開示の方法で治療された患者は、治療期間の少なくとも85%(例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、好ましくは100%)にわたって10pMの目標閾値未満、好ましくは5pMの目標閾値未満の遊離VEGF濃度の網膜レベルを有し、特に、治療期間は、少なくとも6ヶ月、好ましくは少なくとも12ヶ月又は52週である。
さらなる態様では、本開示の発明は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)は、患者に初期用量、続いて追加の1用量以上として投与され、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。好適には、本開示の発明は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のための化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を提供し、化合物A(例えば、ブロルシズマブ)は、患者に初期用量、続いて追加の1用量以上として投与され、特に、前記追加の1用量以上の化合物Aは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与され、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
さらなる態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)は、患者に初期用量後に眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として投与される。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のための化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を提供し、化合物A(例えば、ブロルシズマブ)は、患者に初期用量として投与された後、眼性疾患の治療のための化合物Aの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として投与され、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
さらなる態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を含む医薬組成物は、患者に初期用量、続いて追加の1用量以上として投与され、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のための化合物Aを含む医薬組成物を提供し、化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を含む医薬組成物は、患者に初期用量、続いて追加の1用量以上として投与され、特に、前記追加の1用量以上の化合物Aは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与され、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
さらなる態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物を提供し、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を含む医薬組成物は、患者に初期用量後に眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として投与される。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬としての使用のための化合物Aを含む医薬組成物提供し、化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を含む医薬組成物は、患者に初期用量として投与された後、眼性疾患の治療のための化合物Aの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として投与され、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬の製造のための化合物A(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量の化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上の化合物Aを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上の化合物Aは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与され、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための医薬の製造のための化合物A(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量の化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のための化合物Aの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の化合物Aを投与することを含み、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与される。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための化合物A(例えば、ブロルシズマブ)の使用を提供し、使用は、患者に初期用量の化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて追加の1用量以上の化合物Aを投与することを含み、特に、前記追加の1用量以上の化合物Aは、約8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で投与され、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一態様では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用を提供する。好適には、本開示は、1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療するための化合物A(例えば、ブロルシズマブ)の使用であって、患者に初期用量の化合物A(例えば、ブロルシズマブ)を投与し、続いて眼性疾患の治療のための化合物Aの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の化合物Aを投与することを含む使用を提供し、化合物A及び化合物Bは、VEGFアンタゴニストであり、化合物Aは、化合物Bと異なる。
一実施形態では、眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(特に増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される。一実施形態では、疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である。一実施形態では、疾患は、糖尿病網膜症(DR)である。一実施形態では、疾患は、増殖糖尿病網膜症(PDR)である。一実施形態では、疾患は、非増殖糖尿病網膜症(NPDR)である。一実施形態では、疾患は、網膜静脈閉塞症(RVO)、例えば網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、例えば網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)である。好ましい実施形態では、疾患は、nAMDである。別の好ましい実施形態では、疾患は、nAMDと関連するCNVである。
本開示の方法及び使用は、1用量以上の化合物B又はVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を以前に受容した患者又は1用量以上の化合物B又はVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者又は化合物B又はVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)による療法から化合物A又はVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)による療法に切り替えられた患者に好適である。
特定の実施形態では、患者は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えば任意の認可された抗VEGF薬物、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された。特定の実施形態では、患者は、少なくとも3ヶ月以上、好ましくは少なくとも6ヶ月以上にわたって1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えば任意の認可された抗VEGF薬物、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブは、約4週以上毎(≧q4w)、例えば約≧4~約≦24週(≧q4w~≦q24w)、約≧4~約≦18週(≧q4w~≦q18w)、約≧4~約≦12週(≧q4w~≦q12w)、約≧4~約≦10週(≧q4w~≦q10w)、特に約≧6~約≦10週(≧q6w~≦q10w)、より具体的には約≧6~約≦8週(≧q6w~≦q8w)、例えば≧4~≦24週(≧q4w~≦q24w)、≧4~≦18週(≧q4w~≦q18w)、≧4~≦12週(≧q4w~≦q12w)、≧4~≦10週(≧q4w~≦q10w)、特に≧6~≦10週(≧q6w~≦q10w)、より具体的には≧6~≦8週(≧q6w~≦q8w)の投与間隔、例えば注射間隔で患者に投与された。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブは、約1ヶ月以上毎の投与間隔、例えば注射間隔、例えば≧1ヶ月~≦6ヶ月、≧1ヶ月~≦5ヶ月、≧1ヶ月~≦4ヶ月、≧1ヶ月~≦3ヶ月、≧1ヶ月~≦2ヶ月、特に≦2ヶ月の投与間隔で患者に投与された。
いくつかの実施形態では、患者は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えば任意の認可された抗VEGF薬物、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブによる治療に対して不十分な応答を有したか又は十分に応答しなかったか又は無効であった。さらなる特定の実施形態では、患者は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えば任意の認可された抗VEGF薬物、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブによる維持治療に対して不十分な応答を有したか又は十分に応答しなかったか又は無効であった。
用語「不十分な応答」は、本明細書で使用する場合、少なくとも約3ヶ月以上、好ましくは少なくとも6ヶ月以上にわたって1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)で治療された患者、例えばVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで治療された患者が、治療される眼性疾患、例えばnAMDにおいて著しい改善を有しないか(不十分な応答)、又は十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患、例えばnAMDを有するか、又は眼性疾患活動性、例えばnAMD疾患活動性の存在を有することを意味する。
一例において、治療される眼性疾患、例えばnAMDにおける著しい改善がないこと又は不十分な応答は、以下の1つ以上によって特徴付けられる:(i)最高矯正視力(BCVA)における改善がないこと若しくは著しい改善がないこと若しくはほんのわずかな改善;(ii)視力(VA)における改善がないこと若しくは著しい改善がないこと若しくはほんのわずかな改善;(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)における改善がないこと若しくは著しい改善がないこと若しくはほんのわずかな改善;及び/又は(iv)網膜内嚢胞/液における改善がないこと若しくは著しい改善がないこと若しくはほんのわずかな改善。一例において、治療される眼性疾患、例えばnAMDにおける著しい改善がないこと(不十分な応答)は、以下の1つ以上によって特徴付けられる:
(i)VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療の3ヶ月後又は6ヶ月後又は9ヶ月以上後にBCVAに関して増加がないこと又は2若しくは3以下の文字の増加;
(ii)VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療の3ヶ月後又は6ヶ月後に視力(VA)に関して増加がないこと又は1若しくは2以下の文字の増加;
(iii)VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療の3ヶ月後又は6ヶ月後又は9ヶ月以上後に中心サブフィールド厚(CSFT)における≧25μm、例えば≧50μm以下の縮小又は減少がないこと;
(iv)VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療の3ヶ月後又は6ヶ月後又は9ヶ月以上後の残留の又は再発性の網膜内嚢胞/液の存在。
一実施形態では、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された患者は、治療される眼性疾患、例えばnAMDにおいて著しい改善を有しないか又は不十分な応答を有する(すなわち疾患活動性を示す残留の又は再発性の液、特に≧q6w~≦q10wの投与間隔、より具体的には≧q6w~≦q8wの投与間隔において疾患活動性を示す残留の又は再発性の液)。
特定の実施形態では、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)で治療された患者は、十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患、例えばnAMDを有する。一例において、十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患、例えばnAMDは、以下の1つ以上によって特徴付けられる:
(i)VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療の3ヶ月後又は6ヶ月後又は9ヶ月以上後に中心サブフィールド厚(CSFT)における≧25μm、例えば≧50μm以下の縮小又は減少がないこと;
(ii)VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療の3ヶ月後又は6ヶ月後又は9ヶ月以上後の残留の又は再発性の網膜内嚢胞/液の存在。
特定の実施形態では、眼性疾患活動性、例えばnAMD疾患活動性の存在は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)で治療された患者において同定された。眼性疾患、特にnAMDの存在は、以下の1つ以上を含み得る:(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、(ii)視力(VA)の低下、(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)における増大又は縮小の欠如、(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)。好適には、眼性疾患、特にnAMDの存在は、以下の1つ以上を含み得る:
(i)≧2文字のBCVAの低下、例えば≧3文字のBCVAの低下、≧4文字のBCVAの低下、≧5文字のBCVAの低下、特に、
・BCVAの低下は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニストBの最後の投与後の4週目又は6週目又は8週目又は12週目に観察され、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与前に評価されたか、又は
・BCVAの低下は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニストBの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(ii)≧1文字のVAの低下、例えば≧2文字のVAの低下、≧3文字のVAの低下、特に、
・VAの低下は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニストBの最後の投与後の4週目又は6週目又は8週目又は12週目に観察され、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与前に評価されたか、又は
・VAの低下は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニストBの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(iii)≧25μmのCSFTの増大、例えば≧50μmのCSFTの増大、≧75μmのCSFTの増大、特に、
・CSFTの増大は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニストBの最後の投与後の4週目又は6週目又は8週目又は12週目に観察され、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与前に評価されたか、又は
・CSFTの増大は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニストBの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、特に、
・新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較してVEGFアンタゴニストBの最後の投与後の4週目又は6週目又は8週目又は12週目に観察され、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与前に評価されたか、又は
・新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された。
特定の実施形態では、患者は、少なくとも18歳、例えば少なくとも50歳、例えば少なくとも65歳であり、十分に解剖学的に制御されていないnAMDを有する(すなわち疾患活動性を示す残留の又は再発性の液、特に≧q4w~≦q10wの注射間隔において疾患活動性を示す残留の又は再発性の液、より具体的には≧q6w~≦q10wの注射間隔において疾患活動性を示す残留の又は再発性の液)。
特定の実施形態では、患者は、AMDから二次的に生じる活動性脈絡膜新生血管(CNV)を有すると診断されており、この疾患のために以前に治療されている。一実施形態では、前治療された患者は、以下の1つ以上又は全てを有する:
・フルオレセイン血管造影によって見られるCNVからの活動性漏出及びCNVの続発症の存在によって確認されるCNV成分による網膜血管腫増殖(RAP)、例えば中央読影センターによって確認されるとおりの色素上皮剥離(PED)、網膜下色素上皮(sub-RPE)出血、蛍光の遮断、黄斑浮腫(SD-OCTによって見られるとおり、中心サブフィールドを冒す網膜内液(IRF)及び/又は網膜下液(SRF)及び/又は網膜下色素上皮(sub-RPE)液)を含む中心サブフィールドを冒すAMDに対して二次的に生じる活動性脈絡膜新生血管(CNV);
・ベースラインでの連続的な認可された抗VEGF治療にもかかわらず、SD-OCTによって見られるとおり中心サブフィールドを冒す残留の又は再発性の液(網膜内液(IRF)及び/又は網膜下液(SRF))を伴う≧q6w~≦q10wの投与間隔(例えば、注射間隔)での≧6ヶ月間の任意の認可された抗VEGF薬物による以前の治療。全体として、患者は、36ヶ月を超えて前治療されるべきではない;及び
・BCVAスコアは、スクリーニング時及びベースライン時の両方で、糖尿病網膜症早期治療試験(ETDRS)様視力チャートを使用して4メートルの開始距離で≦83及び≧38文字でなければならない(概算で20/25及び20/200のスネレンに等しい)。
いくつかの実施形態では、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で治療された患者は、VEGFアンタゴニストBによる治療に不耐容であった。
用語「不耐容」は、本明細書で使用する場合、治療に対する応答における1つ以上の副作用、特に有害な副作用、例えば対象において好ましくない及び意図されない徴候(異常な臨床検査所見を含む)又は症状若しくは疾患を有する患者を指す。好適には、VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療に応答した1つ以上の副作用は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)に対する過感受性、霧視、白内障、結膜出血、硝子体浮遊物、眼痛、眼内炎症、眼内圧上昇、網膜出血、硝子体剥離、結膜炎、網膜色素上皮裂孔、角膜擦過傷、過感受性、点状角膜炎、網膜裂孔、眼内炎、失明、網膜動脈閉塞症、網膜剥離、結膜充血、流涙増加、眼における異常な感覚、網膜色素上皮の剥離、網膜血管炎及び/又は網膜血管閉塞、例えば眼内炎症の存在下での網膜血管炎及び/又は網膜血管閉塞を含み得る。特定の実施形態では、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)で前治療された患者は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)又はVEGFアンタゴニストB(化合物B)を含む医薬組成物中の賦形剤のいずれかに対して過感受性であったか又は過感受性を発症した。過感受性反応は、発疹、そう痒、蕁麻疹、紅斑又は重度の眼内炎症として顕在化し得る。
いくつかの実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、患者は、(i)眼性炎症、特に活動性眼性炎症、並びに/又は(ii)網膜血管炎及び/若しくは網膜血管閉塞、例えば眼内炎症の存在下での網膜血管炎及び/若しくは網膜血管閉塞を有しない。
一実施形態では、本開示の方法及び使用は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療を中止し、代わりに患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含む。一実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、VEGFアンタゴニストA(化合物A)は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)の代わりに投与され、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、VEGFアンタゴニストA(化合物A)の投与中に患者に投与されない。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブのための投与スケジュールに従って患者に投与される。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、VEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブの最後の用量が患者に投与されてから最大約24週後以内、例えば最大約21週後以内、最大約18週後以内、最大約16週後以内、最大約12週後以内、特に最大約10週後以内、より具体的には最大約7週後以内、例えば最大約6週後以内、最大約5週後以内、最大約4週後以内に患者に投与される。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)による治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約24週以下、例えば最大約21週以下、最大約18週以下、最大約16週以下、最大約12週以下、特に最大約10週以下、より具体的には最大約7週以下、例えば最大約6週以下、最大約5週以下、最大約4週以下である。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)による治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約1ヶ月、又は最大約2ヶ月、又は最大約3ヶ月、又は最大約4ヶ月、又は最大約5ヶ月、又は最大約6ヶ月である。好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)が患者に投与されてから最大約3ヶ月後、特に最大約2ヶ月後に患者に投与される。
特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(化合物B)が患者に投与されてから最大約14週後、最大約12週後、最大約10週後、特に最大8週後、より具体的には最大約7週後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約14週、最大約12週、最大約10週、特に最大8週、より具体的には最大約7週であり、VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約2ヶ月又は最大約3ヶ月であり、VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブである。
特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(化合物B)が患者に投与されてから最大約24週後、例えば最大約21週後、最大約18週後、特に最大約16週後、より具体的には最大約12週後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストは、アフリベルセプトである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約24週、例えば最大約21週、最大約18週、特に最大約16週、より具体的には最大約12週であり、VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約3ヶ月、又は最大約4ヶ月、又は最大約5ヶ月であり、VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトである。
特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから最大約14週後、例えば最大約13週後、最大約12週後、最大約11週後、特に最大約10週後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストB(化合物B)は、ブロルシズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約14週、例えば最大約13週、最大約12週、最大約11週、特に最大約10週であり、VEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の投与の開始との間の期間は、最大約2ヶ月、又は最大約3ヶ月、又は最大約4ヶ月であり、VEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブである。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブが患者に投与されてから約≧4~約≦24週後(例えば、約1ヶ月~6ヶ月後)、例えば約≧4~約≦21週後(例えば、約1ヶ月~5ヶ月後)、約≧4~約≦18週後、約≧4~約≦16週後(例えば、約1ヶ月~4ヶ月後)、約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~3ヶ月後)、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与される。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)による治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、約4~6週、約4~8週、又は約4~10週、又は約4~12週、又は約4~16週、又は約4~18週、又は約4~21週、又は約4~24週、特に約6~8週、又は約6~10週、又は約6~12週、又は約6~16週、又は約6~18週、又は約6~21週、又は約6~24週である。いくつかの実施形態では、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)による治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、約1ヶ月~約2ヶ月、又は約1ヶ月~約3ヶ月、又は約1ヶ月~約4ヶ月、又は約1ヶ月~約5ヶ月、又は約1ヶ月~約6ヶ月である。好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)が患者に投与されてから約1ヶ月~約3ヶ月後、特に約1ヶ月~約2ヶ月後に患者に投与される。
特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(化合物B)が患者に投与されてから約≧4~約≦14週後、例えば約≧4~約≦12週後、約≧4~約≦10週後、特に約≧4~約≦8週後、より具体的には約≧6~約≦8週後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、約4~14週、約4~12週、又は約4~10週、又は約4~8週、又は約6~8週であり、VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、約1ヶ月~約3ヶ月又は約1ヶ月~約2ヶ月であり、VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブである。好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約1ヶ月~約3ヶ月後、特に約1ヶ月~約2ヶ月後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブである。
特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(化合物B)が患者に投与されてから約≧4~約≦24週後(例えば、約1ヶ月~6ヶ月後)、例えば約≧4~約≦21週後(例えば、約1ヶ月~5ヶ月後)、約≧4~約≦18週後、約≧4~約≦16週後(例えば、約1ヶ月~4ヶ月後)、約≧4~約≦14週後(例えば、約1ヶ月~3ヶ月後)、特に約≧6~約≦14週後、より具体的には約≧8~約≦12週後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、約6~12週、又は約8~12週、又は約8~16週、又は約8~18週、又は約8~21週、又は約8~24週であり、VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与の開始との間の期間は、約2ヶ月~約3ヶ月、又は約2ヶ月~約4ヶ月、又は約2ヶ月~約5ヶ月、又は約2ヶ月~約6ヶ月であり、VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトである。好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約2ヶ月~約3ヶ月後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトである。
特定の実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(化合物B)が患者に投与されてから約≧4~約≦14週後、例えば約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~約3ヶ月後)、約≧4~約≦10週後、特に約≧6~約≦10週後、より具体的には約≧8~約≦10週後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の投与の開始との間の期間は、約≧4~約≦14週、例えば約≧4~約≦12週(例えば、約1ヶ月~3ヶ月)、約≧4~約≦10週、特に約≧6~約≦10週、より具体的には約≧8~約≦10週であり、VEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブである。
特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブの投与の開始との間の期間は、約6~14週、約6~12週、又は約6~10週、又は約8~10週であり、VEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブである。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストBによる治療の中止と、VEGFアンタゴニストA(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の投与の開始との間の期間は、約2ヶ月~約3ヶ月であり、VEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブである。好適には、本開示の方法及び使用は、患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を投与することを含み、初期用量のVEGFアンタゴニストAは、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約2ヶ月~約3ヶ月後に患者に投与され、VEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブである。
特定の実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブ後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。特定の実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、約4週以上、好ましくは約6週以上、より好ましくは約8週以上、例えば約12週以上の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、約≧4~約≦24週(≧q4w~≦q24w)、好ましくは約≧6~約≦24週(≧q6w~≦q24w)、より好ましくは約≧8~約≦24週(≧q8w~≦q24w)、例えば約≧8~約≦18週(≧q8w~≦q18w)、約≧8~約≦12週(≧q8w~≦q12w)の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。特定の実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、約1ヶ月以上、例えば約2ヶ月以上、約3ヶ月以上、約4ヶ月以上、約5ヶ月以上、約6ヶ月以上の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。好ましい実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、約2ヶ月以上の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。より好ましい実施形態では、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、約3ヶ月以上の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、約1ヶ月~約6ヶ月、好ましくは約2ヶ月~約6ヶ月(例えば、約2ヶ月~約3ヶ月)、より好ましくは約3ヶ月~約6ヶ月の投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。
好適には、本開示の方法及び使用は、別のVEGF療法で前治療された患者に初期投与、例えばVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブの注射を施した後、8週(2ヶ月)~12週(3ヶ月)毎に1回及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに、特に12週(3ヶ月)毎に1回のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)によるその後の投与、例えば注射を施すことを含む。好適には、本開示の方法及び使用は、別のVEGF療法による治療に無効であった患者にVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の初期投与、例えば注射を施した後、8週(2ヶ月)~12週(3ヶ月)毎に1回及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに、特に12週(3ヶ月)毎に1回のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)によるその後の投与、例えば注射を施すことを含む。
好適には、本開示は、患者に別のVEGF治療、例えばVEGFアンタゴニストB治療(化合物B治療)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブからVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブの投与を開始するとき、VEGFアンタゴニストAの負荷(例えば、月3回の注射又は3回のq4w注射又は3回のq6w注射)が必要ではない方法及び使用を提供する。好適には、本開示の方法及び使用のVEGFアンタゴニストAの投与レジメンは、VEGFアンタゴニストAの負荷期(例えば、月3回の注射又は3回のq4w注射又は3回のq6w注射)を必要としない。好適には、別のVEGFアンタゴニスト、例えばVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)の維持治療に無効であった患者は、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)維持レジメンに切り替えられる。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、眼性疾患、例えばnAMDの治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持期レジメンに従う投与間隔において、特にVEGFアンタゴニストAのための対応する薬物ラベルに指定されるとおり、1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。好適には、初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)後、眼性疾患、例えばnAMDの治療のためのVEGFアンタゴニストAの維持期レジメンに従う投与間隔で且つVEGFアンタゴニストAの負荷期を伴わずに(例えば、VEGFアンタゴニストAの最初の月3回の注射を伴わずに)1用量以上のVEGFアンタゴニストAが続く。
いくつかの実施形態では、本開示の方法及び使用は、患者に本明細書に記載されるとおり且つVEGFアンタゴニストAの負荷期を伴わない投与間隔、例えば注射間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含む。
特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された患者は、VEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブに切り替えられ、VEGFアンタゴニストAの初期注射後に約12週毎(q12w)の追加の注射を受ける。特定の実施形態では、VEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者は、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)に切り替えられ、VEGFアンタゴニストAの初期注射後に約8週毎(q8w)の追加の注射を受ける。VEGFアンタゴニストAの初期注射後の注射は、本明細書で「維持期」と称される。維持期は、約4週、約5週、約6週、約7週、約8週、約9週、約10週、約11週、約12週、約13週、約14週、約15週、約16週、約17週、約18週、約19週、約20週、約21週、約22週、約23週又は約24週の間隔、そのような間隔の組み合わせを含む間隔で追加の用量を投与することを含み得る。好ましい実施形態では、維持期は、約8週、約9週、約10週、約11週、約12週、約13週、約14週、約15週、約16週、約17週、約18週、約19週、約20週、約21週、約22週、約23週又は約24週の間隔、そのような間隔の組み合わせを含む間隔で追加の用量を投与することを含む。維持期は、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月の間隔、そのような間隔の組み合わせを含む間隔で追加の用量を投与することを含み得る。好ましい実施形態では、維持期は、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月の間隔、そのような間隔の組み合わせを含む間隔で追加の用量を投与することを含む。
一実施形態では、本開示の方法及び使用は、VEGFアンタゴニストB(化合物B)による治療を中止し、代わりに患者に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与することを含み、方法及び使用は、VEGFアンタゴニストAを以下のスケジュールに従って前治療された患者に投与することを含む:(i)初期用量のVEGFアンタゴニストA、及び(ii)約8~約12週の間隔、例えば約8週の間隔若しくは約12週の間隔又は約2ヶ月~約3ヶ月の間隔、例えば約2ヶ月の間隔若しくは約3ヶ月の間隔で投与される「維持期」又は追加の用量のVEGFアンタゴニストA。
患者は、患者の眼内、例えば網膜、硝子体及び水性区画中のVEGF産生速度のレベルに依存しない本開示の方法及び使用に従う治療に好適である。本開示の方法及び使用に従う治療に好適な患者は、眼内、例えば網膜、硝子体及び水性区画中において低レベルのVEGF産生速度を有し得、特に、VEGF産生のレベルは、≦10fmol/日であり、特に≦5fmol/日であり、より具体的には≦4fmol/日である。本開示の方法及び使用に従う治療に好適な患者は、眼内、例えば網膜、硝子体及び水性区画中において中程度のレベル(又は平均レベル)のVEGF産生速度を有し得、特に、VEGF産生のレベルは、>10fmol/日<25fmol/日、例えば>10fmol/日及び≦20fmol/日、≧15fmol/日及び≦20fmol/日であり、特に≧16fmol/日及び≦18fmol/日であり、より具体的には約≧17fmol/日及び≦18fmol/日である。本開示の方法及び使用に従う治療に好適な患者は、眼内、例えば網膜、硝子体及び水性区画中において高レベルのVEGF産生速度を有し得、特に、VEGF産生のレベルは、≧25fmol/日であり、特に≧30fmol/日である。
特定の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)で前治療された患者において新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法及び使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与し、続いて約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、VEGFアンタゴニストAが、ブロルシズマブであり、より具体的にはVEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである方法及び使用を提供する。
さらなる特定の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された患者において新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法及び使用であって、
(a)初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)が患者に投与されてから約≧4~約≦24週後(例えば、約1ヶ月~6ヶ月後)、例えば約≧4~約≦21週後(例えば、約1ヶ月~5ヶ月後)、約≧4~約≦18週後、約≧4~約≦16週後(例えば、約1ヶ月~4ヶ月後)、約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~3ヶ月後)、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与した後、
(b)約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、
特に、VEGFアンタゴニストAが、ブロルシズマブであり、
より具体的には、VEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである方法及び使用を提供する。
さらなる特定の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された患者において新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法及び使用であって、
(a)VEGFアンタゴニストBによる治療を中止すること又はVEGFアンタゴニストBをVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)で置き換えること
(b)初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約≧4~約≦24週後(例えば、約1ヶ月~6ヶ月後)、例えば約≧4~約≦21週後(例えば、約1ヶ月~5ヶ月後)、約≧4~約≦18週後、約≧4~約≦16週後(例えば、約1ヶ月~4ヶ月後)、約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~3ヶ月後)、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与した後、
(c)約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、
特に、VEGFアンタゴニストAが、ブロルシズマブであり、
より具体的には、VEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである方法及び使用を提供する。
さらなる特定の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)で前治療された患者において新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法及び使用であって、
(a)初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約≧4~約≦14週後、例えば約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~約3ヶ月後)、約≧4~約≦10週後、特に約≧6~約≦10週後、より具体的には約≧8~約≦10週後に患者に投与した後、
(b)約4~約12週、特に約4~約8週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を投与すること
を含み、
VEGFアンタゴニストBが、ブロルシズマブであり、
特に、VEGFアンタゴニストAが、アフリベルセプト又はラニビズマブであり、
より具体的には、アフリベルセプトの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約2mg、特に2mgであるか又はラニビズマブの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約0.5mg、特に0.5mgである方法及び使用を提供する。
さらなる特定の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)を以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)で前治療された患者において新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法及び使用であって、
(a)VEGFアンタゴニストBによる治療を中止すること又はVEGFアンタゴニストBをVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで置き換えること、
(b)初期用量のVEGFアンタゴニストAを、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約≧4~約≦14週後、例えば約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~約3ヶ月後)、約≧4~約≦10週後、特に約≧6~約≦10週後、より具体的には約≧8~約≦10週後に患者に投与した後、
(c)約4~約12週、特に約4~約8週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)を投与すること
を含み、
VEGFアンタゴニストBが、ブロルシズマブであり、
特に、VEGFアンタゴニストAが、アフリベルセプト又はラニビズマブであり、
より具体的には、アフリベルセプトの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約2mg、特に2mgであるか又はラニビズマブの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約0.5mg、特に0.5mgである方法及び使用を提供する。
一実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された患者において糖尿病黄斑浮腫(DME)を治療する方法及び使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを投与し、続いて約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含み、特に、VEGFアンタゴニストAが、ブロルシズマブであり、より具体的にはVEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである方法及び使用を提供する。
さらなる特定の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された患者において糖尿病黄斑浮腫(DME)を治療する方法及び使用であって、
(a)初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブを、最後の用量のVEGFアンタゴニストB(例えば、アフリベルセプト又はラニビズマブ)が患者に投与されてから約≧4~約≦24週後(例えば、約1ヶ月~6ヶ月後)、例えば約≧4~約≦21週後(例えば、約1ヶ月~5ヶ月後)、約≧4~約≦18週後、約≧4~約≦16週後(例えば、約1ヶ月~4ヶ月後)、約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~3ヶ月後)、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与した後、
(b)約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、
特に、VEGFアンタゴニストAが、ブロルシズマブであり、
より具体的には、VEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである方法及び使用を提供する。
さらなる特定の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブで前治療された患者において糖尿病黄斑浮腫(DME)を治療する方法及び使用であって、
(a)VEGFアンタゴニストBによる治療を中止すること又はVEGFアンタゴニストBをVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブで置き換えること;
(b)初期用量のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を、最後の用量のVEGFアンタゴニストBが患者に投与されてから約≧4~約≦24週後(例えば、約1ヶ月~6ヶ月後)、例えば約≧4~約≦21週後(例えば、約1ヶ月~5ヶ月後)、約≧4~約≦18週後、約≧4~約≦16週後(例えば、約1ヶ月~4ヶ月後)、約≧4~約≦12週後(例えば、約1ヶ月~3ヶ月後)、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に患者に投与した後、
(c)約8~約12週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与すること
を含み、
特に、VEGFアンタゴニストAが、ブロルシズマブであり、
より具体的には、VEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)が、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである方法及び使用を提供する。
別の実施形態では、本開示は、1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばブロルシズマブを以前に受容した患者又は1用量以上のVEGFアンタゴニストB(化合物B)、例えばブロルシズマブで前治療された患者において新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を治療する方法及び使用であって、患者に初期用量のVEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばアフリベルセプト又はラニビズマブを投与し、続いて約8~約12週、好ましくは8週の投与間隔で1用量以上のVEGFアンタゴニストAを投与することを含む方法及び使用を提供する。好適には、VEGFアンタゴニストAは、アフリベルセプトである。好適には、VEGFアンタゴニストAは、アフリベルセプトであり、VEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)は、約2mgである。好適には、VEGFアンタゴニストAは、ラニビズマブである。好適には、VEGFアンタゴニストAは、ラニビズマブであり、VEGFアンタゴニストAの用量(例えば、初期用量及びその後の用量)は、約0.5mgである。
特定の実施形態では、維持期は、VEGFアンタゴニストA(化合物A)、例えばブロルシズマブが、12週毎に1回(q12w)投与される投与レジメンで開始し、投与間隔は、疾患活動性評価に応じて調整される(例えば、±2、3、4、5、6、7、8、10、11又は12週)。例えば、疾患活動性がq12w用量を投与する前に観察される場合、患者は、計画どおりにq12w用量を受容することになり、8週後に次の用量を受容し、したがって疾患活動性がもはや観察されなくなるまでq8w投与レジメンに置かれる。疾患活動性がもはや観察されないとき、投与レジメンは、q12wスケジュールに調整して戻されることになる。別の実施形態では、疾患活動性が維持期中のいずれの時点でも観察されない場合、治療間隔は、4週~q16wまで延長され得る。疾患活動性が、q16w又はq12wを超える他の投与レジメンの患者において観察される場合、治療間隔は、q12w投与レジメンに調整して戻され得る。
特定の実施形態では、疾患活動性評価(DAA)は、全ての予定された治療来院時に実行される。評価週では、患者は、現在、例えば8週、又は12週、又は16週の間隔のレジメンを受けていてもよい。評価は、患者が既存の間隔に留まるか又は異なる間隔に切り替えるかどうかを決定することができる。例えば、患者は、治療提供者によって決定されるとおりの疾患活動性の存在に基づいてq8w又はq12w又はq16w投与レジメンに再割り当てされる。
好適には、疾患活動性は、視覚機能、網膜構造及び漏出に基づいて評価され得る。本明細書に記載されるとおりの評価は、好ましくは、視覚機能、網膜構造及び漏出に対するVEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)の活性を評価するために以下の試験の1つ以上を含む:(i)最高矯正視力(BCVA)、例えば4メートルでのETDRS様チャートによる最高矯正視力、(ii)視力(VA)、(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、(iv)網膜内嚢胞/液の存在、(v)7フィールドステレオ色付きの眼底写真(CFP)に基づくETDRS DRSSスコア、(vi)光干渉断層撮影(OCT)、標準的若しくは広視野フルオレセイン血管造影(FA)、OCT血管造影及び/又は広視野CFP/FAによる解剖学的網膜評価、(vii)視野測定により評価される周辺視野、(viii)コントラスト感度、(viii)糖尿病網膜症の重症度。
好適には、疾患活動性は、以下の1つ以上に基づいて評価され得る:(i)最高矯正視力(BCVA)、(ii)視力(VA)、(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び(iv)網膜内嚢胞/液の存在。眼性疾患活動性、特にnAMD疾患活動性の存在は、以下の1つ以上を含む:(i)最高矯正視力(BCVA)の低下、(ii)視力(VA)の低下、(iii)中心サブフィールド厚(CSFT)における増大又は縮小の欠如、(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)。眼において測定される液は、網膜内液及び/又は網膜下液であり得る。
特定の実施形態では、眼性疾患活動性、特にnAMD疾患活動性の存在は、以下の1つ以上を含む:
(i)≧2文字のBCVAの低下、例えば≧3文字のBCVAの低下、≧4文字のBCVAの低下、特に≧5文字のBCVAの低下、より具体的には、
・BCVAの低下は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたか、又は
・BCVAの低下は、ベースラインBCVAと比較してVEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインBCVAは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(ii)≧1文字のVAの低下、例えば≧2文字のVAの低下、特に≧3文字のVAの低下、より具体的には、
・VAの低下は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたか、又は
・VAの低下は、ベースラインVAと比較してVEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインVAは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(iii)≧25μmのCSFTの増大、例えば≧50μmのCSFTの増大特に、≧75μmのCSFTの増大、より具体的には、
・CSFTの増大は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたか、又は
・CSFTの増大は、ベースラインCSFTと比較してVEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインCSFTは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された;
(iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、特に、
・新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較してVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の最後の投与後の8週目又は12週目に観察され、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたか、又は
・新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)は、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上後、例えば6ヶ月以上後に観察され、ベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFは、VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価された。
疾患活動性が存在する場合(例えば、患者に関するベースライン読み取りと比較して又は任意の以前の評価と比較して、BCVAにより測定される文字の減少、CSTにおける増大、体液蓄積の増加及び/又は眼性疾患の重症度の増大)、より頻度の高い投与間隔が設定されて進められる。疾患活動性の改善が観察される場合、より頻度の低い投与間隔が設定される。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者に「treat-to-control」(TcT)投与レジメンコンセプトに従って1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与することを含み、例えば、投与間隔は、疾患活動性に基づいて治療間隔を短縮すること、維持すること又は延長することを含む患者の必要性を満たすために疾患活動性に基づいて調整される。Treat-to-Control(TtC)レジメンは、各患者に関する最適な治療間隔を決定するために持続的な疾患制御を必要とする。例えば、Treat-to-Control(TtC)投与レジメンは、2週又は4週の段階で投与間隔を増加させるか又は減少させることを必要とする。
好適には、本開示の方法及び使用は、患者に、Treat-and-Extend(T&E)投与レジメンコンセプト(Wykoff et al.,2018)に従って1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を投与することを含む。例えば、Treat-and-Extend(T&E)投与レジメンは、2週の段階で投与間隔を増加させるか又は減少させることを必要とする。
特定の実施形態では、投与頻度は、例えば、既定の視覚的及び解剖学的判定基準を使用して、疾患活動性評価のアウトカムに基づいて調整される。一実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、24週毎に1回(q24w)から18週毎に1回(q18w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。一実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、18週毎に1回(q18w)から12週毎に1回(q12w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。一実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて12週毎に1回(q12w)から8週毎に1回(q8w)又は6週毎に1回(q6w)に投与間隔を減少させることによって調整され得る。別の実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて6週毎に1回(q6w)又は8週毎に1回(q8w)から12週毎に1回(q12w)に投与間隔を増加させることによって調整され得る。別の実施形態では、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)の投与頻度は、任意の予定された治療来院時の疾患活動性評価に基づいて12週毎に1回(q12w)から18週毎に1回(q18w)又は24週毎に1回(q24w)に投与間隔を増加させることによって調整され得る。疾患活動性が本明細書に記載されるとおりに同定されるとき、治療レジメンは、例えば、12週毎から8週毎(すなわちq8w)に変更され得る。本開示は、より短い投与間隔、例えば注射間隔が使用されるべきとき及びより長い投与間隔、例えば注射間隔が使用されるべきとき、例えば8週間間隔が使用されるべきとき及び12週間間隔が継続されるべきときを決定するために、疾患活動性評価に基づいて本発明者らによって確立された特定の判定基準を提供する。いくつかの場合において、患者は、しばらくの間、12週間隔のレジメンにあり、続いて8週間隔に切り替え、続いて12週間隔に切り替えて戻され得る。したがって、患者は、1つの間隔のレジメンに留まらなくてもよく、本明細書に記載される判定基準に従う評価に応じて切り替え得る。
一実施形態では、患者の疾患状態を確立するための疾患活動性の評価は、ベースラインで行われる(例えば、0週目;VEGFアンタゴニストBによる最初の治療;VEGFアンタゴニストAによる最初の治療;VEGFアンタゴニストBの最後の投与前;VEGFアンタゴニストAの最後の投与前)。治療レジメン中の疾患活動性の評価(DAA)は、評価を行う人(例えば、治療提供者)に一任されており、患者のベースライン疾患状態(例えば、0週目;VEGFアンタゴニストBによる最初の治療;VEGFアンタゴニストAによる最初の治療;VEGFアンタゴニストBの最後の投与前;VEGFアンタゴニストAの最後の投与前)を基準として視力並びに解剖学的及び形態学的及び臨床的パラメーターの変化に基づく。
特定の他の実施形態では、維持期中、VEGFアンタゴニストは、疾患活動性を決定するための視覚的及び/又は解剖学的アウトカムに基づいて、治療提供者(例えば、医師又は他の資格を有する医療従事者)の裁量で、必要に応じて、すなわち必要時(PRN)に投与される。
一実施形態では、本開示の化合物A又はVEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニスト「A」は、ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなどの任意の認可された抗VEGF薬物である。一実施形態では、本開示の化合物A又はVEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニスト「A」は、抗VEGF抗体(ブロルシズマブ若しくはラニビズマブ若しくはベバシズマブ又はファリシマブなどの二重特異性抗体など)又は抗VEGF DARPin(アビシパルなど)又は可溶性VEGF受容体(例えば、ヒト免疫グロブリンのFc断片を有するVEGF受容体ドメインとヒト免疫グロブリンのFc断片間の組み合わせで構成される融合タンパク質などのVEGF受容体ドメインで構成される融合タンパク質、例えばコンベルセプト、アフリベルセプト)又は抗VEGF抗体をコードする配列を含有するAAV(RegenxbioからのRGX-314など)、又はVEGF受容体ドメインをコードする配列を含有するAAV、例えばコンベルセプト(AdverumからのADVM-022など)又は任意の認可された抗VEGF薬物(ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなど)である。好ましい実施形態では、本開示の化合物A又はVEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブ又はラニビズマブ又はアフリベルセプトである。より好ましい実施形態では、本開示の化合物A又はVEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブである。
一実施形態では、本開示の化合物B又はVEGFアンタゴニストB又はVEGFアンタゴニスト「B」は、ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなどの任意の認可された抗VEGF薬物である。一実施形態では、本開示の化合物B又はVEGFアンタゴニストB又はVEGFアンタゴニスト「B」は、抗VEGF抗体(ブロルシズマブ若しくはラニビズマブ若しくはベバシズマブ又はファリシマブなどの二重特異性抗体など)又は抗VEGF DARPin(アビシパルなど)又は可溶性VEGF受容体(例えば、ヒト免疫グロブリンのFc断片を有するVEGF受容体ドメインとヒト免疫グロブリンのFc断片間の組み合わせで構成される融合タンパク質などのVEGF受容体ドメインで構成される融合タンパク質、例えばコンベルセプト、アフリベルセプト)又は抗VEGF抗体をコードする配列を含有するAAV(RegenxbioからのRGX-314など)、又はVEGF受容体ドメインをコードする配列を含有するAAV、例えばコンベルセプト(AdverumからのADVM-022など)又は任意の認可された抗VEGF薬物(ブロルシズマブ、ラニビズマブ又はアフリベルセプトなど)である。好ましい実施形態では、本開示の化合物B又はVEGFアンタゴニストBは、ブロルシズマブ又はラニビズマブ又はアフリベルセプトである。より好ましい実施形態では、本開示の化合物B又はVEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブ又はアフリベルセプトである。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト(VEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニストB、特にVEGFアンタゴニストA)は、抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト(VEGFアンタゴニストA(化合物A)又はVEGFアンタゴニストB(化合物B)、特にVEGFアンタゴニストA)は、抗VEGF抗体、特に全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2009/155724号パンフレットに記載される抗VEGF抗体である。
一実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト(VEGFアンタゴニストA(化合物A)又はVEGFアンタゴニストB(化合物B)、特にVEGFアンタゴニストA)は、配列番号1に記載されるとおりの配列を有する可変重鎖及び配列番号2に記載されるとおりの配列を有する可変軽鎖を含む抗VEGF抗体である。
別の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト(VEGFアンタゴニストA(化合物A)又はVEGFアンタゴニストB(化合物B)、特にVEGFアンタゴニストA)は、配列番号3に記載されるとおりの配列を含む抗VEGF抗体である。
好ましい実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト(VEGFアンタゴニストA(化合物A)又はVEGFアンタゴニストB(化合物B)、特にVEGFアンタゴニストA)は、ブロルシズマブ(配列番号3の配列を含む)である。ブロルシズマブの配列は、配列番号4に記載される。発現ベクターにおける開始コドンに由来するメチオニンは、それが以下のとおりに翻訳後に切断されなかった場合には最終的なタンパク質に存在する。
別の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト(VEGFアンタゴニストA(化合物A)又はVEGFアンタゴニストB(化合物B)、特にVEGFアンタゴニストA)は、以下のとおりの3つの軽鎖CDR(CDRL1、CDRL2及びCDRL3)及び3つの重鎖CDR(CDRH1、CDRH2、CDRH3)を含む抗VEGF抗体である。
CDRL1 QASEIIHSWLA 配列番号5
CDRL2 LASTLAS 配列番号6
CDRL3 QNVYLASTNGAN 配列番号7
CDRH1 GFSLTDYYYMT 配列番号8
CDRH2 FIDPDDDPYYATWAKG 配列番号9
CDRH3 GDHNSGWGLDI 配列番号10
好ましい実施形態では、本開示の化合物A又はVEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブであり、本開示の化合物B又はVEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブ又はアフリベルセプトである。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、例えばVEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニストBは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される。
いくつかの実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブであり、硝子体内注射として約1、約2、約3、約4、約5又は約6mg(例えば、約6mg/0.05mL)の用量で投与される。特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブであり、硝子体内注射として1、2、3、4、5又は6mg(例えば、6mg/0.05mL)の用量で投与される。
いくつかの実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、硝子体内注射として約0.5、約1又は約2mg(例えば、約2mg/0.05mL)の用量で投与される。特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、硝子体内注射として0.5、1又は2mg(例えば、2mg/0.05mL)の用量で投与される。
いくつかの実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、硝子体内注射として約0.2、約0.3、約0.4又は約0.5mg(例えば、約0.5mg/0.05mL)の用量で投与される。特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、硝子体内注射として0.2、0.3、0.4又は0.5mg(例えば、0.5mg/0.05mL)の用量で投与される。
医薬調製物
一態様では、本開示の方法又は使用は、VEGFアンタゴニスト、例えば抗VEGF抗体を含む医薬製剤又は医薬組成物の使用を含む。用語「医薬製剤」又は「医薬組成物」は、アンタゴニスト、例えば抗体又は抗体誘導体の生物活性が明白に効果的になることを可能にするための形態であり、且つ製剤又は組成物が投与されることになる対象に対して毒性である追加の構成成分を含有しない調製物を指す。「薬学的に許容される」賦形剤(ビヒクル、添加剤)は、有効用量の利用される活性成分をもたらすために対象哺乳動物に適度に投与され得るものである。
「安定な」製剤は、治療剤、例えばVEGFアンタゴニスト、例えば抗VEGF抗体又はその抗体誘導体が、保管時にその物理的安定性及び/又は化学的安定性及び/又は生物活性を本質的に保持しているものである。タンパク質安定性を測定するための様々な分析手法は、当技術分野で利用可能であり、例えばPeptide and Protein Drug Delivery,247-301,Vincent Lee Ed.,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,Pubs.(1991)及びJones,A.Adv.Drug Delivery Rev.10:29-90(1993)において概説される。安定性は、選択された期間において選択された温度で測定され得る。好ましくは、製剤は、少なくとも1週間室温(約30℃)又は40℃で安定であり且つ/又は少なくとも3ヶ月~2年間約2~8℃で安定である。さらに、製剤は、好ましくは、製剤の凍結(例えば、-70℃まで)及び解凍後に安定である。
アンタゴニスト、例えば抗体又は抗体誘導体は、それが色及び/又は透明度の目視検査時又はUV光散乱法若しくはサイズ排除クロマトグラフィー若しくは他の好適な技術的に認められた方法によって測定されるとおり、凝集、分解、沈殿及び/又は変性について定義された放出仕様を満たす場合、医薬製剤において「その物理的安定性を保持している」。
アンタゴニスト、例えば抗体又は抗体誘導体は、所与の時間での化学的安定性が、化合物、例えばタンパク質が依然として下で定義されるとおりのその生物活性を保持しているとみなされるものである場合、医薬製剤において「その化学的安定性を保持している」。化学的安定性は、タンパク質の化学的に改変された形態を検出し、定量化することによって評価され得る。化学的改変は、例えば、サイズ排除クロマトグラフィー、SDS-PAGE及び/又はマトリックス支援レーザー脱離イオン化/飛行時間質量分析(MALDI/TOF MS)を使用して評価され得るサイズ改変(例えば、クリッピング)を含み得る。化学的改変の他の型は、例えば、イオン交換クロマトグラフィーによって評価され得る電荷改変(例えば、脱アミド化の結果として生じる)を含む。
アンタゴニスト、例えば抗体又は抗体誘導体は、所与の時間での抗体の生物活性が、例えば、医薬製剤が抗原結合アッセイにおいて決定されるとおりに調製された時点で示される生物活性の約10%以内(アッセイの誤差以内)である場合、医薬製剤において「その生物活性を保持している」。抗体のための他の「生物活性」アッセイは、本明細書で下に詳述される。
「等張」は、目的の製剤がヒト血液と本質的に同じ浸透圧を有することを意味する。等張製剤は一般に、約250~350mOsmの浸透圧を有することになる。等張性は、例えば、蒸気圧又は氷結型浸透圧計を使用して測定され得る。
「ポリオール」は、複数のヒドロキシル基を有する物質であり、糖(還元糖及び非還元糖)、糖アルコール及び糖酸を含む。本明細書の好ましいポリオールは、約600kD未満(例えば、約120~約400kDの範囲)である分子量を有する。「還元糖」は、金属イオンを還元することができるか又はタンパク質中のリジン及び他のアミノ基と共有結合的に反応することができるヘミアセタール基を含有するものであり、「非還元糖」は、還元糖のこれらの特性を有しないものである。還元糖の例は、フルクトース、マンノース、マルトース、ラクトース、アラビノース、キシロース、リボース、ラムノース、ガラクトース及びグルコースである。非還元糖は、スクロース、トレハロース、ソルボース、メレジトース及びラフィノースを含む。マンニトール、キシリトール、エリトリトール、トレイトール、ソルビトール及びグリセロールは、糖アルコールの例である。糖酸に関しては、これらは、L-グルコン酸塩及びその金属塩を含む。製剤が凍結融解に安定であることが望まれる場合、ポリオールは、製剤中の抗体を不安定化するような凍結温度(例えば-20℃)で結晶化しないものが好ましい。スクロース及びトレハロースなどの非還元糖は、本明細書の好ましいポリオールであり、トレハロースは、トレハロースの優れた溶液安定性のために、スクロースより好ましい。
本明細書で使用する場合、「緩衝液」は、その酸-塩基共役構成成分の作用によってpHの変化を阻止する緩衝溶液を指す。本開示の緩衝液は、約4.5~約8.0;好ましくは約5.5~約7の範囲のpHを有する。この範囲でpHを制御することになる緩衝液の例は、酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム)、コハク酸塩(コハク酸ナトリウムなど)、グルコン酸塩、ヒスチジン、クエン酸塩及び他の有機酸緩衝液を含む。凍結融解に安定な製剤が望まれる場合、緩衝液は、好ましくは、リン酸塩ではない。
薬理学的感覚において、本開示の文脈では、治療剤、例えばVEGFアンタゴニスト、例えば抗VEGF抗体又は抗体誘導体の「治療有効量」は、アンタゴニスト、例えば抗体又は抗体誘導体が有効である治療のために障害の予防又は治療において有効な量を指す。これは、哺乳動物を対象の障害に罹患しやすくするそれらの病理学的状態を含む慢性及び急性障害又は疾患を含む。
「保存剤」は、製剤中に含まれて、その中で細菌作用を本質的に低減し、それにより例えば複数回使用の製剤の生成を容易にすることができる化合物である。可能性のある保存剤の例としては、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ヘキサメトニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド(アルキル基が長鎖化合物であるアルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリドの混合物)及びベンゼトニウムクロリドが挙げられる。保存剤の他の型としては、フェノールなどの芳香族アルコール、ブチル及びベンジルアルコール、メチル又はプロピルパラベンなどのアルキルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3-ペンタノール及びm-クレゾールが挙げられる。本明細書の最も好ましい保存剤は、ベンジルアルコールである。
本開示で使用される医薬組成物は、VEGFアンタゴニストA、好ましくは抗VEGF抗体(例えば、ブロルシズマブなどの配列番号1の可変軽鎖配列及び配列番号2の可変重鎖配列を含む抗VEGF抗体)とともに、少なくとも1つの生理学的に許容される担体又は賦形剤を含む。医薬組成物は、例えば、水、緩衝液(例えば、中性緩衝生理食塩水又はリン酸緩衝生理食塩水)、エタノール、鉱油、植物油、ジメチルスルホキシド、炭水化物(例えば、グルコース、マンノース、スクロース又はデキストラン)、マンニトール、タンパク質、アジュバント、ポリペプチド又はグリシンなどのアミノ酸、抗酸化剤、EDTAなどのキレート化剤若しくはグルタチオン及び/又は保存剤の1つ以上を含み得る。上記のとおり、他の活性成分は、本明細書で提供される医薬組成物中に含まれ得る(が必須ではない)。
担体は、多くの場合化合物の制御安定性又はバイオアベイラビリティーのために患者への投与前に抗体又は抗体誘導体と会合され得る物質である。そのような製剤内の使用のための担体は一般に、生体適合性であり、生分解性でもあり得る。担体としては、例えば、血清アルブミン(例えば、ヒト又はウシ)、卵アルブミン、ペプチド、ポリリジン並びにアミノデキストラン及びポリアミドアミンなどの多糖などの一価又は多価分子が挙げられる。担体は、ビーズ及び例えばポリアセテートポリグリコレート、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリアクリレート、ラテックス、デンプン、セルロース又はデキストランを含む微粒子などの固体支持材料も含む。担体は、共有結合(直接的又はリンカー基を介する)、非共有結合性相互作用又は混合を含む様々な様式で化合物を保有し得る。
医薬組成物は、例えば、局所、眼内、経口、経鼻、直腸又は非経口投与を含む投与の任意の適切な様式のために製剤化され得る。特定の実施形態では、硝子体内注射などの眼内注射に好適な形態中の組成物が好ましい。他の形態としては、例えば、丸剤、錠剤、トローチ剤、飴錠剤、水性若しくは油性懸濁液、分散粉末若しくは顆粒、エマルション、硬質若しくは軟質カプセル又はシロップ若しくはエリキシル剤が挙げられる。さらに他の実施形態では、本明細書で提供される組成物は、凍結乾燥体として製剤化され得る。非経口という用語は、本明細書で使用する場合、皮下、皮内、血管内(例えば、静脈内)、筋肉内、脊髄、頭蓋内、くも膜下内及び腹膜内注射並びに任意の同様の注射又は注入手法を含む。
医薬組成物は、活性薬剤(すなわちVEGFアンタゴニスト)が、使用されるビヒクル及び濃度に応じて、ビヒクル中で懸濁されるか又は溶解される無菌注射水性又は油性懸濁液として調製され得る。そのような組成物は、上記のものなどの好適な分散剤、湿潤剤及び/又は懸濁剤を使用して既知の技術に従って製剤化され得る。利用され得る許容されるビヒクル及び溶媒の中には、水、1,3-ブタンジオール、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、溶媒又は懸濁媒体として無菌の固定油が利用され得る。この目的のために、合成モノグリセリド又はジグリセリドを含む、任意のブランドの固定油が利用され得る。加えて、オレイン酸などの脂肪酸は、注射用組成物の調製物中で使用され得、局所麻酔薬などのアジュバント、保存剤及び/又は緩衝剤がビヒクル中で溶解され得る。
本開示の方法又は使用において使用されるVEGFアンタゴニスト、例えばVEGFアンタゴニストA、例えば抗VEGF抗体(例えば、ブロルシズマブ)の水性製剤は、pHが緩衝された溶液中で調製される。好ましくは、そのような水性製剤の緩衝液は、約4.5~約8.0、好ましくは約5.5~約7.0、最も好ましくは約6.75の範囲のpHを有する。一実施形態では、本開示の水性医薬組成物のpHは、約7.0~7.5又は約7.0~7.4、約7.0~7.3、約7.0~7.2、約7.1~7.6、約7.2~7.6、約7.3~7.6又は約7.4~7.6である。一実施形態では、本開示の水性医薬組成物は、約7.0、約7.1、約7.2、約7.3、約7.4、約7.5又は約7.6のpHを有する。好ましい実施形態では、水性医薬組成物は、≧7.0のpHを有する。好ましい実施形態では、水性医薬組成物は、約7.2のpHを有する。別の好ましい実施形態では、水性医薬組成物は、約7.4のpHを有する。別の好ましい実施形態では、水性医薬組成物は、約7.6のpHを有する。この範囲内でpHを制御することになる緩衝液の例は、酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム)、コハク酸塩(コハク酸ナトリウムなど)、グルコン酸塩、ヒスチジン、クエン酸塩及び他の有機酸緩衝液を含む。緩衝液濃度は、例えば、製剤の緩衝液及び所望の等張性に応じて、約1mM~約50mM、好ましくは約5mM~約30mMであり得る。
等張化剤として作用するポリオールは、水性製剤中で抗体を安定化するために使用され得る。好ましい実施形態では、ポリオールは、スクロース又はトレハロースなどの非還元糖である。望まれる場合、ポリオールは、所望の等張性の製剤に関して変動し得る量で製剤に加えられる。好ましくは、水性製剤は、等張であり、この場合、製剤中のポリオールの好適な濃度は、例えば、約1%~約15%w/vの範囲、好ましくは約2%~約10%w/vの範囲である。しかしながら、高張又は低張製剤も好適である場合がある。加えられるポリオールの量もポリオールの分子量に関して変わり得る。例えば、二糖(トレハロースなど)と比較して、より少ない量の単糖(例えば、マンニトール)が加えられ得る。
界面活性剤も水性抗体製剤に加えられる。例示的な界面活性剤としては、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート20、80など)又はポロクサマー(例えば、ポロクサマー188)などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の量は、それが製剤化された抗体/抗体誘導体の凝集を減少させ且つ/又は製剤中における粒子の形成を最小化し且つ/又は吸着を低減するような量である。例えば、界面活性剤は、約0.001%~約0.5%、好ましくは約0.005%~約0.2%及び最も好ましくは約0.01%~約0.1%の量で製剤中に存在し得る。
一実施形態では、本開示の方法又は使用において使用される水性抗体製剤は、ベンジルアルコール、フェノール、m-クレゾール、クロロブタノール及びベンゼトニウムClなどの1つ以上の保存剤を本質的に含まない。別の実施形態では、保存剤は、製剤中に含まれ得、特に、製剤は、複数回用量の製剤である。保存剤の濃度は、約0.1%~約2%、最も好ましくは約0.5%~約1%の範囲であり得る。Remington’s Pharmaceutical Sciences 21st edition,Osol,A.Ed.(2006)に記載されるものなどの1つ以上の他の薬学的に許容される担体、賦形剤又は安定剤は、それらが製剤の所望の特徴に不利な影響を及ぼさないという条件で製剤中に含まれ得る。許容される担体、賦形剤又は安定剤は、利用される投与量及び濃度でレシピエントに対して非毒性であり、追加の緩衝剤、共溶媒、アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤、EDTAなどのキレート化剤、金属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体)、ポリエステルなどの生分解性ポリマー及び/又はナトリウムなどの塩形成対イオンを含む。
インビボ投与のために使用されることになる製剤は、無菌でなければならない。これは、製剤の調製前又は後に滅菌濾過膜に通す濾過によって容易に達成される。
一実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニストは、眼性送達のための既知の方法に従って、治療を必要とする対象の眼に投与される。好ましくは、対象は、ヒトであり、VEGFアンタゴニストAは、抗VEGF抗体(好ましくはブロルシズマブ)であり、抗体は、眼に直接的に投与される。患者への投与は、例えば、硝子体内注射によって達成され得る。
本開示の方法及び使用におけるVEGFアンタゴニストは、単独の治療として又は対象の状態を治療する際に有用である他の薬物又は療法と組み合わせて投与され得る。
硝子体内注射のためのブロルシズマブに好ましい製剤は、約4.5%~11%(w/v)スクロース、5~20mMクエン酸ナトリウム及び0.001%~0.05%(w/v)ポリソルベート80を含み、製剤のpHは、約7.0~約7.4である。あるそのような製剤は、5.9%(w/v)スクロース、10mMのクエン酸ナトリウム、0.02%(w/v)ポリソルベート80、7.2のpH及び6mgのブロルシズマブを含む。別のそのような製剤は、6.4%(w/v)又は5.8%スクロース、12mM又は10mMクエン酸ナトリウム、0.02%(w/v)ポリソルベート80、7.2のpH及び3mgのブロルシズマブを含む。ブロルシズマブの好ましい濃度は、約120mg/ml及び約60mg/mlである。用量は、例えば、6mg/50μL及び3mg/50μLの濃度として送達され得る。
投与量
本開示の方法又は使用において使用される用量は、治療されている特定の疾患又は状態に基づき、治療有効用量である。この使用のために有効な量は、治療されている障害の重症度及び患者自身の免疫系の全般の状態に依存することになる。用量は、疾患又は状態の治療において通常の技能を有する医師によって既知の投与量調整手法を使用して容易に決定され得る。本開示の方法又は使用において使用されるVEGFアンタゴニストの治療有効量は、例えば、所望の用量体積及び投与の様式を考慮することによって決定される。通常、治療有効組成物は、用量当たり0.001mg/ml~約200mg/mlの範囲の投与量で投与される。
本開示の一実施形態では、本開示の方法又は使用において使用されるVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブであり、本開示の方法又は使用において使用されるその投与量は、約60mg/ml~約120mg/mlである(例えば、投与量は、60、70、80、90、100、110又は120mg/mlである)。好ましい実施形態では、本開示の方法又は使用において使用されるVEGFアンタゴニストAの投与量は、60mg/ml又は120mg/mlである。
特定の実施形態では、VEGFアンタゴニスト、例えばVEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニストBの用量は、患者の眼に直接的に投与される。一実施形態では、眼当たりのVEGFアンタゴニスト、例えばVEGFアンタゴニストA又はVEGFアンタゴニストBの用量は、少なくとも約0.5mgから約6mgまでである。眼当たりの好ましい用量は、約0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1.0mg、1.2mg、1.4mg、1.6mg、1.8mg、2.0mg、2.5mg、3.0mg、3.5mg、4.0mg、4.5mg、5.0mg、5.5mg及び6.0mgを含む。一実施形態では、眼当たりの用量は、少なくとも約3mgから約6mgまで、特に約3mg又は約6mgである。用量は、例えば、3mg/50μl又は6mg/50μlを含む50μl又は100μlなどの眼性投与に好適な様々な体積で投与され得る。20μl以下、例えば約20μl、約10μl又は約8.0μlを含むより小さい体積も使用され得る。特定の実施形態では、2.4mg/20μl、1.2mg/10μl又は1mg/8.0μl(例えば、1mg/8.3μl)の用量が、上記の疾患及び障害の1つ以上を治療するか又は寛解させるために患者の眼に送達される。送達は、例えば、注射、例えば硝子体内注射によるものであり得る。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブであり、注射、例えば硝子体内注射として約1、約2、約3、約4、約5又は約6mg(例えば、約6mg/0.05mL)、例えば1、2、3、4、5又は6mg(例えば、6mg/0.05mL)の用量で投与される。
特定の実施形態では、本開示のVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、注射、例えば硝子体内注射として約0.5、約1又は約2mg(例えば、約2mg/0.05mL)、例えば0.5、1又は2mg(例えば、2mg/0.05mL)の用量で投与される。
特定の実施形態では、本開示の方法又は使用において使用されるVEGFアンタゴニスト、特にVEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、注射、例えば硝子体内注射として約0.2、約0.3、約0.4又は約0.5mg(例えば、約0.5mg/0.05mL)、例えば0.2、0.3、0.4又は0.5mg(例えば、0.5mg/0.05mL)の用量で投与される。
キット
本開示は、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)を含む薬物容器(例えば、バイアル又はプレフィルドシリンジ)及び眼性疾患、例えばnAMDを有すると診断された患者を治療するためにVEGFアンタゴニストを使用するための指示書を含むキットも提供する。一実施形態では、指示書は、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)が初期用量後に1用量以上のVEGFアンタゴニストとして8~24週毎、例えば8~12週毎に患者に投与されるべきであることを示す。さらなる特定の実施形態では、指示書は、VEGFアンタゴニスト(例えば、ブロルシズマブ)が、初期用量後に1用量以上のVEGFアンタゴニストとして8~24週毎、例えば8~12週毎に3mg又は6mgの用量、例えば6mgの用量で患者に投与されるべきであることを示す。一実施形態では、指示書は、VEGFアンタゴニスト治療が、VEGFアンタゴニストの1回の初期注射で開始された後、8~24週毎、例えば8~12週毎、例えば8週毎又は12週毎の治療間隔が続き得ることを示す。さらなる特定の実施形態では、指示書は、VEGFアンタゴニスト治療が、VEGFアンタゴニストの1回の初期注射で開始された後、3mg又は6mg、例えば6mgの用量で8~24週毎、例えば8~12週毎、例えば8週毎又は12週毎の治療間隔で続き得ることを示す。
本開示は、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を含む薬物容器(例えば、バイアル又はプレフィルドシリンジ)及び眼性疾患、特に新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を有すると診断された患者を治療するためにVEGFアンタゴニストAを使用するための指示書を含むキットも提供する。一実施形態では、指示書は、VEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)が、以下のとおりに1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者に投与されるべきであることを示す:VEGFアンタゴニストBによる治療を中止し、代わりに8~12週毎に1用量以上のVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)を特に3mg又は6mg、好ましくは6mgの用量で患者に投与する。一実施形態では、指示書は、他のVEGF治療で前治療された患者のためのVEGFアンタゴニストA(例えば、ブロルシズマブ)治療が、VEGFアンタゴニストAの1回の初期注射で開始された後、8週毎~12週毎、特に12週毎及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの治療間隔が、特に3mg又は6mg、好ましくは6mgの用量で続き得ることを示す。
一実施形態では、キットは、1用量以上の3mg又は6mgのブロルシズマブを含み、各用量は、0.05mLの体積を投与する場合に3mg又は6mg、好ましくは6mgの用量を送達するのに十分なブロルシズマブを含有する単回使用容器、例えばバイアル又は3mg又は6mg、好ましくは6mgのブロルシズマブを含有するプレフィルドシリンジで提供される。
一実施形態では、指示書は、治療提供者(例えば、医師又は他の資格を有する医療従事者)が、疾患活動性が治療される眼において観察される場合、12週毎に1回から8週毎に1回に投与間隔を調整することができることをさらに示す。
別の実施形態では、指示書は、治療提供者(例えば、医師又は他の資格を有する医療従事者)が、疾患活動性が治療される眼において観察されない場合、8週毎に1回から12週毎に1回に投与間隔を延長することができることをさらに示す。
さらに別の実施形態では、指示書は、維持期中、VEGFアンタゴニストが、疾患活動性を決定するための視覚的及び/又は解剖学的アウトカムに基づいて、治療提供者(例えば、医師又は他の資格を有する医療従事者)の裁量で、必要に応じて、すなわち必要時(PRN)に投与されることをさらに示す。
上記の個々の節で参照される本発明の様々な特徴、態様及び実施形態は、必要に応じて、他の節及び実施形態に必要な変更を加えて適用される。したがって、1つの節で指定される特徴は、必要に応じて、他の節で指定される特徴と組み合わされ得る。
当業者は、本明細書に記載される本発明の特定の態様及び実施形態の多くの均等物を認識するか、又は単なる通例の実験を使用して確認することができるであろう。このような均等物は、以下の特許請求の範囲により包含されることが意図される。
特許、特許出願、論文、刊行物、教科書などを含む、本明細書で引用される全ての参考文献及びそれらにおいて引用される参考文献は、それらがいまだ組み込まれていない範囲まで、参照によりそれらの全体において本明細書に組み込まれる。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。本発明の実施において良好に機能することを本発明者によって発見された技術を表す実施例で開示される技術は、したがって、その実施のための好ましい様式を構成すると考えることができることが、当業者によって理解されるはずである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示される特定の実施形態において多くの変更を加えることができ、依然として同様の又は類似の結果を得ることができることを理解すべきである。
実施例1:経時的な薬物濃度及び遊離VEGFのレベルのモデルシミュレーション
方法
IVT投与後の眼内の薬物の分布(薬物動態:PK)並びに薬物によるVEGF産生及び阻害の動力学(薬力学;PD)を記載する3区画のPKPDモデルは、MATLAB SimBiologyソフトウェア(MathWorks(登録商標)、Natick,MA USA)を使用して構築された。シミュレーションは、製造業者の指示書に従い且つ当技術分野で一般的なコンピューターモデル化技術を使用して実施された。PKPDモデルは、ラニビズマブに関してヒトの眼内のPKPDを記載する文献(Hutton-Smith et.al.,Mol.Pharmaceutics 2018,15,2770-2784)において公表される例から適合させられた。適合されたモデルは、1つ又は2つの固有のVEGFアンタゴニストが指定の用量及び時間で投与されるシミュレーションをさらに可能にする。VEGFは、2つのVEGF単量体からなる二量体形態において眼中に存在し、したがって1つのVEGFアンタゴニスト又は2つのVEGFアンタゴニストと複合体を形成することができる。眼中における2つの異なるVEGFアンタゴニストの存在により、1分子のVEGFアンタゴニストA及び1分子のVEGFアンタゴニストBに結合される1つのVEGF二量体からなる異種複合体の形成を可能にし得ることが理解されるはずである。このモデルは、2分子の同じVEGFアンタゴニストに結合された1つのVEGF二量体を含有する異種複合体のための反応の一般的な形式に従って、これらの異種複合体の会合及び解離並びに眼内外のそれらの分布を可能にする追加の反応を含む。
モデルは、3つの区画を含有する(表1)。硝子体区画への薬物のIVT投与後、薬物は、網膜、硝子体及び水性区画間に分布し、網膜及び水性区画を介して眼の外部に不可逆的に分布する。用語「眼性半減期」は一般に、薬物が眼の水性区画及び網膜区画の外部に分布する(すなわち眼からなくなる)合計された速度を指す場合がある。VEGFは一般に、網膜を介して眼中に分布すると理解され、新たなVEGFが網膜中に発生する(すなわち「VEGF合成」又は「VEGF産生」)ゼロ次反応としてモデル内に記載される。眼の内外のVEGFの分布は、VEGFアンタゴニストに関するものと同じ形式に従う。
使用される薬物特異的パラメーターは、どの薬物が特定のシミュレーションに含まれるかに基づいて定義される。これらの値は、ブロルシズマブ、アフリベルセプト及びラニビズマブに関して表2に示される。薬物:VEGF結合パラメーター値(解離速度定数「koff」及び平衡結合定数「Kd」)は、製造業者の指示書に従う37℃での薬物及び組換え体VEGF165タンパク質によるインビトロ結合実験における表面プラズモン共鳴(SPR)に基づいて定義された。薬物(「rh_R」)及び会合した薬物:VEGF複合体(「rh_VR」及び「rh_RVR」)に関する流体力学半径値は、文献報告(Caruso et.al.,Mol.Pharmaceutics 2020,17,695-709)又は薬物及びVEGFのコンピューター構造モデルから入手された。これは、1つのVEGF二量体及び2つの異なるVEGFアンタゴニストからなる異種複合体に関する推定された流体力学半径値(「rh_R0VR」)を含む。使用される薬物非依存パラメーターを使用して、眼の内外のVEGF産生及び分布並びに内境界膜(ILM)及び網膜色素上皮(RPE)に関する透過係数並びに眼房からのクリアランス速度などの眼の一般的な生物物理学的特性を記載する。これらの値は、表3に示される。
シミュレーションは、図面の各々において示されるとおりの薬物投与レジメンで実施された。経時的な硝子体中の薬物の濃度(PK)及び網膜中の遊離VEGF(PD)のPKPDプロファイルがシミュレートされ、結果がグラフとしてプロットされた。
結果
1.VEGFアンタゴニストで治療される患者における経時的な薬物濃度及び遊離VEGFのレベルのモデルシミュレーション
患者の眼中におけるVEGF産生のレベルは、6.9fmol/日の標準偏差を有する17.5fmol/日の平均値となることが予測された(Hutton-Smith et al.Mol.Pharmaceutics,2018,15,2770-2784)。患者全体にわたるVEGF産生のレベルの差を捕捉するために、VEGF産生の予測されたレベルの分布は、表4に示されるとおり、低、平均又は高として仮定された。
眼の硝子体区画内の経時的な薬物濃度(PK)及び低、平均又は高レベルの予測されたVEGF産生を有する患者の眼の網膜区画中の遊離VEGFのレベルのモデルシミュレーションが実施された。網膜中の遊離VEGFは、第1の薬物投与後に急速に減少し、その後の用量の各々の前に不完全に回復することが示される(図1及び2)。図1A及び1Cは、4週毎(Q4W)の0.5mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のラニビズマブPK及び網膜中の遊離VEGFの減少を実証する。図1B及び1Dは、最初の3ヶ月間の4週毎に1用量(Q4W)からなる負荷期間及び8週毎に1用量(Q8W)からなる維持期間の2.0mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のアフリベルセプトPK及び網膜中の遊離VEGFの減少を実証する。図2A及び2Cは、最初の3ヶ月間の4週毎に1用量(Q4W)からなる負荷期間及び8週毎に1用量(Q8W)からなる維持期間の6.0mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のブロルシズマブPK及び網膜中の遊離VEGFの減少を実証する。図2B及び2Dは、最初の3ヶ月間の4週毎に1用量(Q4W)からなる負荷期間及び12週毎に1用量(Q12W)からなる維持期間の6.0mgの薬物のIVT投与後の硝子体中のブロルシズマブPK及び網膜中の遊離VEGFの減少を実証する。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、患者の眼におけるVEGF産生のレベルに基づいて変化することが示される(図1及び2)。加えて、網膜中の遊離VEGFに関する回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)及び維持期間中の投与間隔(Q8W又はQ12W;図2)の両方に基づいて変動することがブロルシズマブに関して実証されている。
VEGFアンタゴニストの非存在下での定常状態での網膜中の遊離VEGFのレベルは、およそ50.25pMである(表4に示される平均VEGF産生速度を仮定する)。網膜中の遊離VEGFに関する5pM及び10pMの阻害閾値は、薬物活性の潜在的な有効レベルを表すために定義された。これらの値は、網膜中の遊離VEGFのおよそ90%及び80%の阻害を反映し(すなわちおよそIC90及びIC80値)、これらのレベルは一般に、薬物標的の著しい阻害を反映することがこの分野において理解される。
2.VEGFアンタゴニストから別のものに切り替えられた患者における経時的な薬物濃度及び遊離VEGFのレベルのモデルシミュレーション
モデルシミュレーションは、眼の硝子体区画内の経時的な薬物濃度(PK)及び低、平均又は高レベルの予測されたVEGF産生を有する患者の眼の網膜区画中の遊離VEGFのレベルに関して実施され、患者は、およそ1年間あるVEGFアンタゴニストが投与され、第2のVEGFアンタゴニストに切り替えられた後、その後のおよそ1年間投与された。
2.1 ラニビズマブ→ブロルシズマブ
モデルシミュレーションは、以下のシナリオに関して実施された:
(i)0週目~48週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによりラニビズマブが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、52週目~100週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された(図3)、及び
(ii)0週目~48週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによりラニビズマブが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、52週目~100週目の維持期(8週毎に1用量)からなるレジメンによるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わない6.0mgの用量でIVTによって投与された(図4)、及び
(iii)0週目~48週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによりラニビズマブが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、52週目~96週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された(図5)、及び
(iv)0週目~48週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによりラニビズマブが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、52週目~100週目の維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンによるが。ブロルシズマブの負荷用量を伴わない6.0mgの用量でIVTによって投与された(図6)。
網膜中の遊離VEGFは、第1の薬物投与後に急速に減少し、その後の用量の各々の前に不完全に回復することが示された(図3B、4B、5B及び6B)。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)、投与される特定のVEGFアンタゴニスト及び投与間隔に基づいて変化することが示される(図3B、4B、5B及び6B)。ラニビズマブの以前の投与からの切り替え後のブロルシズマブに関する負荷期間の包含により、負荷期間を有しないブロルシズマブのレジメンと比較して、ほぼ同様のレベルの網膜中の遊離VEGFの阻害をもたらすことが観察される。これは、維持期においてQ8W(図3及び4)又はQ12W(図5及び6)投与間隔を利用するブロルシズマブレジメンに関して実証される。
網膜中の遊離VEGFが最後の用量のラニビズマブ後に5pM及び10pMの指定の閾値濃度未満で維持される期間が評価された(図7、表5)。ラニビズマブは、0週目~48週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによって投与された。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。図7及び表5の知見に基づいて、2.1(ii)下及び図4において記載されるとおりであるが、ラニビズマブの最後の用量後の49日目にブロルシズマブの最初の用量により且つ高VEGF産生の条件下のみでのモデルシミュレーションが実施された。図8は、網膜中の遊離VEGFが、ラニビズマブの最後の用量後に指定の5pM閾値を超えることが最初に観察される(図7に示されるとおり)シミュレーション条件下でのブロルシズマブへの薬物の切り替えを示す。この観察は、ブロルシズマブの最初の用量の投与が、有効であると定義される最も厳しい5pM閾値を超える網膜中の遊離VEGFの回復を伴わずに以前のラニビズマブ療法(28日)の次の予定された用量後のある日に実施され得ることを示唆している。高レベルのVEGF産生を有する患者に関して、ブロルシズマブの最初の用量の日は、次の予定された用量の最大21日後であり得る。
2.2アフリベルセプト→ブロルシズマブ
モデルシミュレーションは、以下のシナリオに関して実施された:
(i)0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによってアフリベルセプトが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、56週目~96週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された(図9)、及び
(ii)0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによってアフリベルセプトが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、56週目に開始する維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンによるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わない6.0mgの用量でIVTによって投与された(図10)、及び
(iii)0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによってアフリベルセプトが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された(図11)、及び
(iv)0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによってアフリベルセプトが投与され、その後ブロルシズマブに切り替えられた患者。ブロルシズマブは、56週目~92週目の維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンによるが。ブロルシズマブの負荷用量を伴わない6.0mgの用量でIVTによって投与された(図12)。
網膜中の遊離VEGFは、第1の薬物投与後に急速に減少し、その後の用量の各々の前に不完全に回復することが示された(図3B、4B、5B及び6B)。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)、投与される特定のVEGFアンタゴニスト及び投与間隔に基づいて変化することが示される(図9B、10B、11B及び12B)。アフリベルセプトの以前の投与からの切り替え後のブロルシズマブに関する負荷期間の包含により、負荷期間を有しないブロルシズマブのレジメンと比較して、ほぼ同様のレベルの網膜中の遊離VEGFの阻害をもたらすことが観察される。これは、維持期においてQ8W(図9及び10)又はQ12W(図11及び12)投与間隔を利用するブロルシズマブレジメンに関して実証される。
網膜中の遊離VEGFが最後の用量のアフリベルセプト後に5pM及び10pMの指定の閾値濃度未満で維持される期間が評価された(図13、表5)。アフリベルセプトは、0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。図13及び表5の知見に基づいて、2.2(ii)下及び図10において記載されるとおりであるが、アフリベルセプトの最後の用量後の87日目にブロルシズマブの最初の用量により且つ高VEGF産生の条件下のみでのモデルシミュレーションが実施された。図14は、網膜中の遊離VEGFが、アフリベルセプトの最後の用量後に指定の5pM閾値を超えることが最初に観察される(図13に示されるとおり)シミュレーション条件下でのブロルシズマブへの薬物の切り替えを示す。この観察は、ブロルシズマブの最初の用量の投与が、有効であると定義される最も厳しい5pM閾値を超える網膜中の遊離VEGFの回復を伴わずに以前のアフリベルセプト療法(56日)の次の予定された用量後のある日に実施され得ることを示唆している。高レベルのVEGF産生を有する患者に関して、ブロルシズマブの最初の用量の日は、次の予定された用量の最大31日後であり得る。
2.3ブロルシズマブ→アフリベルセプト
モデルシミュレーションは、以下のシナリオに関して実施された:
(i)0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与され、その後アフリベルセプトに切り替えられた患者。アフリベルセプトは、56週目~96週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された(図15)、及び
(ii)0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与され、その後アフリベルセプトに切り替えられた患者。アフリベルセプトは、56週目に開始する維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンによるが、アフリベルセプトの負荷用量を伴わない2.0mgの用量でIVTによって投与された(図16)、及び
(iii)0週目~44週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与され、その後アフリベルセプトに切り替えられた患者。アフリベルセプトは、負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された(図17)、及び
(iv)0週目~42週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与され、その後アフリベルセプトに切り替えられた患者。アフリベルセプトは、維持期(8週毎に1用量)からなるレジメンによるが、アフリベルセプトの負荷用量を伴わない2.0mgの用量でIVTによって投与された(図18)。
網膜中の遊離VEGFは、第1の薬物投与後に急速に減少し、その後の用量の各々の前に不完全に回復することが示された(図15B、16B、17B及び18B)。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)、投与される特定のVEGFアンタゴニスト及び投与間隔に基づいて変化することが示される(図15B、16B、17B及び18B)。ブロルシズマブの以前の投与からの切り替え後のアフリベルセプトに関する負荷期間の包含により、負荷期間を有しないアフリベルセプトのレジメンと比較して、ほぼ同様のレベルの網膜中の遊離VEGFの阻害をもたらすことが観察される。これは、負荷期又は負荷期なし及び維持期におけるQ8W又はQ12W投与間隔からなる以前のブロルシズマブレジメン後に実証される(図15、16、17及び18)。
網膜中の遊離VEGFが最後の用量のブロルシズマブ後に5pM及び10pMの指定の閾値濃度未満で維持される期間が評価された(図19、表5)。ブロルシズマブは、0週目~48週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。図19及び表5の知見に基づいて、2.3(ii)下及び図16において記載されるとおりであるが、ブロルシズマブの最後の用量後の67日目にアフリベルセプトの最初の用量により且つ高VEGF産生の条件下のみでのモデルシミュレーションが実施された。図20は、網膜中の遊離VEGFが、ブロルシズマブの最後の用量後に指定の5pM閾値を超えることが最初に観察される(図19に示されるとおり)シミュレーション条件下でのアフリベルセプトへの薬物の切り替えを示す。
3.q8w又はq12w投与レジメンに従ってブロルシズマブで治療される患者における経時的な薬物濃度及び遊離VEGFのレベルのモデルシミュレーション
モデルシミュレーションは、眼の硝子体区画内の経時的な薬物濃度(PK)及び低、平均又は高レベルの予測されたVEGF産生を有する患者の眼の網膜区画中の遊離VEGFのレベルに関して実施され、患者は、およそ1年間q8w又はq12w投与レジメン(ブロルシズマブの月3回の投与からなる負荷期を伴わない)に従ってブロルシズマブが投与された。
モデルシミュレーションは、以下のシナリオに関して実施された:
(i)0週目~52週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与された未治療の患者(図2A)、及び
(ii)0週目~52週目の8週毎に1用量(維持期間)からなるレジメンによるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わない(例えば、ブロルシズマブ月3回の用量を省略する)6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与された未治療の患者(図21A)、及び
(iii)0週目~52週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与された未治療の患者(図2B)、及び
(iv)0週目~52週目の12週毎に1用量(維持期間)からなるレジメンによるが、ブロルシズマブの負荷用量を伴わない(例えば、ブロルシズマブの月3回の用量を省略する)6.0mgの用量でIVTによってブロルシズマブが投与された未治療の患者(図21B)。
網膜中の遊離VEGFは、第1の薬物投与後に急速に減少し、その後の用量の各々の前に不完全に回復することが示された(図2C、2D、21C及び21D)。網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)及び投与間隔に基づいて変化することが示される(図2C、2D、21C及び21D)。ブロルシズマブに関する負荷期間の包含により、負荷期間を有しないブロルシズマブのレジメンと比較して、ほぼ同様のレベルの網膜中の遊離VEGFの阻害をもたらすことが観察される。これは、維持期においてQ8W(図2C及び21C)又はQ12W(図2D及び21D)投与間隔を利用するブロルシズマブレジメンに関して実証される。
網膜中の遊離VEGFがラニビズマブ、アフリベルセプト、ブロルシズマブ(負荷+q8w)、ブロルシズマブ(負荷+q12w)、ブロルシズマブ(q8w)及びブロルシズマブ(q12w)に関して5pMの指定の閾値濃度未満に維持される期間が評価された(表6):
(1)ラニビズマブは、0週目~52週目に4週毎(Q4W)の0.5mgの用量でIVTによって投与された。
(2)アフリベルセプトは、0週目~52週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより2.0mgの用量でIVTによって投与された。
(3)ブロルシズマブは、0週目~52週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。
(4)ブロルシズマブは、0週目~52週目の維持期間(8週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。
(5)ブロルシズマブは、0週目~52週目の負荷期間(最初の3ヶ月間の4週毎に1用量)及び維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。
(6)ブロルシズマブは、0週目~52週目の維持期間(12週毎に1用量)からなるレジメンにより6.0mgの用量でIVTによって投与された。
網膜中の遊離VEGFの回復の時期及び程度は、眼におけるVEGF産生のレベル(低、平均又は高レベルのVEGF産生として例示される)に基づいて変化することが示される。図21及び表6の知見に基づいて、低い疾患活動性(DA)の患者(低レベルのVEGF産生を有する患者)が、Q12wの維持期に適する一方、高いDA患者(高レベルのVEGF産生を有する患者)は、Q8wの維持レジメンから恩恵を被る可能性がある。
実施例2:臨床試験
臨床試験は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)を有する前治療された患者のための2つの異なるブロルシズマブレジメンの有効性及び安全性を評価するために設計された。試験は、不十分に抗VEGFで前治療されたnAMD患者(すなわち≧6~≦10週の投与間隔、例えば注射間隔で投与している間、残留の又は再発性の液が存在する)が、月3回のブロルシズマブ6mgの注射による負荷を必要とするか又は患者が、12週毎のブロルシズマブ治療を直ちに受容することができるかを調査する。
試験は、十分に解剖学的に制御されていないnAMDを有する患者のための2つの異なるブロルシズマブ6mg投与レジメンの有効性及び安全性を評価する52週の2アーム、無作為化、非盲検、多施設試験である。この試験の主要目的は、1回(初期)の注射に続く12週毎の治療によるブロルシズマブ6mgが、月3回の負荷注射に続く12週毎の治療によるブロルシズマブ6mgに対して非劣性であることを実証することである。主要評価項目は、ベースラインから40~52週目の来院の平均までのBCVAの平均変化として評価されることになる。
試験集団:
試験集団は、AMDに対して二次的に生じる活動性脈絡膜新生血管(CNV)を有すると診断された≧50歳の男性及び女性患者であり、この疾患のために以前に治療され、試験又は経過観察手順に従うことができる。
主な組み入れ基準:
本試験への組み入れに適格な対象は、以下の基準の全てに合致しなければならない:
1.署名されたインフォームドコンセントが試験の参加前に取得されなければならない。
2.スクリーニング時に≧50歳である男性又は女性患者。
試験眼:
3.フルオレセイン血管造影によって見られるCNVからの活動性漏出及びCNVの続発症の存在によって確認されるCNV成分による網膜血管腫増殖(RAP)、例えば中央読影センターによって確認されるとおりの色素上皮剥離(PED)、網膜下色素上皮(sub-RPE)出血、蛍光の遮断、黄斑浮腫(SD-OCTによって見られるとおり、中心サブフィールドを冒す網膜内液(IRF)及び/又は網膜下液(SRF)及び/又は網膜下色素上皮(sub-RPE)液)を含む中心サブフィールドを冒すAMDに対して二次的に生じる活動性脈絡膜新生血管(CNV)。
4.ベースラインでの連続的な認可された抗VEGF治療にもかかわらず、SD-OCTによって見られるとおり中心サブフィールドを冒す残留の又は再発性の液(網膜内液(IRF)及び/又は網膜下液(SRF))を伴う≧q6w~≦q10wの注射間隔での≧6ヶ月間の任意の認可された抗VEGF薬物による以前の治療。全体として、患者は、36ヶ月を超えて前治療されるべきではない。
5.BCVAスコアは、スクリーニング時及びベースライン時の両方で、糖尿病網膜症早期治療試験(ETDRS)様視力チャートを使用して4メートルの開始距離で≦83及び≧38文字でなければならない(概算で20/25及び20/200のスネレンに等しい)。
主な除外基準:
以下の基準のいずれかを満たす対象は、本試験への組み入れに適格ではない。
眼の状態:
・スクリーニング又はベースライン時の試験眼において、治験責任医師の見解において、試験治療への応答を妨げる可能性があるか、又は試験結果の解釈を混乱させるか、視力を損なうか、又は52週間の試験期間中に計画的な医学的若しくは外科的介入を必要とする可能性のある併発状態又は眼性障害(例えば、中心窩の構造的損傷、硝子体出血、網膜静脈閉塞症、網膜剥離、黄斑円孔、加齢黄斑変性と関連しない脈絡膜新生血管、糖尿病網膜症(軽度非増殖性を除く)及び糖尿病黄斑浮腫)。
・>36ヶ月間の抗VEGF薬物による治療。
・スクリーニング又はベースライン時の試験眼における任意の活動性眼内若しくは眼周囲感染又は活動性眼内炎症(例えば、感染性結膜炎、角膜炎、強膜炎、眼内炎、感染性眼瞼炎、ぶどう膜炎)。
・スクリーニング又はベースライン時の未治療の緑内障だけでなく、薬物療法時の>25mmHgの眼内圧(IOP)として定義されるか又は治験責任医師の判断に従って定義される試験眼における制御されない緑内障。
・スクリーニング時にBCVA<20/200を有する僚眼における弱視、黒内障又は眼性障害の存在(外科手術がVA、例えば白内障を改善し得る状態に起因するときは除く)。
・中央読影センターによって確認されるとおりの試験眼における中心窩の中心を含む萎縮症又は線維症。
・中央読影センターによって確認されるとおりの試験眼における病変面積の≧50%を含む中心窩中心点を冒す繊維化又は網膜下血の総面積及び慢性嚢胞性病変。
・治験責任医師の見解において治療による視覚機能の改善を妨げる可能性のあるスクリーニング時点での試験眼における網膜黄斑の中心の0.5乳頭径内の構造的損傷、例えば硝子体黄斑牽引、網膜上膜、瘢痕、レーザーによる火傷。
眼の治療:
・試験眼における過去6ヶ月の治験薬による以前の治療。
・試験眼における眼内又は眼周囲ステロイド(非局所)の以前の使用。
・ベースライン前の任意の時点での試験眼における黄斑レーザー光凝固術(焦点/グリッド)又は光線力学的療法及びベースライン前の3ヶ月以内の試験眼における周囲レーザー光凝固術。
・ベースライン前の3ヶ月以内の試験眼における眼内手術。
・ベースライン前の任意の時点での試験眼における硝子体網膜手術。
・試験眼における後嚢が欠如した無水晶体。
全身状態又は治療:
・ベースライン前の6ヶ月間の脳卒中又は心筋梗塞。
・ベースライン前の3ヶ月間の全身性抗VEGF療法。
試験治療:
この試験において使用される治療は、ブロルシズマブ6mg/0.05mLである。ブロルシズマブは、0.05mLの体積を投与するときに6mg用量を送達するために十分なブロルシズマブを含有する単回使用のための無菌シリンジ中に無菌的に充填された無菌溶液として製剤化される。
同意している患者は、特定の組み入れ及び除外基準に基づいてそれらの適格性を評価するためのスクリーニング評価を受ける。全ての組み入れ基準を満たし且つ除外基準を満たさない対象は、1:1に無作為化される:
1.ブロルシズマブ6mg「負荷アーム」:3x4週毎の初回注射に続く12週毎の注射。
2.ブロルシズマブ6mg「非負荷アーム」:1回の初回注射に続く12週毎の注射。
両方の試験アームに関して、
・疾患活動性の評価は、以前の注射の8及び12週後に実施される。
・疾患活動性が8週目後に初めて治験責任医師によって同定される場合、BCVAの低下が、臨床的に意義がない場合(BCVA減少<4 ETDRS文字)、患者は、q12w投与に留まる。
・疾患活動性の再燃が同定される場合又は≧5のETDRS文字のBCVA減少が現れる場合、患者はq8w投与に割り当てられる。
・疾患活動性(DA)がその後の来院で検出されない場合、治験責任医師の判断に基づいて、q12wへの再延長を1回試みることが可能である。
・再延長の試み後に患者が著しいDAを示す場合、注射間隔は、試験の終了までq8wに固定される。
・疾患活動性の決定は、疾患活動性の視覚的及び/又は解剖学的アウトカム並びに徴候(例えば、IRF、SRF、出血、漏出など)の治験責任医師の判断に基づくべきである。
有効性(疾患活動性評価)
以下の評価は、ブロルシズマブの視覚機能網膜構造及び血管漏出に対する効果を評価するために実施される:
・4メートルでのETDRS様チャートによる最高矯正視力;
・SD-OCT画像の解剖学的網膜評価;
・色付きの眼底写真及びフルオレセイン血管造影による血管漏出評価。
全ての有効性評価は、試験治療及び/又はレスキュー治療のいずれかの投与前に実施されるべきである。
視力
視力(VA)は、プロトコル屈折から決定された最高の矯正(BCVA)を使用して、試験来院毎に試験眼において並びにスクリーニング時及び52週目/EOS来院時に僚眼において評価される。BCVA測定値は、4メートルの初期試験距離でETDRS様視力試験チャートを使用して座位で取得されることになる。
SD-光干渉断層撮影
スペクトルドメイン光干渉断層撮影(SD-OCT)画像は、試験来院毎に試験眼において並びにスクリーニング時及び52週目/EOS来院時に僚眼において取得され、評価される。中央読影センター(CRC)は、画像アップロードの72時間以内に患者の適格性に関してスクリーニング画像(SD-OCT、FP、FA)を確認する。CRCによって患者が適格とみなされた後にのみ、他の全ての組み入れ/除外基準を満たした場合、無作為化され得る。
SD-OCT評価は、BCVA評価後及びいずれかの試験薬物投与前に実施されるべきである。
標準的なSD-OCT評価に加えて、OCT血管造影が、スクリーニング時及びEOS/52週目の来院時に使用され得る。
色付きの眼底写真及びフルオレセイン血管造影
色付きの眼底写真(CFP)及びフルオレセイン血管造影(FA)は、スクリーニング時及び52週目/EOS来院時に両方の眼において実施されることになる。CFP及びFAは、治験責任医師の裁量で他の来院時に実施され得る。スクリーニングのために、FAがスクリーニング来院の7日以内に実施された場合に限り、以前の通例の評価からのFA画像が使用され得る。

Claims (146)

  1. 患者において眼性疾患を治療する方法であって、前記患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて前記初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量を投与することを含む方法。
  2. 前記第2の用量後に追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することをさらに含み、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、請求項1に記載の方法。
  3. 患者において眼性疾患を治療する方法であって、前記患者に初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含み、前記追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストは、前記初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び前記初期用量後の前記追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、方法。
  4. 前記患者に8週未満の投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含まない、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 患者において眼性疾患を治療する方法であって、前記患者に1回の初期用量のVEGFアンタゴニストを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含む方法。
  6. 前記VEGFアンタゴニストの前記維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記患者に、前記眼性疾患の治療のための前記VEGFアンタゴニストの負荷レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含まない、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記VEGFアンタゴニストの前記負荷レジメンは、q4w又はq6w間隔で投与される2、3、4、5又は6用量の前記VEGFアンタゴニストからなる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上の前記VEGFアンタゴニストが続く、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニスト後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを前記患者に投与することが続く、請求項9に記載の方法。
  11. q8w又はq12w毎の用量の前記VEGFアンタゴニストを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して前記患者を評価することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記疾患活動性は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)、
    (ii)視力(VA)、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
    (iv)網膜内嚢胞/液の存在
    の1つ以上に基づいて評価される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 眼性疾患活動性の存在が前記VEGFアンタゴニストのq12w用量後に同定される場合、前記患者は、前記VEGFアンタゴニストのq8wレジメンに切り替えられる、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
    (ii)視力(VA)の低下、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)≧5文字のBCVAの低下、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
    (ii)≧3文字のVAの低下、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
    (iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(例えば、増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、請求項16に記載の方法。
  19. 前記VEGFアンタゴニストは、抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記VEGFアンタゴニストは、配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記抗VEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記VEGFアンタゴニストは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記VEGFアンタゴニストの前記用量は、約3mg~約6mg、例えば約3mg又は約6mg、例えば6mgである、請求項1~22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記患者は、ヒトである、請求項1~23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記患者は、未治療の患者である、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記患者は、前治療された患者、例えば1用量以上の異なるVEGFアンタゴニスト、例えば請求項1~27のいずれか一項に記載のVEGFアンタゴニストと異なるVEGFアンタゴニストで前治療された患者である、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記患者は、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択されるVEGFアンタゴニストで前治療されている、請求項26に記載の方法。
  28. 患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストであって、初期用量、続いて前記初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として前記患者に投与されるVEGFアンタゴニスト。
  29. 追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストは、前記第2の用量後に投与され、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、請求項28に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  30. 患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストであって、初期用量、続いて追加の1用量以上として前記患者に投与され、前記追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストは、前記初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び前記初期用量後の前記追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、VEGFアンタゴニスト。
  31. 患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストであって、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの前記VEGFアンタゴニストの追加の用量として前記患者に投与されるVEGFアンタゴニスト。
  32. 前記VEGFアンタゴニストの前記維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、請求項31に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  33. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上の前記VEGFアンタゴニストが続く、請求項28~32のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  34. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニスト後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを前記患者に投与することが続く、請求項33に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  35. q8w又はq12w毎の用量の前記VEGFアンタゴニストを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して前記患者を評価することをさらに含む、請求項34に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  36. 前記疾患活動性は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)、
    (ii)視力(VA)、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
    (iv)網膜内嚢胞/液の存在
    の1つ以上に基づいて評価される、請求項33~35のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  37. 眼性疾患活動性の存在が前記VEGFアンタゴニストのq12w用量後に同定される場合、前記患者は、前記VEGFアンタゴニストのq8wレジメンに切り替えられる、請求項35又は36に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  38. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
    (ii)視力(VA)の低下、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項37に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  39. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)≧5文字のBCVAの低下、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
    (ii)≧3文字のVAの低下、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
    (iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、例えば、
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項38に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  40. 前記眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(例えば、増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、請求項28~39のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  41. 前記眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、請求項40に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  42. 前記眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、請求項40に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  43. 抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、請求項28~42のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  44. 配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、請求項28~43のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  45. 前記抗VEGFアンタゴニストは、ブロルシズマブである、請求項28~44のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  46. 注射、例えば硝子体内注射によって投与される、請求項28~45のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  47. 前記VEGFアンタゴニストの前記用量は、約3mg~約6mg、例えば約3mg又は約6mg、例えば6mgである、請求項28~46のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  48. 前記患者は、ヒトである、請求項28~47のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  49. 前記患者は、未治療の患者である、請求項28~48のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  50. 前記患者は、前治療された患者、例えば1用量以上の異なるVEGFアンタゴニスト、例えば請求項1~27のいずれか一項に記載のVEGFアンタゴニストと異なるVEGFアンタゴニストで前治療された患者である、請求項28~48のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  51. 前記患者は、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択されるVEGFアンタゴニストで前治療されている、請求項50に記載の使用のためのVEGFアンタゴニスト。
  52. 患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて前記初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量として前記患者に投与される医薬組成物。
  53. 追加の1用量以上の前記医薬組成物は、前記第2の用量後に投与され、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、請求項52に記載の使用のための医薬組成物。
  54. 患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて追加の1用量以上として前記患者に投与され、前記追加の1用量以上の前記医薬組成物は、前記初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び前記初期用量後の前記追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、医薬組成物。
  55. 患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストを含む医薬組成物であって、1回の初期用量、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの前記医薬組成物の追加の用量として前記患者に投与される医薬組成物。
  56. 前記医薬組成物の前記維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、請求項55に記載の使用のための医薬組成物。
  57. 前記初期用量の前記医薬組成物後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上の前記医薬組成物が続く、請求項52~56のいずれか一項に記載の使用のための医薬組成物。
  58. 患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、前記患者に初期用量の前記VEGFアンタゴニストを投与し、続いて前記初期用量後の少なくとも8週目、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週目に第2の用量を投与することを含む使用。
  59. 前記第2の用量後に追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することをさらに含み、それぞれの追加の用量は、直前の用量後に少なくとも8週、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の投与間隔で投与される、請求項58に記載の使用。
  60. 患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、前記患者に初期用量の前記VEGFアンタゴニストを投与し、続いて追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含み、前記追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストは、前記初期用量後の少なくとも8週目に投与され、及び前記初期用量後の前記追加の1用量以上の各々は、少なくとも8週の投与間隔で投与される、使用。
  61. 前記患者に8週未満の投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含まない、請求項58~60のいずれか一項に記載の使用。
  62. 患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストの使用であって、前記患者に1回の初期用量の前記VEGFアンタゴニストを投与し、続いて少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される、維持レジメンの追加の用量の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含む使用。
  63. 前記VEGFアンタゴニストの前記維持レジメンは、少なくとも8週の投与間隔、例えば8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23又は24週の間隔で投与される2、3、4、5、6又はそれを超える用量からなる、請求項62に記載の使用。
  64. 前記患者に、前記眼性疾患の治療のための前記VEGFアンタゴニストの負荷レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストを投与することを含まない、請求項62又は63に記載の使用。
  65. 前記VEGFアンタゴニストの前記負荷レジメンは、q4w又はq6w間隔で投与される2、3、4、5又は6用量の前記VEGFアンタゴニストからなる、請求項64に記載の使用。
  66. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニスト後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は≧8~≦24週、例えば≧8~≦12週の投与間隔で1用量以上の前記VEGFアンタゴニストが続く、請求項58~65のいずれか一項に記載の使用。
  67. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療する方法であって、前記患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを投与することを含む方法。
  68. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療する方法であって、前記患者に初期用量のVEGFアンタゴニストAを投与し、続いて前記眼性疾患の治療のための前記VEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを投与することを含む方法。
  69. 前記VEGFアンタゴニストBによる治療を中止することを含む、請求項67又は68に記載の方法。
  70. 前記VEGFアンタゴニストAは、前記VEGFアンタゴニストBの代わりに投与され、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、前記VEGFアンタゴニストAの投与中に前記患者に投与されない、請求項67又は68に記載の方法。
  71. 1用量以上の前記VEGFアンタゴニストBで前治療された前記患者は、十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患を有する、請求項67~70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 眼性疾患活動性の存在は、1用量以上の前記VEGFアンタゴニストBで前治療された前記患者において同定されている、請求項67~71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
    (ii)視力(VA)の低下、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項72に記載の方法。
  74. 前記患者は、前記VEGFアンタゴニストBによる治療に不耐容であった、請求項1~70のいずれか一項に記載の方法。
  75. 前記患者は、少なくとも3ヶ月以上、好ましくは少なくとも6ヶ月以上にわたって前記VEGFアンタゴニストBで前治療されている、請求項67~74のいずれか一項に記載の方法。
  76. 前記VEGFアンタゴニストBは、約≧4~約≦12週、例えば約≧4~約≦10週、特に約≧6~約≦10週又は約≧8~約≦12週の投与間隔、例えば注射間隔で前記患者に投与されている、請求項67~75のいずれか一項に記載の方法。
  77. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニストAは、最後の用量の前記VEGFアンタゴニストBが前記患者に投与されてから約≧4~約≦12週後、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に前記患者に投与される、請求項67~76のいずれか一項に記載の方法。
  78. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニストA後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は約≧8~≦約24週、例えば約≧8~約≦12週の投与間隔で1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAが続く、請求項67~77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニストA後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを前記患者に投与することが続く、請求項78に記載の方法。
  80. q8w又はq12w毎の用量の前記VEGFアンタゴニストAを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して前記患者を評価することをさらに含む、請求項79に記載の方法。
  81. 前記疾患活動性は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)、
    (ii)視力(VA)、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
    (iv)網膜内嚢胞/液の存在
    の1つ以上に基づいて評価される、請求項67又は78~80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 眼性疾患活動性の存在が前記VEGFアンタゴニストAのq12w用量後に同定される場合、前記患者は、前記VEGFアンタゴニストAのq8wレジメンに切り替えられる、請求項80又は81に記載の方法。
  83. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
    (ii)視力(VA)の低下、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項82に記載の方法。
  84. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)≧5文字のBCVAの低下、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
    (ii)≧3文字のVAの低下、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
    (iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項83に記載の方法。
  85. 前記眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(特に増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、請求項67~84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、請求項85に記載の方法。
  87. 前記眼性疾患は、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)である、請求項85に記載の方法。
  88. 前記眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、請求項85に記載の方法。
  89. 前記眼性疾患は、糖尿病網膜症(DR)である、請求項85に記載の方法。
  90. 前記眼性疾患は、網膜静脈閉塞症(RVO)である、請求項85に記載の方法。
  91. 前記患者は、ヒトである、請求項67~90のいずれか一項に記載の方法。
  92. 前記VEGFアンタゴニストAは、前記VEGFアンタゴニストBと異なる、請求項67~91のいずれか一項に記載の方法。
  93. 前記VEGFアンタゴニストAは、抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、請求項67~92のいずれか一項に記載の方法。
  94. 前記VEGFアンタゴニストAは、配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、請求項67~93のいずれか一項に記載の方法。
  95. 前記抗VEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブである、請求項67~94のいずれか一項に記載の方法。
  96. 前記VEGFアンタゴニストAは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、請求項67~95のいずれか一項に記載の方法。
  97. 前記VEGFアンタゴニストAの前記用量は、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである、請求項67~96のいずれか一項に記載の方法。
  98. 前記VEGFアンタゴニストBは、抗VEGF抗体である、請求項67~97のいずれか一項に記載の方法。
  99. 前記VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択される、請求項67~97のいずれか一項に記載の方法。
  100. 前記VEGFアンタゴニストBは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、請求項67~99のいずれか一項に記載の方法。
  101. 前記VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、前記VEGFアンタゴニストBの前記用量は、約2mg、特に2mgである、請求項99に記載の方法。
  102. 前記VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブであり、前記VEGFアンタゴニストBの前記用量は、約0.5mg、特に0.5mgである、請求項99に記載の方法。
  103. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストAであって、初期用量、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上として前記患者に投与されるVEGFアンタゴニストA。
  104. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のためのVEGFアンタゴニストAであって、初期用量、続いて前記眼性疾患の治療のための前記VEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として前記患者に投与されるVEGFアンタゴニストA。
  105. 前記使用は、前記VEGFアンタゴニストBによる治療を中止することを含む、請求項103又は104に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  106. 前記VEGFアンタゴニストBの代わりに投与され、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、前記VEGFアンタゴニストAの投与中に前記患者に投与されない、請求項103又は104に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  107. 1用量以上の前記VEGFアンタゴニストBで前治療された前記患者は、十分に解剖学的に制御されていない眼性疾患を有する、請求項103~106のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  108. 眼性疾患活動性の存在は、1用量以上の前記VEGFアンタゴニストBで前治療された前記患者において同定されている、請求項103~107のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  109. 眼性疾患の存在は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
    (ii)視力(VA)の低下、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項108に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  110. 前記患者は、前記VEGFアンタゴニストBによる治療に不耐容であった、請求項103~107のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  111. 前記患者は、少なくとも3ヶ月以上、好ましくは少なくとも6ヶ月以上にわたって前記VEGFアンタゴニストBで前治療されている、請求項103~110のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  112. 前記VEGFアンタゴニストBは、約≧4~約≦12週、例えば約≧4~約≦10週、特に約≧6~約≦10週又は約≧8~約≦12週の投与間隔、例えば注射間隔で前記患者に投与されている、請求項103~111のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  113. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニストAは、最後の用量の前記VEGFアンタゴニストBが前記患者に投与されてから約≧4~約≦12週後、特に約≧4~約≦10週後、より具体的には約≧6~約≦10週後に前記患者に投与される、請求項103~112のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  114. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニストA後、疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔及び/又は約≧8~約≦24週、例えば約≧8~約≦12週の投与間隔で1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAが続く、請求項103~113のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  115. 前記初期用量の前記VEGFアンタゴニストA後、8週毎に1回(q8wレジメン)若しくは12週毎に1回(q12wレジメン)及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりに1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを前記患者に投与することが続く、請求項114に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  116. q8w又はq12w毎の用量の前記VEGFアンタゴニストAを投与する前又は後に眼性疾患活動性に関して前記患者を評価することをさらに含む、請求項115に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  117. 前記疾患活動性は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)、
    (ii)視力(VA)、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)、及び/又は
    (iv)網膜内嚢胞/液の存在
    の1つ以上に基づいて評価される、請求項116又は48~50のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  118. 眼性疾患活動性の存在が前記VEGFアンタゴニストAのq12w用量後に同定される場合、前記患者は、前記VEGFアンタゴニストAのq8wレジメンに切り替えられる、請求項116又は117に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  119. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)最高矯正視力(BCVA)の低下、
    (ii)視力(VA)の低下、
    (iii)中心サブフィールド厚(CSFT)の増大又は縮小の欠如、
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項118に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  120. 眼性疾患活動性の存在は、
    (i)≧5文字のBCVAの低下、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧5文字のBCVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインBCVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧5文字のBCVAの低下;
    (ii)≧3文字のVAの低下、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧3文字のVAの低下、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインVAと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧3文字のVAの低下;
    (iii)≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインCSFTと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の4ヶ月以上、例えば6ヶ月以上にわたる≧50μm、例えば≧75μmのCSFTの増大;
    (iv)新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、特に、
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与後の8週目又は12週目における新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)、又は
    ・前記VEGFアンタゴニストAの最後の投与の4ヶ月以上前、例えば6ヶ月以上前に評価されたベースラインIRC、及び/又はIRF、及び/又はSRFと比較して、前記VEGFアンタゴニストAの投与の6ヶ月以上にわたる新規、又は遷延性、又は再発性の網膜内嚢胞(IRC)、及び/又は網膜内液(IRF)、及び/又は網膜下液(SRF)
    の1つ以上を含む、請求項119に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  121. 前記眼性疾患は、異常血管新生、脈絡膜新生血管(CNV)、網膜血管透過性、網膜浮腫、糖尿病網膜症(特に増殖糖尿病網膜症(PDR)及び非増殖糖尿病網膜症(NPDR))、黄斑浮腫(ME)、糖尿病黄斑浮腫(DME)、新生血管(滲出性)加齢性黄斑変性(nAMD)、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)、網膜虚血と関連する続発症、網膜静脈閉塞症(RVO)、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)、網膜静脈閉塞症後の黄斑浮腫及び後眼部血管新生からなるリストから選択される、請求項103~120のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  122. 前記眼性疾患は、新生血管加齢性黄斑変性(nAMD)である、請求項121に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  123. 前記眼性疾患は、nAMDと関連する脈絡膜新生血管(CNV)である、請求項121に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  124. 前記眼性疾患は、糖尿病黄斑浮腫(DME)である、請求項121に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  125. 前記眼性疾患は、糖尿病網膜症(DR)である、請求項121に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  126. 前記眼性疾患は、網膜静脈閉塞症(RVO)である、請求項121に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  127. 前記患者は、ヒトである、請求項103~126のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  128. 前記VEGFアンタゴニストBと異なる、請求項103~127のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  129. 抗VEGF抗体、例えば一本鎖抗体(scFv)又はFab断片である、請求項103~128のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  130. 配列番号3の配列を含む抗VEGF抗体である、請求項103~129のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  131. 前記抗VEGFアンタゴニストAは、ブロルシズマブである、請求項103~130のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  132. 注射、例えば硝子体内注射によって投与される、請求項103~131のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  133. 前記VEGFアンタゴニストAの前記用量は、約3mg~約6mg、特に約3mg又は約6mg、より具体的には6mgである、請求項103~132のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  134. 前記VEGFアンタゴニストBは、抗VEGF抗体である、請求項103~133のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  135. 前記VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプト、ラニビズマブ、ファリシマブ、コンベルセプト及びアビシパルからなる群から選択される、請求項103~133のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  136. 前記VEGFアンタゴニストBは、注射、例えば硝子体内注射によって投与される、請求項103~135のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  137. 前記VEGFアンタゴニストBは、アフリベルセプトであり、前記VEGFアンタゴニストBの前記用量は、約2mg、特に2mgである、請求項136に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  138. 前記VEGFアンタゴニストBは、ラニビズマブであり、前記VEGFアンタゴニストBの前記用量は、約0.5mg、特に0.5mgである、請求項136に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA。
  139. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上として前記患者に投与される医薬組成物。
  140. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬としての使用のための、VEGFアンタゴニストAを含む医薬組成物であって、初期用量、続いて前記眼性疾患の治療のための前記VEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上として前記患者に投与される医薬組成物。
  141. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、前記患者に初期用量の前記VEGFアンタゴニストAを投与し、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
  142. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するための医薬の製造のためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、前記患者に初期用量の前記VEGFアンタゴニストAを投与し、続いて前記眼性疾患の治療のための前記VEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
  143. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、前記患者に初期用量の前記VEGFアンタゴニストAを投与し、続いて約8週以上、例えば8週以上及び/又は疾患活動性評価に基づいて医師によって個別化されるとおりの投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
  144. 1用量以上のVEGFアンタゴニストBで前治療された患者において眼性疾患を治療するためのVEGFアンタゴニストAの使用であって、前記患者に初期用量の前記VEGFアンタゴニストAを投与し、続いて前記眼性疾患の治療のための前記VEGFアンタゴニストAの維持レジメンに従う投与間隔で追加の1用量以上の前記VEGFアンタゴニストAを投与することを含む使用。
  145. 前記使用は、前記VEGFアンタゴニストBによる治療を中止することを含む、請求項103~138のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA、又は請求項139若しくは140に記載の使用のための医薬組成物、又は請求項141~144のいずれか一項に記載の使用。
  146. 前記VEGFアンタゴニストAは、前記VEGFアンタゴニストBの代わりに投与され、及び追加の又は代替的なVEGFアンタゴニストは、前記VEGFアンタゴニストAの投与中に前記患者に投与されない、請求項103~138のいずれか一項に記載の使用のためのVEGFアンタゴニストA、又は請求項139若しくは140に記載の使用のための医薬組成物、又は請求項141~144のいずれか一項に記載の使用。
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