JP2023548597A - がんを処置するための可溶性インターロイキン-7受容体(sIL7R)変調療法 - Google Patents

がんを処置するための可溶性インターロイキン-7受容体(sIL7R)変調療法 Download PDF

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Abstract

本発明は、自己免疫障害またはがんの処置を、それを必要とする被験体において行なうための組成物および方法を含み、該方法は:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの相補的配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物を有効量で投与することを含み、SM-ASOはIL7RプレmRNAのエクソン6排除を減少または増加させ、それぞれIL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を減少または増加させる。一部の特定の実施形態では、該オリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)である。【選択図】図1

Description

連邦政府による資金提供を受けた研究の記載
本発明は、NIHによって付与されたF32-NS087899での政府の補助を伴ってなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
本発明は、一般に、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症)またはがんを処置するための、それぞれ可溶性IL7R(sIL7R)を減少または増加させる新規な治療薬の分野に関する。
本発明は、自己免疫経路がsIL7Rの高値発現によって駆動されるという知見に基づいており、したがって本発明の範囲を限定するものではないが、その背景を一例として多発性硬化症との関連において記載する。
多発性硬化症(MS)は、軸索脱髄、神経細胞死および進行性の神経機能障害に至る中枢神経系(CNS)内の神経細胞のミエリン鞘に対する自己反応性免疫細胞媒介性の損傷を特徴とする慢性自己免疫疾患である。これまで、この疾患に対する治療法はなく、利用可能な処置は疾患進行を遅らせることしかできず、多くの場合、免疫系を全身的に抑制することによるものであり、重度または致命的となる可能性がある多くの有害な副作用が引き起こされる。この全身性の免疫抑制は現下の治療薬の大きな弱みである。
MSに至る免疫学的寛容の破綻は、環境因子と遺伝因子間の複雑な相互作用から生じると考えられている。この見識では、個体の遺伝的背景が自己反応性リンパ球の生存を許容する環境を作り出している可能性があり、続いてこれが、通常、感染性因子の形態の環境性誘発因子の存在によって活性化されている可能性がある。
本発明者らおよび他者は、これまでに、インターロイキン-7受容体(IL7R)遺伝子のエクソン6内のバリアントrs6897932(C/T、ここで、Cはリスク対立遺伝子である)がMSの高リスクと強く関連していることを示した(Gregory et al.,2007;International Multiple Sclerosis Genetics et al.,2007;Lundmark et al.,2007)。さらに、本発明者らは、このバリアントのリスク‘C’対立遺伝子がこのエクソンのスキッピングを増大させ(Evsyukova et al.,2013;Gregory et al.,2007)、sIL7Rの上方調節をもたらすことを示した(Hoe et al.,2010;Lundstrom et al.,2013)。重要なことに、sIL7Rは、おそらくサイトカインIL7のバイオアベイラビリティおよび/または生理活性を増強することにより、MSの実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)マウスモデルにおいてこの疾患の臨床的進行および重症度を悪化させることが示されている(Lundstrom et al.,2013)。sIL7RによるこのIL7の増強によりCD4T細胞およびCD8T細胞の両方の恒常性拡大増殖が促進される(Lundstrom et al.,2013)。多発性硬化症およびおそらく自己免疫全般の発症機序におけるsIL7Rの役割をさらに裏付けることに、高値レベルのsIL7Rタンパク質またはsIL7R RNAが多発性硬化症(McKay et al.2008)、関節リウマチ(Badot et al.,2011)、1型糖尿病(Monti et al.,2013)および全身性エリテマトーデス(Lauwerys et al.,2014)の患者において報告されており、ここで、sIL7Rのレベルは疾患活動性と相関している。総合すると、このようなデータにより、高値レベルのsIL7RはMSおよび自己免疫の発症機序と関連づけられ、IL7Rエクソン6の選択的スプライシングはMSおよび自己免疫の新規な治療標的であると位置づけられる。
これらの参考文献により、sIL7RはT細胞の拡大増殖を増大させ、がん細胞を死滅させるために必要とされるものと同様の自己反応性応答の促進をもたらすことが教示される。したがって、sIL7Rの上方調節は、単独療法薬としてであれ、他の抗がん剤との併用療法薬としてであれ、がんに対抗するための新規な免疫療法として使用され得、がんの処置のためのsIL7Rの上方調節を目的とする新規な組成物および方法の必要性が依然として存在している。
がん免疫学は急速に成長している分野であり、これまで難治性のがんを有する患者にとって大いに有望である;しかしながら、免疫療法のインパクトは、ほとんどのがんおよび個体で奏効率が非常に低いことにより限定的となっている。免疫チェックポイント阻害剤などの免疫療法薬は、いろいろな型のがんを有効に根絶することが示されているが、残念ながら、その奏効は患者間で異なり、少数割合の患者しか寛解に到達していない。したがって、抗がん免疫を追加刺激するために既存の免疫療法薬と相乗作用し得る改善された免疫療法免疫療法薬の開発の必要性が存在している。かかる薬物の一例は、sIL7Rの発現を増大させ、非限定的な一例として、所与の患者の奏効レベルおよび患者間の奏効率を高めることができ得るものである。
アンチセンスオリゴヌクレオチド療法は、特定の疾患の原因となる特定の遺伝子の遺伝子配列を、標的配列に相補的な短鎖オリゴヌクレオチドを用いて標的化する。典型的には、メッセンジャーRNA(mRNA)、プレmRNA、miRNA、非コードRNAまたは他の型のRNA内の標的配列に結合して標的RNAを変調させ、薬理学応答を誘導する一本鎖または二本鎖の核酸(DNA、RNA、ハイブリッドまたは化学的類似体)を設計する。スプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)の場合、得られるmRNAのエクソン含有量を加減するプレmRNA内の特定の配列に結合する相補的核酸が設計される。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、中でも、がん、糖尿病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、脊髄筋萎縮症、毛細血管拡張性運動失調症、喘息および関節炎などの疾患を標的化するために使用されている。いくつかのアンチセンスオリゴヌクレオチド薬が、数例を挙げるとサイトメガロウイルス網膜炎、家族性高コレステロール血症ホモ接合体、デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよび脊髄筋萎縮症の処置に対して米食品医薬品局(FDA)に承認されており、最後の2つに対するものはSM-ASOである。しかしながら、各場合において、オリゴヌクレオチドの標的配列は、対象の疾患の下地となっているか、または変調によって治療的となり得る具体的なRNAに対して個別調整しなければならない。
Gregory et al.,2007 International Multiple Sclerosis Genetics et al.,2007 Lundmark et al.,2007 Evsyukova et al.,2013 Hoe et al.,2010 Lundstrom et al.,2013 McKay et al.2008 Badot et al.,2011 Monti et al.,2013 Lauwerys et al.,2014
一実施形態において、本発明は、高値レベルのインターロイキン7受容体の可溶性アイソフォーム(sIL7R)を伴う疾患または病状の処置を、それを必要とする被験体において行なう方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物を有効量で投与することを含み、該オリゴヌクレオチドはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を低減させるものである方法を含む。一態様において、該オリゴヌクレオチドはアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)である。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング抑制配列(ESS)および/またはイントロン内スプライシング抑制配列(ISS)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を促進させ、sIL7Rの発現を低減させる。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列に特異的に結合する。別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート(phosphoroaridate)、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。
別の態様では、オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドがペプチド、細胞膜透過性ペプチド、抗体、ナノボディ、ラクダ部、抗体可変領域、小分子および/またはオリゴヌクレオチドの安定性、分布もしくは特定の組織への送達を促進させるか、あるいは促進させ得るリガンド(例えば、タンパク質、脂質、糖鎖)にコンジュゲートされる。
別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表1のSM-ASOの任意のSEQ ID(SM-ASOの配列番号:1~13)またはその一部分の単独または組合せのいずれか、あるいはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95または96%の相補性およびまたは同一性を有する配列から選択される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表2の任意の標的SEQ ID(標的配列番号:1~13)を全体または部分的のいずれかで標的化する。別の態様では、該組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む。別の態様では、該疾患または病状が、以下のもの:多発性硬化症、I型糖尿病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎、強直性脊椎炎、原発性胆汁性肝硬変または炎症性腸症候群、例えば潰瘍性大腸炎、クローン病または疾患もしくは病状のない正常被験体と比較した場合、sIL7Rが高値である任意の他の病状のうちの少なくとも1つから選択される自己免疫障害である。別の態様では、該疾患または病状が炎症性の疾患または病状である。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、例えば、sIL7R RNAの安定性を低下させる(例えば、分解を増大させる)ASO、siRNA、shRNAおよび/またはsIL7R RNAの翻訳を低減させるASOを用いてIL7Rのエクソン5-エクソン7の境界を標的化することにより、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの分解を促進させる。別の態様では、該方法が、SM-ASOと自己免疫疾患の処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤、例えば限定されないがミトキサントロン、インターフェロンベータ-1a、PEG-インターフェロンベータ-1a、アザチオプリン、フィンゴリモド、ナタリズマブ、メチルプレドニゾロンまたはオクレリズマブとの併用療法をさらに含む。別の態様では、該方法が、患者から細胞を得、該細胞を、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合する該オリゴヌクレオチドを一過的または永久的に発現するように修飾する工程をさらに含む。別の態様では、該方法が、遺伝子治療における使用のための、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合する該オリゴヌクレオチドを発現するベクターを作成すること、および該患者を、該ベクターを用いて処置することをさらに含む。
別の実施形態において、本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)であり、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン7受容体(IL7R)のプレmRNA内の配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物であって、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を低減させるものである組成物を含む。一態様において、該組成物中のオリゴヌクレオチドは、エクソン内スプライシング抑制配列(ESS)および/またはイントロン内スプライシング抑制配列(ISS)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を促進させ、sIL7Rの発現を低減させる。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列に特異的に結合する。別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の任意の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表1のSM-ASOの任意のSEQ ID(SM-ASOの配列番号:1~13)またはその一部分の単独または組合せのいずれか、あるいはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95または96%の相補性およびまたは同一性を有する配列から選択される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表2の任意の標的SEQ ID(標的配列番号:1~13)を全体または部分的のいずれかで標的化する。別の態様では、該組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む。別の態様では、該組成物が、以下のもの:多発性硬化症、I型糖尿病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎、強直性脊椎炎、原発性胆汁性肝硬変、炎症性腸症候群、例えば潰瘍性大腸炎およびクローン病またはsIL7Rが高値である任意の他の病状のうちの少なくとも1つから選択される自己免疫障害を処置するための投与に適合される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、例えば、sIL7R RNAの安定性を低下させる(例えば、分解を増大させる)ASO、siRNA、shRNAおよび/またはsIL7R RNAの翻訳を低減させるASOを用いてIL7Rのエクソン5-エクソン7の境界を標的化することにより、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの分解を促進させる。
また別の実施形態において、本発明は、インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAのエクソン6の含有を増大させる方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を接触させることを含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を低減させるものである方法を含む。一態様において、該組成物中のSM-ASOは、エクソン内スプライシング抑制配列(ESS)および/またはイントロン内スプライシング抑制配列(ISS)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を促進させ、sIL7Rの発現を低減させる。別の態様では、該組成物中のSM-ASOが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列に特異的に結合する。別の態様では、SM-ASO内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の任意の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、SM-ASO内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、SM-ASOが、例えば、sIL7R RNAの安定性を低下させる(例えば、分解を増大させる)ASO、siRNA、shRNAおよび/またはsIL7R RNAの翻訳を低減させるASOを用いてIL7Rのエクソン5-エクソン7の境界を標的化することにより、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの分解を促進させる。別の態様では、SM-ASOが、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの翻訳をブロックする。別の態様では、SM-ASOが、表1のSM-ASOの任意のSEQ ID(SM-ASOの配列番号:1~13)またはその一部分の単独または組合せのいずれか、あるいはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95または96%の相補性およびまたは同一性を有する配列から選択される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表2の任意の標的SEQ ID(標的配列番号:1~13)を全体または部分的のいずれかで標的化する。別の態様では、該組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む。別の態様では、自己免疫障害が、以下のもの:多発性硬化症、I型糖尿病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、アトピー性皮膚炎、強直性脊椎炎、原発性胆汁性肝硬変、炎症性腸症候群、例えば潰瘍性大腸炎およびクローン病またはsIL7Rが高値である任意の病状のうちの少なくとも1つから選択される。別の態様では、該方法が、患者から細胞を得、該細胞を、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合する該オリゴヌクレオチドを一過的または永久的に発現するように修飾する工程をさらに含む。別の態様では、該方法が、遺伝子治療における使用のための、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合する該オリゴヌクレオチドを発現するベクターを作成すること、および該患者を、該ベクターを用いて処置することをさらに含む。
別の実施形態において、本発明は、インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させるための組成物、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を接触させることを含む方法を含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を低減させるものである。一態様において、該組成物は、限定されないがミトキサントロン、インターフェロンベータ-1a、PEG-インターフェロンベータ-1a、アザチオプリン、フィンゴリモド、ナタリズマブ、メチルプレドニゾロンまたはオクレリズマブから選択される自己免疫疾患の処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤とのSM-ASOの併用療法をさらに含む。
別の実施形態において、本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)であり、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む核酸を発現するベクターであって、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を低減させるものであるベクターを含む。一態様において、該ベクターはウイルスベクターまたはプラスミドである。
別の実施形態において、本発明は、エクソン6欠損IL7R RNAの阻害または分解を促進させるインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)、スプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)、翻訳ブロックアンチセンスオリゴヌクレオチド、siRNA、shRNAまたはmiRNAを含む核酸を発現するベクターであって、該核酸はIL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を低減させるものであるベクターを含む。一態様において、該ベクターはウイルスベクターまたはプラスミドである。
別の実施形態において、本発明は、多発性硬化症の処置を、それを必要とする被験体において行なう方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合するスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を薬学的に許容され得る賦形剤中に含む組成物を有効量で投与することを含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を低減させる方法を含む。一態様において、該方法は、SM-ASOと多発性硬化症疾患の処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤との併用療法をさらに含む。別の態様では、多発性硬化症を処置するための該1種類またはそれより多くの薬剤が、限定されないがミトキサントロン、インターフェロンベータ-1a、PEG-インターフェロンベータ-1a、アザチオプリン、フィンゴリモド、ナタリズマブ、メチルプレドニゾロンまたはオクレリズマブから選択される。
別の実施形態において、本発明は、がんの処置を、それを必要とする被験体において行なう方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物を有効量で投与することを含み、該オリゴヌクレオチドはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである方法を含む。一態様において、該オリゴヌクレオチドはアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)である。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング促進配列(ESE)および/またはイントロン内スプライシング促進配列(ISE)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列、あるいはエクソン6のスプライシングに影響を及ぼす任意の他のエレメントに特異的に結合し、それによりエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、5’UTR、3’UTR、イントロン、エクソンおよび/またはその境界内のIL7R RNAに結合することにより、エクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性または翻訳を促進させ、それによりsIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、miRNA、非コードRNAまたはエクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性を調節する他のRNAなどのRNAに結合することにより、エクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性または翻訳を促進させ、それによりsIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表3のSM-ASOのSEQ ID(SM-ASOの配列番号:14~50)のうちの任意のものまたはその一部分の単独または組合せのいずれか、あるいはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95または96%の相補性およびまたは同一性を有する配列から選択される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表4の標的SEQ ID(標的配列番号:14~50)のうちの任意のものまたはその一部分を標的化する。別の態様では、該組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む。別の態様では、該方法が、組換えsIL7Rタンパク質(任意の形態のもの、例えば限定されないが、Fc受容体を有するキメラ)を単独または組換えIL7もしくは他のサイトカインと一緒のいずれかで送達することをさらに含む。別の態様では、該がんが、従来の免疫療法に対して低奏効を示すもの、非限定的な一例として肝細胞癌である。別の態様では、該方法が、SM-ASOまたは組換えsIL7Rとがんの処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤、例えば限定されないが、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ)、治療用抗体(例えば、トラスツズマブ、リツキシマブ、ラムシルマブ、ベバシズマブ)、従来の化学療法(例えば、タキソール)または治療用放射線との併用療法をさらに含む。SM-ASOまたは組換えsIL7Rの併用療法の一部として使用され得るがんの処置に有効な活性薬剤のリストを図9に示す。別の態様では、該方法が、患者から細胞を得、該細胞を、該インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合してエクソン6の含有を低減させ、それによりsIL7Rの発現を増大させる該オリゴヌクレオチドを一過的もしくは永久的に発現するように修飾するか、または該細胞に、sIL7R発現を促進させる該ASOを負荷する工程および修飾された該細胞を該患者に再導入する工程をさらに含む。別の態様では、該方法が、患者から細胞を得、該細胞を、sIL7Rを一過的または永久的に発現するように修飾する工程および修飾された該細胞を該患者に再導入する工程をさらに含む。別の態様では、該方法が、遺伝子治療における使用のための、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合する該オリゴヌクレオチドを発現するベクターを作成すること、および該患者を、該ベクターを用いて処置することをさらに含む。別の態様では、該方法が、遺伝子治療における使用のための、sIL7Rを発現し、それによりsIL7Rの発現を増大させるベクターを作成すること、および該患者を、該ベクターを用いて処置することをさらに含む。
別の実施形態において、本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)であり、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物であって、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである組成物を含む。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング促進配列(ESE)および/またはイントロン内スプライシング促進配列(ISE)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列、あるいはエクソン6のスプライシングに影響を及ぼす任意の他のエレメントに特異的に結合し、それによりエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、5’UTR、3’UTR、イントロン、エクソンおよび/またはその境界内のIL7R RNAに結合することにより、エクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性または翻訳を促進させ、それによりsIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、miRNA、非コードRNAまたはエクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性を調節する他のRNAなどのRNAに結合することにより、エクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性または翻訳を促進させ、それによりsIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の任意の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、該オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表3のSM-ASOのSEQ ID(SM-ASOの配列番号:14~50)のうちの任意のものまたはその一部分の単独または組合せのいずれか、あるいはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95または96%の相補性およびまたは同一性を有する配列から選択される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表4の標的SEQ ID(標的配列番号:14~50)のうちの任意のものを全体または部分的のいずれかで標的化する。別の態様では、該組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む。別の態様では、該組成物が、がんを処置するための投与に適合されている。一実施形態では、治療薬を含む該組成物が、経表面、経腸または非経口の投与経路を用いる局所送達または全身送達のいずれかのために製剤化され得る。さらに、本明細書に開示しているASOまたはSM-ASOは、単独で組成物に製剤化してもよく、1種類またはそれより多くの他の治療薬と一緒に製剤化して単一の組成物にする組成物に製剤化してもよい。さらなる一態様では、ASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物が、静脈内輸注、腫瘍微小環境内への直接注射、両方の組合せ、経口、直腸内、皮下、膣内、筋肉内、髄腔内または一般的に使用されている他の送達経路によって投与される。
また別の実施形態において、本発明は、インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAにおけるエクソン6の含有を低減させる方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を接触させることを含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである方法を含む。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング促進配列(ESE)および/またはイントロン内スプライシング促進配列(ISE)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のSM-ASOが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列、あるいはエクソン6のスプライシングに影響を及ぼす任意の他のエレメントに特異的に結合し、それによりエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、5’UTR、3’UTR、イントロン、エクソンおよび/またはその境界内のIL7R RNAに結合することにより、エクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性または翻訳を促進させ、それによりsIL7Rの発現が増大する。別の態様では、該組成物中のオリゴヌクレオチドが、miRNA、非コードRNAまたはエクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性を調節する他のRNAなどのRNAに結合することにより、エクソン6が欠損しているIL7R RNAの安定性または翻訳を促進させ、それによりsIL7Rの発現が増大する。別の態様では、SM-ASO内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の任意の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、SM-ASO内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、SM-ASOが、IL7Rのエクソン5-エクソン7の境界を標的化することにより、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの安定性を高める。別の態様では、SM-ASOが、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの翻訳を促進させる。別の態様では、SM-ASOが、表3のSM-ASOのSEQ ID(SM-ASOの配列番号:14~50)のうちの任意のものまたはその一部分の単独または組合せのいずれか、あるいはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95または96%の相補性およびまたは同一性を有する配列から選択される。別の態様では、該オリゴヌクレオチドが、表4の標的SEQ ID(標的配列番号:14~50)のうちの任意のものを全体または部分的のいずれかで標的化する。別の態様では、該組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む。別の態様では、該障害が、ある型のがんである。別の態様では、該方法が、患者から細胞を得、該細胞を、該インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合してエクソン6の含有を低減させ、それによりsIL7Rの発現を増大させる該オリゴヌクレオチドを一過的もしくは永久的に発現するように修飾するか、または該細胞に、sIL7R発現を促進させる該ASOを負荷する工程および修飾された該細胞を該患者に再導入する工程をさらに含む。別の態様では、該方法が、遺伝子治療における使用のための、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合する該オリゴヌクレオチドを発現するベクターを作成すること、および該患者を、該ベクターを用いて処置することをさらに含む。
別の実施形態において、本発明は、インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内におけるエクソン6の含有を増大させるための組成物、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を接触させることを含む方法を含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである。一態様において、該組成物は、がんの処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤、例えば限定されないが、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、ニボルマブ)、治療用抗体(例えば、ハーセプチン)、従来の化学療法(例えば、タキソール)または治療用放射線とのSM-ASOの併用療法をさらに含む。
別の実施形態において、本発明は、患者から細胞を得、該細胞を、該インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合してエクソン6の含有を低減させ、それによりsIL7Rの発現を増大させる該オリゴヌクレオチドを一過的もしくは永久的に発現するように修飾するか、または該細胞に、sIL7R発現を促進させる該ASOを負荷する工程および修飾された該細胞を該患者に再導入する工程をさらに含む。別の態様では、該方法が、患者から細胞を得、該細胞を、sIL7Rを一過的または永久的に発現するように修飾する工程および修飾された該細胞を該患者に再導入する工程をさらに含む。別の実施形態において、本発明は、遺伝子治療における使用のための、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合する該オリゴヌクレオチドを発現するベクターおよび該患者を、該ベクターを用いて処置することを含む。別の実施形態において、本発明は、遺伝子治療における使用のための、sIL7Rを発現するベクターおよび該患者を、該ベクターを用いて処置することを含む。
別の実施形態において、本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)であり、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む核酸を発現するベクターを含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである。別の実施形態において、本発明は、sIL7Rを発現し、それによりsIL7Rの発現を増大させるベクターを含む。一態様において、該ベクターはウイルスベクターまたはプラスミドである。
次に、本発明の特長および利点のより完全な理解のため、添付の図とともに本発明の詳細な説明を記載する。図において:
IL7Rエクソン6内の機能性シス作用性スプライシングエレメントを標的化するASOのスクリーニング。(A)GFP-IL7Rレポーターの模式図。IL7Rエクソン6のスプライシングの蛍光レポーターを、イントロン5と6にまたがり、GFPのコード配列を介在させたIL7Rのゲノム配列をクローニングすることにより作出した。ここで、GFPはIL7Rエクソン6排除によってのみ発現される。(B)機能性シス作用性スプライシングエレメントの変異誘発の効果を、ASOでの対応するエレメントのブロックと比較するアプローチの模式図。5’ss、ESE2およびESS3に対する変異をGFP-IL7Rレポーター内に導入し、その効果を、ASOでの対応するシスエレメントの立体的ブロックと比較した。エクソン6の配列を下方に拡大しており(薄い灰色の四角)、関連するシス作用性エレメントを太い水平線で示す:エンハンサーESE2、サイレンサーESS2およびESS3ならびに5’ss。ESE2、ESS3および5’ssは転換型置換によって変異させ、変異された配列を各エレメントの下部に灰色背景の四角でハイライトする:5’Consおよび5’Mutは、それぞれ、5’ssに対するコンセンサスまたはクリッピング変異を表し、一方、ΔESE2およびΔESS3は、それぞれESE2およびESS3に対する変異を表す。これらのシスエレメントを標的化するASO(IL7R-001~IL7R-005)の配列をエクソン配列の上部に示す:IL7R-001はエクソン6内の5’ssをブロックし、IL7R-002はESE2をブロックし、IL7R-003はESS2とESS3をブロックし、IL7R-004はESS2とESS3の間の配列をブロックし、IL7R-005はESS3をブロックする。(C,E)レポータースプライシング。エクソン6のスプライシングをレポーター由来の転写物におけるRT-PCRにより、野生型もしくは変異型のレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞(C)、または野生型レポーターを安定的に発現しており、10μMの対照(ASO-Ctrl)もしくは実験(IL7R-001~IL7R-005)モルフォリノASOで、Endo-Porterトランスフェクション試薬を用いてトランスフェクトした細胞(E)において定量した。エクソン6排除のパーセンテージ(%)(平均±S.D.)は:[排除された産物/(排除された産物+含有された産物)]として求め、各条件でのゲル画像の下部に示す。(D、F)GFP発現。GFPの発現を、異なる型のレポーターを安定的に発現しているパネルCの細胞(D)またはASOでトランスフェクトしたパネルEの細胞(F)におけるフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。GFPのMFI(平均±S.D.)の定量を、すべての変異型の野生型に対する(D)またはすべてのASOの対照ASOに対する(F)Log2(変化倍数)[Log2(FC)]として示す。すべてのパネルにおいて、統計学的有意性は、野生型または対照ASOに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6内の機能性シス作用性スプライシングエレメントを標的化するASOのスクリーニング。(A)GFP-IL7Rレポーターの模式図。IL7Rエクソン6のスプライシングの蛍光レポーターを、イントロン5と6にまたがり、GFPのコード配列を介在させたIL7Rのゲノム配列をクローニングすることにより作出した。ここで、GFPはIL7Rエクソン6排除によってのみ発現される。(B)機能性シス作用性スプライシングエレメントの変異誘発の効果を、ASOでの対応するエレメントのブロックと比較するアプローチの模式図。5’ss、ESE2およびESS3に対する変異をGFP-IL7Rレポーター内に導入し、その効果を、ASOでの対応するシスエレメントの立体的ブロックと比較した。エクソン6の配列を下方に拡大しており(薄い灰色の四角)、関連するシス作用性エレメントを太い水平線で示す:エンハンサーESE2、サイレンサーESS2およびESS3ならびに5’ss。ESE2、ESS3および5’ssは転換型置換によって変異させ、変異された配列を各エレメントの下部に灰色背景の四角でハイライトする:5’Consおよび5’Mutは、それぞれ、5’ssに対するコンセンサスまたはクリッピング変異を表し、一方、ΔESE2およびΔESS3は、それぞれESE2およびESS3に対する変異を表す。これらのシスエレメントを標的化するASO(IL7R-001~IL7R-005)の配列をエクソン配列の上部に示す:IL7R-001はエクソン6内の5’ssをブロックし、IL7R-002はESE2をブロックし、IL7R-003はESS2とESS3をブロックし、IL7R-004はESS2とESS3の間の配列をブロックし、IL7R-005はESS3をブロックする。(C,E)レポータースプライシング。エクソン6のスプライシングをレポーター由来の転写物におけるRT-PCRにより、野生型もしくは変異型のレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞(C)、または野生型レポーターを安定的に発現しており、10μMの対照(ASO-Ctrl)もしくは実験(IL7R-001~IL7R-005)モルフォリノASOで、Endo-Porterトランスフェクション試薬を用いてトランスフェクトした細胞(E)において定量した。エクソン6排除のパーセンテージ(%)(平均±S.D.)は:[排除された産物/(排除された産物+含有された産物)]として求め、各条件でのゲル画像の下部に示す。(D、F)GFP発現。GFPの発現を、異なる型のレポーターを安定的に発現しているパネルCの細胞(D)またはASOでトランスフェクトしたパネルEの細胞(F)におけるフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。GFPのMFI(平均±S.D.)の定量を、すべての変異型の野生型に対する(D)またはすべてのASOの対照ASOに対する(F)Log2(変化倍数)[Log2(FC)]として示す。すべてのパネルにおいて、統計学的有意性は、野生型または対照ASOに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6内の機能性シス作用性スプライシングエレメントを標的化するASOのスクリーニング。(A)GFP-IL7Rレポーターの模式図。IL7Rエクソン6のスプライシングの蛍光レポーターを、イントロン5と6にまたがり、GFPのコード配列を介在させたIL7Rのゲノム配列をクローニングすることにより作出した。ここで、GFPはIL7Rエクソン6排除によってのみ発現される。(B)機能性シス作用性スプライシングエレメントの変異誘発の効果を、ASOでの対応するエレメントのブロックと比較するアプローチの模式図。5’ss、ESE2およびESS3に対する変異をGFP-IL7Rレポーター内に導入し、その効果を、ASOでの対応するシスエレメントの立体的ブロックと比較した。エクソン6の配列を下方に拡大しており(薄い灰色の四角)、関連するシス作用性エレメントを太い水平線で示す:エンハンサーESE2、サイレンサーESS2およびESS3ならびに5’ss。ESE2、ESS3および5’ssは転換型置換によって変異させ、変異された配列を各エレメントの下部に灰色背景の四角でハイライトする:5’Consおよび5’Mutは、それぞれ、5’ssに対するコンセンサスまたはクリッピング変異を表し、一方、ΔESE2およびΔESS3は、それぞれESE2およびESS3に対する変異を表す。これらのシスエレメントを標的化するASO(IL7R-001~IL7R-005)の配列をエクソン配列の上部に示す:IL7R-001はエクソン6内の5’ssをブロックし、IL7R-002はESE2をブロックし、IL7R-003はESS2とESS3をブロックし、IL7R-004はESS2とESS3の間の配列をブロックし、IL7R-005はESS3をブロックする。(C,E)レポータースプライシング。エクソン6のスプライシングをレポーター由来の転写物におけるRT-PCRにより、野生型もしくは変異型のレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞(C)、または野生型レポーターを安定的に発現しており、10μMの対照(ASO-Ctrl)もしくは実験(IL7R-001~IL7R-005)モルフォリノASOで、Endo-Porterトランスフェクション試薬を用いてトランスフェクトした細胞(E)において定量した。エクソン6排除のパーセンテージ(%)(平均±S.D.)は:[排除された産物/(排除された産物+含有された産物)]として求め、各条件でのゲル画像の下部に示す。(D、F)GFP発現。GFPの発現を、異なる型のレポーターを安定的に発現しているパネルCの細胞(D)またはASOでトランスフェクトしたパネルEの細胞(F)におけるフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。GFPのMFI(平均±S.D.)の定量を、すべての変異型の野生型に対する(D)またはすべてのASOの対照ASOに対する(F)Log2(変化倍数)[Log2(FC)]として示す。すべてのパネルにおいて、統計学的有意性は、野生型または対照ASOに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6内の機能性シス作用性スプライシングエレメントを標的化するASOのスクリーニング。(A)GFP-IL7Rレポーターの模式図。IL7Rエクソン6のスプライシングの蛍光レポーターを、イントロン5と6にまたがり、GFPのコード配列を介在させたIL7Rのゲノム配列をクローニングすることにより作出した。ここで、GFPはIL7Rエクソン6排除によってのみ発現される。(B)機能性シス作用性スプライシングエレメントの変異誘発の効果を、ASOでの対応するエレメントのブロックと比較するアプローチの模式図。5’ss、ESE2およびESS3に対する変異をGFP-IL7Rレポーター内に導入し、その効果を、ASOでの対応するシスエレメントの立体的ブロックと比較した。エクソン6の配列を下方に拡大しており(薄い灰色の四角)、関連するシス作用性エレメントを太い水平線で示す:エンハンサーESE2、サイレンサーESS2およびESS3ならびに5’ss。ESE2、ESS3および5’ssは転換型置換によって変異させ、変異された配列を各エレメントの下部に灰色背景の四角でハイライトする:5’Consおよび5’Mutは、それぞれ、5’ssに対するコンセンサスまたはクリッピング変異を表し、一方、ΔESE2およびΔESS3は、それぞれESE2およびESS3に対する変異を表す。これらのシスエレメントを標的化するASO(IL7R-001~IL7R-005)の配列をエクソン配列の上部に示す:IL7R-001はエクソン6内の5’ssをブロックし、IL7R-002はESE2をブロックし、IL7R-003はESS2とESS3をブロックし、IL7R-004はESS2とESS3の間の配列をブロックし、IL7R-005はESS3をブロックする。(C,E)レポータースプライシング。エクソン6のスプライシングをレポーター由来の転写物におけるRT-PCRにより、野生型もしくは変異型のレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞(C)、または野生型レポーターを安定的に発現しており、10μMの対照(ASO-Ctrl)もしくは実験(IL7R-001~IL7R-005)モルフォリノASOで、Endo-Porterトランスフェクション試薬を用いてトランスフェクトした細胞(E)において定量した。エクソン6排除のパーセンテージ(%)(平均±S.D.)は:[排除された産物/(排除された産物+含有された産物)]として求め、各条件でのゲル画像の下部に示す。(D、F)GFP発現。GFPの発現を、異なる型のレポーターを安定的に発現しているパネルCの細胞(D)またはASOでトランスフェクトしたパネルEの細胞(F)におけるフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。GFPのMFI(平均±S.D.)の定量を、すべての変異型の野生型に対する(D)またはすべてのASOの対照ASOに対する(F)Log2(変化倍数)[Log2(FC)]として示す。すべてのパネルにおいて、統計学的有意性は、野生型または対照ASOに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6内の機能性シス作用性スプライシングエレメントを標的化するASOのスクリーニング。(A)GFP-IL7Rレポーターの模式図。IL7Rエクソン6のスプライシングの蛍光レポーターを、イントロン5と6にまたがり、GFPのコード配列を介在させたIL7Rのゲノム配列をクローニングすることにより作出した。ここで、GFPはIL7Rエクソン6排除によってのみ発現される。(B)機能性シス作用性スプライシングエレメントの変異誘発の効果を、ASOでの対応するエレメントのブロックと比較するアプローチの模式図。5’ss、ESE2およびESS3に対する変異をGFP-IL7Rレポーター内に導入し、その効果を、ASOでの対応するシスエレメントの立体的ブロックと比較した。エクソン6の配列を下方に拡大しており(薄い灰色の四角)、関連するシス作用性エレメントを太い水平線で示す:エンハンサーESE2、サイレンサーESS2およびESS3ならびに5’ss。ESE2、ESS3および5’ssは転換型置換によって変異させ、変異された配列を各エレメントの下部に灰色背景の四角でハイライトする:5’Consおよび5’Mutは、それぞれ、5’ssに対するコンセンサスまたはクリッピング変異を表し、一方、ΔESE2およびΔESS3は、それぞれESE2およびESS3に対する変異を表す。これらのシスエレメントを標的化するASO(IL7R-001~IL7R-005)の配列をエクソン配列の上部に示す:IL7R-001はエクソン6内の5’ssをブロックし、IL7R-002はESE2をブロックし、IL7R-003はESS2とESS3をブロックし、IL7R-004はESS2とESS3の間の配列をブロックし、IL7R-005はESS3をブロックする。(C,E)レポータースプライシング。エクソン6のスプライシングをレポーター由来の転写物におけるRT-PCRにより、野生型もしくは変異型のレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞(C)、または野生型レポーターを安定的に発現しており、10μMの対照(ASO-Ctrl)もしくは実験(IL7R-001~IL7R-005)モルフォリノASOで、Endo-Porterトランスフェクション試薬を用いてトランスフェクトした細胞(E)において定量した。エクソン6排除のパーセンテージ(%)(平均±S.D.)は:[排除された産物/(排除された産物+含有された産物)]として求め、各条件でのゲル画像の下部に示す。(D、F)GFP発現。GFPの発現を、異なる型のレポーターを安定的に発現しているパネルCの細胞(D)またはASOでトランスフェクトしたパネルEの細胞(F)におけるフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。GFPのMFI(平均±S.D.)の定量を、すべての変異型の野生型に対する(D)またはすべてのASOの対照ASOに対する(F)Log2(変化倍数)[Log2(FC)]として示す。すべてのパネルにおいて、統計学的有意性は、野生型または対照ASOに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6内の機能性シス作用性スプライシングエレメントを標的化するASOのスクリーニング。(A)GFP-IL7Rレポーターの模式図。IL7Rエクソン6のスプライシングの蛍光レポーターを、イントロン5と6にまたがり、GFPのコード配列を介在させたIL7Rのゲノム配列をクローニングすることにより作出した。ここで、GFPはIL7Rエクソン6排除によってのみ発現される。(B)機能性シス作用性スプライシングエレメントの変異誘発の効果を、ASOでの対応するエレメントのブロックと比較するアプローチの模式図。5’ss、ESE2およびESS3に対する変異をGFP-IL7Rレポーター内に導入し、その効果を、ASOでの対応するシスエレメントの立体的ブロックと比較した。エクソン6の配列を下方に拡大しており(薄い灰色の四角)、関連するシス作用性エレメントを太い水平線で示す:エンハンサーESE2、サイレンサーESS2およびESS3ならびに5’ss。ESE2、ESS3および5’ssは転換型置換によって変異させ、変異された配列を各エレメントの下部に灰色背景の四角でハイライトする:5’Consおよび5’Mutは、それぞれ、5’ssに対するコンセンサスまたはクリッピング変異を表し、一方、ΔESE2およびΔESS3は、それぞれESE2およびESS3に対する変異を表す。これらのシスエレメントを標的化するASO(IL7R-001~IL7R-005)の配列をエクソン配列の上部に示す:IL7R-001はエクソン6内の5’ssをブロックし、IL7R-002はESE2をブロックし、IL7R-003はESS2とESS3をブロックし、IL7R-004はESS2とESS3の間の配列をブロックし、IL7R-005はESS3をブロックする。(C,E)レポータースプライシング。エクソン6のスプライシングをレポーター由来の転写物におけるRT-PCRにより、野生型もしくは変異型のレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞(C)、または野生型レポーターを安定的に発現しており、10μMの対照(ASO-Ctrl)もしくは実験(IL7R-001~IL7R-005)モルフォリノASOで、Endo-Porterトランスフェクション試薬を用いてトランスフェクトした細胞(E)において定量した。エクソン6排除のパーセンテージ(%)(平均±S.D.)は:[排除された産物/(排除された産物+含有された産物)]として求め、各条件でのゲル画像の下部に示す。(D、F)GFP発現。GFPの発現を、異なる型のレポーターを安定的に発現しているパネルCの細胞(D)またはASOでトランスフェクトしたパネルEの細胞(F)におけるフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。GFPのMFI(平均±S.D.)の定量を、すべての変異型の野生型に対する(D)またはすべてのASOの対照ASOに対する(F)Log2(変化倍数)[Log2(FC)]として示す。すべてのパネルにおいて、統計学的有意性は、野生型または対照ASOに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 機能性ASOを見出すためのASO-Walkスクリーニング。モルホリノASO(15~25nt)は、エクソン6に隣接する領域から始まり、このエクソンから5nt鎖分離れたIL7Rイントロン5および6内のオーバーラップ配列に相補的であった。10μMのASOで、GFP-IL7Rスプライシングレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞株をトランスフェクトし、ここで、IL7Rエクソン6排除によってGFPが発現される。A~B,イントロン5(A)または6(B)を標的化するASOのGFP発現解析。GFP発現の変化をフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量し、対照(ASO-Ctrl)に対するLog2(変化倍数)として示す。灰色でハイライトしたバーはGFP発現を統計学的に有意に促進させたASOを示す。統計学的有意性は、対照に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 機能性ASOを見出すためのASO-Walkスクリーニング。モルホリノASO(15~25nt)は、エクソン6に隣接する領域から始まり、このエクソンから5nt鎖分離れたIL7Rイントロン5および6内のオーバーラップ配列に相補的であった。10μMのASOで、GFP-IL7Rスプライシングレポーターを安定的に発現しているHeLa細胞株をトランスフェクトし、ここで、IL7Rエクソン6排除によってGFPが発現される。A~B,イントロン5(A)または6(B)を標的化するASOのGFP発現解析。GFP発現の変化をフローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量し、対照(ASO-Ctrl)に対するLog2(変化倍数)として示す。灰色でハイライトしたバーはGFP発現を統計学的に有意に促進させたASOを示す。統計学的有意性は、対照に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6のスプライシングに対するリードASOの濃度依存的効果。モルホリノASO ASO-Ctrl、IL7R-001またはIL7R-004でEndo-Porterを伴って、野生型レポーター安定細胞株を漸増濃度(0、1、5および10μM)にてトランスフェクトした。トランスフェクションの2日後、細胞をGFP発現およびエクソン6のスプライシングについて、レポーターおよび内因性IL7R遺伝子由来の転写物においてアッセイした。(A)GFP発現。GFPの平均蛍光強度(MFI)をフローサイトメトリーによって定量した。MFIの定量を、0μMに対するLog2(FC)の用量応答曲線として示す。(B~C)IL7Rエクソン6のスプライシング。エクソン6排除をGFP-IL7Rレポーター(B)または内因性IL7R遺伝子(C)由来の転写物においてRT-PCRによってアセスメントした。代表的なゲル画像を、下部にASO濃度の関数としてのプロットしたエクソン6排除のパーセンテージ(%)の定量(平均±S.D.)の上部に示す。統計学的有意性は、すべてのパネルにおいて、0μMに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6のスプライシングに対するリードASOの濃度依存的効果。モルホリノASO ASO-Ctrl、IL7R-001またはIL7R-004でEndo-Porterを伴って、野生型レポーター安定細胞株を漸増濃度(0、1、5および10μM)にてトランスフェクトした。トランスフェクションの2日後、細胞をGFP発現およびエクソン6のスプライシングについて、レポーターおよび内因性IL7R遺伝子由来の転写物においてアッセイした。(A)GFP発現。GFPの平均蛍光強度(MFI)をフローサイトメトリーによって定量した。MFIの定量を、0μMに対するLog2(FC)の用量応答曲線として示す。(B~C)IL7Rエクソン6のスプライシング。エクソン6排除をGFP-IL7Rレポーター(B)または内因性IL7R遺伝子(C)由来の転写物においてRT-PCRによってアセスメントした。代表的なゲル画像を、下部にASO濃度の関数としてのプロットしたエクソン6排除のパーセンテージ(%)の定量(平均±S.D.)の上部に示す。統計学的有意性は、すべてのパネルにおいて、0μMに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 IL7Rエクソン6のスプライシングに対するリードASOの濃度依存的効果。モルホリノASO ASO-Ctrl、IL7R-001またはIL7R-004でEndo-Porterを伴って、野生型レポーター安定細胞株を漸増濃度(0、1、5および10μM)にてトランスフェクトした。トランスフェクションの2日後、細胞をGFP発現およびエクソン6のスプライシングについて、レポーターおよび内因性IL7R遺伝子由来の転写物においてアッセイした。(A)GFP発現。GFPの平均蛍光強度(MFI)をフローサイトメトリーによって定量した。MFIの定量を、0μMに対するLog2(FC)の用量応答曲線として示す。(B~C)IL7Rエクソン6のスプライシング。エクソン6排除をGFP-IL7Rレポーター(B)または内因性IL7R遺伝子(C)由来の転写物においてRT-PCRによってアセスメントした。代表的なゲル画像を、下部にASO濃度の関数としてのプロットしたエクソン6排除のパーセンテージ(%)の定量(平均±S.D.)の上部に示す。統計学的有意性は、すべてのパネルにおいて、0μMに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 リードASOはHeLa細胞におけるsIL7Rの分泌を変調させる。10μMの対象のモルホリノASO(ASO-Ctrl、IL7R-001、IL7R-004、IL7R-005およびIL7R-006)で、Endo-Porterトランスフェクション試薬を伴ってHeLa細胞をトランスフェクトし、細胞を3日後に、IL7Rエクソン6のスプライシングおよびsIL7Rの分泌についてアッセイした。(A)内因性IL7Rスプライシング。内因性IL7R遺伝子由来の転写物におけるエクソン6排除のパーセンテージ(%)をRT-PCRによって定量し、各ASOについてゲル画像の下部に平均±S.D.として示す。(B)sIL7Rの分泌。sIL7Rの分泌レベル(平均±S.D.)をELISAにより、パネルAの細胞由来の上清みにおいて定量した。統計学的有意性 すべてのパネルにおいては、対照に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 リードASOはHeLa細胞におけるsIL7Rの分泌を変調させる。10μMの対象のモルホリノASO(ASO-Ctrl、IL7R-001、IL7R-004、IL7R-005およびIL7R-006)で、Endo-Porterトランスフェクション試薬を伴ってHeLa細胞をトランスフェクトし、細胞を3日後に、IL7Rエクソン6のスプライシングおよびsIL7Rの分泌についてアッセイした。(A)内因性IL7Rスプライシング。内因性IL7R遺伝子由来の転写物におけるエクソン6排除のパーセンテージ(%)をRT-PCRによって定量し、各ASOについてゲル画像の下部に平均±S.D.として示す。(B)sIL7Rの分泌。sIL7Rの分泌レベル(平均±S.D.)をELISAにより、パネルAの細胞由来の上清みにおいて定量した。統計学的有意性 すべてのパネルにおいては、対照に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 リードASOは、ヒト初代CD4T細胞におけるIL7Rタンパク質アイソフォームの発現を変調させる。対照(ASO-Ctrl)またはリード(IL7R-001、IL7R-004、IL7R-005およびIL7R-006)モルフォリノASOで2μMにてヒト初代CD4T細胞をヌクレオフェクションした。細胞をIL7Rスプライシング、sIL7Rの分泌およびmIL7R 細胞表面発現について、ヌクレオフェクションの4日後にアッセイした。(A)内因性IL7Rスプライシング。エクソン6排除のパーセンテージ(%)を内因性IL7R転写物においてRT-PCRによって先のとおりに定量し、各ASOでの値(平均±S.D.)をゲル画像の下部に示す。(B)sIL7Rの分泌。sIL7Rの分泌レベル(平均±S.D.)をELISAにより、パネルAの細胞由来の上清みにおいて定量した。(C)mIL7Rの細胞表面発現。mIL7Rの染色をインタクトな細胞において行ない、発現を、フローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。ASO-Ctrlに対するMFI値(平均±S.D.)を示す。統計学的有意性は、すべてのパネルにおいて、対照に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 リードASOは、ヒト初代CD4T細胞におけるIL7Rタンパク質アイソフォームの発現を変調させる。対照(ASO-Ctrl)またはリード(IL7R-001、IL7R-004、IL7R-005およびIL7R-006)モルフォリノASOで2μMにてヒト初代CD4T細胞をヌクレオフェクションした。細胞をIL7Rスプライシング、sIL7Rの分泌およびmIL7R 細胞表面発現について、ヌクレオフェクションの4日後にアッセイした。(A)内因性IL7Rスプライシング。エクソン6排除のパーセンテージ(%)を内因性IL7R転写物においてRT-PCRによって先のとおりに定量し、各ASOでの値(平均±S.D.)をゲル画像の下部に示す。(B)sIL7Rの分泌。sIL7Rの分泌レベル(平均±S.D.)をELISAにより、パネルAの細胞由来の上清みにおいて定量した。(C)mIL7Rの細胞表面発現。mIL7Rの染色をインタクトな細胞において行ない、発現を、フローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。ASO-Ctrlに対するMFI値(平均±S.D.)を示す。統計学的有意性は、すべてのパネルにおいて、対照に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 リードASOは、ヒト初代CD4T細胞におけるIL7Rタンパク質アイソフォームの発現を変調させる。対照(ASO-Ctrl)またはリード(IL7R-001、IL7R-004、IL7R-005およびIL7R-006)モルフォリノASOで2μMにてヒト初代CD4T細胞をヌクレオフェクションした。細胞をIL7Rスプライシング、sIL7Rの分泌およびmIL7R 細胞表面発現について、ヌクレオフェクションの4日後にアッセイした。(A)内因性IL7Rスプライシング。エクソン6排除のパーセンテージ(%)を内因性IL7R転写物においてRT-PCRによって先のとおりに定量し、各ASOでの値(平均±S.D.)をゲル画像の下部に示す。(B)sIL7Rの分泌。sIL7Rの分泌レベル(平均±S.D.)をELISAにより、パネルAの細胞由来の上清みにおいて定量した。(C)mIL7Rの細胞表面発現。mIL7Rの染色をインタクトな細胞において行ない、発現を、フローサイトメトリーによる平均蛍光強度(MFI)として定量した。ASO-Ctrlに対するMFI値(平均±S.D.)を示す。統計学的有意性は、すべてのパネルにおいて、対照に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした(p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。 プロsIL7R ASOはSNP rs6897932のリスク‘C’対立遺伝子によるエクソン6排除の促進を表現型模写する。対照(ASO-Ctrl)またはリードプロsIL7RモルフォリノASO IL7R-001およびIL7R-004でEndo-Porterを伴って、自己反応性を促進させるIL7R SNP rs6897932のリスク‘C’対立遺伝子または防御的‘T’対立遺伝子のいずれかを含むレポーター型を安定的に発現しているHeLa細胞をトランスフェクトした。(A)レポータースプライシング。レポーター由来の転写物におけるエクソン6排除のパーセンテージ(%)をRT-PCRによって先のとおりに定量し、各条件での値(平均±S.D.)を、ゲル画像の下部においてプロットしている。(B)GFP発現。GFPの平均蛍光強度(MFI±S.D.)をフローサイトメトリーによって先のとおりに定量し、各条件について、ASO-Ctrlで処理したCレポーターに対して示す。統計学的有意性を、すべてのパネルにおいて、Cレポーターに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によって、または表示したとおりにアセスメントした(***p<0.001)。 プロsIL7R ASOはSNP rs6897932のリスク‘C’対立遺伝子によるエクソン6排除の促進を表現型模写する。対照(ASO-Ctrl)またはリードプロsIL7RモルフォリノASO IL7R-001およびIL7R-004でEndo-Porterを伴って、自己反応性を促進させるIL7R SNP rs6897932のリスク‘C’対立遺伝子または防御的‘T’対立遺伝子のいずれかを含むレポーター型を安定的に発現しているHeLa細胞をトランスフェクトした。(A)レポータースプライシング。レポーター由来の転写物におけるエクソン6排除のパーセンテージ(%)をRT-PCRによって先のとおりに定量し、各条件での値(平均±S.D.)を、ゲル画像の下部においてプロットしている。(B)GFP発現。GFPの平均蛍光強度(MFI±S.D.)をフローサイトメトリーによって先のとおりに定量し、各条件について、ASO-Ctrlで処理したCレポーターに対して示す。統計学的有意性を、すべてのパネルにおいて、Cレポーターに対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によって、または表示したとおりにアセスメントした(***p<0.001)。 IL7R-001は、CD4T細胞におけるsIL7Rの分泌およびIL7シグナル伝達を促進させる。(A,B)最小有効濃度(MEC)の特定。ヒト初代CD4T細胞を3日間、漸増濃度の対照ASO(ASO-Ctrl)またはIL7R-001とともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(A)および細胞バイアビリティについてフローサイトメトリーによって7-AAD排除を用いて(B)アッセイした。The エクソン6排除のパーセンテージ(%)(sIL7R RNAの%)を先のとおりにして求めた。MEC(0.5μM、黒矢印)は、細胞バイアビリティに影響することなくsIL7R RNAを目標の50%排除まで有意に増やす濃度と定義した。(C~D)MECの確認。ヒト初代CD4T細胞を3日間、0または0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOのいずれかとともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(C)および細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAによって(D)アッセイした。(E~F)IL7活性の変調。ヒト初代CD4T細胞を0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOとともに2日間インキュベートした後、1ng/mlのIL7で1日処理した。IL7を細胞上清みにおいてELISAによって定量し(E)、IL7誘導性遺伝子BCL2およびCISHの発現をRT-qPCRによって定量した(F)。EおよびFのデータを変化倍数のLog2(Log2(FC))として示す。統計学的有意性は、0μM(A~B)またはASO-Ctrl(C~E)に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした。 IL7R-001は、CD4T細胞におけるsIL7Rの分泌およびIL7シグナル伝達を促進させる。(A,B)最小有効濃度(MEC)の特定。ヒト初代CD4T細胞を3日間、漸増濃度の対照ASO(ASO-Ctrl)またはIL7R-001とともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(A)および細胞バイアビリティについてフローサイトメトリーによって7-AAD排除を用いて(B)アッセイした。The エクソン6排除のパーセンテージ(%)(sIL7R RNAの%)を先のとおりにして求めた。MEC(0.5μM、黒矢印)は、細胞バイアビリティに影響することなくsIL7R RNAを目標の50%排除まで有意に増やす濃度と定義した。(C~D)MECの確認。ヒト初代CD4T細胞を3日間、0または0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOのいずれかとともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(C)および細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAによって(D)アッセイした。(E~F)IL7活性の変調。ヒト初代CD4T細胞を0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOとともに2日間インキュベートした後、1ng/mlのIL7で1日処理した。IL7を細胞上清みにおいてELISAによって定量し(E)、IL7誘導性遺伝子BCL2およびCISHの発現をRT-qPCRによって定量した(F)。EおよびFのデータを変化倍数のLog2(Log2(FC))として示す。統計学的有意性は、0μM(A~B)またはASO-Ctrl(C~E)に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした。 IL7R-001は、CD4T細胞におけるsIL7Rの分泌およびIL7シグナル伝達を促進させる。(A,B)最小有効濃度(MEC)の特定。ヒト初代CD4T細胞を3日間、漸増濃度の対照ASO(ASO-Ctrl)またはIL7R-001とともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(A)および細胞バイアビリティについてフローサイトメトリーによって7-AAD排除を用いて(B)アッセイした。The エクソン6排除のパーセンテージ(%)(sIL7R RNAの%)を先のとおりにして求めた。MEC(0.5μM、黒矢印)は、細胞バイアビリティに影響することなくsIL7R RNAを目標の50%排除まで有意に増やす濃度と定義した。(C~D)MECの確認。ヒト初代CD4T細胞を3日間、0または0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOのいずれかとともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(C)および細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAによって(D)アッセイした。(E~F)IL7活性の変調。ヒト初代CD4T細胞を0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOとともに2日間インキュベートした後、1ng/mlのIL7で1日処理した。IL7を細胞上清みにおいてELISAによって定量し(E)、IL7誘導性遺伝子BCL2およびCISHの発現をRT-qPCRによって定量した(F)。EおよびFのデータを変化倍数のLog2(Log2(FC))として示す。統計学的有意性は、0μM(A~B)またはASO-Ctrl(C~E)に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした。 IL7R-001は、CD4T細胞におけるsIL7Rの分泌およびIL7シグナル伝達を促進させる。(A,B)最小有効濃度(MEC)の特定。ヒト初代CD4T細胞を3日間、漸増濃度の対照ASO(ASO-Ctrl)またはIL7R-001とともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(A)および細胞バイアビリティについてフローサイトメトリーによって7-AAD排除を用いて(B)アッセイした。The エクソン6排除のパーセンテージ(%)(sIL7R RNAの%)を先のとおりにして求めた。MEC(0.5μM、黒矢印)は、細胞バイアビリティに影響することなくsIL7R RNAを目標の50%排除まで有意に増やす濃度と定義した。(C~D)MECの確認。ヒト初代CD4T細胞を3日間、0または0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOのいずれかとともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(C)および細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAによって(D)アッセイした。(E~F)IL7活性の変調。ヒト初代CD4T細胞を0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOとともに2日間インキュベートした後、1ng/mlのIL7で1日処理した。IL7を細胞上清みにおいてELISAによって定量し(E)、IL7誘導性遺伝子BCL2およびCISHの発現をRT-qPCRによって定量した(F)。EおよびFのデータを変化倍数のLog2(Log2(FC))として示す。統計学的有意性は、0μM(A~B)またはASO-Ctrl(C~E)に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした。 IL7R-001は、CD4T細胞におけるsIL7Rの分泌およびIL7シグナル伝達を促進させる。(A,B)最小有効濃度(MEC)の特定。ヒト初代CD4T細胞を3日間、漸増濃度の対照ASO(ASO-Ctrl)またはIL7R-001とともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(A)および細胞バイアビリティについてフローサイトメトリーによって7-AAD排除を用いて(B)アッセイした。The エクソン6排除のパーセンテージ(%)(sIL7R RNAの%)を先のとおりにして求めた。MEC(0.5μM、黒矢印)は、細胞バイアビリティに影響することなくsIL7R RNAを目標の50%排除まで有意に増やす濃度と定義した。(C~D)MECの確認。ヒト初代CD4T細胞を3日間、0または0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOのいずれかとともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(C)および細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAによって(D)アッセイした。(E~F)IL7活性の変調。ヒト初代CD4T細胞を0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOとともに2日間インキュベートした後、1ng/mlのIL7で1日処理した。IL7を細胞上清みにおいてELISAによって定量し(E)、IL7誘導性遺伝子BCL2およびCISHの発現をRT-qPCRによって定量した(F)。EおよびFのデータを変化倍数のLog2(Log2(FC))として示す。統計学的有意性は、0μM(A~B)またはASO-Ctrl(C~E)に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした。 IL7R-001は、CD4T細胞におけるsIL7Rの分泌およびIL7シグナル伝達を促進させる。(A,B)最小有効濃度(MEC)の特定。ヒト初代CD4T細胞を3日間、漸増濃度の対照ASO(ASO-Ctrl)またはIL7R-001とともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(A)および細胞バイアビリティについてフローサイトメトリーによって7-AAD排除を用いて(B)アッセイした。The エクソン6排除のパーセンテージ(%)(sIL7R RNAの%)を先のとおりにして求めた。MEC(0.5μM、黒矢印)は、細胞バイアビリティに影響することなくsIL7R RNAを目標の50%排除まで有意に増やす濃度と定義した。(C~D)MECの確認。ヒト初代CD4T細胞を3日間、0または0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOのいずれかとともにインキュベートし、IL7Rエクソン6のスプライシングについてRT-PCRによって(C)および細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAによって(D)アッセイした。(E~F)IL7活性の変調。ヒト初代CD4T細胞を0.5μM(MEC)のASO-CtrlまたはIL7R-001 ASOとともに2日間インキュベートした後、1ng/mlのIL7で1日処理した。IL7を細胞上清みにおいてELISAによって定量し(E)、IL7誘導性遺伝子BCL2およびCISHの発現をRT-qPCRによって定量した(F)。EおよびFのデータを変化倍数のLog2(Log2(FC))として示す。統計学的有意性は、0μM(A~B)またはASO-Ctrl(C~E)に対するスチューデントのt検定ペアワイズ比較によってアセスメントした。 IL7R-001はIL7を増強し、T細胞の生存を向上させる。ヒト初代CD4T細胞を0.5μMのASO-CtrlまたはIL7R-001とともにインキュベートした後、10ng/mlのIL7で処理した。IL7処理後0日目および5日目、細胞を(A)IL7活性についてIL7誘導性遺伝子BCL2のRT-qPCR定量により、(B)細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAにより、および(C)細胞の生存についてフローサイトメトリーにより7-AAD排除を用いてアッセイした。 IL7R-001はIL7を増強し、T細胞の生存を向上させる。ヒト初代CD4T細胞を0.5μMのASO-CtrlまたはIL7R-001とともにインキュベートした後、10ng/mlのIL7で処理した。IL7処理後0日目および5日目、細胞を(A)IL7活性についてIL7誘導性遺伝子BCL2のRT-qPCR定量により、(B)細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAにより、および(C)細胞の生存についてフローサイトメトリーにより7-AAD排除を用いてアッセイした。 IL7R-001はIL7を増強し、T細胞の生存を向上させる。ヒト初代CD4T細胞を0.5μMのASO-CtrlまたはIL7R-001とともにインキュベートした後、10ng/mlのIL7で処理した。IL7処理後0日目および5日目、細胞を(A)IL7活性についてIL7誘導性遺伝子BCL2のRT-qPCR定量により、(B)細胞上清み中へのsIL7Rの分泌についてELISAにより、および(C)細胞の生存についてフローサイトメトリーにより7-AAD排除を用いてアッセイした。 がんに苦しんでいる患者を処置するために本発明のASOまたはSM-ASOとともに使用され得る、がんを処置するために使用される治療薬の一覧。
本発明の種々の実施形態の作製および使用を以下に詳細に論考するが、本発明により、多種多様な具体的な状況において具現化され得る多くの適用可能な発明思想が提供されることを認識されたい。本明細書において論考する具体的な実施形態は、本発明を作製および使用するための具体的な様式の実例を示しているにすぎず、本発明の範囲を画定するものではない。
本発明の理解を容易にするため、いくつかの用語を以下に定義する。本明細書において定義する用語は、本発明と関連する分野の当業者に一般的に理解されている意味を有する。「a」、「an」および「the」などの用語は単数の実体のみを示すことを意図しているのではなく、具体的な一例が実例説明のために使用され得る一般分類を包含している。本明細書における専門用語は、本発明の具体的な実施形態を説明するために使用しており、その使用は、特許請求の範囲に概略が示されていること以外、本発明を限定するものではない。
本発明は、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症)またはがんを処置するための、それぞれ可溶性IL7R(sIL7R)を減少または増加させる新規な組成物および方法に関する。本発明では、sIL7Rの発現が抑制もしくは減弱されるか、または反対にsIL7Rの発現が増大されるかのいずれかとなるようにインターロイキン7受容体(IL7R)プレmRNAの選択的スプライシングを制御するためにSM-ASOを使用する。例えば、自己反応性を促進させるsIL7Rの能力を考慮し、本明細書において、sIL7Rレベルを高めることにより、現下の免疫療法薬(例えば、免疫チェックポイント阻害剤)に対する応答が向上することを実証する。
特に定義していない限り、本明細書において使用している科学技術用語はすべて、一般的に、本発明が属する技術分野の当業者に一般的に理解されているものと同じ意味を有する。一般的に、本明細書において使用している専門用語ならびに細胞培養、分子遺伝学、有機化学、有機合成、核酸化学および核酸ハイブリダイゼーションの研究手順はよく知られたものであり、当該技術分野で一般的に使用されている。さらに、核酸およびペプチドの合成には標準的な手法が使用され得る。かかる手法および手順は一般的に、当該技術分野で知られた慣用的な方法ならびに種々の一般的な参考文献(例えば、Sambrook and Russell,2012,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,N.Y.およびAusubel et al.,2012,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY)(関連する部分は引用により本明細書に組み込まれる)で知られた慣用的な方法に従って行なわれる。
本明細書では、ポリヌクレオチド配列を記載するのに慣用的な表記法を使用しており、例えば一本鎖ポリヌクレオチド配列の左側の末端は5’末端であり、3’末端はその逆(右側の末端)であり;配列、例えばコード配列になるものに関して、二本鎖ポリヌクレオチド配列の左方向を5’方向と称し、3’方向はその逆(右方向)である。新生RNA転写物に対するヌクレオチドの5’から3’の方向の付加を転写方向と称する。mRNAと同じ配列を有するDNA鎖を「コード鎖」と称する。DNAまたはRNAの基準点に対して5’側に位置する該DNAまたはRNAの鎖上の配列を「上流配列」と称し、DNAまたはRNAの基準点に対して3’側に位置する該DNAまたはRNAの鎖上の配列を「下流配列」と称する。
本明細書において使用する場合、用語「アンチセンス」は、RNA内の標的配列にワトソン-クリック塩基対合によってハイブリダイズし、該標的配列、典型的にはmRNAまたはプレmRNAを有するRNA:オリゴヌクレオチドヘテロ二本鎖を形成する配列を有するオリゴヌクレオチドを示す。アンチセンスオリゴヌクレオチドは標的配列との厳密な配列相補性およびまたは配列同一性を有するものであってもよく、ほぼ相補性およびまたは同一性を有するものであってもよい。このようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、mRNAの翻訳をブロックもしくは阻害するもの、mRNAのスプライスバリアントが生じるように該mRNAのプロセッシングを修飾するもの、および/または所与のmRNAまたはmRNAのバリアントの特異的分解を促すものであり得る。また、非限定的な一例はRNase H依存性分解であり得る。アンチセンス配列がRNA分子のコード部分のみに相補的であることは必要でない。アンチセンス配列は、タンパク質をコードしているRNA分子の非コード領域(例えば、イントロン、非翻訳領域)上に指定される調節配列に相補的であってもよく、調節配列はコード配列の発現を制御する。アンチセンスオリゴヌクレオチドは典型的には、約5~約100ヌクレオチド長、より典型的には約7~約50ヌクレオチド長、さらにより典型的には約10ヌクレオチド~約30ヌクレオチド長である。
本明細書において使用する場合、用語「核酸」または「核酸分子」は、線状形態であれ環状形態であれ、一本鎖または二本鎖のいずれかの任意のDNAまたはRNA分子を示す。本発明の核酸に関して、用語「単離された核酸」は、DNAまたはRNAに適用される場合、由来する生物体の天然に存在するゲノムまたは遺伝子産物内では直に隣接している配列から分離されているDNAまたはRNA分子を示す。例えば、「単離された核酸」は、ベクター、例えばプラスミドまたはウイルスベクター内に挿入されるDNA分子、あるいは原核生物細胞もしくは真核生物細胞または宿主生物体のゲノムDNA内に組み込まれるDNA分子を含み得る。
本明細書において使用する場合、用語「特異的にハイブリダイズする」または「実質的に相補的な」とは、当該技術分野で一般的に使用されている所定の条件下でのハイブリダイゼーションを可能にするのに充分な相補性およびまたは同一性の2つのヌクレオチド分子間の会合を示す。低ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件、中または中間ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件および高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件の例は、例えばSambrook and Russell,2012,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,N.Y.またはAusubel et al.,2012,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY(関連する部分は引用により本明細書に組み込まれる)を使用すると当業者には充分にわかる。
本明細書において使用する場合、語句「化学修飾されたオリゴヌクレオチド」は、センスまたはアンチセンスであり得る短鎖核酸(DNAまたはRNA)であって、修飾または置換、例えばWan and Seth,“The Medicinal Chemistry of Therapeutic Oligonucleotides”,J.Med.Chem.2016,59,21,9645-9667(関連する部分は組み込まれる)に教示されているものを含む短鎖核酸(DNAまたはRNA)を示し、ここで、該修飾または置換としては:(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)当該技術分野で知られているように本質的にリン酸基で構成されている骨格の修飾が挙げられ得る。修飾またはヌクレオチドアナログの非限定的な例としては、限定されないが、1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネートペプチド、細胞膜透過性ペプチド、抗体、ナノボディ、ラクダ部、抗体可変領域、小分子および/またはオリゴヌクレオチドの安定性、分布もしくは特定の組織への送達を促進させるか、あるいは促進させ得るリガンド(例えば、タンパク質、脂質、糖鎖)、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換を含むリン酸基修飾を有するヌクレオチド(例えば、Hunziker and Leumann(1995)Nucleic Acid Analogues:Synthesis and Properties,in Modern Synthetic Methods,VCH,331-417;Mesmaeker et al.(1994)Novel Backbone Replacements for Oligonucleotides,in Carbohydrate Modifications in Antisense Research,ACS,24-39参照);修飾糖(例えば、米国特許出願公開第2005/0118605号参照)および糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)および2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分を有するヌクレオチドならびにヌクレオチド模倣物、例えば限定されないが、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)、ならびに一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の組合せ(例えば、米国特許第5,886,165号;同第6,140,482号;同第5,693,773号;同第5,856,462号;同第5,973,136号;同第5,929,226号;同第6,194,598号;同第6,172,209号;同第6,175,004号;同第6,166,197号;同第6,166,188号;同第6,160,152号;同第6,160,109号;同第6,153,737号;同第6,147,200号;同第6,146,829号;同第6,127,533号;および同第6,124,445号ならびにWan and Seth,“The Medicinal Chemistry of Therapeutic Oligonucleotides”,J.Med.Chem.2016,59,21,9645-9667(関連する部分は引用により本明細書に組み込まれる)参照)が挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「発現カセット」は、転写、プロセッシングおよび任意にコード配列の翻訳またはスプライシングに必要なプロモーター/調節配列に作動可能に連結されたコード配列を含む核酸分子を示す。
sIL7Rを減少させるIL7R SM-ASOは、自己免疫疾患および/または炎症性疾患などの疾患または障害の処置のために使用され得る。sIL7Rを増加させるIL7R SM-ASOは、がん免疫学用途に使用され得る。sIL7Rの発現メッセージまたはタンパク質を増加させるにせよ減少させるにせよ、本発明は遺伝子治療およびエクスビボ用途との関連において使用され得る。例えば、該オリゴヌクレオチドは、細胞が該被験体または別の被験体から単離され、該細胞が、sIL7Rの発現を修飾する該オリゴヌクレオチドを一過的もしくは永久的に発現するように修飾されるか、または該細胞に、sIL7Rの発現を修飾する該オリゴヌクレオチドが負荷される場合もあり得、次いで該細胞が該被験体に移入されて戻され得る方法において使用され得る。本発明は、既知の種々の送達方法および発現方法、例えばプラスミドまたはウイルスベクターとともに使用され得る。また、本発明は、あらゆる細胞修飾方法、例えば遺伝子編集、一過的であれ永久的であれ、または調節可能なプロモーターの制御下での核酸(天然、合成もしくは修飾型のいずれかの任意の核酸)、タンパク質(完全長のタンパク質もしくはペプチド)の送達とともに使用され得る。該オリゴヌクレオチドまたは該オリゴヌクレオチドを発現するベクターは、例えば以下の非限定的な例のトランスフェクション、エレクトロポレーション、担体媒介性のもの、ウイルス系のもの、自由取り込みなどの既知の方法によって送達され得る。
本明細書において使用する場合、用語「プロモーター/調節配列」は、該プロモーター/レギュレーター配列に作動可能に連結された遺伝子産物の発現に必要とされる核酸配列を示す。一部の場合では、プロモーター/調節配列がコアプロモーター配列であり得、他の場合では、この配列はまた、エンハンサー配列および遺伝子産物の発現に必要とされる他の調節エレメントも含み得る。プロモーター/調節配列は、例えば、遺伝子産物の発現を構成的様式および/または誘導性様式で駆動する配列であり得る。本明細書において使用する場合、用語「誘導性プロモーター」は、遺伝子産物をコードまたは指定するポリヌクレオチドと作動可能に連結されている場合、該遺伝子産物の産生を実質的に、該プロモーターに対応する誘導因子が存在する場合にのみ引き起こすヌクレオチド配列を示す。
本明細書において使用する場合、用語「類似性パーセント」、「同一性パーセント」および「相同性パーセント」は、2つの具体的な配列間の比較に言及している場合、パーセンテージまたはある特定の配列上において同じである塩基の特定である。類似性、同一性または相同性のパーセンテージは、例えばUniversity of Wisconsin GCGソフトウェアプログラムまたは同等物を用いて計算され得る。
本明細書において使用する場合、用語「相補性または同一性のパーセント」は、2つの相補的配列間、例えばアンチセンスオリゴヌクレオチドとその標的配列間の比較に言及している場合、パーセンテージまたは該アンチセンスオリゴヌクレオチドと該標的配列間において相補的である塩基の特定である。
本明細書において使用する場合、用語「レプリコン」は、多くは自身の制御下で複製することができる任意の遺伝因子、例えばプラスミド、コスミド、バクミド、ファージまたはウイルスを示す。レプリコンはRNAまたはDNAのいずれかであり得、一本鎖であっても二本鎖であってもよい。
本明細書において使用する場合、用語「ベクター」は、別の遺伝子配列または遺伝因子(DNAまたはRNAのいずれか)が結合され得る遺伝因子、例えばプラスミド、コスミド、バクミド、ファージまたはウイルスを示す。ベクターは、結合されている配列または因子の複製をもたらすためのレプリコンであり得る。「発現ベクター」は、宿主細胞内または生物体における核酸、例えばオリゴヌクレオチドまたはポリペプチドコード核酸配列の発現を容易にするベクターである。
本明細書において使用する場合、用語「作動可能に連結された」とは、核酸配列が別の核酸配列と機能的関係で配置されていることを示す。作動可能に連結され得る核酸配列の例としては、限定されないがプロモーター、転写ターミネーター、エンハンサーまたはアクチベーターおよび転写され、適切な場合は翻訳されると機能性産物、例えばタンパク質、リボザイムもしくはRNA分子が産生される異種遺伝子が挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「オリゴヌクレオチド」は、典型的には遺伝子のコード配列より短い長さを有する一本鎖または二本鎖の核酸鎖を示し、例えば、オリゴヌクレオチドは一般的に少なくとも4~6塩基または塩基対の長さであって約200塩基または塩基対の長さまでであり、最も典型的なオリゴヌクレオチドは8~20、10~25、12~30塩基もしくは塩基対の範囲または約30、35、40もしくは50塩基もしくは塩基対である。本発明の具体的な一例では、オリゴヌクレオチドは、インターロイキン-7受容体(IL7R)遺伝子のプレmRNA内のエクソン6の含有を変調する配列を有する核酸鎖であり、2個以上、好ましくは4個より多くのリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドで構成され、多様な化学修飾および/または天然に存在しないヌクレオチドを含んでいてもよい核酸分子であると定義する。オリゴヌクレオチドの厳密なサイズおよび化学組成は、当業者には必要以上に実験を行なうことなく本明細書における教示に従うとわかるように、および例えば、Sambrook and Russell,2012,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,N.Y.またはAusubel et al.,2012,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY(関連する部分は引用により本明細書に組み込まれる)に教示されているようにさまざまであり得る種々の要素ならびにオリゴヌクレオチドの具体的な用途および使用に依存する。
本明細書において使用する場合、用語「mRNAのスプライスバリアントまたはアイソフォーム」は、欠陥性または病原性である可能性もあり、タンパク質をコードしているRNAの選択的スプライシングの結果物である可能性もあるバリアントmRNAを意図する。欠陥性であるか、または病状をもたらすmRNAのスプライスバリアントが生じるスプライシング事象を本発明においてスプライシング欠陥と称する。かかるスプライシング欠陥の一例は、より短鎖のタンパク質である可溶性IL7R(sIL7R)の発現を引き起こすIL7Rのエクソン6排除であり、このタンパク質は細胞から分泌され、例えば血流または他の体液中に存在するに至る。本発明は、最終成熟mRNAもしくはプロセッシングされたmRNA内のIL7Rエクソン6の含有もしくは排除を制御するIL7RプレmRNA内のエレメント(すなわち、配列)または翻訳もしくは安定性を制御するsIL7R mRNA内の配列を標的化する。
本明細書において使用する場合、用語「タンパク質のスプライスバリアントまたはアイソフォーム」は、欠陥性または病原性である可能性もあり、タンパク質をコードしているRNAの選択的スプライシングの結果物である可能性もあるバリアントタンパク質を意図する。あるいはまた、分解が増大するバリアントについて論考する場合、該スプライスバリアントはタンパク質産生が低減または消失され得よう。欠陥性であるか、または病状をもたらすタンパク質のスプライスバリアントが生じるスプライシング事象を本発明においてスプライシング欠陥と称する。かかるスプライシング欠陥の一例は、より短鎖のタンパク質である可溶性IL7R(sIL7R)の発現を引き起こすIL7Rのエクソン6排除であり、このタンパク質は細胞から分泌され、例えば血流または他の体液中に存在するに至る。本発明は、最終成熟mRNAもしくはプロセッシングされたmRNA内のIL7Rエクソン6の含有もしくは排除を制御するIL7RプレmRNA内のエレメント(すなわち、配列)または翻訳もしくは安定性を制御するsIL7R mRNA内の配列を標的化する。
本明細書において使用する場合、用語「処置」は、この用語が適用される疾患または障害、例えばがんまたはその1つもしくはそれより多くの症状、例えば自己免疫疾患もしくは障害またはがんが被験体において反転される、緩和される、その発症が遅延される、その進行が抑止される、および/または予防されることを示す。一部の実施形態では、処置が、1つまたはそれより多くの症状が現れた後に施され得る。他の実施形態では、処置が無症状下で施行され得る。例えば、処置は、症状が出る前(例えば、症状の前歴、疾患の家族歴および/または1つもしくはそれより多くの他の感受性因子に鑑みて)、あるいは症状が消えた後、例えば再発を予防または遅延させるために施行され得る。非限定的なかかる一例は再発寛解型MSである。
本明細書において使用する場合、用語「有効量」および「医薬有効量」は、所望の生物学的成果を得るための充分な薬剤量を示す。好ましくは、充分な薬剤量は毒性副作用を誘導しない量である。sIL7Rを減少させるIL7R SM-ASOを使用する本発明は、自己免疫性の疾患または障害の徴候、症状または原因の低減および/または緩和をもたらすものであるのがよい。設計どおり、この発明は宿主免疫応答の低下が引き起こされることを期待するものではなく、したがって広範な免疫抑制と関連している副作用は少ないか、または低度である。任意の個々の症例における適切な有効量は当業者により、常套的な実験手法を用いて決定され得る。sIL7Rを増加させるIL7R SM-ASOを使用する本発明は、がんの徴候、症状または原因の低減および/または緩和をもたらすものであるのがよい。設計どおり、この発明は単独療法薬として宿主免疫応答の増強を引き起こすこと、および/または併用療法薬として現下の免疫療法薬を増強することを期待するものである。任意の個々の症例における適切な有効量は当業者により、常套的な実験手法を用いて決定され得る。
本発明は、動物、より特別にはヒトにおける使用のための1種類またはそれより多くの「薬学的に許容され得る」薬剤、担体、バッファー、塩または一般的に連邦政府もしくは州政府の規制機関による承認を示す米国薬局方もしくは一般的に認知されている他の薬局方に記載された他の薬剤との関連において提供され得る。オリゴヌクレオチドとの使用のための典型的な薬学的に許容され得る製剤としては、限定されないが、塩、例えば:塩化カルシウム二水和物(米国薬局方(USP))、塩化マグネシウム六水和物USP、塩化カリウムUSP、塩化ナトリウムUSPが挙げられ;バッファー、例えば”リン酸ナトリウム二塩基性(無水)USP、リン酸ナトリウム一塩基性二水和物USPおよび水USPも挙げられ得る。典型的には、製剤品のpHは、塩酸または水酸化ナトリウムを用いて約6.8、6.9、7.0、7.1または7.2のpHに修正され得る。
本発明は、処置の有効性を実証するために使用される1つまたはそれより多くの診断検査との関連において提供され得る。
本明細書において使用する場合、用語「担体」は、例えば、本発明の活性薬剤とともに投与される希釈剤、保存料、可溶化剤、乳化剤、佐剤、賦形剤、補助剤またはビヒクルを示す。かかる医薬用担体は滅菌された液状物、例えば水および油、例えば石油、動物、植物または合成起源のもの、例えばピーナツ油、ダイズ油、鉱物油、ゴマ油などであり得る。水または生理食塩水溶液および水性デキストロースならびにグリセロール溶液が担体として使用され得る。好適な医薬用担体は“Remington’s Pharmaceutical Sciences”2012に記載されている。
一実施形態において、本発明は、自己免疫障害、例えば限定されないが多発性硬化症(MS)を処置するための新規な組成物および方法に関する。MSは成人早期の最も一般的な神経系疾患であり、中枢神経系において脱髄および神経細胞の損傷をもたらし、進行性の神経機能障害となる自己免疫機構によって媒介される。これまで、この疾患に対する治療法はなく、現在利用可能な処置薬は、多くの場合、免疫系を抑制することによって将来的な免疫学的攻撃を抑制することに重点を置いたものである。この免疫抑制的アプローチは、多くの有害な副作用、中でも重度または致命的となり得るがんおよび感染症のリスクの上昇を引き起こす。したがって、本発明者らは、有害な免疫抑制的副作用のない、MSの発症を止めるための有効で耐容性が良好な治療薬の開発という未達の明確な必要性を満たす新規な治療薬を開発した。
また、本発明は、がんを処置するための新規な組成物および方法に関する。がんは、米国では死因の第2位であり多くの病因によって媒介される。これまで、多くのがんは処置が可能でない;しかしながら、最近、免疫認識およびがん細胞の死滅に基づいた治療薬によって新たな希望がもたらされている。残念ながら、免疫療法を受けている多くの患者で充分に奏効せず、一部の型のがん(例えば、肝細胞癌)は奏効率が低い。したがって、本発明者らは、改善された免疫療法薬または従来の免疫療法薬の有効性を高めることができる薬物という未達の明確な必要性を満たす新規な治療薬を開発した。
本発明者らは、具体的なMSの病因を訂正する標的化アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)および/またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を開発した。SM-ASOは、異常なRNAスプライシングによって引き起こされる障害を処置するための新規で有益な治療ツールであることが証明されている。3つのかかるSM-ASOが最近、脊髄筋萎縮症(スピンラザ,Biogen)ならびにデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Exondys 51およびVyondys 53,Sarepta Therapeutics)の処置についてFDAの承認を受けている。
新規な本標的療法薬は、インターロイキン7受容体(IL7R)RNAの異常なスプライシングを訂正し、このとき、選択的エクソン6排除により高値レベルの病原性である可溶性形態のIL7R(sIL7R)がもたらされる。いくつかのエビデンスは、MSおよび他の自己免疫疾患の発症機序におけるIL7Rエクソン6の選択的スプライシングの役割に直接関連しており、これを強く支持している:(1)このエクソンの排除を増大させる遺伝子バリアントは高いMSリスクと強く関連している(Galarza-Munoz et al.,2017;Gregory et al.,2007);(2)sIL7Rは、MSの実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)マウスモデルにおいてこの疾患の重症度および進行を増悪させる(Lundstrom et al.,2013);(3)sIL7Rは、IL7のバイオアベイラビリティおよび活性を増強し、T細胞の恒常性拡大増殖の促進をもたらす(Lundstrom et al.,2013)、ならびに(4)sIL7Rは、いくつかの自己免疫疾患、例えばMS、I型糖尿病、関節リウマチおよび全身性エリテマトーデスの患者において高値である(Badot et al.,2011;Badot et al.,2013;Lauwerys et al.,2014;McKay et al.,2008;Monti et al.,2013)。
本発明者らは、いくつかのSM-ASOを開発し(表1)、中でも、リードのASO IL7R-005およびIL7R-006は培養細胞においてIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を促進し、IL7Rタンパク質アイソフォームの発現を訂正する。この治療アプローチにとって重要なことに、これらのSM-ASOは、膜結合型IL7R(mIL7R)の発現に対してマイナスに影響することなくsIL7Rレベルを低下させる。自己免疫を処置するため、本発明は、エクソン6排除を駆動するIL7RプレmRNA内の特定の配列をブロックし、それによりエクソン6の含有を促進させ、sIL7Rレベルを低下させるために使用される。さらに、がんを処置するため、本発明は、エクソン6の含有を駆動するIL7RプレmRNA内の特定の配列をブロックし、それによりエクソン6の含有を低減させ、sIL7Rレベルを高めるために使用される。当業者には、本発明のSM-ASOは単独で使用しても他の治療薬と併用して使用してもよいことが認識されよう。さらに、単純な一塩基変異により、ヒトIL7Rもしくは異なる動物のIL7Rの対立遺伝子バリアントにおけるエクソン6のスプライシングまたは多型を有するか、あるいは標的化対象の配列に変異が起こっている場合の個体におけるエクソン6のスプライシングが制御されるようにSM-ASOを適合させ、したがって、該バリアント配列とのSM-ASOの相補性およびまたは同一性を個別調整してもよい。

本発明では多種多様なSM-ASO、例えば、SM-ASOに対する多種多様な塩基修飾、糖修飾または骨格修飾を含むものが使用され得る。SM-ASOの非限定的な例としては、天然状態の核酸が挙げられ得るが、例えば、SM-ASOの結合効率を高める、SM-ASOの安定性(例えば、半減期)を高める、発現を増大させる、発現、分布または局在する場所を制御する骨格または塩基の修飾体(化学修飾されたオリゴヌクレオチド)なども挙げられ得る。
自己免疫疾患、例えばMSに対して現下の処置薬は、自己免疫疾患の患者が自身の症状をマネージメントする助けにはなっているが、このような薬物は、重度または致命的であり得る多種多様な有害な副作用が引き起こされることを考慮すると理想とはほど遠い。有効であるがより安全なMS用薬物の開発は、数多くの病因によってMSの発症機序がもたらされるというこの疾患の複雑な性質が妨げとなっていた。このようなあらゆる病因によってミエリンに対する免疫学的寛容の破綻に至ることを考慮し、この分野ではこれまで、免疫学的応答を多様な機構によって減弱させるための治療薬の開発に重点が置かれてきた。例えば、ナタリズマブは、白血球が血液脳関門を通過して遊走すること、および炎症部位に動員されることをブロックするように設計されている。別の例はオクレリズマブであり、これはB細胞を枯渇させる。しかしながら、これらの機構はどちらも(異なる作用を介するが)最終的に免疫抑制に至る。患者に対して所与の病因の帰結を免疫変調によって対処するのではなく、有効だがより安全な薬物を提供するため、具体的なMSの病因の訂正(これを、本発明者らは本明細書において免疫訂正と称する)を目標とする新たな治療薬を開発することが急務である。
古典的な膜結合型インターロイキン7受容体(mIL7R)は、MSおよび数多くの自己免疫障害における治療介入のこれまでの候補であった。しかしながら、mIL7RはT細胞の恒常性および正常な免疫機能に極めて重要であり、IL7R機能の低下は、ヒトおよびマウスのどちらにおいても重度の免疫不全を引き起こす(Maraskovsky et al.,1996;Peschon et al.,1994;Puel et al.,1998;Roifman et al.,2000)。したがって、mIL7Rの発現または機能を阻害する新規なMS治療薬では重度の免疫不全が引き起こされるであろう。ここに開発された治療用SM-ASOはIL7Rエクソン6の異常なスプライシングを訂正し、そうすることにおいて、これは、mIL7Rの発現および/または機能に対するマイナスの影響を抑制しつつ、sIL7Rレベルを下げる。したがって、免疫抑制機構に依存する現下のMS処置薬とは異なり、sIL7Rを減少させる本発明の治療用SM-ASO(表1および2)はMSを処置するための、免疫抑制を回避する有効でより安全な選択肢である。sIL7Rを減少させる本発明のSM-ASO(表1および2)は現下の薬物と比べて、免疫系を抑制することによって問題の帰結に対処するのではなくその根本を正すという点において大きな改善を提示する。
さらに、高いsIL7Rレベル(自己免疫疾患を有していない被験体におけるsIL7Rの通常レベルと比較した場合)は他の自己免疫疾患、例えばI型糖尿病、関節リウマチおよび全身性エリテマトーデスとも関連しており、このような疾患の患者は、高い疾患活動性と相関する高値レベルの循環sIL7Rを有することが示されている(Badot et al.,2011;Badot et al.,2013;Lauwerys et al.,2014;Monti et al.,2013)。したがって、治療用SM-ASOは、高値レベルのsIL7Rを有する数多くの疾患または障害を処置するために使用することができよう。
がんは、米国では主な死因の第2位である。多くの病因が組織化されていることを考慮すると、多くのがんで有効な処置選択肢が不足している。がん免疫学は急速に成長している分野であり、これまで難治性のがんに対する新規な処置薬として身体の免疫系を使用する。免疫チェックポイント阻害剤、例えば、負の免疫調節因子CTLA-4を標的化するモノクローナル抗体(イピリムマブ(ヤーボイ,Bristol-Myers Squibb))ならびにPD-1を標的化するモノクローナル抗体(ペムブロリズマブ(キイトルーダ,Merck)およびニボルマブ(オプジーボ,Bristol-Myers Squibb))がFDA承認されている。その潜在的可能性の一例は、これまで未処置であり、手術できないか、または転移性の黒色腫を有する患者において、患者をニボルマブとイピリムマブの組合せで処置し、50%の全奏効率が報告された試験である(Larkin J,Chiarion-Sileni V,Gonzalez R,Grob JJ,Cowey CL,et al.2015.N Engl J Med 373:23-34)。
最近のがん免疫療法薬によって新たな希望がもたらされているが、残念ながら、免疫療法を受けているほとんどの患者で充分に奏効せず、一部の型のがん(例えば、肝細胞癌)は奏効率が低い。例えば、ニボルマブは、キナーゼ阻害剤ソラフェニブが奏効しなかった肝細胞癌を有する患者に対してFDA承認されているが、試験した154人の患者の全奏効率はたった14.3%であり、完全奏効が観察された患者は3人だけであった(NCT01658878)。励みになるが、このようなデータは、所与の患者における奏効レベルのレベルおよび患者集団の奏効率を上げる決定的な必要性があることを示す。
免疫療法の奏効率を上げる必要性により、現在開発されている免疫チェックポイント遮断薬の奏効を予測するマーカー(例えば、腫瘍細胞におけるPD-L1発現および高いマイクロサテライト不安定性)の精力的な研究が鼓舞されている。あまり開発されていないが、チェックポイントのブロックとともに相乗作用する可能性がある免疫促進調節因子の研究も同様に刺激的である。高値レベルのsIL7Rは、サイトカインIL7のバイオアベイラビリティおよび/または生理活性を増強し、T細胞の生存を高めることによって免疫学的応答を促進させると考えられている(Lundstrom et al.,2013)。これにより、がんに対する免疫応答を高める潜在的可能性を有する炎症性促進環境が作出される。したがって、本発明では、sIL7Rを増加させるSM-ASO、例えばリードSM-ASO IL7R-001およびIL7R-004ならびに表3および表4のさらなるSM-ASOをがんに対する新規な免疫療法薬として使用する。
本発明の組成物はオリゴヌクレオチド、例えばASOまたはSM-ASOを含む。また、該組成物にがんを処置するために使用される1種類またはそれより多くのさらなる治療薬も含めてもよい。かかるさらなる治療薬の一覧は図8を参照されたい。一実施形態では、組成物は、オリゴヌクレオチド、例えばASOまたはSM-ASOおよびさらなる治療薬、例えば図8に示したものを含む。
この実施形態の他の態様において、本明細書に開示の組成物化合物により腫瘍のサイズが例えば少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%縮小する。この実施形態のまた他の態様では、本明細書に開示の組成物により腫瘍のサイズが例えば約5%~約100%、約10%~約100%、約20%~約100%、約30%~約100%、約40%~約100%、約50%~約100%、約60%~約100%、約70%~約100%、約80%~約100%、約10%~約90%、約20%~約90%、約30%~約90%、約40%~約90%、約50%~約90%、約60%~約90%、約70%~約90%、約10%~約80%、約20%~約80%、約30%~約80%、約40%~約80%、約50%~約80%または約60%~約80%、約10%~約70%、約20%~約70%、約30%~約70%、約40%~約70%または約50%~約70%縮小する。
本明細書に開示の組成物は、個体に対する慣用的な投与が可能であるのに充分な量である。この実施形態の諸態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOは例えば少なくとも5ng、少なくとも10ng、少なくとも15ng、少なくとも20ng、少なくとも25ng、少なくとも30ng、少なくとも35ng、少なくとも40ng、少なくとも45ng、少なくとも50ng、少なくとも55ng、少なくとも60ng、少なくとも65ng、少なくとも70ng、少なくとも75ng、少なくとも80ng、少なくとも85ng、少なくとも90ng、少なくとも95ng、または少なくとも100ng、または少なくとも200ng、または少なくとも300ng、または少なくとも400ng、または少なくとも500ng、または少なくとも600ng、または少なくとも700ng、または少なくとも800ng、または少なくとも900ng、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも15mg、少なくとも20mg、少なくとも25mg、少なくとも30mg、少なくとも35mg、少なくとも40mg、少なくとも45mg、少なくとも50mg、少なくとも55mg、少なくとも60mg、少なくとも65mg、少なくとも70mg、少なくとも75mg、少なくとも80mg、少なくとも85mg、少なくとも90mg、少なくとも95mgまたは少なくとも100mgの組成物であり得る。この実施形態の他の態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOは例えば少なくとも5ng、少なくとも10ng、少なくとも15ng、少なくとも20ng、少なくとも25ng、少なくとも30ng、少なくとも35ng、少なくとも40ng、少なくとも45ng、少なくとも50ng、少なくとも55ng、少なくとも60ng、少なくとも65ng、少なくとも70ng、少なくとも75ng、少なくとも80ng、少なくとも85ng、少なくとも90ng、少なくとも95ng、または少なくとも100ng、または少なくとも200ng、または少なくとも300ng、または少なくとも400ng、または少なくとも500ng、または少なくとも600ng、または少なくとも700ng、または少なくとも800ng、または少なくとも900ng、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも20mg、少なくとも25mg、少なくとも50mg、少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも200mg、少なくとも300mg、少なくとも400mg、少なくとも500mg、少なくとも600mg、少なくとも700mg、少なくとも800mg、少なくとも900mg、少なくとも1,000mg、少なくとも1,100mg、少なくとも1,200mg、少なくとも1,300mg、少なくとも1,400mgまたは少なくとも1,500mgの組成物であり得る。この実施形態のまた他の態様では、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOは例えば約5ng~約100ng、約10ng~約100ng、約50ng~約150ng、約100ng~約250ng、約150ng~約350ng、約250ng~約500ng、約350ng~約600ng、約500ng~約750ng、約600ng~約900ng、約750ng~約1,000ng、約850ng~約1,200ng、or 約1,000ng~約1,500ng、約5mg~約100mg、約10mg~約100mg、約50mg~約150mg、約100mg~約250mg、約150mg~約350mg、約250mg~約500mg、約350mg~約600mg、約500mg~約750mg、約600mg~約900mg、約750mg~約1,000mg、約850mg~約1,200mgまたは約1,000mg~約1,500mgの範囲であり得る。
この実施形態のさらに他の態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOは例えば約10ng~約250ng、約10ng~約500ng、約10ng~約750ng、約10ng~約1,000ng、約10ng~約1,500ng、約50ng~約250ng、約50ng~約500ng、約50ng~約750ng、約50ng~約1,000ng、約50ng~約1,500ng、約100ng~約250ng、約100ng~約500ng、約100ng~約750ng、約100ng~約1,000ng、約100ng~約1,500ng、約200ng~約500ng、約200ng~約750ng、約200ng~約1,000ng、約200ng~約1,500ng、約5ng~約1,500ng、約5ng~約1,000ng、or 約5ng~約250ng、10mg~約250mg、約10mg~約500mg、約10mg~約750mg、約10mg~約1,000mg、約10mg~約1,500mg、約50mg~約250mg、約50mg~約500mg、約50mg~約750mg、約50mg~約1,000mg、約50mg~約1,500mg、約100mg~約250mg、約100mg~約500mg、約100mg~約750mg、約100mg~約1,000mg、約100mg~約1,500mg、約200mg~約500mg、約200mg~約750mg、約200mg~約1,000mg、約200mg~約1,500mg、約5mg~約1,500mg、約5mg~約1,000mgまたは約5mg~約250mgの範囲であり得る。
本明細書に開示の組成物には溶媒、エマルジョンまたは他の希釈剤が、本明細書に開示の組成物を溶解させるのに充分な量で含められ得る。この実施形態の他の態様において、本明細書に開示の組成物には溶媒、エマルジョンまたは希釈剤が、例えば約90%(v/v)未満、約80%(v/v)未満、約70%(v/v)未満、約65%(v/v)未満、約60%(v/v)未満、約55%(v/v)未満、約50%(v/v)未満、約45%(v/v)未満、約40%(v/v)未満、約35%(v/v)未満、約30%(v/v)未満、約25%(v/v)未満、約20%(v/v)未満、約15%(v/v)未満、約10%(v/v)未満、約5%(v/v)未満または約1%(v/v)未満の量で含められ得る。この実施形態の他の態様において、本明細書に開示の組成物には溶媒、エマルジョンまたは他の希釈剤が、例えば約1%(v/v)~90%(v/v)、約1%(v/v)~70%(v/v)、約1%(v/v)~60%(v/v)、約1%(v/v)~50%(v/v)、約1%(v/v)~40%(v/v)、約1%(v/v)~30%(v/v)、約1%(v/v)~20%(v/v)、約1%(v/v)~10%(v/v)、約2%(v/v)~50%(v/v)、約2%(v/v)~40%(v/v)、約2%(v/v)~30%(v/v)、約2%(v/v)~20%(v/v)、約2%(v/v)~10%(v/v)、約4%(v/v)~50%(v/v)、約4%(v/v)~40%(v/v)、約4%(v/v)~30%(v/v)、約4%(v/v)~20%(v/v)、約4%(v/v)~10%(v/v)、約6%(v/v)~50%(v/v)、約6%(v/v)~40%(v/v)、約6%(v/v)~30%(v/v)、約6%(v/v)~20%(v/v)、約6%(v/v)~10%(v/v)、約8%(v/v)~50%(v/v)、約8%(v/v)~40%(v/v)、約8%(v/v)~30%(v/v)、約8%(v/v)~20%(v/v)、約8%(v/v)~15%(v/v)または約8%(v/v)~12%(v/v)の範囲の量で含められ得る。
本明細書に開示の組成物中の本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの最終濃度は、所望される任意の濃度であり得る。この実施形態の一態様において、組成物中のASOまたはSM-ASOの最終濃度は治療有効量であり得る。この実施形態の他の態様において、組成物中のASOまたはSM-ASOの最終濃度は例えば少なくとも0.00001mg/mL、少なくとも0.0001mg/mL、少なくとも0.001mg/mL、少なくとも0.01mg/mL、少なくとも0.1mg/mL、少なくとも1mg/mL、少なくとも10mg/mL、少なくとも25mg/mL、少なくとも50mg/mL、少なくとも100mg/mL、少なくとも200mg/mL、少なくとも500mg/mL、少なくとも700mg/mL、少なくとも1,000mg/mLまたは少なくとも1,200mg/mLであり得る。この実施形態の他の態様において、溶液中の本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの濃度は例えば最大で1,000ng/mL、最大で1,100ng/mL、最大で1,200ng/mL、最大で1,300ng/mL、最大で1,400ng/mL、最大で1,500ng/mL、最大で2,000ng/mL、最大で2,000ng/mL、または最大で3,000ng/mL、最大で1,000mg/mL、最大で1,100mg/mL、最大で1,200mg/mL、最大で1,300mg/mL、最大で1,400mg/mL、最大で1,500mg/mL、最大で2,000mg/mL、最大で2,000mg/mL、または最大で3,000mg/mLであり得る。この実施形態の他の態様において、組成物中のASOまたはSM-ASOの最終濃度は例えば約0.00001ng/mL~約3,000ng/mL、約0.0001ng/mL~約3,000ng/mL、約0.01ng/mL~約3,000ng/mL、約0.1ng/mL~約3,000ng/mL、約1ng/mL~約3,000ng/mL、約250ng/mL~約3,000ng/mL、約500ng/mL~約3,000ng/mL、約750ng/mL~約3,000ng/mL、約1,000ng/mL~約3,000ng/mL、約100ng/mL~約2,000ng/mL、約250ng/mL~約2,000ng/mL、約500ng/mL~約2,000ng/mL、約750ng/mL~約2,000ng/mL、約1,000ng/mL~約2,000ng/mL、約100ng/mL~約1,500ng/mL、約250ng/mL~約1,500ng/mL、約500ng/mL~約1,500ng/mL、約750ng/mL~約1,500ng/mL、約1,000ng/mL~約1,500ng/mL、約100ng/mL~約1,200ng/mL、約250ng/mL~約1,200ng/mL、約500ng/mL~約1,200ng/mL、約750ng/mL~約1,200ng/mL、約1,000ng/mL~約1,200ng/mL、約100ng/mL~約1,000ng/mL、約250ng/mL~約1,000ng/mL、約500ng/mL~約1,000ng/mL、約750ng/mL~約1,000ng/mL、約100ng/mL~約750ng/mL、約250ng/mL~約750ng/mL、約500ng/mL~約750ng/mL、約100ng/mL~約500ng/mL、約250ng/mL~約500ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.0001ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.001ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.01ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.1ng/mL、約0.00001ng/mL~約1ng/mL、約0.001ng/mL~約0.01ng/mL、約0.001ng/mL~約0.1ng/mL、約0.001ng/mL~約1ng/mL、約0.001ng/mL~約10ng/mL、または約0.001ng/mL~約100ng/mL、約0.00001mg/mL~約3,000mg/mL、約0.0001mg/mL~約3,000mg/mL、約0.01mg/mL~約3,000mg/mL、約0.1mg/mL~約3,000mg/mL、約1mg/mL~約3,000mg/mL、約250mg/mL~約3,000mg/mL、約500mg/mL~約3,000mg/mL、約750mg/mL~約3,000mg/mL、約1,000mg/mL~約3,000mg/mL、約100mg/mL~約2,000mg/mL、約250mg/mL~約2,000mg/mL、約500mg/mL~約2,000mg/mL、約750mg/mL~約2,000mg/mL、約1,000mg/mL~約2,000mg/mL、約100mg/mL~約1,500mg/mL、約250mg/mL~約1,500mg/mL、約500mg/mL~約1,500mg/mL、約750mg/mL~約1,500mg/mL、約1,000mg/mL~約1,500mg/mL、約100mg/mL~約1,200mg/mL、約250mg/mL~約1,200mg/mL、約500mg/mL~約1,200mg/mL、約750mg/mL~約1,200mg/mL、約1,000mg/mL~約1,200mg/mL、約100mg/mL~約1,000mg/mL、約250mg/mL~約1,000mg/mL、約500mg/mL~約1,000mg/mL、約750mg/mL~約1,000mg/mL、約100mg/mL~約750mg/mL、約250mg/mL~約750mg/mL、約500mg/mL~約750mg/mL、約100mg/mL~約500mg/mL、約250mg/mL~約500mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.0001mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.001mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.01mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.1mg/mL、約0.00001mg/mL~約1mg/mL、約0.001mg/mL~約0.01mg/mL、約0.001mg/mL~約0.1mg/mL、約0.001mg/mL~約1mg/mL、約0.001mg/mL~約10mg/mL、または約0.001mg/mL~約100mg/mLの範囲であり得る。
本明細書の諸態様において、一部において、がんに苦しんでいる個体の処置を開示する。本明細書において使用する場合、用語「処置する」とは、個体においてがんの臨床症状を低減もしくは消失させること;または個体においてがんの臨床症状の発生を遅延もしくは予防することを示す。例えば、用語「処置する」は、がんを特徴とする病状の症状、例えば限定されないが腫瘍サイズを例えば少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90% 少なくとも95%または少なくとも100%低減させることを意味し得る。がんと関連している実際の症状はよく知られており、当業者により、限定されないががんの場所、がんの原因、がんの重症度および/またはがんに冒されている組織もしくは器官などの要素を考慮することによって判断され得る。当業者は、特定の型のがんと関連している適切な症状または指標がわかり、個体が本明細書に開示のような処置の候補であるかどうかをどのようにして判定するかがわかるであろう。
この実施形態の諸態様において、治療有効量の本明細書に開示の組成物により、がんと関連している症状が例えば少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも100%低減される。この実施形態の他の態様において、治療有効量の本明細書に開示の組成物により、がんと関連している症状が例えば最大で10%、最大で15%、最大で20%、最大で25%、最大で30%、最大で35%、最大で40%、最大で45%、最大で50%、最大で55%、最大で60%、最大で65%、最大で70%、最大で75%、最大で80%、最大で85%、最大で90%、最大で95%または最大で100%低減される。この実施形態のまた他の態様では、治療有効量の本明細書に開示の組成物により、がんと関連している症状が例えば約10%~約100%、約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約40%、約20%~約100%、約20%~約90%、約20%~約80%、約20%~約20%、約20%~約60%、約20%~約50%、約20%~約40%、約30%~約100%、約30%~約90%、約30%~約80%、約30%~約70%、約30%~約60%または約30%~約50%低減される。
この実施形態のまた他の態様では、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの治療有効量は、一般的に約0.001mg/kg/日~約100mg/kg/日の範囲である。この実施形態の諸態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの有効量は例えば少なくとも0.001mg/kg/日、少なくとも0.01mg/kg/日、少なくとも0.1mg/kg/日、少なくとも1.0mg/kg/日、少なくとも5.0mg/kg/日、少なくとも10mg/kg/日、少なくとも15mg/kg/日、少なくとも20mg/kg/日、少なくとも25mg/kg/日、少なくとも30mg/kg/日、少なくとも35mg/kg/日、少なくとも40mg/kg/日、少なくとも45mg/kg/日または少なくとも50mg/kg/日であり得る。この実施形態の他の態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの有効量は例えば約0.001mg/kg/日~約10mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約15mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約20mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約25mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約30mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約35mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約40mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約45mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約50mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約75mg/kg/日または約0.001mg/kg/日~約100mg/kg/日の範囲であり得る。この実施形態のまた他の態様では、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの有効量は例えば約0.01mg/kg/日~約10mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約15mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約20mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約25mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約30mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約35mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約40mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約45mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約50mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約75mg/kg/日または約0.01mg/kg/日~約100mg/kg/日の範囲であり得る。この実施形態のさらに他の態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの有効量は例えば約0.1mg/kg/日~約10mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約15mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約20mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約25mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約30mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約35mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約40mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約45mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約50mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約75mg/kg/日または約0.1mg/kg/日~約100mg/kg/日の範囲であり得る。
本明細書に開示の組成物中、典型的にはASOおよび/またはSM-ASOは約0.01%~約45%(重量基準)であり得る。この実施形態の諸態様において、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの量は例えば約0.1%~約45%(重量基準)、約0.1%~約40%(重量基準)、約0.1%~約35%(重量基準)、約0.1%~約30%(重量基準)、約0.1%~約25%(重量基準)、約0.1%~約20%(重量基準)、約0.1%~約15%(重量基準)、約0.1%~約10%(重量基準)、約0.1%~約5%(重量基準)、約1%~約45%(重量基準)、約1%~約40%(重量基準)、約1%~約35%(重量基準)、約1%~約30%(重量基準)、約1%~約25%(重量基準)、約1%~約20%(重量基準)、約1%~約15%(重量基準)、約1%~約10%(重量基準)、約1%~約5%(重量基準)、約5%~約45%(重量基準)、約5%~約40%(重量基準)、約5%~約35%(重量基準)、約5%~約30%(重量基準)、約5%~約25%(重量基準)、約5%~約20%(重量基準)、約5%~約15%(重量基準)、約5%~約10%(重量基準)、約10%~約45%(重量基準)、約10%~約40%(重量基準)、約10%~約35%(重量基準)、約10%~約30%(重量基準)、約10%~約25%(重量基準)、約10%~約20%(重量基準)、約10%~約15%(重量基準)、約15%~約45%(重量基準)、約15%~約40%(重量基準)、約15%~約35%(重量基準)、約15%~約30%(重量基準)、約15%~約25%(重量基準)、約15%~約20%(重量基準)、約20%~約45%(重量基準)、約20%~約40%(重量基準)、約20%~約35%(重量基準)、約20%~約30%(重量基準)、約20%~約25%(重量基準)、約25%~約45%(重量基準)、約25%~約40%(重量基準)、約25%~約35%(重量基準)または約25%~約30%(重量基準)であり得る。
組成物またはASOもしくはSM-ASOは個体に投与される。個体は典型的には人間であるが、動物、例えば限定されないがイヌ、ネコ、トリ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、爬虫類、サルおよび他の動物であってもよく、飼養化されているか否かに関わらない。典型的には、処置の候補である任意の個体は、何らかの形態のがんを有する候補であり、このがんは、良性もしくは悪性、腫瘍、充実性またはその他、腫瘍内に位置していないがん細胞あるいは何らかの他の形態のがんのいずれかである。
がんを処置するための組成物の投薬は単回投薬量であっても累積的(連続投薬)であってもよく、当業者によって容易に判断され得る。例えば、がんの処置は有効用量の本明細書に開示の組成物の1回での投与を含むものであり得る。あるいはまた、がんの処置は、ある範囲の期間にわたって例えば1日1回、1日2回、1日3回、数日毎に1回、週1回、月1回などで行なわれる有効用量の組成物の反復投与を含むものであり得る。投与のタイミングは個体ごとに、個体の症状の重症度などの要素に応じて異なり得る。例えば、がんを処置するための有効用量の本明細書に開示の組成物は個体に1日1回、不確定期限、または該個体がもはや治療を必要としなくなるまで投与され得る。当業者には、個体の病状が、がんの処置過程全体を通してモニタリングされ得ること、および投与される本明細書に開示の組成物の有効量はそれに応じて調整され得ることが認識されよう。
一実施形態において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOは、がんに苦しんでいる個体においてがん細胞の数または腫瘍サイズを、例えば同じ処置を受けていない患者と比べて少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%低減させることができる。この実施形態の他の態様において、ASOまたはSM-ASOは、がんに苦しんでいる個体においてがん細胞の数または腫瘍サイズを、同じ処置を受けていない患者と比べて例えば約10%~約100%、約20%~約100%、約30%~約100%、約40%~約100%、約50%~約100%、約60%~約100%、約70%~約100%、約80%~約100%、約10%~約90%、約20%~約90%、約30%~約90%、約40%~約90%、約50%~約90%、約60%~約90%、約70%~約90%、約10%~約80%、約20%~約80%、約30%~約80%、約40%~約80%、約50%~約80%または約60%~約80%、約10%~約70%、約20%~約70%、約30%~約70%、約40%~約70%または約50%~約70%低減させることができる。
さらなる一実施形態では、ASOまたはSM-ASOおよびその誘導体は2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間またはそれ以上の半減期を有する。
一実施形態では、ASOまたはSM-ASOの投与期間は1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間であるか、またはそれより長い。さらなる一実施形態では、ASOまたはSM-ASOの投与が停止される期間は1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間であるか、またはそれより長い。
この実施形態の諸態様において、治療有効量の本明細書に開示のASOまたはSM-ASOにより、個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズが例えば少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも100%低減されるか、あるいは維持される。この実施形態の他の態様において、治療有効量の本明細書に開示のASOまたはSM-ASOにより、個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズが例えば最大で10%、最大で15%、最大で20%、最大で25%、最大で30%、最大で35%、最大で40%、最大で45%、最大で50%、最大で55%、最大で60%、最大で65%、最大で70%、最大で75%、最大で80%、最大で85%、最大で90%、最大で95%または最大で100%低減されるか、あるいは維持される。この実施形態のまた他の態様では、治療有効量の本明細書に開示のASOまたはSM-ASOにより、個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズが例えば約10%~約100%、約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約40%、約20%~約100%、約20%~約90%、約20%~約80%、約20%~約20%、約20%~約60%、約20%~約50%、約20%~約40%、約30%~約100%、約30%~約90%、約30%~約80%、約30%~約70%、約30%~約60%または約30%~約50%低減されるか、あるいは維持される。
ASOまたはSM-ASOを含む組成物は、がんに苦しんでいる個体に投与される。がんに苦しんでいる個体は典型的には人間であるが、動物、例えば限定されないがイヌ、ネコ、トリ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、爬虫類、サルおよび他の動物であってもよく、飼養化されているか否かに関わらない。典型的には、処置の候補である任意の個体は、何らかの形態のがんを有する候補であり、このがんは、良性もしくは悪性、腫瘍、充実性またはその他、腫瘍内に位置していないがん細胞あるいは何らかの他の形態のがんのいずれかである。中でも、最も一般的な型のがんとしては、限定されないが、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫(HL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)およびあらゆる亜型)、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、T細胞白血病およびあらゆる亜型、B細胞白血病およびあらゆる亜型)、結腸直腸がん、肝臓がん(例えば、肝細胞癌(HCC)、胆管癌(胆管がん)および肝芽腫)、肝細胞癌(HCC)、黒色腫、肺がん(例えば、小細胞肺がん(SCLC)および非小細胞肺がん(NSCLC)、腺癌、扁平上皮(類表皮)癌および大細胞(未分化)癌、非小細胞肺がん(NSCLC)(扁平上皮または非扁平上皮)、小細胞肺がん、腎臓がん、腎細胞癌、食道の扁平上皮癌、頭頸部がん(例えば、扁平上皮または非扁平上皮)、頭頸部の扁平上皮癌、尿路上皮癌、子宮頸がん、皮膚扁平上皮癌、子宮内膜癌、胃(gastric)(胃(stomach))がんまたは胃食道接合部がん、食道がん(例えば、扁平上皮癌および腺癌)、メルケル細胞癌、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)がん、充実性腫瘍(例えば、腫瘍遺伝子変異量高スコア(TMB-H)または転移性がん)、結腸直腸がん(例えば、転移性の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)がん)、トリプルネガティブ乳がん、トリプルポジティブ乳がん、脳のがん(例えば、星状細胞腫、上衣細胞腫、神経膠腫、髄膜腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫)、膀胱がん、小児がん(例えば、急性リンパ性白血病、脳のがん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、甲状腺癌、精巣胚細胞腫瘍)、多発性骨髄腫、卵巣がん、膵がん、前立腺がん、肉腫(例えば、骨肉腫、軟骨肉腫、脂肪肉腫および平滑筋肉腫)、皮膚がん(例えば、基底細胞癌(BCC)、扁平上皮癌(SCC)、黒色腫、メルケル細胞癌(MCC)およびカポジ肉腫(KS))、胃がんならびに子宮(子宮内膜)がんが挙げられる。術前評価は典型的には、処置に関する関連するあらゆるリスクと便益を開示する充分なインフォームドコンセントに加えて常套的な病歴聴取および身体診察を含む。
本明細書に開示の組成物にはASOおよび/またはSM-ASOが治療有効量で含められ得る。本明細書において使用する場合、用語「有効量」は、「治療有効量」、「有効用量」または「治療有効用量」と同義であり、個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズの低減または維持に関して使用する場合、所望の治療効果を得るために必要な本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の最小用量を示し、個体においてがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズが低減または維持されるのに充分な用量を含む。個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズを低減または維持することができる本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の有効性は、個体における改善を、個体における1つもしくはそれより多くの臨床症状ならびに/またはがん細胞集団および/もしくは腫瘍細胞のサイズの低減もしくは維持と関連している生理学的指標に基づいて観察することによって判断され得る。がん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズの維持または低減は、同時治療の必要性の低下によって示される場合もあり得る。個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズを低減または維持することができる本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の有効性は、個体における改善を、1つもしくはそれより多くの臨床症状ならびに/またはがん細胞集団および/もしくは腫瘍細胞のサイズの低減もしくは維持と関連している生理学的指標に基づいて観察することによって判断され得る。また、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の有効性により個体の寿命を、ASOおよび/またはSM-ASOを含む該組成物が投与されない場合の同じ個体と比べて長くすることができる。また、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の有効性により個体の生活の質を、ASOおよび/またはSM-ASOを含む該組成物が投与されない場合の同じ個体と比べて高めることができる。
個体の病状におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズを低減または維持するために投与される本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の適切な有効量は当業者により、限定されないが血液試料もしくは生検材料において測定されたがん細胞の数あるいは個体で撮影された、または個体のCATスキャン、PETスキャン、NMRおよび/またはソノグラム、具体的な特徴、患者の病歴およびリスクファクター、例えば年齢、体重、一般健康状態など、あるいはその任意の組合せなどの要素を考慮することによって決定され得る。さらに、ASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の反復投与が使用される場合、ASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の有効量はさらに、限定されないが、投与頻度、がん治療薬の半減期またはその任意の組合せなどの要素に依存する。本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物の有効量は、ヒトまたは動物への投与の前のインビトロアッセイおよび動物モデルを用いたインビボ投与試験から外挿され得る当業者に知られている。一実施形態では、ASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物がASOおよび/またはSM-ASOを単独で、あるいは1種類またはそれより多くの賦形剤および/または他の活性治療薬とともに含む。
一実施形態において、組成物が、限定されないが個々の投薬形態または個別の投薬形態(例えば、カプセル剤または錠剤)として投与される場合では、キットは、限定されないが、本発明の組成物を構成する組成物を使用説明書とともに備えている。さらなる一実施形態において、組成物は、限定されないが投与に適した任意の様式でパッケージングされ得るが、パッケージングは、投与のための使用説明書と一緒であることが考慮される場合、限定されないが、該組成物の各成分を投与する様式を明白に示しているものとする。さらなる一実施形態では、組成物が、限定されないが、単一の投与可能な投薬形態、例えばカプセル剤、錠剤または他の固形もしくは液状の製剤に一体化され得る。組成物を個体にパッケージにて提供してもよい。パッケージは容器、例えば限定されないがビン、キャニスター、チューブまたは他の密閉容器であり得る。また、パッケージは小袋包装、例えばブリスターパックであってもよい。
一実施形態では、治療薬を含む該組成物が、経表面、経腸または非経口の投与経路を用いる局所送達または全身送達のいずれかのために製剤化され得る。さらに、本明細書に開示しているASOまたはSM-ASOは、単独で組成物に製剤化してもよく、1種類またはそれより多くの他の治療薬と一緒に製剤化して単一の組成物にする組成物に製剤化してもよい。さらなる一態様では、ASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物が、静脈内輸注、腫瘍微小環境内への直接注射、両方の組合せ、経口、直腸内、皮下、膣内、筋肉内、髄腔内または一般的に使用されている他の送達経路によって投与される。
本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASO治療薬あるいはかかる治療薬を含む組成物を吸入用製剤に作製してもよい。経腸または非経口投与に適した吸入用製剤としては、限定されないがエールゾル剤、乾燥粉末剤が挙げられる。かかる投与が意図される本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASO治療薬あるいは組成物は、組成物の製造のための当該技術分野で知られた任意の方法に従って調製され得る。
かかる吸入用投薬形態において、ASOおよび/またはSM-ASO治療薬あるいは組成物は、加圧式(PDI)または他の定量吸入器(MDI)における使用のための液状プロペラント中のエールゾル剤としての送達のために調製され得る。PDIまたはMDIにおける使用に適したプロペラントとしては、限定されないが、CFC-12、HFA-134a、HFA-227、HCFC-22(ジフルオロクロロメタン)、HFA-152(ジフルオロエタンとイソブタン)が挙げられる。また、ASOおよび/またはSM-ASO治療薬を、ネブライザーまたは他のエールゾル送達系を用いて送達してもよい。ASOおよび/またはSM-ASO治療薬は、ドライパウダー吸入器(DPI)における使用のための乾燥粉末剤としての送達のために調製され得る。該吸入器における使用のための乾燥粉末剤は通常、30pm未満、好ましくは20pm未満、より好ましくは10pm未満の空気力学的質量中央径を有する。約5pm~約0.5pmの範囲の空気力学的直径を有する微粒子は一般的に呼吸細気管支内に沈着し、一方、約2pm~約0.05pmの範囲の空気力学的直径を有する、より小さい粒子は肺胞内沈着する可能性が高い。DPIは、肺内に粒子を導入するために個体の吸息に依存する受動的送達機構であってもよく、個体に粉末を送達するための機構が必要とされる能動的送達機構であってもよい。吸入製剤において、吸入用製剤用の本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASO治療薬の治療有効量は約0.0001%(w/v)~約60%(w/v)、約0.001%(w/v)~約40.0%(w/v)または約0.01%(w/v)~約20.0%(w/v)であり得る。また、吸入製剤において、吸入用製剤用の本明細書に開示のがん治療薬の治療有効量は約0.0001%(w/w)~約60%(w/w)、約0.001%(w/w)~約40.0%(w/w)または約0.01%(w/w)~約20.0%(w/w)であり得る。
本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASO治療薬あるいはかかるASOおよび/またはSM-ASO治療薬を含む組成物を固形製剤に作製してもよい。経腸または非経口投与に適した固形製剤としては、限定されないが、カプセル剤、錠剤、丸剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、吸入または滅菌された注射用の液剤もしくは懸濁剤への再構成に適した粉末剤および顆粒剤が挙げられる。かかる投与が意図される本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASO治療薬あるいは組成物は、医薬組成物の製造のための当該技術分野で知られた任意の方法に従って調製され得る。かかる固形投薬形態において、ASOおよび/またはSM-ASOは(a)少なくとも1種類の不活性な慣用的な賦形剤(もしくは担体)、例えばクエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなど、または(b)例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、イソマルトおよびケイ酸のような充填剤もしくは増量剤、(c)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アリグネート(alignate)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシアなど、(d)保湿剤、例えばグリセロールなど、(e)崩壊剤、例えばアガー-アガー、炭酸カルシウム、コーンスターチ、イモデンプン、タピオカデンプン、アルギン酸、シリケートと炭酸ナトリウムの特定の複合体など、(f)溶解遅延剤、例えばパラフィンなど、(g)吸収促進剤、例えば第4級アンモニウム化合物など、(h)湿潤剤、例えばセチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなど、(i)吸着剤、例えばカオリンおよびベントナイトなど、(j)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムまたはその混合物など、ならびに(k)緩衝剤と混合状態にされ得る。錠剤は非コーティングであってもよく、消化管内での崩壊および吸収を遅延させ、それにより長期間にわたる持続作用をもたらすための既知の手法によってコーティングされてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料が使用され得る。固形製剤において、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの治療有効量は典型的には、約0.0001%(w/w)~約60%(w/w)、約0.001%(w/w)~約40.0%(w/w)または約0.01%(w/w)~約20.0%(w/w)であり得る。
本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいはかかるASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物を半固形製剤に作製してもよい。経表面投与に適した半固形製剤としては、限定されないが、軟膏、クリーム剤、膏薬およびゲル剤が挙げられる。かかる投与が意図される本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいは組成物は、医薬組成物の製造のための当該技術分野で知られた任意の方法に従って調製され得る。半固形製剤において、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの治療有効量は典型的には、約0.0001%(w/v)~約60%(w/v)、約0.001%(w/v)~約40.0%(w/v)または約0.01%(w/v)~約20.0%(w/v)であり得る。半固形製剤において、また、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの治療有効量は典型的には、約0.0001%(w/w)~約60%(w/w)、約0.001%(w/w)~約40.0%(w/w)または約0.01%(w/w)~約20.0%(w/w)であり得る。本明細書に開示の、あるいはかかるASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物を半固形製剤に作製してもよい。経表面投与に適した半固形製剤としては、限定されないが、軟膏、クリーム剤、膏薬およびゲル剤が挙げられる。かかる投与が意図される本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいは組成物は、組成物の製造のための当該技術分野で知られた任意の方法に従って調製され得る。半固形製剤において、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの治療有効量は典型的には、約0.0001%(w/v)~約60%(w/v)、約0.001%(w/v)~約40.0%(w/v)または約0.01%(w/v)~約20.0%(w/v)であり得る。半固形製剤において、また、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの治療有効量は典型的には、約0.0001%(w/w)~約60%(w/w)、約0.001%(w/w)~約40.0%(w/w)または約0.01%(w/w)~約20.0%(w/w)であり得る。
本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいはかかるASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物を液状製剤に作製してもよい。経腸または非経口投与に適した液状製剤としては、限定されないが、液剤、シロップ剤、エリキシル剤、分散剤、エマルジョンおよび懸濁剤、例えば限定されないが静脈内投与に使用されるものが挙げられる。かかる投与が意図される本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいは組成物は、組成物の製造のための当該技術分野で知られた任意の方法に従って調製され得る。かかる液状投薬形態において、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいは組成物は(a)適当な水性および非水性の担体、(b)希釈剤、(c)溶媒、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、植物油、例えば菜種油およびオリーブ油など、ならびに注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチルなど;および/または流動化剤、例えば界面活性剤などもしくはレシチンなどのコーティング剤と混合状態にされ得る。分散剤および懸濁剤の場合、流動性はまた、特定の粒径を維持することによっても制御され得る。液状製剤において、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの治療有効量は典型的には、約0.0001%(w/v)~約60%(w/v)、約0.001%(w/v)~約40.0%(w/v)または約0.01%(w/v)~約20.0%(w/v)であり得る。
液状懸濁剤は、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤との混合状態で懸濁させることにより製剤化され得る。かかる賦形剤は懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、天然ガム、寒天、トラガカントガムおよびアカシアガムであり;分散化剤または湿潤剤は天然に存在するホスファチド、例えばレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸から誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであり得る。
油性懸濁剤は、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを、(a)植物油、例えばアーモンド油、ラッカセイ油、アボカド油、キャノーラ油、ヒマシ油、ココナッツ油、コーン油、綿実油、グレープシードオイル、ヘーゼルナッツ油、***油、アマニ油、オリーブ油、ヤシ油、ピーナツ油、菜種油、米ぬか油、ベニバナ油、ゴマ油、ダイズ(soybean)油、ダイズ(soya)油、ヒマワリ油、クルミ油、小麦胚芽油またはその組合せなど、(b)飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸またはその組合せ、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸またはその組合せなど、(c)鉱物油、例えば液状パラフィンなど、(d)界面活性剤またはデタージェントとの混合状態で懸濁させることにより製剤化され得る。油性懸濁剤に増粘剤、例えばミツロウ、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含有させる場合もあり得る。口当たりのよい経口調製物を得るために甘味剤、例えば上記に示したもの、および香味剤を添加してもよい。このような組成物は、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸の添加によって保存され得る。
水性懸濁剤の調製に適した分散性の粉末剤および顆粒剤は、水の添加により、ASOおよび/またはSM-ASOが分散化剤または湿潤剤、懸濁化剤および1種類もしくはそれより多くの保存料と混合状態になる。
本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOは水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油相は本明細書に開示のような植物油もしくは本明細書に開示のような鉱物油またはその混合物であり得る。好適な乳化剤は天然に存在するガム、例えばアカシアガムまたはトラガカントガムなど、天然に存在するホスファチド、例えばダイズ、レシチンおよび脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエートおよび前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであり得る。
また、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいはかかるASOおよび/またはSM-ASOを含む組成物を、経時的に制御放出プロフィールを得るための組成物送達プラットフォームに組み込んでもよい。かかる組成物送達プラットフォームは、高分子マトリックス、典型的には生分解性、生体内分解性および/または生体吸収性の高分子マトリックス内に分散された本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOを含む。本明細書において使用する場合、用語「高分子」は、合成のホモポリマーまたはコポリマー、天然に存在するホモポリマーまたはコポリマーならびに線状、分枝状または星型の構造を有するその合成の修飾体または誘導体を示す。コポリマーは任意の形態に配列したもの、例えばランダム、ブロック、セグメント化、テーパードブロック、グラフトまたはトリブロックなどであり得る。高分子は一般的に縮合重合体である。高分子を、その機械的特性または分解特性を高めるために、架橋剤を導入すること、または側鎖の残基の疎水性を変更することによってさらに修飾してもよい。架橋する場合、高分子は通常、架橋が5%未満、通常架橋は1%未満である。
好適な高分子としては、限定されないが、アルギネート、脂肪族ポリエステル、ポリアルキレンオキサレート、ポリアミド、ポリアミドアミドエステル、ポリ無水物、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシ脂肪族カルボン酸、ポリオルトエステル、ポリオキサエステル、ポリペプチド、ポリホスファゼン、多糖類およびポリウレタンが挙げられる。高分子は通常、組成物プラットフォームの少なくとも約10%(w/w)、少なくとも約20%(w/w)、少なくとも約30%(w/w)、少なくとも約40%(w/w)、少なくとも約50%(w/w)、少なくとも約60%(w/w)、少なくとも約70%(w/w)、少なくとも約80%(w/w)または少なくとも約90%(w/w)を構成する。生分解性、生体内分解性および/または生体吸収性の高分子ならびにがん治療薬の送達プラットフォームを作製するのに有用な方法の例は、例えば、Drost,et.al.,Controlled Release Formulation、米国特許4,756,911;Smith,et.al.,Sustained Release Drug Delivery Devices、米国特許5,378,475;Wong and Kochinke,Formulation for Controlled Release of Drugs by Combining Hydrophilic and Hydrophobic Agents、米国特許7,048,946;Hughes,et.al.,Compositions and Methods for Localized Therapy of the Eye、米国特許出願公開2005/0181017;Hughes,Hypotensive Lipid-Containing Biodegradable Intraocular Implants and Related Methods、米国特許出願公開2005/0244464;Altman,et al.,Silk Fibroin Hydrogels and Uses Thereof、米国特許出願公開2011/0008437に記載されており;これらの各々は引用によりその全体が組み込まれる。
組成物送達プラットフォームは、徐放組成物送達プラットフォームおよび持続放出組成物送達プラットフォームの両方を含む。本明細書において使用する場合、用語「徐放」は、約7日間またはそれより長い期間にわたる本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの放出を示す。本明細書において使用する場合、用語「持続放出」は、約7日未満の期間の期間にわたる本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOの放出を示す。
この実施形態の諸態様において、徐放組成物送達プラットフォームにより、本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOは例えば投与後約7日間、投与後約15日間、投与後約30日間、投与後約45日間、投与後約60日間、投与後約75日間または投与後約90日間の期間にわたって実質的にゼロ次放出速度論で放出される。この実施形態の他の態様では、徐放組成物送達プラットフォームにより本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOが例えば投与後少なくとも7日間、投与後少なくとも15日間、投与後少なくとも30日間、投与後少なくとも45日間、投与後少なくとも60日間、投与後少なくとも75日間または投与後少なくとも90日間の期間にわたって実質的にゼロ次放出速度論で放出される。
個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズを低減および/または維持するための方法に従って本明細書に開示の組成物を投与するのに種々の投与経路が有用であり得る。組成物は個体に、例えば、使用される具体的な組成物または組成物に含められる他の化合物ならびに個体の病歴、リスクファクターおよび症状に応じて任意のさまざまな手段によって投与され得る。そのため、経表面、経腸、経口、静脈内、皮下、鼻腔内経由、直腸経由、膣経由、髄腔内、筋肉内または非経口での投与経路が、本明細書に開示のような個体におけるがん細胞集団および/または腫瘍細胞のサイズの低減または維持に好適であり得、かかる経路は、本明細書に開示のがん治療薬または組成物の局所送達および全身送達の両方を含む。単独の本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOあるいは2種類以上の本明細書に開示のASOおよび/またはSM-ASOのいずれかを含む組成物が、吸入用、経表面、鼻腔内経由、経口、皮下、舌下、静脈内、髄腔内、直腸経由および/または膣経由での使用に意図され、医薬組成物の製造のための当該技術分野で知られた任意の方法に従って調製され得る。本明細書に開示の組成物は個体に単一の製剤にて、または別々の製剤にて併用投与、同時投与もしくは逐次投与で投与され得る。
本明細書の諸態様において、一部において、薬学的に許容され得る溶媒を開示する。溶媒は液状物、固形物または気体であり、別の固形物、液状物またはガス状物(溶質)を溶解して溶液をもたらす。本明細書に開示の組成物において有用な溶媒としては、限定されないが、薬学的に許容され得る極性非プロトン性溶媒、薬学的に許容され得る極性プロトン性溶媒および薬学的に許容され得る非極性溶媒が挙げられる。薬学的に許容され得る極性非プロトン性溶媒としては、限定されないが、ジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、アセトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられる。薬学的に許容され得る極性プロトン性溶媒としては、限定されないが、酢酸、ギ酸、エタノール、n-ブタノール、1-ブタノール、2-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、1,2プロパン-ジオール、メタノール、グリセロールおよび水が挙げられる。薬学的に許容され得る非極性溶媒としては、限定されないが、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、n-メチル-ピリリドン(pyrrilidone)(NMP)およびジエチルエーテルが挙げられる。
このように、本発明者らは、自己免疫およびがんの治療介入のための、インターロイキン7受容体(IL7R)RNAの選択的エクソン6のスプライシングを制御するアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用するための組成物および方法を報告してきた。このようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、IL7R RNAに内蔵された特定のシグナルをブロックすることによってIL7Rエクソン6のスプライシングを制御する。このようなシグナルは、IL7Rエクソン6のスプライシング結果を決定する特定の配列である。さらに、sIL7Rを減少させるためにアンチセンスオリゴヌクレオチドによってブロックするIL7R RNA内の特定の配列を表2に示しており、IL7Rエクソン6の含有を増大させ、したがってsIL7Rの分泌を低減させるこれらの配列の多様性形態、これらの配列の任意の一部分、またはこれらの配列にフランキングしている任意のヌクレオチドを含む。さらに、sIL7Rを増加させるためにアンチセンスオリゴヌクレオチドによってブロックするIL7R RNA内のさらなるシグナルを表4に示しており、IL7Rエクソン6の含有を低減させ、したがってsIL7Rの分泌を増大させるこれらの配列の多様性形態、これらの配列の任意の一部分、またはこれらの配列にフランキングしている任意のヌクレオチドを含む。排除/含有を駆動する実際のエレメント(1つまたは複数)は標的化対象の配列全体ではなく、通常、標的化対象の配列内の4~8ntの配列であるため、これらの配列内のほんの数個のヌクレオチドをブロックすることがエクソン6のスプライシングに影響を及ぼし得る。例えば、IL7R-005の標的配列内の重要な配列は最後の5ntのUGGUCであり、したがって、この5ntの配列だけ、またはこの配列のうちの数ntをブロックするASOで充分に所望の効果がもたらされ得よう。しかしながら、機能性配列の標的化の特異性および効率を最大限にするため、オリゴヌクレオチドは多くの場合、より長い相補的配列となるように作製される。最後に、前記標的配列に対する高い親和性、選択性および効率的なアンチセンス活性を保持したまま、塩基対合を修飾するためにアンチセンスオリゴヌクレオチド内の1個またはそれより多くの塩基を置き換えることが可能であることはよく知られている。SM-ASOの長さにもよるが、非限定的な例は、それぞれ自己免疫疾患、炎症性疾患またはがんの処置のための、15、20または25個のヌクレオチドを有し、表2および4の任意の標的SEQ IDまたはその一部分の単独または組合せのいずれか、これらの標的SEQ IDの完全もしくは部分的または任意の生物学的に活性な並べ換え配列と70、75、80、84、85、87、88、90、92、93、94、95または96パーセントの相補性およびまたは同一性を有し得るもの、あるいは組成物としての使用のための、ならびに自己免疫疾患および/または炎症性疾患の処置のためにIL7Rエクソン6の含有を促進させることにより可溶性IL7Rの発現を低減させるための方法、あるいはがんの処置のためにIL7Rエクソン6の含有を低減させることにより可溶性IL7Rの発現を促進させるための方法における使用のためのこれらに相補的な配列である。5、10、15、20または25個のヌクレオチドを有するSM-ASOでは、ミスマッチは例えば1、2、3、4、5個またはそれより多くのミスマッチであり得る。


本明細書において論考した任意の実施形態は本発明の任意の方法、キット、試薬または組成物に関して実施され得、逆も同様であることが想定される。さらに、本発明の組成物は本発明の方法を成し遂げるために使用され得る。
一実施形態において、各組成物が、限定されないが個々の投薬形態または個別の投薬形態(例えば、カプセル剤または錠剤)として投与される場合、キットは、限定されないが、本発明の組成物を構成する組成物を使用説明書とともに備えている。さらなる一実施形態において、組成物は、限定されないが、投与に適した任意の様式でパッケージングされ得るが、パッケージングは、投与のための使用説明書と一緒であることが考慮される場合、限定されないが、該組成物を投与する様式を明白に示しているものとする。さらなる一実施形態では、該組成物または該組成物と他の治療薬の組合せが、限定されないが、単一の投与可能な投薬形態、例えばカプセル剤、錠剤または他の固形もしくは液状の製剤に一体化され得る。がん治療薬を個体にパッケージにて提供してもよい。パッケージは容器、例えば限定されないがビン、キャニスター、チューブまたは他の密閉容器であり得る。また、パッケージは小袋包装、例えばブリスターパックであってもよい。
一実施形態において、組成物が、限定されないが個々の投薬形態または個別の投薬形態(例えば、カプセル剤または錠剤)として投与される場合、キットは、限定されないが、本発明の組成物を構成するASOおよび/またはSM-ASOの各々を使用説明書とともに備えている。さらなる一実施形態において、組成物は、投与に適した任意の様式でパッケージングされ得るが、パッケージングは、投与のための使用説明書と一緒であることが考慮される場合、限定されないが、該組成物を投与する様式を明白に示しているものとする。さらなる一実施形態では、組成物が、限定されないが、単一の投与可能な投薬形態、例えばカプセル剤、錠剤または他の固形もしくは液状の製剤に一体化され得る。組成物を個体にパッケージにて提供してもよい。パッケージは容器、例えば限定されないがビン、キャニスター、チューブまたは他の密閉容器であり得る。また、パッケージは小袋包装、例えばブリスターパックであってもよい。
一実施形態では、個体に、組成物が定期的なスケジュールで投与される処置プロトコルが提供され、この場合、該個体が該組成物を服用することを思い出すように、該個体に電子通知によって該組成物を投与することが期間スケジュールで知らされる。この実施形態の一態様において、電子通知は電子メール、テキスト、インスタントメッセージングによるもの、または別の電子通知方法によるものである。一実施形態では、電話連絡、郵便物、速達便(例えば限定されないがFedExおよびUPS)または他の通知方法を受けることによって個体に該組成物を投与することが期間スケジュールで知らされる。
実施例1:標的化ASOスクリーニングにより機能性IL7R ASO同定した
IL7Rエクソン6排除(スキッピングとも称され得る)を増大させるASOを同定するため、GFP-IL7Rスプライシングレポーターを構築した。このGFP-IL7Rスプライシングレポーターでは、IL7Rエクソン6排除によってGFPが発現される(図1-A)。機能性ASOは、IL7Rエクソン6内のシス作用性スプライシングエレメントをブロックするASOの効果を対応するエレメントを変異させる効果と比較することによって同定した(図1-B)。5’-スプライス部位(5’ss)に対するコンセンサス(5’Cons)またはクリッピング(5’Mut)変異により、それぞれエクソン6の完全な含有または排除が強制され(図1-C)、一連のGFP-IL7Rスプライシングレポート発現が設定される(図1-D)。本発明者らは、エクソン6内の異なるシス作用性エレメントを標的化する5つのASO(IL7R-001~IL7R-005)を設計した。ASO IL7R-001は、エクソン6内の5’ssをブロックするように設計し、ASO IL7R-002は、エクソン6内のエクソン内スプライシング促進配列2(ESE2)をブロックするように設計した(図1-B)。所望の配列のモルホリノASOはGene Tools社で合成された。GFP-IL7Rレポーターを安定的に発現するHeLa細胞株をASOでトランスフェクトした。トランスフェクションは、Endo-Porterトランスフェクション試薬(Gene Tools,カタログ番号SKU:OT-EP-PEG-1)を用いて行ない、細胞をIL7Rエクソン6のスプライシングについてアッセイし(RT-PCR)、GFP発現を、フローサイトメトリー(Guava easyCyte,Luminex Corp)を用いてアッセイした。このような方法を使用し、本発明者らは、エクソン6排除(図1-E)およびGFP発現(図1-F)を促進させる3つのASO(IL7R-001、IL7R-002およびIL7R-004)を見出した。IL7R-001およびIL7R-002は、エクソン6排除を、その対応するシス作用性エレメント(それぞれ、5’MutおよびΔESE2)の変異と同様の様式で促進させ、それにより各々がスプライス変調できることを確認した。本発明者らは、ASO IL7R-001とIL7R-004がエクソン6を促進させる最も大きな有効能を有することを見出した。これらの2つのASOを、がん免疫学的処置薬の一部としての使用のさらなる開発のためのリードASOとして選択した。これらの2つのASOを以下、本明細書において集合的にプロsIL7R ASOと称する。また、本発明者らは、エクソン6排除を低減させるさらなるASO、すなわちIL7R-005およびIL7R-006(示していない)も同定した。これらのASOは自己免疫障害を処置するための開発中である。
実施例2:フランキングイントロンを標的化するASO-Walkスクリーニングにより、さらなる機能性ASOを同定した
本発明者らは、実施例1で作成したGFP-IL7Rレポーター細胞株を用いてIL7Rイントロン5および6を標的化するASOのASO-Walkスクリーニングを実施した。このASO walkスクリーニングは、Hua(Hua,Y.,Vickers,T.A.,Baker,B.F.,Bennett,C.F.,and Krainer,A.R.(2007).Enhancement of SMN2 exon 7 inclusion by antisense oligonucleotides targeting the exon.PLoS Biol 5,e73)に示されているようなスピンラザの発見において行なわれたアプローチと同様である。
使用したモルフォリノASOは15~25ntの長さであり、エクソン6に最も近く、このエクソンから5nt鎖分離れたイントロン領域内で始まるオーバーラップ配列を標的化するものであった。このASOでGFP-IL7Rレポーター細胞株を、Endo-Porterトランスフェクション試薬(Gene Tools,カタログ番号SKU:OT-EP-PEG-1)を用いてトランスフェクトし、細胞をGFP発現について、実施例1に開示したとおりにアッセイした。本発明者らは、合計57個のASOをスクリーニングし、そのうち32個がイントロン5を標的化し(図2-A)、25個がイントロン6を標的化した(図2-B)。すべての実験で、ASO IL7R-001を陽性対照として使用した。ASO IL7R-001、IL7R-002、IL7R-003およびIL7R-004に加え、このASO-Walkアプローチにより、GFP発現を統計学的に有意な様式で増大させるさらに33個のASOが明らかになった(図2-Aおよび2-Bにおいて黄色のハイライト;表3および4)。IL7R-001またはIL7R-004は最も強力なASOであることがわかり、さらなる開発のためのリードプロsIL7R ASOとして選択した。
実施例3:リードASOはIL7Rスプライシングを濃度依存的様式で変調させる
エクソン6排除がASOの濃度に対して用量依存的であり得るかどうかを調べるため、IL7R-001またはIL7R-004について用量応答試験を実施した。この目的のため、IL7R-001またはIL7R-004モルフォリノASOでGFP-IL7Rレポーター細胞株を種々の濃度にてトランスフェクトした。本発明者らは、ASO IL7R-001およびIL7R-004の濃度の上昇(0、1μM、5μMおよび10μM)によってGFP発現(図3-A)およびエクソン6排除(図3-B)が進行的に増大すると判断した。対照的に、対照ASO(ASO-Ctrl;Gene Tools,カタログ番号SKU:PCO-StandardControl-100)の濃度の上昇ではそうではなかった。本発明者らは、エクソン6排除のこの濃度依存的増大が内因性IL7R遺伝子由来の転写物において再現されていることを見出した(図3-C)。
実施例4:リードASOはHeLa細胞におけるsIL7Rの分泌を変調させる
本発明者らは次に、sIL7Rの分泌に対するASO IL7R-001およびIL7R-004の効果をアセスメントした。対照(ASO-Ctrl)ならびに実験(IL7R-001、IL7R-004、IL7R-005およびIL7R-006)モルフォリノASOでHeLa細胞を10μMにて、Endo-Porterトランスフェクション試薬を用いて実施例1のようにしてトランスフェクトした。3日後、細胞をエクソン6のスプライシングおよびsIL7Rの分泌についてアッセイした。トランスフェクトされた細胞のRT-PCR解析により、ASO-Ctrlでトランスフェクトされた細胞では31.7%のエクソン6排除がみられた。細胞をASO IL7R-001およびIL7R-004でトランスフェクトした場合、エクソン6排除はそれぞれ、96.0%および86.1%であった(図4-A)。エクソン6排除はASO IL7R-005(13.9%)およびIL7R-006(17.7%)によって低減された(図4-A)。ASO IL7R-001およびIL7R-004はsIL7Rの分泌をそれぞれ、1.8倍および1.9倍増大させ、ASO IL7R-005およびIL7R-006はsIL7Rの分泌をそれぞれ、2.2倍および2.4倍低減させた(図4-B)。このような結果により、ASO IL7R-001およびIL7R-004は、HeLa細胞をトランスフェクトした場合、エクソン6排除に対する効果に正比例してsIL7Rの発現を調節できることが示された。
実施例5:リードASOは、mIL7R発現に対する影響は最小限でヒト初代CD4T細胞におけるsIL7Rの分泌を変調させる
IL7RがT細胞において優勢的に発現されることを考慮すると、この細胞型はインビボでのsIL7R産生の主要な供給源である。したがって、本発明者らは次に、sIL7Rの分泌に対するASO IL7R-001およびIL7R-004の効果を、健常ヒトドナーから単離されたヒト初代CD4T細胞において評価した。ASO IL7R-001およびIL7R-004で、ヒト初代CD4T細胞をヌクレオフェクション(Amaxa Nucleofector,Lonza)によってトランスフェクトし、3日後、エクソン6のスプライシングおよびsIL7Rの分泌を確認するために細胞をアッセイした。ASO-CtrlでヌクレオフェクションされたT細胞では17.0%のIL7R転写物においてエクソン6が排除されたが、ASO IL7R-001(100.0%)およびIL7R-004(99.9%)では完全に排除された。対照的に、ASO IL7R-005(4.7%)およびIL7R-006(1.3%)では排除は本質的に無効になった(図5-A)。ASO IL7R-001およびIL7R-004によるこのエクソン6スプライシングの変調によってsIL7Rの分泌の変化がもたらされ、これは予測された。ASO IL7R-001およびIL7R-004はsIL7Rの分泌を有意に増大させ(それぞれ、4.5倍および3.8倍)、一方、ASO IL7R-005およびIL7R-006はsIL7Rの分泌を5倍より大きく低減させた(ほぼ検出限界またはそれより下まで低減させた)(図5-B)。ASO IL7R-001およびIL7R-004はsIL7Rの分泌を促進させるため、これらを以下、本明細書において集合的にプロsIL7R ASOと称する。ASO IL7R-005およびIL7R-006はsIL7Rの分泌を低減させ、したがって、以下、本明細書において集合的に抗sIL7R ASOと称する。このような結果に基づき、これらのIL7R ASOは自己免疫(抗sIL7R ASO)およびがん(プロsIL7R ASO)において潜在的治療有用性を有する。このような結果は、プロsIL7R ASOであるIL7R-001およびIL7R-004がヒトCD4T細胞におけるsIL7R発現を有効に増大させ、それによりがん免疫療法の治療薬の有効性エンドポイントを満たすことを示す。
ヒト初代CD4T細胞の表面上におけるmIL7Rの発現はT細胞の発生および生存において中心的役割を果たし(Fry,T.J.,and Mackall,C.L.(2005).The many faces of IL-7:from lymphopoiesis to peripheral T cell maintenance.Journal of immunology 174,6571-6576;Mazzucchelli,R.,and Durum,S.K.(2007).Interleukin-7 receptor expression:intelligent design.Nat Rev Immunol 7,144-154)、これは、マウスでのIL7Rノックアウトおよびヒトでの機能喪失変異において観察されるリンパ球減少症および重度の免疫不全によって証明される(Maraskovsky,E.,Teepe,M.,Morrissey,P.J.,Braddy,S.,Miller,R.E.,Lynch,D.H.,and Peschon,J.J.(1996).Impaired survival and proliferation in IL-7 receptor-deficient peripheral T cells.Journal of immunology 157,5315-5323;Peschon,J.J.,Morrissey,P.J.,Grabstein,K.H.,Ramsdell,F.J.,Maraskovsky,E.,Gliniak,B.C.,Park,L.S.,Ziegler,S.F.,Williams,D.E.,Ware,C.B.,et al.(1994).Early lymphocyte expansion is severely impaired in interleukin 7 receptor-deficient mice.J Exp Med 180,1955-1960;Puel,A.,Ziegler,S.F.,Buckley,R.H.,and Leonard,W.J.(1998).Defective IL7R expression in T(-)B(+)NK(+) severe combined immunodeficiency.Nature genetics 20,394-397;Roifman,C.M.,Zhang,J.,Chitayat,D.,and Sharfe,N.(2000).A partial deficiency of interleukin-7R alpha is sufficient to abrogate T-cell development and cause severe combined immunodeficiency.Blood 96,2803-2807)。したがって、mIL7Rの発現および/または機能を大幅に阻害する治療薬は、広範な免疫抑制を引き起こし、これは患者を重篤な感染症およびがんのリスクにさらす可能性があることが推定される。これは、抗sIL7R ASOでは、mIL7R発現を低減させることなくsIL7R発現が低減されると推定されるため問題とならない。実際、抗sIL7R ASOであるIL7R-005およびIL7R-006は初代CD4T細胞におけるmIL7Rの細胞表面発現を低減させず(図5-C)、したがって、これらのASOでは免疫抑制が回避される。ASO IL7R-005およびIL7R-006は、免疫抑制と関連している副作用を低減させることにより多発性硬化症および自己免疫に対するより安全な処置をもたらすための優れた候補である。
プロsIL7R ASO、IL7R-001およびIL7R-004で処理された初代CD4T細胞におけるmIL7Rの細胞表面発現は、対照ASOで処理されたT細胞と比べて約30%(1.4倍)低減された(図5-C)。この低減は、マウスにおいてIL7Rのヘテロ接合性ノックアウトが許容されるため許容範囲である。
実施例6:プロsIL7R ASOはMS関連SNP rs6897932によって引き起こされるエクソン6のミススプライシングを表現型模写し、がん免疫学における応用の潜在的可能性を有する
この実施例において、本発明者らは、ASO IL7R-001およびIL7R-004がsIL7R発現を増大させてT細胞誘導性自己反応性を駆動し、抗がん免疫を高め得るかどうかを試験した。この試験を行なうため、本発明者らは、SNP rs6897932はsIL7R発現のカギとなる決定因子である、sIL7RはT細胞活性、特に自己反応性T細胞のアクチベーターである、およびがん細胞に対する免疫反応は本質的に自己反応性であるという知識の下に着手した。したがって、ASO IL7R-001およびIL7R-004が抗がん免疫を高めるために使用され得るかどうかを試験するため、本発明者らは、sIL7Rが、rs6897932のリスク‘C’対立遺伝子がホモ接合性である個体において観察されるレベルまたはそれより高いレベルまで上昇する必要があるという前提の下に着手した。これは、このような個体が自己反応性の素因を有するからである。この試験を行なうため、本発明者らは、プロsIL7R ASO IL7R-001およびIL7R-004ならびにrs6897932のリスク‘C’対立遺伝子(Cレポーター)または防御的‘T’対立遺伝子(Tレポーター)いずれかを担持する型のGFP-IL7Rレポーターを使用した。比較のため、本発明者らは、CレポーターまたはTレポーターのいずれかを発現するHeLa細胞株をASO-Ctrlで安定的にトランスフェクトし;自己反応性について高い傾向(Cレポーター)または低い傾向(Tレポーター)を有する個体におけるエクソン6排除レベルを模倣する条件を作出した。SNPの効果(C対T)を示すと、ASO-Ctrlで処理した細胞でのRT-PCR解析により、エクソン6は、Tレポーター細胞株(54.4%)よりCレポーター細胞株において有意に高い頻度(78.0%)で排除されることがわかった(図6-A)。最後に、本発明者らは、Tレポーターを安定的に発現するHeLa細胞株をIL7R-001またはIL7R-004でトランスフェクトし、これらのASOがエクソン6排除を、ASO-CtrlでトランスフェクトしたCレポーター細胞株で観察されたものと同様のレベルまで促進させ得るかどうかを調べた。結果は、プロsIL7R ASO IL7R-001およびIL7R-004がTレポーター細胞株においてエクソン6排除をCレポーター細胞株で観察されたものより高いレベルまで促進させ、それぞれ91.5%および88.3%の排除が達成されたことを示す(図6-A)。レポーターによるGFP発現はsIL7Rの代理であるため、本発明者らはまた、GFP発現に対するASOの効果も調べた。IL7R-001およびIL7R-004で処理されたTレポーター細胞におけるGFP発現はASO-Ctrlで処理されたCレポーター細胞の場合より有意に高かった(約1.4倍)(図6-B)。このような結果により、プロsIL7R ASO IL7R-001およびIL7R-004はIL7Rエクソン6排除を、自己反応性の高い素因を有する個体で観察されるものより上のレベルまで促進させ得ることがわかった。プロsIL7R ASO IL7R-001およびIL7R-004は抗がん免疫を追加刺激するための良好な候補となり得ることが強く主張される。
実施例7:標的細胞へのエクスビボ送達およびASO IL7R-001の開発
本発明者らは次に、プロsIL7R ASOがヒト初代T細胞におけるsIL7R発現をエクスビボで、トランスフェクション方法を必要とすることなく修飾する能力を調べた。これは、トランスフェクションなしでのT細胞へのASOの送達が困難な作業であるため重要である。この目的のため、本発明者らは、いろいろな化学修飾によって修飾しておいた、またはヒト初代T細胞における送達および活性をエクスビボで改善し得る部分にコンジュゲートさせておいたASO IL7R-001をスクリーニングした。この目的のため、修飾型もしくはコンジュゲート型のASO、ASO-CtrlまたはIL7R-001を培地に添加し、ASOがトランスフェクション方法の使用なしでT細胞内に進入(細胞内に補助なしで進入)できるかどうかを調べた。この研究により、本発明者らは、モルフォリノASO IL7R-001にコンジュゲートさせた場合はヒト初代T細胞におけるIL7Rエクソン6排除を大きく促進させることができるが、コンジュゲート型ASO-Ctrlはそうではない送達部分を同定した(データ表示なし)。したがって、コンジュゲート型ASO IL7R-001は、トランスフェクションを必要とすることなくエクスビボでT細胞内に効率的に進入することが明らかになった。したがって、本発明者らは、天然の細胞機構によってT細胞に進入し、トランスフェクションを必要としないASOを得ることができたことを示し、これを裸送達と称する。
本発明者らは、コンジュゲートされた送達部分を有するASO IL7R-001を、エクスビボでのヒト初代CD4T細胞内への裸送達によるさらなる機能試験における使用のために選択した。本発明者らが実施した最初の試験は、ASO IL7R-001の最小有効濃度(MEC)を調べるための用量応答試験であった。この試験をヒト初代CD4T細胞における裸送達によって実施した後、エクソン6のスプライシングを変調するためのこの細胞の有効性をアセスメントした。本発明者らはまた、潜在的細胞毒性も調べた。本発明者らは、細胞に対して有害な毒性効果を引き起こすことなく(図7-B)エクソン6排除を50%まで増大させることができる濃度がどこであるかを調べようとしていた(図7-A、黒矢印)。本発明者らは、IL7R-001のこの最小有効濃度(MEC)が0.5μMであることを見出した。本発明者らは次に、MECのIL7R-001がエクソン6排除を有効に増大させ(図7-C)、sIL7Rの分泌を2.5倍増大させ(図7-D)、mIL7Rの細胞表面発現の低減は最小限である(データ表示なし)ことを確認した。このような結果は、エクソン6排除およびsIL7R発現を約3倍に促進させることによって多発性硬化症における自己反応性を駆動するIL7Rにおける多発性硬化症のリスクSNP rs6897932の効果を模倣している。
次に、本発明者らは、T細胞機能に対するASO IL7R-001によるsIL7Rレベルの上昇の効果を調べた。sIL7Rは、IL7の利用能および活性を増強することによって自己反応性を駆動することが示されているため(Lundstrom,W.,Highfill,S.,Walsh,S.T.,Beq,S.,Morse,E.,Kockum,I.,Alfredsson,L.,Olsson,T.,Hillert,J.,and Mackall,C.L.(2013).Soluble IL7Ralpha potentiates IL-7 bioactivity and promotes autoimmunity.Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 110,E1761-1770)、この試験では、T細胞におけるIL7シグナル伝達に対するIL7R-001機能の効果を調べた。対照ASO(ASO-Ctrl)と比較し、本発明者らは、ASO IL7R-001の投与によって引き起こされるsIL7Rの分泌の増大によりIL7の利用能の向上がもたらされ(図7-E)、IL7誘導性遺伝子BCL2およびCISHの発現増大がもたらされる(図7-F)ことを見出した。このような結果により、ASO IL7R-001はsIL7Rを増やすことによってIL7シグナル伝達を増強することが示された。
実施例8:T細胞機能に対するIL7R-001の効果
本発明者らは、ASO IL7R-001によるIL7の増強の持続期間を調べた。これは、IL7処理後5日間のBCL2発現を測定することによって行なった。結果により、ASO IL7R-001によって促進されたBCL2発現は処理後5日間維持されることが示された(図8-A)。これは、ASO IL7R-001によるIL7の持続性の増強を示す。本発明者らはさらに、ASO IL7R-001処理によって誘導された5日間にわたる高値レベルのsIL7R(図8-B)により、エクスビボでのヒト初代CD4T細胞の生存の向上がもたらされる(図8-C)ことを示した。このような結果は、がんの処置のためにT細胞活性を向上させるASO IL7R-001の潜在能の裏付けとなる。
最後に、本明細書の態様を、具体的な実施形態に言及することによって強調したが、当業者には、開示したこのような実施形態は本明細書に開示の主題の原理の実例を示したにすぎないことが容易に認識されることは理解されよう。したがって、本開示の主題は、本明細書に記載された特定の方法論、プロトコルおよび/または試薬などになんら限定されないことを理解されたい。そのため、本開示の主題に対する種々の修正もしくは変更または本開示の主題の構成の代替は、本明細書の趣旨から逸脱することなく本明細書における教示に従って行なわれ得る。最後に、本明細書における使用している専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためにすぎず、特許請求の範囲によってのみ規定される本発明の範囲を制限することを意図するものではない。したがって、本発明は、図示および記載のとおりのことに厳密に限定されるものでない。
本発明を実施するための本発明者らが知っているベストモードを含む本発明の特定の実施形態を本明細書において記載している。もちろん、記載のこのような実施形態に対する変形例は、前述の説明を読むと当業者には自明であろう。本発明者は、当業者が適宜、かかる変形例を使用することを予想しており、本発明者らは、本発明が本明細書に具体的に記載されたものと別の様式で実施されることを意図している。したがって、本発明は、本明細書に添付の特許請求の範囲に記載された主題の、適用可能な法律で許容されるあらゆる修正例および均等物を含む。さらに、本明細書において特に記載のない限り、または本文と明白に矛盾しない限り、考えられ得るあらゆる変形例における上記の実施形態の任意の組合せが本発明に包含される。
本発明の択一的な実施形態、要素または工程の群分けは限定と解釈されるべきでない。各群の構成員が個々に、または本明細書に開示の他の群の構成員との任意の組合せで言及され、請求項に記載されている場合もあり得る。群の1つまたはそれより多くの構成員が便宜および/または特許性の理由で群に包含され得るか、または群から削除され得ることが予想される。任意のかかる包含または削除が起こる場合、本明細書は、修正された群を含み、したがって、添付の特許請求の範囲で使用されているすべてのマーカッシュの群の文章化した記述がなされているとみなす。
特に記載のない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用している特徴、項目、量、パラメータ、特性、期間などを示すすべての数は、すべての場合で、用語「約」によって修飾されていると理解されたい。本明細書において使用する場合、用語「約」は、これで修飾された特徴、項目、量、パラメータ、特性または期間が、記載の特徴、項目、量、パラメータ、パラメータ、特性または期間の値の上下10パーセントのプラスマイナスの範囲を包含していることを意味する。したがって、そうでないと記載していない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に示された数値パラメータは、変動し得る近似値である。最低限でも、特許請求の範囲の範囲に対する均等論の適用を制限する試みとしてでなく、各数値表示は少なくとも、報告された有効数字の数に鑑みて、通常の丸め手法を適用することによって解釈されたい。本発明の広い範囲を示す数値範囲および値が近似値であるとはいえ、具体例に示された該数値範囲および値は、可能な限り正確に報告している。しかしながら、数値範囲または値はいずれも、それぞれの試験測定値でみられる標準偏差によって必然的に生じる一定の誤差を内在的に含む。本明細書における値の数値範囲の記載は、その範囲内に含まれる個々の各数値を個々に記載する省略方法であることを意図しているにすぎない。本明細書において特に記載のない限り、数値範囲の個々の各値は、あたかも本明細書に個々に記載されているかのごとく本明細書に組み込まれる。
本明細書において挙げた刊行物および特許出願はすべて、本発明が関係する当業者の技術水準を示すものである。刊行物および特許出願はすべて、引用によりあたかも個々の各刊行物、特許または特許出願が参照により組み入れられて具体的に個々に示されているのと同程度に本明細書に組み込まれる。
語「a」または「an」の使用は、特許請求の範囲および/または本明細書における用語「comprising(~を含む)」との関連において使用する場合、「one(1つ)」を意味し得るが、「one or more(1つまたはそれより多く)」、「at least one(少なくとも1つ)」および「one or more than one(1つまたは1つより多く)」の意味とも一致する。特許請求の範囲における用語「or(または/もしくは)」の使用は、選択肢のみを示すか、または選択肢が相互に排他的であることを明示していない限り、「and/or(および/または)」を意味するために使用しているが、本開示は、選択肢のみおよび「and/or」を示す定義をサポートしている。本出願全体を通して、用語「約”は、値が、デバイスの誤差、値を測定するために使用される方法または試験される被験体間に存在する多様性の内在的変動性を含むことを示すために使用される。
本明細書および請求項(1つまたは複数)において使用する場合、語「comprising(~を含む)」(およびcomrisingの任意の形態、例えば「comprise」および「comprises」)、「having(~を有する)」(およびhavingの任意の形態、例えば「have」および「has」)、「including(~を含む)」(およびincludingの任意の形態、例えば「includes」および「include」)または「containing(~を含む)」(およびcontainingの任意の形態、例えば「contains」および「contain」)は包含的またはオープンエンドであり、記載されていないさらなる要素または方法工程を排除しない。本明細書において提供する任意の組成物および方法の実施形態において、「comprising」は「consisting essentially of(本質的に~からなる)「または「consisting of(~からなる)」で置き換えられ得る。本明細書において使用する場合、語句「consisting essentially of」は、明記された完全体(integer)(1つもしくは複数)または工程ならびに請求項に記載の発明の特徴または機能に実質的に影響しないものが要件である。本明細書において使用する場合、用語「consisting」は、記載の完全体(例えば特長、要素、特徴、特性、方法/プロセス工程もしくは限定)または完全体の群(例えば、特長(1つもしくは複数)、要素(1つもしくは複数)、特徴(1つもしくは複数)、特性(1つもしくは複数)、方法/プロセス工程または限定(1つもしくは複数))の存在のみを示すために使用される。
用語「または(もしくは)その組合せ」は、本明細書において使用する場合、この用語の前に記載の項目のあらゆる並べ換えおよび組合せを示す。例えば、「A、B、Cまたはその組合せ」は:A、B、C、AB、AC、BCまたはABCのうちの少なくとも1つ、特定の状況において順序が重要であればBA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BACまたはCABも包含していることを意図する。この例を続けると、1つまたはそれより多くの項目または表現の繰り返し、例えばBB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどを含む組合せも明白に含まれる。当業者には、本文からそうでないことが明白でない限り、典型的には、任意の組合せの項目または表現の数に制限はないことが理解されよう。
本明細書において使用する場合、「限定されないが」、「約」、「実質的な」または「実質的に」などの近似の語は、これで修飾されている場合、必ずしも絶対または完全でないが当業者がその状態が存在の指定を正当化するのに充分に近いとみなされ得ると理解される状態を示す。記載内容が変動し得る程度は、どれだけ大きく変化が起こり得、それでもなお、当業者が修飾された特長を未修飾の特長の必要とされる特徴および能力をなお有すると認識されるかに依存する。一般に、だが先の論考を受けるが、近似の語、例えば「約」によって修飾されている本明細書における数値は、記載の値から少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12または15%変動してもよい。
本明細書において開示し、請求項に記載した組成物および/または方法はすべて、必要以上に実験を行なうことなく本開示に鑑みて作製および実施することができる。本発明の組成物および方法を好ましい実施形態に関して説明したが、当業者には、本発明の思想、趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の組成物および/または方法に対して、ならびに本明細書に記載の方法の工程または工程順において変形が適用され得ることは自明であろう。当業者に自明のかかる同様の置き換えおよび修飾はすべて、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の趣旨、範囲および思想に含まれるとみなす。
特許庁および本明細書に対して発行される任意の特許の任意の読み手が本明細書に添付の特許請求の範囲を解釈するのを手助けするため、語「means for(~のための手段)」または「step for(~のための肯定)」が具体的な請求項において明白に使用されていない限り、本出願日に存在するため、出願人は、添付の特許請求の範囲がなんら35 U.S.C.§ 112のパラグラフ6またはAIA 35 U.S.C.§ 112パラグラフ(f)あるいは同等のものを求めることを意図していないことに留意することを望む。
各請求項について、各従属項は、先の請求項に請求項の用語または要素の適正な先行の根拠が示されていない限り、独立項および1つ1つの請求項の先の各従属項の両方に従属し得る。

Claims (108)

  1. がんの処置を、それを必要とする被験体において行なう方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物を有効量で投与することを含み、前記オリゴヌクレオチドはIL7RプレmRNAのエクソン6排除を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである方法。
  2. 前記オリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記オリゴヌクレオチドが、表3の配列番号14もしくは配列番号17または表4の標的の配列番号14もしくは配列番号17と少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95もしくは96%の相補性を有するオリゴヌクレオチドから選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング促進配列(ESE)および/またはイントロン内スプライシング促進配列(ISE)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりエクソン6排除を増大させ、sIL7Rの発現を増大させる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記組成物中のオリゴヌクレオチドが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列に特異的に結合し、それによりエクソン6排除を増大させ、sIL7Rの発現を増大させる、請求項1に記載の方法。
  6. 前記オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、前記オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記オリゴヌクレオチドが、表3のSM-ASOのSEQ ID(SM-ASOの配列番号:14~50)のうちの任意のものもしくはその一部分の単独もしくは組合せのいずれか、またはIL7R RNA内の標的の完全配列と少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95もしくは96%の相補性を有するオリゴヌクレオチドから選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記オリゴヌクレオチドが、表4の標的SEQ ID(標的配列番号:14~50)のうちの任意のものもしくはその一部分の単独もしくは組合せのいずれか、またはIL7R RNA内の標的の完全配列と少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95もしくは96%の相補性を有するオリゴヌクレオチドを標的化する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記がんが従来の免疫療法に対して低奏効を示すもの(非限定的な例として、胃がん、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、卵巣がん、小細胞肺がん、トリプルネガティブ乳がん、尿路上皮がん)である、請求項1に記載の方法。
  11. SM-ASOとがんの処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤、例えば限定されないが、免疫チェックポイント阻害剤、治療用抗体、従来の化学療法または治療用放射線との併用療法を提供することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)であり、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン7受容体(IL7R)のプレmRNA内の配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物であって、前記オリゴヌクレオチドはIL7RプレmRNAのエクソン6排除を増大させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである、組成物。
  13. 前記オリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)である、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記オリゴヌクレオチドが、表3の配列番号14もしくは配列番号17または表4の配列番号14もしくは配列番号17と少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95もしくは96%の相補性を有する配列から選択される、請求項12に記載の方法。
  15. がんを処置するための投与に適合されている、請求項12に記載の組成物。
  16. 薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む、請求項12に記載の組成物。
  17. 前記障害が、ある型のがんである、請求項12に記載の組成物。
  18. がんの処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤、例えば限定されないが、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、ニボルマブ)、治療用抗体(例えば、ハーセプチン)、従来の化学療法(例えば、タキソール)または治療用放射線とのSM-ASOの併用療法をさらに含む、請求項12に記載の組成物。
  19. (1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾を含むように修飾されている、請求項12または13に記載の組成物。
  20. 1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタール、アルキルシリル置換、ペプチド、細胞膜透過性ペプチド、抗体、ナノボディ、ラクダ部、抗体可変領域、小分子および/またはオリゴヌクレオチドの安定性、分布もしくは特定の組織への送達を促進させるか、あるいは促進させ得るリガンド(例えば、タンパク質、脂質、糖鎖)を含むリン酸基修飾を有するヌクレオチドを有するように修飾されている、請求項12または13に記載の組成物。
  21. 糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)および2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分ならびにヌクレオチド模倣物、例えば限定されないが、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)、ならびに一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の組合せによって修飾されている、請求項12または13に記載の組成物。
  22. 腫瘍のサイズが例えば少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%縮小する、請求項12に記載の組成物。
  23. 腫瘍のサイズが例えば約5%~約100%、約10%~約100%、約20%~約100%、約30%~約100%、約40%~約100%、約50%~約100%、約60%~約100%、約70%~約100%、約80%~約100%、約10%~約90%、約20%~約90%、約30%~約90%、約40%~約90%、約50%~約90%、約60%~約90%、約70%~約90%、約10%~約80%、約20%~約80%、約30%~約80%、約40%~約80%、約50%~約80%または約60%~約80%、約10%~約70%、約20%~約70%、約30%~約70%、約40%~約70%または約50%~約70%縮小する、請求項12に記載の組成物。
  24. 個体に投与される前記組成物の量が少なくとも5ng、少なくとも10ng、少なくとも15ng、少なくとも20ng、少なくとも25ng、少なくとも30ng、少なくとも35ng、少なくとも40ng、少なくとも45ng、少なくとも50ng、少なくとも55ng、少なくとも60ng、少なくとも65ng、少なくとも70ng、少なくとも75ng、少なくとも80ng、少なくとも85ng、少なくとも90ng、少なくとも95ng、または少なくとも100ng、または少なくとも200ng、または少なくとも300ng、または少なくとも400ng、または少なくとも500ng、または少なくとも600ng、または少なくとも700ng、または少なくとも800ng、または少なくとも900ng、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも15mg、少なくとも20mg、少なくとも25mg、少なくとも30mg、少なくとも35mg、少なくとも40mg、少なくとも45mg、少なくとも50mg、少なくとも55mg、少なくとも60mg、少なくとも65mg、少なくとも70mg、少なくとも75mg、少なくとも80mg、少なくとも85mg、少なくとも90mg、少なくとも95mgまたは少なくとも100mgの組成物である。この実施形態の他の態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOは例えば少なくとも5ng、少なくとも10ng、少なくとも15ng、少なくとも20ng、少なくとも25ng、少なくとも30ng、少なくとも35ng、少なくとも40ng、少なくとも45ng、少なくとも50ng、少なくとも55ng、少なくとも60ng、少なくとも65ng、少なくとも70ng、少なくとも75ng、少なくとも80ng、少なくとも85ng、少なくとも90ng、少なくとも95ng、または少なくとも100ng、または少なくとも200ng、または少なくとも300ng、または少なくとも400ng、または少なくとも500ng、または少なくとも600ng、または少なくとも700ng、または少なくとも800ng、または少なくとも900ng、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも20mg、少なくとも25mg、少なくとも50mg、少なくとも75mg、少なくとも100mg、少なくとも200mg、少なくとも300mg、少なくとも400mg、少なくとも500mg、少なくとも600mg、少なくとも700mg、少なくとも800mg、少なくとも900mg、少なくとも1,000mg、少なくとも1,100mg、少なくとも1,200mg、少なくとも1,300mg、少なくとも1,400mgまたは少なくとも1,500mgの前記組成物であり得る、請求項12に記載の組成物。
  25. 個体に投与される前記組成物の量が約5ng~約100ng、約10ng~約100ng、約50ng~約150ng、約100ng~約250ng、約150ng~約350ng、約250ng~約500ng、約350ng~約600ng、約500ng~約750ng、約600ng~約900ng、約750ng~約1,000ng、約850ng~約1,200ng、or 約1,000ng~約1,500ng、約5mg~約100mg、約10mg~約100mg、約50mg~約150mg、約100mg~約250mg、約150mg~約350mg、約250mg~約500mg、約350mg~約600mg、約500mg~約750mg、約600mg~約900mg、約750mg~約1,000mg、約850mg~約1,200mgまたは約1,000mg~約1,500mgである、請求項12に記載の組成物。
  26. SM-ASOが約10ng~約250ng、約10ng~約500ng、約10ng~約750ng、約10ng~約1,000ng、約10ng~約1,500ng、約50ng~約250ng、約50ng~約500ng、約50ng~約750ng、約50ng~約1,000ng、約50ng~約1,500ng、約100ng~約250ng、約100ng~約500ng、約100ng~約750ng、約100ng~約1,000ng、約100ng~約1,500ng、約200ng~約500ng、約200ng~約750ng、約200ng~約1,000ng、約200ng~約1,500ng、約5ng~約1,500ng、約5ng~約1,000ng、or 約5ng~約250ng、10mg~約250mg、約10mg~約500mg、約10mg~約750mg、約10mg~約1,000mg、約10mg~約1,500mg、約50mg~約250mg、約50mg~約500mg、約50mg~約750mg、約50mg~約1,000mg、約50mg~約1,500mg、約100mg~約250mg、約100mg~約500mg、約100mg~約750mg、約100mg~約1,000mg、約100mg~約1,500mg、約200mg~約500mg、約200mg~約750mg、約200mg~約1,000mg、約200mg~約1,500mg、約5mg~約1,500mg、約5mg~約1,000mgまたは約5mg~約250mgの範囲である、請求項12に記載の組成物。
  27. SM-ASOを溶解させるのに充分な量の溶媒、エマルジョンおよび他の希釈剤を含む、請求項12に記載の組成物。
  28. SM-ASOが少なくとも0.00001mg/mL、少なくとも0.0001mg/mL、少なくとも0.001mg/mL、少なくとも0.01mg/mL、少なくとも0.1mg/mL、少なくとも1mg/mL、少なくとも10mg/mL、少なくとも25mg/mL、少なくとも50mg/mL、少なくとも100mg/mL、少なくとも200mg/mL、少なくとも500mg/mL、少なくとも700mg/mL、少なくとも1,000mg/mLまたは少なくとも1,200mg/mLの濃度である、請求項12に記載の組成物。
  29. SM-ASOが最大で1,000ng/mL、最大で1,100ng/mL、最大で1,200ng/mL、最大で1,300ng/mL、最大で1,400ng/mL、最大で1,500ng/mL、最大で2,000ng/mL、最大で2,000ng/mL、または最大で3,000ng/mL、最大で1,000mg/mL、最大で1,100mg/mL、最大で1,200mg/mL、最大で1,300mg/mL、最大で1,400mg/mL、最大で1,500mg/mL、最大で2,000mg/mL、最大で2,000mg/mL、または最大で3,000mg/mLの濃度である、請求項12に記載の組成物。
  30. SM-ASOが約0.00001ng/mL~約3,000ng/mL、約0.0001ng/mL~約3,000ng/mL、約0.01ng/mL~約3,000ng/mL、約0.1ng/mL~約3,000ng/mL、約1ng/mL~約3,000ng/mL、約250ng/mL~約3,000ng/mL、約500ng/mL~約3,000ng/mL、約750ng/mL~約3,000ng/mL、約1,000ng/mL~約3,000ng/mL、約100ng/mL~約2,000ng/mL、約250ng/mL~約2,000ng/mL、約500ng/mL~約2,000ng/mL、約750ng/mL~約2,000ng/mL、約1,000ng/mL~約2,000ng/mL、約100ng/mL~約1,500ng/mL、約250ng/mL~約1,500ng/mL、約500ng/mL~約1,500ng/mL、約750ng/mL~約1,500ng/mL、約1,000ng/mL~約1,500ng/mL、約100ng/mL~約1,200ng/mL、約250ng/mL~約1,200ng/mL、約500ng/mL~約1,200ng/mL、約750ng/mL~約1,200ng/mL、約1,000ng/mL~約1,200ng/mL、約100ng/mL~約1,000ng/mL、約250ng/mL~約1,000ng/mL、約500ng/mL~約1,000ng/mL、約750ng/mL~約1,000ng/mL、約100ng/mL~約750ng/mL、約250ng/mL~約750ng/mL、約500ng/mL~約750ng/mL、約100ng/mL~約500ng/mL、約250ng/mL~約500ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.0001ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.001ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.01ng/mL、約0.00001ng/mL~約0.1ng/mL、約0.00001ng/mL~約1ng/mL、約0.001ng/mL~約0.01ng/mL、約0.001ng/mL~約0.1ng/mL、約0.001ng/mL~約1ng/mL、約0.001ng/mL~約10ng/mL、または約0.001ng/mL~約100ng/mL、約0.00001mg/mL~約3,000mg/mL、約0.0001mg/mL~約3,000mg/mL、約0.01mg/mL~約3,000mg/mL、約0.1mg/mL~約3,000mg/mL、約1mg/mL~約3,000mg/mL、約250mg/mL~約3,000mg/mL、約500mg/mL~約3,000mg/mL、約750mg/mL~約3,000mg/mL、約1,000mg/mL~約3,000mg/mL、約100mg/mL~約2,000mg/mL、約250mg/mL~約2,000mg/mL、約500mg/mL~約2,000mg/mL、約750mg/mL~約2,000mg/mL、約1,000mg/mL~約2,000mg/mL、約100mg/mL~約1,500mg/mL、約250mg/mL~約1,500mg/mL、約500mg/mL~約1,500mg/mL、約750mg/mL~約1,500mg/mL、約1,000mg/mL~約1,500mg/mL、約100mg/mL~約1,200mg/mL、約250mg/mL~約1,200mg/mL、約500mg/mL~約1,200mg/mL、約750mg/mL~約1,200mg/mL、約1,000mg/mL~約1,200mg/mL、約100mg/mL~約1,000mg/mL、約250mg/mL~約1,000mg/mL、約500mg/mL~約1,000mg/mL、約750mg/mL~約1,000mg/mL、約100mg/mL~約750mg/mL、約250mg/mL~約750mg/mL、約500mg/mL~約750mg/mL、約100mg/mL~約500mg/mL、約250mg/mL~約500mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.0001mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.001mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.01mg/mL、約0.00001mg/mL~約0.1mg/mL、約0.00001mg/mL~約1mg/mL、約0.001mg/mL~約0.01mg/mL、約0.001mg/mL~約0.1mg/mL、約0.001mg/mL~約1mg/mL、約0.001mg/mL~約10mg/mL、または約0.001mg/mL~約100mg/mLの濃度である、請求項12に記載の組成物。
  31. 前記組成物の投与により、がんと関連している症状が少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90% 少なくとも95%または少なくとも100%低減される、請求項1に記載の方法。
  32. 前記組成物の投与により、がんと関連している症状が約10%~約100%、約10%~約90%、約10%~約80%、約10%~約70%、約10%~約60%、約10%~約50%、約10%~約40%、約20%~約100%、約20%~約90%、約20%~約80%、約20%~約20%、約20%~約60%、約20%~約50%、約20%~約40%、約30%~約100%、約30%~約90%、約30%~約80%、約30%~約70%、約30%~約60%または約30%~約50%低減される、請求項1に記載の方法。
  33. 前記オリゴヌクレオチドまたはSM-ASOの有効量が少なくとも0.001mg/kg/日、少なくとも0.01mg/kg/日、少なくとも0.1mg/kg/日、少なくとも1.0mg/kg/日、少なくとも5.0mg/kg/日、少なくとも10mg/kg/日、少なくとも15mg/kg/日、少なくとも20mg/kg/日、少なくとも25mg/kg/日、少なくとも30mg/kg/日、少なくとも35mg/kg/日、少なくとも40mg/kg/日、少なくとも45mg/kg/日、少なくとも50mg/kg/日、少なくとも100mg/kg/日、少なくとも150mg/kg/日、少なくとも200mg/kg/日、少なくとも250mg/kg/日、少なくとも300mg/kg/日、少なくとも350mg/kg/日、少なくとも400 450mg/kg/日または少なくとも500mg/kg/日である、請求項12に記載の組成物。
  34. 前記オリゴヌクレオチドまたはSM-ASOの有効量が約0.001mg/kg/日~約10mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約15mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約20mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約25mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約30mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約35mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約40mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約45mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約50mg/kg/日、約0.001mg/kg/日~約75mg/kg/日または約0.001mg/kg/日~約100mg/kg/日である、請求項12に記載の組成物。
  35. 前記オリゴヌクレオチドまたはSM-ASOの有効量が約0.01mg/kg/日~約10mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約15mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約20mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約25mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約30mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約35mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約40mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約45mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約50mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約75mg/kg/日または約0.01mg/kg/日~約100mg/kg/日である。この実施形態のさらに他の態様において、本明細書に開示のASOまたはSM-ASOの有効量は例えば約0.1mg/kg/日~約10mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約15mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約20mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約25mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約30mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約35mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約40mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約45mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約50mg/kg/日、約0.1mg/kg/日~約75mg/kg/日または約0.1mg/kg/日~約100mg/kg/日の範囲であり得る、請求項12に記載の組成物。
  36. 前記被験体がヒト、イヌ、ネコ、トリ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、爬虫類、サルおよび他の動物であり、飼養化されているか否かに関わらない、請求項1に記載の方法。
  37. 前記がんが良性もしくは悪性、腫瘍、充実性またはその他である、請求項1に記載の方法。
  38. 投薬が単回用量または連続投薬である、請求項1に記載の方法。
  39. 用量分が1日1回、1日2回、1日3回、数日毎に1回、週1回または月1回で投与される、請求項41に記載の方法。
  40. 前記がんに苦しんでいる個体においてがん細胞の数または腫瘍サイズが、同じ処置を受けていない患者と比べて少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%低減される、請求項1に記載の方法。
  41. 前記がんに苦しんでいる個体においてがん細胞の数または腫瘍サイズが、同じ処置を受けていない患者と比べて約10%~約100%、約20%~約100%、約30%~約100%、約40%~約100%、約50%~約100%、約60%~約100%、約70%~約100%、約80%~約100%、約10%~約90%、約20%~約90%、約30%~約90%、約40%~約90%、約50%~約90%、約60%~約90%、約70%~約90%、約10%~約80%、約20%~約80%、約30%~約80%、約40%~約80%、約50%~約80%または約60%~約80%、約10%~約70%、約20%~約70%、約30%~約70%、約40%~約70%または約50%~約70%低減される、請求項1に記載の方法。
  42. SM-ASOが2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月間、2ヶ月間、3ヶ月間、4ヶ月間またはそれより長い半減期を有する、請求項12に記載の組成物。
  43. SM-ASOの投与期間が1日、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間、14日間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、7ヶ月間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、12ヶ月間であるか、またはそれより長い、請求項12に記載の組成物。
  44. 前記がんが、リンパ腫(例えば、ホジキンリンパ腫(HL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)およびあらゆる亜型)、原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、T細胞白血病およびあらゆる亜型、B細胞白血病およびあらゆる亜型)、結腸直腸がん、肝臓がん(例えば、肝細胞癌(HCC)、胆管癌(胆管がん)および肝芽腫)、肝細胞癌(HCC)、黒色腫、肺がん(例えば、小細胞肺がん(SCLC)および非小細胞肺がん(NSCLC)、腺癌、扁平上皮(類表皮)癌および大細胞(未分化)癌、非小細胞肺がん(NSCLC)(扁平上皮または非扁平上皮)、小細胞肺がん、腎臓がん、腎細胞癌、食道の扁平上皮癌、頭頸部がん(例えば、扁平上皮または非扁平上皮)、頭頸部の扁平上皮癌、尿路上皮癌、子宮頸がん、皮膚扁平上皮癌、子宮内膜癌、胃(gastric)(胃(stomach))がんまたは胃食道接合部がん、食道がん(例えば、扁平上皮癌および腺癌)、メルケル細胞癌、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)がん、充実性腫瘍(例えば、腫瘍遺伝子変異量高スコア(TMB-H)または転移性がん)、結腸直腸がん(例えば、転移性の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復欠損(dMMR)がん)、トリプルネガティブ乳がん、トリプルポジティブ乳がん、脳のがん(例えば、星状細胞腫、上衣細胞腫、神経膠腫、髄膜腫、髄芽細胞腫、神経芽細胞腫)、膀胱がん、小児がん(例えば、急性リンパ性白血病、脳のがん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、甲状腺癌、精巣胚細胞腫瘍)、多発性骨髄腫、卵巣がん、膵がん、前立腺がん、肉腫(例えば、骨肉腫、軟骨肉腫、脂肪肉腫および平滑筋肉腫)、皮膚がん(例えば、基底細胞癌(BCC)、扁平上皮癌(SCC)、黒色腫、メルケル細胞癌(MCC)およびカポジ肉腫(KS))、胃がんならびに子宮(子宮内膜)がんのうちの1つまたはそれより多くである、請求項1に記載の方法。
  45. がんを処置するための治療有効量のSM-ASO。
  46. がんを処置するための治療有効用量のSM-ASO。
  47. SM-ASOが個別の投薬形態で投与される、請求項45または46に記載のSM-ASO。
  48. カプセル剤または錠剤である、請求項47に記載の個別の投薬形態。
  49. SM-ASOを含む組成物であってSM-ASOがカプセル剤、表または他の固形もしくは液状の形態として投与される組成物。
  50. SM-ASOを含む組成物、パッケージングをSM-ASOの使用のための使用説明書とともに備えているキット。
  51. ビン、キャニスター、ブリスターパック、バイアル、チューブまたは他の密閉容器を備えている、請求項50に記載のキット。
  52. 局所送達または全身送達のいずれかのために製剤化される、請求項12に記載の組成物。
  53. 経表面、経腸、親、膣内、肛門経由、鼻経由、接眼、口腔内、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内または経口で投与される、請求項12に記載の組成物。
  54. 吸入される、請求項12に記載の組成物。
  55. 吸入が、加圧式(PDI)または他の定量吸入器(MDI)における使用のための液状プロペラント中のエールゾル剤によるものである、請求項54に記載の組成物。
  56. 経腸または非経口投与に適した液状製剤が液剤、シロップ剤、エリキシル剤、分散剤、エマルジョンおよび懸濁剤、例えば限定されないが、静脈内投与に使用されるものである、請求項53に記載の組成物。
  57. 経腸または非経口投与のための固形製剤がカプセル剤、錠剤、丸剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、吸入または滅菌された注射用の液剤もしくは懸濁剤への再構成に適した粉末剤および顆粒剤である、請求項53に記載の組成物。
  58. 吸入用製剤中のSM-ASOの治療有効量が約0.0001%(w/v)~約60%(w/v)、約0.001%(w/v)~約40.0%(w/v)または約0.01%(w/v)~約20.0%(w/v)である、請求項53に記載の組成物。
  59. 吸入用製剤中のSM-ASOの治療有効量が約0.0001%(w/w)~約60%(w/w)、約0.001%(w/w)~約40.0%(w/w)または約0.01%(w/w)~約20.0%(w/w)、請求項54に記載の組成物。
  60. SM-ASOの組成物であって、水性担体、非水性担体、希釈剤および溶媒を含む組成物。
  61. 充填剤または増量剤、結合剤、保湿剤、崩壊剤、溶解遅延剤、吸収促進剤、湿潤剤、吸着剤、滑沢剤および緩衝剤から選択される少なくとも1種類の不活性な慣用的な賦形剤を含む固形投薬形態の状態である、請求項45または46に記載のSM-ASO。
  62. 半固形製剤の状態である、請求項45または46に記載のSM-ASO。
  63. 前記半固形製剤が軟膏、クリーム剤、膏薬またはゲル剤である、請求項62に記載のSM-ASO。
  64. 半固形製剤の状態のSM-ASOが約0.0001%(w/v)~約60%(w/v)、約0.001%(w/v)~約40.0%(w/v)または約0.01%(w/v)~約20.0%(w/v)の濃度である、請求項62に記載のSM-ASO。
  65. 半固形製剤の状態のSM-ASOが約0.0001%(w/w)~約60%(w/w)、約0.001%(w/w)~約40.0%(w/w)または約0.01%(w/w)~約20.0%(w/w)の濃度である、請求項62に記載のSM-ASO。
  66. 前記液状製剤が水性または非水性の担体、希釈剤、懸濁化剤、油および溶媒のうちの少なくとも1種類を含む、請求項59に記載の液状製剤。
  67. 液状製剤の状態のSM-ASOが約0.0001%(w/v)~約60%(w/v)、約0.001%(w/v)~約40.0%(w/v)または約0.01%(w/v)~約20.0%(w/v)の濃度である、請求項66に記載のSM-ASO。
  68. 処置により前記がんが反転される 緩和される、その発症が遅延される、その進行が抑止される、および/または前記がんが予防される、請求項1に記載の方法。
  69. sIL7Rの発現を調節するためのSM-ASOを含む組成物。
  70. SM-ASOが、がんを処置するために被験体に投与される、請求項69に記載の組成物。
  71. SM-ASOがsIL7R発現を増大させる、請求項69に記載の組成物。
  72. 前記処置ががん免疫療法である、請求項70に記載の組成物。
  73. 細胞内へのSM-ASOの裸送達を含む方法。
  74. 前記細胞がT細胞である、請求項73に記載の方法。
  75. 前記T細胞がCD4T細胞である、請求項74に記載の方法。
  76. 前記細胞がヒト由来である、請求項73~75に記載の方法。
  77. がんの処置を、それを必要とする被験体において行なう方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAの配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物を有効量で投与することを含み、前記オリゴヌクレオチドはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるものである方法。
  78. 前記オリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)である、請求項77に記載の方法。
  79. 前記組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング促進配列(ESE)および/またはイントロン内スプライシング促進配列(ISE)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する、請求項77に記載の方法。
  80. 前記組成物中のオリゴヌクレオチドが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列に特異的に結合する、請求項77に記載の方法。
  81. 前記オリゴヌクレオチド内の前記少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、前記オリゴヌクレオチド内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む、請求項77に記載の方法。
  82. 前記オリゴヌクレオチドが、表2のSEQ ID(配列番号:14~50)のうちのいずれか、もしくはその一部分の単独もしくは組合せのいずれか、またはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95もしくは96%の同一性を有する配列から選択される、請求項77に記載の方法。
  83. 前記オリゴヌクレオチドが、表2のSEQ ID(配列番号:14~50)のうちのいずれか、またはその一部分を標的化する、請求項77に記載の方法。
  84. 前記組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む、請求項77に記載の方法。
  85. 前記がんが従来の免疫療法に対して低奏効を示すもの(肝細胞癌)である、請求項77に記載の方法。
  86. SM-ASOとがんの処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤、例えば限定されないが、免疫チェックポイント阻害剤、治療用抗体、従来の化学療法または治療用放射線との併用療法を提供することをさらに含む、請求項77に記載の方法。
  87. アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)であり、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン7受容体(IL7R)のプレmRNA内の配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む組成物であって、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させる組成物。
  88. 前記組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング促進配列(ESE)および/またはイントロン内スプライシング促進配列(ISE)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する、請求項87に記載の方法。
  89. 前記組成物中のオリゴヌクレオチドが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列に特異的に結合する、請求項87に記載の方法。
  90. 前記オリゴヌクレオチド内の前記少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の任意の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む、請求項87に記載の方法。
  91. 前記オリゴヌクレオチド内の前記少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む、請求項87に記載の方法。
  92. 前記オリゴヌクレオチドが、
    表2のSEQ ID(配列番号:14~50)のうちのいずれか、もしくはその一部分の単独もしくは組合せのいずれか、またはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95もしくは96%の同一性を有する配列から選択される、請求項87に記載の方法。
  93. 前記オリゴヌクレオチドが、表2のSEQ ID(配列番号:14~50)のうちのいずれかを全体または部分的のいずれかで標的化する。別の態様では、前記組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  94. 前記組成物が、がんを処置するための投与に適合されている、請求項8787に記載の方法。
  95. インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAにおけるエクソン6の含有を低減させる方法であって:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を接触させることを含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させる方法。
  96. 前記組成物中のオリゴヌクレオチドが、エクソン内スプライシング促進配列(ESE)および/またはイントロン内スプライシング促進配列(ISE)からなる群のうちの少なくとも1つにおけるIL7RプレmRNA内の配列に特異的に結合し、それによりIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有が低減され、sIL7Rの発現が増大する、請求項95に記載の方法。
  97. 前記組成物中のSM-ASOが、IL7RプレmRNA上のイントロン-エクソンスプライス部位、分岐点配列および/またはポリピリミジントラクトの配列に特異的に結合する、請求項95に記載の方法。
  98. SM-ASO内の前記少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが:1つまたはそれより多くのホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホジエステル、メチルホスホネート、ホスホロアミデート、メチルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホロアリデート、モルフォリノ、アミデートカルバメート、カルボキシメチル、アセトアミデート、ポリアミド、スルホネート、スルホンアミド、スルファメート、ホルムアセタール、チオホルムアセタールおよび/またはアルキルシリル置換、一部または完全修飾骨格、例えば完全修飾糖リン酸骨格、ロック核酸骨格、ペプチド性骨格、ホスホトリエステル骨格、ホスホロアミデート骨格、シロキサン骨格、カルボキシメチルエステル骨格、アセトアミデート骨格、カルバメート骨格、チオエーテル骨格、架橋メチレンホスホネート骨格、ホスホロチオエート骨格、メチルホスホネート骨格、アルキルホスホネート骨格、リン酸エステル骨格、アルキルホスホノチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、カーボネート骨格、リン酸トリエステル骨格、カルボキシメチルエステル骨格、メチルホスホロチオエート骨格、ホスホロジチオエート骨格、p-エトキシ結合を有する骨格、糖修飾、例えば2’-O-メチル(2’-O-メチルヌクレオチド)、2’-O-メチルオキシエトキシ(2’-O-MOE)、2’-O-アルキル修飾糖部分または二環性糖部分、ヌクレオチド模倣物、ペプチド核酸(PNA)、モルフォリノ核酸、シクロヘキセニル核酸、アンヒドロヘキシトール核酸、グリコール核酸、トレオース核酸およびロック核酸(LNA)ならびに前述のもののいずれかの2つ以上の任意の組合せから選択される(1)リボースもしくは他の糖単位、(2)塩基または(3)骨格の修飾または置換を含む天然に存在しない修飾を含む。別の態様では、SM-ASO内の少なくとも1個またはそれより多くのヌクレオチドが、ヌクレオチド塩基に対する天然に存在しない修飾を含む、請求項95に記載の方法。
  99. SM-ASOが、IL7Rのエクソン5-エクソン7の境界を標的化することにより、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの安定性を高める、請求項95に記載の方法。
  100. SM-ASOが、エクソン6が欠損しているIL7R mRNAの翻訳を促進させる、請求項95に記載の方法。
  101. SM-ASOが、表2の任意のSEQ IDもしくはその一部分の単独もしくは組合せのいずれか、またはIL7R RNA内の標的の完全配列において少なくとも70、75、80、84、85、88、92、93、94、95もしくは96%の同一性を有する配列から選択される、請求項95に記載の方法。
  102. 前記オリゴヌクレオチドが表2の任意のSEQ IDを標的化する、請求項95に記載の方法。
  103. 前記組成物が薬学的に許容され得る賦形剤、塩または担体をさらに含む、請求項95に記載の方法。
  104. 前記障害が、ある型のがんである、請求項95に記載の方法。
  105. インターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNAにおけるエクソン6の含有を低減させるための組成物であって、前記方法が:エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)を接触させることを含み、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させる組成物。
  106. 前記組成物が、がんの処置に有効な1種類またはそれより多くの活性薬剤、例えば限定されないが、免疫チェックポイント阻害剤(例えば、ニボルマブ)、治療用抗体(例えば、ハーセプチン)、従来の化学療法(例えば、タキソール)または治療用放射線とのSM-ASOの併用療法をさらに含む、請求項105に記載の方法。
  107. アンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)またはスプライス変調アンチセンスオリゴヌクレオチド(SM-ASO)であり、エクソン6のスプライシングに影響を及ぼすインターロイキン-7受容体(IL7R)プレmRNA内の配列に特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含む核酸を発現するベクターであって、SM-ASOはIL7RプレmRNA内におけるエクソン6の含有を低減させ、IL7Rの可溶性アイソフォーム(sIL7R)の発現を増大させるベクター。
  108. 前記ベクターがウイルスベクターまたはプラスミドである、請求項95に記載の方法。
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